連邦地裁、AT&TとTime Warnerの合併を承認――政府の差止決定を覆す

反トラスト法に基づいてAT&TとTime Warnerの合併を差し止めたアメリカ政府の決定を連邦地裁のRichard J. Leon判事は覆した。この数週間、こうした決定が下されると予想されていた。当初からこの合併に反対してきたトランプ政権には打撃となるはずだ。決定はニューヨーク証券取引所の取引終了後に発表された。時間外取引への影響は軽微だった。

独自のコンテンツ製作者の立場を確立しようとしてComcastは21st Century Fox(21世紀フォックス)の買収を狙っていた。今日の決定を受けて、Comcastは早ければ明日にも正式な買収提案に動くと予想されている。

2016年10月に AT&TはTime Warnerを854億ドル(純負債を含めて1080億ドル)で買収する計画を発表した。 これに対し、政府は3月に「競争を阻害し、消費者の選択を狭める」として合併を差し止める決定を行った。

今回の連邦地裁の決定が持つ意味は重要だ。AT&TとTime Warnerの合併という個別案件にとどまらずメディアの再編というさらに大きな問題に影響を及ぼすはずだ。

まず第一に、反トラスト法の目的は経済力が1社に過度に集することによってもたらされる不公正なビジネス慣行から消費者を保護することだ。こうした案件では常に合併の結果生じる会社の規模が問題にされる。しかし反トラスト法の目的は規模を制限することではない。垂直統合においては新たな企業が競争を阻害せず、むしろ消費者の選択を増やす場合が往々にしてみられる。

垂直統合というのは、異なった、ないし相補的な関係にあるビジネス分野の2社が合併するような場合だ。新会社が適切な利益を上げつつつ、消費者は同一あるいはより低い料金で以前より広い範囲のサービスを選択することでできる結果となることが珍しくない。もちろんだからといって垂直統合が無条件に承認されるわけではない。FTC(連邦取引委員会)は2000年以来22件の垂直統合を差し止めている。しかし概して水平統合よりも審査は厳しくない。

AT&T/Time Warnerの件は垂直統合の例と考えられる。AT&Tはキャリヤであり、コンテンツの配給者であるのに対してTime Warnerはコンテンツの製作者だ。しかし他の要素が問題を複雑化していた。

まずこの分野で活動するプレイヤーの数がきわめて少なく、それぞれが強い影響力を持つ世界的企業だ。AT&T自体、世界最大のテレコム企業であるし、傘下のDirecTVを通じてアメリカ最大の多チャンネル配信者でもある。一方Time WarnerはHBO、TBS、TNT、ワーナー・ブラザース・エンタテインメント、NBA、MLB、NCAA March Madness、 PGAなどのスポーツ試合を中継する有力メディア・コングロマリットだ。

そこで司法省は「AT&T-Time Warnerの合併が行われれば、新会社は競争相手に料金引き上げることを余儀なくさせ、競争力を失わせるために通信料金の引き上げを行うことができる」と主張した。政府はまたネット中立性を担保する規則が廃止されるため、たとえばAT&TはNetflixがTime Warnerのコンテンツを配信しない場合、通信料金を引き上げるのを防ぐことができないと論じた。

これに対してAT&TとTime Warner側は(事実巨大企業ではあるが)激しい競争にさらされており、ライバルとなる有力デジタル企業、FAANG(Facebook、Apple、Amazon、Netflix、Google)はすべてビデオ配信を最優先事項のひとつしていると反論した。CNNMoneyが報じたところによれば、AT&T-Time Warnerの弁護士、Daniel Petrocelliは「〔Time-Warneのような〕伝統的形態のメデイア企業はデジタル革命にすでに大きく遅れを取っている」と述べている。

CNNMoneyによれば、こうだ。

PetrocelliはLeon判事に「推算によればFAANG企業の時価総額合計は3兆ドルにもなる。これに対してAT&T-Time Warnerの合併後の時価総額は3000億ドルにしかならない。われわれは彼らの後ろを懸命に追いかけているところだ」と述べた。

一方、トランプ大統領は選挙キャンペーン中から合併に強く反対してきた。Time WarnerはCNNを所有しており、トランプ大統領が目のかたきにしているメディアだ。2016年の選挙戦の演説でトランプ候補は「私が大統領になればこの合併は断固阻止する」と述べ、メディア事業への政治の介入の懸念を高めていた。ただしトランプ大統領は反トラスト担当者にこの件で連絡は取っておらず、合併を承認しないという決定はホワイトハウスからの指示ではないという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


【以上】

Microsoft、E3開幕を控えてHalo Infiniteの予告編発表――マスターチーフが帰ってくる

MicrosoftはE3の開幕を控えてプレスイベントを開催した。同社は今年のE3カンファレンスでHaloの新しいタイトルを登場させるのではないかという噂は流れていた。 実際、このSF一人称シューティングゲームなしにはXboxイベントは気の抜けたものになっていただろう。

今年、Microsoftはもったいをつけずにいきなり勝負に出てきた。Xboxの責任者、Phil Spencerがステージに登壇するのを待たずにHaloの新タイトルの予告編が流れた。

このトレーラーは具体的なゲーム内容についてはほとんど触れていない。野生動物が疾走し、数人の兵士がさまようところが映った後、伝説のヘルメットによってマスターチーフの帰還が示唆される。

#HaloInfiniteでマスターチーフが帰ってくる。新しいSlipspace Engineのデモで伝説のヒーローが活躍するシリーズの新作予告編をいち早く見ることができる。

Schillerはその後、ステージでXboxゲームを代表するキャラクターが「人類を救うための最大の試練」のために帰還することを確認した。 Halo Infiniteは新しい独自のゲームエンジン、Slipspace Engine上で作動する。 このタイトルの位置づけは「伝説的シリーズの次の1章」ということなので2015年のHalo 5: Guardians(そこそこの成功に留まった)の世界を引き継いだ続編になるようだ。

E3は6月12日(日本時間6月13日)に公式に開幕する。さらに新しい情報が得られ次第アップデートする。

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Appleがアイザック・アシモフの「ファウンデーション」シリーズのドラマ化を行っている

オーケーAppleついに私の注意を惹いたようだな。

スティーブン・スピルバーグによるAmazing Storiesや、リース・ウィザースプーンの複数のシリーズRon Mooreのスペース・オペラ、そしてその他多くのオリジナルテレビシリーズ(その多くが来年の3月に開始予定)だけではない。Appleはアイザック・アシモフのファウンデーション(銀河帝国の興亡)を基にしたシリーズを制作中だ。

Deadlineによれば、Skydance Televisionが手がけるこのプロジェクトは「パイロット版を経ず、そのまま本格シリーズ化されることを意識しながら制作されている」とのことで、David S. GoyerとJosh Friedmanがショーランナー(現場責任者)を担当する。GoyerはBlade, Man of SteelBatman v Superman:Dawn of Justiceといったコミックのドラマ化でよく知られており、一方FriedmanはTerminator:Sarah Connor Chroniclesのクリエイターである。

ファウンデーションが描くのは、巨大な銀河帝国の崩壊と、その知識を保存し文明を復興させようとする少数の科学者グループの努力の物語である。もともと1940年代にAstounding Science Fiction誌上で発表され、50年代には3冊の書籍がまとめられた(1966年の世界SF大会では、Lord of the Ringsを抑えてヒューゴー賞の「ベストオールタイムシリーズ」を受賞している)。

アシモフ(伝説的SF作家でありサイエンスライターである。時にはコンピューターの宣伝にも登場した)は、そのキャリアの終わり近くになって、再びこのシリーズに取り組んだ。新しいシリーズは旧シリーズほどファンに愛されたわけではないが、彼にとって初めてのニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト入りを果たす役割を果たした。

なぜこのシリーズが私にとって大事なのかについて知りたければ、どうぞこちらへ。しかしTVシリーズ化するということは2つの点が特に気になる。第1に本シリーズの舞台は何百年にもわたっているため常に登場人物が入れ替わっていくこと、そして第2に、物語はほぼ会話で構成されており、アクションシーンはほとんど存在していないことだ。

これがこれまでに行われて来たファウンデーションのドラマ化の試み(その中にはHBOによって制作されたJonathan Nolanによるものも含まれる。NolanはGoyerも脚本に参加したDark Knightの共同執筆者だ)が失敗してきた理由かもしれない。なので、もしこれが上手く行くとすれば、相当大きな変化が加えられることになるのではないだろうかと私は考えている。

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(翻訳:sako)

Alexaが録画指示のスキルをデベロッパーのAPIとして提供、既存サービスによる実装を期待

徐々にそして着実に、Alexaは多機能なビデオアシスタントになりつつある。1月には、AmazonはAlexa用のVideo Skill APIをローンチし、ケーブルや衛星からのアプリをユーザーがコントロールできるようにした。そして今週行われたそのアップデートでは、このスマートアシスタントで番組の録画を指示できるようになった。それは、視聴者にとって、すごく重要な機能だ。

このスキルは、Dish, TiVo, DIRECTV, Verizonなどの大手プロバイダがすでに提供しているファンクションを統合している。これら各社がAlexaのスキルをアップデートして、この新しい機能(録画開始)を持たせるだろう。するとすべてが、ユーザーの期待どおりに動作する。

“Alexa、ニューヨークヤンキースの試合を録画して”、と言うと、そのためのサービスがまさにそれをする。もちろん、どの野球チームでもよい。

また今回のアップデートでは、頻繁に行く場所に直接ジャンプできるようになった。たとえば録画のインタフェイスとか、NetflixやAmazon Primeなどのビデオサービスなど。Amazonはこのトピックに関する記事で、そんな例を挙げている。そして番組が始まったら、Alexaに、「ここでポーズして」、などの指示を出せる。〔コマーシャルのスキップか?〕

このスキルは今、デベロッパーにとって可利用だから、上記のサービスに実装されるのも早いだろう。

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ディズニー、8 GPUの超高精細度ミレニアム・ファルコンを開発中――「銀河外縁」アトラクションの一部に

ディズニーはウルトラ高精細度かつリアルタイムで動作するミレニアム・ファルコンのフライトシミュレーターを開発中だ。動作には直列接続した8基のNvidiaのGPUを使う。このアトラクションはカリフォルニアのディズニーランドとフロリダのディズニーワールドに来年登場する予定だ。

ディズニーはNvidia、Epic Games、Lucasfilmの ILMxLABと提携して開発を行っている。アトラクションが公開されれば、ディズニーランドの入場者はミレニアム・ファルコンのコックピットに乗り込んでブラスターを全開にして宇宙の彼方にワープすることができる。

ディズニーはNvidiaのGTCカンファレンスでこのプロジェクトを発表し、没入型体験を与える最新のゲームエンジンのテクノロジーを多方面に利用する方法について語っている。

それぞれのフライトシミュレーターはNvidia Quadro P6000 GPUを8基装備したBoxxワークステーションで駆動される。 表示にはNvidiaのQuadro SLIテクノロジーが用いられる。というわけでこれは消費者レベルのプロダクトにはならない。ディズニーはマルチGPUテクノロジーを開発しEpic GamesのUnreal Engineと統合させた。

上の画像は開発初期のレンダリングだが、このシミュレーターがどんな雰囲気になるか予想がつくだろう。

このアトラクションはディズニーがカリフォルニアのディズニーランドとフロリダのディズニー・ワールドに建設中のStar Wars: Galaxy’s Edgeと呼ばれる新しい施設の一部となる。この「銀河外縁」エリアはディズニーのテーマパークでも最新のテクノロジーを最大限に活用したエキサイティングなものとなりそうだ。

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Google HomeからBluetoothスピーカーを鳴らせるようになった

今日(米国時間3/28)、Google Homeに重要なアップデートがあったことが発表された。ユーザーはGoogle HomeからBluetoothスピーカーに音楽をストリーミングすることができるようになった。

これまでGoogle HomeのBluetooth接続機能は受信の一方通行だった。つまりスマートフォンからGoogle Homeにストリーミングすることしかできなかった。しかし、Bluetoothの送信機能が利用できるようになったので、Google Home Miniの内蔵スピーカーはご存知のとおりの音質だが、リビングにあるもっと音質のいいスピーカーにストリーミングして音楽を楽しむことができる。

Googleによれば、この機能が追加されたのはHome Miniユーザーの強い要望によるものだという。 実際、大型のGoogle Homeのスピーカーは音楽再生に十分使える音質だ。

新しい機能を有効にするには、スマートフォンないしタブレットからGoogle Homeアプリの設定から「デフォルトのスピーカー」を開く。ここにペアリング可能なBluetoothスピーカーが表示されるので選択すればよい。

もちろんBluetoothスピーカーはGoogle Homeデバイスと同じ部屋にある必要はない。Homeのマルチルーム機能を使えば家中のHomeデバイスとスピーカーで同時に同じ音楽を再生することが可能だ。

ただしBluetoothスピーカーにはHomeデバイスに向かって送信する機能がないので、Bluetoothスピーカーを音声コマンドの入力のために使うことはできない。しかしほとんどのユーザーが必要としているのは余分なマイクではなく、良い音質のスピーカーだろうからこれが問題になることはないだろう。

〔日本版〕Google HomeのヘルプページのBluetoothスピーカー、ヘッドフォンの接続方法

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『ベスト・キッド』の続編、Cobra KaiがYouTube Redに――予告編公開

無頼空手道場、コブラ会が復活した。1984年の名作『ベスト・キッド』の続編がYouTube Redのオリジナルドラマとして放映される。.

新シリーズは5月2日からYouTubeの有料サブスクリプション・チャンネルでスタートする予定だ。YouTube Redのドラマにはオリジナルで主人公のダニエル・ラルッソを演じたラルフ・マッチオ、敵役のジョニー・ローレンスを演じたウィリアム・ザプカがそれぞれ同じ役で出演する。オリジナルで描かれた対決があってから34年後という設定だ。今週リリースされた予告編では主演の2人が50代に入っているはずなのに驚くべき華麗な技をを披露している。

予告編ではジョニーがビール缶が散乱する床にうつ伏せに転がっている。荒んだ生活を送っているらしい。一方ダニエルは自分が経営するカーディーラーの軽妙なテレビCMに登場する。前作のクライマックスで負け犬だったダニエルがいじめっ子のジョニーを今や伝説的な「鶴の構え」から顎を蹴り上げてノックアウトして以後、2人が送ってきた生活がこれの短いショットではっきりわかる仕組みだ。ダニエルのカーディーラーを訪れ、侮辱されたと感じたジョニーは恨みを晴らすべくCobra Kai道場を復活させ、歪んだ精神で空手を教える。

オリジナルが純然たるファミリー向け作品だったのに対し、新ドラマでは罵り言葉や激しい格闘シーン使いが散りばめら、路線が大きく変更されていることをうかがわせる。YouTube Redでの放映開始前にトライベッカ・フィルム・フェスティバルで4月24日先行公開される予定だ。

〔日本版〕YouTube Redは日本をカバーしてないが、YouTubeでドラマ、映画を有料で購入またはレンタルで視聴できる。Cobra Kaiのようなオリジナルドラマに関しては現在情報がない。

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Waveはサウンドを魔法のように操るデバイス

アイスランドの最も奥深い荒れ果てた土地に、魔法の花が咲いている。アイスランド民話(サガ)には、世界を支配する魔法のリング(指輪)が登場するが、いまそのうちの1つがWaveという名でインターネットに舞い降りた。

Waveはサウンドをコントロールするリングである。本質的には、これはウェアラブルなMIDIコントローラーであり、サウンドを奏でたり変えたり、空中で音楽を演奏させたりすることができる。これは小さくて巧妙な仕掛けである。出荷予定は今年の12月だ。

システムは、特定のサウンドあるいは機能を、特定のジェスチャーに割り当てることで動作する。手を振ってサウンドの効果を強めたり弱めたり、あるいは指をタップすることでサウンド効果を切り替えたりすることが可能だ。これはキーボードやギターと組み合わせて演奏しながら使うこともできる。このことで様々なスタイルで演奏することが可能になる。

Waveの販売価格は200ドルだが、早期割引は129ドルである。既に4万3000ドルを調達し、プロトタイプも動作している。Waveは、Logicを含む複数の音楽アプリと一緒に使うことができる。

活気に満ちたアイスランドのエルフたちのラブストーリーのための音楽を書くときにも、あるいは偉大な海龍であるHvítserkurを再び眠りにつかせるために歌うときにも、アイスランドのWaveデバイスが役立つことだろう。

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(翻訳:sako)

ディズニー、スター・ウォーズ・ランドのドローン撮影ビデオ公開――「銀河外縁」エリアは広大だった

アナハイムでもオーランドでもいいが、ディズニーランドに行ったら、 ある地点である方向を見るといい。あるいはアトラクションに乗ったときにある方向を何度か見るのでもいい。ディズニーが建設中のスター・ウォーズ・ランド(正式な名前はStar Wars: Galaxy’s Edgeというのだそうだ)が見えるはずだ。もちろんほんの一部がちらりと見えるだけだが、それでも「うん、たしかに足場が組んであった」という報告はできるだろう。

ディズニーはこの新しいアトラクション・エリアをドローンで空撮したビデオを公開した。これなら現状が十分よくわかる。もちろん建築物はまだ基礎工事ないし足場に覆われている状態だ。それでもスター・ウォーズ・ランドが非常に広大な面積を占めていることに驚かされる。

去年ディズニーが公開したコンセプトモデルとドローン・ビデオを比較してどこがどの部分になっているのか推理してみるのも面白い。ゲストごとに異なるストーリーが提供されるという没入的スター・ウォーズ体験ホテルはどのあたりだろう?

Star Wars: Galaxy’s Edgeアトラクション・エリアは2019年オープンの予定だ。

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Mystの開発元であるCyanが、ゲーム25周年に向けて何かを仕込んでいるようだ

Mystは奇妙な作品である;元々はHypercardのスタックで、大きすぎるためにCD-ROMで供給される必要があった。そして何年にも渡って最も興味深く視覚的に刺激的なゲームの1つだった。それはいまや年老いてしまったが、その開発者であるCyanはこのゲームの25周年に向けて、新しい趣向を用意しているようだ。

同社は”Myst”ブックのシンプルなイメージをmyst.comに掲載した。”25″と書かれたポストイットがその表紙には貼られている。なにが起きるのだろうか?

リマスタだろうか?それは2000年に行われている。ではリアルタイムではなく、きれいに化粧直しされたバージョンか…それは2015年に登場している。それともMystではない何か新しい作品なのかも…Cyanは先週新しいVRゲームのFirmamentを発表している。

Myst化粧直しバージョン

もちろんそれはMystの続編であるRivenの、”realMyst”に相当するバージョンかもしれないし、Cyanのそれほど有名ではないフォローアップ作品のアップデートかもしれない。

それどころか、新しい続編であったり、あるいはCyanの面白いがイライラさせられる最新ゲームの、Obductionで行われたような、前史スタイルであったりする可能性もあるだろう。おそらく、Mystの名前の認知度が(それが素晴らしい最新作だったときのことを覚えている年齢の人びとの間で)人気を押し上げることだろう。

公式な25周年は9月24日なので、この先も多くの手がかりが得られることだろう。しかしそれがゲーム自身のようにぼんやりとしたものの場合には、あまり情報を得ることはできないかもしれない。

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(翻訳:sako)

Google Mapsのストリートビューでアメリカのディズニーランドを歩き回れる

Googleの、子どものための機能は、もちろん子どもの親にとっても重要だ。これからはGoogleの上で、ディズニーランド訪問の計画を立てられる。お金は一銭も使わない。Google MapsのStreet View機能のおかげで、11のDisney Parks※を訪ねられるのだ。

この機能はまだアメリカだけだが、それでも、思い出に浸ったり、初めて行くところを調べたりできる。

Google Mapsがこうやって、観光のためのツールにもなるのは、おもしろい。とくにアジアでは、各国政府とその観光局がGoogleと協力して、人気の高い文化的遺跡などを同社のサービスに載せている。しかし西側諸国では、プライバシーの侵害としてGoogle Mapsは敬遠されている。実際に2010年には、GoogleのStreet Viewの撮影車が個人情報を拾ったことがあった。

ディズニーのいろんなパーク(“〜ランド”や“〜シー”などなどを含む)は、世界的な奇観でもないし、文化遺産でもない。でもそれらのパークがGoogle Mapsで見られるのは、とっても良いことだ。

心配はご無用。本誌TechCrunchの編集長Matthew Panzarinoに近い、信頼できる筋によると、彼は今後も、iPhoneの最新機種の現用テストのために、年に一度はディズニーランドへ行くそうだ。そう、あそこには、デジタル化できないものがいっぱいあるからね。

〔※: ディズニーの屋外エンタテイメント施設とその事業部門の総称は“パーク&リゾート”(公園とリゾート)、その中の遊園地っぽいのを、ディズニーランドと呼ぶ。この記事の原タイトルは、“ランド”ではなく“パーク”だった。〕

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この先YouTubeは、不快なビデオを投稿するチャネルの広告を剥奪し発見性を低下させる

本日(米国時間2月11日)の早い時間に、Logan Paulのビデオチャンネルへの広告表示を停止したことに続き、YouTubeはより厳密で幅広い制裁措置を、視聴者、YouTubeのコミュニティ、あるいは広告主たちに対して有害なビデオを投稿するクリエイターたちに適用する準備を整えたことを公表した

Paulへ対して措置を行った際に(今や対象は2つになった)、YouTubeはビデオに対するマネタイズオプション、特にアドバタイジングプログラムへのアクセスを禁止すると発表した。しかし、さらにその上に、多くのビデオの人気が発見可能性に依存することを考慮して、さらに影響のあるヒネリも加えられた。

「私たちは特定のチャンネルがYouTube上で推奨される資格の剥奪も考えています。たとえば私たちのホームページ上に表示されること、トレンドタブ、次はこちらなどから取り除くということです」と語るのはYouTubeの製品管理担当副社長のAriel Bardinである。

YouTubeが概説した制裁手段の完全なリストは以下の通り:
  1. プレミアムマネタイズプログラム、ならびにプロモーションとコンテンツ開発パートナーシップ:Google Preferred(Google推奨)からチャンネルを削除し、作成者のYouTube Originalを一時停止、キャンセル、削除することがある。
  2. マネタイズとクリエイター支援特典:YouTubeは、チャンネルの広告配信機能、収益の獲得機能、YouTube Partner Programからのチャンネル削除を行う可能性がある、またその中にはクリエイターサポートやYouTube Spacesへのアクセス禁止も含まれる。
  3. ビデオ推奨:YouTubeは、YouTubeのホームページ、トレンドタブ、または次はこちらなどの、YouTubeで推奨される資格を、チャンネルから剥奪する可能性がある。

この変更は、苦しいクリエイターたちに実際に打撃を与えるだけでなく、プラットフォームの性格を変えてしまうという意味でも重要である。長い間YouTubeは、コメディーや表現の自由の名の下に作られた、悪ふざけや潜在的に不快なコンテンツで満たされた、尖ったビデオの宝庫として知られていた。

現在、YouTubeは心機一転を目指して、大規模な人間のキュレーターとAIを動員し、投稿されるコンテンツを追跡している。そしてビデオがYouTubeの広告ガイドラインに抵触したり、広いコミュニティに脅威を与える場合には、YouTubeの規則に反したものとして排除される。

「ある1人のクリエイターが、特に露骨なことをした場合、例えば人びとが傷つくような悪質な悪戯を仕掛けたり、特定のグループに向かって暴力や憎悪を煽ったり、残酷さを見せつけたり、オーディエンスやサブスクリプションを得るために他者の痛みをセンセーショナルに扱うなどのことをしたりした場合、その行為はコミュニティ、視聴者、クリエイター、そして世界に癒えない傷を残します」とBardinは述べる。「その傷は現実世界にも影響を及ぼし、ユーザーだけではなく、他のクリエイターたちの創作の機会の喪失、収益の喪失、そして生活そのものにも重大な害が及ぶ可能性があります。だからこそ、チャンネルを使ってファンとつながったり、繁盛するビジネスを構築しようとする99.9%の人びとに、わずかな人間が影響を及ぼさないようにすることが重要なのなのです」。

こうした動きは、毎日何百万人もの人が投稿し、共有し、視聴しているYouTube全体の質を高めようとする、同社のより一層の協調的努力から生まれているものだ。これまでに多くの好ましからざる連中が告発されてきた。例えば人びとの投票行動に影響を与える政治的宣伝活動を行う輩や、子供向けの有害コンテンツを投稿する輩、そして単純に残酷で、不愉快で、常軌を逸したビデオをコメディの名の下に投稿するような連中だ。

この問題は、Paulの件で山場を迎えたようだ。彼は1月に、日本で自殺者の遺体をとりあげたビデオを投稿した、そしてその後も、より疑わしいコンテンツを、無害な楽しみとして投稿したのだ。

本日の早い時間の記事でも指摘したように、たとえ彼が広告を通して何十万ドルを稼いでいたとしても(正確な金額は不明。これは複数の分析会社による予想である)、広告手段を取り上げてもその制裁は部分的なものに留まる。何故ならPaulは他の手段(例えば商品販売)などでも収益を挙げているからだ。なので、YouTubeが、クリエイターの口コミ伝播力に影響を与えるような、より細やかなクリエイター制裁の手段を追加することは興味深い。

Paulのケースでもみられたように、YouTubeは、そのプラットフォーム上のクリエイターの大多数が、本日の発表の影響を受けないことを強調している。なぜなら、その大部分のコンテンツは許容範囲に収まっているからだ。YouTubeによれば、このような制裁は最後の手段として適用され、恒久的なものでもない場合がほとんどだが、クリエイターがコンテンツを削除したり変更したりするまでは続くということだ。これがプラットフォーム全体でのビデオコンテンツに、どのように影響するかは注目していく価値がある。

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(翻訳:sako)

アントマン最新作、予告編公開――エヴァンジェリン・リリーのワスプが大活躍

マーベル・コミック原作のスーパーヒーローもの『アントマン』の続編、『アントマン・アンド・ザ・ワスプ』の予告編が公開された。アントマン役のポール・ラッドとともにワスプのエヴァンジェリン・リリーも復帰している。アメリカでの公開は今年7月6日の予定だ。予告編ではエヴァンジェリン・リリーの大活躍が見られる。マイケル・ダグラスも前作同様、ピム博士を演じるる。オリジナルよりできがいいように思えるのは面白い。

今回のアントマンの続編はマーベル・コミックのシリーズ化としては興味深い作品だ。他のマーベル・コミックの主人公がシリーズが進むに連れて性格がかなり変わっていったのと違い、アントマンは、原作の性格づけも映画のポール・ラッドも一番陽気でおちゃめだ。もっとも公平を期すために言っておけば、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『マイティー・ソー バトルロイヤル』あたりはオリジナルをしのぐバカバカしさだった。

公開された予告編ではゴーストが初めて登場するが、これがメインの敵役らしい。コミックの原作にかなり忠実に映画化されており、リリーとラッドを向こうにまわして不気味な雰囲気を出している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MicrosoftがクラウドゲーミングサービスのPlayFabを買収しAzureに統合

GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)によるオンラインゲーム制圧の最新章で、MicrosoftがPlayFabを買収した。これは開発者たちに簡単なバックエンドサービスを提供し、タイトルの立ち上げを素早く行えるようにするサービスだ。スタートアップはMicrosoftのAzureゲームグループに統合される予定である。

シアトルに本拠を置くこのスタートアップは、投資家から約1300万ドルの資金を調達していた。今回の契約条件は明らかにされていない。

「AzureとPlayFabは、ゲーム業界向けインテリジェントクラウドのパワーをさらに引き出し、世界中のゲーム開発者たちに力を与え、ゲーマーたちを楽しませてくれるでしょう」と、Microsoftのコーポレートガバナンス担当副社長Kareem Choudhryがブログ記事で、述べている。

PlayFabは、ゲーム開発者たちに、オンラインゲームのホスティングと運用を行うプラットフォームと、ユーザーの把握と収益化の支援を行う分析ツールを提供している。スタートアップが、グローバルプレイヤーベースを扱うことができるインフラストラクチャを提供することで、世の中のゲーム開発者たちがタイトルを広く公開するために必要な作業を削減したのだ。この利点は、もちろん開発者たちにアピールしてきたが、スタートアップはまた、ディズニー、NBCユニバーサル、ロビオ、カプコンなどの大きな顧客も複数抱えている。

PlayFabのプラットフォーム上には、現在1200個の稼動している「活発なゲーム」があり、現在、1日に15億件以上のトランザクションを処理していると言う。

今回の買収を発表したブログ記事で、CEOのJames Gwertzmanは、ゲーム業界の急速な変化が、PlayFabのような企業をどのように進めてきたかについて語っている。

Mattと私は4年前に、火急のニーズを解決するために、PlayFabを立ち上げました。ゲームは箱で販売されているパッケージ製品から、常時オンのデジタルサービスに急速に移行していて、ホストと運用を行うための洗練されたサーバーベースのインフラストラクチャが必要だったのです。これらのバックエンドシステムが上手く構築されていれば、ゲームを魅力的で、永続的で、そしてプレイヤーからの収益が可能なものにできて、何年もトップチャートに留まり続けることができるのです。反対に出来が悪ければ、立ち上げ当日にクラッシュし、そのまま消えて行くことでしょう。

主要なテックジャイアントたちが、ゲーム市場にはるかに多くの可能性があることに気付いたために、ゲーム開発と収益化を可能にするバックボーン技術への関心がますます高まっているのだ。特にMicrosoftは、Xbox部門や最新のコンソールハードウェアとサービスに注力してきたために、他の会社よりもこの分野により強く注力してきた。

同社はまた、丁度1年前に行われたインタラクティブストリーミングサービスBeamの買収や、昨秋行われたソーシャル仮想現実アプリのAltspaceVRの買収といった、コンシューマー向けゲームの獲得にも力を入れている。

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(翻訳:sako)

最後まで邪魔されずに映画を見たい人はPoptheatrのバケツを頭にかぶろう

あなたは、人と接触するのが嫌いかな? でも映画は好き? バケツも好きかな? 最後の質問にイエスなら、そんなあなたのための製品があるんだ。

Poptheatrは、あなたが自分の頭を入れるためのバケツだ。バケツの上部にタブレットなどを置き、あなたは仰向けに寝た快適な姿勢で、映画でもテレビでもポルノでも、お好きなものを見られる。両手は空いているから、付属のBluetoothデバイスでビデオの再生をコントロールできる。

作者はこう書いている: “Poptheatrは、あなただけのプライベートな劇場だ。ご自分のモバイルデバイスの画面を見ながらパーソナルな視聴体験ができる。途中で邪魔がいっさい入らないから、一瞬も見落としのない完全な視聴を楽しめる”。これでお分かりと思うが、ビデオを楽しむ最良の方法は、仰向けに寝てバケツを頭にかぶることなのだ。

初期の出資支援者には54ドルで7月に届く。公園のベンチや田舎の廃校でバケツ・ビデオを見るには、最適の季節だ。最終小売価格は119ドルである。

それまで待てない人は、ホームセンターで買ったバケツの底に穴を開けて、そいつをかぶるのはどうだろう? 頭の小さな人なら、Quaker Oatsなど、シリアルやお菓子の大缶でもよいと思う。とにかく、頭にバケツをかぶって映画を見るというエキサイティングな体験をDIYした人は、その画像をぼく(@johnbiggs)にツイートしてほしい。前もって、ありがとう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ロボットが怪獣をやっつける!――パシフィック・リム最新予告編

こういう巨大なロボットが巨大な怪獣と戦う映画には目がない。ジョン・ボイエガがロボットのパイロットとなって超空間からの侵入者を退治するところを一刻も早く観たい。派手な色づかい、マンガすれすれの大破壊と大音響も大好きだ。

『パシフィック・リム アップライジング』が上映されるのは3月23日からだ〔日本では4月から〕。多くの読者もそうだと思うが、待ちきれない思いだ。当面はこの予告編で我慢しよう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

カセットテープが(やや)復活

過去2年は最近の記憶の中でも特別にけったいな年だが、その数々のおかしなことの中に、カセットテープの復活というサプライズが加わる。ビニールのレコードはこのところ強力に復活しているが、それを継いだメディア〔カセットテープ〕も好調な12か月を経験しNielsen Musicによるとアメリカにおける売上は35%増加した。

カセットテープは過去10年ほどビニールが経験しているロマンチックなルネッサンスの路線には乗っていないようだが、でもポップカルチャーのさまざまな話題がその数を押し上げている。その貢献要因の最上位3つは、Guardians of the Galaxyのサウンドトラックが占め、このメディア形式の2012年以降で最良の年を作った。

そのMarvel Cinematic Universeの映画と2017年の続編は、かつて強力だったメディアに新しいロマンチシズムを持ち込んだ。同じくNetflixのStranger Thingsシリーズも、この夏カセットテープによるサウンドトラックを出してカセットの人気復活に貢献した。こういうレトロなサウンドトラックが、貢献最上位4位までを独占し、またHamiltonのミックステープが6位だ。PrinceのPurple RainやNirvanaのNevermindのような、時代を象徴するアルバムも上位に入っている。

アメリカの総売上は17万4000本となり、一昨年(2016)の12万9000を上回った。その前の2015年と比べると、74%というすごい増加だ。しかしこの年(2017)のビニールの売上は1432万枚(前年比9%の増)に比べると、微々たる量だ。

しかしそれでもなお、2017年のアルバムの全売上数1億6910万の中では、大海の水一滴にすぎない。でもアルバム総数は前年比で17.7%ダウンしている〔リスナーをインターネットに取られている〕中では、業界にとって良いニュースだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Netflixのウィル・スミス主演の『ブライト』、最初の3日で1100万人が視聴――ニールセンが発表

Netflixはウィル・スミス主演のアクションSF、ブライト(Bright)の製作に9000万ドルかけたという。このシリーズは警官コンビものと近未来ファンタジーを融合させるという思い切ったテーマで、業界では「大きな賭けだが成功するか?」と注目が集まっていた。このほどNielsenが発表したリサーチの数字によると、放映開始後3日間のアメリカにおける視聴者は1100万に上っていたという。

Nielsenはこの10月にNetflixのオーディエンスを調査に含める計画を発表していた。その後発表されたところでは、ストレンジャーシングス・シーズン2(Stranger Things 2)の放映開始から3日間の視聴者は1580万人だった。一方ザ・クラウン・シーズン2(The Crown 2)は同期間で300万人にとどまった。

NetflixではNielsenの数字に対して「全視聴者の一部を計測しているに過ぎない」と批判しているものの、Netflix自体は視聴率データをまったく発表していない。

ブライトについて、Nielsenでは「視聴者のうち700万人は18歳から49歳、 56%は男性、44%が女性」だったとしている。

Netflix初主演となるウィル・スミスはロサンゼルス市警の警官でジョエル・エドガートン(巧妙な「オーク」のメークをしている)とコンビを組み、ノオミ・ラパスが悪役だ。ウィル・スミスはスーサイド・スクワッドのデビッド・エアー監督と再びコンビを組むことになった。スーサイド・スクワッド同様、批評家のコメントは最悪だ。IndieWireのDavid Ehrlich、 「本質的にひどい作品とけなしている。実は私もTechCrunchが今度始めた毎週ストリーミング作品を批評するポッドキャスト、Original Contentでこの作品を取り上げようと思っているが、とりあえず、こう言っておきたい。ブライトはひどい作品かもしれないが、スーサイド・スクワッドほど悪くはない。

ともあれ批評家がいくら悪口を言おうと、視聴者が作品をチェックしてみる妨げにはならなかった。ブライトがこの先も引き続いて視聴者を引き寄せることができるかどうかは今後明らかになるだろう。しかしNetflixでは早くもシーズン2の製作にOKを出している。.

画像: Netflix

〔日本版〕ブライトは日本でもストリーミング中。人名はNetfilix日本版にカタカナ表記があるものはそれによった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ディズニー、フォックスの映画・TV部門買収を正式発表――価格は524億ドル

間もなくエンタテインメント界の巨人2社が1つになる。ウォルト・ディズニー・カンパニーは21世紀フォックスと正式に契約を結んだことを発表した。この契約により、ディズニーはフォックスの映画スタジオ部門とTV事業の大部分を買い取る。支払いには520億ドル以上の価値の株式が充てられる。

ディズニーにはナショジオ・ネットワーク、Star TV、フォックスの映画とテレビのスタジオ、またSkyとHuluの持ち分も取得する。同時に地域スポーツ中継番組放映の権利も得る。この契約でDisneyはHuluの過半数の株主となる。Foxの全国テレビネットワーク、Fox Newsと保有するスポーツ・チャンネルについてはスピンオフして新会社となる。

ディズニーがエンタテインメント・ビジネスで現在のような圧倒的な存在になった理由の一つはCEOのボブ・アイガーによる大型買収にある。アニメーションのピクサー、コミックのマーベル、さらに最近えはルーカスフィルムがディズニーの傘下に加わった。こうした買収により、ディズニーのコンテンツ数は膨大なものとなり、2019年に予定されているディズニーのストリーミング・サービスの開始にむけて強い追い風となっている。ディズニーは自社のオリジナル・コンテンツを自社のストリーミング・サービスにいち早く流すことができる。これはNetflixのビジネスにとって深刻な脅威を与える存在となってきた。

Foxが所有するコンテンツの中にはアバター・シリーズやスターウォーズ・シリーズの記念すべき第一作(エピソード4)が含まれる。

ディズニーはマーベル・コミックを買収したことでスーパーヒーローものでも順調に成功を収めている。その上今回の取引でマーベルが過去にフォックスにライセンスしたX-メンやファンタスティック・フォーも自社に取り戻すことになった。アベンジャーズとX-メンの夢のコラボ映画なども期待できるかもしれない。ディズニーの公式声明の中にはそれを示唆する箇所もある。

今回の合意により、ディズニーはX-メン、ファンタスティック・フォー、デッドプールなどマーベルのスーパーヒーロー全員を一つの屋根の下に戻すことに成功しした。これにより人気のキャラクターとストーリーが複雑にからみあったみのり豊かな世界を創造できるようになるだろう。
【略】

この買収を別の面から見ると、今日までの統計ではディズニーとFoxはアメリカにおける2017年の興行収入でそれぞれ2位と4位のエンタテインメント企業だ。 両社の興行収入を合算するとアメリカ国内の興行収入総額の30%を占めることとなる〔ディズニーはBuena Vistaとして掲載〕。

この数週間、ディズニーのフォックス買収については大量の情報が飛び交っていた。CNBCは「正式発表は今日出るだろう」と報じていた。ディズニーのCEO、ボブ・アイガーは取引が成立したことを報告すると同時に、この契約の一部として同社の会長、CEOに2021年まで留まることを発表した。アイガー自身はこれまで2019年にディズニーを去ることを予定していたという。

ディズニーによれば、この買収が完了するには1年から1年半程度かかるだろうという。今後、反トラスト法を初めと政府の承認をクリアする必要がある。司法省がAT&Tとタイム・ワーナーの合併に待ったをかけたことを考えると、今回の取引も承認が得られるかどうかはまったく予断を許さない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

NASAが国際宇宙ステーションでスターウォーズ・最後のジェダイを上映へ

国際宇宙ステーションで暮らす宇宙飛行士だからといって人気映画の封切りは見逃したくないはずだ。それが『スター・ウォーズ エピソード8/最後のジェダイ』のような映画ともなればくやしさもひとしおだろう。そういうわけで、NASAはDisneyの協力を得てISSのクルー向け上映会を企画した(この映画はアメリカでは今週公開予定)。

残念ながらISSのクルーは大画面での体験はできない。NASAがMashableに答えたところでは、ISSで映画を見るにはノートパソコンか小型のプロジェクターが使われるということだ。しかし地球周回軌道上のISSの宇宙飛行士は無神経な友達からネタバレを聞かされる心配だけはなさそうだ。

ところで現実の宇宙飛行士はポーグというクリーチャーにどんな感想を抱くだろうか?

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