レビュー:LG G3は超薄型ベゼルがクール、ディスプレイ、カメラも優秀―今年のAndroidのベスト機種

私の最後のLGスマートフォンは2008年のLG Shineで、その後はずっとSamsungを使っていた。しかし今回、LGの新しいフラッグシップ・モデルをテストしてみてまたLGに戻ろうかと思っている。

ビデオレビュー

 

スペック

  • ディスプレイ: 5.5インチ、Quad HD IPS (2560 x 1440, 538ppi)
  • チップセット: Qualcomm Snapdragon™ 801 Quad-Coreプロセッサー、2.5 GHz
  • 接続:Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0 LE (APT-x)、NFC
  • メモリ: 32GB eMMC ROM (24GBまで拡張可能)/ 3GB DDR3 RAM / microSD(2TBまでサポート)
  • 価格:598ドル(キャリヤ契約なし)

仕様の詳細はこちら

プラス:

  • 美しいディスプレイ
  • デザイン全般
  • 高性能カメラ
  • バッテリー駆動時間

マイナス:

  • 過熱する
  • 筐体裏側がすべりやすい

Design

超薄型ベゼルに囲まれた5.5インチ・ディスプレイは見とれてしまうほど美しい。前のモデルに比べて角はやや丸められており、裏側や少しカーブしている。全体にスマートなデザインだが、材質はプラティック(ポリカーボネート)だ。

LG3は大型だが、最近では5.5インチは普通のサイズだ。重量は149.8gで、背面のカーブのおかげで私の手にはぴったりだ(もっとも私の手はかなり大きい)。しかし女性など手の小さいユーザーの場合、片手で保持するのは苦しいかもしれない。特に背面が滑りやすいので注意が必要だ。

カラーバリエーションは、黒、金、白、紫、赤だ。

パフォーマンス

Quad HDディスプレイの採用で表示の速度が低下しているのではないという懸念があったが、2.5GHz Snapdragon 801と3GBの RAMは他のフラッグシップ機と同等のパフォーマンスを見せた。

G3はゲームなどでハードに使うと過熱ぎみになることがある。何人かのユーザーが過熱問題を報告しているが、個体差かどうかまだはっきりしない。GmailやChromeなど普通に使っているかぎり過熱することはない。

G3のりあカメラは1300万画素で、Optical Image Stabilizer Plusという手ぶれ補正システムを組み込んでいる。UIはシンプルで使いやすい。このカメラは赤外線レーザーをAFの補助に用いるため、暗いところでもAFが速い。

カメラの能力はすばらしい。暗い場所でもディテールが豊富でノイズも少ない。ただ照明のぐあいによって色味が薄く写るように感じることがある。4Kビデオも撮影できるが、4Kテレビを持っていなくては意味がない。

210万画素のフロントカメラ(LGは自撮りカメラと呼んでいる)には「ビューティー・フィルター」が組み込まれていて肌を明るく滑らかに写す。しかしその効果が強すぎてやや不自然な場合もある。自撮りするときに手を写し込んで、拳を握るとシャッターが切れるというおもしろい機能もある。

機能

SamsungのTouchWizを4年使ってきて、メーカーのスキンではない本来のクリーンなAndroidユーザーインタフェースを使いたいものだとずっと思っていた。しかしG3のスキンは控えめで軽量で好感が持てる。ただし、たいていのAndroidスマートフォンと同様、設定画面わかりにくい。キーボードベストはいえない。キーボードの高さを調節できるのは好むユーザーもいるだろう。

【中略】

ディスプレイ

最近のスマートフォンは能力に問題があるということはまずないので、選択の基準はデザインやなにか突出した能力があるかどうかという点にかかってくる。G3が誇るは2560x 1440(534ピクセル/インチ)のQuad HD LCDディスプレイだ。 この高解像度ディレクターは確かにすばらしいが、正直なところ、他のフラッグシップ機のディスプレイとの差は並べて比べてみないと気づかない。また見る角度によって色が薄れることがある。

バッテリー

私は今週G3をゲーム、メッセージ、ウェブ閲覧などで大いにハードに使ったが、バッテリーが20%以下になるのは8時間から9時間後だった。通常の使い方なら3000mAhのバッテリーはほぼ1日もつだろう。

結論

前に持っていたLG Shineから相当に間が空いてしまったのでどういうモデルか事前に予想がつかなかったが、G3はうれしい驚きだった。長所は数多く、短所はほとんどない。カメラとディスプレイはすばらしい。超薄型ベゼルのデザインもクールだ。今年発表されたAndroidスマートフォンの中で間違いなくベストだと感じた。LG G3に乗り換えて損した思うことはないと保証できる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


壁面をタッチデバイスに変える、Android搭載プロジェクターのTouchPico

TouchPicoというプロジェクターがIndieGogoでのキャンペーンを開始した。これは、今年のCESにも登場したデバイスだ。ミッドレンジのAndroidデバイスとしての機能を持ち、また投影するスクリーンへのタッチを検知するためのカメラを搭載している。TouchPicoを使えば、壁面も大きなアンドロイドタブレットになってしまうわけだ。

先週、編集部ではこのTouchPicoに触ってみたが、そのレスポンスのはやさには驚かされた。正確に「画面」を操作するには付属のスタイラスを利用する必要があるものの、タップやスワイプへの反応速度は迅速で、またアプリケーションを切り替えることも容易に行える。搭載しているAndroidは最新版ではないものの、しかし慣れ親しんだインタフェースで操作することができる。

試してみた際には、子供向けのゲームやYouTube、そしてPowerPointプレゼンテーションなどを行なってみた。結果から言えばFruit Ninjaなどのレスポンスもまずまずだった。またドローアプリケーションへの反応も上々だったと言って良いだろう。但し部屋の明かりを暗くしてみても、Dawn of the Planet of the Apesの予告編ビデオは、あまり綺麗には見えなかった。尚、PowerPointのプレゼンテーションは、Google Playにあるフリーのアプリケーションをダウンロードして試してみた。当然かもしれないが、ノートPCをプロジェクターにつないで行うのに比べれば、もたつきが感じられた。

使ってみればいろいろと不満に感じるところはあるかもしれないが、しかし面白いデバイスであるのは間違いないところだ。HDMI入力も用意されているのでPCやゲーム、あるいはスマートフォンの出力用デバイスとしても利用できる。暗い色調のものを映し出すのは苦手分野であるようだが、明るい感じのアプリケーションなら不満なく表示することができよう。

IndieGogoでの価格は289ドル(早期割引が完了すれば500ドル)となっている。価格的にはiPad Miniの方が安い。多くの人は通常のアプリケーションが問題なく動くタブレットを購入する方を選ぶだろうと思う。表示も壁に映すよりはディスプレイを使う方が綺麗に決まっている。しかし家族向けなどの用途としてとても面白いのではないかと思う。懐かしのボードゲームを遊ぶように、何人かで集って遊ぶことができそうだ。マルチプレイヤーゲームなども面白いかもしれない。

また小さな場所でプレゼンテーションを頻繁に行うようなビジネスユーザーにも役立つデバイスであるかもしれない。プレゼンテーションのたびに神経質にセットアップを行う必要がないというのはメリットだろう。但し、そうしたニーズを抱えた人がどれほどいるのかはよくわからない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


GoogleのChromecastが1歳の誕生日、4億のストリームコンテンツを”キャスト”した

Googleはちょうど1年前の今日(米国時間7/24)、Chromecastをローンチし、そしてこの35ドルのストリーミングスティックはこれまでの365日で目覚ましい進歩を遂げた。機能もどんどん増えてきたが、Googleの今日の公表によると、このメディアプレーヤーはこれまでに、4億件あまりのメディアストリームをキャストしてきた。それらの行き先は、さまざまなユーザのAndroid、iOS、PCデバイス、そしてChromecastを接続したディスプレイやテレビ受像機などだ。.

このデバイスは今では相当国際化し、最近加わったアイルランドを含めて20か国で発売されている。Chromecastを扱っているお店の数は全世界で約3万、これにGoogle自身のGoogle Playデバイスストアも加わる。Chromecastをサポートしているアプリの数も、ローンチ当時に比べるとたいへん多くなり、また一部のAndroidデバイスの画面を映し出す機能も加わった。これまでの累計売上台数は、Googleによると、“数百万台”だそうだ。

Chromecastは、これまでの度重なる改良や機能追加により、本格的なOTTストリーミングデバイスへと育ってきたが、でもその、Androidデバイスからキャストするという特殊な能力は、Android TVにいずれ焼き込まれるわけだから、Chromecast自身は一種の過渡期的なデバイスという位置づけになり、その機能はいろいろなサードパーティのセットトップボックスやテレビ受像機、そしてそのほかのデバイスにも載っていくことになる。GoogleはAndroid TVの成功を大いに期待していると思うけど、そうなればユーザにとってChromecastは不要になり、過渡期としての役目を終える。でもそれまでは、Chromecastほどの機能を持ったアクセサリが35ドルで買えるなんてすばらしいし、しかもGoogleがとても熱心に、中断することなく、その改良に勤しんでいるんだから、なおさらすばらしいと感じてしまう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ChromeのAndroid版ベータは早くもマテリアル・デザインを採用、 シングルサインインでGmail、マップなどが使える

Googleの新しいMaterial Designは大いに可能性があると思う。次世代のAndroid Lでの全面的な採用に先立って、今日(米国時間7/24)、Googleはいち早くAndroid向けChromeのベータ版にこの新デザインを採用し、同時に各種Googleサービスへのシングル・サインインなどのいくつかの新機能を追加した。

シングル・サインインは、一度ChromeでGoogleアカウントにログインすれば、その後ずっと検索、Gmail、マップなどをログイン状態で利用できるのでたいへん便利な機能だ。複数のGoogleアカウントを持っている場合、Chrome内でどのアカウントにも切り替えられる。

GoogleのさまざまなサービスをAndroidから利用する上での手間が大いに軽減されることになったのは良いことだが、同時にChromeでGoogleにサインインした状態でAndroidデバイスを失くせば誰でもGoogleアカウントを自由にできることになる点は注意が必要だ。

もちろんGoogleはセキュリティー強化のためにAndroid Device Managerなどのツールを提供している。全体としてみると、2段階認証を利用している場合は特にそうだが、繰り返し何度もパスワードを入力する手間を考えると、私は多少のリスクの増加は受け入れたいという考えだ。

また新しいマテリアル・デザインによるUIもなかなか見栄えがいい。ホームページはほとんどの飾りが削ぎ落とされてこの上なくシンプルになった。シークレット・モードは最近デスクトップでデザインが変わったが新しいAndroid版もそれに似ている。検索ページも大胆な色使いと画面いっぱいのエレメントというマテリアル・デザインの特長が生かされている。

Android版hromeのベータ版(安定版とは別個のアプリ)は一般公開されており誰でもダウンロードできる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


オンライン語学学習のDuolingoがTOEFLに代わる英語検定をローンチ

今日(米国時間7/22)、無料のオンライン語学学習サービスのDuolingoは、語学能力の検定を行うTest Centerをスタートさせた。 ここで実施される英語運用能力試験(English Proficiency Exam)は受験者の能力を10段階で評価する。同センターは今後、英語以外の言語についても試験を拡張していく。

当面この試験は無料だが、試験結果を多くの企業が求人の際の資格として認定するようになれば、20ドルの受験料を課す計画だ。

TOEFL(Test of English as a Foreign Language)のような英語能力検定はアメリカに留学を希望する学生のほとんど全員が受験しなければならないので、巨大な独占企業と化している。Duolingoは、この独占的な英語検定ビジネスに直接戦いを挑む最初のスタートアップだろう。

TOEFLのような語学検定を受験するのは金がかかり、また時間を食う。私は今週、Duolingoのファウンダー、Luis von Ahnにインタビューしたが、「〔TOEFLなどの〕受験者の多くは遠く離れた開催都市まで旅行しなければならない。〔グアテマラ生まれの〕私自身、アメリカに留学する際に、TOEFLを受験するために別の国に行かねばならなかった」という。

TOEFLの受験を必要とするのは留学生ばかりではない。多くの大企業が就労ビザの保証人となる前にTOEFLで所定の成績を収めることを要求している。

こうしたTOEFLなどの独占を打ち破るのがDuolingoの目標だ。当初、Duolingoはこうした事業を計画していたわけではなかったが、「自分たちが本当に語学を身につけたことを証明して欲しい」と訴えるDuolingoのユーザーがますます増えてきたのだという。「そこでわれわれは語学検定ビジネスについて調査を始めた。すると現在のプロセスには非常に多くの問題があることがわかった。TOEFLのようなテストを実施するコストはほんのわずかなはずなのに、事実上独占事業であるために巨額の利益が上乗せされている。もちろんそれが独占というものだ」とvon Ahnは語った。

現在の語学検定では不正行為もまた深刻な問題だ。往々にして受験者は見た目が多少似ている替え玉を頼む。また試験監督員が賄賂を受け取って不正を行うこともある。不正防止はDuolingoが検定試験を開発する際にもっとも重視した点の一つだ。Duolongの検定ではパソコンないしスマートフォンのマイクとカメラを通じて音声と映像で受験者を逐一記録する。受験終了後に、Duolingoの監督員が不正がなかったかこの記録をチェックする。このビデオは受験者のデジタル身元証明としても用いられるので、替え玉受験が行われた場合、大学当局は簡単に見破れるわけだ。

この労働集約的な不正防止策がDuolingoの検定ビジネス参入にあたっての最大のコスト要因だった。しかしDuolingoでは、多大の出費となることは覚悟で、試験を無料で実施することにした。この間、Duoling検定の普及と、これを資格要件として採用する大学、企業などのパートナーの獲得に務めるという。

現在、Ahnが准教授を務めるCarnegie Mellon大学が、Duolingoと協力して語学能力の検証手法の改良について研究を行っている。AUniversity of Pittsburghの研究によると、Duolingoのテストの成績はTOEFLの成績ときわめて高い相関を示しているという。しかしDuolingo検定の有効性が多くの大学に認められるようになるまでにはまだ少々時間がかかるだろう。

Duolingoはまたオンラインの請負業務仲介サービス、oDeskと提携し、求職者のプロフィールにテスト成績を表示している。またLinkedInも、Duolingのテスト成績を詳細プロフィールに表示することに協力している。

テスト受験のためのモバイル・アプリは、現在Android版ウェブ版のみだが、iOS版も開発中で、Ahnによれば9月には公開される予定だという。

〔日本語版〕 この4月にイギリスでTOEFL試験での組織的不正が発覚し、TOEICでのイギリスビザ、取得不可に TOEFLもダメになるという事件があった。この記事にあるように個別にビデオ記録が残るオンライン試験の方が不正が困難となるかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


今のアプリビジネスは、その大多数が持続不可能だ

アプリストアの店頭に並ぶモバイルアプリケーションは、衰えを知らぬ勢いでますます増え続けている。しかし実際には、その多くが、持続可能なビジネスではない。今朝(米国時間7/21)発表された報告書によると、iOSデベロッパの半分(50%)とAndroidデベロッパの半分以上(64%)が、“アプリの貧困ライン”以下で操業している。アプリの貧困ラインとは、アプリの月間の売上が500ドルであることだ。

この、VisionMobileの2014Q3 Developer Economics(デベロッパ経済)報告書は、モバイルアプリのデベロッパに対する大量のオンラインアンケートと面接調査の結果をまとめたもので、全体としての調査対象数は世界137か国の10000名以上のデベロッパ、調査機関は4月と5月にまたがる5週間だった。

モバイルアプリのデベロッパにとって、自分のアプリを見つけてもらい、ダウンロードしてもらい、実際に使ってもらうことが、まず難関だ。そのことは前からよく知られているが、それを表す数字を実際に見ると、その厳しい状況がより一層分かる。“1%”という微量な数値は、経済全般を語るときだけでなく、アプリストアの経済を語るときにも重要な役を演ずるのだ。

まず、この報告書によると、1か月に50万ドル以上を売り上げるデベロッパは全デベロッパの1.6%にすぎない。この1.6%が、残る98.4%の合計稼ぎ高の数倍を稼いでいる(下図)。この報告書は、合衆国など先進国の貧困現象になぞらえて“アプリデベロッパにおける中間階級の消滅”を指摘している。そして全世界で約290万のモバイルアプリデベロッパは、

・持たざる者(have-nothings)
・貧困にあえぐ者(poverty-stricken)
・ぎりぎり苦労している者(strugglers)
・持てる者(haves)

の4階級に分類されるのだ。つまり、“持てる者”を除く、ほとんど全員が“何らかの貧困”だ。

持たざる者

上図の円グラフで、濃い赤の24%は、お金を儲けたいけど一銭も儲けていな人たちである。そして明るい赤の23%は、月の売上が100ドルに満たない人たち。この24+23=47%が、持たざる者(have-nothings)と分類されている。

しかしそれでも、iOSを優先するデベロッパが多い。上図円グラフの右にある棒グラフを見るとお分かりのように、持たざる者の比率は、Android 49%に対し、iOSは35%と低い。だから多くのデベロッパが、とりあえずiOSを目指すのだ。

なお、お金を儲けたいと思っていないデベロッパも一部にいて、報告書は彼らを“ホビイスト”とか“探究者”と呼んでいる。

貧困にあえぐ者/ぎりぎり苦労している者

月間のアプリの売上が100ドル以上1000ドル未満の22%(オレンジ色)を、”貧困にあえぐ者(poverty stricken)”と分類している。これが企業の売上なら、デベロッパに給与を払えないだろう。彼らを小分類すると、 100-500ドルが15%、500-1000ドルが7%だ。

持たざる者の47%に100-500ドルの15%を足した62%が、“アプリの貧困ライン”以下の層となり、さらに500-1000ドルの7%を足した計69%が、デベロッパを本業として持続できない層である。

“ぎりぎり苦労している者(strugglers)”は、上図円グラフで草色の部分、すなわち19%の層だ。彼らの月間売上は、1000ドル以上10000ドル未満である。副収入としてまあまあ、もしくは、完全に本業として成り立つ、という人たちだ。ただしこのレベルのアプリは、開発コストと、サーバなどの運用コストが高いものが多いと思われる。

勝者が総取り: 持てる者

アプリの月間売上が10000ドル以上を、“持てる者(haves)”と分類している。iOSデベロッパでは17%、Androidでは9%がこの層である。アプリストアにおける10000ドルの意味を理解していただくために、次の挿話を述べておこう: 合衆国のiOSアプリストアで上位100位までの有料ゲーム(アプリ内購入を含む)は、どれも一日の売上が10000ドル以上である。

ただしこの報告書によると、月間の売上が50万ドル以上のデベロッパは、全体の1.6%にすぎない。しかもその中には、月商数千万ドルという水準のデベロッパもいる。その次の、10万-50万ドルの層は全体の2%だが、彼らの月商の合計は、残る96.4%のデベロッパの全月商を合わせた額よりも大きい。

報告書は、こう述べている: “アプリビジネスの50%以上は、現在の売上では持続不可能である。この50%以上の中に、持続を志向しないパートタイムデベロッパは含まれていない。長期的には60-70%のデベロッパが持続不可能と思われ、需要の多いスキルを持つデベロッパは、モバイルアプリ以外の、より将来性のある分野へ移動していくだろう”。

モバイルアプリは消耗品か?

これらの数字に見られるのは、モバイルアプリが大きく売れることの難しさだけではなく、モバイルアプリが消費者だけでなくデベロッパにとっても消耗品であることだ。つまりそれは、長期的に取り組む本格的なビジネスとは、みなされていない。

今日では、モバイルアプリのスタートアップの多くがデベロッパの履歴書のようなもので、買収やM&Aのあとには忘れ去られてしまう。次々とイグジット(出口)があり、毎日のように新しいローンチがあり、中になローンチする前に拾われてイグジットするスタートアップもある。したがってモバイルアプリが作り出す消費者ユーザベースは、アプリをすぐに消え去るものと見なすようになる(Facebookは違うかもしれないが)。

今日のユーザの多くが、アプリを、まるで自分の家のような永住性のある、親しい、そして重要な、コミュニケーションの場とはみなさなくなっている。企業向けのメッセージングクライアントも、さまざまな写真保存アプリも、そしてゲームも、寿命がとても短い。次々と新作が登場し、次々と消えていく。

でも、今の若い消費者には、その前のジェネレーションXやYの世代にない特徴がある。彼らは、恒久性永続性のない、つかの間のメッセージに満足している。自分のソーシャルメディアのアカウントを削除しても平気だ。データの喪失も、それほど気にしない。このグループの消費者たちは、モバイルアプリがますます帯びつつある消耗品的な性格と、しっくりフィットしている。少なくとも現在の消費者アプリのゴールドラッシュが、続いているかぎりは。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GoogleがAndroidソフトウェア開発の無料学習コースを提供、Udacityから

Googleがオンライン学習のUdacityと提携して、無料のAndroidソフトウェア開発コースを提供する。ビデオのほかに、小テストや教材、それにフォーラムも提供される。このコースは”Developing Android Apps: Android Fundamentals”(Androidのアプリ開発: Androidの基礎)と呼ばれ、Androidアプリを作るために必要なもののすべてを、一歩ずつ教えていく。ただし学習者は、プログラミングに関する基礎的な理解をすでに持っている必要がある。

このAndroidコースは、GoogleのDeveloper Advocates〔仮訳: デベロッパヘルパー〕 Reto Meier、Dan Galpin、およびKatherine Kuanが担当し、またフィードバックへの個人的な対応や直接指導が、Udacityの有料コースをすでに受講している先生生徒間で行われる。この事業の目的はまず、Androidの歴史や成り立ちを学んでAndroidをよく知ること、そして過去のプログラミング経験等ではなく、Androidの具体的な知識をベースとしてプログラミングを発想/書けることを目的として、Androidソフトウェアの作り方を教える。

Googleの当然のねらいは、Androidのソフトウェアを作るデベロッパの増員だ。先月行われたGoogle I/Oでの発表が正しければ、今やAndroidはありとあらゆるものを動かすOSになりつつある。だから、Androidで考え、Androidで書くことのできるデベロッパを増やすことは、今後のAndroidの、自動車、テレビ、ウェアラブルなどへの実装が、広い消費者層に普及していくために欠かせない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


インターネットテレビの総据え付け台数は10億台、2018には20億、Googleは二股デバイスAndroid TVで市場支配をねらう

Strategy Analyticsによる最近の調査報告によると、インターネットテレビの世界中の据え付け総台数は今や10億台を超えている。ここでの‘インターネットテレビ’という用語は、狭義の、インターネット接続機能のあるテレビ受像機だけでなく、Apple TVのようなセットトップボックスや、インターネットに接続するゲーム機やブルーレイプレーヤーなどもカバーしている。この総台数は4年後の2018年には倍増して20億台に達し、いわゆるスマートテレビが最も多い利用デバイスとなる。

セットトップボックスも成長を引っ張る。そしてGoogleが発表したAndroid TVは、テレビメーカーによる受像機内蔵と、消費者が利用するセットトップボックスの両カテゴリにまたがる。Googleは数年前に発表したGoogle TVがインターネットテレビの初挑戦で、今回は二度目だ。Google TVはSonyなども製品化したが、消費者の反応は鈍かった。そこでインターネットテレビのコンセプトをゼロから再検討したプロダクトが、Android TVだ。

Android TVはコンテンツを最優先し、YouTube、Netflixなどなどお好みのコンテンツプラットホームへのアクセスを消費者に提供する。アプリは二の次三の次となり、ゲームはあくまでもコンテンツの一環となる。しかしAndroid TVが他製品との競合上いちばん意識しているのは、インタフェイスの単純化と、これまでのテレビ受像機と変わらない安易で怠惰な使い方をそのまま温存することだ。

Strategy Analyticsの調査報告では、今のマーケットリーダーはApple TVで、2013年のマーケットシェアが約35%だ。GoogleとRokuが共に10%台だが、報告書は今後のGoogleの伸びを予想している。それはChromecastの成功と、この秋RazerやAsusから出るAndroid TVのボックスがもたらすであろう成長によるものだ。ただし、気軽に買えるお値段であることも重要だが。

結局のところGoogleはGoogle TVとChromecastから多くを学び、学んだことをAndroid TVにつぎ込んだのだ。今後数年間で上げ潮に乗れるかどうかは、価格と使いやすさ、この二点にかかっている。なんか、新しいテレビを買ったらAndroid TVもあった、というインストール努力ゼロの形が、いちばん理想的だ。 Chromecastの人気の原因も、その使い方の簡単さにある。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ここ数日中にAndroidデバイスからChromecast に画面ミラーリングできるようになる

Googleは今年の/Oデベロッパー・カンファレンスでAndroidデバイスからChromecastへの画面のミラーリングをデモした。今日(米国時間7/9)GoogleはすべてのChromecast接続可能なデバイスにこの機能が提供するアップデートを発表した。

これでGoogle CastもAppleのAirPlayなみの機能となる。

画面ミラーリングが可能になると、“Cast Screen”オプションが専用アプリのナビゲーション・メニューに追加される(アプリはGoogle Playストアからダウンロードできる)。Nexusの場合はクイック設定メニューに表示されるので、いちいちChromecastアプリを開く必要がない。

I/OのステージでGoogleはAndroidデバイスに接続したプロジェクターからGoogle Earthを投影するというデモを行っていた。画面ミラーリングはAndroidデバイス上で作動するあらゆるアプリで有効なはずだが、アプリの開発者が必ずしもChromecast互換性をサポートしているとは限らないので、すべてのアプリの画面がミラーリングできるわけではないだろう。

今回のアップデートはベータ版で、Googleによれば、Samsung、HTC、LGその他のメーカーの一部のデバイスにここ数日のうちに提供されるという。Chromecastアプリのバージョンは1.7となる。これは相当に役立つ機能だが、アップデートが全員に行き渡るには少々時間がかかる。しばし忍耐して待て。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Microsoft、Androidタブレット版Officeをベータテスト中

「そうと聞いても驚かない」ニュースがまた一つ飛び込んできた。MicrosoftはOffice生産性スイートをAndroidタブレットに移植しようとしている。

The Vergeによれば、Microsoftは現在OfficeのAndroidタブレット版のプライベート・ベータをテスト中だという。このニュースの掲載後、登録ページは削除されたもようだ。

フル機能のOfficeがAndroidにもやって来るというのはサンフランシスコの朝の霧くらい予測可能な動きだ。今年に入ってMicrosoft自身が開発中であることを認めたし、タッチ操作に最適化されたOfficeはWindows版より先にAndroid版がリリースされそうだという噂も流れている

そういう事情なのでMicrosoftがベータテストを始めたことに驚きがないのも当然だろう。

Office for iPadはMicrosoftにとって大きな成功だった。業界ではiOS版はすでに遅すぎるのではないか、Office 365関連の制限のためにユーザーはiPad版を使わないのではないかと疑問視する声があったが、iOS版はうまく行った。Androidがうまく行かないだろうという理由もまた見当たらない。

ただ私が理解できないのはタッチ優先のWindows版Officeのリリースがなんでこうも遅れているのかだ。

おそらくはこれも最近のMicrosoftのモバイル優先、クラウド優先の大方針の現れなのだろう。Officeは今ではMicrosoft独自のクラウド・ストレージ、OneDriveに大きく依存している。Office for Androidに対する市場の反応がiOS版に匹敵するものになるかどうか注目だ。iOS版Officeは46日間で2700万回ダウンロードされたという。.

今回のニュースに関してMicrosoftはコメントを避けた。

画像:FLICKR USER KENNETH LU CC BY-SA 2.0ライセンス(画像は編集ずみ)

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google: Androidマルウェア漬け説に対し、iOSはこんなに後れてると反撃

AppleのTim Cookは、今月の初めに行われたWWDCで、“Androidはマルウェアだらけの市場を支配している”、と述べて Googleを辱めた。そのとき彼は、分裂状態のオープンオペレーティングシステムは“ さまざまま脆弱性の有毒なごった煮だ”、と書いているZDNet誌の記事を引用した。Googleは今朝のI/Oカンファレンスでこれに反撃し、AndroidとChromeを担当するSVP Sundar Pichaiが、Androidの進歩の軌跡を示すスライドを映写してこう言った: “そのほかのプラットホームが今やってること、ウィジェットやカスタムキーボードなどなどは、Androidには4〜5年前からある”。

Googleのファンボーイズとファンガールズたちは、熱狂した。


Pichaiは一言もAppleという言葉を口にしなかったが、もちろんiOS 8にウィジェットやカスタムキーボードが導入されるという最近の発表を指している。また一方でPichaiは守備にもまわり、AndroidではあらゆるセキュリティアップデートをGoogle Playで強制しているから、ハッカーたちが無防備な犠牲者にマルウェアをいきなり送り込むことはできない、と述べた。

これまで、モバイルをめぐるAppleとGoogleのファイトといえば、iOS=美 vs. Android=パワー、がその枠組みだった。でもこのところAppleはデベロッパに対する柔軟性を拡大しているし、一方Androidは、クロスプラットホームなデザイン言語“Material”でデザインを刷新しようとしている。しかしこの二大オペレーティングシステムは、両社近づけば近づくほど、戦いはダーティーになってくるようだ。“Androidはロボット用だ!”、“iOSは幼児用だ!”、などと。

そしてあの気の毒なWindows Phoneは、ぼくも誰かがからかってくれないかな、と願うのだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


インターネットに依存しないメッシュネットワーキングによるチャットアプリFirechatがAndroidにも対応

Open GardenのFirechatは、AppleがiOS 7で導入したマルチピア・メッシュネットワーキング(multi-peer mesh networking)機能を利用する初めてのアプリケーションの一つだった。ユーザはこれを使って、インターネット接続のないところでも互いに匿名でチャットできる。Androidにはこの機能がないので、Open Gardenは立ち上げ(2014/4)から数週間後に同等の機能を、独自にAndroid向けに提供する予定だった。その時点では、Android機とiOS機がピアツーピアでメッシュネットワーキングするための、方法はなかった。

そして今日(米国時間6/24)行われたFirechatのアップデートで、AndroidiOSユーザが、同じ自前のメッシュネットワーク上でチャットできるようになった。iOS上で着実にユーザ数が増えていたFirechatに、次のより大きな成長の機会が訪れたと言える。

Open GardenがAndroid上に独自に実装した、Appleマルチピアメッシュネットワーキング互換技術について、同社は多くを語ろうとしないが、ピアツーピアのWiFiやBluetoothのパーソナルエリアネットワーキングを利用する、とだけ述べた。Open Gardenはこれまでの2年間、メッシュネットワーキングに関する技術と知識を内部的に開発し蓄積してきているので、どこかのサードパーティの技術を利用したのではないことは、確かだろう。

Open Gardenの営業とマーケティング担当VP Christophe Daligaultによると、今同社はSDKを制作中なので、やがてサードパーティのアプリがFirechatとOpen Gardenの技術を利用できるようになる。

どうやらねらいは、WiFiやセルラーネットワークに加えてサードパーティのアプリケーションがインターネットへの流入ランプを提供する、ということらしい。つまり、完全に自前のメッシュネットワークの中でも、その中の誰かを利用すれば“外の世界”(インターネット)につながる、というわけだ。問題は課金の方法だが、Daligaultによれば、それはSDKの立ち上げまでに決める、ということだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


I/O 2014開催近づく―Googleデベロッパー・カンファレンスのテーマはデザインとウェアラブル

今年もGoogleの大掛かりなデベロッパー・イベントの開催が近づいてきた。多くの読者がこの2日にわたるイベント〔日本時間6/26-6/27〕で何が発表されるのか興味をお持ちだろう。

今年のGoogleはアプリのデベロッパーだけでなく、デザイナーやマーケッターにもGoogleの戦略に関する詳細な情報を伝えようと力を入れているようだ。しかし一般エンド・ユーザーに直接関連する発表も数多く用意されているらしい。

Android Wear

事情に通じた情報源によれば、今年のI/Oの重要なテーマの一つはGoogleが今年3月に発表したAndroid Wearだという。このプラットフォームはスマートウォッチなどウェラブル・デバイスのためのAndroid OSの拡張機能だ。

メーカー数社がAndroid Wearを利用したスマートウォッチをデビューさせようとしている。なかでもMotorolaとLGはこの夏にMoto360 とLG G Watchをそれぞれローンチさせると発表している。暦の上ではすでに夏だから、I/Oでこれらのプロダクトが正式にお披露目されるのはまず間違いない。同時にAndroidWearの詳細についても多くのことを知ることになりそうだ。

Android車載システム

Appleは今年に入ってiOSの車載システム、CarPlayの普及に大いに力を入れている。当然、Googleも独自の車載モバイル・システムでAppleにに対抗してくるはずだ。1月に概要が発表され、GM、Audi、Hyundaiと提携しているものの、Android車載システムについてはまだ具体的な情報がほとんどない。しかし今年中にいくつかの新車種に搭載されるという。

GoogleはこのAndroid車載システムについて近く大規模なプレスイベントを計画しているらしい。

Android TV、ホームAndroid

今年、GoogleはIoT〔モノのインターネット〕などを通じてAndroidを通常のモバイル・デバイス以外の分野に拡張することに全力を挙げている。Goolge TVなどがその一例だが、Android TVプロジェクトも進行中といわれる。これもI/Oで発表されるかもしれない。

Android TVはGoogle TVとは異なりアプリ自身の機能よりもコンテンツに主題があると言われている。ただし具体的な内容はまったく分かっていない。Googleは最近子会社のNestを通じてDropcamを買収した。Nestは急速にホーム・オートメーションのハブに成長しつつある。Nest関連の発表もあるだろう。同時にGoogleのプラットフォームを利用したサードパーティーのプロダクトの紹介もあるかもしれない。

Android 5.0

Androidの新バージョンが今回のカンファレンスで発表される可能性は低いかもしれないが、それがどんなものになりそうかヒントがつかめるかもしれない。最近報じられたQuantum PaperはAndroidアプリに新しい統一的UIを導入しようとする野心的なプロジェクトで、Polymerは再利用可能なそのインターフェイス要素だという。

Quantum PaperとPolymerはAndroidアプリばかりでなく、iOSやGoogle独自のハードウェアも含めたさまざまなデバイスのインターフェイスの新しいデザイン・ガイドラインとなるようだ。今年、Googleはデザインの改良と統一化に全力を挙げるものとみられる。

デベロッパーの再定義

当然ながらソフトウェアのデベロッパーを中心とするものの、Googleは今年のI/Oではターゲットしてデザイナーやマーケッターにも重点が置かれるようだ。つまりアプリを開発して流通させるプロセスに関わる人々全てを対象とするということらしい。

われわれは現地取材を行い、ライブ・ブログも含めて報告する予定だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Fire Phoneは、Maydayサービスを通じて新機能を説明できる

Amazonは、今日(米国時間6/19)発表したFire Phoneに、Mayday機能を塔載した。Maydayサービスは、ワンタッチでカスタマーサービス担当者につながり、ビデオチャットで話したり、端末画面を遠隔操作して使い方を直接教えてもらうことなどができる。サービスは24時間利用可能で、担当者は15秒以内に応答する、とAmazon CEO Jeff Bezosが壇上で語った。

Maydayは、Fire Phoneのあらゆる画面で、画面トップのプルダウンメニューから利用できる。iPhoneやAndroid端末で通知を見るのと同様だ。MaydayはAmazonにとって極めて重要なシステムであり、最近同社はKindle Fire HDXタブレットにおける同サービスの利用データを公表した。それによると、カスタマーサービス担当者は、通常10秒以内に応答したという。これは、一般的なカスタマーサービスで、人々がどれほど待たされているかを考えると、魔法に聞こえる。

Maydayは、端末所有者全員に無料で提供されるが、そのコストは端末を保有するコストに含まれるかもしれない。AT&Tは、最低価格の32GB版を199ドルで販売する。これは、一流Androidメーカーの代表機種やApple iPhoneの発売時の価格とほぼ同等だが、紙の上で見る限り内部スペックは、現在のGalaxy S5やHTC One等よりも、昨年のAndroid代表機種に近い。

Fire Phoneには、Maydayが必要かもしれない。独自の3Dシフト機能は、通常のスマートフォンとは大きく異なり、商品をその場で識別できる専用のFireflyボタンもある。これらは、スマートフォン利用者に馴じみのある機能ではないため、新規利用者が不自由なく操作するためには、説明が必要になるに違いない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Samsungが長年の”感動のないタブレット”を終わらせるために驚異的なハイスペック機Galaxy Tab Sを発表

Samsungがこのほど発表した新しいタブレットの系統は、同社がこれまでの数年間出し続けてきた、平凡で感動のないタブレットに別れを告げようとするものだ。今回登場したGalaxy Tab S系列は、ニューヨークで今日(米国時間6/12)行われた特別な発表イベントでベールを脱いだ。発売は7月で、8.4インチ(399ドル)と10.5インチ(499ドル)の2機種、色は白とチタンブロンズ、LTE対応モデルも近く出る。

この新機種Tab Sが誇るSuper AMOLEDのスクリーンが、今回のショウのスターだ。ユーザが今何をしているかで設定が変わる(最近のテレビのように)。色の表現がリッチになり、コントラストも視野角も良くなり、全体的に黒はより深く、白はより純白になった。画面の解像度はなんと2560×1600で、HDを上回る。テキストを読んでるときなどは彩度がソフトになり、超大作映画では高彩度に戻る。

あっと驚く新しいスクリーンと並ぶ、そのほかの受けねらい要素は、Tab Sの物理仕様だ。まず、厚さが6.6mmでiPad minの7.5mmよりも薄い。重量は8.4インチのバージョンがわずか10オンス、10.5インチはそのまま比例的にスケールすれば16オンスぐらいのはずだが、実際は11オンスだ。

そのほかのハードウェア的機能としては、指紋スキャナー(一人三つまで)、PayPal対応のモバイル決済、リアカメラ8mp、ビデオチャット用のフロントカメラ2.1mp。プロセッサは1.9GHzクァド+1.3GHzクァド=オクタコアのSamsung Exynos 5、オンボードRAM 3GB、内蔵ストレージ16GB、 microSDカードで128GBまで対応。 カバーはふつうのと、ブックカバースタイルの2種類。いずれもタブレット本体にファスナーで固定できる。

ソフトウェアの目玉は、Galaxyスマートフォンで導入された音楽ストリーミングサービスMilk Musicの特製バージョン、スマートウォッチやスマートフォン上のファイルを見つけて共有するQuick Connect、GalaxyデバイスやPCとの間で画面を共有したり電話を転送できるSideSync 3.0などだ。

以上見たように、これらはSamsunのタブレット製品としては正統派のアップグレードだが、これまではあまり劇的なデザイン変更がなかった、とぼくは記憶している。今回も要するに実体がAndroidだから、iOS〜iPadの成熟したソフトウェア環境と比べることはできない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


MetalによってモバイルゲームにおけるiOSの優位性がさらに高まる

昨日のWWDCでは2時間のキーノートで大量の発表が行われたが、その中にゲームデベロッパ向けのものが3つあった: SceneKit、SpriteKitの新しいファンクション、そしてiOS上のハイエンドゲームのパフォーマンスを大幅に上げるMetalフレームワークだ。中でもMetalは、AndroidというOSの性格上、Googleには逆立ちしても真似できないものだ。

Metalはデベロッパに、OpenGLよりも“もっとメタル(metal, 金属==ハードウェア)に近い”一連のファンクションを与える。OpenGLはいわばグラフィクスの標準ライブラリとして、iOSだけでなく、MacもAndroidもMicrosoft以外のゲーム機も使ってきた。しかしデベロッパがMetalを利用すると、グラフィクスのハードウェアをダイレクトにコントロールでき、システムのオーバヘッドが少なくなるためパフォーマンスはより高速になる。

ただしMetalは、グラフィクスのパフォーマンスをぎりぎりまで上げたいというデベロッパにしか、あまりメリットはない。しかもゲームのデベロッパたちも今では“ゲームエンジン”をベースに仕事をすることが多く、MetalのようなAPIを直接使って低レベルのグラフィクスコードを毎回一から書くことは、あまりない。だからデベロッパが関心を向けるのは、MetalでもってiOSゲームの、どこがどう変わるのか、という点だ。

実はゲームエンジンの制作者たちはすでに、Metalを利用するエンジンを作り始めている。昨日は、Unity3DのレンダリングのグルAras PranckevičiusがTwitterのツイートで、同社のエンジンにMetalを組み込むことによって“うちの3D APIの最速のポートが出来上がった”、と述べている:

[AppleのMetalで遊ぶのはとっても楽しい。3D APIのこれまでで最速のポートになった。]

iOSデベロッパでスタートアップコンサルタントでもあるNat Brownはブログで、iOSのMetalの性能にはかなわないからAndroidでは新作ゲームが作られなくなる、ということはない、と指摘している。なぜなら、Metalの利用はiOS独自のツールの利用を意味するから、クロスプラットホームな開発を志向するゲームデベロッパは最初から手を出さないだろう、というのだ。

でも、デベロッパではなくゲーマーたちは、いち早く、Metalベースのゲームのグラフィクスの素晴らしさに、気づき始めるだろう:

しかし、Metalに飛びつくきわめて高度なプログラマたちは、ゲームエンジンやフレームワーク、モバイルゲームの95%、いや99%で使われているツールチェーンをメンテしている人たちだ。Unity3DUnreal Engineなど数社がiOSとAndroid両方のモバイルゲームを支配しており、これまでは両プラットホームとも、OpenGL ESの比較的共通のコアをターゲットにしてきた。

そのため、Metalのおかげで大量のデベロッパがiOS国へ移民する、ということはありえないだろう。今ではデベロッパは、APIのレベルではなく、エンジンやフレームワークなどの高級なツールを使って仕事をしている。しかしMetalがiOSのパフォーマンスを高めることによって、ユーザやゲーマーたちの大量人口移動を起こすことはありえる。

Metalフレームワークと同様のものは、ほかのプラットホームにもある。AMDのグラフィクスチップ上のMantleや、MicrosoftのWindowsやXboxプラットホーム上のDirectX 12などだ。ただしAMDもMicrosoftも、これらのフレームワークを核とするエコシステムを完全にコントロールしていないから、状況は複雑であり、特定のハードウェアを対象とする最適化も、それほど徹底できない。

たとえばAMDはとても多様なグラフィクスコアを作っていて、それらが、PCハードウェアのほとんど無限ともいえる構成において利用されている。またDirectXも、CPUやRAM等々の無限の多様性に加えて、グラフィクスチップの多様性にも対応しなければならない(AMD、nVidia、Intel等々)。

つまりこれらのフレームワークは、Appleにできるほどのレベルでは、特定のハードウェア向けの最適化ができない。AnandtechのRyan Smithが、今朝(米国時間6/3
)、こんなことを書いている:

これまでの低レベルAPI、たとえばAMDのMantleやMicrosoftのDirectX 12は、前者は他社のCPUやOSも顧客にしなければならないハードウェアベンダのAPIであり、後者はサードパーティのCPUやGPUに対応しなければならないOSベンダのAPIだ。これらに対して、Appleの羨ましい立場とは、単独かつ自力で、完全に垂直なエコシステムを築けることだ。Appleは、CPUも、SoCの構成も自社製、OSも自社製だ。GPUは他社製だが、これも過去7年間Imagination TechnologiesのPowerVRを独占的に使っていて変える様子もない。

iPhone 5sもiPad AirもiPad miniも、すべて、同じA7のSoCを使っている。今年の機種はA8を共有するだろう。Metalは一連のハードウェアに対して同一の最適化が可能であり、多様なモバイルデバイスの上で同じゲインを稼げる。

Androidハンドセットの多様性にはそれなりのアドバンテージがあるが、多様なメーカーの多様なハードウェアに対して、GoogleがMetalと同レベルの最適化(==特定単一のハードウェア固有の最適化)を図ることはありえない。今後、スマートフォンの進化に対するゲーマーたちの期待が、ますます欲張りになってきたとき、Metalによってゲームの世界がどう変わるか、それが見ものだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


新Androidフォン、OnePlus Oneのコストパフォーマンスは驚異的―299ドルでGalaxy 5に迫る

OnePlusはスマートフォン製造に乗り出したユニークなスタートアップだ。最初の製品はAndroidベースのOnePlus Oneだ。ネーミングとしてはいささか繰り返しが多いのが多少気になるが、デバイスとしては立派なものだ。アンロックでわずか299ドルという価格を考えれば驚くべきコストパフォーマンスといえるだろう。Nexus流の低価格高性能スマートフォンを製造できるのはGoogleに限ったことではないという証明だ。

スペック(今回レビューしたモデル)

  • MSRP: $299
  • 5.5インチ、1920×1080ディスプレイ
  • 16GB
  • クオドコア 2.5GHz、3GB RAM
  • LTE、802.11ac Wi-Fi

メリット

  • 低価格、高機能
  • デフォールトで高度のカスタマイズ可能

デメリット

  • 筐体がかさばる
  • カスタマイズには知識が必要

デザイン

サイズはGalaxy Note 3よりやや小さい。むしろマット仕上げの裏側などはNexus 5に似ている。ボディー上部と下部の金属のヘリはわずかに突起して画面を保護している。大型スマーフォンの中ではデザインは最近のベストだと感じた。

パフォーマンス

OnePlus Oneのパフォーマンスはこの価格帯の製品とは比べ物にならないくらい優れている。RAM、CPUともにSamsung Galaxy S5 やHTC One (M8)クラスだ。しかも価格はこうした高級機の半値以下だ。 また実際にスペックから期待されるとおりの作動をする。

当初のベータテスト機には表示に多少の問題があったがOnePlusはソフトののアップデートで素早く解決した。OSはAndroidのフォークの一つ、Cyanogenを用いている。このためユーザー体験は余計なものを含まず、しかもカスタマイズ性が高い。またパフォーマンスも優秀だ。

ソフトウェア

Cyanogenはサードパーティーのスキンへの交換など数多くのカスタマイズ・オプションを提供している。 残念ながらデフォールトのスキンのデザインはひどいものだが、それを使い続ける必要はない。KitKat風のスキンに交換するのもごく簡単にできる。スキン変更のために特別の許可設定をする必要もない。

OnePlusの設定画面を開くと、カスタマイズできる範囲が非常に広いのに気づく。ロックスクリン、通知バー、ホームスクリーンなど数多くの要素がカスタマイズ・メニューに表示される。メニュー、サブメニューやスイッチ、チェックボックスなどがずらりと並んでいて、そういうものをいじるのが好きなユーザーには遊園地だろう。しかし普通に動けばいいと考えている普通のユーザーにはいささか手にあまるかもしれない。それだけにOnePlusはコアなAndroidファンにはNexusデバイスよりもさらにアピールすると思われる。

ディスプレイ

OnePlus Oneの優れた点は数多いが、その中でもディスプレイは特筆ものだ。このサイズの筐体に、この価格でこれほど高品質なディスレプイを装備できたのは驚異的だ。5.5インチのディスレプイは404ppiで、通常の使用距離からはいくら目を凝らしても個々のピクセルは見えない。

テキストのレンダリングは完璧だし、写真や映画を見るのも快適だ。ただしでフォールトのアイコンにはこれほど高機能なディスレプイには似つかわしくない解像度の低いものがあるのは気になる。

結論

OnePlus Oneは不可能を可能にした製品といってもオーバーではない。フラグシップモデルなみのデバイスを中級機の価格で提供するという難事業に成功している。バッテリー寿命も必要な程度に確保されている。カメラはNexus5よりはずっと良いが、Galaxy S5とiPhoneのレベルにはまだ及ばない。しかし低価格、高性能というメリットの前にはさささいな問題だろう。ともかく高級機の半額以下でほとんど同等の機能を実現したことには驚かざるを得ない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Googleマップがメジャー・アップデート―乗換案内、ナビ情報が強化され、Uberを統合

GoogleマップのiOS版、Android版アプリがメジャー・アップデートされ、カーナビでは詳しい道路情報が追加され、交通機関の乗り換え案内も強化されるなど多くの新機能が提供されている。

その中で目立つのはUberを経路検索のオプションに取り込んだことだ。UberアプリをインストールしているユーザーがUberのサービス提供地域で公共交通機関、あるいは徒歩で経路検索をするとオプションにUberが表示される。およその所要時間も表示され、ワンタッチでUberアプリが立ち上がる。

Googleが特定のスタートアップのサービスに大いに目立つ形でお墨付きを与えたことは興味深い。実はUberはGoogle Venturesの重要な投資先だ。やはりそれでUberをひいきしたのではないかという印象もないではない。もっともGoogleはGoogle Venturesの運営はGoogle本体とは独立していると常に主張している。

もちろん、これ以外にも多くの新機能がある。モバイル版のマップはナビ機能を使っている場合、従来より詳しい道路情報を表示するようになった。

トップのグリーンのナビゲーション・バーには道路名、曲がる方向、そこまでに距離の他にレーン情報が表示される。また左下に次の次に曲がる方向が「その先」として情報される。後日の利用に備えてオフライン・マップを事前にダウンロードしてカスタムリストで管理することもできるようになった。

またローカル情報検索では、店舗等の営業時間、価格帯、格付評価などの条件での絞込ができる。レストランを探す場合など、いちいちアプリを切り替えないでも詳しい情報が得られるのは大いに便利だ。これでGoogleマップはいちだんとYelpに近づいてきた。

また公共交通機関を利用する場合は、別経路のオプションが一覧表示され即座に切り替えができる。発車時刻、到着時刻を始め詳しい乗り換え案内情報が表示されるだけでなく、次発のバスや電車の時刻も表示される。

また一度Googleマップで検索した場所はユーザーのアカウントに記録され、サインインすればいつでも後から呼び出すことができる。観光地、名所旧跡など一部の場所ではストリートビューで屋内の画像を見ることができる。

以上のように、今回のモバイル版のアップデートは大掛かりなものとなったが、もっとも興味深いのはやはりUberとのタイアップだろう。はたしてGoogleは将来UberのライバルであるHailoやLyftもオプションに加えるのか、Uberだけを推薦するのか、対応が注目される。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


インターネットサービスを「繋げて」使うIFTTT、より「自由」なAndroid版がついに登場

Internet上のサービスを繋いで処理を自動化するIFTTTのAndroid版が登場した。そしてこのAndroid版、iOS版と比較するとよりOSレベルの連携が見られるようだ。もちろんこれはAndroidの「レッセフェール」の方針によるものだ。すなわち、アプリケーション側からOSの機能をいろいろと操作しやすくなっているのだ。

IFTTTのAndroid版の登場は、多くの人にとっては予想よりもはるかに長くかかったのではないだろうか。IFTTT自体、間もなくリリースされるはずだという噂に対し、肯定的な様子をみせたこともあったが、これまでは結局「偽情報」となってきていた。CEO兼共同ファウンダーのLinden Tibbetsに、技術的な問題なのか、それともAndroid版に向けたリソースの問題だったのかを尋ねてみた。

「問題はリソースにありました」との回答だった。「シリコンバレーでは、どうやらAppleないしiOSアプリケーションを開発したいという人が多いようです。iOS版に向けるのと同じような熱意をAndroidアプリケーション開発に向けている人というのは探すことが難しいと感じています。もちろん、そうした状況は変わりつつはあります。IFTTTでも幸運に恵まれ、Android世界の中で生きているようなJordan Beckと出会うことができたのです」。

Appleの制限的な姿勢もある中で、IFTTTは非常に便利なツールとして広まっていった。iOS 7を搭載するiPhoneやiPadで便利に使ってきた人も多いことだろう。そしてこの度、Nexus 5で使ってみたが、大画面にも非常に馴染んでいて使いやすかった。iOS版にあった機能はほぼそのまま踏襲されており、Androidの自由さを活かした機能実装もなされている。

「Androidアプリケーションでは、ボリュームコントロールやWiFi、壁紙などのデバイスレベルの操作も行えます。電話履歴やSMSログなどを利用することもできるようになっています」とTibbetsは言っている。iOS版ではSMSを送ろうとすれば送信元が「IFTTT」という名前になってしまっていたが、Android版では自ら送るのと同様なスタイルでSMSを送信することもできる。「Android版では、特定のイベント発生時にメッセージをある意味で共有するような“インテント”という仕組みも用意されています。こうしたものを活用して、Android専用のレシピなどが急速に登場してくるだろうと期待しています」とのこと。

レシピ共有用のチャネルで、Android専用のものとしてDeviceにも注目したい。WiFiに接続したり切断した際に、壁紙を変更したり着信のベル音の大きさを変更するようなことができる。他にもlocation、notification、phone call、photo、あるいはSMSなどといったチャネルがある。Android特有の機能を活かして可能性を探るレシピが多く登録されている。

仕事が終わったときに奥さんにメッセージを送るときにも、他のサービスを介さずに、直接送ることができるようになった。また、かかってきた電話をとらなかったとき、PhillipsのHueライトを赤くして注意を促すといったレシピもある。また、留守番メッセージが入ったのに直ちにチェックしなかった場合に、メッセージの送り主にSMSを送るというものもある。

IFTTTのAndroid版ではiOS版やウェブ版のものに、いろいろと面白い機能が付け加えられているようだ。Androidの「自由さ」を活用することで、IFTTTの可能性がどこまで広がるのかということを感じさせてもくれる。アプリケーションはこちらから入手することができる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


スマートフォンの新進スタートアップOnePlus, CyanogenMod搭載でカスタマイズの自由を強調

スマートフォンは機種によってどれも他と違う性格を持っているが、今度出たOnePlus Oneは(HTC OneのOneと混同しないこと)、仕様的にはもっとも高価格帯に属するスマートフォンと肩を並べつつ、しかしお値段的には彼らよりも広い客層をねらっている。OnePlus Oneは白の16GBバージョンが299ドル、黒い64GBが349ドルで、5月半ばに発売される。より魅力的なスペックと、より買いやすい価格でNexusキラーをねらっており、CyanogenModの搭載によりユーザ体験のカスタマイズの幅が大きいことが特長だ。

OnePlus OneのプロセッサはSamsung Galaxy S5と同じSnapdragon 801 2.5GHzクァドコア、RAM 3GB、5.5インチ1080pのIPSディスプレイをGorilla Glass 3が保護、Sony製13MPのリアカメラは4Kのビデオも撮影可、フロントカメラは5MPだ。バッテリーは3100mAh、デュアルバンド802.11ac WiFi、Bluetooth 4.0、さらにGSM、WCDMA、そしてLTEに対応。

〔ここにスライドが表示されない場合は原文を見てください。〕

電池が交換できない、microSDカードのスロットがない、など不満もあるが、OSにCyanogenModを採用していることは、それだけでもおもしろい。OnePlusのファウンダPeter Lauは元OppoのVPで、Oppoの旗艦機N1にこのAndroidフォークを搭載した張本人が彼だ。Oneの背面には、OnePlusのマークと並んでCyanogenのロゴが彫られている。ありとあらゆるカスタム化が可能、オープンなアクセス、ROMをフラッシュできる、SMSの暗号化、などが最初からサポートされている。

5月半ばにローンチされるのは、オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、香港、イタリア、オランダ、ポルトガル、スペイン、台湾、イギリス、そしてアメリカ合衆国だ。今のスマートフォン市場で新興企業が先頭集団に食い込むことはきわめて困難だが、この製品に込められた同社の主張には力が感じられる。どれだけの消費者が、今の快適なOEM製品を捨てて新しい冒険を楽しむか、それを見守りたい。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))