WineryGuideはその名のとおりワイナリーのガイドだ(目下カリフォルニアのナパヴァレーに限定)

ワインとガイドブックの両方が好きなぼくは、WineryGuideに目がとまった。Aga/Mariusz Andryszewski夫妻が作ったこのサービスは、ナパヴァレーのワイナリーのコンパクトでスマートな詳しいガイドだ。

CTOのMariusz Andryszewskiは曰く、“WineryGuideには、プロのワインコンシエルジュが長年蓄積した経験や知識とツアーガイドが、簡単なユーザーインタフェイスの下に詰め込まれている。よく聞かれる質問に最新の技術を使って答えているし、ユーザーが今いるところから行きたいところへどうやって行くべきかを、正確かつ簡明に説明している”。最初のバージョンは簡単なガイドだったが、今のiOSネイティブアプリにはクーポンや位置対応のお買い得特典などがミックスされている。

制作にはワインのエキスパートJohn Stallcupが参加し、ワイナリーのマーケティングツールに過ぎないアプリではないアプリを作り上げた。また、当地のホテルに必ず置いてある観光パンフレットのような、浅いガイドでもない。

“Agaとぼくは、ナパヴァレーに何年も通っている。どの季節に行っても景色は素晴らしいけど、ワイナリーは行くところがだんだん絞られてきた”、とMariuszは語る。“だから、おかしなことに、新しいワイナリーを見つけようと思ったら地元の地方紙を見たり、旅行ガイドや誰かの推薦に頼るようになった。既存のモバイルアプリは、広告費を払っているワイナリーを優遇しているし、Google Mapsはワイナリーの情報が詳しくない。もっと、ナパのインサイダー的な情報が必要だ、と思った。そこでシカゴからベイエリアに引っ越して、協同ファウンダーを見つけ、プロジェクトをスタートさせた”。

このサービスはまだ完全に自己資金のみで、一日のユーザー数は数十名だ。今後の展望としては、ワイン中心のナパヴァレーガイドに成長して、すべてのハイテク企業をスポンサーにしていきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ツアーのホテル分だけ販売可 ― 日本の「Cansell」に新機能

やむを得ずキャンセルしなければならないホテルの宿泊権利を第三者に販売できるのが、日本のスタートアップCansellが提供する「Cansell」だ。同社については、これまでにもTechCrunch Japanで取り上げてきた。

Cansellに宿泊権利を出品したユーザーは販売代金によってキャンセル代の穴埋めができ、購入者は通常よりお値打ちな値段でホテルに宿泊することができる。また、ホテル側も通常の宿泊料金を受け取れるという仕組みになっている。

そのCansellは3月15日、「パッケージツアー」に含まれる宿泊権利の出品も可能にすると発表した。同時に、3月9日付けで旅行業を営む認可を取得したことを明らかにした。

ここで言うところのパッケージツアーとは、ホテルなどへの「宿泊」と、飛行機などの「移動手段」が最初からセットになっている旅行のことを指す。そして、今後Cansellはこの宿泊権利の取り扱いも開始するという。

でも、正直これだけ聞くと「ツアーで買ってわざわざホテルだけ出品する人なんているの?」と思ってしまう。

しかし、Cansell代表の山下恭平氏は、この新機能はユーザーからの声を取り入れたことにより生まれたものだと話す。「実際にユーザーから『パッケージで買ったホテルの宿泊権利を出品したい』という声があった。ただ、Cansellには転売目的での出品は受け入れないという方針がある。そのため、これまではホテルの『定価』が明確ではないという理由で出品をお断りしてきた。ただ、転売目的の出品対策さえ整えれば、誰も損をしないビジネスの構図を保つことができると考え、出品の受け入れを開始することに決めました」。

転売目的での出品を防ぐため、Cansellでは宿泊日から起算して21日以前の権利の出品は受け付けない方針だ。ツアーパッケージの場合、キャンセル料が発生するのはチェックインまで20日を切ったものに限られるからだという。また、従来と同じく市場価格以上での値付けは禁止するそうだ。

とはいえ、この新機能において転売目的の出品を規制するのは非常に難しいと思う。既存のサービスの場合、Cansellを利用するのは何らかの理由で旅行に行けなくなった人たちが想定されていた。しかし、今回の新機能の登場によって「(航空券はあるから)旅行には行くが、なんらかの理由でホテルだけ変えたい人々」も想定ユーザーに含まれている。だからこそ、転売を目的とするユーザーも増えそうだ。

例えば、元々ツアーで予約していたホテルよりも安く宿泊できるホテルを見つけた場合、Cansellで権利を販売することができればその差額分ユーザーが「得」をする(たとえ「定価」以下で売ったとしても、それ以上に安いホテルが見つかれば同じことが言える)。航空券もツアーの方が安いから、それだけでも「おいしい」話だ。

僕みたいに「安いホテルでもいい」と割り切っているユーザーにとっては、初めから権利を売却するつもりでツアーに申し込む人も出てくるだろう。現実的に考えれば、ユーザーが得をする以上、プラットフォームが活発になればなるほど利益を出そうとするユーザーも増えるはずだ。

そのため、新機能を追加してもなお「転売目的としてプラットフォームではない」という山下氏の主張がどこまで有効なのかについては少し疑問が残る。

ただ、今回Cansellが生み出したのはまったく新しい市場だ。転売目的の売買を防ぎ、値段が無駄に釣り上がってしまうことを防ぐことさえできれば、今まで世の中に存在しなかった便益をユーザーに与えることができる。個人的には、この新しいマーケットはすごく面白いと思っている。

同社は2017年1月、DGインキュベーションなどから約4000万円を調達した。サービスのプレビュー版が公開されたのは2016年9月のことだ。その後の進捗状況について山下氏は、「プレビュー版の時点で百数十件と、出品数は少しづつ伸びてきているが、成約率がまだ20%程度と低い。買い側のトラフィックが足りていないことが原因で、ここは今後の課題だ。PRやマーケティング戦略に注力していきたい」と話している。

Facebookに新機能「City Guides」が登場 ― 現地人や友人のおすすめスポットをまとめた旅行ガイド

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最近、Facebookは頻繁にアプリのアップデートを行っている。この数カ月間だけでも、近くのWi-Fiを見つける機能新しい人と出会える機能天気をチェックする機能などをリリースした。そして本日(現地時間3日)、Facebookアプリの「More」メニューの中にもう1つ新しい機能が加わった: 「City Guides」だ。Foursquareの競合にもなりえるこの機能では、友達が訪れた都市がリストアップされて現地のおすすめ観光地などを調べることができる。

リストにある都市をクリックすると、その都市を訪れたことのある友人のアイコンが表示される。そして、その友人のアイコンをクリックすると、彼らが訪れたホテルやレストラン、アトラクション施設などの詳細を知ることができる。Facebookはユーザーによるチェックイン機能やポストからそのデータを入手しているのだろう。

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訪れた場所をFacebook上で「チェックイン」する機能がリリースされたのはかなり前のことだ。しかし、Facebookがそのデータを利用してFoursquareに対抗するような機能を提供することはなかった。旅行のおすすめスポットを友人から聞ける機能と、FacebookのようなSNSとの相性はバツグンだ。だから、彼らがそのような機能をこれまで提供してこなかったのは意外でもある。

City Guidesが提供する、もしくは目指そうとしているのは真にそのような機能だ。旅行好きの友達が多ければ多いほど、この機能からより多くの恩恵を受けることができる。だが、それだけでなく、それぞれの都市のガイドには「Places the Locals Go(地元の人が訪れる場所)」というセクションもある。ここでは、地元の人による口コミを上手く要約するFacebookの技術が利用されている。

例えば、あるレストランのページには「美味しいタコスの話で盛り上がる。フレンドリーな雰囲気。タップから注がれるビール」といった要約が書いてある。

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それぞれのページにはブックマークのアイコンがあり、それをクリックすることで自分の「お気に入り」に追加することができる。登録したお気に入りは都市一覧のページの上部にある「Saved(保存済み)」セクションで確認することが可能だ。都市そのものをお気に入りに登録することもできる。自分が行きたい場所のリストまるまる保存するような感じだ。

また、各都市のガイドを下にスクロールしていくと、「Upcoming Event(近々開催されるイベント)」を確認することもできる。左右にスワイプすることでイベントを閲覧することが可能だ。その下にあるのが「Popular Attractions」というセクション。ここでは現地のおすすめ観光地、観光客向けアトラクション、景色が楽しめるスポットなどを確認できる。すべてブックマーク可能だ。

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これまでにも、旅行計画アプリを提供するスタートアップは多くあった。GtrotZetripRoam7TrippyJetpacGogobotなどがその例だ(日本版:最近TechCrunch Japanで取り上げたワンダーラストもその1つ)。その多くがFacebookから入手したデータを利用している。しかし、最近はその勢いも衰えている。

そして、遅ればせながら、突如その市場にFacebokが参戦した。

Facebookの旅行ガイド機能は、従来のアプリにソーシャル要素を大きく加えたもののように感じる。しかし、Facebookはパブリックなデータを拡張することで、この機能をより便利にしている。

残念ながら、今のところCity Guidesは大都市や有名どころの観光地(きれいなビーチで有名な島、古風な趣のあるリゾート地、落ち着きのある郊外の街など)に特化しているようだ。City Guidesでどんな街の情報も調べられるようになれば、いっそう便利になるのだが。

テスト段階のCity Guidesが9to5Macによって最初に発見されたのは昨年のことだった。今回のローンチを最初に報じたのも彼らだったが、City Guidesは今日からより広範なユーザー向けにも公開されるようだ。

Facebookも正式に新機能の存在を明らかにした一方で、利用できる機能にはまだ制限があるとも述べている。

「各都市の情報が掲載されているページのデザインはまだテスト段階です」と同社のスポークスパーソンは話す。「この機能が提供するコンテンツはすでにFacebookに存在していたものです。(City Guidesの)テスト期間を通して、私たちはその情報を集約し、よりユーザーに寄り添った情報を提供していきます。つまり、この新機能を使うことで、ユーザーは友人たちの目を通して旅行先の雰囲気をより具体的に感じることができるのです」。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

AirbnbによるペイメントサービスTiltの買収が確定―、狙いは人材獲得との噂も

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AirbnbによるソーシャルペイメントサービスTiltの買収話に決着がついた。TechCrunchでは先月この件を報じていたが、ようやく全てが正式に決まったという確認がとれた。

私たちが入手した情報によれば、Tiltの投資家には1200万ドルが現金で支払われる。しかし、Airbnbが現金と株式で支払った従業員の引き留め費用を考えると、買収総額はさらに数千万ドル以上高くなる。CEOのJames Besharaを含め、サンフランシスコで勤務している社員の多くは会社に残るよう引き留められたが、それ以外の地域で働いている社員のほとんどは買収を機にTiltを去ることになった。

AirbnbはTiltの資産を取得し、今のところはアプリもそのまま運営していく予定だ。しかし情報筋の中には、買収額のほとんどが人材の引き留めに使われていたことから、これは企業ではなく人材の買収(acqui-hire)だという人もいる。

サービスをシャットダウンしてしまうよりはマシとはいえ、これまでに6000万ドルもの資金をつぎこんできた投資家にとって、この結果は喜ばしいものではないだろう。Andreessen HorowitzやSV Angel、Reddit共同ファウンダーのAlexis Ohanianといったシリコンバレーのビッグネームは、Tiltがモバイルコマース市場のリーダーになると信じていたのだ。

2012年に設立されたTiltは、ソーシャルペイメントの草分け的存在だ。同社は個人間の支払いよりもグループからの集金に重きをおいていたが、PayPal傘下のVenmoやSquare Cashとも共通点があり競合関係にあった。さらに何らかの「活動」から人を動かす「信念」まで、さまざまな目的のクラウドファンディングを行う場としても利用されているため、Tiltは急成長を続けるGoFundMeの代替サービスのような存在でもある。

そんなTiltを買収したAirbnbの動きには納得がいく。というのもの、同社は既に宿泊施設の貸し出しビジネスをある程度成長させ、次は旅行業に進出しようとしている。そして最近Airbnbは、旅行予約サービスとシナジーのありそうなペイメント業界の優秀な人材を集めているのだ。

Airbnbでプロダクト担当ヴァイスプレジデントを務めるJoe Zadehは、声明の中で以下のように説明する。「AirbnbとTiltはどちらも、人と人を結びつけるようなコミュニティ重視のプロダクトをつくる、というビジョンを掲げています。さらにTiltのチームは、旅行のかたちを変えようとしている私たちの取り組みにぴったりと合うような経験や専門性を持っています。両社で力を合わせて、団体旅行を再定義し、宿泊先や旅行先でのアクティビティ、現地にいる人をつなげ合わせる新しいプラットフォーム『Trips』をつくりあげていきます」

300億ドルの評価額を誇るAirbnbは、その影響力を使って規模の小さなスタートアップの買収を進めている。最近ではLuxury Retreatsを買収し、昨年はChangeCoinやTrip4realを買収していた。さらに、同社はResyをはじめとする複数のスタートアップにも投資している。

Airbnb自体は恐らくどこかに買収されるには評価額が高すぎるため、IPOの可能性に関する噂が飛び交っている。最終的な目標としては同社も株式上場を考えているものの、どうやら今年中のIPOはなさそうだという話を私たちは聞いている。

取材協力:Matthew Lynley

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

旅行で余った外貨コインを電子マネーに交換、「ポケットチェンジ」が羽田空港に登場

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海外旅行は楽しいが、帰国する時に余った外貨の小銭をなんとかできないかと思ったことはないだろうか。硬貨は銀行で両替できないため、空港の募金箱に入れるか、次の海外旅行まで取っておいている人がほとんどではないかと思う。Pocket Change(ポケットチェンジ)はこの課題を解決するため、外貨を電子マネーやギフト券と交換できるサービスを開発している。ポケットチェンジは本日、この外貨を交換する専用キオスク端末を、2017年2月20日より羽田空港国際線ターミナルに設置したことを発表した。

ポケットチェンジの専用端末ではタッチパネルで外貨の交換先を選択し、余った硬貨と紙幣を投入するだけでギフト券などに交換可能だ。楽天Edyなどの非接触ICカード型電子マネーの場合は、ICカードをかざしてチャージできる。

ポケットチェンジは日本人旅行者だけでなく、訪日外国人旅行客も利用できるサービスだ。そのため交換先は海外のWeChat(微信)やViberなどにも対応している。ユニセフなどの団体に寄付をすることもでき、交換先サービスは全部で15種類以上ある。現在対応している通貨は、米ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォン、日本円だ。

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ポケットチェンジは2015年12月に創業し、2016年6月より楽天の本社や空港関連施設など複数箇所で端末を設置している。今回、羽田空港国際線ターミナルに端末を設置するにあたり、端末の使いやすさの向上とともに、対応通貨や交換先サービス、言語の拡充を進めた。今後は、国内外の主要空港や空港駅などでも端末を設置し、サービスを提供していく予定だ。

海外ではニューヨーク発のTravelersBoxなどが同様のサービスを提供している。このようなサービスが広まれば、海外旅行で使い切らなかった小銭が家で眠ったままになるという問題はなくなりそうだ。私も次回海外旅行に行く際には、自宅にある外貨を空港に持って行って、搭乗時間までのコーヒー代にでもしようかと思う。

タクシー配車からツアー予約まで、インバウンド旅行者向け専用アプリ「WAmazing」がローンチ

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500MBの無料SIMで集客

2016年の訪日外国人旅行者は2000万人を超え、さらに政府は2020年までに訪日旅行者を4000万人に押し上げることを目標としている。訪日旅行者関連の市場規模は8兆円になることが推定されている。本日サービス開始したWAmazingは、こうしたインバウンド旅行者向けに提供するアプリだ。このアプリには500MBまでの無料モバイル通信、タクシー配車、日本での旅行ツアーやアクティビティの予約手配と決済ができる機能が揃っている。このアプリでWAmazingは、訪日外国人観光者と国内観光業界とを結びつけるプラットフォームになることを目指すという。

今回、WAmazingは成田空港と連携し、モバイル通信SIMカードの受取機を空港に4台設置する。訪日旅行者は自国でアプリをダウンロードし、会員登録をしておくと、成田空港に着いた時にアプリのQRコードを受取機にかざしてSIMカードを受け取ることができる。500MBまでは無料だが、それ以上使いたい場合はアプリでデータ通信料を追加購入することが可能だ。WAmazingのモバイル通信の機能はソラコムを使っているそうだ。

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サービス開始に合わせてWAmazingは、一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会とチェッカーキャブ無線協同組合とも連携した。WAmazingは東京ハイヤー・タクシー協会が提供するタクシー配車アプリ「スマホdeタッくん」とAPI連携していて、旅行者はWAmazingのアプリからタクシーの配車依頼ができる。都内のおよそ1万2500台のタクシーを呼ぶことができるという。

チェッカーキャブとは観光コンテンツ面で連携し、WAmazingのアプリ内から観光貸切タクシーのツアーを販売する。サービスのローンチ時には東京23区のホテルからスキー場までタクシー送迎するプランを用意した。旅行者はクレジットカードの決済情報を登録しておけば、アプリでの予約手配から、決済まで一括でできる。WAmazingのビジネスモデルは、各種アクティビティへの送客手数料を得る形だ。

WAmazingは本日からアプリ配信を開始し、旅行者は2月1日から成田空港に設置した受取機で無料SIMカードを手に入れることができる。

日本の観光コンテンツと旅行者をマッチング

WAmazingのファウンダーで代表を務める加藤史子氏はリクルート出身で、旅行サイト「じゃらんnet」の立ち上げなどに関わっていた。旅行事業に携わる中で、訪日外国人旅行者は増えているが、観光事業者と旅行客のマッチングができていないために機会損失があると感じていたと話す。これまで日本の旅行代理店は海外の旅行代理店と提携し、訪日旅行客に訴求するケースが多かったが今ではその効果がどれほどあるか分からないと指摘する。「今は個人がモバイルインターネットを使って自分で情報を探す時代です。ITや通信事業と旅行事業を組み合わせることで、産業に大きく貢献できると考えています」と加藤氏は話す。

WAmazingは2016年7月に立ち上がり、2017年1月にクックパッドで執行役CTOを務めた舘野祐一氏が参画した。舘野氏はWAmazingにジョインを決めた理由について、創業メンバー5人が優秀で信頼して働けると感じたこと、そしてサービス開発において技術的なチャレンジがあることを挙げる。また、会社が成功した時の影響力の大きさも魅力に感じていると話す。「プラットフォームにならない限りは、ネットサービスは数年でしぼんでしまいます。WAmazingには外国人観光客、将来的には外国人に限らず日本全体の観光のプラットフォームになれる可能性があります。会社が成功した時の日本に与える影響が大きいと感じています」。

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WAmazingのアプリ画面

最初は香港と台湾の観光客を中心に訴求するため、アプリは中国語(繁体字)のみという。今後、タイやマレーシアなどでも展開していくことや成田空港以外の空港でもSIMカードの受取機を設置することを視野に入れている。WAmazingは旅行ツアーをはじめ、インバウンド旅行者向けの宿泊、飲食、買い物といった多種多様なサービス事業者と連携し、旅行者と国内観光事業者がつながるプラットフォームを目指す。

旅行先で使える無料500MBのデータ通信は確かに魅力的だろう。今後はいかに旅行者がアプリから申し込みたくなるようなツアーを揃えられるかがサービス成長の鍵となりそうだ。

IPO前のAirbnbが2017年にやるべきこと

Woman Looking Through Window While Traveling In Airplane

Airbnbは次の長旅の間の素敵な宿泊場所をみつけてくれるが、その旅程全体につきあってくれれば更に良いものになるだろう。その目標へ向けて、2008年の立ち上げ以来ずっと同義だった「民泊(バケーションレンタル)」から踏み出して、2017年のAirbnbにはその視野を大きく広げて欲しい。

同社が先月発表したように、その「Flights and Services」で他の新しいサービスと並んで、フライト予約への参入が明言されている。同ページのカテゴリはやや不明瞭で「experiences(体験)」「places(スポット)」、そして「homes(家)」(家はスポットではないのか?)に分類されていて、それらがみな広い傘としての「trip」の下に収められている。

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Bloombergによれば、Airbnbはこれを実現するために既存のオンライントラベルサイトを買収するか、SabreAmadeus IT Groupのようなサービスプロバイダとデータ契約を結ぶことを考えている。この動きは長らく待たれていたAirbnbのIPO(今後18ヶ月以内に期待されている)に先行するものと噂されている。

新たな収益源の確保を目指して、Airbnbは試験的なものや実証済みのモデルに目を向けている。Kayak、Priceline、そしてExpediaのような予約サイトは皆、旅行の計画に対して、ホテルやカーレンタル、そしてフライトの予約まですべて同じ場所で扱うワンストップサービスを提供している。これらのサービスのほとんどはまた、旅行者が1つずつ集めて組み立てるのではなく1度にまとめて全てを予約した場合に割引を得られるお得なパッケージも提供している。こうした種類のパッケージングがAirbnbにとってのチャンスかもしれない、その夢である旅行予約のハブへと成長させてくれるのだ。

Airbnbが新たに練り直したミッションは、そのホームページの歓迎メッセージから読み取ることができる、そこではあなたに「お家、体験、スポット、すべてを1つのアプリで」と呼びかけているのだ。その目標は、先月ローンチした「体験」のページで推進される。これは旅行者にサーフィンのレッスンや、料理教室、あるいは音楽セッションといったもの予約を目的地に応じて可能にするものだ。Airbnbは通常の民泊で課している6から12パーセントのチャージよりも、高い手数料をこうしたものから徴収する。

こうした体験予約は、地元における本物の経験を探している旅行者の目を引くかもしれない地元の専門家であるホストによって提供される。フライト予約と同様に、こうした体験リストは、だれかをその地から押しのけたり、不動産価格を直接押し上げたりしないので、手頃な価格の住宅が減って危機に直面している地域社会と直接ぶつかることがない。また州や地方政府との間に高価につく摩擦を生み出すこともない。

コストのかかる規制を巡る争いの中で、Airbnbは商売の手を広げる必要性を感じている。今でも資金調達を続けながらも、そう遠くない将来にIPOを確実に控えて、Airbnbはそのときまでに、難しい収益の流れを減らし収益源の拡大を目指すことが賢明だろう。

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(翻訳:Sako)

FEATURED IMAGE: FRANCISCO RAMA / EYEEM/GETTY IMAGES

中国最大のオンライン旅行会社Ctripが、フライト検索会社のSkyScannerを17億4000万ドルで買収

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スコットランドを拠点とするフライト検索会社Skyscannerが、中国の大手オンライン旅行会社Ctripによって買収された。価格は14億ポンド(およそ17億4000万ドル)である。

買収は主に現金で行われ、今年の終わりまでには完了する予定だ。買収完了後も、SkyScannerはCtripとは独立して運営されることを、双方が表明している。

1999年に設立されたCtripは、中国最大のオンライン旅行会社だ。本日発表された2016年第3四半期の売上は、前年比75%増の56億人民元(8100億ドル)で、利益はわずかに400万ドルである。最近Ctripは、転換社債の販売で10億ドル近くを調達しているが、この調達はSkyscannerの取引のために行われたものと思われる。

このニュースは、10箇所の事業所に700人以上のスタッフを抱えるSkyscannerが、今年の1月に世界展開を目指して1億9200万ドルの資金調達ラウンドを行ってから1年足らずの内にやってきた。それは、2年以上にわたる同社の歴史の中で初めての資金調達だった。そのときの投資家には、Khazanah Nasional Berhad、マレーシア‐政府の戦略投資ファンド、ヤフー・ジャパン、ファンドマネージャーArtemis、投資ファームBaillie Gifford、未公開株式ファームのVitruvian Partnersなどが名を連ねていた。Sequoiaは既存の支援者だ。

そのラウンドでは、SkyScannerの価値は16億ドルと報告されていた。同社は2017年のIPOを広く期待されていたので、以前の評価額とさほど変わらない価格での今回の買収は、一種の驚きをもって迎えられた。Skift のレポートによれば、SkyScannerの収益の成長はゆっくりとしたペースだった、しかし同社はそれをマーケティングではなく、増大するプロダクトへの投資のせいだと見なしている。

いずれにせよ、これは欧州における、これまでで最大のトラベルテック買収である。SkyScannerはアジアに力点を置いていた — ヤフージャパンと提携し中国の旅行検索スタートアップYoubibiの買収も行った — しかし、今回の取引はCtripがビジネスを国際市場に広げることを助けることになる。

「Skyscannerは世界レベルにおける私たちの位置付けを補完するものとなるでしょう、そしてCtripは私たちの経験、技術、予約能力をSkyScannerに活用する予定です」と、Ctripの共同創業者兼会長のJames Jianzhang Liangが声明の中で述べている。

ビデオ声明の中で、SkycannerのCEO兼共同創業者のGareth Williamsは、この取引によって、旅を「より簡単な」ものにするための豊富なリソースに、彼の会社がアクセスすることが可能になると述べている。

拡大のためのM&Aを追求してきたCtripにとって、ここ1年ほどは忙しい年だった。最大のライバルQunarとの株式交換合意から1年以上が経過した、それによってCtripは自身の議決権の25パーセントと引き換えに、Qunarの45パーセントの議決権を獲得した。

今年の1月には、Ctripは、インドのMakeMyTripの約4分の1を購入するために1億8000万ドルを使い、その一方で、9400万人の乗客を運んでいると主張する、国営航空会社中国東方航空の一部を取得するために、4億6300万ドルを豪気に支払っている

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(翻訳:Sako)

今やGoogle Flightsは、フライト運賃が値上がりする日も予想して教えてくれる

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Googleが提供する航空運賃検索のGoogle Flightsは、既に低コストのチケットを探すための様々な機能を提供しているが、今日また1つの機能を追加した:特定のフライトに対していつその価格が上がることが予想されるかを教えてくれる機能だ。これを使えばチケットが更に高くなる前に予約を行うことができる。また、同時にGoogleは、複数の選択肢のなかから最安値のチケットを購入する際に役立つその他のヒントも登場したと発表した。これに加えて、Google Hotelもアップグレードされていて、こちらもお得な取引を行いやすくすることに力を注いでいる。

これまでGoogle Flightsは、航空会社の変動する運賃を知るためのツールを提供してきた、例えば運賃のカレンダーや、いつ旅行をしたいかによって安い行き先を検索してくれる、といったものだ。また、追跡しているフライトの運賃が変わったら警告をするという機能も備えていた。

今度の新バージョンでは、こうした機能がさらに改善されている、現在の運賃がいつごろ変わりそうかを予想して通知してくれることで、すぐに予約したら幾ら位節約することができるかがわかるのだ。

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まだ特定のフライトを選択していなくて、目的地だけは意識している場合には、Google Flightsが最適なルートを選ぶためのヒントを表示してくれる。例えば、お金を節約するための代替の空港や日程をお勧めしたり、これまでの実績に基いて、いつ頃幾ら位運賃が上がることが予想できるかを教えてくれといったことだ。

Google Flightsはまた、フライトもしくはルートの価格が変わろうとする際に、警告の通知メールを送ることもできる。

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この新しい通知機能は「あと数週間」で展開される、とGoogleは述べている。

こうした機能は、GoogleをトラベルスタートアップのHopperとの直接的な競争に晒すものだ。Hopperは旅行者がいつフライトすべきかを決める際に、良い手助けをしてくれるアプリケーションを提供している。Hopperの使いやすいインターフェイスを使えば、様々な方法で安価な旅行日やフライトを探すことができる、例えば過去の運賃履歴や価格低下の追跡、そしてどうすれば節約できるかの提案を提示したり、といった具合だ。同社は 今年、1600万ドルの追加資金調達を行い、さらなる国外展開を目指している。

Hopperはモバイル専用のサービスだが、Google Flightsはデスクトップへの注力から始まっている。本日、Googleの発表によれば、同機能はモバイルにより最適化され、携帯電話の上でも保存したフライトを追跡したり管理したりすることが可能になった。

そして、今やアプリには行きたい目的地を絞り込みやすくする「Explore(調べる)」タブが追加された。たとえばもしカリブ海のどこかに行きたいと思っているなら、直行便で行ける目的地だけに絞り込むことができるだろう。

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フライト検索エンジンに対するこれらのすべての変更に伴い、Googleはまた、検索者が最高のお得な情報を見つけることを手助けする多くの機能を、ホテル検索に追加している。

以前は、Googleはこれまでの価格を下回ったものか、ディスカウントが可能なものにラベルを付けていた、しかし今や「deals(お得)」機能をトグルすることで、そうした情報だけを視ることができる。

サービスは現在、ホテルのウェブサイトにおける会員メンバーに提供される割引情報についても通知すると、Googleは述べている。

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これらのアップデートは、当然のことながら、ホリディシーズンの前に行われる、そしてこれらは、Googleが旅行市場で自身に最適な場所を見出す方法の1つだ。同社はまた、最近パーソナライズされたモバイル旅行ガイドであるGoogle Tripsを開始し、 旅行先選択のヒントを与えるGoogle Destinationsをデスクトップに拡大し、世界中のユーザーにも届けようとしている。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

アプリをストリーミングしてモバイルコンテンツを利用する未来

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【編集部注】執筆者のWally Nguyenは、mNectarのCEO。

消費者は、映画やテレビ番組、音楽、ビデオゲームなどのコンテンツをストリーミング形式で楽しむのに何の問題も持っていない。実際、Ciscoの予測によれば、2020年までに世界のモバイルデータのトラフィックのうち75%がビデオに関連したものになる。

しかし、モバイル端末上でアプリをストリーミングするという考え方は、好むと好まざるにかかわらず、ほとんど進展していない。2008年にAppleのApp Storeが登場して以降、私たちはあるコンテンツを利用するために、対応したアプリをダウンロードしなければならないという状況に慣れてしまっていた。というより単にそれ以外の方法がないのだ。

しかし、消費者は段々とアプリをダウンロードするのにうんざりし始めている。彼らはコンテンツやサービスを即座に利用したいと考えており、ひとつの機能やサービスしか提供できないアプリをダウンロードするのに3、4分も待ちたくないのだ。例えば、チャットボットの盛り上がりは、App Storeの壁を超えてアプリの機能を使いたいと考える人たちに起因していると見ることができる。また、消費者のフラストレーションを理解したGoogleは、Android Instant Appsを発表し、アプリ全体をダウンロードせず、ある機能を担う一部分だけにアクセスできるようにしようとしている。

Android Instant Appが公言しているように、あるアプリの一部を利用できるだけでなく、もう二度とアプリをダウンロード、アップデート、そして削除する必要がなくなり、リンクをクリックすればすぐにアプリを使ったときと同じ機能にアクセスできるような状況を想像してみてほしい。

アプリのストリーミングというコンセプトは比較的新しいが、ダウンロードという行為が新たな発見やアクセスを阻害しなくなることで、モバイルコンテンツやサービスと私たちの関わり方をすっかり変えてしまう可能性を秘めている。そして、以下がアプリストリーミングの恩恵を受けると思われる5つの業界だ。

ヘルスケア

モバイルヘルスケアアプリで、医療従事者と患者のコミュニケーションを簡素化できるということに疑いの余地はないが、これまでモバイルヘルスケア業界は、患者の個人情報や、セキュリティ、秘密保持などをどう扱うかという難しい問題に悩まされてきた。そして、言うまでもなく患者側の最大の不安は、自分たちの体に関する情報が盗まれてしまうということだ。

アプリの利用について、医者や看護師は、自分たちのスマートフォンが、持ち運びができてしまう患者情報へのアクセスポイントとなることを恐れている。もしも、医療従事者が患者とのコミュニケーションのためにアプリをダウンロードする代わりに、安全でユニークなセッションを通じてアプリをストリーミングし、必要な情報が共有できた段階でセッションが終了できるとしたらどうだろうか? 医者は、自分たちのスマートフォンに患者の情報をダウンロードしたり保存したりしなくてよくなり、患者も、セキュリティやプライバシーを犠牲にすることなく必要なケアを受けられると安心できる。

カスタマーサービス

様々な企業が、自分たちのウェブサイトやアプリ上での顧客経験を解読するのにかなり苦労している。そして、消費者が利用している種々のデバイスがさらにその状況を悪化させているのだ。多くの人員を抱える、専門のカスタマーサービスチームが、たくさんの時間とリソースを割いて、エラーやインターフェイス上の問題の解決にあたっている。その中でも1番大変なのが、問題を再現して、iPhone、Samsung Galaxy、Windows Surfaceなど、ユーザーが利用しているそれぞれの端末上で、問題がどのように表示されるのかを確認することだ。

消費者はアプリをダウンロードするのにうんざりし始めている。

大企業のカスタマーサービスチームは、問題を再現するにあたって、顧客と電話をしながら複数のデバイスを行ったり来たりしなければならない。しかし、アプリストリーミングによって、このカスタマーサービスの悪夢が簡単に解決されるかもしれない。物理デバイス上で問題を再現する代わりに、アプリストリーミングを使うことで、カスタマーサービスの担当者がデバイスの種類を選べば、即座に問題を再現でき、素早く問題の内容把握や解決ができるようになるかもしれないのだ。

旅行

スマートフォンを使って、旅行関連の価格比較サイトを見ながら、航空会社のウェブサイトに進んで、いくつかの旅程を試してみたり、車やホテルなどの予約サイトを見みたりしたことがある人は、モバイル旅行業界にもディスラプションが必要だと感じていることだろう。休暇を計画するのに、既に労働集約的な検索作業を、それぞれのサービス毎に違うアプリを使って行いたいと思う人はいないだろう。そして、私と同じような考えの人であれば、特定のブランドやサービスに愛着をもっていないため、旅行関連アプリをダウンロードしても、大体の場合すぐに削除してしまうだろう

アプリストリーミングを利用すれば、旅行業界につきものの無駄や反復の大部分を削減することができる。例えば、3つの航空券検索アプリをストリーミングして、どのアプリが1番お買い得な情報を掲載しているかチェックするとしよう。どの航空券にするか決めたら、そのリンクから直接航空会社のアプリへ飛べるようになっており、さらには予約しようとした航空券が既にカートに入った状態で、予め保存された個人情報も再度入力する必要がない。アプリストリーミングによって、旅行者はどのアプリが1番良いかではなく、どの商品が1番お得かということに集中することができる。

モバイル決済

昨年起きたVenmoのハッキング被害などの大きなニュースが発表される前から、セキュリティに関する不安が最大の障害となり、消費者はモバイル決済アプリの導入には慎重だった。ちょうど前述のヘルスケア業界の例のように、信頼はモバイル決済アプリと消費者の間に欠かせない要素となっている。しかし、決済の認証情報を頼りにするアプリが無防備な状態でスマートフォン上にあっては、消費者との信頼関係を構築するのは難しい。

誤解しないでほしいのは、モバイル決済における改善点のほとんどは、本人確認や認証技術に関連したものだ。しかし、その域を超えて、もしも私たちの日々の決済情報がアプリ上に記録されず、モバイルショッピングサイトでの支払のように、セキュアなセッションを通じて行われるとすれば、モバイル決済アプリはさらなる進化を遂げることになるだろう。さらに、アプリストリーミングで相互運用性の問題も軽減することが期待されている。私はVenmoを使っているが、友人はWells Frago SurePayを使っていて、公共の駐車場を使うには街が運営するアプリを利用しなければならないとする。そこでアプリストリーミングを利用すれば、新たなアプリをダウンロードすることなく、全ての支払や振込を行うことができるのだ。

小売

私は買い物が好きだし、気に入っているブランドも間違いなくたくさんあるが、複数の小売企業のアプリをダウンロードして管理したいとは思わない。RetailMeNotが昨年行った調査でも同様の結果がでており、スマートフォンでオンラインショッピングを行う消費者の60%が、2つ以下しか特定の小売企業のアプリをインストールしておらず、21%の消費者がそのようなアプリを全く利用していない。

消費者は、買い物やウィンドウショッピングといった一時的な行為に対して、アプリのように常在するものを使いたくないのではないかと私は考えている。つまり、アプリのダウンロードはコミットメントの度合いが高過ぎるのだ。買い物をする人は、スマートフォンの容量をとってしまうアプリをダウンロードしなくていいとなれば、小売企業が提供するモバイル体験に対してもっとオープンになるかもしれない。

また、アプリストリーミングを使えば、クーポンや店内限定の賞品などの特典はそのままで、今日の小売アプリにつきもののめんどくささを省くことができる。そうすることで、異なるお店間をスムーズに移動しながら、全ての小売アプリの特典を獲得することができ、15%の割引のために4、5分待つということもなくなる。

アプリストリーミングの影響は、上記の業界だけに限ったものではないものの、これら5つの業界におけるモバイルアプリ分野での課題を考慮すると、彼らが早い段階からアプリストリーミングの後押しをする存在になると私は考えている。

もっと広い意味で言えば、アプリストリーミングは、7年前にAppleがつくったモバイル体験の仕組み全体に変革をもたらす可能性を持っている。開発者が1人のユーザーを「獲得する」(もしくはアプリをダウンロードさせる)のに、5〜7ドルのコストがかかることもある。しかし、アプリをダウンロード後に一度利用して削除するか、その後二度と使わないといったことが普通に起きている中、ユーザー1人当たりにかかっている5〜7ドルのコストは完全に無駄になってしまっている。

そのため、この状況は長期的には持続することができない。アプリストリーミングが、アプリインストールモデルをこじ開けることで、アプリ内のコンテンツやサービスへモバイルウェブサイトのようにアクセスできるようになるかもしれない。そして、最終的にこの動きが、デジタル経済の中にいる全ての業界の人々のためになることだろう。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Peek.comが1000万ドルを調達、Yelpとのパートナーシップを通じて販路を拡大

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Peek.comは「1000億ドル規模のアクティビティ市場におけるOpenTable」になるため、エクイティファイナンスで1000万ドルを調達したと、同社の共同設立者兼CEOのRuzwana Bashirが発表した。

サンフランシスコを拠点とし、ユタ州のソルトレイクシティにも複数のオフィスを構えるPeek.comは、旅行者や地元の人に向けて、ツアーやテイスティング、レッスンといったアクティビティの検索・ブッキングサービスをオンラインとモバイル経由で提供している。

Peek.comのウェブサイトには、認証済みのカスタマーレビューが掲載されているほか、当日予約の可否もチェックできる各アクティビティの空き状況が表示されている。

現在80人のフルタイム従業員が勤務しているPeekは、Peek Proと呼ばれるオンラインツールも提供しており、ツアーオペレーターがオンラインやモバイル端末でツアーの運営を行うのに利用されている。

Bashirによれば、ツアーオペレーターはウォーキングやカヤックのほか、ボートやヘリコプターに乗ったり、工場見学やSegwayに乗ったりと屋外での活動が多いため、Peek Proはまずモバイル向けに開発が行われた。

さらに彼女は、ツアーオペレーターが気に入っているPeek Proの人気機能が、デジタル免責同意書だと語った。

「水辺に立って今からアリゲーター鑑賞ツアーに行こうとしている中、クリップボードと紙と鉛筆をツアー客に配るのは不便ですからね」

Peek.comはツアーオペレーターからの手数料が主な収入源で、Peek.comか、Peek Proを利用しているオペレーターのウェブサイトを通じて予約されたアクティビティが手数料の対象となる。

Peek.comは「トラベルテック」として、Viator.com (現在はTripAdvisor傘下)、Zozi.comIfOnly.comなどのアクティビティブッキングサイトの競合と認識されているが、Bashirは、彼女のビジネスが旅行と「垂直統合型SaaS」という2つの同じくらい重要な要素から成り立っていると語った。

同社のシリーズAに参加した投資家は、全て富裕層の個人で、機関投資家や企業は含まれていなかった。

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ツアーやアクティビティを紹介するPeekのオンラインマーケットプレイス。

投資家には、Trulia設立者で現在はPeek.comの取締役も務めるPete Flint、TPG設立者のDavid Bonderman、元Oracle社長で長年のベンチャーキャピタリストでもあるRay Lane、Hyatt HotelsのGigi PritzkerとMichael Pucker、そして以前から支援を行っているEric Schmidt、Jack DorseyさらにはTravelocity元CEOのCarl Sparksらが名を連ねる。

Sparksは、Peek.comのマーケットプレイス上の選びぬかれたツアーや、各ツアーに関する高品質なコンテンツ・レビューを賞賛していた。

彼はさらに「消費者は、宿泊施設から移動手段やアクティビティまで、どの製品カテゴリーにもすぐに欲求を満たしてくれるのを期待していますが、(これまでは)アクティビティに関しては、ほとんどが紙のカレンダーで管理されていたこともあり、それが不可能でした。しかし今では、彼らは朝目覚めた後に携帯電話を何回かタップすれば、その日の午後の楽しいアクティビティを予約することができます」と話していた。

Peekの取締役で、Truliaの設立者でもあるPete Flintは、Peekが既に市場の中で良いポジションにあり、各取引でしっかり利益を生み出すことができていると述べた。彼はさらに、新たな従業員の雇用がPeekの次の成長フェーズを支えるカギになると考えている。

ふたりとも、調達した資金が、引き続き優良ツアーオペレーターをPeekのプラットフォームへ誘導するのに利用されるだろうと話した。また、Sparksは、Yelpとのパートナーシップのように、旅行業界の中でパートナー企業を増やすことで、Peekの提供する素晴らしい旅行体験を一般消費者が知るようになり、さらに同社の成長を加速させると語った。

Yelpとのパートナーシップのほか、PeekはHawaiian AirlinesとVirgin Americaにアクティビティ情報を供給している。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Yコンビネータからローンチ、Airfordableは航空券の「取り置き」販売サービス

Woman Looking Through Window While Traveling In Airplane

空の旅にはお金がかかる。

そこでYコンビネータのサマー2016バッチからローンチするのがAirfordableだ。航空券を予約し、代金は「取り置き方式」で出発日までに完済すれば良いというサービスを提供開始した。

その仕組みはこうだ。

旅行者はオンラインで(自分の好きな予約サイトを使って)希望する航空券を見つけ、そのスクリーンショットと航空券の詳細をアップロードする。

アップロードした情報が承認されると、Airfordableが最長3か月の支払いプランを算出してくれる。このプランは頭金の支払い後、出発日までに完済するように組まれ、支払いが完済すると同スタートアップから予約承認済みのeチケットが届くという流れだ。

問題は、利便性と引き換えに手数料がかなり高額になる点だ。Airfordableは需要、旅行日、航空券の料金に応じて10~20%の手数料をチャージする。仮に返済期間3か月、手数料20%の場合では、年率換算で80%という信じられないような高利率になってしまう。

しかし、この手数料を「利率」としてとらえるのは厳密な意味で正確さを欠いているかも知れない。Airfordableのようなサービスは「旅行に行けなかった人が旅行に行けるようになる」という金銭には換えがたい対価となり得るからだ。Airfordableの共同設立者Ama Marfoは、この感情的な部分について何度も触れ、「Airfordableの手数料は、その価値が分からない人々にとっては高いでしょう」と述べている。

この手数料の見返りとして、同社では購入者のクレジットスコア(訳注:米国でローン承認の際などに参照される、個人の信用情報)を確認しない。つまり、クレジットスコアが低い、または全くない場合でも、取り置き購入プランを利用できる可能性が開かれているのだ。

これまでのところサービスの利用者は約1万人で、返済率は95%という。この高返済率の背景には、Affirmのようなクレジットカードやローンサービスとは異なり、出発前に代金を完済する必要が挙げられるだろう。この方式の良い点は、購入者が旅行から戻った後で支払いに立ち往生しなくても良い点だ。

購入者が出発までに完済しなかった場合、航空券はキャンセルされる。しかし頭金を除いた支払い済みの代金は、次回以降の購入時にクレジットとして適用される。

Airfordableでは今後、バケーションパッケージやホテルの取り置き方式販売も展開したいと考えている。また、ユーザーが自分で旅程のスクリーンショットをアップロードしなくて済むよう、旅行商品の検索用プラットフォームも独自に構築中だ。

現状、すべての航空券は同社の運営資金で購入しているため、取り置き方式での販売を支援してくれる金融機関を探しているという。

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(翻訳:Ayako Teranishi)

夏休みの計画に使えるアプリ3選


アメリカでは7月4日(アメリカ独立記念日)の3連休となり、もしも今どこかへ旅行に出かけていなければ、そのうち夏休みを取る人も多いだろう。KayakからTripAdvisorまで、巷には休暇の計画を立てるのに役立つアプリが溢れているが、TechCrunchでもいくつか使えそうなアプリを発見したので、テストを行った数あるアプリの中からオススメを紹介しよう。

Hopper

行きたいところは決まっているが、いつ行くかが決まらないということはないだろうか。ハワイに行くのはいつが一番いいのだろう?といった疑問を持ったことがあれば、Hopperを使ってみて欲しい。目的地を入力すると、画面上に色分けされたカレンダーが表示され、いつ頃航空券が一番安くなるのかというのが分かるようになっている。緑はお買い得な日を意味し、赤は最高値を表している。もしもサンフランシスコからハワイへ行きたいと考えていれば、9月に旅行を計画することで100ドル節約できる。

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Hopperはプライスアラート機能も備えているので、値段が下がると通知が来るようにも設定できる。乗客情報と支払情報を事前に登録すれば、航空券が狙った価格帯に入った瞬間にすぐ予約することもできる。Hopperは無料アプリでiPhone、Androidどちらでも利用可能。

Musement

シティガイド系のアプリも色々とチェックしたが、その美しいデザインと、現地の人の生活に根付いた情報を紹介することに注力しているという点から、Musementが選ばれた。このアプリを使うと、ニューヨークで人気のルーフトップバーや、街で一番のホットドッグが食べられるお店などの情報を入手することができる。さらにMusementでは、近くのお店や今開いているお店などの条件で簡単に情報の並び替えもできる。

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Musementの各項目にはそれぞれ、Foursquareのオススメ情報とその場所の連絡先が記載されており、コンサートなどのイベントチケットもMusementを通して直接購入可能だ。こちらも無料でiPhoneとAndroid両方に対応している。

The Outbound

もしもハイキングやハンググライディングがお好みであれば、アウトドアアクティビティの計画ができるThe Outboundを要チェック。The Outboundを使えば、サーフィンやバックパッキング、マウンテンバイキングなどが出来る場所を簡単に検索できる。街の名前で検索すると、おすすめの順路に関する情報と関連写真が確認可能。

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さらにThe Outboundは、アクティビティ毎に1年のうちいつ行くのがいいか教えてくれ、持ち物についてのリマインド機能も備えている。これでBig Surに行ったときにどこを探索すればいいかよくわかる…

The Outboundは無料でiPhone向けに公開中。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Googleマップ・アプリ、簡単に複数目標の設定が可能に―タイムラインにメモも書ける

Camping site with a caravan and a four wheel drive parked under a tree by the Darling River in Australia.

Googleマップのモバイル・アプリがウェブ版マップと同様に複数目標の設定が簡単にできるようになった。夏休みのバカンス旅行でこの待望の機能を使えばルートに好きなだけ観光スポットを追加できる。訪問するスポットの順序を入れ替えるのも簡単だ。

新機能はまずAndroidアプリに追加されるが、iOS版もそれに続く予定だ。

Google Maps

この夏のアップデートでGoogleは大忙しだろう。今週に入ってGoogleはEarthとマップで表示される衛星写真の画質を強化することを発表している。

Googleはまたユーザーが旅行したルートのいろいろなスポット、夏に氷を切り出せる不思議な氷鉱山やアディロンダックの避暑地の名物のアウトドア・チェアーやらをタイムラインで思い出せるようにした。先週の水曜日に何か面白いことがあってもたいていは細かいことを忘れてしまう。マップの新しいタイムライン機能を使うとテキストや写真でそうした思い出を家族や友達と簡単に共有できる。つまり訪問した場所や活動に自分のメモを付加できるようになる。残念ながらこの機能は当面Android向けに限られるようだ。

そのうちGoogleマップで複数惑星を目標にした旅行ルートが組めるようになるかもしれない。その旅行にかかる時間も計算してくれるといいのだが。

 

〔日本版〕Googleのブログによると、マップ・アプリの右上のメニューにAdd a stopというオプションが追加される〔訳者の日本版マップではまだ追加されていない〕。従来の「目的地を追加」と同じ手順で自由に中間の目的地を設定できるようになるとしている。メニューからの長押しで目的地の順序を入れ替えることができる。また従来タイムラインでは訪問した場所しか編集できなかったが、ユーザーが訪問した場所や撮った写真にメモを付加できるようになった。目的地などについても有効なので将来の計画を立てたり、自分へのリマインダーを書いたりするのにも使える。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

社員に出張費の節約を促すRocketripが900万ドルを調達

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Rocketripは、社員にギフトカードなどの報酬を提供することで出張で使う経費を削減するモチベーションを高めることができると考えている。このスタートアップは各出張につき「目標予算」を設け、削減できた分を会社と分け合うことができるようにする。

このコンセプトは初期の段階から人々を惹きつけてきた。ニューヨークに拠点を置くRocketripは、 Bessemer Venture Partnersをリード投資家に、既存投資家のCanaan Partners、Genacast Venturesから新たに900万ドルを調達した。

「有力なクライアントを早いペースで獲得できています。今回の資金は、既存のクライアントに提供するソリューションを拡張すること、そして営業チームを拡大し、ビジネスを成長させることを考えています」とCEOのDan Ruchは言う。クライアントにはOpowerやWayfair、Fortune 500に名を連ねるいくつかの企業があるという。「このモデルが効果的であることを証明できました。社員に報酬を与えることで、会社にとって良い行動を喚起し、強力で大きな費用対効果を実現します」。

Rocketripは、クライアントにとって出張毎に平均で301ドルの節約になっていると推定する。これは各出張毎の予算の27.6%の節約に相当する。Rocketripは少なくとも出張費に年間100万ドルを使う企業をターゲットとしているとRuchは言う。Rocketripの最大のカスタマーは、昨年出張費に3億6500万ドルを使用したという。

Rocketripは、リアルタイムの交通費を検出するアルゴリズムを構築し、この情報をカスタマイズした出張予算に組み込む。社員はお気に入りの旅行サイトから予約できる。Rocketripは企業に対して出張費に関するアナリティクスとインサイトを提供する。

「業界全体が、社員が出張費に関して節約するインセンティブがまるでない方向に進んでしまいました。出張費は社員にとって他人のお金という認識があるからです」とBessemer Venture Partnersのパートナーを務める Alex Ferraraは言う。彼の推定では、企業の出張費は1兆2500億ドル市場だという。「 Rocketripがどの階級の社員にもコストに対する意識付けを促し、市場を少しでも削り取ることができるなら、それは雇用主とそこで働く社員、そしてもちろんRocketripにとって大きな成功となるでしょう」。

RocketripはSaaSビジネスモデルを採用し、出張費の規模に応じて利益を得る。Rocketripが社員に提供する報酬はギフトカードの他に、チャリティーへの募金、旅行先での特権などがある。

Rocketripは、以前Y Combinator、CrunchFundらから800万ドル以上の調達の調達を行っている。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

宇宙観光、大きく近づく―ジェフ・ベゾスのBlue Origin、同一機体の打上げ・回収に4回連続成功

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Blue OriginはNew Shepardブースターと乗員カプセルの宇宙への打ち上げと安全な回収に成功した。用いられた機材は過去3回軌道飛行に成功しており、これで4回目の宇宙旅行となった。ジェフ・ベゾスのBlue Originは世界で最初に宇宙観光旅行を提供する民間企業となるという目標に向けて大きく前進した。

この成功でBlue Originは弾道軌道を飛行するロケットが繰り返し使用に耐えることも証明した。

今日(米国時間6/19)の無人飛行ミッション目的の一つは、乗員カプセルの減速パラシュートの一つが作動しなかった場合でも安全に着陸できることを確認する点にあった。Blue OriginではNew Shepardシステムで有人ミッションを行う前にあらゆる面で安全性を高めるべテストを繰り返している。

パラシュートが開かないというのはありそうにないシナリオと思われるが、実は過去に起きている。ジェフ・ベゾスは以前、アポロ15号が降下中にパラシュートの一つが開かなかった例を挙げた。

Failed parachute during Apollo 15 / Image courtesy of NASA

アポロ15号のパラシュートの一つが作動不良 / 画像: NASA

これに先立つ3回の打ち上げと異なり、New Shepardシステムにいくつかの改良が加えられ、また打ち上げから着陸までの一部始終がライブのウェブキャストで中継された〔ライブ録画は下にエンベッドされている〕。

打ち上げ後、ほぼ11分でNew Shepardシステムは高度100kmを超えて宇宙に達し、その後ブースター、乗員カプセルの双方が安全に地上に降り立った。New Shepardシステムは弾道飛行中に約4分間の無重量〔マイクロG〕状態を経験した。

New Shepard upon descent, slowed by circular fin on the top and smaller fins along the outside / Screenshot of Blue Origin webcast

降下中のNew Shepard。ブースター上部に、大型のリング型フィンとスタビライザー、下部に小型の安定用フィンが見える。 / Blue Originのウェブキャストのスクリーンショット

New Shepardのロケットブースターの上部(乗員カプセルと接合する部分)の円周にはリング型の安定フィンが取り付けられ、降下中の空力安定性を増している。ローンチパッドの直上でメイン・エンジンを逆噴射し、時速5マイル〔8キロ〕程度にスピートを落とす。着陸脚が展開してブースターは静かに着陸するという仕組みだ。

Blue Origin's New Shepard vehicle touches down as the crew capsule begins its descent / Screenshot of live Blue Origin webcast

ローンチパッドに着陸したブースター。インセット内はパラシュートで減速しながら降下する乗員カプセル / Blue Originのウェブキャストのスクリーンショット

ブースターが安全に着陸した後、われわれの注意は乗員カプセルに移った。ウェブキャストで鮮明に映されているとおり、カプセルからはパラシュートが2個しか打ち出されていないが、これは安全性テストのためで、計画どおりだ(このシステムでは減速パラシュートは3個が用いられる)。乗員カプセルはタッチダウン数秒前に小型エンジンを逆噴射してさらに減速する。着地の瞬間の下向き速度はわずか時速2マイル(3.2キロ)程度だという。

Blue Originの説明によると、このような正常に行われた着陸では乗員は「枕をして横になっている」ようなソフトなショックしか受けないという。

New Shepard crew capsule descent with two parachutes deployed / Screenshot of BlueOrigin webcast

New Shepardの乗員カプセルが西テキサスの山なみを背景に降下する / Blue Originのウェブキャストのスクリーンショット

ウェブキャストの解説者を務めたエンジニアによれば、乗員カプセルの着地は「完璧に計画の通りであり、大成功」ということだ。

打ち上げ前の解説によれば、もし降下中に乗員カプセルに何か問題が検知されれば即座に「パラシュートの不具合のテスト」は中止され、3個のパラシュートすべてが作動する手はずになっていた。Blue Originではカプセル・ハードウェアの安全な回収を最優先事項としているためだという。

カプセルは料金を支払った観光客を念頭に置いて設計されている。Blue Originの企業としての当面の目標は観光客を宇宙まで往復させることだ。乗客の視界を最良のものとするため、これまで宇宙に到達したカプセルとしては最大のサイズの窓が設けられている。

ただしこれまでテストされてきたカプセルには本当の窓は設けられていない(外観では判別しにくいが、窓はペンキで描かれたもだ)。しかし次回以降の打ち上げにはカプセル表面積の3分の1にも及ぶ窓が設置される。

New Shepard crew capsule / Image courtesy of Blue Origin

窓を設置した新しい乗員カプセル / 画像: Blue Origin

今回のミッションの成功でBlue Originは同一のブースター、乗員カプセルを4回(おそらくはそれ以上)繰り返して軌道飛行させることことできるのを実証した。

ジェフ・ベゾスは当面の目的として早ければ2018年にも最初の有人飛行を行う準備をしている述べた。 今回のミッションの成功でBlue Originが世界で最初に有人宇宙旅行を実現する民間企業となる可能性は高まった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Airbnbが「City Hosts」プログラムを開始、旅行者に現地の体験ツアーを提供

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Airbnbは、一般的な宿泊先や印象に残るホテルに泊まるのとは違う個性的な旅行体験をゲストに提供することで有名になった。現在、Airbnbは旅行体験全体を新しくする方法を検討している。ゲストが現地の生活に触れることができる体験ツアーを専属のガイドと回るサービスだ。

部屋をシェアするサービスAirbnbは、City Hostsという新たなプログラムをプライベート・ベータ版でローンチした。Airbnbのゲストは宿泊先だけでなく、専属のツアーガイドを予約して、宿泊する街に隠された魅力を体験するツアーに参加することができる。プライベート・ベータ版では、サンフランシスコ、ロンドン、ロサンゼルス、パリ、東京のCity Hostsが利用可能だ。

Airbnbは、人々の旅行体験にもっと入り込みたいと考えている。このサービスのインターフェイスはNetflixの画面とよく似ている。ゲストが個別のエンターテイメント体験を簡単に選べるようにしたいという、このプログラムにおけるAirbnbの意図を示している。

現在36の体験コースがあり、私が思うにどれも面白そうな内容だ。サンフランシスコでカイトサーファーと冒険したり、パリ出身のシェフ主催のベトナム料理教室があったり、レコード好きとロンドンのグライム音楽シーンを巡るツアーなどがある。体験ツアーはゲストの人数に応じて支払う。また、Airbnbを通じてツアーが開催される街の宿泊場所を予約する必要がある。予約するCity Hostsによっては、体験ツアーで他のAirbnbのゲストと一緒になる場合もあれば、自分たちだけの場合もある。

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例えば、東京で「Art Luminary」のCity Hostsの体験に行きたい人は、ゲスト毎に250ドルを支払うと、ヨウコさんという現地のアートキュレーターが案内するツアーに参加できる。ゲストは1日およそ3時間の4日間、ヨウコさんと現地のアートギャラリーを訪れたり、アーティストに会ったり、知る人ぞ知るレストランやバーでひとときを過ごすことができる。ほとんどのコストは予約時の金額に含まれている。

このプログラムはまだ実装して間もないが、ユーザーの旅行体験に深く入りこもうとしているAirbnbが、着実にサービスの対象範囲を広げていることを示す。またこのプログラムでゲストは、体験したいアクティビティーに主軸に、いつどこへ旅行するかを選ぶことができるようになる。体験ツアーを予約すると、サイトはその体験ツアーの近くで何泊か宿泊できる場所のリストを提供している。

City Hostsがスケール可能かどうかについては、まだ分からない。Airbnbがこれらの町の興味深いカスタム体験ツアーに投資し、多くの労力をかけてこの施策に取り組んできたのは明らかだが、これを自分の街を自慢をしたい全てのユーザーに開放することになるかどうかは不明だ。ここにある多くの体験ツアーは夏以降からしか利用できないようだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

地図上のピンやメモ情報などを(旅行目的などのために)完全にカスタマイズできる便利アプリRelay

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今の地図アプリケーションは、どこかへ行くためのナビ役とか、目当ての企業やお店を探すためなど、実用目的で使うことが多くて、“おもしろい”とか“楽しい”という要素はあまりない。そこで、このたび登場したRelayは、それを変えようとする。この単純だけどうまくできてるアプリは、ユーザーに今度の旅行のためのカスタムマップを作らせてくれるので、一枚の地図の上に行きたい場所や行くべき場所をすべて載せて、それらを視覚化できる。

たとえば、行ってみたいレストランや、美術館や劇場のような観光スポット、買い物をしたいお店、ホテルやAirbnbの宿などをピンできる(下図)。一枚の地図の上にすべてのピンが表示されるので、どこに何があってどれぐらい遠いか、なんてことを一瞬で把握できる。

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Relayのデザインはユーザーの便宜をよく考えているので、とてもシンプルだ。ごてごてしていない。

カスタムマップは同時に何枚でも作れる。どれにもピンを置ける。また、それぞれの目的地にメモを付けられるから、忘れてはいけないことなどを、書いておける。また企業の電話番号やWebサイトのURLなどの便利情報は、アプリ自身が提供してくれる。

それぞれのピンは、名前を変えたり、“すでに行った”とマークしたり、行き方を教えてもらったりできる。つまりRelayは、ふつうの地図+個人的ナビ情報、というアプリだ。

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このアプリは新しいスタートアップの製品ではなくて、カナダのデジタルプロダクトデザイナーOliver Brooksの個人的作品だ。ふだんはヴィクトリア(ブリティッシュコロンビア州)のデザイン企業MetalLabのデザイン部長で、同社はSlack, Coinbase, TED, Brit + Co.などの顧客を抱えている。

彼自身がモバイルアプリを作るのはこれが初めてだが、前にフリーで仕事をしたことはある。彼がRelayをデザインし、友だちの友だちのデベロッパーCraig Merchantがコードを書いた。

Brooksによると、このアプリの発想は彼自身の旅行経験から得ている。そのとき体験した問題を、解決しようと思ったのだ。

“Google MapsもApple Mapsも、ピンとかメモの記入など、カスタム化がいっさいできないのは、腹立たしいよ。じゃあ、自分でやろう、と思ったんだ。便利で使いやすいアプリを、作りたかっただけさ”、と彼は言う。

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夜とか週末などの余暇時間を利用したので、完成までに2年かかった(!!!)。でも、できあがったときには満足感があった。

実際にはこういう余暇プロジェクトは、途中で放棄されることが多い。

今はピンの色をApple Mapsの流儀(業種別、など)に従っているが、数週間後のアップデートではユーザーが選べるようにしたい。今、共有の形式はメールの添付ファイルだけだが、次のバージョンではアプリ内にカスタムマップのディープリンクを置けるようにしたい。まだRelayをインストールしていない人のために、App Storeのページを指してもよい。

RelayはiTunes App Storeで1ドル99セントだ。

私は近くTechCrunch Disruptのためにニューヨークへ行くので、このアプリをiPhoneの第二画面の目立つところへ置いている。

それと、Brooksはビデオを作ることも好きだそうだ:

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Airbnbが旅行ガイドブックとアルゴリズムによる最適な地域、宿泊先マッチング機能を実装

500px Photo ID: 146659859 - [NO RELEASE NECESSARY] neighbourhood: Ipanema                     Date: 16/03/27
Photographer: Eduardo Zappia
Caption: Ipanema Beach

昨年11月、Airbnbが私有物件を貸し借りするP2Pマーケットプレイスの役割から「体験」の提供へと拡張するための検証を行っているようだとTechCrunchで報じた。この「体験」には詳細な地元のガイドや旅行先で使用できるプリペイドカードなどの施策が含まれる。現在Airbnbは拡大し続け、3万4000都市の200万物件を掲載するまでになり、新たな施策を展開しようとしている。

今日のアプリアップデートで、Airbnbは各地域の「ガイドブック」をローンチした。これらは、地元のホストや頻繁に利用するユーザーから集めた情報を掲載している。これと共にそれぞれのユーザーにとって最適な物件や特定地域を導きだすために、ユーザーの好みを理解する新しいシステムとアルゴリズムをリリースした。

ガイドブックは35都市の300万件の情報を掲載する。「地元地域マッチング(Neighborhood Matching)」は、Airbnbで最も人気の23の都市に対応する。オースティング、バンコク、バルセロナ、ベルリン、ボストン、ブエノスアイレス、タホ湖、ロンドン、ロサンゼルス、メルボルン、メキシコシティー、マイアミ、ニューヨーク、パリ、リオデジャネイロ(上の写真はここ)、ローマ、サンフランシスコ、ソウル、シドニー、テルアビブ、東京、ベネチア、ワシントンD.C.だ。Airbnbはサンフランシスコでのイベントで公式にこのサービスについて公式に発表する(詳細がわかり次第、またお伝えする)。

場所のガイドや地域を提案するのは、Airbnbがプラットフォームのグロースを維持すること、そしてそれに伴いプラットフォーム上にあるロングテールの物件が長く使用されないのを防ぐためだ。また、良いロケーションにある物件の価格に潜在的なゲストが気圧されたり、ユーザーが選択した地域での物件が全て埋まっているような状態を避けたい。全体の3/4の物件は、都市の中心地区の外に位置している。

Airbnbは少し異なる方面でこの課題を解決する。騙されたと思って試すと、例えばロンドンなどの都市に旅行する時、人ごみから離れた(それでも中心地からは離れすぎない)地区に泊まることには良い面もある。

「Airbnbで旅行する理由の一つは、旅行者は地元の人のような生活をしたいからです。長い列に並んだり、他の全員と同じものを見るために人ごみにもまれたりするような観光客にはなりたくないのです」とAirbnbの共同ファウンダーでCEOのBrian Cheskyは声明で伝える。「私たちのホストは、より自然なおもてなしを提供します。世界中の旅行者をコミュニティーに招き入れています。どこかに旅行するのではなく、旅行先で本当の意味で生活する体験を提供するという私たちの旅路が今日から始まります」。

Airbnbにとって興味深い時期での開発となる。Airbnbの評価額は報道によると255億ドルであり、24億ドルを調達している。彼らのライバルは大手ホテルや旅行会社に買収されているが、Airbnbは独立したまま大きなビジネスを展開し、その数字が正当なものであると示したい考えだ(たくさんある素敵な物件のオーナーもそれが訪問者でいっぱいになることを期待している)。

財政面について、私たちが昨年気づいたプリペイド支払いサービスの近況を含め尋ねたところ「開示できるアップデートはありません」と短い返答しか得ることができなかった。興味深いことに、Airbnbは今月の初め、ブロックチェーンの支払いスタートアップであるChangeCoinのチームをアクハイア(人材目的の買収)している。しかし、支払いサービスについての具体的な計画は示されていない。

「私たちはChangeTipを手がけるチームメンバーをAirbnbに招き入られたことを嬉しく思います。彼らはエンジニアチームに参加し、私たちのインフラ部分を構築します」とスポースクマンは私たちに話した。「私たちはChangecoinの資産を買収したのではありません。また、AirbnbのエコシステムにBitcoinを導入する計画もありません」。

それとは別に、Bloombergは数日前にAirbnbのCEOであるBrian CheskyがユーザーがAirbnbのプラットフォームを介して別の旅行サービスを購入したり、予約したりする機能を検討していると 伝えた。この部分は注視に値するだろう。

Airbnb App v3今日のニュースに話を戻すと、Airbnbの名高いマッチングサービスはユーザーに宿泊先の好みを「会話」方式で設定することができるという(ボットの台頭で、これは今注目を集めているテーマだ)。

これはユーザーが宿泊先を探す際に最適な物件を見つける助けとなるだろう。また、アプリには機械学習が組み込まれているので、ユーザーがアプリを使用する度にユーザーの好みを覚えて、賢い提案を行うようになる。宿泊先のみならず、ユーザーに最適な地域や価格帯まで学ぶ。

「マッチングプロセスで旅行者が選択する明確なフィルター以外にも、私たちは洗練された機械学習アルゴリズムを有し、ユーザーに最適な場所を見つけ出します」とスポークスマンは私に話した。

「個別の掲載物件を探している旅行者に対してアルゴリズムは、そのユーザーが気に入りそうな類似物件を表示します。このアルゴリズムは部屋のタイプ、ゲストの人数、ユーザーが何度物件を閲覧したか、探している価格帯、類似掲載物件などの要素を見ています。ここ数ヶ月機械学習モデルを検証してきて、今後も引き続き検証しますが、その間物件の成約率は激的に上昇しました」。

「地元地域マッチング」機能も似たように使うことができる。23都市における691の特定地域に対応する。この機能の目標はユーザーが当初検討していなかった地域を紹介することだ。

ガイドブックの方は、Airbnbが昨年から集め始めた「体験」が結実したもののようだ。これらは特定の場所へ地元住民(あるいは、その土地を訪れた旅行者)からの「パスポート」と形容している。

この機能に関してはAirbnbをTripAdvisorやYelpといったサービスの競合に位置付けることができる。この機能の実装で、Aibnbの旅行者が旅行中もAirbnbのアプリを参照することになるかどうかは注視したい。ただ、Airbnbにとって重要なのは、将来的に自社サービスに外部のサービスを追加するための土台作りをこの機能で進めることだろう。

Airbnbは最新のアップデートに伴いブランドイメージとマーケティングを強化していく。ブランドの知名度を上げるためにテレビや他のプラットフォームにおいて大々的な広告キャンペーンを行う。また、Airbnbは新しいブランドのデザインと言語に基づいて同社のプラットフォームを展開していくとした。

[原文へ]

(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

旅行ブログを自動で作成してくれるPolarsteps

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旅をすることはとても楽しく、そしてわくわくする体験だ。未開のアマゾンを探検するなどは、考えてみるだけでも興奮してしまう。家族など身の回りの人も、旅するあなたのことを羨ましくてしょうがなく感じるはずだ。そして旅行時に自動的に旅行ブログを綴ってくれるPolarstepsなどを使えば、さらにまわりの人の羨望の気持ちは大きくなるのかもしれない。そうした発想に同意する投資家もいるようで、Polarstepsはシード資金を獲得することとなった。

As you travel, your travel log takes shape.

旅を続けるだけで、旅行ブログが自動的に記録される。

アムステルダムの開発者たちが獲得した資金は、50万ユーロ(56万3000ドル)ほどだ。出資したのはSilver Point VenturesおよびTMGだ。獲得した資金はiOS版アプリケーション(現在ベータ版として公開されている)およびAndroid版アプリケーション(開発予定)の開発資金として活用する予定であるとのこと。

アプリケーションのコンセプトもシンプルなものだ。ブログ更新のスケジュールを決めればあとは勝手に記録を残してくれる。現在の位置を取得して、その情報をブログ記事として公開してくれるのだ。家族や友人も、あなたがどこを旅行しているのかを直ちに知ることができる。写真や文章を追加すれば、とうぜんにそれらのコンテンツも追加されることとなる。どのようなブログが出来上がるのかのデモのために、アムステルダムからケープタウンまでをオートバイで旅した際の旅行ブログが残されている。アプリケーション自体に興味のない人も、この旅行記録は一見の価値があると思う。つい自分の旅心がおさえられなくなる人もいるはずだ。

Polarstepsは、「旅行」に対するいろいろな「配慮」も行なっている。たとえば現地通信回線の契約やローミングの準備がなくても、GPSさえ動作していればきちんと記録を残してくれる。ホテルなどに到着して、通信回線ないしWi-Fiが利用できる環境となったときに記録をアップロードしてくれるのだ。高額な通信サービスを利用していなくてもきちんと記録を残すことができるわけだ。

「アプリケーションは現在公開ベータとなっており、誰でも使って見ることができるようになっています」と共同ファウンダーのKoen Drosteは言っている。ベータとしているのは、まだ開発中の機能があって予定しているすべての機能を実装しているわけではないことを示すためなのだそうだ。

The Polarsteps platform includes an iPhone / Apple Watch app and a web-app. An Android version is coming this summer, the company says.

PolarstepsはiPhone用が公開されている。Apple Watchやウェブ版も用意したい考えで、またAndroid版も夏にはリリースする予定となっているそうだ。

旅行用ツールとして、なかなかのできであると評価できるように思う。ただしこのPolarstepsは、全く新しいアイデアから生まれたものというわけではない。むしろさまざまな企業がいろいろなアイデアを試している分野なのだ。たとえばesplorioなどは、とてもよく似た機能を持っている。

ファウンダーのひとりであるNiek BokkersがPolarstepsの開発を思い立ったのは、2013年にヨットによる長期航海に出たときのことなのだそうだ。家族に自分の無事と現在地を伝えておきたいと考えたそうだ。それで家族に自動的に場所情報を伝えるアプリケーションを作ったのだとのこと。家族や、他にも使ってもらった友人たちの評判は上々で、こうした仕組みにはさらに大きな広がりが考えられるのではないかと考え始めたそうだ。

Polarstepsが検知する情報は位置や撮影した写真だけではない。他にも移動距離や現在通過中の国名などの情報を扱うことができるようになっている。

「資金も調達できたことで、Android版の開発にもしっかりと取り組むことができるようになりました。夏にはリリースしたいと考えています」とDrosteは言っている。

iOS版はこちらからダウンロードできる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H