忘れ物防止タグのTileがComcastとの提携を拡大、Appleとの競争に備える

Bluetoothを使用した忘れ物防止タグのTileは、戦略的投資家のComcastとの2年間に及ぶ提携を拡大する。これによりユーザーは、家の中でどこに置いたか分からなくなった探し物が見つけやすくなる。両社は2018年の初めに提携の意向を発表し、同年後半にはComcastユーザーが「Xfinity X1 Voice Remote(ComcastのTVリモコン)」を使用して紛失したアイテムを見つける方法を導入。そして今回Comcastは、セットトップボックスとxFi Gatewaysをアクセスポイントとして追加する。

両社は本日、一部のComcast X1およびFlexセットトップボックス、xFi GatewaysがTileのネットワークを拡張する機器として使用できるようになることを発表した。Tileによると、これにはxFi Advanced Gatewayのような新しいXfinityデバイスや、Xi5、Xi6、XG1v4デバイスなどが含まれる。

アイテムを紛失した際に、ComcastのボックスがTileデバイスを探すためのアクセスポイントとなるため、Tileのモバイルアプリを補助し、場合によってはアプリの代わりにもなり得ることを意味する。

これはアイテムを探す手段が増えるだけでなく、スマートフォンにTileのアプリをインストールしていない場合や、スマートフォンが手に届く場所にない場合、バッテリー切れの場合などにも役立つだろう。

これまでComcast Xfinityのユーザーは、X1音声リモコンを使用してTileが最後に確認された場所を画面上で確認することができた。今後は、直接Tileを鳴らすだけでなく、FlexセットトップボックスとxFi Gatewayを、家の中で失くしたものを見つけるためのシステムとして使用できる。

Tileのデバイス自体にはさまざまなフォルムがある。キーチェーンやスーツケースタグのような「Mate」、より強力かつスリムで財布などに最適な「Pro」、ノートパソコンや自転車、カメラ、そのほか何にでも使用できる「Tile Sticker」などだ。家の中では多くの場合、Tileは車の鍵や財布、子供のおもちゃなど、どこに置いたのか分からなくなりやすい小さなアイテムを探すために活用されている。

Comcastボックスのサポートに加え、両社は既存のX1リモコン機能を更新し、紛失したアイテムをリモコンから直接鳴らせる新しい機能を追加した。ユーザーが「Xfinity Home、鍵を見つけて」などと依頼するとTileの特徴的なアラームが鳴るため、紛失したアイテムを見つけることができるという仕組みだ。

Comcastとの提携拡大に関する声明の中で、TileのCEOであるCJ Prober氏は「平均的な人は、失くしたものを探すのに1日約15分を費やしています。弊社はComcastと協力して、この煩わしさを軽減することに取り組んでいます。Comcast Xfinityのお客様が、xFi GatewayやX1、Flexセットトップボックスを発見システムとして活用できるようにすることで、Tileのネットワークが強化され、ユーザーが紛失したアイテムをすばやく簡単に見つけられるようになり、日常生活がより便利になることでしょう」と述べている。

Tileによると、現在世界中の195か国で毎日約600万点のアイテムがTileを使って発見されており、紛失したアイテムを見つける成功率は90%に及ぶ。これまでに同社は2600万台のTileデバイスを販売している。

しかし同社は、厳しい競争に向けた準備を整えている最中だ。アップルが、Tileの競合となりうる「Air Tags」をリリースする計画を進めているからである。iOSオペレーティングシステムに密接に統合された同製品には、サードパーティ製アプリには与えられていない特権がある。Tileはアップルの計画に対して攻勢に転じ、米国連邦議会に対して、アップルの行為は反競争的で規制が必要だと主張している

今月、Tileは議会の委員会に対して、アップルが位置情報を「常に許可」するバックグラウンド許可を回復させなかった点を指摘し、アップルが両社の競争紛争を解決することを目的とした約束を反古にしたと述べた。Tileにこのバックグラウンド許可が認められると、サードパーティ製アプリのように位置情報を使用していることを継続的にユーザーに通知する必要のない、アップル独自の「Find My」アプリとより公平な競争を行うことができる。Tileはさらに、アップルは独自のAir TagsでUWB(ウルトラワイドバンド)を使用して位置を特定しやすくする予定だが、Tileのような競合他社にはUWBが公開されないことも指摘している。

規制を求める争いは長期戦になるだろう。さしあたって、Tileが顧客ベースとデバイスの使用を拡大し続けるにはパートナーシップが要となる。

Tileは現在、オーディオ、旅行、スマートホーム、PCのカテゴリー全体で合計20以上のパートナーと提携している。

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(翻訳:Dragonfly)

Comcastが広告入りの無料ストリーミングサービスXumoを買収

Comcast(コムキャスト)が広告入りの無料ストリーミングサービスXumoを買収した。

190以上のチャンネルを展開しているXumoは、複雑なオーナーシップ履歴を持つ。同社はパナソニックと、Myspaceの親会社Viantの合同ベンチャーとして2011年に始まった。ViantはTime Incに2016年に買収されTime IncはのちにMeredithに買収された。

今回の買収については以前、Wall Street Journalが交渉中だと報じていたが、両社は買収の詳細を明らかにしていない。XumoはComcastのケーブル部門内で独立して運営される、とComcastは話している。

XUMOの才能あるチームはすばらしい、最高のストリーミング能力を生み出した」と同社は声明文で述べた。「このチームがComcastに加わることに興奮を覚えている。これからも発展するようサポートすることを楽しみにしている」

Viacom (現ViacomCBS)が別の広告入り無料ストリーミングサービスPluto TVに買収されてまだ1年ほどだ。

そして数カ月以内にComcast所有のNBCUniversalPeacockを立ち上げる。このサービスには有料サブスクリプションのオプションが含まれる一方で、NBCUniversalの会長Steve Burke(スティーブ・バーク)氏は「広告が入るプレミアムなコンテンツ」にフォーカスする余地があると主張し、同社は広告が果たすであろう役割を強調した。

Xumoが最後(2019年春)に公表した月間アクティブユーザー数は550万人だった。

画像クレジット: Erik McGregor / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

コムキャストがすべての低所得者と障がい者に月額1000円程度でネット接続を提供

【この翻訳記事は、英語版記事を抄訳、編集したものです】

家庭でブロードバンドを利用する際の、手頃な価格の選択肢は少ない。米国ケーブルテレビ大手のComcast(コムキャスト)もこの問題の原因ではあるが、同社には経済的な困難に直面している人の役に立つプログラムがある。このプログラムは2011年から実施されているが、月額10ドル(約1060円)でインターネットに接続できる利用者の対象が広がった。

この「インターネット・エッセンシャルズ」プログラムは、経済的に恵まれない人やサポートを必要とする人が低価格でインターネットに接続できるようにするものだ。これまでに約200万世帯が利用しているが、今回対象を広げたことでさらに多くの世帯で利用できるようになるだろう。

基本的には、政府から何らかの経済支援を受けている人と障がいのある人、低所得世帯は対象となる。ここで申請を受け付けている

米国時間8月6日に同社は、障がい者、Medicaid(メディケイド、政府と州の医療費補助)を受けている高齢者、低所得の成人(居住地域の貧困ラインを38%上回る所得と定義)が新たにこのプログラムの対象となったと発表した。

所得が正確にわからなくても、全米学校給食プログラム、住宅補助プログラムのHUDとセクション8、退役軍人年金など、多くのプログラムの利用者がコムキャストに申請できる。

「インターネット・エッセンシャルズ」プログラムの対象になると、月額10ドル(約1060円、税別)でブロードバンドを利用できる。150ドル(約1万6000円)でコンピュータを購入することもできるが、安価なノートPCはたくさんあるので、コムキャストで購入する前に周囲に相談するといいだろう。

接続速度は5Mビットで、現在では「ブロードバンド」とは言い難い。しかし音楽のストリーミング、ゲーム、ウェブ、YouTubeの視聴などは問題なくできる。NetflixをHDで見るならバッファしなくてはならないだろう。月に1TBの上限もあるので、4K動画を1日中見るわけにはいかない。

コムキャストがこのプログラムを提供しているのは素晴らしいことだ。AT&TやCoxなどが提供している低所得者向けの接続サービスよりも包括的だが、居住地域によっては選択肢が限られるかもしれない。しかし少なくとも、こうしたプログラムは複数存在する。低所得者向けサービスのリストもある。プロバイダにこうしたプログラムがあるなら問い合わせてみてほしい。

画像:BernardaSv / Getty Image

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(抄訳、編集:Kaori Koyama)

Comcastがテレビを視線で制御できるリモコンソフトをリリース

Comcast(コムキャスト)のX1リモートソフトウェアの最新版では、一般的なクリック操作が難しい人にとってリモコンが使いやすくなった。身体に障がいのある人が、目の動きだけでテレビのチャンネルを変えるなどの操作ができるようになる。

テレビやケーブルテレビのセットトップボックスのインターフェイスは恐ろしい。テクノロジーに詳しい人でも恐怖を覚える。身体に障がいがなくても難しいし、ALSや四肢欠損、運動障がいの人にとってはなおさらだろう。

音声制御は有用だ。私たちを長年困らせてきた500個ものボタンのあるリモコン操作を変えた。しかし視線制御はまだ始まったばかりだ。アクセシビリティの向上のために視線制御がもっと広く使えるようになれば、よいオプションとなるだろう。

  1. eye-control-xi-ui

  2. eye-control-tv

  3. eye-control-tv-2

Comcastはユーザーを支援しようと意欲的にアクセシビリティの向上に努めているようだ。最新の機能では、Comcastの子会社であるXfinityのX1ウェブリモートを視線で制御できるようになる。互換性のあるコンピュータかタブレットにウェブリモートを読み込み、セットトップボックスと同期すれば、ウェブのインターフェイスがメインのリモコンになる。

ユーザ―は、チャンネルの変更、番組表の検索とブラウズ、録画のセットと検索、スポーツ中継アプリの起動、クローズドキャプションなどのアクセシビリティオプションの変更と、テレビの操作をほぼすべて視線でできるようになる。

ある人にとってテクノロジーがどう役に立つかというビデオがある。これは一見に値する。

ビデオに登場しているJimmy Curran氏は身体の状態に困難があるが、自分であらゆることをしようと取り組んできた。しかしテレビのチャンネルを変えることはできなかった。これは驚くべきことだ。おそらくややこしい方法でテレビのチャンネルを変えることはできたのだろうが、長年にわたってアクセシビリティに制限のあったテレビのインターフェイスにはまだ足りない部分がある。

発話に障がいがある人の音声制御も使いやすくなりそうだ。GoogleはProject Euphoniaで機械学習を活用している。

ユーザーは自分で視線制御をセットアップする必要がある(これは身体に障がいのある人にとってはよくあることだ)。その後、ブラウザでxfin.tv/accessにアクセスし、ペアリングを開始する。

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(翻訳:Kaori Koyama)

会員数の増加が滞って株価急落のNetflix、コンテンツへの過剰投資が裏目か

四半期ごとにウォール街は、Netflix(ネット配信)とComcast(ケーブル配信)のどっちの価値が大きいか決めてきたが、今四半期のNetflixは、彼らが期待するほどには会員数を大きく伸ばせなかった。会員数の伸びは株価の伸びに直結するから、その停滞は彼らにとって良いニュースではない。

会員数は絶対数では相変わらず大きく増加しているのだが、今度の第二四半期はウォール街の予想を下回った。その結果同社の時価総額は100億ドル以上、削り取られた。しかもまさにその同じ時期に同社は買い物に大忙しで、なお一層の会員増を目指してオリジナルコンテンツの拡充にも力を入れていた。その中にはGLOW, Jessica Jones, 3%, さらに劇場上映の映画すらあった。しかしそれだけの買い物努力を会員増に結びつけるためには、何かが足りなかった。

下図は、会員増の推移だ(単位: 100万人):

ご覧のとおり、同社の目論見に反して今年は(今後の予想も含めて)下降気味だ。そして株価は、下図のように推移している:

CEOや役員たちは、株主たちに長期的な価値をもたらすための投資だ、とかなんとか言いがちだが、しかしNetflixは昨年一貫して突進を続け、時価総額を倍増し、さきほど名を挙げたケーブル企業を抜き去った。このメディア消費の帝国は向こう10年はびくともしない、とまで言われた。でも当のライバルのComcastはメニューにNetflixを載せようとしているから、話は少々ややこしい。

集客力の強大なオリジナルコンテンツを目指すNetflixは今後ますます、人材への投資も拡大しなければならない。その代価の一部は同社の株であるはずだが、それが上図のような急落ではたいへん困る。株がだめなら大量の借金という手もあるけど、しかし貸し手が安心するためには、未来の株価の上向き安定が必要だ。急落のチャートでは、安心して貸せない。

そのほかの数字はすべて順調なのに、会員数だけは、予想した増加が得られなかったのだ。そこが、問題。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AT&TがTime Warnerの買収を完了…メディア買収が通信大手の生き残る道?

AT&TがTime Warnerの買収手続きをを完了し、ここにメディアとテクノロジーの大型統合がまたひとつ実現した。

その額は854億ドルで債務負担を入れると1080億ドルになるが、最初に発表されたのは2016年の10月で、今週初めに裁判所が認可し、木曜日(米国時間6/14)に完了した

完了まで長くかかったが内容は複雑で、AT&TはTime WarnerだけでなくケーブルテレビのHBPとWarner Brother’sの映画スタジオ、そしてテレビ局Turnerのチャンネルも支配下に置く。これだけあれば複雑な衝突が起きるのも当然で、なにしろこれにより、メディアの配信とコンテンツの制作が同じ親会社の傘下になるのだ。

AT&Tの会長兼CEOのRandall Stephensonは声明でこう述べている: “Warner Bros., HBO, そしてTurnerのコンテンツとクリエイティブの陣容は第一級だ。そのすべてがAT&Tの消費者に直接届く強力な配信網と合体すれば、他に類のない高品質なモバイルファーストのエンターテインメント体験を提供できる。われわれは、メディアとエンターテインメント産業が消費者とコンテンツクリエイターとディストリビューターとアドバタイザーズのために仕事をしていくやり方に、新しいフレッシュなアプローチを導入したい。”。

買収は、AT&Tという企業の生死にかかわっていた。同社によると、“シナジー効果”により25億ドルの費用節約が見込まれ、4年後には売上が成長に転ずると期待される。Time WarnerとTurnerを含むAT&Tの新事業は、昨年の年商が310億ドルだった。

今週の裁判所の決定の前には、政府が反トラスト法により買収をブロックしようとしていた。いわゆる垂直的合併…上流と下流が一体になること…により、価格操作が可能になり、消費者を害する、とされた。この買収は10年前の反トラスト訴訟の亡霊と揶揄され、初めて裁判所が、垂直的合併を単純に悪とする議論に断を下(くだ)した。携帯電話やスマートフォンが発明されたことにより、メディアと配信の業界構造が変わったことを、裁判所は指摘した。

一件落着したことによってAT&T-Time Warnerは、そのほかの大メディア買収に道を拓(ひら)いた。今週はComcastがFoxを650ドルで買収すると名乗りを上げ、12月に524億ドルを提示していたDisney(ディズニー)と戦うことになった。

情報開示: TechCrunchのオーナーであるOath〔旧AOL〕はVerizonのデジタルメディア分野の子会社であり、この親会社は〔通信大手として〕ComcastやAT&Tと競合している。

画像クレジット: KENA BETANCUR/AFP/Getty Images / Getty Images(画像は加工した)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Comcast、Fox買収に650億ドル正式提示――連邦地裁決定を受け、Disneyと競り合いへ

アメリカのケーブルテレビ最大手のComcastは21世紀フォックスの買収案を持っているとわれわれは報じたが、事実だった。ComcastはFoxの映画およびテレビ事業を650億ドル(1株あたり35ドル)で買収する提案を行った。

この金額は昨年12月にDisneyとの間で合意に達していた524億ドルを19%上回る。

アメリカ連邦地裁がAT&TとTime Warnerの合併を認める決定を下したことでComcastgがFox買収で新たな動きを見せるはずだと強く予測されていた。反トラスト法に基づく司法省の合併差止を連邦地裁が覆したことで、キャリヤ企業とメディア企業の垂直統合が広く認められることになるはずだ(ちなみにTechCrunchの親会社OathはキャリヤのVerizonのデジタルメディア事業部)。

Foxの経営陣宛 (つまりルパート・マードックらマードック家の3名)書簡でComcastのCEO、Brian Robertsは次のように述べている

昨年われわれが会った後、 経営陣はComcastこそFoxの事業にとって戦略的に理想的な居場所だと結論した…(われわれの買収提案の方が)はっきりと高額であったにもかかわらずFoxがDisneyの買収提案を受諾したことに失望していた。

AT&T/Time Warnerの合併を巡る昨日の裁判所の決定およびFoxの株主総会の期日が迫っているという事情に照らし、われわれは引き続きFox買収に強い意欲を持っているので以下に全額キャッシュによる新しい買収案を提示する。これはFox買収に関するこれまでの取締役会の意思を完全に引き継ぐものだ。

これでComcastとDisneyはFox買収を巡って全面的に対決することになった。買収の対象は Foxの映画スタジオ(『アバター』シリーズ、X-MENの映画化権、『ファンタスティック・ビースト・フォー』、オリジナルの『スター・ウォーズ』を含む)、テレビスタジオ、ケーブルネットワーク、Huluの持ち株だ。

Robertsは書簡で「(ComcastによるFox買収は)Disneyによる買収と同等かそれ以上に規制当局からの承認を受ける可能性がある」と述べ、さらにFoxがDisneyとの合意を解消する場合に必要な制裁金15億ドルをComcastが肩代わりする用意があるとした。

アップデート: Foxは新たな買収案を提示する書簡を受け取ったことを公表した。この声明で同社は「Comcastからの提案により、株主総会を延期ないし一時休止するかどうか、まだ結論を得ていない」としている。Foxでは7月10日にDisneyの買収提案を議題とする株主総会を開催する予定だった。

画像:Mike Mozart / Flickr under a CC BY 2.0 license

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Netflixは時価総額でComcastを超えた――絶好調という噂一覧

Netflixの時価総額は今やケーブルTVの最大手、Comcastを超えた。企業を評価する尺度は時価総額以外にも多数あるが、象徴的な意味としてはAppleの時価総額がExxonを追い越したときと比較できる。テクノロジーの発達におけるある種の分水嶺となるかもしれない。

Netflixについて、実際の意味はともかく、象徴的に目立つ話題をいくつか拾ってみよう。

  • Netflixのユーザー数は依然上昇中:ユーザー数は市場が最初に注目する数字であり、Netflixの株価(つまりは時価総額)が上昇しているのもこれによる。
  • ケーブルTVの解約が続く:. Netflixはコンテンツの配信をビジネスとしており、ケーブルTVを提供しているわけではない。しかしNetflixから配信を受けるためにはインターネット接続が要るので現状では家庭になんらかのケーブルを引き込む必要がある。もちろん将来すべてが無線接続になれば話は別だ。
  • Netflixはコンテンツ製作に大金を投じている:人々が望む(消費する)のはコンテンツだ。ケーブルTVも結局はそのコンテンツを売っているわけだが料金が高い。Comcastはこれに対抗してNetflixをバンドルし始めた
  • NetflixとComcastは株価の基準が大きく異なる:Comcastの株価はその現実の収益性に基づいている。Netflixは…なんというか、成長中の会社として、将来はComcastより大きなビジネスになるだろうという期待に基づいて評価されている。そうなるかもしれないし、ならないかもしれない。
  • Comcastの売上はNetflixよりはるかに大きい:今年第1四半期の売上はNetflixが37億ドル、 Comcastが228億ドル、フリーキャッシュフローが31億ドルだった。一方、Netflixは2018年のフリーキャッシュフローについて30億ドルから40億ドルの赤字を予想している。

ともあれNetflixは2ヶ月くらいのうちに次の四半期決算を発表するはずだ。上に挙げたような指標にも変化が生じるだろう。Netflixの株価は市場の期待に基づいているため、簡単に動く。もちろん株価の変動はBitcoinほど大きいわけではないが、ランダム性も高く予測は難しい。

おっと、これからNetflixでリバーデイルのシーズン2を見なければならない。やっぱりこういう独占コンテンツがあるからComcast より強いのだろう。あと数時間は忙しいので悪しからず。

画像:Ethan Miller

〔日本版〕現在のNetflixの時価総額は1518億ドル、Comcastは1455億ドルとなっている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ComcastがAWSとパートナーして‘勝てないなら仲間になる’道を選ぶ

クラウドのプロバイダーは大物顧客の獲得を自慢したがるが、今日(米国時間1/16)のAmazonがまさにそれで、ケーブルテレビの最大手Comcastが同社のクラウドプロダクツを提供ないし自社利用していくためのサーバーとしてAWSを選んだことを発表した。

つまりComcastは、同社のクラウドワークロードの多くをAWSに置く。ケーブルテレビは長年アメリカの消費者のテレビの見方の定番だったが、最近ではケーブル離れが進んでいる。そんなときComcastがクラウドサービスやクラウドアプリケーションを作って、純粋なコンテンツプロバイダーではない方向へ自分を差別化していくのは、見過ごせない動きだ。

そんなクラウドサービスの例が、リモコンを使う音声検索だ。音声の命令で、番組情報が分かり、番組を選んで録画予約もできる(録画は消費者自身のDVR上)。またXFiというアプリケーションは、ユーザーがComcastのWi-Fiネットワークをコントロールできる。

Comcastはこれまでも、AWSのコンピューティングやストレージ、アナリティクスなどを利用してそんなアプリケーションを動かしてきたが、今回もっと深い関係を築くことによって、クラウドが提供しうる身軽さ(アジリティ)により、ケーブル離れに歯止めをかけたいのだ。

今では、Comcastなどのケーブルプロバイダーを単なるISPとして利用しているユーザーがほとんどだ。テレビを見るためには、ほかのもっと安い方法がいろいろある。Apple TV, Roku, Amazon Fire TV, Google Chromecastなどなど。ケーブル独特のワンセット契約も、今や消費者にとってはかったるい重荷だ。見たい番組だけを見たい!

ケーブル離れ*は予想外に急速に進みつつある。調査会社eMarketerによると、昨年は2200万人がケーブル企業との契約を断(た)った。2016年に比べて33%の増だ。もちろん2200万の全員がComcastのお客ではないが、同社としても、もはや平気な顔はできない。〔ケーブル離れ, 英語ではcord cutting(コードを切る), cable cutting(ケーブルを切る)と言う。〕

Comcastはケーブルを持ってるだけでなく、NBC Universalのオーナーでもあるが、コンテンツのオプションが非常に増えている今は、そっち方面でも展望は厳しい。で、結局、同社が選んだ道は、NetflixやHuluなどと戦うという勝ち目のない方向ではなくて、自分もコンテンツを提供しながら、それに乗っかるサービスで差別化していくことだ。今やHulu Live TV, Playstation Vue, YouTube TVなどなどが、テレビの領域すら侵しつつある。〔Netflixもテレビ的に‘自主番組’がある。〕

AWSは今のところ、クラウドインフラストラクチャのプロバイダーとしては最大だ。Comcastはケーブルテレビの最大手として2250万のユーザーを抱えている。しかし同じ昨年春の数字でAT&Tの契約ユーザー〔≒iPhone〜スマートフォンのユーザー〕は、2500万を超えている。大型キャリアは、ほかにもいる。この現状の中で、Comcastにほかの選択肢はない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Appleとハリウッド、デジタル映画の早期レンタルで交渉中

ワーナーブラザーズやユニバーサルピクチャーズを始めとする映画会社は、新作映画を劇場公開からわずか数週間後にレンタルする計画について、AppleおよびComastと検討を続けている。Bloombergが報じた。しかし話し合いには、劇場チェーン運用会社という強力なメンバーが入っていない。記事によると、今もハリウッドに強い影響力を持つ彼らはこの話を喜んでいない。

消費者が映画1本当たり30~50ドルを払えば、劇場公開から早くて2週間後に見ることができるという早期レンタル計画については以前にも記事になった。昨年12月、Bloombergがこの計画を取り上げ、これは低調なホームビデオとDVD販売にてこ入れするために映画会社が始めた取り組みの一環だと説明していた。

その後変わったのは、映画会社やAppleを始めとする計画賛成派と、劇場チェーン運用会社を中心とする反対派との交渉が手詰まりになっていることだ。計画の中には新しいレンタル方式の収益を劇場と分配する案もあるが、実現するためには映画館側が10年契約を望んだため、映画会社側はのむことができなかった、とBloombergは伝えている。

それでも、希望する会社は早ければ来年中に、劇場公開からわずか2週間後にAppleやComcastなどでデジタル映画を配信できる。もちろん思わぬ弊害を生む可能性もある。劇場チェーンは、この種の協定に参加する会社の映画を上映しないと言う選択肢もあるからだ。

Disneyのようにこの計画に乗ってこない映画スタジオもある。Bloombergによると、同社の作品は大きな画面で見るのが最適だと考えているからだという。計画に賛同していることを公言している会社もある。Lionsgate CEOのJon Feltheimerは、来年のうちにはこのプラットフォームに参加する可能性が高いと言い、「ビジネスとして非常に有望」なので実現を望んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Comcastがドリームワークス・アニメーションを38億ドルで買収へ―カッツェンバーグはCEOに留まる

2016-04-29-dreamworksanimation

Comcastはファミリー向けエンタテインメントの分野でディズニーという巨人に対抗する努力を加速させることが判明した。今朝(米国時間4/28)、Comcastは上場企業であるドリームワークス・アニメーション(DreamWorks Animation)を38億ドルで買収すると発表した

DreamWorksは『シュレック』や『マダガスカル』、『ヒックとドラゴン』、『カンフー・パンダ』などの長編アニメーションで子供たちに絶大な人気がある。買収にはアメリカ及び国外での反トラスト関係の審査をクリアする必要があり、Comcastによれば買収完了は今年末になるという。 DreamWorks Animation の株主は普通株1株につき41ドルの支払いを受ける。

この買収により、ドリームワークス・アニメーションはユニバーサル(Universal Filmed Entertainment)グループの傘下に入る。同グループにはUniversal Pictures、Fandango、NBCUniversal Brand Developmentなどの企業が含まれる。Universal Picturesのアニメにも『怪盗グルーの月泥棒 3D』などの『ミニオンズ』シリーズがある。しかしDreamWorks Animationの買収はグループのテーマパーク、テレビ番組、子供向けグッズに数多くの有名なキャラクターを加えることを可能にする。

この買収に伴い、 ドリームワークス・アニメーションの共同ファウンダー、CEOであるジェフリー・カッツェンバーグは新たに創設されるDreamWorks New Mediaの会長に就任する。またComcastによればカッツェンバーグは買収後もComcastのNBCUniversal事業部の顧問を続けるという。

流れていた情報ではカッツェンバーグはドリームワークス・アニメーションを去るということだったが、そうはならないようだ。【後略】

〔日本版〕 ドリームワークス・アニメーションは独立系映画製作スタジオ、ドリームワークスから2004年に分社、上場された。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

職場のチャットサービスを大きく逸脱したSlackが$200Mの巨額を調達、調達総額は$500Mを超える

slack-hq

ロケット船Slackは減速しない。この、企業向けメッセージングサービスはこのほど、投資前評価額38億ドルで2億ドルを調達した。ラウンドをリードしたのはThrive Capital、これにGGV, Comcast Ventures、そしてSlackのこれまでの投資家Accel, Index Ventures, Social Capitalらが参加した。

これで同社は、創業3年にして5億4000万ドルの巨額を調達したことになる。この前は、昨年の4月に28億ドルの評価額だった。そして今年は、ユーザー数が前年比で3.5倍に増加した

SlackのCEOで協同ファウンダーのStewart Butterfieldは、声明文の中でこう言っている: “これまでもそうであったように、弊社はこの機会にトップ走者としての地位をさらに揺るぎないものにし、継続的に意欲的な成長プランを追求していきたい。この資本は弊社の資金力をさらに厚くすることによって、妥協の要のない長期的戦略的展望への注力を可能にする”。

Thrive Capitalの常勤役員パートナーJosh Kushnerは、こう述べている: “チームワークの形を変えつつあるSlackとパートナーできることは、喜びである。複数のプラットホームやチームやアプリケーションが複雑に関与していく未来のコミュニケーションを、Slackはシームレスに支えることができる、とわれわれは確信している”。

顧客企業には、NASA, LinkedIn, Spotifyなどがいる。本誌TechCrunchも、社内コミュニケーションにSlackを使っている。同社の社員数は430名、本社はサンフランシスコにある。

Slackは、社内コミュニケーションからメールを追放するかも、という点でシリコンバレーでも注目を集めている。今、毎日のユーザー数は270万、エンタープライズ系のスタートアップとしては相当多い。同社は最近の本誌主催Crunchie’s賞で、“最速成長賞”を獲得した。

Slack New Features

その異様な人気と、巨額な資金調達、膨大なユーザー数、周辺デベロッパーの活動量、どれをとっても、Slackはメッセージングというシンプルな業態を大きく逸脱している。その主要機能を他社が真似ることはできても、蓄積されたネットワーク効果と、統合されているさまざまなアプリケーションやチャットボットなどは、逆立ちしても真似できない。

この成長が今後も続くと信ずる者から見ると、評価額はやや低いと思えるかもしれないが、それはあくまでも現在のユーザー数をベースとする高値の生涯値だ。今度新たに得られた2億ドルは何をするための資金か、その計画はまだSlackの胸の中にある。買収か、より高度な人材の雇用か、強力なR&Dか、そのすべてがありえる。たとえば今同社は、音声チャットとビデオチャットの導入に取り組んでいる。

残る疑問は、果たして誰かがSlackの勢いを止められるだろうか?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Airpaperは、あなたに代ってComcastを解約してくれる

MIRAMAR, FL - FEBRUARY 13:  Gregory Bristol, a customer associate, speaks with a customer on the phone at a Comcast cable call center on February 13, 2014 in Miramar, Florida.  Today, Comcast announced a $45-billion offer for Time Warner Cable.  (Photo by Joe Raedle/Getty Images)

この(第一)世界にインターネットやケーブルテレビを解約するよりイヤなことは殆どない。

実際Comcastには、他のインターネットサービスに乗り換えたがる顧客を引き止めるための専門チームがあり、どうやって電話を切らせずComcastサービスを続けるよう説得するかのマニュアルまである。それがいかにぞっとするものであるかは以前紹介した。

最良のシナリオでさえ、もう必要のないものについて、見知らぬ相手と、必要をはるかに越える時間論争しなければならない。

しかし、Airpaperというサービスが面倒を引き受けてくれる。比較的安い5ドルという価格で。

あなたの名前、住所、電話番号、およびComcastのアカウント番号を伝えるだけで、あとはAirpaperが厄介な電話を代行してくれる。同社はあなたの情報を解約以外に使わないと約束しているが、これだけの個人情報を第三者に渡すことが100%安全ではあり得ないことは肝に命じておきたい。

そうは言いつつ、私は誰かにComcastサービスを解約してもらうために5ドル払う用意がある。

[via Geek.com]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ペイテレビのディスラプトの終点はアンバンドルではない–アクセスの自律性をいかに獲得するか

[筆者:Albert Lai]

編集者注記: Albert LaiはBrightcoveのメディア担当CTOだ。

あなたなら、どっちにするか? 提供されるすべてのコンテンツに対してお金を払うか、それとも自分が消費するコンテンツに対してのみ払うか?

一見するとこれは、単純な費用の問題のようだ。ケーブルの契約をキャンセルしてNetflixHuluPrime Instant Videoなどの会員になるべきではないのか。これら三つ、全部でもよい。毎月、自分が見もしないコンテンツに70ドル払うより、自分が確実に見るものに10ドル弱を払う方が良いではないか。

アンバンドリング(unbundling, バラ売り)—ペイテレビでもデジタルのOTTでも、これが未来のテレビやビデオの究極の姿として盛んに喧伝されている。

単純に一般化して言うと、アンバンドリングはペイテレビの視聴者抱え込みを排除し、今のすべてのペイテレビが会員に課している条件…一部の会員しか見ないコンテンツの費用を全会員が負担すること…を追放する。スポーツ中継のように局にとって制作費用の大きいコンテンツの費用は、この不合理な一律全員的課金制によって賄われている。

表面的には理にかなっているようだが、でもよく考えると、多くの一般庶民の世帯にとって、ブロードバンドによるインターネットアクセスはペイテレビの事業者によって提供されているのだ。〔アメリカの庶民家庭ではケーブルTVが事実上のISPでもある。〕

それらの一般消費者がコードカッターになりたい、もっと正確にはペイテレビカッターになりたいと思ったとしても、OTTコンテンツへの彼らのアクセスは依然として、まさにその同じペイテレビプロバイダの受信料規約に依存することになる。テレビ放送であれデジタルコンテンツであれ、提供サービスの料金やパフォーマンスや機能を“最適化”する動機は、彼らの方にある。〔cord cutting, コードを切る、ケーブルテレビにおさらばすること。 〕

だから問題は、コンテンツへの金の払い方よりもむしろ、コンテンツにアクセスするときの、そのアクセスの仕方に含まれている依存性にある。

ドライブするのは有料コンテンツ、でも道路はペイテレビのもの

最近FCCのTom Wheeler委員長は、 Multichannel Video Programming Distributor(MVPD)(多チャンネルビデオ番組配布企業)の定義を、今のように、放送局とケーブル事業者と衛星によるテレビ提供者に限定せず、インターネットテレビの番組提供者も含めるようにしたい、と提案した。それはブロードバンドネットワーク上の新しい企業が既存(旧定義)のテレビプロバイダと互角に競争できるようにするためだが、その拡張された定義によると、“ブロードバンド上の競争企業が顧客にさまざまなOTTのビデオパッケージを提供するに際して、必ずしもビデオビジネスに参入しなくてもよい”、とされる。インターネットサイト(ないしサービス)が、これまでのインターネット企業のままで、既存のテレビ/ビデオ業界の規制や慣行とは無関係に、ビデオコンテンツを自由に提供してもよい、とされるのだ。

しかし新しいブロードバンド上のコンテンツプロバイダと、デジタル化とビジネスモデルのイノベーションを急ぐ既存のペイテレビ事業者との、二者の競争が始まったとすると、最初から後者には相当な優位性がある。たとえば大手ケーブル企業のComcastは、旧技術(NBCUTime Warner Cable)とデジタル技術(Xfinity、X2、RDK、ThePlatform、FreeWheel)の両方に投資することによって、テレビの未来をヘッジ(両賭け)しようとしている。

しかし実際の問題はコンテンツの不足がインターネットへのアクセスを制約していることではなくて、単純にアクセスそのものだ。AT&Tと合併することになったDirecTVのCEO Michael Whiteがいみじくも言った“うちは誰かほかの人のハイウェイに乗る必要がある”という発言は、有料コンテンツがデジタルアクセスに依存していることを示している。

MVPDの定義を変えよう、拡張しよう、というFCCの提案は、それによって新たにブロードバンド上のコンテンツプロバイダにもドアが開かれると想定しているが、しかし新顔にとって既存のアクセスが足かせになるという事情をFCCは無視している。コンテンツのデジタル化の拡大、その消費の増大、そして4Kなど高精細コンテンツを求めるトレンド、これらが相まってますます多くのバイトが既存のパイプや空中の電波に満ちる。

オバマ大統領が最近発表した声明も、FCCにとっては“オープンでアクセス性の良い、そしてフリー(無料/自由)なインターネットを保護することを上回るような責務はない”と言っている。その提案では、“FCCは通信法第二章(Title II of the Telecommunications Act)に基づいて消費者ブロードバンドサービスの分類定義を変え、また同時に、レートの規制などブロードバンドサービスにとってふさわしくない政策を控える”、となっている。

オバマ氏のこの提案は実質的に、インターネットを公共サービスとして扱うものだ。その提案が述べている4つのルールは、以下のような信条を表現している: 1)帯域制限をしない、2)透明性の増大、3)有料の優先扱い(えこひいき)がない。NetflixとComcastやVerizonとのあいだの、金を払って実現したピアリング措置と並置してこれらの提案を見ると、事態の深刻さがよく分かる。

コンテンツは女王、しかし王は接続性

HBOCBSSonyなどの既存大企業がOTTサービスに乗り出し、また新人たちも台頭する中で、アクセスと接続性をめぐる議論も熾烈になるだろう。HBOのOTTサービスへの進出の発表も、ペイテレビのエコシステムからの完全な決別を意味してはいない。むしろHBOのCEO Richard Pleplerは、同社のOTTサービスは既存のペイテレビとの関係を損なうものではなく、むしろ、ペイテレビが今使っているブロードバンドの有効利用により新たな収益を得ることがねらいだ、と言った。つまり、彼らは収益を求めている。これは、インターネットビジネスが大きな曲がり角に来たことを示している、とぼくは思う。

コード・カッティングは、ディスラプティブなトレンドとして流行語にすらなっているが、むしろ今注目すべきは、アクセスの進化だ。したがって、未来のOTTで重要なのはコンテンツのアンバンドルではなく、消費者にとってのアクセス性だ。そして消費者とアクセスとの関係は、デジタルのビットが、その大部分をペイテレビのエコシステムがコントロールしているパイプの上を、動いていくことに依存している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Twitter、テレビ視聴中のセカンドスクリーン行動を調査

Twitterは昨日(米国時間11/26)、一部のユーザーを対象にテレビの視聴者行動調査を行った。調査ではまず年齢、性別を尋ねられ、次に月曜夜にテレビを見たかどうかを聞かれる。

Twitter上のやりとりから判断するに、何かの番組を見たと答えなければ調査はそこで終了する。しかし見たと答えると、NFLフットボールやWWEプロレス、Love & Hip Hop、The Voice、Sleepy Hollowなど、どの番組を見ていたかの質問に移る。この中の1つを選ぶと、今度は番組を見ながら何をしていたかを聞かれる。

番組を見ながら使っていたアプリやウェブサイトに関する質問もあった。この調査は、Twitterウェブサイト、およびAndoid、iOSのアプリから配信され、Tolunaアンケートプラットフォームによる少数の質問リストからなる。デベロッパーのRyan Jonesがアンケートのスクリーンショットを送ってくれた。

Twitterは、ユーザーが視聴中にPinterest、Facebook、Twitter、メール、Instagram、Vine、またはその他のアプリ(ユーザーが記入)を使っていたかどうかに興味が持っている。他に、G-Chat、Snapchat、WhatsApp、テキストメッセージ等の「チャット」アプリという選択肢もある。視聴者が「セカンドスクリーン」で何をしているかに対する興味は、Twitterのように「テレビの友」アプリの座を狙う会社にとっては当然強い関心事だ。つまりテレビを見ながら他にやることがない時にすることだ。

当然ながらTwitterでは、この調査で集めた情報を利用するプロジェクトがいくつも立ち上がっている。最近同社は、‘SEEiT’ボタンでComcastと提携した。ユーザーがTwitterでテレビを制御できるボタンだ。またTwitterは、Nielsenと組んで’Twitter TV Rating’を米国市場向けに作っている。先月最初のレポートが発表され、TVツイートの数が前年から38%増えたこと等、様々なテレビ番組に関する多くのデータが報告された。

本誌は昨晩Twitterに、この調査がNielsenとの契約の一環なのか、内部によるものかを尋ねたが、未だに返答はない。

明らかにTwitterは、人々がテレビを見ながら何をしているかに強い関心を持っている。本誌は同サービスが、テレビをプラットフォームの重要な部分にしようと努力していることを、以前から追跡している。最近アプリがアップデートされテレビのトレンドに関する機能がいくつか加わったが、発見セクションの下に埋もれている。噂では、当初もっと目立せる予定だったが変更されたという。将来このセクションが専用タブになったりタイムラインに表れるようになっても何ら不思議ではない。

調査内容は以下の通り。

画像提供:CCHarmon

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(翻訳:Nob Takahashi)


Twitter、Comcastとの提携でテレビ視聴率への影響を証明するチャンス

つい先ほどComcastとTwitterは、広範囲にわたる戦略提携を結んだ。番組に関するツイートを読んだユーザーに、チャンネルを合わせさせることが狙いだ。Comcastの番組に関するツイートに表示される、新しい”See It” ボタンの導入によって、視聴者はモバイル端末から直接その場でチャンネルを変えたり録画を予約したりできるようになる。

過去数年間、Twitterはユーザーたちの会話がテレビ番組の興味を引き、数字を動かせることを証明しようと試みてきた。しかし、番組視聴者によるツイートの数と視聴率データの相関は曖昧だ。

8月にNielsenが行ったTwitterの影響調査によると、ツイートの数は調査対象テレビ番組の29%の視聴に「有意な影響」を与えたことがわかった。一方、48%の番組で視聴率の増加がツイート数増加につながった。

しかし、最もツイートされた番組のリストと、視聴率の高い番組のリストを比べると、両者に殆ど重複が見られない

しかし、意外な結果がある ― 両方のリストに載った番組とは? NBCのThe Voiceだ。

これらのすべてが、Comcast-Twitter戦略提携で最初の番組になるのがThe Voiceである理由だろう。巨大メディア企業としては、テクノロジーを使ってより多くの視聴者を長時間引き止めておく方法を知りたいのだ。

この提携によってTwitterユーザーには、Comcast傘下のNBC Universalの番組に関するツイートの横に “See It” ボタンが表示されることになる。クリックすると、Comcastにログイン中のユーザーは、テレビまたはモバイル端末で番組を見るか、録画予約できるページに移動する。

Comcastによると、この提携は、NBC、NBC Sports Network、CNBC、MSNBC、USA、Syfy、Bravo、Oxygen、E!、Esquire Network、およびThe Golf Channel等他のNBC系列会社の参加も視野に入れている。現在試行が予定されている番組は以下の通り。The Voice、The Blacklist、Chicago Fire、The Michael J. Fox Show、Sunday Night Football、Access Hollywook、NHL、Premier Leagu Soccer、Sochi Olympics、Today Show、Psych、およびSuits。

ただし、少なくともスタート当初は、See Itボタンが使えるのはComcast定期購読者で同局の番組を見ているユーザーだけだ。Comcastは、今後他の有料テレビ会社の購読者や、他局の番組を視聴中の自社購読者にもSee Itボタンが使えるよう拡大する計画だ。今はまだ始まったばかりだ。

“See It” で視聴率を上げることだけでなく、ComcastとTwitterは、メディア企業の広告主がTwitterを通じてリーチを広げる方法も検討している。これはTwitterのAmplifyプラットフォームを通じて進行中であり、NBC Universalグループのかなりの部分が対象になるようだ。「放送ネットワーク2社、スペイン語、英語の2ヵ国語、ケーブルネットワーク17社、およびデジタルメディア50社以上」とプレスリリースには書かれている。

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(翻訳:Nob Takahashi)