iPhone Xは16%、過去モデルがiPhone売上の40%を占める?市場調査会社のレポートが発表

eng-logo-20152018年1月~3月におけるiPhone各モデルの売上比率につき、米市場調査会社Consumer Intelligence Research Partners(CIRP)のレポートが発表されました。

それによるとiPhone Xは全体の16%を占め、トップのiPhone 8(23%)、2位のiPhone 8 Plus(21%)に次ぐ「3番目に売れているiPhone」とされています。

さらに2017年以前に発売された旧モデルの販売は、iPhone全体の40%を占めているとのこと。この割合は前年同期から上がっており、最新機種の人気にブレーキがかかったことを示唆しています。

様々な報道で販売不調が伝えられているiPhone X。2017年9月~12月、発売後の最初の3ヶ月では20%だったiPhone全体売上に占めるシェアが、その後の3ヶ月で16%まで低下したとのデータが出ています。

とはいえ、今四半期(2018年4月~6月)のシェアは16%を大きく下回る見込みはないとのこと。CIRPの共同設立者Josh Lowit氏は「この四半期(1月~3月)は、通常は最新機種ローンチ後かつ顧客が新モデルを予想し始めて売上が減速する前の、iPhoneの需要ベースラインを示すもの」と述べています。

つまりiPhone Xの16%という数字は、最初の興奮が冷めたあとの「落ち着いたシェア」ということです。

その一方で最新モデル全般について、iPhone販売に占めるシェアの低下は明らか。2017年の同四半期においては、その時点で最新モデルだったiPhone 7と7 Plusは売上高の68%に上っており、今年(3機種の合計で60%)は8%もの減少を見せています。

その分だけ伸びているのが、前年までの旧モデル。2018年1~3月にはiPhone 7と7 Plusは合わせて約20%、より過去の機種であるiPhone 6および6S Plusは売上高の13%を占めており、発売2年目を迎えたiPhone SEも8%と健在です。

先のJosh Lowitz氏いわく「(iPhoneは)8つのモデルが販売中で、最新のもの(iPhone X)は1000ドル近くもする。消費者は同じような多くの機能が使える、より古くて安価なモデルを求めているようです」とのこと。

iPhone XはOLEDパネルや顔認識のFace IDなど先進機能を備えているものの、国内価格でスマートフォン分割払いの審査が厳しくなるといわれる10万円超えなどハードルが高く「資金に余裕がある新しもの好き」以上には普及しにくいのでは、との声もあります。

たびたび噂になっている2018年の次期iPhoneのうち、6.1インチのLCDモデルは550ドルからの廉価版になるとの予測も流れています。「1~2年前の旧機種でも十分に高性能、安い方がいい」の壁を破るためにも、アップルには価格面で奮闘を期待したいところです。

Engadget 日本版からの転載。

Appleの新しいiPhoneリサイクルロボット、その名は‘Daisy’

こんにちはDaisy。Appleの最新のリサイクルロボットDaysyが、同社の環境事業を報告する記者発表の席で、まさに数日後のEarth Dayに向けて紹介された。この新しいロボットは、2016年に発表されたリサイクルロボットLiamのアップデートだ。

DaisyはLiamの部品の一部を使って、Appleの技術者たちが内製した。この産業用ロボットは、9つのバージョンのiPhoneを分解しながら再利用可能な部品をすべて選り分ける。そうやってDaisyは1時間に200台のiPhoneを分解し、貴重な部品を壊していた従来のやり方を駆逐した。しかしHAL 9000*とのどんな関連付けも、単なる偶然だ〔*: 臨終のHALが’Daisy’を歌いながら息絶える〕。

AppleはDaisyのほかに、新たなリサイクル事業GiveBackも発表した。4月30日までの返品や交換に対しては、バージニア州の環境NOP Conservation Internationalへの寄付が行われる。対象となったデバイスはそのまま、店頭またはギフトカードのクレジットで購入できる。

おまけにEarth Dayには新しいApple Watchのチャレンジが行われる。日曜日には外に出て、この惑星をエンジョイしよう、という主旨だ。この発表の一週間前には、Appleの全世界の施設が100%、再生可能エネルギーだけを使っている、という発表があった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iPhone SE2(仮称)が6月のWWDCで登場?EECデータベースから可能性が急浮上

eng-logo-2015EEC(ユーラシア経済委員会)のデータベースに「iOS 11を搭載するアップル製品」が新たに11個追加されたことが明らかとなりました。

EECはロシアやベラルーシ、カザフスタンなどの属するユーラシア経済連合の執行機関。今回のデータも「公的な登録」であるため、信憑性は疑いようがありません。

通常、同データベースへの登録は製品が出荷される1ヶ月前であることから、おそらく6月に開催されるWWDCにて発表。さらに時期的に考えて次期主力iPhoneではなく、iPhone SE2(仮称)ではないかと推測されます。

Consomacにより発見されたデータによれば、追加されたiOS 11搭載機器はA1920、A1921、A1984、A2097、A2098、A2099、A2101、A2103、A2104、A2105、A2106。これらの型番は、いずれも既存のモデルにないものです。

なおEECデータベースは、最近でも新型iPadの発売を予言する有力な手がかりとなった実績があります。

さて、これらの新型iOS機器が次期iPhone XやiPhone X、6.1インチLCD版iPhoneである可能性は極めて低いと見られています。これら2018年の主要iPhoneは、様々な噂でも第3四半期(10~12月)発売が概ね確実視されているため。

また、現行のiPhone Xのバリエーションもあり得なくはありませんが、それを裏付ける噂は今のところ出てきていません。

消去法で考えていくと、2016年3月の発売から丸2年が経過したiPhone SEの後継機ではないかとの推測が急浮上。iPhone SE2(仮称)についてはシャーシの大幅な変更はなく、内部的にはCPUがA9チップからiPhone 7と同じA10チップに置き換わるのではないか……といった噂のまとめは、こちらをご覧ください

Engadget 日本版からの転載。

iOS 11.3 ベータ2「バッテリー管理機能」の詳細が判明。電池劣化iPhoneが遅くならない設定を追加

eng-logo-2015iOS 11.3に追加が約束されていた「Battery Health」(バッテリーの健康状態)機能の詳細が明らかとなりました。2月6日(米現地時間)に開発者向けにリリースされたiOS 11.3ベータ2にて、設定内に追加された新たな画面が報じられています。

Battery Healthの主な機能は二つにわかれます。一つは新品状態と比較した場合のバッテリーの最大容量(劣化状態)の診断、そしてもう一つはピーク負荷時にスピードを抑える機能をオフにでき、予期せぬシャットダウンのリスクと引き換えに低速化を無効にできるというものです。

バッテリーが劣化したiPhoneが意図的に低速化されていることが2017年末に発覚して以来、アップルは信用回復のために対応策を打ち出してきました。

すでにiPhone 6以降の端末につきバッテリー交換を79ドル(日本では8800円)から29ドル(同3200円)に期間限定で改定する措置は取られていましたが、今回は「iOSにバッテリー管理の新機能を追加する」という公約を着実に実行する格好となっています。

新しいバッテリー管理機能は「設定」~「バッテリー」~ 「Battery Health」を選択すれば利用できます。まず上部のセクション「Maximum Capacity(最大容量)」は、新品の初期状態と比べたバッテリーの容量を表示。つまりバッテリーの劣化状況が診断できます。

その下にある2つ目のセクションは「Peak Performance Capability(ピーク時のパフォーマンス管理機能)」。iOS 11.3ベータ2へのアップグレード直後の初期状態では、管理機能、つまりiPhoneの低速化設定は無効になっているとのこと。

そして、もし予期せぬシャットダウンが起きた場合、パフォーマンス管理は自動的に有効となり、ピーク時のスピードを抑えるようになります。この場合、ユーザーは青文字の「Disable(無効化)」リンクをタップすれば、ふたたびオフにできます。

パフォーマンス管理機能を無効にすると、つぎにデバイスの予期せぬシャットダウンが発生するまでは、手動でオンに切り替えることはできません。そして、再び想定外シャットダウンが起きた場合は、自動的にパフォーマンス管理機能は有効になります。

つまり、一度パフォーマンス管理機能をオフにしても、永続的にそれが無効のままにはならないということ。その都度、Battery Health画面に戻って設定しなおす必要があります。

バッテリーをフル充電したときの容量が新品の80%を下回るほど劣化が進んでいる場合も、パフォーマンス管理機能をオフにすることはできます。その場合は正規サービスプロバイダでバッテリー交換を勧める通知をしたうえで、各種のサービスオプションを提示する予定とのこと。

こうしたパフォーマンス管理機能の無効化は、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SE、iPhone 7、iPhone 7 Plusのみが対象。iPhone 8とiPhone Xはまだ発売されて日が浅く、バッテリー劣化が進んでいないため対象外です。

Engadget 日本版からの転載。

iPhone 5cの16GBモデルを修理に出すと32GBに交換してもらえる?

eng-logo-2015アップルが正規サービスプロバイダに、修理に出されたiPhone 5c(16GB)の一部をiPhone 5c(32GB)に交換するよう通知したとの噂が報じられています。

アップル関連の情報サイトMacRumorsが入手したメモによると、全てのiPhone 5c(16GB)が32GBにアップグレードされるわけではないとのこと。特定の原因で故障したモデルのみが対象となるとされています。

iPhone 5cは2013年秋、iPhone 5sと同時期に発売された廉価モデル。カラフルなプラスティックの筐体を持つ、唯一の4インチiPhoneです。

2014年9月にはほとんどの国で16GBおよび32GBモデルの販売は中止された一方で、同じ年にヨーロッパ、オーストラリア、中国などで8GB版を販売スタート。そしてインドで2016年2月に販売終了になったのを最後に、完全に販売は終わっています。

iPhone 5cはiOS 11にも更新できず、ポケモンGOもアプリのアップデートにより起動しなくなりました。現在では、iOS 11以降は動かなくなった32bitアプリを楽しむ以外には用途が見出し難い「過去の存在」となっています。

iPhone 5cの16GB版を32GBモデルに交換する理由につき、アップルは説明していないとのこと。もっとも、修理に出したiPhone 6 PlusがiPhone 6s Plusに交換してもらえる可能性があるとの噂が出たときと同様に、「交換品の在庫がない」と推測できそうです。

前回の「iPhone 6 PlusからiPhone 6s Plus」よりもオトク感は薄くありますが、iPhone 5cは「32bitアプリを動かせる環境」としては数少ない選択肢です。愛着あるツールやゲームアプリがある人は、少し期待してもいいのかもしれません。

Engadget 日本版からの転載。

iPhone、販売台数微減もiPhone Xのおかげで売上アップ

売上数値だけで言えば、この四半期は、Appleにとってまったくのバラ色というわけではなかった。同社は今日(米国時間2/1)の決算で、iPhoneを7730万台売ったことを報告した。昨年同時期よりわずか100万台少なかった。もちろん2017年の7820万台という数字は同社の新記録だった。

しかしウォール街は、Appleが10周年記念のプレミアムモデルを投入したことから、さらに増えて8020万台になると予測していた。そんな失望をよそに、Appleは2018年Q1の売上を13%増やしたが、その要因は、iPhone 8や過去の機種よりも大幅な高価格に設定されたiPhone Xによるところが少なくない。iPhoneの平均価格は昨年同時期より40ドル程度上がった。

高級な価格設定にもかかわらず、iPhone Xの売れ行きは止まらない。最近ある業界アナリストは、業界予測には届かなかったがホリデーシーズンで一番売れたスマートフォンは高価なiPhone Xだったと書いた。今日Appleも、iPhone Xは発売以来最もよく売れたiPhoneであると発表した。

「Apple史上最大の四半期を終えたことを喜んでいる。顧客基盤の拡大に加え、iPhone製品群が過去最高の売上を記録した」、とTim Cookがプレスリリースで言った。「iPhone Xは予想を上回り11月以来毎週iPhoneのトップセラーを続けている」。

さらにCookは、同社製品全体のアクティブ・インストール台数が13億台に達したことを報告した。

それでもAppleはこの結果に落胆している可能性は高いが、全体でみればプラスだ。販売台数の減少は見た目にはよくないが、結局重要なのは売上だ。Appleは新しい販売モデルにシフトしているところであり、iPhone Xが全項目で大成功とは言えないにしても、人々は999ドル以上の高級スマートフォンを買う意志がある、ということを示した結果となった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

嘘か真か? 次期iPhone Xのウワサまとめ

eng-logo-2015全面ディスプレイに顔認証など、新機軸を携えて2017年11月に発売された「iPhone X」。その後継モデルの噂がここにきて盛り上がりを見せています。具体的には、液晶採用の廉価モデルや、大画面6.5インチの「iPhone X Plus」(仮)など。Engadget日本版でも次期iPhone Xに関するさまざまな記事を掲載してきました。本記事ではその振り返りをお届けします。

(最終更新:2018/01/30 14:30)

2018年型iPhone XにはRAMが4GB搭載?バッテリーも増量されるとのうわさ

現行のiPhone XのRAMは、iPhone 8 PlusやiPhone 7 Plusと同じく3GBと報じられました。最近のハイエンドAndroidスマートフォンが4GB〜8GBを搭載しているのに比べると控えめな印象を受けましたが、今年はついに増量されるのかもしれません。(つづき

iPhone X、ノッチ不評で2018年夏には生産終了?秋に新モデル登場か(KGIアナリスト予測)

アップルの未発売製品に関連する情報予測でその名を知られるKGI証券のアナリストMing-Chi Kuo氏が、「iPhone Xは2018年夏に生産を終了する」との予測を公表しました。特にディスプレイ上部の凹部いわゆる”ノッチ”のデザインが不評で中国市場におけるiPhone Xの人気が下降しており、秋にはデザインの見直しをはかった新モデルが出るだろうとのこと(つづき

6.1インチの新iPhoneはJDIの「日の丸液晶」を採用?ベゼルレスで9月〜10月に発売との噂

6.1インチ新型iPhone X向け液晶パネルの供給元は日本メーカーのJDI(ジャパンディスプレイ)で、日の丸液晶こと「フルアクテイブ」?フルアクティブは18:9という縦長のアスペクト比、ベゼル幅0.5mmという狭額縁に対応しており、iPhone Xと同様のベゼルレスデザインになる可能性も(つづき

iPhone X(2019)はノッチが小さくなる可能性? 顔認識モジュールと前面カメラが統合のうわさ

現状では唯一のFace ID対応製品であるiPhone Xの前面にはノッチ(凹型の切り欠き)がありますが、ここにはTrue Depthカメラほか顔認識モジュールや前面カメラが内蔵。これらの統合が進むことで、ノッチが小さくなるのではないかと推測されます(つづき

2018年は6.5インチの『iPhone X Plus』追加、安価な6インチ液晶モデルも増えて3機種編成?

iPhone X の品薄が続くなか、来年のiPhoneラインナップについて新しい情報が出てきました。2018年のiPhoneは、「今年の初代 iPhone Xと同サイズの後継モデル」「Xと同じ縦横比で6.5インチ級の iPhone X Plus (仮)」そして「Xと同じオールスクリーン(+ノッチ)のスタイルを採用しつつ、液晶ディスプレイでサイズ中間の6.1インチモデル」の3種類になるかもしれません。(つづき

番外編:iPadにもFace ID採用?

iPhone SE2 (仮)はまだ出ない?「出るとして高速化と値下げ程度」とアナリスト予測

iPhone SE の後継モデル、iPhone SE2 (仮) につき様々なうわさが飛び交っていますが、アップルの開発計画に詳しいKGI証券のアナリストMing-Chi Kuo氏は、フルモデルチェンジや夏前発売といった説に疑いを投じるリサーチノートを発表しました。(つづき

Face ID採用の新型iPadが登場? iOS 11.3ベータ版の中に「modern iPad」の文字列が見つかる

iPhone Xと近い要素を実装する新型iPadが登場するかもしれません。具体的には、ベゼルレス化され、生体認証に顔認証(Face ID)が導入される可能性があるそうです。(つづき

Engadget 日本版からの転載。

Apple、SMSで相手をクラッシュさせるバグを修正

先週、ソフトウェア開発者・研究者のAbraham Masriが、SMSを送るだけでiPhoneをクラッシュさせられるバグを公表した。

先ほどAppleはiOS 11.2.5を公開しその問題を修正した。

このバグは、「テキストボム」とよく呼ばれているものの一種で、アタッカーはテキストメッセージ経由であるURLを送る。受信者のiPhoneがプレビュー処理を開始すると、フリーズやホーム画面のクラッシュからカーネルパニックまで、あらゆるおかしなことが起こり始める。

Appleはバグの詳細や理由についてはめったに語らないが、セキュリティーアップデートの記載によると、テキストメッセージで受け取ったリンクの処理と表示の方法に原因があったという。AppleはMasriをバクの発見者として功績を認めている。

このアップデートには、Appleの来るべきHomePodスピーカーの対応も、Siriに魔法の言葉をかけるとニュースを読むしくみ(米国と英国とオーストラリアのみ)の追加も含まれている —— “Hey Siri, play the news.”だけでなく、もっと具体的に、“business news”や “sports news”などとも言えるようになる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPadやiPod touch等「iPhone以外のアップル製品」は電池劣化で性能低下せず

eng-logo-2015電池劣化したiPhoneのパフォーマンスを近年のiOSが意図的に低下させていた件に関連して、アップルは「iPhone のバッテリーとパフォーマンス」と題したサポート文書で「電源管理機能(速度の低下)はiPhone 固有のもので、他の Apple 製品には適用されません」と明記しました。

ここで言う他のアップル製品といえば、iPadシリーズやiPod touchシリーズ。これらはバッテリー性能の劣化があったとしてもパフォーマンス低下をしないと、公式に約束した格好です。

2017年末に発覚して以来、いまだに物議をかもしているバッテリー劣化iPhoneの性能低下問題。フランスでも消費者団体がアップルを告訴したことを受けて、現地検察局が予備的調査に着手したことが報じられました。ロイター記事によると、フランスの国内法では「買い替え需要を高める目的で製品の寿命を故意に縮めた場合、年間売上高の最大5%相当の制裁金が科される可能性がある」とのこと。

アップルは2017年12月28日に「iPhoneのバッテリーとパフォーマンスについて、お客様にお伝えしたいこと」という文書を公開。電池劣化したiPhoneを意図的に速度低下させていたのは事実だが、予期しないシャットダウンを避けるための対策であること(新機種への買い替えを促すことが目的ではない)。そしてiPhone 6以降の端末でバッテリー交換が必要な場合、保証対象外の交換費用を現在の79ドル(8800円)から29ドル(3200円)へ改定すること(2018年末まで)などを発表しました。

速度低下を起こしている「電源管理」機能は、iOS10.2.1以降がインストールされたiPhoneで導入されたもの。同じくiOSに対応したiPadおよびiPod Touch(第6世代)にはこれまで言及されていませんでしたが、今回「他のアップル製品には適用されない」とサポート文書に記載され、疑いは払拭されました。

逆に考えれば「予期しないシャットダウン」への対策や、バッテリーの安価な交換サービスもないということ。いずれにせよ、われわれユーザーとしては製品そのものやバッテリーの寿命が尽きるその日まで、ガジェットを大切に使いたいものです。

Engadget 日本版からの転載。

今日からAppleのiPhoneバッテリー交換は29ドル――性能劣化問題で事実上の謝罪

保証期間切れのiPhoneバッテリーを29ドルで交換するというAppleの約束が実行に移された。iPhone 6以降でバッテリー問題を抱えているユーザーが対象となる。Appleでは 当初特別価格でのバッテリー交換プログラムの開始時期を1月後半としていたが前倒しになった。Appleがバッテリー劣化によりiPhoneの旧モデルの性能を低下させているという問題を認めたことから、同社に対して激しい非難の声が上がっていた。

先週末TechCrunchに送られたコメントでAppleは「われわれは準備にまだ少し時間を必要とする。顧客に対する〔修理費用の〕引き下げはただちに実施する。ただし交換用バッテリーの供給は当初多少制限されるものと思われる」と述べていた。

つまりユーザーとしてはかっこうの機会を逃すな、ということだ。保証が切れた機種のバッテリー交換で50ドルのディスカウントというのはAppleとしては稀な公の謝罪とみていい。大勢のユーザーがこのチャンスにバッテリーを交換し、iPhoneの旧モデルの寿命を少し伸ばすことになるだろう。ライバル・メーカーはこのスキャンダルを最大限に活用しようとしている。Samsung、HTC、LG、Motorolaなど主要なライバルは一斉に「われわれはバッテリーに関してこうした〔計画的劣化という〕手法を採っていない」と主張している。

昨日、iFixitはこのニュースを受けて、iPhone用バッテリー交換キットの価格を29ドルに下げた。これはAppleのバッテリー交換費用と同額だが、iFixitのバッテリー交換キットの売れ行きは急上昇しているという。iFixitはAppleのバッテリー交換ブログラムでは待ち時間が長くなる可能性があることを注文殺到の理由に上げている。

実際、iPhoneの性能を計画的に低下させることを許したAppleの透明性の欠如した体質に加え、同社も認めているように、当初交換用バッテリーの供給が十分でない可能性があること、またAppleのジーニアスバーの予約を取らねばならないことがユーザーに大きなフラストレーションをもたらしている。また今日以前にバッテリー交換を申し込んでいる場合は50ドルの割引は適用されない。

とはいえ、バッテリー交換価格の大幅割引はよいことだ。あとはサプライチェーンが十分な量を供給できることを祈りたい。Appleではバッテリー交換に関してサイトに詳細を掲載している。

〔日本版〕Appleの日本サイトにはまだ特に発表がないもよう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iFixitはAppleのお詫び料金に合わせて電池交換を29ドルに値下げ、Apple未対応の機種も

iFixitが、修理に関するAppleのポリシーを好感したことはない。それどころかAppleのガジェットは同社のサイトにおいてつねに、修理適性で低い得点をいただいていた。その同社が今日(米国時間12/29)は、当の巨大テクノロジー企業に対しまた辛辣な姿勢を見せ、その電池交換キットを29ドルに値下げした。それはAppleがiPhoneの低速化ポリシーに対する一種の慰謝料として、保証期間切れの電池交換に設定した料金と同額だ。

ご存知のようにAppleは、今週の初めから煮え湯を飲まされていた。同社は、電池の古いiPhoneの動作速度を落としたことを認め、それに関する透明性の欠如を詫びた。

同社がめったに発表することのない公開詫び状には、こう書かれている: “約1年前のiOS 10.2.1において弊社は、電源管理部分のアップデートを行い、iPhone 6, iPhone 6 Plus, iPhone 6s, iPhone 6s Plus, およびiPhone SEにおけるピーク負荷時の予期せざるシャットダウンを防ごうとした。しかしこれらの変更そのものが感知されることはなくても、場合によってはユーザーが、それまでよりも長いアプリの立ち上げ時間や、そのほかの性能劣化を経験することがありえる”。

iFixitによると、このお詫びがニュースで知れ渡って以来、電池交換の注文がそれまでの3倍に跳ね上がった。同社はAppleの情報公開の姿勢に対しお世辞を言うとともに、予防的な電池交換を熱心にユーザーに勧めた。

iFixitに電池交換を頼んでも安くはならないが、ちょっと頑張るだけでGenius Barの待ち行列に並ばずにすむし、さらに彼らの手にiPhoneを渡したあとの待ち時間にいらいらすることもない。しかもiFixitは、Appleが対応しない古い機種の電池も安く提供している。

今、Samsung, HTC, Motorola, LGなどのAndroid勢力は、これを宣伝の好機としてとらえ、Appleのように古い機種のスピードを下げたりしませんよ、と訴求している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple、来年次世代iPhone X Plusなど3機種発表へ――台湾のアナリストが予測

台湾のKGI証券の著名なAppleアナリスト、郭明池(Ming-Chi Kuo)は来年のiPhoneを分析する新しいレポートを発表した。郭によれば、2018年にAppleはiPhoneの新しいモデルを3種類発売する。3モデルとも上部に切り欠きをもつ全面ディスプレイを備えるという。

郭によれば、iPhone Xの後継モデルはサイズ、形状とも現行とほぼ同一でディスプレイは5.8インチ、画素密度は458ppiだという。これは現行iPhone Xと全く同一のスペックだ。

しかし5.8インチより大きいディスプレイを望むユーザー向けに、Appleは6.5インチ・ディスプレイ版を用意していると KGIは予測している。液晶にはOLEDが用いられ、 解像度は480-500ppiと現行iPhone Xを上回る。つまり、iPhone X Plusの2世代目だ。

さらにAppleはこうした1000ドル超のハイエンド・モデルだけでなく、iPhone 8の後継モデルも出荷するという。新しいiPhone 8にはiPhone Xに導入された新機能がいくつか用いられるはずだ。

この普及版(といっても絶対的には高額モデルだが)の価格は649ドルから749ドルで、やはり切り欠きのある全面ディスプレイが採用される。ただし、普及版にはOLEDは用いられず、通常の液晶となる。また解像度も320ppiから330ppi程度になるもようだ。

普及版には6.1インチのディスプレイが与えられる可能性もある。これはiPhone Xよりわずかに大きい。また Face IDや顔トラッキングのために必要なセンサーはすべて装備される。

Appleは新製品の開発を発売の数年前から開始するのが通例だ。 ただし郭明池のレポートはあくまで予測であり、100%正確だという保証はない。向こう数か月の間にAppleの2018年版iPhoneについてさらに詳しい情報が入ってくるはずだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iPhone X、最初の週末はiPhone 8を上回る勢い

iPhone Xはすでに消費者の強力な支持を受けているとLocalyticsの最新レポートが伝えた。ただし予約分の出荷は大きく遅れる見込みのため、多くの顧客はまだ商品を手にしていない。それでもiPhone Xは、発売一週間でiPhone市場シェアの0.93%を確保したとLocalyticsは報じている。

ちなみにこのデータはiPhoneの「販売台数」を指しているのではない。ユーザーのアプリ使用状況に基づいて市場シェアを測定した数値だ。Localyticは、自社が運営するモバイル・エンゲージメント・プラットフォームを利用して、27億台のデバイスと3万7000種類のモバイルおよびウェブアプリからデータを収集している。このレポートでは7000万台以上のiOS端末から得たデータを元に週末(2017/11/3~11/5 2 PM ET)のデータを過去のiPhone機種のデータと比較したと同社は言っている。

iPhone市場シェアの0.93%と聞いても大したことはないと思うかもしれないが、iPhone 8が最初の週末に記録した0.7%を上回っており、Appleのハイエンド機種の需要が、ほどほどの(あるいは多く評論家言ったように、面白くない)機種よりも高かったともいえる。

ただし、Xの市場シェアは過去のiPhoneモデルよりは低い。ちなみに2014年のiPhone 6は最初の週末に2.3%のシェアを獲得し、2015年のiPhone 6は1.3%、2016年のiPhone 7は1.2%だった。

iPhone Xの発売時点の在庫が少なかったことに加えて(20都市の小売店では日曜日に売り切れた)、過去との比較は新規デバイスの人気を分析する最良の方法ではないとLocalyticは警告する。

たとえば、「2014年と比べて現在市場にははるかに多くのiPhoneが出回っている」と同社は説明する。言い換えれば、Appleが市場シェアを競っているのはライバルではなく自分自身だ。

出荷遅れはすで改善されつつあり、週末のデータはiPhone Xの売れ行きを判断する最善の方法ではないかもしれないが、今手に入るデータはこれだけだ。数カ月のうちには別の物語が聞けるだろう。最初の週末の結果はともかく、iPhone Xは発売後数カ月で過去のどのiPhone機種よりも大きなシェアをつかむだろうとLocalyticsは推測している。

ちなみにこれは、2017年のホリデー四半期はiPhone Xのおかげで史上最高水準になるだろうというApple自身の予測とも一致している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

いや、iPhoneにセクシー写真の専用フォルダーはない

ものごとの動きがこれほど速くなると、しくみに対するわれわれの想像が、実際に機能しているしくみに追いつくまでに少々時間がかかるのはいたしかたない。ただ、これは非常に繊細な問題なので誤解を解いておく価値があるだろう。Apple(あるいはGoogleでもどこでも)は特別なフォルダーをもっていて、いけない写真は全部そこに保管してある、という噂。心配になるのは当然だが、幸いなことに実際そんなことは起きていない。

そういう会社が何をやっているかといえば、何らかの方法で写真の内容を分析することだ。彼らは高度な画像認識アルゴリズムを使って、犬やボートから人の顔まで何でも簡単に識別できる。

犬が検出されると、その写真に関連付けられたメタデータに「犬」タグを付加してシステムが追跡できるようになる。撮影時の露出設定、位置情報なども一緒に保存されている。これは非常に低いレベルで行われる処理なので、システムは犬がなんであるかは知らない。単に特定の数値(様々な視覚的特徴に対応している)に関連付けられた写真をとってくるだけだ。しかしこうすることで目的物を検索したときシステムは容易に見つけられるようになる)。

通常この分析はセキュリティー保護された「サンドボックス」の中で行われ、識別された内容はほとんど外へ出ない。もちろん特別な例外はある。例えばチャイルドポルノに関しては非常に特殊な分類システムが用意されており特別にサンドボックス外へのアクセスが許されている。

かつてサンドボックスは非常に大きくウェブサービスを必要としていた ―― 写真が内容に応じてタグ付けされるのはGoogleフォトやiCloudなどのアップロードした時だけだった。今はもう違う。

機械学習や処理能力の向上によって、以前巨大なサーバー群の中でしか生きられなかったアルゴリズムと同じものが携帯電話の中で十分実行できるようになった。このためあなたの写真をAppleやGoogleに送らなくても「犬」のタグを付けられるようになった。

セキュリティーやプライバシーの観点から見て、この方がシステムとしてはるかに優れていることは間違いない ―― プライベートなデータを検査するのに誰かのハードウェアを使い、秘密を守ってくれると信じる必要がなくなった。今でも信じなくてはならないが、信用すべき部分や手順が少なくなった ―― 「トラストチェーン」の単純化と短縮だ。

しかしこれをユーザーに説明するのは簡単ではない。ユーザーから見れば自分たちのプライベートな ―― おそらく非常にプライベートな ―― 写真が本人の承諾なしにカテゴリー分けされているのだから。会社の干渉なしにこれが可能だとは何とも信じ難い。

I’m in a “carton” on the right, apparently.

問題の一部はUIの欠陥にある。iPhoneの写真アプリで検索すると、(もし見つかれば)検索結果が「カテゴリー」として表示される。このことがこの写真はiPhone内のどこかにある「フォルダー」に「入っている」ことを暗示させている ―― 「車」や「水着」などのラベルをつけられて。ここで起きている問題は、検索の実際のしくみを伝達することに失敗していることだ。

この種の写真分類アルゴリズムの限界は、必ずしも柔軟性がないことだ。写真によく出てくる一般的な対象物を500種類識別できるようにシステムを訓練することはできるが、あなたの写真にそのうち1種類も入っていなければ何もタグ付けされない。検索した時に出てくる「カテゴリー」はシステムが探すように訓練されたよくある物事の名前だ。前にも言ったようにこれはかなり近似的なプロセスだ ―― 写真の中に一定の信頼度を超えた物体があるかどうかを見るだけ(例えば上の画像で、私が無響室にいる写真に「カートン」というラベルが付いてる。思うにこれは壁が牛乳パック(milk carton)に見えるからだろう)。

「フォルダー」を始め今日のコンピューターシステムにファイルが保管されているしくみに関するほとんどの知識は時代錯誤だ。しかし、デスクトップ式の階層化されたフォルダーシステムと共に育ったわれわれは、ついついそれを想像してしまい、写真が保管されているものがフォルダー以外であるとは考えられない ―― ただしフォルダーには作成、アクセス、管理などここではあてはまらない特殊な意味合いもある。

あなたの写真は「水着」のラベルがついたフォルダーの中に入っているのではない ―― あなたが検索ボックスにタイプしたテキストを写真のメタデータのテキストと比較して、一致すればその写真を表示しているだけだ。

これは、問題となっている会社があらゆる疑問について完全に無罪放免だという意味ではない。例えば、サービスはどんな対象やカテゴリーを探しているのか、何を除外しているのか、それはなぜなのか?どうやって分類アルゴリズムを訓練しているのか、例えばそれは、皮膚の色や性別の異なる人についても同様に有効なのか?どうやってこの機能を制御やるいは停止するのか、もしできないのから理由は何か?等々。

幸い私はトップIT企業数社と連絡を取り直接この質問をすることができたので、今後の記事で回答の詳細を伝える予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Applehがニュージーランドのワイヤレス充電専門企業を買収、この技術の‘自社化’にこだわる理由とは

Appleの最新のM&AといえばニュージーランドのPowerbyProxiだが、同社はこれによって、今年iPhone 8とiPhone Xでデビューしたワイヤレス充電技術に、いよいよ本腰を入れようとしている。

創業10年のPowerbyProxiはオークランド大学で生まれ、ワイヤレス充電と電力転送製品にフォーカスしている。それにはワイヤレスのコントロールシステムやワイヤレスセンサー、ロボティクスなども含まれ、それにもちろんワイヤレスの電池充電というApple向きの分野もある。

この買収はStuff New Zealandが最初に報じ、珍しくもAppleが直接の声明で確認した。このクパチーノに本社を置く企業を常時ウォッチしている人びとは、同社が買収をするときとくに発表などしないことを、もういやというほどよく知っているのだ。たとえば最近フランスから買ったRegaindなどは、その典型的な例だ。

Appleが本誌TechCrunchにくれた、ハードウェア部門のSVP Dan Riccioによるとされる声明は、こう言っている: “手間も苦労も要らない簡単な充電方法を弊社は世界中に広めたい。オークランドのチームは、Appleがワイヤレスの未来を作ろうと努力するときの、すばらしい支えとなる”。

この声明に付随するコメントでPowerbyProxのCEO Fady Mishrikiはこう述べている: “チームも私もAppleの一員になることに興奮している。同社との連帯は弊社の価値を大きく増幅し、オークランドで成長を続けながら、ワイヤレス充電に対しニュージーランド発のすばらしいイノベーションを寄与貢献できることに、大きな喜びを感じている”。

この買収は公式には非公表だが、Stuff New Zealandの報道では1億ドルあまり、とされている。

これまで同社には、ニュージーランドのVC Movacとドイツの製造企業Darmstadtが計900万ドルを投資しているが、彼らはこの買収でおいしいリターンを得ることになる。もうひとつ、意外な受益者がSamsungだ。このAppleの天敵のような企業は、4年ほど前にSamsung Ventures経由でPowerbyProxiを支援したことがある。

PowerbyProxiの技術資産には、50名あまりのスタッフと300以上のパテントが含まれる。それらが、Appleのワイヤレス技術を強力に充電することは確実だ。同社の初のワイヤレス充電パッドAirPowerは来年リリースの予定だが、さらにAirPodsのワイヤレス充電バージョンも出る。さらに今後だんだんと、Appleの製品からワイヤーが消えていくだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

斬新な機能部位の多すぎるiPhone Xは発売後の最初の週末に十分な量を供給できないらしい

KGI SecuritiesのアナリストMing-Chi Kuoによると、Appleからもうすぐ出るはずのiPhone Xは、今だにサプライチェーンの制約に直面しているらしい。11月3日の発売までに200万から300万台を確保できるようだが、それでは需要に十分対応できない。

Apple自身は数字を公表しないが、昨年のiPhone 6sの場合は最初の週末に1300万台売れ、iPhone 6は1000万台、iPhone 5s/5cは900万台だった。すでに発売されたiPhone 8のせいでiPhone Xの需要はややそがれると思うが、それでも200万〜300万の当初在庫では、多くのお客さんをがっかりさせるだろう。

iPhone Xは、これまでのiPhone新製品に比べて斬新な機能や部位が多い。これまでのAppleは、そういう最先端の部分を、サプライヤーの生産能力が十分大きいときに実装していたが、iPhone Xでは複数の部品がサプライチェーンのネックになっている。

KGI Securitiesによると、たとえばアンテナには可撓性のPCBを使うようだが、それは彼らが作り慣れているPCBではない。だからAppleは、同社の量的に厳しい要求を満たすサプライヤーを見つけるのに苦労したはずだ。このパーツはMurataがメインのサプライヤーになる予定だったが、一社で何千万は無理だったようだ。Appleが新たに見つけたサプライヤーは、発注が遅れたぶん納品が遅れる。

カメラに関しては、センサーごとに使用する回路基板が異なる。そのほかのスマートフォンメーカーは、カメラ用の回路基板といえば一つだが、Appleの独特な設計はサプライチェーンにとってチャレンジだ。

そしてiPhone Xは、前面に大量のセンサーを載せている。画面上部のノッチのところには 小さなKinectがある。赤外線のドットのネットワークを投射して、その反射によりユーザーの顔の3Dマップを作るための部位もある。このドットプロジェクターも、量産できるサプライヤーが簡単には見つからなかったようだ。

iPhone Xの予約受付は太平洋時間10月27日の午前0時に始まる。どうしてもほしい人は、予約に遅れるべきではない。数分遅れただけで、数週間待たされる可能性もある。

その数週間の間に生産量は上がるだろうが、Appleストアへ行ってiPhone Xをすぐ買える状態になるまでに数か月はかかりそう、という雰囲気もある。2週間後の四半期決算報告でTim Cookが、サプライチェーンの問題について何と言うか、楽しみだね。

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「Appleは私のiPhoneを遅くしている」説をベンチマークが否定

毎年この時期になると繰り返し聞こえてくる話:「間違いない。Appleは新しいiPhoneを出すたびに古い機種を遅くして買い替えさせようとしている」。しかし、Futuremarkのユーザーによる過去数年間の性能テスト結果は、陰謀がほぼユーザーの心の中にあることを示している。

Futuremarkをご存じない方のために書いておくと、この会社はベンチマークソフトウェアの3DMarkを作っていて(他の製品も)、ゲーム用PCから携帯電話まであらゆるデバイスの性能テストで頼りにされている。

3DMarkは、ハードウェアに様々な負荷を与える3Dシーンをレンダリングさせて、計算の速さや秒間フレーム数などを測定する。こうした測定値を総合して単一のスコアを算出し、デバイス間の比較を容易にする。

iPhone版(3DMarkを試したい人は無料でダウンロードできる)の3DMarkは、パワーユーザーやレビュアーが、アップデートやアプリが自分のデバイスの性能にどう影響を与えるかを知るために使っている。Futuremarkはユーザーの測定したスコアを収集し、今日発表したような比較レポートを作る。

Futuremarkのアナリストらは、過去数年のiPhone 5s, 6, 6s, および7のスコアを集め、新しいバージョンのiOSや新しいiPhoneのリリース時期が、性能低下(あるいはそのきっかけ)と一致しているかどうかを調べた。

データを見ると、著しい性能低下がないことは明らかだ。OSのバージョンによっては性能が落ちているものもあるが、逆に上がっているものもある。今やかなりの古株となった5sでさえ、1年半前と2年前の2つのバージョンよりわずかに遅いだけだ。

そうは言っても、実際に速度低下を感じている人はいるし、ごくわずかな停滞や入力時の遅延が積み重なって起きるような、性能スコアに現れない速度低下感覚を、人工的なベンチマークは検知できない。

アプリそのものにも疑いはかかる。人は時間と共にインストールするアプリが増えるので、バックグラウンドプロセスやネットワーク接続の増加や空き領域の減少が起きる。アプリが新しいバージョンのiOSに最適化できていないことも考えられるし、iOSの新機種向けの改善点が旧機種には適用されないこともある ―― つまり、友達の6sが速くなったのに自分の6はそうならない、ということもある(何しろ、計画的陳腐化は何十年も前から言われている陰謀論の1つだ)。

というわけで、性能低下問題は全くの幻想ではないかもしれないが、Appleが買い替えさせるための妨害工作をしていないことは明白だろう。そして実際のところ、最新機種を持ちたいというAppleユーザーの欲求には、何の助けも必要ないだ。

これで、根拠のない議論に終止符が打たれることを望みたい…少なくとも来年までは。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPhone 8の電池が膨張してケースが割れる問題をAppleは今調査中

iPhone 8とiPhone 8 Plusを買った人たちの一部から、電池が膨らんでケースが開き、内部が露出するという報告が寄せられている。

Appleのスポークスウーマンは、問題を調査していることを確認したが、被害が生じたデバイスの台数については口をつぐんだ。

本誌が聞いたかぎりでは、報告の数はきわめて少ない。

昨日(米国時間10/5)CNETが、いくつかの報告があることを報道し、iPhone 8が継ぎ目から割れるという報告は少なくとも5か国からの計6件だ、と述べた。

今日のReuters(ロイター)によると、中国の国営メディアが、買ったばかりのiPhone 8 Plusが10月5日に割れて開いたというユーザーについて報道している。ただし焼け焦げや爆発の様子はない、という。

AppleのライバルSamsungは昨年、同社のスマートフォンGalaxy Note 7の電池が大きな問題を抱えた。そのときは一部のNote 7の電池が発火し、Samsungは出荷したNote 7のすべてをリコールするという、大きな損害を被った。

iPhone 8の場合、これまでの報告では、電池が膨張するだけで発火はないようだ。

でも発売が9月22日だから、まだ発売直後と言っても過言ではない。

Appleは例によって発売後第一週のiPhone 8と同Plusの売上台数を発表しないから、現に今何人の人がこの製品を手にしているのかは分からない。

一部のアナリストの説では、アップグレードを手控えて、後日発売の最上位機種、iPhone Xを待っている消費者も少なくないだろう、という。

iPhone Xの予約受付は10月27日に始まり、発売は11月3日の予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

iPhone 8は分解しても意外性は少ない、でもSonyによるカメラの細部技術がおもしろい

いつものごとく待望のiFixitによるiPhone 8の分解報告が出た。今回は、意外さという点では大したものはないが、でも、そこに隠されていたおもしろいお話はいくつかある。たとえば、“pixel pitch”(ピクセルピッチ、ドットピッチ)なんて言葉、あなたは知ってたかな?

基本的にこのスマートフォンは、大方の予想どおり、衣装を変えたiPhone 7と言ってもよい。ペイントとスーパーグラス(ガラス)が変わっている。分解も7の場合とほとんど変わらなかったが、Apple特製のネジが減り、ふつうのネジに換わった。ただしバックパネルは、前よりもずっと開(あ)けにくくなっている。結局iFixitは、ガラスをレーザーで削らなければならなかった。

8のバッテリーは7の7.45mAhよりやや小さく、6.96mAhになっている。Appleの言うとおり効率がアップしたのなら、あまり重要な問題ではないが。

ディスプレイの部分に、iFixitにも分からないおかしな小さなチップがある。誰か、わかる人いる?

これは一体何だ?

すでに言われているとおり、リアカメラの性能はこれまでのスマートフォン中最高だ。今回分解したのは8 Plusではなく8だが、TechInsightsが撮った8 PlusのX線写真(下図)には、センサーのマニアにとっておもしろそうなものが、写っている。

どちらもSony製の裏面(りめん)照射型CMOS画像センサーで、大きさは32.8平方ミリメートル、ただしデフォルトの広角カメラセンサーの方はピクセルピッチ(ドットピッチ)が1.22 マイクロメートル、一方ズームは、より小さい1マイクロメートルのピッチだ。

 
ピッチが大きいと、そこに当たる光量も多い。そして1/4マイクロメートルの差は結構大きい〔面積では5割増し〕。だから広角の方のカメラは低照度で性能が良く、ISOの設定を上げなくても短い露出時間が可能だ。

そして最後に、これはAppleがカメラに積層型センサーを採用する最初の製品だ。つまり、ピクセルウェルと信号処理とメモリが一体化している。iPhone 8のカメラはすごいよ!と人に自慢したくなったときは、心の片隅でSonyにも感謝しようね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

カメラテストの専門サイトDxOMarkの評価でもiPhone 8と8 Plusのカメラは最高評価

最新のiPhoneのカメラは、なにか特別のものである、という本誌のレビューに納得しなかった人も、DxOMarkのカメラテストのプロたちによる評価には、うなずく点が多いだろう。このカメラ試験専門のサイトは、明白に述べている: iPhone 8と8 Plusのカメラは、これまでのスマートフォンカメラの中で最良である、ただし、完全無欠ではない、と。

このカメラが傑出しているのは、ふつうに写真を撮る日常的な状況においてだ。つまり、やや暗いので明度補償モードを使ったり、はしゃぎまくる子犬にピントを合わせようとしてカメラが苦戦しなくてもよいような、状況だ。

そんなときには、iPhoneの自動焦点機能は正確であり、どんな光のもとでも細部まで明確で、また最近人気の高い、背景をぼかす人工的ボケ機能も優れている。Plusのズームは、このクラスのカメラでは最高だが、この機能はスマートフォンではまだ犬に二足歩行をさせるようなもので、できただけでもすばらしい。

至近の競合機であるPixelとHTC U11は最近、どの機能でもトップを独占していたが、それらにも勝っている。低照度撮影における細部の表現や、HDRの性能では、iPhoneが頭一つ抜いている。またとくにPlusでは、背景のぼかしがとても自然だ(後述)。

DxOMarkはいろんな状況でテストしており、サンプル画像も多い。それらのどれも一見に値するけど、ぼくがとくに感心したのはこれだ:

スマートフォンのカメラは短い期間に大きく進歩したが、残されている課題も多い。

改良すべき点も、まだ多い。自動焦点(オートフォーカス)は、いちばん重要な正確さでは合格だが、まだ十分に速くない。高評価のビデオも、Pixelに負けている。ポートレートモードは、ぼかしの境界部分にまだノイズがあるが、Pixelよりは目立たない。またDxOMarkは今回、スタジオ光源モードに言及していないが、ぼくも経験したように、多くの場合あんまし良くないからだろう。

これは、Appleが獲得するにふさわしい勝利だが、抜かれた走者もすぐに巻き返す気だ。Pixelのニューバージョンが、もうすぐ出る。上述の本誌レビュー記事でMatthewが指摘しているように、いまどきのスマートフォンレビューはたちまちカメラのレビューに退化してしまう。そしてGoogleも、そのことをよく知っているはずだ。では、10月4日に登場するその競合機は、‘どんなカメラ’だろうか?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))