Google、LEGOと提携―Chromeブラウザ内でレゴブロックを自由自在に組み立てられる

大企業同士のタイアップは珍しくない。それでもやっぱりこれはクールだ。GoogleはLEGOと提携してChromeブラウザの中でLEGOで遊べるアプリをリリースした。WebGLその他の最新ウェブ・テクノロジーを駆使してこのアプリを2012年に開発したのはGoogleオースラリアのチームだった。当初は社内での実験だったが、このほどGoogleは一般公開に踏み切った。

Googleのことだからソーシャル面を受け持つのはGoogle+だ。ユーザーは他のユーザーが公開しているレゴブロックの作品を見ることができるし、自分の作品を公開することもできる。Googleによればこのアプリは完成作品に独自の分類法を適用しており、ユーザーは関心のある特定のタイプの作品をフィルタすることができる。

ただしLEGO Mindstormsのようなことはできない。現在利用できるレゴブロックの種類は基本的なものに限られている。それでもレゴのファンなら大いに楽しめるはずだ。作品が完成したら世界地図の上に公開することができる。〔レゴの東京タワーが本物の東京タワーの場所に公開されている〕。

このアプリはChrineのウェブ版とAndroid版の双方で作動する。試してみたところではFirefoxでも作動するようだ。しかしIE 11ではレゴを配置することができなかった。.

試してみたい場合はこちらから。Googleマップでみんなが作った作品を見ることもできる

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Twitter、Androidアプリケーションで新たな仕組を採用したレコメンド情報の提供を開始。写真編集ツールもバージョンアップ

TwitterがAndroid版アプリケーションのアップデート(iOS版もすぐにアップデートする予定だとのこと)を行った旨をアナウンスしている。新しい写真編集ツールが加わり、Twitterから直接に写真を公開しやすくなった。もちろんこれはInstagramなどの競合サービスへの対抗措置というわけだ。また「レコメンド」や「トレンド」情報関連でも重要なアップデートが行われた。

この「レコメンド」関連のアップデートがなかなか面白い。そもそもTwitterはリアルタイムの情報を提供するツールであり(プロモツイートは異なるものだが)、ここに「レコメンド」の情報を流すタイミングが難しいのだ。今回のバージョンアップではこの辺りに考慮し、利用者が情報更新のアクションをして、その際に新しいツイートが存在しない場合に限って「レコメンド」情報を流すようになっているのだ。「レコメンド」は、たとえばフォローしていない人のツイートながら大いに話題になっているものや、あるいは現在のフォロー情報などから求められたフォロー提案などの情報だ。またアメリカでは、TVやスポーツイベントなどの更新情報も表示されるようになっている。

この「レコメンド」系の情報もクリックスルーでより詳しい内容(ツイート)にジャンプするようになっている。これはEventparrotを通じた実験や、8月からテストをしていた近くにいる人のツイートからのイベント情報などの成果をプロダクトとしてまとめたものと言える。

「レコメンド」情報が、利用者のストリーム上に更新情報がない場合に限られるということは繰り返し強調しておいて良いところだろう。ストリーム上に更新情報はないが、それでも利用者が新しい情報を求めている際に「レコメンド」が表示される。これにより、Twitterは自らのリアルタイム情報を提供するというアイデンティティしっかりと守りつつ、そして追加的に新たなサービスを提供するという仕組みを採用したわけだ。

尚、アメリカ国内で提供される「イベント」情報については、たとえばBanjoなどがこれまでにもTwitterを活用して提供してきた情報と同様のものだと言えるかもしれない。しかしこれを自らのモバイル版に取り込んだことに大きな意味がある。これはTwitterに全く新しい使い方を加えることになるのかもしれない。この機能がより広い範囲で提供されるようになれば、さらに多くの人がさまざまなイベント情報を共有することができるようになる。近隣地域のトレンド情報を発見するためのツールとして、大きく成長していくことも考えられるのではなかろうか。

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(翻訳:Maeda, H


専門知識いらずのクラウド会計「マネーフォワード」正式版、価格優位でシェアトップ狙う

専門知識がなくても確定申告や会計処理を可能にするクラウド型会計ソフトといえば、2012年のTechCrunch Tokyo(TC Tokyo)でデビューを果たし、翌年3月にローンチした「freee」がある。その対抗馬と目されるのが2013年のTC Tokyoでお披露目となった「マネーフォワード 確定申告」および「マネーフォワード For BUSINESS」だ。1月27日に正式版サービスを開始した。料金プランは個人版で無料プランを用意したり、法人版ではfreeeを意識して安めに設定し、一気にシェアトップを狙う考えだ。

トップ画面のイメージ図

マネーフォワード 確定申告/マネーフォワード For BUSINESSは、確定申告や会計・経理業務を可能な限り自動化するクラウド型会計ソフト。銀行やクレジットカードなど1400以上の金融機関から入出金データを自動取得したり、学習機能で仕訳のルールを作成したり、仕訳データをもとにキャッシュフロー計算書や決算・税務申告関連のレポートを作成するなど、手入力の手間が大幅に省けるという。クラウド型サービスであるため、会計ソフトが少ないMacやiPadなど端末を選ばず、ブラウザー経由で使用できるのも特徴だ。

仕訳画面のイメージ図

料金プランは個人向けのマネーフォワード 確定申告が、基本機能無料のフリーミアムモデル。無料版は仕訳登録数が月間15件まで、仕訳の精度を高めるための学習ルールを登録できるのが月間5件までという制限がある。月額800円のプレミアムプランに加入すれば、これらの制限がなくなるとともに、帳簿データを他社ソフトの形式でエクスポートしたり、同時に閲覧・編集するユーザーを最大3名まで招待する機能なども利用できる。法人会計向けのマネーフォワード For BUSINESS(法人会計)は45日間無料で利用可能で、その後は月額1800円。

マネーフォワードは2013年11月にベータ版を公開(関連記事:マネーフォワードがクラウド会計に参入、専門知識不要の自動入力サービス)。正式版開始に伴い、青色申告・白色申告用の申告書の作成、家族や社員、税理士などと共同でデータを閲覧・編集するためのユーザー招待機能、「弥生」「会計王」「勘定奉行」など他社会計ソフトのデータのインポート機能などを追加した。また、領収書やレシートをスマートフォンで撮影し、データを自動で取り込む無料アプリも公開。レシートを読み取るアプリは数多くあるが、形式が複数ある領収書を読み取れるアプリは日本初だという。

実はベータ版公開時、料金プランはfreeeと同じで個人向けが980円、法人向けが1980円と発表していたが、正式版のリリースにあたって価格を下げたかたちだ。以前、マネーフォワードの辻庸介CEOにインタビューした際には「競合との価格競争は避けたい」と漏らしていたが、なぜ価格を下げたのか。

改めて聞いてみたところ、「今年中にクラウド会計ソフトのナンバーワンシェアを取る意気込みの表れ。今後もお金のプラットフォームになるための機能やサービスを追加する予定で、お金を払ってGmailも使えばカレンダーも使うGoogle Apps for businessのような存在になりたい。そのためには(値段を下げてでも)使ってもらわなければ」と話している。

マネーフォワードの辻庸介社長


Pinterest、アニメーションGIFを正式にサポート開始

今週初め頃から、PinterestがアニメーションGIFをサポートし始めたらしいという話題があちこちにあがるようになっていた。これまでは、アニメーションGIF(以下、GIF)を貼り付けても普通の静止画としてしか表示されなかった。これがPinterest上でも動作を確認できるようになりつつあるという話だった。そして本日、Pinterestもウェブ上で正式にGIFをサポートし始めている旨のアナウンスを行った。モバイル版でも「間もなく」サポートされるそうだ。

Pinterestによると、日々100万人程度がPinterest上でGIFを閲覧しているのだとのこと。登録GIF画像数も1000万枚以上になるのだそうだ。Pinterestのアナウンスによれば、これまでにPinされたものも、元がGIF画像であるものは、GIFとして扱われるようになる。

今後登録するものについては、Pinterestに登録した時点で左下に「Play」および「Pause」のボタンが表示されるようになるようだ。

ちなみにこれは投稿時(Pin時)に、GIFを静止画として登録するのかどうかを選択するということではない。このボタンは各フィード上(メインフィード、カテゴリフィード、検索結果のフィード)に表示されるようになるのだ。表示される時点では従来と同様に「静止画」風に表示されるのだが、Pinされた画像がGIFである場合には、「Play」ボタンを押して動かして見ることができるということだ。これまではアニメーションを確認するためには、Pinがリンクされている元サイトに飛ぶ必要があった。

GIFというのは昔からウェブ上ではいろいろな場面で利用されてきた。このGIF共有に最も利用されているように思われるのがTumblrだろう。しかしPinterestがGIFを正式サポートすることで、この状況も変化することになるかもしれない(しかも最近はTumblrのトラフィックが伸びていないらしいのだ)。

ちなみにFacebookはビデオのオートプレイ機能を実装している。今後はGIFもサポートするのではないかという噂もある。GIFサポートには技術的な問題は何もない。しかし今のところはタイムラインを騒々しく見せたり、あるいは低品質なGIFが動き回ることによるユーザーエクスペリエンスの品質低下を心配しているようだ。

そのような中、PinterestのGIFサポートは「おいしい」狙い目なのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


全自動の無料家計簿アプリ「Dr.Wallet」はレシートで収益化を図ろうとしている

レシートをスマートフォンで撮影してアップロードするだけで、専属オペレーターがデータ化し、自動で家計簿が付けられるアプリ「Dr.Wallet」を運営するBearTail。昨年12月に約1億円を調達したことは伝えたけれど、いよいよ収益化に向けて動き出そうとしている(関連記事:人力でレシートを読み取る家計簿アプリ「Dr.Wallet」運営元が1億円調達)。このたび消費財メーカーと協業し、対象商品のレシートをアップロードしたユーザーの中から抽選でAmazonギフト券が当たるキャンペーンを開始した。

Dr.Walletは、ユーザーからスマホで撮影したレシートを150人以上のオペレーターが手動で人力し、データ化してくれる家計簿アプリ。人力でデータ化しているだけに入力精度は99%を謳っている(関連記事:レシートを人間が読み取るクラウド家計簿「Dr.Wallet」がローンチ)。今回、森永製菓とコクヨ、カンロと提携し、各社の対象商品のレシートをアップロードした人の中から、20人に1人の割合でAmazonギフト券500円分が当たるキャンペーンを開始した。期間は1月24日から3月31日まで。

BearTailの黒崎賢一社長によれば、今回のキャンペーンは実証実験のような位置づけで、メーカーに課金することはないという。キャンペーン経由の購買率が良ければ、今後は成果報酬型(購買人数×報酬単価)でメーカーに課金するビジネスモデルを構築する。ゆくゆくは、A社の商品のレシートをアップロードしたユーザーに対して、競合メーカーであるB社のクーポンを配信する「ブランドスイッチ広告」も展開したいと話している。

BearTailは、KDDIが運営するインキュベーションプログラム「KDDI ∞ Labo」の第5期採択企業。BearTailの黒崎社長によれば、今回のキャンペーンを実現するにあたっては、KDDIのメンターに「各消費財メーカーで決済権のある担当者を紹介してもらったことが大きい」と感謝の意を表しているが、これはKDDIという大企業がインキュベーションプログラムを手がける1つの意義かもしれない。


マイクロソフト、Offiice Web Appsのデザインを全面変更、いっそうフラットに

Microsoftは、今日(米国時間1/22)同社のOffice Web Appsの外観を一新した、らしい。最近同社は、Office Web Appの宣伝にあまり熱心ではないが、これはかなり有用なWord、PowerPoint、Excel、およひOneNoteのウェブ版であり、誰でも無料で使える。今日同社は、これら全アプリのユーザーインターフェースを全面改訂し、デザインが一層フラットになると共に、新機能やナビゲーションの改善もなされている。

Microsoftはこれらの変更について公式発表はしていないが、今日アップデートを実施したことは認めた。

「Office Web Appのアップデートを本日公開した」とMicrosoftは言った。「以前にも言ったように、当社は今後も、ウェブで最も価値のあるOffice機能を提供していくつもりであり、これはその一環にすぎない」

最も目立った変更は ― 少なくとも私が最初に気付いたのは ― ノート記録アプリ、OneNoteの新しいナビゲーションだ。画面左にある2つのカラムを使って、ノートブックの様々なセクションを行き来できるようになった。従来はこれが少々面倒だった。

さらにMicrosoftは、全アプリを通してトップメニューのデザインを変更し、リボンメニューも一新した。リボンにはまだ半スキューモーフィックなアイコンが時折見られるが、大部分においてOffice Web Appsは完全なフラットになった。

同アップデートの中で、MicrosoftはヘッダーのUIも変更し、他のオンラインMicrosoftアプリを利用するためのスイッチャーが加えられた。

もう一つ私が気付いたのは、WordとExcelアプリに「やりたいことを入力してください」検索バーが追加されたことで、アプリの全ツールを横断で検索し、例えば文字の太字化や検索・置換が検索結果画面から直接行えるようになった。入力予測を行っているため、通常何文字かタイプするだけで必要な機能を見つけられる。Microsoftは、PowerPointウェブアプリにも近くこのツールが入ると言っていた。

Microsoftは、今後ユーザーは「新しい脚注と巻末注の機能を使って、報告書や論文の完成度を高める」ことができると言っていた。

全体的に見て、Office Web Appsは新デザインによって、最近アップデートされ同じくフラットなメニューバーを使っているOutlook.comに若干似てきた。

比較のために、旧ユーザーインターフェースを下に貼っておる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebook、モバイル広告ネットワークに意欲―サードパーティー・アプリへの広告配信実験を開始

今日(米国時間1/22)、Facebookは公式ブログでサードパーティーのモバイル・アプリにFacebook広告を配信する実験を開始したことを発表した。

広告ターゲティングのために用いられるデータや配信される広告の表示フォーマットなどの詳細は載っていないが(Facebookの広報に問い合わせたところ回答を得た。記事末のアップデート参照)、記事は「この実験はFacebookの強力なターゲティング能力を生かして広告の関連性を高めFacebookへの広告出稿者を助けると同時に、アプリのデベロッパーのマネタイズに寄与する」と述べている。

Facebookはまた「われわれは以前にも同様のテストを実施したが、今回は外部の広告配信プラットフォームを使っていない。Facebookが広告主、パブリッシャーと直接交渉するモバイル広告ネットワーク構築の実験だ」としている。

2012年にFacebookがZynga.comに広告の配信を始めたときにFacebookは広告ネットワークづくりを始めるのではないかという観測が流れたことがある。当時TechCrunchのJosh Constineが「ユーザーのプライバシーに関する懸念があるものの、Facebookは同社の青いロゴ入りの広告を全インターネットに広げたいと考えている」という記事を書いた。

Facebookは限定的な実験であることを強調しており、Zynga.comの場合もそうだったが、これがすぐに大規模に実施されるようになるとは思えない。しかし現在のモバイル広告のターゲティングが一般に限定的であることを考えれば、Facebookがサードパーティーに広告を配信するようになるのは自然の成り行きだろう。Facebookは外部からのユーザーデータをFacebook内の広告ターゲティングに役立てる FBXプログラムも成功させている。

TwitterがMoPubを買収した動機も特定の限定されたアプリ以外からモバイルでの広告収入を得る手段を獲得することだった。

アップデート: 私の問い合わせに対してFacebookの広報担当がメールで次のように回答してきた。「この実験では読者に興味ある広告を表示するために、Facebook内でいいね!したページやプロフィールの関心事項など標準的なターゲティングデータが用いられます。また表示される広告にはFacebook広告のスタイルは用いられず、Facebookが配信していることも表示されません。この実験はFacebookのターゲティング能力がサードパーティのモバイル・アプリの広告の関連性を高めるために役立つことを実証しようとするものです。」

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


セカイカメラで知られた「頓智ドット」が「tab」に社名変更して4億円調達

現実の背景に情報を重ねて表示する「拡張現実(AR)」技術を用いたスマホ向けアプリとして一世を風靡した「セカイカメラ」を1月22日にサービス終了した。これにあわせて運営元の頓智ドット株式会社が同日、社名を「株式会社tab」に変更した。セカイカメラの進化版と位置付けるアプリ「tab」を中心に事業展開を加速するため、サービス名と社名を統一した。既存株主のDCM、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、ジャフコの3社と、新たにDBJキャピタル、三菱UFJキャピタルの2社から総額約4億円を調達したことも明らかにした。

tabは、サイトで見つけた「行ってみたい」と思ったスポットを位置情報付きでクリップし、実際にその場所周辺に来た時に通知を受け取れるアプリ。外出先でスマホのカメラをかざすと、カメラ越しに「行ってみたい」場所の方角や距離がわかるAR技術も搭載している。tabは2012年6月にサービスを開始。現在までにダウンロード数は70万件、登録されたクリップ数は350万以上に上るという。同社は昨年12月、tabにリソースを集中するためにセカイカメラを1月22日に終了すると告知していた(関連記事:セカイカメラ終了のお知らせ……開発元・頓智ドット「目指した思想は諦めていない」)。


Pinterest、「Rich Pins」の仕組みを活用するレシピ検索機能の提供を開始

Pinterestが本日アナウンスした所によると、同サービスを使ってレシピを発見、保存、共有、検索している人にとっての使い勝手をアップさせたとのことだ。自分のボードに集めておいたお気に入りレシピや、あるいはPinterst上にあるすべてのレシピから、料理のタイプや、素材による検索が行えるようになったのだ。

Pinterestをレシピ管理の場として利用する人は多く、2011年にはサイトに登録されたPinのうち11%がレシピ関連のものだったが、2013年の秋には18%に増加している。

Pinterestで食材をもとに検索する際、単に入力した素材にヒットするものが表示されるだけでなくカテゴリにより絞り込むことができるのが嬉しい。たとえば「Vegetarian」や「Gluten free」、あるいは「Paleo」などを指定することができる。また「indulge me」というラジオボタンもあり、これを選ぶと「ヘルシーさは無視」したレシピを検索することができる。Pinterestはブログでも今回のアップデート内容につき報告している。

検索方法は非常に簡単だ。検索語入力欄に特定の材料を入力するだけだ(例えば「salmon with asparagus」等)。検索結果のページには、先に言及した絞り込み用のラジオボタンメニューも表示される。気に入ったメニューはもちろん自分のボードに保存しておくことができる。そうして集めたレシピの数が多くなってきた場合、自分自身でPinしたものからのみ検索するということもできるようになっている。

この新しい機能を開発したのはJeff Millerだそうだ。レシピ関連サービスを提供していたPunchforkのファウンダー兼CEOを務めていた人物だ。2013年1月にPinterestが買収している。ちなみにこれはPinterestにとって最初の買収となった案件だ。Punchforkでも、今回Pinterestで実装したのと同様の、レシピ検索や絞り込み検索の機能を提供していた。

ちなみにレシピ検索は、Pinterestが「more useful pins」として注目している分野のひとつだ。単に検索語にヒットする写真だけを表示するのではなく、構造化データを活用してPinされた内容のみならず関連情報をも提示しようとして開発を続けている。たとえばレシピの場合ならば材料、調理時間などを表示するようにしているわけだ。オリジナルのコンテンツサイトに若干のコードを加えることで、こうした「Rich Pin」が作成できるようにしている。レシピの他には映画や製品情報などについても同様の仕組みを提供している。

Pinにいろいろな情報が含まれるようになれば、利用者にとってさらに便利になるとともに、Pinterestにとっても利用者のPin情報を解析して個々の利用者の傾向を把握することができるようになる。Pinterestは、徐々にこうした「パーソナライズ」の面にも注力しつつあるようにみえる。これはもちろんPinterest最初のプロダクトであり、年内にも正式運用を開始する予定となっているPromoted Pinsを有効に活用するための道でもあるわけだ。

レシピ検索の機能は現在ウェブ上で確認することができる。モバイル版でも間もなく利用できるようになるとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


暗記帳を共有する無料アプリ「zuknow」、転職サイトのビズリーチがEdTech参入

ビズリーチは21日、個人の学習ノウハウを共有するアプリ「zuknow(ズノウ)」のiOS版を公開した。第一弾の機能として、外国語や資格試験などを覚える「暗記帳」コンテンツを作成・共有するサービスを開始。紙や参考書を使っていた学習をスマホに置き換え、スキマ時間に学習できるのが特徴だという。学生時代、テスト前に優秀なクラスメイトが作ったノートを借りるようなやりとりがアプリ上で実現するのだとか。

暗記帳コンテンツは表・裏で構成されるカード形式で、文字や画像を付けられる。例えば表に英単語、裏に意味を記載する単語帳のような使い方から、表に人物や動物の画像、裏に名前を記入する画像付きカードなどを作成できる。Siriの音声機能を使って発音をチェックする機能も備える。

覚えたカードにはチェックを入れ、覚えていないカードだけを表示することが可能。すべてのカードには自動的に4択のクイズが生成され、自分がどれだけ覚えたかを確認できる。クイズの正解数をグラフ化したり、学習の進捗状況に応じてさまざまな絵柄のバッジを付与するなど学習の継続を促す機能も備える。

コンテンツは、アプリ内の“いいね”の数や、学習者の多いコンテンツをランキング形式で表示。現時点では、昨年から提供してきたベータ版登録ユーザーが作った約1万の無料コンテンツに加えて、NHKの語学番組で紹介されたフレーズを紹介する有料コンテンツを用意している。

自分が作成したコンテンツはすべてのユーザーに公開・非公開のどちらかしか選べないが、今後は指定したユーザーとだけ共有する「クラス機能」を追加する予定。現在はコンテンツのほとんどが語学や資格試験に関するものだが、ビズリーチの南壮一郎社長はクラス機能を活かすことでユニークなコンテンツが生まれると話す。

「リリース前のクラス機能を試すにあたって、社員の名前と写真を紐付けたコンテンツを使っています。ビズリーチは毎月10人ペースで採用していて、社員の顔と名前がすぐに一致しなくなってきたが、そんなときにズノウが便利。すべての社長が使うべきです(笑)。そのほかにも、社内用語集を共有するといった使い方も考えられます。」

ビズリーチ南社長は社員の名前と写真を紐付けたコンテンツを使っているという

ビズリーチは、エグゼクティブに特化した転職情報サイト「ビズリーチ」や、分社化したルクサでネット通販などを手がける企業。既存事業とズノウの相乗効果は「一切ない」(南社長)という。教育とテクノロジーを組み合わせるEdTech事業に参入することになったのは、日本と海外で教育を受けてきた南氏の実体験が影響しているという。

「幼少期から大学時代にかけて、日本、米国、カナダの3カ国で教育を受けてきました。国は違えども、共通していたのは学校の仲間が勉強のノウハウを教えてくれたこと。その一方で、一生懸命作ってみんなと共有していたノートは、学年が変わると捨てられている。こうした資産を有効活用して世界に伝えたいと思ったのがズノウを思いついたきっかけ。」

今後は3月にAndroidアプリをリリースし、2014年で30万ユーザー、3年後に300万ユーザーを目指す。


インターネットの上でも音楽の‘アルバム’が可能だ: 3pletが制作サービスを提供

今でもCDを買う人はいるし、ビニール(LPレコード)でなくちゃ音楽じゃないと主張する頑固者もいる。でも今や多くの人にとって音楽は、DRMのないMP3など、デジタルのストリーミングでやってくる。そこでなくなったのが、CDやレコードのアルバムには必ずついていたカバーデザインやライナーノート、歌詞カードといったアートワークの数々だ。そもそも今では、‘アルバム’という概念が古語になってしまったのかもしれない。3plet*は、昔のCD体験の良かった部分と、今のデジタル技術の良い部分を組み合わせて、アルバムのようなアート表現形式を復活させようとする。〔*: 3plet, たぶんトリプレット(triplet)と発音する、と思う。〕

ミュージシャンは、3pletのアプリを使って、アルバムのカバーアート(美術、グラフィック)や、バンドと音楽に関する解説文、歌詞、関連コンテンツへのリンクなどをまとめる。アーチストのYouTubeチャネルやソーシャルネットワークも統合される。そうやって出来上がるアルバムアプリは、Android、iOS、Windows Phoneなど、モバイルのすべての主要プラットホームで使える。

アプリは無料で提供され、ユーザはそのアルバム中の1~3曲を無料で聞ける。つまり3pletのアプリは、バンドのためのモバイルのプレゼンテーション制作ツールだ。全曲聴きたくなったユーザは、お金を払って(アプリ内購入で)そのアルバムを買う(10ドルぐらいが多い)。

このサービスによってバンドには、収入を得る方法と、クリエイティブの出力という、二つのもの同時に得られる。3pletによると、そのバンドのコンサートに行くような熱心なファンも、このデジタルアルバムを買うはずだ、という。コンサート会場でCDを売るみたいにして、このアプリを売ってもよいだろう。

エストニアでVlad DavydovとValery Mifodovskyが作ったこのアプリはミュージシャンに、定額のアプリ作成料金と、アルバムのアプリ内購入へのマージンを課金する。

最初のころ3pletは、主にロシア語圏でテストしマーケティングしてきたが、これからは合衆国や西ヨーロッパにも積極的に売っていくつもりだ。今は有名なミュージシャンたちにも売り込んでいるところだが、スター級のアーチストのアルバムはまだほとんどない。3pletは今、MIDEMが主催する音楽スタートアップのコンペMidemlabで、ファイナリストに残っている。優勝すればもちろん、知名度は一挙に上がるだろう。

〔訳注: 一般的に言って、インターネットは印刷に比べてはるかに多様なメディア表現が可能なのに、今日までのインターネット上の音楽提供形式は、印刷時代のアルバムよりもずっとずっと貧しい。なんとか、変わってほしい。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


これはまたクールで不気味なアプリ―FaceSubは他人の顔を借りてビデオチャットができる

いつも言っていることだが、最近のテクノロジーはすごい。

FaceSubstituteはウェブカメラを通じて「誰か他人の顔を借りることができる」というテクノロジーのデモだ。たいへんにクールだが同時に不気味でもある。『ブレーキング・バッド』のウォルター・ホワイトでもキム・カルダシアンでもお望みのままだ。ジャスティン・ビーバーにだってなれる!

このアプリには現在ニコラス・ケイジ、ブライアン・クランストン、漫画のピカソからユーザー自身の顔の意図的な変形まで17種類の顔が用意されている。

いささか「羊達の沈黙」を思わせる不気味さがあるものの、テクノロジー・デモとしては驚くべき出来栄えだ。しかもすべてブラウザベースだという。WebGLと顔の特徴を認識し、リアルタイムで動きをモニタするClmTrackerというJavascriptが利用されている。アプリの開発者はノルウェーのデベロッパー、Audun Mathias Øygardで、能力のデモのために公開している。

アプリとしてはまだ完全ではなく、よくハングする。しかし初めて見たものはだれでも口をあんぐりさせるだろう。

こちらがリンクだ

使い方:

  • Chrome(これがいちばんうまく動く)でアプリを開く
  • アプリのドロップダウンメニューからウェブカメラへのアクセスを許可する。
  • スタートボタンを押し、アプリが自分の顔を認識するまで数秒間待つ。 次に好みの代替顔写真を選ぶ。
  • 30分ほど笑い転げる。

その他注意点:

  • むらなく照明された明るい部屋を選ぶ。私は最初暗い部屋で試したのでまったく動作しなかった。
  • モーショントラッキングは完全ではない。なるべくゆっくり動作し、カメラに正面から向き合うこと。
  • もし動作が不調になったら(しばらくすると必ずなる)、一度顔をカメラのフレームから外す。マップがリセットされるので、顔を戻す。

大きなお世話だが、私がデベロッパーならユーザーが自分の変身を簡単に録画できる機能を追加し、1ドルの料金で友達と共有できるようにする。

[このアプリを発見したFast Co.のMark Wilson感謝する]

パソコンのウェブカメラを有効にしたとたん見知らぬ顔が写っていたら驚くだろう。
いやいや、写っているのは
なのだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


スマホアプリ向け動画アドネットワーク「AppVador」がローンチ

昨年12月に設立されたスタートアップのアップベイダーは1月20日、同社と提携するスマホアプリ内にビデオ広告を配信するアドネットワーク「AppVador」を開始した。全国規模で広告展開するナショナルクライアントの出稿を見込み、1年目で7億7000万円の売上を目指すという。

AppVadorは、SDKをインストールしたアプリ内に固定設置された広告枠だけにビデオ広告を配信する。このため、ウェブページのようにスクロール操作で広告枠がスクリーンから隠れることがなく、常にビデオ広告を表示することができる。

ビデオ広告はバナーサイズ(320×50ピクセル)とアイコンサイズ(60×60ピクセル)の2種類で、広告露出時に自動再生する。いずれもタップされた場合は、全画面広告またはランディングページに誘導することが可能となっている。

課金方式はコンバージョン単価(CPA=Cost Per Action)ではなく、インプレッション単価(CPM=Cost Per Mille)を採用。アプリ開発者に対しては、モバイルバナーサイズとアイコンサイズはCPM110円以上、フルサイズはCPM220円以上を保証する。

出稿先としては、携帯電話キャリアや家電、自動車、PC、テレビ・映画の番宣など「TVCMのジャンル」(アップベイダーCEO兼CTOの佐野宏英氏)を想定。今後は広告代理店と協業し、全国規模でTVCMを展開するナショナルクライアントに出稿を呼びかけていく。

佐野氏によれば、ナショナルクライアントが広告予算でネットに割く予算は1%程度。予算の多くはTVCMに投入しているわけだが、AppVadorはTVCMと同じ世界観をスマホアプリで実現することで、広告出稿の受け皿になることを目指すという。

「スマホアプリ向けのビデオ広告は4G・LTE環境が整うまでは始めたくても始められなかった」と語る佐野氏は、いち早く市場参入してマーケットを開拓しつつ、事業売却も視野に入れているようだ。こうしたイグジットはスマホ向けアドネットワークを手がけるノボットがKDDI子会社に買収されたケースを思い出すが、ノボット出身者もアップベイダーの外部パートナーとして協力している。


iOS向けの最強カレンダーアプリ10選

2014年、充実した一年を送るにはまずは有効なスケジュール管理から、ということで、今回はiOS向けのカレンダーアプリを10厳選して紹介した記事をThe Next Webから。日本語対応どこまでできているか微妙ですが、クールなカレンダーアプリで粋な気分を演出するのもまたしかり。もしくは新規サービスのインスピレーションの参考に。 — SEO Japan

その日のうちに物事を終わらせる時間がいつも十分にないあなた、もしくはあなたの知り合いは、忙しいスケジュールを記録するためにテクノロジーに救いを求めたであろう。しかし、大部分の人にはパーソナルアシスタントを雇う資金がないため、次善の策はモバイルデバイスとなる。

スタートアップはこのトレンドに気付き、日々の生産性を最大限にする手助けをするためにアプリケーションを築いてきた。しかし、一体どのアプリが幅を利かせているのだろうか?それは個々のユーザーの好みによるため、難しい質問だ。

私たちは、今日App Storeで利用可能な10種類のiOSデバイス向けの魅力的な人気カレンダーアプリを調査した。これらの中には無料のものあれば有料のものもあるが、最終的には、どれもがあなたのスケジュールを、それぞれのサービスが考える満足のいく便利な方法で表示する。

Apple App Storeには数えきれないほどのカレンダーアプリが存在するが、私たちは最近ニュースになったものや、人気の高いものを選んだ。これは包括的なリストでもないし、特別な順番で並んでいるわけでもない。

ちなみに、私たちは、Androidデバイス向けのカレンダーアプリについて忘れているわけではない。Android用カレンダーアプリのまとめもチェックしよう。

Tempo

SRI Internationalで作成されたTempo Smart Calendarは、人工知能を利用して、あなたが次のミーティングの準備をしっかりと整える手助けをしようとしている。それは、あなたの日々のイベントを分析し、Eメールや連絡先に目を通し、関連のあるドキュメントや情報を取り込むため、あなたはミーティングの背景を正確に知ることができる。

この記事の中で取り上げた多くのアプリケーションと同じように、Tempoは、運転経路も提供するため、あなたはどうやって目的地に行けばいいのか知ることができる。また最近、このデバイスでネイティブEメールクライアントを使いたくなかったユーザーのために、iPhoneのGmailアプリ向けに改善したサポートを追加した。ここ数か月の間にこのサービスに追加された他の改善点には、より優れたイベント共有とワンクリックでの会議通話の管理などがある。

面白いことに、このサービスは、あなたのイベントにもっとコンテクストを適用するためにデザインされた新しい機能を追加し始めている。中でも重要なのがCompany Cardsの追加で、あなたが会うことになっている会社の情報や、あなたがそこで働く誰を知っているのかを教えてくれるだ。また、Yifteeと協力して、友人の誕生日に現実世界でのプレゼントを送ることも可能にしている。

無料のアプリ。あなたは、少々遅れた発表会のことでこのアプリを覚えているかもしれない―ローンチ当日に問題が発生して、予約のキャンセル待ち名簿を準備する必要があったのだ。

- Tempo for iOS

Donna

このカレンダーアプリケーションを説明する最良の方法の1つは、Aaron SorkinのWest Wingに登場するDonna Mossを引き合いに出すことかもしれない。それは、あなたの行動から学習して、あなたがどんなスケジュールを立て、どこに行く必要があり、何時に出発すればいいのか最良の判断をするパーソナルアシスタントサービスだ。

Incredible Labsの発案物であるDonnaは、Tempoとほぼ同じようなテクノロジーと機能を提供するが、このアプリは、先を見越すことと、ユーザーに人間としての経験を与えることにもたくさんの注意を払っている。共同創設者のKevin Chengが私たちに言うように、このアプリは、その学習能力を介して、あなたがいつ家に帰るのかや、好ましい通勤経路なども知っている。さらには、A地点からB地点へ行くのにはどれくらいの時間がかかるのかを様々な移動手段を用いて見つけ出すこともできる―今週、バスが追加されたばかりだ

このアプリに関して私たちが素晴らしいと思った点は、そのシンプルなデザインだ。ある意味で、それは、すぐ次に何が起きるのかに焦点を合わせるために必要不可欠な情報を与えるだけのように見える。このカレンダーアプリを見て、iPhone上のネイティブアプリなどの他のアプリと比べると、明らかに美的に優れているし、次のミーティングに参加するのに必要な洞察を与えてくれる。しかし、あなたが手にする情報は、Tempoで目にするものほどは豊富ではない。

Donnaが追加しているもしくはする予定のその他の機能:

  • GoToMeeting、Skype、WebEx対応のカンファレンスコールのプッシュ通知。
  • 非常に恐ろしい“キャンセル待ちリスト”ポリシーを発動しなければならないことがないように、拡大に対応するためのバックエンド・サポート。
  • 読み込み時間の改善とバッテリ寿命の向上。
  • Donnaが、あなたが行く場所やあなたのいる場所を上手く予測することができるように、その知能を強化。

まだローンチされたばかりなので、興味深い機能が少ししかリリースされていないことは理解できる。しかし、手に余るほどの他のカレンダーサービスと競争するためには、Donnaは、ビジネスを強化して、それが“賢い”カレンダーであることをもっと示す必要がある。

Donnaは無料アプリ。現在はiOSのみで利用可能だが、Android版ももうすぐ公開される予定だ。

- Donna for iOS

Agenda

3番目に紹介するカレンダーアプリは、Savvy Appsによって作られたAgendaと呼ばれるものだ。一部のレビューでは、ミニマルだと言っているが、それは情報豊富で、よく見るとAgendaは必要な情報を理解しやすい方法で提供している。しかしながら、このリストの他のアプリと並べてみると、Agenda が最も魅力的なデザインを持っているようには見えない。

メインのカレンダー機能では、ユーザーは、特定の日に予定されているアクティビティもしくはイベントがあることを意味する様々な色の点が表示されることに気が付く。色分けされた点は、休暇、個人、仕事など異なる予定と関連付けられている。そのインテグレーションには以下のようなものがある:

  • Appleのリマインダーに対応
  • イベント参加者にメールまたはSMSを送信
  • イベント作成にFantasticalを選択
  • Clear、Drafts、Due、Scratch、Things、Todoにイベントを送信
  • デフォルトの変更:ブラウザ(Chrome)、マップ(Google MapまたはWaze)、電話(Skype、GV Mobile+、GV Connect、Line2)

デザインの点に関しては、この世で最も魅力的なアプリというわけではないが、自分の生活のどの部分が影響を受けているのか分かる方法で、スケジュール上のイベントをセグメント化するというのはかなり機能的だ。

Agendaは現在ダウンロード可能で、料金は0.99ドル。

- Agenda Calendar 4

Fantastical

Flexibitsが作成したFantasticalもまた、時間をオーガナイズしようとする際に人々が期待する基本機能を提供するカレンダーアプリだ。しかしながら、それがアクティビティを提示する方法は、ユーザーにとって魅力的なものかもしれない。さらにそれは、市場で最も安いアプリでもなく、4.99ドルという価格は、人々がダウンロードをためらう理由になるかもしれない。

このアプリがiPhone向けに初めて公開された時、私たちはそれを“ゴージャス”だと言った。実際それは、iPhoneとMacの両方で利用できる唯一のアプリの1つだった。

Fantasticalはあなたの1週間のイベントを見て、それを美しくデザインされたインターフェースへと取り込み、今後7日間であなたが対処しなければならない全てのことを強調表示する。最も一般的なのは週ごとの閲覧だが、カレンダーの高さを伸ばして、ひと月分のスケジュールを表示させることもできる。もし複数の予定がある場合は、他のアプリと同じように、色分けを適用する。

以前の私たちのレビューより:

このアプリは、Day Tickerと呼ばれる機能に加えて、Macで使用しているのと同じ自然言語構文解析エンジンを搭載している。Day Tickerは、私がCalendarをiPhone用Fantasticalに置き換えた大きな理由だ。今日とその周辺の日のリボン状の表示は、一目で直近にどんな予定があるのかを素早く見ることを可能にする。

- Fantastical

Cal

Any.doが作成したカレンダーアプリ、Calは、ビジュアルに大きな自信を持っている。デザインは、とても明白で、Fantasticalと似たような構造を持つ。しかしながら、今日のアジェンダを見ている時に、私たちが引き付けられた小さな特異性の1つは、このアプリが、ミーティングの間にどれだけの自由時間があるのかを記載したということだ。

Calは、この夏にデビューしたばかりで、どちらかというとこの市場では新参者だ。

ユーザーは、このアプリ全体においてデベロッパーが写真の使用に重点を置いたことに気が付くだろう。Calは、スタンダードなカレンダーアプリのスケジューリングの形態をデザインし直して、それを美学的観点から魅力的なものにしたのだ。あなたは、この体験がプロセス全体を通して続くことに気が付くだろう。

このアプリは無料でダウンロードできるが、対応はiOSのみ。

- Cal

Sunrise

Sunriseは、iOSカレンダーに置き換わる“パワフルで美しいアプリ”とTNWのMartin Bryantによって説明されている。iPhone上の既存のカレンダー機能が平凡で、少なくともiOS6でアップデートされるという事実がある場合には、私もどちらかというと賛成だ。

元Foursquareデザイナーの発案物、Sunriseは、もともとはスケジューリングアプリではなく、あなたがより生産的になって何をする必要があるかの優先順位付けをするために、今日何があるのか日々のダイジェストを提供するEメールだったのだ。

このアプリは、Producteevに加えてGoogle CalendarやFacebook、Twitter、LinkedInを含む多くのソーシャルネットワークと繋がりを持つ。毎日のダイジェストという形と同じように、Sunriseは特定の日に何があるのかを表示するため、あなたは、どの友人が誕生日や記念日を祝うのか、天気はどうなのか、予定されているイベントおよび誰が参加する予定なのかを知ることができる。

Sunriseはデザイナーによって作られたため、自然とこのアプリは綺麗な満足のいくインターフェースを持つ。

私たちはこのようにレポートした:

Sunriseには他にもたくさんの素晴らしい点がある。例えば、もしあなたが複数の参加者のいるミーティングをスケジュールしたなら(このアプリから招待者を管理することができる)、参加者の顔がLinkedInから取り込まれて、スケジュール内のイベントの横に表示される。カレンダー入力には、自動で選択される様々なアイコンもある。ミーティングは2つの吹き出しとなって現れるが、自分の約束を“call”と記述すると、その入力に自動的に電話のアイコンを表示する。‘flight’や‘Skype’などのキーワードも同様だ。一方、友人の誕生日をタップすると、相手のFacebookタイムラインに挨拶を投稿するか、テキストメッセージを送信するように勧める画面が表示される。

Sunriseはダウンロード無料のアプリ。

- Sunrise

Handle

Handleは、このリストに入って入る他のカレンダーサービスとは少し異なる。その理由は?なぜなら、それは、今から4日間あなたが何をする必要があるのかを教えてくれるのではなく、あなたが今日物事を終わらせることを手助けしているからだ。

このサービスは、Menlo VenturesのManaging Director、Shawn Carolanによって作られた。VCが時間を管理する方法を見つける必要がある場合に、Handleがいくつかの深刻な問題を解決することを期待できる。この会社は、自らを“世界初のプライオリティエンジン”と呼び、タスクマネージメントのコンセプトとGmailのPriority Inboxを混ぜ合わせた。

ユーザーは、受信箱を解析して、今日は何が重要で迅速な行動を必要とするのかを見つけ出す。そこから、生産性を最大限にするサポートをするために“To Do”形式で特定のタイムスロットにタスクがアサインされる。

間違いなくそれは、スタンダードなカレンダーアプリでもないし、そもそもそうであることを目的としたアプリではない。しかし、Handleは、ユーザーが物事を終わらせる手伝いをする能力を見せるためにこのリストに含まれた。

残念ながら、このサービスはまだプライベートなベータ版であるため、多くの読者にとっては、Web版およびiOSアプリにアクセスするには招待が必要となる。

- Handle

Mynd

“脳を持つ”カレンダーと呼ばれるMyndもまた、デザインに重点をおいたアプリケーションで、前後関係を把握する能力も大々的に宣伝している。以前はNeverlateとして知られていたこのアプリは、あなたの1日を分析して、イベントではなくそれを作り上げる人、場所、タスクを中心に展開する。

私たちの見解では、Myndのデザインはこのリストにあるいくつかの他のサービスほどに優れているようには見えないが、かと言って一番悪いわけでもない。メイン画面は、様々なモジュールに分かれていて、次のアポイントメント、現在の気温、今日あなたがどれくらい忙しいかの統計を示している。不思議なことに、それはインフォグラフィックのように見える。

Myndに関して興味深いことは、それが提供しているインテグレーションだ。Evernoteファイルを添付することが可能なのは、他のサービスにはないことのように思える。

Myndはダウンロード無料。

- Mynd

Atlas

私たちは、すでにここでたくさんの異なるカレンダーアプリについて話してきたが、イベントの追加に関してはその全てに共通点がある:ユーザーが手動で情報を入力しなければならないのだ。

Atlasは、Tungle.me(BlackBerryが買収しその後閉鎖したサービス)と同種のスケジューリングサービスだ。1日があまりにも忙しくて、スケジュール調整をする時間もない時には、AtlasのURLを他の関係者に転送すると、彼らが双方に合った時間をいくつか提案することができる。

私たちが書いたこのアプリのレビューを読むにはこちら。AtlasはiOSおよびAndoridで利用可能の無料アプリ。

- Atlas

iOS 7 Calendar

もちろん、このリストはAppleから出た最新のカレンダーに触れずして完成することはない。同社の2013年Worldwide Developer Conferenceで、iOSデバイス向けのその最新オペレーティングシステムが発表された。iOS7では、お馴染みのプラットフォームデザインのほとんどが変更されるが、カレンダーは変わらない。

iOS7はまだデベロッパープレビューの段階であるため、一般に公開される時に最終的なカレンダーアプリがどんな感じなるのかは私たちには正確には分からない。しかしながら、先のレポートによると、基本的には“殺菌されたユーザーインターフェース”でデザインし直されるが、新しい機能は少ししかない。その画像を信じるのならば、ブルーとシルバーの外観はとっくになくなって、たくさんの白と黒と赤を使ったデザインがやって来る。それはとてもきれいでシンプルで、イベントが見つけやすいものになっている。

最後に…

さあこれで終わりだ。ユーザーが今日のスケジュールに何があるのかを見つけることができるように、ユーザー体験を最適化して作られたiOSデバイス用の10種類の便利なカレンダーアプリケーションだ。どれか一つが最も優れているようには見えない―それは主観的な言葉だ。なぜなら、どれがあなたのニーズに合っているのかを決めるのはあなたなのだ。私は主にTempoを使用するが、1日をナビゲートするのに役立つDonnaの機能もいくつか使ってみたい。Sunriseには、私に乗り換えを促すほど魅力的なデザインがある。

先に言ったように、これは包括的なリストではない。つまり、あなたはEasilyDoCalenGooEvent BookCalenMobTempus Calendarなどのようなものも検討する必要があるということだ。しかし、上に挙げた10個のアプリには一つの共通点がある:ユーザーが試してみたくなるような魅力的なデザインだ。

あなたのお気に入りのカレンダーアプリは何だろうか?

ヘッダー画像:Thinkstock

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この記事は、The Next Webに掲載された「10 of the best iOS calendar apps」を翻訳した内容です。

しかしカレンダー一つとっても英語圏にはホント様々なアプリがありますね。。。さて、何か気になるアプリはあったでしょうか? — SEO Japan [G+]

Housecallは、家電修理から水道工事まで、ロングテールを扱うホームサービス

HandybookによるExec買収や、Homejoyの3800万ドル大型ラウンドに留まらず、携帯電話からオンデマンドで呼べるホームサービスのスタートアップは数多い。カリフォルニア州サンディエゴのHousecallは、電気工事やプール作業、カーペットクリーニングといったロングテールのサービスを扱うスタートアップだ。

チームが以前所属していたQualcomm Labsでは、CEOのIan Heidtがスマートフォンのセンサーから意味を推論する、Gimbalと呼ばれるコンテキスト対応プラットフォームを開発していた。

「自分たちで新しいことを始めたかった。その目的は達成した」と彼は言った。「われわれは、伝統的アイデアから新しいモバイルビジネスを作りだす人々からなる非常に好奇心旺盛な会社だ。Housecallでは、ホームオーナーとサービス提供者の関係をどうしても強化したかった」

6名からなるスタートアップは20種類以上のサービスを提供している。家事、不要品処理、水道工事、塗装、錠前屋、窓拭き、等々。つまり、Homejoyのように清掃に特化したプラットフォームに対して、Housecallはより広範囲のサービスを提供している。彼らが後を追うウェブベースのプラットフォームには、TechCrunch Disrupt勝者で、後にHome Depotに買収されたRedBeaconがいる。

「スタートした時、ホームオートメーションなどのテクノロジー関連に対応するのはわれわれだけだった」とHeidtは言った。「その後、他の分野の専門家も増やしていった」。

Housecallにサインアップしたら、作業をしてほしいカテゴリーを選ぶとサービス提供者の一覧が表示される。サービス内容の価格を見て気に入ったところを予約する。現在Housecallを利用できるのはサンディエゴだけで、彼らは注意深く郵便番号単位で拡大を続けている。サービス提供者との利益配分は公表していない。

「初めは、基本的に個人のネットワークや、その人がよく知っている人たちを通じてマーケティングを行った。成果は大きかった」とHeidtは語った。

同社は、e.ventures等の投資家から150万ドルを調達しており、以前はサンディエゴ拠点の無料テクノロジー・インキュベーター、EvoNexusに所属していた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


オバマ大統領でさえ、Facebookはもはやクールではないと思っている


誰でもいいから30歳以下の人に、Facebookが〈大好き〉か聞いてみてほしい。答えはおそらくノーだ。

かつて支配的だったソーシャルネットワークは、間違いなくその超優越的、超人気の初期状態から、ママやおじさんたちが政治的意見や赤ん坊の写真を投稿する場所へと成り下がった(少なくとも、私はそう思っている。私はずっと前からFacebookにいたわけではない)。

事実、Facebookはそのクールな要素の殆どを失い、オバマ大統領でさえそれを知っている。

実はAtlantic誌のテクノロジー担当共同編集長、Robinson Meyerは、たまたまコーヒーショップでオバマ氏の近くに座り、その時大統領は18~34歳層について尋ねるミーティングの最中だった。目的はその年齢層の人たちにもっと医療システム改革による保険に加入してもらうことだ。Meyerにとっての目的は、自分の領域に関係する何かを大統領が言うのを小耳にはさむためだった ― そしてうまい具合に ― オバマ大統領は彼に逸品をくれた。

「彼らはもうFacebookを使っていないようだね」とオバマ大統領は言った。

Meyerは大統領の言った「彼ら」が何を指すのかを考えた。それは調査対象の年齢層、18~34歳の人たちかもしれないし、一般的な三人称複数中性代名詞かもしれない、とMeyerは思い悩んだ。

しかしわれわれは「彼ら」が誰かを知っている。それは10代から20代の、そもそもソーシャルサービスの人気を広めたクールな連中のことだ。

Meyerが立ち聞きしたインタビューは、SnapchatとInstagramが何であるかを大統領が知っていることも暴いたが、これらの前途有望なソーシャルサービスに対して彼が関心あるいは熱意を持っているかどうかは不明だ。

明らかなのは、Facebookが威厳を失くしたことだ。

この下方スパイラルに関する実証データを提供できる数少ない情報源だったOnavoをFacebookが買収して以来、Facebookや他のソーシャルサービスの競合状況に関する洞察を与えられるサービスは一つだけになった。

App Annieによると、Facebookは米国iTunes AppStoreのダウンロード数で50位台にランクされていた。一方、Snapchatは10位台か1桁のこともあった。昨年8月、何らかのアルゴリズム変更によって突如Facebookも10位代に上昇した。(App Annieは本誌に対して「iOS AppSoreのランキングに8月頃変化が見られた」と言ったが、Facebookの変化の原因がAppleだけにあるのかどうかは明らかにしなかった)。

現在の全体で14位、ソーシャルで3位という順位でさえ、FacebookはSnapchat(6位)とInstagram(11位)よりも低いランクにいる。Instagram(間違いなくFacebookで最もクールな部門)は写真およびビデオ部門で依然としてSnapchatよりもランクが低い。

もちろんこれがFacebookに問題が起きていることを表しているとは限らない。この会社はユーザー10億人の拠点であり、Google、YouTubeに続くインターネットで人気第3位のウェブサイトだ。加えて、このデータはFacebookおよびFacebook Messengerが、新しいiPhoneを買った人によくダウンロードされていることも証明しており、これらのアプリが未だに必須であることを示している。

しかしクールな若者たちはいなくなった。

もはやFacebookは、大学のクラスメートといちゃついたり、何時間も写真をアップロードする場ではない。その利用形態はFacebookが大学生専用であることをやめ一般公開した時、ほぼ不可能になった。必然的に若い従兄弟や叔父さんや叔母さんや両親たちがプラットフォームにやってきた。そこはホットなソーシャルネットワークというより、家族親睦の場に近く感じられるようになった。

そして、Facebookに入りたくてうずうずしていた世代は、自分たちの親も入りたくてうずうずしていることに気付いた。14~22歳でいっぱいのネットワークではなく、そこは12~50歳のネットワークになった。

今やクールな若者たちにとって、それはメール機能付きアドレス帳であり、もし相手がInstagramを使っていなければ、ストーカー行為にも使える。それはわれわれが使う他のソーシャルアプリすべてのスケルトンであり、サインアップは簡単になり、友達を探すプロセスは新しいアプリをダウンロードするたびに繰り返し行うものではなくなった。

Will Oremusが的を射た記事を書いている。「全員」あるいは「クールな若者」のどちらかを持つことはできるが、両方持つことはできない。

Facebookは全員を選び、それは理にかなっている ― 彼らのビジネスモデルは普遍性を前提にしている。全員のソーシャルデータを持っていれば、あらゆる物の広告を売り収益化できる。そしてごく最近まで、Facebookはこれで著しい成功を収めている。

Instagramが3000万人の超熱列な若者ユーザーで脅威を示した時、Facebookは直ちにクールな10億ドルで脅威を無力化した。弱々しいIPOの後、Facebookの広告ビジネスは大成功している。

しかし今、前途洋々のSnapchatが脅威を与え始めている。当初Facebookは、Pokeというクローンで対抗したが失敗に終り、次に30億ドルの買収を提案した。

Snapchatは、他のソーシャルライバルと異なりFacebookに一切依存していない。代わりに友達の発見にはアドレス帳を使う。その頃InstagramユーザーたちはInstagram広告に怒りをぶつけ、かつていかしてクールだった写真共有アプリは影をひそめ、今やFacebookという企業マシンの歯車となっている。

毎日が過ぎていくたびに、Facebookは益々Appleのようではなくなっていき、益々Dellのようになってくる。幸いまだ次のAppleは追いかけてきていない。若くてホットなソーシャルネットワークが問題解決に現れてくることはあっても、全方向ソーシャルネットワークを作ってFacebookと競合しようとする者はGoogle以外にいない。そしてその結果はみんなが知っている。

Zuckはこのすべてを知っている。彼は、Facebookがティーンの支持を失っていることを収支報告会見で認めたが、Facebookはクールであることより有益であることの方が重要であると語った。そして今も有益だ。

今後もダウンロードは続くだろう。今や他のソーシャルアプリを使いたければFacebookが必要なのだから。Facebookは広告で稼ぎ続けるだろうし(今や彼らはわれわれのすべてを知っている)、Messengerはテキストメッセージにとりつかれたティーンの間で絶対的人気ツールであり続けるだろう。

しかし、物事は変わった。オバマさえもそう言った。

クールな若者たちは公式に何か別の物を探している。そして次のEvan Speigelが現れ、Zuckから現金を受け取ることを頑に拒み、ただし今度は汎用ソーシャルネットワークをひっさげて来るのは時間の問題だ。そして若くてベンチャー資金に支えられたこのソーシャルネットワークは、向こう数年間広告を載せないだろう。

そして、現行サービスとは異なり、10代や20代に対する圧倒的魅力を見せるだろう。

しかしそれははるか未来のこと。ですよね?

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Google、モバイル版Chromeのデータ圧縮機能を公式にリリース―データ量を最大50%節減

今日、Googleはモバイル版Chromeブラウザのデータ圧縮のオプション機能を正式にリリースしたことを発表した。この機能はユーザーのスマートフォンやタブレットへのデータ転送量を大きく削減するものだ。処理のスピードアップ、データ料金の節約に寄与することが期待されている。

同時に、モバイル版Chromeブラウザのアップデートではこれ以外にもiOS版へのGoogle翻訳、Android版へのお気に入りのウェブサイトへのショートカットなど、いくつかの新機能が追加され、バグ修正が行われている。

しかしやはりデータ圧縮機能が今回のリリースの目玉になるようだ。これが有効化されると同時にChromeのセーフ・ブラウジングテクノロジーによって悪意あるウェブページからも保護される。Googleによると、この機能は今後数日かけてiTunes App StoreとGoogle Playストアに順次公開されるという。

GoogleはAndroid版でデータ圧縮機能のテストをAndroid 昨年3月からChrome Beta for Androidを通じて開始していた。その後、昨年の秋にはテストはiOSにも拡張された。

データ圧縮機能は簡単にいえばGoogleプロキシーだ。ウェブページへのリクエストと応答をGoogleのサーバを経由させ、そこでPageSpeedライブラリーによる圧縮が行われる。その一方、ブラウザとGoogleのサーバとの接続はSPDYプロトコルによってさらに最適化される。

多くのユーザーはこうしたバックエンド処理の詳細に興味がないかもしれないが、ここでGoogleが達成したとしている成果には注目すべきものがある。Googleによれば、ユーザーがChromeのデータ圧縮/最適化オプションをオンにすると、Android版でもiOS版でも、最大で50%もデータ量を削減できるという。前に述べたように、PageSpeedライブラリーを利用して画像ファイルをJPEGやPNGからGoogleのWebPフォーマットに変換するだけでも大きな効果がある。というのはウェブページでは平均してデータ転送量の60%が画像だからだ。

モバイル・データの圧縮はもちろん新しいアイディアというわけではない。たとえばモバイル版Operaブラウザのターボ・モードやAmazon Silkも似たようなメカニズムを採用している。また昨年10月にFacebookが買収したモバイルデータ分析企業のOnavoはデータ転送の最適化を図るアプリ(Onavo Extendを一般ユーザー向けに提供している。つまり一定のデータプラン契約で最大のコンテンツを提供しようとするサービスに注力しているのはGoogleだけではないということだ。ことにGoogleの場合、ユーザーが長くウェブ上に留まればそれだけ売上が増える。

Chromeのデータ圧縮とプライバシー

ここでひとつ注意しておかねばならないのはプライバシーの観点だ。機能を有効にするには設定メニューのアプリケーションから「帯域幅の管理(Bandwidth management)」、「データ量の削減(Reduce data usage)」を選ぶ。その際ユーザーはHTTPトラフィックがGoogleのプロキシー・サーバを経由することに同意しなければならない(圧縮機能はHTTPSを利用するトラフィックやシークレットモードが有効になっている場合は無効になる)。

プライバシー問題に神経質な一部のユーザーは懸念を抱くかもしれないが、Googleが以前に説明したところによれば、リクエストがGoogleのサーバを経由する際にウェブページのコンテンツは一時キャッシュされるが恒久的には記録されないという。また、さらに重要な点だが、Googleによればそれ以外のログはGoogleのアカウントに関連づけられ、6ヶ月以内に完全に削除されるという。これらの詳細については昨年11月にアップデートされたChromeのプライバシー・ホワイトペーパーで説明されている。しかし今後なんらかの変更があるかどうか念のため注意して見守っていきたい。

その他の改良

上で述べたように今回のアップデートではいくつか興味ある改良が加えられている。iOS版Chromeでは新たにGoogle 翻訳がサポートされた(Android版では追加ずみ)。この機能はウェブページをユーザーの言語に翻訳して表示する。

一方でAndroidユーザーはメニューのオプションに「ホーム画面に追加」というオプションが新設され、お気に入りのウェブページをホーム画面に簡単にセーブできるようになった。またGoogleが今回のリリースを解説したブログ記事で述べているところによると、一部のウェブサイトではフルスクリーン表示がサポートされる。

新機能を利用するにはChromeにアップデートを適用するか、新たにインストールする必要がある。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


行方不明になった愛犬を、友人や近隣の人の助けを得て探すPuppy

Bluetooth LEを使って、失せ物を探すためのツールが世の中にはたくさん登場してきている。Beluvvの発表したPuppyも、広くいえばそのジャンルに該当するものだ。首輪に付けて利用するもので、Bluetooth LE経由でスマートフォンと接続する。そしてペットがあまり遠くに行ってしまわないように管理しようとするわけだ(許容距離は設定することができる)。

ペット専用のものではないながら、既存のプロダクトを同様の用途に利用できるのではないかと考える人もいるだろう。なるほど、Bluetoothで居場所を確認するという意味ではこれまでのプロダクトと同じような感じだ。しかし、このPuppyでは、愛犬がスマートフォンのBluetoothレンジから外れてしまったときにも、居場所を探しだす能力を持っているという点で、一般的なBluetoothを利用した探索システムとは異なる。近所の人や信頼できる友達にパーミッションを与えておくことで、自分の元から離れてしまった場合でも探索できるようにしているのだ。

具体的な仕組みは次のような具合だ。愛犬が自分のスマートフォンによる捕捉範囲を離れて、友人・知人の捕捉範囲に入った場合、予め設定がしてあれば、その友人・知人のスマートフォンに通知が届くようになる。これを利用してPuppyアプリケーション間で連絡を取り合い、自分のペットがどこにいるのかを把握して、探し出しやすくするわけだ。

スマート家電とは異なり、ペットにはGPSやRFIDは内蔵されてはいない。それでペット探索はデバイスの追跡よりも難しいわけだが、安価(価格は29ドル95セントだ)で手軽なデバイスをペットに取付けて居場所の通知をさせようとしているわけだ。これで居場所を探せば、すべての場所を手当たり次第に探しに行くような必要はなくなる。

BeLuvvは10月に、子供を探すためのGuardianという同じような仕組みのプロダクトをリリースしている。この仕組の有効性については確認できているということなのだろう。Puppyは現在プレオーダーの受付中で、初期ロットは2月21日から出荷を開始する予定だとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


ホリエモンが新たにプロデュースするのは焼き肉を通じた出会い系アプリ

焼肉部のイメージ

元ライブドア社長の堀江貴文氏は刑務所からの出所後、執筆活動やメディアへの露出に加えて、昨年11月にはグルメアプリ「テリヤキ」を手がけるなど多岐にわたるジャンルで活躍している。そんな堀江氏がこのたび、Facebookを通して集まったユーザー同士で一緒に焼き肉を食べに行き、素敵な異性と出会えるかもしれないアプリ「焼肉部」をプロデュースした。iOSアプリAndroidアプリがあり、自らファウンダーを務める「株式会社部活動」が運営する。

焼肉部ではまず、Facebookで仲の良い友達を招待してペアを組むと、1日に1組だけペアが紹介され、一緒に焼き肉を食べたいと思ったペアにオファーを送ることができる。相手のペアが承諾すればマッチングが成立し、アプリ内で日程や店舗を設定できる。ログインにFacebookアカウントを利用するため、匿名の出会い系サイトと比べて安心して使えるのだという。ペアを組む相手は同姓・異性を問わないけれども、同姓のペアで異性のペアと焼き肉に行くことを想定しているようで、堀江氏は次のように語っている。

1対1でマッチングすると出会い系っぽくなってハードルが高いけれど、カジュアルに2対2で焼き肉を食べるという目的があれば行きやすくなる。別に肉じゃなくてもいいと思うんですけど、食事をすることで始まる関係もあるんじゃないかと。マッチングについては、できるだけ知り合いではなく、同じ地域の異性同士のペアにするようにしている。

基本的には無料で利用できるが、1日にもう1組以上のペアを紹介してもらいたい場合は有料チケットが必要。新たに1組が紹介されるチケットは500円で販売している。FacebookやTwitter、LINEで友達に焼肉部のアプリを紹介すれば、無料で紹介ペアを1組増やすことも可能だ。当面は有料チケットが主な収益源となるが、今後は集客に応じて焼肉店に課金するモデルも検討していくという。

焼肉部は昨年末からクローズドβ版としてリリースされていて、現時点では主に東京在住の20〜30代のユーザー約2000人が利用する。男性は堀江氏の友人である経営者やIT系の社員、女性はアプリ運営元である株式会社部活動の七尾エレナ社長のモデル友達らが多く登録しているといい、堀江氏は「今ならすてきな男性や美人に遭遇する確率が高い」とアピール。「すぐにでも軽く数万ユーザーを超えたい」と意気込んでいる。

堀江貴文氏と七尾エレナ氏

よく似たサービスとしては、「はあちゅう」の愛称で知られるブロガーの伊藤春香氏が代表を務める肉会プロジェクトと、DVD販売・レンタルのDMM.comが共同運営する「肉会(にくかい)」がある。ペア単位でのサービス利用や、Facebookアカウントでのログイン認証、相手ペアの飲食代を支払う「おごります」機能なども類似しているが、堀江氏が焼肉部をプロデュースした経緯を聞いたところ意外なエピソードが返ってきた。

そもそもは、はあちゅうから「見てほしいサービスがある」と買収を持ちかけられたのがきっかけ。僕が社会にいない間にこんなサービスがあったのかと思ったんだけど、値段が折り合わなくて結局DMMが買収することになってしまって。それでも興味を持っちゃって、やりたいモードになったので「じゃあ作るか」と。肉会はピクシブの片桐くん(※編集部注:ピクシブ株式会社の片桐孝憲社長)とペアを組んで4回くらい実際に使った体験をもとに、(焼肉部では)動作を改善している。

肉会にインスパイアされて開発された焼肉部だが、翌日に焼き肉に行きたいペア同士をマッチングする「すぐ焼き肉」や、1人のユーザーがペアを2つまで組めるなどの独自機能も搭載。さらに、美人が手書きボードで時刻を教えてくれるサービス「美人時計」に出演するモデルのペアと焼き肉が食べられるキャンペーンも開催する。ちなみに、無料ユーザーよりも有料チケット購入者のほうが、美人時計のモデルとペアになる確率が上がるそうだ。今後は焼き肉だけにとどまらず、ゴルフをペアで楽しむなど「ソーシャル部活動」をテーマにした横展開も考えているのだという。


1日分の写真を翌日に公開する「非同期型写真共有サービス」のDays、「繋がり」の拡大を意識した新バージョンを投入

6ヵ月ほど前、TechStarsの出資するDaysという写真共有サービスがスタートした。これはこれまでの写真共有サービスとは全く違った形の写真共有エクスペリエンスを提供するものだ。写真を撮ったそのときに、写真をシェアするという普通のやり方ではなく、撮影した写真を1日単位でまとめ、翌日にひとつのパッケージとしてシェアする仕組みになっている(写真の綺麗さを気にするのでなく、リアルな1日を再現することを目的としており、フィルタリングなどの機能はない)。

このDaysがいろいろと新しい機能を加えて、新しいバージョンをリリースした。外見も美しくなり、さらに便利かつ面白く使えるようになったようだ。

そもそもDaysの立ち上げ当時、ファウンダーのJeremy Fisherは、Instagramのようなスタイルではなく、より没入型(immersive)のエクスペリエンスを提供するサービスを作ろうと考えていたのだそうだ。

いろいろな人からのさまざまな写真をばらばらと表示していくのではなく、友達や家族の日々の「生活」をうかがい知るための「窓」を提供しようとするものなのだ。

但し、Daysはごく親しい人とのみ写真をシェアするためのアプリケーションというわけでもない。利用者は増加して、そしてそれまでは何の関係もなかった人のDaysを見ることを楽しんでいるようなのだ。そうした背景もあって、今回の新バージョンでは、これまで繋がっていなかった人をDays上で見つけるためのDiscoverタブが導入された。またハッシュタグや、クリック可能な@メンションの導入も、やはりDays内でのソーシャルグラフ構築を意識したものと言ってよいだろう。

また、閲覧数カウンターも導入された。これによりフォロワーのうちのどれだけの人が、投稿したコンテンツを見たのかを把握することができるようになった。

ただ、多少「参入障壁」が高いアプリケーションであるようにも感じられる。そうした意見は他にもあるようで、Fisherもその点を気にしているのだそうだ。そうした点に対処するため、今回のバージョンからサインアップしなくても利用できるようにしたのだそうだ。

さらに、DaysのGIF機能にも変更が加えられた。もともと、10秒以内に連続して撮られた写真があれば、それをGIF化する機能を持っていた。新しいバージョンでは、作成されたGIFから指定した写真を取り除くことができるようになった。失敗したものが1枚まざってしまうことで、全体を台無しにしてしまうのを防ごうという趣旨だ。

尚、現在のアクティブ利用者数については教えてもらえなかった。

Days Version 2はApp Storeから無料でダウンロードできる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H