受信メールの添付ファイルをクラウドストレージにコピーするOoberDocsが新たにGoogleDriveやMicrosoft OneDriveをサポート

OoberDocsは、TechCrunch Disrupt NYのハッカソンに登場したかわいいツールだが、このほど、その機能集合を拡大してGoogle Driveのサポートを含めることになった。この、受信したメールのすべての添付ファイルをクラウドストレージにコピーするサービスは、最初はDropboxだけをサポートしていた。

ファウンダのJohn McBrideが本誌TechCrunchに今日(米国時間5/30)、OoberDocsが10000個めのファイルをアップロードした、と報告してきた。ユーザ数はそれほど多くはないが、着実に増えている。

サービスの利用は週末に少なくて、ウィークデイに多い。仕事で使っている人が多い、ということだ。同社はかつて本誌に、今後ビジネスユーザには安い年会費を課金したい、と言っていた。

McBrideによると、6月からはMicrosoftのOneDriveのサポートを開始し、7月にはBoxが加わる。ちょっと雑だったユーザインタフェイスも、近く改築してユーザフレンドリにするそうだ。

ハッカソンに登場したプロジェクトが成長した姿を見るのは、楽しい。サポートするクラウドストレージが増えたことの成果を、数か月後にチェックしてみたい、と考えている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ピアツーピアでファイルを共有するサービスSend Anywhereがシードで$1Mを調達

DropboxBoxGoogle Driveなんかと同じく、ESTmobのSend Anywhereもファイル共有サービスだが、重要な違いが一つある。Dropboxみたいにファイルをクラウド上のストレージに保存するのではなく、ユーザが複数のデバイス間でコンテンツを、ピアツーピアでリアルタイムで共有するのだ。ソウルに本社のある同社はこのほど、Rakuten VenturesのパートナーSaeMin Ahnが率いるラウンドにより、100万ドルのシード資金を獲得した。このラウンドには、Andrew McGlincheyとAndy Warner、それに二人の韓国のエンジェル投資家も参加した。

Rakuten Venturesは日本のeコマースおよびインターネットサービス企業「楽天」の投資部門だ。楽天は最近、9億ドルでメッセージングサービスのViberを買収した

ESTsoftから2012年にスピンオフしたESTmobは、2つのデバイスをペアにし、そのときかぎりのキーを確認することによって、ファイルを共有化する。ログインする、ユーザ登録する、といった手間はまったくない。Send Anywhereは、複数のデバイス上のファイルにアクセスしたい人向けのサービスだ。今は無料で、iOSAndroidで利用できる。

協同ファウンダのSuhyuk Kangによると、Send Anywhereのピアツーピアのファイル共有は、複数の大きなファイルを送る場合、既存の競合サービスよりも高速である。

“同じLAN上や近距離内で複数の人が複数のデバイスを使っている、という状態が至るところにある。わざわざクラウドなんか使う必要はない。クラウドサービスはサーバまでの距離がとても長い場合が多いから、遅いし、セキュリティの不安もある。しかも料金が高い”、とKangは説明する。

“しかも、合衆国以外のユーザが使うと遅い、というファイル共有サービスも多い。大きなマルチメディアファイルをシンクしようとすると、極端に遅くなることもある〔Dropbox!〕。また、クラウドサーバを使わないようにすれば、プライバシーも守りやすい。うちのサービスは、クラウドサービスを補完するサービスとして全世界から歓迎されるだろう”、とも。

WhatsAppなどのメッセージングサービスも写真やビデオを共有できるが、KangによるSend Anywhereの強みは、100枚の写真とか2GBのビデオといった大型のファイルを、高画質を維持しながら共有できることだ。

Send Anywhereが次に行う大型アップデートでは、登録デバイスへのリモートアクセスができるようになり、Dropboxに近いユーザ体験になるが、やはりクラウドサーバへのアクセスは不要だ。

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容量無制限のBitcasaが自分を無名のクラウドストレージインフラとして使えるAPIサービスCloudFSを提供

かつてTechCrunch Disrupt Battlefieldでデビューし、“容量無制限”*で話題になったクラウドストレージサービスBitcasaが今日(米国時間5/6)、デベロッパ向けのAPIサービスCloudFS〔クラウドファイルシステム〕を立ち上げる。これにより、デベロッパが作るアプリケーションの中から、Bitcasaというブランド名を意識することなく、クラウドストレージにアクセスできるようになる。Bitcasaによると、すでにPlexやCloudlessなどがこのAPIサービスを利用している。〔*: 今では無料(20GB)から無制限(11900円/月)まで4段階の利用プランがある。 〕

CEOのBrian Taptichによると、11月にローンチしたデベロッパ向けサービスはすでに5000名の登録ユーザがいるが、彼等からのいちばん強い要望が、自分のアプリケーションの中からBitcasaというサービスをBitcasaという名前で利用することでなく、まるで自分のアプリケーションの中に、それの機能の一環として、クラウドストレージの利用もある、すなわちサードパーティサービスのブランド名が表に出ない、という使い方だった。

このAPIセットは、いろんな機能を提供している。ファイル管理、ファイル共有、メディアのコード変換、パスワード不要の暗号化、などなど公開クラウドストレージの主機能すべてだ。しかも同社は、Bitcasaの従来の”Turn-key Drive”に加えて9つの既製のアプリケーションを提供するので、デベロッパの仕事も楽になる。しかもデベロッパは、BitcasaのCloudFS APIサービスからAWSなどそのほかのクラウドサービスにもアクセスできる。

“EvernoteやDropboxには、バックエンドのストレージを管理する機能がない。消費者向けサービスとしては、優秀だけどね”、とTaptichは説明する。彼によれば、同社は今後、次世代のデベロッパ向けのサービスに力を入れる。次世代のデベロッパとは、パブリッククラウドの構築に要するオーバヘッドや時間、労力などを自ら投じようとはしない、文字通り新人類のデベロッパたちだ。

“このAPIを使うと、デベロッパが自分だけのiCloudを簡単に作れるんだ”、と彼は言う。

CEOは、デベロッパプラットホームへの注力は同社の方向転換ではない、と念を押す。本来の消費者向けサービスはユーザ数が100万を超えており、今後も継続する。デベロッパ向けサービスの開始は、同社のプロダクトの多様化だ。今の顧客の中には(実名を挙げないが)合衆国やそのほかの国のモバイル事業者もおり、彼等は、Google(Google Drive)やApple(iCloud)に対抗して独自のクラウドストレージを提供できることに関心がある。そういう意味でデベロッパ向けのBitcasaは、各顧客が自分のクラウドストレージを築くための、無印の原料だ。

APIのドキュメンテーションは、今日からあるが、APIの非公開ベータは今月末に始まる。公開ベータは夏の予定だ。

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Red HatがCephベースのストレージサービスInktankを買収, ビッグデータ時代の超巨大クラウドストレージでトップをねらう

オープンソースソフトウェアのプロバイダRed Hatが、ストレージの市場でAmazonなどと張り合う気のようだ。同社は今日(米国時間4/30)、オープンソースのストレージシステムを開発しているInktankをキャッシュ1億7500万ドルで買収する、と発表した。Red Hatによると、同社はInktankの主製品であるInktank Ceph Enterpriseと同社のGlusterFSによるストレージ製品を併合させる、そして今回の買収により同社は、オブジェクトやブロック、ファイルシステムといった多様な高レベルのストレージシステムを支えるオープンなソフトウェア定義ストレージの、最大のプロバイダになる。

Red HatのEVPでCTOのBrian Stevensは、声明文の中で次のように述べている: “Inktankが作り上げたきわめて活気あるコミュニティを今後も尊重し、ソフトウェア定義ストレージのデファクトのチョイスをよりオープンにしていく仕事に、共に取り組んでいきたい。Inktankは、Cephを軸とする強力なエコシステムを組み立てるという、すばらしい仕事を成し遂げた。今後われわれは彼らと一緒になって、この成功をさらに拡大していきたい。これらの強力でワールドクラスのオープンストレージ技術は、顧客がソフトウェアベースの、スケールアウト*可能なストレージシステムに移行していくときに、無視することのできない能力をを提供するだろう”。〔*: scale-out, 分散化による規模拡大。〕

これは、公開企業であるRed Hatの9つめの買収だ。これまでで最大の買収はミドルウェアのベンダJBossを4億2000万ドルで買ったときだが、Inktankはこれに次ぐ。そのほか、オンラインストレージのGluster、1億3600万ドルも、大きな買収だった。Glusterは、Red Hatの現在のストレージサービスのベースになっていると思われる。

Ceph EnterpriseのベースであるCephは、レガシーのストレージシステムをリプレースするものとして開発されたが、実際にはAmazon S3など既存のストレージサービスに代わるもの、あるいはそれらと競合するものとも見られている。AmazonのS3やElastic Block Storageなどのように、各種のオプションを通じてユーザが構成を決めるのではなく、Cephではサービスプロバイダや企業などのユーザが独自のストレージシステムを組み立てられる。Cephのねらいは、エクサバイト級あるいはそれ以上の巨大なストレージシステム/ファイルシステムを、高いコスト効率で提供することにある。

Inktankの顧客はCisco、CERN、Deutsche Telekomなどで、パートナーはDell、Alcatel-Lucentなどだ。今後彼らは、Red Hatの顧客およびパートナーとしてCeph Enterpriseとの関係を持続する。

サンフランシスコに本社を置くInktankは、2012年の創業以来、およそ1440万ドルの資金を獲得してきた。主な投資家は、(Ubuntuの)CanonicalのファウンダMark ShuttleworthとクラウドホスティングDreamHostのオーナー企業New Dream Networkだ。後者の協同ファウンダSage Weil(Cephのデベロッパの一人)が、InktankのファウンダでCTOだ。

今回の買収によってInktankの主製品がRed HatのRHELなどと最初からセットになって売られる可能性が生じるため、Inktankにとっては大きな成長の機会になる。〔*: Ceph本体は最近のLinuxカーネルにデフォルトで含まれている。〕

Weilは、声明文の中で次のように述べている: “Red Hatとわれわれは、かねてから、オープンソースとオープンスタンダードと顧客の成功へのコミットメントを共有している。この二者がこのたび合体したことは、きわめてエキサイティングな事件である。われわれのオープンストレージテクノロジは、これからのクラウドコンピューティングの時代におけるデータ管理業務にとって、必須の技術になると確信している。Red Hatとの協働により、さらに重要なイノベーションを推進できるようになり、業界全体に大きな貢献を果たしていけるものと信ずる。とくに、OpenStackのような既存及び近未来のデータセンターのアーキテクチャが、オープンストレージのソリューションを統合していくことは確実であり、われわれはその需要にお応えしていきたい”。

Cephという奇妙な名前は、同社の注記によれば、ペットの蛸(たこ)のニックネームだ。社名やプロダクト名は、そこから派生している:

“Ceph”は、ペットの蛸、すなわちcephalopod(頭足動物)によくつけられる名前だ。Cephは最初、弊社のCTO Sage Weilの、UC Santa Cruz(カリフォルニア大学サンタクルーズ校)における博士論文のためのプロジェクトとして始められた。UCSCには前から、Sammyという名のウミウシのペットがいたが、蛸も軟体動物として、大人気のSammyの仲間である。蛸は複数の足を高度に並列で動かすことができるので、このプロジェクトの名前としても合っていた。そしてCephのプロダクトを作っていく企業を作ったときには、蛸が出す“インク”にあやかって、その社名をInktankとした。いわばわれわれInktankの社員一人々々は、Cephが放出するインクの一滴のようなものである。

買収の完了は、2014年5月と予定されている。

画像: Flickr

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ストリーミング機能ありで容量無制限のクラウドストレージサービスStreemがY Combinatorを卒業して本番ローンチ

大きなメディアファイルをたくさん保存したい、と願っていた人にとっては、Streemが理想のクラウドストレージサービスかもしれない。

Y Combinatorから巣立った同社は先週、そのメインプロダクトであるStreem Driveをローンチし、87万5000ドルのシード資金を得たことを発表した。

協同ファウンダでCEOのRitik Malhotraは、Streemをメディアファイルの保存のためによく使われる外付けハードディスクと比較する。これまでのクラウドストレージサービスは、外付けドライブのようにローカルな感覚で気軽に使えない、と彼は言う。ハードドライブにあるものをすべてコピーしておこうと思っても(コピーだけならできるが)、大量のHDビデオを抱えている者にとってはクラウドの容量が小さすぎる。たとえばDropboxなら、無料アカウントでは2GB、Proプランは100、200、500GB(ほぼ10ドル、20ドル、50ドル/月)だ。

しかしStreemなら、月額20ドルで容量は無制限だ。同社にそれができるのは、Malhotraによると、重複排除と圧縮を併用しているからだ。“重複排除のスペース節約効果はとても大きい”、と彼は言う。

ファイルの使い方などは自分のハードディスク上のファイルと同じだが、クラウドだからローカルなスペースはまったく消費しない。Malhotraによると、その技術はメディア向けに最適化されており、たとえばビデオストリーミングのクォリティはユーザの帯域に合わせて調整される。

Streemのアプリケーション/アプリは、Mac、Windows、Linux、iOS、Android、そしてWeb用がそれぞれある。

資金は、YC、500 Startups、Start Fund、IronFire Capital、Arbor Ventures、Grooveshark/OnswipeのファウンダAndres Barreto、そのほか多くのエンジェル投資家たちから出ている。

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すべてのクラウドストレージアカウントを一本化してワンドライブのようにアクセスできるCloudGOO

CloudGOOは、最新のAndroidアプリで、その名前はアホみたいだけど、あなたの複数のクラウドストレージサービスのアカウントをすべてまとめて、一つの大きなドライブの仮象を作ってくれる。つまりこのアプリは、複数のクラウドドライブのアカウントを単一のモバイルインタフェイスの下(もと)へ集積し、写真、ビデオ、音楽、ドキュメントなどのアップロード/ダウンロードを、まるで一つのドライブへ/からであるかのように行う。

ほんの数日前にローンチしたこのサービスは、ベルリンに住むデベロッパJared Prestonの作で、彼はこれまで、MicrosoftでWindows Liveを担当、その後、Deutsche Telekomでも仕事をした。

彼の説明によると、Jolicloudなど、そのほかのサービスと違う点は、ユーザのWebサービスを一つの屋根の下に集めて、その一つのインタフェイスの中で、あっちのドライブ、こっちのメディアスペースとユーザをナビゲートさせるのではなく、CloudGOOは、欲しいものがどこにあるかを、ユーザに意識させない。たった一つのドライブを相手にしているような、仮象をユーザに与えるのだ。

Prestonは曰く、“その仮象的な単一ドライブの下に、実際にGoogle DriveとかDropboxなどなどがある。それらの実サービスは、いくつ置いてもよい。アップロードするときは、CloudGOOが勝手に空きスペースを見つけてそこに割り当てる。どこにアップロードされたかなんて、ユーザは気にする必要がない。単純に、その単一のドライブを利用するだけだ”。

このアプリが現在サポートしているクラウドストレージサービスは、Google Drive、OneDrive(元SkyDrive)、Dropbox、Box、SugarSync、そしてAmazonのCloud Driveだ。最初にそれらのアカウントをアプリに教えてやると、それらの契約量と実際の残りスペースの量をアプリが逆に教えてくれる。また、バックアップしたいファイルタイプや、その際にWiFiだけを使う、などをアプリに対して指定する。

アップロード先の決定をCloudGOOにまかせると、上述のようにアプリ自身がストレージスペースの利用を最適化する。あるいは逆に、ファイルタイプ別にアップロード先をユーザが指定してもよい。

このアプリから直接、アイコンをタップして写真や音楽、ビデオ、ドキュメントなどにアクセスできる。またソーシャルサービスやメールで共有したり、それらのファイルをほかのクラウドストレージのアカウントにコピーすることもできる。

オフラインのアクセスもできるが、そのためのキャッシュのサイズはユーザが指定しておく。

CloudGOOは今、Google Playから有料でダウンロードできる。iOSバージョンはAppleの承認待ちだそうだ。

このアプリは、ストレージサービスが入門ユーザ用に無料で提供している容量も、仮象のワンドライブへ取り入れる。それは、Google Driveなら今のところ15GB、Dropboxは2GBからスタートして、友だちなどを新規ユーザとして紹介すると最大16GBまで増える。私もどさくさでついでに。:-P

これまでは、無料アカウントの容量では足りないから有料に鞍替えしていたのだが、こうやって無料を寄せ集めて大容量を作れる。また私などは、ありとあらゆるサービスのユーザになってしまい、ついに、どのファイルがどこにあるか分からなくなってしまうのだが、そんなユーザにも、この仮象ワンドライブ主義はありがたい。CloudGOOは、そう、名前は良くないけど、99セント払ってダウンロードする価値は十分にある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))