複数のカードを1枚にまとめる電子カード「Coin」(ビデオ有)

われわれが生活する上での金銭の取扱いを改善しようとしているスタートアップは数多ある。予算の設定と達成を手伝うSimpleから、クレジットカードの不正利用による請求を知らせてくれるBillGuardまで。そして、Coinは、山ほどのクレジットカードとデビットカードを探しまくる問題に対して、「1枚のカードがすべてを支配」するソリューションを作ろうとしている。

Coinへの初期反応はまさに凄じく、同社の予約目標は公開直後に達成されてしまった。その後予約受付が延長され、現在でも同社ウェブサイトにて50ドル+送料5ドルでCoinを予約できる。

われわれは、この電子カードのプロトタイプを実際に見て、ファウンダーのKanishk ParasharからCoinの仕組みを聞く機会を得た。カードには、使用するカードの種類を表示する液晶画面、カードを切り換えるボタン、実際の購入に使用するダイナミック磁気ストライプ、およびスマートフォンと同期するための低エネルギーBluetoothチップが内蔵されている。

会社の目標は、人々の生活をシンプルにして改善すること。出荷時期は今年の夏を予定している。

【訳注:ビデオは大部分がインタビュー(英語)だが1:09あたりから少しの間Coinの実物が見られる。なお、インタビューによるとCoinの耐用期間は約2年。】

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


LG、LINEと提携してスマート家電をチャットでコントロール―冷蔵庫がビールが何本残っているか教えてくれる

ここラスベガスではLGのCESプレス・カンファレンスが始まったところだ。LGはすでに多数のスマート家電を販売しているが、今回、同社はユーザーがこうしたスマート家電と対話する方法の革新に乗り出した。

CTOのScott Ahnが紹介した、LG HomeChatはユーザーがスマート家電にテキスト・メッセージでコマンドを送り、状態を知らせる回答を得ることができるバーチャル・アシスタント・サービスだ。LGの短いデモ・ビデオではユーザーが冷蔵庫にメッセージを送って(冗談を言っているのではない)ビールが何本残っているか調べたり、テレビに写真を送って大画面で見たりするところが紹介されていた。

LGは本気でスマート家電との統合を進めている。電子レンジにある料理の作り方を尋ねるとレシピが送り返されてくるし、食器洗い機は作業が終わるまであとどれくらいかかるか教えてくれる。 現在のところ、スマート家電と会話するにはLGのHomeChatアプリ、あるいはもっと重要な点だが、LINEメッセージ・アプリを使うしかない。

LGがLINEと提携した理由は考えるまでもないだろう。LINEの登録ユーザーは3億人前後で、CEOの森川亮は2014年には5億人を達成したいと述べている。つまりLGのスマート家電がそれだけの消費者と対話可能になったわけだ。

しかしLINEとの提携は氷山の一角だろう。Ahnは特定の名前は挙げなかったものの、LGは他のメッセージ・サービスとも同様の提携を進めていると語った。同じ韓国企業であるカカオトークと交渉しているだろうことは容易に想像できるが、世界的な大手のWhatsAppや中国の巨大サービス、WeChatとの提携もあるかもしれない。 さらに情報が入り次第アップデートする

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


パナソニック、Mozillaと提携してFirefox OS搭載のスマートTV開発へ

CESでLGがOperaのweb OSを搭載したスマートTVを発表した直後にPanasonicもモバイル連動テレビの計画を明らかにした。

パナソニックはMozillaと提携してFirefox OS (FFOS)とオープンWeb標準の精神に準拠したスマートTVで居間の大画面の制覇を企てる。

今のところFirefox OSはブームを起こしているというには遠い。ヨーロッパや南アメリカの市場で安価な携帯電話に多少使われている程度だ。 このHTML5ベースのモバイルOSのGoogleのAndroid OSと競争できるようになるのは困難が山積している。そこでMozillaがモバイル・デバイス以外の分野にエコシステムの拡張を図るというのはある程度納得できる。

はたしてFFOSのUIが消費者にパナソニックのスマートTVを買う気を起こさせ、オープン・プラットフォームの旗印がデベロッパーにアプリ開発に参加させるだけの魅力があるかどうかは今後に待たねばならないだろう。

「MozillaとPanasonicは共同でFirefox OSとそのオープンなエコシステムの普及に努力する」 と両社は今朝(米国時間1/6)のプレスリリースで述べた。このプロジェクトはパソコンやモバイル・デバイスの世界ではすでに広く採用されているHTML5と各種のウェブ・テクノロジーをスマートTVに拡張し、消費者が放送と同時にウェブ・サービスを通じたコンテンツを簡単かつ幅広く利用できるようにすることが狙いだ。

パナソニックのAVCネットワークス社,のテレビ事業部長、Yuki Kusumはプレスリリースで「Mozillaとの提携はわれわれのスマートTVの接続性と対話能力を家庭の内外で強化することが目的だ」と述べた。

来るべきFFOS搭載のパナソニック・スマートTVはMozillaのWebAPIを搭載しているため、インターネットに接続可能な他のデバイスやスマート家電製品をモニタしたり制御したりすることが可能だ。

この記事の執筆時点ではMozillaはFFOS TVのスクリーンショットをまだ公開していないが、 プレスリリースによればFFOS搭載テレビではEPGのような基本機能も専用の内蔵プログラムではなく、HTML5で書けるようになり、サードパーティーのデベロッパーが多様なアプリケーション容易に開発できるようになるとしている。

「パナソニックがわれわれのFirefox OSを採用したことをたいへん嬉しく思っている。Firefox OSとオープン・ウェブによるプラットフォームへの参加者は増えつつあり、スマート・スクリーンの普及に向けて大きな力となっていくだろう」とMozillaのアジア事業部のモバイル・デバイス担当上級副社長、Li Gong博士は述べた。

パナソニック自身もモバイル・デバイスのメーカーではあるが、昨年、スマートフォン市場からの撤退を決定しており、生産の努力をスマートTVのような別分野に向けることにしたものだろう。パナソニックはFirefox OS搭載の次世代テレビだけでなく、Firefox OSとオープン・エコシステムの普及に関してMozillaと幅広く協力していくと述べている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


起こすタイミングを判断して、快適な睡眠を提供してくれるAura

CES 2014ではWithingsも家庭用健康管理ガジェットの最新版を発表する。名前をAuraというそうだ。外見はなんとなく潜水艦の潜望鏡のような感じ。しかしナイトスタンドとして利用でき、またマットレスの下に敷くセンサーパッドと繋いで利用するようになっている。睡眠状況を記録して、そして休息がもっとも深くなるようにスケジュールして、インテリジェントに睡眠および起床のタイミングを管理してくれるものだ。

目覚ましとして行う動作自体についてみれば、Philipsなどから提供されているプロダクトと同じようなものに見えるかもしれない。但しAuraには誘眠モード動作があり、これはすなわち光と音を組み合わせてメラトニンの分泌を促す。科学的な音声処理を行うことで実現しているものだとのこと。夜には利用者をリラックスさせ、そして朝になれば気持よく目覚めさせてくれる。異なるタイプのLEDライトを用い、誘眠デバイスとしても、そして目覚まし時計としても利用できるようになっているわけだ。

Auraとセンサーの間はケーブルで結び、これにより給電しつつセンサーからのデータ収集を行う。実はWithings自体もPulseというポケットにいれて利用する脈拍監視用グッズを提供しているのだが、そうしたセンサーと比べて遥かに細かいデータを集めることができる。枕の下や低反発マットの下からも、きちんとデータを検知してくれる。また1台で同じベッドに眠る2人のデータを管理することができるようになっている。身体の動きなどだけではなく、呼吸サイクルや心拍数などのデータを見て、睡眠の状態やクオリティなどを判断するようになっている。Auraアラームもこうしたデータを活用するもので、ちょうど良い時間に利用者を起こしてくれるようになっている。時間のみを見て強引に起こそうとする通常の目覚まし時計とは一線を画すものといえよう。

このプロダクトは、Withingsのこれまでのプロダクトとも組み合わせて活用することができるようになっている。データはスマートフォン用のアプリケーションを通じて詳細に分析することができる。Auraは2014年春に発売開始予定で、センサーパッド、アラームおよびライトを内蔵したナイトスタンドがセットとなって299ドルとなっている。たとえばPhilipsの目覚ましライトなどは99ドル程度で、そうしたものに比べると遥かに高価なものとはなっている。しかしWithingsは、ソフィスティケートされた仕方で、データ分析を行ってその結果を利用して目覚ましを実行してくれるのだ。あらゆる健康状況を数値化するということに興味を持つ人にとっては、絶対に手に入れたいガジェットではなかろうか。あるいは逆に、そうしたことに興味のない人にとっては高すぎて興味を持てないというものなのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


AR DroneのParrotが、超小型MiniDroneとジャンプする転がりロポット、Sumoを発表

フランスのBluetooth会社転じてドローン・メーカーのParrotが、CES 2014に新しいハードウェアをいくつか持ち込んだ。全く新しいスマートフォン制御によるロボットだ。一つは、転がってジャンプするSumo、もう一つはMiniDrone、同社AR Droneの超小型バージョンで、空中を飛び、転がり、天井や壁を這い回る。

このMiniDroneは並外れて小さく、フルサイズのAR Droneの1/10ほどのサイズしかないので持ち歩きは非常に簡単だ。もしそうしたければ、ポケットに入れても問題はない。小型化を優先するためにカメラは取り除かれたが、取り外し可能な車輪がついたので地上を転がることができる — あるいは、アクロバティックに壁や天井を走りまわることも。


Sumoは、2輪の地上専用ユニットで、大型のAR Drone同様カメラを搭載し、足を内蔵しているので、かなりの急停止や空中80センチまでのジャンプも可能だ。その苦楽浮沈のライフスタイルに耐えるべく作りは少々頑強で、最近発表されたSphero 2Bを少し思い出させる。

MiniDrone、Sumo共に正確な出荷日は不明だが、CEOのHenri Seydouxによると「近日」発売される予定で価格はまだ決まっていない。私はSeydouxに、2つのデザインがどうやって生まれたのか、ユーザーのリクエストやフィードバックによるものなのかを尋ねたところ、どちらもParrotが思いついたもので、それは「面白いことがしたかった」からだと言っていた。

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(翻訳:Nob Takahashi)


謎のCPUチップ型ミステリーサークルは、NvidiaのCES用宣伝か

サンフランシスコから車で2時間ほど南下したところの畑に最近出現した複雑なミステリーサークルは、見物人たちを当惑させエイリアンの仕業であるという狂気じみた説も生み出したが、情報筋によるとこれは、NvdiaがCESで一大発表をするための広報活動のために作ったものらしい。デザインは、NvidiaのTegra 4チップのように見える。確認はしていないが、これはNvidiaがCESで発表すると予想されているTegra 5チップへの関心を引くためと思われる。

Nvidiaは、今夜(米国時間1/5)西海岸時刻午後8時にラスベガスで、大きいCESプレス会見を予定しており、そこでミステリーサークルを作ったことを白状するとともに新製品の詳細を発表するつもりなのかもしれない。Tegraはモバイル機器向けの「システム・オン・チップ」で、CPUとGPUおよびメモリーコントローラーが統合されている。NvidiaがCESでお披露目すると思われる新しいTegra 5のコードネームは「ローガン」で、昨年同社がCESで披露した前機種のTegra 4、別名「ウェイン」よりも高速でエネルギー効率がよい可能性が高い。あるいは、あのミステリーサークルは、Nvidiaが発表するかもしれない、新Maxwell GPUに関係しているのかもしれない。

そのミステリーサークルは、カリフォルニア州の農業の町チュアラーに、12月30日月曜日の午前中に現れた。それが作られた畑の持ち主であるScott Anthonyという農夫は当時町外にいた。翌日彼はこのミステリーサークルを刈り取り、見物に集まった小さな群衆をがっかりさせた。下に貼ったビデオで、ミステリーサークルの様子と、地元ニュースキャスターの見当はずれな解読の試みを見ることができる。

テク企業がCESやSXSWでの溢れるプレス会見の中で注目を引こうと必死になるにつれ、売名活動も益々過激になってきている。昨年のCESでは、いつもの屈辱的コンパニオンガールや景品配布とともに、ペイントボール・シューティングまで登場し、SXSWではジャスティン・ティンバーレークとプリンスなど有名人を招いたパーティーも開かれた。

こうしたドタバタを甘美なテックバブルの兆候と見ることもできるが、ガジェットやアプリが主流に近づくにつれ、ちょっとした劇的瞬間を掴むことは大金に通じる。もしNvidiaが、これでチップを多く売ることができれば、ミステリーサークルの費用を取り戻すのは簡単だ。

[画像提供:111th Aerial Photography & Video via KDVR, KSBWUFOSOnEarth

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(翻訳:Nob Takahashi)


スマートフォンの充電ケーブルを「すっきり」かつ「多機能」にするTorso

バッグなどにいれた充電ケーブルがこんがらがってしまうことに苛ついてしょうがないという人は検討してみてはどうだろう。何の話かといえば、現在Kickstarterにて5万ドルの調達を目標としているTorsoのことだ。決してもつれないし、ガジェット好きの目にも納得の外観をしている。

Torsoを簡単にいえば、充電ケーブルを短くして、短く、折り曲げられるスティック状の形に変身させたものだ。スタンドとしても利用でき、ハンズフリーでFacetimeを行ったり、セルフタイマー撮影用に用いたり、あるいは充電中に画面が見えるように立てておくような使い方もできる。

あるいはヘッドフォンのケーブルを巻いておくスプールとしても利用できる。これを使えばバッグの中で引き綱を付けた複数の犬が勝手に動きまわったかのような結び目ができてしまうのを防ぐことが出来る。

このTorsoは、2012年にリリースされたTwigの後継となるものだ。Twigも2012年の7月にKickstarterに登録され、16万8000ドルの資金を集めた。但しこちらは以前のiPhoneで採用されていた30ピンコネクター専用のプロダクトとなっていた。

Appleは新機種で8ピンのLightingコネクターを採用しており、TorsoもアップデートしてiPhone 5s/5cに対応したというわけだ(iPhoneをきちんとホールドするのにクレードルを用いるようになった)。

また、今回からMicro USBバージョンも用意されることとなった。これによりほとんどのAndroidスマートフォンに対応できることになったわけだ(スタンド用途で用いる場合、スマートフォンの下部中央に充電ポートがあるタイプである必要がある)。

また、旧型のiPhone/iPodを使っている人のために、30ピンバージョンも提供されることとなっている。但しこちらは昨年のTwigに新たな名前を付したものだ。

(コネクタータイプによって、適した形状のTorsoを選択する必要がある。1つでいろいろなコネクターに対応するわけではないのでご注意を。)

Kickstarterプロジェクトなので当然のことではあるが、Torsoは現在のところプロトタイプだ。出資の申込みをしても、最終プロダクトを入手できるまでには3ヵ月以上かかることは認識しておきたい。

このTorsoが目標額を調達できた場合(現在、28日を残して半分ほどの額を調達している)、4月ないし5月にプロダクトの出荷を開始したい意向らしい。すなわち、今現在30ピンのiOSモデルを使っている人も、モデルの選択には慎重である必要がある。もちろんLightningコネクターやMicro USB採用モデルについては、そうはやいうちにコネクタータイプが変更になることはないだろう。

Micro USB Torsoは、早期申込み割引が適用された場合は15ドルで入手することができる。30ピンiOS TorsoおよびLightning Torsoは、いずれも早期割引の場合でそれぞれ19ドルおよび23ドルとなっている。

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(翻訳:Maeda, H


2013年のガジェット: そのベストとワースト

2013年は、めくるめく一年だった。それは希望の年であり、悲嘆の年であり、ブーティーシェイクの年であり、そしてあのdogeだった。

それにまた、2013年はガジェットの年でもあった。その2013年もいよいよ今日(米国時間12/31)で終わりだから、来年がよりすばらしい年であることを期待して、今年のガジェットの好き・嫌い・醜い、をそれぞれ回顧しよう。


良かったガジェット

Fitbit Force

フィットネストラッカー(fitness tracker)はいろんなのがあるが、一貫して最良のハードウェアを提供しているのがFitbitだ。その最新機種がFitbit Forceで、成功した腕輪形式をFitbit Flexから引き継ぎ、そこに簡素な画面を加えて情報が腕時計のように分かるようにした。これまでは、スマートフォンのアプリで進捗をチェックする必要があった。

Pebble

今年はスマートウォッチのスタンダードを目指して各社が挑戦し、多くが落後した。成功したといえるのは、Pebbleだ。成功したと言っても、スマートウォッチはまだ何百万台も売れる製品ではないが、数年前にBlackBerry用のスマートウォッチinPulseを発売した企業の製品であるPebbleは、技術もデザインも当時に比べ相当進歩し成長した。

レティナディスプレイのiPad mini

レティナディスプレイのiPad miniは、成功したiPad miniのフォームファクターに高解像度の画面をつけた機種だが、iPad Airと同じプロセッサ、計算力、それに電池寿命でありながら、Airよりも安いという、妥協のないマシンだ。ポケットの大きな服を着たら、ポケットにも入れられる。

Raspberry Pi

子どもたちが、競争の激しい明日の世界で生きていくためには、もう読み書き算数だけではだめで、それプラス、プログラミングの能力が必須だ。さらに、2050年にロボットの奴隷になるかご主人になるかを決める要素は、回路基板をハックする能力の有無だ。すべての子どもたちにプログラミング能力を、という目標と意思から生まれたRaspberry Piは、すぐれた教育ツールであると同時に、黙示録的世界における安価なサバイバルキットだ。製品は昨年(2012)からあるが、その人気が爆発的に広がったのが今年だ。

Kindle Paperwhite

Amazonはいつも、目の付け所が良い。Kindle Paperwhiteは昨年(2012)成功した製品だが、今年は能力と機能を大幅に拡張した。ページのリフレッシュは速い。文字のコントラストは良い。バックライトも、前よりずっと良い。

だめだったガジェット

Samsung Galaxy Gear

Pebbleは、スマートウォッチの優等生、Samsungが作ったのは劣等生だ。奇妙なテレビCMで売り込みに必死だったが、逆に、世界中が引いてしまった。Galaxy系統のデバイスとしか、互換性がない。電池寿命が短すぎ。ルックスもひどい。Samsungsさん、酔っ払いは早くうちに帰った方がいいよ。

Gamestick

“Androidのゲーム専用機”、という言葉を、今年は何度も書いた。多すぎる。そしてそれらのほとんどが失敗した。死体の山の上のほうに積まれているのが、Gamestickだ。クラウドファンディングをトライしたが、誰にも愛されなかった。

Ouya

Ouyaも、Gamestickと同じく、失敗したAndroidゲーム機だ。ゲーム機としての性能機能には斬新なところはなかったが、既存ゲームのエミュレーションの充実を志向して話題を招(よ)んだけど、尻すぼみに終わってしまった。

Leap Motion

2013年に期待が最大に肥大したガジェットは、OuyaよりもLeap Motion Controllerだ。でも大きな話題性は、推進力にならなかった。Tony StarkやElon Muskのような億万長者の発明家なら、宇宙墓地を発明してユーザを募るのもよい。でも、毎日Webを閲覧しているふつうの人に、この斬新なコントローラを与えても、抽出しの奥にしまわれて、忘れ去られてしまうだろう。

醜悪なガジェット

CTA Digital iPotty

子どもは、トイレの使い方を覚えなければならない。しかしそれと同時に今どきの子どもは、iPadの使い方も覚えた方がよい。だから、子ども用のトイレにタブレットコンピュータを組み合わせた製品を作れば売れるだろう。売れない。そんなおかしなものは、どの宗教の神様も、お許しにならない。

Google Glass

眼鏡型のコンピュータは、本当なら、うまくいくのかもしれない。でも、今のGoogle Glassはゴミだ。あれをつけた顔は、人間の顔じゃない。反論できると思う人は、反論してみよ。Googleは次々と美人のモデルを起用しているが、それでも醜い物は醜い。美人でないあなたの顔なら、なおさらひどいに決まっている。いわゆる、バカ面になる。

LG G2

LG G2は、あの優れたNexus 5の改良バージョンだから、本来なら良いスマートフォンだ。でも、LGはソフトウェアを無駄に肥大させただけでなく、背面にボタンを置いたために一挙に醜くなった。携帯電話の一般的な持ち方使い方からすれば、あそこよりももっと最悪なボタンの配置場所を考えつくことは、難しい。

Nintendo 2DS

今のNintendoは、‘D’シリーズの機種が無意味に多すぎる。三つも必要な人は、世界中のどこにもいない。2DSはかなり良い製品で、ぼくも今の3DSを持っていなかったら買うかもしれない。でも、でも、ルックスはひどい。というか、醜い。こんなデザインにしたのは、コストを下げるためだろうか? それにしても…。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


バーチャルリアリティは役に立つ! プライベート映画館で映画の楽しみを取り戻そう

映画館に行くのが好きだ。実のところ、「かなり」好きだ。

ただ、映画館にいる人というのがどうも気に入らない。

昔むかし、両親は映画館では守るべきルールがひとつだけあるのだと話してくれた。すなわち「沈黙は金」ということだ。映画館というのは、映画好きにとっての教会のようなものであり、そのような場で他人の「祈り」を邪魔するような振る舞いをすることは「罪」であると教えられたのだ。「話をするなら出て行く」。それが絶対のルールだった。

いつの間にか、この単純なルールはルールでなくなってしまったらしい。

これまでと行く時間をずらしてみたりもした。あるいはマナー違反を感じた映画館とは別のところに行ってみたりもした。しかし何をしても、どこにいっても煩い「映画ファン」たちから逃れることはできないのだ。勝手に話しだし、仲間内の冗談を言い合う。携帯電話をいじくり、画面のあかりを周囲の人に浴びせかけ、映画館にいるんだなどという話をFacebookに書き込む。

今年は映画館に10回行った。そのうち9回で、少なくとも一人が、他の人の気分を悪くするような振る舞いをしているのに出会った。もうすっかり映画館に行くのが嫌になってしまった。

しかし、こうした状況を変えてくれるかもしれないものが出てきた。HD Oculus Riftを使って、ふたたび「楽しい映画館体験」を自らの手に取り戻すことができるかもしれない。

何の話かといえば、VR Cinema 3Dだ。これはなんと、映画館をシミュレートするものだ。Oculus Riftを使って、ヘッドセットで見るVR世界の中に映画館を構築してくれるのだ。もちろん無駄話をする客などはいない。割引チケットでやってきた映画に興味などないような連中もいない。実際には脳内に投影されるのだが、家の中にフルサイズの映画館がやってくるわけだ。

Riftを装着して、そしてお気に入りの映画を読み込む(読み込んだムービーは種類等によらず「movie.avi」の名前にしえとく必要がある。アプリケーションはまだβ版なのだ)。準備が整えば、バーチャル映画館の中で好きな座席を選んでスクリーンを見れば良い。映画館内のあかりは暗くなり、そして映画の上映が始まる。スクリーンを照らす光が、客席の方にも反射してくる様子は、実際の映画館と同じ感じだ。

もし座席が気に入らないようなときにはどうすれば良いか。単純に別の席に移動するか、あるいは座席を選ぶUIを呼び出して、席の選択をやり直せば良い。

わざわざ映画館をシミュレートするのは馬鹿馬鹿しいと感じるかもしれない。Riftのディスプレイにそのまま映画を投影すれば良いのではないかと考える人も多いことだろう。

しかし、一度試してみるとこの仕組に納得できる人も多いのではなかろうか。慣れた環境が、このバーチャルな仕組みを「リアル」に感じさせてくれるのだ。自分が使っている仕組みのことなどあれこれ考えず、すぐに映画に没頭できるようになる。実際の映画館と同様な距離感でスクリーンを眺めることにより、スクリーン上のものごとを把握しやすくなるのだ。

さらに、これにネットワーク機能が搭載されれば面白い。たとえ実際にははるか遠くに住んでいても、友だちと隣に座って一緒に映画を鑑賞できるようになるのだ。しかも、その隣の友だちが無駄話を始めようものなら、さっさとミュート機能を使ってノイズを消すこともできるだろう。

Oculus Rift関連のデモはいろいろと試させてもらったが、今のところこれが一番のお気に入りだ。確かに視野全体を覆うゲームも面白いものではある。しかし自前の映画館を持てるとなれば、こちらの方がはるかに魅力的だ。

Riftをお持ちの方は、VR Cinemaの開発版(たいてい致命的なバグが残されている)を使ってみてはどうだろう。現在のところはウィンドウズ版のみが提供されている。

いったいどういうものなのだと、理解できずにいる人もいるかもしれない。もうちょっと長い説明ビデオを下に掲載しておこう。

(Rift自体をご存じない方に説明しておこう。同じ場面が2つ表示されるのは、右目と左目の両方にひとつずつイメージを写すためだ。Riftで見たとき、両眼でとらえたそれぞれの画像が脳の中でひとつに合成されることになる)。

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(翻訳:Maeda, H


退屈している愛猫に如何? 飼い猫と一緒に勝手に遊んでくれるスマートな「Egg」

猫は移り気。何かオモチャを与えてもすぐに飽きてしまうとが普通だ。多くの人に同意してもらえることと思う。さらに、部屋の中で暮らす猫を遊ばせようと思えば、人間の手によって何かを動かしたりし続ける必要がある(そうして苦労してもすぐに飽きられる)。

猫に飽きられないオモチャは作れないものか。そういう思いで作り上げたのがKickstarterに登録されたEggだ。猫は興味を持ち続け、飼い主は労力をセーブすることができる。自律的に動作して、また動きのパターンを変更することもできる。

Eggは名前通りの外見をしている。しかしプラスチックの外装の中身にはオモリに加え制御用の回路やモーターが内蔵されている。Eggはどのようなタイプの床の上でも利用でき、障害物があっても大丈夫だ。猫にちょっかいを出されたり、人間の足にあたったりすれば、オモリを制御して進行方向を変えて進む。すなわちこのEggはいつまでも転がり続け、人の介入なしに、いつまでも猫と遊び続けることになるわけだ。

ちなみに猫を遊ばせるときに人による操作は不要だが、充電は人手で行う必要がある。充電は本体にあるmicroUSBポートにて行う。またコンピューターにつないで、PC用のプログラムから動作モードを切り替えることもできる。

iPhoneでコントロールするSpheroを動かしてみた経験からも、こうした形がペットたちにウケるのは間違いないようだ。製作者のJason O’Maraはオレゴン州ポートランド在住のエンジニアで、TDKなどのエレクトロニクス関連企業の職歴を持つ人物だ。

Kickstarterでの目標調達額は1万5000ドル。募集期間を25日残して、すでに目標額を調達している。O’Maraは2014年6月までにはファーストロットの出荷を開始したいと考えているそうだ。31ドルにてプレオーダーできる。もしうちの中にいる相棒が退屈を感じてしまっているのなら、この金額は決して高いものではないはずだ。

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Maeda, H


Bathysの「原子腕時計」はクラウドファンディングで世に出てくることとなりそうだ

ハワイのカウアイ島で、非常にユニークな人物の手により小規模に腕時計の生産を行っているBathysが、どうやらクラウドファンディングの活用を決意したようだ。資金を集めて世に出そうとしているのは、もちろん「原子腕時計」だ。

同社はこれまでにがっしりとしたダイバーウオッチを製作してきた。ダイバーウォッチメーカーのままであれば、テックの世界でさほどメジャーになることもなかっただろう。しかし最近になって、月面車を普通に運転する子供の子供世代になっても狂わない時計というものを発表して、こちらの世界でも大いに話題になったのだった。Symmetricom社のSA.45s CSAC原子周波数発信機を搭載して究極なまでに正確な腕時計を生み出したのだ。

製作者はJohn Pattersonで、この時計は実はまだ開発中ではある。商品化の目処がつけば、クラウドファンディングにてのリリースを検討している状況のようだ。ABlogToWatchによれば、初期割引があったとして、1個あたりの価格は8000ドル程度になるのではないかとのことだ。

写真を見ればおわかりの通り、現物はあまりにもデカく、そして電池寿命にも問題があるようだ。但しこれはGPSなどを用いたデバイスよりも、さらに正確な時を刻む、史上初のスタンドアロン・プロダクトではある。電波を受信して補正するのではなく、常に、未来永劫に正確な時を刻み続けるのだ。確かにサーフィンに連れて行くには少々不向きかもしれない。しかし天体観測や、あるいは大型ハドロン衝突型加速器での作業を行う際には、こうした正確な腕時計を持っていても良いのかもしれない。
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(翻訳:Maeda, H


Napwell:起きる時間になると、内蔵のライトを照らして起こしてくれる安眠マスク

残り少なくなってきた今年だが、もしかすると史上最も「安眠マスク」がはやった年として記憶されることになるかもしれない。今回紹介するのはボストンにあるNapwellで、昼寝用のマスクをKickstarter経由で世に送り出そうとしている。昼寝用というのは、マスクの中に埋め込まれたライトがだんだんと明るくなって目を覚まさせてくれる仕組みになっているからだ。

昼寝したい時間をセットして、そしてマスクを装着して寝る。起きる時間になると、まずはやさしく光りだし、そして徐々に(眠っている目には)まるで太陽かと思えるほどに明るくなっていく。製作したのはMITのPh.D candidateであるJustin Leeと、Stanfordの後期課程に属しているNeil Joglekarだ。このマスクを使えば、ちょっとした昼寝をして仕事をよりエネルギッシュにこなせるようになり、飛行機でも予定通りに眠り、そして起きることができ、きちんとした睡眠プランを立てることができるようになるとのこと。また、従来の目覚まし時計のように大きな音で突然起こされるのとは違い、ゆっくりと自然に目覚めることで寝ぼけ防止にも繋がるそうだ。

「効果的かつ生産的な生活を送ってもらう一助として活用してもらいたいと考えています」とLeeは言う。「最初から提供したいソリューションがあってプロダクトを作ったのではありません。人々を悩ませている問題を認知し、それを解決しようと動き出したのです。その問題というのは、より効率的に睡眠をとりたいということであり、非常に多くの人が頭を悩ませています。プロダクトを作る前に、既存のものをいろいろと試してもみました。しかし他の人の意見もきくうち、よりシンプルで、モバイル利用に適したプロダクトが必要とされていると理解したのです。ちなみにここでいうモバイルとはアプリケーションを意味しているのではなく、純粋に出先で利用できるということです。結果として世に問うこととなったプロダクトについて、私たちは非常に満足しています。

Napwellは、既存の安眠マスクと比べて遥かにポータブルなものとなっており、たとえばIntelClinic NeurOnなどと競合するものではないとLeeは言っている。内蔵インタフェースもわかりやすく、どこでも簡単に利用することができる。「マスクはバッテリーで独立して動作しますので、WiFiやBluetooth、あるいはスマートフォンなどは必要ありません。誰でも、そしてどこででも使えるものにしようと考えたのです」とのことだ。「MITやHarvard Medical Schoolでは、たくさんの優秀な人に出会いました。しかしそうした人々も、定期的に眠気などを感じて生産性を落としていたのでした。そうした人々を目にするにつけ、より効率的かつ生産的に活動してもらうためのプロダクトを作りたいという気持ちが盛り上がってきました」とのこと。

今後は、このマスクに続いて、他の健康関連プロダクトを送り出していきたいとも考えているとのこと。Napwellは50ドルで手に入れることができる。出荷は9月の予定だ。目標調達金額は3万ドルとなっている。

「睡眠関連プロダクトには、まだいろいろと可能性があると考えています。Napwellは、そうした可能性を追求する第一段階のプロダクトという位置づけです。昼寝については多くの人がもっと効率的に活用する方法はないのかと悩んでいるところであり、そこのソリューションをぶつければ、大きく伸びることも可能ではないかと考えているのです」。

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(翻訳:Maeda, H


Apple、台湾のiPhone価格を操作しようとして罰金67万ドル。制裁効果は???

これを読んでいる人は、最近台湾でiPhoneを買っていないに違いない。それは正解だったかもしれない。Wall Street Journalによると、Appleは、iPhoneの販売価格に圧力をかけようとしたとして、台湾公正取引委員会から2000万台湾ドルの罰金を科せられた。大金に〈感じる〉かもしれないが、現実はそこまでドラマチックではない。この数字は、わずか66万7000米ドルに相当する。今後の不履行に対しては金額も少し上がり、Appleは5000万台湾ドル(〜160万米ドル)を追加徴収されることになる。

この後すぐ、本当のお金の話をするつもりだ。

伝えられるところによると、Appleは台湾の三大通信会社 ー 中華電信(ダントツのトップ)、遠傳電信、および台湾大哥大 ー に対して、iPhoneの価格プランに関する契約を結ぶことを要求していた。台湾法の下では、これらの企業はひとたびAppleからiデバイスの販売権を買った後、いかなる企業の干渉も受けてはならない。

WSJの記事によると、Appleは委員会の決定に対して不服申し立てをする選択肢をもっているが、今のところ同社がそれを行使するかどうかに関する発言はない。私はAppleにコメントを求めているが、クリスマスでもあり、早期の回答は期待していない。

さて正直な話、これは主要スマートフォンメーカーが台湾法にたてついて捕らえられた初めての例ではない。Samsungも2013年、同社のスマートフォンGalaxy Duoが自動焦点とフラッシュ付のカメラを内蔵していると主張する広告を出したことに対して、30万台湾ドル(約1万米ドル)の罰金を命じられた。さらにSamsungは同年、台湾のライバルHTCの製品をネットで非難するやらせ記事を、金を払って大量にばらまくキャンペーンを展開して罰金を払うはめになった。

結末はと言えば、そんなキャンペーンはおそらく必要なかった。私はHTC製品のファンであることを喜んで自認するが、この会社が未だ財政難に苦しんでいることは否定しようもない。

心から正直なことを言えば、テクノロジー巨人に対するこの種の制裁金が、彼らの行動になんらかの永続的影響を与えるとは考えにくい。Appleは1500億ドル(おそらくそれ以上)の現金をしっかり溜め込んでいることを忘れてはいけない。当然Samsungも、規制による罰金を吸収する余裕がある — 財閥全体の収益は、高利益(かつ多産)の家電製品のおかげで韓国GDPの1/5近くに相当する。Fortune誌のPhilip Elmer-DeWittが巧みに指摘していたように、罰金1000万台湾ドルは、Samsungの2012年の膨大なマーケティング予算、〈53億ドル〉の丸め誤差程度の重みしかない。

こうした不毛な手続きに意味はあるのか?誰にもわからない。はっきりしているのは、一部の非常に有力な企業らは、ごめんさいと言って(ごく)軽微な経済制裁を受ける方が、そもそもルールを守って戦うよりも、簡単 — かつおそらく実入りが良い — と思っていることだ。彼らは間違っていないかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


私は再び(ウェアラブルを)愛することを覚えた

私は筋金入りの時計マニアとして、スマートウォッチは大体においてダメだと感じていた。時計は時計 — 正しく作られ、正しく扱われていれば、それ自身が奇跡のテクノロジーだ。その機構、文字盤、金属感、デザイン — すべてが一つになって美しい全体を作り上げる。よい時計には一切の無駄がなく、殆どの時計マニアはそれを知っている。

だから、PebbleやGalaxy Gear、Omate等が出てきた時、 私の感想はよくて懐疑的だった。誰がこの小さなリストコンピュータを必要とするのか.オレは基地と連絡を取り続けなくてはならないディック・トレーシーか?私の前にはスクリーンが十分にあるから、新着メールを知らせる腕時計は必要ない。

私は間違っていた。

何が変わったのか? Pebbleがものすごく良くなっていた。以前、Pebbleはテキストメッセージを届け、メールアカウントとは断続的に接続していた.私のメールボックスは巨大で、毎日約400通のメールが来る。メール通知はいくらあっても足りなかった。実際私は、iPhoneのメール通知を〈オフ〉にし、メールアイコンの未読数バッジさえも非表示にしていた。とにかくあの押し寄せてくる大量メールをさばくことができなかった。

だから、未読メールが1000通あることを知らせてくれる腕時計は、私の欲しいものではなかった。

そして、11月に新しいPebbleOSがやってきた。みんな絶賛した。私はもう少してアップグレードしそこなうところだった。机の上のPebbleは充電切れで、SPOTやPalm Pilotウォッチと共に死んだスマートウォッチの箱に入るところだった。私はふと思いついてケーブルをつなぎアップデートした。Pebbleアプリを開き、再びメールの受信箱を追加する方法を探したが見つからなかった。あったのは、通知がPebbleに表示されるようにするアップデートのチュートリアルだけだった。私がウェアブルの欠点を説明するのに忙しくしていた間に、あの連中は大きな変更を済ませていたのだ

突如として、私の気にかけている通知はすべて時計の画面に現れた。見たかったものを見ることができ、見たくないものは隠されていた。この非常に基本的な変更 — 消防ホースからアラカルトへ — は,恐ろしく重要だった。今私は日常的にPebbleを身につけている。時には、片腕にPebble、もう片方の腕に機械式時計をつけることもある。私はPebbleを、ほかのどんなウェアラブルよりも頼りにしてることに気づいた。それは爽快であると同時に自由だ。

ウェアラブルが良くなるのはその時、我々の生活の一部になった時だ。Google Glassは、実に魅力的だが、根っからの好き者でない限り日常的に使うには不自然すぎる。リスト・コンピュータとスマートフォン — 何年も前から存在している — は未だにバッテリーを食い過ぎる。Pebbleは、その前のFitbit同様良い加減だ。

私にとってウェアラブルは常に考慮の外だった。使い物になると思ったことはなかった。しかし今、全く新しい通知技術を目の当たりにして、私は恐れをなした。スマートウォッチにはまったく理にかなっているし、今後良くなるばかりだ。

私は、全部をやってくれるものが欲しい。Pebbleには、脈拍を測り、睡眠パターンも歩数も記録してほしい。もっと刺激的な通知システムが欲しい。違う人は違う方法で。スタンドアローン機能 — たぶん世界時計 — がもっと欲しい、バッテリーはもっと長持ちして欲しい。しかし、結局のところ私は非常に気に入っている。Pebbleはついに最終コーナーを曲がり、ライバルたちも大きくは遅れていないと私は思う。映画「ベイブ」での、農夫ホゲットの不朽の名言に倣えば、「それでいい、Pebble。それでいいんだ」。

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(翻訳:Nob Takahashi)


GPS AdventureBoxは、指定された場所に行かないと開かないギフトボックス

計画したわけではないのだが、今週のTechCrunchは「ミステリー・ギフトボックス」週間だ。最初がTimeless Box。厳重に密封されされたチタン製の箱で、一定時間が経過した後にのみ開く。今度はそのスピリチュアルな兄弟だ:GPS Adventureboxは、一旦閉じると決められた場所に行くまで開かない。

わけのわからないスカベンジャー・ハント愛好者を支援すべく作られたこの箱のアイデアは、シンプルだがばかばかしく魅力的だ。木製の箱をの蓋には液晶ディスプレイとボタンが1つある。内蔵のGPS付Arduioボードが頭脳となり、施錠メカニズムと連携して厳重に箱をロックする。

箱を受け取った人は、ディスプレイに表示されている最初のヒントを見る(「ぼくたちが最初にキスをした場所に行け」等々)。その場所へ行ってボタンを押すと、2番目のヒントが表示される。ヒントの場所#2へ行って次のヒントをもらう ― 以下同様。最後のヒントを解くと、錠は自動的に開き、中身が明かされる。

ルートとヒントは、プレゼントの贈り主が自分でプログラムする。超カンタンなGoogleマップ利用のルート・プランナーを使う。場所ごとに、位置情報、そこへ行くためのヒント、および距離の許容誤差を1.5メートルから1.6キロの範囲で指定する。

友達を町中引き回して最後にコンサート会場にに着くスカベンジャー・ハントを作り、箱の中には・・・ライブのチケット、ということもできる。わが子の16歳の誕生日に車を買ってやる? あちこち歩き回らせた挙句自分の家に戻ったところにクルマがある。箱がポンと開くと ― そこにはキー!

残念なニュース:これはKickstarterプロジェクトなので、実際にはまだ手に入らない。それでも、キャンペーンは本稿執筆時点で目標達成〈寸前〉だったので、実現の可能性はかなり高い[翻訳時点では達成済]。かなり複雑な部品の組み合わせで、生産台数も少ないことを考えると、80ドルのプレッジ[投資・寄付]で自作キット、135ドルで完成品が入手できるのはかなりお得だ。出荷時期は2014年2月の予定。そうそう、ハントが終った後には箱を返してもらおう[何度でもプログラムして使える]。

スカベンジャー・ハントの行き先が、飛行機に乗る必要のある場所でないことを願うばかりだ ― これをTSA(運輸保安局)に説明するのは相当大変かもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Singtrixは未来のモバイル・カラオケ機(ビデオ有)

Singtrixは、未来のパーソナル・カラオケマシンだ。

カラオケ用のボーカルを抜いた曲だけでなく、Singtrixは自分のスマートフォンやタブレットの好きな局からボーカル用トラックを消してくれるので、歌える曲は、限られたライブラリーからダウンロードできる曲全部に拡張される。

しかもそれが最大の特長ではない。

Singtrixは特殊なオーディオ技術を使って、あなたの声に様々なスペシャルエフェクトでフィルターをかけることができる。聖歌隊のように歌ったり、バリー・ホワイトのような低音にすることもできる。

“hit” ボタンを押すと、Singtrixはあなたの声の4つのコピーで自動的にハモるので、ロックの神様の気分になれる。

私たちはこれでとても楽しい時間を過ごした。Xboxを欲しがらない子供や、iPhoneには早すぎる子供にぴったりだろう。

Two flies.[Jordan Crook、John Biggs共に「○」]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


皆が幸せなホリデーにちょっとイラっときたので、サムスンのCMにケチをつけてみた

今年は「本年度の最悪広告」候補がないのではないかと危惧していたところ、サムスンがぎりぎりでエントリーしてくれたようだ。

サムスンの意識としては「クリスマスプレゼント」(ついこちらと比較したくなる)のつもりなのかもしれないが、少々的外れなのではなかろうか。

しばしば巨匠の制作する映画には謎めいた部分が残る。サムスンのCMビデオを見て感じる違和感も、それと類似のものなのかもしれない。ともかくビデオを見て、そしていろんな人が感じた疑問点について考えてみて欲しい。

0:15 – 「クールなものを見てみたいかい?」などと、見知らぬ人に言われれば、普通は「結構です」と言うものなのではなかろうか。

0:28 – 誰か死んだのではなかろうか。きっと誰か死んだのではないかと思うのだ。

0:32 – 「こんにちは、素敵なお嬢さん」などという言葉がまだ生きているのだと感動する。

0:55 – 「君はとても素敵だね。ほんの15秒前に会ったんだけど、ぼくは君の写真を64枚も撮ったんだよ」。

1:14 – なぜわざわざ混みあったクラブで自分のビデオを見ているんだろう。

1:51 – 電話をかける必要があるんだろうか。たった今まで同じフレーム内にいたもの同士だ。二人ともちょっとオカシイ人なのか。

2:12 – 「この音楽はどこから?」「俺のスマートフォンが奏でているのさ」。さて、この野郎が20フィートも離れたところにスマートフォンを置いておいた理由はなんだろう。

2:20 – 何を勝ち誇っているんだか。

利用シーンをまじめに提示しているのではなく、あくまでシャレのつもりのなのだろうと信じたい。

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(翻訳:Maeda, H


エフェクター型ドラムマシーンのBeatBuddy、indiegogoでも大人気

こんなものがあれば良いと想像すらしていなかった。indiegogoでクラウドファウンディングによる資金調達を目指しているBeatBuddyの話だ。エフェクターの類に見えるが、これが実はドラムサウンドを鳴らすためのマシンなのだ。ギター・エフェクターに繋いでブレイクビーツのようなサウンドを鳴らすことができる。ギターを弾きながら、同時にドラム演奏をするようなこともできる。

簡単に言ってしまえばエフェクター型ドラムマシンということだが、製作者によれば、これまでに存在しなかったプロダクトであるとのこと。さまざまなドラムパターンやフィルインを足だけで操作することができ、またコンピューターを使って事前にさまざまな設定を行っておくこともできる。テンポの変更はペダルについているノブで行う。目標資金調達額は7万5000ドルであったが、すでに11万8000ドル以上の資金が集まっている。最初期申込み割引価格である179ドルでの申込みは既に完売となっている。プロダクト出荷時期は4月となる予定だ。

使い方は非常に簡単そうだ。ペダルを踏めばドラムパターンが流れる。パターンを演奏中に再度ペダルを踏めばフィルインを加えるたり、バースからコーラスへ移行することができる。サウンドについてはMIDI機器から読み込んでおいてもいいし、内蔵されている200以上のパターンをそのまま使っても良い。

1. ペダルを踏んでビートスタート

2. 再度ペダルを踏んでフィルイン追加。フィルインは毎回異なるものが再生され、ライブ感を出す

3. トランジションの際はペダルを踏み続ける

4. トランジション終了時にはペダルをリリースする。すると次のパートが演奏されるようになる(バースからコーラスへ等)

5. フットスイッチによりアクセントをつけることも可能(バース部分でのハンドクラップ音や、コーラス時のシンバルクラッシュ音など)

6. ペダルの二度踏みでエンドフィルを入れて演奏が止まる(三度踏みで即時停止)

尚、製品にはドラムトラック作成プログラムのGoranGrooves Studioも同梱されている。

開発チームはマイアミを拠点に活動していて、ギタリスト兼ソングライターのDavid Packouzが率いている。自分たちのホットなロックンロールにドラムサウンドを加える方法は他にもある。しかしこのBeatBuddyはとても面白そうだ。路上ライブなどでも、これを使ってで下手な演奏を隠すことが出来るのではなかろうか。いや、筆が滑った。ともかく注目を集めることは間違いないだろう。

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(翻訳:Maeda, H


IDCアナリスト:3Dプリンターの出荷台数は2017年までに10倍になる

IDCのハードウェア・アナリストが、3Dプリンターの出荷台数は2017年までに10倍に成長すると予測した。ハッカーとエンジニアの持物だった3Dプリンターが日用品になりつつある。

「プリントは、媒体への出力から、実物の創造へと拡張され、驚異的な可能性を持っている」とIDCのVP、Keith Kmetzは語る。「従来のプリンター・テクノロジーが成熟期を迎える一方で、3Dプリンターの全世界出荷台数は予想した期間に10倍に伸び、世界におけるハードウェア価値は短期間のうちに2倍以上になるだろう」

IDCは、HPが2014年に3Dプリンター市場に進出すること、さらにはKonica Minoltaのハイエンド3Dプリンター販売契約に言及した。これに、中堅プレーヤーのMakerbot、新興のAfiniaLulzbotが加われば、堅牢な市場が出来上がる。さらにレーザー焼結プロセス制御の特許が2014年に切れることによって、新たな家庭用3Dプリンターへの道が開かれる。特許は小さな製造会社が特定のテクノロジーを活用する妨げになることが多いので、この特許失効によって金属、プラスチックのプリント市場の状況は大きく改善されるに違いない。すばらしい新世界、そこにはこんなすばらしいプリンターがある!

via 3Ders

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


MaxStone、Kickstarterで支援募集―iPhone経由でデジイチのリモートシャッター、タイムラプス撮影ができるガジェット

Bluetoothを介してデジタル一眼レフを操作するガジェットはトレンドになりつつあるが、今回Kickstarterに登場したプロジェクトはその中でも機能の豊富さ、デザインのスマートさで出色の存在だ。このガジェット、MaxStoneはiPhoneをリモコンとしてカメラのシャッターを切ることができる他、Bluetoothを利用した盗難・置き忘れ防止機能などが組み込まれている。

MaxStone本体は時計用ボタン電池で駆動される小さなデバイスで、簡単なループストラップでカメラに固定され、カメラのシャッターボタンをカバーする部分とカメラの赤外線センサー部分を覆う本体がある。この本体にはBluetoothでスマートフォンからコントロールされる赤外線発光器が収容されている。

ユーザーはスマートフォンにインストールしたアプリから発光器を操作し、シャッターを切ることができる。Wi-Fiを利用したシステムに比べると一見ローテクに見えるが、その分対応するカメラの機種がずっと広い。Canon、Nikon、Pentax、Sony、Olymps、Minolta、Samsungなど赤外線リモコン機能を備えるほとんどすべてのデジタル一眼がサポートされている。

MaxStoneのアプリはシャッターを即時作動させることもタイマーモードで作動させることもできる。またタイムラプス撮影もできる(最長1年近くにわたって設定可能だという)。長時間のタイムラプス撮影の場合、iPhoneのバッテリーが切れたり接続範囲外に出たりしても撮影は続けられる。またいくつかの機種についてはビデオ撮影の開始/停止もコントロールできる。

これだけでも安価(支援オプションは29ドルから)なデバイスとしては優秀な機能だが、さらにBluetoothによる距離センサー・アラーム機能が付加されている。MaxStoneをカメラに取り付けておけば、ユーザーがカメラから一定距離以上離れるとiPhoneから警報が鳴る仕組みだ。逆のMasStoneからiPhoneを鳴らすこともできる。iPhoneを車の中などでどこかに紛らせてしまったときなどに便利だ。最後に、このデバイスはiPhoneのカメラのリモートシャッターとしても使える。セルフィー(自画撮り)大好き世代にはうれしい機能だろう。

MaxStoneはWill E、Lia Zhang夫妻によってプロトタイプが開発された。無線技術者のWill Griffithが赤外線通信機能の部分を仕上げ、ShawnHanがiOSアプリを開発した。ニューヨークに本拠を置くMaxStoneチームは量産開始のために5万ドルの資金をを必要としている。現在6500ドルが集まっており、募集期間は59日残っている。すべてが順調に進めばMaxStoneは2014年の3月に出荷できる予定だ。

〔日本版〕TechCrunchの元記事の影響か、現在資金は1万5000ドル以上集まっている。早期割引オプションは売り切れで、現在残っているのは35ドル(日本からは送料込みで45ドル)からのオプション。Amazon Paymentで支払いができる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+