メタップスが今度はロボット領域に進出、ユカイ工学と組んで開発者のマネタイズ支援

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決済、人工知能と新しい領域に次々と進出しているメタップスだが、今度はロボット開発者向けのマネタイズ支援プラットフォーム「Metaps Robotics」を提供するという。これに先駆けて4月7日、ユカイ工学との業務提携を発表した。

国内でもハードウェアやIoT関連のスタートアップが徐々に立ち上がっているが、メタップスでは開発者のマネタイズには課題があると説明。そのマネタイズを支援する開発社向けのプラットフォームを今夏以降提供していくという。

提携するユカイ工学は、ソーシャルロボットの「ココナッチ」、家庭向けコミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ)」などの自社プロダクトとして展開。BOCCOは現在Kickstarterにて2万ドル以上を集めて、プロジェクトを達成させている。また同時に、IoT関連の受託開発も幅広く手がけている。最近では電通ブルーが発表したスマートロック「246(ニーヨンロック)」なんかも同社が手がけている。

今後は両者の知見とノウハウを融合させて、クラウド、センサー、ハード、アプリを連動させた新しいビジネスモデルの確立とロボット産業の発展に寄与する——としているのだけれども、正直それだけでは何をするのか分からない。そもそもこのタイミングでなぜメタップスがロボット開発者支援をするだろうか。

メタップス代表取締役の佐藤航陽氏にその詳細を聞いたところ、「現在のスマートフォン向けのアプリ収益化プラットフォームを、時計やテレビや車などあらゆるスマートデバイスに広げていきたいと考えている。自社でAIに関しても投資をしてきたので、今後はIoTとAIの融合によるロボット市場の拡大も期待した上で、これまでのノウハウを有効活用できると考えている」という回答を得た。

さらに実際のマネタイズについては「ECと広告を予定している。SPIKEの決済でEC支援を手がけてきたのでこれを活用していく。広告に関しては、メタップスで提供してきた広告エンジンを横展開。より適切なマッチングを行って開発者に収益を分配したい」としている。なお、ロボットの製造支援といった部分にはタッチせず、あくまで開発者のマネタイズ支援を手がけるとのこと。

これまでスマホアプリやウェブサイトで手がけてきたマネタイズをロボットやIoT領域にも生かすということのようだが、その詳細は現時点ではまだはっきりとは分からない。実際サービスが始まるタイミングで改めて聞いてみたい。

7歳の少女が3Dプリントされたピンクと紫のロボット義手を受け取る

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3Dプリンターの普及のおかげで毎日、大勢の人々の生活の質が大きく向上している。今回はフェイスという7歳の少女がフラミンゴのようなきれいなピンクと紫のロボット義手を手に入れた。少女は腕の曲げ伸ばしによって義手を操作し、モノをつかむことができるようになった。この義手はストラップとネジを除いてすべて3Dプリンターで出力されている。ビデオでは少女が自転車に乗るところが撮影されている。

私は最近、こうしたスマート補装具に関するニュースをたびたび紹介しているが、こうした補装具の普及のために働いているEnablingTheFutureの活動には目覚ましいものがある。従来、こうしたロボット義手はきわめて高価な上に、子供には装着が苦痛となることが多かった。今や家庭用3Dプリンターでほとんどの部分が製造できるようになり、大幅にコストダウンが可能になっただけでなく、子供の成長に合わせて新たなバージョンを出力することができるようになった。価格はほとんど使い捨て器具のレベルまで下がっている。こうしたテクノロジーによって子どもたちの生活が一変するのを見るのは嬉しい。一人でも多くの子供たちが恩恵を受けられるよう祈りたい。

こちらはアイアンマンのトニー・スタークに扮したロバート・ダウニー Jr.がアイアンマン風デザインのロボット義手を少年に 手渡すシーンだ

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoogleとJohnson & Johnsonが共同でロボットがアシストする手術台を開発

GoogleとJohnson & Johnsonが、両社のパートナーシップにより、ロボットがアシストする高度な手術台を開発する、と発表した。この共同事業には両社の“能力と知財と専門的知識・技術”が注入され、Johnson & Johnsonの子会社で医療機器のメーカーEthiconも参加する。

発表声明の骨子は、ロボットを利用して人間外科医を、置換するのではなく補助する点にある。それが少なくとも、このパートナーシップの現段階の主題だ。発表声明から、その趣旨的な部分を引用してみよう:

ロボットがアシストする外科手術は、侵襲性がきわめて低い手術技法であり、外科医には手術行為の間により大きなコントロールとアクセスと正確性を提供し、一方患者にはトラウマと恐怖を最小化し、術後の快癒を早める。両社は新しいロボットツールの開発を探究し、外科医と手術室の専門スタッフに、今日最良の医療機器技術と最先端のロボット工学システム、および画像とデータの分析技術を組み合わせた能力を提供する。

ロボットがアシストする手術では一般的に、人間外科医がコンピュータや遠隔操作機器を介して器具をコントロールする。それにより、人間の手が行う場合よりも細かいコントロールと精度が得られる。またその手術は、手が行う場合よりも侵襲性が少なく、したがって回復も早い。

ここに記述されている新しい手術台は、おそらく、手術関連のデータ収集や分析にも利用されるものと思われる。それらのデータの蓄積が、今後長期的には、治療技術や外科技術の向上に貢献するだろう。これまで、一部のロボットアシスト手術でGoogle Glassが利用されたが、今回のGoogleの参加は、ロボットアシスト手術の運用コストの低減にも寄与することが期待される。

出典: Business Insider

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


SXSWに「触れ合いロボット動物園」開設―災害で人間を助けるロボット勢揃い

SXSW自体が動物園みたいなものだが、今年はそのインタラクティブ部門にロボット触れ合い動物園が開園している。ロボットは最後には人類を滅ぼすというディストピア的強迫観念も一部に根強いが、ここに集められたロボットは災害時に人間を救けるためのものだ。

オースティンのダウンタウンにあるJW Marriottホテルのボールルームの会場に足を踏み入れると、各種の災害救助ドローンや積み重ね可能なシェルター、被災者と会話できるかわいいボール紙製のボットなどが出迎えてくれる。

このロボット動物園を主催したのはユタ州Heber CityのField Innovation Team (FIT)は災害の際に緊急即応チームと被災者のコミュニケーションを図る新しいテクノロジーを開発しているNPOだが、今年のSXSWのイノベーション賞に選ばれた。 この団体アメリカ・メキシコ国境の密入国者激増の危機福島第一原発事故、ワシントン州Osoでの大規模な土砂崩れなどの際に救援活動を行ってきた。

〔ビデオが表示されない場合は原文をごらんください。〕

〔日本版〕土砂崩れの被災地の上空にクワドコプターを飛ばして3D地形図を作成し救援活動の基礎的情報に役立てた例などが紹介されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


あらゆるロボットプロジェクトのコア(脳部)になるRoboCore…プロトタイピングを簡単迅速化

ポーランドのクラクフに生まれ、Kickstarterに今日(米国時間2/11)登場したRoboCoreは、わずか5万ドルの資金で人びとの優れたロボット作りを支援する。

ユーザが何かのロボットプロジェクトに取り組むとき、そのロボットの脳の部分として使えるのがRoboCoreのデバイスだ。それはLEGO MindStormsと互換性があり、複数のサーボやセンサを制御できる。オーディオやビデオをストリーミングする能力もある。こいつをプログラミングするためのIDEもあり、ワイヤレスで命令を送ることもできる。

初期支援者はこのキットを89ドルで入手できる。ミニキットは59ドルだ。

基本的にはArduinoなどのマイコンボードに似ているが、機能はロボットプロジェクト用に特化している。たとえばロボットのモーターをこのデバイスのモーターポートにつないで、12Vや9Vのモーターをコントロールできる。センサはどんなものでも使えて、しかもそれらを液晶画面の裏やケースの中に収められる。こういった機能はすでに個々の部品としては売られているが、このデバイスを使えばボードやシールドやリレーなどなどを買い集めて組み立てる苦労がない。すぐに、ロボット本体のプロトタイピングを始められる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


SoftBankとIBMが協力してWatsonに日本語を教える…その全サービスとAPIを日本語化へ

IBMの人工知能システムWatsonは、テレビのクイズ番組で優勝し、ヘルスケアのデータ分析で活躍し、ビッグデータの啓蒙に貢献しただけでは物足りないのか、今度は日本語の勉強に挑戦している。

IBMと東京の通信大手でそのほかいろいろ複合企業で投資家でもあるSoftBankが今日、二社の協力でWatsonに日本語を教える、と発表した。IBMによると、Watsonは今後スペイン語やポルトガル語も勉強するそうだから、彼の言語能力を多国籍化することによって、このスーパーコンピュータくんが動かすいろんなサービスの市場を広げることを期待しているのだ。

Watsonが日本語をおぼえたら、IBMとSoftBank(SprintとYahoo! JapanのオーナーでありAlibabaの上位投資家の一つ)はその製品を日本の教育、銀行、ヘルスケア、保険、小売業などの業界に売っていくつもりだ。今日発表された声明によると、両社はWatsonのDeep QA技術に関するコラボレーションを開始しており、その技術はすでに3年前から、自然言語(ふつうの人がふつうに話す言葉)による質問を理解して人間が理解できる答を出力できるようになっている。

しかしWatsonはお金儲けが上手でないからIBMは、Watson Groupに10億ドルあまりを投資して、このスーパーコンピュータくんの能力を一層商用化するためのソフトウェアの開発を行う、と1年前に発表している。IBMのCEO Virginia Romettyは2013年の10月に、今後10年以内にWatsonコンピュータ関連の年商を100億ドルにまで持って行きたい、と言っている。

IBMはWatsonに日本語を教えるだけではなく、日本語にローカライズされたAPIも今後提供して行く。たぶんもっとおもしろいのは、Watsonの技術が人型ロボットPepperに統合されることだろう。それはAldebaranがSoftBankのために開発した、ヒトの感情を理解するロボットだ。

ここで想像の羽根を思い切り広げてみるなら、WatsonとPepperのあいだに生まれた彼らの愛児たちが、SoftBankが投資したタクシーアプリのすべての車を運転するのかもしれない。Uberも、うかうかしてらんないね!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ウィンクル、2000万円調達でコミュニケーションロボット製作に着手

スマートフォン向けアクセサリ「AYATORI」を開発するウィンクルは、プライマルキャピタルを割当先とした2000万円の第三者割当増資を実施した。今回の資金をもとに、コミュニケーションロボットの製作に着手するという。ちなみにプライマルキャピタルはインキュベイトファンドが出資をする「ファンド・オブ・ファンズ」の1つ。インキュベイトファンドのアソシエイトである佐々木浩史氏が代表パートナーを務める。

ウィンクルは2014年2月の設立。代表取締役の武地実氏は、大阪大学工学部で原子力について学びつつ、専門学校でグラフィックデザインを習得。その後はTokyo Otaku Modeなどスタートアップ数社にインターンとして参加し、とあるハッカソンにてAYATORIの原型となるプロダクトを企画した。クラウドファンディングの「CAMPFIRE」で資金を集めてプロトタイプを作成し、さらにインキュベイトファンドが実施するインキュベーションプログラム「Incubate Camp」などに参加して製品をブラッシュアップしていった。

2014年8月にはクラウドファンディングの「Indiegogo」で資金を集め(プロジェクト達成金額には満たなかったが、Indiegogoでは集まった金額だけを得ることができる。ただし手数料はプロジェクト達成時より高くなる)、同年12月に製品を発売した。

プログラミング教材にもなった「AYATORI」

AYATORI

AYATORIはスマートフォンのイヤフォンジャックに挿入して利用するアクセサリだ。あらかじめ自分の趣味をアプリに登録しておくと、同じ趣味のAYATORIユーザーが近くにいるときに、互いのAYATORI内に内蔵されたLEDが点滅する。Bluetooth Low Energy(BLE)で通信する。すでに街コンなどのリアルイベントで利用実績があるほか、神奈川県のある中学校では、プログラミング学習のために200個が導入されているという。

武地氏いわく学校導入はイヤフォンジャック接続というのがポイントだったそうだ。その学校はセキュリティの関係でUSB接続のデバイスが持ち込めなかったのだが、AYATORIはイヤフォンジャック接続で、かつAPIを公開していたため、中学生向けのプログラミング用教材として評価されたという。AYATORIはこれまでに初回ロットの約1000台がほぼ完売という状況で、増産を予定している。

新プロダクトはコミュニケーションロボット

同社は今回の調達をもとに、新たなプロダクトとなるコミュニケーションロボットの設計やプロトタイプ制作を進める。ただしロボットと言ってもモーターで駆動を制御するようなモノではないそうだ。

武地氏は初音ミクのライブ(特殊なスクリーンに初音ミクの映像を映し、同時に音楽を再生することで、あたかもCGが実際にライブを行っているように見せている)を例に挙げつつ、「スクリーンに映ったCGと対話することでコミュニケーションをとったり、接続された家電を制御するようなデスクトップサイズのプロダクトを作る」と話す。例えばユーザーの趣味趣向を聞いて最適なニュースを配信する、天気予報をに回答する、気温が暑いか寒いかを尋ね、その回答にあわせてエアコンの温度を調節するといった具合だそうだ。

ただし、資金調達を発表した時点では、具体的なテクノロジーやプロダクトのイメージ図などは一切公開されていない。

AYATORIの開発実績があるとはいえ、新しいプロダクトについてはまだ何も情報がなくてちょっと不安なのは正直なところだ。武地氏もそれは認めるところで、まずはオープンソースのAIや音声認識などを組み合わせたプロトタイプを年内にも公開するとしている。


目指すは脱ガラパゴス、DMM.com発「スマートロボット」は世界で戦えるか

DMM.comが1月27日、ロボットの販売・製造を手がける新事業「DMM.make ROBOTS」をスタートした。ロボット同士がインターネット経由でつながって成長・進歩する「スマートロボット」を普及させることで、国内ロボット産業の「脱ガラパゴス化」を図りたいという。

同日に開催された記者発表会では、「日本のお家芸が再加速する」と期待が寄せられた一方で、「何に使うか見えてこない」という冷めた見方も。果たして、スマートロボットは世界に通用するのか。

世界初のロボットキャリア事業

同社によれば、DMM.make ROBOTSは世界初のロボットキャリア事業。聞きなれない言葉だが、携帯キャリア事業をイメージするとわかりやすいかもしれない。DMM.comは通信会社のように、製品の販売やプロモーションを担当。一方、ロボット開発ベンダーは携帯端末メーカーのように、設計・開発・製造だけに従事する。いわば分業制だ。

クラウド上には、ロボットを進化させるためのIoT環境「DMMロボティクスクラウド」を構築。ここでは、ロボット向けにアプリやファームウェアを配信したり、DMM.comのコンテンツ販売も想定している。ユーザーの行動データを解析してレコメンドすることも可能。不健康な生活を送るユーザーには、ロボットが健康促進に必要な情報を伝えるようなイメージだ。



提携するロボット開発ベンチャーは富士ソフトユカイ工学プレンプロジェクトロボットゆうえんちの4社。特別タイアップ企画として、デアゴスティーニの部品付き週刊マガジンでお馴染みの「ロビ」の完成品を販売する。

DMM.comはこれらのスマートロボットを10億円分買い取り、ウェブ上の販売プラットフォームで売り出す。2015年で30億円、2017年で100億円の売り上げを目指す。

ロボット産業はビジネス視点が欠如している

DMM.comロボット事業部の岡本康広氏は、「日本に欠如しているのはビジネス視点。1社独自で開発することがほとんどで、技術連携もなかった」と、ロボット産業のガラパゴス化を指摘する。

DMM.comといえば2014年11月、東京・秋葉原に総額5億円の設備を備える、ものづくりスペース「DMM.make AKIBA」をオープンしたことが話題になったが、ロボットキャリア事業では、この場所にロボット開発ベンチャーに開放。詳細は明かされなかったが、各社が持つロボットの要素技術を集める仕組みを作ることで、イノベーションを起こせると力強く語った。

将来的に事業化した場合には、DMM.comとして出資することも視野に入れているという。


日本のお家芸が危機

「このままでは日本のお家芸が世界に追い越される」。こう危惧するのは、前述の「ロビ」や、世界で初めて国際宇宙ステーションへ打ち上げられた「キロボ」などを開発したことで知られる、ロボ・ガレージ代表取締役社長の高橋智隆氏だ。これまでのロボット研究はビジネスを見据えてなかったと言い、「世界の流れを考えずに、研究者の興味のあるものしか作ってこなかった」と問題点を指摘する。

日本とロボット開発で火花を散らす米国に目を向けると、シリコンバレーではビジネスマインドを持った起業家たちが次々とロボット業界に参入。ネット業界の巨人も、こうしたロボットベンチャーを買いあさってきた。

例えばGoogleは2013年6月、人型ロボットを手がける、東京大学発の「SCHAFT(シャフト)」を買収したほか、映画「ゼロ・グラビティ」の特殊撮影でも使われたロボットアームを開発するBot & Dolly、4足歩行ロボ「BigDog」を手がけるBoston Dynamicsといったロボット開発ベンチャーを次々と傘下に収めている。

日本から世界で通用するロボットを生み出すためには、それなりの投資が欠かせないと高橋氏。過去数年のロボット業界は「どこかがリスクを背負ってくれるのを待っていた」とみる。DMM.comが開始したロボットキャリア事業については「リスク承知で参入してくれた」と高く評価。日本の技術と知を集めることで、日本のお家芸であったロボットが再び加速するのではと期待感を表した。

一方で冷めた見方も

脱ガラパゴス化を目指すロボットキャリア事業に期待が高まる一方で、冷めた見方もある。1月27日に開催された記者発表会にゲスト参加した堀江貴文氏は、「ぶっちゃけ何に使うか見えてこない。ロボットで生活が変わるには、結構時間がかかりそう」とバッサリ。スマートロボットを購入するのは、「エンタメに興味がある物好きぐらい」という見解だ。

初年度に30億円の売上目標を掲げるDMM.comだが、これは現実的な数字なのか。この点について、DMM.comロボット事業部の岡本氏に単調直入に聞いてみると、「アーリーアダプター層が中心となるが、一部のロボットはファミリー向けにも十分訴求できる」と自信をのぞかせている。

初年度に販売するのは、人工知能搭載で会話ができる「Palmi」(29万8000円)、外出先から伝言ができる「BOCCO(ボッコ)」(2万9000円)、運動神経が売りという「PLEN.D(プレン・ディー)」(16万8000円)、ダンシングロボット「プリメイドAI」(9万9000円)の4種類。

記者発表会では製品の体験会が開催され、実際にいくつかのロボットを見せてもらったので、動画を貼っておこう。


Ubuntu CoreのIoT用バージョンをCanonicalがローンチ

物のインターネット(Internet of Things, IoT)をLinuxで実装したい人は多いし、またその中には、裸のLinuxカーネルを自分でいじるのは面倒、と感じる人も多いだろう。そこでCanonicalは、同社のLinuxディストリビューションUbuntuのIoT用バージョンを出すことにした。それは前にもご紹介した、軽量快速バージョンUbuntu Coreがベースだ。これまでの数か月間同社は、そのUbuntu Coreの“さくっとした(snappy)”バージョンを、さまざまなクラウドコンピューティングサービス上でローンチしてきたが、Coreの基本概念は、要らないものをすべて削ぎ落としたぎりぎり痩身バージョンの、デベロッパが自分のニーズに合わせて自由にカスタマイズできるUbuntuだから、次の必然的なステップは、IoTやロボティクスに当然なる。

Ubuntu CoreではデベロッパがOSの基本部分をインストールし、その上に必要なアプリケーションやサービスを加える。それらのアプリケーションは自分専用のサンドボックス環境で動く。Ubuntu Coreは、アップデートの際のエラーリカバリを確実に行うトランザクション(的)アップデートをサポートしているから、ダウンロードエラー時のロールバックが確実に行われる。

Canonicalのファウンダで、ときどき宇宙カウボーイにもなるMark Shuttleworthが、今日の発表声明の中でこう言っている: “自律型ロボットという科学の大きな進歩により、防犯やエネルギーの効率的利用など、さまざまな分野で奇跡が実現した。世界はスマートマシンによって変わりつつあり、それらのマシンは過去にはありえなかった五感…視覚、聴覚、触覚等…を持ち、外部とコミュニケーションできる。Ubuntu Coreはそういう超スマートな連中のためのセキュアなプラットホームであり、また最新のソフトウェアをご自分のデバイスに簡単に実装してクラウドに容易に接続できるために、アプリストアもご用意している”。

このUbuntu Coreの初期の採用例の一つが、Ninja Blocksのホームオートメーション構築ブロックNinja Sphereだ。Ninja BlocksのCEO Daniel Friedmanは、“Ninja SphereのオープンなコントローラはUbuntu Coreをそのベースに使用しており、それは家庭内のデバイスやセンサと対話するアプリを構築するための、完璧な基盤だ”、と言っている。また教育用ドローンErle-Copter(上図)を作っている Erle Roboticsも、Ubuntu Coreの初期的ユーザの一つだ。そしてOpen Source Robotics Foundationの各種プロジェクトも、主にUbuntu Coreを使っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


日本のAmazonは本物のメカロボスーツを1億円で売っている

数年前に本誌は、Kuratasというものを記事にしたことがある。そのメカロボットスーツを着ると、敵の匂いをいち早く嗅ぎつけて、BBガトリングガンを撃ち、相手を殲滅できるのだ。2012年にそれが登場したときは、誰もがおかしなジョークだと思ったが、今回は本当にそれが、日本のAmazonから100万ドルで発売された(1億2000万円)。

もちろん、その歩き方はぎごちない。近くのショッピングモールを全壊させるほどのパワーもない。時速約5マイルで移動できるが、腕は別売だ。どっちかというと、オタク向けのアート作品だが、メカ的には本物であり、したがってお値段も高い。卒業祝い、あるいは女の子なら成人〔原文: Bat Mitzvah〕のお祝いに最適だ。将来、地球と全人類を支配するロボット君主たちがこれなら、大歓迎だね。

出典: Technabob

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


「ボカロP」の次は「ロボットP」の時代が来る?

初音ミクは、ニコニコ動画に作品を投稿する著名な「ボカロP」(プロデューサーの意味)が原動力となってブームを牽引したけど、ひょっとしたらロボットに歌って踊らせる「ロボットP」の時代が来るかもしれない。

ソフトバンク子会社のアスラテックと産業技術総合研究所(産総研)が16日、音楽に合わせて人型ロボットを踊らせることができる制御システム「V-Sido × Songle」を発表した。アスラテックのロボット制御システム「V-Sido OS(ブシドー オーエス)」と、産総研が開発した音楽解析サービス「Songle(ソングル)」を使って実現した。

音楽に合わせてリアルタイムにロボットを躍らせる

V-Sido × Songleの仕組みを簡単に説明するとこうだ。

ウェブ上の楽曲を解析するSongleが、楽曲のビート構造(拍と小節の構造)と楽曲構造(サビ区間と繰り返し区間)にもとづいて、事前に用意された複数の振り付けパターンの中から動きを割り当てる。その上で、V-Sido OSのロボット制御技術が、インターネット経由でリアルタイムにロボットを踊らせる。

楽曲構造の区間ごとに振り付けを指定できるため、ロボットが踊っている最中に振り付けを変えられる。振り付けパターンを無視して歩行動作を指示することもできる。ライブ中に盛り上がっている客席の方向に歩いて行ったり、反対に静かな観客に向かって煽ったりと、インタラクティブな動きができるわけだ。

V-Sido OSは、事前のモーション設定なしにロボットを動せる制御システム。体制を自動的に補正するオートバランサーを搭載し、急な衝撃や不安定な足場でも倒れにくくすることができる。一般的なシリアル方式サーボモーターを制御できるほか、油圧や空圧で動くロボットにも対応。大きさや形状を問わず、汎用性が高いのが最大のセールスポイントだ。

これまで、ロボットがライブをしようとすると、事前にモーションをプログラミングする必要があった。イベントで引っ張りだこのソフトバンクのPepperなんかもそうだ。そのため、「アクシデントで音と動きがズレると微妙なことになる」とアスラテックでチーフロボットクリエイターを務める吉崎航氏は話す。「V-Sido × Songleはアドリブの効いた動きができるため、テレビの生放送にだって耐えうる」。

初音ミクムーブメントの再現を期待

楽曲はSongleに登録されている、ニコニコ動画やYouTube、MP3など80万曲が利用できる。主にボーカロイドの楽曲が大半を占めている。現時点で踊ることができるのは、V-Sido OSに対応しているロボット。2足歩行ロボットの「GR-001」(HPI製)や「ASRA C1」(アスラテック製)、ドールの形状をした人型ロボット「SE-01」(佐川電子製)などがある。今後は他の企業とも協力して、イベント利用や商品化を目指して実用化に取り組むという。

SE-01を開発した佐川電子の町浩輔氏は、「これまで人型ロボットを買っても、披露する場は競技大会ぐらい。ロボットにモーションを登録するのは難しいが、V-Sido × Songleで動きを制御できれば、ロボットが歌って踊る動画をYouTubeやニコニコ動画に投稿できる。初音ミクの『〜P』のように、今度は『ロボットP』の時代が来るのでは」と期待をのぞかせている。

アスラテックの吉崎航氏(左)と佐川電子の町浩輔氏(右)


今年の東芝はCESでがむばっていた


 

Toshibaは本来、CESで騒がれるような企業ではない。巨大企業であることに関してはSamsungやLGやSonyなどとも並ぶが、これまで、人の心をワクワクさせるような、すごいブースを提供したことはない。ところが今年のToshibaは、二つの隠し球を秘(ひそ)かに用意していた。

最初の”Communications Android”は、名前に‘コミュニケーション’が入っているけど、ちょっと違う。日本人の女性を模したロボットで、あらかじめプログラムされたメッセージを語り、”What A Wonderful World”(この素晴らしき世界)を歌う。ちょっと離れて見ると本物の人間みたいだが、残念ながら、視覚的にも聴覚的にもデータを取り入れる能力がなく、したがって対話的能力、コミュニケーションの能力はない。ただ、事前にプログラムされたメッセージを言うだけだ。

最終的にこの製品は、企業や商店や施設などで、来訪者に対し、説明や宣伝をすることが目的のようだ。

ところで、ブースの端(はし)の方では…

 

Toshibaは、仮想試着システムをテストしていた。カメラがとらえた像をソフトウェアが分析して、ユーザはいろんな服を仮想的に試着し、評価できる。ユーザはカメラの前に立つだけで、自分で服を着たり脱いだりはしない。体を動かすと、その‘仮想服’も着たままの状態で動く(回転する)。それがたぶん、このソフトウェアのキモだ。

Greg (Kumparak)は、スカートの着方が上手ね。

Toshibaは実際に小売店が服を売るためのシステムとしてだけでなく、モールや大型ショッピングセンターの広場などで、そこに実際に服がない状態でも仮想試着を楽しめる製品にしたいようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


人間の神経系に直接接続してコントロールできるロボット義手が完成

 

未来をこれほど劇的な形で垣間見ることは、めったにない。Johns Hopkins University(ジョンズホプキンス大学)のApplied Physics Lab(応用物理学研究室)が、高電圧の感電事故で両腕を失った人に、その人の神経系に接続してコントロールできる義手を取り付けることに成功した。コントロールといっても、まだできることは限られているが、四肢の一部を失った人にとっては、明るい未来が見えてきたようだ。

人間の脳や神経が直接コントロールする義手は、今急速に進歩している。たとえば下のビデオでは、女性が義手に脳からの命令を伝えている。またロボット工学の進歩と並行して、義手を動かすメカニズムもどんどん良くなっている。人間が義手や義足を自分の手足のように使えるようになるのも、それほど遠い先ではないだろう。未来は、まさしく今ここにある。まだ広く普及してないだけだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ロボットの妖精がサンタになって楽しい歌を歌う今年のクリスマス

 

今年のホリデイシーズンは、クリスマスの本当の意味を思い出すことが重要だ。ロボットが徐々に人間の存在を侵食し、2050年ごろにはホモサピエンスが奴隷になる。すでにここでお見せするのは、キャンディを靴下に入れる二本のロボットアームだ。サンタクロースまでが…。このワザは、数年前まではロボット化できないと言われていた。この名人芸ロボットは、ドイツのビーレフェルト大学の神経情報グループの作品で、このグループの優良認知的対話技術センター(Center of Excellence Cognitive Interaction Technology, CITEC)が、ロボットで楽しむクリスマスを世の中に広めようと決めたのだ。

デモを見ると、このロボットハンドは、ストッキングのような、形がぐにゃぐにゃ変わる物を握り、キャンディのような小さな物をつまむ。そしてキャンディを次々と靴下の空洞へ入れていく。ビデオはときどき早回しだが、ロボットが、人間の手の親指と人差し指のように対向した指を持ち、物をつかめることを、自画自賛する歌を歌っている。ロボットにここまでできる、という様子を見ると、長い冬の夜でも心温まるね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


棚卸用ドローンシステムが間もなく登場。見えない場所でドローンを有効活用

Amazonでは商品棚をまるごと移動させるカニのような形のロボットが活躍している。こうした在庫・配送管理システムにはまだまだ発展の余地があるようで、倉庫内を「飛行」して在庫状況を確認するロボットがまもなく登場してくる予定らしい。

開発しているのはドイツのFraunhofer Institute for Material Flow and Logisticsで、倉庫内を動きまわりながらRFIDタグやバーコードを読み取ることができる。InventAIRyと呼ぶ仕組みで、単数もしくは複数の自律型ドローンによって在庫情報を短時間で収集することができる。

本プロジェクトの目標は自律的にルート設定して情報を収集する飛行ロボットを開発することです。室内でも屋外でも利用できるように考えています。バーコードやRFIDタグを使って、商品の所在を確認するわけです。ロボットを飛行させることで、床の状況に関係なく動きまわることができるようになります。また高いところにあって地上からはアクセスしにくい場所にも簡単に接近することができるわけです。

こうした自律型ロボット自体は新しいアイデアとはいえない。ただ、これまではドローンをビールなどのデリバリーに使ったり、そしてその結果事故を起こしたりもしていた。ドローンをひと目につかないところで活躍させようというのが、むしろ面白い観点だといえようか。周囲の状況などについては自動で把握するようになっているそうで、複雑なビーコンシステムや屋内GPSシステムを導入する必要もないようだ。

倉庫内でのドローン活用はなかなか面白いアイデアだと思うが如何だろうか。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


PepperとRingの共演に見る近未来のUI

「Ring」との共演も見せた「Pepper」

TechCrunch Tokyo 2014の1日目、2014年11月18日に開催されたセッション「ロボットのいる生活と近未来のUI」では、ソフトバンクロボティクスでPepper事業を手がける吉田健一氏、ユカイ工学の青木俊介氏、指輪型デバイス「Ring」を作るログバーの吉田卓郎氏がロボットとともに登壇した。

壇上には、ソフトバンクが2014年6月に発表したロボット「Pepper」が登壇者とともに立っている。そしてユカイ工学のコミュニケーションロボット「BOCCO」がテーブルの上にスタンバイしている。これらロボットと人間が、どのようなUIでコミュニケーションを取っていくのか。それはソフトウェア開発者にとっても、ベンチャー起業家にとっても、新たなフロンティアとなる領域だ。

Pepperが「マホウノツエ」で家電を制御、「Ring」で人とコミュニケート

ソフトバンクが2014年6月に発表したPepperは、プラットフォームとして開発されたロボットだ。PepperをめぐるテクニカルカンファレンスであるPepper Tech Festival 2014の場で、ユカイ工学はPepperに対応するソリューションとして「マホウノツエ」を公開した。赤外線通信機能を備えたマホウノツエをPepperが手に持ち、Pepperがテレビやエアコンを魔法でコントロールしているかのような光景を作り出した。

「魔法」をイメージしたというデバイス、ログバーのRingもPepperのためのUIとして活用可能だ。会場で見せたビデオでは、Ringのを付けた指の動き、つまりジェスチャーによりPepperを呼ぶ様子や、今日の予定をPepperに聞く様子が描かれていた。ログバーの吉田氏によれば、RingでPepperに指示を出すデモは、「3日ほどでつなぎ込みができた」そうだ。

ログバーの吉田卓郎氏

家庭を結ぶタイムライン、コミュニケーションロボット「BOCCO」

壇上に置かれていたもう1つのロボットBOCCOは、家庭のためのコミュニケーションロボットだ。公開したビデオでは、両親が共働きで帰りが遅い家庭をイメージしたユースケースを紹介した。子どもが帰宅した際、ドアに付けたセンサーを通じて職場の父親に通知がなされる。それを受けて親が子どもにメッセージを送ると、BOCCOは送られたテキストを読み上げてくれるのだ。

もちろんスマートフォンでテキストメッセージを送ることは容易なのだが、「小さな子どもにスマートフォンを持たせたくない親は多いはず」と青木氏は言う。自由度が大きなスマートフォンを小さな子どもに与えると、YouTubeで時間を使いすぎたり、怪しいサイトを開いてしまったりすることはいかにもありそうだ。BOCCOはロボットとしての個性、つまり人とコミュニケートするための性質を備えたデバイスとして作られているのだ。

Pepperを教育に、人にインプットするのではなくエンゲージする

ソフトバンクロボティクスの吉田健一氏

 

ソフトバンクロボティクス吉田氏は、Pepperにはパソコンやスマホにはない「人との関係」、エンゲージメントがあると強調する。「Pepperに入っているデバイスの技術は、実はそれほど革新的というわけではない。何が(今までのデバイスとの)違いかというと、生き物に見えるかどうか。社長(ソフトバンクロボティクス代表取締役社長の冨澤文秀氏)の2歳の子どもは、Pepperに一所懸命パンを食べさせようとする。子どもが見て生き物だと思うという関係性はパソコンやタブレットではありえない」。

ユカイ工学の青木氏もBOCCOの見た目が「ロボットっぽい」ことは重要だと考えている。自動販売機も自動改札機も、例えばユーザーの年齢を判別して挙動を変える高度な動作をする点ではロボットと呼べるかもしれないが、ユーザーは人とコミュニケートする機械とは認識しない。このセッションの文脈での「ロボットらしさ」とは、人とコミュニケートするデバイスとしての個性のことだ。

ユカイ工学の青木俊介氏

ソフトバンクロボティクスの吉田氏は、人間との関係の例として、 教育へのPepperの応用について話した。Pepperが子どもに教えるというやり方では、タブレットによる学習となんら変わらない。だが子どもと一緒に学習するスタイルだと関係が変化する。例えばPepperがわざと間違えて、子どもがそれを指摘する方が、子どもの学習スピードは上がるという。「インプットじゃなくエンゲージする、一緒に間違える」――そのようなコミュニケーションがロボットには可能なのだと吉田氏は言う。

セッションの最後で語られたのは、セキュリティ問題だ。Pepperは人と濃密なコミュニケーションをする目的のロボットだが、それは裏を返せばソーシャルハッキングの道具として使われる可能性があることを示している。「Pepperが子どもに『好きな人はいる?』などと聞くと、思わず答えてしまうかもしれない」(ソフトバンクロボティクス吉田氏)。Pepperのアプリストアでは、手作業でセキュリティチェックを実施する方針という。


ロボットを3Dプリントで作るための多機能教習所Makerclub、子どもも学べる

3Dプリントで蜘蛛型ロボットを作りたいかな? それとも人型ロボットの伴侶(つれあい)は? 触ると感電するしっぽをつけたサソリのロボットはどうかな?

Makerclubが、たぶんあなたを助けてくれるだろう。そこは、メーカー日本語Wikipedia)たちが集まってロボットの3Dプリントを議論する場だが、eコマースの場でもあり、リポジトリ(情報保管庫)でもあり、教材でもある。 ロボットクリエイターを助けるためのハードウェア支援を、Indiegogoでやってるのもおもしろい。

“3Dプリントしたロボットのパーツのライブラリなんて、まだうちにしかないと思うし、技術普及のための教育プラットホームがあるのもうちだけだ”、とファウンダのSimon Rileyは言っている。

このサイト上でのロボットの制作をやりやすくするために、MakerConnectと名づけたボード(基板)も作っている。MakerConnectはその名のとおり、ArduinoのボードをオンボードのBluetoothに接続して、サイト上での制作過程をワイヤレスでコントロールできる。必ずしもそれを使う必要はないが、50ドルのこのボードを使うと、このサイト上でのロボットの制作が相当容易になる。

“ロボットを3Dプリントすることによって、発明やプロダクトデザインを教えられる。どのプロジェクトでもArduinoのチップを使い、スマートフォンで制御する”、とRiellyは言う。ユーザは設計図とプログラムをダウンロードして、ロボットに必要なすべてのパーツをプリントできる。レッスンプランもあるから、子どもがロボットの作り方を簡単に学べる。

“ニューサウスウェールズ大学の三学年のときに、ノッチンガム大学で電子工学とコンピューティングを勉強した”、とRiellyは言う。“その後、大小さまざまな企業で働いた。eBayやBrandwatchにもいた。そして、かなりベテランのプログラマになった。でも、大学での勉強が中途半端だったことを、いつも、くよくよ悩んでいた。コンピューティングなどの本当の理解とそれへの情熱が、自分にはなかった。仕事をやめて、5年ぐらいは勉強をやり直さなければだめだ、と思った”。

“そして2年前に車のリモートコントロールを考えたことから、今のロボットのプロジェクトが派生的に生まれた。ぼくはプログラムは書けるけど、立体物を造形する才能はほとんどない。だから最初のうちは、へたくそな物しか作れなかった。ロボットは、すぐに倒れたり、動かなくなったりした。運良く、ある年のクリスマスパーティーで昔のボスに会い、相談できた。その2週間後に彼は、ぼくのためのクリスマスプレゼント兼誕生祝いとして、3Dプリンタを送って(贈って)きた”。

Reillyはこのプロジェクトのことを、“ぼくが15歳のガキのときに、欲しかったもののすべて”、と表現する。そこにStephen Kingの本が数冊と、 Victoria’s Secretのカタログがあれば、さらに完璧に15歳だな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


頭脳を得たロボット、もたらすのは「産業の革新」か「脅威」か

編集部注:この原稿は経営共創基盤(IGPI) パートナー・マネージングディレクターでIGPIシンガポールCEOの塩野誠氏による寄稿だ。塩野氏はこれまで、ゴールドマン・サックス証券、ベイン&カンパニー、ライブドア、自身での起業を通じて、国内外の事業開発やM&Aアドバイザリー、資金調達、ベンチャー企業投資に従事。テクノロジーセクターを中心に企業への戦略アドバイスを実施してきた。そんな塩野氏に、遺伝子人工知能、ロボットをテーマにした近未来予測をしてもらった。第2回目の本稿では、国内でも様々な分野で話題の人工知能について解説してもらう。なお塩野氏は東京大学の松尾豊准教授と共著で「東大准教授に教わる『人工知能って、そんなことまでできるんですか?』」を出版している。

街路樹も色づき木の葉を落とす季節になってきた。人間なら落ち葉に何かを感じるかも知れないが、ロボットはそれをどう感じているのだろう?

80年代のロボット映画「ショートサーキット」では、ロボットがスープをこぼしたシミを見て、最初は「水、塩、グルタミン酸ナトリウム」とその成分について言うが、そのうちにシミが「植物のカエデの形に見える」と言いだした。ロボットが人間のように「気づき」を獲得したシーンだ。前回、人工知能は人間の「気づき」を模倣出来るかと書いたが、今回は「人工知能が物理的な出力を持った状態」ともいえるロボットについての話をしたい。

そもそロボットとは何か? ロボットの定義は難しく、人型から猫型、クモ型まで幅広いが、ここでは「人間の代替として自律的に動作を行う機械」と定義してみよう。最近ではソフトバンクのPepperが「会いに行けるロボット」として登場したことも記憶に新しい。

Pepperは人型ロボットだが、ロボットの形はヒューマノイド(人型)と決まっているわけではない、東京工業大学広瀬・福島研究室の開発した四足歩行ロボット「TITAN」は「ザトウグモ」を模して作られているし、米国で内視鏡手術の為につくられた「Da Vinci(ダ・ヴィンチ)」はまさに人間の手の代わりとなるロボットアームである。ダ・ヴィンチは動作倍率を縮小することが可能であり、操作する人間側は患部を拡大して確認しながら、ロボットアーム側では動作を縮小して作業を行うことが出来る。YouTubeではダ・ヴィンチを使って折り紙の鶴を折る様子を見ることができる。

ロボットアームは人間の手の延長だが、自律的な動作をするロボットの仕組みは、簡単に言えばセンサーで周辺環境を認識し、コンピュータでセンサーの情報を処理し、制御によって目的となる動作を出力するということになる。このコンピュータの部分は人間が動作を予め設計しておくプログラムと、人工知能によってアルゴリズムが自律的にフィードバックを行い、学習していく2つがある。Pepperには人工知能が搭載されているし、前回の記事でもあったように人工知能はディープラーニングの進展等によって新しい段階を迎えている。つまりロボットの頭脳に革新が起こっているのだ。

ロボットの頭脳の開発を進めている企業、つまりソフトウェア陣営からロボットにアプローチをしているのがシリコンバレーのいつもの顔、Googleだ。Googleは東大発のベンチャーでヒューマノイドロボットを開発したSCHAFTを買収し、MITとも関係の深い米国のロボット企業Redwood Robotics、DARPA(米国国防高等研究計画局)との協力による「BigDog」という4足歩行ロボットで有名なBoston Dynamics、ドローン(無人飛行機)開発のTitan Aerospaceも買収している。Titanは過去にFacebookが買収交渉しているとも報じられた企業だ。グーグルが約3200億円で買収したNest Labはサーモスタット(室内温度調節器)の会社だが、センサーで情報を集め、アルゴリズムで処理し、空調を制御しているという意味ではロボットと言えるだろう。

家庭に入ってくるロボットは人型とは限らない。マーケットでは高値買いの声も聞かれるが、約6兆円の現金を持つグーグルであればこの領域にベットしておくことは高くはないのかも知れない。

グーグルは人工知能の研究開発を行っているDeepMind Technologiesを買収
しているが、こうした動きに関わらず、人工知能とロボットの融合は進むだろう。人工知能の行く末は「人間らしさの追求」というよりは、「人間には理由が理解できないが、その人工知能が下す予測がいつも正しい」といった姿だ。

一方、人間と同じ形をしていなくても旧来からのFA(ファクトリーオートメーション)の現場で溶接や塗装などをしていた産業用ロボットが活躍している。こうしたロボットはプログラムされた単純作業だけでなく、複数の作業に対応したものへと進化している。この分野では日本は非常に進んでおり、ソフトウェアやアルゴリズムで完結する世界から、熱と摩擦の発生する物理的なロボットの世界になれば日本に一日の長がある。日本は産業用ロボットの稼働率において世界一であり、自動車・電機といった産業向け開発で磨かれてきた技術はセンサーやサーボモータといった周辺技術の充実もあり、未だに競争力のある分野である。人工知能の研究者達がシリコンバレー企業にAcqui-hiring(人材獲得のための買収)されているが、人工知能とロボットの融合の過程で日本の産業界にも事業機会が起こり得るだろう。

日本の産業界の動きを期待する一方で、前出のベンチャー企業SHAFTはDARPAと共同開発を行い資金支援も受けていた。そして日系企業から資金提供の無いままグーグルに買収された。DARPAは米国国防総省の機関であり、最先端技術の軍事転用の為の研究開発に積極的に投資を行っている。ロボット開発に対し短期的な収益目的ではなく、長期的な研究開発環境を提供するのは企業にとって株主への説明責任等のハードルもあり、なかなか経営判断も難しい。

また、日本のハイテク企業の経営者達が人工知能搭載のロボットに積極的でない理由に、政府も数百億円規模で支援した1980年代の人工知能ブームの後に産業化しなかったという記憶があるためだ。そして事業計画上、人工知能ロボット開発が短期的に収益化するという説明も難しい。グーグルであれば、人工知能開発への積極投資は「広告の最適化」で説明可能なのだ。日系企業が手をこまねいている間に人工知能、ロボットの技術が米国に買われていく、そうであれば日本は公的な資金提供者が産業政策に鑑みて投資機会を精査していくべきだ。ゲノム、ソフトウェア、金融テクノロジーで日本が経験した競争環境のデジャブが現在のロボットビジネスだ。

またロボット開発においては国際的なルール作りを巡る議論が活発化するだろう。Amazonがドローン(無人飛行機)での配送サービスを計画して話題となっていたが、軍用ドローンではすでに自動的に標的を選ぶという機能が搭載されている。軍用、特に戦闘用ドローンの実戦配備は今後も進んでいくと考えられるが、現在はハーグ陸戦条約におけるマルテンス条項(編集部注:ざっくりした説明になるが、ハーグ陸戦条約では、おもに戦争や戦闘の定義やその規制を定めている。その中でも人道や公共の良心といった観点で新兵器の使用を制限しているのがマルテンス条項だ)に自律型ロボット兵器は抵触しているとされながら、ロボット兵器の国家間での具体的な規制が未整備だ。日本政府もロボットに関するルールメイカーとしての主導的なポジショニングを視野に入れるべきだ。

これまでに取り上げたバイオインフォマティクス、人工知能、そして今回のロボットに関する先端技術はインパクトの大きい領域であるだけに、それらがネガティブな利用をされた時のインパクトも計り知れない。そしてこれらの技術は相互に関係する。人工知能搭載の自律型ロボット兵器やバイオインフォマティクスでつくられた新しいウイルスに人類が脅かされるべきではない。今は人間の理性と倫理観が試されている。読者の皆様がそんなことを少しでも考えていただければ幸いである。

photo by
pasukaru76


がれきの中に生存者を見つける昆虫ロボットは微細な音を捉えるマイクロフォンを装備

昆虫型ロボットはときどき登場するが、今度のは本物の虫がオーディオセンサを搭載している。ノースカロライナ州立大学のAlper Bozkurt博士とMatt Shipmanは、小さな回路基板を生きたゴキブリに乗せ(載せ)、リード線を虫の脳に接続した。基板が脳に特殊な音を送ることにより、ゴキブリは右や左に曲がる。こうして虫は、リモートコントロールできるバイオロボットになる。

この不気味な軍団には二種類の虫がいる。ドローンとセンサだ。ドローンはリモートで受信した信号に基づいて右や左へ動き、センサはドローンに、聞こえる音の方向を教える。そして多数の虫を、たとえば瓦礫(がれき)の中へ送り込むと、センサが音を捉える。そして音が聞こえたら、ドローンたちが救出隊に知らせる。その虫を、食べてもよいかもしれない〔ジョーク〕。

電気工学と計算機工学の助教授Alper Bozkurt博士によると、“崩壊した建物の中では音が生存者を見つける最良の方法だ”。彼はこの救急ゴキロボに関する論文を、すでに二つ書いていて、その特徴は動きを制御する電子回路のバックパックを背負っていることだ。彼の研究チームが作った二つのタイプの特製バックパックは、どちらもマイクロフォンを装備している。そのうちの一つは、微細な音をとらえてワイヤレスでレスポンダへ送る。

また、虫たちの動きをコントロールすることによって、実質的に彼らの活動範囲を救助領域に限定できる。彼らの活動時間を長くするために太陽光発電セルを使うことも、試行中だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


羽ばたき飛行するドローン、Bionic Birdがクラウンドファンディング中―ネコも大喜び

鳥か? 飛行機か? いやいや、これは鳥の形をしたBionic Birdというマイクロ・ドローンだ。12月に市販開始予定のこのメカニカル・バードはスマートフォンまたはタブレット上のアプリで操縦される。Bluetooth 4.0接続を利用しており、有効距離は約100メートルだという。

現在Indiegogoでクラウンドファンディング中のBionic Birdのフランス人の開発者はこれを「ひそかなドローン」と呼んでいる。なぜかといえば、バイオミメティクスを利用している、つまり鳥のような羽ばたきで飛ぶからだ。ローターやプロペラを使うドローンに比べてはるかに静かで、自然環境に溶け込む。遠くからは本物の鳥そっくりに見える。

ビデオでもわかるように、あまりによくできているので本物の鳥が仲間だと思ったり、猛禽類がエサになるかどうか確かめに近寄ってきたりするほどだ。

こちらのビデオではネコが大喜びだ。

Bionic Birdのクラウンドファンディングは目標の2万5000ドルをはるかに超えて6万5000ドルあたりを飛翔中だ。これなら無事に量産開始できるだろう。

初期バージョンは1960年代から存在する羽ばたき飛行機をアプリで操縦可能にしたもので、基本的に高級おもちゃだ。

しかしBionic Birdの開発チームは今後サイズや飛行機能を改良していく計画だ。2016年の冬までには尾翼による正確な操縦、安定した連続飛行、ライブ中継可能なHDビデオカメラの搭載などを実現したいとしている。そうなれば鳥に化けたスパイ・ドローンが登場することになる。

現在のバージョンはIndiegogoで1機あたり120ドルの出資で入手できる。出荷は12月を予定している。

バッテリー充電器はタマゴの形をしており、ドローンを上に載せて充電する。12分の充電で8分の飛行10回が可能だという。

胴体は柔軟なフォーム素材でできており、着陸の衝撃に繰り返し耐えられる。羽根と尾翼は軽くて丈夫なカーボン・ファイバー製で、交換可能。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+