スター・ウォーズ、スピンオフ映画、『ローグ・ワン』、予告編第二弾公開

『スター・ウォーズ』ファミリーの映画の最新作、 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(Rogue One: A Star Wars Story) の予告編第2弾が公開された。これは父と娘の関係に焦点を当てている。ヒロインのジン・アーソとその父親でデス・スターの設計者らしい人物(マッツ・ミケルセン)との関係は前回の予告編より深刻さを増している。

それを別にするとアーソのセリフが多く紹介され、映画の叙事詩的な雰囲気も一層深められている。オーケストラによるスケールの大きな音楽もすばらしい。銀河系の将来に対する人々の憂慮もよく描写されている。

『ローグ・ワン』はアメリカでは12月16日に公開予定

〔日本版〕ウォルト・ディズニー日本サイトによれば、この作品は世界で同時に公開される。『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の直前を舞台とし、レイア姫がデス・スターの設計図を持っていた秘密が明かされるという。父親親役のマッツ・ミケルセンは『007/カジノ・ロワイヤル』のル・シッフル役が有名。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Netflix、『ストレンジャー・シングス』のシーズン2製作を発表

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Netflixは『ストレンジャー・シングス』がシーズン2も製作されることを公式に発表した。独特の赤文字のフォントを用いた予告編には1984年に製作された映画やテレビ番組のタイトルが多数ちりばめられている。1984年というのは『ストレンジャー・シングス2』が舞台とする年だ。この人気番組のシーズン2は2017年にストリーミングで公開される。

1984年はシーズン1の設定から時間が1年ほど進んでいることを意味する。シーズン2のエピソードのいくつかではその1年に起きた出来事が回想されるのではないだろうか?

シーズン1をまだ見ていないのならぜひチェックすることをお勧めする。80年代への没入感がただごとではない。不気味な魅力をたたえたシーン、複雑なプロットは見始めたら止めるのが難しくなる。これ以上はネタバレになるので止めておく。ネタバレなしに新鮮な目で見るのがよいと思う。

〔日本語版〕こちらのサイトでは予告編で表示されるタイトルがシーズン2のそれぞれのエピソードを暗示しているはずだと書いている。

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リングリング・ブラザーズの新しいサーカスはテクノロジー満載のファミリー・ショーだった

リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカス( Ringling Bros. and Barnum and Bailey Circus) という名前を聞いたたら皆さんは何と思うだろうか? 私がまず最初に思ったのは「え、まだあのサーカスは健在なの?」だった。2つ目は「動物の待遇が心配」だった。正直、こういう感想を抱くのは私だけではないと思う。

この伝統あるエンターテイメント企業は、150年の歴史で初めて全面的な改革を実行していた。つまり最新テクノロジーをフルに利用した未来志向のライブ・パフォーマンスに生まれ変わっていた。

現在サーカスを所有するFeld Entertainmentは「生まれ変わったショー」にTechCrunchチームを招待し、舞台裏もすっかり見せてくれた。

「アウト・オブ・ジス・ワールド」は、宇宙を舞台にすると同時に一環したストーリーを持つリングリング・ブラザーズとして最初のショーだという。宇宙をテーマとしたことで3Dプロジェクション・マッピングをフルに活用して、人間によるパフォーマンスと統合した舞台を構築することが可能となっている。過去のショーでは野暮ったい大がかりなセットが組まれていたが、チームは今や7台のプロジェクターを駆使することで観客に宇宙にいるようなイリュージョンをもたらすことに成功している。

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スポットライト・システムも最新のものだった。ハイテクでコントロールされた照明はそれぞれの出演者のコスチュームに最適化されている。スケートでアクロバティックなジャンプをし。、宙返りを決め、ステージの端から端まで疾走しても常にスポットライトは出演者を中心にとらえ続けていた。照明エンジニアのLorelie
Owensによれば「.それぞれの出演者はある種のビーコンの役割を果たすブラックボックスを身につけている」という。スポットライトはこの装置の発する信号を追って上下左右に動く。舞台裏の照明コンソールに登録された情報が照明の色彩や各種効果をリアルタイムで制御するという。「パフォーマーの着用している位置ビーコンと照明コンソール
が共同して適切な照明パターンを実現する」とOwensは説明してくれた。

Owensによればビーコンによるトラッキング・システムは最大で同時に72人の出演者に対応できるという。どれほど複雑かつ素早い動きをしてもそれぞれのパフォーマーの動きを追いながら点滅や色彩の変更などの効果を与えることが可能だ。

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リングリング・ブラザーズの「アウト・オブ・ジス・ワールド」は派手で楽しいファミリー向けのショーに仕上がっていた。いってみればシルク・ド・ソレイユディズニー・オン・アイスを足したような感じだ。事実、FeldはDisney Live! の巡業もプロデュースしているという。動物の待遇についていえば、ゾウは使われておらず、トラがちょっと登場するくらいだった。ウマ、イヌ、ヤギなどもともと人間と暮らしている見慣れた動物が芸の主役だった。Wikipediaにも説明があるが、こうした動物は施設から引き取られたものが多いそうだ。

ともあれ面白いショーだった。高いところでパフォーマンスが繰り広げられるのをスポットライトとプロジェクションが派手に盛り上げて、興奮させられるビジュアルを生み出していた。この新しいハイテク・ショーは「地上最大のショー」を首尾よくよみがえらせるだろうか? 今後に注目していきたい。

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Amazonのファウンダー、ジェフ・ベゾスがスタートレック Beyondにカメオで登場する

COLORADO SPRINGS, CO - APRIL 12: Founder of space company Blue Origin, Jeff Bezos, speaks about the future of commercial space travel during the 32nd Space Symposium on April 12, 2016 in Colorado Springs, Colorado. Bezos, founder and CEO of Amazon, spoke to the crowd about the business and future of commercial space travel and how his new company, Blue Origin, is looking to make that more accessible to the general public. (Photo by Brent Lewis/The Denver Post via Getty Images)

資産600億ドルの大富豪だったら、いろいろなことができる。宇宙観光旅行の会社を作ったり、深海を探査したり、スタートレックに、短時間だが金のかかった出演をすることもできる。

スタートレック Beyondの監督、ジャスティン・リンとプロデューサーのJJ エイブラムスはAmazonのファウンダー、CEO、ジェフ・ベゾスがこの秋公開される最新作で謎のエイリアンの一人としてカメオ出演していることをことを確認した。リンはもちろんベゾスについてベタ褒めだ。スケジュールが立て込んだ撮影現場で「ベゾスは常に完璧だった」とリンは語った。

一瞬だが重要な役割を果たすベゾスの姿は無事に移動撮影のカメラに捉えられたようだ。大富豪は現場に大量のセキュリティー・チームを引き連れて現れたという。カーク船長を演じた主役のスター、クリス・パインはこれに驚いた。「最初誰だか全然知らなかった。ともかくすごいVIPなのは分かった」そうだ。

〔日本版〕映画は10月21(金)から日本で公開予定。Facebookにも公式ページがある。これまでのスタートレックの歴史についてはこのページが詳しい。

画像l: Brent Lewis/Getty Images

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ディズニーアクセラレーター第3期、ロボットからホログラムまで採択企業9社を紹介

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The Walt Disney Co.は、第3期となる企業アクセラレーターを今週キックオフする。 そして、プログラムに採択した9社を発表した。採択企業のリストはこの記事の最後にある。

Walt Disneyは映画VRからホログラムのコンテンツ、人の表情に近いロボットまで多岐にわたり開発する。

Disney Acceleratorの卒業企業は大手メディアやエンターテイメント企業と大々的なパートナーシッップを過去に獲得したことから、いくつもある企業アクセラレーターの中でもこのアクセラレーターは有望なプログラムと位置付けられている。

Future Asia Venturesの調査によると、現在世界中に131のアクティブな企業アクセラレーターがあり、2016年の前半には新たに13の新規プログラムがローンチした。アメリカには最も多い31のアクセラレーターがあり、案件を獲得するにあたり競争が激しいことがわかる。

Disney Acceleratorの卒業生には、スターウォーズのBB-8ドロイドを制作するSpheroなどがある。これは2015年、Disneyのベストセラー商品となった。他にもスポーツのデータプラットフォームStatMuseがあり、彼らはDisneyが保有するESPNに対し統計情報を提供している。

今年はTechStarsを頼ることなく、完全に社内でアクセラレータープログラムを運用する初めての年になる。TechStarsは外部のパートナーで、2014年にプログラムを立ち上げる助けをしていた。少しづつプログラムも変わっているようだ。

Disney Accelerator Mentor Ryan Spoon (Sr VP Product Management) meets with Disney Accelerator 2015 group.

Disney Acceleratorのメンターを務めるRyan Spoon (プロダクトマネジメントのシニアVP)とDisney Accelerator 2015年のグループの様子。

Walt Disney Companyのイノベーション部門のシニアVPを務めるMichael Abramsは、今年のDisney Acceleratorに参加する1つのチームはスタートアップではなく、社内のプロジェクトチームだという。

他の参加企業は、シード期や初期のアーリーステージ企業からそれなりに資金を調達し、何百万ドルの収益をあげている企業まで含まれるという。

これまでDisney Acceleratorはアーリーステージのビジネスのみを受け入れてきたし、社内プロジェクトも含まれていなかった。また、受け入れた10社全部に対して画一的な条件を適用していた。今回は各社それぞれと交渉して契約するとAbramsは話す。

「プログラムは進化しました。しかし、私たちはずっとメディアとエンターテイメントを主軸に置いてきたことは明白でしょう。私たちが他のアクセラレーターより上手くできることは、起業家が世界でも卓説したクリエイティブに触れることで、ストーリーを伝える方法を学び、その美学を追求できること。そして広告からテーマパークまでメディアやエンターテイメント業界における様々なビジネス要素への理解を深めることにあります」と彼は言う。

Disneyはよくアクセラレータープログラムの参加スタートアップとWalt Disney Co.の運営ユニットとを広くつなげる。スタートアップはWalt Disney Co.と共にパイロットプロジェクトを行ったり、他のパートナーシップを結んだりしていた。

最新の応募スタートアップに関して、AbramsはAIやロボットを手がけるスタートアップが前年に比べ増え、一方でGIFを使う企業は減ったという。

2016年Disney Acceleratorに採択された企業は以下の通りだ。

  • Ader
    ブランドとEスポーツやゲームのインフルエンサーとつなげるマーケットプレイス。Aderのインフルエンサーのネットワークは5000万人近い月間ビュアーへのリーチがある。Aderは12万5000ドルをシード資金として調達している。
  • Atom Tickets
    映画のモバイルチケットアプリで、カスタマーは映画チケットの購入、売店の軽食予約、金銭のやりとりなしの友人招待、新作映画の発見、予告編の視聴、レビューの閲覧などができ、映画館に行く予定を立てるためのアプリだ。Atom Ticketsはベンチャー投資で5000万ドルを調達している。
  • Hanson Robotics
    豊かな表情の人間味あふれるロボットを開発している。香港を拠点に置くHason Roboticsはビジネス向けからコンシューマー市場向けまで様々なロボットを開発している。彼らが制作したロボット「Sophia」の動画は10億回以上視聴されている。
  • Jaunt VR
    映画のVRコンテンツを制作できるハードウェア、ソフトウェア、ツールとアプリを開発している。Jauntはベンチャー投資で1億ドルを調達している。
  • littleBits
    リモコンカーに踊るロボット、スマートホーム端末まで、子供達がなんでも発明するための、簡単に使える電子製品の構成ブロックのプラットフォーム。littleBitsのファウンダーは、Open Hardware Summitの共同ファウンダーで、TEDのシニアフェローであるAyah Bdeirだ。彼は、MIT Media Labの卒業生でもある。littleBitsは6000万ドルを調達している。
  • Nom
    シェフやグルメ愛好家のためのオンライン・ライブストリーム動画コミュニティー。Nomのユーザーは、ライブ動画の制作、共有、視聴ができ、またチャットや会話を楽しみながら動画に参加することもできる。NomはYouTubeでエンジニアリードを務めたVijay KarunamurthyとYouTubeの共同ファウンダーでCTOのSteve Chenが創業した。
  • OTOY
    ホログラムのコンテンツプラットフォームで、VRやAR体験にライトフィールド・レンダリングやネットワークストリーミングを加える。
  • Playbuzz
    コンテンツ制作とオーディエンスのエンゲージメントを促すプラットフォーム。何万人のパブリッシャー、マーケッター、ブロガーやブランドが、ソーシャルシェアに最適化されたエンゲージメントの高いコンテンツをモバイル重視の形式で制作することを助ける。ニューヨークとテルアビブにオフィスがあり、PlayBuzzは3100万ドルを調達している。
  • Pley
    おもちゃのサブスクリプションサービスを提供。メンバーは月額利用料で500以上のおもちゃのカタログから好きなものを注文する。おもちゃは自宅まで配送され、好きなだけ遊ぶことができる。返却はいつでも良い。Pleyはベンチャー投資で1600万ドル以上を調達している。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

必見! AIが映画脚本を書いたらこうなった

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スマホの予測変換を続けていくとヘンテコな文章ができあがっていくことがあるが、そのような機能でできあがるのは不条理な詩だけではないらしい。Sunspringのチームは、この技術(正確にはLSTMニューラルネットワークという)を使用して脚本を書き上げた。

それ自体かなり愉快なことではあるのだが、同チームはさらに優れたアイデアがあった……。なんと、ドラマ「シリコンバレー」でPied PiperのCEOであるリチャード・ヘンドリクスを演じたトーマス・ミドルディッチをはじめとする俳優を起用して本当に映画にしてしまおうというのである!

チームはAIに大量のSF映画脚本、さらに幻覚成分を与えて脚本の執筆を依頼した。

チームはAIに大量のSF映画脚本、さらに幻覚成分を与えて脚本の執筆を依頼した。

計画は実行に移され、とにかく、馬鹿げていて、面白くて、わけがわからなくて、魅力的なものに仕上がった。「良い映画」とまでは言えない。(従来的な意味でいえば視聴に耐えうるレベルにさえない)。しかし、もしAIに触れたことがある人なら(あるいは自動変換で遊んだことがある人なら)、AI脚本家が陥りがちな流れを見て取れるだろう。

しかし、映画の見どころは、俳優たちのセリフが全く。意味を。なさない。ところだ。だが、これはカルト的な傑作だ。ぜひ観てもらいたい。

(注: 訳者が字幕をつけようと試みたところ、現段階では設定上手動で字幕をつけられなかったので、YouTube画面右下の字幕機能から日本語の自動翻訳をONにして雰囲気を味わっていただきたい)

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(翻訳:Nakabayashi)

PornHub、エクササイズ(セクササイズ)サービスを提供するBangFitをスタート

ポルノ系サービスからの登場ということで、意外に感じるかもしれない。PornHubがフィットネスサービス(ウェアラブル+ワークアウトビデオ)に参入するようなのだ。サービスの名前はBangFitという。

名前の通り、「バンバンする」ことでフィットネス効果を得ようとするものだ。

仕組みを記しておこう。

まずウェブサイトから登録を行う。登録後にスマートフォンと連携できるようになる。サイトではプレイヤーの数(1人、2人、あるいは3人)の設定も行える。

登録が終われば、行うエクササイズ(セクササイズ)を選択する。30分で消費できるカロリーがエクササイズ(セクササイズ)の種類ないし男女の別によって記述されている。

そしていよいよ実践となる。スマートフォンをBangFit Band(このベルトをプレイヤーが装着する)にとりつけ、「運動」中に消費したカロリーを計測するのだ。

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PornHubによるとBangFit Bandは間もなくリリースする予定であり、ソフトウェアプロダクトもいまのところはベータ段階であるとのこと。

こちらでも、2台のスマートフォンをウェブアプリケーションと連動させようと試みてみた。しかし片方のスマートフォンしか認識してもらえなかった。また、今のところはゲイやレズビアンへの対応は行われていない様子。

かように、現在のところは不備も目立つわけではあるが、ちょっと面白い試みであるとは言えると思う。

PornHubは、他に先駆けてVR対応を行ったり、またポルノサイトと絵文字を統合するマッチングサービス(?)も展開している。

BangFitの紹介ビデオを以下に掲載しておこう。

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(翻訳:Maeda, H

ジェレミー・クラークソンらのトップ・ギア、Amazon版新番組タイトルはグランド・ツアーに決定

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あの人気自動車番組、トップ・ギアの元プレゼンターのトリオ、ジェレミー・クラークソン、リチャード・ハモンド、ジェイムズ・メイの3人が昨年夏にAmazonと契約したことはよく知られている。 クラークソンらは、新番組をプライムビデオでストリーミング配信することでAmazonと合意していた。そのタイトルが明らかになった。新番組はグランド・ツアー(The Grand Tour)と呼ばれる。

「ツアー」というところが肝心だ。 トップ・ギアでは毎回スタジオで収録される部分があったが、グランド・ツアーではこの部分をスタジオではなく巨大なテントの中で撮影する。そのテントが世界中を移動するという仕組みだ。「クラークソン・チームの世界キャンプ旅行」というタイトルでもよかったかもしれない。

グランド・ツアーではこの他に世界各地で撮影される短いスポット・ビデオが放映される。番組タイトルは変わり、テントという新しい要素が加わっているものの、基本的なフォーマットはトップ・ギアと基本的に同じだ。「壊れていないものは直すな」という格言のとおりだ。

クラークソンたちはAmazon版の新番組のタイトルと巨大なテントを精力的にPRしている。BBCのTop Gearへの嫌がらせにも見える。BBCは昨年クラークソンとの契約を更新しないことを決めた。これはクラークソンが番組プロデューサーに対し「なんら挑発なしに身体的攻撃を加えた」とされる事件の結果だった。

クラークソンが動いたことで、メイとハモンドも忠実に後を追った。そういうわけでAmazonにグランド・ツアーがやってきた。

この夏開始されるグランド・ツアーのテント録画への参加は抽選方式になる。申し込みの資格がAmazonのプライム会員に限られるのかどうかは明らかでない。Amazonによればテントの巡回のスケジュールや録画への参加の申し込み手続きの詳細は近く発表されるという。

新しいトップギア グランド・ツアーはAmazonプライム・ビデオの会員向けにこの秋から公開される。Amazonではトップ・ギアの視聴率からみて、クラークソンがホストする新番組が数百万の視聴者を惹きつけるものと期待している。クラークソンらの最後のBBC出演となったトップ・ギアの視聴者は530万人だった。

BBCではトップ・ギアを新しいプレゼンターでリニューアル中だ。クラークソンらのトリオを欠くBBCの新しい車番組は5月29日に第1回が放映される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon、AMD(Amazon Video Direct)でユーザー投稿ビデオ市場を立ち上げ―大手メディア企業多数が参加

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Amazonがユーザー生成ビデオ市場でも独自のサービスをスタートさせたことが明らかになった。今朝(米国時間5/10)のAmazonが突如発表したAmazon Video Directgは、クリエーターがビデオをAmazonのプライム・ビデオにアップロードし、ストリーミング時間に応じたロイヤルティーを受け取れるというものだ。

クリエーターの収益化にはいつくつかのオプションが用意されており、買い切り、レンタル、広告入り、無料などが選べる。また一連のビデオをパッケージしてプライムビデオに付加される有料チャンネルとすることもできる。このアドオン・サブスクリプションのシステムを利用するためにはストリーミング・パートナー・プログラムに参加することが必要で、Amazonでは大手のビデオ製作企業を念頭に置いている。

クリエーターにとってはAmazonプライムの巨大なユーザーベースが魅力的だろう。、手続き上の面倒が少ないセルフ・サービスで「何千万ものプライム・ビデオ会員にリーチできる」とAmazonは指摘している。

Amazonのプライム会員の大部分はすでにプライム・ビデオを利用している。なんといってもプライム会員になるだけでNetflixに匹敵するビデオが無料で見られるというのは有利だ。コンテンツにはキー局のテレビ番組に加えてハリウッド映画のヒット作、Amazon製作のオリジナル作品も含まれている。

Amazonによれば、クリエーターは登録した作品が視聴可能な地域もコントロールもできるようになるという。現在プライム・ビデオが利用可能な地域はアメリカ、ドイツ、オーストリア、イギリス、それに日本だ。

アップロードされたビデオはAmazonのビデオが利用できる地域ならいつでも繰り返し再生できる。これにはAmazonのFire TVに加えてiOS、Android、デスクトップ、ゲーム専用機、インタネット接続テレビなどのデバイスが含まれる。

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他のビデオ・サービスと同様、クリエーターは視聴統計を入手してパフォーマンスをチェックすることができる。ローンチの時点ではタイトルが視聴された延べ時間、推定される売上、ロイヤルティーの支払履歴、サブスクリプション登録者数などだ。この統計にもとづいてクリエーターは効果をアップさせるための各種調整が行えるとAmazonは述べている。

エンタテインメント業界誌の大手、Varietyによると、ビデオのロイヤルティーについては、売り切り、レンタル、サブスクリプションともにAmazonが売上の50%を得るという。プライム・ビデオでストリーミングされた場合、アメリカでは1時間ごとに15セント、アメリカ以外の地域では1時間6セントがクリエーターに支払われるようだ。ただし年額7万5000ドルが上限となる。

新しいビデオ・サービスは頭文字を取ってAVDと略称される。Amazonでは新プラットフォームのプロモーションのためにAVD Starsというユニークはシステムをスタートさせる。AVD Starsプログラムには毎月100万ドルの賞金が投じられ、視聴時間に応じてクリエーターに与えられる。Amazonは賞金をAVDタイトルのトップ100本に配分するようだ。AVDプロモーション・プログラムは今日すでにスタートしている。登録したクリエーターに対する最初の賞金配分は6月1日から30日までの実績に応じるものされる。

Amazonは新プログラムへの大手企業の参加者として、 Conde Nast Entertainment、HowStuffWorks、Samuel Goldwyn Films、The Guardian、Mashable、Mattel、StyleHaul、Kin Community、Jash、Business Insider、Machinima、TYT Network、Baby Einstein、CJ Entertainment America、Xive TV、Synergetic Distribution、Kino Nation,Journeyman Pictures、Pro Guitar Lessonsの各社を挙げている。

こうしたパートナー企業の顔ぶれを見てわかることは、YouTubeが多数の一般ユーザーの日常的なビデオのアップロードをメインとしているのに対して、AMDはメディア系大企業やMCN(マルチチャンネル・ネットワーク)などの本格的なビデオ・クリエーターを主な対象としているということだ。AMDのライバルはYouTubeよりむしろVimeoのようなサービスかもしれない。

なおAmazonでは最近、プライム会員のメンバーシップとは別に、月額8.99ドルの会費でプライム・ビデオだけを独立のサービスとして申し込めるようにしている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

水道橋重工に挑戦中のMegaBots、シード資金を調達―人間搭乗巨大ロボット対戦のリーグ化を目指す

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カリフォルニア州オークランドのMegaBots Inc.が240万ドルのシード資金を調達することに成功した。このスタートアップは日本発のマンガやアニメでおなじみの人間が搭乗して操縦する巨大ロボット同士の戦いを実現するリーグの創立を目指している。

MegaBotsの共同ファウンダー、Gui Cavalcanti、Matt Oehrlein、Brinkley Warrenの野心は大きく、ロボット対戦リーグをフォーミュラ1国際サッカー連盟のような存在にしたいのだそうだ。

WarrenによればMegaBotsはシード資金を利用して、オリンピックが巨大競技化した道筋にならい、Latham Watkinsという法律事務所と提携してロボット対戦リーグの国際展開を図る。

Latham WatkinsでMegaBotsが特に協力を期待しているのはパートナーのChristopher D. Breartonで、同弁護士は国際オリンピック委員会(IOC)を始めとし、
NBA、MLB、NFLなどのプロスポーツ団体のリーグ化に助力した経験があるという。

内燃機関で駆動される巨大ロボットの対決となれば誰でも興奮するだろう。火に油を注ごうととMegaBotsは昨年、日本の水道橋重工に挑戦状を叩きつけている。

水道橋重工は日本のスタートアップで、MegaBotsより早く2014年に創立されているが、この挑戦を受けて立つとしている。報道によればファウンダーの倉田氏はKuratasロボットの対戦用に特化したスペシャルバージョンの開発にとりかかっているという。

Kuratasロボットは重量4トンの巨大ロボットだが、MegaBotsのMkIIは5.4トンにもなるロボットを試作している。Warrenは「対戦に用いられるマシンは6.8トンになるはず」だと述べた。MkIIの初期型は重量3ポンド(1.5kg)のペイントボールを発射する能力がある。これによって対戦相手のコンピューター・ビジョンにダメージを与えようという戦略だ。

MegaBots employees in Oakland, Calif.

MegaBotsの社員一同―オークランドの本社前

チームUSAとチーム・ジャパンの対決の場所や日取りは未定だ。ただし水道橋重工の主張に基づき、対戦の組織化はMegaBotsが担当する。MegaBotsはこの対決をホストすることに関心のある政府や自治体を探している。

ただしこの種のリーグの組織化には、ロジスティクス上の難問が待ち受けている。Warrenも指摘するように、7トン近いマシンは簡単に国際輸送できない。

これまでMegaBotsはクラウドファンディングで55万ドルを調達し、さらにグッズ販売やライセンス料で資金を集めてきた。Megabotsはイベントなどにロボットを登場させたり、
グッズを販売したりすることで100万ドルの売上を記録している。

同社への投資家には、Azure Capital PartnersAME Cloud VenturesAutodeskMaveron、エンジェル投資家でNational Venture Capital Associationの前会長、Ray Rothrockなどが負汲まれる。

Azure Capitalのゼネラル・パートナー、Michael Kwatinetzは「(MegaBotsのような)巨大ロボットが登場するライブイベントは人々の想像力をかきたてるので非常に大きなビジネスチャンスがある。その点はプロレスのWWEや自動車レースのNascar〔の成功〕を見ても明らかだ」と述べた。

またKwatinetzは「Megabotsのような巨大ロボットを開発する能力のあるエンジニアや経験を持つ企業は他にほとんんどない」と指摘した。

現在のロボティクスの主流はバッテリー駆動で、強力なエンジンや油圧メカニズムを搭載していない。こうした電動ロボットでは人間を乗せたり数トンもの重量を動かしたりすることはできない。

MegaBotsの投資家は、シード資金によって日本のロボットとの対戦を実現させ、広く関心を呼び起こして大企業によるスポンサーシップやテレビ局による番組製作に結びつけたい考えだ。
こうした動きはMMAファイティングなど総合格闘技の成功をモデルにしている。

画像:: SN Jacobson/MegaBots Inc. (IMAGE HAS BEEN MODIFIED)

〔日本版〕こちらのYouTubeビデオではファウンダーがMegabotsのロボットについてTestedのインタビューを受け、操縦席も含めて詳しく説明している。Megabotsには操縦士と射手の2名が搭乗する。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Comcastがドリームワークス・アニメーションを38億ドルで買収へ―カッツェンバーグはCEOに留まる

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Comcastはファミリー向けエンタテインメントの分野でディズニーという巨人に対抗する努力を加速させることが判明した。今朝(米国時間4/28)、Comcastは上場企業であるドリームワークス・アニメーション(DreamWorks Animation)を38億ドルで買収すると発表した

DreamWorksは『シュレック』や『マダガスカル』、『ヒックとドラゴン』、『カンフー・パンダ』などの長編アニメーションで子供たちに絶大な人気がある。買収にはアメリカ及び国外での反トラスト関係の審査をクリアする必要があり、Comcastによれば買収完了は今年末になるという。 DreamWorks Animation の株主は普通株1株につき41ドルの支払いを受ける。

この買収により、ドリームワークス・アニメーションはユニバーサル(Universal Filmed Entertainment)グループの傘下に入る。同グループにはUniversal Pictures、Fandango、NBCUniversal Brand Developmentなどの企業が含まれる。Universal Picturesのアニメにも『怪盗グルーの月泥棒 3D』などの『ミニオンズ』シリーズがある。しかしDreamWorks Animationの買収はグループのテーマパーク、テレビ番組、子供向けグッズに数多くの有名なキャラクターを加えることを可能にする。

この買収に伴い、 ドリームワークス・アニメーションの共同ファウンダー、CEOであるジェフリー・カッツェンバーグは新たに創設されるDreamWorks New Mediaの会長に就任する。またComcastによればカッツェンバーグは買収後もComcastのNBCUniversal事業部の顧問を続けるという。

流れていた情報ではカッツェンバーグはドリームワークス・アニメーションを去るということだったが、そうはならないようだ。【後略】

〔日本版〕 ドリームワークス・アニメーションは独立系映画製作スタジオ、ドリームワークスから2004年に分社、上場された。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

指板をボタン化してワンプッシュで好きなコードを鳴らすMIギター

ギターを学ぼうと思った人の90%が、1年以内に諦めてしまうのだそうだ。そんなことを聞いていたBrian Fanは、娘のためにギターで子守唄を弾こうと考えたときに、いっそのことギターという楽器を再発明してみようと考えた。そしていろんな弦をおさえてコードを弾く代わりに、ボタンを押すことでギターが引けるようにした。これにより弾きたい曲を数分でマスターできるようになった。

ギターを再発明して産みだした楽器とはMagic Instrumentsの「MIギター」だ。「ギターヒーロー」のコントローラーのようにも見える。しかし決まった曲を「鳴らす」のではなく、実際に「演奏」することができるのだ。楽器にはスピーカーも内蔵されている。連携アプリケーションを使って、ビートルズやボブ・マーリーなどの曲の弾き方などを学ぶこともできる。

このMIギターは、Indiegogoにて299ドルからのキャンペーン中で、2017年第一四半期からの出荷開始を予定しているのだとのこと。

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「ギターのインタフェースは100年も前に開発されたものです。弦がどのように振動するかという物理法則に基づいて生まれたものです」とFanは語る。その100年前からは、技術の進化によりさまざまな物事がより「簡単に」行えるようになってきている。そうした流れをギターにも反映させて良いのではないかと考えたのだそうだ。そしてその考えを推し進めるうちに、Y Combinatorのアクセラレータークラスにおいても注目されるに至ったらしい。

ギターヒーローのようなスイッチ方式とはことなり、指の動きやピッキングの速さなどを検知する擬似弦を搭載している。それにより、従来のギターに近いテイストを導入することができたのだ。おまけに面倒なチューニングの必要はない。リバーブやトーン調整のためのノブも装備されていて、好みの音を鳴らすことができるようにもなっている。

MIギター用の譜面を読みこなすには多少の慣れも必要だ。ただ、連携アプリケーション側で弾いた箇所をタブ譜上で表示してくれるので、どこを演奏しているのかを見失うことはない。出力は通常のギターアンプ、MIDI、ヘッドフォンに対応している。すなわちコンサートで演奏することもできれば、ひとりで練習することもできるわけだ。

よくある(昔、ジャーミネーターなんてものもあった)決まった曲しか演奏できない玩具ではない。MIギターでは演奏できる曲に制限はなく、自分の好きな曲を弾くことができる。ミューズのボーカルであるマシュー・ベラミーも、このMIギターへの出資者のひとりだが、心に浮かんだ曲を、ギターの仕組みなどに意識を奪われることもなく音にすることが可能なので、作曲に用いることもあるのだと語っている。ちなみに直近30秒に演奏したフレーズはギター側で自動的に記録しているので、たまたま弾いてみたフレーズを、うっかり永遠に失ってしまうようなこともない。

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MIギター本体およびアプリケーションにはいろいろな機能が備わっているが、ともかく比較的手軽なギターという楽器をさらに簡単にして、初心者にも簡単に自己表現が行えるようにしているのは素晴らしいアイデアに思える。

ギターを弾けるようになるまでの努力こそが楽しいのだという人は少数派だろう。好きな曲を自在に弾くことができた方が楽しいはずだ(普通の人にとっては)。ギターにある指盤をボタンに変え、自在に演奏し、自分の弾くギターにあわせて歌を楽しむことも容易になった。

個人的には趣味でギターを弾いてきた。それでも新しい曲をマスターしようとするたびに、見たこともないコードをマスターしなければならないことには苛立ちを感じたりもしていた。しかしMIギターを使えば、難しそうに聞こえる「朝日のあたる家」などもすぐに弾けるようになるのだ。

音質的にはまだ改善の余地はあると思う。よりギターらしくすれば、より広い層から支持を集めることができると思うのだ。ただ、自分の心に浮かんだ曲を仕上げてみたいとか、あるいはキャンプ場でのヒーローを目指したいということなら、このMIギターは相当に有望なデバイスだと思う。

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(翻訳:Maeda, H

Amazon、アメリカでプライムビデオを別個に月8.99ドルで提供

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Amazonはオリジナル番組製作に多額の投資をするなどビデオストリーミングで攻勢を強めている。数年前にプライムビデオがスタートしたときはプライム会員向けに思いつきで後から付け加えたサービスのように見えた。今やAmazonのビデオストリーミングは本格的なサービスに成長しただけでなく、ビデオのみ対象に会員になることができるようになった。

今日(米国時間4/18)からプライムの非会員も月額8.99ドルを支払えばAmazonプライムビデオに参加できる。キャンセルはいつでも可能だし、1年分の会費を前払いする必要もない。
Amazonプライムビデオの会員になると、Amazonのビデオ・ライブラリーに自由にアクセスできる。ただしプライム会員の場合とは異なり、配送料が無料になったり音楽が聞けたりする特典はない。

プライム会員のアメリカにおける会費、年額99ドルについては変更はない。プライムビデオが付属するのも同じだ(少なくとも今のところは…)。プライム会費は月払いにすることも可能で、その場合は10.99ドルとなる。プライム会員の特典は会員向け無料配送、プライムビデオ、Prime
Music、Kindle Lending Library〔日本では未実施〕の利用が可能だ。他にも私が忘れているだけの特典があるかもしれない。

Amazonがサブスクリプション・サービスの特定の分野を別個のサービスとして独立させたのはこれが初めてではない。たとえば2014年の夏にスタートしたKindle Unlimitedは月額9.99ドルの会費で数多くの本が読み放題になる。

しかしAmazonのユーザーでプライムビデオに本当に関心があるのなら、やはりプライム会員になるべきだろう。月額8.99ドルは年額108ドルだが、年額99ドル払えばプライム会員になれる。しかも前述のように特典ははるかに多い。

プライムビデオを独立させたのはNetflixなどと直接に比較できるようにするためだろう。Netflixは月額9.99ドルだ。AmazonはNetflix, Hulu, HBO Nowなどのビデオストリーミングのライバルと比較して「われわれのサービスがいちばん安い」と主張できる。

トランスペアレント モーツァルト・イン・ザ・ジャングル などの成功した作品に加えて、AmazonはBBCと喧嘩別れしたTop Gearのオリジナル・メンバーと契約しウディー・アレンの次の作品も配給する。これらはすべてAmazonがプライムビデオ向けオリジナルにどれほど力を入れているかを実証するものだ。今回Amazonがプライムビデオを独立させたのは、将来Amazonプライムからビデオを外す準備かもしれない。ビデオも見たいプライム会員は2種類の会費を支払うことになる可能性もある。

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Hollywood Reporter経由

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Netflix Partyで他のユーザーと番組視聴を共有してチャットができる

2016-03-29-netflix-devices

残念ながら『ハウス・オフ・カード 野望の階段』の今シーズンが終わってしまったらNetflixが次のシーズンのストリーミングを始めてくれるまで新しいエピソードを見ることはできない。しかし朗報だ。Netflix Partyがやってきた。

これはChromeブラウザの拡張機能で、時間も場所も関係なく、番組の視聴を他のユーザーと共有できる。このサイドバーでは自由にグループ・チャットができる。Xbox LiveでもNetflix Partyは可能だ。ただしChromeブラウザを立ち上げなければならない。

重要な点はこの拡張機能はNetflixが提供するものではなく、サードパーティ製だという点だ。インストールは自己責任で。

Netflix Partyのインストールは非常に簡単だ。拡張機能をダウンロードしてNetflixを見るだけだ。プラグインは自動的に共有可能なリンクを用意する。もうThe Red Fern Grows(原作は『ダンとアン』』)を見ても一人で涙をこぼさなくてよい

〔日本版〕このChrome拡張機能は日本からも追加できるもよう。ただし記事にもあるように、作者はStephan Boyerという個人。ランダム文字列を暗記しやすくするためのハフマン符号化を利用したニーモニックの自動生成などのアプリを発表している。

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音楽ストリーミングのSoundCloudがSony Musicと契約―サブスクリプション導入へ大きな弾み

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今日(米国時間3/18)、音楽ストリーミングのスタートアップ、SoundCloudはSony Musicとの契約が成立したことを発表した。 この情報は今週初めに流れていたが、これで正式な確認が取れたことになる。SoundCloudによれば、この契約によって加入者はSony Music Entertainmentレーベルのアーティストの楽曲を自由に聞くことができるようになり、将来、売上を増やすのに効果があるとしている。

SoundCloudはすでにメジャーレーベルを含む他のレコード会社と同様の契約を結んでいる。今年6月にはインディーのアーティスト2万が登録している,Merlinと契約し、またUniversal Music Groupとも今年契約を結ぶことに成功した。Warner Musicとはいち早く、2014年に契約している。しかし世界最大のレーベルであるSonyを加えることができたのは大きな成果だろう。SonyはSpotify、Pandoraなどライバルのサービスとはすでに契約しているが、SoundCloudとはまだだった。

SoundCloudは今日のブログ記事で「1億1000万曲を持つSony Music Entertainmentがレパートリーに加わったことで、SoundCloudはさらに大きく成長し、多様化した」と説明している。 【略】

今回の契約に先立ち、SoundCloudはプラットフォームを利用するアーティストのためのツールの開発に大いに力を注いでいた。SoundCloud Pulseアプリは、アーティストが楽曲などを簡単に公開し、ファンと交流すると同時にSoundCloud上での自分たちの活動を詳しくモニターできるアプリだ。

Sonyの追加でSoundCloudは3大メジャーレーベルと1800万のアーティストを擁するサービスとして音楽ストリーミングのメインストリームでライバルと競争する準備が整った。

SoundCloudは今年中にサブスクリプションモデルをスタートさせると述べているが、ビジネスモデルの展開にも弾みがついたはずだ。

Music Business WorldwideThe Vergeなどのメディアは正式発表に先立ち、火曜日にSonyとの契約を報じていた。 それらの記事によると、SonyはSoundCloudの株式を入手し、次回の資金調達に参加する権利を与えられたという。当面SoundCloudはコメントを避けている。

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スラムダンクを全周360°から再生できる―Intelがユニークな3Dビデオ合成のReplay Technologiesを買収

2016-03-10-replaytech

Intelは昨夜(米国時間3/8)、公式ブログ記事で、イスラエルのReplay Technologiesを買収したことを明らかにした。Intelによれば、ReplayはfreeD™ と名付けられた独自技術による3Dビデオのレンダリング・テクノロジーを保有している。

この技術はスポーツ中継の枠を超えてさまざま場面へ応用が可能だが、これまで主にスポーツで重要なプレイの瞬間を全周360°から3D再生するために用いられてきた。NBAのオールスター・ウィークエンドのスラムダンク・コンテストの中継に用いられたのが記憶に新しい。

IntelがReplayに注目した理由は、テクノロジーとしてクールだという点に加えて、コンピューターのハードウェアに密接に関係していることが挙げられる。レンダリング・サーバーには非常に多数のIntelチップが装備されている。NBAのスラムダンク・コンテスト中継で魔法のように3Dビデオが登場した裏には、アリーナの周囲に設置された28台の超高精細度カメラと、撮影された映像を瞬時に3D合成するReplayのソフトを搭載したサーバーの働きがあった。このサーバーには無数のIntelチップが搭載されていたわけだ。

A freeD™ control room at a recent sporting event. This data-intensive, immersive sports experience requires the high-performance computing for which Intel is known. (Source: Replay Technologies)

最近のスポーツ中継におけるfreeD™のコントロール・ルーム(画像: Intel

最近では企業も個人もパソコンに対する需要が減少し、コンピューターやサーバーの出荷が低迷している。Intelでは最新のチップ・テクノロジーを生かせる新しい場面を探していた。通常のディスプレイにおける3Dレンダリングと専用ガジェットを利用した拡張現実はそうした新しいチップの利用を促進する可能性があるものとしてIntelが重視しているテクノロジーだ。

また今回の買収はスポーツ中継のあり方が大きく変化していることとも関連している。メディアの多様化に伴い、視聴者の注意力は分散され、一つの番組に対する集中の持続時間は短くなっている。NBAのスラムダンク・コンテストやNFLのスーパーボウル50などのビッグ・イベントの中継でもはっきりしたとおり、テレビ局が視聴者の注意をつなぎとめるために新たなテクノロジーは有効だ。Replayの3Dレンダリング技術は視聴者を番組に集中させ、ソーシャルメディアでの共有などの口コミを広げる上で大きな効果がある。

買収の価格は明らかにされていないが、Israeli Globesの記事によれば、1億7500万ドルだという。メールでの取材に対してIntelの広報担当者は「われわれは買収価格を明らかにしないことを通例としている」回答してきた。

価格が報道の線に近いなら、CrunchBaseによればこれまでに2250万ドルを出資した投資家は十分な利益を得ることができただろう。

スラムダンク画像: NBA

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フォースの覚醒―最後に勝つのは能力と戦略を備えたNetflixだ

2016-02-29-netflix-awakens1

以前私は「最後に勝つのはNetflixだ」と主張した。そして最近、ますますその思いを強くしている。Netflixは独自コンテンツの製作でも伝統的テレビ・ネットワークやハリウッドのスタジオをすぐに追い付き、やがて追い越すだろう。

NBCがNetflixに対して強力なネガティブ・キャンペーンを実施していたという事実も私の意見を強めている。NBCの調査レポーター、Alan Wurtzelが最近リークしたように、Netflixでいちばんの人気番組、Jessica Jones,は1話当たり平均480万のビューを集めている。これに対して伝統的テレビ・ネットワークの看板番組、たとえばFoxのEmpireは900万、CBSのBig Bang Theoryは830万のビューだ。

このリークの目的は言うまでもなく、Netflixのビジネモデルの穴を探ることだ。だがBGRの記事は「NBCはNetflixとテレビの将来について幻想にふけっている」と指摘する。私は全面的に賛成だ。

その理由は、条件を等しくして比較するなら、Netflixはテレビ・ネットワークよりはるかに高いビジネスのパフォーマンスを示しているからだ。Concurrent Mediaブログの記事が明らかにしているとおり、Wurtzelのデータには読者の誤解を招く脱落がある。Netflixのアメリカにおける登録ユーザーは現在4200万であるのに対してNBC、Fox、CBS、ABCが放送の対象としているのは全米1億1600万世帯だ。

つまりNetlfixのJessica Jones を見ているのは登録ユーザーの11.4%という驚くべき数字になるのに対して、EmpireBig Bang Theory の視聴者はそれぞれ7.8%、7.2%にしかならない。

Netflixがさらに成長してNBCなみの登録ユーザーを獲得すればJessica Jonesは1300万人が見ることになる。NetflixのユーザーベースはNBCその他のテレビ局の視聴者よりずっと忠実度が高い。このことはハリウッドのスタジオのトップにとっても心配の種となるだろう。

When Netflix people create a new show, they’re not guessing and hoping.

ハリウッドが心配しなければならない理由がもう一つある。Netflixはビッグデータの解析によってほとんど定期的にヒット作を生む能力を得ている。この点でハリウッドはまったく遅れている。The Atlantic.の記事は参考になるが、「Netflixはアメリカ人の映画の好みを網羅したデータベースの構築に成功」している。</p
<pこのデータベースは『どうやったらヒット番組が作れるか』は教えないが『どんな番組がヒットするか』は教えてくれる。NetflixはHouse of Cardsをあてずっぽうで作って当てたわけではない」と述べている。Netflixは地道にユーザーデータの収集と分析を進めてきた。ユーザーの好みを調査するに当たって、単に「何を見たか」だけでなく、「どんな検索をしたか」、「どの場面が気に入ったか」、「どこで再生をポーズし、どこで巻き戻したか」などをすべて分析している。Netflixではコンテンツを8万種類にも細分している。

Netflixが独自コンテンツの製作に乗り出すときにあてずっぽうでやまぐれはない。彼らはデータに基いて、視聴者はどんなジャンルのどんなテーマの番組を見たいのか、どんな俳優や監督はどんなタイプが人気があるかをすべて事前に把握している。いってみればテレビ・ビジネス版のマネーボールだ。

Netflixはスタート当初コンテンツ製作に乗り出す考えはまったくなかった。それを考えるとこの急成長ぶりには驚かされる。有力スタジオがヒットコンテツからNetflixを閉めだして日干しにしようとする動きが見えてからはNetflixには自らもコンテンツ製作者になる以外の選択の余地はなかった。

Netflixの目標はHBOがわれわれのようになる前にわれわれがHBOになることだ。

— リード・ヘイスティングス、Netflix CEO

もうすぐNetflixは全国ネットワークと同じくらいの数の番組を作るようになる。ひとたびこのピボット地点に達すれば、Netflixがテレビ番組のトップ5を押さえるようになることを想像するのはたやすい。パワーバランスはNetflixの優位に向けて急速に傾きつつある。もし大手スタジオがNetflixにヒット映画を提供するのを拒み続けるなら、今年Netlixは独自映画の製作を開始するだろうと思う。また現在の登録者数が4200なのであれば、今年中にそれを倍増させようとするだろう。

実際、リード・ヘイスティングスは最近、Netflixの目標はHBOがわれわれのようになる前にわれわれがHBOになることだ」と述べている。賭けるなら私はNetflixに賭ける。資金があり、データがあり、それらを使って登録ユーザーが見たがっている高品質の番組を製作する能力があるからだ。

Featured Image: Bryce Durbin

〔日本版〕Netflixの日本版サイトはこちら

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SoundCloudは音楽のYouTubeだ―ビジネスモデルはSpotifyよりはるかに有利

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SoundCloudは最近、長らく待ち望まれていたユニバーサル・ミュージックとのライセンス契約を締結することに成功した。ユニバーサルのアーティストにはカニエ・ウェスト、アデル、テイラー・スウィフトといったビッグネームが含まれる。

この契約によってSoundCloudはメジャー・レーベルの楽曲の約半分をカバーできた。ワーナーはSoundCloudとすでに契約しているが、Sony BMG、Sony/ATVはまだ様子見というところだ。

ユニバーサルのライセンスとベンチャー資金の獲得によって、このベルリン生まれの音楽コンテンツ・プラットフォームはSpotifyのライバルとして非常に有望な存在となった。

音楽のYouTube

メディア上ではSoundCloudについて聞くことはSpotifyの場合よりだいぶ少ない。しかし SoundCloudとSpotifyはどちらも巨大なサービスだが、ユーザーベースについていえばSpotifyが7500万人であるのに対してSoundCloudは月間利用者が1億7500万人だ。

SoundCloudにSpotifyの2倍以上の登録ユーザーがある理由はこうだ。Spotifyの本質は有料ユーザーに対する音楽ストリーミング・サービスなので総ユーザー数そのものはあまり大きな意味をもたない。Spotifyにとって重要なのはそのうちのどれだけが有料契約を結ぶかだ。これに対してSoundCloudは(すくなくともまだ今のところ)収益化の必要が薄く、成長のために無料コンテンツを大量に提供する余裕がある。

第2に、SoundCloudはSpotifyよりもビジネスモデルが有利だ。SoundCloudの主要なユーザーは同時に音楽コンテンツの提供者でもあり、彼らの目的はフォロワーを増やすことで、収益化そのものには関心が薄い。今回のユニバーサルとの契約は同社に関連するやっかいな著作権訴訟を避ける効果がある。これに対してSpotifyは収入の80%を著作権の保有者に支払っている

こうした数字でも分かるとおり、SpotifyとSoundCloudのビジネスはまったく異なる。

SoundCloudのビジネス・モデルはプラットフォーム提供であり、その上に流れるコンテンツはユーザー自身がアップロードしてくれる。Spotifyのように著作権者にライセンス料金を払って楽曲をストリーミングするのが本業ではない。SoundCloudのネットワークは、楽曲をアップロードするユーザーが増えれば楽曲を聞こうとするユーザーも増えるという構造になっている。
ネットワークが拡大すればそれに連れて楽曲を投稿するインセンティブも大きくなるというネットワーク効果が働くことがSoundCloudの急成長のもうひとつの理由だ。

プラットフォームが才能ある新たなアーティストを日々惹きつけているなら、その将来はきわめて有望だと言わざるをえない

逆にSpotifyの場合、基本的にレコード・レーベルがライセンスを保有する楽曲の再販売業者であり、いわば音楽ストリーミングのウォルマート〔スーパーマーケット〕のようなものと考えることができる。そのため、Spotify上の楽曲のほとんどはApple MusicにもPandoraにも他のストリーミング・サービス上にも存在する。そのためSpotifyはSoundCloudのようなネットワーク効果を期待することができない。

これはビデオ・サービスにおけるYouTubeとNetflixの差によく似ている。こういう比較は、Netflixには成功のイメージが強いのでSpotifyをひいきしているように感じるかもしれない。しかしそうではない。実はYouTubeの単独の価値は850億ドルとNetflixの価値の2倍なのだ。その理由は簡単だ。2016年にNetflixはCBS、 Viacom、Time Warner、Foxのどれよりも多額のライセンス料金を支払うことになる。Spotify同様、Netflixの売上もほとんどはライセンス保有者に流れる。

SoundCloudは音楽のYouTubeとなれるか?

この双方の組には深いところまで類似点が見い出される。Netflixと同様、アーティストはフォロワーを増やすのにSpotifをあてにはしない。そのためにはSoundCloudに参加する。これはビデオグラファーがYouTubeに作品をアップロードするのと同じだ。

ラッパーのFetty WapはSoundCloudで大評判になってからビルボードのチャートに載った。DJの大物、DiploやSkrillexもメインストリームで有名になるための足掛りとしてSoundCloudを利用している。 こうした事情でSoundCloudはSpotifyよりも良好な関係をアーティストとの間に築いている。

Spotifyのコンテンツのほとんどはメジャー・レーベルから来ており、他のサービスでも聞ける。しかし音楽ファンがインディーの最新トラックやDJのリミックスを聞きたければSoundCloudを探すことになる。SoundCloudは新しいアーティストや曲などユニークな音楽コンテンツを探す場所になってきた。またSoundCloudではユーザー同士がフォローし合うことによって交流が深まり、音楽に関する情報が密接にやり取りされる。

コンテンツのユニークさによって音楽におけるセレンディピティ〔思いがけぬ発見〕がSoundCloudの特長になった。これによりユーザーのネットワークも日々拡大している。またそのコンテンツは主としてユーザー自身が無料でアップロードしたものだ。こうしたことはすべてSpotifyには望めない。

プラットフォームが才能ある新たなアーティストを日々惹きつけているなら、その将来はきわめて有望だと言わざるをえない。逆にSpotifyは現在のような利益を確保するために苦闘することになりそうだ。NetflixがそうであるようにSpotifyもストリーミングを継続していくためにははコンテンツの権利保有者との苦しい妥協を強いられる。またライバルのサービスに対して独自性を出していくのも難しい。もしこの両社のどちらかを選ばねばならないのなら、今のところ私は「音楽ストリーミングのYouTube」であるSoundCloudの方を選ぶだろう。

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Netflix、2015年第4四半期は世界で560万の加入者を獲得と発表―株価も急反発

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Netflixの第4四半期の決算がアナリストの予測を大きく上まわって好調だったことはわれわれが報じたとおりだ。同社の国際展開強化の計画も投資家に熱烈な歓迎を受けた。アメリカ国内の成長率には多少の弱みがあるNetflixだが、株価は急上昇した。

Netfilixの発表によれば、第4四半期に獲得した新規ユーザーは国外で約400万人、アメリカで156万人だった。外国市場でのユーザー増加が印象的な数字となる一方で、国内の成長が停滞気味であることが裏付けられたといえるだろう。「アメリカ市場におけるNetflixの浸透率が高くなるにつれ、新規ユーザー獲得が今までになく困難となった」決算レポートは述べている。

しかし株式市場は国内成長の鈍化を問題にしてはおらず、Netflixの株価は即座に12%もアップした。CEOのリード・ヘイスティングスは今年のCESで「Netflixは今年新たに130ヵ国に進出する」と述べている。インドやロシアなど巨大な人口を抱える国への展開は国際市場での成長への期待を大きく高めた。

さて第4四半期の決算レポートには大きなサプライズが含まれていた。Netflixは今年の第1四半期に600万人の新規ユーザーを獲得するはずだという。もしこれが実現すれば、昨年を含めた1年で最高のパフォーマンスの四半期となることは間違いない。CESでヘイスティングスが披露した国際展開の計画は効果あったというべきだろう。

Netflixの株価はヘイスティングスの発表の直後だけで9%アップしている。同社の株価は昨年第3四半期の決算発表が期待はずれだったために10%急落していた。

Netflixはこの1ヶ月、株価がジェットコースターのように急降下したことに悩まされてきた。しかしヘイスティングスの発表のおかげで、値下がりのかなりの部分を取り戻すことができたようだ。

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NetflixのCEO、リード・ヘイスティングス、「アカウントの共有はOK」

2016-01-12-netflix

しばらく前になるが、HBOのCEOが、当面、ユーザーがHBO GOパスワードを共有してもかまわないと語ったことがある。称賛すべきことに、Netflixもこの前例にならうようだ。先週のCESのセッションで―Netflixが海外130ヵ国に進出という大ニュースに紛れたらしく、まだ報道されていないが―同社の共同ファウンダー、 CEOのリード・ヘイスティングスは「消費者がNetflixのアカウント情報を共有するのは良いこと」だと語った。

オンライン・ストリーミングの分野では、アカウントの共有というのは一般的にいえばグレーゾーンだ。 他人のアカウントを使ってコンテンツを視聴すると、消費者はそれと知らずに契約、さらには法律に違反することになる可能性がある。しかしストリーミング・サービスの運営者側からみると、 HBOの社長、Richard Pleplerがはっきりそう語ったように、アカウントの共有は一概に悪いこととばかりはいえない。Pleplerはユーザーがアカウントを共有するのは「次世代のユーザーを開拓する上で素晴らしいマーケティング手法だ」と述べた。これによって視聴が増えブランド名が浸透し、「新たなHBO中毒」を生み出すからというわけだ。

NetflixのヘイスティングスがCESで説明したのも同じようなメカニズムだ。他のユーザーのアカウントを借りてNetflixを視聴するユーザーは、やがて自身が契約者になる可能性がきわめて高い。

「Netflixのアカウントが共有されるのは歓迎だ。われわれは居間でNetflixを見ているのが2人なのか10人なのか気にしない。〔パスワードの共有は〕良いことであって悪いことではない」とヘイスティングスは語った。

ヘイスティングスは「ユーザーである両親が子供にアカウント情報を教えると、子供が大きくなったとき自分自身もNetflixのユーザーになる」と説明した。

もちろんNetflixには以前から家族のメンバーがそれぞれパスワードを作れるファミリー契約がある。しかしCEOが将来のユーザー獲得のためになるからアカウント情報の共有はOKだと考えていることが分かったのは歓迎だ。

〔家族や親しい友だち同士でない間でのパスワード共有には問題がある〕とはいえ、ヘイスティングスはそうした共有を今すぐ取り締まるつもりはないようだ。いずれにせよNetflixにはまだ大いに成長の余地がある。特に新規参入を果たした地域ではそうだ。Netflixがインドやロシアを含む130ヵ国に進出するというのがCESでのビッグニュースだった。これによって現在ユーザー7000万のサービスが世界190ヵ国で視聴可能となるわけだ。

〔日本版:Netfllixは日本でも昨年から月額650円からサービスを提供中

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+