WeWorkが非公開で上場申請書を提出、推計収入2030億円、赤字は2120億円

WeWorkを運営するThe We Companyは、米国証券取引委員会(SEC)に上場申請書を非公開で提出したという情報をプレスリリースで確認した。

ニューヨークタイムズの報道によれば、同社がSECに最初に書類を提出したのは昨年12月だという。

今年1月までに、WeWorkは株式と借り入れを併用して470億ドルの会社評価額で総額84億ドルの資金を調達している。ユニコーン(10億ドル企業)を多数生んでいるテクノロジー業界でもAdam Neumann氏とMiguel McKelvey氏が2010年に創立したWeWorkのような100億ドル級はさすがに数が少ない。同社への大口投資家はソフトバンク・ビジョン・ファンドで、昨年11月には30億ドルの出資を受けた。最近ソフトバンクは株式の過半数の取得を目指したが、最後の瞬間に見送っている。

WeWorkの収入は2017年の8億8600万ドルから 2018年には18億ドルへと倍増した。同時に純損失も19億ドルという天文学的数字になった。株式上場を目指す会社として魅力を増すような数字ではない。もっともUberも成長が鈍化している中で株式上場のためのロードショーを各地で開催中だ。WeWorkの財務に関する情報を Crunchbaseから拾ってみると次にようになる。

  • 2017年の収入は8億8600万ドル
  • 2017年の純損失は9億3300万ドル
  • 2018年の収入18億2000万ドル(105.4%アップ)
  • 2018年の純損失は19億ドル(103.6%アップ)

つまり収入に対する赤字の率は変わっていない。ただしAxiosによれば、2018年のWeWorkの入居率は90%であり、登録メンバー数も116%アップして40万1000社となっている。

WeWorkはシリコンバレーのスタートアップの価値がインフレ評価される典型としてよく取り上げられる。WeWorkの本質は不動産賃貸業だ。マーケットと出資者に永続可能なハイテク企業であると納得させるためには膨大な額の投資を続ける必要がある。

WeWorkの主要株主はソフトバンク、Benchmark、T. Rowe Price、Fidelity、ゴールドマン・サックスなどだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ホテル予約サービスの5600億円企業OYOが日本でソフトバンクとの合弁事業を発足

Airbnbから大型投資を受けたことで話題になったインドの宿泊ネットワーク、OYOが日本に進出することを正式に発表した。これは大株主である、ソフトバンクとの合弁事業となる。昨年のOYOの10億ドルのラウンドはVision Fundがリードした。 OYOは中小規模のホテルを中心とする宿泊施設のレンタルとリースのネットワークをアジア全域で展開している。

合弁事業の財務の詳細は発表されなかった。TechCrunchの取材に対し、OYOは回答を避けた。

OYOはインドでスタートし、当初は地元の格安ホテルの予約サービスだったが、その後、中国、マレーシア、ネパール、英国、アラブ首長国連邦(UAE)、インドネシア、フィリピンに事業を拡張した。中でも中国ではOYOの宿泊ネットワークにはインド本国の2倍の施設をリストアップするという成功を収めている。

同社の成長はこうした地理的なものにとどまらず、格安ホテルのロングテールネットワークから幅広いホスピタリティーサービスへとビジネス自体も進化を遂げている。事業内容は中小ホテル、個人所有の家やアパートのレンタルを中心としているが、特にインドでは結婚式場、ホリデイパッケージ、コワーキングスペースの提供まで幅広いものとなっている。コア事業の宿泊サービスはホテルチェーンの部屋のレンタルと物件のリースのミックスだ。当初格安の部屋を探せることがセールスポイントだったが、現在では出張客にも対応している。

日本での事業は OYOの創業チームの一員というPrasun Choudharyだ。これまでOYOはまず進出先地域の中小の独立系ホテルあるいはホテルチェーンの所有者にアピールしてきた。利用者側からみると、格安から中程度のホスピタリティーを探す国内外の旅行者が主なターゲットとなっている。ホスピタリティーというのはOYOのファウンダー/CEO、Ritesh Agarwal氏(この記事のトップ写真)が宿泊関連サービス全般を指して使っている用語だ。

Agarwal氏はビリオネアで投資家のPeter Thiel氏によるThielフェローの1人に選ばれ、2011年に18歳の若さでOYOをスタートさせた。最初の会社はOravelというAirbnbのクローンだったが、すぐに事業内容をピボットさせて社名もOYOとなった。同社は合計15億ドルの資金調達に成功しており、現在の会社評価額は50億ドル前後だ。

ソフトバンクはこれまでもビジョン・ファンドの投資先企業の日本上陸を助けてきた。これにはコワーキングスペースのWeWork、中国のタクシー配車サービスの滴滴出行(Didi Chuxing)、インドのオンライン支払サービスのPaytmなどが含まれる。

【訳注】今回発表された事業はOYO Hotels Japanだが、TechCrunch Japanでは3月末にOYO Life Japanの短期賃貸事業について報じている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

衛星打ち上げ成功でOneWebが約1400億円を調達、宇宙ネット構築へ大きく前進

宇宙インターネットのスタートアップ、OneWebは12.5億ドル(約1400億円)のベンチャー資金を調達することに成功した。先ごろ同社は衛星6基の打ち上げに成功し、いよいよミニ衛星の大量生産に乗り出すことが可能となった。OneWebは世界規模でまったく新しいインターネット接続レイヤーを構築する野心的な計画を進めている。

OneWebは第1陣として650基前後のミニ衛星を利用して全世界をカバーする新しいインターネット網を建設しようとしている。さらにその後数百基を打ち上げてカバー範囲と通信容量を拡大する。当初のスケジュールからはだいぶ遅れているが、これは宇宙関連の事業では珍しくない。しかし2月末の衛星打ち上げの成功により、衛星の大量生産とその運営という次の事業段階に進む準備が整った。

CEOのAdrian Steckel氏はプレスリリースでこう述べている。

最初の6機の衛星の打ち上げが成功し、Airbus(エアバス)と共同で建設中の画期的な衛星製造施設も完成に近づいている。ITUでも電波帯域の優先割り当ての確保が間近だ。また最初の顧客確保にも成功しつつある。OneWebは計画と開発の段階から実施、運用の段階へと大きく進んだ。

しかし、低軌道であっても大量の衛星を投入するには巨額の資金が必要となる。OneWebの衛星は1基あたり約100万だ。これに打ち上げ費、運用費、人件費などを加えれば10億ドル級のラウンドでもすぐにコストをカバーできなくなるのははっきりしている(同社の調達総額は現在34億ドル)。

もちろんAirbusが開発した独自の効率的な生産システムに移行すれば衛星のコストは下がるだろう。今回のラウンドで調達された資金の一部は衛星製造システムの仕上げにも投資されるはずだ。

現在の計画では、まず十分な数の衛星を打ち上げ(毎月の30基程度が必要)て、来年接続をデモするという。続いて2021年には限定的な商用サービスを開始する。OneWebはすでに最初の顧客としてTaliaを得ている。同社はアフリカと中東をカバーするテレコム企業だ。

もちろん、OneWebには多数のライバルが存在する。一番よく知られているのはSpace Xだろう。同社は数千のミニ衛星で世界をカバーすることを計画している。しかし実際に軌道を周回しているのは少数のプロトタイプだけでスケジュールは大きく遅れている。しかも惑星間飛行や火星植民地化といった壮大な計画をあくまで追求するならミニ衛星打ち上げのためにさほど大きなリソースを割り当てることはできないかもしれない。

Swarm Technologiesは超低コストのソリューションを目指しており、Ubiquitilinkは新しい端末技術に注目して既存のスマートフォンに衛星を直接接続できるようにしようと考えている。これは他の衛星通信や地上通信と共存できる可能性がある。宇宙事業には不確定の要素が多々あり、今後どうなるか誰にも分からない。

とはいえ、OneWebは優秀なエンジニアのチームを持ち、競争でもライバルにリードを保っているため、業界には同社に賭ける強力な企業が多数ある。今回の12億5000万ドルのラウンドはローンチ当初からの投資家であるSoftBankがリードし、Grupo Salinas、Qualcommに加えてルワンダ政府が参加している。

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滑川海彦@Facebook

ソフトバンクが中南米に5500億円超を投じる根拠

この記事はCrunchBase NewsMary Ann Azevedoの寄稿だ。

日本のソフトバンクが中南米に50億ドル(約5557億円)を投資すると発表したことを受けて、TechCrunchはラテンアメリカのベンチャー事情に詳しいLAVCA(Latin American Venture Capital Association)の専門家に背景を尋ねた。その結果、この地域にソフトバンクが巨額の投資を行う理由が納得できた(実はTechchCrunchは2017年にもラテンアメリカへの関心が高まっているという記事を掲載している)。

まず数字を見ていこう。中南米のスタートアップに対するベンチャー投資は昨年に比べても大きく増えている。LAVCAのデータによれば、2016年に5億ドルだった2017年には11.4億ドルへと2倍以上に増えた。2018年の数字まだ集計が終わっていないが、LAVCAでは15億ドル以上になるものと予測している。

貸付と投資を合計すると数字はさらに大きくなる。LAVCAでは中南米での合計額は2016年に23億ドルだったものが.2017年で43億ドルになったと考えている。

LAVCAのベンチャーキャピタル担当ディレクター、Julie Ruvolo氏はCrunchbase News対して、「ソフトバンクのファンド組成はこの1、2年のトレンドに沿ったものだ」として次のように述べた。

ここしばらく、外の世界のグローバル・プレイヤーがラテンアメリカに投資する傾向は高まっている。また以前はほとんどなかった1億ドル級の大型資金調達ラウンドが現れてきたのも注目すべき傾向だ。

もうひとつ、投資された資金が向かう先もおおむね予想通りだった。 2017年と2018年上半期ベンチャー投資では各ステージ合計してやはりブラジルが総額の73%を占めていた(201件のスタートアップに14億ドル)。投資件数の2位はメキシコで82のスタートアップが1億5400万ドルを集めている。ただし金額ではコロンビアのほうが多く、23件で1億8800万ドルだった。

以下には最近で目立った大型案件をリストしてみた。

件数でも金額でもフィンテックがベンチャーキャピタル投資の最大のジャンルだった。この市場にも何社かのユニコーンが現れている。ブラジルのライドシェア・スタートアップ、99、コロンビアのRappi、ブラジルのオンライン学習システム、Arco Educação、ブラジルのフィンテック、Stone Pagamentosが企業評価額10億ドルを突破した。

中南米ではこうした活発なイノベーションとそれに対する投資が行われている。こうした情勢にソフトバンクが参加して利益を上げようと考えるのは自然だ。

LAVCAによる資金調達データに含まれる数字はサードパーティーの機関投資家、専門ベンチャーキャピタル、そのリミテッドパートナーによるもので他のタイプ資金調達、ソフトバンクのファンドや国営ファンド、私企業などからの投資は含まれていない。

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国際物流支援のFlexport、SoftbankのVision Fund等から10億ドル調達

サンフランシスコに本拠を置く物流支援のスタートアップ、FlexportはSoftBankのVision Fundがリードするラウンドで10億ドルを調達したことを発表した。同社は5年半前に設立されたスタートアップで、海上、航空双方の分野で国際的物流を助けるフルサービスのフォワーダーだ。

Founders Fund、DST Global、Cherubic Ventures、Susa Ventures、SF Expressなど当初からの投資者はすべて今回のラウンドにも参加している。同社のポストマネー会社評価額は32億ドルとなったという。

最初に記事を掲載したForbesによれば、Flexportには昨年4億71700万ドルの収入があった。これは2017年の2億4480万ドルから大きくアップしている。 同社はこの原因の一つとして、一部の顧客が国際的サプライチェーンを維持するために年間1000万ドル以上をFlexportに支払ったことを挙げている。

Flexportは急激に成長しており、会社概要のアップデートが追いついていないようだ。同社のサイトの会社概要では社員は600人とされているが、CEOのRyan Petersenは、Forbesのインタビューに対して「世界各地の11箇所のオフィスと4箇所の倉庫で合計1066人が働いている」と述べている。

先週、AxiosはFlexportがSoftBankがリードするラウンドで会社評価額30億ドル程度の資金調達を行う交渉を進めていると報じた。

Crunchbaseによると、直近のラウンドは 2018年の4月に実施されており、過去5回のラウンドで3億500万ドルを調達している。

Flexportの当面のライバルは多数のオンライン・フォワーダーだ。これらのマーケットプレイスでは簡単に最安の運送手段を発見でき、運送の予約や追跡をモニターするサービスも提供している。しかしFlexportの本当の目標は、単なるフォワーダーに留まらず、DHL、FedEx、UPSのような巨大ロジスティクス企業と直接対決できるようになることにあるようだ。たとえば2017年末、同社は航空機をチャーターして独自の空輸サービスを開始したことを発表している。Forbesの記事でPetersenが世界4個所で独自の倉庫を保有していることを明かしたのも興味深い。

画像:anucha sirivisansuwan / Getty Images

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SoftBankとアブダビMubadala、新ファンド組成でさらに関係緊密化

日本のテクノロジー・コングロマリット、SoftBankとアブダビの国営ファンド、Mubadalaの関係は以前から密接かつ入り組んだものだったが、これがさらに強化されるようだ。

Financial Timesによれば、 Mubadalaがヨーロッパのスタートアップを支援するために立ち上げた4億ドルのファンドの半額についてSoftBankが出資にコミットしたという。

ベンチャーに投資に関心を持つ読者なら2017年にSoftBankが組成した巨大なVision FundにMubadalaが150億ドルの出資をコミットしたことを思い出すかもしれない。その直後、 Mubadalaはサンフランシスコにオフィスを開設し、同時に初期段階のスタートアップに投資する目的の4億ドルのファンドを組成した。SoftBankはこのファンドにも出資している。

この協力関係は合理的と見られていた。少なくとも理論的には、MubadalaのファンドはSoftBankが通常気付くくより早くシリコンバレーのスタートアップ業界で何が起きているかについて知り、その情報をSoftBankに提供できるはずだ。この動きはまた、MubadalaがVision Fundに投資した資金の動きを監視するにも好都合だ。

しかし今回の欧州向け新ファンドはいくつかの懸念を招いている。Finacial Timesは新ファンドが組成されたタイミングを「異例」と書いている。これはSoftBankの負債が1540億ドルに上る現状を指している。またFTの情報源は新ファンドは「SoftBankのテクノロジー投資が増大することによってMubadalaのVision Fundへの影響力も増大する仕組みであることをはっきりさせた」と述べている。

そうではあってもSoftBankにはアブダビとの関係をますます深める以外選択肢はなかったようだ。SoftBankの孫正義CEOは、今月これに先立って、「Vision Fundは990億ドルの資金のうち500億ドルをすでに投資している」と述べた。現在までの投資ペースからすると(先週には10億ドルをたった1社に投じている)、残る資金は2020年末までもたないことになる。

一方その一方で、Vision Fundに450億ドルをコミットして最大の投資家となっているサウジアラビアとSoftBankとの関係がかつてのように良好なものであるかどうかは明らかでない。SoftBankはVison Fund 2においてもサウジに最大の投資家となることを期待していた

昨年の10月3日にBloombergの記者がサウジのモハメド・ビン・サルマン皇太子(通称MBS)にインタビューしたとき、MBSは「Vision Fundにさらに450億ドルをコミットする用意がある」と述べていた。しかしインタビューの5日前にサウジ国籍の反体制派活動家、ジャマル・カショーギがイスタンブールのサウジ領事館に入ったのを最後に消息を断っていた。この後、カショーギの失踪とMBSの関与に国際的な注目が集中することになる。ビジネスリーダーの多くはサウジが10月中旬にリヤドで開催を予定していたカンファレンスへの参加をキャンセルした。孫正義CEOもその1人だったが、ファンドへの影響を考えたのか、イベンドの前日にリヤドを訪問して密かにMBSと会談している。

このキャンセルがMBSを怒らせたかどうかは不明だ。 その後CIAがカショーギの殺害を命じたのがMBSだと結論したこと、またこれに伴って国際的な非難がサウジに向けられたこと、などがSoftBankの資金集めにどんな影響を与えたかも分かっていない。

孫CEOは「さらにサウジから資金を得るつもりがあるかどうか?」という問題に答えることを避けた

その頃、SoftBankはMubadalaと協力してヨーロッパのスタートアップに500万ドルから3000万ドルの投資をするためのファンドを組成しようとしていると報じられた。

前述のサンフランシスコ・チームの役割と同様、新ファンドはVision Fundの資金をヨーロッパに流すパイプの役割を果たし、Mubadalaのチームが有望なポートフォリオを発見することが期待されている。

Mubadalaのヨーロッパ・ファンドはロンドン・オフィスをベースとして運営されるはずだ。Vision Fundは現在ロンドンに本社を置いておりサンフランシスコにもオフィスがある。近く上海、北京、香港にもおフォスをオープンさせる予定だ。

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O2とソフトバンクで起きた通信障害の原因はこれだ

先日 Ericssonの通信機器の不具合によって停止した英国のO2、日本のSoftBankを始めとする通信キャリアーは、その殆どが翌日には正常に戻ったようだ。原因は通信機器のソフトウェア認証が失効したためだと言われている。

Ericssonは認証の失効が問題の根本原因であることをプレスリリースで認めているが、なぜそれがシステム停止を招いたのか不思議に思う人もいるかもしれない。おそらくフェイルセーフシステムが原因だろうと、米国の認証機関Sectigo(前Comodo CA)のシニアフェローTim Callanは言う。Callanはこの業界で15年の経験を持つ。

彼によると、本件の具体的情報はわかっていないが、執行した証明書を見つけたときにシステムをシャットダウンするのは業界に共通するベストプラクティスだという。「問題のEricssonのシステムについての具体的情報は持っていないが、一般に、アプリケーションが運用を続けるためには有効な認証が設定されている必要がある。これは、ネットワークに悪意のあるソフトウェアが侵入することによる攻撃に対する保護である」とCallanはTechCrunchに語った。

実際Callanによると、2009年のHeartland Paymentsで起きた侵入事件はその種の問題に直接起因していた。「2009年のHeartland Payment Systemsの事件は、当該システムがそうした要件を満たして〈いなかった〉ためだ。同様の脆弱性を避けるために認証を用いることは現在の一般的慣行だ」とCallanは説明した。

Ericssonは問題の原因について詳細を明らかにしていない。「Ericssonはこの技術的問題の全責任を負う。問題は特定され解決している。完全な分析を終えた後、Ericssonはこのような事故が再び起きないよう対策を講じる」

今回の事故で、英国のO2および日本の SoftBankでは利用者数千万人が影響を受けた。Softbankは自社のウェブ・サイトで謝罪のプレスリリースを発表した。「お客さまには、多大なるご迷惑とご不便をお掛けしましたことを深くおわび申し上げます。弊社では今回このような事象が発生したことを重く受け止め、再発防止策の徹底を図り、サービスの安定的な運用に向けて全力で取り組んでいきます。」

O2も、サービス復旧後に謝罪のツイートを発信した。

[弊社の4Gネットワークは本日午前に復旧した。弊社の技術チームは引き続きサービスの状況を監視するとともに、何が起きたのかを理解するための徹底調査を開始した。多大なご不便をおかけしたことをお詫びいたします」

画像クレジット:Jose Luis Pelaez Inc / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

携帯電話の全世界的サービス停止を起こしたのはEricssonの機器のソフトウェアだった

今朝(米国時間12/6)のFinancial Timesの報道によると、Ericssonの通信機器のソフトウェアの問題で、世界中にサービス停止が起きている。その中にはイギリスの携帯電話企業O2や、日本のSoftBankも含まれる。

Ericssonは、プレスリリースで非を認めた。被害が生じた企業のモバイルネットワークで使われているEricssonの機器の一部のソフトウェアに、欠陥があったようだ。Ericssonは、複数の国で被害があったことを示唆したが、次のような言い方で影響を最小化しようとした: “限られた数の顧客へのネットワーク障害”。FTの記事は、限られた数どころか世界中で数百万のモバイル顧客が被害に遭った、と報じている。

いずれにせよ同社は、最初の分析では、被害が生じた機器の、証明の期限が切れているソフトウェアに問題の原因がある、と言っている。Ericssonの社長でCEOのBörje Ekholmによると、現在早急のサービス回復に努めているが、現時点で使える携帯電話を持っていない人びとに対しては処置が遅れる、という。

Ekholmは声明でこう言っている: “問題を起こした欠陥ソフトウェアは不使用にされた。私共は弊社の顧客だけでなく、彼らの顧客にも謝罪する。今は、被害が最小に抑えられ、サービスの回復ができるかぎり早くなるよう、懸命の努力をしている”。

同社のプレスリリースは、サービスの回復に終日努めている、とあるが、O2のサービス供給停止マップを見ると、ロンドン圏域とイギリス全体でまだ問題がある。

同じくAT&TVerizonのサービス停止ページは、アメリカでも問題が続いていることを示している。しかしEricssonの説では、機器のソフトウェアに問題があったのはアメリカ以外の国々なので、アメリカは無関係だそうだ。

(なお、Verizonは本誌のオーナー企業だ。)

参考記事

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

SoftBankのDeepcoreと香港のZerothが提携――アジアのAIスタートアップの育成へ

アーリーステージのAIスタートアップを支援する2のプログラムが力をあわせることになった。AIの世界でも一人より二人のほうが心強いらしい。

有力デジタルメディアのAnimoca Brandsから投資を受けることに成功した香港のアクセラレータ、Zerothは、SoftBankグループのアクセラレータ、ファンドDeepcoreとリソースやディールの共有など密接な提携関係に入った。

DeepcoreはAI全般のスタートアップの支援、育成に力を入れている一方、ZerothAIと機械学習に特化したアジア初のアクセラレータだ。後者はAnimoca Brandsから300万ドルのベンチャー資金を調達しており、同時にZerothの運営会社の株式の67%を取得している。

一方、SoftBankは今年に入ってDeepcoreを設立し、AIスタートアップ支援事業に足場を築いた。DeepcoreはWeWorkと協力してコワーキング・スペース、インキュベータ、R&D施設を兼ねるKernel Hongoを運営している。 また投資部門としてDeepcore Tokyoを有している。

Zerothは2年前に設立され、3回のバッチですでに33社を育成している。参加スタートアップの株式を平均6%取得するビジネスモデルだ。卒業後サードパーティからの追加投資を受けるスタートアップもある。たとえば、Fano Labs(現在のAccosys)は香港最大の富豪と考えられている李嘉誠(Li Ka-Shing)のHorizons Venturesや日本のLaboratikから投資を受け入れている。

Zerothのファウンダー、CEOのTak Lo はTechCrunchに対して、「われわれのエコシステムが成長するのを見ることができて嬉しい。このエコシステムが目指すところは偉大な会社を築こうとするファウンダーによりよいチャンスを提供していくことだ」と述べている。

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滑川海彦@Facebook Google+

【以上】

ソフトバンク、ドローンを活用して社会インフラの保全を効率化するサービスを2019年春から提供

eng-logo-2015ソフトバンクは、産業や生活の基盤として整備された施設(以下、社会インフラ)の老朽化対策として、ドローンによる社会インフラの保全を行う新たなサービスを開発し、2019年春から提供を開始すると発表しました。

橋梁や発電所、送電鉄塔、大型プラントなどの多くは、高度経済成長期に整備された社会インフラで、竣工から50年以上が経過し、老朽化が課題となっています。メンテナンスをする人が不足していることや、人が立ち入れない場所も多く存在しているといった課題もあります。

これらの課題解決に向けて、ソフトバンクは、北米を中心にドローンによる携帯電話基地局点検ソリューションの開発や運営事業を行う5×5 Technologies Inc.(ファイブバイファイブテクノロジーズ、以下、5×5)に対して、2018年8月に約400万ドルを出資し、5×5が持つ技術の日本国内での独占使用権と販売権を取得しました。

具体的には、人が用意に立ち入れない場所をドローンで空撮し、撮影した画像から誤差がわずか数ミリメートルの高精度の3次元(3D)モデルを生成。

その3Dモデルから対象物を計測し、歪みや傾きなどの確認ができる他、対象物の状態を視覚的に確認できるとしています。

上の画像は、写真撮影した画像に高精度な位置情報を画面に付与する様子

上の画像は、ドローンで撮影データから高精度3Dモデルを生成し、計測した画像からゆがみや傾きを確認する様子

今後、ソフトバンクは、3Dモデルとセンシングデータの解析AI(人工知能)を組み合わせることで、事前に異常を検知したり、を自動で検知し、建造物などの点検業務をさらに効率化するサービスの開発や、高精度な3Dモデルを活用したシミュレーションによる、災害発生時の被害予測や予防保全の実現などを目指すとしています。

Engadget 日本版からの転載。

サウジアラビア支援によるTeslaの非公開化は、それほど現実離れしたアイデアではない

8月7日にElon Musk がTeslaの非公開化を示唆する 発言を(もちろんTwitterで)したことで、ビジネス・IT界は騒然となった。そのために必要な資金は通常720億ドルにのぼる。その後も「ホワイトナイトは現れず、Teslaの株価は急落した。

しかし今日(米国時間8/12)、Bloombergが報じた新たなニュースが憶測を煽り立てた。

記事の情報筋によるとサウジアラビアの政府系投資ファンド(Public Investment Fund/PIF)はすでにTeslaの主要出資者になるべく交渉を行なっており、それはMuskのツイートより前に始まっていたという。

発覚のタイミングは重要だ。なぜならPIFはすでに資金を積み重ねており(時価20億ドル)これはTeslaの最近の最近の時価総額の5%にわずかに足りない金額だ。

世界最大の原油生産者が世界で最も象徴的な電気自動車会社の一部を所有することで石油のリスクを分散することは容易に想像できる。Bloombergの情報筋が言っているのもまさにそこだ。

TeslaはSoftBankとも交渉していると言われているが、PIFはSoftBankの主要投資家であり、PIFがTeslaと接触していると推測される理由でもある。

こうした噂を一層興味深くくしているのは、サウジアラビア政府がPIFを大々的に強化して2兆ドルにする計画があることだ。

そしてPIFの主たる目的はテクノロジーにある。なぜか?サウジアラビアは国家の石油依存の経済の多様化に力を入れており、そのための資金とテクノロジー資産を必要としている。

政策の担い手は ムハンマド・ビン・サルマン皇太子で、国王継承者として国民からMBSと呼ばれている。

昨年継承者に指名されて以来、皇太子は極めて行動的で、宗教警察の力を制限し、女性ドライバーの禁止撤廃を始め数々の文化的改革を実施してきた。彼は同国のテクノロジー政策も推進しており、先週にはスティーブ・ウォズニアックを「テック・アンバサダー」に指名した

彼は、経済多様化のための壮大な国家計画で医療、教育、インフラストラクチャ〜などのサービス機関を開発するSaudi Vision 2030の責任者でもある。

そして、サウジアラビアとエジプトの国境近くに計画されているメガシティー、Neomはニューヨークの33倍の規模となり、ドバイが小村のように見える。これを支えるのはサウジアラビアのPIF及び国際投資家による5000億ドルの資金だ。

業界の象徴である「わずか」720億ドルのTesla、テクノロジーに熱心な皇太子、2兆ドル目標の政府系ファンドという一連の状況を考え合わせれば、Teslaを非公開にする資金の存在を示唆するMuskの発言も、必ずしも夢物語ではなくなる。

画像クレジット:Ahmed Kutty/Gulf News

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

SoftBankの投資戦略を検討する――WeWorkへの5億ドルもテーマの一つに過ぎない

〔この記事はJason Rowleyの執筆〕

今週、WeWorkは中国における子会社、WeWork ChinaがSoftBankTemasek Holdings他から5億ドルの追加投資を得たことを発表した。これにより中国法人の価値は1年前の10億ドル(投資後会社評価額)から50億ドルにアップした。WeWork Chinaは前回の投資ラウンドをほぼ1年前、2017年の7月に発表している

SoftBankが同一会社に複数回投資することはめったにない。この記事の執筆時点で、Crunchbaseのデータによれば、SoftBank自身は144社に175回の投資を行っている。このうち、2回以上SoftBankから投資を受けた会社は23社だ。 このうちWeWorkは、中国法人も加えて、合計4回の投資を受けており、SoftBankの投資として最多となっている。

こうした実績から判断すると、SoftBankの戦略は各ビジネス分野におけるトップ企業に投資することのようだ。株式の持ち分として会社評価額の何パーセントにあたるのか外部から判断しにくい場合もあるが、SoftBankからの投資は各企業における最大の投資であることが多い。

たとえばWeWorkの場合を見てみよう。WeWork本体と現地法人、WeWork China、WeWork Indiaなどを含め、SoftBankの投資は単独出資であるか、投資ラウンドをリードしているかだ。また投資シンジケートの一員である場合もその中で最大級の金額を出資している。

特に市場拡大のチャンスが大きい分野の場合、SoftBankはその地域でリーダーの会社に投資することが多い。 なるほど世界征服というのは難しい企てだが、SoftBankは非常に巨大なので、ある事業分野について各地域のトップ企業の相当部分を所有することができる。結果としてSoftBankがその分野の世界のシェアのトップを握るチャンスが生まれる。

これは大胆な戦略だ。リスクも大きいし、巨額の資金を必要とする。しかしSoftBankは多くの急成長市場で最大の金額をコミットする投資家となっている。

不動産は投資テーマの一つに過ぎない

WeWorkはSoftBankの不動産投資の一例だが、下に掲げた表に同社の不動産、建設関係の投資の代表的なものをまとめてある。 順位はSoftBank(単独の場合、シンジケートの一員の場合双方を含む)の投資額だ。また関与したラウンド中に占めるSoftBankの投資額の比率も掲げておいた。

しかし、成長中の大型市場で成功を収めているトップ・スタートアップに巨額の投資を行うというSoftBankの戦略は不動産分野に限られない。オンライン・コマース、ロジスティクス、保険、ヘルスケア、そして大きな注目を集めたところではライドシェアとオンデマンド交通機関にもSoftBankは大型投資を行っている。

また人工知能スタートアップ分野で大きなポートフォリオを持っていることも見逃せない。SoftBankはNvidiaImprobableBrain CorporationPentuumなどに投資している。またMapboxCruise Automationに投資していることはSoftBank自身の自動運転車プロジェクト、SB Driveにも有利だろう。

SoftBankは古いものもすべてリニューアルしていく戦略の一例だ。 1990年代後半、SoftBankとファウンダーの孫正義はすでにテクノロジー分野で最大の投資家の一人だった。当時も現在同様、孫正義はSoftBankのポートフォリオをいわばバーチャル・シリコンバレー化しようとしていた。つまり投資先企業同士が協力することによってビジネス上のシナジー生むプラットフォームの構築だ。投資テーマを絞り込むSoftBankの戦略を見ると、今日、こうした大胆で愛他的な構想が実現する可能性は十分にある。しかし孫正義はテクノロジー投資の第1ラウンドではドットコム・バブルの崩壊で多額の損失を被ったことが知られている。第2ラウンドでSoftBankが成功するかどうかは今後に待たねばならないだろう。

画像:Ufuk ZIVANA / Shutterstock

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

LightがSoftBankのリードで$121Mを調達、ユニークなカメラ技術をまずスマートフォンで実証へ

レンズが16あるカメラで独自の撮像技術に固執するLightが、SoftBankの大型ファンドVision FundからシリーズDで1億2100万ドルの巨額を調達することになった。

このラウンドをリードしたのがVision Fundで、およそ1億ドルをSoftBankが確保した。ほかに、カメラの名門Leica Camera AGが参加した。今日(米国時間7/18)の発表によると、Lightのこれまでの調達総額はほぼ1億8600万ドルになる。

Lightはその初めての製品L16を予価1950ドルで発表し、それを2017年に発売した。そのカメラは16個のレンズを使って52メガピクセルの画像を撮り、感動的な結果を作り出した。しかも、たぶんいちばんの注目は、L16がとても小さくてスマホなどの携帯端末やそのほかの携帯型の機器装置にぴったり便利であることだ。

サイズが小さいことと、スマートフォンの写真ブーム、両者が合わさるとこうなっても不思議ではない。製品の詳細は不明だが、Lightによると、同社のモバイル技術はOEMからのライセンスで、そこはLightのカメラを搭載したスマートフォンを9月に出す予定だ。

同社の声明は、こう言っている: “今の時代には、ポケットタイプの、インターネットに接続されたカメラが、世界を三次元の超人的な詳細さで再構築し、車はまわりの物をセンサー不要で感知でき、そしてロボットは針の小さな穴に自力で糸を通せる”。

今の、裏面に最大7つのカメラを載せられる同社のスマートフォンは、それが発売されたら“モバイル写真の概念を根底から揺るがす”そうだ。

そしてLeicaとのパートナーシップは、Lightの技術を利用した消費者向けカメラを共同開発するためだ。ただしこれについては、スマートフォンのカメラ以上に現状は漠然としている。

今度の新しい資金は、モバイルへ向かうものだろう。同社によると、最初は消費者製品に向けられた同社の技術は、今後セキュリティやロボット、自動車、航空機、工業画像技術などの分野に利用されていくだろう。

このような拡張意欲は、SoftBankのVision Fundのビジョンによく符合する。それは、世界のトップクラスのテクノロジー企業を糾合して、それらのシナジーを促進する、というビジョンだ。すでにチップメーカーのARMNvidiaもこのファンドに支援されているから、Lightもそういう集合体の仲間として多くの機会を望めるだろう。

下のビデオは、LightnのCEO Dave Grannanのインタビューだ。彼はCES 2016でL16を披露した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

BaiduがSoftbankのSB Driveとパートナーして日本で自動運転バス事業を始める

中国の検索大手Baidu(百度)が、Softbankの子会社SB Driveと自動車メーカーのKing Long(金龍)とパートナーして、来年早々日本で自動運転のミニバス事業を開始する。

この合意は、北京(Beijing)で行われた、Baiduの例年の、AIに関するデベロッパーカンファレンスCreate Baiduで発表された。この合意により、Baiduの自動運転ミニバスApolongの何らかの型式が2019年の初めに中国から日本へ輸出される。合意によると発注量は10台とされ、中国から自動運転車が輸出されるのはこれが初めてである。

ApolongはKing Longと共同開発され、Baiduの自動運転システムApolloを装備している。それはレベル4の運用が可能で、自動車工学の国際団体SAE Internationalの定義によると、一定の条件下では、自動車がすべての運転を行う。このバスは最初、観光地や空港などの、制御された、あるいは限定された地理的範囲内に配備される。

Baiduはカンファレンスの冒頭で、自動運転ミニバスの大量生産をKing Longとの提携により開始した、と発表した。バスは、福建省(Fujian province)の南東部、厦門(Xiamen)にあるKing Longの製造施設で生産される。

Baiduは自動運転バス事業を中国では北京、深圳、平潭、武漢などの都市で立ち上げる計画だ。

画像クレジット: Baidu

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ソフトバンクのロボット、PepperがニューヨークのHSBC銀行に就職

今日(米国時間6/26)からHSBC銀行のマンハッタン支店を訪れる人々は愛想のいい人型ロボットの出迎えを受けることになる。フィフス・アベニューのHSBC銀行にはカスタマーサービス要員としてPepperが配置された。 このロボットは近年拡大を続けるSoftbankのロボティクス事業のニューヨークにおける顔となる。

Pepperはもちろん数年前からあちこちで実用に使われており、空港の出迎えからショッピングモールの案内まで便利な雑用係として能力を発揮している。このロボットが日本を出てアメリカで臨時の職に就くことができたのは2016年だった。

人間のスタッフではできないような仕事をこなせるPepperだが、やはり物珍しさが先に立つだろう。HSBCではニューヨーカーに「未来の銀行」を体験してもらう助けとしてPepperを採用したようだ。

HSBC銀行のPablo Sanchezは声明で 「われわれのフラグシップ支店から1キロ以内に200万人以上の人々が住んだり勤務したりしている。フィフス・アベニューを歩く人々の数は毎日何百万にもなる。Pepperはリテール・バンキングでいまだかつてなかった経験を提供するはずだ。『未来の銀行』を開発するわれわれの努力にPepperが役立つものと信ずる。このロボットは支店の業務を効率化するだけでなく、訪れた顧客を楽しませることができる。人間の行員はさらに専門的なレベルの高いカスタマーサービスに専念できる」と述べた。

Pepperはセルフサービス・バンキングに関する情報を提供すると同時にいくつかの分野でベーシックな質問に答えることができる。おっと、それから、いっしょにセルフィーを撮ろうとするとPepperはポーズを決めてくれうそうだ。Pepperがさらに別の支店にも現れるのかどうか現時点では不明だが、声明によれば、「Pepperはここ数ヶ月かけてHSBCの支店における銀行業務を未来化させる一連の努力の一部だ」という。

言うまでもないが、PepperはSoftbankの広汎なロボット戦略の一端を担うプロダクトだ。同社は1年前にAlphabetからBoston Dynamicsを買収している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ロボットサッカーの現状はこんな具合

基本的にスポーツは苦手だ。だから、というわけでもないのだが、ロボットがサッカーをプレイする未来を待望していたりする。というわけで、SPL(Standard Platform League)のGerman Openファイナルをご案内したい。対戦しているのはNao-Team HTWKとNao Devilsだ。人間がプレイする必要のないスポーツというのは、私のような人間にとっては「輝かしい未来」に思えるのだがどうだろうか。

プレイしているのは、ソフトバンクがStandard Platformリーグ用に開発したNaoだ。Naoはフィールドを走り回り(人間が走るのとは様子が違うけれど)、豪快なシュートを放ち(これも人間のシュートとはちょっと違う)、倒れたときにはもちろん自分で立ち上がってプレイに復帰する。試合の様子は見慣れたサッカーとは異なるものかもしれない。しかしシュートを決めようとボールを追いかけるロボットにはつい胸が熱くなってしまう。

人が手を(足を)煩わせることなく、サッカーが楽しめるというのは素晴らしいことだと思う。

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(翻訳:Maeda, H

T-MobileとSprint、合併で最終合意――最大の課題はアメリカ政府の承認

SprintとT-Mobileはアメリカ最大級となる携帯電話キャリヤを実現させるべく長年交渉を繰り返してきたが、今朝(米国時間4/29)、両者はついに合併に最終的に合意したことを発表した。合併はすべて株式交換によって行われる。今後は規制当局による審査をクリアできるかが最大の課題となる。

これはアメリカ携帯キャリヤとして第3位と第4位の企業が合併するというだけでなく、両者を外国資本がコントロールしているためだ。日本のSoftBankがSprint株式の過半数を、ドイツのDeutsche TelekomがT-Mobile株式の相当部分を握っている。大型買収に関しては、BroadcomのQualcomm買収をアメリカ政府がストップさせたことを考えると、今回の合併に対してどのような態度が表明されるか予測は難しい。

Bloombergの報道によれば合併後の新T-Mobileの42%をDeutsche Telekomが、27%をSoftBankが所有するという。

予想どおり5Gネットワーク建設がいよいよ目前となったことが合併を加速させたようだ。T-Mobileは発表中で、この合併は、次世代5Gネットワークの提供が始まる中、AT&TとVerizonという巨大テレコム企業との競争力を保持していくために必要だったと述べた。同時に「アメリカの消費者にネットワークの選択の自由を与えるものとなる」としている。

T-Mobileのプレスリリースは.「新T-Mobileはアメリカ全土に5Gを迅速に提供するために十分な能力を備えることになる。4Gネットワークの普及にあたってアメリカ企業と起業家が果たしたリーダーとしての役割を来るべき5G時代においても果たそうとしている。新会社はそれぞれ単独で対処するのに比べてはるかに迅速かつ広域的に5Gネットワークの建設に当たることができる。かつてT-MobileはLTEネットワークの全国展開においてVerizonの2倍、AT&Tの3倍のスピードだった。合併後の新会社は5Gネットワークの建設において必要とされる多様な能力とネットワーク容量を備えることになる」と述べている。

両社は先週金曜に合併に最終合意したものとみられる。このとき両社の評価額を決定し、今朝の発表の準備を始めたようだ。これによると、Sprintの企業価値は590億ドルと評価されたもようで、合併後のT-Mobileの価値は1460億ドル前後となる。日曜時点でのAT&Tの時価総額は2140億ドル、Verizonは2130億ドルだ。

T-MobileとSprintの合併を報告できることを欣快とする。両社は親会社を作ることで合意に達した。より大きく、より強力な新会社の誕生はアメリカのすべての消費者、企業に好ましい影響を与えるだろう! クリックして詳細を知ることができる。

この合併は今後規制当局の審査を受けるわけだが、プレスリリースによれば、「2019年上半期中に」結論が出るはずだという。

情報開示:VerizonはOathの親会社で、OathはTechCrunchの親会社

画像:Michael Loccisano

〔日本版〕T-MobineのCEO、John Legereの発音はジョン・レジャーに近い。CNBCビデオの32秒あたりなど。学生時代はマラソン選手で2004年にはチャリティーの一環としてボストン・マラソンを走っている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Uber、東南アジアのビジネスをライバルに売却――Grabの27.5%を得たのはwin-winの取引

スポーツの世界では「強いチームは調子が悪くても勝つ」と言われる。Uberがそれに当たるかもしれない。

Uberが東南アジアのライドシェア事業をGrabに売却することは大きな反響を引き起こしている。しかしこれをGrabが勝ってUberが負けたと捉えるならものごとを単純化し過ぎる。以下この点について背景を交え検討してみよう。

普通に考えればUberの東南アジア市場からの撤退はGrabの勝利だ。しかし神は細部に宿ると言われる。この取引は詳しく見ていけば双方にとって利益をもたらすwin-winの関係だとわかる。勝敗というより新たな提携関係の樹立という側面が重要だ。

まず事実関係をみていこう。

Uberは最近60億ドルと評価されたGrabの27.5%を得た。この所有権は単純計算で16.5億ドルの価値がある。過去5年間にUberが東南アジア市場に投じた資金は7億ドル程度だったことを考えれば、まずこれだけで十分なリターンを得たことがわかる。

一方、Grabは最大のライバルの事業を閉鎖させることに成功した。急成長中のフードデリバリーサービスのUber Eatsも含め、Uberのドライバー、顧客のすべてを手にすることになる。

数年前にスタートしたGrabは、当初は免許のあるタクシーに限った配車サービスで、しかも顧客は料金をキャッシュで支払う必要があった。Grabがライドシェア・ビジネスに転じたのは3年前に過ぎない。Uberが進出したことによって市場の性格は一変した。今度はその市場をGrabがほぼ独占できることになった。この点、Grabにとって画期的な取引だったことは間違いない。

資金、戦略ともGrabが優勢

スタートは比較的ささやかなだった(マレーシアで創立され、後にシンガポールに本拠を移した)にもかかわらず、 Grabはこの2年で長足の進歩を遂げた。現在、タクシー配車、自動車共有、自転車共有、バイクタクシーなど10種類の交通サービスを8カ国で展開している。Grabのローカライゼーションの取り組みはきわめて印象的であり、成長の重要な要素となってる。

ライドシェア企業にとってフードデリバリーへの進出はいわば定石だが、Grabは GrabPayで金融サービス部門にも進出を果たしている。これはオフラインでの商品販売やサービス料金などの支払いを可能にするサービスで、Grabはさらに少額金融や保険といった新たな分野も手がけている。

Grabの目標は単に新しい交通サービスを提供するにとどまらない。交通サービス以外の新しい分野はユーザーに利便性を提供するだけなくGrabにとっても利益率が高いという。

ただし―ここが重要だが―注意すべき点があった。つまり新規事業が現実に利益に反映されるには時間がかかるため、Uberとの競争には役立っていなかった。

ビジネス上の競争は結局のところ資金という要素に行き着くことが多い。

簡単に言えば、Grabは投資家にひんぱんに新たな投資を要請する必要があった。過去2年間、資金調達はGrabに有利に展開してきた。2016年には7億5000万ドル、 2017年には25億ドルを調達することに成功し、60億ドルの評価額に対して総額40億ドルの資金を得ている。

この間、Uberが東南アジア市場に投じた資金は7億ドルだったことと比較すれば、Grabが資金という重要な側面で優位に立っていたことが見てとれる。Uberが世界の市場に投資した資金の総額は印象的だが、東南アジアに関してはUberは投資額に枠をはめていたようだ。

またGrabへの投資には戦略的な意味が見てとれる。

SoftBank と中国版UberのDidi〔滴滴〕は直近の20億ドルのラウンドをリードしている。またトヨタ、Hyundai、Tiger Global、Coatue Management、またインドネシアの有力企業Emtek、Lippoも年来Grabを支援してきた。

こうした広汎なネットワークの構築に成功したことがGrabに大きな利益をもたらしているが、その一つは優秀な人材の獲得だ。特筆すべきなのは1年半前に辣腕のディールメーカーとして名高いMing Maaをプレジデントとして迎え入れたことだろう。Maaはゴールドマン・サックス出身でSoftBankの投資部門にも在籍していた。

Uberは国際化に当って、現地支社にローカライゼーションの主導権を与えているとたびたび主張してきたが、東南アジアにおける現地化にはかなりの混乱が見られた。Uberは早くから東南アジアに参入したにもかかわらず、事業のトップを任命したのは4年後の昨年8月だった。このことはUberが東南アジア戦略の確立にあたってそうとうに出遅れたことをよく象徴している。

Win-winの取引

しかしUberは中国からの撤退でもロシアからの撤退でも有利な取引をまとめている。今回もその例に漏れない。

Grabは未上場企業なので正確な株主情報は得られないが、Uberは今回の取引で最大の株主の一人となったことは間違いない。 東南アジアはライドシェア市場としてもっとも有望と考えらえれているので、この市場で最大の企業の大株主となるのはUberにとってもその投資家にとっても理想的な展開だ。

GrabにとってもUberにとって東南アジア市場は赤字だが、売上は過去2年で倍増しており、Googleも加わっている最近のレポートによれば、2017年には50億ドルの大台に乗ったという。Uberは投資を続けて事業を継続することも十分可能だったはずだが、むしろGrabという代理を通して東南アジア市場におけるプレゼンスを維持することにした。前述したとおり、Uberが保有することになるGrabの株式は直近のラウンドの評価額をベースにすれば16億ドル以上の価値がある。しかも今後利益が出るようになればGrabの価値はさらに大きくアップする見込みだ。

今回の取引にきわめて近い情報源によれば、Uberの500人前後の社員とUber Eatsを含む3カ国でのライドシェア事業を引き取るにあたってGrabはキャッシュでUberに1億ドル弱を支払うという。

Uberは赤字を出す事業を止め、キャッシュを得るだけでなく東南アジアのGrab、中国のDidiに大株主として参加する。UberのCEO、ダラ・コスロウシャヒはGrabの取締役会に加わるという。これは単なる金銭的価値を超えてUberがGrabに強い影響力をもつことを保証するものだ。

東南アジアにおけるライドシェア事業の焦点はGrab対インドネシアのGo-Jekの対決に移る。同社はGoogleやTencentといった有力企業が支援する50億ドルのスタートアップだ。Go-Jekはインドネシアを超えて事業を拡大する野心をがあり、事業分野はまさにGrabとバッティングすることになる。

Go-Jekに近い筋がTechCrunchに語ったところでは同社は今月中にもフィリピンで事業を開始するかもしれないという。 Go-Jekは慎重に戦略を立てることで知られているが、Uberが退場した今、同社はいよいよ正面からGrabとの対決に臨むことになるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

SoftBank Vision Fund、すでに350億ドルを世界のテクノロジー・スタートアップに投資

昨年5月にSoftBankは1000億ドルを目標とするVision Fundになんと930億ドルもの出資を確保して組成を完了した。このニュースはテクノロジー界に大きな衝撃を与えた。しかも日本のテレコムの巨人は第2次の組成の準備を進めている。またSoftBankの発表(PDF)によれば、Vision Fundの総額の3分の1がすでに投資されている。

先月、この投資の大きな部分、77億ドルがライドシェアリングのUberに投じられた(SoftBankも12億ドルを直接投資している)。これに先立って2017年には、45.8億ドルを投資することで中国のDidi(滴滴)と合意している。ただし、この後者の投資はVision Fundの兄弟分でVision Fundの投資先と競合する可能性がある企業への投資を扱う総額60億ドルのDelta fundからとなる。

今朝発表された資料にはVision Fundが275億ドルを投資済みだとあるが、これは2017年12月31を終期とする9ヶ月におけるデータなので最近のUberへの投資は含まれていない。アメリカのライドシェアリングへの投資を加算すると、投資総額は350億ドルとなる。

Uber以外の企業への投資には、ARM、Nvidia、Flipkart、Paytmの親会社One97 Communication、OYO Rooms、Improbableなどが含まれる。最近の投資には犬の散歩アプリ、Wagへの3億ドルドイツの中古車マーケットプレイス、Auto1への5.6億ドルがある。どちらも今年に入ってからの投資であるためSoftBankが発表した資料には含まれていない。

Vision Fundは「 300年間成長し続ける会社」にするというSoftBankの戦略の一部だ。このため各カテゴリーごとに世界市場での勝者を発見し、支援するというコンセプトだ。SoftBankは投資先企業と協調しテレコムとAIに関連するサービスとテクノロジーの発展を目指す。Vision Fundの投資家はApple、Qualcomm、UAE〔アラブ首長国連邦〕のMubadala Investment Company、サウジアラビアのPID上場ファンド、Foxconn、Foxconn傘下のSharpなどだ。

Vision Fundという巨人が登場したことはアメリカにおける後期ステージのベンチャー投資の構図を大きく変えた。Sequoiaなどの有力ベンチャーキャピタルは急ぎ大型ファンドの組成を始め、Vision Fundに対抗しようとしている。

Vision Fundの影響はすでに各方面に感じられている。Wagへの投資の場合、Vision Fundは投資額を3億ドル以上にすべきだと強く主張したため、NEA(New Enterprise Associates)とKleiner Perkinsはラウンドへの参加を断念したという。両社とも当初Wagに強い関心を示していた。結局、Vision Fundは単独で投資を行ったが、他の投資案件でも同様の例が見られるという。

テクノロジー投資の分野では前代未聞の額のファンドだが、もちろん「先んずれば人を制する」ともいう。

Battery Venturesのジェネラル・パートナー、Roger LeeはTechCrunchのインタビューに対して、同社の最新の大型ファンドについて説明する中で、Vision Fundは「投資における優れたパートナーであり、あるカテゴリーのリーダーとなる可能性のある企業にとって(出資者として)重要な候補となる」と述べている。Battery VenturesはWagに当初から投資していた。

Leeはまた「SoftBankが投資しているジャンルには数多くのライバルが活動しており、それぞれ大きな価値を生んでいる。また〔出資者を探す場合も〕SoftBankが唯一のオプションというわけではない。上場を控えた後期ステージのスタートアップへの投資を専門としてきた投資家は多数いる」とも語っている。

SoftBankによれば、Vision Fundはすでに23億ドルの利益を上げているとしている。これは主としてNvidiaの株価上昇によるものだ。1000億ドルのファンド全体が目指すリターンはもちろんはるかに大きいものだろう。

画像:Tomohiro Ohsumi/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

LINEモバイルがソフトバンク傘下に。戦略的提携に向け基本合意

eng-logo-2015LINEモバイルとソフトバンクが、戦略的提携についての基本合意に達したことを発表しました。

基本合意の内容は、LINEモバイルが実施する第三者割当増資をソフトバンクが引き受ける形での資本提携と、MVNO事業推進のための業務提携の2つ。詳細は今後の協議により決定するとのことです。

本取引は2018年3月頃に完了予定とされており、取引完了後の出資比率はLINE49%、ソフトバンク51%。LINEモバイルはこれまで、LINEの100%子会社として、ドコモ回線を使ったMVNO事業を展開していましたが、実質的にソフトバンク傘下の企業となります。

LINEモバイルは、2017年12月にはユーザー1人あたりの平均月額サービス利用料(Average Revenue Per User/ARPU)が前年同月比約1.3倍に、サービス開始からこれまでの平均月間解約率は0.92%と順調に成長を続けてきたとのこと。しかし、多角化したユーザーニーズに対応し、ユーザーの生活に寄り添ったモバイル通信サービスの提供を拡大させていくため、ソフトバンクとのパートナーシップを決めたとのこと。

なお、現在契約中のユーザーはこれまで通りサービスを利用可能とのことです。

Engadget 日本版からの転載。