この前2020年にSonosは、特許権侵害でGoogleを訴えた。そして今日(米国時間8/13)、このストリーミングスピーカーの企業は、権利の侵害などを調査する米国国際貿易委員会(U.S. International Trade Commission, USITC)で初期の勝利を勝ち取った。ITCの主席行政法判事Charles Bullock氏が記した予備裁定は、Googleが5つの特許を侵害した、と認めている。
Sonosの法務部長、Eddie Lazarus氏は、本誌TechCrunch宛の声明で次のように述べている: 「本日行政法判事は、Sonosが主張する5件の特許をすべて有効と認め、Googleがそのすべてを侵害していることを認めた。ITCがSonosの、特許を伴う発明に対するGoogleのあからさまな侵害を認めたことは欣快である。この決定は、私どものポートフォリオの強さと幅広さを再確認するものであり、私たちのイノベーションをビッグテックの独占による不正利用から守ろうとする、私共の長期的な営みにおける、将来性のあるマイルストーンになるものである」。
しかしこの事実認定はまだ極めて初期的であり、両社間の紛争はまだ長く続くものと思われる。Sonosの訴えは、Google自身のストリーミングスピーカーの製品系列に由来している。Googleは独自のHomeスピーカーでおよそ4年半ほど前に、Sonosが長年支配していたカテゴリーに参入した。この製品系列は今やNestの商標のもとに数種類の製品を擁している。
最初の告訴の時点でSonosのCEO、Patrick Spence氏はこう声明していた: 「Googleは露骨かつ意図的に弊社の特許技術をコピーしてきた。過去数年間にわたって私どもが繰り返した多くの努力にもかかわらず、Googleは私達と、両社に利益のあるソリューションで共働する意思をまったく示さなかった。私たちに残された手段は、訴訟だけとなった」。
こういうHome的な製品では、Googleの主な競合相手はAmazonだが、SonosはそのAmazonとも同様の問題を当時から抱えていた。しかし同社は、その時間とお金とリソースをGoogleとの抗争に割くことを選んだ。
Sonosが究極的に望んでいるのは、ITCを利用して、これらのスマートスピーカーと共に、ChromecastやPixelなど、そのほかのGoogleのハードウェアの輸入をブロックすることだ。それが実現すれば、Googleのハードウェア事業に対する大打撃になるだろう。しかし最終裁定は早くても12月13日であり、さらに輸入の禁止が有効になるのはそれから60日後だ。
一方、GoogleのスポークスパーソンJosé Castañeda氏は声明でこう述べている: 「弊社はSonosの技術を使っておりませんし、競争はあくまでも私共の製品の質と、私たちのアイデアの価値によって行っております。弊社は今回の予備裁定に同意いたしませんし、今後の検討過程において私たちの正当性の主張を続けます」。
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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: Google
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