ストリーミングサービスの真実:レーベルは儲かっているがアーティストに利益が回っていない

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音楽レーベルはSpotifyから巨額の支払いを受けています。しかし、そのお金がアーティストに渡る道筋がないようなのです。
ーAtom Factory、アーティストマネージャーTroy Carter

ミュージシャン達よ、ストリーミングサービスを嫌うのはやめよう。それに足る理由がいくつかある。世界で最も影響力のあるアーティストマネージャーの1人(John Legend、Meghan Trainor、以前はLady Gagaも担当)であるTroy Carterは、ストリーミングが音楽の終焉ではなく、未来である理由をいくつか説明し、ストリーミングにまつわる迷信を崩した。

  1. ストリーミングサービスを利用するユーザーが増えるほど、アーティストの利益も増える – 現在、ストリーミングサービスから得られるロイヤリティ料が少ないように見えるのは、ストリーミング自体がまだ新しいものだからだ。利用者が登録するほど、16ドルでCDが販売された時代と匹敵するほどの支払いをアーティストは手に入れることができるようになる。
  2. ストリーミングがなければ海賊版が出回る – もしユーザーが音楽を広告モデルで無料で視聴したり、サブスクリプションモデルで簡単に音楽にアクセスできない場合、人は音楽を盗むことになるので、結局アーティストは利益を得ることはできない。
  3. 音楽レーベルがロイヤリティを溜め込んでいる – SpotifyやApple Musicといったサービスは、収益の70%以上を音楽レーベルに支払っている。残りのほとんどはアプリの運営コストを賄うために必要だ。問題は音楽レーベルが利益を搾取するようなレコード契約をアーティストに押し付けているため、レーベルが潤ってもアーティストが得るロイヤリティが僅かなものになっていることだ。
  4. 大きな利益はツアーや商品から得られる– これまでもレーベルは録音した音楽の販売で得られる収入をアーティストからもぎ取ってきた。アーティストはストリーミングを有名になるための手段であると考え、コンサートチケットやTシャツなどの販売を軸に考えるべきだ。

つまり、ストリーミングサービスに不満を持つアーティストはレーベルから有利な契約を取り付けるべきなのだ。そして、ストリーミングがない場合、製作した音楽は盗まれやすくなることを覚えておこう。辛抱強く、ツアーを行うことが得策だ。CDの販売も一夜にして膨れ上がったのではない。ストリーミングサービスでいつでも好きな曲が聴けることの素晴らしさに多くの人が気づくほど、利益が入るようになるだろう。

Troy Carterのストリーミングサービスに対する鋭い考察を話すインタビュー全編

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Minecraftで電子工作を遊べるキットPiperをSteve Wozniakが子どもたちに推奨

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若者たちを破壊する病気がある。それは、静かで、悪意に満ち、致命的だ。そのMinecraftと呼ばれる疾病は、何らかの対策が必要だ。その年齢層に達した子どもたちは、黄色いブロックで大きなピカチュウを作ったり、“ここにうんこをせよ”と書いた標識を鶏小屋の横に立てたりする。実に、おそろしい。

でも、希望はある。Piperを使って、Minecraftをもっとおもしろいものに変えられる。このキットで子どもたちは本物の電子回路を作り、その動作をMindcraftで見る。たとえば電池とボタンをブレッドボードに加えると、それらの部品が画面に現れる。電流が画面上の仮想回路を流れ、実際に起きることをシミュレートする。つまり、画面に起きたことが実際にも起こり、その逆もある。下のビデオを見ると、そのことが分かる:

Mark Pavlyukovskyyと彼のパートナーたちは、子どもたちが電子工学を学ぶための教材玩具としてこのプロジェクトを作り、なんとAppleの始祖の一人Steve Wozniakから推薦の言葉をもらった:

“Piperはいいね。ぼくがこれまでの人生でやってきたすばらしいテクノロジを、すべて表現できるからね”。

子どもたちがこれでMinecraftを遊んでいると、電子工学を難しいものとは思わなくなるだろう。

チームはこれをKickstarterで1500基売り、Co.labから5万ドルを調達した。彼らはさらに今、事業拡張のためのシード資金を求めている。

キットには、Raspberry Pi 2とレーザー加工したケースと、ワイヤ、ボタン、ライト、スイッチ、センサ、小さなブレッドボードなどが含まれていて、すぐに何かを作り始められる。楽しくて、しかも便利だ。お値段はPi 2込みで199ドルだ。

多くの子どもたちが悪の王国Minecraftの奴隷になってる中で、何人かがそこを脱出して自分で本物のロボットを作り、そのロボットに“ここにうんこをせよ”と言わせたり書かせたりしたら、この世界はまだまだ大丈夫だ。

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新しい丸型ウォッチPebble Time Roundの裏話

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Pebbleは新しいウォッチ、Pebble Time Roundを発売した。今日発表したPebbleの共同ファウンダー・CEO Eric Migicovskyは、Disrupt SFのステージで本誌Greg Kumparakのインタビューを受け、新型ウォッチの開発秘話や今会社で何が起きているかを話した。

「他の製品をやめるつもりはない — これは当社製品群の一部だ」と彼は言った。「一つのスマートウォッチ、一つのウェアラブル、一つのフォームファクターが全員を満足させることない。選択肢が増えるのはすばらしいことだと私は思う。他よりスタイリッシュな製品もある。この製品でわれわれは、今自分の腕にスマートウォッチを付けていない人たちを対象にすることを考えている」。

そして、Migicovskiの手首に巻かれた新しい時計は確かに薄くて小さかった。新しいTime Roundには、Eインクカラーディスプレーが使われている。ではどうやってこの会社はその時計をここまで小さくできたのだろうか。

「われわれが強く意識していることの一つは、Pebbleが驚くべきバッテリー寿命で知られていることだ。これに関しては少しも妥協したことがない」とMigicovskyは言った。新モデルは最長2日間のバッテリー寿命を約束していて、これは他のモデルの5~7日間より短い。それでもApple WatchやSamsung Gear SやMotorolaのAndroidウォッチよりは長いが、週末の旅行にはケーブルを持っていく必要がある。Pebble Time Roundの電池が切れたら、15分間充電すれば1日は持つ。

Migicovskyは、現在のスマートウォッチ事情についても話した。同社が最初のKickstarterキャンペーンを始めた時、誰もスマートウォッチを作っていなかった。今、事態は変わっている。

「大きなライバルがいくつかいる。われわれはどちらかといえば将来を楽観している。将来人々はデバイスを「着用」するようになるとわれわれは見ている。スマートウォッチはその第一号だろう」と彼は言った。「Android Wearを見てみると、そこでは8~9社がAndroid Wearウォッチを作っている。その結果指揮系統は複雑になっている。

Appleと同じく、Pebbleはハードウェアとソフトウェアの両方を制御できる特異な立場にあるため、会社がユーザー体験を制御することが可能だ。Appleと異なり、Pebbleウォッチは価格が手頃だ。Pebble Timeは200ドル、Time Roundは250ドルで買える。Pebbleは今年Kickstarterでウォッチを10万台売った。

そして今、買収の噂がある。Pebbleは家電の巨人と争うスタートアップであり、買収の標的には最適だ。Migicovskyに会社を売るつもりがあるか尋ねたところ、答は曖昧だった。

「そういうことはどこのスタートアップにも起き得る」と彼は言った。「われわれは人々が欲しがる物を作る必要がある。もし本当に人々が欲しいものを作れば、そこには長期的価値が生まれると信じている。われわれはまさにそれを信じているのだと思う。少なくとも昨年の成功を見れば明らかだ」。彼は、買収の提案についてはコメントできないとも言った。

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猫用の自動レーザー光玩具Obiを見て思った、Appleもそろそろペット用品に進出すべきか?

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すばらしいデザインは人間だけのものではない。遊び好きな猫達の玩具もiPhoneみたいに美しいデザインであるべきではないか? でも、猫がもっと楽しく遊べるための玩具を作ろうとした人は、これまで誰もいない。

猫の玩具のディスラプトはどこにある?

それは、ここにある。ぼくは本誌TechCrunchの猫担当記者だから、新しいものを見つけるのも早い。それは、“猫のためのスマートなレーザートイ”と称するObiだ。猫達の歓喜の声が、早くも聞こえてくる。ObiはKickstarter上ですでに2万ドル近くを集めているが、4週間後の目標額は12万ドルだ。猫が好きな人は多いから、たぶん達成するだろう。

Obiがこれまでのレーザートイと違うところは? 良い質問だ。ではまず、このビデオをご覧いただこう:

これは最先端の猫玩具だから、最先端の名にふさわしく、iPhoneまたはiPadでコントロールする。テーブルや暖炉の上でもセクシーだから、お客が来ても隠す必要はない。Obiアプリを使って人間がレーザーを壁などに照射してもよいし、事前のプログラムによるライトショウを上映してもよい。人間が照射する場合は、プログラムではなく人間の手首の動きがライトショウを演ずる。iPhone全体が、壁の光点を動かすトラックパッドになったような感じだ。

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と言うのは冗談だが、Obiを作ったStudio Neatは、デザインとパフォーマンスの二兎を追う。また、下図のように設計図を公開しているし、ポッドキャストもある。
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Studio NeatのGerhardtと、Oboプロジェクトについてチャットした:

TC: これを作ったきっかけは?

TG: 二つの理由がある。協同ファウンダのDanがMr.Littlejeansという名前の猫を飼っていて、彼を遊ばせる方法を探していた。彼は市販の自動化猫玩具をすべて買って試してみたが、あまり良いものがなかった。とくに、どれもデザインが醜悪だった。そこで、自分たちで良いものを作ろう、という話になった。

ポッドキャストの方は、いわゆるメイカー運動や、安くて高性能なPCボードの登場などによって、誰もが簡単にインディーのハードウェアプロジェクトを始められるようになっていることを、世の中に広めたかった。過去のいくつものKickstarterキャンペーンでそのことを力説してきたが、もっと深い視点を与えたかった。Obiプロジェクトも、ポッドキャストでその過程を詳しく報じることができた。これからは、さらに激しくおもしろくなるだろう。

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TC: 猫は、レーザーを嫌がらない?

TG: 嫌いなのか好きなのか、猫に聞いてみないとよく分からないけど、それを全力で追いたい、と思ってることは確かだね。仮に嫌いだとしても、一日中家にいる猫にとっては、レーザーの小さなドットが良いお友だちになるようだ。

TC: 犬用の玩具なんかは作らないの?

TG: 今作ってます。今回はペット用品についていろいろ調べたけど、今後いろんなことが可能な業界だ、と感じた。とくに、ペット用の玩具やアクセサリはデザインが良くないから、ぼくらにとってチャンスは多い。ペットは人間の生活にとって重要な存在だから、お粗末な物を与えるのは失礼だよ。
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なお、チームによると、Obiのレーザーで犬を遊ばせてはいけない。飛び回るレーザーのドットに、犬が興奮しすぎるからである。猫なら、大丈夫だ。

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Y CombinatorのSam Altman、テクノロジーの未来において格差拡大と政府の対応が問題と言及

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今日のDisruptでY CombinatorのSam Altmanはイベントの参加者、そしてこのカンファレンスをフォローしている聴衆に、彼がテクノロジーの未来に対して抱く懸念を伝えた。もし、アメリカの州や連邦政府が、テクノロジーがもたらす変革に「準備を整えることができず」、それに対応するソリューションを見つけられない場合、深刻な問題が起きると話す。

長期的な問題として、テクノロジーが貧富の格差を加速させることにAltmanは懸念を示した。Altmanは、増加するスマートな機械(ますます強力になる少数の企業が所有することが予想される)が人間から仕事を奪うことになる未来にまつわる懸念だ。

Altmanはロボット自体が問題になるとは限らないと考えているが、機械が人にとって良いものであると保証する方法を探し始めるべきだと強調した。

「それが10年先になるか、50年先になるかは分かりませんが、これはテクノロジーを作っているのではないのです。新しい命の形を作っているのです。それはリスクが高いと思います」。この「新しい生命」は「私たちより強力」であるため、「それが人にとって最良のものであることを確実にする作り方を探すべきでしょう」。

Altmanは更に「ハードワークが目的のハードワークを信じていません」と言い、変革という曲がり角に差し掛かる前にアメリカ人はその信仰にも似た概念を捨てるべきだと話す。大量の仕事がなくなることに対しては「特に懸念はありません」と述べた。

それより彼が重要視している問題は、これから起きる変革に政府が対応できないことの方だという。「現在の富の再分配のシステムはとても悪く、管理が十分ではありません」。

また彼は、短期的な将来についても同じくらい懸念していると話す。特にベイエリアにおいて仕事は消えるどころか、急速に増えている。だが、サンフランシスコの住宅の供給は追いつくことができず、住宅市場への圧力となっている。

Y Combinatorにもそのような需要の創出に責任があるのではないかと問われると、Altmanは「ベイエリアの人口は700万人で、私たちが投資した企業は合計で数万人の雇用を行いましたが、それがベイエリアのインフラを壊しているとは思いません」と異議を唱えた。

ただ、サンフランシスコにおける住宅が欠如していることは深刻な問題で、その深刻度は更に増しているとした。そして「政府の対応の悪さ」に問題があると指摘する。

Altmanは「サンフランシスコのファウンダーが500億ドルの企業を5年で作ることができたとしても、サンフランシスコ政府が十分な住宅開発を同じ期間に承認できないのなら、上手くいく筈がありません。悪い状況です。私はたいてい楽天的なのですが、政府が政策を間に合わせることに関しては楽観視できません」と話した。

インタビューの全編動画はこちら。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

RePhoneはどんな物でも携帯電話に変えられるキット

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携帯電話を作るのは簡単だ。鉱山へ行って鉱石を掘り出して様々な金属を抽出し、別の鉱山から作った部品を追加する。次にFCCの認可を取ってリチウムイオン電池を作る。最後に、Snakeゲームを書く必要がある。これができない人は、RePhoneを試してみよう。

このプロジェクトは小さな回路基板にSIMスロットとオプションの画面を付けたものだ。Bluetoothにも対応している。49ドルでKit Createという腕時計風のシステムを買えば小さなケースと必要なモジュールが付いてくる。まるでアンロックされた携帯電話が50ドル以下で手に入るようなものだ。

これは明らかに実験用基板だが、一週間前に私が試したところかなりよく動いた。Arduino IDE、Lua、およびJavascriptのプログラミングライブラリーあり、携帯電話をウェブやIFTTTにも接続できる。

これは小さくて楽しいプロジェクトでちゃんと使える。配線に使う金を自分で発掘したりチップの製造を学ぶ体験は得られないが、すばやく簡単に携帯電話を作れることは、われわれ採掘権を持たないホビースト全員にとって最高の贈り物だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、SparkとHadoopのマネージドサービス、Cloud Dataprocを提供開始

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Googleは、Google Cloud Platformのビッグデータサービス群に新たな製品を今日追加する。新サービスのGoogle Cloud Dataprocは現在ベータ版で、データ処理エンジンのSparkやHadoopフレームワークをバーチャルマシン上で直接管理し、Googleプラットフォーム上のデータパイプラインを統合するCloud Dataflowのような完全マネージド型サービスとの中間に位置する。

Google Cloud Platformの製品管理責任者、Greg DeMichillieは私に、DataprocユーザーはHadoopクラスターを90秒以内に立ち上げることが可能で ― 他のサービスより著しく速い ― Googleはクラスター上のバーチャルCPU料金を毎時1セントしか課金しないと言った。これはバーチャルマシンとデータストレージを運用するのにかかる費用に上乗せされるものだが、DeMichilleはGoogleの低価格のプリエンプティブル・インスタンスを利用すれば計算コストを若干節約できると言った。課金は分単位で、最低10分から。

Dataprocでここまで速くクラスターを立ち上げられることから、ユーザーは必要に応じて一時的クラスターを設定することができる上、マネージド型のためGoogleがユーザーに代って運営できる。

「この分野ではあらゆる規模に適合する製品はない。これは当社の総合的ポートフォリオにとって極めて重要な製品だと考えている」とDeMichilleは言った。

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このサービスは標準的なSparkおよびHadoopのディストリビューション(微調整あり)を使用しているため、事実上どの既存Hadoopベース製品とも互換があり、ユーザーは現行業務を容易にGoogleの新サービスに移行できるはずだ。

DeMichillieとGoogleのビッグデータ製品マネージャー、James Maloneは私に、Googleは同社のネットワークインフラのおかげでサービスのスピードを保証できるが、加えてSparkの問題(同社がこのサービスに利用しているオープンソースのYARNリソースマネージャーに関連する)を修復し、最適なイメージを構築したことも貢献していると話した。

DeMichillieは、一部のユーザーはデータパイプラインや処理アーキテクチャーの完全制御を望んでおり、そのために各自のバーチャルマシンを運用、管理したがるだろうと認識している。彼は、Dataprocのユーザーにとって独自インフラを設定するのと比べて実質的なトレードオフはないと考えている。

当然ながら、DataprocはGoogleの他のクラウドサービス、BigQueryCloud StorageCloud BigtableCloud Logging、およびCloud Monitoringとも統合されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TechCrunch Disruptでお披露目された「UnlimitedHand」は日本発のVRコントローラー

記事がいくつも出ているのでご存じかも知れないが、米TechCrunchは米国時間の9月21日〜23日にかけてイベント「TechCrunch Disrupt 2015」を開催中だ。

秋にサンフランシスコ、春にニューヨークと半年ごとに開催されるDisruptは、スタートアップが集まる世界最大級のイベントの1つ。チケットは早期割引もあるが1995ドル〜2995ドル程度と非常に高額。にもかかわらず、毎回数千人が参加するイベントとなっている。僕もこのイベントに参加しているが、速報値として聞いたところ、なんと今回5000人もの参加者がサンフランシスコのPier 70という港湾エリアの会場に集まっている。

ちなみにTechCrunchではDisruptのほかにも「International City Events」と呼ぶ地域ごとのイベントも開催している。11月17〜18日に僕らが開催する「TechCrunch Tokyo 2015」もその1つだ。

Disrupt会場内、展示ブースの様子

Disrupt会場内、展示ブースの様子

このDisruptでは、米国を中心に著名ベンチャーキャピタリストや気鋭スタートアップの代表たちとTechCrunchの記者たちがおもに「Fireside Chat(暖炉のそばでのおしゃべりという意味)」——近い距離で、1対1の公開インタビューをするような形式で、1セッション20分程度だが非常に濃い内容のセッションを繰り広げている。

今年は著名投資家のロン・コンウェイ氏とTechCrunch創業者のマイケル・アーリントン氏のセッションから始まり、ソフトバンク副社長のニケシュ・アローラ氏やDropbox、houzz、GoProといったスタートアップ・メガベンチャーの代表、さらにはKPCB、Y Combinator、Sequoia Capitalといった日本でも名前を聞くVCらが登壇。またラッパーのスヌープ・ドッグ(大麻をテーマにしたライフスタイルメディア「Merry Jane」を立ち上げると発表した)なんかも登壇。米国スタートアップコミュニティの多様性を感じる内容となっている。

Disruptのステージの様子

Disruptのステージの様子

「Startup Battlefield」に日本発のVRコントローラーが登場

Disruptの目玉となるセッションの1つが、スタートアップのプレゼンコンテストである「Startup Battlefield」だ。世界中から集まったスタートアップが、イベントの初日、2日目と、自らのプロダクト(基本的には未発表のもの)のプレゼンを行う。これが予選となっており、通過すると3日目の決勝戦に参加できる。昨年は日本から視線追跡機能を備えたHMD「FOVE」が挑戦して話題になった。

今年もまた日本のスタートアップがこのBattlefieldにチャレンジしている。それがH2Lの手がける「UnlimitedHand」だ。予選プレゼンの様子はすでに翻訳記事でも紹介されているが、代表取締役の岩崎健一郎氏と主任研究員の玉城絵美氏にあらためて話を聞いた。

H2Lは2012年の設立。設立当初は玉城氏が代表を務めており、またAccess共同創業者で投資家の鎌田富久氏も創業を支援している。同社ではもともと「PossessedHand」というプロダクトを開発していた。これはPCとUSB接続腕に電極を仕込んだベルトを巻き、専用のアプリケーションを通じて筋肉に電気刺激を与えることで、手を自由に操作するというものだった。

PossessedHandは2013年に製品化されているが、UnlimitedHandはこのPossessedHandをよりコンシューマー向けの製品として仕上げたもの。まずはゲームなどのコントローラーとしての利用を想定している。H2LではDisruptへの登壇と合わせてKickstarterにプロジェクトを掲載している。価格は188ドルから248ドル。ちなみに開始から約20時間で目標額の2万ドルを集めることに成功している。

「UnlimitedHand」

「UnlimitedHand」

UnlimitedHandもPossessedHand同様、デバイスを腕に巻いて使用する。このデバイスの中にはモーションセンサーと筋変位センサー、Bluetooth、電極などが内蔵されている。以下は電気刺激により指をコントロールしているデモだ。

UnlimitedHandとスマートフォンやHMDなどをBluetoothで接続。ユーザーの手の動きをそのままゲームの入力に利用する。例えばFPS(一人称視点シューティング)であれば、腕で銃を握った様なポーズを取り、人差し指で引き金を引くような動きをすることで銃を撃つという具合だ。銃を撃った際の振動は電気刺激によって再現される。そのほかにも、電気刺激を用いてまるで何かモノをつかんでいるような感覚を届けたりする。ARやVRとの相性を考慮しているとのこと。

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Disruptでデモを披露していた両氏に話を聞いたが、すでにゲームメーカーなどとも話し合いが進んでいるそうで、Kickstarterでオーダーした人たちの手元に製品が届く2016年3月にはUnlimitedHandに対応したゲームタイトルなども登場する予定だという。

ゲームメーカーがこの新しい入力デバイスに対応できるのかということも聞いたのだけれど、プラットフォームにUnityを採用しており、開発のハードルは比較的低いのだとか。Startup Battlefieldの決勝戦は現地時間で本日15時から開催される予定。H2Lは残念ながら選考から漏れてしまったが、日本でまた岩崎氏、玉城氏に話を聞いてみたい。

右から代表取締役の岩崎健一郎氏と主任研究員の玉城絵美氏

右から代表取締役の岩崎健一郎氏と主任研究員の玉城絵美氏

Placemeterは歩行者数を計測し、実世界のコンバージョン率を導き出す

Placemeterは画像処理技術を用いることで、歩道などに設置したIPカメラの映像から、歩行者数、自転車、車の交通量などを算出するサービスだ。計測したデータは、例えば、都市計画や小売店の出店場所の選定などに役立てることができる。今回TechCrunch Japanは、PlacemeterのCEOで連続起業家のAlexandre Winterに話を伺った。

Placemeterは2012年に創業し、ニューヨークに拠点を置いている。CEOのWinterはフランス出身で、Placemeterを立ち上げる前は、LTU Technologiesという画像認識技術の会社を共同ファウンダーとして立ち上げ、2005年にソフトウェア開発企業のジャステックに売却した。これまで培った画像認識の技術を活かし、Placemeterを創業したという。

placemeter01「ニューヨークは人が多く、とても混雑しています。都市設計を見直すべきなのですが、計画時にも計画後にも交通量のデータが必要です。しかし、それをコストを抑えて実施するのは難しかったのです」とWinterは言い、そこに多くの需要があることに気づいたことがPlacemeterを創業した理由だと説明する。

Placemeterの設定方法は簡単だ。まず、交通量を測定する道が映るようにIPカメラを設置する。Placemeterのアカウントを開設し、設定画面でカメラのIPアドレスを入力すると、カメラとダッシュボードが連携する。後は、カメラの映像に何を計測したいかを指定するだけだ。例えば、歩道の通行人の数が知りたい場合は歩道を選択し、店舗への入店者数を計測したい場合は店舗の入り口を選択する。IPカメラでない通常の監視カメラを使用している場合でも、リアルタイムではないが、交通量の分析が可能だ。

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Placemeterは、歩行者数、自転車、バス、自動車の交通量、それぞれが進んでいる方向とスピードを計測する。店舗の場合は、入店者数も分かる。計測結果はダッシュボードから確認でき、また計測データをエクスポートすることも可能だ。

これまで交通量の測定は人が目で追って数えていたが、手間がかかる上にデータも正確でなかった。また既存のソリューションは端末と回線を設置するのに一台数万円かかることもある。Placemeterでは、5000円程度の安価なIPカメラでも数値を計測することができる。Placemeterの料金体系は、測定箇所を一ヶ月計測するごとに149ドルを課金するモデルだ。

Placemeterのデータを活用できる場面をWinterはいくつか説明した。

・小売店の出店場所や賃貸料の交渉
小売店を出店する場合、重要となるのは店舗の前の歩行者数だ。例えば、Dylan’s Candy Barという菓子店は、ニューヨークでの出店場所に2つの候補地があった。それぞれの候補地が面する通りの歩行者数をPlacemeterで計測した結果、一方の店舗の歩行者は9時と5時の時間帯に集中していることが分かった。つまり、ほとんどが通勤の歩行者だった。もう一方の歩行者数の合計人数は一軒目よりは少なかったものの、歩行者は午前11時から午後3時の間に多く見られた。時間に余裕のある人が多く通行していることが予測でき、菓子店は二軒目の候補地に出店を決めたそうだ。また、人気の商店街などではオーナーの不当な賃貸料の引き上げに対し、Placemeterで交通量に変動がないと証明し、賃貸料の交渉材料としてたケースもあるとWinterは言う。

・小売店のディスプレイのコンバージョン率
ウィンドウディスプレイは小売店にとって重要な宣伝媒体だ。店舗の前の通行人の数と入店者数を計測することで、店舗に入店した人の割合が分かる。つまり、現実の店舗のコンバージョン率が分かるのだ。ウィンドウディスプレイを変える前と変えた後を比較することで、ディスプレイの効果測定ができるようになる。

・都市計画と交通網の効果測定
都市は人や自動車の往来を鑑みて、信号や歩道の設置といった交通の設計を行っている。しかし、そのような施策の実行には市民の税金が使われるにも関わらず、実行した施策の効果が分からないことが問題だった。Placemeterを設置することで、交通量が多く事故の危険がある場所を特定したり、施策の効果を計測したりすることができる。現在、ニューヨーク、ボストン、フィラデルフィアといった都市がPlacemeterのサービスを活用しているそうだ。

・イベントのスポンサー誘致
イベントのスポンサーを募る場合、広告などの宣伝効果を示すことが効果的だ。モントリオールでは、街の広場でアートイベントなどを開催している。彼らは、イベントの参加者数や特定の広告看板の前を通る人の数といった数値をスポンサーに示すために、Placemeterを活用しているそうだ。

Placemeterは独自のIPカメラも開発している。99ドルで販売しているこのカメラは、画像解析アルゴリズムを内蔵し、必要な情報のみを出力する仕組みなのだそうだ。またWinterは、プライバシーの取り扱いに細心の注意を払い、Placemeterが顔認識といった個人を特定する機能は無いと強調した。Placemeterは、映像の解析が終わった段階で映像データを破棄しているという。また、アルゴリズムは継続的に、動画の明るさ、角度やその場の状況に影響を受けづらいように改良しているが、検証用のデータも全体の僅か0.01%しか録画していないそうだ。

Placemeterが2013年に実施したシードラウンドには日本のScrum Venturesが参加したこともあり、Winterは日本でのサービスを視野に入れている。銀座などの小売店の集まる街や商店街、百貨店、更には都市計画を検討している自治体などのパートナーを探しているそうだ。

Facebookのニュースフィードに360度動画が投稿できるようになった

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スマートフォンを持って回すと、Facebookのニュースフィードに投稿された最新動画もユーザーの回転に合わせて動き、シーンの隅々まで見ることができるようになる。Facebookは今日、ニュースフィードに360度動画の投稿ができるようになったと発表した。現在ウェブとAndroidのみの対応だが、数カ月以内にはiOSにも対応する。ローンチに合わせ、Star WarsDiscoveryGoProLeBron James & Uninterrupted、NBCのSaturday Night LiveVICE といった発行元が360度動画の投稿を開始する予定だ。

この新しい動画フォーマットで、これまにでない没入体験ができる旅の動画を共有したり、注目を集めるこのアート形式を多くの人に届けたりすることが可能になる。また、新しいコンテンツ形式が利用できるようになれば、企業も360度の動画広告を作って、フィードのリーチを促進するためにお金を落とすことができる。

Mark Zuckerbergは、テキストから写真や動画、そしてVRへ、より鮮やかなコンテンツ形式が提供できるように注力していると話していた。しかし残念なことに、まだモバイル端末をGoogle Cardboardや他のVRヘッドセットに直接付けて、顔を動かしながら動画を視聴することはできない。VRのヘッドセットのレンズに合わせ、画面を2つに分けるようこともその内できるようになるとも予想できるが、その場合動画を隣り合わせの2つのレンズで撮影する必要が出てくる。

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今の機能では、ウェブやモバイルの画面をスワイプすることで、別の角度から動画を視聴できる。スマートフォンではジャイロスコープがユーザーの回転する動きを読み取って、それに合わせて動画の視点を変えることも可能だ。Facebookは既にニュースリーダーアプリのPaperでこれらの機能を少しだけ試していた。Paperでは、モバイルを前後に傾けることで、パノラマ写真の視点を変えることができる。

動画を撮影するには、800ドルほどするBubblcamのような多少高額な360度カメラで撮影する必要がある。このことから、最初は一般のユーザーではなく、大手ブランド企業や出版元が共有する動画を目にすることが多くなるだろう。しかし、テクノロジーが低価格になり、カメラも高性能になれば、この没入型の動画形式を多くの人が利用できるようになる。

FacebookがOculusを買収した際、Zuckerbergは仮想現実が人を結びつけたり、同じ空間にいるように感じたりできることの可能性について話した。それらのミッションの成果は実りつつあるようだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Pebbleが丸型スマートウォッチを発表

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PebbleがKickstarterキャンペーンにて1000万ドルの資金を集めたのは2012年のことだった。ここからスマートウォッチへの関心が高まったということができよう。そのPebbleはこれまで四角い形をしていた。それがこの度、丸い形をしたスマートウォッチをリリースした。

名前については予測のつく人もいることだろう。「Pebble Time Round」という。

新モデルにはいくつかのタイプが用意されている。カラーバリエーションも用意されている革製ストラップタイプは249ドルで、ゴールドあるいはブラックのメタルバンドモデルは299ドルとなっている。ストラップによりベゼルの形も若干異なることとなる。

当方では、Pebble Time Roundをしばらく試してみる機会を得た。これまでにPebbleを利用したことのある人には全く違和感のないものに仕上がっているといえよう。「使い慣れた」インタフェースで操作することができる。「これぞPebble」という操作性を保ちつつ、ただしこれまでのものに比べてかなり薄く(そして丸く)なっている。

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Pebbleはこれまでバッテリー寿命の長さでも評価されてきていた。多くのスマートウォッチが1日程度しかもたない中、Pebbleは軽量OSとe-inkを採用して1週間近くのバッテリー寿命を誇ってきたのだ。

ただし、Pebble Time Roundにおいては軽く、そして薄くするためにバッテリー寿命は大幅に削られている。1週間近かった従来のバッテリー寿命は、わずか2日となってしまっているのだ。高速充電機能を備えていて、15分で24時間分のバッテリーをチャージすることはできる。しかしバッテリーを気にせずにキャンプに連れ出すようなことはできなくなった。

ともかく、Pebble Time RoundはPebble.comでのプレオーダーが開始されたところだ(メタルバンドはcoming soonとなっている)。出荷時期は「11月中」となっている。先ほどから表示されるようになったAmazonのページによれば、出荷時期は11月10日となっている。

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(翻訳:Maeda, H

本誌Disruptからの成長企業CloudFlareが$110Mの巨額を調達、Microsoft、Google、Baidu、Qualcommが投資に参加

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Webサイトのパフォーマンス向上/最適化のための各種サービスを提供するCloudFlareが、Fidelityがリードするラウンドにより1億1000万ドルを調達した。このラウンドに参加したのは、Baidu、Google、Microsoft、Qualcommなどテク業界の大物揃いだ。完了したのは昨年12月だが、公表は今日(米国時間9/22)まで延ばされた。これで同社の資金調達総額は1億8000万ドルあまりとなる。

この急成長を続けているスタートアップは、今では30か国以上で操業し、本誌TechCrunchが得た情報によると、インターネットの全トラフィックの約5%を処理している。同社はこの前、2013年の後半に、5000万ドルのラウンドを確保した

CloudFlareがローンチしたのはTechCrunch Disrupt SF 2010で、いわばわれわれが毎年…今年も…力を注いでいるイベントの同窓生だ。同社は財務状況に関して気持ち良いぐらいオープンで、黒字に転じたのは2014年、今の粗利率は75%だそうだ。

これほどの利益を上げている企業が、国際展開を急ぐのは、おかしいかもしれない。でも同社は、グローバルな成長も著しく、しかも必要とする資金がいつでも得られるという、超健康な体質だ。

今度の新しい資金調達は、テク業界のバブルがささやかれている時期に行われた。今では多くのジャーナリストがバブルを口にし、投資家たちを不安がらせている。しかし1億1000万ドルは大金だが、Uberの10億ドルクラスの調達を見れば、バブルというよりも正常の範囲内だろう。

同社の国際展開にはいつも、ある種の要件が伴っている。たとえば今回Baiduからの投資を受け入れたことは、偶然ではない。中国はWebにとって巨大な市場だが、そこでビジネスをするのは、そのほかの国ほど単純ではない。だから政府の受けの良い地元の巨大テクノロジ企業とのパートナーシップは、悪い戦略ではない。

先週CloudFlareが発表したように、同社はBaiduとのパートナーシップにより中国市場に参入する。今ではCloudFlareは中国のBaiduの17のデータセンターにプレゼンスがあり、その数は2016年にはさらに増えるという。

CloudFlareのCEO Matthew Princeはプレスリリースの中で、“ビジネスには不可避なものがある”、と言っている。Webは今やデスクトップのインターネットだけでなく、膨大な量で成長しているモバイルもあるから、それもある意味当然だが、ここで言われている不可避性は、ビジネスよりもむしろ市場を指している。CloudFlareは競合の渦中にあり、今の成功のみが明日の成長を支える、と。

絶えず成長していなければならない、という厄介な問題。

CloudFlareは明日((米国時間9/23)のDisruptのステージに登場するから、財務や成長、拡張の計画について詳しく聞いてみよう。同社は国際展開とモバイルを成長の方向性として強調している。彼らにとってインターネットは今や、グローバルだ。

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アメリカの農家の3分の1が活用するFarmLogsは農地のビッグデータを収集する

ビッグデータがディスラプトする分野として一番に「アメリカの農地」を挙げる人は少ないかもしれないが、農家は既に最新のテクノロジーを駆使して作物のモニタリングを行っている。

FarmLogsのファウンダーでCEOのJesse Vollmarは、TechCrunchのJon Shieberに、彼らのプロダクトは農家が蓄熱、雨量、土壌の構成といった項目をトラックしたり、確認したりすることを助けていると話す。アメリカの農家の3分の1が彼らのプロダクトを活用しているそうだ。

「FarmLogsは、データサイエンスが農地に革新をもたらす次の波だと考えています。現在、農家は農地を増やさずに食料の生産を増加させるという困難な課題を突きつけられています。農地をこれまでに以上に効率化しなければなりません」とVollmarはサンフランシスコで開催されたTechCrunch Disruptのステージで聴衆に語った。

農家は、これまでのローテクの運営を負担することができなくなり、農業は急速に大量のデータに頼るようになってきている。しかし、アグテックの主要な問題の一つはシリコンバレーが農業を身近に感じることができず、農家のニーズを汲み取ることが難しいことが挙げられる。Vollmarは他の人より農家のニーズが分かるのだろう。彼は、法人向けソフトウェアを開発の仕事をする前は、5代に渡って続く農家で育った。

火曜日のステージでVollmarは新しい端末を紹介した。この端末で農家はFarmLogsにデータを供給するのが更に簡単になる。コンバイン機に直接つなげることができ、データ通信で収集したデータをアップロードする。同社は、サブスクリプションモデルを採用し、端末を年間750ドルで農家に提供する。

全ての農地は同じではなく、一つの農地に合うソリューションが他の農地で効果を発揮するとは限らない。Farmlogsの魅力は、農家が「農地の各要素を計測」できる点だとし、農家の個別のニーズに見合う最適なソリューションを常に追求しているという。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Atlassianが複数あったGitサービスを一本化、分散チームによるGitの共同利用を効率化

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Atlassianはこれまでずっと、BitbucketStashという二つのブランドでGitベースのデベロッパサービスを提供してきた。ひとつはクラウドベースの、そしてもうひとつはオンプレミスのコード管理サービスだ。しかし今度から同社は、ブランドをBitbucketに統一し、新しい機能も加えて、Gitベースの単一のサービスを提供していくことになった。

Atlassianのデベロッパツール部門のゼネラルマネージャEric Wittmanによると、同社でもこのところGit関連のプロダクトは快調だ。とくにBitbucketは、顧客数が前年度比で80%伸び、今ではFortune 500社の1/3はBitbucketを使っている。有名大企業に同社が強いのは、主にプロフェッショナルのデベロッパチームをターゲットにしているからだ、という。“弊社の強みと注力対象はつねに、チームのコラボレーションの支援だった”、と彼は語る。

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ただしBitbucketも今では、GitHub Enterpriseなど、そのほかのエンタプライズGitサービスと競合する。Microsoftでさえ、ついに今や、そのTeam Foundation ServerプロダクトでGitのサポートを提供している。

今日のアップデートでAtlassianは、StashとBitbucketの両ブランドを統一しただけでなく、これらのプロダクトの開発のやり方を変えた。Wittmanによると、両チームが互いのプロダクトにまたがって共有するコンポーネントが増え、イノベーションの実装の遅れなど、チーム間の格差が解消した。とくに最近の二年間はStashに力が注がれ、Bitbucketの影が薄かった。

新たな統一Bitbucketには、三つの重要な新機能が導入される。ひとつはGit Mirroringで、分散チームによるGitの利用を容易かつ迅速にする。次は大きなファイルのサポートで、Gitの難点を克服。そして第三は、プロジェクトのサポート、これにより複雑なGitリポジトリの編成がずっと容易になる。

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光硬化型3DプリンタForm 1で世間をあっと言わせたFormlabsから完成度の高いForm 2がお目見え

同社の最初の製品FormlabsのForm 1を初めて見たときは、これは何か特別なものだ、という感想を抱いた。この3Dプリンタはレーザーとレジンを使って、すばらしくきめの細かいプリントをする。その工程は見てて気持ち良いが、それと同時に、養生処理があるため、ある種かったるい。その後Formlabsは初代機の不満点をじっくりと見直し、あらを削って、プロシューマー向け3Dプリンタのベスト、と呼べる最新機種Form 2を作った。

Makerbotなどそのほかの3Dプリンタは押出成形タイプなので、プラスチックの薄い層を押し出して重ねていく。Formlabsの3Dプリンタはステレオリソグラフィー(光造形法)と呼ばれ、レーザー光が当たると硬化するレジンを使う。オブジェクトは一層々々、光で‘描かれて’いき、すべての層が終わったらレジン槽から取り出される。できあがったオブジェクトは、完全な剛体だ。養生工程は、プリント後のオブジェクトを消毒用アルコールに浸ける。これがあるために、この3Dプリンタは子どもの教育用に採用されなかった。そして今回のForm 2では、この工程がやや容易になり、やや単純化されたようだ。

Formlabsの連中と一緒に、新しいプリンタのデモを見た。層の厚さ(高さ)は25〜200ミクロンで、同社の公式のレジン以外のレジンも使える。各層がプリントアウトされると“ワイパー”が動いて表面をなめらかにする。これが、結果オーライだった前機種に比べての、最大の改良点だろう。

オブジェクトの仕上がりは美しいが、養生に時間と場所を取るため、一般的な消費者製品とは言いがたい。デザインショップやそのほかのプロにはおすすめしたいが、ただし、大きなシンクがあること。

しかしForm 2はすばらしい。最初のForm 1は、世界で初めての消費者にも手が届くSLAプリンタのプロトタイプとして歴史的功績があるが、Form 2は完成製品だ。デザインが美しく、本体とPCソフトウェアの機能も優れている。あなたが思いつくものは、何でも作れるだろう。今注文すると3499ドル、レジンは1リットル149ドルだ。

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月間1億5000万人のユニークビジターを誇る画像SNSのImgurの魅力とは?

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Imgurは何故インターネット上で最も良く閲覧されているサイトの一つなのだろうか。「インターネットの表紙」と呼ばれるRedditと関わりがあるからだろうか?彼らが抱えるコミュニティーが理由だろうか?ユーザー同士がアップロードした写真を閲覧したり、投票したりすることに病みつきになってしまうからだろうか?そのどれもが正解のようだ。

Imgurを製作する兄妹AlanSarah Schaafは、今朝のTechCrunch Disrupt SFのステージに登壇し、Imgurの初期からのグロースについて話した。Imgurは、「 ベストブートストラップ」のスタートアップとして知られ、オンラインコミュニティーを利益の出る真剣なビジネスに変えるために、 シリーズAの資金調達ラウンドでは4000万ドルをAndreessen HorowitzとRedditから調達した。

このウェブサイトは今のところFacebook、Twitter、Pinterestや他のSNSのようなブランド認知度はないかもしれないが、それでも大量のトラフィックと高いユーザーエンゲージメント率を誇る。

TechCrunchの編集者であるJosh Constineは、Imgurはインターネット依存の人を助けるための団体にいくらか寄付すべきなのではと、人をコンピューター画面やモバイル端末に釘付けにすることにImgurは加担しているとおどけた。

しかし、そのジョークには多少事実が含まれている。Imgurには月間1億5000万人のユニークビジターがいて、その20%のユーザーは、毎週10時間以上もImgurを利用しているという。

Imgurには現在65名の社員がいて、まだ成長しているとAlanは言う。

Imgurをインターネット中から集めた面白い、興味をそそる画像を見るためだけのサイトだと思う人もいるだろうが、ファウンダーチームは少し違う捉え方をしている。

Imgurをとても魅力的にしているのは掲載するコンテンツによるものだけではない。サイトの特徴そのものにあるのだ。今ある他のSNSの投稿とは違い、Imgurの投稿は友人やフォロワーを中心に構成されているわけではない。ユーザー同士が体験を共有する場になっている。ここでユーザーはニッチなコミュニティーや自分と似た興味関心を持つ人を見つけることができる。

もう一つのImgurの特徴は、内向的な人を外向的に変えることだとAlanは説明する。「自分というブランドを作るためにコンテンツをキュレートする必要はないのです」と話す。Imgurでは、人は等身大の自分でいることができ、似た考えの人とつながることができる。

「年月をかけ、インターネットはより個人に即した体験を提供する方向へと向かっています」とAlanは続ける。私たちは毎日同じ人と一緒にいて、オンラインでもその人生が鏡のように写っていますと彼は言う。

「友人リストからユーザーを解放したいのです」。

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ユーザーはImgurで友人を作るだけでなく、恋愛関係も時に生まれるという。Sarahは、Imugrians(Imgurのユーザー)の中には、サイトで出会った人と恋人になった人がいると話す。

しかし会社が成長にするにつれ、コミュニティーのメンバー間のちょっと良い話だけでは十分ではなくなる。Imgurは新しいユーザーを迎い入れながらもサイトの雰囲気を保ち、現在スポンサー投稿を提供しているように広告から利益を生み出すために継続的な努力をしなければならない。

また、グロースと収益を上げることに集中しすぎて、サイトの方向性を失わないようにしなければならない。姉妹サイトのRedditを見ると分かるように、マネジメントにおける一連の間違い はコミュニティーの怒りを買い、内側から崩壊しそうになった。

AlanはRedditの状況について詳しくは話さなかったが、彼とSarahはサイトの規模を大きくする中でもImgurのコミュニティーをまとめる方法について深く思慮していることは明らかだ。例えば、Imgurのサイトに大きな変更を加える場合、必ずImgurのメンバー間で最初のベータ検証を行う。また、オフィスに人を招待してフィードバックを得ることもある。Imgurのチームはユーザーとの透明性のあるコミュニケーションが重要だと話す。

「Imgurで何かを変更する前から、コミュニティーはそれを試しています」と Sarahは言う。

広告主に対しては、Imgurは「プレイブック」と呼ばれる、どのようなスポンサーコンテンツが適切かを記したガイドを製作した。オンラインコミュニティーと接点を持ちたいと考えるブランドに提供しているという。

いくつかの広告主、例えば最近ではeBayやOld Spiceはコメント欄からImgurユーザーの称賛のコメントを得た。あるユーザーは「こんなに良いマーケティングに出会ったことない」と言っていたとSarahは話した。「eBayはいつもebae(オンラインの恋人)だね」と冗談を言う人もいたと話す。

広告嫌いと言われる若い世代をターゲットとし、このようなソーシャルメディアでの成功を収めることはブランドにとっても大きな功績だ。

Alanは、プレイブックの上手くいく秘訣については話さなかったが、スポンサー投稿が上手くいくには、ユーザーに価値を提供することが必要だと言う。それは情報を与えたり、何かを無料提供したり、ただ面白いだけでも良いと彼は言う。

広告はまずユーザーにとって意味のあるものでなければならないとAlanは言う。「ユーザーにとって意味があれば、それは広告主にとって価値ある成功につながるでしょう」と話す。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Periscopeは、スクリーンショットをソーシャル体験に変えようとしている

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今日(米国時間9/22)App Storeで公開されたPeriscopeには、視聴者がストリーム閲覧中に撮ったスクリーンショットをシェアする機能が追加されている。画面には小さなスクリーンショットアイコンが現れ、スクリーンショットが撮られたことが全員にわかる。これはPericope版の「リツイート」だと言える。

実に賢い機能でありスムーズに使える、視聴者が自分のフォロワーたちと現状を共有できるところがポイントだ。私はTwitterのフィードで、Perisocpeへのリンクを見かけても無視することが非常に多い。もし誰かが、車椅子でマラソンを完走した男性のことを画像で見せてくれればクリックする可能性は高くなる。

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スクリーンショットが撮られたことの通知は、有名人等の大規模なストリーミングではともかく、個人がストリームを放送したり宣伝したりする際の意味は大きい。Snapchatのようにスクリーンショット絶対禁止なサービスと異なり、Periscopeはスクリーンショットを完全にソーシャルなもにしたがっている。Twitterの関係グラフを活用できるのはもちろんだ。

すべては、Periscopeをセレブ(ネットおよび主流の両方)御用達のライブストリーミングサービスにするためだ。これは最近発表したウェブプロフィール機能とも相性がいい。人々が撮った自分のストリームのスクリーンショットを全部プロフィール画面で見られれば、本物のソーシャル体験になる。

Perisocpeは、独自のエンターテイメントプラットフォームになりつつあり、それはTwitterの別のビデオ機能であるVineともよく似ている。両サービス共に「スター」が登場し企業はそのスポンサーになっている。ブランドは「完全パッケージ」を切望している

今月本誌は、PeriscopeがApple TVアプリを秘かに開発していることを報じたが、これは近い将来ライブストリームをもっと見るようにになることを意味している。

一方、Periscopeはプライベートなブロードキャスト利用も無視することなく、「mutuals」という機能を導入した。これは相互にフォローしている人全員のリストを見て、ワンタップで全員を招待できる機能だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

バックアップサービスのBackblazeがAmazon S3の1/4の料金でクラウドストレージサービスを立ち上げ

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Backblazeは消費者向けと企業向けのバックアップサービスでよく知られており、そのサービスのために同社が買うハードディスクの台数も話題になった。しかし今日同社は、これまでとはやや毛色の違うサービスBackblaze B2の非公開ベータを立ち上げた。それはAmazon S3や、あるいはMicrosoft AzureとGoogleのCloud Platformなどと価格で競合するクラウドストレージサービスだ。

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2007年にローンチして今では利益も出ている同社は、150ペタバイト相当のバックアップデータと1000万を超えるファイルをそのサーバ上に保存している。同社の協同ファウンダでCEOのGleb Budmanによると、そもそもBackblazeが独自のストレージサービスを始めたのも、当時自己資本のみの同社にとって既存のサービスが高すぎたためだ。

“これまでは毎年、時間と労力の90%がクラウドストレージの構築に投じられ、フロントエンドはわずか10%だった”。と彼は語る。そして、きわめて安定したバックエンドを持つようになった同社は、多くのユーザから、バックアップを預けるだけでなく、S3のようなAPIでそのバックエンドに自分で直接アクセスしたい、という要望が寄せられるようになった。

Budmanによると、Backblazeの技術者たちは一年がかりで、その要望に応えるためのソフトウェアを構築した。最初の頃は、わずかな数の社員たちが日々の成長への対応に追われていたから、こんな余技はまったく不可能だっただろう。でも今では、既存勢力と価格や可用性で十分勝負できるB2Bプロダクトを作れる、という気持になっている。

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Backblazeのサービスの料金は、AWSのとても遅いコールドストレージサービスAmazon Glacierの半額、通常のS3サービスの1/4だ。Budmanも、デベロッパがS3からBackblazeに乗り換えるとしたら、その動機は価格だ、と認める。彼によると、“ストレージが高すぎるために存在できないユースケースがいろいろある”、という。たとえばデータを世界各地に分散させて保存したいが、それをAWSだけでやろうとすると、自分で工夫してやる場合の倍の費用がかかるだろう。Backblazeの低料金なら、データの冗長コピーをAmazonに払う場合の15%の料金(約1/6弱)で保存できる。

当面Backblaze B2のユーザは、画像やビデオ、大量のドキュメントなどのデータを保存するだろうが、Budmanは、いずれ膨大な量の研究データなども保存されるようになる、と展望している。

Backblaze B2には無料プランもある(ストレージ10GBまで、読み出し1GB/日、書き込み帯域は無制限)。デベロッパにはAPIとコマンドラインインタフェイスが提供されるが、一般人のためのWebインタフェイスもある。

今はまだ非公開ベータだが、登録はここでできる。一般公開は今年の終わりごろの予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

見よ、ロープを編んで橋を作るこのドローンたちを

ロープブリッジ建設の次の時代に入るにあたり、われわれはこう自問する必要がある。「次のロープブリッジは誰が作るべきなのか?」。ETHの研究者たちが答を出した。

彼らの答は、建築研究者のGramizio Kohlerと協同研究したもので、協調して飛ぶロボットたちがフレームの周りにロープを張っていく。1300 kg以上の荷重に耐えられるその橋は、ロボットたちが構造の周囲を飛び回って結び目やパターンを網むことによって作られる。

「構造の両端に必要な固定点を除き、橋は張力要素のみから成り、接続と結束は飛行機械だけで実現されている」と研究者らは書いている。

「橋の組立ては、小さなカスタムクワッドコプターらが受け持ち、飛行ロボットのための研究・演示プラットフォームであるFlying Machineアリーナ上で構築される。アリーナは移動検知システムが備え、ロボットに位置や高度のデータを提供する。アルゴリズムはパソコン上で計算され、専用のワイヤレスシステムを通じて飛行体に送られる。

これは何を意味しているのか? 人が安心して歩ける橋をロボットが簡単に作れるようになったことで、橋作り飛行ロボットクワッドコプターの新時代が始まったという意味だ。同じく楽しそうにメイポールダンスを踊るクワッドコプターもいる。われわれは本当に不思議の国に住んでいる。

via Spectrum

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instagram、ユーザー数3億人到達からわずか9ヶ月で4億人を突破

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今日、Facebookが保有する写真中心のSNSであるInstagramはユーザー数が4億人を突破したと発表した。3億ユーザーを突破したと発表してから9ヶ月しか経っていない。

Instagramはこの表を更新する必要があるようだ。

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ユーザー数4億人突破についてチームはコメントを出している。

私たちのコミュニティーは更にグローバルに進化しました。アメリカ国外に住むユーザーが75%以上を占めています。新しいインスタグラマーへ:ようこそ!最近加入した1億人のユーザーの半数以上は、ヨーロッパとアジアの人です。インスタグラムにユーザーが多く加入した国は、ブラジル、日本、インドネシアでした。

チームは海外でも成長していることを強調している。「次の4億人」を獲得するにも重要なことだ。できれば、iOSとAndroidのユーザーの比率も私は知りたいと思っている。

美しくないInstagram広告が大量のユーザーの離脱を招くのではないかと心配している人もいるようだが、それは起きていないようだ。このSNSに画像と動画の広告を投入しようとしている広告主にとってこれは朗報だろう。

TechCrunchのライターであるJosh Constineは、昨年の12月に3億人を達成してから引き続きInstagramがユーザー数を伸ばすことができた理由について的確な指摘をしている。

Instagramは奇跡のような魅力を捉えたサービスになったと安心して良いだろう。Instagramは典型的なモバイルアプリだ。Instagramより前にも写真を共有する方法はあったし、写真にフィルターを付ける方法もたくさんあった。しかし、Instagramはユーザーが既に好きな作業をシンプルに楽しくすることで、ユーザーはInstagramと恋に落ちたのだ。

InstagramはTwitterより大きいユーザーベースを持つことになる。Twitterのユーザー数は3億1600万であると以前発表している。Instagramは世界中のインターネットのありとあらゆる場所にいるユーザーを見つける方法を熟知しているようだ。もちろん、Facebookの知恵を借りてね。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter