XS、XR、XS Maxを比較――どのiPhoneが好み?

XSは標準。XRは安い。 XS Maxは大型。Appleから出た新しいiPhoneの各モデルを理解するにはまずそんなあたりからスタートするのがよいようだ。フラグメンテーションがひどいAndroidからすればiPhoneのシリーズ構成は簡明だ。それでもAppleは3モデルにそれぞれ3種類のストレージ容量を用意している。またカラーバリエーションは全9色ある。

XSはiPhone X、MaxはPlusのそれぞれアップデート版で、XRは子供に買い与えるのに好適なiPhone SEの復活版だ。以下それぞれのシリーズの機能、価格、オプション、出荷スケジュールなどを見ていこう。

iPhone XS —標準的、小型、高速

Appleの新フラグシップ機がiPhone XSだ。Appleの最高のテクノロジーを採用していながらポケットに楽に収まるモデルを探しているならこれだ。

このモデルは対角線サイズ5.8インチのOLED、 Super Retinaを採用している。解像度は458PPIのHDRディスプレイだ。 サイズは現行8 Plusの5.5インチよりわずかに縦が長いが横幅は狭い。スクリーンの面積自体は少し減っている。メインカメラは12メガピクセル2台で手ブレ補正と2倍の光学ズームをサポートする。ポートレートモードでは被写界深度調整が可能だ。価格は64GBが999ドル、256GBが1149ドル、512GBが1349ドルとなっている。

カラーバリエーションはシルバー、ゴールド、スペースグレーで、筐体は水深2メートルの防水機能を備えるステンレス製だ。予約は9月14日スタートで21日から出荷される。

iPhone XS Max —スクリーンはビッグ、値段もビッグ

スマートフォンでよく映画や写真を見る、あるいはビデオを撮影するならiPhone XS Maxがいい。

ディスプレイは6.5インチで、OLEDのSuper Retinaだ。 8 PlusをしのぐiPhone史上最大のスクリーン面積であるわりにデバイス全体のサイズXSよりほんのわずかしか大きくない。これはXS Maxのスクリーンの占める割合が大きいからだ。ツインカメラの機能、12メガピクセル、手ブレ補正、2倍光学ズーム、ポートレート・モードの被写界深度調整などはXSと同様。

筐体は水深2m対応の防水ステンレスでカラーバリエーションがシルバー、ゴールド、スペースグレーというのもXSと同じだ。価格は対応するXSモデルに100ドルがプラスとなる。64GBが1,099ドル、256GBが1249ドル、512GBが1449ドルだ。XS同様、14日から予約受け付け、21日から出荷となる。

iPhone XR —カラフル、安い、機能は初歩的

機能最高、ディスプレイ最大といったエッジの効いた製品を狙っていないなら、iPhone XRを買えばいくぶんキャッシュが節約できる。ディスプレイのサイズはXSとXS Maxの中間で対角長6.1インチだが、OLEDではなく通常の液晶を採用している。Liquid Retinaスクリーンの解像度は326PPIだ。

解像度が低く、HDRではないのでXRの画面はXSほどの鮮やかさはない。またXRのメインカメラは12メガピクセルが1台のみとなっている。手ブレ補正、2倍の光学ズームはない。しかしポートレートの被写界深度調整機能はあるので好みに合わせて背景にボケを加えることができる。

XRも防水仕様だが、XS系の水深2メートルに対して1メートル対応となる。また強く押すことでオプションを簡単に呼び出せる3D Touch機能も省かれている。

XRではバッテリー駆動時間が1.5時間長くなっており、クールな6色がえらべる。筐体はアルミ製で、ホワイト、ブラック、ブルー、イェロー、レッドの仕上げが用意される。64GBが749ドル、128GBが799ドル、256GBが899ドルと価格は手頃だ。

これでもまだ高いと思うなら、iPhone 7が449ドルから、iPhone 8が599ドルからにそれぞれ値下げされた。6S、SEは販売終了となるのでヘッドホン端子つきのモデルは存在しなくなる。高いモデルを買わせたいせいなのか、XRの発売はXS、XS Maxより1月遅れる。予約受付は10月19日、出荷は26日からの予定だ。

これだけのバリエーションがあれば誰もが自分の好みと使い方にあった製品を見つけることができるはずだとAppleは考えているようだ。逆に消費者としてはどれを買ったらいいのか悩むところだ。今回はiPhone Xに多数の大きな改良が加えられたが、そこまでの機能は必要ないというのであれば、上で紹介したようにもっと手頃な価格のモデルも多数用意されている。

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〔日本版〕日本で販売されるiPhoneの製品情報はこちら

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滑川海彦@Facebook Google+

iPhone XSとXS MaxがデュアルSIMになった…中国以外はeSIM対応のみ

デュアルSIMにすべき理由は、たくさんある。だからAndroidスマートフォンは、SIMカードを二枚挿入できるのが多い。Appleも、物理的なSIMトレイを載せてデュアルSIMの世界へ入ってきた。世界のほかの場所ではeSIMを使うが、中国では二つの物理的SIMカードを使う。

空港で第二のSIMカードを買って自分のスマートフォンに挿入することは、できない。iPadのときと同じように、自分のiPhoneを使ってプランに登録しないといけない。eSIMをサポートしている通信企業はまだ少ない。Appleは、Verizon, T-Mobile, AT&T, Bell, EE, Vodafone, Airtel, Deutsche Telekom, Truphone, GigSky, そしてJioのロゴを載せている。

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今回のAppleのやり方を見て、もっと多くのキャリア通信企業がeSIMに切り替えることを期待しよう。Spotifyなどにユーザー登録するときのように、自分が使いたいモバイルプランに簡単に登録できるようになるのが、理想だよね。

二つのSIMカードを使う場合は、二つの電話番号や二つのプランを使い分けられる。圏域が分断されているところでは、それが便利だ。分断されている各地域ごとに通信企業がある国も、少なくない。そんな国であっちこっち旅する場合は、SIMカードの入れ替えが必要だ。

中国ではeSIMが使えないので、中国で売ってるiPhone XSとXS Maxは、二つのSIMカードを挿入できるタイプだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iPhone XS、XS Max、XRの価格はこれだ(旧機種は値下げ)

Appleはついに最新のiPhoneを発表した。iPhone XS と XS Maxの2機種が新しいフラグシップモデルとしてiPhone Xに取って代わる。iPhone XRはiPhone 8とiPhone 8 Plusを置き換え、Face IDとエンジツーエッジ(縁なし)デザインが採用された。

おそらくこの発表イベントを待って新しいスマートフォンを買おうという人もいたことだろう。そこで、この新しい端末にいくら払うことになるか、取り急ぎ調べてみよう。

iPhone XSのストレージは64GB、256GB、512GBの3種類で価格はそれぞれ999ドル、1149ドル、1349ドル(11万2800円、12万9800円、15万2800円)。大画面のiPhone XS Maxを手に入れるためにはあと100ドル(1万2000円)ずつ上乗せする必要がある(1099ドル、1249ドル、1449ドル/12万4800円、14万1800円、16万4800円)。カラーはシルバー、ゴールド、スペースグレイの3種類。

iPhone XRはiPhone 8とiPhone 8 Plusの後継となる。価格は64GBの749ドル(8万4800円)からで、128GBと256GBモデルはそれぞれ799ドル(9万0800円)と899ドル(10万1800円)。カラーのオプションは豊富——ホワイト、ブラック、ブルー、イエロー、コーラル、レッドがある。

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旧機種(これまでの価格。現在は値下げされている)と比較すると、iPhone Xは64GBモデルが999ドル(11万2800円)、256GBが1149ドル(12万9800円)だった。iPhone 8は64GBが699ドル(7万8800円)、256GBが849ドル(9万5800円)。そしiPhone 8 Plusはそれより100ドル(1100円)ずつ高かった(799ドル/8万9800円と949ドル/10万6800円)。

わかりやすく言うと、iPhone XRは今年のiPhoneラインアップのエントリーレベル機だ。iPhone XSとXS Maxは画面サイズが異なる以外はまったく同じデバイスだ。これはラインアップの高級モデルで、ディスプレイ、カメラ、材質(ステンレス製)のいずれもよくなっている。
iPhone XSは9月14日金曜日(日本時間16:01)から、出荷は9月21日から。iPhone XRの予約は10月19日金曜日(日本時間16:01)から。

もっと安いものをお探しなら、iPhone 7は32GBモデルが499ドル(5万0800円)、128GBが549ドル(6万1800円)、iPhone 8は64GBが599ドル(6万7800円)256GBが749ドル(8万4800円)だ。

まとめると:

  • iPhone 7: $449(5万0800円)/32GB, $549(6万1800円)/128GB
  • iPhone 7 Plus: $569(6万4800円)/32GB, $669(7万5800円)/128GB
  • iPhone 8: $599(6万7800円)/64GB, $749(8万4800円)/256GB
  • iPhone 8 Plus: $699(7万8800円)/64GB, $849(9万5800円)/256GB
  • iPhone XR: $749(8万4800円)/64GB, $799(9万0800円)/128GB, $899(10万1800円)/256GB
  • iPhone XS: $999(11万2800円)/64GB, $1,149(12万9800円)/256GB, $1,349(15万2800円)/512GB
  • iPhone XS Max: $1,099(12万4800円)/64GB, $1,249(14万1800円)/256GB, $1,449(16万4800円)/512GB

ずいぶんと長いラインアップだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple Watchシリーズ4とiPhone XS, XRのプロモーションビデオはこちら

Apple Watchシリーズ4とiPhone XS, XRのプロモーションビデオはこちら
Appleはつい先ほど、iPhoneApple Watchの最新機種を発表した。各機種のプロモーションビデオを下に貼ってある。例によってAppleの最高デザイン責任者、Jony Iveがナレーションを担当し、ビデオは新製品のさまざまな機能を映し出していく。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、iPhone XSとiPhone XS Maxを発表

毎年この季節になると新しいiPhoneが登場する。しかし今年はここ数ヶ月リークが続いたため、驚きの要素は影を潜めていた。

しかしともあれ今日(米国時間9/12)、新iPhoneが正式に発表された。iPhoneのフラグシップシリーズはiPhone XSと呼ばれ、カラーバリエーションはゴールド、シルバー、グレーだ。

では、詳しく見ていこう。

デザイン

新しいモデルの外観は現行iPhone Xとそれほど大きく変わっていない。これはモデル名にSが付加される年には普通だ。筐体は医療用グレードのステンレススティール製でガラスも耐久性がアップしているという。カラーバリエーションはゴールド、シルバー、スペースグレーだ。

開発チームは防塵、防水機能もIP68にアップグレードした。これは水深2メートルに30分耐えられるクラスだ。Appleの上級副社長、フィル・シラーは「水だけでなく、オレンジジュース、お茶、ワイン、ビールなどの液体でもテストされている」と付け加えた。

ディスプレイ

iPhone XSにはSuper Retina OLEDディスプレイが採用されている。ダイナミックレンジは60%拡大している。解像度は458PPIで、サイズは5.8インチと6.5インチの2モデルとなる。

大型モデルはiPhone XS Maxと呼ばれる。

どちらのモデルも上部に例の切り欠きがあるが、理由があることなのでいたしかたない。筐体には赤外線対応カメラ、照明、感光センサー、近接探知センサー、スピーカー、マイク、フロントカメラ、ドットプロジェクターが内蔵され、銀色のベゼルで囲まれている。

これらのハードウェアはFaceIDで起動される。Phone XSのFaceIDは新しいアルゴリズムによって速度がアップしている。フィル・シラーのプレゼンによれば、「スマートフォンでもっとセキュリティーが高い顔認証システム」だという。

スペック

iPhone XSになってアップグレードされたスペックでもっとも注目されるのは新しいA12 Bionicチップだろう。業界初の7ナノメートル・ルールによる69億トランジスターの高集積度を誇る。A12は6コアCPUで、A11と比較して2つのハイパフォーマンス・コアは15%速くなり、消費電力は40%低減されている。A12が内蔵する4コアGPUは50%高速化され、グラフィックスはテッセレーションとマルチレイヤー・レンダリングをサポートする。

また8コアの機械学習専用プロセッサーが用意され、ニューラル演算を行う。

ではこうしたスペックが現実にどのような能力となるのかというと、 新しいiPhone XSはA12 Bionicチップ採用のおかげでアプリを開くのが30%速くなっている。

Appleはいつもどおり、新しいiOS 12のAR、絵文字、Siriなどを起動してプロセッサーのアップグレードによる効果の例をいくつもデモした。またBethesda Softworksの人気ゲーム、Elder Scrolls Bladeによるデモも行われた。

iPhone XSのストレージは最大512GBとなる。

カメラ

iPhoneではカメラが重要な役割を果たしてきたが、今回も例外ではない。

XSではメイン・カメラに引き続きデュアル・システムを採用した。広角、望遠とも12メガピクセルだ。新しいカメラは広角がf1.8、望遠がf2.4となっている。TrueToneフラッシュには照明のフリッカーを検出する機能が追加された。

フロントカメラは7メガピクセル、f2.2のカメラで撮像素子の感度がアップしている。

A12 Bionicチップに加えて新しい画像処理プロセッサーを内蔵する。これにより赤目軽減を始めポートレートモードがさらに改良された。

またSmart HDR機能も導入された。われわれのPanzarino編集長が書いているところによれば、「露光条件を変えてハイライト部分とシャドウ部分に適した撮影を行い、ニューラル・エンジンでそれぞれの画像からもっとも良く撮れている部分をHDRに合成する。新モデルではさらに多数のフレームが撮影され、理論的にはダイナミックレンジはされに拡大されるはず」だという。

Appleはカメラの「ボケ」効果にも改善を加えた。ポートレート・モードでは背景をさらに美しくぼかした描写ができる。焦点が合っている手前の被写体から背景への遷移が滑らかで自然になり、背景のボケの形状も改良された。

興味があるのは、写真を撮った後でユーザーがフォーカスを変えられる点だ。ユーザーは写真を見ながらスライダーを動かすことで絞りを変え、焦点深度を深くしたり浅くしたりできる。

ビデオ撮影でいちばん大きいアップグレードはステレオ録音がサポートされたことだろう。

デュアルSIM

AppleはeSIMの採用(中国を除く)により初めてデュアルSIMをサポートした。 これによりユーザーは従来の物理的SIMカードとeSIM(電子的バーチャルSIMカード)の間で選択できるようになった。

中国ではeSIMが許可されないため、iPhone XSには物理的SIMカードのスロットが2つ設けられる。

デュアルSIMにより、簡単にいえば、ユーザーは2つの電話番号を使い分けることができるようになる。国内用番号と国際用番号を使い分けるなどだ。

価格、出荷日

iPhone XS、iPhone XS Maxはどちらも64GB、256GB、512GBの3モデルが用意される。iPhone XSの価格は999ドルから、iPhone XS Maxは1099ドルからスタートする。

予約受付は9月14日(金)から開始される。発送(および店頭販売)開始は9月21日からだ。

〔日本版〕Appleのサイトによれば、iPhone XSは112,800 円(税別)から、iPhone XS Maxは124,800円 (税別)からとなっている。予約受付は14日、出荷開始21日は世界共通。日本でもデュアルSIMがサポートされる(nano-SIMとeSIM)

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滑川海彦@Facebook Google+

Appleのオンラインストアがクローズ!iPhoneか何かが出るのは確実

少しだけといいながら軽く6時間以上待たねばならない

日本時間の9月12日26時(13日2時)に開催されるスペシャルイベントに先立って、Appleのオンラインストアがクローズした。

もちろんこれは恒例行事といえる事態で、スペシャルイベントが終了する早朝3時、もしくは4時すぎには再オープンし、魅力的な新製品が並ぶはずだ。

9月のスペシャルイベントは例年新型iPhoneが登場する場だが、13日未明に再オープンするオンラインストアでは、MacタブやiPadタブの変化にも気を配りたいところ。こっそり新製品が投入されるかもしれない。

なおTechCrunch Japan編集部では、姉妹メディアであるEngadget日本版と合同で、新iPhoneの発表を独自映像を交えてニコニコ生放送の公式チャンネルで配信する。

iOS 12、macOS Mojaveのセキュリティー機能を復習しておこう――ビッグイベントはいよいよ明日

9月といえばAppleが新製品を出す月だ。新しいiPhoneだけでなく、Apple Watchその他のハードウェアもお披露目されるだろう。しかしそれを動かすソフトウェアが同様に重要だ。

今年6月、Appleは恒例のWWDCデベロッパー・カンファレンスでiOS 12とmacOS Mojaveを発表した。このアップデートの重点はセキュリティーとプライバシーの改善に置かれていた。

明日のビッグ・イベントを控えて、Appleのソフトウェア・アップデートの内容を確認しておこう。

macOS Mojave

macOS MojaveはMac OSとして6代目のプロダクトとなる。モハーベはカリフォルニアで有名な観光スポットでもあるモハーベ砂漠にちなんでいる。 ダークモード、同種のファイルを整理してくれるスタック、FaceTime通話などの機能が新しい。

Safariブラウザはフィンガー・プリンティング、クロスサイト・トラッキングを防止する

こういう意味だ: Safariは新しい スマート・トラッキング防止システムを採用した。広告主はブラウザにユニークな値を割り当て、サイトを超えてユーザーを追跡するというテクニックを使っていたが、新しいSafariはこれを困難にする。Facebookのようなソーシャル・メディアもユーザーがあちこちのサイトで行う「いいね!」入力や記事共有などを通じてユーザーの動向を非常に詳しく把握してきた。

重要性は?  トラッキング防止機能は、広告システムがブラウザに「フィンガープリント」と呼ばれるユニークな値を割り当てることを防ぐ。つまり特定のユーザーに向けたターゲット広告を表示することが難しくなる。ブラウザのフィンガープリントを取ることはプライベートないしシークレット・モードのブラウジングでも効果があった。フィンガープリンティングが困難になれば、広告システムが詳しいユーザー・プロフィールを作ることも難しくなる。

カメラ、マイク、バックアップにユーザーの許可が必要になった

こういう意味だ:アプリがカレンダーや連絡帳にアクセスするするときはユーザーの許可を求める。これと同様にMojaveではたとえばFaceTimeがカメラ、マイク、位置情報、バックアップなどにアクセスする際に、まずユーザーの許可を求めてくる。

重要性は?アプリの実行権限に対する制限を強化したことで、アプリが勝手にカメラやマイクをオンにしたりすることを防ぐ。一部のアプリは密かにマイクを起動してテレビ広告が流れるのを探知したり、マルウェアがカメラを乗っ取ってスパイ行為を働いたりするという。カメラやマイクだけでなく、バックアップ(多くの場合暗号化されていない)へのアクセスにも明示的許可が必要になれば、マルウェアがユーザーのデータを盗み出すのを防ぐために効果的だ。

iOS 12

WWDCでプレビュー版が公開されたiOS 12はiPhones 5s、iPad Air(1、2)以降など既存のデバイスにインストールでき、そのパフォーマンスを大きく改善する。 また 新しいマップ通知の改良、AIKitのアップデートなどが含まれる。

Pパスワード・マネージャーが使い回しを警告する

こういう意味だ: iOS 12のデフォールトのパスワード・マネージャーはユーザーが入力するパスワードをすべて保存し、簡単にアクセスできるように管理する。この際、異なるサイトやアプリで同じパスワードを使っている場合、警告を発する。

重要性は? パスワードの使い回しは深刻な問題だ。ユーザーはとかくすべてのサイトで同じパスワードを使おうとする。ハッカーはセキュリティーがいちばん弱いサイトを破るだけでユーザーのすべてのサイトにアクセスできるようになってしまう。iOS 12はパスワードが弱すぎる場合、またパスワードを使い回している場合に警告する。パスワード・マネージャーに保存されたパスワードは指紋ないしパスコードで簡単に取り出すことができる。

2要素認証のコードが自動補完される

こういう意味だ: ユーザーが2要素認証を行うとサイト側から認証用のワンタイムパスコードが送られてくる。パスコードがSMSやプッシュ通知で送信された場合、 iOS 12は自動的にそのコードをログインボックスに入力する。

重要性は? 2要素認証はログインにあたってユーザー名、パスワードに加えてされにもう一つのレイヤーを要求する。これはセキュリティーの向上のために効果的だが、残念ながら普及率は低い。パスコードを受け取っていちいち入力するのが面倒だからだ。iOS 12の自動補完機能はセキュリティーを強化しつつ、ユーザーにとって苛立たしい手順を踏む必要をなくし、ログインをスムーズにする。

USB制限モードがさらに強化された

こういう意味だ:セキュリティー機能のアップデートにより、iPhoneないしiPadが1時間以上ロックされている場合USBポート、ヘッドホン・ポートを含め、デバイスに接続されたアクセサリーは同じくロックされる。

重要性は? これはiOS 11.4.1に対する追加オプションだが、iOS 12では標準的に採用されるはずだ。これにより捜査当局やハッカーがデバイスからデータを盗み出すことがさらに困難になる。デバイスの内容は暗号化されているためAppleでさえ正しいパスワードなしにコンテツを解読することはできない。しかしブルートフォース(総当たり)法でパスワードを探り当てるGrayKeysのようなシステムが登場していた。新機能はこうした方法をあらかた無効にするはずだ。

Appleのプレスイベントは太平洋時間で午前10時〔日本時間13日午前2時〕にスタートする。

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画像:Getty Images

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滑川海彦@Facebook Google+

Apple、iPhone発表イベントのライブストリーミングをTwitterにも拡大

AppleのiPhone発表のプレスイベントが、初めてTwitterでライブ配信されることとなった。従来は自らのサイトでのみ行なっていたライブ配信を、Twitter上でも行うとされていたが、現実のものとなるわけだ。

AppleがTwitterのプロモツイートを利用してイベントの告知を行なっていたことから、多くの人が、Twitter上でのライブ配信を予想していたところではある。

AppleによるTweetでは、Twitter上で#AppleEventのハッシュタグをフォローすることで、最新情報が得られるようになるとアナウンスしている。実はこれまでもAppleは、イベントのライブ配信を告げるためのTwitter広告を流したことはある。しかし今回はどうやら、Twitter上でのライブ配信を行うとしているところが新しい。

すなわち、Appleからのツイートでは、イベントを「フォローせよ」ではなく「ウォッチせよ」となっているのだ。

「ウォッチせよ」の言葉は、Twitter上でのライブ配信を予告していると受け取れるし、またツイート内のアニメーションGIFも、ライブ配信を予告していると受け取ることができる。

なお、上のツイートは現在Appleのアカウントからのツイートには表示されていない。Twitterの「プロモーションのみのツイート」機能を用いて投稿されたものだからだ。この機能は、ツイート内容を特定の広告キャンペーンの対象となった利用者にのみ表示するものだ。

今日くらいから、より多くの人にツイートが届くようになるだろうとのことだ。

イベントはPDTの10時に始まり、もちろんこれまで通りApple TVやAppleのイベントサイトでもライブ配信される。

ライブ配信のプラットフォームを拡大するのは、現在の風潮の中で当然のことと言えるだろう。

Appleは、イベントをより多くの人に見てもらいたいと努力を続けていた。たとえば今年のWWDCキーノートは、初めてChromeやFirefoxでも閲覧できるようになった。それまではSafariないしApple TV経由ないしWindows 10上のMicrosoft Edgeブラウザーでのみ閲覧できるようになっていたのだった。

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(翻訳:Maeda, H

2019年iPhoneには画面埋め込みTouch IDが搭載されない?Android端末には普及とのアナリスト予測

eng-logo-2015これまでも噂に上りつつ、結局は実現していない新iPhoneへのディスプレイ埋め込み式Touch ID(FOD:Fingerprint On Display)の搭載ですが、やはり2019年モデルのiPhoneにも採用されないとの予測が報じられています。

アップル未発表製品の予測で知られるTF International SecuritiesのアナリストMing-Chi Kuo氏の最新レポートによると、2019年内にはFOD市場は500%もの伸びを示すとのこと。ただし、アップルは2019年型iPhoneにこれを搭載しないとの予想が述べられています。
まだiPhone XがiPhone 8(仮)と呼ばれていた2017年7月、Kuo氏は「OLEDディスプレイの下に指紋認証のTouch ID機能が組み込まれる」との噂を否定していました。その後、発売されたiPhone Xがその通りの仕様だったことはご存知のとおりです。

Kuo氏のレポートでは、Face IDはiPhoneの生体認証セキュリティソリューションとして上手く機能しているとのこと。その代わり、AndroidがFOD技術が着実に改善されるテストベッドになるとしています。

今までのところFODはハイエンドのOLEDモデルに限られ、ミドルレンジのLCDモデルにはサポートされていませんでしたが、Kuo氏はこの状況も変わって普及の裾野が広がっていくとの見通しを述べています。

Android端末のメーカーは、iPhoneと差別化する手段としてFODを採用していく意向だとか。その理由として、Kuo氏は次のような要因を列挙しています。

  1. iPhoneの(Face IDに対する)ユーザーの反響が予想以上に低い
  2. FODを採用したVivo X21に対するユーザーの反響が予想以上に高い
  3. FODはハイエンドスマートフォンに必要な全画面デザインにとって最高の指紋認識ソリューションであること

Kuo氏は、現時点では画面の一部にしか反応しないFOD技術が、来年後半には全画面センシングへと進化するよう研究開発の努力が注がれると強調。そして2019年前半までには、「ユーザーエクスペリエンスの著しい改善」を伴って、FOD対応ディスプレイの製造業者が増えると予測しています。

さらに2019年第1四半期に登場が予想されるサムスンのGalaxy S10は、ディスプレイにFOD技術を採用する予定とのこと。こちらは韓国メディアThe Bellが、今年6月にも同様の予測を報じていました。

多くのユーザーがTouch IDへの愛着を深めているからこそ、何度も流れる(そのたびに否定)と思われる新iPhoneのFOD搭載に関するうわさ。2018年から2019年にかけては、アップル対Android陣営の「顔 vs. 指」になる一方で、指紋に惹かれながらも踏みとどまるiPhoneユーザーのアップル愛が試されそうです。

Engadget 日本版からの転載。

これが新しいiPhone XSの外観だ――9to5Macがスクープ

来るべき新しいiPhone XSの外観が判明した。9to5MacがAppleの新ハードウェアの写真をスクープした。未来はおそろしく洒落たものになりそうだ。

リークされた写真はおそらく今回発表されるはずのベゼルなしの新型iPhoneを2台重ねたもので、5.8インチ版と6.5インチ版だろう。記事によれば名称はiPhone XSだという。写真はハイエンドのOLEDモデルで、通常の液晶版は写っていない。

現行iPhone Xはスペースグレーとシルバーだが、新しいiPhoneにはゴールドが加わる。

画像: 9to5mac

なるほど百聞は一見に如かずで、写真ではいろいろなことがわかる。しかしイベントを待たねば分からない詳細も多々ある。Appleは9月12日に新しいiPhoneとWatchを発表する大掛かりなプレスイベントを開催する

画像:Mike Deerkoski / Flickr under a CC BY 2.0 license.

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Appleのビッグイベントは9月12日――招待状には金色のリング

Appleのビッグイベントを公式に告げる招待状が届いた。何ヶ月も前から注目の的になっていたこのイベントは9月12日にクパチーノのぴかぴかの本社で開催されることが明らかとなった。

招待状には簡潔に、Gather round(周りに集まろう)とあり、大きな金色のリングの画像が添えられている。巨大なリングはApple本社を示唆しているようだ。ただAppleは招待状に発表の内容について謎めいた形でヒントを出すのが好きだから、われわれは何か円形のもの、金色のものを期待していいのかもしれない。

これまでのところAppleのハードウェアに関しては比較的静かな年だった。Appleは3月のシカゴのイベントで新しいiPadを紹介し、その後MacBook Proシリーズをアップデートした。これらを別にすれば新製品についてはニュースがなかった。WWDCでもハードウェアに関する発表はなかった。

しかし9月の第2週に状況は大きく変わりそうだ。流れている噂が正しいなら、Appleは新しいハードウェアをきわめて大きなスケールで用意している。まったく新しいシリーズのiPhoneがこのイベントで登場するはずだ。

GoogleやSamsungの場合と違って、今回Appleは新製品の秘密を十分に守ってきた。それでも多少のリークは起きている。iPhoneが3シリーズ準備されており、これには従来と全く異なるiPhone Xの大型版が含まれるという。 新しいWatchとiPad Proもこのビッグイベントで発表されそうだ。

われわれはもちろんAppleのイベントに勇んで参加する。大きなカメラも持参する。これも噂だが、Appleは今回の発表会をTwitterでライブストリーミングするらしい。

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Apple、iPhone Xのデザインの新iPhone発表へ――噂は正しかった

Bloombergは、新世代iPhoneに関して流れている観測を確認する記事を発表した。これももともとAppleウォッチャーとして有名な台湾のアナリスト、郭明錤(Ming-Chi Kuo)が昨年11月に発表したレポートに基づくものだ。Bloombergによれば、Appleは来月、3シリーズの次世代iPhoneを発表するものと見られる。 これらはiPhone Xのアップデート版、6.5インチの新型iPhone X、iPhone XのデザインのiPhone 8の後継機種となる。

新 iPhone XはSグレードとなる見込みで、つまりチップとカメラが最上位のものとなる。外観は現在販売されているiPhone Xとまったく同一だ。ただしCPUは改良版のA12なので処理速度が速い。このチップの設計はAppleで製造はTSMCだ。

大型のデバイスは6.5インチのディスプレイを装備する。機能はアップグレードされたiPhone Xと全く同様で、ステンレスのエッジ、2台のメイン・カメラ、OLEDディスプレイを備える。
一部の国ではSIMスロットを2つ装備するモデルとなる。これは他の国、地域でのローミングを容易にするためだ。

さらに興味深いのはAppleはiPhone 8の後継機種がiPhone Xそっくりのデザインになることだ。価格は現行iPhone 8とほぼ同様だが、エントリーレベルの機種としては大幅な機能アップとなる。

もちろんiPhone 8後継機種には製造コストを押さえるために妥協した部分がある。エッジはステンレスではなくアルミとなり、カメラは1台、6.1インチのディスプレイにはOLEDは採用されない。.

iPhone 8後継機には赤やオレンジを含む豊富なカラーバリエーションが与えられると観測されている。Bloombergはホームボタンが異なることからFace IDが装備されると推測している。

ソフトウェア面では、大型の6.5インチのiPhoneでは2種類のアプリを並べて同時に作動させることができるようだ。これは現行iPadに似た機能だ。Appleのこれまでの慣行からすれば新モデルは数週間以内に発表されるはず。

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iPhone用チップメーカー、身代金ウィルス感染で工場停止。1年以上パッチ未適用だった

eng-logo-2015次世代iPhone用のチップを製造していると報道された台湾企業TSMCは、先週末にWannaCryランサムウェアの亜種により複数の工場が停止に追い込まれた件につき、セキュリティパッチを適用していないWindows 7を運用していたことを発表したと伝えられています。

米テック系メディアV3によると、TSMCは記者会見にてパッチを当てていないWindows 7が工場施設の重要プロセスを管理しており、この部分にウィルス被害が及んだと認めたとのこと。

もっとも、生産現場で使うPCとプロセス制御は一般に、個人ユーザーの使用環境とは違う特別な事情もあり(後述)、そのギャップゆえに生じた事故の可能性もあります。

WannaCryランサムウェアは、2017年春頃に全世界のWindowsマシンで猛威を奮ったコンピュータウィルスです。この件に関するマイクロソフトの対応は迅速かつ徹底しており、Windows Vista、7、8.1、10に対しては同年3月15日に、Windows XPなどサポート終了済みのOSでも「異例の措置」として5月にセキュリティパッチを配布していました。

アメリカのFedEXや仏自動車大手のルノーなど、世界の大企業を襲った脅威から、すでに1年以上が経過しています。これほどの期間、世界最大の半導体製造ファウンダリであるTSMCが、セキュリティパッチを当てていないシステムを放置していたのは驚くべきとの見方もあります。

もっとも、生産現場で使うPCとプロセス制御ソフトは外部のインターネット接続を想定せず、しかもアップデートパッチ適用後の動作が保証されていないケースも多々あること(日本でも未だにPC-9801シリーズが現役で運用されている例もあり)。

そうした運用ゆえにパッチを怠ったというより当てられず、「現場担当者が物理的なディスクなどで持ち込んだ」想定外のウィルスの侵入を許してしまったかもしれません。

同社は「生産情報や顧客情報は感染被害を受けていません。TSMCはこのセキュリティギャップを埋める行動をすでに起こしており、さらにセキュリティ対策を強化するよう努めます」と述べています。

ウィルス被害が新型iPhoneの生産に及ぼす影響について、複数のアナリストは限定的だと分析しています。その理由は「アップルがTSMCにとって最大の顧客である(ゆえに他のクライアントよりも優先する)」ことや、「上流のサプライチェーンはこうした事態に備えて余分にチップセットを製造している」といったもの。

しかし、TSMCとアップルの今後の関係に与える影響は定かではありません。今のところ事故を起こしていない他のサプライヤーも、セキュリティ体制の大幅な見直しを迫られる可能性がありそうです。

Engadget 日本版からの転載。

Apple、ついに時価総額1兆ドルを達成

長く予期されていたことがついに起きた。Appleが時価総額1兆ドル企業レースに勝利した。今週の好調な四半期決算報告の発表を受けて、Apple株式(NASDAQ:AAPL)は一時207.05ドルの高値を付けた。これにより7月20現在の発行済株式によって計算された時価総額は1兆ドルを超えた。

スマートフォン市場はほぼ飽和状態だが、iPhone XのおかgでAppleは販売価格と利益率を共にアップさせることに成功している。

iPhoneの売上台数はわずか1%しか増加していないが、売上額は20%も跳ね上がった。533億ドルの売上は前年同期比で17%の成長だった。

iPadのセールスはほぼ頭打ち、Macはダウンしている。ここ数年、Appleは「サービスがAppleの収益性のカギを握る事業になる」と主張してきた。実際、サービスのトータル(Apple Music、iCloud、Apple Payなど)は96億ドルを記録している。

しかしはっきり言えば、Appleの成功の源泉はiPhoneだ。iPhone戦線がすべてを決する。

この1年、巨大テクノロジー企業はすべて信じられないような成功を収めた。Alphabet(Google)、Amazon、Microsoftはいずれも1兆ドルの大台目前だ。

$1,000,000,000,000というのは、もちろんそれ自身として意味はないとはいえ、こうしてみればやはり驚かされる数字だ。

Appleはこの数年、時価総額世界一の企業だ。これが未来永劫続くわけはないだろうから、Appleはひとまずお祝いをする価値がある。

しかし有力テクノロジー企業がここまで巨大になると、無数の疑問も生じてくる。反トラスト法が発動される可能性はないのか?  経済的、政治的にあまりにも強大なパワーを持つことがないよう規制する法律は十分に整備されているだろうか?

Apple(そしてティム・クック)は多くの国やその指導者より大きな力を持っている。 その力が良い方向に使われることを祈りたい。

Appleの株価は現在上記の高値よりわずかに下がっている。

画像:David Paul Morris / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

これが9月に発表されるiPhoneの外観らしい

この週末、次世代iPhoneの写真がいくつかリークされた。9月にAppleが発表するiPhoneの外観を予測するには絶好の素材だ。もちろんリーク写真のiPhoneは本物ではなく、ダミーだろう。

毎回、何社かのメーカーが次世代iPhoneと外観がそっくりのダミーケースを作る。こうしたダミーケースは本物のリーク情報に基づいて製造され、Appleの発表に先んじて製品を用意したいケースその他のアクセサリー・メーカーが購入している。

Ben Geskinが共有した写真には大型のiPhone Xと新しいiPhoneの2種類が写っている。新iPhoneはXに似ているがカメラのレンズが1つしかない。こうした点は、これまでわれわれがつかんでいた情報に合致する。

ご覧のとおり、大型のデバイスは現行iPhone Xそっくりだが、さらに大きい。これは6.5インチのiPhone Xの第2世代モデルX Plusだ。背面にあカメラが2台内蔵され、ディスプレイのトップにはおなじみの切り欠きがある。

噂によれば、第2世代のX Plusは定価999ドルだという。つまり現行iPhone Xと同価格だ。 Appleは5.8インチ版のXは現在よりさらに改良された上で価格が899ドルに引き下げられるかもしれない。

では下の写真の中央に写っているのが6.1インチiPhoneがカラフルモデルになるらしい。

Appleではもう少し手頃な価格のiPhone(切り欠きのあるモデル)を700ドルで販売するようだ。第2世代のiPhone X、iPhone X Plusとは異なり、こちらの新iPhoneのベゼルはやや幅が広く、ディスプレイはLCDだ。OLEDの製造コストは依然としてLCDより相当に高いので全モデルをOLED化するのは困難だ。

新iPhoneの背面カメラは1台で、ベゼルはステンレスではなくアルミが用いられる。Dimitri12がSlashleaksにアップした写真に写っているのはGeskinのダミーと同じもののようだ。

著名なApple製品アナリスト、Ming-Chi Kuo(郭明錤)の情報によれば、安価な方のモデルはグレー、ホワイト、ブルー、レッド、オレンジと豊富なカラーバリエーションになるという。第2世代iPhone X、X Plusはブラック、ホワイト、ゴールドの3色だ。

Appleが新しいiPhoneのラインナップを発表するのは9月の上旬になるはずだ。これらの写真と全く同じものになるとは限らない。その点多少割引して見る必要がある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iPhoneやiPad、Apple Watchを医療現場で活用ーーOchsner Health Systemが目指す“ヘルスケア変革”

国際モダンホスピタルショウで公演を行うOchsner Health SystemのRichard Milani氏

医療機関が抱える数々の問題をAppleのiOSデバイスなどを連携しアプリを導入することで解決へと導く。それがOchsner Health System(オシュナー・ヘルスシステム)のRichard Milani氏が抱えるミッションだ。

Ochsnerは、30の病院、プライマリケアを含む80を超えるクリニックからなり、急性期および慢性期医療を提供するアメリカ南部沿岸地域で最大規模の非営利大学医療センター。Milani氏はドクターでありながら、病院経営を改革すべくChief Clinical Transformation Officerとして病院の改革に注力する。現場にiPhoneやiPad、Apple Watchを導入し、医療のIoT化でヘルスケアの変革を推進している。

そのMilani氏が7月12日、東京ビッグサイトで開催された「国際モダンホスピタルショウ」にて「iPhoneやiPad、Apple Watchを活用したヘルスケア変革の実現」と題された国内初の特別公演を行った。

その公演の一部をTechCrunch Japanの読者にも共有したい。

Milani氏の話だと、医師は1日に平均にして約2300メートル、病院内を歩くのだという。「患者の情報を得る必要がある度に固定のワークステーションに立ち寄る手間を想像してみてほしい」と同氏は話した。病院は果てしなく広く、部屋数も膨大だ。施設内を移動中、どこでも必要な情報を得られることは医師や看護師だけでなく、もちろん誰よりも患者にとって大きなメリットとなるだろう。

Ochsnerでは現在、医師や看護師はiPhoneやiPadを操作することで患者のカルテやヘルスケア関連のデータを閲覧し、緊急時などにはApple Watchで通知を受け取っている。

Epic Systemsのアプリ「Haiku」を使い、勤務前に、前夜に入院した新しい患者の情報、担当患者の状況について確認。院内では「Canto」アプリを使い、カルテや検査結果、ラボからの報告、バイタルサイン、トレンドレポートなどの確認を行っている。こうすることで、医療機器を操作したり、紙のカルテをチェックしたり、などの手間を省くことに成功している。

また、患者は入院時にiPadを渡され、「MyChart Bedside」アプリを使うことで検査結果や服用中の薬、担当ケアチーム、スケジュールなどを確認することができる。医師や看護師の顔を覚えることが簡単になり、メッセージを送ったりすることで従来以上に密なコミュニケーションを図ることも可能だ。

日本でもOchsnerと同様の取り組みは実際に行われてる。例えば、新百合ヶ丘総合病院では2017年11月20日より、同院いわく「国内初」の試みとしてApple Watchを本格導入した。2014年8月電波環境協議会が出した「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針」により、院内における携帯電話の利用が事実上解禁され、デバイスを医療・看護の現場で活用しようとする動きが高まった、と同院は言う。

Oschsnerの技術的革新はiOSデバイスやアプリの導入だけにとどまらない。2018年2月18日に発表しているとおり、EpicとMicrosoft AzureのAIとクラウドの技術を使い、急な心停止や呼吸停止、敗血症などを事前に察知する取り組みを開始している。これはカルテや検査・診断結果などの電子化によって成し得たと言っていいだろう。

AIは全ての患者のトータルで10億にもおよぶ医療情報を網羅し、次の4時間以内に起こり得る急な病状の悪化を察知するのだという。その短い時間内に対応するため、Ochsnerでは特別な医療チームが編成されている。チームのメンバーはApple Watchを身につけており、通知を受け取ることで急な対応を行うことが可能だ。「これがデジタルトランスフォーメーションの成果だ」とMilani氏は語る。「患者のケアを人類が今まで成しえなかった形で行うことができる」(Milani氏)

慢性疾患の退院後のモニタリングにもAppleデバイスはその力を発揮する。Milani氏は退院後、多くの患者が必要な服薬をしないのだという。だがHealthKitとEpicアプリ導入済みのApple Watchは患者に服薬のリマインドを通知。血圧や心拍数を計測してモニタリング目的のためクリニックにその情報を送信する。

続けて、OchsnerがなぜAndroidでなくAppleのiOSデバイスなどを採用しているのかを説明したい。何故ならその理由が単に「林檎のマークが格好いいから」というだけではないからだ。公演後、Milani氏はその理由を別室でのグループ・インタビューで詳しく解説してくれた。

インタビューに応じるMilani氏

Milani氏はAppleのデバイスは「操作が簡単・セキュリティーが高い・ハッキングが難しい」と公演中繰り返していた。それとは別に、「Android端末は作っている会社も機種数も多い」という点も、Appleのデバイスに限定している理由なのだという。グループ・インタビューに同席したAppleのWorldwide Healthcare Markets担当者Afshad Mistri氏は「Androidと聞くと1つの大きなファミリーに思えるかもしれない」と話し、だが実際には14000以上のAndroid端末が存在する、と説明。各Android用にインターフェイスを作るとコストが嵩んでしまうとMilani氏は語った。

Ochsnerが行なっているiPhoneやiPad、Apple Watchの導入による医療現場のIoT化は医師や看護師の負担を軽減しているだけでなく、患者のとのコミュニケーションや急な病状変化への対応、退院後のフォローアップにも大いに役立っている。日本でも今後、医療現場のイノベーションがさらに加速することを期待したい。

次世代iPhoneはカラーバリエーション大幅拡大へ――グレー、ホワイト、ブルー、レッド、オレンジが加わる

サプライチェーンからの情報によればAppleはこの秋、iPhoneに3つのシリーズを用意しているという。ひとつは 5.8インチのiPhone Xでスペックが向上し価格は引下げられる。2つめは新しい6.5インチのiPhone X Plusシリーズで、ディスプレイがOLEDだ。3つ目が6.1インチのiPhoneでFace IDに加えてカラーバリエーションが多彩になり、グレー、ホワイト、ブルー、レッド、オレンジが選べるようになるという。

9to5macによれば、著名なAppleアナリスト、Ming-Chi Kuo〔郭明錤〕は「最高モデルとなる6.5インチのiPhone X Plusは1000ドル前後で現在のiPhone Xとほぼ同額になる」と予想している。つまり次世代iPhone Xは現行価格より引き下げられることになる。カラフルな6.1インチiPhoneは価格としてはもっとも手頃なモデルとなり、700ドル程度だろう。記憶容量についてはレポートは触れていない。

廉価版のiPhoneの外観はiPhone Xによく似ており、FaceIDも含まれる。ただしデュアルカメラはX、X Plus限定となるかもしれない。郭明錤は700ドル前後のこのモデルがiPhone販売の55%を占め、2019年までにiPhoneのセールスはさらに上昇すると予想している。

カラーバリエーションについての情報が正しいなら、Appleはこれまで色彩に乏しかったマーケットに大胆な変革を持ち込むことになる。他のベンダーのスマートフォンも標準はグレーと黒で他の色はスペシャルモデルとなることが多い。これでは飽きが来る。Appleは廉価版のiPhone 5cでカラーバリエーションを増やそうとしたことがあるが、ベストセラーのモデルに多数の新色を持ち込むとすれば大きな戦略の転換だ。当然SamsungやLGも対抗することになるだろう。スマートフォンも虹のようにカラフルな世界になりそうだ。

画像:9to5Mac

〔日本版〕Ming-Chi Kuo〔郭明錤〕はAppleのプロダクトについて正確な予測をしてきたことで世界的に有名だが、この4月に台湾のKGI Securites(凱基證券)を離れ、香港のTF International(天风证券)に移った。今回の予測はTF Internationalのアナリストとしてのレポートという。新色のレッドが現行の(PRODUCT) REDと異なるのかどうかなどの詳細はまだ判明していないもよう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

マルチレンズ/マルチカメラにこだわるLightがカメラ5-9台を載せたスマホを開発中

あの、とてつもないL16カメラを作ったLightが、今度は複数のカメラを装備したスマートフォンを作っている。The Washington Postの記事によると、今同社がプロトタイプを作っているのは、カメラが5つから9つぐらいあるスマートフォンで、64メガピクセルの写真を撮れる、という。

外観はiPhone Xよりそれほど厚くない、とPost紙は報じている。センサーを増やして、暗いところでもよく撮れて、奥行き効果を強調し、内部処理によって複数の像をひとつにまとめる。

同社は1950ドルのL16カメラを2015年に発表し、2017年に発売した。そのカメラはレンズが16あり、52メガピクセルの画像を撮った。結果は感動的で、とくにカメラのサイズが小さいことがすごい。まさに、ポケットに収めることができる。でも、消費者が求めるのは、便利な携帯電話に本格的なカメラがあることだ。そこでLightも、その流れに従った。

このようなスーパーカメラフォーンはLightの独占ではない。カメラメーカーのREDが近く発売するスマートフォンはモジュール構造のレンズシステムを誇り、REDの映画撮影用カメラのファインダーとしても使える。またHuaweiが最近発売したP21 Proは、三つのレンズで色やズームなどの最適オプションをユーザーに提供する。さらに数年前にはNokiaが、41MPのセンサーを搭載したLumia 1020とPureView 808で超高精細カメラを試みた。

Lightのマルチカメラスマートフォンは、発売日等がまだ不明だ。詳しい仕様も、発表されていない。今Lightに問い合わせているから、情報が得られ次第この記事をアップデートしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

これはAppleの次期iPhone用USB-C高速充電器かもしれない

今現在、新しいiPhoneについてくるケーブルは、新しいMacBook Proにドングルなしではつながらない。#donglelifeは現実だ。しかし、もしこのリークが本当なら、その誤りはまもなく正される。

このたび明るみに出た写真は、Apple 18 W USB-C充電器のプロトタイプで、次期iPhoneに同梱されると思われる。もし本当なら、オーナーはiPhoneの高速充電機能を何も買い足すことなく利用できることになる。しかも、iPhoneとMacBook Proを買ってきたままでつなぐこともできる。

この噂は昨年にもあったが、それを裏付ける写真はなかった。

もし本当なら、このアダプターはiPhoneの電源アダプターにとって初めての大変更となる。Appleは長年5Wの充電器をiPhoneに同梱してきた。これは十分役目を果たしているが最高速で充電するために必要な電力は供給できない。仮にこの写真が公式Apple製品ではなかったとしても、Appleが似たようなものを準備している可能性はある。以前のリークでも同じような写真があった。

Appleは高速充電機能をiPhone 8/8 PlusおよびiPhone Xに搭載したが、その能力を利用するために必要な充電器はついてこない。ユーザーはサードパーティー製充電器にするAppleの30W充電器を50ドルで買う必要がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、昨年iPhoneのバッテリーを保証外で交換したユーザーに50ドルのクレジットを提供

昨年、保証期間の過ぎたiPhoneのバッテリーを有償で交換した人は、Appleから50ドル[5600円]の返金を受けられるかもしれない。今週Appleは、サポートページでiPhone 保証対象外バッテリー交換クレジットを発表した。対象となるのは正規修理拠点で行われた交換。

今回の措置は、旧モデルのiPhoneでバッテリー寿命を延ばすために処理速度を落としていたことを同社が認めたことを受け、今も続いている補償プログラムの一環だ。昨年末Appleは、この問題をユーザーに告知していなかったことを謝罪し、今後は透明性を高めることを約束した。

その後間もなく、Appleは通常より50ドル安い29ドルのバッテリー交換プログラムを提供開始した。今回のクレジットは2017年中この割引サービスが始まる前にバッテリー交換を行った人が対象だ。

同社は7月27日までに対象者全員にメールを送り、ユーザーのアカウントでクレジットを受け取る手順を通知することを約束した。通知は来ないが対象者であると信じる人は、今から年末までの間に直接Appleに連絡されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook