Telezaは、モバイル端末を強力なデュアルSIMマシンに変える

先月中国のシンセンに行った時、James Sungに会った。2年前に初期のデュアルSIMケースを本誌に持ち込み、無数のiPod TouchをiPhoneに変えた男だ。今度は同じことがワイヤレスでできるようになった。

彼の新製品、Telezaの価格は129ドルで、外観は高級シガレットケースのようだ。カラーはシルバーまたはゴールトで、バッテリーを内蔵している。モバイル端末とBluetooth経由でつながり、音量を制御したり、カメラリモコンになるボタンが付いている。

Telezaは、クワッドバンドGSMに対応している。SIMスロットが2つあり、通話時には一種のスピーカーフォンのように働くため、外見上電話機のように使うことができる。Androidでも使える。

彼はこのデバイスをクリスマス後に出荷する予定だ。

デュアルSIM携帯は、中国には掃いて捨てるほどあるが、ここ米国では比較的稀だ。私は世界を旅するようになってから、ローカルSIMカードの価値を徐々に認識してきた。最低限、現地の電話番号を持つことができる。このデバイスがあれば、旅行の際に自分の携帯電話のSIMをアンロックしたり、新たにアンロック携帯を買う必要がなくなる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


地を這い壁を登り、バットで打ちのめしても襲ってくるロボットたち(TIDWRTWHUFOO)

将来はボディ・パーツごとに切り分けられてショップで売られてしまう定めの人類のみなさん、こんにちは。ロボットに食いちぎられる覚悟はできただろうか。「もう諦めているよ」という人が多いことだろうと思う。毎度毎度のTIDWRTWHUFOO(毎度のご案内だがToday In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organsをわかりやすく短縮しているのだ)の時間、今回も皆さんの諦めが正しいことを示すロボットを紹介しよう。小さな空飛ぶロボットと、大きな木登りロボットと、そしてちょっと大きめの空飛ぶロボットだ。

まずはDelFly Explorerを見てもらおう。この本当に小さな飛行ロボットは重さもわずか4グラムしかない。ちょうど用紙4枚分程度の重さだ。それでいながらオンボードコンピューターを利用して、障害物にぶつからないように判断しながら部屋の中を飛ぶことができる。処理はすべてこの小さな飛行ロボットに搭載されたコンピューターで行われる。飛行は羽をばたばたさせることにより行う。但し「かわいいやつだ」などとは思わない方がいい。人類を殲滅するための武器のひとつであることは間違いないからだ。詳細についてはこちらに記されている。


いつか襲ってくるはずのDelFlyから逃げるにはどうすればよかろうか。木に登れば逃げ切れるだろうか。甘い。動きこそ速くないものの、Boston Dynamicsによる6足ロボットのRiSEは壁などを登っていくことができる。また木々の間をジャンプすることのできるロボットもいる。少々古いタイプではあるが、われわれが森に逃げたときの対策として、Googleはこうしたロボットを持ち駒として用意しているのだ。

最後に紹介するのは、投げられても自らの姿勢を制御して飛行を開始することのできるロボットだ。PSITacticalのInstantEyeはどんな状況でも空に飛び立ち、空中から有利なバトルポジションを探し出す。たまたま持ち歩いていた野球バットで打ちのめしても、きっと自動姿勢制御機能で体勢を整えて何度も何度も襲ってくるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H


「メーカー」時代の訪れとこれからのさらなる進化の予感

ハードウェア(ガジェット)の製造について、私たちは今、ターニングポイントにいると言えるのではないだろうか。ソニーやサムスン、あるいはLGというビッグカンパニーのイノベーション速度が大幅に低下してしまっているように感じる。こうした大企業の動向に基づくニュースを、今年はいくつ耳にしたことだろう。

もちろん年末である今は、新年早々に行われるCESに向けてさまざまな発表を控えている時期であるというのはあるだろう。しかしそのCESにても、大画面テレビや超薄型ノートパソコン、あるいは性能が向上した冷蔵庫などなど、「革新」とは呼べないレベルのモノたちが登場してくるに過ぎないのではなかろうかと想像している。実は、真のイノベーションは、これまでとは全く違うところで起こっているのだ。ソフトウェアを拡張していったところにハードウェアがあるような、ソフトウェアとハードウェアが完全に融合したところで新しいものが生まれてくるようになっている。現在、コンシューマーエレクトロニクスの進化を支えているのは、日々新製品を耳にする「スマートデバイス」なのだ。

少し前まで、TechCrunchチームはCESの会期になるとホールを動きまわり、発見したガジェットについての記事を書きまくり、そして最新情報を見つけるとそのアップデート情報を投稿するということを繰り返してきた。しかし最近ではその必要性も減じてきたように思う。Pebble3D scannerなどの面白い、そして革新的な製品はいずれも小さなデザインハウスから生まれてくる時代となった。3DプリンターなどはCESにてほとんどお目にかかることもないが、実際のところは現在の世の中で最もアツいプロダクトであると言って良いと思う。コンシューマー向けロボットプロダクトや、身体データ数値化(quantified self)関連プロダクトも大手企業からは低く評価されていた。ウェアラブルも革新的未来をもたらす可能性のあるプロダクトだが、大手ハードウェアメーカーはその扱い方を理解できないようだ。ウェアラブルについて正しく取り扱いを行っているのはGoogleと、そしてEric Migicovskyのみだと言っても過言でないかもしれない。

それではなぜ我々はCESに出かけるのか。定期的なライブブログを行う意味もある。これまでなかなかの好評を博しており、これは続けていきたいと考えている。しかし本当の狙いは、CESそのものではなく、その会場周辺で行っていることにある。たとえば昨年、私たちはTechCrunchで開設した自前のブースの中で90%の時間を過ごした。開設した場所はCES会場の駐車場だ。誰でも入ることができる場所で、CESの入場証も必要ない。また、CESに出入りする人の注目を浴びやすい一等地でもあった。そこで多くの人に注目してもらえるイベントを開催したわけだ。たとえばここでGtarZivix、そしてPebbleなどの紹介を行った。ヘッドアップディスプレイやチップデザイン、ないしウェアラブルデバイスなど、いろいろなものを持ち込んでくる人と出会うことができた。会場を見て回ることをせず、DropcamFitbitのCEOたちといろいろな話をしていた。駐車場にいれば未来を感じることが出来るのに、わざわざ「ちょっと進化したテレビ」などの紹介をすることもないと思ったのだ。

今年もまたCES「周辺」でのイベントに力を入れたいと思っている。Hardware Battlefieldでは、優勝スタートアップに5万ドルの賞金を贈呈する。ジャッジにはBre PettisSlava Rubin、そしてTrae Vassallo等を招いている。また、TechCrunchブースではインタビューも行う。またラスベガスのテックコミュニティから大勢の来訪者がある予定だ。

見てみようかとお考えの方は、ぜひ会場まで足を運んで頂きたい。大勢の人がきてくれるほど、私たちも嬉しく思う。繰り返すがCESの入場証は無用だ。いろいろとプレゼントも用意しておこうと思う。何かが貰えると、期待してお越しいただいて大丈夫だと思う。

ハードウェアというものの立ち位置が変わったのだと思う。大企業が先頭を切っていくという時代は去った。あるいはむしろ、大企業は各種イノベーションの後を追いかけるような時代になっているのではなかろうか。

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(翻訳:Maeda, H


家庭で3Dプリントできるファッション人形Quin, なかなか魅惑的だ

お名前はQuin。彼女はどんなポーズもできる(そしてBarbieと完全互換の)お人形で、家庭で3Dプリンタで作って組み立てる。彼女を作った3DKitBashは、3Dプリンタには家庭で上質な玩具を作るという用途があることを、証明したかった。彼女のルックスが気に入ったせいでもあるけど。

Kickstarterで資金を募集中だけど、3Dファイルの最終価格は55ドルを予定している。ABS樹脂でプリントした完成品は、245ドルだ。

Quinの原作者は、Natalie MathisとQuincy Robinsonの二人。Mathisは、オハイオ州シンシナチの美術館の企画部長、Robinsonは彫刻家で玩具作者だ。彼は大手玩具メーカーMattellやHasbroなどの仕事もしていて、ぼくがもらったメールには、“TargetやWal-Martなどの量販店のおもちゃ売り場に行ったことがあるなら、ぼくの作品をきっと見てるはずだ”、と書いている。

それに、“孤児になったオポッサムの野性復帰支援活動家としても知られている”、そうだ。

チームはシンシナチが本拠地だが、この町には3Dプリントのコミュニティのルネッサンスが見られるという。Robinsonによると、“この何でもある中都市では、通りを歩いていて知ってる人に会って握手を二回するぐらいの間隔で3Dプリンタがある”のだそうだ。市も、General ElectricやProcter & Gambleの協賛により技術教育を展開し、活気ある都市作りに努めている。

“3Dプリンタにできることを検証するためのテストケースとして、人形はとても適していると思う”、とRobinsonは言う。“テストの案件が不適切だったら、その結果の良し悪しで3Dプリントの将来性を判断することはできない。人形は、プリントしやすく、モジュール構造で、たくさんのキャラクタがあり、カスタマイズの幅がとても大きいからテスト案件として理想的だ”。

RobinsonとMathisは、Quinを玩具以上のもの、と見ている。つまり3Dプリントのファンたちがいろんな機能を加えることや、人形ファンが衣装やアクセサリなどを多様にカスタマイズすることを、期待しているのだ。つまりQuinは、今後の多様な工夫やカスタム化のためにプラットホームだ、と。

Quinは、三歳の子どもの不機嫌に耐えられるだろうか? チームの答えは、“十分耐えられる”だった。

“今から3か月前に、Barbieみたいに丈夫で自分で立つこともできる人形を3Dプリントで作ると言ったら、みんなに笑われただろう。でも今では、それが作れたのだ! しかもBarbieみたいにタフで、立つだけでなくどんなポーズも無理なくできる”、とRobinonは言う。“彼女は頑丈さ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple Mac Pro、いよいよ発売。最大構成+4Kモニターなら1万3000ドル

Appleが、最新の米国で組み立てらてたMac Proをオンラインストアで販売開始した。昨日(米国時間12/17)のプレスリリースで発表した。このプロ向きコンピューターは、最低価格2999ドルからだが、カスタムオプションをフル装備し、これも今日発売されたシャープの4Kディスプレイを加えれば、最大1万3194ドルの出費が可能だ。さらに本音を言えば、4Kディスプレイは最低2台は欲しくなるだろうから、その場合の価格は1万6879ドルにはね上がる。

このスーパーカスタム構成の出荷予定日は「1月」とだけ表記されているが、標準構成であれば、現時点の見込みでは12月30日までには配送される。店頭持ち帰りも可能だが、これまで聞いた限り「店へ配送」とのことなので、いきなり店に入って購入することは現段階ではできないようだ。

Mac Proは、Macのモデルの中でも稀少な選択肢になることは間違いなく、深い懐と高度な技術的ニーズを持つ人だけのものだが、正当な購入の理由の見当たらないわれわれにとっても、すこぶるよだれの出るマシンだ。しかし次回私に1万5000ドルの余裕が出来た時の使い道は決まった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ドリー、吸盤マウント、手持ちホルダーに変身して動画撮影を助けるTooga GearがKickstarterで支援者募集中

ロサンゼル在住のチームがKickstarterでTooga Gearというプロジェクトへの支援者を募っている。このガジェットは通常では撮影が難しい動画を手軽に撮影できるようにするための堅牢で多用途のカメラマウントだ。ガジェットはモジュラー化されており、デジタル一眼からGoProその他のアクションカメラ、スマートフォンまでサポートする。全体は小型のメッセンジャーバッグに収まり、どこへでも携帯できる。

Tooga Gearには4輪のドリー、吸盤マウント、三脚用ボールマウント、手持ち用ゲリラ・ケージのためのモジュールとそれらを結合するプラットフォームになるシェルから構成される。各モジュールはユーザーの必要に応じて簡単に脱着できる。スムーズな、車のフードに吸盤で固定した移動撮影などが自由自在にできる。

私自身似たようなガジェットをいくつか使っているが、Tooga Gearの優れた点はドリーの車輪を支える4本の脚にそれぞれアクセサリ・マウントが組み込まれていることだ。これによって照明やリモートフラッシュ、マイクなどの付属品を取り付けることができる。Tooga Cageにはコールド・シューたいぷのマウントが2つ、ねじ込み式マウントがひとつ用意されている。吸盤マウントは少々危なかっかしい感じもするが、車の窓ガラスに取り付けて(それが合法的であることを望むが)移動撮影ができるだろう。

Toogaのプレッジ(支援)は449ドルからとなる。一見高いようだが、それぞれの機能を果たす製品の価格の合計と比べれば非常にお買い得だ。開発チームのうち機械エンジニアのShan KimとChris Andersonの2人はすでに多数のカメラ・ガジェットを開発した経験がある。出荷予定は2014年の3月だ。

Toogaチームは製品化のために4万5000ドルを必要としている。募集を開始したばかりなので現在集まったのは3000だ。時折ビデオグラファーになる私としてはぜひ実現してほしいプロジェクトだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


自作コンピューターキットのKano、Kickstarterで10万ドルを目指すも結局は150万ドルを調達

KanoはRaspberry Piをベースとした自作コンピューターキットで、Kickstarterにて10万ドルの資金調達を目指していた。この資金で、2014年夏までに1000台のKanoキットを世に送り出そうと考えていたのだ。しかしこの目標額はわずか6時間で集まってしまった。結局(現在Kickstarterキャンペーンは終了間際だが)150万ドル近くの資金を調達するに至っている。

キットの価格は99ドルで、パーツに分かれた形で送られてくる。コンピューターというのがいったいどうなっているのかと興味をもちながら(ちなみにこのキットのメインターゲットは子供たちだ)、自分で組み立ててみることができる。シンプルなガイドブックがついていて、それを見ながらコーディングの練習をしてみたり、あるいは何か実際に機能するものを作ってみることができるようになっている。

Raspberry Pi単体では敷居が高いようなケースでも、このキットを使えばステップバイステップでコンピュータに親しんでいくことができる。Kanoキットにはキーボード、SDカード、ケース、CASE MOD、OS、ゲームやさまざまな作例、DIYスピーカー、実際にやってみれば何時間分にもなるサンプルプロジェクト集などが同梱されている。

お分かりと思うが、Kanoは単にPiを表面的に再パッケージ化したようなものではない。オリジナルのOS上に独自のKano OSを搭載している。元をたどればDebian Linux(Debian Wheezyディストリビューションを使用)だ。そしてここで動作するScratch風のコーディング環境を備えている。Kanoはこの開発環境をKano Blocksと名づけている。

下にKano Blocksの外観や、PongやMinecraftを制作する様子を示す動画を掲載しておく。

Kanoは世界中の成長市場をターゲットとしており、ガイドブックも英語、スペイン語、アラビア語、中国語版などを用意しており、さらにヒンディー語なども準備しているところだ。

シード資金は友人や家族から集めたもので、初期モデルの開発に充てている。また3人の共同ファウンダーのうちの1人であるSaul KleinIndex Venturesのパートナーであり、そのために同ファームからも若干の資金を調達している。

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(翻訳:Maeda, H


Bionymのウェアラブル製品ではユーザ本人の体(心臓の鼓動)が認証情報だ

ウェアラブルハードウェアの新しいコンセプトで注目を集めているトロントのBionymの製品Nymiは、心臓の鼓動の波形(heartwave)でユーザを認証する。その波形はその人と密接に結びついているので、盗まれることも失うこともありえないから、これまでにない強力なセキュリティ対策になりえる。今ではパスワード生成器という専用機もあるが、いったん作られたパスワードはふつうのパスワード同様、安全ではない。〔関連ビデオ。〕

トロントの同社本社でBionymのCEOで協同ファウンダのKarl Martinに会った。かなり狭い一つの部屋で技術者チームと一般社員が一緒に仕事をしている。しかしチームは急速に成長しており、近くもっと広い場所に引っ越す予定だ。でも、ハンダごてを握って最新の回路基板をテストしている連中と、電話でパートナーと打ち合わせなどをしている一般社員が一緒にいる光景は、なかなかおもしろい。

同社が最初の予約受付キャンペーンをしたのは9月だが、Martinはその後の進捗について説明してくれた。どうやら、万事順調なようだ。設計の最終決定はまだ遠い先のようだが、約1年前にMartinと協同ファウンダのFoteini Agrafiotiが作った最初のプロトタイプに比べると相当前進している。Martinが心に描くNymiの未来はとても明確で、その中には、着けている人が着けていることに/を気づかない/忘れる、という長期的目標もある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


注目すべきはPrime Airのみならず。Amazonの陸上配送に新システム登場か?!

Amazonは本気でドローンによる無人空輸システムを考慮中であるようだ。リリースされたコンセプトビデオもなかなかの出来だったように思う。しかし思わぬところから「ちょっと待った」の声がかかった。アピールしてきたのはiPhoneやAndroid端末から操作するボール型玩具を開発するSpheroだ。Amazon Prime Airに対抗して、「Amazon Ground」と名づけた配送システムを提案するビデオをリリースしている。

Spheroとはスマートフォンやタブレットからコントロールするボール型ロボットだ。光輝き、1台ないし複数のSpheroを使って遊ぶための各種アプリケーションが用意されている。上のビデオはもちろんパロディのためのものだが、Spheroの可愛らしさ(と有用さ?)はよく現れているかもしれない。今年初めにSphero 2.0がリリースされており、Amazonが、主要小売パートナーとなっている。

紹介ビデオを下に掲載しておく。

もちろん、実際にSpheroを輸送用に使うと馴れば問題は山積みだ。人によってはこんなちっぽけなものがごそごそと道路を動き回っているのを見れば、蹴り飛ばしたい衝動に駆られることもあるに違いない。いや、Spheroに悪意があるわけではない。むしろSpheroはとても可愛い。しかしボールというのは蹴られるべきものなのだ。Prime Airのパロディとして作ったビデオはとても楽しく見せてもらった。しかしやはりこうした球形ロボットは基本的に道路に出てくるべきものではないように思える。もちろん特別なチューンアップをすれば、なにがしかの用途に使える可能性はある。将来的には路上を走り回るSpheroを目にすることも、0%というわけではないのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


Soloshotは、動いている自分のビデオを自撮りできるロボットカメラマン

時として、ロボットカメラマンがそばにいて欲しいと思うことがある。そんな時役に立つのがSoloshotだ。セットして、リストバンドをはめ、ビデオカメラのスイッチを入れたら、サーフィンでも自転車でもスキーでも始めよう。約2000フィート(600メートル)以内の距離にいれば、カメラがあなたの動きを自動的に追跡して取り込んでくれる。

Amazonで299ドルという価格は、初めて聞いた時必ずしもお買い得なガジェットではないと思った。なぜこれが役に立つのか私には見抜くことができなかったからだ。そもそも私は極限スポーツにはあまり熱心ではないし、ゲレンデで私を見かけることも当分ないだろう。しかし、メーカーからテスト機が送られてきた後、実際これがかなりいけてるマシンであることを認めざるを得なくなった。

デザインは、道路の端で測量技師が使っている機械を思わせる。機能的で、頑丈で、オレンジ色だが、スマートさで賞をもらうことはないだろう。しかし、面白いのはルックスより何をするかだ。パニングは驚くほどスムーズで、近くで動いているところを追跡する時でも同様だ。

下に貼ったこのクールなサンプルビデオは、この装置を使ってどんなビデオが撮れるかを実に良く表している。

製品には、三脚とベースステーション、リストバンドからなる。設置方法は簡単だ。ベースステーションは360度回転可能で、様々なスポーツに対応可能だ。カメラは自分のものを使うので、ズームしたり特別な効果をかけることはない。被写体が水平に動くところを追跡する時、上下にティルトしないことは覚えておくべきだろう。

リストバンドは防水で、電池は約5時間もつ。充電はベースステーションから行い、トラスミッターのLEDが状態を知らせる。このトランスミッターもデザインアワードを取れそうにないが、やるべき仕事をこなす。少々かさばるが、リストバンドがうまく保持してくれるので、すぐに持っていることを忘れる。

メーカーは主としてサーファーとオートバイ乗り向けにマーケティングしているようだが、大学や高校のサッカーやフットボールのチームが1~2台買って、フィールドを駆け抜ける選手たちを追跡するのも良いだろう。

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アイアンマン・スーツの支援者をクラウドファンディングで募集中―本物そっくりで1999ドルから

1000ドル近いスターウォーズのストームトルーパーのスーツを何着も買うファンがいることを考えると、完全に本物をコピーし、自動的に開閉するフェイスマスクまで装備したアイアンマン・スーツを大量生産しようというクラウドファンディングのプロジェクトには大いに興味をそそられる。Iron Man FactoryによるこのIron Man Mark IIIプロジェクトは、あまりにもクールなのでなんとかライセンス問題をクリアして実現させてもらたいものだ。

ビデオに登場するプロトタイプはすべてのパーツを3Dプリンティングで製作している。効果的に照明が組み込まれ、重量は3kgと軽い。ボディーはカーボン/ポリマーで関節部分は金属製だ。スーツのサイズが56号未満、62号以上のユーザーは応募できない(ということは私はダメらしい)。

大量生産に入った場合、製造は深センのインジェクション・モールディングの工場で行われる。また北京にもデザイナーのチームがいる。現在、スーツのヘルメット部分だけを3Dプリンティングで少量受注生産しているという。

支援者のオプションは量産タイプのスーツ(1999ドル)、量産タイプのヘルメットのみ(1800ドル)、3Dプリントのスーツ(3万5000ドル)などとなっている。3Dプリント版は向こう3、4ヶ月のうちに出荷される。量産バージョンは6-8ヶ月後だ。実際に製品が発送されるまでカードからの引き落としは行われない。

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Shapify.meで、自分のミニチュアを作ろう

業界向けハイエンド3Dスキャナーのメーカー、Arctecが、ちょっと暫新なことを始めた。Shapify.meは、あなたの体をスキャンしてフルカラーで3Dプリントするサービスで、あなただけのミニサイズの自分を作れる。

システムは Kinectセンサーを使用 ― Kinect for WindowsまたはKinect for Xbox 360のいずれも可 ― しており、PCまたはMacがあれば自宅で体全体をスキャンできる。データはダウンロードして3Dプリントするか、59ドルで注文できる。プリントは米国とカナダで利用できるが、他の国々も近くサポートする予定。

画像の取り込みは少々トリッキーで、ライティングや回転の問題がいろいろとあるが、スムーズで使い物になるスキャン結果が得られるようだ。他のサービス、例えばあの驚顎のTwinkindなどと比べると、美しいとは言い難いかもしれないが、Kinectのあまり高くない解像度やCPUパワーの制約を考えれば、モデルの細部が少々欠けていても許せるだろう。

私は3Dスキャンが難しいことを知っているので、何であれこれが簡単になるのは良いことだ。大好きな母と父にShapifyで作ったフィギュアをプレゼントするには、少し遅いかもしれないが、楽しいオモチャであることは間違いなく、ホームホビイストにとって興味深いツールになるかもしれない。それに、3Dで自撮りしたくない人がいるだろうか?

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バーチャル・リアリティー・ヘッドセットいよいよ普及か―OculusがAndreesen Horowitzなどから7500万ドルを調達

没入的ヴァーチャル・リアリティーは長い曲がりくねった道をたどってきた。ハードウェアの限界はまだまだ厳しく、楽観的な未来学者やエンジニアが説くようには簡単に実現しないことが痛感された。

しかしどうやら事情は変わりつつあるようだ。さきほど、カリフォルニア州アーバインのスタートアップ、Oculus VR がAndreessen Horowitzがリードし、Spark Capital、Matrix Partners、 Formation|8が参加したシリーズBのラウンドで7500万ドルの大型資金調達に成功したことを発表した。この資金は一般消費者向けのバーチャル・リアリティー・ヘッドセット、OculusRiftの開発と販売に充てられる。残念ながらOculusは今回のラウンドでの会社評価額を明らかにしなかったが、Andreessen HorowitzのMarcAndreessenとChris Dixonが取締役に就任すると発表した。

Oculusの資金調達の経緯をざっと振り返ると、まず今年初めにKickstarterのキャンペーンで9500人の支援者から240万ドルを集めた。6月にはシリーズAのラウンドで1600万ドルを調達した。私の得た情報ではこのシリーズAの資金の大半は手付かずで残っているという。「今回の資金調達は消費者向け販売を当初からできるかぎり大規模にすることに加え、デベロッパー、プラットフォームのサポート、コンテンツの充実などが目的だ」とCEOのBrendan Iribeは述べた。

有力ベンチャーキャピタルからの大型資金調達の成功はOculusのバーチャル・リアリティー戦略への有力な信任投票といえる。Iribeは「OculusRiftヘッドセットはタイミング、機能、コンテンツ、サポートすべた最高に時宜に適したプロダクトだ」と自信を見せた。

“Oculusの初期にデベロッパー向けバージョンでさえまったく違う世界を覗きこむような体験だった。「近くOculusが出荷を開始する消費者向けプロダクトは初期バージョンの没入感を損なっていた表示の遅延問題も解決されている。その結果はアーサー C. クラーク的な『もはや魔法と見分けがつかない』レベルに達している」とIribeは述べた。

もちろんIribeの自画自賛は多少割引が必要だが、Riftがバーチャル・リアリティー・ヘッドセットの中ではコンシューマー化にもっとも近い位置にいるのは間違いない。いかに優れた3Dゴーグル・ディスプレイでもそこに表示するコンテンツがなければ無意味だ。その点、OculusRiftはデベロッパーの間に着実に地歩を築いており、すでに4万2000のプロダクトが公開されている。またOculusはゲーム・デベロッパーのValveとその新しいCTOのJohnCarmackと親密な関係を保ってきた。そのためもあってRiftはゲーム・デバイスとして見られることが多いが、IribeはRiftのように高度に没入的な3Dヘッドセットには一人称ゲーム以外にもありとあらゆる応用があると強調する。

「Riftは目新しいゲーム専用機ではない。エンタテインメント全般はもちろん医療、建築、コミュニケーションに幅広く利用されるだろう」とIribeは述べた。

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ZuliのSmartplugは、家庭の電源コンセントをスマートにする(Kickstarter募集中)

最近Kickstarterに登場した、Zuli Smartplugというプロジェクトは、Bluetooth Low Energyを使って、家庭の電源コンセントを賢くする。スマートフォンから制御したり、部屋の出入りを検知したり、スケジューリングでトリガーすることもできる。これは、おそらくみなさんがAppleのiBeaconsについて聞かされているものの一種だ。あれは小売店が買い物客のいる位置に基づいて異なるコンテンツを端末に送り込む話だが、こちらは家庭の既存電化製品と連動する。

ZuliのSmartplugは、あなたが部屋に出入りしたことを検知して、それぞれの場合に望んだ動作をするようカスタマイズできる。つまり、例えば事務所に入った時にはパソコンと卓上スタンドと暖房の電源を入れ、晩に帰宅する時には無線以外は全部切る、ということができる。Zuli Smartplugは複数組み合わせて使うことも可能で、Bluetoothのネットワークを作り互いに会話させられる。家庭内で正確な位置を追跡するためには最低3つのコンセントが必要だが、そうでなくても、エネルギー使用量を監視したり、スケジューリングや電源の迅速な管理に使える。

Zuliには、既存製品のBelkin WeMo Switchなどと多くの共通点を持っているが、WeMoは位置ベースの自動化を利用するためには、別のモーション用アクセサリーが必要だ。ZuliはKickstarterキャンペーンを通じて、3パックスターターキットを135ドルで提供しているのに対して、BelkinのWeMoは1つ60ドルで、モーションキットは別売だ。

Zuliのチームは、電気工学とファームウェアの技術者たちから成り、サンフランシスコ地域を拠点にしている。過去に消費者製品を送り出すことに成功したメンバーもいるので、完料の見込みは高いだろう。家庭内のデバイスをつなぎたいと思っている人は、Philips Hueの照明制御や、Nestのスマート・サーモスタットなどのコレクションに追加する価値がありそうだ。

目標の15万ドルに到達すれば(既に10万ドルが集まっているので可能性は高い)1月に生産を開始して、出荷は2014年6月の予定だ。問題なく動作するかどうかを確認するために、ベータプログラムが予定されており、Kickstarterである程度以上支援している人も参加できる。

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なぜGoogleはロボット開発に全力を挙げるのか―ウェブに続いて現実世界を制覇するためだ

なぜGoogleはロボットを必要とするのだろうか?

Googleはすでにユーザーのポケットの中、つまりモバイル市場を制覇している。しかしこの市場はすでに飽和点に近い。世界には何億台ものインターネットに接続可能なモバイル端末が稼働しており、その多くがAndroidかiOSを搭載している。この先10年ほどは買い替え需要と小刻みな改良を除いて大きな動きは望めない。

もちろんGoogle Glassはこれと別の新しい動きだ。Glassはわれわれをスマートフォンよりはるかに密接にGoogleサービスに結びつける。Glassのユーザーは地図でのナビゲーションからレストラン選び、写真やビデオの撮影、その他あらゆる活動によってGoogleから情報を得ると同時にGoogleのために情報収集役を務めることになる。GlassのユーザーはGoogleにとって最高の顧客となる。しかしそれでもGoogleは満足しない。

他にうまい言い方がないのだが、これまでGoogleは「手足を欠いていた」。 われわれ人間のユーザーはアリと同じで、ほとんどの場合、定型的な行動しか取らない。毎日同じ経路で通勤し、巣から遠くへ離れることは少ない。Googleはデータ企業であり、人間のユーザーが集めてくるデータよりはるかに大量のデータを必要としている。ここでロボットが登場する。宇宙探査、より精密な地図データ取得、工業的生産プロセスの大幅な改良など、向こう数十年に起きる革新の多くはロボットが主導することになるだろう。

Baxterのようなシンプルな人間型ロボットは何百万人もの人間の職にとって代わるだろう。その結果、製造業における深刻な人余りをもたらすに違いない。Foxconnのようなメーカーはすでに巨額の資金をロボット開発に投じている。遠隔操作タイプであろうと自律タイプであろうと、各種ドローンは人間の諸感覚を劇的に延長する。 われわれはロボットのセンサーによっていながらにして遠く離れた場所についての知識を刻々と得ることができる。そのうちわれわれが病気になったときは介護ロボットが ベッドから起こし体を清潔にするなど世話をしてくれることになるだろう。小型のロボットが減量を手助けし、町をパトロールするだろう。今ロボットへの投資に出遅れている企業は今後何十年にもわたってそのツケを払うことになる。

だからGoogleはロボットを必要としているのだ。Androidが7000万人ものユーザーのインターネットへの通路となったのと同じように、Googleはロボットのマン・マシン・インタフェースを制覇したいのだ。GoogleがAndroidを買収してモバイルの世界に参入を決めたとき、多くの専門家は「無意味だ」と批判した。専門家は完全に間違っていた。同じことがロボットについても言える。

GoogleがBoston Dynamicsとその他7社のロボット企業を買収したのは今すぐ四脚のBig Dogロボットを大量生産して町を走り回らせるためではあるまい。しかしBoston DynamicsのPETMANのような二足歩行人型ロボットで踏破困難な地形に送り込んで地図データの収集に当たらせることはあるかもしれない。将来はGoogle Nowのハードウェア版のような役を果たすアシスタント・ロボットが登場するだろう。われわれの後を従いて歩き、さまざまな手助けをし、一度に2箇所にいる必要が出たときはアバターとなってわれわれを代理してくれるようなロボットだ。われわれがロボットに頼れば頼るほどGoogleは貴重なデータを得ることができる。

ビジネス上の観点も見逃せない。ロボティックスは巨大産業だ。アナリストは数年以内にBoston Dynamicsが50億ドル企業に成長すると予測していた。Googleが買収したロボティックス企業はいずれも同じくらいの成長の可能性を秘めている。Googleの無尽蔵の資金力と巨大なマーケティング能力を得た現在、これらの企業は消費者向けから産業向けまであらゆる市場で一大攻勢をかけられる可能性を得た。

すぐにシリコンバレーをロボ・グーグラーが歩きまわるようにはならないだろう。しかしGoogleが自動走行車をついに成功させた例を見れば、今後10年以内にサーゲイとラリーが二足歩行人型アシスタント・ロボットを従えて登壇する日が来るだろうと私は予測する。Googleがスカイネット化する日は近い。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Googleが「Big Dog」のBoston Dynamicsを買収

GoogleがBoston Dynamicsを買収した旨のアナウンスを行った。Big DogPETMANなどの四足ないし二足のロボットで話題を集めたところだ。ロボット関連での買収は、Googleにとって8番目のケースとなる。

今のところ、Boston Dynamicsからの詳細情報のアナウンスはない様子だ。

情報源はNew York Timesの記事。Boston DynamicsのCEOであるMarc Raibertによると、DARPAとの間で軍事協約のようなものも結んでいたとのこと。Googleはこの協定を継続していくつもりはない様子。

Boston Dynamicsの設立は1992年だった。独自のガソリンエンジンを用いたロボットの研究開発を行ってきていた。開発したロボットは姿勢復元機能や高度な姿勢制御機能を持つことで注目を集めていた。Big Dogは自然な動きでものを投げたり、あるいは岩場での活動を行うこともできる。また16 mphの速度で走ることもできる。

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(翻訳:Maeda, H


あなたが今呼吸している空気はきれいかな?BirdiがWebとスマホ経由で教えてくれる

中国政府の考えでは、スモッグは国民を“一体化し、中国社会をより平等にし、人びとをよりおもしろくする”そうだが、われわれみんなは、人を殺すこともあることを知っている。Birdiの真価も、その点にある。それは空気の質をはかるセンサで、壁の中に隠れて、シンプルな煙感知器みたいに世界を監視する。ただし、火災の煙のような差し迫った死の危険性を教えてくれるのではなく、徐々に人を殺すスモッグについて教える。

Birdiの発売記念価格は99ドルだ。同社はPCH Internationalのインキュベータ、サンフランシスコでBrady Forrestが率いるハードウェア専門のアクセラレータHighway 1から孵化した企業だ。同社は、そこから最初に巣立った企業の一つだ。

Birdiは気温、湿度、二酸化炭素と一酸化炭素の量、空気中の微粒子の量、そして通常の煙も感知する。スモッグに関してはとくに、湿度と微粒子量が重要だ。電源が微弱になるとユーザに通知する。スマートフォンに接続してすべての感知データをアクセス無料のWebサービスに送る。そして空気の状態に異状が認められたら、警報をくれる。データを時系列で見ることもできる。

今indiegogoでクラウドファンディングを募っているが、目標5万ドルに対し1万ドル集まっている。ファウンダはMark BelinskyとJustin Alveyで、会社はニューヨークにある。彼らは、こう主張する:

室内の空気は外に比べて2倍から8倍は悪い。家の中の汚染源は、何だろう? それを知らない人がほとんどだが、喘息患者は増えつづけているし、悪い空気はがんの原因でもある。Birdiは、緊急な対策が必要なことと、空気の質を良くする方法を教えてくれる唯一のデバイスだ。

このような空気センサは、最近いろいろ出回るようになった。具体的な汚染源がないところでも、スモッグや微粒子が検出されることがある。それに、北京や上海の現状を見れば、空気の質が全世界的な問題になりつつあることが分かる。咳をしながら若死にする前に、Birdiが助けてくれることを、期待しよう。

〔↓この画像をクリックするとindiegogoのプロジェクトページへ〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


究極のロボットはわれわれの臓器を奪って利用する…今週のロボット特集記事

ぼくが担当している本誌のロボット連載記事も、いよいよ佳境だ。なんと今日は、いつの日かわれわれを奴隷化し、食べてしまうであろう連中が4体も登場する。しかも、どれもこれまで登場したのより美しいから、こいつらがわれわれの社会とモラルと、そしてついにわれわれの肉体を徐々に破壊し始めても、気づかないかもしれない。

まず最初は、無人機Stingray 500。この4回転翼機の驚異的な機能は、ピッチを自動修正するので飛行時に反転してしまうおそれがないことだ。中央のモーターが4翼すべてをコントロールし、ユニークなフライトコントローラが機の水平を維持するので、動力が停止していても着陸できる。ふつうのクァドコプターとしても見事な設計だが、これが火炎放射機を装備すれば、ロボット軍団がわれわれ人間を僻地の収容キャンプに追い込むとき、活躍できるだろう。


次は、ほんとうに怖いビデオだ。Alex Cornellが作ったこのビデオでは、無人機ロボットが攻撃目標を選びながら怒れる人間と対話をする。最初のうちは何度も撃墜されると思うが、やがて、撃墜されないための知恵を獲得するだろう。

次はスーパーヒーローロボットValkyrieだ。このロボットは宇宙戦争用にNASAが実際に作ったものだが、ちょっと間違えるとわれわれ人間を征服してしまいそうだ。NASAの科学者Nicolaus Radfordがいろいろ説明してくれるが、どうも彼はロボットを愛しすぎているようだから、ロボットたちの協力者になってしまいそうだ。

最後のビデオでは、Double Robotics社が、会議や美術観賞やデートの未来の形を教えてくれる。なぜこれを取り上げるのか? 本誌のSamantha O’Keefeが、このロボットを使って、画廊における絵画鑑賞時間の短縮について研究しているのだ。いいぞ、サム、そうやって未来のご主人に奉仕していれば、彼らが世界のすべての宗教と政府を壊滅させたときに、きみにはすこし多めのプロテインを配給してくれるだろう。

では、次回、また無事にお会いできることを!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


1週間足らずでKickstarterの目標額を達成しそうな学生プロジェクトの3DプリンタDeltaprintr

あなたの学校が3Dプリンタを買ってくれないときは、どうするか? あなたがニューヨーク州立大学のShai SchechterやAndrey Kovalevのような人なら、自分で作るだろう。彼らが(プロトタイプを)作ったDeltaprintrがこのほどKickstarterに登場し、目標額19万5000ドルに対してすでに10万2000ドルを集めている。資金を集める目標は、安価でとても使いやすい3Dプリンタを、お金持ちでない学生たちのために生産することだ。すでにその目標は、ほとんど達成されたように見える。

ShaiはNY州立大Purchase校の学生、Andreyは同じくニューヨークのCooper Unionカレッジの工学部の学生だ。Andreyが彫刻の宿題をやっていたとき、3Dプリンタを使いたい、とひらめいた。大学からもらった1000ドルの研究助成金を使って、デルタ形プリンタの基本形を作った。MakerBotのようなデカルト座標を使うプリンタと違って、背の高い3本のレールを使う。最初は手作りだったが、今では商用生産の方法を探っている。お値段は475ドルと安い。ただしKickstarter用のバージョンはすでに売り切って、今はもっと拡販する方法を探している。

このプリンタは、キャリブレーションを自力で行う。調整を人間が行う機械器具は、おおむね悪夢だ。PLA樹脂を100ミクロンの精度でプリントする。ベッドを加熱しないので、ABS樹脂はプリントしない。

ShaiやAndreyと同席して彼らのプリンタが動くところを見たことがある。学生の作品とは思えないぐらい、よくできている。まさに熱意と頑張りの結晶だ。この製品の将来が楽しみだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


携帯電話の助成金はもうすぐ終るかもしれない

15年近くにわたって、携帯電話利用者 ― 特にアメリカの ― はある種の経済援助を享受してきた。主要キャリアーによる助成金である。これは、契約にあたって、非常に高価な携帯電話をせいぜい数万円で手に入れることができることを意味しており、数年ごとにその端末を買い換えるインセンティブになっている。こうした助成金は、言論の自由やアップルパイのごとく神から与えられてきたが、そろそろ終りが近づいているかもしれない。
私はこの行動に対する偽りの激怒を扇動しようというのはないが(そもそも行動ですらなく、単にあるカンファレンスでAT&TのCEOが発したコメントだが、オンラインの井戸端では契約と同じ意味をもつ)、裏切りじみてはいる。CEOのRandall Stephensonはこう言った。

当初ビジネスを大きくする時には、人々をネットワークに呼び寄せるために、大胆な端末助成金が必要だ。しかし普及率が90%に近づくにつれ、維持モードに入る。つまり、端末の買い換えが多くなるという意味だ。だからモデルは変わる必要がある。もはやそういう助成を続ける余裕はない。

500ドルの機種を200ドルで買い換えさせる代わりに、AT&Tは既に、買い換えをしない利用者に対して低価格のプランを提供し、買い換えサイクルを従来の18~24ヵ月よりも延ばそうとしている。これは、AT&Tが値引きを考えるより前に、われわれはiPhoneを2世代逃がすことを意味している。もし、そんなことが起きて、それが端末持ち込みが増えることを意味するのであれば。

要するに、われわれは端末助成金が実は架空のものであり、結局はわれわれが月々の請求書で端末代金を払っていることを思い出す必要がある。助成金はまた、米国ユーザーの選択の自由を妨げてきた。ヨーロッパが当初端末の助成を拒んだ ― 現在は世界中殆どのキャリアが助成している ― 結果、プリペイドSIMカード、低価格で簡単な端末、さらにはローミングによる恩恵など、数多くのサービス改善が起きた。端末が数日毎に国境を越えているなら、キャリアーが端末をロックする理由はない。しかし、米国市場は一枚岩だ。めったにローミングすることはなく、安いプリペイドを探すこともない。

私に同意できることが2つあるとすれば、われわれが端末を買い換えすぎることと、ハードウェアメーカーがわれわれを愚かだと思っていることだ。Stephensonは直接口には出さなかったものの、実際には端末メーカーに用意させている。Samsung、HTC、LG、そしてAppleも、いくつかの理由で新機種を発売しなければならない。主として、前進しているイメージを与えるため、そして株主を喜ばせるために。

例えば、この見事に並んだGalaxyスマートフォンを見てほしい。それぞれがAT&Tの次期「無料」端末を運命づけられている。泳ぐのをやめると死んでしまうサメのように、メーカーは、端末を売るのをやめるの死んでしまう。だから端末助成金はメーカーにとって素晴らしい。そして、iPhoneのバージョン毎の緩やかな変化を考えてみれば、われわれにとっては必ずしも素晴らしくない。そこには十分な供給があり、助成金のおかげで、十分な人工的需要がある。

AT&Tの動きは、その無限のサイクルを止めるものだ。しかし、フェアではない。なぜ消費者は、役立たずの機種を3年間使い続けるか何百ドルも払わなくてはいけないのか ― 既に高額なプランに加えて? キャリアはリップサービスで低料金をうたうが、もしあなたが「ベスト」なプランを望むなら、覚悟が必要だ。端末の持ち込みと緩やかな買い換えサイクルを強要するなら、まさしく泣きっ面に蜂だ。

要するにStephensonはこう言っている。かつてAT&Tがまだ顧客を獲得しようとしていた頃は、助成金が有効だった。欲しいだけの顧客が集まった今、助成金はアンフェアである。何が本当に起ころうとしているのだろう? キャリアは端末メーカーとべッドを共にし、そして今別れたがっている。つけを払うのはわれわれだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook