6 River Systemsが人間作業者と協調する倉庫ロボットを発表

Amazonが2012年にKiva Systemsを買収したときには、他の小売業者やサードパーティフルフィルメントセンターはパニックに陥った。電子商取引の巨人はKivaのロボットを市場から引き揚げ、競合相手から重要な生産性向上ツールを取り上げた。それ以来、倉庫からの要求に応えるために多くの新規参入者が勃興してきた。しかし、この世界で最も期待されていたロボットはずっとリリースされないままだった。だがそれも今日で終わりだ。

マサチューセッツ州ウォルサムに拠点を置く6 River Systems社(6RS)が、遂に彼らの「協調フルフィルメントシステム」を購入可能なものにしたのだ。元Kiva幹部のJerome DuboisとRylan Hamiltonが、MimioのChristopher Cacioppoと共同で創業した6RSは、そのフラッグシップロボットに、Charles川にちなんでChuckという名前をつけた。

Duboisは言う「Chuckは既に倉庫で使われているピックカートのように見えます。それは自律的で、自力で移動することが可能です。そして、ここが目玉なのですが、同行者をリードしながら働くことができるのです」。言い換えれば、このロボットは人間の側で協力するようにデザインされていて、ただ人間を置き換えることを目指してはいないのだ。

6 River Systemsのロボットは、アイテムを取り出す必要のある棚の場所まで働き手を誘導する。

Chuckは長さ約3フィート、幅2フィートであり、約3.5フィートの高さの棚を搭載して4フィートの高さになる。高さは、ほとんどの働き手たちが快適と思える高さに調整することが可能だ。

働き手たちが、アイテムを棚から素早く下ろすことが可能になるようにガイドするために、Chuckは11インチのタッチスクリーンを搭載している。スクリーンにはこれからピックアップすべきアイテムの画像と、ピックアップすべき数、そしてSKUやバーコードのようなアイテム上の数字IDが表示される。そして、働き手に次にどの方向へ行くべきかを指し示す。

センサーとソフトウェアがChuckにデータを追跡させて、働き手にフィードバックを返させることができる。例えば個人的な記録を達成した際に祝福したり、改善が必要な点について通知したりという具合だ。とDuboisは説明した。

Duboisは言う「現在は要員決定の多くを紙とクリップボードに頼っている倉庫運営者たちに、データの観点から情報を提供することが可能です。彼らは倉庫がどのように運営されているかをリアルタイムに知ることができるようになります。そして彼らは、あなたが通路5でのこの種のアイテムでは本当に苦労しているけれど、違う商品のある通路9では素晴らしいパフォーマンスを出していることを知ることになります」。

このスタートアップは、LocusFetchIAMRethinkといった、他の産業ロボットメーカーたちと競合する。そうしたロボットたちは、もちろん、すべて異なる形状を持っている。例えばIAMロボットはアームと吸引カップを使ってアイテムをピックアップする。Fetchロボットはペアで用いられ、1台は先導を行い、もう1台は品物の運搬と様々な作業を行う。そしてLocus Roboticsのユニットは、倉庫の棚の間を自律的に移動し、近くの働き手を呼んで指定したアイテムをカートへと入れさせる。

6RSの600万ドルのシードラウンドで投資を行った、Eclipse VenturesのパートナーSeth Winterrothが、6RSのロボットが市場に出たことを告げた「6RSが顧客の居る場所で、システムを統合すると聞いています。まずスループットの観点から顧客にとってのかなりの効率改善を実装し、それを大規模に展開して行くのです」。

Winterrothは、この業界では多くの会社が、魅力的なテクノロジーを開発しているものの、最後にこの市場で勝ち残るためには、倉庫環境の中で本当に何が起きているのかに集中し、安全に働き手のピックアップ速度を上げる手助けをすることが必要だと強調した。

新しい6RSロボットは、来週シカゴで開催される、サプライチェーン、製造、そして自動化ギークたちのための重要なトレードショーであるProMatに出展される予定だ。

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(翻訳:Sako)

MatrixのVoiceボードがあればRaspberry Piで動くAlexaを作れる

Matrix Labsが、Raspberry Pi用の音声認識AIのクラウドファンディングに成功した。これがあれば誰でも、自分ちの地下室でAlexaを作れるだろう。Rodolfo SaccomanとBrian Sanchezが初めて作ったボード製品Creatorは、Raspberry Piの上部にフィットし(上図)、8つのマイクロフォン、温度センサー、紫外線センサー、圧力センサー、3Dの位置センサーなどがついている。しかし、もっとシンプルなVoiceは、直径3.14インチのボード上にオープンソースの音声認識プラットホームVOICE RECOGNITIONを搭載し、花びら状に配置した7つのMEMSマイクロフォンがXilinx Spartan6 FPGAと64 Mbit SDRAMに接続され、そして18個のRGBW LEDと64のGPIOを装備している。つまり、音声認識によるライトショーが可能だ。

99ドルのVoiceはもうすぐ発売だが、Creatorはここで買える

同社はAzoic VenturesとRokk3r Labsから生まれ、これまでに580万ドルを調達した。99ドルの新製品は、オンラインでもうすぐ発売される(上述)。基本的にMatrixが目指しているのは、ロボットの自作キットだ。

Saccomanは曰く、“目標は人びとのアプリケーションや事業やアイデアを実現可能にするイネーブラー(enabler, 可能にするもの)をハードウェアで提供することだ。とくに、機械学習やコンピュータービジョン、人工知能などを初心者のデベロッパーでも簡単に利用・実装できるようにしたい”。

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ご覧のようにVoiceとCreatorはRaspberry Piの上部にフィットして、相当高度な機能性を提供する。DIYファンが主なターゲットだが、完全にオープンソースなので製品のベースとしても気軽に使える。すばらしくクールなキットだから、将来の地球を征服するロボットがRaspberry Piで動いていたら、歓迎するね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

国内のコミュニケーションロボット市場が成長――2020年度は87億4000万円の規模に

2014年に発売されたソフトバンクの家庭向け人型ロボット「Pepper」。このPepperを皮切りに、コミュニケーションロボットに関するニュースは事欠かない。最近では「変なホテル 舞浜 東京ベイ」では全客室にコミュニケーションロボット「Tapia(タピア)」が設置されたり、横浜銀行 大船支店には人型コミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」が導入されたりと、ずいぶん日常に生活に浸透してきた。

3月28日に矢野経済研究所が発表した調査結果によれば、2015年度の国内のコミュニケーションロボット市場の規模は23億8500万円、前年度比で279.9%と大きく成長したという。

新製品の投入で市場が急成長

コミュニケーションロボットの定義は様々だが、この調査では人の言語や顔、存在などの認識機能や人からのボディタッチ(接触)の検知機能、得られた外部情報に応じて自律的に反応する機能を持つロボットとしている。

そんなコミュニケーションロボットは、主に会話型、非会話(動作)型、会話&動作複合型の3つに分類されるが、とりわけ注目を集めているのがPepperに代表される会話&動作複合型のものだ。すでに実感している読者も多そうだが、2015年頃に会話&動作複合型のコミュニケーションロボットの新製品が続々と投下されることによって市場は大きく成長。前年度比279.9%という大幅な成長につながったというわけだ。

2020年度には87億円市場に

筆者の周りでも2016年頃からは“ロボット”という単語は頻繁に耳にするようになっていたが、実用化というと正直ピンと来ていなかった。だが調査によれば、今後コミュニケーションロボットの市場はさらに成長していく見込みだという。

2016年度に入ってから国立研究開発法人日本医療研究開発機構(Japan Agency for Medical Research and Development:AMED)による介護施設を対象とした大規模実証調査が実施されている。これによって医療、介護現場におけるコミュニケーションロボットの導入機運が高まるほか、2020年に向けたインバウンド需要の拡大によって交通機関や各種施設での観光案内などの役割としても期待が高い。

2016年度以降も市場は順調に拡大していき、2020年度にコミュニケーションロボット市場は87億4000万円の規模になるとしている。

photo by Kate McCully

安全ゾーンと安全でないゾーンのあいだに‘お友達ゾーン’を設けるロボット安全技術

言うまでもなく、ロボットや大型機械を使う仕事には、つねにかなりの危険性が伴う。正しい使用技術の徹底教育や、労働者に配慮した倫理性の高い企業は、どこにでもあるとは限らない(たとえばBloomberg Businessweekに、こんな優れた記事がある)。いわゆる‘スマートな’ロボットも、この点は同じだ。そこでドイツのFraunhofer研究所は、工場などで人とロボットがコラボレーションする場合の、直感的なモデルを提案する。

ロボットを使っている現場には、基本的に二つのゾーンがある。安全なゾーンと、安全でないゾーンだ。ロボットは動きが速くて力も強いから、そのリーチ内は基本的に安全でない。ここから先はリーチではない、と指定されたゾーンは、公式に安全だ。しかし安全ゾーンに入ったら、ロボットを操作できないことが多い。

人間とロボットが頻繁に関わりあう仕事…部品を検査する、物を渡す、そばを通る、などなど…では、ロボットと仲良く楽しく仕事できるための第三のゾーンがあった方が良い。Fraunhoferの人たちは、それをKooperation Zonen(協力ゾーン)と呼んでいる。

彼らのモデルは、カメラを使ってロボットのある場所の人間の位置を調べる。人間がグリーンのゾーンにいたら、ロボットは全速で仕事をしてベストの結果を出す。人間がもっとロボットに近い協力ゾーンに入ったら、ロボットは停止をせずに仕事を続けるが、それをゆっくりやったり、人間のいる側ではアームを指定位置まで下げたりする。

人間がさらに近づいてレッドゾーンに入ったら、ロボットは完全に停止する。絶対にロボットが動いてはいけない、そんな至近の距離に人間は、ロボットのシャットダウンや、内部を調べるときに、入ることがありえる。

この安全技術の研究開発のトップMathias Putzは曰く: “すでに研究開発段階でのテストは好成績で終了しているから、今年は業界の組合などに働きかけて、実地試験をやりたい”。

今は多くの産業でロボットが活躍しているが、その運転やメンテナンスはもっぱら人間の仕事だ。人間とロボットの健全な対話的関係を築くこのような技術は、すごくいいな、とぼくは思う。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ロボットの皮膚の3Dプリントを研究しているMITのチームが自己防衛のために色を変える甲虫から重要なヒントを得た

Subramanian Sundaramのチームは、3Dプリントによるロボットの制作で行き詰まったとき、ロボット屋さんがよくやることだが、自然へと目を向けた。そしてこのMITの研究者たちのチームはごく最近、golden tortoise beetle(ゴールデンカメノコハムシ)から、ヒントをいただいた。それは、ユニークなカモフラージュを習性とする、北米原産の甲虫類だ。

脅威に直面すると、この甲虫の甲の金色が消えて、半透明の赤茶色になる。MITの科学者たちは、未来のロボットの皮膚…本体表面のセンサーなどを保護する…になることを目指して、柔軟性のある薄膜を3Dプリントで作ることを目指していたが、甲虫のこの振る舞いを見てアイデアがひらめいた。

このバイオミミクリー(biomimicry)について、長期的な研究のごく一部で自然からヒントを得たことを、Sundaramは謙虚に語る: “人間の能力はまだとても後れているから、どうしても自然に頼ろうとする”。とは言っても、人間が生物の種を作り出すことはまだまだできない、と彼は述べる。

彼はこう語る: “月を目指していたけど、やっと木のてっぺんに到達したようなものだ。ヒントを得るために甲虫を研究したが、このようなものを人間が作れるようになるのは、まだまだ遠い先の話だ。生物の能力は桁外れにすごい。われわれはそのごく一部を借りようとしているだけだが、それでも、その機能の実装はとても難しい”。

今回チームは、甲虫の単純な自己防衛能力を借りて、3Dプリントで作った柔軟な基質に、光学的な変化を作り出そうとした。“センサーが何かをセンスしたら、皮膚の色が変わるようにしたかった”、とSundaramは語る。“反応とそれに対する動作の起動(アクチュエーション)は、3Dプリントの最大の問題のひとつだが、光学的な変化なら比較的容易だ”。

彼らの3Dプリントプロセスは、6種類の素材を3DプリンターMultiFab 3Dに通すことによって行われる。そしてそのプリント物に銅とセラミック製のヒーターを使い、半導体性のプラスチックを挿入する。その一回の3Dプリントプロセスで、チームは、自然の機能を模倣する回路基板を作ることができた。

大量のセンサーを搭載したロボットを3Dプリントするためには、この技術がそのための重要な一歩だ、とチームは信じている。同じくMITの別のチームが、加熱すると形を変えるロボットの3Dプリントを研究しているが、自然の模倣は、彼らにとっても参考になるだろう。

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子ども向けのプログラマブルなロボット工作キットを多種類提供しているMakeblockがシリーズBで$30Mを調達

子どもたちが単純なおもちゃで単純に遊んでいた時代があったよね。もちろん今でもそれはできるけど、親たちはますます、テクノロジーをぎっしり詰め込んだ玩具を買い与え、将来はソフトウェアのデベロッパーやロボットのエンジニアとして楽な生活ができることを願う。先月ニューヨークでInternational Toy Fairを開催したToy Industry Association(玩具産業協会)にいたっては、ロボット教育が2017年の玩具市場の主要なトレンドだ、とまで言い出す始末だ。

そして、深圳のMakeblockはこのほど、シリーズBで3000万ドルを獲得して、そんな親たちにプログラマブルなロボットと、子どもたちやティーンのためのロボット工作キットを提供しようとしている。2011年創業のMakeblockは、今や140か国に顧客がいて、製品は世界中のさまざまな学校2万校の教育者たちが利用している、という。

同社のいちばんよく知られている製品は、mBotシリーズの各種走行車両類と、簡単なモジュール構造の玩具ドローンAirblockだ。後者は初心者でも組み立てられる。しかし同社のテクノロジー玩具製品の種類はとても多くて、中には奇抜なものもある。たとえばMusic Robot Kitには、シロホンと電動の打棒(ばち)がある。組み立てとプログラミングがうまくいけば、楽譜を演奏できたり、ユーザーがリモートのPCのキーボードから弾けたりする。

ドローンキットAirblockは初心者でも航空機ロボットを作れるように設計されている。

Makeblockの製品はグラフィカルな環境でプログラムを作るので、プログラミングがまるでゲーム感覚だ。初心者はプログラミング言語でコードを書いたり、コマンドでロボットを動かしたりしない。画面上で、ゲームのピースを一定の順序で並べるだけだ。

今回のMakeblockへの投資は、Evolution Media ChinaShenzhen Capital Group(深圳資本グループ)がリードした。子どもたちにテクノロジー玩具を与えてプログラミングへ入門させようとする企業は、玩具企業にかぎらず今ではたくさんあるから、今度得た資金はその競争に勝つために投じられる。主な競合他社は、LittleBits, SparkFun, ArcBotics, Flybrixなど、しかもWonder WorkshopOzobotなどは、子どもたちが組み立てるキットではなく、完成品のロボットでプログラミングを学ばせようとしている。

MakeblockのCEO Jasen Wangによると、彼は、農村の貧しい、テクノロジーとは無縁な家に生まれ育った。コンピューターに初めて触ったのは、大学に入ってからだ。だからプログラミングの勉強を始めたのも、遅かった。でもテクノロジー大好き人間になった彼は、より多くの若い学生たちをメイカームーブメントに誘い込むことを仕事にしたい、と考えるようになった。そして、2011年にMakeblockを創業した。

新たな資金の用途は、人員増、製品開発、生産能力の拡大、国際展開と多様だ。中でも重要なのが、アメリカにオフィスを開くこと。投資家たちが期待しているのは、Makeblockが“次世代のLego”になることだ、とCEOは語る。

しかし最近の“子ども製品業界”は合併や買収が盛んだから、今後のMakeblockにも、何らかの(IPO以外の)有利なイグジット(exit, 出口)による市場拡大の機会が、ありうると思うね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

頭蓋骨にドリルで穴を開けるこのロボットは、実は人間にとって朗報だ

意識がなく、動かない人体の頭蓋に穴を開けるロボットを発明したら、多くの人が、“うひゃー、それだけはやめてくれ!”、と思うだろう。でも大丈夫、ここでご紹介する開頭ロボットは、とても良くできている。

このロボットが作られた主な目的は、顕微手術(microsurgery, マイクロサージャリー)、中でもとくに、聴覚に障害のある人の内耳に直接音を伝えるために行う蝸牛インプラントの取り付けだ。

このインプラント手術は1年に何万回も行われているが、リスクが大きくて難しく、わずかなエラーや施術者のわずかな動きで、不治の損傷が生じる。

今では精密を要する工程で機械が多く使われているが、今回はベルン大学の研究者たちが、極端にデリケートで人体への損傷の可能性がある工程を実行するロボットに取り組んだ。それは、頭蓋の正確な位置および深さにドリルで穴を開け、蝸牛の正しい場所への(施術者の)アクセスを与えることだ。

頭蓋とその下の組織に穴を開けるドリルビット。図のiiiとivは、提案されているがまだテストされていない。

チームのペーパーは今日発行のScience Roboticsに載っており、開頭ロボットの成功を述べるとともに、インプラントの取り付けもロボットが行う〔施術者不要〕方式も提案している。

この、ロボットによるドリル操作は、ロボットを外科手術の計画システムや、立体視像、組織タイプの生体検出など、にも応用できることを証明する足がかりになる、と彼らは考えている。もちろん、そのほかの顕微手術も、より前進させるだろう。

ロボットが施術もやるようになったら、脳にドリルで穴を開ける治療プランは不要になる。しかしそれが実現するまでは、このようなロボットが、外科手術において切望されていた一貫性〔人的ゆらぎやむらがないこと〕を提供し、医療技術の人間には不可能な部分を担うことになるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

DoorDasyのCEOがオンデマンド食品配達の未来を語る

今週私はDoorDashのCEO、Tony Xuにインタビューし、オンデマンド食品配送について話を聞いた。記憶している読者もいると思うが、この1月、DoorDashはStarship Technologiesと協力して食品のロボット配送を実験している。

上のビデオでXuと私は食品宅配について課題、収益性、今後の予測など話し合った。

その中でXuはロボット配送について「この分野では変化は急激はさほど急激には起きないだろう」と述べた。Xuは「食品配送の分野では、われわれDoorDashがそうだが、テクノロジーと人間は互いに補完し合うと考えている」といいう。

2015年にアメリカでは2100億ドル分の食品、料理が宅配ないしテイクアウトされた。しかしBusiness Insider Intelligenceによれば、この分野の2大プレイヤー、GrubHub/SeamlessとEat24は両者合せてわずか26億ドル分の売上にしか寄与していない。

つまりこの分野にはきわめて大勢のライバルがいる。同時におそらく食品が宅配される方法もさまざまなのだろう。レストランから料理を引き取って配達する場合もあるだろうし、料理を作る店が出前をすることもあるだろう。それともわれわれが思いつかないだけでまったく別の宅配パターンがあるのかもしれない。

上のビデオでわれわれは広い範囲にわたって議論している。

〔日本版〕ビデオでは0:37あたりから6輪の地上走行ドローンが活躍することろが見られる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ゼラチン製の食べられるロボットの研究―、患部に直接届く薬としての応用可能性も

スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究者らは、この度ゼラチン製のアクチュエータに関する論文を発表した。このテクノロジーを応用すれば、将来食べられるロボットが誕生するかもしれない。

食べられるロボットの開発というのは、一見奇妙な夢のように感じられる。実際に、アクチュエータの開発に関わっていたチームも、現段階ではこのテクノロジーの使い道を完全には見いだせないでいる。EPFLの知能システム研究室(Laboratory of Intelligent Systems)でディレクターを務めるDario Floreanoも、TechCrunchの取材に対し、この研究は通常とは逆のプロセスで進んでいったと認めている。どうやら今回の研究は、何か特定の問題を解決するためではなく、新しいものを創り出すということを目的に行われたようなのだ。

「1年前に(大学院生で論文を共著したJun Shintakeが)私のところに来て、『私たちは生物にインスパイアされたロボットの研究をしていますが、生物は食べられるのに、ロボットは食べられませんよね』と、とても面白いことを言ってきたんです」と彼は説明する。「食べ物とロボットの制限・属性は全く違います。それが何に使えるかはさておき、このふたつを組み合わせることができるのかというのはとても面白いテーマだと思ったんです」。

暖かい/涼しい場所に自ら移動できる食べ物や、人間や動物に向かって進んでくる食べ物などを、食べられるロボットの応用の可能性としてFloreanoは挙げる。しかし、その中でも最もインパクトが大きそうなのが、動く医薬品としての応用だ。最近のRecodeの記事でもこの点が触れられており、これがEPFLの研究を世に広めるきっかけとなった。

「薬への応用はかなり面白いと思います。患部に直接薬を運べるようになるかもしれませんからね」とFloreanoも語っている。

昨年には、MITが豚の腸からできた折り紙のようなロボットの開発について発表していた。このロボットは、誤飲された電池など有害なものを人体から取り除くために、体内で自動的に開くようになっている。EPFLの研究がMITと異なる点は、人間の体がアクチュエータの全てのパーツを分解できるということだ。

このアクチュエータは、ソフトロボティクスと呼ばれる、周りの環境に合わせて形を変えられるロボット扱う分野の研究の一環として開発され、応用例には掴むものに合わせて変形できるロボットグリッパーなどがある。

一旦体内に入ったロボットは、化学反応を動力として利用できるかもしれない。さらに、最近食べられる電子機器の研究も盛んに行われており、人体に無害なバッテリーであれば、消化はされないものの、体に影響を与えずに体外へ排出されるので、動力源の別の選択肢として利用できるかもしれない。

現段階では、EPFLのゼラチン製の食べられるアクチュエータには全く味が付いていないが、研究チームは、ホスピタリティの分野では世界レベルの学校で、EPFLの近くにあるÉcole hôtelière de Lausanneとタッグを組み、美味しいロボットの研究も進めようとしている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Chowboticsが、サラダ調理ロボットのために500万ドルを調達

Chowboticsが、フードサービスロボットの開発に向けたベンチャーファンディングのシリーズAで、500万ドルを調達した。これらのマシンは、レストラン、カフェテリア、ホテルで、あるいは空港、ショッピングモール、病院のフードコートで、食品を準備するためにデザインされている。同社の主力製品であるSallyは、20種類の異なる食材を入れたキャニスター(上の写真の筒状の容器)を用いて、1000種類以上のサラダを作って提供することができるサラダロボットだ。

ChowboticsのCEO兼創業者のDeepak Sekarによれば、同社はSallyのパイロット生産を終了し、この春から市場に投入する準備が整っているということだ。家庭用Sallyは開発していないのかという質問を受けて、Sekarはその開発は現在は行っておらず、おそらくあと5年以上は手を付けないだろうと答えた。CEOは次のように説明した:

「60年代には、部屋一杯のサイズのコンピュータがあり、価格も天文学的数字でした。メインフレームですね。その後、70年代にはミニコンピュータが現れ、企業にも手の届き易いものになりました。パーソナルコンピュータの出現にはさらに10年待たなければなりませんでした。現在、食品業界は『ミニコンピュータ時代』を迎えているのです、ロボットが工場を出て商用のキッチンに入り始めました」。

沢山のパイロット顧客が既に、Chowboticsのサラダロボットの試験運用に合意している。Sally の試験運用は、Campbell、カリフォルニアに本拠を置くイタリアンレストランのMama Mia 、そしてサンフランシスコのコワーキングスペースGalvanize 、そしてテキサスのH-E-B Groceryの社内カフェテリアでも、この春から行われる。

Sallyが、レストランのキッチンで顧客にサラダを提供するために利用できる一方で、同社は、サラダをオーダーするタッチスクリーンとクレジットカードリーダーを備えた自動販売機型のデバイスも製造している。Sallyは空港、ジム、そして病院といった、24時間の運営が行われていて、いつでも健康的な食事の提供が求められている場所で上手く働くことだろう。

Chowboticsのロボットによって作られたサラダは厳密に計量されているので、顧客たちは、注文した食事にどれくらいのカロリーが入ったのかを正確に知ることができる。Sekarは、ファーストフードやクイックサービスレストランが、より健康志向の顧客を引きつけるためにSallyを使い始めてくれることを期待している。ほとんどのファストフードチェーンは、限られた種類のサラダしか提供できていない、と彼は言う。そしてそれらはそれぞれ概ね400キロカロリー以上になることが多い。Sallyのユーザーは、Chowboticsが提供するレシピを用いたり、独自のレシピをロボットに入力したりすることができる。

フードサービスロボットSallyによって作られたサラダを持つ、Chowboticsの初期からの従業員たち

Chowboticsが新たに調達した資金は、雇用や製造、そして他の種類の食品を準備できる新しいロボットの開発に投入される。Sekarは、朝食、ブリトー、タコス、そしてある種のエスニック料理などが考えられると述べた。Chowboticsの投資家としてはFoundry GroupTechstars VenturesGalvanize Ventures、そしてGeekdom Fundなどが関わっている。来月にはカリフォルニアのレッドウッドシティーに移転するこのスタートアップは、企業アクセラレーター組織のTechStars Austinの卒業組だが、その当時はCasabotsという名で知られていた。

(訳注:ロボットの名前 Sally は、Pig Goat Banana Cricket というテレビシリーズに出てくる、The Salad Sistersの片割れの名前Sally Saladにちなんだもの)

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(翻訳:Sako)

尻尾を振るRoombaに注目―IEEEが効果的インターフェイスだと重視

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IEEEは2013年の面白い研究のビデオを発掘して公開した。Roombaに取り付けたふわふわした犬の尻尾は面白いだけではなかった。インターフェイスとして役立つというのだ。

この研究はAshish SinghとJames Youngによるもので、ロボット掃除機のRoombaに尻尾を装着すると内部状態を知らせるためのコミュニケーションに非常に役立つとしている。たとえばすばやく尻尾を振っている状態は「万事OK」だが、ゆっくり左右に動かしているなら「問題あり」という具合だ。

「工場で運搬に従事しているロボットから家庭内で利用されるロボット、PackBotのような汎用ロボットまであらゆるロボットがこのテクノロジーでメリットを得る」とYoungは語っている。

ロボットに尻尾を取り付けるのはどんな場合に適当だろう? ロボットの内部状態を知らせるという目的であれば、ディスプレイやスピーカーを追加するより尻尾を追加したほうがはるかに安上がりだ。もちろんこれは将来ロボットがあらゆる場所に存在するようになりわずかなコスト削減も全体としてきわめて大きな影響をもたらすという前提にもとづいている。

しかしそうした実用性とは別に、おもちゃ市場をみれば、ごく単純な鳴き声や笑い声を挙げるだけで愛着が大きく高まることはファービーや恐竜ロボットのプレオ、最近ではハッチマル〔生まれてう~も〕の例でも明らかだ。

この研究を行ったマニトバ大学のチームは、ロボットが人間に情報を知らせるために「視覚的手段」を備えることが重要だと指摘している。これにより人間は「手遅れになる前に」ロボットの内部状態を把握できる。このチームはまた人間のロボットに対する共感(empathy)についても研究しており、人間がロボットに対する共感を動画と現実で比較した。その結果、人間は動画に現れるロボットに対するよりも現実のロボットに対して強い感情移入をする傾向があることが判明したという。

〔日本版〕IEEE Spectrumのページは、「Roombaがロボット掃除機だということは分かっているが、観察していると、ときおり掃除機としては不可解な行動する。Roombaについてはさほど大きな問題ではないだろうが、ロボティクス一般として考えると(重要だ」とロボットと人間のコミュニケーションを改善する必要性を述べている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

コミュニケーションロボ「Tapia」開発のMIJ、5億円超の資金調達で法人ビジネスを強化

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コミュニケーションロボット「Tapia(タピア)」の開発・製造・販売を行うMJIは2月17日、トヨタなどが出資する「未来創生ファンド」などから総額5億6400万円の調達を実施したことを明らかにした。

Tapiaはカスタム自在のコミュニケーションロボット

MJIは2015年7月創業のロボット開発スタートアップだ。同社が手がけるTapiaは、家族の見守りや日常会話ができるロボット。2016年7月から一般消費者向けに販売を開始。2017年1月にはTapiaと連携した見守りアプリ「タピアあぷり」をリリースした。コミュニケーションを軸にしたこのロボットは高さ約25センチ。重さ2.5キロのコンパクトなデザインで持ち運びも容易だという。また、音声認識、画像認識、顔認識の機能に加え、感情表現と好感度システムを搭載しているため、日常会話もスムーズに行うことができる。

当初は一般消費者への販売を想定し展開していたが、予想以上に企業からの問い合わせが多く寄せられた。そのため、企業向けの販売を強化する方向へと舵を切ることになったという。MJI執行役員の渡辺和歌子氏は「一般消費者向けに販売を開始した後、国内外の様々な企業、研究機関から導入、競合などの問い合わせをいただきました。調達した資金は、ご要望により多くお応えするために開発体制への投資を中心に使用していきます」と語る。

企業へ導入する際にはあらかじめMJI側でTapiaをカスタマイズ。企業要望に合わせてシステムや機能を構築して提供している。機能拡張性が高いことから、様々な用途に使えることが魅力だという。

長崎県のハウステンボスでは、ロボットを活用したレストラン「変なレストラン」で接客ロボットとして導入。テーブル上での会話、離着席の管理、イベント情報の案内などを行っている。マイクロソフトもカンファレンスイベントで、Tapiaの顔認証を活用したスタンプラリー企画を実施している。また、介護施設にも小規模ながら導入し、見守りロボットとしての実験的運用がされているという。

年内10万台の導入を目指す

今春にはデベロッパー向けの開発キット(SDK)をリリースする。Tapiaの機能拡充やアプリ拡充へとつなげる狙いがある。今後については「国内はもちろん、グローバルなニーズにも応えられるようにしていき、最終的には一般消費者への普及を目指します」(渡辺氏)と語る。

海外での導入事例は今のところないが、すでにアフリカ以外の各地域からの問い合わせは来ていて、現在交渉中の企業も数社あるという。国内外合わせて従業員は18名。年内に販売台数10万台を目指す。

プログラミング教育用ロボットのOzobotが300万ドルを調達

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現在、市場にはプログラミング教育用のおもちゃがたくさん存在する。そして、そのほとんどがタブレットやスマートフォンとの連携を必要とするタイプのものだ。親たちは子ども達をなんとかスクリーンから遠ざけようとしているなか、みずからも父親である起業家のNader Hamda氏は、従来のおもちゃとは違ったプロダクトを開発したいと願っていた。また、高価な教育用おもちゃをいくつも観察していた彼は、手頃な値段でその代替品となるプロダクトを開発し、それを広く学校や学生に広めたいと思っていた。

彼が開発した教育用ロボット「Ozobot」は、ゴルフボール程度の大きさで、子どもが紙に描いた線をたどるロボットだ。異なる色の線を描くことでOzobotの挙動をコントロールすることができる。このロボットはオフラインで遊ぶこともできるが、専用のモバイルアプリを使ってOzobotを操作することも可能だ。また、このアプリはプログラミングを学べるような仕組みになっていて、子どもたちは自分が書いたプログラムをテキストメッセージを使ってロボットに送信することができる。それで近くのOzobotをコントロールするのだ。

Ozobotのスターターキットの価格は約60ドル。Ozobotのオンラインストアで購入することもできるし、Barnes & NobleやToys “R” Usなどの従来型の小売店でも取り扱っている。また、Hamda氏によれば、近日中にBest BuyとTargetでも取り扱いを開始する予定だという。これまでに、Ozobotはファミリーユーザーや教育者を中心に50万機以上のロボットを販売。同社はオリジナル版のOzobotの他にも、Bit やOzobot Evoエディションなどのロボットを開発している。

Ozobotの開発元であり、カリフォルニア州レドンドビーチに拠点をおくEvollve Incは現地時間15日、シリーズAで300万ドルを調達したことを発表した。これにより、同社はOzobotのさらなる向上を目指した開発を続けるとともに、アメリカ、フランス、韓国などに展開するOzobotに新機能や新コンテンツを追加していく予定だ。今回のシリーズAをリードしたのはTribeca Venture Partnersで、その他にも名称非公開のベンチャーキャピタルや、ZICO創業者のMark Rampolla氏をはじめとするエンジェル投資家も本ラウンドに参加している。

Rampolla氏は、これまで彼が所有するPowerPlant Venturesを通してエコロジー食品や農業分野のスタートアップに投資してきた人物だ。その彼がなぜエドテックに出資したのだろうか?Rampolla氏はTechCrunchの取材にこう答えてくれた。「家族や友人から調達したわずかなリソースしか持たないにもかかわらず、Nader氏はOzobotを完成させ、3000以上の学校に販売してきました。また、導入をした学校の教師からはすでに良い反応を得ています。この出資は、彼らのアーリービジネスの拡大を手助けするという目的があります」。

またRampolla氏は、ココナッツウォーターを販売するZICOがかつてそうであったように、Ozobotによってエドテックという分野に新しいカテゴリーが生まれる可能性もあると話す。彼によれば、ZICOが開拓したココナッツウォーターというカテゴリーには今では80以上のブランドが存在している。彼がZICOを創業した当時、アメリカ国内でココナッツウォーターを販売していたのは同社だけだったのにもかかわらずだ。Ozobotがこれから生み出すであろうカテゴリーとは、学生がもつスキルの上昇とともに成長する、手頃な値段の教育用ハードウェアというカテゴリーだろうと彼は話す。

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TechCrunchを訪れたOzobot CEOのNader Hamda氏

Ozobots CEOのNader Hamda氏は、「私たちのゴールは、子どもや大人がテクノロジーを消費するのではなく、それを創りだすという世界です。保育園児から博士号の学生にいたるまで、プログラミングを学ぶためのツールとしてOzobotを使ってくれればと思います。しかし、今のところは10代やそれ以下の子どもたちにフォーカスしていきます。そして、今後は新しい機能やコンテンツを追加することで、それよりも年齢の高い高校生にも深い体験を提供できるようなOzobotを開発していくつもりです」。

その新機能の1つが、それぞれのロボットが反応し合う「スマートソーシャルロボット」だ。これによって、互いが協力し合うようにプログラムされたロボットの「群れ」をつくることが可能になるとHamda氏は語る。また、同社は教室でそのまま使えるような教育カリキュラムを用意していく予定だ。

教育者たちは、みずから考えたOzobotの授業例をEvollveにシェアすることがしばしばある。その中でもHamda氏のお気に入りは、ある生物の先生が考えた授業だったという。その授業は、紙に描かれたヒトの体内図のなかでOzobotを移動させることで、食べ物が消化される過程を学ぶというものだ。

Ozobotの成長を加速する要因の1つとなったのは、同社とMarvel Avengersとのタイアップだ。配信元のディズニーは、Ozobotに取り付け可能な「着せ替え」を販売しており、それを装着するとOzobotが発する音や動きが変わるようになっている。なかでもIron ManやCaptain Americaなどが人気のキャラクターだ。同社は今年中にBlack Widow、Ultron、The Hulkの着せ替えも販売開始する予定だという。

Tribeca Venture Partnersの共同創業者兼マネージングディレクターであるBrian Hirch氏は、TechCrunchの取材に対して、コンシューマー向けハードウェアを開発するスタートアップに出資することが少ない同VCがOzobotへの出資を決めたのは、Ozobotが狙う市場の大きさが理由だったと語る。Gartner社による調べによれば、スマートトイの販売台数は今年の800万台から、2020年までには4億2100万台へ拡大するという。また、Juniper社は全世界でのスマートトイ販売台数が2020年までに112億台にまで膨れ上がると予測している。

Ozobotの競合となるのは、Dash & DotAnki CozmoBots_aliveOsmoなどの企業だ。しかし、Hirsch氏は、この市場は「勝者がすべてを獲得する」タイプの市場ではないと語る。80年代に流行したTransformers、Speak、Spell、そしてMinecraftなどのプロダクトまでを考えると、この市場に少数の勝者が存在しないことが分かるだろう。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

300ドルでクラウドファンディングできるロボットアームSwiftはプログラマブルで動きを記憶再現する

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子どものころは、Armatronのロボットアームが欲しくてたまらなかった。すごい!これがあれば、何でも作れる!ミニカーもこいつで組み立てられる!離れたところから妹のお尻をつねれる!害虫をゆっくり死刑にできる!でもでもArmatronは高すぎて一つも買ってもらえなかった。

歳とって萎(しお)れてきた今やっと、買えるようになった。いや、ちょっと似たやつをね。

UFactoryのSwiftはクラウドファンディングで作られるロボットアームで、早めの出資者は約300ドルで入手できる。プログラマブルだから、いろんなおもしろいことを、やらせられる。標準モデルはうるさいDCモーターだが、Proバージョンはより正確なステッピングモーターを使っている。用途は、レーザーエッチング、ライトペインティング、簡単な組み立て工程など、さまざまだ。プログラミング言語はScratchふうで、アームを手で動かすと、その動きを記憶して再現する。

発売予定は5月だが、チームはすでに下図のように、ポテトチップの袋を開けたり、(意味不明だが)ウンチの絵文字をくすぐるアームを発売している。

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フルセットのキットは499ドルで、グリッパーやレーザー、3Dプリンターのヘッドなどが含まれている。うそじゃないか、と思うぐらいよく出来ているが、ときどきあるクラウドファンディング詐欺(気をつけよう!)でなければ、ぼくの子ども時代からの夢がやっと叶うことになる。Armatronくん、もうきみの時代じゃないね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

このロボットアームで途上国の労働搾取がなくなるかもしれない

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SewboのファウンダーJon Zornowは、昨年9月に世界で初めて、人間の手助け無しにTシャルを縫い合わせることができるロボットを完成させたとして話題をよんだ。下のビデオのようにロボットアームと自動ミシンが、予めプログラムされた動きに沿って、入念に準備された材料を縫い合わせていくと……

Tシャツが出来上がる。

この一見単純なプロセスには、とてつもなく重要な意味がある。平等や未来の仕事に関する議論が深まる中、昨年9月の時点では面白くて可愛いだけだったこのロボットが、今ではひとつの重要な論点となっているのだ。途上国経済や低賃金と関連付けられることの多い仕事が、自動化によってさらに減少したらどうなるのだろうか?ロボットが今の低賃金労働者を代替して食費や住居もなしに仕事をこなすことで、企業が途上国に製造拠点を置く必要がなくなったら何が起きるのだろうか?

人間で溢れかえったスウェットショップ(劣悪な労働環境で貧困層を搾取する工場)という概念は、長距離トラックやタクシー、さらには配達トラックなどと一緒に、そのうち過去の遺物となるかもしれない。人間が操作するミシンの最後の1台がその役目を終え、全ての服をロボットが作るようになったらどうなるのだろうか?ハンドメイド品にはプレミアムがつくようになるのだろうか?人間が作ったジーンズをはくというのが、ファッションステートメントとして扱われるようになるのだろうか?

しかし、ロボットを使ってTシャツを縫い合わせるというのは難しい作業だ。端的に表現すると、人間はロボットよりも生地の扱いがうまい。ロボットの専門家でさえ、洗濯物たたみ機の開発に10年もかかり、まだ実物は販売されていないのだ。腕の部分に何かを縫い付けたり、裾上げしたりという作業を考えると、裁縫はまだまだ人間の手を離れていかないような気がする。

「Sewboは、現在私が設立中のスタートアップで、自動裁縫技術の開発および商業化を目指しています。5000億ドルもの市場規模を誇る衣料業界ですが、製造面では今でも完全に手作業に頼りきっており、主要産業の中では大幅な自動化の余地が残っている最後の業界だと言えます」とZornowは話す。「1番のハードルは技術障壁です。特にこれまでは、生地の扱いという複雑な問題と、同じくらい複雑な機械の問題をいっぺんに解決しようとしていて、思ったような成果がでていませんでした」

そこでZornowは、それまでとは違うアプローチをとることにした。柔らかい生地の代わりに、硬いシートを使うことにしたのだ。そしてその決断が功を奏した。

「私たちは、水に溶ける熱可塑性プラスチックを使って、一時的に生地を硬めることにしたんです。既製品の産業用ロボットと、プラスチックやダンボール、金属製のシートを扱うためのツールを組合せることで、硬くなった生地を正確に裁つことができ、生地も裁断後に勝手に成型するようになっているんです。その後は、生地を縫い合わせてお湯で洗い流せば、服が完成します」と彼は説明する。

まだ会社の規模は小さく、現在Zornowは社員とシード投資家を探しているところだ。彼らのミッションはもちろん、衣料の製造現場から手作業を無くすことだ。これは何千もの職を消滅させてしまうかもしれない、本当の意味でのディスラプションだ。ニューヨーク、シカゴ、ロンドン以西の全ての都市で服を作っていた人は、グローバリゼーションの結果、職を失った。今度は彼らの仕事を奪った人たちが、ロボットアームと水溶性の熱可塑性プラスチックによって、職を奪われることになるかもしれない。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Rethink Roboticsから新しいロボット訓練プラットフォーム―誰でも簡単にSawyerに新しい仕事を教えられる

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職場でロボットは欠かせない戦力だ。しかし非常に簡単な作業以上のことをやらせようとすると、専門家の助けを借りなければならなかった。Rethink Roboticsは自社のSawyerロボットを誰でも簡単に再訓練できるプラットフォーム、Intera 5を発表した。

現在すでに多くのロボットは誰でもある程度の訓練が可能だ。たとえばロボットのアームを握ってやらせたい作業のとおりに動かすなどだ。するとロボットのコントロールソフトウェアがそのとおりにプログラミングされる。しかし多少でも複雑ないし精密な作業のプログラミングは一気に難しくなっていた。

たとえばこういった動作だ。まずロボットが部品をつかむ。定位置にセットする。ここでもし赤いエラーランプが点灯したら部品を定位置から外す。新しい部品を定位置にセットする。不良部品を1.5メートル離れた場所の箱に落とす。処理した部品の製造番号を記録する。さらに、もし部品のストックがなくなったらこれこれの動作、し組み立てコンベアベルトに何も流れてこないときはこれこれの動作をする。

このように何段にわたって複雑に条件分岐する動作を処理できるロボットシステムは少ない。できるとしてもロボティクスに詳しい専門家によるプログラミングが必要になるだろう。たとえば小規模なラインで1台のロボットにプロダクト別に異なる動作をさせたいといった場合があるだろう。しかし訓練の難しさはロボットの有用性に大きな制限を加えていた。

Intera 5はラインの作業員がロボットの動作を簡単に変更し、新しい新しい動作を追加できる。これには特に難しい訓練は必要ない。まして工学の学位などはいらない。

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このプラットフォームでは既存の部品を使って動作をツリー状に構成していけばよい。GUIは鮮やかな色で塗り分けられたシンプルなデザインで非常に分かりやすい。「もし…なら…する」、「スキャンする」、「動かす」、「つかむ」、「置く」、「素早く」、「そっと」などの動作部品が利用できる。ロボット自身にコンピューター・ビジョンが内蔵されているため、ロボットの腕の位置をいちいちミリメートル単位で設定する必要はない。ロボットはデスクトップ・パソコンの画面から同様のUIを利用して直感的にプログラミングできる。

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Intera 5を利用することでロボットに必要に応じてまったく新しい作業をさせたり、ワークフローの変更を即座に反映させ作業の一部を変更するなどが可能になった。これまでオートメーションがあまり進んでいなかったスモールビジネスの現場にもロボットが魅力的なツールとなるはずだ。

既存のSawyerロボットについても近くIntera 5が利用できるようアップデートが行われるという。今後出荷されるロボットにはIntera 5による訓練能力がデフォールトで備わる。

〔日本版〕Rethink RoboticsのSawyerロボットについては住友重機械工業株式会が日本での独占販売契約を締結しているという。SawyerロボットのGE Lightingにおける導入例。Sawyerロボットのディスプレイに大きな目が表示され、ロボットの動作を予告する動きをしているのが興味深い。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ユーザーの好みを学習するパートナーロボット「ユニボ」の開発元が総額3.24億円を調達

パートナーロボット「unibo(ユニボ)」の開発を手がけるユニロボットは本日、総額3.24億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。引受先は、富士通のコーポレートベンチャーキャピタル、Nikon-SBI Innovation Fund、住友商事、アスカネット、TISのコーポレートベンチャーキャピタルだ。

ユニボは、高さ32cm、重さ2.5kgのパートナーロボットだ。ユニボの特徴は個人を識別して、個人の行動や趣味、言葉をAIが学習していく点とユニロボットの代表を務める酒井拓氏は話す。具体的には、個人の好みを学習してニュース配信をしたり、誕生日を覚えていてお祝いしたりすることができるそうだ。ゆくゆくは、日用品の買い物などもユニボを介してできるようにする計画だという。

世の中にはAmazon Echoなど、他にも音声認識ができるデバイスがすでにある。ただ、Amazon Echoの場合はAlexaと呼んでから、指示を出して何かを依頼するコマンド方式を採用している。ユニボの違いは連続した会話を記憶し、雑談の中でユニボが様々なソリューションや提案ができることと酒井氏は言う。

家庭用ユニボの価格は9万9800円(税込10万7784円)だ。また別途、月額料金の12ヶ月契約で基本パック月額5000円(税込5400円)がかかる。これにはクラウド利用料と人工知能更新料などが含まれている。ちなみに、モバイル型ロボット「ロボホン」の価格は19万8000円(税別)なので、それに比べるとお手頃かもしれない。

開発者向けにはユニボの専用SDK「スキルクリエーター」を用意している。開発者登録をすると、このSDKを使ってユニボのアプリを作成できる。また、作成したアプリはユニボストアで販売できるようになる予定だ。

ユニボは家庭向けにとどまらず、病院・介護施設、商業施設、自治体などの法人利用でも普及することを目指していると酒井氏は話す。ユニロボットは2015年にUSENグループのアルメックスと業務資本提携を締結しているが、これも法人利用を進めるための一歩だったという。アルメックスは医療機関やホテル向けの管理システムを提供していて、それにユニボと連携させることを視野に入れているのだそうだ。

ユニボは2017年3月後半から一般販売を開始し、ユニボ専用アプリが入手できる「ユニボストア」も同時期にオープン予定だ。

酒井氏は前職で基幹システムの開発を率いる立場にあったと話す。日本のおかれる高齢化社会の現状や震災をきっかけに、テクノロジーで生活をサポートするため、2014年8月にユニロボットを創業したという。2016年12月には、TISのコーポレートベンチャーキャピタルから資金調達を実施した(調達額は非公開)。今回の資金調達は、ユニボの一般販売に向け、ハードウェアとソフトウェア、そしてAIの開発に充てる予定と酒井氏は話している。

ロボットのワニとオオトカゲがBBCの番組で本物そっくりに動きまわる、睨まれたら怖いぞ

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ワニの群れの中を歩きたかったら、まず自分がワニになれ、とことわざは言う。しかしAce Venturaでないあなたが野生動物の生態ビデオを撮るためなら、ロボットを使うべきだろう。スイスの大学のロボット研究所が、今日(米国時間1/26)放送されるBBCの番組でそれをやっている。

その“Spy in the Wild”という番組は、ぜひ見ることをおすすめしたい。“野生に対するスパイ(Spy in the Wild)行為”は、義足をつけたカメラを虎のいる森に置くなど、素朴な方法で始まり、そして今年は、プロデューサーがやる気満々、あらゆる動物のレプリカを使うことになった。

そのSpy Pup(幼獣), Spy Bushbaby(ガラゴ)などのロボットは、目の前にいても動物たちがまったく違和感を示さないぐらい、良くできている。それどころか猿たちは、赤ちゃん猿ロボットの‘死’を哀悼した。Spy Baby Monkeyちゃん、天国でお幸せに。

今日の番組に登場するのはワニとオオトカゲだ。番組のプロデューサーは国立ローザンヌ工科大学(EPFL)のBiorob lab(バイオロボット研究所)へ行って、模造動物たちを作った。

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彼らは以前、この研究所でトカゲロボットを作って成功している。彼らのPleurobot(胸膜ロボット)は、両性動物特有の、左右に回転するような動きで、歩いたり泳いだりできた。それはワニにも応用できるだろう。

“ここでやろうとしているのは、生物情報科学だ”、とKamilo MeloがEPFLのビデオで言っている。“基本的には、生物学の情報を、ロボットの設計に反映させることだ。ありとあらゆる情報を集め、実験を行い、生物学に測度を与え、そしてそれらのデータをロボットの設計に持ち込む。その過程で、本物の動物の動きも研究できる”。

動物の精妙な動きを細かく理解すればするほど、生物情報科学と生体模倣技術に基づくロボットの動きは本物に近くなる。最近ではそんなロボットを見る機会が、増えているね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ソフトバンクのPepperロボット、サンフランシスコ対岸のオークランド空港にも登場

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ソフトバンクのPepperはサンフランシスコ湾の冬を楽しんでいるに違いない。昨年のクリスマスにはいくつかのショッピングモールで買い物客に挨拶をしたが、この愛想のいい日本のロボットが従事するのは空港の[咳払い]パイロット・プログラムだ。

今回Pepperが用事を引き受けた場所はオークランド空港のターミナル2のレストランだ。PepperはここのPyramid Taproomにいてレストランの客寄せ兼案内係を務める。

Pepperの主な仕事はお客を店に案内することと飲み物と本日のスペシャルを勧めることだ(ロボットなら知識は確かだろう)。またPepperは空港内の他の飲食スポットも推薦することができる。

もっと役に立ちそうな機能はPepperが対話的マップを表示できることだ。旅行者は搭乗ゲート、トイレなどの位置を確認できる。もちろんこれはパイロット・プログラムなので期間限定の仕事だ。しかしユーザーの反応が良ければPepperは常勤ロボットとなるかもしれない。空港ではロボット職員が増えており、近所のサンノゼ国際空港では昨年10月からFuture Robotsの踊るロボットが3台導入されている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

テクノロジーが「人間の温かみ」を置き換えることはできない

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最近、どこに行ってもオートメーションが人間の職を奪うという議論を耳にする。テクノロジーはもちろん急速に進歩し、クリックを中心とするメディア環境のなかではセンセーショナリズムが生まれる。しかし、テクノロジーが人間の代わりに働けるからといって、私たちがテクノロジーによるサービスを望むとは限らない。テクノロジーがまずまずの働きをするとしても、状況によっては、人間とやりとりしたいと思う場面があるのだ。

機械は与えられたタスクを人間よりも効率的にこなせる一方で、それらが行うアクティビティには「芸術性」が欠けている。つまり、ニーズに応える能力だ。たとえ定められた手順があったとしても、優秀な人材はいつそのプロトコルを修正するべきか、そして、そこで必要となる機微とは何かを理解している。

オバマ政権は先日、人工知能とオートメーションが与える経済的な影響をまとめた調査結果を発表している。この調査結果は、この問題を政策運営を担う立場から捉えたものだ。このレポートでは、「AIが失業を増やすのかどうか、そして長い目でみて不平等を増加させるかどうかは、テクノロジーそのものだけに依存する訳ではなく、その時の政権や政策に依存する」と述べられている。また、今後10年から20年間でオートメーションによって影響を受ける職業は全体の9%から47%程度だろうと推測している。そのレンジの大きさから分かるのは、オートメーションが与える本当の影響はまだ未知数だということだ。

スタートアップのエコシステムに関わる人々はたいてい、自分たちであればテクノロジーを存分に普及させることができるし、また自分たちであればそれが可能だと考えている。しかし、誰もがそのアプローチに賛成という訳ではない。先週、New York TImesはMcKinseyによるレポートを発表したが、その調査で明らかになったのは、オートメーションは成長している一方で、そのペースは私たちが思っていた程のスピードではないということだ。「オートメーションが人間の職に与える影響の大きさを決めるのは、多くのテクノロジストがフォーカスするような、”技術的に可能なものは何か”という問いではありません」とNew York Timesに語るのは、McKinseyのJames Manyika氏だ。

結局のところ、オートメーションが与える影響の大きさを決めるファクターは実にさまざまだ。人間との交流に対する欲求もその1つである。現金自動支払機(ATM)を例に考えてみよう。ATMが開発されたのは1960年代のことで、それが普及したのは70年代から80年代にかけてのことだった。ATMは銀行の窓口業務を置き換えるだろうと言われていたが、2017年になってもまだ銀行の窓口では人間が働いている。もちろん、銀行の営業時間外でもお金を引き出せるのは便利なことだ。最近ではスマホでお金のやり取りも完了する。それでも、いまだに銀行では人間が働いている。それはなぜなら、お金に関してはプロに相談してみたいと思う人々がいるからだ。

また、医療に関しても同じことがいえる。たとえ適切な診断結果や治療法を提案する機械があったとしても、私たちは病気になったときには優秀な医師に相談したいと思うだろう。たとえ機械が適切な医療プランを決定するとしても ― 医療の分野には絶対的な治療法は数えられるほどしかないと理解しているが ―、考えられるオプションについて患者とともに考え、治療手順を実行するように訓練された医師と一緒に治療に励みたいと私たちは思うのだ ― 科学の”アート”について理解している彼らとだ。

人間はいまだ重要な存在である。そして、そのことを心に留めておく必要がある。高度な教育を受けた医師の場合に限らず、人間である私たちは、人間の代わりに機械と交流することを望んでいるわけではないのだ。

例えば、給仕スタッフをiPadのメニューに置き換えるというテクノロジーが存在する。サンフランシスコには人間を完全に除外したレストランも存在している。iPadで料理を注文すると、注文された品が小さな棚から出てくる ― 料理を運ぶ人間もいないので、そこに人間との交流はまったくない ―。だが、誰もがその体験をしたいと思っているわけではない。人間の店員に「いらっしゃいませ」と言われたい人もいるし、メニューや出される料理について人間に質問したいと思う人もいるのだ。

同じことがUberやLyftでもいえる。ドライバーレスは明らかに実現しつつあるし、その方がコストが低くなるから企業もそれを望んでいる。だからといって、すべての顧客がドライバーレスを望んでいるわけではない。ドライバーとの会話を楽しみたいと思う人もいる。ただ単にA地点からB地点まで運んでくれればいいと思う人ばかりではないのだ。

私はラダイト(19世紀初頭のイギリスで機械化に反対した熟練労働者の組織)になりたいわけではない。テクノロジーは容赦なく進歩を続けていく。それに反対することは馬鹿げたことだろう。しかし、テクノロジーによってファンダメンタルが失われることはない。人間と人間とのあいだのコミュケーションもその1つだ。あることを可能にするテクノロジーが存在するからといって、それが最良のオプションであるとは限らないのだ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter