Appleがフレキシブル(可撓性)ディスプレイの”曲げ入力”で特許を取得

USPTO(合衆国特許商標庁)が今日(米国時間10/7)公表した情報によると、Appleは、フレキシブルなディスプレイが曲げられたり形を変えられたりしたとき、それをデバイスが入力として拾う方法で特許を取得した。この特許は、フレキシブルなディスプレイが曲げられることからデバイスが入力を受け取り、それをキューとしてMMSのメッセージを送出する過程を詳述している。

そのほかのトリガについても詳説しており、それらの中には、ディスプレイが曲げられると画面のサイズや比率が変わるので、それに合わせて画像出力を自動調整する方法などもある。また、二台のフレキシブルディスプレイをペアにしてチューブなどの容器に収め、そこにGPSトリガにより位置対応の広告を表示する、といった話もある。

特許文書の中には“デジタル定期刊行物”とか“広告デバイス”という言葉が何度も出てくるので、デジタルの雑誌や定期刊行物が念頭にあるのではないか、と思われる。このパテントは元々HJ Laboratoriesのものだったが、Appleは同社が解散する前にこの知財を取得したのだろう。同文書によると、今二人の発明者は、Apple以外の企業に在籍している。

Appleがこの特許を取得したのは、自社でやってきたフレキシブルディスプレイに関する研究開発努力をより強化するためか、または将来の他社による開発に対抗するためのヘッジだ。いずれにしても、フレキシブルディスプレイは、Appleがそれを商品化するときにはかなり高度な使われ方をする、と考えてよいのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Appleがフレキシブルディスプレイの多機能化で特許…ボタン、マイク、スピーカー、MacBookの蓋オープナーにもなる

AppleInsiderによると、今日(米国時間8/26)Appleが新たに認可された特許は、フレキシブルディスプレイで使用するさまざまなコントロールの仕組みを記述しており、それらは従来の物理的なボタンなどに代わって、より丈夫で耐久性のある方式を提供し、またマイクロフォンのようにサウンドを検出させたり、ユーザがフィードバックを触覚的に行えたり、あるいはMacBookの蓋をより開けやすくするなど、さまざまなトリックを仕組むことができる。

Appleのこのパテントは、フレキシブルディスプレイを使っていろんな入力を行う方法を長々と説明していて、フレキシブルディスプレイをアクチュエータの上に重ねればオンデマンドのボタンなども作れる、とも言っている。また今のiPhoneのHomeボタンのような物理的ボタンに重ねると、ボタンの使用がふつうにできると同時に、保護機能と表面(おもてめん)全面を連続的な面としてユーザに提供できる、という。

このようにフレキシブルディスプレイでボタンやスイッチを覆うと、別の利点もある。つまり、画面のスペースを拡張して面全体がディスプレイであるようなデバイスを作れると同時に、必要になればボタンなどを露呈できる。それらはアクチュエータがディスプレイ層の下にあっても、従来の物理ボタンのように突起したボタンにすることもできる。すると結果的にそれは、フラットで透明なディスプレイカバーから物理キーボードが現れるTactusキーボードのようなものになる。

全面がフラットなディスプレイだと思っていたら、なぜかボタンが突起してくる、という仕組みはクールだし、視覚に障害のある人にとっては絶対に便利だが、もっとクールなのは、ディスプレイ面があるときはスピーカーの振動膜になって音が出る、という使い方だろう。いや、音の入力に使われるときにはそれは、音を拾うマイクロフォンの振動板だけど。

この特許はディスプレイを超多機能化してスペースを稼ぐ、というタイプだから、将来のiPhoneやiPadなどで使われるのだろう。しかしそれと同時に、この技術をMacBookのトラックパッドに応用すれば、単なるフラットな面の一部を突然突起させることによって、このノートブック機の蓋を開けやすくする、という記述もある。蓋の開け閉めにこの方法が使われれば、今のモデルにある細い溝はいらなくなる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Samsungがフレキシブルディスプレイ(曲がるディスプレイ)を使った製品のアイデアを募集中

Samsungが今日(米国時間8/14)、とてもめずらしいコンテストを発表した。Galaxy S4とは無関係で、同社のフレキシブルディスプレイを使ったデバイスのアイデアを求めているのだ。Samsungはハードウェアスタートアップたちに、うちの製品で何かおもしろいものを作ってください、と言っている。

つまりSamsungは、“設計家やハードウェアのエンジニアや起業家たちに、フレキシブルディスプレイを使った未来のスタートアップアイデアを考えていただきたい”。賞金は、1位が1万ドル、2位が5千ドル、3位が2500ドルだ。審査基準は、その製品の“フレキシブルディスプレイならでは度”の高さ(つまり、ふつうのディスプレイでもできるじゃん、というものは0点)。そしてハードウェアとビジネスモデルの実現性も審査基準になる。

ただし、ものになりそうなアイデアを考えたとき、試作用部品をいつもらえるのか、それがまだ未定だ。またフレキシブルディスプレイの原価も未定だから、製品の価格も決めづらい。なお、使用するディスプレイのサイズは1インチから20インチまで、最大解像度1920×1080のフルHDだ。

そしてまた、すごいアイデアを思いついたので特許出願まで守秘しておきたい、という方は、コンテストのホームページに書かれているこんな注記を読むべきだ:

Samsungは絶えずイノベーションしているので、コンテストの提出作品と同様の製品を開発することもありうる。したがって、秘密性のないアイデア情報のみを、ご提出いただきたい。

つまりこれは、一見人畜無害なコンテストのようだけど、実はSamsung が、自社の製品アイデアをクラウドソースしようとしているのだ。いや、少なくともSamsungは、そうではございません、と法的に有効な言葉(提出者にとって法的に有利な言葉)で明言していない。というよりむしろ本音は、新しい部品に関してハードウェアエンジニアやメーカーたちに早めに告知し、彼らを早めに仲間にしておきたいという、マーケティングコミュニケーション活動の一環かもしれない。

クリエイティブのコンテストにはいつもリスクが伴うから、それを覚悟して応募されるとよろしかろう。でもここで、私の消費者的野次馬的根性から言うと、フレキシブルディスプレイを使った未来の消費者製品のアイデアには、ものすごく興味があるね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))