アナリスト曰く、今年のGoogle I/Oにおける目玉はハイレゾNexus 7。Android OS搭載のノートPCも登場間近?!

Googleの開発者向けイベントであるI/Oカンファレンスは、いよいよ来週サンフランシスコで開催される。新しいハードウェアが発表されるのは間違いないとみられている。これまでにもさまざまな予想を的中させてきたKGI SecuritiesのMingchi Kuoは(via 9to5Google)、今回の目玉のひとつがNexus 7タブレットのアップデートであると予測している。7インチディスプレイ上で解像度が1920 x 1200となり、500万画素のカメラを搭載して、外見を少々変更するという話だ。価格は現行版と同じ199ドルだろうとのこと。

Asus製タブレットは新しいQualcomm Snapdragon 800プロセッサーを搭載して、「narrow bezel」化し、ピクセル密度は323(iPhone 5とほぼ同じ)で、物理的なサイズはAppleのiPad miniと同等ないし、一層小さなものとなる。これが真実であれば、ハンドヘルドタイプで、レティナクオリティの画面を搭載して、価格はAppleの329ドルからという価格設定を大幅に下回ることになる。

さらにKuoによればNexus 4で採用されたワイヤレス充電の機能も搭載されそうだ。GoogleはQi方式無線充電方式を採用しており、いろいろと普及した充電器が利用できる。Nexus 7も当然この方式を踏襲するだろうとのことだ。

ちなみにKuoはI/Oカンファレンス以降のことについても言及している。たとえば、3、4ヵ月のうちにおそらくSamsungからAndroidベースのノートパソコンが出てくるだろうという件についても触れている。これについてはIntelのエグゼクティブも先月9to5Googleにて触れていた。Kuo曰くAndroidの時期ビッグリリースとなるバージョン5の発表時期の問題から、Android版ノートがI/Oでリリースされることはないだろうと述べている。

読者の中には、Androidベースのノートパソコンという話になると、少々困惑してしまう人もいるかもしれない。Googleはすでにデスクトップ系にもChrome OSの適用範囲を広げようとしている。そしてChrome OSはタブレットにも搭載されると噂されている。Androidベースのノートを企画しながら、Chrome OSの利用範囲を広げていこうとするのは矛盾した振る舞いに見えるかもしれない。ただこれは、長い目でみてリスクヘッジを行なっているということにもなるのだろう。Googleはこれまでにも、種々の可能性を考慮して多様な方向性を維持して、最終的に廃棄されることになるプロジェクトに投資を行なってきている。

まだ続きがある。KuoによればGoogleは依然としてApple TVに対向するためのGoogle TVの企画を進めているのだとのこと。忘れ去られたNexus Qを高機能にして再出発を果たさせようとしているのかもしれない。またGoogleのウェアラブルコンピューターとして、Glassに続いてGoogle Watch(腕時計)も出てくるのではないかと、Kuoは述べている。但し、これは少なくとも来年初頭まではマスプロダクトとして登場してくることはないだろうとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Salesforce、ウェブクリッピング機能を提供するClipboardを1200万ドルで買収。サービスは6月末に停止予定

「買収に伴うサービス終了」の「当たり日」というのがあるのだろうか。Yahoo!からはMileWiseおよびGoPollGoを買収するという発表があった。いずれも、サービスは停止することになるのだそうだ。そして今度はClipboardも買収されてサービスを停止するとアナウンスした。Clipboardというのはブックマークレット経由でウェブページのクリッピングを行うサービスで、以前TechCrunchでも記事(英文)を掲載している。

(訳注:本記事訳者は当初Snip.itを使っていてこちらがYahooに買収されてサービス停止。そして乗り換えたclipboardもサービス停止で、少々困っています)。

Clipboardの利用者には、Salesforceに買収されることとなり、1ヵ月ほどでサービスを停止する旨のメールが届いているはずだ。

[情報開示:TechCrunchのファウンダーであるMichael Arringtonが率いるベンチャーキャピタルのCrunchFundはClipboardに出資していた。ArringtonおよびCrunchFundに関連する人物から、今回の買収についての情報が予めもたらされるということはなかった。念のため記しておく]

買収の条件などはまだ明らかにされていないが、千万ドル単位であるとの噂が聞こえてきている(UPDATE:かなり信頼性の高い情報筋から得た情報によると、買収価格は1200万ドルであるとのことだ)。ClipboardはこれまでにAndreessen Horowitz、Index Ventures、CrunchFund、SV Angel、Betaworks、DFJ、First Roundなどから250万ドルの資金を調達している。

Clipboardはなかなか便利なサービスだ。否、すでに過去形で語っておくべきなのかもしれない。Pinterest、Snip.it等、さまざまなウェブクリッピング系サービスと同様に2010年から2011年にかけての時期に登場してきた。閲覧しているウェブから気になった部分を切り抜いて(クリップ)、自分で指定したジャンル毎にしまっておいて後に見直すことができるようになっていた。またクリッピングした情報にはコメントをつけたり、あるいは共有することもできるようになっていた。PinterestやEvernoteなどの大人気サービスと類似のサービスを提供していたとも言えるわけだが、そこに埋没してしまうのではなく、多くの利用者を集めて成長していた。

買収前の発表によると、利用者は10万人に達しており、月間成長率は40%程度であったようだ。2011年10月にプライベートベータとしてサービスを開始して以来、2012年1月には登録クリップ数が170万を超えたとアナウンスしていた。

Clipboardは教育分野への展開も考えていたようで、年初には教育系テック企業であるScientiaから戦略投資の提供も受けていた。いろいろと展開の可能性もあったわけだが、今回の買収により、2013年6月30日をもってサービス本体を停止することになった。もちろん教育分野への進出という案もなくなってしまったことになる。

送られてきたメールにはClipboardチームの今後について触れられていない。しかしFAQページにはいろいろと詳細が記されている。すなわちCEOのGary FlakeはSalesforceのエンジニアリング部門VPとなり、デザインおよびエンジニアリングチームの多くはSalesforceのシアトルオフィスにて、Gary Flakeとともに作業を続けるのだそうだ。

サービス停止となる6月末までの間、エクスポートツールを使って、データを抽出することができるようになっている。6月30日を迎えれば収集したデータは昇天することとなる(削除される)。

利用者に送られたメールを掲載しておこう(英文):

Hi [user],

We have some bittersweet news. We are extremely happy to announce that salesforce.com has signed an agreement to acquire Clipboard, allowing us to pursue our mission of saving and sharing the Web on a much larger scale. But at the same time we’re also sad to see this stage of our adventure come to an end, especially since it means that our relationship with you, our users, will irreversibly change. The Clipboard service at clipboard.com will be discontinued on June 30, 2013.

But we have your backs. If you want it, all of your data will be preserved into a personal archive from which you can view your clips and boards offline. And if you want your clips destroyed, we can handle that as well. All of the details for what comes next are in the FAQ and some more personal reflections are on our blog.

In nearly two years, 140,000 of you created nearly 3 million clips while over a million of you interacted with them. Thank you for joining us on this journey. We will dearly miss seeing all of you on Clipboard, but we hope you’ll support us in the next leg of our journey.

Best,
The Clipboard Team

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(翻訳:Maeda, H)


Twitterがビッグデータ高速処理を提供するUbaloを買収–ツイートの巨大集積を料理か

わずか数週間前に音楽チャートのアプリWe Are HuntedがTwitterによる買収を発表したばかりだが、まだTwitterの買い物は終わっていないようだ。今朝(米国時間5/9)は、UbaloのCEO Jacob MattinglyとCTO Ian Downesがブログの記事で、これまでの2年間、大規模な計算処理をサービスとして提供していた同社をTwitterが買収することで合意した、と発表した。Ubaloのチームの4人も、Twitterの社員になる。

Ubaloを知らなかった人も、恥じ入る必要はない。2011年にローンチしてHarrison Metal Capitalから資金を得た同社は、その非常に漠然としたランディングページで、“生まれて間もない数値コンピューティングスタートアップ”という人を煙に巻くような自己紹介を述べている。その‘数値コンピューティング’というビジョンはこのところやや変わってきたようで、今の同社は、ユーザが自分のコードを大きな計算機環境で簡単に動かせる、というサービスを主に提供している。彼らが述べる同社のミッションとは、“コンピュータと環境とメッセージングの詳細を隠して、ユーザが統合化やスケーリングなどで悩まないようにし、自分たちの分析や処理のために必要なコードだけを書けばよい、という状態を提供する”ことだ。

UbaloはTwitterのデータも過去に扱ったことがある。たとえば、ツイートを集めて話題(トピック)別に仕分けをする という処理をしたことがある。その所要時間は、どれくらいだったでしょうか? 21秒強でした。25000件のツイートの、それらが表している感情を分析する処理の場合は、約19秒を要した。

この買収についてTwitter自身は例によって何も言わないのだが、Ubaloは両者の交渉過程について、次のように述べている:

Twitterのインフラを担当している連中と会ったとき、同社には優秀な人材と活力とやりがいのある課題と明るい未来があることをわれわれは理解した。このような人たちと一緒に仕事をするのは、とてもすばらしいことだ、自分たちの技能もここなら最大限に活かせる、と瞬時にして感じた。

MattinglyやDownesがTwitterの技術チームに参加すれば、その世界的に大人気のサービスのインフラがなお一層磨かれることは確実だと思うが、かんじんの買収については、まだ詳しい情報が何も入ってこないのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Glassのウィンク機能は本当だった

Google Glassにはウィンクで写真を撮る機能があるという噂が出回っているカーネルソースコード奥深いところにその機能存在することを開発者らが発見したが、殆どのGoogle Glassユーザーにとってこの機能は表に出ていない。

しかし、TechCrunchは複数の筋(当然匿名を希望)が、このウィンク機能は本物であり、初期のデベロッパー版Google Glassを渡された少数のエンジニアが利用していることを確認した。言い換えれば、Glassの第2版デバイスに向けて開発している人々は、この機能には関与していないことになる。

実際、ある筋によるとGoogleがある場所にやってきてソフトウェアのアップデート版を物理的にインストールして設定画面にあるこの機能をアンロックしたという。デベロッパーは既にウィンク機能を利用したアプリケーションを作っているが、GoogleがOSレベルでコマンドを提供することも考えられる。

しくみはこんな感じだ。Google Glassを着用中いつでも、長めのウィンク(Arrested DevelopmentでLucille Bluthが何度もやったように)をすればすぐに撮影できる。

もう1つの情報源によると、実はGlassは利用者のウィンクを認識するよう学習するという。つまり、利用者独自の「ウィンク」をGlassが認識するようツールを較正することができる。意図をもった、命令を与えるまだはきの長さを学習しないと、Glassはまばたきするたびにシャッターを切ってしまう。当然だ。

複数の筋によると、ウィンク機能はGoogleが適正なバージョンのソフトウェアにアップデートすると、設定のオプションとして利用できるようになるという。これはカーネルでも確認できる。コードには”ENABLED”と”DISABLEDのオプションの他、上に書かれた「較正」に関する情報も見られる。

センサー

GoogleはGoogle Glassに使われているセンサーの種類や正確な数を明らかにしていないが、大方は、ヘッドセットの内側部分に赤外線センサーがあり、内部には近接センターが埋め込まれていると信じている。近接センサーはデバイスの「ウェイク」と「スリープ」状態を扱うためにあるとGoogleの公式声明に書かれている。

スマートフォンと同じく、Google Glassは外している時にはスリープして受信を止め画面を消す(カメラボタンはシャッターチャンスに備えて有効になっている)。手に取って頭に装着すると、直ちに起き上って通知その他の受信を始める。

一方赤外線センサーはずっと謎に包まれている。Googleはこれに関して殆ど話していないが、ウェブ周辺の情報源によると、ヘッドセットのつるの中にある未確認の小さなセンサーが赤外線カメラだという。それならGlassはある程度眼球移動の追跡が可能になる。この赤外カメラは少なくともまばたきやウィンクを検知することができ、それ以上の可能性もあることを複数の情報源が明確に認めている。

特許

特許の名称は、「視線追跡情報を利用した画面のロック解除」だ。

この特許は、ユーザーがさまざまな形の視線追跡を使用して、ディスプレイ(ウェアラブルコンピューター機器ではヘッドアップディスプレイと呼ばれることが多い)をロック解除する方法を広く記載している。デバイスのロック解除と写真撮影は別物であり、この特許に書かれたロック解除と、Google Glassの写真用ウィンクコマンドに関する情報も異なる。

しかし、そこで「赤外線」が26回言及され、”HMD”(ヘッドマウントディスプレイ)という用語が100回以上使われているのは注目に値する。さらにはまばたきを解読する能力を確認できる文章も見られる。

この特許を見てみよう。

視線追跡についての詳しい記載はないが、Googleがヘッドマウント式ウェアラブル・コンピューター機器で赤外センサーを使用する意志が再確認できる。一年後、そのデバイスはGoogle Glassと呼ばれている。

次のステップ

Googleがこの機能を広く公開するつもりかどうかは未だに不明だ。

Googleは少数のデベロッパーに「ウィンク」を利用を許しているので、大々的に展開する前のベータテストの伝統を忠実に守っている。実際、現在Glassを着けている人は間違いなく全員がベータテスターだ。

しかし、ウィンクがプライバシー問題を引き起こすのは間違いない。「OK、グラス、写真を撮って」としゃべることがプライバシーの侵害だと感じている人が、知らないうちにグラスオタクに写真を撮られることをどう感じるかを想像してほしい。

一方でウィンクは、あらゆる種類の興味深い利用場面をもたらすだろう。例えば、誰かが発作を起こしたことを認識できるかもしれない。過去に人々は位置情報や防犯カメラやオンラインバンキングを恐れていた。結果は見ての通りだ。

果たしてGlassが飛ぶか落ちるかを判断するにはまだ早すぎるが、ウィンクできることは確かだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


3Dプリント銃のブループリントの削除を国務省が要請

早い決断だね: 合衆国国務省は、3Dプリントで作る銃のブループリントを、その掲出から一週間後の今日(米国時間5/9)、オフラインにするよう要請した。同省のOffice of Defense Trade Controls Compliance〔仮訳: 防衛通商管理監視局〕は、憲法修正第2条のあからさまな擁護者であるCody Wilsonに、彼のDefcad.orgからダウンロードできる3Dプリンタファイルを、International Traffic in Arms Regulations(ITAR)〔仮訳: 武器交易規制法〕に基づいて削除するよう、命じた。

国務省の命令(下に埋め込み)は、次のように言っている: “省がDefense Distributedに対し最終的な物品裁定を提供するまでは、Defense Distributedは上記の技術データを武器交易規制法の規制下にあるものとして取り扱うべきである”。

しかし、意気軒昂だった銃デベロッパ(Cody Wilson)は、勝ち誇った口調で政府に抗議しようとはしなかった。彼はForbes誌に、“従うしかないね”、と語った。ただしそれは、全面降伏ではない。ブループリントはすでに10万回ダウンロードされ、彼と同類のデジタル異端児であるKim Dotcomは、オフショアであるニュージーランドのサーバにそれらを保存している。さらなる保険として、ファイルは人気のファイル共有ネットワークPirate Bayにアップロードされている(今ここを読んで鳥肌が立っている読者もおられるだろう)。

Wilsonは、武器交易規制法は情報には適用されないから自分は無罪だ、と例外扱いを主張している。すでにその“情報”は、テキサス州オースチンの某書店で売られているそうだ。

Forbes誌のAndy Greenbergによると、Wilsonは彼の政府との抗争を、軍用級の暗号ソフトウェアを政府が規制しようとして諦めたケースと同一視している。1990年代に発明者のPhil Zimmermannはそのソフトウェア、PGPをリリースしたが、それは解読がきわめて困難なため、テロリストなどが情報を隠すために利用する恐れもあった。政府は世論に負けてZimmermannを放免した、とWilsonは信じている。

3Dプリント銃の広がりを完全に防ぐことが、果たして政府にできるのだろうか。

State Dept Defense Distributed Letter (Redacted)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


企業がTwitterで恥をかかないために

数週間前、AP通信のTwitterアカウントがにハッキングに遭い株価を大きく下げた時、私はショックを受けた。APという、頭のいい人たちを擁し新しいメディアへの対応にも長い歴史を持つニュース組織が、フィッシングによってハックされるという事実を私は受け入れられなかった。それはまるでバンク・オブ・アメリカが幼稚なクラッカーにハックされるようなものだ。

悲しいことに、それは繰り返し起きた。なぜか? 有難いことに、Onionの人たちが先見の明をもって、”Syrian Electronic Army” [SEA、シリア電子軍]がAPのTwitterストリームを「ハックした」時、正確に何が起きていたのかを説明してくれた。

企業のソーシャルメディアのアカウントを管理している人は必読だ。要点は以下の通り。

担当者たちには、あらゆるログインを促すリンクは送信者にかかわらず疑ってかかるよう教育を徹底すること。Twitterアカウントの登録メールアドレスは、会社の通常メールとは隔離されたシステムに置くこと。こうすることで会社のTwitterアカウントは事実上フィッシングに耐性を持つ(ただし全アカウントに強力なパスワードを設定することが前提)。あらゆるTwitter活動は、HootSuiteなどのアプリを経由して行うべきである。Twitterパスワードによるアカウントへのアクセスを制限することで、復旧に長時間を要するハッカーによる全面支配を防げる。

可能であれば、担当者全員に会社のメールシステム以外で連絡を取る方法を用意すること。Guardinのハック事件で、SEAは複数の内部メールのスクリーンショットを掲示していたが、恐らく見過ごされていたメールアドレスに侵入したものと思われる。

私は3番目の助言が最も重要だと思う。Twitterのパスワードは定期的に変更し、さらに重要なのは、決して、絶対に、ブラウザー経由でTwitterパスワードを変更するよう促すリンクをクリックしないことだ。Twitterパスワードを変更する必要のある時は、直接Twitter.comで行うか、あるいはTwitterにメールしよう。もしあなたの組織がAPかACLU(アメリカ自由人権協会)かBoston Pony And Terrier Lovers Of America Clubなら、きっと協力してくれるはずだ。

Twitter自身も、2段階認証か少なくとも誰かがパスワードを変更したらメールを送るべきだ。これは義務だ。いまやTwitterは企業コミュニケーションのためのツールであり、どこかのウェブフォーラム程度のセキュリティーでは論外だ。会社のTwitter責任者も企業ドメインから完全に独立したメールアドレスを持ち、その人物はパスワード変更ページのURLをチェックする手順を決め、すべてが適正である場合に限りパスワードを変更すべきだ。幼稚なクラッカーの目を覚ますことになるかもしれないが、殆どの「ハッカー」は、自分の技術手腕ではなく標的の愚行に頼っている。

愚かなまねはしないように。

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(翻訳:Nob Takahashi)


MicrosoftがNook Mediaを10億ドルで買収検討との内部資料を入手―Nookは来年Androidから他のプラットフォームへ移行か?

われわれはMicrosoftがNook Media LLCのデジタル部門を10億ドルで買収することを検討しているとの内部文書を入手した。Nook Mediaは一般電子書籍と大学向け電子教科書を販売するためにアメリカの大手書店、Barnes & NobleがMicrosoft及び他の投資家とともに設立したジョイント・ベンチャーだ。

Microsoftが買収を検討しているNook Mediaのデジタル事業部には大学向け電子教科書部門、一般電子書籍部門、Nook eリーダーとタブレット部門などが含まれる。

またこの文書には、2014年末までにNook MediaがAndroidタブレット事業を閉鎖し、Nookのデジタル・コンテンツをサードパーティーのデバイスで配信する計画が含まれている。

Nookがeリーダー事業から撤退するという情報はこの2月に浮上した。問題の文書はこのサードパーティーのタブレットがMicrosoftのWindows 8デバイスになるかどうかを明らかにしていない。ただしサードパーティーのタブレットは2014年内に発表されるとしている。

ただし現行のNook e-リーダーはある時点で完全に終了するというわけではないようだ。むしろ、ユーザーが電子書籍を一般のタブレットのような多目的デバイスで読むようになるにつれれて、自然に役割を終えて消えていくというシナリオが描かれている。

MicrosoftとB&Nはこの件に関してコメントを避けた。

Nook Mediaのデジタル事業部を買収するというのはMicrosoftに取って自然な成り行きだ。MicrosoftがNookのデバイスとコンテンツに関連してBarnes & Nobleと提携することを発表したのは2012年4月だった。このときMicrosoftは3億ドルをNook Mediaに投じている。またMicrosoftはNookのWindows 8デバイスの開発の費用の前払い金としてさらに1億8000万ドルを支払う(現在開発が進行している)。

現在Nookデバイスはeリーダーとタブレット合計で1000万台が販売されており、700万人以上のアクティブ・ユーザーがいる。MicrosoftはこれまでWindows 8ベースのデバイスにあまり大きな関心を示してこなかった(ただし1億以上のライセンスを販売したとしている)。現在NookアプリはAndroid、iOS、Windowsを含むすべての主要OS版が提供されている。

Nook Mediaは Barns & Nobleの書店チェーン部門から昨年10月に分離・独立した。この際、Microsoftは16.8%の株式持分と引き換えに3億ドルを出資した。この提携は、当時誕生したばかりのWindows 8タブレットにB&Nの電子書籍コンテンツを確保することが目的だった。当時、Nook Mediaのデジタル・プロダクト責任者だったJamie Iannoneは、「ハード、ソフト、コンテンツ、Nookに関するすべてをNook Mediaが担当する。もちろん、NookビジネスはBarnes & Nobleとの長期的な協力のもとに行われる」と述べた。

しかしNookビジネスの不振は戦略の見直しを強いることになったようだ。Barnes & Nobleのファウンダーで大株主でもある、Leonard Riggioは書店チェーンの株の買い戻しを提案したことがある。

TechCrunchが入手した文書はB&Nの会社評価額を16億6000万ドルと見積もっている。Nook Mediaの創立時点では、Nook Media単独で17億ドル近くの評価額だった。Pearsonが1月に8500万ドルで5%の株式を取得した際の評価額は18億ドルだった。Microsoftの10億ドルの評価額はこれよりだいぶ下がっていることになる。

われわれが入手した文書は、情報を公的な提出書類と経営陣との面談によっているが、Nook事業部は会計年度の2012年度(毎年5月1から4月30日まで)は12億1500万ドルの売上高に対して2億6200万ドルの損失(EBITDAベース)を計上している。2013年には売上が10億9100万ドルに減少、損失は3億6000万ドルに増加すると予測されている。その後、タブレット事業の閉鎖し、売上の回復によって2017年度には、19億7600万ドルの売上に対してEBITDAベースの利益が3億6200万ドルになると予測されている。

しかしNook事業は昨年のクリスマス商戦の不振により打撃を受けている。新製品は値崩れが数週間も続き、フラグシップの10インチ Nook HD+は当初の269ドルから179まで値下げされた。 KindleはFire HDを同価格で販売している。Nookのハードはいろいろな面でKindleをしのいでいるが、売上でも市場シェアでもAmazonの製品に及んでいない。MicrosoftがNook事業を傘下に収めることになれば専用eリーダーをめぐるB&Nとジェフ・ベゾス率いるAmazonとの対決はついに終了することになるだろう。

この記事の執筆にはJohn Biggsが協力した。.

アップデート:Publishers’ Lunchは今回の会社評価額には、大学教科書部門のMicrosoftの株式持分やMicrosoftによる追加投資があった場合の影響など、さらに考慮すべき要素があるかもしれないと論じている

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、この28年間の地球の変貌をショッキングなGIFアニメで公開―氷河、熱帯雨林、湖が消えていく

GoogleがGIFアニメでこの28年間で地球がどれほど変貌を遂げたたかを劇的に見せてくれる。これはLandsat衛星による全地球観測データをGoogleEarthエンジンで処理したものだ。

ブラジルの熱帯雨林、 ラスベガス、ドバイ、アラル海などの重要な地域がどのように変化したかが1年1コマの対話的なコマ撮りアニメとして正確に表現されている。

アマゾンの熱帯雨林の大幅な減少、アラル海とコロンビア氷河の事実上の消失などを目の当たりにするのはショッキングだ。

Googleはアメリカ地質調査所、NASA、TIME誌と協力してこのコマ撮りアニメ化プロジェクトを実施してきた。最後にデータを処理して対話的なHTML5サイトを制作したのはカーネギーメロン大学のCREATEラボだ。

Googleが制作したこの地球の変化のGIFファイルはTumblrなどで拡散されるべきだと思う。 カフェインを大量に摂取した前後の私の頭の中の比喩としても使えそうなアニメがあった。

Google EarthのG+ページで全アニメを見ることができる。


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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Lineが2013Q1の決算を発表–売上の半分はゲームのアプリ内購入から

NHN Japan Corpが作っている使用時無料のメッセージングアプリLineは最近、全世界のユーザ数が1億5000万を超えたが、このほど2013Q1の決算報告を発表した。それを見ると、今回初めて、売上の内訳が分かる。Lineは無料のソーシャルメッセージングとゲームサービスでユーザを集め、アプリ内で購入できるお楽しみアドオンで収益を得ている。

Q1の結果としては、まず、売上(総額5890万ドル, 58億2000万円)の大多数…80%…が日本からである。また売上総額は2012Q4に比べ92%増加した(ほぼ倍増):

コンテンツのタイプでは、ゲームのアプリ内購入が売上の約半分(50%)、ステッカーの売り上げが約1/3(30%)だった。Lineには、無料のステッカーもある。

いわゆる“シードゲーム”が今では24あることも公表された。それらは、メインのメッセージングアプリからダウンロードできるゲームのことだ。ステッカーの種類は192、セレブやブランド用のオフィシャルアカウントは日本、タイ、台湾の計で92だという。

決算報告は今後定期的に行う、と同社は述べている。それにまた、新しい種類のアプリ内エンタテイメントが加わるらしい。その主力はショッピングと音楽だそうだ。

さらに同社によると、今後はアジア、スペイン、および南米におけるマーケティングを強化する。しかし、1月にLineがローンチした合衆国の名は挙がっていない。

アジアは言うまでもなく今後もLineのメインの市場だが、この地域では多種多彩なメッセージングアプリがしのぎを削っている。たとえばWhatsAppの中国版ライバルWeChat(Tencent制作)は、月間アクティブユーザ数が今や1億9000万を超えている

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


話者の感情を判断する音声認識技術でBeyond Verbalが$2.8Mのシード資金を獲得

2011年にiPhone 4SがSiriを導入して以来、音声認識という前からある技術が、急に消費者たちの人気のマトになった。でもその前から、そしてとりわけそれ以後は、スマートフォンやタブレットやコンピュータや電話サービスなどなどの分野で、さまざまな改良型音声認識技術の開発が咲き乱れた。今回ご紹介するイスラエルのBeyond Verbalは、それらの中でもとくに、言葉を認識するだけでなく、声に込められている感情を認識する技術を開発したと主張している。何を言ってるかだけでなく、どんな気持で言っているのかを認識する、というのだ。その同社が今日(米国時間5/8)、新人VC Genesis Angelsのリードにより、280万ドルの資金調達ラウンドを、同社の初めての外部資金調達として完了した、と発表した。資金は、同社が特許をもつその技術の、商用化に充てられる。

この投資の一環として、Genesis Angelsの協同ファウンダで投資家のKenges Rakishevが、取締役会に加わる。

Beyond Verbalはその技術を、API利用のライセンスとして提供する。感情検出技術の応用分野はいろいろ考えられるが、すぐ思いつくところとしては、カスタマサービスやゲーム、デートサービスなどだ(彼/彼女が本当に自分に気があるのか分かる?!)。もちろん、Siriのようなパーソナルアシスタントにも利用できる。

音声認識は顧客向けのサービスと思いがちだが、顧客にサービスを提供する当事者、たとえばカスタマサービスのスタッフたちが、自分のサービスの質を向上させるためにも利用できる。“応対している自分が今にもキレそうになっていることを判断できる。また、プロフェッショナルな営業トークではなくなりつつあることも判定できる”、とCEOのYuval Morは言う。むしろBeyond Verbalのサービスは、既存の音声認識サービスの多くが片手落ちであることを、あらためて認識させてくれるのだ:

“重要なのは、何を言ったかだけでなく、それをどのように言ったかだ”、とMorは言う。

Beyond Verbalはまた、分析や診断を提供して、ユーザのアプリケーションが拾う感情の追跡や統計化などを助けている。ユーザ企業の名前はまだ発表していないが、CEOのYuval Morによると数週間後には最初の顧客が確定するそうだ。

音声認識というとNuanceやTrue Knowledgeの名が思い浮かぶが(後者のEviは本誌が先月取りあげたが、Amazonが秘かに買収したらしい)、これらの企業のプロダクトは、ハンドセット上で、自然言語からそれが言っているコマンドを取り出す。一方Beyond Verbalは、音声認識ソフトウェアが今後はますます人間くさくなる、という別のトレンドに属している。

同様のソフトウェアはAffectivaも開発している。このMITのMedia Lab出身の企業のソフトは、高度な顔認識により感情を検出する。

Beyond Verbalの場合、Morによると、声の音域の変化を検出するアルゴリズムにより、怒り、不安、幸福感、満足などを見分ける。それに伴い、気分や態度、意思決定の性質なども判定する。“この三つを理解することが感情を理解することだ”、とMorは言う。

音声認識システムは、Google GlassにしてもIVR方式のカスタマサービス(自動応答)にしても、それほど精度は高くない。Beyond Verbalを使っていちばん多く見つかる感情は、このことに対する不満かもしれない。

声から感情を検出するシステムはBeyond Verbalが初めてではないが、でも同社は、今市場にあるものとは違う、と主張する。たとえばNiceは、話者の言葉や単語の選択と、声の大きさから、感情を判定する。しかし、声の抑揚はチェックしない。Morは、“そのようなソリューションは性能に限界がありすぎる”、と言う。

Genesis AngelsはVCとして1億ドルのファンドでスタートしたが、主に人工知能やロボット工学方面のスタートアップへの初期段階の投資をねらっている。その第一号が、Beyond Verbalなのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google以前にも‘Glass’はあった, 2001年に南極で使われていた

Google Glassを実際に使いたい人も、そうでない人も、あの技術に強い印象を受けたことは事実だろう。眼鏡の中にAndroidが動くコンピュータがあり、カメラとワイヤレスの機能もある。ウェアラブルコンピュータ(着脱型コンピュータ)のアイデアは前からあるが、実は南極大陸を探検したあるチームが、今のような流行語になるよりずっと前に、独自の“Glass”を使っていたのだ。

そのチームの経験を記したブログ記事で、Tina Sjogrenが当時を回想している。それはWindows 98が動くウェアラブルコンピュータで、指先で操作するマウスと眼鏡型のディスプレイがあった。まるでそれはGoogle Glassの最初のころのバージョンのようだが、でもそれが2001年に実際に作られて南極で実用されていたことは、技術的に驚異だ。

その”South Pole Wearable”と呼ばれた眼鏡型のデバイスは、まさしく驚異的だ。それは自家製のソフトを使って情報を共有したり、写真を投稿できた。電力は太陽光発電を使っていた。これはGoogle Glassも真似すべきだろう。3Gや4G、Wi-Fiなどはなく、衛星を使った:

フィンガーマウス
リスト(wrist, 腕)キーボード
HUD (VGAヘッドアップディスプレイ, オリンパスEye-Trekディスプレイ)
ウェアラブルWindows 98コンピュータ
デイライトフラットパネルディスプレイ
特製テクノロジベスト(vest)
ショルダー(肩)マウントWebカメラ
Bluetooth近距離ネットワーク
Iridium衛星データ通信
パワーコンバーター
ソーラーセル
音声制御ソフトウェア
ブログソフトCONTACT
画像編集, ワープロ

総重量は15ポンドで、Google Glassの最初のプロトタイプ(約8ポンド)の倍だ。今のGoogle Glassは、ふつうのサングラス並に軽い。

TinaとTom Sjogrenは、南極の雪原をスキーで移動しながら、あらゆる種類の情報を送れる装置を作ろう、と思い立った。移動中の情報をリアルタイムで共有するなんて、当時の人がほとんど考えないことだから、二人の研究開発は今のGoogleがGlassで得ているような関心を、まったく集めなかった。Tinaは次のように言う:

コンピュータをお尻に“着て”、マウスはポケット、そして眼鏡がスクリーンだ。人に見せるためでなく、自分たちのためのやむを得ない選択だった。

彼女はGoogle Glassとふつうの消費者について、こう言っている: “新しい技術は普及に時間がかかることが多いが、Google Glassには将来性があると思う。気軽に意識せずに着脱できることと、便利さが普及の鍵だ。スタイリッシュなデザインと拡張現実のすばらしさ、誰もが好きになると思うわ”。

“今やっと、私たちの時代が来た”

Google Glassの装着感は、2001年にTinaとTomが経験したものとは違う。Tinaの回想では、“ディスプレイは大きすぎて長時間は無理”という。テキストはGoogle Glassと同じくグリーンの文字で表示されるので、視界は妨害されない。しかも、音声で命令できた。二人は、体を温め雨風から身を守るために、それらを着たまま眠ることもあった。2002年に彼らは、人類として初めて、南極の氷冠から写真と音声をライブでブロードキャストした。

Ericcsonが、二人の探検家のスポンサーになった。そのとき彼らは、下のような絵で、彼らのデバイスを“着た”未来の探検家を説明した。

Tinaが今日(米国時間5/8)ぼくに語ったところによると、そのデバイスを作った動機は探検への愛だ。“ソフトウェアとハードウェアのうまい組み合わせを見つけて、探検や軍事や防犯などの特殊な状況で利用してもらうことが、私たちの仕事だった”。南極探検に使ったデバイスは、“探検をしてると、人に伝えたいことが身の回りにたくさんある。でも南極をスキーで踏査しながらライブで送信した人は、それまで一人もいなかった。私たちの経験はGeneral Dynamicsに伝えて、航空母艦の設計にも役立ててもらった”。

Sjogrenたちの冒険旅行から12年後に、GoogleはGlassで、同じく身の回りの世界をよりおもしろくしようとしている。ただし、好奇心旺盛なデベロッパたちではなく、一般消費者への普及がいつになるかは、まだ未知数だ。

TinaとTomから学ぶべきことがあるとすれば、それは、良いアイデアには何年ものちに日が当たることもある、ということ。そしてそれは、年月とともに磨かれ、洗練されていくことだ。

Google Glassは一般のマスコミでも話題になりつつあるが、Tinaは彼女の印象を次のような簡潔な言葉で表現した: “クールね。たぶん、この技術の時代が来たのよ”。それは、かつて、新しい場所で新しいものを見たら、それをリアルタイムでほかの人たちと共有したい、と考えた人だからこそ、言える言葉だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


最新ドキュメンタリー映画曰く:Googleはデータ食らいの本ドロボー

“Google And The World Brain”[仮訳:Googleと世界の頭脳]は、Googleが世界中の本をスキャンするという、現在進行中の訴訟を引き起こした計画に関する最新ドキュメンタリーだ。この身震いするような映画は、無数の著作権作品を取り込み、訴訟され、敗訴し、しかしその過程で書籍に関する独占的地位を得ようとしている会社としてGoogleを描いている。これは恐怖かつ有益であり、Googleを邪悪とする偏った描写を認識できる人にとっては一見の価値がある作品だ。

同映画は、Googleが今日もAuthor’s Guild(作家組合)と法廷闘争を続ける中、広く公開され始めている。同組合はGoogleによる著作権書籍のスキャンと複製がもたらした損害として30億ドルを要求している。Googleは法廷に対して集団訴訟の棄却を求めている。

“Google And The World Brain” は今年のサンダンス映画祭で先行上映され、私もそこで見たが、さらに多くの人々が昨日バンクーバーのDOXA映画祭でこのドキュメンタリーを目にした。開始直後からBen Lewis監督の意見は明快だ。Google Booksはデータ支配に向けた隠湿な策略である。Googleは、誰もが利用できる図書館を作りたかっただけではない。あらゆる知識を使ってその検索と人工知能プロジェクトを改善したかったのだ。

映画は不吉な低音とハイピッチのドローンに始まり、未来学者でSF作家のH.G.ウェルズが『世界の頭脳』を「全人類のための完全な地球規模の記憶」と説明する歴史的な一幕へと導かれる。しかしウェルズは、様々な利点はあるもののの、世界の頭脳が政府に取って代り全員を監視するほど強力になることへの警告も発している。

Googleがハーバードを始めとする各大学図書館に接触し、その蔵書を無料でデジタル化させてくれるよう依頼することは一見無害に思える。彼らはこれを、アレキサンドリア図書館の焼失やハリケーン・カタリナで洪水にあったテュレーン大学図書館のような惨事を避ける手段として売り込む。世界有数の図書館の面々が彼らを無限大の価値と位置づける。図書館長らはインタビューに登場し知的興奮に目がくらんでGoogleの提案を慌てて受け入れてる。たちまち1000万冊の蔵書がGoogleの秘密のスキャニングマシンに吸い込まれていく。

Googleがこれらのスキャン結果の一部をネットで公開し始めるた時、反発が始まった。600万冊の書籍には著作権があり、Googleはスキャンや複製の許諾を得ていなかった。2005年、作家組合と米国出版協会は、Googleが事実上本を盗んでいると主張して訴訟した。図書館も検索巨人に反抗し始めた。

インターネット研究者のJaron Lanierは、「本は単なる特別長いツイートではない」と説明し、他の人々もGoogleは情報の民主化のためではなく、自身の利益のために本を貯め込んでいるのではという疑問を示し始めた。これほど伏線が露骨でない方が、主題の暴露はもっとショッキングになり、おそらく評価も高くなっていただろう。

3年後、原告団は1.25億ドルでGoogleと和解したが、350ページにわたる裁判所文書には、Googleは同社がデジタル化した絶版書籍の独占販売権を持つ ― たとえ著作権のある物であっても ― といういかがわしい条項が含まれていた。映画はこれに「知識利用の独占」というレッテルを貼った。そしてこう問いかける「万人のための図書館を自由に課金できる一企業の手に渡したいと思いますか?」

ドキュメンタリーのクライマックスでは、ニューヨーク州判事、Denny Chinによる和解を承認するか否かの決定に焦点が当てられる。あらゆる知識の運命に関する一人の人間の決断として位置づけることによって、この結果をエキサイティングに見せている監督の手法は見事だ。

[ネタバレ注意。2011年の新聞を読まなかった人へ]:勝利のマーチが鳴り響く中、Chin判事は和解案を却下する決定を下し、Googleの目録む「独占」は阻止され、インタビューに答えた評論家全員が歓喜した。

しかし、Google And The World Brainは悲惨な注記と共に幕を閉じる。Googleはスキャンした著作権物を複製あるいは販売できなくても、Google検索と同社の人工知能プロジェクトはすでに全知識を吸い込んでいる。Googleのある技術者が、著作家のNicholas Carrにこう言った。「われわれがあの厖大な本をスキャンしているのは人間が読むためではない。われわれのAIが読むためだ」。

映画は少々扇情的で、英語の本をスキャンすることは、古典が本来書かれていた古典的ヨーロッパ言語に対する冒涜ではないかを探るなど、いくつか寄り道している。しかし、情報を所有するのは誰か、という興味深い疑問とその答を巡る長い戦いを、極めて刺激的な作品の中に凝縮している。これを見た後は、Googleに対する恐怖が増しているかもしれない。中でも高圧的で恐怖を煽る話を眉につばをつけて聞かない人は特に。しかし少なくとも、Googleは将来今以上に大きく人類を変える運命にある、ということを再確認してあなたは席を立つだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google Compute EngineはデフォルトOSとしてDebianを導入

GoogleはGoogle Compute EngineにDebianを導入し、これを、このサービスを利用するデベロッパのデフォルトのOSとする。GoogleはDebian 6.0と7.0の両方をサポートするが、後者は今週リリースされたばかりだ。

GoogleがDebianをデフォルトOSとするについては、いくつかの明白な理由がある。Rishidot ResearchのファウンダでクラウドアナリストのKrishnan Subramanianによれば、それはまず第一に無料であること。“UbuntuやRed Hatでは、Googleはエンタプライズ向けの有料製品を使わされることになる”、と彼は言う。またさらに、Debianはユーザ層/顧客層が厚い。それに、Googleのギークな企業色にも合っている。

この発表に関するブログ記事でGoogleは、Debian 7.0愛称”wheezy”の改良点を挙げている。セキュリティの強化、32/64ビット互換性の向上、そしてコミュニティからのフィードバックへの対応だ。

Googleは、Google Compute Engineとの相性について、今後そのほかのオペレーティングシステムも評価する、と述べている。

なお、Google Compute Engineを利用できるのは、月額会費400ドルのGold Supportパッケージの会員のみである。

Debianの導入は、来週行われるGoogle I/Oの準備の一環のようにも見える。おそらく今年のI/Oでは、Googleのクラウドコンピューティング戦略をめぐる発表が行われるのだろう。

Debianは、Ubuntu、Mint、Fedora(Red Hat)など、そのほかのLinuxオペレーティングシステム配布系(ディストリビューション)と競合している。DistroWatchによると、それらの中でDebianはページヒットランクが5位、1位はMintだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iOS 7のモバイル・トラフィックが先週から急増―来月のAppleのWWDC開催を控えてプレビュー版のテストが追い込み段階か?

Appleの例年のWorldwide Developers Conference(WDC)は早くも来月に迫っている。ここでiOS 7が公開される、少なくともプレビューが公開されるだろうというのが大方の予測だ。HTML5を利用してウェブサイトをタブレット用に最適化するサービスを提供している企業、Onswipeが、この予測を裏付けるようなデータを発表した。 それによると、このところ提携サイトのトラフィックに現れるiOS 7デバイスの数が急増しているという。

過去1週間、OnswipeはiOS 7搭載のiPhoneとiPadの数が急増していることを発見した。特にクパチーノ(Apple本社所在地)とサンフランシスコを発信地とするものが多いという。

iOS 7デバイスのトラフィックのうち、サンフランシスコが18.75%、クパチーノが17.9を占めていたということだ。iOS 7のトラフィックが最高だったのは5月2日で、Onswipeを利用しているサイトのiOSのユニーク訪問者の23%を占めた。大部分はiPhone(75%)だったが、iPadも4分の1を占めていた。

Appleは通常、iOSを社内でテストし、続いてプレビュー版を登録デベロッパーに公開する。プレビュー版で数ヶ月テストを経たのちに一般公開という運びになる。現在iOS7のユーザーが急増しているということはAppleがWWDCでのプレビュー版の公開に向けて社内テストの追い込みにかかっていることを推測させる。これはAppleはiOS7をスケジュールどおりに出荷するために全社のリソースをこれに集中しているという情報とも一致する。

OnswipeではiOS 7のトラフィックが増加しているというだけでなく、この新OSのユーザーが何に関心を持っているかという情報も明かした。Onswipeによれば、iOS7のテスト・ユーザーはレコードのターンテーブルフロントカメラで自画撮りビデオをサポートするようになった最近のVineのアップデート、 Appleの株価動向キッド・カディのラップ音楽などに興味があるようだ。これらがAppleのエンジニアの最近のお気に入りなのだろうか?

iOS 7の内容については、伝統のスキューモーフィズム色を薄めたフラットなビジュアル・デザインが採用される、メールやカレンダーなどコアな機能が大幅にアップデートされるといった噂は出ているものの、 確実と思われる情報はまだほとんどない。だが真相が明らかになるまでもうそう長く待つ必要はなさそうだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebookスマホの出足は鈍い?―AT&TはHTC Firstの価格を99ドルから99セントに大幅値下げ

FacebookがFacebook Homeの普及を助けるためにさらに努力が必要だと感じたのかもしれない。あるいはAT&TとHTCが売上をもう少し伸ばしたかったのかもしれない。いずれにしても、デビューからまだ1と月たっていないのに、最初のFacebookスマホ、HTC Firstの価格が99ドルから0.99セントへと引き下げられた(AT&Tとの契約が必要)。標準のAndroidと高速LTE接続機能が備わった携帯にしてはお買い得だ。

Facebookは私の取材に対して「“われわれはAT&Tの決定を歓迎している。Facebook Mobileのページでも新価格を告知している。AT&TはHTCとSamsung Galaxy S4についても特別割引キャンペーンを実施中だ。だからこの値下げはFirstの売れ行きとは直接関係ない。あくまでキャリヤ側の販売努力だ。どんな携帯も時間がやがて値下がりする」と答えた。

Facebookは「Facebook Homeを搭載した独自携帯の開発に関して他のメーカーとも引き続き協力している」としているのでHTC Firstが最後のFacebook携帯になるわけではないだろう。しかし、HTC Firstについての私の最大の不満はカメラがしょぼいことだったが、その欠点を帳消しにするほどの人気は得ていないようだ。5メガピクセルのカメラは暗いところに弱い上に起動に手間がかかりシャッターチャンスを逃しやすい。

独自のAndroidアプリのHomeの方もダウンロード数は100万に届いていない。とすればHomeがデフォールトで組み込まれたAndroid携帯を99ドル出して買うユーザーはそれよりだいぶ少なかっただろうと推定できる。しかしHomeは今後改善が進むはずだ。ユーザーはHomeのUIが「非直感的」であることに強い不満を抱いているが、昨日も書いたように、Fcebookは毎月のアップデートで早急に対処するはずだ。特にホームスクリーンからアプリのフォルダをすっかり隠してしまうのを止めるべきだと思う。

HomeのUIが改良されればHTCはカメラを改良した新しいFirstを出すだろう。そうなれば売れ行きも上向きになるだろう。それにFacebookは新しいCMを準備したほうがよい。最初のFirstとHomeのCMはストーリーにむやみに邪魔が入る奇妙なものだった。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google Mapsの新デザインがGoogle I/Oで発表か?, それらしきスクリーンショットあり

Googleは、来週行われる今年のI/Oカンファレンスで何かすてきなものを見せてくれるはずだが(例によって予告のようなものは何もないが)、その中にGoogle Mapsの新デザインはあるのだろうか? Google Operating Systemという非公式のブログサイトが、それを匂わせている。彼らはその証拠らしきスクリーンショットを二枚手に入れたのだが、それらが本物なら、Google Mapsにはかなり重要な変更が行われることになる。

まず、これまで必ずあったサイドバーが、完全になくなる。地図そのものが強調され、位置データや写真やザガット(Zagat)のリビューといった関連情報は画面左上に浮くカードに収まる(上図左上)。

黄色い道路もなくなる。それは、困るよね。

もちろんこの図は眉に唾を塗って見る必要があるが、でもヴィジュアル的にはかなり進歩してるから、信じたい気にもなる。Google Mapsのこのデザインは、Googleが最近ほかのところでもやっているデザインに右へ倣えしている。

とくに、浮遊するカードは、Googleに最近登場したものだ。最初に使ったのはGoogle Nowだったと思う。またAndroidアプリを売る/配布するGoogle Playストアでも、個々のアプリや曲リストなどがカードで表現される。Knowledge Graphの結果ボックス以外では、まだデスクトップには侵入してないようだが、Google NowのデスクトップWebバージョンがカード化するのは時間の問題、という噂やリークは絶えない。おっと、Google Glassも同社がタイムラインカードと呼ぶものを使ってGlassアプリからの情報をそこに収めている。だから、次にカード化するサービスがGoogle Mapsであっても、意外ではない。

しかもそれに、最近のGoogleは完全秘密主義ではなくなっている。2月には誰も予想しなかったChromebook Pixelをリークして、ジャーナリストや評論家たちをくやしがらせた。その前にはGoogle Playストアの新デザインがリークされ、またGoogle Now for iOSはローンチの数週間も前にビデオがリリースされた。今回の最新スクリーンショットも、疑問は多いとはいえ、もうすぐ全面的リークがあることの、予兆かもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


世界でもっともシンプルなWebサイト制作編集ツールBarley–ページ画面そのものを直接エディット

製品やサービスのデモは、できるかぎりシンプルな方が、見る人に強い印象を与えることもある。

WebエディタBarleyの場合がそうだった。協同ファウンダのColin Devroeは、ぼくが見てる前で、ごくふつうのWebページを開いた。それからそのページの上の語句を、わずかなキータイプで書き換えた。キーボードをタイプし始めると小さなエディティングメニュー(編集作業用メニュー)が出るが、Webページをエディットするためにアドミンのダッシュボードにアクセスする必要はないし、エディタを開く必要もなく、HTMLを書かなくてもいい。いきなり、目の前のWebページをエディットするだけだ。

デモの内容はそれだけではないが、中核的な機能といえばそれだけだ。習得のための勉強や経験がまったく不要な、Webページエディタだ。

Devroeは、反面教師としてWordPressの名を挙げた。たしかにWordPressは複雑で難しい。この記事も今WordPressの上で書いているけど、慣れてるはずのぼくでも、複雑だと感じる。Webサイトを作るツールなら、Weeblyのような簡単なのもある。でも、そんなツールを使うときでも、ページのレイアウトやコンテンツの編集をするためには、そのツールの中の“そのための場所”へ行かなければならない。

一方Barleyでは、何をするにも目の前のWebページに対して直接行う。文書を編集する場合と、まったく同じだ。また、Barleyが用意しているテンプレートのどれかを使えば、レイアウトで悩む必要もない。

“HTMLやCSSを勉強しなくてもWebサイトを編集できる”、とDevroeは言う。“そこらの小さなレストランや商店に今でもWebサイトがない理由、それをBarleyはなくしたいのだ”。

Devroeによると、ターゲットはあくまでも小企業だが、なにぶん自分自身が小企業だから(BarleyはPlainというスタートアップの最初のプロジェクトだ)、多くの小企業に直接売り込む力はない。

そこで彼は、小企業向けの統合ビジネスパッケージなどを作って売っている企業に働きかけて、彼らのプロダクトにBarleyを含めてもらおうと考えている。また商店や小企業を相手にWebサイトを作っているデベロッパにもBarleyを採用してもらって、彼らのクライアントが自分で自分のWebサイトを編集できるようにする。BarleyにはDropboxのシンク機能があり、ホスティングのお世話もするので、デベロッパやデザイナーにもBarleyを統合するメリットがあるはずだ…たとえばデザインのアップデートが簡単にできるだろう。

料金はトラフィックの量による従量制で、月額18ドルからだ。すでに今週は、500社/名のユーザが自分のWebサイトを作った。ユーザ登録はここで。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Docs(Drive)の入力フォーム、ついに日付・時刻の入力フィールドに対応

Google DocsはDriveという名前になったが、Docs時代から簡単に入力フォームを作成する機能が実装されていた。フォームへの入力結果は自動的にスプレッドシートに流しこむこともできる。なかなか便利なものだったのだが、日付や時間を問いたい場合には少々問題があった。

いろいろと理由はあったのだろうが、これまではフォームから日付・時刻を入力するための機能が提供されていなかったのだ。しかしついに入力フィールドのオプションに日付や時刻を指定できるようになった。Form機能があまり宣伝されて来なかったのも、日付および時刻の入力オプション指定ができなかったためと思われる。

これまでは誕生日などの入力をしてもらうフォームを用意するのも大変なことだった。おまけに何とか工夫して日付入力フォームらしきものを用意しても、それを標準的な形でスプレッドシートに取り込むこともできなかった。つまり、日付入力をしてもらう入力フォームはほとんど実用に耐えない状態だったのだ。今回の変更により、ようやく実用的なものが作れるようになったわけだ。


ちなみに入力時にはカレンダー形式の日付ピッカーが表示されることとなる。

Google Driveの入力フォームを使って得たデータを集計する役割を担う人も、今回のリリースで大いに安心することだろう。これからは日付および時間データをきちんとした形式で扱うことができるようになるわけだ。小さく見えるが非常に大きな進歩だ。利便性が大いに増すことは間違いない。

[Photo credit: Flickr]

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(翻訳:Maeda, H)


Facebookに買収されたParseがモバイルデベロッパ向けのWebホスティングを提供開始

モバイルデベロッパのためのバックエンドサービスParseは、最近Facebookに買収されて、Facebookのデベロッパ向けサービスを担うことになった。そのParseが、このほどホスティングサービスを立ち上げた。それは主に、モバイルデベロッパのWeb進出を助けるためである。買収によってParseの事業は拡大し、同社がホストしているアプリの数は買収の発表以降30%アップの8万となった。

“Parseはモバイルアプリの構築に利用されているが、でもユーザがWeb進出や“.com”URLのランディングページが欲しくなったときには、これまでは、ログインはParseからでもWebサイトはほかのサービス、たとえばHerokuやApp Engineなどからサーブされていた”、Parseの協同ファウンダIlya Sukharはこう説明する。“そこでうち自身が、完全な機能のあるWebホスティングプラットホームを立ち上げることにしたのだ”。

Sukharによると、そのプロジェクトの開発にはこれまでの4ないし6週間を要した。Facebookとの交渉が進んでいるときも、手を休めなかった。

ParseのホスティングでWebページをサーブすると、ページ上に表示されるユーザデータをParseのDataプロダクトから簡単に取り出せる。だからたとえば、モバイル上のゲームのハイスコア表をWebページに表示する、なんてことも容易にできる。

ParseのHostingは、これまでParseが提供していたData, Social, Push(プッシュ通知), Cloud Codeなどのプロダクト群の一環となる〔ParseのWebページ上ではHostingがいちばん最初に紹介される〕。

Sukharによると、Facebookによる買収はデベロッパたちの嫌気や退社を喚起しなかった(買収額は8500万ドル+社員引き留めボーナスと言われている)。Facebookによる買収の発表時には6万だったアプリも、今では8万に増えている。“ユーザや社員がParse離れをする、という説も一部にはあったが、それはなく、今ではすべての数字が上向きだ”、と彼は言う。

Pareseには、Apple、Yahoo、Dropboxなども関心を示していたが、最終的にはFacebookが競り合いに勝った。Facebookにとっては、初めてのB2Bの収益源ができたことになる。またInstagramの場合と同様に、買収企業のチームには最大限の自律性(Facebookからの無干渉)を与え、彼らのプロダクトの成長を期待している。Facebookは、ParseのSaaS方式の収益モデルにも干渉していない*。〔*余計な訳注: SaaSというよりも、むしろPaaS。Parseという社名は、その駄洒落だと思う。何らかのパーサを提供しているわけではないから。〕

Parseはまだ、お祝いパーティーなどをやっていない。“ほかにやるべきことが山のようにあるからね”、と彼は言う。

〔Parse過去記事。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Goolge+ ハングアウト・オンエア、ライブ巻き戻しと即時配信が可能に

Google+ Hangoutsでは、友達や同僚との親密な対面による会話が可能だが、同サービスの「オンエア」機能を使えば、公衆への配信もできる。米国大統領はこれらの会話に参加したが、誰にでも同じことができる。今日、Hangoutsチームは、オンエアのライブ視聴をちょっと便利にする楽しい新機能を導入した。

これまでライブ中継はただ見ている以外にすることがなかった。それでも良いのは、冷蔵庫にドリンクを取りに行ったり、電話に出るまでだ。今日から、視聴者はライブ中継をいつでも巻き戻しできる。

加えて、オンエアビデオは即座に配信されるようになり、いつもの「処理中・・・」ダイアログの出てくる待ち時間がない。

唯一の欠点は配信を始めるまで準備時間が長くなることで、このため実際の予定「ライブ」時間に始めるためには余裕が必要だ。

今回の変更からモバイル端末からも高画質版Hangoutオンエアを使える。また、ライブ配信はページを更新しなくてもスタートするようになった。On Airプレーヤーが埋め込まれたページに行けば自動的に再生が始まる。

Hangoutsサービスは多くのGoogle製品に組み込まれ、AndroidやGlassでも使える。Hangoutsの利用場面は様々だが、Googleは公開前に社内で十分試行している。「オプション」オプションは、視聴者とより親密な形でつながる方法として、ローカル、全国どちらのブロードキャスターからも注目を集めている。

[写真提供:Flickr

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(翻訳:Nob Takahashi)