企業のモバイルセキュリティ対策に革新をもたらすとするBluebox、新たに1800万ドルを調達

企業向けのモバイルセキュリティサービスを提供するスタートアップのBlueboxが、シリーズBにて1800万ドルの資金を調達した。このラウンドに参加したのはTenaya Capital、Andreessen Horowitz、Sun Microsystemsの共同ファウンダーであるAndreas Bechtolsheim、およびSV Angelだ。Tenaya CapitalのBrian Meltonは、Blueboxの取締役に就任する。今回のラウンドにより、調達額合計は2750万ドルになる。シリーズAは2012年7月に950万ドル規模にて行われている。

尚、このBlueboxは2年前から活動を行っているのだが、未だに一種のステルスモードにある。しかしどうやらいよいよ公に活動する時期が迫っているという話だ。明らかにされているところでは、このBlueboxは企業向けにモバイル関連のセキュリティソリューション・サービスを提供する。いろいろな調査でも明らかになっているように、今や従業員の85%が、自分たちのスマートフォンやタブレットを使って、個人用途と仕事用途双方のアプリケーションをインストールしたり、あるいはウェブサービスを利用したりしている。これにより企業にとってのセキュリティ面での危険性が増すことにもなっている。Bluboxは、こうした従業員所有によるデバイスの企業データへのアクセスを容認しつつ、適切なセキュリティ機能を提供しようとするものだ。

これだけではBlueboxの提供するサービス内容がよくわからないが、しかし同社には名の知れた企業セキュリティ関連のエキスパートが集っているのだ。たとえばCEOのCaleb SimaはSPI Dynamicsの買収によりHPで仕事をしていた人物で、HPではApplication Security CenterのCTOを務めていた。ウェブアプリケーションにおけるセキュリティソリューションの構築の責任者であったわけだ。またSPIの前にはInternet Security Systems (ISS)のX-Force R&Dチームに所属していて、S1 CorporationでのSecurity Engineerとしての経歴も持つ。共同ファウンダーのAdam ElyもSalesforce.comのHerokuにてChief Information Security Officerを務めていた。またTiVoでもセキュリティ部分を担当し、Walt Disney CompanyのDisney.comやESPN.com、あるいはABC.comなどのセキュリティ担当も行った。Sima曰く「Blueboxではデータ面からするアプローチで、モバイルセキュリティに本当に必要なことはなにかということを考えぬいたユニークなサービスを提供します」と述べている。

2012年にBlueboxを立ち上げた際、Simaは他者との大きな差別化要因のひとつは同社が持つ「セキュリティDNA」にあるのだと話していた。「対処しなければならない問題は何かということについて、私たちは正確な認識をもっています。そして対処方法も熟知しているのです」とのことだった。「これまでに私たちと同様のアプローチをとっているサービスはありません。既存サービスに対し、正面から戦いを仕掛けて業界内地図を完全に塗り替えていくつもりです」とも述べていた。

社員による個人モバイルデバイスを使った企業データへのアクセスはますます増加する傾向にある。厳重なセキュリティ対策の実現は企業にとって喫緊の課題となっている。もちろんこの分野に取り組むのはBlueboxのみではない。サービス展開にあたってはLookoutなどと競合していくこととなる。また、この分野においては、有望なスタートアップを買収する動きも活発化している。OracleIBMなども買収など、この分野への参入を目指しているようだ。

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(翻訳:Maeda, H


LGの曲面ディスプレイ・スマートフォン、G Flex。AT&Tが1/24から予約受付開始

曲面ディスプレイがいよいよ公式になった。

LG G Flexは、同韓国企業のSamsungに対する最新の反撃であり、1月24日金曜日から、AT&Tが予約を受け付ける。

Sprintは先週、1月31日に予約受付開始すると発表して口火を切ったたが、AT&Tはライバルを1週間先行しようとしている。

AT&Tはその発表の中で、実際にいつこの電話機を顧客が手にするか、いつ店頭に並ぶかを明らかにしていないが、あらゆる状況から見て近々登場することはまず間違いない。

T-Mobileも、いずれこの曲面デイスプレイフォンを取扱うことになるが、発売に関する動きは見せていない。

AT&Tの、LG G Flex代表機種の販売価格は新しいNextプランの2年契約で299.99ドルだ。

LG G Flexは、米国で初めて発売される曲面ディスプレイフォンだが、これが最後ではない。曲面ディスプレイは、スマートフォンだけでなくテレビ等他のガジェットにおいても、昨年電子メーカーの主要な焦点の1つだったので、まだまだ多くの製品が出てくることが期待される。

超知りたがり屋は、ここでスペックを見られる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


スマホアプリ向け動画アドネットワーク「AppVador」がローンチ

昨年12月に設立されたスタートアップのアップベイダーは1月20日、同社と提携するスマホアプリ内にビデオ広告を配信するアドネットワーク「AppVador」を開始した。全国規模で広告展開するナショナルクライアントの出稿を見込み、1年目で7億7000万円の売上を目指すという。

AppVadorは、SDKをインストールしたアプリ内に固定設置された広告枠だけにビデオ広告を配信する。このため、ウェブページのようにスクロール操作で広告枠がスクリーンから隠れることがなく、常にビデオ広告を表示することができる。

ビデオ広告はバナーサイズ(320×50ピクセル)とアイコンサイズ(60×60ピクセル)の2種類で、広告露出時に自動再生する。いずれもタップされた場合は、全画面広告またはランディングページに誘導することが可能となっている。

課金方式はコンバージョン単価(CPA=Cost Per Action)ではなく、インプレッション単価(CPM=Cost Per Mille)を採用。アプリ開発者に対しては、モバイルバナーサイズとアイコンサイズはCPM110円以上、フルサイズはCPM220円以上を保証する。

出稿先としては、携帯電話キャリアや家電、自動車、PC、テレビ・映画の番宣など「TVCMのジャンル」(アップベイダーCEO兼CTOの佐野宏英氏)を想定。今後は広告代理店と協業し、全国規模でTVCMを展開するナショナルクライアントに出稿を呼びかけていく。

佐野氏によれば、ナショナルクライアントが広告予算でネットに割く予算は1%程度。予算の多くはTVCMに投入しているわけだが、AppVadorはTVCMと同じ世界観をスマホアプリで実現することで、広告出稿の受け皿になることを目指すという。

「スマホアプリ向けのビデオ広告は4G・LTE環境が整うまでは始めたくても始められなかった」と語る佐野氏は、いち早く市場参入してマーケットを開拓しつつ、事業売却も視野に入れているようだ。こうしたイグジットはスマホ向けアドネットワークを手がけるノボットがKDDI子会社に買収されたケースを思い出すが、ノボット出身者もアップベイダーの外部パートナーとして協力している。


Googleはリモートデスクトップアプリ”Chromoting”をiOS向けにも開発中

Google ChromeのベースであるオープンソースのブラウザプロジェクトChromiumの本拠地Chromium.orgで目にとまったメッセージには、”Chromoting”アプリケーションをiOSデバイス向けに開発中だ、と書かれている。このアプリを使うと、iPhoneやiPadなどから自分のコンピュータをコントロールできる。Androidバージョンも昨年以来開発中だ、と報じられていた

これらモバイル上のクライアントアプリケーションは、Googleがかなり前から手がけている画面共有とリモートアクセスのサービスChrome Remote Desktopの展開の一環だろう。これは2012年秋にベータを終えている。未だに全然騒がれないChromeアプリケーションだが、これを使うと自分のコンピュータをWeb上でセキュアに共有してリモートサポートをしてもらったり、あるいはほかのところから自分で自分のコンピュータに(アプリケーションやファイルシステムに)アクセスできる。

類似のプロフェッショナルなアプリケーションとしてLogMeInやTeamViewerなどがあるが、このChromeアプリケーションはChromeユーザならすぐに簡単に使えるし、しかも今のところ無料だ。

Chromium.orgで見つけた短い記事によると、iOS用の”Chromoting”モバイルクライアントは、まだ荒削りであり、当然ながらAndroid版に比べて相当開発が遅れている。

しかし少なくとも、iOS版を開発中であることは確かなようだ。Android版も、入手できることはできるが、公式のバイナリはまだなくて、どうしても今使いたい人は、ソースからコンパイルしなければならない。

機能の詳細や公式リリースの日程などはまだ分からないが、今Googleに現状と将来について問い合わせている。情報が得られ次第、この記事をアップデートしよう。

アップデート, 東部標準時1/17/14, 4:45 PM: Googleは詳細を明らかにせず、木で鼻をくくった: “Chromeの新しい機能はつねに実験中であり、とくにそれはDevチャネルで行われている。しかし現時点で発表できるものは何もない”。

情報をありがとう: 9to5Mac

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


スマートフォンから会社のITシステムをモニタできるPC Monitor; Raspberry Pi, Zendesk, PagerDutyをサポート

PC Monitorは単純なアイデアから生まれたアイルランドのスタートアップだ: リモートでコンピュータをシャットダウンするのがなぜ難しいのか? ファウンダでCEOのMarius Mihalecが、この疑問を抱いたのは2011年だ。彼が作りたかったのは現代的で拡張性のあるサービスだったから、リモートデスクトップのようなソフトウェアでPCにアクセスするだけではだめだ。むしろ彼が望んだのは、ユーザフレンドリなモバイルアプリがデスクトップを抽象化してしまうような、クラウドからのソリューションだった。

最初は単純なアイデアだったが、いざ作り始めてみると欲が出てきて、最終的にはデスクトップやサーバやクラウド上のアプリケーションなども対象とする、本格的なITモニタリングソリューションになってしまった。そして今では200を超える企業が顧客となり、その中にはDell、Louis Vuitton、Northwestern University、Condé Nast、British Columbia Institute of Technology(ブリティッシュコロンビア工科大学(カナダ))なども含まれている。

Mihalecによると、PC Monitorを使えば、ITのアドミンがPCやルータやそのほかのIT資産を手早く診断して、リモートでリブートできる。またそれらのマシンからの通知を受けとることもできる。APIを公開しているので、いろんなマシンやサーバなどを監視するためのプラットホームとしても利用できる。とくにアラートに関しては、New Relicなみに強力だ、とMihalecは自負している。

柔軟な拡張性があるので、PC Monitorは今ではRaspberry Piもネイティブでサポートする(これまでのPC、Macs、Linuxマシン、.NET、そしてJavaのアプリケーションに加えて)。同社の標準APIを使えば、Raspberry Piのオーナーはこのサービスを利用して、現実世界と、Piに接続されたハードウェアと、そして自分のモバイルデバイス…これらを橋渡しすることができるのだ。

今日(米国時間1/16)リリースされたアップデートの一環として、PC MonitorはPagerDutyを統合してSMSと電話による通知を作り、ZenDeskがPC Monitorの通知基準に基づいてチケットを作る。このサービスはさらに、VMWareをサポートして、ユーザが仮想マシンやホストをリモートでチェックできるようにした。

“企業のITはイノベーションと縁のないものと思われがちだが、PC Monitorには最新の機能を盛り込んで、びっくりするようなプロダクト体験を提供したい”、とMihalecは言う。“最近加えた新しい機能によって、顧客企業への真剣なコミットメントを維持し、世界中のITアドミニストレータたちに他に比べるもののない体験をお届けできるだろう”。

PC Monitorは、モニタする対象が5つ未満で単一のアドミンアカウントなら無料だ。そしてマシンが1台増えるたびに、月額1ドルが課金される。モバイルアプリはiOS、Android、Windows Phone用がそれぞれあり、またMetroをサポートしたWindowsデスクトップアプリケーションもある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


農業経営支援ソフトをiPadでモバイル化したFarmLogsがシリーズAで$4Mを調達…トラクターを運転しながらでも使える

シードで100万ドルを獲得してからちょうど1年後に、ミシガンのFarmLogsが、Drive CapitalのリードによるシリーズAの400万ドルを発表した。同社によると、2014年はビッグな年になることを期待しており、協同ファウンダでCEOのJesse Vollmarは、今回の資金を今年の成長のために積極的に投じていく、と語った。

同社の中心的なサービスは、データ分析に基づく作付けローテーションの最適化のアドバイスと、営農データの収集の自動化だ。今の農業機械はデータを集めるものが多いが、そのデータはほとんど有効利用されていない。同社は安価なBluetoothデバイスを使ってそれらのデータを集め、分析することに取り組んでいる。分析結果は、リアルタイムでアップロードされる。

Y Combinator出身の同社は、合衆国の農場の5%が同社のソフトウェアを使っている、と自慢する。YCを‘卒業’したのが2012年だから、5%は相当な好成績だ。

Drive Capitalのほかに、既存の投資家であるHuron River VenturesやHyde Park Venture Partners、Hyde Park Angelsらも今回の投資に参加した。

“これまでの順調な成長には感激しているが、今後サポートとリソースの充実により成長を加速できると信じている”、Jesse Vollmarは発表声名の中でこう述べている。“弊社は世界中の何千もの農家のテクノロジの利用を助けてきた。また彼らからのフィードバックや提案に助けられて、農業のさらに有脳な未来を築いてきた”。

FarmLogsのデータ駆動型のサービス方式はモバイルWebを多用し、農家に適切な収穫時期を教え、利益計画を助け、費用効果を計算し、営農スケジュールの効率化を指導してきた。とりわけ優れているのは、GPSを利用して極小地域の天候履歴を調べることだ。農家はモバイルアプリを使うので、現場でのデータや情報の入力が簡単にできる。これはまさに、農業という人類最古の産業の情報革命~有脳革命だ。

FarmLogsはまさに、この重要な革命が今から始まる、という時期にローンチした。それまでの農家向けソフトはWintelのコンピュータを必要とした。しかしFarmLogsが要求するのはiPadだ。ぼくの農業経験といえば、数年前に耕運機を組み立てたことがあるぐらいだが、でもトラクターの上で使う情報機器としては、WindowsラップトップよりもiPadの方がずっと使いやすいだろう。

〔訳注: 船載の漁業支援ソフトも、このところタブレット化が進んでいる。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、モバイル版Chromeのデータ圧縮機能を公式にリリース―データ量を最大50%節減

今日、Googleはモバイル版Chromeブラウザのデータ圧縮のオプション機能を正式にリリースしたことを発表した。この機能はユーザーのスマートフォンやタブレットへのデータ転送量を大きく削減するものだ。処理のスピードアップ、データ料金の節約に寄与することが期待されている。

同時に、モバイル版Chromeブラウザのアップデートではこれ以外にもiOS版へのGoogle翻訳、Android版へのお気に入りのウェブサイトへのショートカットなど、いくつかの新機能が追加され、バグ修正が行われている。

しかしやはりデータ圧縮機能が今回のリリースの目玉になるようだ。これが有効化されると同時にChromeのセーフ・ブラウジングテクノロジーによって悪意あるウェブページからも保護される。Googleによると、この機能は今後数日かけてiTunes App StoreとGoogle Playストアに順次公開されるという。

GoogleはAndroid版でデータ圧縮機能のテストをAndroid 昨年3月からChrome Beta for Androidを通じて開始していた。その後、昨年の秋にはテストはiOSにも拡張された。

データ圧縮機能は簡単にいえばGoogleプロキシーだ。ウェブページへのリクエストと応答をGoogleのサーバを経由させ、そこでPageSpeedライブラリーによる圧縮が行われる。その一方、ブラウザとGoogleのサーバとの接続はSPDYプロトコルによってさらに最適化される。

多くのユーザーはこうしたバックエンド処理の詳細に興味がないかもしれないが、ここでGoogleが達成したとしている成果には注目すべきものがある。Googleによれば、ユーザーがChromeのデータ圧縮/最適化オプションをオンにすると、Android版でもiOS版でも、最大で50%もデータ量を削減できるという。前に述べたように、PageSpeedライブラリーを利用して画像ファイルをJPEGやPNGからGoogleのWebPフォーマットに変換するだけでも大きな効果がある。というのはウェブページでは平均してデータ転送量の60%が画像だからだ。

モバイル・データの圧縮はもちろん新しいアイディアというわけではない。たとえばモバイル版Operaブラウザのターボ・モードやAmazon Silkも似たようなメカニズムを採用している。また昨年10月にFacebookが買収したモバイルデータ分析企業のOnavoはデータ転送の最適化を図るアプリ(Onavo Extendを一般ユーザー向けに提供している。つまり一定のデータプラン契約で最大のコンテンツを提供しようとするサービスに注力しているのはGoogleだけではないということだ。ことにGoogleの場合、ユーザーが長くウェブ上に留まればそれだけ売上が増える。

Chromeのデータ圧縮とプライバシー

ここでひとつ注意しておかねばならないのはプライバシーの観点だ。機能を有効にするには設定メニューのアプリケーションから「帯域幅の管理(Bandwidth management)」、「データ量の削減(Reduce data usage)」を選ぶ。その際ユーザーはHTTPトラフィックがGoogleのプロキシー・サーバを経由することに同意しなければならない(圧縮機能はHTTPSを利用するトラフィックやシークレットモードが有効になっている場合は無効になる)。

プライバシー問題に神経質な一部のユーザーは懸念を抱くかもしれないが、Googleが以前に説明したところによれば、リクエストがGoogleのサーバを経由する際にウェブページのコンテンツは一時キャッシュされるが恒久的には記録されないという。また、さらに重要な点だが、Googleによればそれ以外のログはGoogleのアカウントに関連づけられ、6ヶ月以内に完全に削除されるという。これらの詳細については昨年11月にアップデートされたChromeのプライバシー・ホワイトペーパーで説明されている。しかし今後なんらかの変更があるかどうか念のため注意して見守っていきたい。

その他の改良

上で述べたように今回のアップデートではいくつか興味ある改良が加えられている。iOS版Chromeでは新たにGoogle 翻訳がサポートされた(Android版では追加ずみ)。この機能はウェブページをユーザーの言語に翻訳して表示する。

一方でAndroidユーザーはメニューのオプションに「ホーム画面に追加」というオプションが新設され、お気に入りのウェブページをホーム画面に簡単にセーブできるようになった。またGoogleが今回のリリースを解説したブログ記事で述べているところによると、一部のウェブサイトではフルスクリーン表示がサポートされる。

新機能を利用するにはChromeにアップデートを適用するか、新たにインストールする必要がある。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


1日分の写真を翌日に公開する「非同期型写真共有サービス」のDays、「繋がり」の拡大を意識した新バージョンを投入

6ヵ月ほど前、TechStarsの出資するDaysという写真共有サービスがスタートした。これはこれまでの写真共有サービスとは全く違った形の写真共有エクスペリエンスを提供するものだ。写真を撮ったそのときに、写真をシェアするという普通のやり方ではなく、撮影した写真を1日単位でまとめ、翌日にひとつのパッケージとしてシェアする仕組みになっている(写真の綺麗さを気にするのでなく、リアルな1日を再現することを目的としており、フィルタリングなどの機能はない)。

このDaysがいろいろと新しい機能を加えて、新しいバージョンをリリースした。外見も美しくなり、さらに便利かつ面白く使えるようになったようだ。

そもそもDaysの立ち上げ当時、ファウンダーのJeremy Fisherは、Instagramのようなスタイルではなく、より没入型(immersive)のエクスペリエンスを提供するサービスを作ろうと考えていたのだそうだ。

いろいろな人からのさまざまな写真をばらばらと表示していくのではなく、友達や家族の日々の「生活」をうかがい知るための「窓」を提供しようとするものなのだ。

但し、Daysはごく親しい人とのみ写真をシェアするためのアプリケーションというわけでもない。利用者は増加して、そしてそれまでは何の関係もなかった人のDaysを見ることを楽しんでいるようなのだ。そうした背景もあって、今回の新バージョンでは、これまで繋がっていなかった人をDays上で見つけるためのDiscoverタブが導入された。またハッシュタグや、クリック可能な@メンションの導入も、やはりDays内でのソーシャルグラフ構築を意識したものと言ってよいだろう。

また、閲覧数カウンターも導入された。これによりフォロワーのうちのどれだけの人が、投稿したコンテンツを見たのかを把握することができるようになった。

ただ、多少「参入障壁」が高いアプリケーションであるようにも感じられる。そうした意見は他にもあるようで、Fisherもその点を気にしているのだそうだ。そうした点に対処するため、今回のバージョンからサインアップしなくても利用できるようにしたのだそうだ。

さらに、DaysのGIF機能にも変更が加えられた。もともと、10秒以内に連続して撮られた写真があれば、それをGIF化する機能を持っていた。新しいバージョンでは、作成されたGIFから指定した写真を取り除くことができるようになった。失敗したものが1枚まざってしまうことで、全体を台無しにしてしまうのを防ごうという趣旨だ。

尚、現在のアクティブ利用者数については教えてもらえなかった。

Days Version 2はApp Storeから無料でダウンロードできる。

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(翻訳:Maeda, H


2013年にメッセージとソーシャル関係アプリ、203%の急成長―他のすべての分野をしのぐ

今朝(米国時間1/13)、Flurry Analyticsが発表したデータによればモバイル・アプリの利用は2013年に対前年比で115%拡大した。その中でもメッセージ・アプリを含めたソーシャル・アプリの伸びは目覚ましく、対前年比で203%の成長だった。

メッセージ・アプリの急成長は2013年のモバイル・アプリでもっとも目立ったトレンドであり、若い世代のスマートフォン・ユーザーがFacebook,のような公開性の高いソーシャルメディアから離れつつあることを示す兆候かもしれない。現在、ティーンエージャーと二十代前半の大人はの生活は物心ついたときからずっとソーシャルメディアで公開されていた。若者たちがもう少しプライバシーの保てるメディアを使い始めたのはひとつの反逆なのだろう。

この動きはもしかするともっと上の世代にも広がるかもしれない。昨年、Facebook自身も全体としては成長を続けているもののティーンエージャーではこれまでで初めての利用の減少が見られたことを認めている

Flurryは「メッセージ・アプリについて注目すべき点はその成長の驚くべきスピードだ」と述べている。ただFlurryはこのカテゴリーにメッセージ・アプリだけでなく伝統的ソーシャルメディアや写真共有アプリなども含めているため、スタンドアローンのメッセージ・アプリとTwitter、Google+、Facebookなど公開性の高いソーシャル・メディアとの比較にはなっていない。また既存のソーシャルメディアでもInstagramは昨年12月に非公開のメッセージ機能を追加している

「こうしたメッセージ・アプリはそれ自身をプラットフォーム化できる可能性がある」とFlurryは述べ、日本を本拠とし韓国企業が所有するLINEを例に挙げている。LINEは2013年にゲームのプロバイダと提携した後、わずか3ヶ月でパートナーに100万ダウンロードをもたらした。一方、中国のTencentはデバイス・メーカーのXiaomiと提携してメッセージアプリのWeChatユーザー向けのスマートフォンを発売したところ、メッセージサービスを通じて、わずか10分間に15万台が売れたという。これはメッセージ・アプリが物理的なプロダクトを販売するチャンネルとしても有望であることを示すものだ。

メッセージアプリが好成績を収める一方で、2013年には他のカテゴリーのアプリも成長を続けている。たとえばユーティリティと生産性アプリは対前年比149%の伸びだった。「モバイルデバイスがますますパソコンの役割を代替しつつあることを示すものだ」とFlurryは説明した。また「そろそろ飽和状態に近づいているのではないかという評価のあったゲームも66%成長している」と述べている。

Flurryによれば、モバイルアプリの成長速度は減速気味であるものの、上記のように全体として115%の成長が確保された。

今日のレポートはFlurry Analyticsに登録された40万種類のアプリの計測に基づくもので、サンプルとしては十分な規模だろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


iPadの新広告キャンペーン「Your Verse」がスタート。訴えるのは「創造性」と「高級感」

サンフランシスコ・フォーティナイナーズとカロライナ・パンサーズのプレイオフ中、iPadの新しい広告が放映された。キーワードは「クリエイティブ」(creativity)ということであるようだ。一般の受け取り方とは少々ずれがあるかもしれないが、AppleはiPadを消費用のデバイスであるとは位置づけていない。この広告でもやはり、iOSデバイスは利用者の創造性を広げるツールであるという側面を強調しているようだ。

「What will your verse be?」(訳注:「iPadで描くココロのカタチ」というようなニュアンスでしょうか)というのがキャッチフレーズとして利用されている。「verse」には「詩の一行」というような意味もあるが、それを積み重ねてひとつの詩として形にしていくというようなことをイメージしているのだろう。「クリエイティブ」なシーンで活用されるiPadの様子がいろいろとフィーチャーされている。たとえば映画撮影のシーンであったり、あるいはプロトタイピングツールとして利用され、または文章作成にも使っていて、あるいは海底での作業にも活用されるといった具合だ。

もともと、iPadのコマーシャルはといえば、家庭のカウチの上など、日常的なシーンで利用するというものが多かった。しかし今回のものはそうした路線とは一線を画し、世界中の「非日常」で活躍する様子を描いている。短いコマーシャル内のみではなく、サイトにも「Your Verse」というコーナーが用意されているので、興味のある人はそちらを見てみると良いだろう。

尚、「Your Verse」では、「クリエイティブ」ということだけではなく、iPadの持つ一種の「ステータス」や「高級感」のようなものを訴えようともしているように思える。これはたとえばLexusなど、ハイエンドと位置づけられるプロダクトのマーケティングスタイルと一致するものだ。Appleの持つブランドイメージをアピールするのに適したスタイルだと言うことができよう。ブランドの持つ「優位性」のイメージで、AppleはAndroid陣営とのタブレット戦争を戦っていくことになるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H


CyanogenがOppoスピンオフOnePlusとパートナーシップ, CyanogenMod機共同開発へ

Androidの変種実装系の中で最大の人気を誇るCyanogenModのメーカーCyanogen Inc.は昨年、Benchmark CapitalとAndreessen Horowitzから二回分けて計3000万ドルを調達し、そのお金を使って、それまでギークしかその名を知らなかったプロジェクトをメインストリームに押し上げる努力をしてきたが、このたび、CyanogenModを実機上に展開する技術と経験を持つOnePlusをハードウェアパートナーに迎えた。

実機展開の技術と経験のある者とは、中国のOEM Oppoの元VP Pete Lauで、彼はOppoのスマートフォンN1にCyanogenModを載せた経験をもとにOnePlusを創業した。彼が、その技術はビジネスになる、と信じたのは、OEMにとってそれが、オリジナルのAndroidの実装作業ほど簡単容易ではなく、特殊な作業になるからだ。

Cyanogenとのパートナーシップを発表するブログ記事でOnePlusは、“CyanogenModのチームと協働することによって最良のハードウェアと最良のソフトウェアを結びつけたい。彼らは今、特殊な機能や仕組みを持った、CyanogenModのカスタムバージョンを開発中である”、と言っている。つまり、Google起源のAndroid機Nexusのように、Cyanogen起源のCyanogenMod機を作るのだ。

この、パートナーシップの最初の成果については、具体的な説明がない。N1に搭載されたCyanogenModとどこがどう違うのか、…情報は乏しい。標準Android側からの批判などもない。でも雰囲気としては、ミッドレンジのデバイスではない。OnePlusにとっては“未曾有の高規格機”だ、と言ってるぐらいだから、高級機になるのだろう。

“高速で、クリーンで、ビューティフル”とも言っているが、これも具体性のない言葉だ。この縁組から一体どんな子が生まれるのか、それに関する情報はとても少ない。しかし確実なのは、ギークの玩具から一般消費者にも喜ばれるCyanogenModへの変身だ。

OnePlusのOnePlus Oneと呼ばれるそのAndroid機ならぬCyanogenMod機は、発売予定が今年の前半だ。最初は発売地域を限定すると思うが、その次は当然、全世界への展開となる。

この記事の出典は : @whatthebit

[画像はFlickrJohan Larssonより]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、2013年のApp Storeの売上は100億ドル、デベロッパーに累計150億ドルを支払ったと発表

CES? CESがどうしたって? Appleは砂漠の真ん中で開かれるこの騒々しい巨大イベントに参加したことは一度もない。しかしApple以外のデバイス・メーカーは全員参加するので、対抗上Appleも何か発表することにしたようだ。

先ほど発表されたプレス・リリースによると、2013年のApp Storeの売上は100億ドル、12月だけで10億ドル以上のiOS向けアプリが販売されたという。

クリスマスの月にApp Storeのユーザーは30億回近くiOSアプリをダウンロードした。Appleは「App Storeの歴史上、最も成功した月」と呼んでいる。またAppleがiOSデベロッパーに支払った金額は、App Storeのスタート以来累積で150億ドルに上るという。

Appleがこの時点で進軍ラッパを派手に吹き鳴らしたのにはスマートフォンの市場シェアと利益の関係について関心を引きたいという理由もありそうだ。昨日(米国時間1/6)、市場調査会社のKantarからiOSは引き続きAndroidとWindows Phoneにシェアを奪われているというデータが発表された。

GoogleのAndroidプラットフォームは今後も市場支配を強めていくらしい。昨日、Gartnerも2014年の市場予測を発表した。これによると、今年はパソコン、タブレット、スマートフォン合計で25億台が販売され、そのうち11億台がAndroid搭載デバイスとなるだろうという。しかしデベロッパーは依然としてiOSを第一のターゲットとして選好しており、Android版は2番目になることが多い。

デベロッパーはiOSプラットフォームの方がマネタイズが容易であり、海賊版問題もより少ないと考えている。Appleはデベロッパーに今後ともそういう認識を持ち続けてもらいたいわけだ。累計支払額が150億ドルになったという発表はデベロッパー・コミュニティーへの声高なアピールだ。

Appleはまた「App StoreにはiPhone、iPad、iPod touch向けに155カ国で100万種類のアプリが登録されている。このうち50万はネーティブのiPadアプリだ」と述べている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Sonyの最新機Xperia Z1S, CES 2014会場でスマートフォンサラダを作り耐水性テスト

Z1Sは、Sony Xperiaの、CES 2014でお披露目された最新機種だ。画面はZ1と同じ5インチだが、3000mAhという大型電池を搭載したのでやや肥(ふと)り、重くなった。

それはけっこうなんだけど、Xperiaのテストは水中に沈めて行う耐水性テストがその真打ちだ。そこで本誌スタッフは、非公式のTechCrunch CES 2014 Gadget Lab(ガジェットラボ)を立ち上げて、研究調査用の水を用意し、きわめて科学的なスマートフォンサラダを料理した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Android中位下位勢力の盛り返しでiPhoneのシェア低落傾向が全世界的に続く

マーケティングリサーチの世界的老舗Kantar Worldpanelの最近の数字によると、iPhone 5siPhone 5cというペアリリースにより、スマートフォンの売上におけるAppleのシェアは前月比では伸びたものの、それはあくまでも一時的な上昇であり、前年比ではAndroidやWindows PhoneによるAppleのマーケットシェアの浸食が続いている。

Appleの新型機が発売されたのは9月の終りごろで、その週末には両機合わせて900万台が売れた。Kantarのデータでは11月までののべ3か月におけるAppleのスマートフォンのシェアは、日本69.1%、合衆国43.1%*、オーストラリア35.0%、イギリス30.6%となった。〔*: 下表〕

これら最近月におけるAppleのマーケットシェアは新製品効果と高い顧客満足度により一時的に伸びたものの、2013年全年では伸び悩んだ。そしてそれに対し、LG、Sony、NokiaなどのAndroid下位勢力が盛り返してきた。

コンスタントにマーケットシェアを伸ばしているのはAndroidだが、とくにヨーロッパではWindows PhoneもiOSの落ち込みに一部貢献し、自己のシェアを8.7%へと上昇させた。ヨーロッパの五大市場(イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、スペイン)では11月までの3か月のシェアが10%となり、それまでに比べて5.3%増加した。

一方Appleのシェアは前年比で下降し、とくに合衆国市場では10%近く落ち込んだ(下表, -9.9%)。なお合衆国のWindows Phoneは、同じ期間に2.1%増加して4.7%になった(下表)。

[表1]

イタリアでもAppleのマーケットシェアは大きく下降して、11月の前年比で9.1%のシェア喪失を経験した。上記EU5か国では、iOSのシェアの落ち込み幅は6.5%だった(下表)。

ヨーロッパではWindows Phoneだけでなく、Androidもシェアを伸ばし、7.6%の上昇、69.1%のマーケットシェアを達成した(上表)。また合衆国ではAndroidのシェアは8%伸びて50.3%となった(表1)。

ヨーロッパで伸び始めたWindows Phoneだが、合衆国と中国では依然として苦戦が続き、とくに中国市場では2.7%のシェアしかなく、しかも前年比の伸びがない(下表)。

Kantar Worldpanel ComTechの戦略的インサイト部長Dominic Sunneboは、Windows Phoneについて次のように述べている: “スマートフォンの市場で勝つために中国と合衆国を征服する必要はないが、どちらか一つで成功する必要はある。しかしWindows Phoneは今のところ、両国で今後伸びていく兆候がほとんどない。これらの市場で早急に力をつけないかぎり、ファンによる波及効果の乏しさがその市場性の深刻な制約になるだろう”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


2013年のモバイルアプリのベスト(iOSとAndroid)

あけましておめでとう。新たな365日も、地球が太陽と衝突せずに終わることを、祈りましょう。今年もよろしく!

ところでこの記事は今2013年12月31日に書いてるんだけど、したがって、ちょいとお酒が入っている。またこの日は例年、編集部内はリストだらけだ。たとえば、ベストガジェットの記事は、もう読んだかな? ここでは、ベストモバイルアプリをリストアップしよう。

でもそれは、数字が頼りではない。数字で言うなら、毎年々々永遠に、Angry Birdsの亜流のようなゲームがトップになる。この記事における選択基準は、毎日々々モバイルのアプリに関する記事ばっかし書いているギークたち数名の“好み”だ。良いアプリも、だめなアプリも、ひどいアプリも、すべてチェックした。そのあと、全員で激しく議論した結果、以下のものが選ばれた。

2013年に出たアプリがほとんどだけど、一部、2012年末ぎりぎり、というのもある。クロスプラットホームなアプリが多く、ぼくらもそれを選択基準にしたけど、iOSオンリーやAndroidオンリーでも、すごく良いアプリは取り上げた。

もちろん、あなたには異論があると思う。コメントで、ご意見を聞かせてほしい。

では、順不同で行こう:

Cover (Androidのみ):

Coverは、実はだれもが欲しかった、と言えるようなロックスクリーン(ロック画面)だ。彼には、そのユーザがよく使うアプリが分かるので、それらのショートカットを正しいタイミングで表示する。職場でGmailとLinkedInを酷使する人なら、自分のオフィスに入室した途端にそれらのショートカットが画面に出現する。車を運転中なら、WazeやPandoraなど、あなたがいちばん必要とするアプリが出る。

Seene (iOSのみ):

Lytroさん、かわいそう! 撮影後に写真のピントの位置を変えられるなど、いろんなトリックを盛り込んだこのカメラは、デビュー当時の2011年には大きな話題になった。

モバイルは、大量の一般消費者向けデジカメをゴミ集積所に送り込んだが、次は、やはりモバイルアプリのおかげで、Lytroのような特殊な専用ハードウェアが要らなくなった。それは、Seeneというアプリだ。Seeneを使うと、まるでラリっているときの視界ような3D写真を撮れる。iPhoneを持ったユーザが移動する間に自動的にたくさんの写真を撮り、それらを特殊なコンピュータヴィジョン技術で合成するのだ。

Newsblur (iOS, Android)

Google Readerは2013年の7月に亡くなったが、その後、その代替アプリが大量に雨後の筍した。どれもそれぞれ、得手不得手はあるけど、とりわけ良くできているのがNewsBlurだ。速いし、クロスプラットホームだし、しかも超きれいだ。

 

QuizUp (iOSのみ):

2013年のちょうど半ばごろ、アイスランドのゲームスタジオPlain Vanillaは、一度かぎりのクイズの提供から、あらゆる話題を集めたクイズ集合にスイッチした。そして、それは当たった。今ではクイズの問題が20万以上あり、複数のプレーヤーがリアルタイムで同時にプレイできる。インタフェイスがゴージャスだ。2013年のベストゲームの一員、と言っても間違いないね。

Cycloramic (iOSのみ):

 

iPhoneを床の上などに置き、ボタンを押すと、その数秒後に、その部屋の全周360度を見ることができる(その間、あなたはiPhoneの画面を凝視しているだけだ)。

まるで手品のように、こいつはiPhone 5sの振動生成モーターの力で、床面に立ったままのiPhoneを回転させる。たまに失敗するが、うまくいったときは、誰もがビックリ仰天する。

BillGuard (今はiOSのみ, Androidは”もうすぐ”):

BillGuardのCEOによると、もっと”MintらしいMint“を作りたかったのだそうだ。その豪語のとおり、いい仕事してますよ(まあMintが5年も経って古くなったせいもあるが)。BillGuardはユーザの出費を追跡し、美麗なインタフェイスで分析し、怪しげな請求などは高輝度表示して警告する。またユーザがよく利用する店などに関しては、そこのクーポンを自動的に見つけるから、次回の買い物のお助けになるかも。

Oyster (iOSのみ):

ぼくの2014年の新年の誓いは、2013年の新年の誓いが一体何だったか、思い出すことだ。しかし、新年の誓いが、もっとたくさん本を読むこと、の人は、Oysterで決まりだ。月額10ドル弱で、約10万冊の本にアクセスできる。

 

 

HeyDay (iOSのみ):

自分が作りたいと思ったものを、すでに誰かがとっても上手に作っていた…という経験は人生につきものだ。ぼくの場合は、自動化メモ日記アプリHeyDayがそれだ。写真やビデオやGPSの位置情報などを、タイムスタンプ付きで勝手に放り込んでくれる。同社は曰く、“ユーザは何もしない日記”だ。何もしないとは言っても、書き込みは自由にできる。

TimeHop (iOSのみ):

TimeHopはたくさんのソーシャルネットワークのアカウントを走査して、あなたがし忘れていることや、中途半端で放ってあるものを見つける。また、その日やったことを、思い出させてくれる。つまり、タイムカプセルの中身を、知らせてくれる。歴史アプリだが、見せてくれるのは「あなたのその日の歴史」、ないし、やったことの履歴だ。これと付き合っていると、寝る時間を失う人もいるかもしれない。

 

 

Clumsy Ninja (iOSのみ):

Clumsy NinjaはTamagotchiに似ているが、主人公は忍者の服を着た酔っ払いだ。ユーザは、その忍者にスキルを教えながらプレイする。最初は、まともに歩くことすらできない。でも最後には、とんぼ返りや空手チョップなどもできるようになる。ひまつぶしのための、くだらないゲーム、と言えないこともないが、でも携帯電話でここまでできる、というのがすごい。忍者人形のアニメーションなんか、すごくよくできている。

Agent (Androidのみ):

Agentは、Appleがアプリに関して方針を変えるか、またはApple無承認の自作アプリを使わないかぎり、iOS上には絶対にありえないアプリだ。 Agentは、元々有脳なスマートフォンを、より有脳にする。すなわち、スマートフォンがよりスマートになる。電池残量が少なくなったら、Bluetoothをoffにしたり、画面をやや暗くして省エネモードにする。ユーザが眠っていたら、電話の呼び出し音を鳴らさない。ただしあらかじめ指定した重要人物からの入呼(電話またはテキスト)なら、鳴る。運転してれば、おことわりのメッセージを相手に自動的に送る。いつもの駐車場所に停車したら、その機能を自動的にoffる。

Tinder (iOS, Android):

Tinderは、スワイプを1回するだけの、超簡単なデートアプリ。気に入った相手なら、右へスワイプ。タイプじゃないなら、左へスワイプ。相手もあなたの写真を見て右スワイプしたら、カップル成立!

ぼくがこんなアプリを使っててカノジョに見つかったら、鼻が折れるぐらい、ぶん殴られるだろう。完全に“彼女いない”の人しか、使えないね。

Digg (iOS, Android):

オーナーが2012年に変わって、2013年にはかなりのトラフィックを稼いだ。モバイルアプリも作ったが、こいつが、なかなか良い。コンテンツを編集者が手入れしているから、見やすくなった。またニューズリーダーは、故Google Readerよりずっとしっかりしている。

Duolingo (iOS, Android):

Duolingoの悪口を言う人を見つけるのは至難だ。このアプリは、今年(2013)のインターネットの寵児、そしてそれも当然。これまでの言語学習アプリ/アプリケーションの中で、最高だろう。しかも無料だ。翻訳の練習問題がCNNやBuzzFeedなどの記事なので、それがDuolingの収入源になっている。

Sunrise (iOS):

AppleはiOS 7でカレンダーをめちゃめちゃにした? ぼくも、同感だ。でもFoursquare出身の二人が、きれいで使いやすいカレンダーを作ってくれた。このほか、Fantastical (iOS)、Tempo (iOS)、Any.do Cal (Android)などもいいね。

Vine (iOS, Android):

Vineは、立ち上がる数か月前に早くも買収されたのだから、それは2013年のインターネット奇譚の一つだ。6秒のループビデオを共有するだけのアプリだから、Instagramがビデオを始めたときVineの死を予言する評論家が多かった。でもVineはいまだに健在で、インターネットの上でいちばんおかしなビデオを見たければ、Vineしかない。

〔訳注: 原文はコメントが60件もあるので、モバイルアプリに関するほかの人たちの意見を知りたい人は、ぜひ読んでください。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、iPhoneのカメラでフル解像度毎秒30枚の撮影ができるアプリのスタートアップ、SnappyLabsを買収

Appleはファウンダーがたった1人で運営しているカメラ・テクノロジーのスタートアップ、 SnappyLabsを買収したという情報が入った[アップデート:2014/ 1/5 太平洋時間9:15am:Appleはこの買収を確認した] 。

SnappyLabsのファウンダー、John Papandriopoulosはめるボルン大学から電気工学の博士号を得た技術者で、彼の発明したテクノロジーにより、SnappyCamはフル解像度でiPhoneのカメラで毎秒20コマから30コマの画像をフル解像度で撮影することができる。

私がSnappyLabsに何か異変があるのに気づいたのは「SnappyCamが突然App Storeから消えSnappyLabs‘のすべてのウェブサイトが停止した」という通報を受けたためだ。この情報源はその後「SnappyLabsはAppleに買収された」と報じてきた。情報源によれば、同社に関心を寄せていたのはAppleだけではなかったもようだ。買収の金額などの詳細はまだ分からないが、Appleに問い合わせ中だ。

[アップデート:2014/ 1/5 太平洋時間9:15am:AppleはSnappyLabsを買収したというこの記事の内容を確認した。Appleは声明で次のように付け加えている。「Appleは時折小規模なテクノロジー企業を買収してきた。 通例、われわれはこうした買収の目的や将来計画について説明しない」

SnappyLabsの価値はPapandriopoulosの撮影テクノロジーのブレークスルーにあるはずだ。このようにハードなテクノロジーを持つ非常にリーンなチーム(たった1人だ)を買収するのはAppleのこれまでの戦略に合致している。

PapandriopoulosはiPhoneのカメラで静止画の高速連写を可能にするSnappyCamをApp Storeで1ドルで販売してきた。私が7月に紹介記事を書いた後、Papandriopoulosは「SnappyCamは9カ国で有料アプリのトップにランクインした」と知らせてきた。この売上のおかでPapandriopoulosはベンチャーキャピタルに頼ることなく運営を続けることができたものと思われる。

Papandriopoulosは7月、私の取材に応えて「離散コサイン変換に関してインスピレーションが閃いた。それによってJPG画像フォーマットを事実上まったく新しいものに改良できた」と語った。現在は削除されているブログ記事でPapandriopoulosはこう説明している。

まずわれわれは高速な離散コサイン変換(DCT)のアルゴリズムを研究した。次いでARMのNEON SIMD コ・プロセッサのアーキテクチャに最適化された新しいアルゴリズムの開発に成功した。最終プロダクトは1万行の手動で最適化されたアセンブリー・コードと2万行の低レベルCコードとなった。ちなみにSnappyCamのアプリは5万行弱のObjective Cコードからなる。

JPEG圧縮は(上記の)DCTと ハフマン・ロスレス圧縮という2つの部分からなる。われわれは素晴らしく高速なDCTの実装に成功したが、するとハフマン圧縮がボトルネックとなった。のの部分については、われわれはARMプロセッサのアーキテクチャに最適化され、高度にチューンされたセンブリー言語のプログラムを書いた。

Papandriopoulosを会社ごとスカウトすることに成功したのでAppleはこのテクノロジーをiPhoneだけでなく、iPad、Mac、MacBookのカメラに自由に組み込むことができるようになった。カメラはスマートフォンにとってもっとも重要な機能の一つだから、フル解像度で高速バースト撮影モードが提供できることはライバルに対して大きな強みとなる。.

ちなみにPapandriopoulosは以前サンフランシスコで行われたあるパレードでiPhoneに扮装したことがある。Appleにとってまさに適材といえるだろう。

SnappyLabsについては私の紹介記事を参照

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


共有時に選んだ相手とのみ、簡単に位置情報シェアを行うMarco Polo

Marco Poloというスマートフォンアプリケーションがある。友だちがどこにいるのかを探したり、待ち合わせをしたりするのにも使えるアプリケーションだ。

アプリケーションの仕組みは名前そのままだ。子供たちの間でメジャーなマルコポーロというゲームと同じような感じで利用する。テキストメッセージでお互いの情報をやり取りするのではなく、単にアプリケーションの「Marco」ボタンを押し、自分のいる場所を示すピンをシェアするのだ。「Marco」ボタンを押すと、誰とシェアするのかを設定する友達リストが表示される。そのリストからシェアしたい友人を選ぶ(位置を示すピンにメッセージや画像を付け加えることもできる)。

逆に友人からの位置情報を受け取った際は、自分も情報をシェアするかどうかを選ぶことができる。また、アプリケーションを持っていない人には、自分の場所情報を表示するリンクが送られることになる。

もちろん、SoLoMo(social-local-mobile)というバズワードも生まれてくるくらいに、位置情報などを取り扱うアプリケーションは数多くリリースされている。しかし、このMarco Poloのような狙いをもつアプリケーションは数少ないのではないかと思う。

共同ファウンダーのAneel Ranadiveはメッセージを送るよりも押し付けがましくなく(控えめで)、また堅苦しくないやり方で情報共有をしようと目指しているそうだ。AppleのFind My Friendsや、Forusquare、あるいはFacebookなどとは根本的に異なるものだとも述べている。たとえばFind My Friendsのように、常に位置情報を公開するのではなく、そしてFoursquareと違って公開時に共有相手を選ぶことができるようになっているのだ(特定の場所について、一部の人とは情報共有したくないのだが、しかしアンフレンドはしたくないといったときに便利だろう)。最近はSnapchatのようなツールで、相手も時間もともに制限的に情報をシェアしようという動きが広まっており、そのトレンドにものるものだと言えるかもしえrない。

(Update:何人かの人からGlympseがあるじゃないかとツイートを受け取った。なるほど、確かに狙いは同じところにあるのかもしれない。ただ、個人的な感想を言わせて貰えれば、実装方法にはなかなか大きな違いがあるように感じる)。

尚、このMarco PoloはPinchitをリリースしたのと同じメンバーによるものだ。投資家(兼カリフォルニア州6分割構想の唱導者)であるTim Draperや、Facebookの共同ファウンダーであるEduardo Saverinなどからのシード資金を集めてクーポンサービス系のサービスを提供しようとしていた。Marco Poloのリリースにより、スタートアップは方向転換することとなったわけだ。

Marco PoloはiPhone版が提供されていて、Android版もベータ版ではあるが利用できる状態にある。但しRanadiveによれば、一般公開したのはつい最近のことであり、ようやくテスト段階を抜けだしたところであるとのこと。

こちらでもアプリケーションを試してみた。親しい友人で同アプリケーションを使っている人はまだいないようで、実際に友だちに会うための用途としては利用できなかった。しかしRanadiveが居場所を通知してくれるのを見ているだけでも、なかなか面白そうな感じをうけた。また限定的な範囲に情報を公開することが簡単に行えるわけで、いわゆる「利用障壁」も低いアプリケーションであるように感じる。

面白そうだと感じた方は、こちらでアプリケーションを入手することができる。

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(翻訳:Maeda, H


過去へのタイムトラベル気分を味わえるPic A Moment(Instagramの指定日時検索)

過去のある時点、とある場所に、いったい何があったのかを見てみたくなることがある。新しいシンプルなPic A Momentというモバイルアプリケーションが、それを可能にしてくれる。具体的にはInstagramの写真を検索するもので、都市名や店舗名などの場所と日付を指定して検索すると、指定した時期にその場所で撮影された写真を表示する。

場所の様子を見たいだけなら、Foursquareのチェックイン写真などを見るのが良いだろう。このPic A Momentは、コンサートやスポーツイベント、あるいは何らかの大事件等、その場所で過去発生したイベントの様子などを見るのに便利な感じだ。

使い方も簡単だ。スライダーを動かして、見てみたい日を指定する(本日、1日前、1週間前、1ヵ月前などを選択することができ、また特定の日付を入力することもできる)。但し、今のところはすべての日程を検索できるわけではなく、過去数ヶ月間に限定されている。日付の指定が終われば場所の名前を検索して、検索結果から見たい場所を選択する。場所が特定できる特定の店舗や都市名ではなく、たとえば「Starbucks」などメジャーな場所を検索した場合には、現在地に近い場所から順に表示されるようにもなっている。

指定した日時の結果を表示しつつ、画面上部のWolfram Alphaティッカーには、同じ日に起きた他の場所での事件やイベントが表示される。また画面下部のウィジェットには、その日の天候も表示される。写真をタップすれば拡大表示され、そこに表示されるユーザー名をタップすればInstagramのプロフィールページが開かれる。

Pic A Momentの共同制作者であるJose Azanza Ariasは、ジャーナリストやマーケッターにとっても便利に使える可能性があるツールだと述べている。「近くの人や同じ場所にいったことのある人を発見して、それらの人とInstagram上で交流するという使い方もあるでしょう」とのこと。

アプリケーションの開発はWunderman Buenos Airesというデジタルエージェンシーのクリエイティブおよび開発者たちが行ったものだ。2013年に、サイドプロジェクトとしてアプリケーションの開発に着手した。ちなみに以前にも迷子の犬を探すためのBack2getherというアプリケーションをリリースしている。

Ariasによれば、日々、世界中から集められた数多くの写真を目にしながら、その写真の意味するところやコンテクストなどを充分に理解しているとはいえないのではないかと考えるうちに、Pic A Momentのコンセプトを思いついたのだそうだ。こうしたコンセプトに基づき、さらに写真にまつわる情報を活用する機能を追加していく予定であるとも述べている。

位置情報に基づくInstagramの検索ツールは他にもある。たとえばInstalookGramoryなどを思い出す人もいるだろう。あるいは写真を使ったタイムトラベルということであれば、個人で撮影した写真を対象としている点が異なるがMemoirTimehopといったものもある。

Pic A Momentは後発であるだけに、iOS 7フレンドリーなインタフェースを持ち、そして詳細な住所の入力なども必要なく、簡単かつ素早く操作できるというメリットもある。

アプリケーションのリリースは2013年12月。iTunes App Storeに登録されていて、英語およびスペイン語で動作する。

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(翻訳:Maeda, H


スマートフォンの充電ケーブルを「すっきり」かつ「多機能」にするTorso

バッグなどにいれた充電ケーブルがこんがらがってしまうことに苛ついてしょうがないという人は検討してみてはどうだろう。何の話かといえば、現在Kickstarterにて5万ドルの調達を目標としているTorsoのことだ。決してもつれないし、ガジェット好きの目にも納得の外観をしている。

Torsoを簡単にいえば、充電ケーブルを短くして、短く、折り曲げられるスティック状の形に変身させたものだ。スタンドとしても利用でき、ハンズフリーでFacetimeを行ったり、セルフタイマー撮影用に用いたり、あるいは充電中に画面が見えるように立てておくような使い方もできる。

あるいはヘッドフォンのケーブルを巻いておくスプールとしても利用できる。これを使えばバッグの中で引き綱を付けた複数の犬が勝手に動きまわったかのような結び目ができてしまうのを防ぐことが出来る。

このTorsoは、2012年にリリースされたTwigの後継となるものだ。Twigも2012年の7月にKickstarterに登録され、16万8000ドルの資金を集めた。但しこちらは以前のiPhoneで採用されていた30ピンコネクター専用のプロダクトとなっていた。

Appleは新機種で8ピンのLightingコネクターを採用しており、TorsoもアップデートしてiPhone 5s/5cに対応したというわけだ(iPhoneをきちんとホールドするのにクレードルを用いるようになった)。

また、今回からMicro USBバージョンも用意されることとなった。これによりほとんどのAndroidスマートフォンに対応できることになったわけだ(スタンド用途で用いる場合、スマートフォンの下部中央に充電ポートがあるタイプである必要がある)。

また、旧型のiPhone/iPodを使っている人のために、30ピンバージョンも提供されることとなっている。但しこちらは昨年のTwigに新たな名前を付したものだ。

(コネクタータイプによって、適した形状のTorsoを選択する必要がある。1つでいろいろなコネクターに対応するわけではないのでご注意を。)

Kickstarterプロジェクトなので当然のことではあるが、Torsoは現在のところプロトタイプだ。出資の申込みをしても、最終プロダクトを入手できるまでには3ヵ月以上かかることは認識しておきたい。

このTorsoが目標額を調達できた場合(現在、28日を残して半分ほどの額を調達している)、4月ないし5月にプロダクトの出荷を開始したい意向らしい。すなわち、今現在30ピンのiOSモデルを使っている人も、モデルの選択には慎重である必要がある。もちろんLightningコネクターやMicro USB採用モデルについては、そうはやいうちにコネクタータイプが変更になることはないだろう。

Micro USB Torsoは、早期申込み割引が適用された場合は15ドルで入手することができる。30ピンiOS TorsoおよびLightning Torsoは、いずれも早期割引の場合でそれぞれ19ドルおよび23ドルとなっている。

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(翻訳:Maeda, H


クリスマスにモバイルアプリケーションのダウンロード数が増加する傾向に歯止め?!

広告プラットフォームを運営し、モバイル分析も行っているFlurryから、2013年クリスマス近辺のアプリケーションダウンロード動向についての年次レポートがリリースされた。例年のように、やはりクリスマスのアプリケーションダウンロード数は大幅に増加している。プレゼントにもらったiPadを開封して、そしてソフトウェアをダウンロードするという振る舞いがあちこちで行われているわけだ。但し、「クリスマスといえばアプリケーション」という動きは、徐々に落ち着きを見せ始めるのかもしれないという数値も出ているのだそうだ。

アプリケーションのダウンロード数で見ると、今年も過去最高を達成し、そしてクリスマス当日のダウンロード数も2012年比で11%の伸びとなった。しかしこの数字、ここ数年の伸び率に比べると大いに減ってしまっているのだ。たとえば2011年と2012年を比較すると、クリスマスのダウンロード数は90%の増加となっていた。また12月全体で見ても、2011年に比べて2012年は97%増となっている。しかし今年は、クリスマス当日についてはさきほどの通り11%。12月全体で見ても25%という数値になっているのだ。

Flurryは、数値的な減少傾向を、先進国におけるスマートフォンおよびタブレット市場が成熟期に入っていることによるものだと結論づけている。「飽和」しているという言葉は使っていないが、スマートフォンやタブレットが世に出てきてそれなりの年月が経過している。しかも毎年毎年、かなりの数が販売されてきた。そうであってみれば、今後の市場成長見通しについて、懐疑的になるむきもある。

クリスマス当日のダウンロード数と、12月中クリスマス前のダウンロード数を比べると、クリスマス当日のダウンロード数が91%の増加を示している。やはりプレゼントが貰える日は、皆が喜んでアプリケーションをダウンロードしているのだ。但しこれも「落ち着き」が見られる状況ではあるようだ。すなわち2011年や2012年においては、クリスマス当日のダウンロード数は通常の日の2倍以上になっていたのだ。今年はこの指標に届かなかったということになる。

ダウンロード数の変化が落ち着きつつあるというデータが、すなわちスマートフォン市場が停滞しつつあるということを意味するものではない。クリスマス当日のダウンロード数が思ったほどに増加しないのも、これはスマートフォンがより日用品化していることの現れであるとみることもできる。アプリケーションストアも生活の一部に入り込んでいるのだとみる見方だ。以前はプレゼントしてもらって、説明を受けながらアプリケーションをダウンロードして試してみるという人も多かった。しかし今ではいつでも自分でアプリケーションを購入するというスタイルが広まっていると見ることもできる。新しいデバイスがアクティベートされるのは、やはりクリスマスが多いようだ。しかしこちらでも普段の日との差は縮まりつつある。

ディベロッパー側の話とすれば、ホリデー期間に価格を下げるなどのセールスを行うことの有効性は間違いないと思われる。しかし大幅な値下げを行って、販売額の低下を量で補おうという考えはうまくいかなくなりつつあるのかもしれない。この傾向が続いて、クリスマスといえども普通の日と変わらないというところまでいくのか、それとも、普段の日との差は小さくなりつつも、それでもクリスマスのダウンロード数は他の日を凌ぎ続けるのかどうか、これから数年はデータを楽しみにみていきたいと思う。

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(翻訳:Maeda, H