インドで100の鉄道駅に無料のWi-Fiを設置したGoogleが来年はさらに新たに100駅をねらう

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昨年の9月にGoogleのCEO Sundar Pichaiは、インド全域の400の鉄道駅に無料のWi-Fiを導入する、という相当意欲的な計画をぶちあげた。同社の推計によると、そのユーザーとなる乗客数はおよそ1000万で、まだ10億あまりの人びとがインターネットを利用できないこの国に、小さいけど有意義なインパクトを与えるだろう。

1月にその実際の展開が始まり、まずムンバイ中央駅に高速ワイヤレスが敷設された。そして先週同社は、1年足らずで100駅という区切りに到達したことを発表した。100駅めの栄誉を獲得したのはウダガマンダラム駅(ウーッティ)だ。これでこの計画は、目標の1/4を達成したことになる。

インドの鉄道相Suresh Prabhuは今週のインタビューで、2017年にはこのパートナーシップによりWi-Fiのある駅の数が倍になる、と発表した。メディアはこれを誤解して、Googleは来年さらに200の駅にWi-Fiを設置し、トータルで300駅になる、と報じた。

Google自身はまだ2017年の公式の目標を発表していないが、同社の社内筋は誤解があることを認めた。正しくは、新たに加わるのは100駅で、2007年には計200駅にWi-Fiがある状態になる。それでも、立派な目標であることには変わりない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

完全に隅から隅までオープンソースのラップトップコンピューターLibrebootは、ブートローダーもBIOSもオープンソース

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商用ソフトウェアがまったくない、純粋で完全なオープンソースラップトップは、以前からフリーソフトウェアのファンたちの究極の理想だった。そして今回登場したLibrebootは、ブート時のファームウェア〔+BIOS〕まで完全にオープンソースだから、夢の実現が近くなった。

この730ドルのラップトップは、何の変哲もないふつうのハードウェアだが、しかしオープンソースのソフトウェアしか載っていない。OSのDebian〔Debian Linux〕は、完全にオープンソースだ。また非公開のソフトウェアを避けるために、Wi-Fiチップを内蔵せずに、AtherosのWi-Fiドングルとそのオープンソースのドライバーを加えている。

オープンソースは、楽しいだけでなく、今やとても重要だ。デスクトップ上のLinuxはまだ普及途上だが、Debianはすでに機能満載で、使うのが楽しい。そしてLibrebootのプロジェクトは、ブート時からシャットダウンまで何もかもオープンソースにして、ゴールまでの最後の1マイルを走破した。

このラップトップは、ハードウェアとしてはCPUがARMの1.8GHz Rockchip RK3288クァッドコア、RAM 4GB、内蔵eMMCストレージ16GB、といった仕様だ。ストレージの増量は、microSDカードで行う。画面は11インチ、3年間の保証つきだ。

オープンソースのラップトップにこだわる人はそんなに多くないが、でも巨大コンピューター企業からコンピューティングの自由を奪い返したい、と思ったとき、実際にそれができるようになったのだから、嬉しいね。

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いろんな意味で気にならない目立たないPlumeの家庭内Wi-Fi強度拡張装置が69ドルでついに発売へ、まとめ買い割引もあり

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家庭用のWi-Fiネットワーク拡張器の業界は、すごく混み合ってきた、しかも急速に。最初はEeroとLumaに二強が戦っていたが、秋にはGoogleが割り込んできた。どの製品もお互いにどこかが違っていて、一方家庭用ワイヤレスネットワークも違いが多様、問題へのソリューションも各社ごとに違っている。

新人のPlumeもやはり、自分は違うぞ、という形で市場に乗り込んできた。家の広いユーザーは、複数の製品を使い分けながら自分の家のWi-Fi全体をカバーできるだろう。Plumeのポッド(pod)、コンセントに差し込む小さな容器のような製品は、まず69ドルという値段が魅力だ。しかも3個セットなら179ドル、6つなら329ドルだ。発表されたのは夏だが、今では同社のサイトで買える。

Plumeの第二の魅力は、何一つテーブルの上を占領しない、という点。だから、コードもない。壁(など)のコンセントを一つ占領するだけだ。ただしEthernetポートがあるから、有線にも対応、ただしこれはデザイン的には妥協のようだ。セットアップは2分で終わる、と言っているが、ほんとなら家庭のネットワーキングもずいぶん楽になるね。

このデバイスは信号の強さをたえずモニタして、それに合わせて強度を調整する。そこで、“適応型Wi-Fi”を自称している*。同社が提供しているアプリを使うと、ゲストネットワークをセットアップしたり、ワイヤレスのスピードと到達範囲の診断をする。〔*: “世界初の、自分で自分を最適化するWi-Fi”、と言っている〕。

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AppleがWi-Fiルーターから撤退か

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Appleは1999年以来、折りに触れ新しいWi-Fiルータをリリースし続けてきた。AirPort ExpressとAirPort Extreme(日本の国内では商標の都合上AirPortではなくAirMacという名前で売られている)にはアップデートが必要なのだが、どうやらそれを待っても仕方がないようだ。ブルームバーグからの新しいレポートによれば、同社はワイヤレスルーターに取り組んでいたチームを解散したということだ。エンジニアたちは既に、他のプロジェクトに取り組んでいる。

おそらくAirPortの製品ラインは、それほど多くの収益を挙げていない。そしてAppleはより人気の高いプロダクトに注力していくように見える。同社は似たようなことを他のプロダクトにも行ってきた、外部ディスプレイに関してはサードパーティーメーカーに頼っている。

しかし、Wi-Fiルーターに関しては、Appleが新しいものに挑戦しないことが少々悲しい。特に最初のAirPort Expressは私のお気に入りの1つだ。それはコンセントに直接差し込む小さなデバイスだった。そこには3つのポートがあって、それぞれ、インターネット接続のためのイーサネットポート、ハードドライブやプリンターのためのUSBポート、そしてスピーカーに接続するためのヘッドフォンジャックだった。

そして、iTunesの中の曲を再生し、他の部屋にあるスピーカーに対してストリーミングを行うことができたのだ。そのときのコンピューターはBluetoothを使っていなかった — 2004年のBluetoothは音楽ストリーミングにおいては、とても満足できる代物ではなかったのだ。コンピューターはロスレスオーディオファイルをストリーミングし、そしてAirPort Expressは小さなデジタル/アナログコンバーターを内蔵していた。

当時、Appleはこの技術をAirTunesと呼んでいた。そして、それは現在Apple TV、Mac、そしてiOSのデバイスでポピュラーに使われている、ビデオとオーディオためのストリーミングプロトコルである、AirPlayへの道を開いたのだ。

Appleはまた、Time Capsuleでは、Wi-Fiルーターにハードドライブを搭載した。こうすれば、Time Machineがデータをバックアップしてくれたのだが、このときハードドライブをラップトップに接続する必要はなかったのだ。統合があまりにもシームレスだったので、バックアップのことについて忘れてしまう程だった。もちろんこれは、iCloudやDropboxがまだ始まったばかりの頃の話だ。

いまやEeroGoogle Wifiを発表したGoogleといった会社たちが、再び無線ルーターを面白くしようとしているが、Appleには2つの可能性があった。新しいAirPortデバイスに投資するのか、それともマーケットから撤退するのか。どうやらAppleは後者を選んだようだ。

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(翻訳:Sako)

PortalのルーターはWi-Fiの隠れたチャネルを探して接続を高速化

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今朝(米国時間10/21)はルーターのことをちょっと考えよう。どこにでもある。必要である。誰も重視していない。これまでの数年間で消費者電子製品は激しく進化し多様化したのだから、そろそろルーターにも何かあってよいのではないか。サーモスタットや煙探知器をセクシーにできるのなら、あの目立たないルーターもなんとかしたら?

元Qualcommの社員たちが5月に興したPortalは、今の、デバイスだらけになっている家庭を、テクノロジーの力ですっきりさせることを、ねらっている。タッチスクリーンを売るSecurifiのAlmondや、電波の到達域を広げるLumaなどと違って、同社の製品はワイヤレスの帯域を単純な2.4GHzや5GHzよりも拡張しようとする。なんとなく、眉に唾をつけたくなる、一見すごい技術だ。

このシステムは、電波探知技術により、5GHzのスペクトルの未使用部分を見つけて利用する。このようなマルチチャネルの技術を、同社は“Fastlanes”(高速レーン)と呼んでいる。また帯域の特性に合わせてネットワークの利用を最適化するやり方を、“Smartlanes”(スマートレーン)と呼んでいる。

おっと、下図はそのマルチチャネルを表したGIFだ:

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これらのルーター技術を訴求した同社の5月のKickstarterキャンペーンは、16万ドルの目標額に対して、大金79万1862ドルを集めた。そして今日、この記事でご報告するのは、同社の小さな白いルーターの小売販売(予約販売)がAmazonで始まったことだ。Kickstarterの初期支援者よりも60ドル高い199ドルだが、来月の初めには配達される予定だ。

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ニューヨークの地下鉄が通勤客に無料のeブックとWi-Fiを提供

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列車内Wi-Fiのさらなる増設整備を予定しているニューヨーク広域圏交通局(MTA)は、その宣伝も兼ねて、大手出版Penguin Random Houseと提携して、通勤の時間帯にeブックと記事を提供することになった。このプロジェクトは、昨年ロンドンでローンチしたものとほぼ同じである。なおこれは、“列車内コオロギ600匹ばらまき事件”と同列の行為ではないので、誤解しないように〔ジョーク〕。

The Digital Readerによると、クオモ州知事もこのプロジェクトには乗り気だ。“ニューヨークの交通機関は継続的に、乗客のニーズに対応していく必要がある。そしてその重要な部分は、日常生活の不可欠な要素になっているアメニティを提供していくことだ”、と彼は語っている。“地下鉄駅にWi-Fiを導入することは、乗客が通勤時間中にもインターネットに接続できることを意味し、それにより、彼らが友だちや家族に連絡したり、ニュースやエンターテイメントに接したりできるようになる。われわれはそのシステムの現代化に向けて、すでに大きな進歩を達成しており、今度の新しい企画Subway Reads(地下鉄読書)は、乗客に新しいWi-Fi体験を、楽しく提供していく方法になる”。

Transit Wirelessと呼ばれるこの地下鉄Wi-Fiは、乗客にKindle Firesを無料で提供し、それに向けて175篇の短編と、長編作品の章を提供する。地下鉄を降りて地上に出ても、読書を続けられる。

でもなぜ、広域圏交通局は、ここまでして無料のWi-Fiを宣伝する必要があるのだろうか。“Free Wi-Fi”(無料Wi-Fi)というポスターや表示だけで、十分ではないか。でもeブックの提供は立ち上げ記念行事としてはうまいやり方だし、この前の地下鉄内の変人発見(地下鉄内の目立ちたがり屋たち)よりは、ずっとましである〔これもジョーク〕。

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Operaの無料無制限のVPN機能がAndroidにもやってきた、Wi-Fiの安全性チェック機能もあり

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数か月前にOperaは、iOS用の無料無制限のVPNサービスをローンチしたが、今日(米国時間8/24)は同じ機能をAndroidに導入する。iOSバージョンと同じく、このAndroidアプリもOperaの2015年のSurfEasyの買収に由来しており、インターネットのような公開ネットワーク上でも、安全な閲覧が可能になる。

Operaはマーケティングでも安全性を第一の売りにしており、Opera VPNを使うとあなたのトラフィックがまるでアメリカやカナダ、ドイツ、シンガポール、あるいはオランダからのようになる。地理的規制のある国などで、特殊な有料サービスに依存しなくても、インターネットへの安全なアクセスが可能になる。

このサービスには本命のVPN機能に加えて、広告の追跡をブロックする機能もある。ただしこのアプリ自体は、控えめながら広告を表示する。

“Android向けのOpera VPNアプリは、完全に無料でデータの制限がない点で、そのほかのVPNサービスと一線を画している。ログイン手続きも会員登録も必要なく、高度なWi-Fi保護機能(後述)がある”、とOperaのSurfEasy部門担当VPNのChris Houstonが今日の発表声明で述べている。

Opera VPNのセットアップは、ほんの数秒で終わる。Android本体のVPNの設定は、アプリ自身が行う。だからユーザーが設定メニューを相手にする必要はない。

さらにこのアプリには、ユーザーの現在のWi-Fi接続の安全性をチェックする機能がある。そのWi-Fiセキュリティテストにより、問題点が分かる。たぶん、インターネットに直接接続するよりVPNの方が安全だよ、というアドバイスをもらうだろう。

この機能を有効にすると、わずかにスピードが落ちるかもしれないが、それは当然の範囲内だ。このAndroidバージョンをぼくがテストした結果では、ときどき遅さがわかるけど、それほど重大な問題ではない。

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ニューヨークの地下鉄が前世紀までの汚さを脱して超現代化/未来化へ、美しい車内にはWi-Fiもある

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ニューヨーク州のAndrew Cuomo知事が今週、ブルックリンの交通博物館(Transit Museum)で行ったスピーチで、ニューヨーク市の未来の地下鉄に関する意欲的なプランを発表した。その中の最大のものは、1025台の新しい客室車両で、そこにはいくつかのハイテクアメニティーが導入される。

州知事は聴衆にこう語りかけた: “ニューヨークには世界最高クラスの公共交通機関がふさわしい。それは21世紀の経済の、脈動そのものになるだろう。ニューヨーク大都市圏交通公社(MTA, Metropolitan Transportation Authority)の設計チームは、大胆で未来志向のデザインにより、通勤という日常的な体験に新鮮な感動をもたらそうとしている。そこでは、世界の交通機関のベストプラクティスを導入して、新しいものを作り、機能を強化し、そして能力を大きくするという、彼らの三本柱の使命に集中しようとしている”。

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改造車のうち750台は、連結器部分をアコーディオンタイプにして、乗客が立つスペースにする。現状は、ドアがあって“車両間を移動しないでください”と書かれている。入り口のドアも広くなり、50インチが58インチになる。ラッシュ時の乗降が、かなり楽になるだろう。

ハイテクとしては、各車両に無料Wi-Fiのホットスポットがあり、USB端子のスマホの充電器もある。後者は、人にがんがん押されるラッシュ時には使いづらいと思う。また、地下鉄の車両は長年使われるから、将来、古い規格のUSBが残っている珍しい場所、ということになるね。アダプタが必要になるかな。

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とにかく、Cuomo知事は新車両の供用を早めたいようだ。LEDのヘッドライトや、車内のデジタルディスプレイも早く導入したい。このアップグレード全体に費やすMTAの予算は、5年間で270億ドルだ。納入〜工事企業は、どこが潤うかな。

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サンフランシスコの隠れ優等生スタートアップZenreachが$30Mを調達してセレブ投資家Peter Thielが取締役に

Monday, July 16th, 2012. Aspen, CO, USA

7:00 PM

DINNER AND DEBATE
What is the future of Silicon Valley and the technology industry? Two of the Valley’s most successful thinkers and doers debate.

Speakers:
Eric Schmidt, Executive Chairman, Google
Peter Thiel, Technology Entrepreneur, Investor, and Philanthropist

Referee: Adam Lashinsky, Fortune

Photograph by Kevin Moloney/Fortune Brainstorm Tech

サンフランシスコで無料のWi-Fiを使ったことのある人は、それがZenreachだった確率が高い。しかし、そのことに気づかなかっただろう。

同社はこれまで、上記のように、ほとんど知られざる存在だった。無名の方が競争上有利、と考えたからだ。しかし今日(米国時間7/19)は、黙ってるわけにもいかなくなり、シリーズBによる3000万ドルの資金調達を発表した(この前の2000万ドルは極秘裏に行われた)。今回は億万長者投資家のPeter Thielを取締役会に迎えたので、発表せざるをえない。

エンタープライズソフトウェアを作っているZenreachは、ハードウェアも提供している。そのハードウェア、Wi-Fi機器は、レストランやコーヒーショップなどに月額制で貸し出される。ユーザーがそのWi-Fiにユーザー登録するときにはユーザーIDとしてメールアドレスを要求されるから、お店はそれらのアドレスに宣伝メールを送れる、というメリットがある。ただしその公共的Wi-Fi機器は、登録ユーザーしか利用できないように、ファイヤーウォールがしっかり守っているから、セキュリティは万全だそうだ。

そのお店でZenreachにユーザー登録した人は、そのWi-Fiスポットが自分のスマホのデフォルトになるから、Wi-Fi側から見ればそのユーザーの再来店が分かる。Zenreachはその統計的データをお店の経営指標の一環として提供し、喜ばれている。

ZenreachのファウンダーでCEOのJack Abrahamはこう語る: “小企業の経営に役に立つツールやプラットホームをうちは作っている。でもその小企業が、消費者に無料のWi-Fiを提供する主役になっているんだ”。

YelpやFoursquareなどのアプリも、同じようなやり方で小企業を支援しているが、Zenreachは、“あくまでも主役は商業者自身、という観点に立ち、長期的に彼らを支援したい。彼ら自身には消費者を対象とするサービスを作って始めることが、できないのだから”。

今回の投資をリードした8VCのゼネラルパートナーJoe Lonsdaleはこう言う、“Zenreachの経営状態を表すさまざまな数値は、どれもすばらしい。彼らはすばらしいチームだし、しかもビッグな業態分野だ。ざっと見ただけでは分からないぐらい、状態の良い企業なんだ”。

そのほかの投資家は: Bain Capital, SV Angel, Felicis Ventures, SoftTech, そしてPeter ThielのFounder’s Fundだ。

Zenreachの社員数は、2013年の創業時から3年間で150名に成長した。

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Wi-Fi共有コミュニティInstabridgeが新たに$1Mを調達、途上国市場ユーザーの増加でいよいよ収益化に本腰

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スウェーデンのWi-Fi共有コミュニティとモバイルアプリの企業Instabridgeが、新たに100万ドルの資金を調達した。ヨーロッパのスタートアップにしては珍しく、ラウンドをリードしたのはシリコンバレーの投資家Tim Draperが率いるDraper Associates、これに前からの投資家Balderton Capitalが参加した。

家庭のWi-FiをFacebook上で友だちと共有することを目的に2012年に創業されたこのストックホルムの企業は、その後より広範なWi-Fi共有コミュニティへと姿を変え、とくに最近では、携帯のデータ料金が高嶺の花である途上国市場で人気を集めている。

Instabridgeのアプリを使って、ほかのInstabridgeユーザーのところにあるWi-Fiホットスポットの情報を共有でき、アプリはそのコミュニティのみんなが共有しているホットスポットへのアクセスを提供する。これによって同社はWi-Fiホットスポットのクラウドソースなデータベースを構築でき、またMcDonald’sやStarbucksなど、無料のWi-Fiを提供しているお店などのリストも作れる。

同社によると、今のユーザー数は200万、創業以来今日まで、同社のWi-Fi共有コミュニティのメンバーとして10万名を確保できた。とくにメキシコやブラジル、インドなどの途上国で急成長している。今回の資金は、主に今後の市場開拓のスピードを上げるために投じられる。

Instabridgeの協同ファウンダーでCEOのNiklas Agevikによると、本誌が同社を取り上げた昨年9月以来、ストックホルムのチームは5名から13名と大きくなり、ブラジルには4名のチームを配置できた。そしてブラジルのチームを支え、同国のInstabridgeコミュニティを育てる役として、Yelpの元北欧コミュニティリーダーをスカウトした。

とは言うものの、Instabridgeはまだ売上がない。Agevikの構想では、プロダクトやサービスのリコメンデーションをビジネスモデルにしていきたい、という。“ユーザーにインターネット接続を提供するだけじゃなく、彼らがそこから何か良いものを得られるようにしたい”、と彼は言っている。

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Wi-Fiのセットアップが楽しいという、ありえないことをやってのける家庭内ルータLuma

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Wi-fiのセットアップなんて、とても簡単だ〔皮肉〕。まず、家の中にルータを置くスペースを見つける。無線技術の専門家チームに頼んでデッドスポットがないことを確認する(あったら場所を変える)。次にプロのITチームに来てもらってセキュリティやISPのQoSを管理する。終わったら裏庭のパティオで接続を試み、ピクニックテーブルでYouTubeを見れないことを発見する。〔以上はすべて皮肉〕

こういった問題を解決するためにDr. Paul JudgeとMike Van BruinisseはLumaを作った。この小さなWi-Fiホットスポットは“サラウンドサウンド”のような方法で機器を接続するから、家の中にデッドスポットが生じない。一台99ドル、3つで249ドル、今、予約を受け付けている。この前のGoogleの製品と同じく、特別仕様でお利口なWi-Fiルータは、今の時代にうってつけだ。

このデバイスには子を思う親のための機能もついていて、特定のデバイスをいつでもシャットダウンできる。ほかのLumaたちとプライベートなメッシュネットワークで接続できるから、家全体を巨大なホットスポットにしてしまえる。

Lumaは、Felicis Venturesがリードし、Base Ventures、BIP Capital、Relay Ventures、Hans Robertson(Merakiの協同ファウンダ)、Jed York(49ersのCEO)らが参加したラウンドで350万ドルを調達した。

“Wi-Fiのカバレッジという問題への答は、大企業がやっているようなメッシュネットワークだ”、とJudgeは語る。“Lumaでは親が子のインターネットアクセスをコントロールできるし、今何を見ているかが分かる。サイバーセキュリティもある。スピードと安全性とセキュリティ、この三つが揃ったWi-Fiルータは世界初だ”。

Judgeはこの小さな箱にたくさんの脳力を詰め込んだ。

“メッシュネットワーキングがあり、コンテンツ・フィルタがあり、モバイルデバイスの管理機能があり、かわいいルックスのわりには強力なサイバーセキュリティ機能がある。Bluetoothでアプリと通信できるから、家の中のベストの場所を見つけることもできる。メッシュネットワークはワイヤレスだから、家全体をカバーできる。トラフィックのパターンやネットワークの妨害要素を教えてくれるし、自動的な自己調整や再構成機能でパフォーマンスをつねに最適に保てる”。

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発売は来年だが、今の予約価格は50%引きだ。Best BuyのTCP/IP and Wireless Expert Lab(というものはないと思うが)まで足を運ばなくても、この製品が大きな家に住ん Wi-Fiのトラブルの多い人のBest Buyであることは、誰でも分かる。

 
 

関連記事(同じくメッシュネットワークによるWi-Fiルータ)。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

GoogleのOnHubルータに新型機が登場…手かざしで感度が上がる”Wave Control”機能つき

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このところ消費者製品でも積極的なGoogleは、8月にはWi-FiルータOnHubを発表した

それは少々意外だったが、“速くてセキュアで使いやすいWi-Fiを提供したい”という言葉はいかにもGoogle的だった。

今日(米国時間10/27)のGoogleとASUSの発表によると、彼らは今、On-Hubの別のバージョンを開発中だそうだ。それは最初のOnHub(TP-LINK)よりも20ドル高い219ドル99セントの製品だ。

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ASUSが作るとなぜ高くなるのか? ”Wave Control”と呼ばれる新しい機能を搭載しているからだ。それは、下図のようにルータの上で手を振るとWi-Fiのスピードが上がる、という。まるで、おまじないみたいだけど、どういうことだろう。

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さらにGoogleは、OnHubルータのソフトウェアの、初めてのアップデートを発表した。それは、ルータの置き方や置かれている場所によって、もっとも効率の良いアンテナをユーザに教える、という新しい機能の導入だ。

新旧どちらの機種もGoogle Playで買えるが、ASUSのは今は予約販売のみで、発売は11月の初めだ。どちらも、ごみ入れのような形をしていて、ぼくはまだ使ったことがないが、入手できたら結果をご報告しよう。

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Google、無線ルーター OnHubを発売。高速WiFiと簡単な設定を約束

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Googleは今日(米国時間8/18)、パートナーであるTP-LINKの協力の下、新たにルーター発表して世間を驚かせた。199.99ドルのルーター、OnHubは、既存のルーターで多くの人々が経験している問題を解決しようとしている:WiFiの速度低下、ビデオバッファリングや接続が突然切れることなど。それらの意味するところは、電源を切り、1分ほど待って、再び電源を入れ、最善の結果を期待することだった。

Screen Shot 2015-08-18 at 9.41.42 AMGoogleは、OnHub が「速く、安全で、簡単に使えるWiFi」を提供すると言っている。同社によると、設定は容易で、装置が自動的に近くの電波を探して最適なチャンネルを見つける。「独特なデザインのアンテナとスマートなソフトウェアが舞台裏で働き続け、OnHubが衝突を避け最大のネットワーク性能を保つよう自動的に調整する」とGoogleは言う。

ルーターは、アップデートや新機能も自動的にインストールする。

OnHubをAndroidまたはiOSのアプリから制御することは驚くにあたらない。そこからネットワーク上のあらゆるデバイスを管理、テストすることができる。アプリを使って、友達にWiFiパスワードを簡単に送ることもできる。

類似品とは異なり、このルーターはデザイン的にも優れ、見た目はふつうのNetgearの装置よりも、評判は悪いが美しい、Nexus Qを彷彿させる。

新ルータは現在米国のGoogle Store、およびAmazonとWalmart.comで販売中。近いうちに、米国およびカナダの小売店舗にも登場する。Googleによると、ASUSとも同様のデバイスを発売する予定だという。

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ほぼ200ドルという価格から、OnHubがちょっとした贅沢品であることは間違いなく、どれだけ売れるかはわからない。しかし、少なくとも他のルーターメーカーに競争心を起こす動機を与えることはできるかもしれない。ちなみに、AppleのAirPort Extremeは、同じような価格帯だが、Appleが第6世代の機種を発売してから2年が経っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

DJI、操作性に優れ撮影性能を高めた新型ドローンのPhantom 3 Standardを発表

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DJIは「空飛ぶインテリジェントカメラ」を標榜するDJI Phantom 3 Standardを発表した。HDビデオカメラを搭載し、1度の充電で25分間の飛行を楽しむことができる。また撮影対象を指定して追跡撮影するモードも備えている。

カメラは12メガピクセルで、2.7K HDビデオを撮影できる。またジンバルも搭載しており、安定した撮影を行うことができる。撮影するビデオは、ほぼリアルタイムでスマートフォンにストリーミングすることができ、フリック動作ひとつで保存することができる。GPSおよびWi-Fiも内蔵している。

このモデルは、基本的にはより簡単に快適な飛行を楽しみたいという人に向けたものだ。Phantomシリーズはいずれも操作性の良さが評判だが、Standardモデルでは操作方法や機体の反応を向上させて、障害物と衝突してしまうような事態を防ぐようになっている。価格は10万8000円だ。

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(翻訳:Maeda, H

Raspberry Pi + Arduino合体ボードの改良版UDOO NeoはWiFI、Bluetooth、各種センサーが付いてAndroidも走る

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最初のUDOOボードには大いに驚かされた。Raspberry PiとArduinoを融合したそのシステムは、シングルボード上で小さなコンピューターを動かすと同時に電子プロジェクトを制御する。それは非常にギークなツールでありかなりの人気を呼んだ。そして今、UDOOが帰ってきた。ずっと強力になって。

新しいUDOO Neoは、Raspberry Pi、Arduinoボード、9軸センサー、磁力計、加速度計、ジャイロスコーム、Wi-Fi、Bluetoothを塔載し、Androidも走る。つまり、このボードを自作のガジェット ― ドローン、ゲーム機等 ― に組み込めば、内蔵のArduinoを使ってスイッチやリレーやセンサーを読み書きして、物体の空間中の位置を特定することができる。

価格は49ドルからで9月に出荷される。私は初代のUDOOで遊んで非常に感銘を受け、作者たちは次期製品は相当クールなデバイスにすると約束した ― そして約束を守ったと私は思う。

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UDOO Neoを何に使うかわからない人は、たぶんこのデバイスの対象ユーザーではない。しかし、いじり屋たちは山ほどの使い道を見つけ出すだろうし、ハードウェアにAndroidを移植しようと考えていた人たちもデュアルOSサポートを喜ぶだろう。一般にこの種のボードは優れたプロトタイピングツールであり、遊ぶのにも最高だ。息子と私は、初代UDOOでミニアーケードシステムと携帯電話を作った。

詳しくはKickstarterを参照されたい。すでに目標金額を大きく越えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Spark Electronで、DIYプロジェクトに携帯データ通信を追加しよう

Sparkは、CEO Zach Supallaのひらめきから、本格的プロトタイピングプラットフォームへと成長した。その小さなボードたちを使えば、プログラマブルWiFi塔載システムを数行のコードと数箇所のハンダ付けだけで作ることができる。しかしSupallaはもっと多くを与えたがっている。

つい先ほど同社は、携帯データ通信が可能なSpark Electronを発表した。ボードは2Gと3Gの2種類があり、価格はそれぞれ39ドルと59ドル。SIMカードが付属し、SparkがMVNOとして振舞う。同社は1MBデータを月額2.99ドルで提供する。米国、カナダおよびヨーロッパで利用できる。

つまり、この小さなボードを使えば、世界中どこのWiFiのないところからでもメッセージを中央サーバーに送ることができる。

「われわれは、携帯電話やタブレットのために作られた電波塔に囲まれている」とSupallaは言う。「しかし、この同じ塔はあらゆるタイプの製品で使うことができる。われわれはこのテクノロジーを大衆化して、全く新しい時代の〈つながる製品〉を作りたいと思っている」

Spark Electronは今日Kickstarterでプロジェクトをスタートした。年内に出荷する予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Google、全米のStarbucks7000店舗に無料の高速Wi-Fiを提供へ

さきほどGoogleはブログ記事で、Starbucksと協力して、アメリカの全7000店のコーヒーショップに無料の高速Wi-Fiホットスポットを設置すると発表した。このプロジェクトは完了までに1年半ほどかかる予定だ。

Googleによれば、現行のStarbucksの無料ホットスポット比べて速度は最低10倍にアップする。Googleが光ネットワークの実験を行っているカンサスシティーなどでは100倍に高速化されるという。

8月中にもGoogle化されたStarbucksのWi-Fiが登場し始めるという。ひいきのStarbucks店舗がGoogle化されたかどうかは手持ちのデバイスでSSIDをチェックすればよい。Googleはこれまでにも本社の所在するマウンテンビュー市に無料の高速Wi-Fiアクセスポイントを設置している。またBoingoと協力してさまざまな場所に無料Wi-Fiを設置してきた。最近ではサンフランシスコ市の公共の場所に多数の無料Wi-Fiを設置する計画を発表している。承認が得られれば 2014年の4月までに設置が完了する。

今回のプロジェクトでGoogleは全米のStarbucks店舗のWi-Fi設置と運営という大きな事業をAT&Tから引き継ぐことになる。その意味でも結果が大いに注目される。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+