新iPhone、予約は9月12日から、出荷は9月19日午前8時〔日本時間〕、価格は6万7800円から

今朝(米国時間9/9)、クパチーノのフリント・センターで開催されたプレスイベントでAppleは2種類のサイズの新しいiPhoneを発表した。Appleによれば、予約受け付け開始は9月12日、出荷は9月19日だという〔日本も同日。出荷開始は午前8時〕。

新iPhone 6の価格は2年契約付きで4.7インチの16GBモデルが199ドルから。追加ストレージ容量に関しては従来よりも割安になっており、64GBが299ドル、128GBが399。 5.5インチのiPhone 6 Plusは16GBモデルが299ドルで、以下各モデルトとも100ドルずつ高くなっている。

〔日本版〕 Appleの日本サイトによれば、4.7インチが6万7800円から、5.5インチのiPhone 6 Plusが7万9800円からとなっている。一番高い製品はiPhone 6 Plusの128GBモデルで9万9800円。

iPhone 5sと5cは当面販売が続けられるが、5sの価格は99ドルに引き下げられ、5cは無料となった。〔日本サイトではまだ情報がない。〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


速報:Apple Watchは349ドルから、来年初めに出荷

ついにAppleがウェアラブルに参入した。Apple Watch〔日本版翻訳中〕だ。

今朝(米国時間9/9)のイベントに参加した全員の最大の疑問は、「で、いつ、いくらで手に入るのか?」だった。

結局、これはなかなか難しい質問だと判明した。Apple Watchはまずサイズが大小2種類(手首の細いユーザーも心配いらない)あり、18Kの金側とスチールの2種類ある。

ティム・クックはそれぞれのモデルについて値段を明かさず、「2015年初めに出荷され、価格は349ドルから」とだけ述べた。

一刻も早くAppleのウェアラブル・デバイスを手に入れたい読者にとってはこの待ち時間はいささか辛いかもしれないが、デベロッパーは出荷までにApple Watch用アプリを開発する猶予が与えられたことになる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple、新しいiPhone(s)をアナウンス:iPhone 6およびiPhone 6 Plus

大方の予想通りといったところか。

たくさんの噂が流れていた中(今回は真のリークも多かったように思う)、ついに正式に新しいiPhoneが発表となった。正確な英語でいえばiPhone[s]というべきか。iPhone 6およびiPhone 6 Plusという2機種が発表されたのだ。

現在、まさに新しいデバイスの紹介を行っているところだ。会場にはスティーブン・フライ(Stephen Fry)やドクター・オズ(Dr. Oz)などの有名人や、TechCrunchから派遣されてライブブログを行っているDarrell EtheringtonおよびMatthew Panzarinoも出席している。
会場は、クパチーノのフリントセンターで、この場所は1984年にオリジナルのMacintoshがアナウンスされた場所であり、また1998年には最初のiMacもここで発表された。

とりあえずは機種発表と同時に本記事を公開している。最新の情報についてはTechCrunchの英語サイトなども確認していただきたい。

最初にアナウンスされたスペックについてのみ触れておこう。

  • 双方ともに「Retina HD」ディスプレイを搭載している。iPhone 6は4.7インチ(1334 x 750)で、iPhone 6 Plusは5.5インチ(1920 x 1080)だ。
  • Apple曰く「過去最薄のモデル」だとのこと。それぞれ厚さは6.9mmおよび7.1mmとなっている。

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(翻訳:Maeda, H


iWatchのキラー機能は、支払いの2要素認証かもしれない

Appleは、どうやってわれわれにどうしてもスマートウォッチを買いたいと思わるのだろうか? モバイル支払いのリスクと面倒をなくすことだ。

あなたのiWatchが、支払い前のセキュリティーチェックとして、範囲内に自分のiPhoneがあると認識したとする。次に両者は店のPOSシステムに近距離無線通信(NFC)で接続し、「スターバックスに20ドル支払いますか?」という確認画面がiWatchに表示される。タップかボイスコマンドだけで、パスワードを入力することも、ポケットからiPhoneを出すことさえもなく支払いは完了する。簡単、スピーディー、安全。これでモバイル支払いは、メインストリームへの道が開かれ、その中心にAppleがいる。

赤ちゃんを抱いた母親が、両手が塞っていても優雅に食料品の支払いを済ませる、Appleのスマートなデモビデオが目に浮かぶ。

おびただしい数のスマートウォッチが今年になって出てきたが、その殆どが世間から無視されている。なぜなら今スマホでできている以上のことは大してできないからだ。Google Nowをボイスコマンドで呼び出すことは、キーボード不要の腕時計に大きな可能性を与えるが、一般消費者は人前で腕に向かって叫ぶことに二の足を踏むだろう。

なぜiWatchが必要かに対するAppleの答は、iPhoneにできないことができる、ではなく、iPhoneと一緒にできることなのかもしれない。

Appleにはこの戦略の下地がすでに出来ている。なぜなら多くの人々が様々なハイテク機器をこの会社から買っているからだ。iPhone、iPad、iPod、MacBook。iPodとMac、あるいはデバイス間でiPhotoやiCloudを使うことである程度のシナジーはあった。しかし、このiWatch/iPhoneの2ステップ認証という芸当は、Appleカルトに入信すれば財布はいらなくなる可能性を示唆しているのかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple iPhone 5cの運命やいかに?

来週Appleが新型iPhoneを発表するにあたって湧いてくる疑問:現行モデルはどうなるのか?

最近の新製品発売においてAppleは、旧機種を一部の地域で低価格にして、販売し続けてきた。しかし、どの旧モデルが消え、どれが残り、価格はいくらになるのだろうか?

ちょっとした思考訓練として、この話題を考えてみよう。

私の勘では、iPhone 5cはなくなる。多くの人にとってさほど驚きにあたらないだろう ー 最近になって販売が上向いてはいるが。個人的にはあのルック・アンド・フィールを気に入っているし、よく出来た製品だと思うが、感覚としては、古い臓物を詰め込んだ「ローエンド」端末だ。Appleが、これをラインアップから外して、新しい「ローエンド」機に席を譲ることは容易に考えられる。

その新しいローエンドは? おそらくiPhone 4Sだ。

たしかに3年たった機種ではあるが、ハードウェアは今も健在で、iOS 7(そしてiOS 8)が問題なく動く。そして、3年たった ー ということは、Appleがこの端末の製造コストを削減、いや大きく削減するのに十分な時間がたっているという意味でもある。

生産設備をこれら旧機種の製造に特化し、安くなるばかりの部品とプロセスを使うことによって、Appleは4Sの価格を300〜350ドルまで下げ、インドや東南アジアなど、「助成金に厚い」米国以外で浸透が必要な市場に対して、比較的魅力的な価格で提供することが可能になる。

iPhone 5sについては、こちらもおそらく残るだろう ー 「ミディアムエンド」の助成金モデルとして。Appleがもしこれを500ドル程度で売ることができれば、中国の中間層顧客の高級品として成功する可能性がある。そしておそらくAppleは、米国では助成金によって50〜100ドルまで下げる道を見出すだろう。

そのブレミアム機種 ー プレミアム材質を伴う ー としてのステータス故に、5sは、あの5cの「あけすけなプラスチック感」的印象の罠に陥ることはないだろう。5cは、「安くて楽しい」と呼ぶには高価すぎ、ステータスシンボルとしては(見た目が)安すぎた。

もちろん私が間違っていて、5cが来年も出回っているかもしれない。それは見てのお楽しみ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


iWatchにNFCが組み込まれるなら支払だけでなくすべてのAppleデバイスのハブとなる

Wall Street Journalの記事によると、AppleはいわゆるiWatchにNFC(近距離無線通信)を組み込み、支払いデバイスにするかもしれないということだ。しかしNFCのiWatch(とiPhone 6)への組み込みが事実とすれば、単に支払いだけでなく、消費者に「これなら欲しい」と思わせるような多くの便利な機能への扉が開かれるはずだ。

WSJの記事は、来週のイベントで発表が噂されている時計タイプのウェアラブルデバイスにNFCが組み込まれるなら、それはAppleが支払サービスに本格的に参入を開始することを意味すると推測している。業界ではAppleは遅かれ早かれ、その膨大なiTunes Storeアカウントをデジタル・コンテンツの販売以外に利用することになると見てきた。iWatchに支払機能が組み込まれるというのは当然すぎる方向だろう。

またiWatchには2種類のサイズが用意され、曲面ディスプレイとヘルス関連の多数のセンサーが内蔵されるものと見られているが、New York Timesの記事によれば、iWatchに装備される歩数計、心拍計はこれまで市場に出回っている同種の製品よりはるかに精度が高いという。またフレキシブル・ディスプレイとワイヤレス充電機能が備えられるとも観測している。

その他多くの報道もNFCなどiWatchの基本的な機能に関してはほぼ一致している。私は当初、Appleが支払サービスに参入する理由を理解するのに苦しんだ。しかしNFCと支払機能がiPhoneだけでなくウェアラブルデバイスにも組み込まれるということになれば、なるほどきわめて強力なセールスポイントになる。

iWatchがNFCでMacとiOSデバイスと通信して、ユーザー認証を行ってくれれば、いちいちパスワードを手で入力する必要がなくなる。これだけでもユーザー体験の画期的な進歩だ。これまでにもBionym Nymiなどの専用認証デバイスは存在したが、Appleならこれを実用的な多機能ウェアラブルデバイスとして実現できる。iWatchによってユーザー体験がスムーズ化されるのは店舗での支払だけでなく、(iOS 8のHomeKit機能を通じた)iOSデバイスのコントロール、さらにはPassBookを利用したポイントカード入力や切符、チケットの購入まで幅広い。

Android Wearを利用したスマートウォッチが次々に市場に出ている中、iWatchが基本的にそれと同じ機能なのであれば(iPhoneと連携できるにせよ)さほどの魅力はない。 スマートウォッチが本当にマスマーケットに普及するためには、すべての普及しつつあるスマートホームデバイスも含めたすべてのデバイスのコンパニオンとして利用できるような機能を備えていなければならない。現在市場に出ているウェアラブルデバイスは程度の差こそあれ、いずれもあまり使いやすいとはいない。もしAppleがあらゆるAppleデバイスをコントロールできる機能をこれまでのプロダクトのようにシンプルなユーザー体験で提供できるなら、ウェアラブル市場の勝者となることは容易だろう。

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Appleは9月10日〔日本時間〕のプレスイベントをApple製品にライブストリーム配信する

Appleは来週9月9日太平洋時間午前10時〔日本時間9月10日午前2時〕から開かれるプレスイベントの模様もライブストリーミングすると発表した。視聴にはデスクトップの場合、OS X v10.6.8以降とSafari 5.1.10以降、モバイルの場合にはiOS 6以降とSafariが必要となる。Apple TVの2世代、3世代のソフトウェアv5.0.2以降でも視聴できる。

これまでAppleは招待されて来場するプレスその他の関係者のみにライブストリーミングを提供し、現に進行中のイベントをストリーミングでも見られるようにしていた。今回は一般公開となったもののMac、iOSデバイス、Apple TVなどApple製品のユーザーが対象だ。Apple製品を持っていない、あるいは勤務時間中にライブストリーミングを見ている口実が見つけられない読者はわれわれのライブブログをどうぞ。

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Appleはセキュリティー問題への対処で透明性、対話性を改善する必要がある

Appleは数ヶ月ごとにセキュリティー・スキャンダルに巻き込まれねばならないようだ。

Heartbleed脆弱性にはやられなかったものの、 今年2月には初歩的なプログラミング・ミスでSSL接続確認を無効にするgoto failバグが発覚した。昨年10月には 接続ポートを使ってiOSデバイスからデータが盗む方法がみつかった。ちょうど1年前にはセキュリティー専門家が AppleユーザーのIDにアクセスできる脆弱性を発見し、Appleに通報したにもかかわらず何の反応もなかったため、情報を公開して注意を促すという事件が起きた。

愚かなミスを繰り返す

そして今回のセレブ・ヌード流出事件だ。このスキャンダルはiCloudバックアップのセキュリティーをもっと高めてあれば防げたかもしれない。

どのケースでもAppleは脆弱性を修正し、サポート情報を発表している。しかし上記以外のケースも含めて、ほとんどあらゆるケースでAppleはできるかぎり情報を小出しにして、状況を不透明なままにしようと努力しているようにみえる。

この方針は改める必要があると思う。

Appleはユーザーのプライバシーには特に注意を払ってきた。たとえばAppleはiPadマガジンの購読者情報でさえ発行元と共有しようとしない。しかし、ことセキュリティー問題となると、このようなユーザー重視の姿勢が見えなくなる。Appleはプロダクトのあらゆる細部に神経を使うことで知られている。Appleはデザインについてはボタン一つにも異常なくらいこだわるのに、セキュリティーとなると愚かなミスを何度も何度も繰り返してきた。

透明性と対話の欠如

脆弱性を報告し、修正を助けようとした際のAppleの対応について私は多くのセキュリティー専門家から不満を聞いている。Apple側に透明性が不足しており、会話しようという意欲がないという。

「Appleには内部のセキュリティー専門家と外部の専門家とのコミュニケーションのチャンネルを開いてもらいたい。われわれ外部の専門家は、脆弱性に関してAppleに対策を促す唯一の道は情報を公開フォーラムに発表するしかないと感じている」とセキュリティー専門家の1人、Jonathan Zdiarskiは言う。 世界最大の企業の一つがこのような状態であってはならないだろう。”

最近ではAppleも外部からの脆弱性の指摘に積極的に反応する兆しをみせている。iPhoneのジェイルブレークを開発しているメンバーの1人がそもそもジェイルブレークを可能にしたバグを指摘したことに対してAppleは謝意を述べた。しかし多くのエンジニアやセキュリティー専門家がバグの発見に協力するようになるインセンティブをAppleは与えるべきだ。バグの発見に懸賞金をかけるなどもその方法一つだろう。.

同時に社内のセキュリティー対策も改善される必要がある。セレブ・ヌード事件の過程で知られるようになったiBruteスクリプトはFind my iPhoneログインの際にブルートフォース攻撃を許す脆弱性が存在することを利用したものだった。前述のSSLのgoto failバグも数ヶ月放置されていた。こうしたバグは厳重な内部監査が行われていれば、もっと早く修正できたはずだ。

なぜなのか?

Appleがセキュリティー・コミュニティーからの警告の声に耳を傾けていたら防げたはずの事件は数多い。 Appleのように優れたプロダクトを次々に生み出してきた会社で、どうしてこうしたことが続くのだろう? SSLのgo to failバグが発覚したときから私はこの問題について考えてきた。

その答えは(あくまで私の個人的な見解だが)、Appleはセキュリティーに関するコミュニケーションをプロダクトに関するコミュニケーションと同様に考えているのではないか、というものだ―つまり外部には最小の情報しか発表しないという方針だ。消費者向けプロダクトのマーケティングに当たってはAppleの情報統制はこれまで大きな成果を上げてきた。情報が少なければ好奇心が増し、注目が高まる。

しかしセキュリティーの分野ではこのような要塞に立てこもった態度は間違いだ。ことにスマートフォンが生活、ビジネスで中心的な役割を果たすようになり、そこに蓄積される情報の種類と量が巨大化している現在、セキュリティーはデバイスやサービスの最大のセールスポイントの一つとなってくる。業界のリーダーとしてAppleはセキュリティー問題に対する現在の態度を改めねばならない。透明性の高いオープンで率直なコミュニケーションを確立する必要がある。結局それがAppleのためにもユーザーのためにもベストの方向だろう。

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Appleの2要素認証は、iCloudバックアップとフォストスリームを保護していない

今回のセレブ写真流出問題に関連してよく言われるアドバイスは、2要素認証の利用だ。これは良いアドバイスだが、それでもかのセレブたちは保護されなかっただろうし、Apple IDのメールアドレスとパスワードを盗むことに成功したハッカーに侵入された他のアカウントも保護されない。

Appleはかなり前から2要素認証を提供しているが、ハッカーらが悪用したシステムに関して欠落がある。iCloudバックアップは2要素認証で保護されておらず、Apple IDとパスワード〈だけ〉で新しいデバイスにインストールすることが可能だ。

もちろんこれは非常に大きな〈だけ〉ではある。メールアドレスとパスワードは、地球上のほぼ全サービスが標準提供している保護手段だ ― そしてひとたびハッカーがそれを手に入れれば、間違いなく困ったことになる。初期の証拠およびAppleの本件に関する声明によると、ハッカーは「秘密の質問」の予想、ソーシャルエンジニアリング、フィッシング、その他の「ターゲットされた」アタックによってパスワードを盗んでいる ― パスワードデータそのものがAppleから漏れたのではない。中でも、iPhoneのバックアップへのアクセスは、認証トークン(iTunesによって作られたファイル)によって行われ、マルウェアやフィッシングによって入手可能だ ― そのためにパスワードは不要。

しかし2要素認証は、Appleおよび多くのセキュリティー専門家によって単純なパスワード盗難からユーザーを保護する手段として薦められている。物理デバイスに送られてくるコードの入力を要求することによって、そのAppleアカウントにログインしているのが本人であることを確認する。

ところが、Appleの2要素認証は完全なものではない。多くのiCloudサービス、特にバックアップはカバーされていない。

実際、iCkoudで2要素認証が保護しているのは以下の3つのケースだけだ。

  • Appleアカウントを管理するために自分のApple IDにサインインする
  • 新しいデバイスから、iTunes、App Store、またはiBookstore で購入する
  • Appleから、Apple IDに関連するサービスを受ける

iCloudバックアップから新しいデバイスを復元する際には認証コードを要求されない。そしてそれは、ハッカーらが今回利用した「仕様」である。

ひとたびAppleアカウントのアクセスが可能になれば、ログインとパスワードを使い、ElcomsoftのPhone Password Breakerというアプリを利用して、iCloudバックアップを「復元(restore)」できる ― 写真その他のデータはエクスポートしてから選り分けられる。

ハッカーは実際にバックアップ全体をダウンロードしなくても ― あるいはそのアカウントにバックアップがなくても ― この時点でユーザーのフォトストリームにアクセスすることができる。これも2要素認証で保護されていない。

このため、写真を盗まれた人々がもし2要素認証を有効にしていたとしても、iCloudバックアップとフォストトリームはアクセス可能だった。

もしあなたがこれを、新たな脆弱性でAppleにとっても初めてのこと ― この抜け道に気付いていなかった ― だと思ったなら、それは間違いだ。AppleのiCloudバックアップが2要素認証で保護されていないという事実は1年以上前から知られている。

セキュリティー研究者のVladimir Katalov(Elcomsoftで働いている。なんと!)は、iCloudプロトコルに関する彼の発見を、iCloudのどの部分が2要素認証で守られていることを含め、昨年のHack In The Boxセキュリティーカンファレンスで発表している ― そして昨年5月にはすでにこの問題について記事を書いている。他にも、Ars TechnicaZDnet、そして今日またTUAWが報じている。

Appleが今すぐやるべき最善の策は、2要素認証をiCloudの全サービスに拡大することだ ― アカウントのリセットや新規デバイスからの購入だけでなく。復元あるいは新しいデバイスや場所からのログインに対して、別の形の認証を求めることは次の望ましいステップだ。Appleが2要素認証の範囲を拡大するという〈噂〉があることは注目に値するが、まだ実現していない。

ユーザーの立場では、あらゆる一般的アドバイスが依然として有効だ。パスワードは複雑に、他人と共有しない、IDにはプライベートなメールアドレス ― これも他人と共有しない ― を使う。メールに書かれたURLは可能な限りクリックしない。パスワードリセットの質問には、完全に間違ったあるいはランダムな答を使用する。

まだ2要素認証を使っていないユーザーは、使うことによって確実にセキュリティーのレベルが上がる ― ただし現時点ではパスワードを盗まれるとバックアップは保護されない。今回のハッキング事件に関する声明でAppleは、2要素認証によるアカウントセキュリティーの強化を推奨している。

Appleは、2要素認証拡大に関する情報提供の要求に対して、回答していない。

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Apple、セレブのヌード写真流出に関してiCloudへの不正アクセスを認める―システムのハッキングは否定

ジェニファー・ローレンスら100人前後の女性セレブの ヌード写真がインターネットに流出した事件ついて、Appleが公式声明を発表し、iCloudストレージ・システムに何らかの脆弱性があったことが原因ではないかという推測を強く否定した。ただしAppleはシステムのセキュリティーが破られたことはないとしたものの、一部のユーザーのアカウントがフィッシング、パスワードや「秘密の質問」の答えを推測するなどの一般的な方法によって不正にアクセスされた形跡があることは認めた。

Appleの声明の全文は以下のとおり。

カリフォルニア州クパチーノ(BUSINESS WIRE) 一部のセレブの写真の流出に関して、われわれの調査結果をアップデートする。ユーザーのプライバシーとセキュリティーはわれわれの最大の関心事であるので、この憎むべき盗難に気づくと同時に全力で調査を開始した。40時間に上る調査の結果、一部のセレブのアカウントが不正にアクセスされた形跡があることを発見した。その方法はユーザーを個別に標的としたパスワード推測、「秘密の質問」の答えの推測など、これまで無数に繰り返されてきた伝統的なものだった。いずれのケースでもiCloud® やFind my iPhoneを含むAppleのシステムそのものへのハッキングではなかった。われわれは捜査当局と協力して犯人の身元の割り出しに当たっている。

こうした被害を防ぐため、強いパスワードと2ステップ認証を利用するよう勧める。詳細いついてはこちらのウェブサイトを参照。 http://support.apple.com/kb/ht4232

要するにiCloudのアカウントの一部が不正にアクセスされたが、それはAppleのシステムの脆弱性によるものではなかった、ということだ。不正アクセスの手口は個人ごとにさまざまな情報を収集してパスワードを推測するなどきわめて古典的なものだった。

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Apple、アプリ却下理由のトップ10を公開


iOSアプリを作ったことのない人でも、Appleのお墨付きを得るのがいかに面倒かは聞いたことがあるだろう。

しかし、〈なぜ〉Appleはアプリを拒否するのだろうか? 多くのデベロッパーが犯す過ちは何なのか?

Appleは、今後定期的に更新すると思われる文書の初回の中で、アプリが却下される最もよくある理由のトップ10を公表した。

同ページで最初に公開されたリストがこれだ:


14% 情報不足
8% バグ
6% 規約違反
6% UIの不備
5% 内容に無関係な文言
5% 他のアプリと紛わしい名前やアイコン、
4% iTunes Connectとデバイスに表示される名前の不一致
4% ダミーテキストが含まれている
3% レーティングが不適切
2% ベータ、デモ、トライアル、テスト等

残念ながら、十大「理由」のうち2つは、どうとでも解釈できる曖昧なものだ。第1位は「情報不足」。アプリの説明が不十分なのかもしれないし、サポートページへのリンクを忘れたのかもしれない。いずれにせよ、Appleは提供されていない何らかの情報を求めている。

第3位の「デベロッパープログラム規約に従っていない」も同じく広義だ。

しかし、他の8つはかなり具体的だ。具体的に定義された問題で最も多いのは? バグだ。

この時点(2014年8月28日締めの7日間)における理由のトップ10は、アプリ却下の60%近くを占めている。

[Via CultOfMac; photo via Sean M. on Flickr, used under CreativeCommons]

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Appleの宇宙船型新本社はまだ宇宙船には見えないが、間違いなく巨大だ

Appleの宇宙船型新本社キャンパスは、新iPhoneの発売を間近に控えた同社にとって、あまり気にかけていられないことの一つだ。しかし、だからといって、一部の物見高い人たちが工事現場を覗くのをやめるわけではない。

YouTube人のjmcminnが、GoPro Hero 3+ をPhantom 2ドローンに載せて撮影した結果、われわれはこの建造物の基礎部分を初めて見ることができた。これまでの工事現場写真は、泥の上に描かれたミステリーサークルの写真のようなものだった。

ビデオは、円形の建築構造を見せているだけではなく、このキャンパスが近隣の建物と比べていかに巨大であるかも示している。

Appleはこの新キャンパスの計画に長い時間をかけてきており、去る2012年にクパチーノ市が工事の開始を承認した。

もちろん、昨年11月にわれわれが見たモックアップ と比べると、ビデオは少々期待はずれかもしれない。しかし、今はレーパーデーの週末、ちょっとしたイマジネーションを働かせる時間はあるだろう。

下のビデオをご覧あれ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、プレスイベントへの招待状を発送―いよいよ9月9日に新iPhoneのお披露目だ

Appleが「9月9日にスペシャル・イベントを開催する」という招待状を送ってきた。このイベントで次世代iPhoneが発表されるのは間違いない。9月9日、水曜日という日付は先ごろRe/codeが推測したとおりだった。iPhone 4S以後、Appleが毎年秋に新製品を発表してきたこととも合致する。

発表されるiPhoneが1種類なのか2種類なのかはまだなんともいえない。4.7インチ・モデルに加えて5.5インチ・モデルも発表されるという噂も流れている。しかしイベントの直後に出荷開始となるのは4.7インチ・モデルだけだろう。大型モデルの出荷はかなり先になると予想されている。新モデルの少なくとも一部にはきわめて強度の高いサファイアガラスが用いられると報じられている。ひび割れ、引っかき傷に非常に強い素材ということだ。

ひとつ異例なのは、このイベントがAppleのクパチーノ本社でもサンフランシスコのYerba Buena Center for the Artsでもないことだ。今回の会場はクパチーノのFlint Center for the Performing Artsだという。Appleの社内講堂は狭いので、大型イベントには向かない。今回はウェアラブル・デバイスの発表 もあるかもしれないとなればどうしても広い会場を使う必要があっただろう。

これまでのパターンに従うなら、このイベントでiOS 8の一般公開も発表されるだろう。iPhone 6(Appleはまだ正式名称を発表していないが)の出荷前に既存iPhoneのユーザーはiOSのアップデートができるはずだ。

われわれはもちろんこのイベントに参加し、ライブで経過を報告する予定だ。〔日本時間ではイベントは9月10日、午前2時ごろから開始となる見込み〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple、9月9日にiPhone 6に加えてウェアラブル・デバイスも発表か?

Appleは9月9日(まだ確認はされていないが)のプレスイベントに向けて大忙しだろう。Re/codeの最新記事によれば、このイベントでAppleはiPhone 6に加えてウェアラブル・デバイスの発表も行うということだ。John Paczkowskiは「Appleのウェアラブル・デバイスはiOS 8に搭載されるHealthKitと連動してヘルスとフィットネスの機能を発揮する。同じくiOS 8のHomeKit機能を利用してし、家庭の機器とも連動するだろう」と」書いている。

この記事は、「Appleのウェアラブルは2015年に入るまで発表されない」というこれまでの観測とは異なる。ただし、Appleが9月のイベントでデバイスの外観や機能の概要だけを発表し、実際の出荷は年明けとなるという可能性も残されている。デスクトップのMac Proの場合も発表から出荷までかなりの間が開いた。

これまでの情報を総合すると、Appleのウェアラブルは多数のセンサーを搭載し、血圧、発汗、心拍、歩数などをモニタできるデバイスになるらしい。またスマートウォッチとして各種のプッシュ通知を表示する機能も備えているということだ。

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Appleがフレキシブルディスプレイの多機能化で特許…ボタン、マイク、スピーカー、MacBookの蓋オープナーにもなる

AppleInsiderによると、今日(米国時間8/26)Appleが新たに認可された特許は、フレキシブルディスプレイで使用するさまざまなコントロールの仕組みを記述しており、それらは従来の物理的なボタンなどに代わって、より丈夫で耐久性のある方式を提供し、またマイクロフォンのようにサウンドを検出させたり、ユーザがフィードバックを触覚的に行えたり、あるいはMacBookの蓋をより開けやすくするなど、さまざまなトリックを仕組むことができる。

Appleのこのパテントは、フレキシブルディスプレイを使っていろんな入力を行う方法を長々と説明していて、フレキシブルディスプレイをアクチュエータの上に重ねればオンデマンドのボタンなども作れる、とも言っている。また今のiPhoneのHomeボタンのような物理的ボタンに重ねると、ボタンの使用がふつうにできると同時に、保護機能と表面(おもてめん)全面を連続的な面としてユーザに提供できる、という。

このようにフレキシブルディスプレイでボタンやスイッチを覆うと、別の利点もある。つまり、画面のスペースを拡張して面全体がディスプレイであるようなデバイスを作れると同時に、必要になればボタンなどを露呈できる。それらはアクチュエータがディスプレイ層の下にあっても、従来の物理ボタンのように突起したボタンにすることもできる。すると結果的にそれは、フラットで透明なディスプレイカバーから物理キーボードが現れるTactusキーボードのようなものになる。

全面がフラットなディスプレイだと思っていたら、なぜかボタンが突起してくる、という仕組みはクールだし、視覚に障害のある人にとっては絶対に便利だが、もっとクールなのは、ディスプレイ面があるときはスピーカーの振動膜になって音が出る、という使い方だろう。いや、音の入力に使われるときにはそれは、音を拾うマイクロフォンの振動板だけど。

この特許はディスプレイを超多機能化してスペースを稼ぐ、というタイプだから、将来のiPhoneやiPadなどで使われるのだろう。しかしそれと同時に、この技術をMacBookのトラックパッドに応用すれば、単なるフラットな面の一部を突然突起させることによって、このノートブック機の蓋を開けやすくする、という記述もある。蓋の開け閉めにこの方法が使われれば、今のモデルにある細い溝はいらなくなる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ついにポケモンがiPadにやってくる。ただしバーチャル・カードゲームとして

Pokémonは、私がリアル世界のあらゆる物以上に愛するキャラクター・ファミリーだ。それがiPadにやってくる。ただし、最初に登場するゲームが、本来のモンスターのコレクション&バトリングゲームではなく、伝統的Pokémonカードゲームだという事実さえなければ、私の喜びが多少損われることもなかっただろう。

私も、Pokémonのトレーディングカードは持っていて、決して悪くはないのだが、何と言うかこれは、スニッカーズが食べたいのにマーズバーをもらったような気分だ ― 私はマーズのチョコレートバーも食べるし嫌いではないが、スニッカーズの70%程度の喜びしか与えてくれない。

このゲームがiOSに登場するというニュースを最初に報じたのはPolygonで、情報源はPoké,pmマニア、Josh Wittenkellerのツイートだ。PolygonがThe Pokémon Companyに確認を取ったところ、リーク情報は真実でゲームがiPadにやってくることはわかったが、発売時期に関する詳しい情報は得られなかった。

Pokémonのトレーディングカードゲームは、すでにWindows PCとMac用に販売されているので、モバイル機器への移植は大きな出来事ではないが、iPadで本物のPokémon〈ゲーム〉(Pokédex[ポケモン図鑑]アプリでなく)を見るのは初めてなので、子供向けに作られたこのビデオゲームを楽しむ、私のような成人職業ITジャーナリストの間で話題を呼ぶのも不思議ではない。

任天堂(業績不振にもかかわらず、同社の知財権をiOSやAndroidでゲーム化することを拒否している)の子会社であるThe Pokémon Companyに、一つお願いがある。メインのPokémonゲームを一日も早くiPadやiPhoneに載せてほしい。私は有り金全部をはたいてもいいし、貴社の永遠のすばらしさを称えて(小さな)寺院も建てるつもりだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


iPhone 6最大の呼び物は、反転可能USBコネクターかもしれない

iPhone 6が、おそらく9月に行われるであろうAppleのスペシャルイベントで紹介された時、多くの人々にとって最大の注目は大きなスクリーンだろう。しかし、日々の使用にもっとインパクトを与える可能性のある変更は、今週何度かリークされている、反転可能なUSB-Lightningケーブルかもしれない。

そのリーク情報は、まだ確認が取れていないが、どちら向きにでも挿せるUSBコネクターの付いたLightningケーブルで、どっちの面を「上」にするかを気にしなくてよい。ケーブルのプロトタイプ版と思われるその写真は、今週まずNowhereelse.frに登場し、後に同じ物を写した画像が、パーツ情報リークの常連、Sonny Dicksonによって掲載した(via MacRumors)。

反転可能なコネクターは、新しいUSB 3.1標準の一部であり、既に製造できる状態にあるが、果たしてこれらのリーク画像が、LightningケーブルのUSB 2からUSB 3への転換を意味するかどうかは定かでない。さらには、これがApple純正ケーブルなのか、iPhone 6が発売される際に同梱されるかどうかも不明だ。しかし、実に興味をそそられる可能性であり、世界をリードするAppleスマートフォンの入出力兼充電ケーブルに残された、最も厄介な問題を一つ解決するものだ。

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Appleのフィル・シラー、筋萎縮性側索硬化症チャリティーのために氷水をかぶり、ティム・クックを指名

多くのテクノロジー界の著名人に続いて、Appleの上級副社長、フィル・シラーも「氷水をかぶるチャレンジ」に挑戦した。これはバケツ一杯の氷水を頭からかぶることでALS〔筋萎縮性側索硬化症〕協会に対する関心を高め、寄付を集めるチャリティー活動の一環だ。この協会はルー・ゲーリックやスティーブン・ホーキング博士などが罹った神経が麻痺する難病に対する治療法を求めている。

「氷水チャレンジ」の仕組みはこうだ。指名された人物は氷水をかぶるか、寄付をするか選ばなければならない。それをすませると別の人物を指名することができる。

Schillerは氷水をかぶるところを3枚の写真に撮ってツイートに添付した。背景はどこやら美しいビーチでフィルは大いに満足気だ。ツイートでフィルは何人かの友達をチャレンジに指名したが、その中にAppleのCEO、ティム・クックと、なぜか俳優のクリス・オドネル〔『NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班』シリーズのカレン捜査官〕が含まれていた。

https://twitter.com/pschiller/status/499751668414566401/photo/1

ティム・クックが氷水をかぶるところは見ものだろう。あるTwitterユーザーは「iPhoneイベントで実行すればよいのに」とつぶやいていた。何にせよ、意義あるチャリティーではあり、バイラル効果が常と違って良い方向に向かうのを見るのは快い。

これまでにALSのために氷水をかぶったテクノロジー系著名人は、TwitterのCEO、Dick CostoloFacebookのCEO、Mark Zuckerbergを始め数多い。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


AppleはHealthKitで人間の福利全般をプラットホームのアドバンテージにする気だ

AppleのHealthKitがiOS 8にやってくるが、このソフトウェアの現在のベータバージョンに関する報道の多くは、これを空の容器として描写している。この入れ物にいずれデベロッパが、ユーザの健康データを何らかのハブに結びつけたり、ほかのアプリから提供されるデータを利用したり、ユーザの医療健康ソフトウェアやフィットネスソフトウェアに情報を提供したりするためのフックを構築していく、というのだ。しかしAppleは、誰かが何かを構築することを待ってはいない。すでに楽屋裏で同社は、Mount SinaiやThe Cleveland Clinic、Johns Hopkins(大学病院)などの大病院や、EHRプロバイダのAllscriptsなどとの話し合いを開始している、とReutersの最新の記事は報じている。

AppleはこのプラットホームのパートナーとしてこれまでにもMayo ClinicやEHRソフトウェアのメーカーEpicを発表している。しかしAppleが上位のヘルスケアプロバイダたちとの協議を、それよりもさらに拡大している現状は、AppleがHealthKitの内容についてきわめて真剣であることを物語っている。’NikeFuel’などのフィットネスデータでその空の容器を満たしても、人間の健康にそれほど本格的に貢献するわけではないからだ。

Appleが本格的な医療機関や研究機関をパートナーにしたがっていることは、大きな課題を同社にもたらすだろう。医師をはじめ、これらの専門機関の職員たちの多くがすでにiPadのユーザだが、今後iPadがますます、本格的な医療情報デバイスになってくれば、政府の規制という名の傘の下に入らなければならないし、また顧客や患者のデータを保護するための安全ネットも要求される。たとえばAppleのHealthKitが本物の医療記録を保存し、ほかのアプリに提供するようになれば、当然、HIPAAへのコンプライアンスが必要になる。

スタートアップたちが保健医療関連のソフトウェアやサービスでイノベーションを実現しにくいのも、こういったハードルがあるからだ。議会への影響力も強く、1600億ドルのキャッシュをはじめとしてリソースにも恵まれているAppleが、どこまでのイノベーションを実現できるだろうか。

そもそもHealthKitは、保健医療関連の規制に触れる部分を今および今後あちこちに分散させたくない、一箇所に閉じ込めたい、という動機から設計された。その初期にAppleがFDAと協議したのも、HealthKitに政府方面から要求されるであろう要件について、打診するためだった。

HealthKitが本格的な医療目的に役立つようになるためには、今後の時間と投資が必要だが、そうなったときにAppleが獲得する利益は巨大だ。Googleなどの競合他社がせいぜいフィットネスのハブのような機能(Google Fit)を提供している中で、Appleはユーザに、そんなささいなものではない、生涯の本格的な福利(wellbeing)のためのデバイスとシステムを提供できることになる。そうなるともう、カメラが良いとか、画面が大きいとかの、従来までの競合要因は、どうでもよいものになってしまうのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、次期iPadには反射防止コーティングを採用か

Appleが新しいiPadの生産を開始した、とBloombergの最新記事が伝えている。次のApple製タブレットは、9.7インチ(iPad Air)と7.9インチ(iPad mini)の2モデルで、新しい反射防止コーティングが施され、明るい場所でも読みやすくなるという。

新しいiPadは、早ければこの四半期末か、昨年のiPad発表と同じ10月には登場するらしい。9.7インチモデルは、すでに製造過程に入っており、7.9インチモデルも年内に発売されるという。記事は、新しいコーティングのために大画面の生産台数が制約を受ける可能性があると書い1ているが、これは驚きではない ― Appleは、新しいハードウェアモデルが製造ラインに入る時、ほぼ間違いなく供給困難に陥いる。

Appleは過去数四半期タブレット販売が停滞しており、新機種の投入はiPadの売上に是が非でも必要なエネルギーを注入するものだ。Bloombergの記事にスペックについて他に新しいことは書かれていないが、両機ともプロセッサーは、9月に発売されるiPhone 6と同じかアップグレード版を塔載すると思われる。

興味深いのは、新しいiPhoneがタブレットの販売に与える影響だ ― もし噂が本当なら(今や信用できる報告が複数ある)、次期iPhoneは大画面になる(4.7インチおよび5.5インチ)。iPadの領分にはまだはるか遠いものの、もし実際に新iPhoneがこのサイズになるとすれば、ユーザーの大画面志向に答えるものであり、停滞するタブレット市場を踏まえると、かつて喜んで複数台持っていた消費者が、1台で済まそうとしていることを示唆しているのかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook