分散ストレージCephが独自のオープンソースファウンデーションを設立しLinux Foundationに参加

まだあまり有名ではないオープンソースの分散ストレージCephは、実際にはすでに全世界的に、大規模なコンテナプロジェクトやOpenStackのプロジェクトで利用されている。ユーザーはたとえば、金融のBloombergやFidelity, クラウドサービスプロバイダーのRackspaceやLinode, 通信大手のDeutsche Telekom, 自動車のBMW, ソフトウェアのSAPやSalesforceなどだ。

今日のオープンソースプロジェクトは、その多様な関心を一手に引き受けて処理し管理する管理組織、ファウンデーションが背後にないと、成功を維持し今後の発展を築くことも難しい。そこで当然ながらCephも、自分専用のファウンデーションCeph Foundationを作った。そしてこれまでのオープンソースプロジェクトのファウンデーションの多くに倣い、それをLinux Foundationの下に置いた。

Cephの共作者で、プロジェクトリーダー、そしてRed Hat for CephのチーフアーキテクトでもあるSage Weilはこう述べる: “パブリッククラウドの初期のプロバイダーたちがセルフサービス型のストレージインフラストラクチャを流行(はや)らせ、そしてCephはそれを一般企業や個人、そしていろんなサービスブロバイダーたちに提供している。今では強力で堅固なデベロッパーコミュニティとユーザーコミュニティが育ち、ストレージの分野における未来のイノベーションを推進している。本日のCeph Foundationの立ち上げは、さまざまなオープンソースのコミュニティが協力し合えばデータストレージとデータサービスの爆発的な成長を強力に支えていけることの、証(あかし)になるだろう”。

Cephはすでに多方面で使われているから、ファウンデーションの創設メンバーもすごい顔ぶれだ: Amihan Global, Canonical, CERN, China Mobile, Digital Ocean, Intel, ProphetStor Data Service, OVH Hosting Red Hat, SoftIron, SUSE, Western Digital, XSKY Data Technology, そしてZTEなど。創設メンバーの多くがすでに、非公式団体Ceph Community Advisory Board(顧問団)のメンバーだ。

Linux Foundationの事務局長Jim Zemlinはこう言う: “企業の高い成長率の維持管理を効果的に助け、彼らのデータストレージの需要を拡大してきたことに関して、Cephには長年の成功の実績がある。Linux Foundationの下でCeph Foundationは、より幅広いグループからの投資を活用して、Cephのエコシステムの成功と安定の継続に必要なインフラストラクチャをサポートできるだろう”。

cepha and linux foundation logo

Cephは、OpenStackとコンテナをベースとするプラットホームを構築するベンダーにとって重要なビルディングブロックだ。実はOpenStackのユーザーの2/3がCephをメインで使っており、またCephはRookの中核的な部分でもある。Cloud Native Computing Foundation(CNCF)傘下のRookは、Kubernetesベースのアプリケーションのためのストレージサービスを、より容易に構築できるためのプロジェクトだ。このように、今や多様な世界に対応しているCephだから、ニュートラルな管理機関としてのファウンデーションを持つことは理にかなっている。でも、ぼくの山勘では、OpenStack Foundationもこのプロジェクトをホストしたかったのではないかな。

今日(米国時間11/12)のこの発表のわずか数日前にLinux Foundationは、FacebookのGraphQLのファウンデーションGraphQL Foundationをホストすることを発表した

[↓Facebookのクエリ言語GraphQLが独自のオープンソースファウンデーションを設立(未訳)]

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DropboxのExtensionsでストアしたコンテンツへの仕事がDropboxに居ながらにしてできる

Dropboxには前から、そこに保存したファイルにプログラムからアクセスするためのAPIがある。また同社は、Adobe, Google, Autodesk, Microsoftなどの大企業とパートナーシップを結んできた。そして今日(米国時間11/5)は、サードパーティのパートナーとのワークフローの構築と統合を(Dropbox内で)していくための、Dropbox Extensionsと呼ばれるサービスをローンチした。

Dropboxでエンジニアリングとプロダクトとデザインを担当しているSVP Quentin Clarkによると、同社はかねてから、ユーザーがDropboxに保存したコンテンツを、彼らが使っているそのほかのツールと統合するニーズがあることを、認識していた。“Dropboxだけに限定されないもっと広いエコシステムを支えることに、最大の価値がある。Extensionsはそのための障害を取り除き、エンゲージメントを広く深くしていくための方法の一つだ”、とClarkは語る。

彼によると、APIを使えば、コンテンツを取り出して、それで何かをして、結果をDropboxの置くことは可能だが、ExtensionではユーザーがDropboxの中で直接、アクションできる。ほかのアプリケーションを開かなくても、ユーザーが今いるところで何でもできる、というエンタープライズツールは目下のトレンドであり、Dropboxもそのトレンドに乗りたいのだ。

またそのやり方で、ある種の自動化が可能になる場合もある。その一つの例として、Dropbox Extensionsを電子署名のサービスAdobe Sign, DocuSign, HelloSignなどと統合すると、契約書をDropboxに保存し、それをあちこち送って署名を求め、すべての署名が集まったら、すべての署名入りドキュメントが自動的にDropboxへ返される、という使い方がありえる。そのとき、そのプロセスを始動した者には、完了通知が行く。

今日のリリースに含まれているそのような統合は、Vimeoでビデオの編集、Pixlrで画像の編集、NitroやairSlate, SmallpdfなどでPDFの編集、HelloFaxでFAXを送る(まだFAXが必要なところへ!)、などだ。Clarkによると、これら初期に導入した統合は、ユーザーが、Dropboxとのディープな統合を一番多く望んでいたアイテムだ。

Dropboxのパートナーチームは、Extensionsのそのほかの使い方も追究していくが、実装はエンジニアリングチームとの協働になるので、ユーザーの要望が多いと思われるものから順に着手していく、という。

Extensionsの発表は今日だったが、一般公開は11月27日だ。企業ユーザーだけでなく、すべてのユーザーが利用できる。それは、Dropboxでは単なるストレージだけでなく、いろんな使い方ができることを、広く知ってもらいたいからだ、とClarkは言っている。また、このやり方によって、統合の便利さが知れ渡り、今後の企業ユーザー、企業向けプロダクトのユーザーも増えるであろう、という皮算用もしている。

画像クレジット: TechCrunch

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DropboxがコラボツールPaperにタイムラインを加えてプランニングツールとしても使えるように

Dropboxはその、ドキュメント・コラボレーション・ツールPaperを、2015年の発表以来一貫して、多機能化してきた。今日(米国時間10/25)加わったのはタイムライン機能で、これにより単純なコラボレーションだけでなく、Paperを軽量級のプロジェクトプランニングツールとしても使えるようになる。

Dropboxの顧客は前から、Paperに計画立案機能がほしい、と要望を寄せていた。この新しい機能を発表する同社のブログ記事は、こう述べている: “プランニングには、さまざまな可動部品を調整する面倒な作業があります。今回Dropbox Paperでは、新しいタイムライン機能により、その苦痛を取り除きます”。

そういうツールに誰もが期待するように、タイムラインを作ってその上にマイルストーン(スケジュール項目)を置いていくが、土台がPaperなので各マイルストーンをチームメンバーに割り当てることができる。いろんな情報のノートも付記できるが、それには関連ドキュメントのリンクがあってもよい。

タスクを割り当てられた人のためのトゥドゥリストをタイムラインに埋め込んで、その仕事の無事完了を補佐できる。それが、プロジェクトを割り当てられた全員のための単一のアクセスポイントになる。

Gif画像提供: Dropbox

発表のブログ記事にはこうある: “トゥドゥや@mentionや締め切り(予定日)などによってチームメンバーはお互いが容易にプロジェクトを調整できる。しかも、この一歩進んだタイムライン機能では、チームメンバーの誰もが、いつ・何が・誰の担当で起きるかということを、明確に視覚化できる”。

Dropboxが最近理解しているのは、ストレージツールが単なるストレージツールでは仕事の役に立たない、ということだ。だからコラボレーションやコーディネーションに手を広げて行かざるをえない。Dropbox Paperは、まさにそのためにある。タイムラインが加わると、その多機能化がまた一歩前進する。

Constellation Researchで“仕事の未来”を研究しているAlan LepofskyはPaperについて、コラボレーションツールの変化の兆候、と言う: “こういう新種のコンテンツクリエーションツールは、いわばデジタルのキャンバスのようなものだ。複数のソースからのコンテンツを統合する作業を、単純化してくれる。ワードプロセッサの進化形、と言えるかもしれない”。

プロジェクトマネージャーのもっと完全なプランニングツールを今日明日にもリプレースするわけではないが、少なくとも、Dropboxのユーザーがそこに保存したコンテンツからさらなる価値を作り出せるためのツール、とは言えるだろう。

画像クレジット: Dropbox

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Dropboxにユーザーのすべての画像とPDFを自動的にOCRする機能が登場

Enterprise Dropboxに、一部のユーザーが待ち焦がれていたと思われる便利な機能がやってきた。それは画像やPDFファイル中の文字を自動的にテキストデータへ書き起こす光学式文字認識(optical character recognition/reader, OCR)機能だ。これからは、セーブした写真をかき回してレシートを探さなくてもよいし、目的の情報を探してたくさんのファイルを開かなくてもよい。単純に、テキストで検索できるのだ。

Dropboxのテキスト認識エンジンは今後数か月で、DropboxのPro, Business Advanced, そしてEnterpriseアカウントに実装されるが、アーリーアクセスがあるかもしれないから、ときどきチェックしてみよう。

このOCR機能は、ユーザーのすべての画像やPDFをスキャンしてテキストを取り出し、それらをメタデータに加えるので、ユーザーはそれを検索できる。もちろんそのデータは、正規のドキュメントとして安全に保存される。便利だが、問題は書き起こしの精度だ。OCRはときどき、気難しいからね。

Dropboxに永久につきまとう、もっと簡潔な名前のコンペティターBoxは昨年、多機能なOCRを導入した。多機能というのは、文字だけでなくオブジェクト(物)も認識するからだ。これに比べてDropboxのは、機能的にやや劣るかもしれないが、でも日常のOCRニーズには十分だろう。

これまで、指定したドキュメントをOCRすることはできたが、もちろんこっちの方が便利だ。Dropboxの技術情報のブログには、この自動化OCR機能の開発史が語られている。Boxは、GoogleのOCR機能を下敷きにしたらしい。〔訳注: Google Drive -> Google DocsにもOCRがある(全自動ではない)。〕

Dropbox Enterpriseのようなグループアカウントのメンバーは、全員がこの機能を利用でき、しかもこの機能が有効になったときは自動的に、既存のドキュメントもすべてOCRされる。

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Dropboxのコラボレーション層Paperがメジャーアップデートで多様なコンテンツに対応

Dropboxのようなストレージサービスが企業ユーザーの獲得を目指すときは、単純なファイル共有を超えた機能の提供が必要になる。Dropboxが、これまで欠けていたコラボレーションの層としてPaperを作ったのも、そのためだ。今日(米国時間9/3)同社は、プログラムを切り替えたりせずにコラボレーションツールの中だけで仕事ができるための、拡張機能をPaperに導入した。

“Paperは、チームのためのDropboxのコラボレーションの場だ。複数のユーザーが一緒に仕事をできるための機能がいろいろあり、締め切りを決めてオーナーにタスクを割り当てたり、YouTubeやSoundCloudやPinterestなどのマルチメディアコンテンツを埋め込むこともできる”、とDropboxは説明している。

今日発表された拡張機能で、Paperの中にさらにほかの要素を取り込めるようになった。たとえばPaperの中でDropboxのフォルダーへリンクして、ファイルの中身を見たり、サブフォルダーへ降りて行ったりもできる。リンクはフォルダーそのものへのリンクなので(コピーではないので)、ファイルへのアップデートはPaperの中のビューにもすぐ反映する。これはDropboxのような企業にとって、かなり思い切った機能だ。

画像提供: Dropbox

今のDropboxは、スプレッドシートをパワーアップしたような機能Airtableをサポートしているが、今回のPaperのアップデートで、Airtableを埋め込みコードでPaperに取り込めるようになった。これも、Airtable本体のアップデートが即、Paperのビューに反映される。

さらにこれからのPaperは、Googleのコラボレーション機能のように、図表を作れるLucidchartをサポートする。これも、フォルダーやAirtableと同じく、ライブのビューをPaperの中で見られる。つまり図表本体が変わればPaper上の図表も変わる。

Paperの中で、これだけいろいろなことができるから、プログラムをあちこち切り替える必要がない。最近BoxがActivity StreamとRecommended Appsを発表したのも、同じような理由からだ。Slackが企業で人気が高いのも、同じ理由だ。つまり、ひとつのコラボレーションツールの中で、いろんなアプリケーションのコンテンツをシェアできる。そのために大量のタブや、別のアプリケーションを開かなくてもよい。

Dropbox Paperではさらに、ユーザーがあちこちのアプリケーションのコンテンツサイロを訪ねなくても、一箇所でいろんなプレビューを見ながら、最後まで中断なく仕事ができる。Dropboxはこの機能を、企業顧客獲得の決め手にしたいのだ。

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ドライブも他のプロダクトも全てサポートするGoogle One一般公開――まずアメリカ、順次世界へ拡大

数ヶ月前にGoogleはGoogle Oneを発表した。Googleドライブの新しい有料サービスでは利用できるストレージが増えるだけでなく、サポートなどの他の面でも有利になる。この数週間、Googleは既存のドライブ・ユーザーの契約を徐々にGoogle Oneに切り替えていた。

そして今日(米国時間8/15)から、新規契約もGoogle Oneとなる(当面アメリカからスタートするが順次世界各国に拡大される)。

Google Oneの契約は月額1.99ドルで100GBからスタートし、2.99ドルで200GB、9.99ドルで2TBなどとなる。それ以上のストレージが必要ならGoogleは10TB、20TB、30TBなどのプランを用意している。こうした大容量契約は月99.99ドルから299.99ドルとなる。

新しいプランで有利な点のひとつは契約容量を最高5人までの家族メンバーと共有できる点だ。

ストレージ容量の増強が主なセールスポイントだが、Google Oneには他にも有利な点がある。中でも重要なのは24時間年中無休でライブでサポートが受けられる点だろう。Googleのエキスパートがチャットを受けてユーザーのどんな質問にも答えてくれる。サポートされる範囲はドライブに限られず、Googleのプロダクト全般だ。

もうひとつの特典はGoogleマップで検索したとき発見したホテルを割引レートで予約できることだ。最近 Googleは OneのメンバーにGoogle Playで利用できるクレジットを付与していた。今日Googleが発表したところでは、メンバーはGoogle StoreとGoogle Expressでも購入できるようになる。

なお、Google Oneはあくまで一般ユーザーを対象としたサービスだ。ビジネス・ユーザーはGoogleのG Suiteを利用してさらに各種のサービスや付加機能を利用することができる。

現在Google Oneが利用できるのはアメリカだが、すぐに各国に拡大されるという。

〔日本版〕このページに登録すれば日本で利用可能になり次第通知を受けることができる。なお既存のドライブの有料契約者は自動的にGoogle Oneにアップグレードされる。

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滑川海彦@Facebook Google+

GoogleがGoogle Driveを単独のサービスとしても提供、いずれはG Suiteのユーザーにするつもり?

企業でGoogle Driveを使いたければ、G Suiteの有料会員になるしかない。そこに含まれる、いろんな生産性ツールに用がなくても。でも今日(米国時間7/25)からは、あなたの会社はGoogle Driveだけの有料会員ユーザーになれる。

これまで、Googleのクラウド上のオフィスツールに関して企業からの要望がもっとも多かったのが、この、“Driveだけ”だった。そこで今回より、Google Driveは単独のサービスとしても使えるようになった。個人的には、そんなに需要は大きくないのでは、と思うけれども、そのストレージ機能や共有機能はG Suite上のバージョンとまったく同じだ。

基本料金はアクティブユーザー一人あたり月額8ドルで、それプラス、全社の保存量1GBにつき4セントだ。

Googleとしては、単独のGoogle Driveのユーザーを将来のG Suiteの見込み客とみなしているだろう。またGoogle自身も、まだまだレガシーのメールクライアントやWord, Excelなどデスクトップの生産性ツールに依存している企業が多いことを、百も承知だ。そんな企業に、いきなりクラウドを使えと言っても無理である。

Googleによれば、Driveのユーザーは今週中に10億に達する。“達した”と言わずに、“達する”と言うのは、なかなか奥ゆかしいね。でも実際に達した暁には、Googleの8番目のユーザー10億超えアプリケーションになる。

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Google Cloudが古典的ファイルシステムを必要とするアプリケーションのためのストレージオプションを用意

Google Cloud Platform(GCP)のストレージオプションが、新たにまた一つ増える。そのCloud Filestoreと名付けられたサービスは、来月ベータでローンチするが、それは要するに、クラウド上の完全な管理を伴うnetwork attached storage(NAS)だ。これにより、ストレージに対して従来的なファイルシステムのインタフェイスを必要とするアプリケーションを、GCP上で動かせるようになる。

従来のようにストレージの利用インタフェイスとしてオブジェクトストレージやデータベースしかないGCPのような環境で標準的なファイルシステムを使いたければ、それ専用に恒久的に使うハードディスクを使ってファイルサーバーを急ごしらえするしかない。Filestoreはそんな面倒を取り除き、ユーザーが必要に応じて簡単にストレージを確保できるようにする。

Filestoreは、高スループット、低レイテンシー、そして高IOPSを約束している。料金体系はプレミアムとスタンダードの2種、そしてプレミアムは、1GB/月が30セントで、ストレージの容量にかかわらず700MB/sのスループットと30000IOPSを約束する。スタンダードは1GB/月が20セントで、パフォーマンスは容量でスケールし、Filestoreに10TB以上を保存するまではピークパフォーマンスに達しない。

GoogleはFilestoreをロサンゼルスで行われたエンターテインメントとメディア関連のイベントでローンチした。その業界には、共有ファイルシステムを必要とする大量のエンタープライスアプリケーションがあり、またそのような種類のエンタープライスアプリケーションは、他のさまざまな業界にもたくさんある。

Filestoreベータは来月ローンチする。ベータ時点では、アップタイムの約束はなく、またベータを終えるETAもまだない。

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Dropboxの最新アップデートでモバイル上のコラボレーションがとてもスムーズに

Dropboxが今日(米国時間5/22)発表したアップデートで、モバイルからの利用機能が強化され、外回りの社員がDropboxに保存されているファイルの変更に追従しやすくなった。

典型的なユースケースを挙げると、チームで共有しているファイルについて、AさんがBさんの意見や承認を求めている、とする。Bさんがそれをちゃんとやってくれたか知りたいときには、メールやテキストメッセージを使う。これでは、なめらかなワークフローとは言えない。

そこでDropboxの最新のモバイルアプリでは、メールなどほかのアプリを使わなくても、Dropboxアプリの中で、誰がそのファイルを見たか、誰が何をやったか、などが分かる。

またファイルのレビューを求めるときも、通知が相手のホーム画面に出るから、メールなどを見る必要がない。

写真提供: Dropbox

DropboxのプロダクトマネージャーJoey Loiによると、チームメンバーのいろんなアクティビティがDropboxの中ですべて分かるから、すっきりとしたワークフローになる。“今回のアップデートでは、コラボレーションのループがDropbox内で完全に閉じることを考えた。コラボレーションとは要するにフィードバックのフローだから、Dropboxの外へ出なくても最後まですべてのフィードバックができる、ということだ。ぼくがファイルのどこかを変えたら、同僚はすぐにその変更が分かる”、とLoiは説明する。つまり、フィードバックループが閉じるのが早い。ループの形もシンプル。

また今度からは、頻繁に開いているファイルはホーム画面の上部に、Google DriveのRecentsのように出るから、仕事の流れがワンステップ早い。また、頻繁にアクセスするファイルをDropboxのリストの上部に集めることもできる。今の仕事で使っているファイルを、いちいち探さなくてもよい。

そして、メールで送ってきたファイルをドラッグ&ドロップでDropboxに入れることが、モバイルでもできるようになった。

ひとつひとつはどれも些細な変化だけど、これでモバイルのDropboxでファイルを扱うことが、ずいぶん楽になる。Loiはこう言う: “モバイル上でチームのコラボレーションを円滑にすることに、とくに配慮した”。

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AWSの仮想マシンサービスEC2にローカルなNVMeストレージが付随するインスタンスが登場

AWSの仮想サーバーEC2は、そのオプションが日に日に増えている。今日(米国時間5/18)加わった新しい仮想マシンは、ローカルなNVMeストレージによって、標準的なSSDよりも相当速いスループットを提供する。

このC5dと呼ばれる新しいインスタンスは、このサービスがすでに提供している、コンピュート(処理能力)優先で最適化されているC5インスタンス群の仲間に加わる。AWSはC5について、ハイパフォーマンスコンピューティングのワークロードやリアルタイムのアナリティクス、マルチプレーヤーゲーム、ビデオエンコーディングなどのユースケースに適する、としているが、今回高速ストレージのオプションが加わったことによって、さらなるパフォーマンスの向上が望めるだろう。

そのローカルストレージは仮想マシンに付随するので、インスタンスが停止したらそれも終了する。だから長期的なストレージではなくて、一時的なファイルの保存に向いている。

C5とC5dのインスタンスは共に、同じプラットホーム、3.0GHz Intel Xeon Platinum 8000プロセッサーを共有する。

この新しいインスタンスは今、アメリカとカナダのリージョンで利用できる。料金は通常のC5インスタンスよりやや高くて、オレゴン州のリージョンではもっともベーシックなRAM 4GBのマシンで1時間$0.096からだ。通常のC5マシンは、1時間$0.085からだ。

なお、FPGAを使用できるF1インスタンスも、NVMeストレージを提供している。それらは非常に高度な専用マシンで、C5のような一般的なデベロッパー向けではない。

AWSは今日のNVMeインスタンスの発表と並行してEC2のベアメタルインスタンスの一般公開についても言及した。これらの仮想マシンはその下の物理マシンへのダイレクトアクセスを提供し、仮想マシンだけでは要求を満たせないアプリケーションに理想的な運用環境を提供する〔関連記事〕。またコンテナのクラスターの安全な稼働にも適している。これらベアメタルインスタンスも、NVMeストレージをサポートしている。

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新しいGoogle One、ストレージ半額でサポートも充実――2TBが月10ドル、24時間年中無休ヘルプなど

今日(米国時間5/14)、Googleは一般ユーザー向けクラウド・ストレージの料金を大幅値下げすると発表した。 新しく月額2.99ドルで200GBのプランが設けられ、2TBのプランは従来の月額19.99ドルから月額9.99ドルに値下げされた(これにともない月額9.99ドルで1TBのプランは廃止された)。またクラウド・ストレージ・サービスのブランドはGoogle Oneに変更された(ただしGoogleドライブのブランドはそのまま)。

またこのアップデートの実施後、ユーザーは契約ストレージ容量を家族最大5人までと共有できるようになる。

最近では4Kビデオや高精細画像が普及したため、100GBくらいはまたたくまに使ってしまう。しかし今回のアップデートにはもうひとつ重要な狙いがある。新しいブランド名のGoogle Oneには、あらゆるGoogleサービスからワンタップでGoogle Expertsにアクセスして援助を受けることができるという意味がある。

Google Expertsを担当するのは人間の専門家で、生半可やAIチャットボットなどではない。Expertsサービスは24時間年中無休、月額1.99ドルで100GBという入門編のプランでも利用可能だ。メールでも電話でも受け付ける。当初はアメリカ市場でスタートするが、Googleによれば「このワンタップ・サポートをあらゆる地域に拡大し、日々改良していく〔のがわれわれの〕目的だ〕ということだ。

GoogleではG Suiteで有料のビジネスユーザー向けに24時間年中無休のサポートを提供しているが、一般向けサービスでのライブ・ヘルプの提供は今回が初めてだ。

なお、15GBで無料というプランはこれまでどおりで内容に変更はない。

契約者はライブでサポートを受けることができるようになるだけでない。Google Oneのディレクター、Larissa Fontaineが私に語ったところによれば、契約者はGoogle検索で発見したホテルの宿泊料金その他Google Payで支払を行う各種サービス、プロダクトについて特別割引を受けることができるという。Fontaineは「カバー内容を次第に拡大していきたい」と述べた。

Google Oneグループのプロダクトマネージャー、Brandon Badgerに取材したところでは、「われわれがユーザーのクラウド・ストレージの利用状況を調べたところ4Kビデオを撮影して家族と共有するという使い方が増えていた。こういう場合、利用するデバイスの数も多くなっていた。新しいプランはこういう利用スタイルに合わせたものだ」という。

またFontaineによれば、クラウドストレージのユーザーは概してGoogleのヘビーユーザーであり、ストレージとヘルプを一体化するのはきわめて理にかなっているという。

ひとつ残念なのは、既存の契約者に対するアップグレードに多少の時間がかかるという点だ。Googleはここ数ヶ月かけて順次既存の契約をGoogle Oneのアカウントに変更していくという。まずアメリカ市場が対象で、以降世界に拡大していく。Googleはクラウドストレージの契約(ファイルではない)を管理するための新しいAndroidアプリを準備している。

今回のアップグレードはクラウドストレージに関するものだが、Google Oneは料金値下げやヘルプサービスの追加だけに留まるものではない。Google Oneは新しい野心的なプランの第一歩であることは間違いない。Google Oneは今のところそのブランド名にもかかわらずストレージという分野しかカバーしていない。新しい総合的なサービスが今後発表されていくだろう。たとえば、Googleのあらゆる一般向けサービス、つまりドライブ、YouTube、Red、Play Music(それにまだ発表されていない新サービス)などを一括して契約、管理できるサービスも考えられる。

〔日本版〕Googleドライブのページにはまだアップグレードに関する発表はない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AWSのストレージサービスS3にゾーンを一つしか使えない低料金バージョンが登場

AWSのストレージサービスS3が今日(米国時間4/4)、データをクラウドに保存するための、低料金なオプションを導入した。デベロッパーは、それほど頻繁にストレージにアクセスしないアプリケーションのために、高い可用性を求めないことにより、最大でS3の標準料金の20%引きで利用できる。S3のこの新しいティアの名前は、S3 One Zone-Infrequent Access(ゾーンがひとつの非頻繁アクセス)だ。

S3は、AWSが最初から提供していたサービスのひとつだ。これまで、ティアの種類が少しずつ増えてきた。S3 Standardティアは、99.999999999%の永続性と99.99%の可用性を約束しているが、S3 Standard-Infrequent Accessは、同じ永続性と99.9%の可用性を約束している。またGlacierは、コールドストレージだ。

StandardとStandard-Infrequentに保存されるデータは、三つ以上のアベイラビリティゾーンへ複製される。しかし低料金のOne Zone-Infrequent Accessティアは、名前が示すように、一つのアベイラビリティゾーンにしか保存されない。複数のマシンへ複製することはできるが、しかしそのゾーンがダウンしたり破壊されると、データにアクセスできない。

そのため、この新しい低料金ティアは可用性が99.5%で99%のSLA(アップタイム率)しか提供しない。しかしその機能や永続性は、S3のほかのティアと違いはない。

今日(米国時間4/5)サンフランシスコで行われたAWS SummitのキーノートでCTOのWerner Vogelsが言ったように、ストレージのコストは複製を行うアベイラビリティゾーンの数で決まる。彼の見解では、この新しいサービスは、頻繁にアクセスされないけど複製はできる、というデータに利用すべきだ。

99.5%の可用性は、1年に1日か2日の、データにアクセスできない日がある、という意味だ。一部のアプリケーションにとっては、それで十分だが、Vogelsの説では、顧客はこのストレージを二次的なバックアップコピーや、複製可能なメディアファイルの保存に使うだろう、と言う。

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DropboxがIPOを前にしてSalesforceの深い統合を発表、エンタープライズの評価アップをねらう

Dropboxはこのところ忙しい。2週間前にはIPOを発表した。ついこないだの先週には、Googleとの大型パートナーシップを発表し、そして今日(米国時間3/9)は、Salesforceとのより深い統合のニュースが飛び込んできた。

DropboxとSalesforceは共にクラウド企業だから、過去に多少の関わりはあったが、しかし今日の発表はもっと大きい。たとえば、DropboxのフォルダがSalesforce Commerce CloudとMarketing Cloudに埋め込まれて、それらがあたかも、軽量版のデジタルアセット管理ソリューションのような様相になる。

たとえば、企業を顧客とするクリエイティブエージェンシーなら、写真などマーケティングキャンペーン用の素材を作り、それらの一部をSalesforceのマーケティングクラウドに保存するだろう。しかしそのフォルダは完全に統合化されているから、マーケティングとは無縁な現場のクリエイターがそれらのアセットの一部を自分たちのDropboxのフォルダでアップデートしても、マーケティングのための素材が入っているSalesforceのフォルダも自動的にアップデートされる。両者は物理的には同一のフォルダだから。

このような統合化によって、ユーザーの、あれをしたらこれをして、というステップが省略できる。Dropboxをオープンしてそのフォルダへ行き、アップデートされているアセットを見つけたらそれらを手作業でSalesforceにも持っていく、…こんな手間が、一発で済むようになる。

Salesforce本体だけでなく、同社が2016年に7億5000万ドルで買収したコラボレーション型ワードプロセッサQuipとも、同様に統合化される。それは、先週発表されたGoogleのG Suiteの統合の場合と同じく、エンドユーザーが自分のコンテンツに、どこで仕事をしていてもアクセスできるようにするためだ。

しかしQuipの場合は、双方向の統合になる。DropboxのフォルダがQuipに埋め込まれるのは、MarketingやCommerceのCloudの場合と同じだが、逆にQuipのドキュメントにDropboxの中でアクセスして仕事ができるようにもなる。これもまたユーザーが、そのとき使いたいツールや、アクセスしたい場所を自由に選べるためだ。

このようなパートナーシップは一見わかりにくいが、DropboxのSVP Quentin Clarkが先週、G Suiteの統合のとき言ったように、すべてはユーザーを楽にし、自由にするためだ。

“仕事の性質や都合などで、そのときどきの、ベストのツールは変わってくる。でもそんなとき、今の仕事のコンテンツに、そのときのベストのツールでアクセスできると便利だ。ツールや場所を変えても、そこに仕事がついて来る。それが、いちばん気楽だ”、と彼は語る。

今後はこのパートナーシップをさらに進めて、SalesforceはクラウドストレージにDropboxを使い、Dropboxは社内でSalesforceを活用する、という状態にしていく。Salesforcは前にも、G Suiteの統合Office 365ツールの統合に際して、同様の発表をしている。

Dropboxは、パートナーシップの発表はIPOと何の関係もない、と言うだろう。でも今や、同社のあらゆることがIPOと関係している。IPO申請のS-1ファイルで、売上の大半が消費者サイドからと言っている同社は、エンタープライズからの信任をできるかぎり厚くしてからIPOに臨みたい。今回のパートナーシップもそのことに寄与するはずだが、まだまだ実際の数字は薄い。

先週のG Suiteの統合パートナーシップと同じく、今回のSalesforceの統合も、まだ発表だけであり、ローンチはない。ローンチはたぶん、今年の後半だろう。

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DropboxがAutodeskを統合、大きな設計ファイルのコラボレーションがクラウドを意識せずにできる

Dropboxが今日(米国時間11/14)、Autodeskのユーザーが大きな設計ファイルに、より容易にアクセスし共有できるための、二つのプロダクトを発表した。ひとつはDropboxに保存しているAutodeskのファイルをAutodeskのソフトウェアからオープンしセーブするためのデスクトップアプリケーション、もうひとつはAutodeskがなくても設計ファイルを見ることができるアプリケーションだ。

Dropboxでデベロッパーユーザーのお世話を担当しているRoss Piperによると。今DropboxにはAutodeskのファイルが15億あり、毎月8500万ずつ増えている。数も驚異的だが、設計ファイルはファイルサイズが大きい。大きくて複雑なファイルが毎日たくさん生成されるからこそ、クラウドストレージが何よりもありがたい。だからAutodeskの統合はDropboxにとって、とっくにやっているべき課題だった。

両社は互いにパートナーになることによって、これらのファイルをもっと扱いやすくしよう、と決心した。

Dropboxのデスクトップアプリケーションは今日から可利用になり、ユーザーはAutoCadアプリケーションから直接に、クラウド上(==Dropbox上)の.dwg設計ファイルをオープン/セーブできる。ユーザーはAutoCadの中で直接これらのファイルを開ける。その感覚は通常のファイルと同じで、Dropboxから取り出していることを意識しない。作業を終えたファイルの保存も、自動的にDropbox上へ行われる。

DropboxがAutoDeskを直接統合。写真提供: Dropbox

もうすぐ提供される単独のビューワーアプリケーションは、設計ファイルをAutodeskのないユーザーとも共有できる。しかも、それらの人びとがファイルにコメントできるので、役員や顧客、協力企業などが変更を要望するなど、設計に容易に‘参加共有’できる。

たとえば、設計者が描いた図面を見て、その中のひとつの部屋や領域をセレクトすれば、その部分に関するコメントを見たり書いたりできる。

写真提供: Dropbox

Dropboxが提供するこれらのツールは、AutodeskのAutoCad App Storeからダウンロードできる。そして、インストールすればすぐに使える。

今回の発表は、Autodeskのような有力なサードパーティパートナーとDropboxの深い統合が、今後もいろいろありえることを示している。各種ビジネスアプリケーションのユーザーは、いちいちDropboxからファイルをダウンロード/アップロードしなくても、仕事用のメインのソフトウェアを使いながら、その中で、必要なファイルのオープン/セーブがごく自然に、できるようになるのだ。

実はBoxも、Autodeskとのこのようなパートナーシップを、2年前から結んでいる。

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AWS S3がデフォルトの暗号化オプションによりアドミンの苦労と負担を取り除く

顧客がデータを暗号化してないことによるAmazon S3のセキュリティ事故は、慢性的に多い。被害企業の中には、某国防総省納入企業や、本誌TechCrunchのオーナー企業Verizon、大手コンサルティング企業Accentureなどの著名企業もいる。というわけで今日AWSは、S3上のデータが(なるべく)確実に暗号化されるための、5種類のツールセットを発表した

まず、これからのS3には、デフォルトで暗号化する、というオプションがある。その名のとおり、このオプションを指定すると、S3に放り込むデータはデフォルトで暗号化される。アドミンが暗号化されてないファイルのバケットを作ると、それが拒絶される、ということもない…ただ黙って暗号化される。絶対安全とは言えないが、アドミンのうっかりミスで暗号化されなかった、という人的ミスはなくなる。

次に、さらに念を押すかのように、S3の管理コンソール上では、守秘設定のない、パブリックにオープンなバケットの横に、よく目立つ警戒標識が表示される。これによりアドミンは、エンドユーザーのうっかりミスに気づくことができる。

そしてアドミンは、Access Control Lists(ACLs)により、S3の各バケットやオブジェクトのアクセス許容者を指定できる。これまでのパーミッションはデータに付随して移動するが、このバケットレベルのパーミッションなら、別のアドミンが管理する別のリージョンにバケットが移っても大丈夫だ。パーミッションは、そのバケットのレプリカにも適用される。

さらにアドミンは、オブジェクトの複製をAWSのKey Management Service(KMS)が管理するキーで暗号化できる。つまり、アドミン自身が暗号化キーを管理しなくても、S3のデータを確実に暗号化することができる。

そして、万一事故が生じたときには、レポートが提供される。そこにはS3内の各オブジェクトの暗号化ステータスなどが載っている。それは、今後の人的エラー対策のための、基本資料ともなる。

絶対確実なセキュリティ対策はありえないにしても、今度発表されたS3のデータ保護対策により、アドミンが確実にそして容易に、暗号化されていない情報の混入を防ぐことができるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

新アカウントタイプDropbox Professionalはフリーランサーやクリエイティブに便利な機能を揃える

Dropboxには大きなストレージのPlusアカウントがあり、いろんな機能を揃えたBusinessアカウントがある。しかしこれまでなかったのは、一部の高度な機能はほしいけどBusinessにグレードアップする理由はないという個人事業主や小企業のためのサービスだ。今日(米国時間10/17)同社は、この宙ぶらりんのユーザーを対象とする新しい種類のアカウントDropbox Professionalを発表した。

この月額19ドル99セントのアカウントには、単なる多めのストレージ以上のおまけ機能がある。Dropbox Plusと同じくストレージは1テラバイトだが、それだけではない。Dropboxにストレージがあるのは当たり前だ、ストレージ屋さんだからね。問題は、それ以外の機能だ。

ずば抜けて最大の機能は、Dropboxがショーケース(showcase)と呼ぶ、コンテンツをパッケージする新しい方法だ。それはマーケティングのための一揃いのコンテンツ・セットだったり、金融サービスならカスタマイズされたアプリケーション、あるいは各クライアントとシェアする広告のポートフォリオだったりする。

たとえばそういうコンテンツをPDFでまとめておけば、クライアントにそれを渡して簡単にちょっとしたプレゼンができる。それはAdobeが何年も前から提供しているマルチドキュメントPDFとそれほど変わらないが、Dropboxがユーザーのコンテンツをパッケージされた形式で保存してくれるのは、今回が初めてなのだ。

Dropbox Showcaseの例。写真提供: Dropbox

ProfessionalアカウントにはSmart Syncもある。これは従来、Businessアカウントだけだったが、ユーザーはコンテンツ(ファイルまたはフォルダー)を、ローカルにのみ保存/Dropboxのクラウドに保存/その両方に保存、のどれかに決める。たとえばローカルなハードドライブを節約したいクリエイティブの人は、Dropboxにアーカイブしたコンテンツをまるでローカルみたいに利用するだろう。

さらに、OCRの機能もある。これによりPDFなどのドキュメントをスキャンしたテキストを読んで、ドキュメントの方は守秘性などの理由で廃棄してもよい。機密ドキュメントをクライアントとシェアしたり、知財がらみのRFPを送るときなどに便利だろう。

Dropbox Professionalには、Businessのようにアドミンのためのバックエンド的機能はない。でも、それほど高くない費用で高度な機能がいくつかある。Businessバージョンに投資するほどではないが、Plusでは物足りないという個人事業主や小企業には魅力的だろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Digital OceanがオブジェクトストレージサービスSpacesを立ち上げ、スケールアップ無制限

人気のクラウドホスティングサービスDigital Oceanが今日、オブジェクトストレージサービスSpacesを発表した。同社の既存のブロックストレージサービスを補完するサービスだが、16TBという上限のあるブロックストレージサービスと違ってSpacesにはスケールアップの制限がなく、その物理的な量やストレージの仮想マシンへの接続は問題にされない。

Digital Oceanにとってこれは、同社の核となるクラウドコンピューティングサービスを拡張する試みのひとつであり、AmazonやGoogle、Microsoftなどの大手と同格に戦おうとする意欲の表れでもある。もちろん大手はすでに、Digital Oceanの現状よりもずっと幅広いサービスを提供している。

同社のクラウドストレージのプロダクトマネージャーJohn Gannonが、発表声明でこう述べている: “オブジェクトストレージはもっとも要望の多いプロダクトだった。コンピューターのリソースを抽象化したスケーラブルなストレージプロダクトの開発に着手したとき、ここには今日(こんにち)のデベロッパーが行っている問題解決のやり方をリファクターし改良する機会があることに気づいた”。

同社によるとこのサービスはAWS S3の既存のツールの多くと互換性があり、またすべてのデータは256ビットAES-XTSで暗号化されてディスクに書き込まれる。デベロッパーが独自の暗号化方式で暗号化することも、もちろん可能だ。

料金体系は単純明快だ。250GBのストレージが月額5ドル、アウトバウンドの帯域1TBが含まれる。それを超えると、1GBあたり0.02ドル、転送量1GBあたり0.01ドルとなる。試用希望者のための2か月の無料プランもある。

Spacesは現在、同社のNYC3リージョンで可利用であり、年内にAMS3リージョンでも提供される。そのほかのリージョンは2018年以降だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

科学者たちが馬のGIFを生きている細菌に書き込んだーーえっ、何の話をしているの?

Natureに掲載された新しい研究によれば、ハーバード大のある科学者グループが、生きている細菌(正確には大腸菌)に、GIFを保存することに成功したということだ。そうあの動画のGIFだ。

それは、とても奇妙なアイデアだが、科学者たちはこれまでも時折、CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeats)という名で知られる、驚異の遺伝学ツールを用いてデータ保存トリックをやって見せて来ていた。

CRISPR(やや詳しい解説はここ)は、様々な野心的なものを可能にし、人びとを興奮させてきた。そうした発見は、しばしば遺伝学者や医学研究者たちによって行われてきたが、このハーバード大の実験のように、広大な未開拓な医学の世界をさらに超えたところでCRISPRの有用性を示してきた者たちもいる。

非常に簡単に述べるなら、CRISPR関連タンパク質(この例では、Cas1およびCas2として知られるタンパク質)が、コンピューターのCtrl-X(カット機能)ツールのDNA版として働き、科学者たちが特定のDNAの部分を特定して切り取ったり、変更したり、置き換えたりすることが可能になる。

簡単ではあるものの、その動的な性質により、この歴史的な馬をエンコードすることは、単に静的な画像を生きている最近に貼り付けることよりも、更に独特な課題を突きつけた(研究チームは静的な画像の貼り付けも行っている)。Cas1とCas2のシーケンシング能力を利用することで、研究者はGIFをフレーム毎に時間順にエンコードし、そのあとデータを抽出し90%の正確さで再現することができている。

論文では次のように述べられている:

「このシステムを利用することで、任意の情報をゲノムに書き込める可能性がある。ここでは、CRISPR-Casシステムを使用して、白黒画像のピクセル値と短いムービーを、生きた細菌集団のゲノムにエンコードする。それを行なうことで、我々はこの情報ストレージシステムの技術的限界に挑戦し、その限界を最小限に抑えるための戦略を最適化する」

注目すべきことに、この細菌集団は、その書き込まれたデータには全く影響されることなく増殖を続け、遺伝物質を介してデータを未来の世代に引き渡し続けた。

これは分子規模のものだが、そのアイディアは巨大だ。主眼は私たちの休暇の写真を保存するコンピューターのハードドライブのスケールアップではない(そうすることも可能だが)。

インタビューでは、第1著者であるSeth Shipmanが、これは細胞が細胞自身の生存記録などを残すことができるような未来を描き出すための、コンセプトの実証であることを示唆している。その記録は、その細胞が時間の経過とともに、どのように行動してきたか、またはその環境内でどのように相互作用しているかを知りたい者なら、誰でもアクセスして再生することができるかもしれない。

もしその細胞がニューロンである場合、人間の脳に記録することのできる洞察の可能性は、研究者たちが215ペタバイトのデータを1グラムのDNAに詰め込んだもののように膨大なものになるだろう。もしそれでも感心しないなら、科学者たちは同じテクニックを使って、これまで人類が生成したすべてのデータを1つの部屋に理論上は保存することもできる。

「DNAはデータを保存するためのとても優れた媒体である」と研究者らは書いている。冗談抜きだ。

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(翻訳:Sako)

GoogleがPhotosとDriveのデスクトップアプリケーションを一本化してBackup and Syncをローンチ

Googleが先月予告していた“Backup and Sync”ツールが、今日(米国時間7/12)ローンチされた。その名のとおりユーザーのコンピューター上のファイルをバックアップしシンクするツールで、これによりMacやPC上ではGoogle PhotosのデスクトップアプリケーションやGoogle Driveのクライアントアプリケーションが要らなくなる。

要するにこれまで二つあったアプリケーションが一本化されるだけであり、コンピューター上のファイルをGoogleのクラウドへアップロードするのに、写真はコレ、そのほかのファイルはアレ、というアプリケーションの使い分けが不要になる。

新しいツールはインタフェイスもシンプルで、Googleのアカウントにサインインして、今後Google Driveに継続的にバックアップしてもらいたいフォルダを指定するだけだ。その際、Google Driveに対するこれまでの設定はそのまま生きる。そのことは、先月も説明された

デスクトップコンピューターからファイルをバックアップできるだけでなく、カメラなどのUSBデバイスやSDカードから写真のバックアップもできる。バックアップしたファイルは、コンピューター、スマホ、タブレットなどどんなデバイスからでも、Google Driveにアクセスすれば見たりダウンロードしたりできる。ファイルが写真やビデオなら、Google Photosでアクセスできる。

PhotosDriveも今ではアップデートされたソフトウェアに対応しており、一般消費者はそれをどちらからでも無料でダウンロードできる。

Googleによると、G Suiteを使っている企業ユーザーは、現時点ではこの新しいソフトウェアユーティリティをダウンロードすべきではない。

同社の計画では、企業向けにはG Suite内のツールとしてDrive File Streamというものが、ビジネス、エンタープライズ、教育、非営利のどのドメインでも今年後半に展開される。その前にこのツールを試したい人は、ここに申し込むとよい。

Backup and Syncのソフトウェアでは、いろいろな設定ができる。たとえばGoogleのクラウドにアップロードされる写真やビデオは、元のクォリティーを保持するか、それとも単なる高品質を選ぶか、など。プロの写真家などは、オリジナル・クォリティーを選ぶだろう。

そのほか、ファイルの削除を指定した場合のオプションや、ダウンロードやアップロードの速度なども指定できる。

さらに、このアプリケーションからGoogle Driveの会員契約のアップグレードができる。これを機会に自分のデスクトップをまるごとクラウドに保存したい、なんて人は、より大きな容量へ契約を更新したくなるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

倉庫会社のOmniが友人たちとのアイテム共有を可能に

オンデマンド倉庫(実際のピックアップとデリバリーを行ってくれる荷物保管サービス)のスタートアップOmniは、お気に入りのアイテムに、クローゼット内のスペースを占めることなく簡単にアクセスできるようにするサービスだ。しかし、同社は今、そうしたアイテムを友人たちや、ローカルコミュニティのなかで共有できるようにするための、大きな一歩を踏み出そうとしている。

Omniだけがオンデマンド倉庫マーケットのプレイヤーではない。ClutterMakeSpaceTroveといった企業も、こうしたサービスをオンラインで提供している。しかし、Omniが他の倉庫スタートアップと差別化を図ろうとしている点は、アイテムレベルの分類と、ユーザーの持ち物への個別のアクセスの提供だ。

あなたが持ち物をOmniに保管すると、それは単に倉庫のどこかの埃を被った箱やケースの中にしまい込まれるのではない。同社は、ユーザーはモバイルアプリで管理できるように、受け取ったアイテムをそれぞれ写真をとり、識別タグを付け、カテゴリーに分け、在庫として保管する。ユーザーは、少なくとも2時間前に同社に通知すれば、いつでも倉庫からアイテムを取り出すことが可能だ。

このことで、週末にサーフィンや自転車やゴルフを楽しみたいOmniのユーザーは、スポーツ用具を不要な間は倉庫に預けておき、必要なときに取り出すことが可能になる。しかし、今や同社は、ある程度以上のアイテムを集めることができたので、今度はアイテムを預けているユーザーたちに、それらを友人たちやローカルコミュニティの中で、共有して使えるようにさせたいと思っている。

「私たちが立ち上げようとしているのは、アイテムのオーナーが、その持ち物を友人たちやローカルコミュニティに対して共有できる機能です」こう語るのはOmniのプロダクトVPであるRyan Delkである。立ち上げ以来18ヶ月で10万点以上の品物を集めたOmniにとって、これはもともと計画されていた内容なのだ。

「私たちは倉庫業という姿を、トロイの木馬のような見せかけの姿として位置付けていました」とDelkは私に語った。彼によれば、Omniが今回のサービスを実現できたのは「すべてがアイテムレベルで起こる」からだ。

振り返ってみれば、その計画はおそらく明らかだったはずだ。結局のところ、なぜわざわざ倉庫保管用のアイテムをピックアップして、個別にタグをつけカテゴリーに分け、品物のクラウドデータベースに登録するといった手間をかけていたのだろうか?もちろんユーザーが個別のアイテムに対して何かをすることができるようにだ。

Omniではユーザーは1ヶ月あたり、小物なら50セント、大きい品物はら3ドルで保管することができる。またユーザーがどれほど素早く在庫中の品物にアクセスしたいかによって、ピックアップとデリバリーの費用が変化する。本当に急ぐ(3時間以下)場合でない限り、品物のピックアップは無料だ。反対にアイテムを配達して貰う際には、翌日配達で3ドル、2時間以内の配達を指定すると20ドルが必要となる。

ビジネスの経済性を考えると、Omniで保管するものは、地元のセルフ保管倉庫で使っているような、箱に放り込んでお終いという種類のものではない。Omniでは独自の分類に基づき、商品の29%は「家庭用品と工具」に分類され、25%がアパレルに、そしてスポーツやレクリエーションが全商品の13%を占めていると語る。

  1. request-flow.png

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  4. search-flow.png

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これら3つのカテゴリーだけで、Omniユーザーが手持ちの電動工具を隣人に使わせたり、友人にイベント用ドレスを貸したり、キャンプその他のアウトドア用品を共有したりという用途が想像可能だろう。

Omniは既にこのコンセプトを、ベイエリアの限られた数のベータユーザーに対してテストしており、これから一般公開をしようとしているところだ。ユーザーが保管したすべてのアイテムは、デフォルトではプライベートになるが、もし友人たちと共有したり、コミュニティで利用可能にしたいと思った時には、今や簡単にそれを行うことができる。

もしここまで読んで、まだ先も読むつもりなら神の祝福を。このサービスがこの先狙っているところを次に説明したい。Omniは単純な「借り入れ」と「貸し出し」からこのサービスを開始する。しかし考えてみて欲しい…ここからユーザーが普段使っていないものをレンタルしてお金を稼ぐまではほんの1歩に過ぎない。そうなったらOmniはそこから手数料を抜けば良い。

実際Delkは、友人や隣人からアイテムを借りるときにピアツーピアのVenmoまたはPayPal支払いを使ってシステムに取り込み、すでにこのようなことを行っているユーザーがいることを認めている。そして同社が、既にプラットフォーム上で起こっているこうした商取引の一部を、どれほど取り込みたいと思っているかを想像することもできるだろう。

とはいえ、それはいつの日かやってくる別のアップデートの話だ。Omniは、こうしたものが人びとが本当に求めているものであることを、証明していかなければならない。そして時間と支持だけがそれを証明する。また数ヶ月後に戻ってきて、その時このシステムがどのように運営されているかをチェックしてみたい。

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(翻訳:Sako)