Oculus Riftから350ドルで新たなデベロッパー・キット発表―Crystal Coveプロトタイプが市販に近づく

Oculusは先週、最初の世代のデベロッパー向けRiftの販売を中止したのに続いて、第二世代のRiftキットを発表した。価格は350ドルで、機能は大きく向上している。新バージョンはOculuのサイトで現在予約受け付け中だ。ベースになったのは今年のCESで発表されたCrysta lCoveプロトタイプ。

このバージョンでは奥行センサー・カメラが追加され、現実世界での装着者の運動をゲーム内でよりリアルにレンダリングできるようになった。解像度は両眼それぞれ960×1080のHDだ。また筐体デザインも洗練され、赤外線センサー、電源ボタンは目立たないように装備されている。また接続は単一ケーブルが用いられ、先端でUSBとHDMIプラグに分岐する。

われわれの姉妹ブログのEngadgetが取材したビデオを下にエンベッドした。

DK2と呼ばれるこのデベロッパー向けOculusキットは、前バージョンが売り切れになったことから登場が予期されていた。Oculusにとって一般発売前にできるかぎり多くのソフトウェアを揃えておくことが重要なのは言うまでもない。

消費者向けリリースの時期についてはまだ発表がないが、DK2の出荷は6月に開始予定だ。われわれのボスはTitanfalを試してみたときの凄さを熱く語り続けている。

今週は、ソニーがMorpheus PS4 VRヘッドセットを、スタートアップのSulonがCortex ARゲーム開発キットを発表するなどVRの話題が多い週だった。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Yコンビネーターの支援するCodeCombat、プログラミング学習RPGを提供中

プログラミングの勉強を始めたいと思ったものの、どこから始めて良いのか迷っている人も多いはずだ。プログラム初心者向けのサービスはいろいろと出揃ってきている。そんな中、最近注目を集めているのはYコンビネーターの支援するサービスで、ゲームを通してプログラミングを学ぼうとするものだ。

ゲームはウェブベースのもので、コンピュータサイエンスの基本講座で学習するような、JavaScriptの基本を勉強することができる(訳注:日本語化もされています)。ゲームを進めていくには、提供されるレッスンを理解して、自分でプログラムを書いてきちんと動作させる必要がある。

ゲームの内容はRPG風のもので、ビギナー用のシングルプレイヤーモードと、経験者向けのマルチプレイヤーモードが用意されている。対象としては楽しみながら基本を学びたいと考える高校生程度を想定しているとのこと。共同ファウンダーのGeorge Sainesによると「すごい勢いで参加者が増えています」とのこと。

開発を始めたのは2013年2月のことだ。来週にYコンビネーターを卒業することになっている。昨年10月からベータ版として運用しているのだが、その前からRedditでアルファ版のソースを提供していた。1月にプロダクト全体をオープンソース化し、利用者が自分でコンテンツを作れるようにレベルエディターも公開した。

「この動きをさらに広げていきたいと考えています」とSainesは言っている。「多くの人がゲームをプレイしてくれていますが、コンテンツ制作にはどうしても時間がかかります」。

レベルエディターを公開してから、103人がコンテンツの投稿を行ってくれたのだそうだ。

ゲームは無料で、Saines曰く無料で提供し続けていくつもりだとのこと。そして採用活動と結びつけることによるマネタイズを考えているのだそうだ。CodeCombatでは、ゲーム上に現れる課題をどのように解決したのか、どういう方法で解決したのかを記録に残すこともできる。そうした記録を残しておけば、プレイヤーのプログラミング能力を正確に見極めることもできるわけだ。

こうした情報を、採用希望企業と共有することによって、CodeCombatはいわゆるプラットフォーム料金を得ることができるというわけだ。

CodeCombatは無料で、こちらにてプレイすることができる。

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(翻訳:Maeda, H


現実空間をホロデッキにしてしまう仮想現実ゲームプラットホーム, SulonのCortexがデベロッパキットを予約受付

仮想現実(virtual reality, VR)は必ず未来のゲームの一部になるだろう。そこでトロントのSulon Technologiesはサンフランシスコで行われたGDC(Game Developer’s Conference)で、彼ら独自のVR技術を披露した。彼らがCortexと名づけたゲームプラットホームは完全にイマーシブな(immersive, 没入型の)ゲーム体験を提供し、そのためにどんな物理空間でもホロデッキ変えてしまう。使うものは、空間スキャナと処理ユニットと専用バイザーで、バイザーをスマートフォンにつなぐと眼前に立体像が映し出される。

同社は今朝(米国時間3/19)から、開発キットの予約受付を開始しており、デベロッパ向けのハードウェアの発売は今年の最終四半期を予定している。Oculus Riftなどとの最大の違いは、AR/VRの像だけでなく、プレーヤーのまわりの実際の物理環境をゲームに利用することだ。そしてそのために、プレーヤーのスマートフォンをCortexの処理ユニットにBluetoothでつなぎ、画像をバイザーに表示する。

バイザー(を着けたプレーヤー)との通信はワイヤレスなので、自由に歩き回れる。Sulon Cortexの初期のバージョン(当時はGVXと呼ばれた)のアクションを下のビデオで視られる。デベロッパはまわりの現実空間を大々的に利用できるし、あるいは最小限だけ利用してもよい。また、Oculusなどのように、完全な仮想現実にしてもよい。バイザーを着けたプレーヤーの視界は、本人の動きで変わる。場所や方角だけでなく、姿勢(屈み込むなど)も視界に反映される。

仕掛けが大げさなわりには、スマートフォンなど既存のデバイスを使うので、そんなに高価にはならないし、デベロッパもとっつきやすいはずだ、とSulon Techは言っている。今はAndroidだけだが、近いうちにiOSにも対応する予定だ。

リアルとバーチャルのハイブリッド、そしてホロデッキが提供する充実した対話性が、何か大きな可能性を感じさせる。今後の最大の課題は、これらの仕掛けを、シンプルですっきりとした(そしてトラブルや故障などのない)消費者製品に仕上げることだ。またもちろん、発売初期のタイトルの充実も重要。今のベータテストの現状から、そこまでの道のりは、相当長いと思われる。じっくりと、見守りたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Flappy BirdがApp Storeに戻ってくるようだ

この1ヵ月半の間、人生に退屈してしまったりはしていなかっただろうか。大人気となっていたFlappy Birdが、今年2月にApp Storeから姿を消してしまっていたのだ。しかし、ダウンロードをし損ねていた人にも希望はあるようだ。開発者のDong Nguyenによると、Flappy Birdの再公開を考えているのだとのこと。Gawkerの記事に「復活はあるのか」との問いかけに対して、明確に「Yes」と応えたツイートが掲載されている。

ツイートを見てみるとわかるように、Nguyenは復活の時期については明らかにしていない。「すぐに」(soon)ではないとのこと。おそらくは、何らかの追加機能を開発しているのかもしれない。あるいは再公開にともなって起こるであろう大騒ぎに向けて心の準備をしているということなのかもしれない。Rolling Stone誌のインタビューでも、Flappy Birdの復活に含みは持たせていた。それがTwitter上でのやり取りでよりはっきりしたということになるのだろう。

当方のスマートフォンには既にインストール済だし、また数千ドルの価格でeBayに出品する予定もない。なので個人的には復活を待望するということもない。しかし噂を聞いた時点でApp Storeから取り下げられていたという人にとっては良いニュース(あるいは時間を浪費する悪いニュース?)であることだろう。

Image credit: Bryce Durbin.

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(翻訳:Maeda, H)


PCゲームの古典をGOG.comがLinuxにポート, 今秋リリース

古き良き日のゲームがLinuxにやってくる。DRMのないゲームを専門に扱っているGOG.comが、これまでLinuxにポートしてきたゲーム一揃いをこの秋リリースする、と発表した。対象となるディストリビューションはMintとUbuntuだ。

詳細は、まだ分からない。最初にリリースされるゲームのタイトルもまだ知らされていないが、かなり長期(長年)の大きな仕事だったらしい。

Linuxでは、いわゆる売れ線のゲームをプレイすることが、いくつかの理由で困難だった。GOG.comが今回提供するポートも、最新のタイトルではないと思うが、でも、有名とも無名とも言えるこの不思議なオペレーティングシステムに、どっさりと(?)ゲームがやってくるらしい。

GOG.comは、古典的なPCゲームを安く売っている。DRMのないゲームばかりで、ファイルの所有権は買った人にある。Sid MeierのAlpha Centauri、Syndicate Wars、 Unreal Tournamentなどが欲しい人は、GOG.comがお世話してくれるのだ。

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Unity 5.0はライティングとオーディオを大幅改良, プラグイン不要のブラウザ内ゲームをサポート

Unityを知らない人も、それで作られているゲームで遊んだことは、きっとあるはずだ。

Unityは、ここ数年で人気が急上昇したゲーム開発エンジンだ。その主な魅力は: ゲームを一度だけ作ると、それがXbox、PS3、Windows、iPhone、Androidなどなど、どんなプラットホームでも、それほど苦労なく、しかもネイティブで動くことだ。

今朝(米国時間3/18)のGDC(Game Developer’s Conference)でUnityは、そのエンジンの5度めのリリースを発表した。それはUnity 4.0のローンチから数えて16か月ぶりだ。

ゲーマーにとって何を意味しているか?

あなたがゲーマーなら、かなり有名なゲーム制作ツールがとっても良くなった、という理解でよろしい。ライティング、オーディオ機能、動きのなめらかさなどなど、すべて良くなった。それはまるで、あなたの大好きなアーチストが、珍しい絵の具をたくさん手に入れたとか、あるいはお気に入りのバンドが大きくて高機能なレコーディングスタジオを使えるようになった、と考えればよい。

多くのゲーマーに最大の影響を与えるのは、UnityがWebGLに対応したことだろう。Unityで作ったゲームをブラウザ上でプレイすることは前からできたが、そのためにはプラグインをダウンロードしてインストールする必要があった。みんな、プラグインは嫌いだ。UnityのWebGLサポートはまだ初期段階だから、完全なものではないとはいえ、とにかくUnity 5.0からはゲームをブラウザ上で、プラグイン不要で動かせるようになる。

デベロッパにとって何を意味しているのか?

Unity 5.0の主な機能を、下に整理してみた。ただし、リリースの日程と価格がまだ発表されていない。でも価格~料金についてUnityのCEO David Helgasonは、“大きな変化は何もない”、と言っている。

今の料金は、ベースバージョン(iOSとAndroid対応)が無料で、もっと高度な機能(Unityのスプラッシュ画面なし、サードパーティのプラグイン利用可、高度なオーディオやライティング効果など)を使いたければデベロッパ一人当たり1500ドルのProライセンスがある。

今Unityを使っているデベロッパで、GUIエディタの大規模なオーバホールの前に4.0を導入した人に朗報: 4.0は近くもっと大きなアップデートがあり、それには新しいGUIシステムも含まれる。

以下は、Unity 5.0の新機能を紹介するビデオだ:

Unity 5.0の新機能:

  • リアルタイムグローバルイルミネーション : Battlefield 4やEve Onlineなどのゲームが使っている “Enlighten”と呼ばれる高度なライティング機能がデフォルトで含まれるようになる(上のビデオ参照)。
  • ライトベーキングプレビュー — : “ライトマッピング”(ないし”ベーキング”)では、デベロッパがライティングやシャドウのレンダリングを試行~プレビューできて、取り消せるので、作業がとても楽になる。これまでのような、完全な焼き直しは必要ない。プレビューは、リアルタイムで行える。
  • Unity Cloud: — Unityが昨年半ばに発表した内蔵の広告ソリューション。それがUnity 5.0でローンチする。
  • WebGLのサポート(アーリーアクセス) : これについてはこの記事をお読みくだされ。
  • オーディオシステムの刷新 : 効率とパワーが向上。本格的なオーディオミキシングボードを導入して、いろんなゲーム環境における音響効果をデベロッパがきめ細かく工夫できる。
  • 64ビットCPUをサポート
  • Nvidia PhysX 3.3 : Unityは前からNvidiaのフィジックスエンジン(物理演算エンジン)を使っているが、Unity 4.0に入っているバージョンは古いので、5.0では、これまでの2倍速いと言われるPhysX 3.3にアップデートされる。

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人気トップのゲームエンジンUnityがWebGL + Mozilla asm.jsでWebへポート

UnityMozillaが今日(米国時間3/18)、 WebGLとMozillaのasm.jsを使ってUnityのゲームエンジンをWebに持ち込む、と発表した

200万名あまりのユーザのいるUnityは、今もっとも人気の高いゲームエンジンの一つだ。

今日サンフランシスコで行われるGame Developer’s Conferenceで両者は、人気の3DシューティングゲームDead Trigger 2のWebポートをFirefox上でデモする。今のところ、asm.jsをサポートしているブラウザはFirefoxだけなのだ。今年の終り頃リリースされるUnity 5.0で、WebGLのサポートが、Unityのアーリーアクセスベータのアドオンとして可利用になる。

これまでは、Unityをブラウザ内で使うにはプラグインが必要だった。そのプラグインはきわめて有能でとても人気があるが、今後はますます、ブラウザ内でネイティブに動く(プラグイン不要の)アプリケーションが主流になる。asm.jsはJavaScriptのサブセットだし、WebGLは現代的なブラウザのすべてがサポートしているから、asm.js向けに最適化されているゲームでも、そのほかのブラウザで動かせる。やや遅くはなるが。

Mozillaの技術部長でWebGLの作者でもあるVlad Vukicevicが今週初めにぼくに語ったところによると、UnityとMozillaはUnityをWebに持ち込むために密接に協力してきた。これまでの2年間、MozillaとUnityのチームが週末や勤務時間外に頻繁に会って、UnityのWeb化に努めてきた。Mozillaでゲームプラットホームを担当しているMartin Bestによると、両者が一つの目標の実現に向けて協力してきた。

彼によると、これまで多くのデベロッパがUnityのWebGLポートを求めてきたし、いつごろ実現するのかと何度も何度も聞かれた。ただし今回の発表ぶんはあくまでも最初の第一歩であり、WebGLに関してもasm.jsに関しても、今後まだまだやるべきことは多い、と。

Unity TechnologiesのシニアデベロッパRalph Hauwertも同様のことを述べ、でも最初のバージョンが出たら、その後の開発はUnityとMozillaだけでなく、デベロッパのコミュニティが参加して進められるだろう、と言う。

どこかで聞いたような話だなぁ、と思われた読者もおられると思うが、実は先週Mozillaは、EpicのUnreal Engine 4がWebGLとasm.jsをサポートする、と発表したばかりだ。たしかに、JavaScriptをネイティブに近いまでに高速化するソリューションであるasm.jsに対しては業界全体としての支持もあり、またゲームデベロッパたちも、自分たちのゲームがプラグイン不要でWeb上で動くことには、並々ならぬ関心がある。

しかしなぜか、ハイエンドのゲームをブラウザに持ち込む方法としてNative Clientに賭けているGoogleからは、最近音沙汰がない。

Unity 5.0とそれが提供する機能の詳細は、本誌の別記事に書かれている。

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Pebble、たまごっち型育成ゲームのHatchiをリリース

Game Developers Conference(GDC)にてPebble用のたまごっち風バーチャルペットのHatchiがリリースされた。いつでも見える場所に装着するのが普通であることから、スマートウォッチ内にバーチャルペットを飼おうというのはごく自然な発想だといえる。たまごっち風ゲームが出てくるのは時間の問題だったといえよう。もともとiPhone用に登場してきたもので、iPhone用もPebble用もともにピクセル画像を使ったレトロな雰囲気になっている。もちろんPebble上では解像度の問題もあって、ピクセル画像を使わざるを得ないという意味もある。

そうした点からも想像できるように、Hatchiは未来的なアプリケーションとうわけではない(iPhone版も同様だ)。しかしその「レトロ感」がかわいらしいと感じる人もいることだろう。食事を与えたり、綺麗にしてやったり、そして一緒に遊んであげてHatchiを育てる。Hatchiというのは卵から生まれることからの命名(訳注:hatchには孵化するという意味がある)だ。育て方によって、異なるキャラクターを獲得して成長する。成長過程を見守り、そしてHatchiが欲しがっているものなどを見守りながら相手をしていくことになる。Pebbleの上下ボタンをナビゲーション用に、真ん中のボタンをアクションボタンとして利用する。

自分のPebbleにも入れてみたが、これはなかなか可愛らしい。ただ、Hatchiが気になって頻繁に時計を操作することで、バッテリーのもち心配になってしまうこともある。サンフランシスコで開催されている今回のデベロッパーイベントでは他にもいくつかアプリケーションが発表になっている。気になる方はこちらも見てみると良いだろう。

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(翻訳:Maeda, H


Amazonのセットトップボックスは、Chromecastと同じくスティック型らしい

Amazonは独自のゲームコンソール/セットトップボックスを準備中で、本誌は複数の情報源から、そのデバイスがLab126制作のガジェットであり、形状はChromecastに似ている、即ち、スティックあるいはドングル型で、Apple TVのようなものではないと聞いている。さらに、ある情報源によると、PCゲームタイトルのストリーミングをサポートし、XboxやPlayStation等のゲーム機と競合可能であり、Androidベースのリビンクルーム用ゲーム機ではないともいう。

スティック型のフォームファクターは驚きではない。Rokuが先日同じデザインのデバイスを発表したばかりであり、Chromcastも消費者に評判がいい。しかし注目すべきは、このガジェットのゲームへのアプローチだ。PCゲームのストリーミングは、以前Amazon周辺でささやかれていた話と一致しており、同社がPCやMacのタイトルをダウンロード販売していることを考えれば理にかなっている。

こうしたストリーミング方式は、OnLiveが提供するリモートゲームサービスに近く、NvidiaがAndroidゲーム機のShieldやNvidiaベースのゲームPCで行っているものとは異なる。タイトルはトップ人気のゲームだと言われており、Amazonから30fps(殆どのオンラインビデオと同等)でストリーミングされると、本誌の筋は言っている。

OnLiveはLauder Partnersに買収された。財務問題からの救済が目的だった。同社は運営において多額の負債を抱えていた。サービス提供のために全国に大容量のサーバーを設置する必要があることが、コスト高の一因たった。Amazonは大きくスタートダッシュを切ることができる。すでに同社のデジタルコンテンツおよびクラウドサービス用に、巨大なサーバー群が用意されている。

ストリーミング・ゲームの提供は、セットトップボックス業界の大小ライバルに対する膨大な優位点になる。そしてOnLiveの失敗は、需要のなさが理由ではなく、運用コストの高さとスケーリング能力が欠如していたためだ。そして、もしこれがAmazon Primeのメンバー特典に加えられれば、Eコマースの巨人がユーザーをプレミアムサービスに引き込む新たなインセンティブになる。さらにこれは、最近リークされたAmazonのゲームコントローラーにも接続するかもしれない。ただし、同デバイスはどのセットトップボックスとも独立に販売され、Kindle Fireタブレットとも互換性があると言われている。

われわれは、Amazonのセットトップボックスに何が含まれるかについて相応れない情報を聞いているが、同社がこれを使ってAmazon Instant VideoとAmazon MP3のストリーミングサービスを販売促進しようとしていることは確かだ。ゲーム機能は、ライバルプラットフォームに対する大きな優位性であり、AmazonはSteamや主要ゲームコンソールメーカーとのとの直接競合に直面するだろう。しかし、デバイスは未だにテスト段階なので、最終バージョンにどんな機能が入るのかは、その時を待つしかない。

Photo courtesy flickr user iannnnnn

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Amazonのゲーム用コントローラはブサイク

これは、XboxのコントローラとOnliveのコントローラの合の子みたいだ。しかし、醜い。

Dave Zatz氏が最近、Amazonが近く出すと言われるメディアストリーミングデバイスのゲーム用コントローラの写真をスクープした。どうやらこれは、そのSTBに同梱されるのではなく、別売らしいし、Kindle Fireでも使えるようだ。

写真でお分かりのように、このコントローラは大量のボタンの寄せ集めだ。ゲーム用だけでなく、メディア再生用やAndroidシステムを制御するためのボタンもある。

Amazonの当のSTBについて、まだ情報は非常に乏しい。多くの人が、NetflixやHulu Plusなどのサードパーティアプリケーションもサポートする、と推測している。もちろん、そのデバイスの主役はAmazonのInstant Videoだろうけど。

現時点では発売の日程も不明だ。でもこんなリークがあるところを見ると、いよいよ近いかな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


2000ドルもするゲーム用ラップトップRazer Bladeの2014年型出る, ディスプレイがすごい

Razerはこれまで、Bladeシリーズのラップトップをいくつか作ってきた。初期の機種には、17インチという大型画面で2800ドルというのもあった。2013年には14インチの薄型ラップトップを出したが、それもまたゲームのための強力な内臓を収めていて、すごかった。ペリフェラルもとくにキーボードとマウスがゲーマーの酷使に耐えるハイエンド機で、Razerのラップトップの人気を支えていた。

その2013年のBladeはレビューもおおむね好評だったが、スクリーンだけはネガティブだった。Appleのレティナディスプレイが、評価の基準を上げてしまっていた。

そこで、今年の新型Bladeだ。ご親切にもRazerは、評価機を本誌TechCrunchのオフィスに持参し、しかも、おまけとしてCEOまでついてきた。おかげで上のビデオでは、彼とのフィジカルなチャットを収録できた。これまでのBladeとの大きな違いは、画面が3200×1800画素であること。そしてタッチをサポートしている。昨年のBladeは1600×900画素で、人の脂っぽい手を受け付けなかった。

グラフィクスカードはNVIDIA GeForce GTX 870Mで、これは現時点で最強と言われる。新型Bladeの画面の描写力や反応は、なんというか、すごいの一言。電池寿命は約6時間だそうだ。

欠点と言えば…、昨年のより高くて2199ドルからだ。心臓または財布の弱い人向けではない。でもこんなコンピュータに需要が存在することを、これまでRazerは証明してきた

新型Bladeの予約は今日(米国時間3/12)から始まる。発売は来月だ。PC市場のボリュームゾーンは斜陽でも、周辺部には活気がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


EpicとMozillaが共同でUnreal Engine 4をWebにポート, Webゲームの高速化いよいよ本番

EpicとMozillaが今日(米国時間3/12)、Unreal Engine 4をWebにポートすると発表した

昨年のGame Developers ConferenceでMozillaは、Unreal Engine 3のポートを発表し、多くのトリプルAゲームの基盤になっているグラフィクスエンジンがブラウザ上でも動くことを見せつけた。それは多くのデベロッパにとって目覚まし時計が鳴る音になり、数年前までにはWebとブラウザには不可能だった高度なゲーム体験を、今やプラグインなしで提供できることを自覚させた。

それを可能にするMozilla側のツールが、JavaScriptを高速化したasm.jsと、C/C++のコードをasm.jsのコードにコンパイルする(==どのブラウザでも動くようにする)コンパイラEmscriptenだ。いずれももちろん、WebGLが必要である。Firefoxの今の安定バージョンはasm.jsをサポートしているので、コンパイル後のC++のコードをネイティブで動かす場合の1.5倍のスピードをブラウザ上で実現できる。

Mozillaの技術部長でWebGLを作ったVladimir Vukicevicによると、1年前のUnreal Engine 3のデモはまさに単なるデモだったが、今回のUnreal Engine 4でEpicは、Webをゲーム開発のためのメインのプラットホームにしてしまうエンジンとしてデベロッパたちに紹介するつもりだ。今のところは文字通りのデモがあるだけだが、もうすぐデベロッパが実際に利用できるようになる。

MozillaのCTOで技術担当SVPでもあるBrendan Eichは今日の声明の中で、“これからはWebのリンクをクリックしてすぐに遊べるゲームと、時間をかけてダウンロードしインストールしなければならないゲームが、見分けがつかないほどのほぼ同じ体験になる。Emscriptenを使ってCやC++をasm.jsへコンパイルすると、ブラウザ上にネイティブに近いスピードが実現するので、Webをそのほかのプラットホームと同格に遇することができる”。

以下は、EpicがGame Developers Conferenceで見せたデモのビデオだ(SoulとSwing Ninja):

【中略】

asm.jsで実際に商用開発を行っている企業の一つがTrendy Entertainmentで、そのゲーム事業部の名前はNomNom。NomNomが初めてデモしたWebベースのゲームMonster Madnessは、昨年12月にリリースされた。今では同ゲームのユーザの半数がWebバージョンをプレイしている。

Googleは、ハイエンドの3Dグラフィクスをブラウザに持ち込むための技術として、Native Clientを押している。Mozillaのasm.jsがJavaScriptであるのに対し、Googleはネイティブコードをブラウザ内で動かそうとする。でもこの技術は、ほかのブラウザがサポートしていないだけでなく、Chromeでもデフォルトではoffだ。

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Threes!で10125点を取ったよ!(本題は「中毒間違いなしのThrees!、Android版が登場」)

数独(Sudoku)のような数字組合せ形ゲームのThrees!がAndroidにやってきた。組み合わせてマスを消していくという意味ではBejeweled(あるいは最近の人にはCandy Crush Sagaの方が通りが良いかもしれない)のように感覚で遊ぶものだ。「それで?」と思う人もいるかもしれないが、そう思う人はきっとAndroidデバイスしか触ったことのない人だろう。iOS利用者の人はみんな、このThreesに夢中になっているのだ。

Threes!をリリースしているのは、やはり熱狂的ファンを持つPuzzlejuiceをリリースしているSirvo LLCだ(訳注:PuzzlejuiceはiOS版のみ)。イラストレーションはRidiculous Fishingを手がけたGreg Wohlwendが担当している。音楽はMass Effect 2を担当したのと同じ人物だ。こうした情報からも、このThreesの「血筋」をご理解いただけるのではないかと思う。ちなみにこのThreesは有料アプリケーションだ。面白いものでも無料でリリースされることの多い昨今では、少々珍しいことかもしれない。但し期間限定で3割ほど安い$1.99(205円)で提供されている。心配する方のために情報提供しておくと、一旦購入してしまえば、アイテムの購入等、アプリケーション内で何かを追加購入する必要はない。

参考のためというかなんというか、ちょっとぼくのスコアを貼っておこうと思う。

Top image by Bryce Durbin

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(翻訳:Maeda, H


ゲーム専用機: いよいよご臨終か?

数日前にSonyは、Playstation 4が600万台売れたと発表した。肩を並べるMicrosoftの次世代ゲーム機Xbox Oneは、ほぼ400万台に達しているようだ。ゲーム専用機の両横綱はどちらも昨年の11月の終り頃に発売され、クリスマス年末商戦を競った。両社はどちらも、全世界および合衆国のような主要市場におけるゲーム機やゲームの売上で、トップを名乗るべく鎬(しのぎ)を削っている。

そして今のところは、PS4が首位、XB1は二位のようだ。

しかしどちらも、その売上台数は、前世代機に比べて見劣りがする。ゲーム専用機市場(コンソール(console)市場)は大幅に縮小しており、ゲーム制作企業やゲームのデベロッパが受けているダメージは大きい。とりわけ、つねに複数のプラットホームに張っている大手にとっては、市場全体の動向が業績を左右する。

ゲーム機メーカーは昔のように嬉々としてデータを発表しなくなったから、最近の次世代機の売上については明確な数字が得られにくい。でも、最近の彼らのこの寡黙が、実は何よりも雄弁だ。ここでは調査会社NPDの業界データをもとに、北米地区における売上の動向を探ってみよう。

まず、下の表は、NPDの公式データによる主要ゲーム機の2007年1月の売上台数(北米地区)だ。それは、2006年のホリデイシーズンの直後である:

Wii: 436,000
360: 294,000
PS3: 244,000
PS2: 299,000
NDS: 239,000
PSP: 211,000
GBA: 179,000
GC: 34,000

これらの数字の合計は、200万弱となる。

さて今度は、こちらはNPDの推計データになってしまうが、2014年1月の売上台数だ:

PS4: 271,000
XB1: 141,000
3DS: ~97,000
PS3: ~53,500
Wii U: ~49,000
360: ~48,500
Vita: ~17,000

これらの数字の合計は70万弱となる。この、200万対~70万という数字は、市場の大きな縮小を物語っている。~70万は最大で70万という意味だが、今後多少上方修正されたとしても、落差の大きさは解消しないだろう。

極端に悲惨なのはWiiだが、でも全体的に市場は縮小している。 Xboxも、Oneは前世代機360の半分に満たない。しかも2007年では前世代機PS2が、今年の現世代機PS4よりもたくさん売れているのだ。

別の情報によると、2014年1月の、ゲーム機とゲームを合わせた売上は前年同期比で1%ダウン、とされている。2012年年末には目立った新製品の発売はなく、逆に2013年年末は二大旗艦機の新型機が出たのだから、それで1%ダウンはあまりにも寂しい。つまり、市場回復のきざしはなかった、ということだ。

[pullquote]PS4とXB1は、主要ゲーム機としては初めて、最新ではない技術を使っている。[/pullquote]

たしかにPS4はこの時期、本国市場では未発売だったが、しかし日本での出だしもあまり芳しくない。日本の市場調査会社Media Createによると、PS4の発売第二週の売上台数は65685で、PS Vitaの72479やWii Uの130653に比べて低い。

本国で派手に新発売されたPS4も、市場に弾みをつけることはできなかった。

人気上位のゲーム機は、世代をあらためるたびに、ゲームの開発費用が高騰していく。しかしゲーム機本体の売上台数が伸びないのなら(ゲームも売れないから)、その費用を回収するすべがない。

これまで、好評のBioshock Infiniteを400万も売ったIrrational Gamesがついに白旗を掲げた。これに限らず、著名ゲームスタジオの近年の敗退歴は、死屍累々というありさまだ(NeoGAFのフォーラムより)。

今後、新世代ゲーム機PS4やXB1の売上がどうなるか、それを予言するのは早すぎるとはいえ、市場の縮退という事実はもはや覆い隠せない。

新世代機の売上が伸びないだけでなく、これまで見られた、旧世代機が売上のロングテールを支える、という現象もない。つまり、PS3/360/Wiiの落ち込みは、往時におけるPS2/GCの落ち込みよりも、びっくりするほど急峻なのだ。旧世代機が長くたくさん売れるという傾向がなくなり、むしろ消費者離れの傾向が顕著だ。

ゲーム専用機の市場の斜陽化、その原因は何だろう? まず挙げられるのは、消費者のゲームプレイの多くがモバイルデバイスに移行したこと。さらに2007年以降は、ゲーム以外のモバイルアプリやソーシャルネットワーキングがメインストリームになり、消費者の余暇時間を大きく奪った。またモバイルのカジュアルゲームにAngry BirdsやCandy Crushなどの大ヒットが現れ、さらにモバイルのメッセージングが大人気となり、消費者の余暇時間を填め尽くした。

デバイスのリフレッシュでも、ゲーム専用機は遅れを取るようになった。モバイルデバイスはふつう、1年でピカピカ新製品のハードウェアへとアップグレードされる。また、別の方向では、きわめてハイエンドなPCにゲーマーたちを奪われる。グラフィクスの性能やフレームレートなどでは、それらの最高クラスのPCの方がゲーム機よりも上で、したがってゲーム体験の内容も濃い。

[pullquote]カジュアルはモバイルへ行き、高度なゲームファンは見栄えの良いPCへ行く。伝統的なゲーム専用機は、左右両側から押しつぶされる。[/pullquote]

私にNPDのリークデータの存在を教えてくれたベテランのゲームデベロッパは、この業界に10年以上いる人物だが、彼はこう言う: “PS4/XB1は、史上初の、古い世代の技術を使っているゲーム機だ。今なら、2年前に出たGPUですら、これらのゲーム専用機が使っているものより良い。最新の低価格GPU、150ドルクラスのでも、PS4/XB1よりは良い。今のいちばんハイエンドのGPUなら、これらのゲーム機の3倍のパフォーマンスがある。しかもそれらのGPUは新世代の最初の製品だから、これからはいよいよ、前代未聞、驚異的なゲームグラフィクスの時代が来る”。

“つまり、カジュアルはモバイルへ行き、高度なゲームファンは見栄えの良いPCへ行く。伝統的なゲーム専用機は、左右両側から押しつぶされる”。

ゲーム専用機の、もう一つの困った問題は、市場の衰退に伴ってゲームタイトルの選択肢の幅がますます細っていることだ。小さなニッチのゲーム、きわめて多様なミッドサイズのゲーム、そしてトリプルAクラスの超大作、といった幅広い品揃えは、もはや過去のものだ。

業界は少数の超大作だけに注力することによって、開発費用の高騰を埋め合わせようとしているが、それだけの大きな開発費を出せる企業はとても少ないので、そういう大作ゲームも選択肢の幅が先細っている。今では一社が一年にビッグタイトル二作、しかも多くは、過去のヒット作の続編で新味がない。

ゲームの選択肢が痩せ細ると、ゲーム機を買う動機が希薄になる。ほんの一握りしか新作ゲームのない機種を400~500ドル出して買うのは、よほどのマニアだけだ。それはとうてい、持続可能な市場とは言えない。

ここに、初代ファミコン(1983発売)からPS3/Wii(2006発売)までの、上位10機種の累積売上データがある。これを見ると、現世代機は、横ばいの維持すらすでに手の届かない目標であることが分かる。たとえばWiiは1億台あまり売れ、360とPS3はそれぞれ8000万近く売れている。三者トータルで2億6000万だ。

2014年はこれまででWii Uが600万、XB1が~400万、PS4が600万だから、合計で1600万、2億6000万に達するにはあと2億4400万だ(今のペースであと何年かかるか?)。しかも開発費の高騰を考慮に入れると、横ばいではなく累計売上台数は、前世代機よりも相当多くなければならない。

しかしSonyの北米のメインのスタジオであるSony Santa Monicaは、最近大幅な人員削減を行い(1/4をカット、といわれる)、これまで開発中だった大作のPS4タイトルを中止したらしい。

このように、Sonyは大鉈をふるって自己の身を削っている。

合衆国のプレステ事業を20年あまり担当したJack Trettonが、つい先週辞めた。

さきほどのデベロッパは、こう解説する: “そのプラットホームのオーナーがプロジェクトをキャンセルして、しかも開発要員をレイオフしたってことは、そろそろあぶない、ということさ”。

今、ゲーム専用機に投げかけられている大きな質問は: 現世代における市場縮退という現象は克服可能なのか?それともゲーム専用機という製品カテゴリそのものの終焉を意味しているのか?だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


モバイルアプリが1000万ダウンロードされたTwitch, この機に乗じモバイルSDKをリリース

ゲームの対戦をライブでストリーミングするTwitchが今日(米国時間3/5)、iOSとAndroid合わせてアプリのダウンロード数が1000万に達したことと、モバイルのゲームでもストリーミングできるための、モバイルSDKのリリースを発表した。

Twitchは本来、League of LegendsやStarCraft 2といったデスクトップゲームのトーナメントをブロードキャストして何十万ものオーディエンスがライブでそれを視る、というものだが、今日モバイルSDKが発表されたことによってモバイルゲームでもブロードキャストできることになる。問題は“視聴率”だが、同社はオーディエンスは必ずいると確信している。

Twitchはまた、PlayStation 4とXbox Oneでもサポートされることになった。

モバイルSDKによってモバイルのゲームの対戦を‘撮影’してライブでブロードキャストし、Twitchでおなじみのチャット機能もオーディエンスに提供できる。

Twitchはデスクトップ上のトリプルAゲームで対戦のストリーミングが人気なら、同じくモバイルでも人気になるはずだ、と賭けている。つまり誰かがぼくの下手くそなFlappy Birdを負かせるなら、その負け試合をぼくも見られるようになるのだ。

モバイル上の視聴アプリの1000万ダウンロードと、モバイルSDKの発表は関連している、と同社は認める。つまりゲームのライブストリーミングはモバイルでも人気がある、ということだ。多様なオーディエンスが増加中だから、eスポーツにとっても十分脅威になる。TwitchほどめジャーでないMLGのMLG.tvも、ゲームのストリーミングでファンを集めている。

同社の発表によると、ビューワ(視聴者)の数は月間4500万に達している。“視るものとしてのゲーム”は、昔は仮説、今は現実だ。デスクトップよりも単純なモバイルゲームについても、やがてそれが現実になるのだろう。

画像: FLICKR/CHRIS YUNKER; CC BY 2.0のライセンスによる(画像はトリミングした)。

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Amazonは全メディアコンテンツ、アプリ、ゲーム等をテレビやホームシアターに流し込むSTBを3月に発売?

Re/Codeの記事によると、Amazonは3月にテレビ用のセットトップボックスをローンチするらしい。つまり、この、eコマースとデジタルメディアの巨人が今実際に、ストリーミングTV製品の開発に勤しんでいるというのだ。しかもそれは、昨年のホリデイシーズンに出ると噂された製品の発売時期が延ばされたもの、ということらしい。

そのAmazonのストリーミングボックスは、同社のデジタルメディアのコンテンツをテレビで視るための製品だ。まずAmazon Instant Videoのタイトルがあるし、合衆国のAmazon Primeの会員に無料で提供されるコンテンツもある。音楽のカタログも膨大だから、ひまだった(かもしれない)ホームシアターの稼働率を上げるには恰好だ。

Re/Codeの記事は、AmazonのそのガジェットがAndroidデバイスだ、と言っている。ただしKindle Fireのときと同じく、独自にフォークしたAndroidが搭載される。そのセットトップボックスがゲーム機にもなるのか、その辺ははっきりしないが、でも本誌の情報筋が前に漏らしたところによると、確かにそいつはゲームもサポートする。また、最近、別の業界筋から聞いたところによると、昨年暮のショッピングシーズンを逃したにもかかわらず、ゲーム機能はある、ということだ。

Amazonがストリーミングのためのメディア製品を消費者に提供するのは、至極当然だ。しかもそれがAndroidでAmazon Appstoreから何でもインストールできるとなれば、アプリのオープンなライブラリの整備が遅れていた一部の競合他社は一気に追い抜かれてしまうだろう。問題は料金だが、Amazon Primeの会費が20~40ドル値上げされるという噂が本当なら、このハードウェアとコンテンツの完全無料化が、すでに織り込み済みなのかもしれない。

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SonyのPS4, 日本市場抜きでも売れ行き大好調–同社自身の目標を超える

SonyのPlayStation 4が北米で発売されたのは3か月前のホリデイシーズンで、西ヨーロッパでは昨年の11月29日だった。同社の国内市場である日本はまだだが、それでもなお、このゲーム機の売れ行きは好調だ。

ロイター通信の今日の記事によると、2月8日現在の売上台数が530万で、すでにSony自身による3月末の目標500万を超えている。

その前日のSonyのツイートでは、PS4が1月の合衆国ではベストセラーとなり、11月22日にローンチしたMicrosoftのXbox Oneに勝った。ただしMicrosoftは、ゲームの売上ではトップだと主張している

Microsoftは、NPDの発表値では12月はうちがトップだ、とも言っている。2013年全体では、通称XbOnesの売上300万に対してPS$は420万だ(そのうち210万は最初の2週間で売れた)。

今日のデータから判断すると、SonyのPS4は主要市場の一つがまだ抜けているにもかかわらず、出だしのリードを依然として維持している。

日本での発売は2月22日で、東京のSonyビルで行われる立ち上げイベントはライブでストリーミングされる。MicrosoftはXbox Oneの日本での発売について、2014年のいつか、としか言ってない。

先月、ゲーム機における日本の巨大ライバルNintendoは、そのコントローラ/コンソールコンボWii Uの売上が目標に達しなかったと報じられた。同社は、強敵PS4や、カジュアルゲームのスマートフォンとの戦いに勝てず、売上予測を当初の70%に下げざるをえなくなった。

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ポケモン、7万人の祭典(?)をライブフィード中

インターネット上には理解を超えたもの、あるいは理解を拒むものも多く存在する。

各種ゲーム(スポーツゲーム等)などのライブストリーミングを手がけるTwitchが7万人による同時プレイを行い、そしてその様子を世界中に向けて配信している。ゲームコマンドをチャットインタフェースから入力可能としており、それによりゲームが動作するようになっている。プレイの様子はどんなものかといえば、大勢の人がLEFT、RIGHTなどなどと叫びまくり、結局主人公はひたすら右往左往するというケースが多いようだ。

そんなことは想定済みのことなのだろう。

インターネットの世界というのは奇妙なものだ。しかし奇妙さ自体が面白かったり、あるいはそこから何か新しいものが生まれたりする。いろいろ考えず、「右だっつってんだろ、おら」などと叫びながら、「楽しむ」ことが大事なのだ。


IMAGE BY FLICKR USER ALIISDAIR UNDER CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN CROPPED)

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(翻訳:Maeda, H


AppleおよびGoogle、「Flappy」の名前が入ったゲームの登録を停止中

Flappy Bird現象はまだ沈静化していない。オリジナル作者であるDong Nguyenは、ゲームの人気が出すぎてとても対処できないとして、App Storeから既に削除している。しかしApp Storeチャートの上位には、多くのFlappy Birdクローンの名前が見える。いずれも、オリジナルの苛つかせられながらも、中毒状態になってしまうようなところを再現したものとなっている。

しかし、数多くのクローンによるこうした騒動も、ついに終わりを迎えようとしつつあるようだ。AppleおよびGoogleは、タイトルに「flappy」が付されたアプリケーションの登録を拒否するようになってきているようなのだ。

バンクーバーにてMind Juice Mediaのゲームデザイナーを務めるKen Carpenterによると、登録申請を行った「Flappy Dragon」という名前のゲームが登録を拒否されたのだそうだ。「他のアプリケーションの名前を“利用している”」というのが拒否の理由だったそうだ。

AppleのReview Gudelineに反していると指摘されたのだとのこと。内容を(原文のまま)掲載しておく。

Reasons:
22.2: Apps that contain false, fraudulent or misleading representations will be rejected

22.2
We found that your app, and/or its metadata, contains content that could be misleading to users, which is not in compliance with the App Store Review Guidelines.We found your app name attempts to leverage a popular app.

ここで指摘されている「他の名の知れたアプリケーション」(popular app)とは、もちろんFlappy Birdのことだ。但し、Appleの論拠とする条項は、既に存在しないアプリケーションについても適用されるものだろうか。

ポリシー変更により影響を受けた開発者は、もちろんCarpenterだけではない。Kuyi Mobileのツイートによると、複数の開発者が「Flappy」なゲームを登録しようとしてリジェクトされているのだとのこと。

しかし、Carpenterも言うように「Flappy Bee」、「Flappy Plane」、「Flappy Super Hero」、「Flappy Flyer」、あるいはさらにミックスした「Flappy Bird Flyer」などといったゲームが既に登録されている。また、「Flappy」の名前こそないものの、やはりFlappy Birdのクローンである「Splashy Fish」や「Ironpants」などが1位および2位につけてもいる。あるいは「Flappy」で「はじまらないだけ」の「City Bird – Flappy Flyer」は3位、そして「Fly Birdie – Flappy Bird Flyer」が7位となっている。

App StoreはすっかりFlappy Birdクローンに占拠され、そしてどうやらそれを歓迎している利用者もかなりの数に上るということらしい。

しかしもう充分だとも言えるのかもしれない。Appleとしても、こうした傾向を手放しで歓迎することはできないようだ。多数のクローンが登場することは、利用者を混乱させることにもつながる。Flappy Birdを巡る騒ぎは、普段ならスマートフォンのゲームチャートなどに興味を持たないような人々の関心もひきつけるに至った。そのような人がApp Storeにやってきて、そしてFlappy Birdを探し、ただ混乱してしまうという自体も起こっている様子。

但し、この状況に終止符を打とうとするAppleの行動は遅きに失したのかもしれない。「Flappy Birds」の名前を今後禁止するというやり方は、単に不公平感を持たせるだけになってしまう可能性もある。既に数多くの「Flappyなんとか」がApp Storeの、上位ランクに存在するからだ。不公平感をもたせずに事態を収拾したいということであれば、既に登録されているものについても、名前の変更を指示すべきだという意見もある(Update:どうやらそうした動きもあるようだ。次のようなツイートも投稿されていた)。

Googleも「Flappy」をリジェクト中

「Flappy Birdクローン」の存在を整理しようとすることについて、GoogleもAppleと同じ考えを持っているようだ。Kuyi MobileおよびHappy Mage Gamesが「Flappy」をタイトルに含んだゲームの登録をリジェクトされたと報告している。

Carpenterも「Google Playでも登録を拒否されたんだ」と述べている

最初は「Flappy Birdなき今、最高のflappingゲームだ」という説明を書いたのでリジェクトされたのかと思った。最初は普通に登録されて、しばらくの間はストア内で検索できたりしていたからね」とのこと。

しかし登録後しばらくしてGoogleはこのゲームの検索ができないようにした。それでもURLがわかっていればダウンロードできていたのだが、それもできなくなった。24時間後、登録停止を行った旨のメールが届いた。「こうした場合、まず警告がやってくることになっているはずなんだけど、こなかったんだ。なのでスパムフォルダーを何度も見なおしてみたよ。結局、何の事前通告もなく登録を削除されたということらしい」とCarpenterは言っている。「スパム条項に反していると言われたんだけど、具体的に何がどう違反しているのかは教えてもらっていないんだ」ということらしい。

説明文中でも「Flappy Bird」の名前を使わないようにして、ゲームの再登録も行ってみたとのこと。登録できたように見えたが、やはりしばらくすると消されてしまったのだそうだ。

AppleとGoogleにはこの件について問い合わせを行っているところだ。しかし週末でもあるので(またAppleはこうしたポリシーについての質問には回答しないことにしている様子)、返事があるにしてもしばらく時間はかかりそうだ。

Hat tip: Ouriel Ohayon; Image credit: Flappy tee, tweeted by @kunaalarya; Note: Post updated with additional comments from Carpenter after publication.

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(翻訳:Maeda, H


Flappy Bird + Snapchat? ゲームをクリアしないと見ることのできないメッセージを送るAmazing Cupid

自分がティーンエイジャーで、ちょっと嫌な相手から好意を持たれた(持たれてしまった)と考えてみよう。飼い主に気に入られようと必死になっている子犬のように、あなたの周りから離れなくなる。こんなときはどうすれば良いのだろう。もしサディスティックな感情を持っているのなら、お断りのメッセージをAmazing Cupidを通じて送るのが良いかもしれない。

Amazing CupidはFlappy Bird風のゲームで、送られたメッセージを見るには、送信者の設定した時間内に、やはり送信者の設定したスコアをクリアする必要がある。クリアできない場合は、送られたメッセージは永遠に失われることとなるのだ。

Flappy Bird類似のゲームは数多くリリースされている(実のところ、Flappy Bird作者のDong Nguyenがゲームをアプリケーションストアから削除してから、iOSアプリケーションチャートで首位になるものも登場している)。しかし、このAmazing Cupidを制作したTouchTenのCEOであるAnton Soeharyoは、勝手に真似をすることを潔とせず、Nguyenにゲーム部分でFlappy Birdと類似のものを制作する許可を得ているのだとのこと。メールでの問い合わせに対して、Nguyenもこの事実を確認している。

Amazing Cupidは現在Google Playストアでのみ公開中だが、iOS版も既にApp Storeに登録申請済みであり、TouchTen(こちらはインドネシアで活動している)によると、バレンタインデーまでには公開されるのではないかとのことだ。

このAmazing Cupidはマネタイズを目的とするものではなく、広告もTouchTenがリリースしている他アプリケーションのものに限っているのだとのこと。Amazin Cupidを通じてメッセージング関連アプリケーションの可能性を探りたい考えなのだそうだ。このAmazing Cupidの人気が出るのなら、メッセージング関連アプリケーションのリリースを検討していこうと考えているようだ。ちなみにこのTouchTenはCyberAgent Venturesの出資をうけて、モバイルゲームの開発を行っている。

ゲームは確かにFlappy Birdに似ているが、主役は鳥ではなく、青い髪をしたキューピッドだ。ゲームの目的は、無限に続くローマ建築風の柱にぶつからずにキューピッドを飛ばし続けることだ。失敗すると「そんなことでは恋など成就するわけもないね」(No wonder you’re alone)だとか「一緒にいるのが君であることにイライラしてきたよ」(Why am I grumpy? You are my only friend)などといった罵詈雑言を投げつけられることとなる。基準点をクリアすれば、ようやく隠されたメッセージを見ることができるようになる。

尚、Amazing Cupidでは、メッセージのやり取りに使うのではなく、純粋にゲームを楽しむこともできる(友達がいない人のための機能だろうか)。ゲームの難しさを楽しむ(そして中毒化する)ために、「ノーマル」、「難しい」、そして「超絶」(impossibro)といったレベルを用意するなど、Flappy Birdにはない工夫もこらしている。

なかなか面白いが、かなりイジワルな存在でもある。

「ちょっとした実験的な意味合いもあるのです」とSoeharyoは言っている。Snapchatを使って、内輪受けの写真などをやりとりすることが流行っているのを見て、自動消滅型の仕組みを使ってなにか面白いことはできないかと考えたのだという。「Snapchatはかなりストレートなものですね。メッセージを送って、それが自動的に消え去るというものです。そこにある種のゲーミフィケーションの仕組みを導入できないものかと考えてみたのです」とのこと。

Amazing Cupidにおけるメッセージング+ゲームの仕組みが流行るようであれば、この仕組を企業やセレブのマーケティングツールとして使えるのではないかとも考えているようだ。最初にメッセージを見た人に特別なプレゼントをあげるとか、あるいはプロモーションコード自体をメッセージにしておくという使い方も考えられる。

ところでSoeharyoは、いつかNguyenに会いたいとも語っている。Flappy Birdの作者であるNguyenは、Twitter上でFlappy Birdがあまりに広まったことにより、周りが騒々しくなりすぎたと言っていた。Flappy Birdが嫌いになったというようなこともツイートしていた。

「急激な変化で途方に暮れてしまったということなのでしょう」とSoeharyoはDongを思いやっている。「会ったことは無いのですが、メールでのやり取りはとてもフレンドリーな様子でした。とても良い人物なのだという印象を受けましたよ」とのこと。「ジャカルタに来るようなことも言っていました。その機会にはぜひとも会ってみたいですね。もちろん無理を言うつもりはありません。でも機会があるのなら、何か一緒にやってみたい気持ちを持っています」とのことだ。

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(翻訳:Maeda, H