Appleの新しいインテルベースのMacBook Proは、セキュリティとTouch IDのためにARMチップも搭載している

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Appleはいつ、ARMプロセッサを搭載したMacを出荷するのだろうか?これこそが、同社が独自のチップをゼロからデザインし製造を始めたときから、同社のウォッチャーたちの心を1番に占めてきた問いかけだ。

その質問への答えは「今」だ、ある意味では。Appleの新しい13″ならびに15″ MacBook ProモデルにはTouch Barが搭載されている。Barと、一緒に搭載されているTouch IDセンサーのどちらも、ラップトップの中心にあるインテルのプロセッサと、AppleのデザインしたT1チップによって駆動される。このT1は、新しいApple Watchシリーズ2の中にあるS2チップに相当するものだ。

T1は、Apple WatchのS2のプロセッサとSecure Enclaveで構成されている。

Appleがその基調講演で述べたように、タッチIDセンサーのセキュリティを扱うが、それ以外にも沢山のタスクをこなしている。それはカメラ、パスワードを保存するキーチェーン、そしてTouch Barのセキュリティを保護している、

これらの詳細のいくつかは、昨日開発者のSteven Troughton-Smithによって確認された。T1の性質とその機能についての、更なる詳細と沢山の情報は、私自身の情報ソースからも得ることができている。

T1はまたTouch Barへピクセル画像を送信している、とはいえその送られるコンテンツをレンダリングしているのはMacBookのメインプロセッサなのだが。Touch Barの上で起きるタッチイベントは、完全にMac OS Xで制御されている ‐ このため、T1がMacOSのタッチサポートを活用するための最初のコンポーネントということになる。

データの送信はメインプロセッサによって処理されるが、Secure Enclaveを活用するために、画面上のApple Payダイアログは完全にT1によって描画されている。なおSecure EnclaveはiPhoneやApple Watchデバイスの中と同様に、個人情報を分離するためのチップの1部を構成するものだ。

Touch Bar自身は、変更を施された軽いバージョンのwatch OSを利用している。T1が動作するためにはそれを動作させ、他にデータを送ったり、イメージを扱うためにも必要だからだ。

Appleが、このハイブリッド構成でやっていることはとても興味深い。ARMチップに「切り替える」代わりに、Appleは特定のタスク向けのチップを製造することを決め、その目的だけのために使うことにしたのだ。ちょうどインテルのチップが、OS Xの重いマルチスレッドリフティングが得意であるように、T1はタッチIDのセキュリティとApple Payダイアログの表示という、ライトウェイトリフティングのために生まれた。

この特殊チップによるアプローチは、iPhoneのモーションコプロセッサーでも見たものだが、特別なタスクが特別なツールによってより良く扱われる場所であるMacBookでは、はるかに大きな意味がある。

将来的に、このオンボードT1で何が可能になっていくのかを見ることは楽しみだ。また私はこれまで以上に、ARMによって強化されたiMacとMac Pro向けの、Touch ID組み込みキーボードが発表されるのではないかと考えている。

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(翻訳:Sako)

新MacBook Proから他の端末とつなぐのに必要なポートのほとんどが消えた

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Appleはものすごく薄くて、ピカピカのMacBook Proを発表した。しかしMacBook Proがそもそも誕生した目的を果たすため、広く普及した標準規格は姿を消すこととなった。

AppleからMacBook ProからMagSafe 2の充電ポートを取り除いた。HDMIポートもSDカードスロットも葬り去った。Thunderbolt 2ポート(これは多分3回くらいしか使ったことがないだろう)も消えた。そして最も顕著な変更は、標準USBポートが消えたことだ。これらのポートはデータ転送と接続した端末の充電に使うものだが、4つのThunderbolt 3/USB-Cポートに置き換わった。にも関わらず、新モデルにはヘッドフォンジャックの姿があることにAppleの会見にいた観衆は驚いた。

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2014 MacBook Pro

コンシューマーが必要とする接続ポートをなくしていくAppleに文句を言うのも疲れてきた。過去にAppleが消したポートの多くは理にかなっていた。たいていは、Appleのみが活用する標準規格が引退するときにポートがなくなった。例えば、FirewireやThuderbolt 2だ。しかし、新iPhone 7からヘッドフォンジャックをなくしたり、新MacBookでUSBをなくすのは、ユーザーの不満を高める施策だ。手持ちの端末をパソコンにつなげるのにドングルが必要になることにユーザーはまだ準備できていない。

それでもヘッドフォンジャックがなくなった時、Appleはほとんどのヘッドフォンメーカーは近い内にBluetoothを搭載したワイヤレスヘッドフォンを制作するようになると、先を見据えていると主張することができた。だが今回の場合、人々が持つ各種ポートのニーズを認識しつつも、コンシューマーがそれを使うのに別個のアクセサリーを買うことになろうとも構わない姿勢だ。

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MacBook Proの側面にあるUSB-C/Thunderbolt 3は、コンパクトなデザインでより早い転送速度を実現する未来の形なのだろう。USB-CとThunderbolt 3は物理的に同じポートだが、異なる接続規格だ。重要なのは、通常のMacBookのポートはUSB-Cにしか対応していないが、MacBook Proのポートはどちらの規格にも対応していることだ。

権力者のこのような正当化の理由にMacBookの購入者は少し不満に思うかもしれない。Appleは同じ理由でThunderbolt 2のポートの場所をMacBookに設けたが、結局のところハイエンドの周辺機器メーカーしかこの規格を採用しなかった。しかし、今回の場合、USB-C/Thunderbolt 3革命を進めているのはAppleだけではないので、別の結果が見込めるかもしれない。

かといってApple製品を含め、たくさんの端末を持つコンシューマーにとって便利になるということではない。彼らが端末を「プロフェッショナル」なコンピューターに接続するのに、ドングルが必要となる。

新MacBookのUSB-Cポート擁護派ユーザーの言い分は、ポートの利用頻度だ。AirdropやDropboxが普及した時代で、どれだけ端末をラップトップに接続する必要があるだろうか?しかし、そう主張するなら、なぜMacBook Proには4つもポートがあるのだろう。それは、Proが「パワーユーザー」向けだからだ。

精巧な新Touch BarでFinal Cut XやLogicを使い、コンテンツを編集するパワーユーザーの中で、コンテンツの制作の部分ですぐにはUSB-Cに対応しないだろう既存の周辺機器を利用する人はどのくらいいると考えているのだろうか?

ポートはプロに訴求するための装飾ではない。ポートは旅行中であっても新しいツールをつないで試す自由をコンシューマーに与えるのに必要不可欠なものだ。どのくらいの映画監督が自分のプロジェクトを見せる時、プロジェクターのHDMIと接続するドングルを誰か持っていないかと尋ねなければならないのだろう?MacBook ProからSDカードスロットがなくなって、対応しているカードリーダーを持っていないと気づく写真家は何人いるだろう?25ドルの新コードがなければ、自分のiPhoneですらAppleのフラグシップ・ラップトップにつなぐことができない。

この不便さはThunderbolt 3/USB-Cが広く採用されることで徐々に収まるかもしれない。しかし、それまでは数種のデバイスしかこの規格に対応していないのは非常に煩わしい。Appleが次のMacBookのアップデートを出すのは数年後になるだろう。それまでにUSB Type-A、HDMIポート、SDカードがほとんど使われなくなるとも考えにくい。

古いテクノロジーを撤廃し新規格を採用するAppleの姿勢は傲慢だと批判されてきた。Appleはそういった批判を「勇気」であるとすり替えている。これまでAppleは通常の規格と新たな接続規格を統合する手法が多かったが、今回は違う。Apple製品は急速に接続規格以上に薄くなるため、コンシューマーが必要なものまでも撤廃している。Appleの理念は接続規格そのものが、コンシューマーにとって根本的に不便なものと定義しているかのようだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Apple、Touch Barで遊ぶことを推奨せず

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Touch Bar は遊ぶところではない。Appleのインターフェース・ガイドラインは、新しいMacBook Proの情報が今週リークされて以来開発者たちが考え始めていたであろう楽しい使い方に、しっかりとくぎを刺した。Apple警察の厳しい目をかいくぐって創造性を発揮するアプリが出てくることは間違いないだろうが、Appleは明確に推奨していない。

Appleのガイドラインが、開発者にTouch Barインターフェースの作り方を教えている部分から、いくつか項目を拾ってみた:

  • Touch Barは、ディスプレイとしてではなくキーボードおよびトラックパッドの延長として使用する。
  • Touch Barには、アラート、メッセージ、スクロールコンテンツ、静的コンテンツ、その他ユーザーの注意を引いたりメイン画面での作業から注意をそらすようなものを表示すべきではない。
  • アニメーションは避けること。Touch Barはキーボードの延長と考えられており、人はキーボード上にアニメーションがあることを予期していない。
  • カラーは上品かつ最少限に使用すること。一般に、Touch Barの見た目は物理キーボードに似ていることが望ましい。
  • 一般に、Touch Barには検索、すべて選択、選択解除、コピー、切り取り、貼り付け、アンドゥ、リドゥー、新規、保存、閉じる、プリント、終了等の作業を行うためのコントロールを置くべきではない。

さて、上に書かれていることは、たしかに目障りだったり、ヘタに作られる可能性がある。そしてAppleが、開発者にもユーザーにもTouch Barは〈キーボード〉の拡張であり〈スクリーン〉ではないと考えてほしいことは明らかだ。しかし、使い方をこういう形で規定するのはよい考えではない。実際には、どちらもあり、どちらの使い方もあってしかるべきだ。

ここに株のティッカーを表示したくない人がいるだろうか。Twitterのフィードや、ダウンロードやファイル操作プログレスバーも。そこには探究すべき可能性がいくらでもあり、モノクロのキー形状で静止したものに限定するのはもったいない。

macbookprotouchbarpicturesちなみに私は、最初のTouch Barゲームがどんなものか、RainmeterやMenuMetersのようにマシン状態をひと目で見渡せる使い方はできないかと等と考えていた。

面白くはしないとのは良いとしても、なぜコピー、貼り付け、保存等がダメなのか?たしかにショートカットキーと重複するけれども、今日のステージで見せた中にもそれは山ほどあった。

物ごとを標準化してユーザーにわかりやすくするのは良い考えであり、こういう新機能については特にそうだが、これは標準化よりも抑圧的だ。これまでも新しいユーザーインターフェースで実験を重ねることによって、数多くの楽しいアプリや直感的で面白い操作方法が生まれてきた。Appleはこのインターフェースがどう使われるべきか、既に知っているふりをしているが、実際には全くのオープンフィールドだ。

上記のポリシーが意味をもつかどうかは、Appleがこのデザインガイドラインをどこまで強制するかにかかっている。Touch Barに表示されるべきものに関するAppleの限られたビジョンを推奨するだけで満足するのか、そこから外れるアプリを積極的に取り締るのか? すぐにわかるだろう。しかし、このクールな新機能がそのポテンシャルを発揮できないところは、見るに忍びない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

13インチMacBook Airはまだ生きている

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驚いた。MacBook Airはまだ生きていた! この新しいMacBook Airは、Appleの新たな低価格ノートパソコンだ。12インチRetina MacBookがMacBook Airに取って代る、と誰もが思っていたがそうはならなかった。Appleは発表イベントの終了直後にウェブサイトを更新した。11インチMacBook Airは永遠に消えた(R.I.P.)が、13インチMacBook Airにはマイナーな改訂が施された ― RAMの追加だ。

「MacBook Airの13インチモデルは引き続き当社の製品ラインに残る」とマーケティング担当上級副社長のPhil Schillerが壇上で語り、MacBook Airの状況について他には何も話さなかった。その時の様子がこれだ:

今日まで13インチMacBook Airは、RAM 4GB、1.6GHz Core i5プロセッサー塔載で、999ドルからだった。新しいMacBook Airも同じプロセッサーで999ドルから ― ただし、RAMは8GBになった。他のスペックは変わっていないようだ(128GB SSDストレージ、バッテリー寿命12時間等)。

従来の1199ドルモデルも8GB RAMで同じプロセッサーだが、ストレージは256GBになった。つまり、お手頃価格のパソコンが欲しかった人にとっては、新しい999ドル機が少しパワフルになったことになる。

MacBook Airが消えゆく運命にあることは明らかだ。しかし、最低価格の13インチMacBook Proや12インチRetina MacBookは多くの人にとってまだ高価すぎる。だからAppleは、13インチMacBook Airに生命維持装置を付け、他のノートを1000ドル以下にできるまでの間生かし続けることにしたのだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleは、一番安いノートパソコンを葬った

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今日(米国時間10/27)のMacBook Pro発表の後、Appleは11インチMacBook Airをオンラインストアから完全に消し去った。これでMacBook Air 11インチの死は正式になった。

イベントの壇上、Appleは新型ノートパソコンのラインアップを披露し、その中には薄くて軽くなった13インチMacBook Proもあった ― ハイエンドモデルと異なり、タッチパッドではなくまだファンクションキーが付いている。Appleは、これと13インチMacBook Airとを時間をかけて比較してみせたが、11インチモデルには一切触れなかった。

どうやらAppleはこのモデルと訣別する決断を下したようだ。これまで899ドルからだったローエンドのMacBook Airは、999ドルの13インチモデルとなった。12インチのMacBookは1299ドルだ。タッチパッドのない低価格のMacBook Proは1499ドルから。

MacBook AirはAppleに新しい時代をもたらした。薄い筐体と長いバッテリー寿命で、古くて無骨なMacBook Proとは対照的な軽量ノートパソコン体験を提供した。しかもMacBook Airの価格は驚くほど安く、入門機として最適で、特に11インチモデルは1000ドルの壁を100ドルも下回った。AppleはAirのモデルチェンジを繰り返してきたが、どうやらスポットライトを新しい機種へと移動するようだ。

実際Appleは、13インチMacBook Proのスペックを13インチMacBook Airと比較し ― 高性能だけでなく ― 薄くて軽いことを強調していたが、価格はずっと高い。Appleは、MacBook Airが培った高速ストレージと長寿命バッテリーの印象を維持しようとしていたように感じた(このMBPのバッテリー寿命は10時間)。今やデザインスタンダードは12インチMacBookとなり、歳を経たモデルは消えゆく時を迎えているようだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新Macbook ProのTouch Barではこんなことができる

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さきほど(米国時間10/27)、Appleは新しいMacBook Proを発表した。Appleのマーケティング担当上級副社長、フィル・シラーはステージで「ノートパソコンに新しい黄金の標準を作るもの」と宣言した。この新製品で特に注目すべき点は、ファンクションキー列をマルチタッチのミニスクリーンで置き換えた点だ。ステージで披露されたデモを見た印象ではこのミニスクリーンは非常に多機能なようだ。

たとえば、イントロのビデオではビデオファイルを編集ソフトで開き、ミニスクリーンのスワイプで編集箇所を選んでいた。またスクリーンへのタッチで絵文字を選んだり、ビデオ再生では左右にスクラブして好みの場所を再生できる。スライドショーの場合、いちいち画面にメニューを表示せずに写真を選べる。

しかもユーザーが利用してるアプリ、またそのアプリで何をしているかによってミニスクリーンの機能は変化する。またミニスクリーンに従来のファンクションキーを表示しておくこともできる。上部左隅には新たにタッチボタンが設けられて、従来のエスケープキーを代替している。スクリーン右端には音声ボリュームのボタンが2つとSiriボタンが用意される。輝度ボタンはタップすると別のメニューを表示すると思われる。矢印アイコンもキーボードの明るさ調整など他のショートカットを表示するのだろう。

Safarの場合、タブが空白のときTouch Barはお気に入りのサイトを表示する。タップするだけでそのサイトが開く。あるいはサイトをプレビューしながら次々にタブを切り替えることもできる。写真アプリの場合、Touch Barでクロップしたり傾きを修正したりできる。またタイプ入力している場合はiOSの場合と同様、QuickType機能による候補が表示される。

メール・アプリでは返信、全員に返信など標準的なボタンがTouch Bar内に表示される。アプリはメールの相手に誰を追加すべきか予測してヒントを表示する。

サードパーティーのデベロッパーもTouch Barを利用することができる。Adobe Photoshopのデザイン担当マネージャー、Bradee Evansは次回のPhotoshopのアップデートでユーザーがTouch Barからパレット、レイヤー、画像のバージョンを操作できることをデモした。これは非常に使い勝手が良さそうでデザイナーには益するところが大きいだろう(残念ながら私自身はPhotoshopでできることといえば写真のトリミングくらいなものだが)。OfficeとSkypeも今後Touch Barを活用するという。これは期待できる流れだ。

Touch Bar右端のTouch IDセンサーは従来の電源ボタンを置き換えるものとなっている。全体としてTouch Barの機能は非常に強力かつ実用的だ。この機能だけで全く新しいノートパソコンを買う必要が生じるかどうかは別として、買い替えを検討しているユーザーの場合、Touch Barが他のMacではなくMacBook Proを選ばせる理由になるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

新MacBook Pro登場―ミニスクリーンはTouch Barだった

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われわれは新しいMacBook Proを待ちこがれていた。AppleがMacebookのハイエンド・モデルを全面的にリニューアルしたのはなんと4年も前になる。その4年の間に、いってみれば製品のヒンジにはガタが来て、ディスプレイの魅力も薄れてきていた。

2012年以來の長い4年間だったが、ついに新モデルが発表されるときとなった。さきほど(米国時間10/27)、クパティーノのApple本社で開催された招待オンリーのイベントでティム・クックがステージに立ち、このところAppleが開発に全力を挙げてきた製品を紹介した。

最初のノートパソコン(PowerBook)から25周年を迎えた後、Appleの最初のメジャー・リリースとなるのがこのMacbook Proだ。セールスポイントは、リーク情報のとおり、キーボードとディスプレイの間に設置されたリボン状のミニスクリーンだった。

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Appleは新しいミニスクリーンをTouch Barと名付けた(Magic ToolBarファンには申し訳ない)、 新しいミニRetinaディスプレイは現行のファンクションキー列を代替する。ミニ・マルチタッチ・スクリーンはタップだけでなくジェスチャーをサポートし、多様な機能を備える。ユーザーが立ち上げているアプリや現に実行している操作に応じてこのスクリーンは入力候補、利用可能なツールなどを表示できる。

Appleはいくつかのセットでミニスクリーンの多機能性をデモした(当面ミニスクリーンのサポートはApple自身のソフトが主となっているようだ)。たとえば写真アプリを開くと、クロップ、傾き修正など多数のツールが表示される。ビデオ編集の場合は、タイムスケールが表示され、左右にスワイプすることで編集点を前後に動かせる。

新Macebook ProにはもちろんSiriがビルトインされているもようだ。Appleの誇るフレンドリーなAIアシスタントを呼び出すボタンが標準で表示される。またiPhoneと違って、ヘッドフォン・ジャックがちゃんと1個装備されている(安心していただきたい)のと同様、ファンクションキーの機能も完全に削除されたわけではない。ミニスクリーンにファンクションキー列を表示するボタンも用意されている。

ユーザーは簡単にミニスクリーンをカスタマイズできる。画面の下部からポップアップする通知センター的な画面に各種の機能が表示され、ユーザーは必要な機能を選んでミニスクリーンに登録できる。ミニスクリーン右端にはTouchIDセンサーが設けられ、Appleの新しいT1チップがセキュリティーを守る。

Appleによれば、今回の製品はProとして最薄、最軽量だという。17インチ・モデルでも厚さはわずか14.9mmだ。15インチ・モデルは4ポンド(1.8kg)で、最小の13インチ・モデルは3.5ポンド(1.6kg)だ。

長い待ち時間を反映してハードウェアは全般的に強化されている。15インチ版のディスプレイは現行製品に比べて輝度、コントラストとも67%アップし、彩度も4分の1向上しているという。スピーカーもまた改良された。

CPUはIntel Core i5またはi7で、Appleによれば、新しい冷却システムのおかげで、騒音、過熱とも軽減されたという(現行製品ではこの問題がしきりに指摘されていた)。またグラフィックスのパフォーマンス改良され、スピードが130%速くなった(これも15インチ版)。

さらに取材中…



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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

今日のApple MacBook Proイベントのライブ中継を見る方法はこれだ(日本では木曜午前2時から)

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今日(米国時間10/26)Appleはクパチーノ本社キャンパスでプレスイベントを開き、新しいMacBook Proを披露することが予想されている(キーボードの上に奇妙なミニディスプレイがついていることが既にリークされている)。13インチMacBook Airも改訂されるだろう。10 AM PT(ニューヨークでは1 pm、ロンドンでは6 pm、パリでは7 pm[東京では28日(木)午前2時])から、Appleの全デバイスでイベントを見られる。

AppleはiMacについても話すと思われるが、性能改善以上は期待しないほうがいい。さらには外部レティナ・ディスプレイについても聞けるかもしれない。Macが好きな人にとっては、Mac満載のたまらないイベントになりそうだ。

最新のApple TVを持っている人は、App StoreでApple Eventアプリをダウンロードできる。今日のイベントをストリーミングできる他、昔のイベントも見られる。古いApple TVのユーザーはスイッチを入るだけでいい。Appleが “Apple Evnets” チャンネルを薦めてくるのでそこでイベントを見ることができる。

Apple TVを持っていない人は、AppleのウェブサイトのApple Eventsセクションでライブストリーム中継を見られる。このビデオ中継は、SafariとMicrosoft Edgeでのみ利用できる。有難いことに、macOS、iOS、Windows 10のいずれでも動作する ― SafariかEdgeの動くデバイスを少なくとも一つは持っているだろう。

まとめると、今日のAppleイベントを見る方法は以下の通り。

  • MacまたはiOSのSafar
  • Windows 10のMicrosoft Edge
  • 第4世代Apple TVで、App StoreのApple Eventsアプリ
  • Apple TVの第2、第3世代は、イベント直前にApple Eventsチャンネルがやってくる

もちろん、TechCrunchのライブブログもある。職場を離れられない人や、本誌のコメントを楽しみたい人たちは是非ご覧あれ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPhone 7 Plusの生産は今四半期中に追いつくのか、「どうだろうね」とティム・クック

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アップルはiPhone 7の需要に全力で応えようとしているが、それは今年度中は難しいかもしれない。同社CEOのティム・クックは第4四半期の決算に関する投資家の質問に答えてそう述べた。

「断定するのは難しいが、iPhone 7は大丈夫と思います。しかし、iPhone 7 Plusについては難しいかもしれない。今の時点で間に合うと言うのはやめておきましょう、両機種に対する潜在的需要はとても大きいですが、特にiPhone 7 Plusについては発売の際に予測した需要を遥かに上回っています」

この件はアップルにとっては大事で、今年度第1四半期来の成長軌道への復帰がかかっているのだ。ホリデーシーズンを含むこの四半期はアップルにとって重要であり、しかもGalaxy Note 7が実質死に体である今は、アップルにとってはとてつもないチャンスなのだ。

「製造したもの全てが売れていく状態で需要を測るのはとても難しい。この四半期中に状況は明らかになると思うが、この四半期で私たちは成長軌道に復帰することを示せるようになると思っていますよ、とても調子は良いのです」と、クックは述べた。

アップルのiPhoneの売れ行きは鈍化しているだけでなく年度をまたぎ数四半期に渡って減少している。これはスマホのエコシステムがほとんど飽和点に達していることに拠るところ大である。特にアップルはマーケットのハイエンド・ユーザーをターゲットにしているのでなおさらだ。しかもアップルは他の会社からも価格競争で挑戦を受け続けているのだ。

「現在iPhone 7と7 Plusの供給量が律速になっています。なので競合相手のことを聞かれても、それに関しては答えられません。というのも私たちは作ったものがすべて売り切れてしまう状態だからです」と、アップルCFOのLuca Maestriは言った。「すべてに関して全体という観点で見るのであれば、つまり私たちは会社全体として考えますから、その場合収入は増加が見込めます。特定の部門がどうこうといった、個別の製品に立ち入ったりはしません。iPhoneが前進軌道を描いているということは自信を持って言えるでしょう」

既にiPhone 7 Plusの出荷には多大な遅れが発生しておりそれは需要が供給を圧倒的に上回っているからだ。今iPhone 7 Plusを買おうとすれば発送までに最大数週間かかるかもしれない。アップルは必死になって可能なかぎりのiPhone 7 Plusを清算しようとしており、この需要を満たす方法を見つけることが大変重要であることは疑う余地がない。

アナリストからの質問は結局のところこうだ。「供給に関して、今四半期の終わりまでに需要を満たすことが出来ますか?」

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(翻訳:Tsubouchi)

Appleの第4四半期決算、ホリデーシーズンを前に売上成長復活の兆し

SAN FRANCISCO, CA - OCTOBER 22:  Apple CEO Tim Cook speaks during an Apple announcement at the Yerba Buena Center for the Arts on October 22, 2013 in San Francisco, California.  The tech giant announced its new iPad Air, a new iPad mini with Retina display, OS X Mavericks and highlighted its Mac Pro.  (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

世界中がAppleのホリデーシーズンに注目している。

クリスマスセール期間を前にAppleは第4四半期の決算を発表し、その内容はウォール街の予測と一致していた。同社は基本的に待機体制をとる中、ほぼすべてが予測通りの結果で、次世代iPhoneのホリデーシーズン売上が反映される次の四半期を待っている。大きな驚きではないが、過去2期続けてジェットコースターのような体験をしてきた同社にとっては、新鮮な息吹きだったに違いない。

Appleの売上は469億ドル、1株当たり利益は1.67ドルだった。同社はiPhoneを4550万台、iPadを930万台、Macを490万台出荷した。ウォール街の予測は、売上469億ドル、1株当たり利益 1.65ドル、iPhoneの出荷が4500万台、iPadが910万台だった。

今、誰もが次の四半期に注目している。Appleの売上予測は760~780億ドル ― ほぼウォール街予測と一致している。昨年Appleは売上759億ドルで記録を更新しており、この予測はここ数四半期同社を悩ませた売上ダウンから復活する可能性を示している。増加の幅はわずかだが、スマートフォン市場が大幅に飽和し、ローエンド分野での競争が激化している状況を踏まえると、Appleにとって良い兆候だ。

Appleにはひとつ大きな課題がある。十分な数の端末を顧客に届けることだ。今iPhone 7 Plusを買おうとすると、出荷日まで数週間待つことになる。Galaxy Note 7騒動の中、Appleはライバルを出し抜くこの機会を十分に生かす必要があり、そのためには気まぐれで買えるだけの数の商品を準備する必要があることを意味している。

決算報告書で注目すべきことの一つは、iPhoneの平均販売価格 ― 基本的に、人々がAppleの最高機種、ハイエンド機を買っているかどうかを決める指標 ― がウォール街予測を下回ったことだ。低価格機がAppleの高級機を食っているという懸念は常に持ち上がっているが、高価なPlusモデルについては特にそうだ。Appleが今年発売した小型のiPhone SEは、その対策だった。

全くの予想通りという感嘆の中、Apple株は時間外取引で約2%下落したが、今年の第2、第3四半期決算後の株価は激しく変動した。

各種データは以下の通り。

  • 1株当たり利益:1.67ドル、ウォール街予測 1.65ドル
  • 売上:469億ドル、ウォール街予測と同じ、前年同期515億ドルから減少
  • 総利益率:38%
  • iPhone販売台数:4550万台、ウォール街予測 4500万台
  • Mac販売台数:490万台
  • iPad販売台数:930万台

Appleの過去2回の四半期は、基本的にスマートフォン事業が減速し始めたことを表していた。新たに発売されたiPhone 7とiPhone 7 Plusは、今期の売上には明確な影響を与えていない。iPhoneの販売は予想通り今期も減少した(前年同期は4810万台)。今年初めにAppleは、iPhone販売台数の連続増加記録が途切れ、その後も傾向が続いていた。

第4四半期、Appleには思いがけない追い風が吹いた。Galaxy Note 7の大失敗だ。Note 7が爆発を引き起こしやすいことが一連の調査で示された後、SamsungはNote 7を市場から引き上げた ― Note 7はiPhone 7 Plusに大きな影響を与える可能性のある、数少ない製品の一つだった。

このことはAppleにとってゆくゆく極めて重要になるだろう。現状維持を続ける中、同社はまだどんな力でも借りたい状況にある。Apple株はこの一年間ほぼ変化が見られず、過去2年間でもわずか12%ほど上昇しただけだ。

Appleは新製品の発売を続けてはいるものの、スマートフォンの飽和と共に市場は減速し始めた。今後は新製品の販売に際して、同社のエコスシテムへの依存度を高め、他製品の追加購入を促進するような方法を考えていく必要があるだろう。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Q4でiPhoneの売り上げが減少、販売台数は4550万台

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以前としてAppleはiPhoneを大量に販売しているが、2015年の数字には遅れを取り続けている。

同社は2016年Q4におけるiPhoneの販売数量が4551万台だったことを発表した。昨年同四半期の販売数量は4800万台だった。今回の販売数量はウォールストリートの予測よりも良かったとは言わないまでも、それに見合った数字だ。アナリストたちは本四半期のiPhoneの出荷台数は4500万台になると予測している。

Apple CEOのTim Cookはプレスリリースの中で、「iPhone 7とiPhone 7 Plusに対する顧客の反応は良く、とても嬉しく思う」とコメントしているものの、このカテゴリーが減速していることは明らかだ。iPhoneの売り上げ高は昨年と比べ13%減少し、販売台数も昨年比5%減となっている。

興味深いことに、Cookは決算発表資料のなかで同社の主要マーケット40ヵ国のうち、33ヵ国でiPhoneの売り上げが伸びていることを明らかにした。おそらく、Appleにとって最大のマーケットである北米や中国での不調が今回の売り上げ減少の原因のようだ。北米マーケットでの合計売り上げ高は7%減少し、さらに中国及び周辺諸国での売り上げ高は30%減少となっている。

それとは対照的に、2016年度におけるインド市場のiPhone販売台数は昨年に比べて50%上昇しているとCookは話す。

iPhone 7が発売された当初は供給不足の問題があったという理由で、Appleは発売直後の売り上げを公表していない。CookはiPhoneの供給不足が以前として続いていると話し、Apple CFOのLuca Maestriも、iPhone 7 Plusでは特にそれが顕著だと話している。

供給不足に関する投資家からの質問に対しCookは、iPhone7の生産が需要に追いつくようになるのは本四半期の後半になる見込みだが、iPhone 7 Plusに関しては12月までに生産が追いつくかどうかは疑わしいと答えている。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

これがMagic Toolbarだ―Apple、新MacBook Proの画像をうっかりリーク

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macOSがSierra 12.1にアップデートされた際、システム・ファイルに2枚の重要な画像が隠されていたのをMacRumorsが最初に発見した。そういうわけで、上の写真が新MacBook Proだ。

すでに報じたとおり、新しいMacBook Proではキーボードの上部、現在のファンクションキーの位置にリボン状の第2ディスプレイが装備される。このタッチパネル・ディスプレイは作業の内容に対応してさまざまな機能を持つはずだ。

上の例ではこのディスプレイ(Magic Toolbarと呼ばれるはず)はユーザーに対して Apple Payでの支払い手続きを完了するためにTouch IDセンサーに触れるよう求めている。

ご覧のとおり、ファンクションキーは消えている。私が最後にF7キーを叩いたのがいつだったか思い出せないくらいだが、一方で物理的なエスケープ・キーもなくなっている。しかし写真をよく観察すると、ミニ・ディスプレイの左端にキャンセル・ボタンが表示されている。位置からしてもこれがエスケープ・キーと同じ働きをするのだろう。ただしブラインドタッチの場合、ずっと叩きにくくなっている。

またこの写真から新Macbook ProはTouch IDセンサーを装備していることも確認できる。下の2枚目の写真でミニ・ディスプレイの右端の色がやや濃くなっている。これがTouch IDセンサー部分のようだ。この部分はディスプレイと色が異なるのでディスプレイではない。しかしiPhone、iPadのホームボタンとも異なる。iPhoneの場合、ホームボタンは金属リングが取り巻いており、指を載せるとこのリングが指を感知してTouch IDセンサーを起動する仕組みだ。ところがMacebook Proの場合、Touch IDの周囲にこのリングが見当たらない。3D Touchのような感圧メカニズムが内蔵されていて金属リングの必要をなくしているのだろう。

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あと気になる点は、キーボードが(キートップは大きいが)12インチのretina MacBookにひどく似ていることだ。私は12インチretina MacBookの浅いキートラベルが嫌いなのだが、Macbook Proのキーボードが外付けMagic Keyboardのような深いキートラベルなのかどうかは不明だ。

トップの写真でも分かるが、13インチのMacBook Proはディスプレイとキーボードの周囲のベゼルが現行モデルより細くなっている。スピーカーはキーボード部分の下ではなく両サイドに配置されている。このことは新モデルが全体としてスリム化されていることを示唆する。ヒンジ部分も小型化されているようだ。現行モデルと同様の強度が維持されていると期待したい。

とりあえずこんなところがリーク画像から判明した点だ。新Macbook Proのポート数や種類は依然として不明だ。内部の部品についても出荷時期、価格についても情報がない。噂ではIntel Skylakeプロセッサーと多数のUSB Type-Cポートを装備しているという。現行MacBook ProではUSBポートとMagSafeポートが厚みを押さえるためのボトルネックになっているように見える。これらをすべてUSB Type-Cに置き換えるならさらに薄くすることが可能だろう。

すでにお伝えしたように、Appleは来る10月27日〔日本時間28日〕にプレスイベントを予定している。MacBook Proシリーズのアップデートに加えて、13インチのMacBook Airのデザインやコンポネントも新しくなるはずだ。iMacについてはパフォーマンスのアップデートにとどまる可能性が強い。ここ数年放置されてきたMac Pro、Mac Miniが今回のアップデートに含まれるのかどうか不明だ。retinaの外付けディスプレイは近々お目見えするようだが、27日のイベントには間に合わないようだ。もっともAppleとしてはディスプレイについてプレスイベントで発表だけして、後日出荷ということにする手はある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、iOS 10.1をリリース―iPhone 7 Plusのポートレート・モードは画期的(日本ではApple Payも開始)

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AppleはiOS 10で初めて大きなアップデートをリリースした。期待されていたとおり、iOS 10.1の新機能のメインはiPhone 7 Plus向けの画期的なポートレート・モードだ。アップデートはすでに公開中。WiFI接続あるいは信頼できるコンピューターのiTunes経由でアップデートを実行できる。

iPhone 7 Plusのオーナーは設定→一般からソフトウェア・アップデートを開くのがいちばん速い。 7 Plusのオーナーでなくても10.1はiPhone、iPad向けの新機能とバグ修正、セキュリティー対策を多数含んでいるのでアップデートをしておくべきだ。〔日本版の場合、Apple PayによるNFCを利用した支払が利用可能になる。〕

ここでポートレート・モードについて説明しておこう。われわれのMatthew Panzarino編集長がすでに詳しい紹介記事を書いているが、これはiPhone 7 Plusのカメラの2レンズを活かして背景をきれいにボケさせるモードだ。

Appleによれば、2レンズ・カメラは被写体を奥行きを9段階に識別できるという。iPhone 7 Plusはこの情報にもとづいて背景レイヤーにソフトウェアでボケを生成する。ただしこの効果はマニュアルで調整できないので、狙いどおりの絵になるかどうかは場合による。

それでも多くの場合に、ポートレート・モードは素晴らしい効果を発揮する。iPhone 7 Plusのユーザーはこのモードがどういう場合に特に有効なのか使ってみて慣れる必要があるだろう。しかしボケはソフトウェアで後から付加される効果なので、ポートレート・モードの出来栄えに満足できない場合は、撮影後にこのモードを解除して普通の写真に戻すことができる。

Appleではポートレート・モードをさらに改善すべく努力中なので、数ヶ月以内にさらにアップデートがあるだろう。今回iOS 10.1は一般公開されたが、ポートレート・モードは依然としてベータ版という扱いになる。

TechCrunchのYashad Kulkarniはベータ版が利用できるようになって以來、かなりの数のiPhoneカメラにポートレート・モードを利用して素晴らしい写真を多数撮っている。 下の写真をクリックするとギャラリーを開くことができる。

〔日本版〕iOS 10.1は日本でも公開ずみ。7 Plus以外のiPhoneでもApple Payが利用できるなどメジャー・アップデートとなっている。Appleの日本サイトでApple Payについて検索できる。ただしタイトル下の「詳しくはこちら」のリンク先に専用ページはまだ開設されていないもよう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iOSのコードの中に便利そうな片手キーボードが隠れていた

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iOS Simulatorをいじっていたデベロッパーが、iOSのコードの中に、iPhone用の片手キーボードを見つけた。最近のスマートフォンは大型化しているので、いろんなものに届きにくいが、このキーボードはiOSの標準のキーボードの端を右または左にスワイプすると使える。上図のようにキーは左または右に寄って出るので、キーボードの幅自体は片手操作向きに小さい。カット、コピー、ペーストなどのボタンも、やはり届きやすい場所にある。

ただし: 残念ながら、あなたはこれを使えない。

これは、iOS Simulatorをハックして見つかった非公開の機能だ。このiOSオペレーティングシステムのシミュレーターは、デベロッパーが開発のためにMac上で動かして使う。ジェイルブレイクしたiPhoneなら使えるかもしれないが、今のところそれに関する情報はない。

このキーボードを昨夜(米国時間10/19)見つけたAppleのデベロッパーSteve Troughton-Smithのツイートによると、iOS 8以降のiOSのコードにキーボードは隠れていたが、正規の機能として公開されたことはない。

コード中に未公開の機能があることは、珍しくもないが、その片手キーボードはほとんど完成しているように見える。iPhone 7 Plusで公開されなかった理由が、よく分からない。

でも、それがまさしく存在していることは、大型画面の機種で今後使われる、ということかもしれない。

大きなiPhone 7 Plusでタイピングが困難、という人はあまりいないけど、長いテキストメッセージやタイピングでは、どうしても両手を使ってしまう。それは、あまり良いことではない。

Appleは大型スマートフォンの操作性を改善するために、いろんな工夫をしている。たとえばiPhone 6 PlusのReachability機能では、Homeボタンを軽く二度タップすると画面が下に行き、上部のアイコンに親指が届きやすくなる。これで画面の各部に触れやすくはなるが、大型機での長文テキスト入力という問題は、解決されない。

片手タイピングはAppleだけでなく、Microsoftも考えていて、最近はWord Flowという片手キーボードをローンチした。それには、高速タイピングのためのホィールというインタフェイスなどがある。またBaiduのTalkTypeキーボードでは、テキストを音声入力しながら正しい語を親指で指定できる…それもやはり片手で。

Troughton-Smithはスクリーンショットのほかに、そのキーボードを実際に使っているビデオをツイートし、キーボードのコードのスクリーンショットも公開している(下図)。

画像クレジット: 9to5Mac

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

新MacBook Proのファンクションキーを代替するミニ・スクリーンはMagic Toolbarと呼ばれるらしい

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Appleの新しいMacBook Proの詳細が次第に明らかになってきた。 従来のモデルとの最大の違いはなんといってOLEDのミニ・スクリーンだろう。これはキーボード上部に設置されてファンクションキーを置き換えるものだ。このミニ・スクリーンはMagic Toolbarと呼ばれるらしい。

ちょうど1週間後にAppleはRetina搭載MacBook Proの後継モデルを発表するはずだ。Trademark Ninjaがこの新機能について調査を始めたのもおそらくそのためだろう。どうやらAppleが‘Magic Toolbar’という商標を所有しているのは間違いならしい。論理的に考えて、この商標は噂のミニ・ディスプレイの名称としてぴったりだ。

MacBook Proのミニ・スクリーン搭載の可能性については8月にわれわれも報じている。 他の記事の多くもAppleはMacBook Proに第2のミニ・スクリーンをキーボード上部に装備すると予想している。Appleはノートパソコンのメインのディスプレイにはタッチス機能を採用していない。しかしキーボード側に設けられるこのリボン状のタッチパネルはファンクションキーを代替するだけでなく利用中のアプリに合わせて多様なショートカット機能を提供できる。

Appleが具体的にどような機能を持たせるのかはまだ誰も知らない。ミニ・スクリーンにどのような機能を配置するかは、個別のアプリについてはデベロッパーの考え次第だ。しかしメディアキー、明るさ調整のようなシステム・ファンクションについてはどうだろうか? システムからの通知をミニ・スクリーンに表示することも考えられる。

Magic Toolbarという商標を世界で登録しているのはどこからともなく現れた新しい企業なので、その背後にいるのはAppleだと証明することはできない。ただしこの会社の業務を処理している複数の弁護士はAirPodsの商標も扱っている。できすぎた偶然だ。

Magic Toolbarという名称は―明らかに―アプリを開いたときにスクリーンに表示されるアイコンやボタンを表示するツールバーとして使われることを推測させる。

KGI SecuritiesのApple情報に通じたアナリスト、Ming-Chi Kuo(郭明錤)は去る5月に新しいハードウェアについて新しい情報を明かしている。その中で、13インチ、15インチ共にMacBook Proは従来より軽く、薄くなるだろうとしていた。 プロセッサーは最新のIntel Skylakeが搭載され、パフォーマンス、バッテリー駆動時間ともに改善されるはずだという。

Trademark Ninjaによれば、Appleは新しいMacBook Proで“Smart Button”という名称も使うという。これは従来のTouch IDセンサーの新しい名称のようだ。ただしiOSデバイスののようにホームボタンとして利用されるわけではない〔ので別名称が使われる〕ようだ。

Ming-Chi Kuoの予言どおり、AppleはMacBook Proをさらに薄くする。現行のMacBook Proを見るとUSBとMagSafeのポートが厚みのボトルネックとなっているのが分かる。これらのポートをすべてUSB Type-Cに置き換えれば筐体を薄くする余地は出そうだ。Appleが多数のUSB Type-Cポートを容易してくれることを願う。1つだけというのは不便だ。

Next Webから

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

マイクロソフトのSurfaceビジネスが急成長、iPadは減速

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MicrosoftのSurfaceビジネスは前年比38%成長した。最新の決算報告による。今日(米国時間10/20)発表された決算報告書によると、今四半期のSurfaceの売上は9.26億ドルで、前年同期の6.72億ドルを上回った。それでもAppleのiPadの方が売上はずっと大きいが、成長は遅い。

AppleのiPadビジネスは未だにSurfaceを圧倒的に上回っている。前四半期のiPad売上は49億ドルで、前年同期は44億ドルだった。これは対前年比売上11%だが、AppleのiPadビジネスが伸びたのは10期ぶりだった。

Surface売上の著しい伸びを支えているのはわずか2つの製品、Surface Pro 4およびSurface Bookだ。Microsoftは両機種を大規模な広告キャンペーンやNFLとの重要な提携関係によって強く押している(コーチのベリチックらは大のSurfaceファンではないかもしれないが)。Microsoftは来週のイベントで新しいSurface製品を発表すると言われており、ホリデーシーズンには新しい製品ラインが出揃うことになりそうだ。

iPad対Surfaceの争いの様子がはっきりするのは、来週Appleが四半期決算を発表してからだが、現状を見る限りAppleは警戒が必要だ。Surfaceは迫っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleから招待状―今月27日(日本時間28日)のイベントで新しいMacが発表される

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Appleからついに招待状が来た。

われわれはAppleが10月27日に大きな発表をするという情報はつかんでいた。Appleはついに、とうとう、やっと、Macをバージョンアップするようだ。MacBookを別にすれば、Appleはここ1年以上Macのバージョンアップをしていなかった。

ただし確実に判明しているのはAppleがプレスイベントの招待状を発送したこと、その日時は10月27日だということぐらいだ。

日時場所の他には、例によって、Appleの招待状には具体的な事実がない。というかほとんどない。

ほとんど、というのは招待状には“hello again”とあるからだ。そこで1984年のMacintoshの広告を見直してみると―

お急ぎの読者は0:18までスキップすると(サムネール画像をよく見るだけでもいい)、 “hello”という文字がMacintoshコンピューターのデビューを飾っているのがわかる。ご覧のように、今回の招待状と同じくhelloはすべて小文字で綴られている。

また1998年にiMacを発表したとき、ジョブズは再度、“hello”を使っている。

hello

こういう観察と、街に流れている噂を総合すると、イェス、27日のイベントでは新しいMacが登場するはずだ。

AppleではイベントをApple.comからライブでストリーミングすると発表している。日時は太平洋時間で27日午前10時からだ〔日本時間28日午前2時〕。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Appleの新しいMacを待ちこがれている人へ。10月27日にわかる

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この数週間、Appleが10月末のMacイベントの日程を決めかねているという噂を聞いていた。しかし私の情報源によると、日付は選ばれた。10月27日の木曜日だ。新しいMacBookを待っている人はもう少しの辛坊だ。そしてジャーナリスト諸君、フライトは厳しいがホテルはまだそこそこ安い。

私はAppleに、その秘密の未発表イベントについてコメントを求めたが、驚いたことに返答はなかった。

通常Appleは、イベントを火曜日か水曜日に開催する。しかし、今月の収支電話会見は25日火曜日に変更されたのでこの日はない。そして、Microsoft Surface All-in-One PCイベントが10月26日に行われるので水曜日も潰れた。この日にぶつけるという考えもあっただろうが、Appleにとって得策ではない。翌日にした方が良い。

イベントでは、新しいMacを待つ人たちのためのニュースが発表されるはずだ。山ほどの噂や記事が出ているが、おそらく最も正確な情報は、新型 13インチMacBook Air、USB-Cポート塔載と、キーボードの上にファンシーなディスプレイがついた新型MacBook Pro(Intel Skylakeプロセッサー塔載)の2機種だろう。新しいiMacや、Thunderboltディスプレイに代わる5kのスタンドアロンモニターも登場するかもしれない。このモニターは、MacBookや古いMacで高解像度ディスプレイを駆動するためのGPUを内蔵しているとも言われている。

AppleのMacは、MacBookを除いて1年以上改訂されていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleは、もう自動車を作るつもりがない(Bloomberg報道)

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Appleは、秘密とはいえない自動車プロジェクトに何年も前から取り組んでいる。内部でTitanと内部で呼ばれているそのプロジェクトでは、リーダーやロードマップが度々変わった。Bloombergの最新記事によると、同社は電気自動車の製造計画を中止するらしい。代わりに自動車チームは、自動運転技術に焦点を絞る。

さらに興味深いのは、Appleが自動車会社になることに二の足を踏んでいたらしく、明確な期限を設定していたことだ。もしAppleの自動車チームが2017年末までに有望なデモを見せられなけれは、会社はプロジェクトを中止するという。

当初Appleは、伝統的Apple製品を作ろうとしていた。ハードウェアとソフトウェアの両方をコントロールするという意味だ。Appleは自動運転テクノロジーを塔載した電気自動車を2020年以降に出荷する計画だった。

しかしAppleはそうした野望を縮小した。Bloombergによると、何百人もの技術者が会社を去ったり辞めさせられたりした。もはやAppleには電気自動車を作るつもりがないからだ。代わりにAppleは既存の自動車メーカーと提携する計画だ ― iPhoneよりもAndroid的だと考えればよい。そしてもちろん、Appleが最終的に車を製造決断を下す可能性はある ― 今ではないというだけだ。

長年Appleの幹部を務めるBob Mansfieldが、現在プロジェクトを率いている。Boombergは、彼こそAppleが自動車戦略をシフトしている理由だと言っている。8月と9月に大量の従業員がやめた理由でもある。

自動運転技術についてはかなり誇大宣伝されているが、われわれが完全自動運転車を買えるようになるのは、まだかなり先のことだ。それは複数年にわたる大きな資本を要するプロジェクトであり障壁も多い。もし、テクノロジーとエンジニアと戦略が適切でなければ、非常に高価な失敗を招くことになる。Appleが慎重に歩んでいる理由はそこにある。

しかし、自動運転技術に焦点を絞ることが正しい戦略であるとも容易には言えない。Teslaのように完全自動運転車を作ろうとしている会社もある。一方、Uberのように、自動車メーカーと組んで自動運転キットを作ろうとしている会社もある。Renault-Nissanのような既存自動車メーカーは、IT企業と提携することによって車の製造に集中しようとしている。

どの戦略が勝利を得るかまだ誰も知らない。しかし確かなことが一つある。熾烈な競争の中、企業は数年先に自動運転車で好位置に立つために、今投資する必要がある。Appleの自動車プロジェクトへの投資は多すぎるのか、それとも少なすぎるのか?今は誰にもわからない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleが日本にもR&Dセンターを開設、建物の完成は年内か

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Appleは今、R&Dの拡大に力を入れている。過去数か月で発表された新設のR&Dセンターは数知れず、同社の研究開発費は急増している新華社の報道によると、AppleのCEO Timは、最近の東京訪問時に、日本に新たなセンターを開設する計画だ、と発表した。

日本の新しいR&Dセンターの話は、これが初めてではない。以前の報道は、Appleが2016年または2017年をめどに新たなR&Dセンターを建築中、と述べている。

Cookは日本の総理大臣Shinzo Abeと会談して、Appleと日本に関するあらゆることを議論した。その後の記者会見で、官房長官Yoshihide Sugaが、AppleのR&Dセンターは12月に落成する、と報告した。

横浜に作られるそのR&Dセンターは、Panasonicの工場として使われていた建物を、Appleが入手して改築し、R&Dセンターとして使うことにしたものだ。

これにより、日本人の優秀な技術者を雇用しやすくなるが、彼らの担当部門はまだ不明だ。

Appleは今後、日本だけでなく、深圳やイスラエル、イギリス、フランス、スウェーデンなどにも新しいR&Dセンターを作る予定だ。これからは、Appleのどの製品にも、“designed by Apple in Cupertino and many other countries”(クパチーノとそのほかの多くの国々で設計された)、と表示されるのだろう。

出典: Apple Insider

〔訳注: 業界ではすでに周知の横浜綱島の建物の件が、Cookと総理の会談を機に、一般のニュースのレベルでも取り上げられるようになった、ということのよう。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))