洋服通販を快適にするための「ウェアラブル・スマート巻き尺」、Indiegogoでは苦戦中?

イタリアのXYZE(サイズ、と発音する)がIndiegogoにて「ウェアラブル巻き尺」をキャンペーン中だ。プロダクトの名前は「On」という。洋服をオンラインで購入する際など、届いてみたらサイズが合わなかったというような悲劇を解決するために生まれたプロダクトだ。

自分のサイズをきちんと把握していても、サイズ違いは起こりえる。同じS、M、Lなどと分類していても、販売店やメーカーによってサイズが異なるからだ。

これに対してXYZEは、簡単な仕組みの巻き尺とアプリケーションを連動させるようにして、自分にぴったりのサイズを簡単に見つけられるようにしているのだ。

「洋服をオンラインでオーダーする際、メーカー毎に異なるサイズを認識して注文するというのはほぼ不可能です。Mと言っても具体的にどのサイズがそこに入るのかはメーカーによって異なります。こうした混乱をなくそうというのが、私たちの目的なのです」と、XYZEのファウンダーであるPaolo SpigaおよびAndrea Mazzonは言っている。

「誰もが簡単に、そして正確にサイズを測ることのできる巻き尺をつくりました。そして、オーダー時に計測したサイズにぴったりの服がオーダーできる仕組みを構築したのです。時間とお金の節約になるだけでなく、どうしても欲しくて買った服が着られないというような悲劇をなくすことができます」。

開発に18ヶ月をかけたという「On」は、基本的にはデジタル巻き尺のようなものだ。但し、Bluetoothでスマートフォンと連携する。最大で160cmまでを測ることができ、3Vのボタン電池を利用している。電池は最長で48ヶ月間もつのだそうだ。

計測部分は輪の形になっていて、両手を使って押さえていなくても身体の各部(ウェスト、ヒップ、等)を測ることができる。測っている部位にぴったりのサイズに輪を縮めれば手を放しても大丈夫で、これがために「ウェアラブル」と呼んでいるようだ。巻き尺を身につけたまま、タブレットやスマートフォンを操作することができるわけだ。

XYZEアプリケーションには、正しく計測するためのハウツーも表示されるようになっていて、計測したデータはXYZE IDと紐付けて保管・管理されるようになっている。そしてこのデータを、XYZE側が入手しておいたさまざまなメーカーやショップ毎のサイズチャートと比較して、購入者に最適なサイズを提示するようになっているわけだ。

確かに理屈としてはうまい考えであるように思える。「バーチャルフィッティングルーム」系のソリューションにも使えるかもしれない。XYZEもそうした動きを視野に入れ、B2Bの展開も考えているようだ。「XYZEのウィジェットをメーカーの直販サイトに埋め込んでおくことで、購入者はただちに最適なサイズをオーダーすることができるようになるのです」とのことだった。

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(翻訳:Maeda, H


GoogleとおもちゃのMattelがパートナーして懐かしい立体写真眼鏡をデジタル化

玩具のMattel社の、あの懐かしいView-Masterは、子どもたちが大好きな立体写真眼鏡だった。それが今回は、GoogleのVR(仮想現実)デバイスCardboardを利用して、古い3D画像に新しい命を吹き込もうとしている。

昔のView-Masterは、見事な製品だった。映画の短いフィルム(“リール”)や、遠くの風景、あるいは自分のスナップ写真など、何でも見ることができた。これまでに、View-Master用のリールは15億本売れ、View-Master本体は1億以上売れたそうだ。

今度のニューバージョンのView-Masterは、ニューヨークで行われたWorld Toy Fairで発表されたばかりだが、GoogleとMattelの提携により、昔のように写真やリールではなく、Androidスマートフォンを挿入してその画面を見る。そのためのView-Masterアプリには、映像に関するオプションがたくさんある。“リール”も、デジタルコンテンツとしてアプリ内購入で買える。

さらにしかも、子どもたちが(または今の大人が子ども時代に)これまでコレクションしてきたフィジカルなリールも、見ることができる。そういう、昔のView-Masterのコレクターは世の中にとても多いはずだから、ニューバージョンがそれらにも対応しているのは賢明だ。

Google Cardboardというプラットホームにフィジカルなリールも加えることの意味について、MattelのDoug Wadleighは、“フィジカルは家族や子ども向けのサービス”、と言っている。

Wadleighによると、この製品はMattelの今後のVR路線の“始まりにすぎない”、という。今後のいろんなVR製品も、Googleとのパートナーシップが開発の基盤になるのか、彼はそれについては何も言わなかった。

“今は、この製品に全力を注ぎたい”、と彼は言う。“これはすばらしいパートナーシップだ。彼らの能力と弊社の能力はとても相性が良いし、テクノロジの利用の今後の方向性も、その相性の良さが強力なてこになる”、のだそうだ。

Google Cardboardで駆動される新しいView-Masterの発売は秋(Wadleighによれば10月)だ。USA Todayの記事は、お値段が29ドル99セント、と言っている。また、“体験版”のリールを3本セット14ドル99セントで買える。

 

取材協力: Anthony Ha

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


SonyがGoogle Glassの自滅を待っていたかのように独自の電脳眼鏡を再デビュー

 

SonyのSmartEyeglass Attach!は今年のConsumer Electronics Show(CES)でデビューし、既存の眼鏡やゴーグルなどに装着して使う点がユニークなスマートアイウェア(smart eyeware)だ。コンセプトとしてはGoogle Glassと同じ物だが、Google Glassがこけた今となって、上のようなデモビデオをしっかりと発表するSonyの根性がおもしろい。

でもスマートグラス(電脳眼鏡)は、Googleよりも本来デバイスメーカーであるSonyが出す方が似合っている。同社は、特殊なスポーツファン向けのアクションカメラや、企業のニーズに対応したVAIOシリーズなど、ニッチ的な製品も少なくない。このSmartEyeglass Attach!は、これまでのGoogle Glass的なSmartEyeglassをモジュール化してユーザの自由度を高め、産業用としても、あるいはアクションスポーツ用としても、高価な専用デバイスの必要性をなくし、いろいろな実際的ニーズにより簡易に対応しようとしている。

Sonyは、このプラットホーム向けの開発をデベロッパたちに勧めている。これはいわばSonyのスマート眼鏡バージョン2.0だから、Googleのように途中で放り出さず、長期的に取り組むと見てよいのだろう。むしろSonyは、Google Glassが遺した、スマートグラスに関する世間の理解、さまざまな情報、そして、産業界や企業、ヘルスケアなどの分野における用途や使い方のイメージ、などなどをきわめて有利に利用できる立場に、今いる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


オムロンのインキュベーションプログラムでは”ものづくりの匠”が技術支援をしてくれる

もはやIT系のメディアで「IoT」という単語を聞かない日はないんじゃないだろうか。実際IoTを含むハードウェア関連スタートアップのニュースに触れることは多くなっている。

そんな中、2014年に立ち上がった京都の老舗メーカー、オムロンのCVCであるオムロンベンチャーズがハードウェアに特化したインキュベーションプログラムを開催する。名称は「コトチャレンジ」。締め切りは週明けの2月2日。ちなみにプログラム名の「コトチャレンジ」だけれども、コトには事業の「事」、古都京都の「古都」、琴線に触れるものをという「琴」の3つの意味をかけているそうだ。

プログラムの参加対象となるのは、ハードウェアがキーになるようなサービスを作っているスタートアップ。プログラムが始まる3月からの3カ月でプロトタイプの完成を目指す。プログラムは京都での開催を前提としており、京都市内の「京都リサーチパーク」にオフィススペースを用意するほか、オムロンの事業企画担当者によるメンタリング、オムロンのものづくりの匠たちによる技術サポートなどが行われる。プログラムの最後にはデモデイを開催し、3カ月の成果を披露する。優秀なプロダクトに対してはオムロンベンチャーズからの投資も検討する。

ただ、「ディールソーシングのためのイベント」というよりかは、まずはテクノロジーを持つハードウェアスタートアップの掘り起こしという側面が強いのだそう。オムロンベンチャーズ代表取締役社長の小澤尚志氏は、「フルサポートするかというとまた違うかもしれないが、我々のようなメーカーの能力を持ったところがハードウェアスタートアップののエコシステム作りをしていきたい」と語る。

小澤氏はメーカーという立場から、「ホビーとしてはいいが、BtoB、BtoG(government:政府、官)に対してシビアに応えるには、さらなるテクノロジーの精度が必要。リアルなビジネスと組むのはこれからだ」と世のハードウェアスタートアップについて語る。プログラムでは、BtoB、BtoGのニーズにも応えられる製品の企画や設計での支援をするのだそうだ。

小澤氏いわく、オムロンにはスタートアップが簡単に使えない試験器もあるし、「歴史がある企業だからこそできるアドバイス」もあるそうだ。例えば今では一般的な血圧計も、ただ「血圧計を作りました!医療機器です」なんて言っても認められるワケではない。膨大な臨床試験や学会、WHOなどへの働きなど、さまざまなステップを経て初めて血圧計と認められたのだ。こういった経験に基づいたノウハウは、正直スタートアップだけではどうにもならないものだろう。

メーカーの技術者を巻き込んだハッカソンなどは時々見かけるようになったが、インキュベーションプログラムはそうそう多いものではない。スタートアップが集まる東京からすれば開催場所の遠さなどの課題はあるが、老舗メーカーだからこそできる支援には期待したい。


ダンボールとスマホでVR体験ができるハコスコ、パノラマ動画の共有サイトをオープン

ダンボール製の筐体にスマートフォンを差し込んでVRコンテンツを楽しめる「ハコスコ」。12月にANRIからの資金調達や博報堂との提携を報じたが、その記事内にもあったVR・パノラマ動画の共有サイト「ハコスコストア」を1月22日にオープンした。開発は、パノラマ動画システムを開発するカディンチェが協力している(カディンチェのパノラマ動画についてはこちらも参照して欲しい)。

ハコスコストアでは、最大500MBまでのVR・パノラマ動画を共有できる。視聴モードはハコスコなどVR用端末での閲覧に適した「Normal Virew」のほか、PCでの閲覧がしやすいように、パノラマ動画を展開して表示する「Flat View」など複数を備えている。もちろん誰でも動画のアップロードが可能。ただし、パノラマ動画に対応するカメラでの撮影は必須だ。自作したカメラで撮影した画像をソフトで加工して…ということもできるが、リコーのTHETA m15などを購入するのが一番手っ取り早いと思う。

ハコスコを使ったVRは、「たった1000円のダンボールキットとスマホだけでこんな体験ができるのか!」と僕も驚いたのだけれども、やっぱり課題となるのはコンテンツ。同社でも公式のコンテンツを用意したりしているが、正直なところ数が足りないと思っていた。

ハコスコでは、観光地やレジャー施設のプロモーション動画やイベントのプロモーション、ライブ会場の様子やその舞台裏、メモリアルイベントなどをストアにアップして欲しいとしている。


Fitbit CEOのJames Park曰く「Apple Watchは脅威ではない」

FitbitはCESにてSurgeとChargeという新しいスマートデバイスの出荷開始をアナウンスした。この新プロダクトはもちろんCESにも出品されている。TechCrunchではFitbitのCEOであるJames Parkに話を聞く機会をもつことができた。話題はウェアラブル全般のことや、そしてApple Watchに関することだ。

話の中、ParkはAppleを脅威には感じていないと話している。脅威となるのかどうかについてはまだよくわからない面もある。しかしウェアラブルがファッション分野などにも分化していく中、FitbitのターゲットがAppleのターゲットとは違うところに存在すると考えているようだ。すなわち、Fitbitを欲しがる人と、Apple Watchを欲しがる人は別の層に属するという話だ。

いずれにせよ、Parkは話が上手で非常に興味深い人物だ。話を聞く機会ができたことを本当に嬉しく思う。ぜひ上のビデオをご覧頂きたい。Fitbitの新デバイスについてのレビューも近々掲載する予定だ。

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(翻訳:Maeda, H


赤ちゃんの夜泣き当番を決めて、深夜の夫婦ストレスを軽減するNapTime

赤ちゃんはまさに神の恵みといっても良い存在だと思う。しかし新生児とともに暮らしながら、十分な睡眠をとるというのは非常に難しいことでもある。そのような状況に、少しでも役だとうと考え出されたのがNapTimeだ。Bluetoothを搭載して赤ちゃんをモニターする。そして必要なときにはお父さんとお母さんに順番で通知するようになっているのだ。

たとえば、おむつを替えて優しく寝かしつけるのがお父さんの番ならば、お父さんが身に着けているブレスレッドが振動するようになっているのだ。大きな音で二人を同時に起こしたりしないようになっている。もちろん、お母さんの番ならば、お母さんのブレスレットが振動する。

赤ちゃんのモニターはスマートフォンにインストールしたNapTimeアプリケーションおよびWi-Fiカメラを通じて行う。赤ちゃんの鳴き声をアプリケーションで検知し、起きる役になっている人にアラートを送る。またブレスレットをはめているかどうかも検知し、もし片方のブレスレットが装着されていないなら、設定によらず装着されているブレスレットにアラートを送るようにもなっている。両親の双方がブレスレットを装着していないような場合には、スマートフォンの着信音を鳴らすこともできる。

このシステムは子供部屋と行き来する両親の負担を減らしてくれるはずだ。また、赤ちゃんがどのような時間帯に、どのような理由で眼を覚ますのかを記録しておき、両親に備えを促すこともできる。

NaptimeはKickstarterでのキャンペーンを予定している。こちらのサイトに詳細な説明が掲載されている。

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(翻訳:Maeda, H


Garmin、250ドルのVivoactiveでスマートウォッチ市場に本格参入

Garminが、ついにApple WatchやFitbit Surgeなどのスマートウォッチに対抗するプロダクトを投入してきた。名前をVivoactiveという。後発であることをメリットに、確かになかなかの魅力を備えたデバイスだと言えそうだ。

歩数計としての機能などをもっていて心拍計デバイスとも連携でき、GPSおよびタッチスクリーンを備えたデバイスとなっている。Garmin曰く、スクリーンは太陽光のもとでも可読性を備えたものとなっているのだとのこと。バンドは交換可能で、また用途に応じたバンドを用意しているとGarminはアピールしている。デザインおよび機能面ではモトローラーのMotoActive風でもある。実際、今はなきMotoActiveがもっていたゴルファー用機能も備えている。

Garminはこれまでにも安価なVivofitやスマートウォッチ風のVivosmartというプロダクトを投入してきた。今回のVivoactiveは、こうしたラインアップの中における最新機種として位置づけることも可能だろう。

直接的にはFitbit Surgeと競合するプロダクトとなる。価格は同程度ながら、それぞれに特徴的な面ももっている。たとえばFitbitは心拍計機能を内蔵している。Garminの方は50ドルほどのチェストストラップを別に購入する必要がある(正確性ではGarminに軍配が上がる)。またGarminはゴルフモードなども用意していて、より広い利用者層を想定しているようでもある。さらにGarminはConnect IQという開発者向けプラットフォームも用意していて、ウェアラブルデバイスの外観を変更したり、あるいはアプリケーションを開発できるようにもしている。

このジャンルについては、2015年にさまざまなメーカーからのプロダクト投入が予定されている。しかし搭載する機能によってはいろいろなプロダクトが出てくる余地はあるものと思われる。

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(翻訳:Maeda, H


ふつうの腕時計をスマートウォッチに変えるKairos T-Band、バンドを電脳化

毎日のように、新しいウェアラブルが発表される。今回のKairos T-Bandは、これまでの腕時計をそのまま使いながら、バンドを電脳化して、歩数計や通知などの機能を提供する(上の画像ではIM)。こういう製品は過去にもいろいろあったし、中にはスクリーン(画面)がまったくない、単なるふつうの革製のバンドのようなものもあった。今回の製品は十分によくできているから、いんちきではなさそうだ。

NDと呼ばれるベーシックなバンドは、通知を振動で知らせ、センサがセンスしたデータをユーザのスマートフォンに送るだけなので、ディスプレイがない。

T-BANDのND(No Display)モデルは、電池寿命を最優先する方に向いている。通知を振動と多色のLEDでお知らせし、フィットネスや活動のデータ(歩数など)、健康情報などをセンスするだけなので、おしゃれなディスプレイはないしユーザのタッチをセンスする機能もない。これはビジネスマンのための究極のスマートウォッチ、というか、ウェアラブルデバイス(スマートバンド)だ。NDモデルは7日以上の電池寿命を期待できる。

機能:

内蔵されているKairo OSが、テキストメッセージの着信や電話の入呼、アプリからのアラートなどを多色のLED表示器または振動モーターでプッシュ通知する。センサは、9軸ジャイロスコープや加速度計、コンパス、光学センサなどのほかに、NDモデルには皮膚温度や汗を感知するGSR (Galvanic Skin Sensor)が搭載されている。

そのほかのモデルではタッチ対応のディスプレイがつく。また1200ドルのモデルには機械式の時計がつく。

Indiegogoのページに載っている仕様や機能は、どれも実現可能なものばかり(曲面ディスプレイ、振動モーター、各種センサなど)だが、問題は、それらの最終製品へのまとめ方だ。そのへんはまだ疑問だけど、アイデアと実装はなかなか巧妙だ。この、時計ではなく腕時計バンドを電脳化する、というアイデアの製品が、もっともっと出てくるとおもしろいだろうね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Athos ― 運動時の筋肉の使い方を数値化してチェックできる安価なウェアラブルが登場

しばらくワークアウトを続けていると、服の締め付け具合で、左足の筋肉ばかりを使っているらしいと気づくことがある。この気づきを、ブルートゥース対応ウェアラブルによって行おうとするのがAthosだ。

Athosはシリコンバレーのスタートアップで、ワークアウトを「スマート」にすることを狙っている。ウェアラブルから収集される情報を分析してワークアウトの効率を高め、あるいは怪我を未然に防ぐといったことを可能にしようとするものだ。

Athosのトレーナー兼マーケティングディレクターのJake Waxenbergがプロトタイプを提供してくれたので、実際の機能を試してみることができた。試してみた様子とプロダクトの紹介を下のビデオにまとめてあるのでぜひご覧頂きたい。

ブルートゥース経由で情報をやり取りするコアデバイスの価格が199ドルで、パンツおよびシャツがそれぞれ99ドルであるとのこと。男性用と女性用があり、通常のワークアウトウェアの下に着ることもできる。洗濯機で洗えて、鍵や現金を入れておくためのポケットも備えている。一般販売は2015年の初期を予定しているとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


なんと! バーチャルリアリティーが手で触れる―音波で触覚を刺激するシステム登場

奇妙に聞こえるかもしれないが、バーチャル・リアリティー内で触覚を実現するカギになるのは音波だという。イギリスのブリストル大学の研究者チームは超音波によって現実に存在しい対象を触覚させることができる新しいテクノロジー開発の開発に成功した( New Scientist)。

Ben Longが率いるチームは、スピーカーによって高い音圧を発生させ、皮膚を刺激して触覚をシミュレーションするシステムを作った。

VRと連動させるためにはLeap Motionのコントローラーが用いられている。このデバイスは2010年にクラウドファンディングで資金を集め、2013年から出荷されている。コントローラーがユーザーの手の位置を検出し、たとえばOculus Riftヘッドセットで描写される環境と連動させて、適切な音波刺激によって手があたかも現実の物体に触れているかのように感じさせる。

このシステムで触覚シミュレーションを行う場合、デジタル画像と同様、解像度の問題がある。現在のプロダクトでは対象はわずかに振動しながら空中に浮かんでいるように感じられる。また対象の形状を細部にわたって再現することはできない。チームは小型のスピーカーのアレイを利用することによって小さなオブジェクトや細かい形状の再現ができるようにするための研究を行っている。画像でいえば表示できるピクセルを増やそうとしているわけだ。

本当にリアルな没入的バーチャル・リアリティーを実現するためには、触覚は不可欠の要素だ。このテクノロジーは初めてその可能性を開いたものとして大いにエクサイティングだ。

ちなみにOculus VRは「現在のバーチャル・リアリティーで欠けている重要な要素はコントローラーだ」と述べ、新しい入力手法の開発を始めている。この新しいコントローラーが開発が成功すればいよいよ一般消費者向け販売が開始されるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Intel、Google GlassパートナーのLuxotticaと提携してスマートグラス分野への参入を画策中

Intelは、本気で(顔面)ウェアラブル市場への参入を目指しているようだ。次バージョンのGoogle Glassに搭載されるチップを提供予定であるとの話も入ってきた。それに加えて、Google GlassのパートナーでもあるLuxotticaと提携するとのアナウンスも発表されたのだ。ちなみにLuxotticaはOakley、Persol、Armani、あるいはCoachなどのブランドの眼鏡を手がけているメーカーだ。今回の提携によって今後、複数年にわたってリサーチや開発などを共同で手がけ、今後のスマートグラスの普及に道筋をつけたいとしている。

どのような役割分担で、どのような行動をしていくのかということについての詳細は明らかになっていない。しかし、2015年にはLuxotticaおよびIntelの共同作業に基づくプロダクトをリリースしようという考えであるとのことだ。Intelの狙いとしては、ウェアラブル分野でぜひとも主導権を握りたいということがある。大いに普及した「モバイル」プロダクトでは主役の座をQualcommなどに奪われたこともあり、その轍を踏むまいとして具体的な行動に移ってきているのだ。

スマートグラスが今後どのようなポジションを占めるようになるのかは、未だいっさい不明の段階ではある。しかしIntelとしては、ともかくモバイル分野で陥ってしまった大失敗は避けたいという考えがあるわけだ。モバイルの重要性を見損じていたという反省があるのは間違いない。Luxotticaの関わるブランドの影響力を考えても、Intelの積極的な動きが市場に何らかの影響を及ぼすことは間違いない。

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(翻訳:Maeda, H


Sonyの社内起業第一弾”eペーパーウォッチ”は社名を隠してクラウドファンディングに成功

 

今やハードウェアメーカーのほとんどすべてがスマートウォッチのレースに参加しているが、Sonyは、そのために特別に立ち上げたプロジェクトにより、これまで時計と呼ばれてきた計時器具そのものを、ゼロから再発明しようとしている。それは、Sonyという日本の大手電子製品企業のプロジェクトとしては、今日(米国時間11/28)発表されたばかりだが、実は数か月前からクラウドファンディングのサイトに登場していた。FES Watchと呼ばれるその製品は盤面とバンドがeペーパーによる一体成型で、最初は消費者の率直な反応を見るためにその超有名なブランドをあえて隠して登場した。

そのときは、FES WatchはFashion Entertainmentsという企業の製品とされていたが、実際にはそれは、eペーパーを使ったファッショングッズを研究開発していたSonyのチームだった。WSJによるとそのチームは、eペーパーがほかの布地等と同じくファッションの素材として認められる方向性を、模索していた。腕時計だけでなく、ネクタイや、帽子の飾りなど、身につけるさまざまな物にeペーパーが使われることを、同社は期待していた。Fashion EntertainmentsのチームのトップHiroki Totoki(十時裕樹)は、Sonyのスマートフォン部門の新たなトップでもあり、またSonyのCEO Kazuo Hirai(平井一夫)の構想による社内起業振興事業にも関わっている。

FES Watchはクラウドファンディングサイトですでに17000ドルあまりを集めており、目標額は突破したので実際に生産されるはずだ。Sonyの関与を隠したことによって、Fashion Entertainmentsチームは純粋にアイデアそのものへの評価を得ることができ、評価にSonyの名前は、良かれ悪しかれ影響していないと考えられる。このようにクラウドファンディングのサイトはときどき、新製品のテストマーケティングや、今後のVC資金の呼び水として利用されることがある。Sonyのような巨大企業がそんな利用の仕方をしたのは、これまで例がなかったと思うが。

eペーパーをファッションの素材として見ると、従来の単なる文字表示機能にとらわれない多様な使い方の可能性が生まれる。たとえばカラーeインクを使ったユニークな彩色なども可能だ。消費電力がきわめて少ないので長時間の使用ができ、またモーションセンサと併用すると手や体の動きでさまざまに変化するアクセサリなども作れる。スマートフォンへの通知やコミュニケーションもできると思うが、ただし今回の製品は、eペーパーをテクノロジ製品というよりむしろ、ファブリック(〜布地)の一種としてシンプルに売り込もうとしているようだ。

クラウドファンディングに協力した顧客は、製品を5月以降に受け取るが、FES Watchの一般発売については何も発表がない。でも、かなりの評判になりそうな製品だから、一般消費者向けの発売を、急いでほしい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


スマートフォンの充電ができるXOO Belt。デザインは英国メジャーブランドのCasely-Hayford

「付けていることを忘れてしまいそう」なストレージデバイス(MiniDrive)を提供している、ハードウェアスタートアップのNiftyが、新しいプロダクトを送り込んできた。有名ブランドがデザインしたベルトで、スマートフォンを充電することができるのだ。

現在、5万ドルを目標とするIndieGoGoキャンペーンを展開中で、2100mAhの放電容量をもち、iPhone 6をフル充電することができる。

ベルトの内部には大容量フレキシブルバッテリーが内蔵されている。外見はといえば、本革製で高級感溢れるバックルを装着した仕上がりとなっている。長さ調整はラチェット式だ。全体的にみれば、ユニセックスなデザインとなっている。

ベルト裏面に隠された充電ケーブルは、iPhoneでもAndroidでも利用することができる。磁石を利用してベルト裏の所定の位置に配置されている。簡単に取り出して充電作業を開始できるし、完了すれば直ちにベルト裏にしまい込むことができるようになっている。

このベルトの製作にあたり、Niftyは英国のファッションテイラーであるCasely-Hayfordと提携して作業を行なっている。

Casely-Hayfordを運営するJoe Casely-Hayfordは英国男性ファッションの歴史に深く関与して成長してきた。Saint Martinsを卒業し、自らの名を冠したブランドを運営しつつ、ClashやU2のファッションを担当したりもした。ブランドは世界的にも展開しており、パリ、東京、およびロンドンなどでファッションショーを開催している。またサヴィル・ローNo.1テーラーであるギーブス&ホークス(Gieves & Hawkes)のクリエイティブ・ディレクターを務めて、老舗ブランドに新たな息吹を吹き込んだりもしている。

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(翻訳:Maeda, H


省エネチップで大手と勝負するIndice Semiconductorが$6Mを調達、本社を合衆国へ移す

独自のアルゴリズムにより、各種応用器具の省エネを可能にするチップを作っているIndice Semiconductorが、マーケティングの拡充を主な目的としてシリーズAで600万ドルを調達した。このラウンドを仕切ったのはPixelworksのファウンダで元CEOのAllen Alley、これにオーストラリアのVC Rampersandが参加した。

資金は合衆国とアジア太平洋地区における営業チームの拡大に充てられ、各地域のOEMや製品設計者たちへの売り込みを強化する。これまでIndiceは、そのContinuous Sigmaアルゴリズムを用いたチップを主に照明業界に売ってきたが、今後は増幅器や電気自動車、IoT(物のインターネット)などの分野へターゲットを広げたい意向だ。

Indice Semiconductorはオーストラリアのメルボルンで創業され、最近、オレゴン州Tualatinへ本社を移して、Alleyを執行会長に迎えた。

Indice Semiconductorの競合相手はTexas InstrumentsやAnalog Devices、Cirrus Logicなど大物ばかりだが、同社は特許を取得したContinuous Sigmaアルゴリズムで十分に差別化を図れる、と考えている。同社はこれまで、このアルゴリズムによるチップを約100万売ってきた。

Continuous Sigmaアルゴリズムは、DAC/ADCアプリケーションのパフォーマンスを高める。したがって、インターネットに接続されるデバイスや、電気自動車、照明、増幅器などに適している。

同社によると、“Continuous Sigmaは、多くのウェアラブルデバイスで使われているSuccessive Approximation Registar(SAR)よりもシンプルなエンコーディングアルゴリズムであり、またオーディオ機器や電源装置、モーター制御などに1970年代から今日まで使われているDelta Sigmaエンコーディング法よりもパフォーマンスが高い。このことは、エンドユーザにとっては、たとえば、今あるものよりずっと性能の良いノイズキャンセルヘッドフォーンを作れたり、よりエネルギー利用効率の良いウェアラブルデバイスを作れることを意味する”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ウェアラブルを巡る神話と誤解について

編集部注::本稿執筆者のHamid Farzanehは、現在SensoplexのCEOを務める。30年間にわたり、いくつかの上場・非上場企業を率いてきた経験を持つ。

ウェアラブルが人間の能力を拡張し、自分の身体に関するデータはいつでも確認可能となり、そしてさまざまなモノがネットで繋がるようになる。世界には無限のセンサーが溢れるようになる……

誰もがそんな話をしている。技術革新が次に何をもたらすのか、多くの人が興味を持ってみつめているところであるわけだ。もちろん単なる誇大妄想的なアイデアも数多くあることだろう。しかしたとえそうではあっても、30年間をシリコンバレーにて半導体やセンサーを扱ってきた筆者から見て、今がエキサイティングな時代であることは間違いない。

もちろん、エキサイティングであるので、すべてが興味深い、有益なデバイスであるということにはならない。マーケットは急速に拡大中ではあるが、マーケットから消えていくものの方が多いはずだ。センサーの性能は向上し続けているものの、しかしまるで的はずれな、つまらないエクスペリエンスを提供するウェアラブルもあるようだ。そうしたなかで、フィットネス系ウェアラブルを購入した人の40%が、1ヶ月ないし2ヶ月後にはデバイスを全く使わなくなってしまうのだという調査もあるそうだ。

ウェアラブルについては、まだまだ問題が山積みになっているというのが、現在の状況だ。

そのような中、思いつきやSF小説などに基づいて、ウェアラブルに対する期待ばかりが高まってしまっているということもある。これは不幸なことだ。これにより、参入のハードルが上がってしまったと考える企業も多いことだろう。あるいは、こうした期待感を逆手にとって、クラウドファンディングなどで期待ばかりを煽るプロダクトもある。期待に応えられるのなら良いのだが、中途半端なプロダクトを世に出して、ウェアラブルというジャンル全体についての期待を裏切ってしまうというようなこともあるようだ。ウェアラブルは確かに可能性に満ちている。しかし(だからこそ)現状をきちんと理解して、空想科学的な期待を抱かせないようにする努力も必要なのではないかと考える。

そのようなことを念頭に、本稿ではウェアラブルデバイスに纏わる「現実」について若干のメモを残しておこうと思う。ウェアラブルについてのミスリーディングを無くしたいという思いもある。

バッテリー問題

ハードウェアには根本的なルールがある。サイズが小さいほどエネルギー的には効率的になるという性質だ。但し、そのエネルギーを供給するバッテリー自体はその逆だ。サイズが大きいほど、多くのエネルギーを供給できる。さらに、ウェアラブルには新規性やセンサーの正確性が求められ、一層のパワーを必要とするようになってきている。このことがプロダクトのマーケティング部門やインダストリアル・デザインの担当者、ないしデバイスエンジニアにジレンマ(や、しばしば衝突)をもたらすことに繋がってしまっている。

現在のバッテリー技術のもとでは、加速度計に加えて何かのセンサーを搭載しようとするならば、少なくとも2、3日に1度は充電が必要となる。加えて、こうしたバッテリーはそれなりの大きさもあり、デバイス内に存在する貴重なスペースすら奪ってしまうことにもなっている。

ジャイロスコープに心拍計(LEDおよびフォトダイオードを使う)などのセンサーと、ディスプレイを備えたApple Watchのようなプロダクトの場合、毎日の充電も欠かせなくなる。もりろんAppleは、毎日の充電を必要とするデバイスが増えることは好ましくないと考えているようではある。いちいち線をつないで充電させていては、せっかくのプロダクトも使ってもらえなくなるかもしれない。そこでApple Watchについては非接触で充電できるようにし、きちんと持ち運んでもらえるようにと気を配っている。もちろん400ドル以上の価格や、ある意味でステータスシンボルにもなり得るデバイスであり、少々の手間があっても人々は持ち歩くのかもしれない。

電池の問題については、紙のように薄い「フィルムバッテリー」に期待している人も多いことだろう。しかしバッテリー容量は物理的な容積によって定まるのが現在の技術的状況であり、フィルムバッテリーがウェアラブルに革命をもたらすという状況は期待できない(少なくともMITの実験室レベルでなく、市場に出せるレベルでのブレイクスルーが必要だ)。

今のところ、歩数計以上の機能を求めるならば、毎日の充電が必要となるというレベルにある。

インビジブルなウェアラブル

ひと目を引かないことが、ウェアラブルプロダクトの成功条件であると指摘する人は多い。ひと目みただけで、何らかのウェアラブルを装着していると見えないことが大事だというわけだ。そうした考えに基づいて、入れ墨タイプ、印刷タイプ、スタンプサイズ、あるいは体内埋め込み型のセンサーないしデバイスなどが登場してきている。New York Timesでも、近未来に人体埋め込み型センサーが実用化する時代がくるのではないかという記事を掲載している。

ただ、センサーそのものでは何も成し得ないことも意識しておくべきだろう。センサーは小型化して、どのようなデバイスにも組み込み可能となりつつある。しかし、センサーはあくまでもデータを集めるだけの役割しかもたないのだ。そのデータを処理し、送信するためには何らかの仕組みが必要となるのだ。もちろん、その「処理」にもエネルギーが必要で、言うまでもなくデータの送信にも(数ミリ単位ならいざしらず)エネルギーを必要とする。加えて、データ送信前にはデータをどこかに保存しておいたりという機能も必要で、そこでも当然パワーを喰うことになる。

いかに小さかろうがデータ処理のためのプロセッサーやワイヤレスデータ送信モジュールを加えれば、その分、基板上のスペースを消費する。そして「目立たない」デバイスを作ることはますます困難になる。スマートウォッチの存在を知っていれば、誰もがスマートウォッチであろうとすぐにわかるようなものしか作れなくなる。期待される薄型デバイスには、十分な容量のバッテリーを搭載することなどできなくなってしまう。

フレキシブル画面や印刷タイプのセンサーというのは、確かにクールなものだと思う。しかしそうしたパーツを使った、インビジブルなウェアラブルは、まだ現実の期待に応えることはできていないのだ。

オルタナティブ・バッテリー

さらにバッテリーにフォーカスしよう。既存のバッテリーが十分な要求を満たしてくれないのであれば、他の手段を探してみるというのは自然な流れだ。たとえばソーラーパネルや、何らかの運動を電気に変える仕組み、ないし熱を使ったエネルギーについて検討が為されてきた。あるいは顎の動き(噛む動作)を用いてエネルギーを生み出そうという試みも為されている。

しかし、いずれの手法についても、現在のところは実用にはいたっていない。一般的な太陽光発電についてみても、必要な電力を生み出すためのサイズや、効率性の問題がまったく解決されていない(そもそもウェアラブルデバイスがどれほどの太陽光を受け取ることができるというのだ)。圧電素子を用いて顎の動きや腕の動き、ないし足の動きをエネルギーに変換しようといっても、やはり効率性の面で実用には至っていない。

温度変化による発電については、セ氏10度以上の温度変化がなければ、必要なエネルギーを生み出すことはできない。これは吹雪の中でビデオストリームを行おうという場合でしか考えられないような状況だ。

技術は確かに進化しているのだろう。しかし、ここ数年のうちに実用可能となるような技術は見当たらないのが実際のところだ。

mHealth(モバイル・ヘルス)に関する過剰な期待

ウェアラブルが進化することにより、血圧や血糖値を簡単に測定できる医療用デバイスにも注目が集まっている。

驚く人も多いと思うが、センサービジネスでは、こうしたmHealth分野が最も大きなマーケットとなってきている。たとえば血糖値の測定ということについていえば、年間100億ドルの市場規模をもつ。研究も進み、針を刺して調べることなく血糖値を示すこともできるようになってきている。肌に光を投射して、血流の状況などを把握することにより、各種データを取得することが可能となりつつある。確かにこうした技術は素晴らしいものだ。ただ、R&Dの進化にかかわらず、現在のところではFDAの基準を満たすようなデータを取得することはできないでいるのだ。

血中酸素濃度を測定したり、皮膚反応を測るようなデバイスは増加しつつある。しかし光学方式による血圧測定などについては、今のところまだ研究室レベルのものなのだ。既に一般的となりつつある心拍測定技術についても、まだまだ医療分野からのニーズには応えられずにいる。正確な測定を行うためには、さまざまなノイズを排除する必要があるが、既存のコンシューマーデバイスでは、いろいろな動きによるノイズを排除できずにいるのだ。そもそも手首の太さは人それぞれだし、またそれぞれの骨格により血管の通り方も異なり、そうした状況に市販デバイスで対応するのは非常に難しいことなのだ。

この分野における進化は誰もが望むところのものだ。しかし機械が進化を遂げても、既存の医療機器メーカーとの対立が予測される。そうした対立を超えて普及していくためには、まだまだ多くの時間を必要とすることだろう。

ファッションおよびワークアウト

そろそろ最後にしよう。ファッション面での動きについて見ておきたい。いろいろなファッションブランドがスマートリング、ネックレス、筋力センサー付きのシャツ、あるいはデジタルスクリーンを備えたドレスなどを、市場に提供しようとしている。こうした動きを「イノベーション」と呼ぶことは可能だろう。しかしファッションやジュエリー分野への進出には、思った以上の困難がある。

たとえば、宝石にせよ衣服にせよ、普通は2日続けて同じ物を身に纏うことはない。スマート機能搭載の無骨な指輪を毎日しようと思わない人は多いだろう。取り外し自在な衣服用センサーがあったところで、毎日新しい服に付け替えることに抵抗を感じる人も多いことだろう。すなわち、洋服やアクセサリーをスマート化しようとすることについては、克服しなければならない課題が数多く存在するのだ。

もっといえば衣服は洗濯する必要がある。現在のウェアラブルが主に対象としているワークアウト用の衣服については、とくにその必要性が高い。さらに、洗濯機と電子デバイスの相性は、おせじにも良いと言えないのが現状だ。寒い季節であっても手洗いを強いられることになるかもしれない。そうしたことを面倒だと思う人には、ウェアラブルはあり得ない選択となってしまうわけだ。

既に多くの有用なデバイスが登場しているし、また、これからも一層便利なウェアラブルが登場してくるはずだ。これまでには想像も出来なかったような技術をひっさげてデビューしてくるところも多いだろう。ただ、他の産業における場合と同様、R&Dにはお金も時間もかかる。

進化の真っ最中であるデバイスに夢を見るのは悪いことではない。但し、現在の技術からして不可能なことが存在することも、意識には留めておきたい。

Featured Image:Bryce Durbin

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(翻訳:Maeda, H


OculusのCEO、「製品版ヘッドセットの市販は何年も先ではない、何ヶ月かだ」と語る

今日(米国時間11/4)のOculus VRのCEO、Brendan Iribeの発言はゲーマーに朗報だ。TheNextWebによれば、アイルランドで開催されているWeb SummitカンファレンスでIribeは消費者向けのOculus Riftヘッドセットの市販は「何年も先ではない。何ヶ月かだ」と述べたという。このバーチャル・リアリティー・ヘッドセットはデベロッパー向けやより進んだ機能を実験するプロトタイプまで、すでに数種類が出荷されている。

しかし喜び過ぎないほうがいいだろう。Iribeは消費者向け出荷が軌道に乗るまでには「かなりの月数がかかる」と付け加えている。市販への最大のハードルは入力デバイスが完成していない点だという。 ゲームパッドやキーボードはOculusのような没入型VRには適当ではない。最近OculusはXBox 360のコントローラーやKinnectを開発したCarbon Designを買収している。おそらくこのチームが画期的な入力デバイスを開発しているのだろう。

IribeはまたライバルのVRデベロッパーに対して「没入型ヘッドセットには方向感覚喪失と船酔いという大きな問題があり、適切な対策を取らずに製品を出荷すべきではない」と警告した。Iribeのこの発言は、最近VRプロジェクトで長足の進歩を遂げているソニーを念頭においているのかもしれない。

〔日本版:上にエンベッドしたビデオの最後、18:45あたりでIribeは「何ヶ月か先」と言っている。。〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


MicrosoftのフィットネスウェアラブルBandを使ってみた

今週のKansas City Royalsのファウルフライがレフトのインフィールドに落ちたときのように、Microsoft Bandは誰も予想しなかったサプライズだ。フィットネスバンドでもあり、コンピュータでもあり、モバイルのTwitterと株価チェックのできるスマートガジェットであり、Bandはこれらのミックスだ。

それに、どの機能もよくできてる。第一世代のハードウェアがどれもそうであるように、まだすっきりしてない部分はあるけど、でもBandが与える意外感は心地よい。

いちばん目立つ特徴は、その多機能性だ。単なるフィットネス製品なら、ぼくは要らないし、軽いアプリがちょっとあるぐらいなら、それも要らない。単なる睡眠チェックや心拍計も要らない。でもこれらが全部あれば、日常的に十分、実用価値はある。

そもそも、手首に何かを着けるのはわずらわしい。それをときどき充電するのもわずらわしい。毎日見るべき画面の数が増えるのも、めんどっちい。だからこそ、ウェアラブルの商品化は難しい。これらの短所を忘れさせる、何かでなければならないから。

Microsoft Healthというプラットホームの、最初の製品であるBandは、‘できる’デバイスだし、しかも楽しい。200ドルを、安いと感じさせる。アプリがもうちょっと増えて、ハードウェアが第二世代になったころには、結構、人気製品になるかもしれない。

画像出典: TechCrunch

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Microsoftのフィットネスバンドの情報がリークした(アプリがすでにストア上に)

ありゃりゃ! Microsoftがフィットネスバンド(Jawbone UpやFitbit Forceなどなどのような)を作ってることを、同社自身が発表するよりも前に、そのデバイスにシンクするコンパニオンアプリ(随伴アプリ)がMac App Storeに出てしまった。

最初に見つけた9to5Macによると、そのアプリは発表前のウェアラブルに関する詳しい情報をたくさん教えてくれるそうだ。

たとえば、こんなことを:

  • 表面にカラー画面がある。
  • WindowsとOS Xと携帯にシンクできる。
  • このMacアプリのドキュメンテーションはサポートするモバイルプラットホームを明記していないが、同様のアプリがiOS App StoreとGoogle Playにも登場している。だからiOSとAndroidとWindows Phoneがサポートされるのだ。
  • このアプリはデバイスのことを一貫して”Microsoft Band”と呼んでいる。それが、公式名のよう。
  • 計測するのは、心拍、歩数、燃焼カロリー、そして睡眠パターンだ。
  • 携帯からそのデバイスに通知を送れる。アプリからリンクしているこのページによると、メールの着信、カレンダからのお知らせ(リマインダー)、電話の入呼、テキストの着信、Facebook、Twitter、天気予報、金融財務情報などが通知される。
  • このバンドでスターバックスの支払ができるらしい(バンドの画面にスタバのカードのバーコードが表示されている)。アプリ内に隠されている詳細情報のファイルを見つけたのは、Twitter上のTravis La Marrだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Tim Cook曰く、Apple Watchは毎日の充電が必要となる

Apple Watchのバッテリー持続時間について、ぜひともApple得意の現実歪曲能力を発揮して欲しいと期待していた人も多いことだろう。しかし既に各所で報じられているように、その願いは通じなかったらしい。AppleのCEOであるTim Cookが、Apple Watchは毎日の充電する必要があると話したのだ。言うならば、バッテリー面では既に市場に出ている他社製ハイエンド・スマートウォッチと変わらないということになる。

あるいは、毎日手巻していた機械式手巻時計と同じであるとも言える。

Cook曰く「きっと多くの場面で利用してもらえるでしょう。そして夜には充電しておくということになります」とのこと。WSJDライブカンファレンスでのインタビューに応えたものだ。「多くの場面で利用してもらえる」というところで、プラスに評価しようとしているようだ。

すなわち、スマートなApple Watchを身に着けていても、大して利用もしないのであれば、毎日充電することにはならないということだ。「使いたくなるデバイスだ」ということをアピールしているらしい。

ともかく、ウェアラブルにとってはバッテリーが悩みの種だ。スマートフォンでもバッテリーのもちが問題になっている。但し、AppleはiPhoneについてはバッテリー持続時間も十分だと考えているようでもある。デバイスを新しくするたびに厚みを削り「さらに薄くなった」と表現しているが、それによってバッテリー容量を増やす余地を自ら捨て去っているともいえる(利用者は自前の予備バッテリーを接続し、太くなったiPhoneを使っていたりもする)。

それでもスマートフォン利用者は、ことあるごとに充電しなければならないという事実を受け入れている(あるいは大容量バッテリーパックを持ち歩く)ようではある。しかし、さらにもう一台そうした準備をしなければならないデバイスが増えるということは、なかなか受け入れられないのではなかろうか。手首に装着して利用するデバイスであれば、とくに頻繁に充電することは避けたいと思う人が多いことだろう。

Apple Watchは、スマートではないものの、数年間もバッテリーの心配などしなくて良いデバイスと争うことになる。身体の動きによってネジを巻く自動巻き機能も従来の腕時計にとっては馴染みのものだ。確かにスマートウォッチはこれまでの腕時計と比べるものではないかもしれないが、それでもバッテリーが切れてしまえばなんの役にも立たないゴミのような存在になってしまうことは否定できない。

Apple Watchでは電磁誘導充電方式を採用し、さらにマグネットを利用したコネクタを使って簡単に充電できるようにと配慮している。そうした仕組みにより、日々の手間が軽くなるものかどうか。発売後の動きを見てみたいところだ。

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(翻訳:Maeda, H