iPhoneが自動回転するパノラマアプリ、Cycloramicがバージョン2.0に

Cycloramicが動作するところを初めて見た人は、近くのどこかに「名前を言ってはいけないあの人」がいて、闇の魔術であなたのiPhoneを操作していると思うかもしれない。

実際には、テーブル上でバランスを取りながら回転する正確な周波数になるように、アプリがiPhoneのバイブレーターを制御しているだけだ。その間にあなた(あるいはWoz)は、360度全周ビデオを撮影することができる。

しかし、アプリの開発者たちはもう一段階上を目指して、Cycloramic v2.0にアップデートした。

今度はビデオだけでなく、高解像度パノラマ写真も撮れるようになった。iPhone 5ユーザーは、ビデオと同じようにハンズフリーで撮影できる。iPhone、iPad、iPod touchのユーザーは、手動でパノラマモードを使うことができる。アプリにはサウンドとバイブレーションによるガイド機能があるので、遅すぎたり速すぎたりするとアプリが教えてくれる。

iOS 6にアップグレード済みのユーザーは、すでにパノラマモードが内蔵されているので、これが本当に便利なのは、デバイスをバランスよく平面上に置いて完璧なパノラマを撮りたいiPhone 5ユーザーだけだ。もちろん、もしあなたがiPhone 4Sユーザーでパノラマ写真で失敗しているなら、サウンドとバイブレーションのガイドが役に立つかもしれない。

開発チームは他にも細かい修正を加え、Facebookへのシェア、ビデオ画質の制御、ビデオモードでの回転スピードの制御などが可能になった。またパノラマモードでフラッシュを使用するかどうかの選択、露出のマニュアル調整、360度までのパノラマ角度などもできる。

Cycloramicのアップデートは、今日(米国時間1/24)App Storeで公開された。価格は99セント。iPhone 4/4S/5、および第4世代とiPad 2で利用可能。
【日本語版注:iPhone 5以外では、自動回転機能が動作しない】

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(翻訳:Nob Takahashi)

Kantarレポート:スマートフォンの世界的人気はAndroid(サムスン)。但しアメリカと日本ではiPhoneが絶好調

androidrobotAndroidスマートフォンが、昨年末ホリデーシーズンの覇者となった。Android搭載機種の中でもサムスンが絶好調だ。但し、アメリカおよび日本ではiPhoneがトップということになったらしい。この統計を出しているのはKantar Worldpanel Comtechだ。WPPの一部門で、12週間毎に携帯電話の販売統計を出している。また、MicrosoftのWindows Phone OSは、アメリカおよび中国という巨大市場で苦戦が続いているようだ。ヨーロッパでは普及に向けた多少の兆しも見られるようだが、未だにほとんどのところで一桁パーセントの普及に留まっている。

スマートフォン利用率は各国で増加傾向にあり、従来型フィーチャーフォンを上回りそうになっている場所も増えてきている。Kantarによると、スマートフォンの普及率で言うと調査対象国の中でイギリスが最も高く、61%にのぼるのだそうだ。2番手につけているのはオーストラリアで54%、3位がフランスで46%となっている。以下、次のように続く:イタリアとスペインが双方45%、アメリカが42%、中国が39%、ドイツが38%、そして日本が24%(日本では携帯電話の普及率が高く、スマートフォン以前からずっと使っているという人が多いのだろう)。

各地で好調なスマートフォン市場だが、ここを引っ張るのはAndroidだ。12月23日までの12週間におけるスマートフォン売り上げを見ると、さらにリードは広げそうな様子だ。たとえばスペインでは販売されたスマートフォン中、なんと87%がAndroid端末となっている。また拡大しつつある中国でも4分の3近く(72%)がAndroidという状況になっている(その他のデータは末尾に掲載しておいた)。

Androidの中で見ると、首位のブランドはサムスンだ。Kantar Worldpanelのグローバルコンシューマーインサイト部門のディレクターであるDominic SunneboがTechCrunchに話してくれたところによると、ヨーロッパの5大市場(イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、そしてスペイン)における全携帯電話中でサムスンデバイスが占める割合は43%にのぼるのだそうだ。ちなみにアメリカでは27%、オーストラリアでは32%、そして中国都市部では23%だとのこと。但し日本ではこれが6%にまで落ち込む。9つの市場を合算すると、サムスンの販売台数シェアは27%になるのだそうだ。

Appleの強さが光っているマーケットもある。たとえばアメリカ市場もそのひとつだ。iPhone 5が好調で、iOSがスマートフォン全体の中で51.2%を占める。これは昨年比で6.3%伸びている。また日本はiPhoneとAndroidのギャップが最も大きな市場と言えそうだ。iPhone率は66%で、Androidは32%となっている(日本については昨年途中からデータを取り始めたばかりで、過去のデータと比較することはできない)。

ところでKantarは、Androidも飽和点に近づきつつあると分析している。「飽和点」という言葉には2つの意味があるだろう。つまりひとつはスマートフォン全体にわたっての飽和状態だ。フィーチャーフォンからスマートフォンに買い換える需要は一段落し、これからは購入者が減っていくだろうというもの(メーカー全体にとって悪いニュースだ)。また、Androidに対する「飽き」のようなものを意味するものでもあるだろう。たとえば新しいもの好きな消費者などは「次のターゲット」を探して動き出すこともあるとのこと(シェア拡大を狙っているMicrosoftはこれに賭けたいところだろう)。

但し、Kantarの分析では前者の意味が強いようだ。Sunnebo曰く「2012年末の統計では、スマートフォンに用いられるOSの中で、Androidが勝利していました。しかしこの1年での利用者増加率は確実に落ち込んできています。初めてスマートフォンを購入するという人が減ってきているのです」とのこと。

Windows Phoneについてはどうだろうか。ヨーロッパでそれなりの人気を獲得しているのは、現地におけるノキアのブランド力によるところが大きいのだろう。イタリアでは未だにSymbianユーザーがかなりの数にのぼる。昨年末時点のスマートフォン販売台数のうち、20%をSymbian OS搭載機が占めていた。前年比で5%減少はしたものの、まだこの割合を保っているのだ。そしてノキアが大好きだという人が、自然とLumiaに移行しつつあるということもあるのだろう。ハイスペック機と普及機の双方を用意したのも成功だったようだ。ノキアにとってみれば、もっとはやくSymbianから移行すべきだったということになるのかもしれない。そうすればもう少し多くの利用者を獲得できた可能性もありそうだ。

但し、そうは言ってもヨーロッパの主要マーケット全体で見ると、Windows Phoneの占める割合は5.4%に過ぎない。

さらにMicrosoft(およびノキア)は2大市場における結果が全く出ていないのも心配な点だ。Sunnebo曰く、アメリカと中国においては「全く芽が出ていない状態だ」とのこと。アメリカにおけるWindows Phoneの販売割合は2.6%で、中国(ここでも一時Symbianがトップの人気を集めたことがある)では1%にも満たないようだ。「2013年もMicrosoftは苦戦を続けることになりそうです」とのこと。

Kantarは、スマートフォン率が61%に達したイギリス市場についての詳細もレポートしている。メーカー比較ではサムスンがAppleを僅差でリードしているとのこと。販売数中、サムスンが35%を占め、Appleが32%となっているのだそうだ。ちなみにノキアについては「状況が変わりつつあるようです」とのこと。Windows PhoneとSymbianをあわせても6.2%となっているのだ。昨年同時期には50%以上を占めていたのだった。またRIMも在庫がなかなか売れない苦しみを味わっている。RIM好きもBB10を待っているという状況もあるだろう。しかしBlackBerryの率は、わずか6.4%に留まっている。

kantar worldpanel comtech

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(翻訳:Maeda, H)

Apple、2013年Q1:iPhoneとiPadが共に売上新記録を達成。それぞれ4780万台と2290万台

先ほどAppleは、昨年12月末締め2013年第1四半期決算を報告し、全般的にハードウェア販売が好調だった。中でもiPhoneは四半期に4780万台を売り、前期比、前年比共に伸び、iPadも2290万台で新記録を達成した。

当期は全期間にわたってiPhone 5が販売された初めての四半期であり、年末商戦も大きく後押しした。今月アナリストらは、需要の鈍化によってiPhone 5の生産が削減されたことを示唆していた。

iPadの販売台数2290万台は、昨期の1400万台から大きく伸びた。前年同期の1540万台からも33%増加した。昨期のiPadは、予測を下回った

Appleはモデル毎の内訳を公表していないが、同四半期の大部分に販売されていたiPad miniが、年末商戦と共に売上増に貢献したと見るのが妥当だろう。またAppleが、改訂版のLightningポート塔載第4世代iPadをミニ版と共に発売したことも忘れてはいけない。

しかしながらiPad miniは、利幅が他の製品と比べて著しく小さいことから、埋め合わせるにはもっと売る必要がある。

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Appleはこの3ヵ月間に、4780万台のiPhone販売した。昨期は2690万台、前年同期は3700万台で、対前年比は23%増だった。

アナリストらは、Appleがその最も強い市場である米国、英国などの先進国で飽和状態になり、そのために生産が削減されたと考えている。

しかし、Appleは次世代iPhoneを2種類作っていると噂されており、その一つは新興国市場向けの廉価版だと言われている。

iPodに関しては、カラフルなiPod製品がAppleの減退気味の事業に、なんとかわずかな生命を吹き込むことに成功した。iPhoneの登場によって、明らかにこの事業は食われているが、それでもAppleは1270万台を売り、昨期を530万台上回ったが、対前年比は18%減だった。

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(翻訳:Nob Takahashi)

大画面廉価版iPhone 5Sというバカげた噂。しかも複数モデルだって!?


DigiTimes
(Appleサプライチェーン関連ニュースに特化した中国の当たるも八卦ブログ)が伝えた最新の噂によると、Appleは今年、大型廉価版iPhoneを出す〈のではなく〉、新しい4インチモデルを2機種デビューさせるという。

一つはiPhone 5Sと思われるiPhone 5のアップグレード版で、もう一つは、廉価版iPhoneでおそらく陽極酸化アルミニウムの代わりにプラスチックのカバーを使用する。

しかし、これ以上深入りする前に、これは一つの噂を別の噂で塗り替えているだけで、Appleが発表するまでわれわれは新製品について殆ど知らないということをお忘れなく。しかし、少々の憶測は誰も傷つけない。

まず、最初の噂である大型廉価版iPhoneからスタートして、その後われわれが得た最新情へと移ることにしよう。

大型、廉価版iPhone

iphone5smockInfo:

DigiTimesは、この情報をリークした情報筋が完全に間違っているとは言っていない。この大型モデルは開発中らしいが、今年は出てこないということだ。果たして当初の報道のようにこの大型機種が低所得層を狙ったものなのかどうかは不明だ。

賛:

最新データによるとAppleは米国内で市場シェアおよび販売全般共に好調だが、ヨーロッパや新興諸国は依然としてAndroidが支配している。もしこの大型廉価版iPhoneが新興国向けであるとするなら、少なくとも新スマートフォンユーザー獲得というAppleのゴールとは一致してしているはずだ。

Androidメーカーは、Androidの市場シェアが増すにつれ徐々にかつ着実に画面サイズを大きくしているので、Appleとしてはたとえ本来の方針に反していても、大型機種への移行は論理的な選択といえる。iPad miniも、長い間あり得ないと思われてきた。

否:

Appleは、業界で最も利益性の高い会社であり、それは旧機種を新興国のスマートフォン新規導入層に最適な商品として仕立てることに成功してきたからだ。米国では旧機種価格がキャリアー契約込みで100ドルまで値下がりし、市場によっては一部の国でも値下げが行われている。これはAppleのコストを下げる。なぜなら、1年に1回しかiPhoneの製造・販売を行っていないにも関わらず、ある種の低価格モデルを商品ラインに追加できるからだ。

旧世代iPhoneの売上を食うような新機種を作ることは、Appleのスタイルとは思えない。加えて、大画面の電話機を作るコストは大きいので、それを低価格で売ることはAppleの利益率を下げる。

そうそう、Appleが3.5インチ画面を捨てるのにどれだけかかったかを思い出してほしい。近い将来画面サイズに関するこれ以上の譲歩があるとは私には予想できない。

2013年中に4インチiPhoneが2機種

Screen Shot 2013-01-22 at 3.13.58 PMInfo:

巷ではAppleが今年、iPhoneを1モデルではなく2モデル出すと噂されている。どちらも4インチのインセル型タッチパネル内蔵画面と言われている。

賛:

長年Appleは、すっきりと整頓された製品ラインで知られてきた。

ごく最近になって、iPad 4がiPad 3から微妙に仕様強化され、iPhone 5の直後にiPad miniが発表された。史上初めて、Appleはその商品群を多少分散化させたが、理由は単にLightningコネクターへの統一であり、製品の機能強化ではない。

iPhoneは、まちがいなくAppleの宝で最も利益率の高い製品であり、最も多様化から遠い存在だ。しかし、iPhone 5の部品を陽極酸化アルミではなくプラスチック製の殻に詰め込んでやや安く売ることはさほど困難ではない。それは、もっともらしく、論理的ですらあるが、私としては期待するものではない。

否:

既に書いたように、AppleはiPodやiPadなどいくつかの製品で多様化を開始しつつあるように見える。しかし、それは必ずしもiPhoneに同じような機種の多様化が〈必要〉であるという意味ではない。

iPhone 4Sは、さほど魅力的な新機能がなかったにもかかわらずiPhone 4よりも売れた。iPhone 5は4Sより売れた。iPhone 5のプロセッサーをアップグレードし、もしかしたらSiriやAppleマップのような驚きと喜びを与える、クールな(しかしめったに使われない)機能を付加して、5Sとして市場に出す以上のことをする理由はあるのだろうか。

もう一つの新iPhoneはプラスチック製のカラフルな筺体

info:

以前の、DigiTimes以外の報道によると、もしAppleが、予想されるiPhone 5Sと共に第2のiPhoneモデルを出すとすれば、iPhone 5の陽極酸化アルミニウムでもiPhone 4/4Sのゴリラガラスでもなく、プラスチック製の筺体を使うという。この報道には矛盾があり、裏面はやはり陽極酸化アルミニウムにプラスチッムまたはゴムのベゼルで作られるという意見と、裏面全体がプラスチックだとする意見がある。カラーバリエーションまであるという可能性もある。

Screen Shot 2013-01-22 at 2.09.48 PM

賛:

私には到底プラスチックiPhoneを支持する気になれない。理由は上と下に挙げた。

しかし、カラフルiPhoneというアイディアは完全には捨て切れない。iPodファミリーとの相性は良さそうだし、iPodタッチが未だに(プラスチックではなく)アルミニウム製であることを思い出してほしい。Appleが黒い羊から「メー」と鳴く羊の群れになった今、カラーバリエーションは理にかなっている。

クローズドなエコシステムとわずか2色のカラーしかない中、形状にせよ外観にせよAppleユーザーに何らかの方法で差別化する方法を与える意味はある。カラーは、デバイスに対するわずかな制御権を消費者に与えつつ、色を選ぶ以上の本質的制御権は与えない最も費用効果の高い方法に思われる。

否:

Apple製品を持つことは一種のステータスシンボルだ。しかしAndroidの主力モデルが機能その他でiPhoneと肩を並べ(時には凌駕し)、どこにでもiPhoneがある今、そのシンボル価値は少々下がり気味だ。AppleのiDevice群にプラスチックがないという明白な特徴は、このレベルのステータスを維持する重要な役割を担っている。

もちろんプラスチックiPhone採用の主目的は消費者にとっての低価格だが、Appleには、製品に対する一切の犠牲も許さない伝統がある。たとえそれがユーザーにとっては意味があっても。

私は次期iPhoneのカラーバリエーション説には同調するが、クパチーノから近い将来プラスチックが出てくること関しては強く疑念を抱いている。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Verizonの2012年Q4報告:スマートフォン販売台数中63%の620万台がiPhone。うち半数がiPhone 5

iPhone-5Verizonの直近四半期の収益報告を行った。それによると、Verizonが取り扱っているスマートフォンの中では、iPhoneがトップセラーであったのだそうだ。Appleのスマートフォン売上げが、Verizonの全スマートフォン売上げ中で63%を占めている。全機種の売上台数は980万で、Appleが620万だったとのこと。Verizon CFOのFran Shammoによれば、この620万のうち、半数が4G対応のもの(すなわちiPhone 5)であったそうだ。

前四半期と比較してみると、iPhoneの売上げはかなり伸びている。これは直近四半期がホリデーシーズンを含むものであったことを考えれば当然のことと言えよう。2012年の第3四半期では、Verizonは全機種販売680万台中、310万台のiPhoneを売り上げている。Appleの占める割合は45%だったことになる。すなわち割合的にも最近の四半期の方が大きくなっており、この伸びを主に支えたのはiPhone 5であるようだ。と、いうのもQ3段階では31%に過ぎなかったiPhone 5が、Q4では50%程度に伸びているのだ。もちろんこれには、登場時期がQ3途中であったことも影響している。

ちなみに、昨年同時期のiPhone 4Sと比較してみるためのデータはない。2011年Q4には420万台のデバイスを売上げ、やはりAppleがかなりの割合を占めていた。しかし当時はiPhone 4Sと、それ以前のモデルを別にカウントしていなかった。したがって売上台数のうち、どれだけが旧機種であったのかがわからないのだ(iPhone 5については、「4G対応」ということで、他の機種と区別して考えることができる)。

いずれにせよアメリカ国内におけるiPhone需要にはまだまだ大きなものがあると言うことができると思う。Verizonの統計を見れば、むしろ拡大しているということすら言えそうだ。iPhone 5用の部品発注を削減しているということが言われている中、なかなか興味深いデータとなっている。

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(翻訳:Maeda, H)