ロックバンドの演奏にあなたのマウスカーソルが共演する(?)という不思議な音楽ビデオ

クラウドソースに依存しているインディーのバンドは昔からある。ツアーのバス代もKickstarterやIndiegogoに頼ったりする。でも、あなたのお金ではなくてマウスカーソルを求めるバンドは、これまでなかったと思うな。

オランダのロックバンドlightlightは、クラウドのパワーを利用するために、ちょっとおもしろいハックを使って、これまででもっとも巧妙†と言えるかもしれない音楽ビデオを作った。

そのビデオを視聴者がアクセスして再生するたびに、彼らのJavaScriptコードが動き出して視聴者のマウスカーソルの位置をリアルタイムで記録する。ビデオを見ている間中(あいだじゅう)、視聴者はコンテンツとの対話を奨励される。スマイリーを描いてもよいし、カーソルを一箇所にキープしてもよい。30ないし60分間隔でビデオは再リリースされ、それまでの視聴者たちの記録が再現される。

そのビデオはここでロードできる(職場では見ない方がよい: 肌の露出が多いが、それらは通常、何千ものマウスカーソルに覆われている。ビキニが解雇の理由になるなら、セーブしておいてあとで見よう)。

どうやらこのビデオと技術的工夫は、オランダのアーチストRoel Woutersと彼のスタジオMonikerの仕事らしい。

このビデオの‘放送’は昨日(米国時間4/15)始まったが、昨日は悲惨な事件があったので記事を載せることを控えた。それから20数時間後の今でも、ビデオはまだロックしている。だから、ここに記事をポストした。このビデオを見るのが二度目以降の人は、ブラウザのJavaScriptコンソールを開いたままにしてみよう。イースターエッグが見られる。

[†原注: “もっとも巧妙”は、“最良(ベスト)”という意味ではない。誰もが知ってるように、これまでのベストのビデオはJamiroquai作のVirtual Insanityに決まっている。]

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


EvernoteがホンダとDocomoと提携、シリコンバレーでスタートアップ支援のアクセラレータ・プログラム実施へ

今日(米国時間4/16)、「すべてを記憶する」サービス、Evernoteは、ホンダとDocomoと協力してEvernote Acceleratorと名付けたスタートアップ向けの1ヶ月の集中指導プログラムをスタートさせることを発表した。

実施の場所はシリコンバレーのRedwood CityにあるEvernoteの本社だ。世界中のEvernote APIを利用してプロダクトを開発しようとする個人あるいは小規模スタートアップのデベロッパーが対象となる。

このプログラムはEvernoteが自社の提供するサービスの範囲を超えて、サードパーティのデベロッパーやサービス・プロバイダーを広く巻き込んだプラットフォームへと進化しようという戦略をさらに一歩前に進めるものだ。Evernoteはすでに毎日60億のAPIコールを処理しているが、その大部分はEvernote自身のアプリから来るものだ。

Evernoteはホンダのシリコンバレー・ラボ(英文)、ドコモ・イノベーション・ベンチャーズと協力し、参加者に対してEvernoteのエンジニアによる指導、マーケティングの援助、さらにオフィスと住居を提供する。ただし直接の投資は行わない。ベテランのジャーナリストで昨年Evernoteに参加してプラットフォーム・エバンジェリストを務めているRafe Needlemanはこの点について次のように説明する。

現時点ではわれわれは投資の必要を認めない。われわれにとってこのプログラムの成功はすぐれたEvernoteプロダクトが生まれることだ。投資よって利益が生まれることに関心はない。すぐれたEvernoteプロダクトが生まれることがわれわれ、そしてわれわれのユーザーにとっての成功だと考えている。ただしわれわれはこのプログラムに参加するスタートアップないし個人デベロッパーに対してサードパーティーの投資家を紹介することはあるかもしれない。

Evernote側がベンチャーキャピタル方式の投資を行わないとしても、他の形式での投資はあるかもしれない。人気アプリの一つ、Evernote FoodはEvernoteが主催したハッカソンでオリジナルが開発されたものだった。NeedlemanによればEvernoteが知的所有権を買収して今日のアプリに仕上げたのだという。

このプログラムへの参加者はEvernote APIの普及のために毎年実施されているEvernote Devcupの今年の優秀賞受賞者から選ばれる。アクセラレータ・プログラムは10月の開催が予定されており、1ヶ月にわたるの助言と開発セッションの後、11月にYコンビネーター方式のデモ・デーが行われるという。

Needlemanは「あらゆるジャンルのEvernoteアプリを歓迎する」としながらも、プログラムには2社の共同スポンサーが存在することにも注意を促した。つまりAPIを活用したホンダの自動車向けアプリやモバイル・アプリが重視すべき分野となるということだろう。自動車とモバイル分野についてはそれぞれ優秀賞が設けられる予定だという。

今日、スタートアップ育成のアクセラレータ・プログラムは世界中いたるところで見かけるようになったが、Evernoteのプログラムには非常にユニークな特徴がある。それはEvernote自身がハッカソンを通じて参加候補者を集める点だ。Needlemanは「できるかぎり多様な人材を集めるために、われわれはハッカソンを東京、シンガポール、チューリッヒ、メキシコシティーで開催している。この参加者から選抜した優秀なデベロッパーたちにITのメッカ、シリコンバレーのすべてを味わってもらおうという趣旨だ」という。

〔日本版:EvernoteのCEO、フィル・リビンは今週4/18(木)午後1:30から日経ビジネスのセミナーで講演する予定。〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、初のグラフ検索広告をテスト中。ただしターゲティングに検索ワードは使用せず

投資家たちは、いずれFacebookが利益性の高い要求充足型検索広告を販売することを期待しているが、出だしは慎重そのものだ。今日(米国時間4/16)Facebookは、初のグラフ検索広告の小規模なテストを始めたが、ターゲティングに使うのはユーザーの検索クエリではない。代わりにFacebookは、通常のターゲティングと再ターゲティングの方式を利用する。サイドバー広告と同じようにページの末尾に表示され、それも検索結果が1ページを超える場合のみだ。

Mark Zuckerbergは、人や場所や興味を見つけるこの新しい検索エンジンの発表イベントの際、収益化に関する私の質問に対して、グラフ検索に広告が入る可能性を示唆した。彼は「人々が欲しがるものを作ることによって良いビジネスを作れる」と言ったが、Facebookの従来のタイプアヘッド広告が「その方向にうまく拡張できている」ことも指摘した。Zuckerbergは、Facebookではユーザー体験が第一であることを強調したが、検索広告が「時間の経過と共にビジネスになる可能性」も認めた。

しかし、検索タイプアヘッド広告が、Facebookのリアルタイム検索のドロップダウンメニューで広告主をライバルや他の関連企業より上位に表示させるのに対し、初のグラフ検索広告は単なる新たな表示枠にすぎない。現時点ではFacebook全ユーザーのごく一部であるグラフ検索ユーザーのそのまた少数のグループにのみ表示されている。テスト対象のユーザーがグラフ検索を行い結果が1ページを超えると、2ページ目が自動読み込みされる前の境界行に広告が2~3件表示される。これらの広告はFacebookのサイドバー枠と同じく、見出しとサムネイル画像と本文からなり、Facebook内外の目的地へのリンクを含む。

現在のグラフ検索広告は他の殆どのFacebook広告と同じターゲティング技法を用いている。年齢、性別、現住所、勤務先など統計データや、いいね!、オープングラフでの行動、さらには最近ユーザーが訪れたウェブサイトのクッキーに基づく再ターゲティング等だ。

もしテスト結果が良好で広告がクリックやブランド確立に有効となれば、全グラフ検索ユーザーに展開する可能性が高い。

果たしてFacebookが、検索ワードに基づくターゲティングを広告主に許すかどうかは未だに不明だ。もしFacebookの他のターゲティング技術と組み合わせられれば、企業はグラフ検索を使って、レストラン、小売店、専門サービス等を探している瞬間のユーザーにアピールすることが可能になる。現在グラフ検索広告は、統計情報と興味、閲覧履歴によるターゲティングしか使用できないが、いずれはユーザーが「近所の歯医者」を検索した時に歯科医の広告を見るようになるかもしれない。

購入プロセスの最終部分は、最初の需要生成部分よりもずっと価値が高い。広告が購入や投資利益率に直接結びつくからだ。つまりFacebookは高い料金を請求することができ、Googleその他の検索広告のために予約されている膨大な広告予算を獲得できることを意味する。これは既存の収益ストリームの改善などではなく、新しい広告カテゴリーとして投資家を大いに喜ばせるものであり、ついには$FB(今日の終値は26.92ドル)をIPO価格の38ドル以上へと引き上げられるかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


あなたのページにWebRTCのビデオチャットを埋め込める–Fresh Tilled Soilの一連の実験より

WebRTCを使ってデベロッパは、自分のWebアプリケーションにプラグインなしでリアルタイムの音声通話やビデオチャット、ファイル共有などの機能を導入できる。ChromeとFirefoxはすでにこれをサポートしているが、そのほかのブラウザもいずれ彼らに続くだろう。しかし現段階ではWebRTCは規格も実装も実験段階で、まだ多くのサイトがこぞって採用するまでには至っていない。また自分のサイトへの導入も、Conversat.ioのようなプロジェクトはあるものの、まだ容易ではない。

WebRTCを試してみたい、WebRTCを使ったビデオチャットウィジェットを自分のサイトに載せてみたい、と考えている人たちのために、ボストンのUI/UXデザイン会社Fresh Tilled Soilが、WebRTCによる埋め込み可能なビデオチャットウィジェットをローンチした。

本誌TechCrunchはベースが裸のWebサーバではなくWordPressなので、少なくともその現状の設定ではウィジェットを正しく埋め込めないが、ご自分のサイトで試してみたい方はここを訪ねてみられよ。

多くのこの種のプロジェクトと同様に、ユーザがすることといえば、チャネルの名前を決めて、それを友だちと共有し、そうすると数秒後にはチャットを開始できるはずだ。

ただし今現在は、デスクトップのChrome最新安定バージョンとAndroidのChrome Betaでしか使えない。もうすぐ、Firefoxもサポートされる。WebRTCはピアツーピア通信なので、ホストは最初のハンドシェイクを処理するだけだ。だからサーバの負荷はとても低い。

WebRTCのこの実験は、Fresh Tilled Soilがこれまでやってきた一連のテストの最新のものだ。これまでのものの中には、WebAudioAPIを使った音声処理や、音声入力のためのメディアキャプチャとストリームなどもある。また同社のこのクールで小さな実験では、Webカメラを使ってユーザと画面との距離を測り、フォントのサイズを調節する。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


アメリカン航空、システムダウンのため全米で離陸差し止め(アップデートあり)

連邦航空局(FAA)は、アメリカン航空の全便を少なくとも今日(米国時間4/16)午後5時まで離陸させないと発表した。コンピューター事故により予約システムがダウンしたためだ。新しい情報が入り次第この記事を更新する予定。機内に閉じこめられた人たちの心中は察するに余りある。

アップデート:

[FAAはアメリカン航空の要求により、全米の同社便および一部空港におけるアメリカン・イーグル便の離陸を差し止めた]

[弊社のシステムは完全に復旧したが、引き続き遅延と欠航が予想される。詳細はon.fb.me/XPTaiC 参照]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


新経済サミット2013:シリコンバレーのエコシステムを日本に作るには何が必要か

新経済サミット2013

シリコンバレーではスタートアップが次から次へと立ち上がる。投資家が彼らに資金提供し、成長を加速させIPOやバイアウトを成し遂げる。成功した起業家は再度スタートアップするのであれ、投資家サイドにつくのであれ、またシリコンバレー内で活動を続ける。この様子を見て世界各国から人材が集まり、さらに質と量が増していく。このような好循環エコシステムがシリコンバレーにはある。

このエコシステムは日本では作ることができないのだろうか。また、できるならば何が必要なのだろうか。本日開催された新経済サミット2013のセッションの1つではシリコンバレーで活躍するベンチャーキャピタル(以下、VC)と起業家が共に登壇し、この疑問についてもディスカッションが行われた。

このセッションに登壇したのはEvernoteのPhil Libin氏、DomoのJosh James氏(AdobeにバイアウトしたOmniture創業者、2006年NASDAQ上場企業最年少CEO)、ApceraのDerek Collison氏(Google、VMware出身)、DCMの茶尾克仁氏、500 StartupsのGeorge Kellerman氏で、モデレータはライフネット生命の岩瀬大輔氏が務めた。

このトピックで彼らが口を揃えて言及したのは「日本人は悲観的」ということだ。EvernoteのPhil Libin氏はよく日本を訪れるそうだが、いつも日本人から「日本は何がダメなのか?」と聞かれるという。海外の人は日本をポジティブに捉えているが、当の日本人は日本がダメだとネガティブに思い込んでしまっている。近隣諸国の中国や韓国では自国をポジティブに考えている起業家が多く、日本とは正反対なんだそうだ。

今回の登壇者であるPhil Libin氏のEvernoteは売上の30%が日本からのもので、DomoのJosh James氏が以前立ち上げたOmnitureも同様に売上の20%を日本が占めていたという。また、Phil Libin氏によると100年以上存続している世界の企業3,000社のうち、2,500社は日本の会社だ。

世界のIT市場のマーケットシェアでも日本は多くの割合を占めているなど、悲観的になる要素は他国から比べると少ないように思えるかもしれない。ではシリコンバレーを楽観的に捉え、日本を悲観的に捉えさせてしまう要素は何なのだろうか。

DCMの茶尾克仁氏は日本で起業するインセンティブが少ないことは1つの要因だという。例えば、中国では起業すると税金がかなり免除される。スタートアップに参加する人達にとっては金銭的なインセンティブが欠けており、シリコンバレーではストックオプションが当たり前だが、日本では存在を知らない人も多い。このようなインセンティブの欠如は解決すべき問題だという。

また、日本の起業家は自信が欠如しているとApceraのDerek Collison氏はいう。日本人は会話の中で「私にはできないと思う」と発言する人が多いが、シリコンバレーでは自信を持って「それはできる」と出来もしないことですら言う人が多いの出そうだ。才能や技術力に関しては差は無いが、自信を持たないだけで差が出ているのだ。

最後に言及されたのはヒーロー的存在。アメリカではスティーブ・ジョブズやビル・ゲイツといったヒーロ的存在の起業家が居たり、マーク・ザッカーバーグのように若くして成功した起業家をヒーローのように扱う。しかし日本ではIT起業家が若くしてIPOしても一瞬だけ盛り上がり、その後はすぐに落ち着く印象がある。これはサービスの規模や生活の中でそれに触れる時間なども関係しているのかもしれないが、アメリカのように社会的にIT起業家をヒーロー扱いするようなムード作りは大切だという。

IT起業家の社会的印象と言えば、日本ではまだ親や身内の反感を買うことも多々あるだろう。だが、このような出る杭を打たれるような雰囲気は変えなければシリコンバレーのようにはならない。このセッションの終わりに、500 StartupsのGeorge Kellerman氏は会場に居る起業家を立たせ、「彼らを祝福してください。彼らはリスクを取り、次の世代のビジネスを作っているのです。」と拍手を求めた。次に全員を立たせると「日本だと出る杭は打たれますよね? でも、皆で立てば杭は出ません。皆で日本を変えましょう!」と締めくくった。


新経済サミット2013:起業家に告ぐ「失敗を恐れるな、実行せよ」

新経済サミット2013

本日、東京で開催された新経済サミット2013には数多くのシリコンバレーで活躍するIT起業家が登壇した。この記事ではAirbnbUberoDeskFabといった今急成長しているサービスのCEOが参加したセッションをレポートする。

日本ではまだサービスを提供していないスタートアップもあるが、名前を聞いたことはあるであろうAirbnb、Uber、oDesk、Fabの4社。現在は多くのユーザーを獲得し、成長し続けている。ユーザー数1,000万人、会社設立後4年で評価額10億ドル、7秒に1つは商品が売れるなど、彼らのサービスは2、3年で大きく成長してきた。

このような数字を見ると「彼らは元々才能がある」、「アイデアが良かったから成功した」と思い、自分にはマネできないと感じる方も居るだろう。しかし、彼らの話を聞くと、今でこそここまで大きなサービスに成長したが何度も失敗し、そして何度もチャンレジしたからこそ、今成功している。

例をあげてみよう。Fabの創業者Jason Goldberg氏は何度もスタートアップを立ち上げているが、VCから調達した資金を含め4,000万ドルを失ったこともある。Fabを立ち上げる2011年2月直前までは前年から男性同性愛者向けのサービスを2回リリースし、失敗に終っている。

oDeskのGary Swart氏も7年前にスタートアップを立ち上げた際に義理の父から資金を提供してもらったのだが、返済できずに終ってしまった。UberのTravis Kalanick氏はP2Pのサーチエンジンを開発していたが、著作権など法律に触れ数千億ドルの訴訟を起こされたし、Airbnbに関しては立ち上げ期に上手くいかない時期が続いたが、シリアルを作り、それを売ることで日銭を稼いだこともあるし、サービスは4回リローンチしたそうだ。

彼らはこうした失敗で諦めるのではなく、ここから得られる教訓を基に次に進んでいる。セッションの中で彼らが強調したのは「失敗を恐れずに実行すること」だった。アイデアを思いついても実行に移さないのでは意味がない。それは得られるものが何も無いからだ。

FabのJason Goldberg氏によると良い起業家というのは失敗しても、次は違う視点から見れる。そして、失敗は実行を通さなければ経験できない、とAirbnbのBrian Chesky氏は語った。

さて、彼らはスタートアップし、失敗を経験しているが、失敗と判断する撤退の基準はどこに置いているのだろうか。

UberのTravis Kalanick氏は自分のサービスが世界を変えると信じれなくなり、疑問を持つようになった時が潮時だという。

これに対してFabのJason Goldberg氏は1年以内にサービスが大きくならないのであれば、辞めるべきだと語った。なぜならば、現代はサービスが良ければ自然に広がる環境にある。それにも関わらず、1年が経過しても規模が大きくならないのであれば、それは本当に解決すべき問題ではないのだという。

Airbnbは撤退は考えていなかったようだが、100人が愛せるプロダクトならば100万人でも変わらない。だから、100人が好きだと言ってくれることに集中した。その結果、気に入ってくれたユーザーが他のユーザーを呼び込む好循環が生まれ、成長できたそうだ。

要約すると、抽象的だが「自分とユーザーが心から愛せるプロダクト」でないと判断した時が潮時と言える。そして、逆に言えばこの条件を満たせるのならば、成長する可能性は大いにあると言えるだろう。


3D視覚化に大きく賭けるIntel, デバイスへの進出は吉か凶か

Intelは、IBMなどと並んで、珍しいテク企業だ。同社は、大きな技術革新の大波が押し寄せるたびに、社容を一新している。だから、今という、ポストPCでネットワーキングの時代にIntelは、自分をどう定義するのだろう。同社CIOのKim Stevensonによると、Intelは“コンピューティング企業”であり、今は“スタートアップ的”になろうと努力している。その中で、Stevensonがまだ“処女地である”と信ずる破壊的革新の分野が、3Dの視覚化アプリケーションだ…ビッグデータを視覚表現するプロダクト。この分野には、Stevensonによれば、大きな“マーケットギャップ”(需要と供給の落差)がある。

彼女の説明によると、3Dヴィジュアライゼーションは今、夢から現実に移行してきている。3Dカメラが安くなり、一般に普及している多くのデバイスがタッチとジェスチャー対応だ。 Stevensonによれば、Intelがデバイスビジネスに参入しようとしているのも、そのためだ。しかもそれは、Intelの投資部門であるIntel Capitalにとっても、魅力的な投資対象だ。Stevensonは正しいと思う。90年代の終わりごろぼくはPulse3Dの開発をやっていたが、そのころからずっと、3Dはあくまでも未来のプロダクトだった。しかしその未来がやっと今ここに到着して、脱皮して姿を変えたIntelは、その巨大な波に乗ろうとしているのだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


3D視覚化に大きく賭けるIntel, デバイスへの進出は吉か凶か

Intelは、IBMなどと並んで、珍しいテク企業だ。同社は、大きな技術革新の大波が押し寄せるたびに、社容を一新している。だから、今という、ポストPCでネットワーキングの時代にIntelは、自分をどう定義するのだろう。同社CIOのKim Stevensonによると、Intelは“コンピューティング企業”であり、今は“スタートアップ的”になろうと努力している。その中で、Stevensonがまだ“処女地である”と信ずる破壊的革新の分野が、3Dの視覚化アプリケーションだ…ビッグデータを視覚表現するプロダクト。この分野には、Stevensonによれば、大きな“マーケットギャップ”(需要と供給の落差)がある。

彼女の説明によると、3Dヴィジュアライゼーションは今、夢から現実に移行してきている。3Dカメラが安くなり、一般に普及している多くのデバイスがタッチとジェスチャー対応だ。 Stevensonによれば、Intelがデバイスビジネスに参入しようとしているのも、そのためだ。しかもそれは、Intelの投資部門であるIntel Capitalにとっても、魅力的な投資対象だ。Stevensonは正しいと思う。90年代の終わりごろぼくはPulse3Dの開発をやっていたが、そのころからずっと、3Dはあくまでも未来のプロダクトだった。しかしその未来がやっと今ここに到着して、脱皮して姿を変えたIntelは、その巨大な波に乗ろうとしているのだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


5人の本物の経済学者たちはBitcoinの未来をどう考えているか

編集者注記: Semil Shahは本誌TechCrunchの寄稿者だ。彼をTwitterでフォローするには、@semilへ。

今はBitcoinにバブルがあるだけでなく、Bitcoinに関する記事にもバブルがある。ぼくのこの記事も、その屋上屋を重ねるようなものだが、今週事故があったにもかかわらず、性懲りもなく書いているのには、ちょっとしたねらいがあるからだ。数週間前にはBitcoinに関するぼく自身の考えを書いたけど、ずっと気になっていたのは、この通貨の将来について書くことはぼくの適任ではない、ということだ。そう思った理由の一つはたぶん、この現象がわれわれ全員をあまりにも魅惑しているからだ。だから、自分の得意でない分野に手を出したり、Twitterの上のみんなのように“にわか大学教授”を気取るよりも、餅については餅屋を探すべきだ、と判断した。そして、今実際に経済学者である人たちを、ぼくの在学時の教授やクラスメート、友だちに紹介してもらった人などの中から選び、Bitcoinの未来について手短に意見を述べてもらった。ただし、本格的な評論ではなく、カジュアルで楽しい文を、とお願いした。おもしろいことに、ぼくの在学時の教授たちは、Bitcoinのことを知らない人が多くて、この執筆機会をパスすることを選んだ。あとで彼らに、Bitcoinについて“講義”してあげようと思う。運良く、何人かの経済学者に協力してもらえたので、その人たちの考えを以下に再掲しよう:

Chris Robert, 現職はハーバード大の公共政策と経済開発の教授:

知性のある人たちが、人民の人民による政府が管理している通貨システムよりも、匿名のコンピュータハッカーたちが作って管理している通貨システムの方を信頼しているのなら、真剣な考慮と対応を要するだろう。幸いにもまだ、そこまでは至っていない。今日、Bitcoinは、経済の長期的な混迷とグローバルな金融システムへの不信の増大から生じたメディア投機であるにすぎない。ただし、このメディア投機はかなり長期の金融投機として持続するかもしれない。そしてその間に、ある程度金融の知識を持った技術マニアたちが、新しいバブルに乗ずることをねらって、ますます多く投機に参加するだろう。

企業の有価証券や、先物契約、あるいはデリバティブでさえ、Bitcoinほど放恣な価値感を有してはいない。そのバブルは、需要が供給よりも高速に増えるかぎり、いくらでも肥大していく。そしてネットワークがクラッシュしないかぎり、新しい暗号化手法がバブルを抑制することもなく、基盤にある匿名性の欠如に人びとが思い悩むこともなく、プライベートキーを失っていくらかの財を失った人が大声で嘆くこともなく、“発掘”の改良(やハック)が供給を突然刺激することもない。どんなバブルでも、バブルから利益を得ようとすることにはリスクが伴う。しかしわれわれのグローバル経済は、それにあえて挑戦する人びとに事欠かない。だから、金融投機の新しい、ひょっとしたらエキサイティングな手段として、Bitcoinは当分存続するのだろう。

Robert McMillan, 元合衆国通商委員会のエコノミストでスタンフォードの経済学教授。今はHNC Advisors AGのポートフォリオ管理部長兼計量調査部長:

今のBitcoinは死んでる。彼の冥福を祈ろう。保存しやすくて、盗まれにくくて、偽造も困難な交換媒体には、本物の価値がある。しかもそれは、子安貝や象牙のように絶滅の危惧がなく、金(きん)のように環境によって劣化するものであってはならない。残念ながら、流動性の罠に関するPaul Krugmanの著作を読んだ人なら知ってるはずだが、Bitcoinは供給が有限であり、しかもそのことが知られているので、通貨としての有用性には本質的に限界がある。さらにまた、Bitcoinにはプラチナなどのように使用価値がない。このことも、致命的だ。にもかかわらずその欠陥は、実装にあり、アイデアそのものにあるのではない。いずれ“通貨3.0”の時代がやってきたときには、通貨としての欠陥を完全に修復したBitcoinが、メジャーな通貨の一つとしてForex先物の流動化市場に乗るかもしれない。あるいは、新たに発見された素数を交換の単位とする新通貨が登場するかもしれない。それらの“発掘”は高費用で、供給が有限だが、暗号技術にような使用価値はあるだろう。貨幣の一大変化が、きみのそばにもやってくるかもしれないぞ。

Matthew Bishop, 現職はThe Economist誌の合衆国編集長。今日まで、22年在職:

貨幣の未来について最近“In Gold We Trust?”という本を書いたが、そこでも言ってるように、金(きん)の再流行とBitcoinは、同じコイン(!)の裏表だ。どちらも、量的緩和の時代における、政府が支える公認貨幣の健全性に対する信頼の下落、に対する反応だ。しかし私の考えでは、Bitcoinなどシリコンバレーで開発されたデジタル通貨の、アルゴリズムで貨幣供給をコントロールするやり方は、なかなか健全な価値保存媒体になりえないだろう。これらの通貨が抱える最大のリスクは、政府が腰を上げて、公認通貨に代わる代替通貨を破壊するかもしれないことだ。そもそも、主権国家がアルゴリズムに基づく通貨を発行したら、どういうことになるのか? それは、公認通貨を無用にしてしまうのだろうか?

Brett Gordon, 現職はコロンビア大学経営学科大学院(スクールオブビジネス)の教授:

Bitcoinの未来について議論するには、二つの視点がある。ひとつは短期的な視点: もしもこれがバブルなら、はじけるのはいつか? 投機的バブルの終わりを予言することは、難しいことで悪名高い。運良く正しく時期を当てた者は、大儲けできるが、その他大勢のわれわれには縁のない話だ。Bitcoinの価格変動表は、1995年から2000年初めごろまでのNasdaqを思い出させる。両者は大きく違ってはいるけど、でもあのときのNasdaqははじける直前のバブルの典型だった。BitcoinのGoogle Trendsのチャートも、同じ形をしている。デジタル通貨をめぐるメディアの狂乱が収まったら、投資家の関心も冷えるのではないか。

第二は、長期的な視点: 5〜10年後に、Bitcoinの市場はどうなっているか? これは、バブルのピークを予言するよりも難しい。Bitcoinは、分散暗号化通貨というものの、概念実証になりうるのか? その答が、Bitcoinの長期的な命運を左右するだろう。二つの利点は、Bitcoinは本質的にデフレ指向であることと、トランザクションが匿名であることだ。最近は金融危機が頻発し、またオンラインのプライバシーに関する懸念も増している。この二つは、Bitcoinに有利に作用するだろう。というか、未来の暗号化通貨全般に対して。

Peter Rodriguez, 現職はヴァージニア大学ダーデンスクールオブビジネスの教授:

一見したところ、Bitcoinには特別なものはなにもない。基本的には、何でも擬似通貨として使える。また公認通貨に対する不安も昔からあり、中央銀行に依存しすぎることのリスクを避けようとする動きも、新しいものではない。というより、金本位制以後の世界における公認通貨(とくに紙幣)の支配はほとんど驚異だ。しかし、公認通貨を支える信任が揺らぐと、人びとはほかの、管理の容易な価値保存手段に頼ろうとする。ベルリンの壁の崩壊後に、ロシアやそのほかの旧ソ連邦構成国では、タバコとウォッカとコニャックの三つが、通貨に代わって横行した。タバコは1ドル札、ウォッカは10ドル札、コニャックは100ドル札、それぐらいの価値感で流通した。

ある意味でBitcoinは、仮想タバコの一箱にすぎない。しかし別の意味では、革命的だ。タバコには本質的な価値と用途がある…木綿や、あるいは金(きん)にさえも、使用価値がある。それらに対し、Bitcoinはそれだけで価値がある。紙幣や野球カードのような用途〜使用価値は、Bitcoinにない。だから、存在価値を確立して投資家たちの信頼を長くつなぎ止めることができれば、Bitcoinを、その一時的に流行している価値保存形態から本物の通貨に変える機関も育つだろう。そしてそうなれば、Bitcoinは信頼できる交換媒体および金額表現になり、世界に公式の場を得るだろう。あくまでも、最終的には‘本物の’通貨で取引される物品の価値を一時的に表現するにすぎなくても、Bitcoinはまったく新しいものになる: それは、本当の、ステートレスな仮想通貨で、それらを取り巻く一連のルールに対する信任以外の何ものにも根ざしていない〔国家による公認とかはない〕。全部が内部崩壊することもありえるが、まずそれはないだろう。しかし通貨はつねに試練に遭っているのであり、いわゆる本物の通貨でさえ、存立の危機を何度も経験している。したがって、Bitcoinがぐらつくか、墜落するか、われわれ全員を恐怖のジェットコースターに乗せてしまうか、などの問いはどうでもよい。問うべき唯一の問題は、それが通貨が必ず経験する試練を生き延びるかどうかだ。それが生き延びるなら、どんなに低い価値しか持たなくても、価値の保存媒体と、金融と、仮想経済の独立性に関するわれわれの概念を変えるだろう。

写真クレジット: Glen Cooper / Creative Commons Flickr

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google調査レポート:モバイル環境からのウェブ閲覧速度は12ヵ月前比で30%向上

この12ヵ月でモバイルデバイスからの閲覧速度が飛躍的に向上しているようだ。Googleのレポートにデータが記載されている。それによれば平均的な読み込み速度ではデスクトップ環境とも同様のレベルに達している。1年前と比べると30%の高速化がみられるそうだ。ちなみにデスクトップの方は、12ヵ月前との比較で、さほどの速度向上はみられない。但し、この12ヵ月でウェブページのサイズが平均で56%重くなっているというデータもあり、それを考慮にいれればなかなかのことであるとも言える。

このデータは、Google Analyticsのサイトの速度レポートから集めたものだ。データをGoogleに送信するかどうかはオプトインで選択するようになっている。非常に多くのサイトがGoogle Analyticsを利用しており、今回のレポートについても全体的なウェブ動向の実態を反映するものだということができよう。

モバイルでの速度が向上したのは、ブラウザ性能の向上、デバイス自体のパワーアップ、さらにLTE/4Gネットワークの普及によるものということのようだ。1年前の調査ではモバイルからのブラウジング速度はデスクトップの1.5倍ほどということになっていた。

ところで、ページの読み込み速度がもっとも高速だったのは日本だという結果が出ている。続くのはスウェーデン、ポーランド、そしてアメリカという順だ。デスクトップについても日本とスウェーデンがリードしており、それにカナダとアメリカが続いている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


Kobo、限定版の高解像度eブック・リーダー、Auraを発表―夏には独自アプリ・ストアをオープンへ

今日(米国時間4/15)、日本の楽天の子会社でカナダに本拠を置くeブック・リーダーのメーカー、Koboはは新しいデバイス、Aura HDを発表した。 これはeブックのヘビー・ユーザーを対象にした解像度265dpi、6.8インチ・スクリーン、4GBのメモリ容量、2ヶ月もつバッテリーを備えたプレミアム半で、価格は169.99ドルだ。発表イベントはロンドン・ブックフェアが今週に開催されるロンドンで行われた。

販売チャンネルの増強に努めているKoboは、今年独自のアプリ・ストアをローンチすべく準備中だ。

KoboのCEO、Michael SerbinisはTechCrunchのイタビューに対して「われわれは書籍だけでなく雑誌や子供向けコンテンツにも手を広げていくが、他社の真似はしない。多くのコンテンツが単純なeブックのフォーマットには不向きで、アプリやゲームとする必要がある。われわれの売上の25-30%をこうした新しいカテゴリーに拡張することができればこのマーケットでの主導的な地位を獲得できる。この方面でわれわれはさらにニュースを発表していく予定だ」」と語った。

Koboはやはり親会社の楽天がもっとも得意とする分野、すなわちオンライン通販との統合を深化させていくのだろう。 楽天はeコマース・ポータルの巨人であるだけでなく、Pinterestの大株主でもある。
「楽天の傘下にあることは大きなチャンスをもたらすが、同時に求められているのは優れたユーザー体験であることも忘れてはならない。われわれはすでに広告は作成しているが、現在のところこれに付け加えるべき情報はない」とSerbinisは語った。

アメリカではKoboは長年にわたってAmazonへの挑戦者とみなされてきたが、Serbinisは「わが社は小さいが強力であり、その長所の生かし方を心得ている」と述べた。

われわれがKoboを始めたときの目標はこの分野のナンバーワン、またはナンバーツーになることだった。しかしわれわれのアプローチは多くの面でAmazonとは違う。われわれは書店と協力することで市場への浸透に図っている。イギリスではWH Smithとの提携により、全国的にKoboの販売が強化されている。

われわれは各国で強力なパートナーを得ることによってAmazonがトップであるようないくつかの例外を別にすれば、その国での1位か2位のシェアを得ることに成功している。しかしまだKoboは世界市場の3分の1以下にしか進出していない。Koboブックリーダーは日本とブラジルではAmazon抑えてトップだの前にはトップだった。

Serbinisはまたeリーダーは今後開拓すべきチャンスがまだ十分に残っていると述べた。13カ国で市場調査を行った結果、99%の回答者が将来なんらかのeリーダーを買うつもりだと答えたという。そのうち36%はすでにタブレットを所有していた。つまりeリーダーとタブレットは使い方が違うというのがSerbiniの考えだ。タブレット所有者の多くは利用頻度が少なく、週に1、2度しか利用しないユーザーもいた。

もしAuraは限定版として販売されるが、もしこれが市場に受け入れられるようであれば、高解像度などの特長のいくつかは一般のKoboプロダクトにも導入される可能性がある。

Auraの出荷は4月25日から。

〔プレスリリースの全文は原文参照。現在コメント機能不調につき、こちらに。before Amazonを「Amazonを抑えて」としたのは誤りで「Amazonの(登場)前には」が正しいとおもわれるのでそのように訂正しました。ご迷惑をおかけしました。〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


仮想化の雄XenがLinux Foundationに開発拠点を移す

Xenプロジェクトが今週で10歳になる。これを機に同プロジェクトはLinux Foundationに参加し、そのCollaborative Projectの一員となって今後の開発を続ける。Linuxカーネルと同じくXenもさまざまな企業からの貢献を享受しているが、開発とコラボレーションのホストがLFという非商業的中立団体になったことは、同プロジェクトの大きな勝利だ。

最近はKVMが大きな関心を集めているが、今でも展開数〜ユーザ数がいちばん多いのはXenだ。そもそも、Amazon Web Services(AWS)のEC2の仮想化はXenがその基盤だ。そのほか、Cisco、Citrix、 Googleなど、多くの企業がXenを使っている。またその開発には、U.S. National Security Agency(国家安全保障局)、SUSE Linux、Oracle、Intelなども参加している。

Linux Foundationの専務理事Jim Zemlinが、ブログの記事で次のように述べている: “オープンソースモデルは選択の自由を前提としている。したがって、多様なオープンソース仮想化プラットホームをサポートして、オープンソースのコミュニティ全域にわたるコラボレーションの場を提供していくことは、The Linux Foundationのプライオリティである。市場は、Linuxによる仮想化には複数の方法があってよい、と言っている。KVMとXenはそれぞれ得意とするユースケースを異にすることによって、いずれも独自の価値を保持している”。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Drobox、プラットフォーム機能を強化。デベロッパーが毎週「数万」社増加中

Dropboxは、デベロッパーを巻き込んでユーザーがどこででもファイルの追加やダウンロードができるようにするため、”Chooser” 機能を全面改訂した。

昨年11月に導入された Chooser は、デベロッパーが一から作ることなく簡単に「Dropboxと連繋」できるよう設計されている。アプリにDropboxのChooserを追加するためには、小さなJavaScriptのコードを挿入するだけどよく、デベロッパーはOAuthを実装したりアップロードやストレージを管理する必要がない。

この新機能とDropboxの拡大するユーザー基盤のおかげで、毎週「数万」ものデベロッパーが追加され、毎週「数十万」ものファイルがChooserを使って共有されているとDropboxは言っている。さらに「数千」ものアプリが作られつつある、とYC出身企業でプラットフォームを担当するDaniel Levineは言った。

本日(米国時間4/15)DropboxはChooserを改訂し、複数ファイルの同時選択およびChooser経由でパソコンからの直接ファイルアップロードができるようになった。これからはパソコンから写真を10枚でも直接アップロードできる。

「Dropboxにあるファイルの中ににDropboxが作ったものはない。われわれはユーザーが使いたい場面でいつでもファイルを利用できる方法を提供したい」とLevinは言った。

Chooser経由でアップロードされたファイルは自動的にユーザーのDropboxに保存され、自動的にサードパーティーのウェブアプリが利用できるようになる。他に小さな改善点としてファイルのドラッグアンドドロップが可能になった。

Dropboxのプラットフォーム化の努力によって、いくつか重要な提携関係が生まれた。数週間前、Yahoo MailがDropboxと大々的な統合を行い、ユーザーはYahooの受信箱の中から直接Dropboxにアクセスできるようになった。昨年秋、FacebookもDropboxのクラウドベースのストレージを用いて、Facebookグループで直接ファイル共有できるようにすると発表した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


衛星放送のDishがSprint買収でソフトバンクに対抗―50億ドル上乗せの255億ドルで買収を提案

アメリカ第3位のモバイル・キャリヤ、Sprintを巡って劇的な展開があった。大手衛星放送サービスのDish Networkが255億ドルでの買収提案を発表した。内訳は173億ドルがキャッシュ、82億ドルが株式だ。この試みが成功すれば日本の大手キャリヤ、Softbank昨年10月に発表した205億ドルでSprintの株式の70%を買収するという計画は失敗することになる。.

有料衛星放送サービスの巨人hsSprintも1株につき4.76での買収を提案した。4月12日のSprintの終値は6.22ドルだったが、Dishの買収提案のニュースで急騰した。先週の下落の後、場外取引価格は15%もアップした

Dishが今朝(米国時間4/12)SEC(証券取引委員会)に提出した報告によれば、Dishはこの買収によってユーザー・ベースと売上を大きく伸ばす(ただし投資負担も増加する)ことになる。現在Sprintには4750万人の契約ユーザーがいる。これに対してDishの契約者は1420万人にすぎない。自社が流している有料テレビコンテンツをSprintのユーザーにも配信するのがDishの狙いだろう。

スマートフォンとタブレットがますます広く普及し、多くのユーザーにとってモバイルが主要な受信チャンネルとなりつつある現在、有料テレビのプロバイダがこの分野にいっそう深く参入しようと大胆な試みをするのはうなずける。

昨年のSoftbankによる買収提案はSprintの存在価値を高く認めさせるものだった。プレスイベントでSoftbankのファウンダー、CEO、孫正義は両者が同じ周波数のLTEを利用していることを強調し、両者の統合による相乗効果を説明した。同時にSprintのCEO、Dan Hesseも孫に支持を与えた。これに対してDishの提案は敵対的買収に近い雰囲気がある。

SprintがSoftbankによる買収を断った場合、6億ドルの違約金を支払う義務が生じる。このニュースを最初に報じたWSJのErgenに取材したところ、提案にはこの違約金をDish側で負担することも含まれているという。

Dishは最近これ以外にもモバイル・キャリヤの買収に動いている。先週はT-Mobile USAの買収を試みていると報じられた。Dish はまたSprintが株主であるモバイル・キャリヤ、Clearwireにも興味を示している

Dishは40MHz帯と2GHz帯に周波数を所有している。しかしそこでサービスを提供するキャリヤ機能を持っていないので、遅かれ早かれ何らかの行動を起こす必要に迫られていた。しかしこの買収が失敗すれば、Dish自身が買収のターゲットになるかもしれない。ひとつには大手キャリヤにおける周波数帯の不足が深刻化しているからだ。今年に入って、AT&TがDishを買収しようとしているという情報が流れたことがある。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


恐怖のツイートも生々しく―ボストマラソンのゴール地点で爆発、死傷者多数

先ほどボストン・マラソンのゴール地点付近で爆発があった。多数の死傷者が出ているもようだ。画像を含む最初の情報はTwitterなどソーシャル・メディアを通じて入ってきた。Boston Globeによれば、少なくとも数十人が重傷という。下にその情報を掲げた。ショッキングな画像もあるので注意。


負傷者のもよう

爆発の瞬間のビデオ。

Googleはパーソン・ファインダーを開設し、下記のように告知したた。


redditのコミュニティはライブアップデートを提供している。入ってくる情報が膨大でredditはダウンした(現在は回復)。

TwitterのCEO、Dick Costoloはマサチューセッツ州赤十字へのリンクをいち早くRTした。付近にいて被害を受けなかった人はこうしたサービスを通じて無事であることを知らせてほしい。また義捐金も受け付けている。

ホットライン。

大混乱の最中にも勇敢な市民は危険を顧みず同胞を助けた。邪悪な人々が存在する世界だが善い人々も確実に存在する。

ロイターズのライブフィード

原注:われわれは普段利用しているソーシャルメディアで情報をモニタ中だ。コメントはこのニュースに直接関係した情報に限っていただきたい。

〔日本版:原文にはツイート引用多数。ロイターズによれば死者は少なくとも2名とのこと。〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


CodeNow、少数派グループの高校生向けプログラミング教室をニューヨークでも展開

高校生(特に女子および少数民族等のグループ)にコーディングの基本を教える非営利プログラム、CodeNowが大規模拡大中だ。

2011年にワシントンDCで立ち上げれらた同プログラムは、このたびニューヨーク市でもスタートを切り、現在最初の講習が行われている。数ヵ月のうちに、この夏に行われる第一回奨学プログラムの参加者が選抜される。さらに今年中にサンフランシスコでも開催される予定だ。

CodeNowのカリキュラムでは、Hackety Hack(プログラミング基礎)やLego MindStorms(ロボティクス)などのツールを使用する。日程は週末のスクーリングとオンラインコースの組み合わせからなり、さらにRubyの「集中訓練」を含むブートキャンプもある(長い休暇または連続した週末を利用する)。

同プログラムの目標の一つは、生徒をプログラマーにすることだ。ファウンダーで同会代表のRyan Seashoreは、10名の高校卒業生のうち3名がコンピューター科学に進んでいる。同時にこのプログラムは「仮にそれ以降1行もコードを書かなかい子供がいたとしても」恩恵があると彼は言う。それは「論理的に考える」ための訓練を受けることができ「テクノロジーを怖れなくなる」からだ。

プログラムが始まったのはワシントンDC(今後も継続予定)だが、Seashoreはニューヨークに移住してニューヨークでの同プログラムにはより意欲的であり、生徒数やクラスを増やし奨学プログラムも開始する予定だ。

「ワシントンDCではこうしたプログラムに対するニーズと欲求が強かった ― そして経済的支援を得ることが難しかった」とSeashoreは語る。

CodeNowの奨学プログラムは、ニューヨークでの最初の2クラスで最優秀だった生徒たちに贈られ、ソフトウェア開発の訓練と作業6週間分の給与も支払われる。最初のCodeNow訓練と奨学制度を通じて参加者は「300時間の対人訓練」を受け、CodeNowは「すごいテクノロジー企業」でのインターンも計画している。

私は実際のセッションを見ていないが、Seashoreは生徒たちの熱中度を示す証拠をいくつか送ってきてくれた。高校2年生のTaharaは、「週末で嬉しいのはCodeNowのために目覚めること」だと言った。中3のMamadouは、「お気に入りはArduinosでライトをつけたり消したりするコードを書いたこと」と言った。

CodeNowがニューヨークでプログラムを立ち上げる際には250人の応募があり、その中から女子13名、男子12名が選ばれてチームが結成された。SeashoreによるとCodeNowはニューヨークの5地区すべてから応募者を受け入れており、マンハッタン中心部で行われるクラスに通うための地下鉄カードを提供する予定だという。

興味のあるニューヨークの生徒はここで申し込める。締切は4月17日(水曜日)。ちなみに、大人はボランティアに登録できる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


Bitcoin発掘には、電力だけで毎日15万ドル費されている

最近、ゴールドラッシュが起きている、少なくともBitcoinラッシュが。最近のBitcoin価値の変動によって、益々多くの人々がこの通貨に関心を寄せている。Bitcoinは単に現在の市場価格で買うこともできるが、Bitcoinを堀り当てる幸運を求める人々もいる。そして、19世紀のゴールドラッシュ時代に西部を旅した探鉱者たちと同じように、殆どのBitcoin発掘者たちは手に入るBitcoin以上の費用をBitcoin探しに費やす結果になる。

ここに説明されているように、Bitcoinの「発掘」には、「Bitcoinの〈ハッシュ〉アルゴリズムがデータに適用された時の特定パターンを生成する」データのブロックを解読することによって行われる。多くのBitcoinが発掘されるほど、次のブロックを見つけるのは難しくなる。特別に設計された最新の専用掘削装置を使わない場合、探鉱者はハイエンドのグラフィックカードを装備したコンピューターを使用する(GPUはCPUよりも発掘アプリに適している)。そして、こうしたコンピューターを動作させるためには多くの電力が必要だ。

Bitcoin関連データを追跡しているBlockchain.infoの推定によると、探鉱者たちは毎日1,005.59メガワット時の電力をBitcoinブロックの発掘に費している。つまりこの通貨の発掘に必要な電力が毎日15万ドルかかっていることになる。[データを提供してくれたBloombergに感謝]

ずいぶんと使っているように聞こえるが、探鉱者たちは平均すれば黒字だ。Blockchainによると、彼らは1日当たり47万ドル、Bitcoin関連の収益がある。事実この仮想通貨に対する最近の関心と人気のおかげで、Bitcoin発掘者たちの運用利益率は史上最高に迫る勢いだ。

この数字を見て、稀薄な空気から簡単に価値を取り出す話だと思うかもしれないが、Bitcoin発掘は見た目ほど儲かるものではない。普通のパソコンを使って発掘している普通のユーザーは、余ったCPUサイクルでBitcoinを掘って金儲けを始められるなどと考えない方がいい。通常それはカスタマイズされた暗号化プロセッサーを塔載してBitcoin発掘だけを行う特殊な採掘コンピューターだけに許された仕事だ。

Biggsが本誌記事で指摘しているように「マシンを設定してアルゴリズムを無限に走らせておくことは可能だが、エネルギーコストと機器の償却はいずれBitcoinの価値より高くつくことになる」。これは私の同僚Matt Burnsが確認しており、社内掲示板にこう書いている「数日間発掘を続けた結果、私のパソコンを全力で動かすのに要したエネルギーは、発掘できたBitcoinの価値よりはるかに大きかった」。

リソースをプールして発掘するにしても、それはテクノロジーに強いユーザーにとっても相当複雑な手順になる。上述のBiggsの記事に、彼が自宅のPCをBitcoin発掘プールに接続した方法が書いてある。

もう一つの方法は、Bitcoin発掘だけのために設計された専用ハードウェアを買うことだ。他のあらゆる投資と同じように、結果は保証されていないし、時と共の移り変わるBitcoin市場次第になる可能性は高い。しかし今のところ、歴史上殆どのゴールドラッシュがそうであったように、真の富を得るのは探鉱者たちに道具を供給する人たちだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)
2013/04/13/the-cost-of-a-bitcoin/

最近、ゴールドラッシュが起きている、少なくともBitcoinラッシュが。最近のBitcoin価値の変動によって、益々多くの人々がこの通貨に関心を寄せている。Bitcoinは単に現在の市場価格で買うこともできるが、Bitcoinを堀り当てる幸運を求める人々もいる。そして、19世紀のゴールドラッシュ時代に西部を旅した探鉱者たちと同じように、殆どのBitcoin発掘者たちは手に入るBitcoin以上の費用をBitcoin探しに費やす結果になる。

ここに説明されているように、Bitcoinの「発掘」には、「Bitcoinの〈ハッシュ〉アルゴリズムがデータに適用された時の特定パターンを生成する」データのブロックを解読することによって行われる。多くのBitcoinが発掘されるほど、次のブロックを見つけるのは難しくなる。特別に設計された最新の専用掘削装置を使わない場合、探鉱者はハイエンドのグラフィックカードを装備したコンピューターを使用する(GPUはCPUよりも発掘アプリに適している)。そして、こうしたコンピューターを動作させるためには多くの電力が必要だ。

Bitcoin関連データを追跡しているBlockchain.infoの推定によると、探鉱者たちは毎日1,005.59メガワット時の電力をBitcoinブロックの発掘に費している。つまりこの通貨の発掘に必要な電力が毎日15万ドルかかっていることになる。[データを提供してくれたBloombergに感謝]

ずいぶんと使っているように聞こえるが、探鉱者たちは平均すれば黒字だ。Blockchainによると、彼らは1日当たり47万ドル、Bitcoin関連の収益がある。事実この仮想通貨に対する最近の関心と人気のおかげで、Bitcoin発掘者たちの運用利益率は史上最高に迫る勢いだ。

この数字を見て、稀薄な空気から簡単に価値を取り出す話だと思うかもしれないが、Bitcoin発掘は見た目ほど儲かるものではない。普通のパソコンを使って発掘している普通のユーザーは、余ったCPUサイクルでBitcoinを掘って金儲けを始められるなどと考えない方がいい。通常それはカスタマイズされた暗号化プロセッサーを塔載してBitcoin発掘だけを行う特殊な採掘コンピューターだけに許された仕事だ。

Biggsが本誌記事で指摘しているように「マシンを設定してアルゴリズムを無限に走らせておくことは可能だが、エネルギーコストと機器の償却はいずれBitcoinの価値より高くつくことになる」。これは私の同僚Matt Burnsが確認しており、社内掲示板にこう書いている「数日間発掘を続けた結果、私のパソコンを全力で動かすのに要したエネルギーは、発掘できたBitcoinの価値よりはるかに大きかった」。

リソースをプールして発掘するにしても、それはテクノロジーに強いユーザーにとっても相当複雑な手順になる。上述のBiggsの記事に、彼が自宅のPCをBitcoin発掘プールに接続した方法が書いてある。

もう一つの方法は、Bitcoin発掘だけのために設計された専用ハードウェアを買うことだ。他のあらゆる投資と同じように、結果は保証されていないし、時と共の移り変わるBitcoin市場次第になる可能性は高い。しかし今のところ、歴史上殆どのゴールドラッシュがそうであったように、真の富を得るのは探鉱者たちに道具を供給する人たちだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


ハードウェアメーカー御中:視線を外したら自動的に一時停止する機能など欲しくはない!

どうやらMicrosoftが、見ていないときは自動的にビデオ映像をポーズする機能をXboxに実装しようとしているようだ。SamsungがGalaxy S4で採用したものと同様の機能だ。

こんなものに一所懸命になって欲しくないと思うのだが如何だろう。

こんな機能を欲しいと思う人などいないと思うのだ。

ふむ。確かに人によっては喜ぶのかもしれない。広告業界の人にとってはもしかすると福音と受け取られる可能性はある。ドラマの途中に流れる広告の最中にも、電子レンジでおやつを温めてくるなんてことができなくなってしまうわけだ。しかし一般の利用者にとっては、まさに「無駄の典型」と思えるのだがどうだろうか。

持っているXboxで「ちゃんと見ていないから」という理由でビデオが停止してしまったりするのなら、ともに過ごした素晴らしい日々を思い出しながら涙を流し、そしてXboxをゴミ箱に叩きこんでしまうことになるだろう。

そこまでする人は少ないかもしれない。しかしいずれにせよ、この「一旦停止」機能を考えだした人は、人びとがどんな風にテレビと付き合っているのかを「全く理解していない」のではないかと思う。

読者の皆さんにも考えていただきたい。テレビに映像が流れているとき、どのくらい画面を見つめているだろうか。

真剣に画面を見るケースというのは3種類くらいしかないのではないかと思う。すなわち大好きな続き物の最新話を見る時、あるいはずっと見たいと思っていた映画が放映されているとき、そしてあとはポルノだ。

それ以外の場合(それ以外、の方が多いように思うが)は、ただ単に映像を「流している」だけのことが多いと思うのだ。そう、BGMのような扱われ方をしていることが多いのだ。とくに何度も見たドラマの再放送などは、完全に気を抜いてただ流すことになりがちだ。意識は手元のノートパソコンやiPadにあり、そしてごくたまに視線をあげてみるといった具合だ。

「そんなに心配しなくて大丈夫だよ。どうせオプションなのだから」。

そんな風に言う人もいるだろう。しかしオプションであれなんであれ、とにかく馬鹿げた機能であるということは間違いない。オプションではあるにしても、そうした機能を実装することでUIをおかしくしてしまったりすることもある。他にやることが満載のはずの開発者から時間を奪ってしまうことにもなる。オプションがオンになってしまったり、あるいはそのオプションの周辺にバグが入り込むことだってあり、そうなると使い勝手も大いに低下することになる。

それに、こうした機能にはどうしても不具合が入り込んでしまうものなのだ。

個人的には、Xboxが大好きで、これまでに3台を買い換えてきた。持っているデバイスの中ではもっとも利用頻度が高いものとなっている(スマートフォンは別だ)。うちにきた人にはKinectを見せびらかしてあげることにしている。面白いモノなのだが、このKinectもきちんと動作しなくなることがある。

たとえばうちのKinectは、ビデオの音声をコマンドだと誤解して動作することがある(あるいはもしかするとそこらを浮遊している霊的存在がマイクに向かって「止まれ」などと命令しているのかもしれない)。さらに1日に2、3度は、こちらがじっとしているのに何かしらジェスチャーコマンドを発したと誤解してしまう。また、こちらが懸命にボイスコマンドを発しているのに、徹底的に無視されてしまうこともある。

SamsungのGalaxy S4のハンズオンデモを見ても、搭載されたビデオポーズ機能は少々動作が怪しいものであるようだ。

迷惑な機能だと思っているが、もしこうした機能を便利に使えるケースがあるにしても、「きちんと動作」することが非常に大事になる部分だと思う。画面に集中しているのに勝手に一時停止してしまったり、あるいは逆に目をそらしても流れ続けるようなことがあってはならない。

ちなみに、画面を見ているかどうかを検知するメカニズム事態が使い物にならないと言っているわけではない。画面から目を離した時に、画面にCMが何分くらい続くのかを表示してくれたり、あるいは見たくないものを簡単にスキップする仕組みを実装してくれるのなら大歓迎だ。

一時停止や早送りに関する、こちらの自由を奪わないで欲しいのだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


Steve Jobsの死後初のLaurene Powell Jobsインタビュー

夫の死後初めてのインタビューでLaurene Powell Jobsは、その時間の大半を移民法改正の推進にあて、故Steve Jobsの私生活についてはほとんど口をつぐんでいることが、強く印象に残る。以下に、Rock CenterのBrian Williamsが行ったそのインタビューの重要な箇所をご紹介しよう。

Steve Jobsについて: “とってもクール”の遺産

BRIAN WILLIAMS: 私たちには、ほんとうにクールな物たちの世界だけが遺されました。いつも私が知りたいと思うのは、Kennedyが、車を運転してKennedy Airport(ケネディ空港)へ行ったら、どんな気持になるだろう?、ということです。葬儀の献灯があり、10人の人が十字架型に並び、全員が、耳に白いイヤホンを付けています。その様子を彼自身が見たら、どう感じたでしょうか?

LAURENE POWELL JOBS: とてもクールだ、と思ったでしょう。

BRIAN WILLIAMS: (LAUGHS) とってもクール。そう、それが世界を変えたんです。

LAURENE POWELL JOBS: そうですね。自分がやりたいことをやり、その足跡を遺す。重要で永続的な何かとして。良い生き方をしたことの証しとして。

移民法改正について

熱心な移民法改正運動家であるPowell Jobsは、映画監督Davis Guggenheim(Waiting For Superman, An Inconvenient Truth)と一緒にドキュメンタリー映画を作っている。才能のある愛国的なアメリカ人青年が、未登録の移民であるがゆえに、軍隊にも大学にも入れない。彼女が議会に求めている改正は、不法移民だった親から生まれた子に正規のアメリカ国籍を与えることだ。その予告編が下のビデオだが、すでに草の根的なキャンペーンやWebサイトも立ち上がっている。

BRIAN WILLIAMS: 金曜日の夜に、こんな人たちを見るのはたいへんですね。彼らの親たちは、何か悪いことをしたのでしょうか? 入国が不法だったことで、全人生が否定されるのでしょうか? 海兵隊に入って国に奉仕したいと思っている者に、社会保障番号も与えないという官僚主義には、あきれてしまいますね。

LAURENE JOBS POWELL: そうです。これに関して人びとが対立した考え方を持つことは、理解できます。親たちが法に違反したことは事実です。だからこそ、議会は修正の道を探しているのです。罰金や税金なら、いいのではないか、などと。あるいは、20年経てば国籍をもらえるとか。妥当な罰則なら、許せると思うのです。でも、Marco Rubio上院議員が言うように、これらの親たちが来たのには理由があるのです。絶望的な貧困、生活苦、子どもたちの良い人生のためなら、何でもしたい、…そんな人たちを、私たちは冷たく裁こうとしているのです。

BRIAN WILLIAMS:…でも、誰もが成功して良い収入が得られるわけではありませんよね。犯罪を犯す人もいる、アメリカ経済の負担にしかならないような人たちもいる。否定的な側面も、たくさんあります。

LAURENE POWELL JOBS: ある議員が言った次の言葉が好きです、“私の祖父母の入国を許さなかった移民政策を私は支持しない”。それが、大原則ではないでしょうか。アメリカ的価値、というものへの合意が必要です。アメリカを、本物の、「機会の国」にすることです。そのためにはもちろん、規則や法律も必要です。この問題を修復し、人びとが栄える国を作りましょう。

移民法の全面的な改正案を議会は4月半ばに議題とする予定だ。その案には、未登録の青少年に国籍を認める条項もある。

上記書き起こしの出典: “Rock Center With Brian Williams”, NBC News – Friday, April 12, 2013

[画像クレジット: Wikimedia user Gobierno de Chile]

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))