Amazon、Fire TV内蔵の低価格4Kテレビを発売

90ドルのFire TV、40ドルのFire TV Stickに続いて、Amazonは差し込みデバイス嫌いの人たち向けに、ストリーミングビデオ機能を内蔵した同社初のテレビ受像機を販売する。現在予約受付中で、インターネットで最も強力な広告塔、Amazon自身のホームページでデビューを飾った。Amazon Fire TV Editionというシンプルな名前のこの製品は、サウスカロライナ州拠点のElement Electronicsが製造し、価格は43インチモデルの449ドルから。

求めやすいこの金額は、同社が長年続けてきたライバルを蹴落とす価格モデルに沿っている。プラグイン方式の先行製品と合わせて、Amazonが4Kテレビをリビングルームに自社メディアを送り込むためのパイプと考えていることは間違いない。

今やAmazonビデオには、30万本を超えるテレビ番組や映画がAmazon、Netflix、HBO、Showtime、Hulu、Sling TVなどから提供され、Alexaの親切な音声リモコンで操作できる。この新しいテレビによって、Amazonはリビングルームに自社製スマートアシスタントを潜入させる方法をまたひとつ開拓した。

449ドルという価格は、Amazonの既存のスタンドアロン・メディアプレーヤーを買うのと比べてかなり高価ではあるが、外部入力が可能であるなど独自の利点もある。しかし、安い価格と引き換えに、セットトップボックスより買い替えサイクルのずっと長い受像機にスマートテレビ機能が組み込まれているという弱点を抱えることになる。

これはAmazonにとって実に明快な戦略の製品だ ―― Amazonは再びRokuを直接迎え撃つ。そしてこれを皮切りに同社のサービスを内蔵したサードパーティ製品がいくつも出てくるに違いない ―― ただしAmazonブランド製品ほど大きな扱いは受けないだろうが。

Fire TV Editionは、6月からリアル店舗にも購入が可能だ。価格は最高で65インチ機の899ドル ―― ただしAmazonから直接購入すると、15ドルのHDアンテナが期間限定でついてくる。もちろんプライムメンバーなら送料は無料だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazonが「世界を食い尽くしている」理由を考える

編集部:この記事は起業家のの執筆。経歴

私は昨年12月にソフトウェアのスタートアップを共同で創業し、毎月株主に向けて会社の進捗を報告するメモを送っている。しかし先月は自社の状況に関するメモではなく。われわれのビジネス(小売業)を待ち受ける根本的な状況の変化について書いた。

このビジネスでAmazonは支配的な地位を得ているだけでなく、今後ますますその地位は強化されると判断したからだ。これによってリテールビジネス全般にアポカリプスが迫っている。Amazonは世界最強の企業の一つだが、同時にその本質がもっとも理解さにくい会社でもある。そこで多くの人々からAmazonを分析した私のレターを公開すべきだというアドバイスを得た。

私の最初の会社は自動車部品のメーカーだった。われわれはAmazonに対するベンダーでもあり( Amazonはプロダクトの大口顧客だった)、同時に「マーケットプレイス」のサードパーティーの販売者でもあった(この場合われわれはAmazonに売上から一定の手数料を支払った)。つまり私はAmazonのビジネスについて通常知り得ないような経験をした。AWSを始めとするAmazonの各種の事業についても以前からフォローしてきたし、Amazonという会社は私にとってある種の強迫観念に近いものになっている。

一方、リテール・ビジネスは全体としてティッピングポイントを迎えつつあるというのがコンセンサスのようだ。テクノロジー系メディアもメインストリーム・メディアもAmazonという怪物のさらなる成長が小売業に決定的なコラテラル・ダメージを与えるだろうという記事を多数掲載している。Amazonのライバル(アメリカでは主としてWalmart)に対する優位性は維持可能なものであるのか、またライバルはAmazonのビジネスをコピーすることがでいるのかについても多くの議論が交わされている。

たとえばAmazon Primeの特急配送( 2日から1時間まで)やMarketplace(Amazonが販売するのと同じプロダクトを同じエントリーでサードパーティーが販売できる)、Amazon Goストア(レジなしの物理的店舗)からAmazonのドローン利用配送プロジェクトなどだ。

おそらくこうしたプログラムはすべてWalmartのような実力を備えたライバルなら数年で実現できるだろう。たとえば特急配送で利益が出せるかどうかは配送センターを消費者の近くに設置できるかどうかにかかっている。その点Walmartすでに全米150箇所以上の配送センターを持っている。【略】

こうした点を考慮してもなおかつAmazonは世界でもっとも強力な会社であり、Amazonがライバルに対して持つ優位性はまだ十分に理解されていない。向こう10年ほどの間にAmazonのリテール分野での拡大を止められるライバルは存在しないのではないか?

その理由はメディアやアナリストが好んで取り上げる「ブレットポイントの行列」、つまりアナリストが論じることを好むAmazonの事業の多様化にあるのではない。またジェフ・ベゾスのビジョンや企業文化も決定的要素ではない(もちろん私はベゾスは世界でもっとも優れたCEOの1人だと思っている。またAmazonの企業文化も尊敬している)。Amazonの優位性は事業の全てが外部に向けたサービス志向のアーキテクチャーを持っている点にある。Amazonは同社の事業のあらゆる側面をそれぞれ独立したプラットフォームとして公開し、市場での競争にさらしてきた。

「垂直統合」には落ち込みやすい罠がある。垂直統合(部品の内製化、供給メーカーの買収など)によって大幅にコストが削減できるというのがセールストークだが、実際にはそうはならない。当初実現された利益の増大は競争すべきライバルを失った「供給者」が凡庸化するにつれて帳消しとなってしまう。

自動車産業が典型的な例だ。自動車メーカーは部品メーカーを買収する垂直統合の時期の後で部品コストの急上昇を経験し、外注に戻るというサイクルを繰り返している。ライバルとの競争がない事業部は肥大化し、非効率化する。これを防止するために外部メーカーと競争させたりコスト構造について詳細な検討を加えるといった方法は社内官僚制を悪化させるだけで現実のコスト削減にはまったく結びつかないのが普通だ。

AmazonのSOA(サービス志向アーキテクチャー)の典型はやはりAWSだ(AmazonのエンジニアだったSteve Yeggeが2011年に発足当時のAWSについてa非常に面白い記事を書いている)。2000年代にAmazonの通販事業は驚異的なスピードで拡大を続けていたたが、当時はまだエンタープライズ・レベルのSaaSはメインストリームのビジネスとなっていなかった。そこでAmazonは独自のテクノロジー・インフラを構築する必要に迫られた。この社内インフラを顧客向けのサービス(AWS)として開放するという天才的なアイディアについてはすでに多数の記事が書かれている。この戦略は通年換算140億ドルという巨大ビジネスを生んだ。しかしこの金額自体はAmazonが自ら戦略の正しさを知ったという重要性に比べればいわばボーナスに過ぎない。Amazonはプラットフォーム企業になることは競争の喪失によるコストの増大やテクノロジーの停滞に対する効果的な防壁になると発見した。

Jeff Bezoz, CEO of Amazon.

(写真:Drew Angerer/Getty Images)

AWSのデビュー後、10年以上にわたってAmazonは社内向けに開発したツールを洗練させて外部向けのプロダクトとして事業化するという手法をきわめて意識的に繰り返している。最新の例はAWSのAmazon Connectだ。これはもともと自社の通販事業の連絡先管理のために開発されたツールだがAmazonはこれをクラウドベースのセルフサービスのプロダクトとして外部に公開した。この事業の売上も巨額に上っているが、本質はそこではない。本当の価値は、プラットフォームとして公開することにより、部内ツールが肥大化、非効率化することを防げるという点にある。

もう少し具体的にいえばこうだ。もしAmazon Connectがビジネスとして失敗したとしよう。 Amazon経営陣は数値化された結果(売上の減少など)によって自社の連絡先管理ツールのパフォーマンスがライバルに大きく劣っていと知ることができる。Amazonは事業の監査や競争入札といった資源を浪費し官僚制を肥大させるだけの手段を一切必要とせず事業のパフォーマンスに関する正確なフィードバックを得る方法を発見した。プラットフォーム化して外部に公開すれば、その事業が成功していれば利益を生むし、問題があれば直ちにその結果が出る。おおまかにいえば事業が生む利益は事業の質に比例する。数々の事業においてその質を判定する効果的な方法をAmazonは得た。

AWSは非常に目立ち、したがってわかりやすい例だが、この戦略(実行にはヘラクレスの功業的な努力が必要になる)はAmazonのあらゆる事業、部門において一貫して採用されている。Amazonでは膨大な数のサービスが外部から利用可能になっている。エコシステム全体のプラットフォーム化こそライバルがコピーすることがほぼ不可能なAmazonの優位性だ。

もっとも広く利用されている例はFBAプログラムだろう。Amazonに何か注文したときに「この商品は(社名)が販売し、Amazonが発送します」という文言を見たら、これがフルフィルメント by Amazonだ。

FBAプログラムを利用するサードパーティーの業者は商品をバルクでAmazonに送る(所有権はサードパーティーにある)。Amazonは注文に応じて商品を顧客に配送する。返品やサポートもAmazonが処理してくれる。しかも手数料は驚くほど安い。しかもFBAは Amazonサイトでの販売に限られない。AmazonのFBAマルチチャネルサービスはAmazonサイト外で受けた注文をAmazonが代行して販売してくれる。たとえばステンレスの携帯用魔法瓶、Hydro FlaskはShopifyに独自の通販ストアを持っている。Shopifyのストアで注文を受けるとHydro FlaskはFBA(外部APIを利用)でAmazonにその後の処理を任せることができる。

Hydro Flaskのメリットは明らかだ。同社の製品は中国で製造されており、Flexportのようなフォワーダーを通じてAmazonのフルフィルメント・センターに直接搬入される。Hydro Flaskは自社で在庫を保管、管理するという頭痛(とコスト)を避けることができる。Amazonにとっても種々の利益がある。a) 倉庫の収容能力の活用、b) 配送商品量の増大によるバーゲニングパワー、c)フルフィルメント・サービスの手数料(マーケットプレイスなど各種のサービスを含めた手数料売上の総額は2017第1四半期だけで64億ドル。これはAmazonの売上総額の25%になっている)、等々だ。

しかしこの場合でも長期的にみた真のメリットはAmazon自身の社内ツールの競争力の強化だ。膨大な人員を抱えるフルフィルメントはAmazonにとって最大のコストセンターだが、サービスを外部に公開することよってその能力は日々改善される。

FBAのようなマルチテナント、マルチャンネルのクラウドサービスを公開するのは、社内需要を満たすだけのサービスの構築とはまったくレベルが違う完成度を必要とする。社内のみのツールであれば、ハードコーディングされた素人っぽいやっつけ仕事でもいい。しかしそうしたシステムは改良していくことが不可能に近い。【略】

FBAのようなサービスでは〕処理上のエラーの総量は膨大なものになる。Amazon側で商品が失われたため無条件で何万ドルもの払い戻しを受けた業者をいくつも知っている。FBAを運営するために必要なテクノロジー上の能力に加えてこうしたコスト負担に無期限に耐えられる体力があるライバルは果たしてどのどのくらい存在するだろうか?

Amazonがむこう5年間のうちに小口配送サービス(UPS/FedEx/USPS)に参入することは間違いないと思われる。Amazonは最大のコストセンターを次々にプロフィットセンターに変身させてきた。最初はテクノロジー(AWS)で、次はフルフィルメント(FBA)、次はAmazonのオリジナルブランド商品という具合だ。Amazonはすでに40機の貨物機と何千台ものトレーラーを所有している。 10箇所以上の小口荷物仕分けセンターを開設して既存の配送業者への支払いの軽減に努めている。しかも小口配送サービスには、Amazon自身の膨大な社内需要が存在するだけでなく、アーリーアダプターの顧客となることが確実なサードパーティーの小売業者がFBAに多数参加している。

ここでUPS、FedExからRackspace に至るライバル各社に対してAmazonが持つ決定的な優位性は、同社が「ドッグフードを食べる」、つまり自社サービスの最大のユーザーであるという点だ。たとえばUPSは配送エラーについて通販事業者という緩衝帯を持っている。荷物の破損や行方不明、繁忙期の配送遅延などが起きると消費者はまず通販事業者を責める。業者は向き直ってUPSを責めるという順序になる。しかしAmazonの場合、緩衝帯は存在しない。パフォーマンスが劣っていた場合、責任を転嫁する相手はいない。Amazonの強みは単なる多角化ではなく、それぞれの事業が外部に公開されることでフィードバック・ループを完成させているところにある。このはずみ車が回り出すとライバルがこれに打ち勝つのはきわめて困難になる。【略】

〔Marketplace Web Service (MWS) APIや常時最低価格を維持するrepricersなどツール〕その他、いくらでも例を上げることができる。【略】「イノベーションのジレンマ」をAmazon以上に深く理解している企業は少ないに違いない。

そこで簡単にいえば、Amazonには誰も追いつけないというのが私の結論だ。AmazonがFBAを完成させるのに10年かかかった。仮にこれから5年でWalmartがその水準に達したとして、そのときAmazonはどこにいるだろう? この記事で私が紹介してきたのはAmazonのほんの上っ面に過ぎない。まだ知名度は高くないがSeller Fulfilled PrimeやDirect Fulfillmentなどは今後重要になるだろう。予見しうる将来、既存の大型小売業者がAmazonに太刀打ちするのは難しいだろう。しかしある種のバーティカル、たとえばペットフードのChewy.comのようなスタートアップには、すくなくとも短期的にはチャンスがあるかもしれない。

Amazonが打倒されるとすれば反トラスト法訴訟(しかし同社は小売業売上のわずかな部分しか占めていないので当分の間適用は難しだろう) または消費者が物理的な商品を購入する仕方に重大なパラダイムシフトが起きるような場合しか考えられない。没入的仮想現実がすべてを支配し人間は栄養を点滴で摂るようになるといったことにでもなれば話は別だ。しかしそうしたSF的事態が近い将来起きるとは考えられない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AmazonのEcho Show、固定電話の復権を目指す?!

固定電話はまだ使っているだろうか? スマートフォンさえあれば他になにもいらない、と考えている人も多いことと思う。家庭の居間からも、固定電話は姿を消しつつあるようだ。ただし、固定電話はまったく役にたたないものなのかというと、そういうわけでもない。Amazonの新デバイスも、固定電話の有用性に注目したものと捉えることもできそうだ。

新デバイスとはもちろんEcho Showのことだ。230ドルのデバイスには、音声アシスタント機能のAlexaと、パワー十分な2本のスピーカー、そしてカメラ、およびタッチスクリーンが備わっている。

但し、この画面は「操作」に使うことを主目的とするものではない。各種操作については、オリジナルのAmazon Echo同様に音声を使う。音楽を聞きたければ、「Alexa、Beach Houseの音楽を流して」といえば、利用しているストリーミングサービスを通じて、Beach Houseの曲がストリーミング再生される。画面をタッチしてSpotifyを起動するという使い方を想定しているわけではないのだ。

つまり、Echo ShowとはAndroidタブレットのような使い方をするものではないのだ。Echoにインフォメーション・ディスプレイがついたものと考えると良いだろう。もちろん、画面をタップして演奏を中断するようなことはできる。しかし、あくまでも音声がメインの操作インタフェースなのだ。

それでは、新たに搭載されたディスプレイの売りはなにかという話になる。これはずばりビデオ通話機能なのだ。Skypeの機能をいまさらコピーしようとしたわけではない。しかしFaceTimeの登場で、ビデオ通話の魅力が広く知られるようになってきていることに着目したわけだ。

もちろんこれによって電話による通話を、コミュニケーションの主役にしようとする意図はない。今やコミュニケーションの中心はメッセージング、スナップチャット、WhatsAppなどに移っている。個人的にも、テキストメッセージを送信することで、コミュニケーションの量は増えている。しかし通話する機会は大幅に減っている。

このトレンドはますます広まりつつあり、電話のほうが便利だと思う人も少なくなっている。個人的にも、電話で話をするのは母親ぐらいという状況だ。

このようなトレンドの中で、AmazonはNucleusInsensiのように、より簡単に使える電話機を普及させようとしているのだ。。このデバイスコピー影響を強く受けているとも言われている。

おばあちゃんに電話をかけるときには、「Alexa、おばあちゃんに電話をかけて」と言えば良い。画面上におばあちゃんが現れる。もしおばあちゃんが外出中なら、とうぜん電話には応じないことになる。すなわち、スマートフォンで電話をするように、相手が外出先にいるときに邪魔をしてしまうこともないわけだ。

簡単な音声インタフェースを実現したことにより、子供からお年寄りまで誰でも使える点も魅力だ。まだスマートフォンを使っていないおばあちゃんに、スマートフォンをプレゼントして使い方を覚えてもらうより、はるかに簡単にビデオメッセージのやりとりができるようになることだろう。居間やキッチンに据え置いて、家族みんなで使うコミュニケーションデバイスとしての地位を獲得することになるかもしれない。

AmazonはEcho Dotにより、一家に一台のEchoデバイスの導入を目指した。新たにビデオ通話機能を加えることで、今度は「各部屋」への普及を目指そうとしているのだろう。

そしてもちろん家庭内だけでなく、離れて暮らす家族の全家庭にEcho Showを揃えようと促しているわけだ。2台の同時購入で100ドルの割引というセールも行なっている。Amazonはインフラおよびロジスティクス分野での主人公になることを狙っている。いつの間にか、リビングルームにはEchoデバイスが備わっているのが当然であるというような時代になるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H

Amazonが発表したばかりのアレにそっくりなものを売っているところがあるのだけれど、Walmartさんいかが?

AmazonのEcho Showの目玉機能はビデオ通話だ。複数のデバイスを購入すれば、それらを使って互いに呼び出すことができる。そして、幼い子供たちや祖父母たちがすぐに使い始めることができるくらい、簡単なものに違いない。

そんな話どこかで聞き覚えがあるなと思ったのなら、それはAmazonがNucleusという名前のスタートアップに投資していて、そしてそのコピープロダクトを作ったからだ。今日はその若いスタートアップにとって苦難の幕開けだ。

Nucleusはこの種のデバイスに潜在的な市場があるかどうかを判断するために、長い時間を費やしてきた。それはディスプレイ、カメラ、スピーカー、マイクを備えた極めてシンプルな製品を生み出した。誰かの名前をタップすれば、その人が呼び出される。

もし相手がNucleusデバイスを持っている場合には、そのデバイスに呼び出しがかかる。移動中の場合には、モバイルアプリを使用してNucleus通話を受信することもできる。そして、NucleusはAmazonのAlexaを統合していて、Amazon Echoを使って行なうような質問をすることが可能だ。

何年もかけた仕事の結果として、同社はそのデバイスを発売したのだ。そのデバイスはAmazonや他のウェブサイトで購入することができる。

ビデオコールはそれほど革新的ではないと思うかもしれないし、Echo Showが同じことをするのも純粋に偶然だと思うかもしれない。ただ一つの問題は、AmazonがNucleusの主要な投資家であることなのだ。昨年、NucleusはAmazonのAlexa Fundから、シリーズAの資金調達ラウンドで560万ドルを調達している

これがNucleusのデモビデオだ:

そしてAmazonの紹介ビデオはこのようなものだ:

これらはとても似通っているので、同じチームが両方のデバイスをデザインしたのだろうと思うかもしれない。しかしNucleusの代理人は、チームはEcho Showに全く関与していないと明言した。

同社の声明は以下の通り:

Nucleusは2014年からAmazonと緊密に協力してきました。そして昨年の9月には、NucleusはAlexa Fundに主導されたシリーズAラウンドによる資金調達を発表しました。しかし、ここでの大きな疑問は「Amazonなどの大企業と提携することについて、小売業者や開発者は注意すべきなのだろうか」ということです。Amazonが取っている方向性は、Alexaのエコシステムと全体的イノベーションを一歩後退させるものです。しかし、もっと重要なことは、多くの異なる一見無関係な産業にも、広い影響が及ぶだろうということです。家庭の全ての部屋にショッピングカートが置かれたAmazonの他の小売業者たちへの影響を想像してみてください。しかし私たちにはAmazonを牽制できる、チームとテクノロジー、そして計画と戦略があります。そして今回のことは、私たちの価値を共有し、顧客を第一に考える意志のある、力強いパートナーを得るための良い機会なのです。

ハイテク企業がより小さな企業からコピーするのは、これが初めてのことではない。すべての主要なハイテク企業が、それを過去におこなっている。しかし、だからといって、それが納得できるというものでもない。

Nucleusのストーリーから引き出せる、いくつかの重要な教訓がある。まず、AmazonはNucleusを買収するべきだったということ。若いイノベーティブなスタートアップに数千万ドルを費やしたからといって、Amazonの銀行口座が干上がる懸念はない。

第2に、ネットワークの影響は強力だろうということ。AmazonはNucleusよりもはるかに有名なブランドで、普及効果も高い。クリスマスまでには、多くの人びとがEcho Showについて知ることになるだろう。Nucleusのデバイスが、同じように有名になるとは思えない。

結局は、プラットフォームが勝つ。Echoが普及しているのは、Amazon自身のエコシステム並びにサードパーティ企業たちと緊密に統合されていることが主な理由なのだ。Alexaを開放することで、Amazonは数十にも及ぶスマートホーム業者や音楽ストリーミングパートナーを引きつけることに成功できた。これにより、Echoはさまざまなユースケースを持つ汎用デバイスへと成長した。

そして、このことが最後の教訓につながる。サードパーティのプラットフォームにあまり依存してしまうようなスタートアップを、構築してはいけないということだ。もしEcho Showの前に、Nucleusデバイスが大成功を収めていた場合には、AmazonはAlexa APIへのアクセスを遮断した可能性もある。その場合、Nucleusはシンプルなインターホンになってただろう。おそらく、AmazonはNucleusに静かな余生を送らせただろう。

明るい側面としては、Nucleusが確かに何らかの可能性のあるものに取り組んでいたということを、Amazonがその行動で認めたということだ。大規模なテクノロジーの巨人があなたのマーケットに入ってくるときには、あなたの製品のようなもののための余地があることを意味する。Walmartはこの機会を利用してNucleusを買収し、すぐにでもAmazonと競争することができるかもしれない。あるいは、GoogleはそのNest製品ラインの中に、似たようなものを構築したいと考えるかもしれない。

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(翻訳:Sako)

AmazonのEcho Showは画面付きEcho―音声でビデオチャットを起動するビデオ公開

AmazonはさきほどEchoの新製品を発表した。Amazon Echoが第二世代に進化したといってもいいだろう。操作法は多くの点で初代Echoと同様だが、Echo Showには画面が付属しており、さらにいくつか便利な機能が付加されている。

Echo Showの能力は上にエンベッドしたビデオでAmazonが紹介している。もちろんいちばん大きな新機能は音声でビデオチャットをスタートできることだ。
相手方はEcho Showを持っている必要はない。スマートデバイスにAmazon Alexaアプリがインストールされていればよい。ビデオでAmazonは孫と祖父母のコミュニケーションを強調している。たしかにEcho Showはスマートフォンに比べて操作が簡単で、離れた場所から音声で起動できるため水没や破損などの障害を受けにくい。

ビデオには夜、赤ちゃんの様子Echo Showでモニターする場面があるが、こうした使い方をする場合のアプリはまだ発表されていない。Echo Showの出荷は6月28日が予定されているのでそれまでにさらに詳しい情報が得られるだろう。当面は紹介ビデオをよく研究することにしたい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Harman KardonのCortana搭載スピーカーが発表前にリーク、Skypeできることが売りか

Microsoftは、Google HomeとAmazon Echoがやってるパーティーに自分も参加したい。このEchoそっくりさんは、スピーカーの名門Harman Kardonが作り、Microsoftの音声プラットホームCortanaが載っている。発売は今秋、発表は今週のようだ。

アップデート: MicrosoftとHarman Kardonはこのことを確認した。発売は2017年の秋である。

Invokeと呼ばれるこの製品は、未発表の製品が載ってるページにThurrott.comが見つけたが、それはその後引っ込められた。Thurrottの記事によると、この円筒形のスピーカーは上部に光輪があり、360度サウンドとSkypeをサポート、Cortanaに質問できる。

予定通り発売されれば、Skypeが大きなセールスポイントになるだろう。Google HomeもAmazon Echoも、現状では逆立ちしても電話はできない。Echoはいずれできる、という噂はあるけど。

今週行われるMicrosoftのデベロッパーカンファレンスBuildで、たぶん詳しい発表が行われるだろう。すでに数社のハードウェアパートナーが決まっている可能性もあるし、そのほかのCortana搭載スピーカーが年内にInvokeと並んで発表されるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple TVにAmazonビデオがやってくる(Recode報道)

今日午前(米国時間5/5)のRecodeの記事によると、AppleとAmazonは、AmazonビデオアプリをApple TVに載せることで合意した。アプリは2017年第3四半期に公開予定で、Amazonビデオの購読者はApple TVでAirPlayを使う必要がなくなり簡単にコンテンツを見られるようになる。

AmazonとAppleは長年対立を続けている。どちらも自社のハードウェアとサービスを通じて、ビデオコンテンツの鑑賞や購入をしてほしいからだ。かねてからAmazonは、インターネット小売業トップの地位を利してきた。たとえば2015年秋には同社サイトでのApple TVとGoogleのChromecastの販売を禁止した。代わりにFire TVを薦めようという狙いだ。

一方でAmazonビデオのアプリはApple TVプラットフォームに載っていない ―― 開発は進められている。Apple TVがAmazon.comから排除された直後、あるAmazon利用者がフィードバックを送ったところカスタマーサービスから、Amazonの開発チームがApple TVアプリを開発中というメールが送られてきたという。

しかし、両社はビジネス条件で合意に達しなかったとBezosは説明している。昨年のCodeカンファレンスで彼は、AmazonビデオをApple TVに載せたいとは思っているが、条件が「受け入れ可能」である場合に限る、と明言していた。

AmazonビデオアプリがApple TVにないことは、2社間の抱える数々の問題の一つにすぎない。残念なことに両社の様々な不一致は、多くの消費者がAppleとAmazon両方の機器やサービスを使っている今、それぞれのユーザーに影響を与えている。たとえば、現在iOSにあるAmazonビデオアプリではビデオの購入やレンタルができず、ユーザーはAmazonのウェブサイトへ行って手続きしなくてはならない。

もしAppleとAmazonの取引がついに成立するとすれば、おそらくTim CookとJeff Bezosの両CEOという高いレベルで行われるに違いない。どのような契約条件なのか、またAmazon.comでのApple TVの販売や、アプリ内購入といった他の分野にも拡大されるのかは現時点ではわかっていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

【リーク写真】これがディスプレイありのAmazon Echoだ

AmazonがタッチスクリーンのあるEchoデバイスを作っている、という噂は前からある。AFTVnewsが見つけたこの画像は、Amazonのサーバーの上にあった。そしてそれは、これまで誰も見たことのないデバイスのようだ。

ご覧のように、画像の質は悪い。元の画像が小さなサムネイルだから、大きくするとひどくぼやけている。近いうちに、Amazon Echoのページの上の方に、ほかのEchoデバイスと並んで載ると思うのだけど:

なおAFTVnewsは、Echo Lookも発表前にリークした。それは初代iMacに似ていて、傾いたディスプレイと、その下にスピーカーがある。画面の上の方の明るいドットはカメラかもしれないが、この画質ではよく分からない。

画面のあるEchoデバイス、コードネーム“Knight”をAmazonが作っているとWall Street Journalが報じたのは1年近くも前だ。その後記事では、7インチのディスプレイ、高品質なスピーカー、月末に発売、などなどとなった。

そのデバイスのOSはAmazonのAndroidフォークFire OSになるのか、それとも新しいOSか。それはユーザーの音声による質問に対して、適切な情報を表示できるのだろう。これからAmazonはこの新しいプラットホームのためにアプリを作るよう、デベロッパーを説得しなければならない。人びとはその上でSpotifyのプレイリストを閲覧したり、天気予報を見たりしたいだろう。

スマートアシスタント・デバイスは競合製品が多いから、これのリリースはAmazonにとってとても重要だ。たとえばAppleは6月のWWDCカンファレンスで、iOS 11用Siriのニューバージョンを発表するかもしれない。さらにAppleは、音声アシスタント用のハイエンドのスピーカーを年内に発表するのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Amazon、EUの捜査結果を受け、Kindle書籍の契約を修正

Amazonは、EU諸国の出版会社との新たな契約を受け入れた。EUのコミッショナー、マーガレッテ・ベスタガーが率いるAmazonの商慣行に関する捜査を受けてのことだ。今日の決定によって、Amazonは出版社に対して同社のKindleストアに最低価格で出品するよう強制することがなくなる。

調査のきっかけは、数年前に出版社がAmazonとの契約は全員の利益を損なうおそれがあると心配し始めたことだった。問題の記載によって、出版社は自社の書籍を他のプラットフォームで安く販売することができなくなっていた。

かつてこの慣行は、Amazonの競争を有利にし、安値競争を引き起こす傾向があった。今や出版社はAmazonに対して以前より強い力を持っている。そしてAppleのiBook Storeを始めとする他の配信プラットフォームが競争力を持つようになった。

今日から出版社は契約の再交渉を始めることができる。最大の焦点は価格の部分だ。今日以降の新たな契約で、Amazonは最低価格を要求することができない。

Amazonはこの要求を呑むことで、捜査の後も罰金を払う必要はなくなった。一方で、電子書籍市場はここ数年少々停滞気味だ。もはや5年前のように話題の中心をいく新製品ではない。結局、みんな本当の本を買いたがっている。

つまりAmazonにとってこの戦いは戦うに値しなかったようだ。この会社が心配しているのは、むしろ税務に関する捜査の可能性だろう。

多くの会社と同じくAmazonは非常に税率の低い子会社に印税を支払うことで、節税に努めてきた。欧州委員会との電子書籍問題で和解したことで、AmazonはEUと交渉する意志を示している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazonの新しい開発キットでAlexaの遠方界技術をさらに多くのサードパーティ製品が利用できる

昨年の12月に、部品メーカーのConexantが、製品にAlexaを組み込みたいと考えているサードパーティのメーカーのために、Amazonと共同して開発キットを作る、と発表した。さらにそのフォローアップとして、Alexa Voice Serviceのための開発キットAudioSmart Development Kitに、マイクロフォンが4つのキットが登場した。

Amazonは先月、同社の遠方界(far-field)技術をデベロッパーに公開し、そのとき披露された7マイクロフォンタイプのキットは、Echoの優れた音声認識技術を別の部屋からや、騒音の激しい環境でも十分に利用できる、とした。Conexantの製品は同じ効果を4マイクロフォンで実現できるとし、製造コストを抑える設計を訴求した。

でも、いちばん成功したのは2マイクロフォンタイプのようだ。同社によると、そのEcobeeとよばれる製品は、最近発表されたAlexa対応スマート・サーモスタットにも使われている。まさに、今さらスマートフォンに進出しても遅すぎるハードウェアメーカーは、さまざまなAlexa製品に活路を見出すしかない、かもしれない。

しかもそれは、Amazonにとっても大きな勝利だ。同社のEcho製品はいわば予想外のヒットだったが、今ではAlexaが世界的なメジャーになりつつある。だからこれからは、Amazonが何もしなくても、サードパーティのハードウェアメーカーが同社のスマートアシスタントの宣伝役になるわけだ。

ハードウェアメーカーは必要なスキルをAlexaに焼きこむだけでなく、その製品が既存の12000あまりのスキルにもアクセスできる。製品がいわば、‘仮のEcho’になる。そんなサードパーティのAlexa製品は昨年初めてローンチしたばかりだから、まだ勢いはないが、でもそれは結果的に氷山の一角になるだろう。

しかしもちろん家の壁がマイクロフォンだらけになれば、忘れていたプライバシーの問題が首をもたげる。

Conexantが嬉々として挙げるRBC Capitalの予測では、2020年のAlexa製品のインストール数は1億2800万台となる。もちろん、そのすべてがEchoではない。サプライチェーンの一角を占めるConexantのような企業とパートナーしたことによって、Alexaの採用は加速し、Amazonはスマートホーム市場に強力な地歩を築く。AppleやGoogleがそれに追いつくのは、たいへんかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AmazonがM4インスタンスと一部のリザーブドインスタンスの料金を値下げ、ますます分かりづらい料金体系に

Amazonのクラウドコンピューティング部門AWSが今日(米国時間5/3)、再び、一部のリザーブドインスタンス(予約インスタンス)とM4汎用インスタンスの料金を下げた。それらリザーブドインスタンスの料金は最大で17%下がり、3年予約のコンバーティブルリザーブドインスタンスは21%下がる。

AWSの料金体系は完全に透明だが、現時点では、分かりやすいとはとうてい言えない。

たとえば今回のアップデートでは、同社は単純に料金を下げるだけでなく、3年の標準リザーブドインスタンスに関しては、前払いなしという新しいオプションを導入する。これまでの唯一のオプションは1年予約だが、これからは3年予約でC4, M4, R4, P2, X1, およびT2のインスタンスが大幅値下げになる。ちなみに、これらのインスタンス名の意味をご存知の方は、きっとAWSで働いている方に違いない。

前払いなしの1年と3年のリザーブドインスタンスでは、最大17%の値下げになる。さらにややこしいことに、頭金制や契約時全額前払いのインスタンスでは、値下げ率が異なる。ただし値下げ率は、インスタンスを使うリージョンによって違う。17%の値下げは、シンガポールで使うLinuxインスタンスに適用される。そのほかのリージョンでは、11から16%のあいだだ。

コンバーティブルリザーブドインスタンス(契約期間中にインスタンスの種類を変えられるリザーブドインスタンス)では、最大21%という大きな値下げ幅になる(これもシンガポール・リージョン)。しかしそのほかは、インスタンスタイプによって5から19%の値下げ幅だ。

これらに加えて、AWSのもっとも現代的な汎用マシンであるM4インスタンスは、一律に7%値下げされる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AmazonのQ1は決算好調で株価上昇――売上は$35.7B、1株あたり利益も予測を上回る

Amazonは取引終了後に第1四半期の決算を発表した。1株あたり利益はウォール・ストリートの予測1.12ドルをはるかに上回る1.48ドルだった。純利益は7億2400万ドルとなった。

売上高は357.1億ドルでこれもアナリストの予測353.0億ドルを上回った。前年同期比でも23%のアップとなっている。時間外取引の当初、株価は5%も跳ね上がった。

ただし当期の営業利益は6%ダウンして10億ドルにとどまった。投資家は北米での営業利益率の向上を望んでいたが、この点では期待外れに終わった。

四半期決算にともなう声明でCEOのジェフ・ベゾスはインドにおける事業に関して、成長が期待できる巨大市場だという楽観的な見通しを述べた。「われわれのインド・チームは急速に活動を前進させており、販売者にも消費者にも良い結果を出している。インドではAmazon Primeが9ヶ月前にスタートして以来、品目を75%増加させた。今年に入ってからだけでフルフィルメント能力を26%も向上させている。Amazonビデオではインド・オリジナルの番組を18シリーズ公開した。先週はインドの消費者向けに最適化されたFire TV Stickを発表した。これには英語とヒンディー語による音声検索機能が内臓されている」とベゾスは述べた。

eBay、Tencent、Microsoft等は最近、インドにおけるAmazonのライバル、Flipkartに合計14億ドルを投資をしている。

Amazonのクラウドサービスのプラットフォーム、AWSも順調に拡大を続け、第1四半期の売上は37億ドルを記録した。前年同期の26億ドルから43%のアップとなる。ただし成長率はやや低下している。一昨年から昨年にかけての同期の成長率は64%だった。

Amazonの株価は昨年51%アップしている。時価総額は4390億ドルとなった。

画像: Mark Wilson/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

現金でAmazonアカウント残高をチャージ ― 米国でAmazon Cashがリリース

Amazonは米国時間4月3日、Amazon Cashと呼ばれる新しいサービスを発表した。提携する小売店で専用のバーコードを見せることにより、現金でAmazon.comアカウント残高をチャージすることができる。1度で15〜500ドルをチャージすることが可能だ。

Amazon Cashは今日から米国全土の従来型小売店で利用できる。CVS Pharmacy、Speedway、Sheetz、Kum & Go、D&W Fresh Market、Family Fare Supermarkets、VG’s Groceryなどが提携店となっており、同社は今後もこのリストを増やしていく予定。

PayPalもこれと似たサービスを提供している。PayPal My Cash Cardと呼ばれるサービスで、現金でPayPalアカウントの残高をチャージすることができる。このサービスもGreen Dotが開発するバーコードを利用したものだ。

PayPalの例と同様、Amazon Cashはまだオンラインショッピングを利用したことがないユーザー層を取り込むための策だ ― 現金で給与を受け取る人、銀行口座やデビットカードを持たない人、クレジットカードを利用しない人たちなどだ。FDICによる2015年の調査によれば、消費者全体の27%がこの「キャッシュカスタマー」と呼ばれる人々だという。

たとえ彼らがオンラインショッピングに利用できるお金を持ち合わせていたとしても、実際に買い物をするのは簡単なことではなかった。これまでは現金でAmazonのギフトカードを買って残高をチャージするしかなかったのだ。

また、このサービスは気軽にAmazon.comアカウントへチャージしておきたいという人々にもウケるかもしれない。

Amazon Cashがもつアドバンテージの1つが「即時性」で、小売店のレジでチャージすると即座にAmazon.comアカウントに反映される。いくつかのプリペイドカードは手数料がかかるものもあるが、Amazon Cashでは不要だ。

しかし、小売店で「Amazon Cash」と書いてあるギフトカードが売っているわけではない。その代わり、ユーザーは「amazon.com/cash」というURLにWebやモバイルからアクセスするか、Amazonのモバイルアプリで「amazon cash」と検索して専用のバーコードを表示する必要がある。Amazon Cashは同社のギフトカード機能にうまく統合されているから、AmazonのWebページにある「Manage Gift Card」というリンクをクリックしてもバーコードを表示できる。

このバーコードは再利用されるため、iOSの「Wallet」アプリに追加したり、Android端末のホームスクリーン上にショートカットとして追加しておくことも可能だ。

このサービスを利用するためには、まずバーコードをレジ係に見せ、いくらチャージするのか伝える。レジ係はそのバーコードをスキャンし、ユーザーがその分の現金を支払うという流れだ(スマートフォンをもっていなければ、自宅でバーコードをプリントしておけばいい。スマホの画面が割れている場合もこの方法で)。

チャージは即座に反映され、Amazonに掲載されているどんな商品にも利用できる。チャージをすると、登録されたEメールアドレス、電話番号、またはスマホアプリに通知される仕組みだ。

Amazon Cashは本日よりアメリカ全土で利用可能だ。

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(翻訳:木村拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Amazon、Diapers.comなどQuidsi事業部の閉鎖を発表―5.5億ドルで2010年に買収

Amazonは赤ちゃん用品のDiapers.comを始めとするQuidsi事業部の通販サイトを閉鎖することを決めた。Amazonはこのことを昨日(米国時間3/29)のBloombergの記事で確認した。閉鎖の理由は黒字化の失敗だという。Amazonは2010年11月に5億4500万ドルでQuidsiを買収したことを発表している。QuidsiはフラグシップのDiapers.comを始め、Soap.com、BeautyBar.comなど1語ないし2語からなる覚えやすいドメインをサイト名として所有していた。

Bloombergの記事によれば、ジャージーシティに本拠を置くQuidsi事業部の260人の従業員は職を失うことになる。ただしニュージャージー州労働局によれば、これらの職員の一部はAmazon内で別の職に応募できるという。

Quidsiの閉鎖を公式に認める声明でAmazonの広報担当者は次のように述べた。

「われわれはここ7年間、Quidsiの黒字化に全力を挙げてきたが、残念ながら成功に至らなかった。Quidsiは強力なブランドを持ち、そうした製品はAmazon.comから引き続き提供される。同社のソフトウェア・チームは今後はAmazonFreshの開発に当たる」ということだ。

Amazonは買収以後 Quidsiの事業に多額の投資をしてきた。たとえば生鮮食品の VineMarket.comをスタートさせたり、モバイル化に対応してiPadなどのタブレットのサポートを進めていた。

QuidsiはDiaper.comなどに加えて、ペット用品のWag.com、男子向けおもちゃのYoYo.comなど専門分野に特化したサイトをいくつも運営してきた。

QuidsiのファウンダーはMarc Loreで、Amazonへの売却後、新しい通販ビジネスのJet.comを立ち上げてでWalmartに30億ドルのキャッシュで売却している。Loreは現在Walmartのeコマース事業部の責任者を務めている。同事業部はここ数ヶ月企業買収に力を入れ始めており、ModClothMoosejawHayneedleShoeBuyなどのオンライン通販サイトを傘下に収めている。

Amazonは当初潜在的ライバルとみてQuidsiの買収に動いたが、その後Quidsiの事業は本体のコア事業とのバッティングが目立つようになっていた。たとえばAmazon本体には紙おむつを始めとする赤ちゃん用品の通販を行うAmazon Family(以前のAmazon Mom)がある。このターゲットはあきらかにDiapers.comと重複していた。

AmazonではQuidsi傘下のサイトの閉鎖スケジュールを明らかにしていない。サイトにはまだ閉鎖は掲示されていないようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AmazonFresh Pickupは、ネット注文した食料品を車のトランクに積み込んでくれるサービス

Amazonの食料品事業が買い物客の利便性を新たなレベルに引き上げた。AmazonFresh Pickupは、車のトランクに届けてくれるドライブイン食料品店だ。火曜日(米国時間3/28)にベータ版を開始した。買い物客はオンラインでAmazonFreshのカタログから商品を選び、時間帯(最短で注文の15分後)を指定したら、あとはAmazonFresh Pickupの受け取り場所へ行き駐車スペースに止めるだけで、サービス担当者が数分のうちに車のトランクに直接商品を積んでくれる。

これはAmazon Prime契約ユーザーへの無料付加サービスで、既存のPrime機能に大きな新機能を加えるものだ。注文に最低金額はないので、その気になれば歯磨きのチューブ1本でも買うことができる。

対象商品は野菜、肉、乳製品、日用品など。プログラムは現在ベータテスト中のため、利用できるのはAmazon社員のみだが、正式展開されれば全Primeメンバーが利用できる。地理的制約もあるので、全Primeメンバーが利用可能とは言っても、シアトルのSODO地区またはバラード地区近郊にあるAmazonFresh Pickupの指定場所で受け取らなくてはいけない。

Amazonは食料品買い物の形態を変える様々な方法を検討しており、これもまた伝統的ショッピングと同社のEコマースモデルを融合させた興味深い試みといえる。AmazonFreshは地理的拡大には慎重だが、今回のテスト結果が良ければ、この種のビジネスの促進につながるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

「誰でもAmazonプラットフォーム」のBringgが、新たに1000万ドルを調達

より速く、より透明性の高い、オンデマンド配送の活用を目指すスタートアップのBringgが、シリーズBで追加の1000万ドルを調達したことを、今朝(米国時間3月14日)発表した。調達はAleph VCによって主導され、コカ・コーラや、前回も投資したPereg Venturesなども参加している。

2013年に設立され、シカゴに本社を置くBringgは、かつてMobileMaxを創業しCEOを務めたRaanan Cohen、そしてGett and Clarizen.comのCTOを務めたLior Sionによって創業された。基本アイデアは、各企業の配送業務に、AmazonやUberレベルの業務可視化を提供することで、そこには配送通知や、運転手の地図上での追跡、運転手から顧客への連絡、スター格付け、その他の機能が含まれている。

Bringgのソリューションを使用する企業は、リアルタイムにルートの最適化と優先度つけを行うことが可能で、配送をより効率的に行うことができるようになる。これにより、企業はAmazonなどのような企業と競うことができるようになる、とSionは説明している。

「AmazonやUberは、顧客の期待レベルを、これまで見たことがない程の高いレベルに押し上げました」とSion、「現在の消費者たちにとっては、もし何かを注文してそれが届くのに1週間もかかり、そして正確にいく届くかが分からないとしたら、とても奇妙な気がします。そうした経験はとても不快なものです」。

そしてUberやAmazonのような企業のオペレーションが、さらに強力で効率の良いものになるにつれて、Bringgの業績も更に伸びてきている。その扱う配送量は前四半期に比べて300パーセント多いものになっているのだ。

「小売店はアマゾンに敗れ、直接顧客との関係を持たないブランドたちは怯えています。彼らは消費者に直接販売し、直接届ける方法を探しているのです」とSion。「私たちは、Amazonが支配しようとしている、全体の配送体験の民主化を目指しているのです」と彼は付け加えた。

現在、Bringgは50以上の国に数百の顧客を抱えている。その中には完全な配送チェーン、小包配送サービス、食品配達サービス、さらには、例えば、ドライクリーニングサービスや、ケーブルTV修理会社、なども含まれている。利用企業は扱い量に応じた金額をBringgに対して支払う。

多くの顧客は、投資もしているコカ・コーラのような大企業であり、Bringgを様々な用途に用いている。例えば企業と最も近くの卸業者を結び在庫切れに対応するとか、修理業者のオペレーションを扱うとか、更には米国外における企業と消費者間の関係までも扱う。

Bringgは顧客名の開示は拒んだが、基本的に相手はスタートアップではないということを指摘した。単に車両をリアルタイムに管理する機能を用いるだけではなく、配送業務のコストを最適化する必要に迫られた企業が顧客となっているということだ。リアルタイムマップ、通知、サービス格付け、コミュニケーションなどを実現するAPIやSDKのセットをアプリやウェブサイトに統合する能力に加えて、コスト最小化に向けて、ルート、運転手、そして配送を最適化することが、Bringgの支援するサービスだ。

さらに同社は、様々な配送モードや配送業者を同時に扱うことができる、例えば社内車両とサードパーティの車両を混合運用したり、より忙しい時間(例えば休日)に、クラウドソーシングで一般ドライバーを使って運送力を拡大することなども実現可能にしている。

「Amazonは消費者がサイトに訪れた瞬間から、在庫、配送の最初そして最後の1マイルに至るまで、徹底した可視化経験を消費者に提供しています。そしてこれこそが、彼らが他の業者をことごとく打ち倒している理由なのです」とSion。「彼らは、その過程の全てを最適化していくことができます…私たちの目標は、同じ能力を私たちの顧客に提供することなのです。これこそが、唯一のAmazon対抗手段だと私たちは考えています」と彼は言う。

50人のチームで構成される彼らの会社は、現在テルアビブ、ニューヨーク、そしてシカゴにオフィスを持っていて、追加の資金により新しい市場、新しいセグメントへの進出を計画している。これにはR&Dチームと運用チーム(セールス、マーケティング、アカウント管理そしてサポートを意味する)の拡大が含まれる。

現在までに、Bringgは1900万ドルを調達している。

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(翻訳:Sako)

AWS、S3の大惨事の原因を公開―ヒューマンエラーが発端だった

Mixed race person watching light column in cloud of blocks

AWSのS3クラウドストレージが4時間にわたってダウンした件は、当然ながら、強い批判を浴びた。AWSは検証レポートを発表し、この事件について原因と経過を詳しく説明した。技術的情報と将来に向けての防止策も含まれている。

直接の原因は、やや平凡な理由だが、ヒューマンエラーだった。あるエンジニア―ここではジョー(仮名)と呼んでおく―が間違ったコマンドを入力してしまったということだ。ジョーはあるサブシステムをシャットダウンするつもりだった。それ自体は日常行われるオペレーションだった。しかし月曜日、バージニア州北部データセンターではルーチンワークが大変な問題を引き起こした。

ジョーは正規の特権ユーザーであるため、システムをシャットダウンするコマンドを入力する資格があった。ただしこの作業はAmazonが「確立された手順書(established playbook)」に従ったもので、ここではS3サブシステムの少数のサーバーを停止することが意図されていた。ところがジョーは誤って多数のサーバーを停止するコマンドを入力してしまった。

素人の表現でいえば、地獄のような騒ぎが持ち上がった。

Amazonはもっと技術的な表現をしているが、問題のエラーはカスケードしてバージニア州北部データセンター全体に影響を与えることになった。ジョーのエラーは決定的に重要なサブシステムを停止してしまい、センターのデータ保存能力の大きな部分を失わせた。システムは再起動を余儀なくされたが、この間S3はリクエストを処理することができなくなった。AWS自身のダッシュボードも機能を失い(これはかなり恥ずかしい事態だ)、S3の稼働状態を確認できなくなった。

そして外部の世界も影響を感じ始めた。一般ユーザーはお気に入りのサイトが開かなかったり、アプリが異常な動作をしたりするのに気づいた。

昼頃、AWSはサービスの復旧に全力を上げていたが、なにぶんシステムの規模が大きすぎた。AWSは何年にもわたってダウンしたことがなく、従って全システムの再起動を行ったこともなかった。S3はいわば自分自身の成功の犠牲になった。再起動をかけるとシステムは安全性のチェックとメタデータの整合性の確認を始めた。ところがこれは予想外に時間を必要とした。

こうしたヒューマンエラーによる事故の再発を防ぐためにAWSでは運営手順に変更を加えるという。レポートによれば「この〔事故の原因となった〕ツールに修正を加え、作動速度を遅くし安全策を追加した。〔停止要求に対し〕配下の最小限のレベルにおけるサブシステムのみを停止させるようにした」という。これでジョーのような慌て者が同様のミスをするのは防げるだろう。

しかしAWSでは、もっと根本的にS3のサブシステムの構成の見直しも行っている。サブシステムをセル(cell)と呼ばれるさらに多数の区画に分割し、一挙に大量のサーバーが停止されないようにするという。これは過去にも試みられたことがあったはずだ。ともかくS3のサブシステムは許容可能な時間で再起動するには大きすぎた。

AWSのレポートは謝罪と改善の約束で締めくくられている。単純なヒューマンエラーで始まったものの、影響が連鎖反応で急速にデータセンター全体に拡大して大事故となった。AWSのシステムがこの種の深刻なエラーを想定せず、したがってそのカスケードを防ぐ機能が組み込まれていなかったのが惨事の根本的な原因だったようだ。

画像: Colin Anderson/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazonの‘Manchester by the Sea’と‘The Salesman’が三つのアカデミー賞を獲得

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今年のアカデミー賞授賞式は異例ずくめだったようだが、ビッグニュースもある。Manchester by the SeaThe Salesmanという、どちらもAmazon Studiosが配給した二作が、三つのアカデミー賞を取ったのだ。

授賞式のホストJimmy KimmelがMCの冒頭で、AmazonのCEO Jeff Bezosに関するジョークで笑いを取ったぐらいだから、一般的にもそれはビッグニュースだったのだ。

Manchester by the SeaではCasey Affleckが(セクハラの疑惑にもかかわらず)主演男優賞を取り、さらにKenneth Lonerganが脚本賞を取った。Amazonが作品賞にノミネートされたのも、これが初めてだ

The Salesmanは、外国語映画賞を取った。イランのAsghar Fahadi監督は、ドナルド・トランプ大統領の入国禁止令に抗議して、授賞式を欠席した。賞は代わりに宇宙飛行士のAnousheh Ansariが受け取り、彼は、“アメリカへの移民の入国を禁ずる非人間的な法”を非難するFahadiの声明を代読した。

Netflixも、手ぶらでは帰らなかった。同社のThe White Helmetsが、短編ドキュメンタリー賞を取った。

受賞者受賞作一覧

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Alexaの録音内容を警察が聴くことは憲法修正第一条のプライバシー保護に反するとAmazonが主張

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昨年晩く明らかになったように、AmazonのEchoスピーカーが、実は2015年にアーカンソー州で起きた殺人事件の捜査で重要な証拠物件になっていた。そのスマートホームアシスタントの音声の録音を、警察が調べようとしたためだ。しかし今年になってこの巨大テクノロジー企業は反撃に転じ、録音されていたユーザーのコマンドとAlexaの応答は共に、保護されるべき談話だ、と主張した。

先週提出された長大なファイルでAmazonは、これまでユーザーの購入履歴の要請には応じたけれども、Alexaの録音の要請は“憲法修正第一条とプライバシーの原則に抵触するおそれがあるので、裁判所が今回の事案の特別の難度に鑑み、州に対し特段の特例を認めないかぎりは、命令書は廃棄されるべきである”、と主張している。

同社の説明によると、捜査を妨害する意図はないけれども、録音を政府機関の手に渡すことは消費者のプライバシーの権利を冒涜するものである。同社は2010年に同社が関わった裁定を、次のように引用している: “…人が読んだもの、聞いたもの、見たものに対する政府による追跡や検閲の不安があることは、修正第一条の実践を毀損する”。

この場合AmazonとACLUの解釈では、憲法修正第一条が、顧客の記録をノースカロライナ州歳入局に渡すことからAmazonを保護している、となる。

そのファイルでは、Echoはすでにユーザー数がとても多いから、記録の開示が悪い前例となり、Amazon製品にかぎらず、音声を使用する家庭用デバイス全般に対するプライバシーの不安感を多くの人びとに広める〔==営業妨害になる〕、と企業としての主張も展開している。自社製品の宣伝の意図も、ありそうだけれど。

Echoが2015年の殺人事件の重要物件になったのは、その年の11月終わり頃の夜に殺されたアーカンソー州の住民Victor Collinsの、死因等に関する何らかの手がかりが得られるとして、警察がそのデバイスを差し押さえたからだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Amazonショッピングアプリが「音声検索」の提供を開始――ブランド名やカテゴリ名、複数キーワードにも対応

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バーコード検索や画像スキャン検索を提供することで、オンラインショッピングの利便性向上を追求してきたAmazon.co.jp(以下、Amazon)。同社は2月21日、Amazonショッピングアプリ(iOS、Android)に新たに音声検索機能の提供を開始した。米国、イギリス、ドイツに続いて、日本が4カ国目の対応となるが、独自の検索エンジンを利用した日本語の音声検索の提供は初めてのことだ。

この機能の提供により、ユーザーは文字を入力することなく、ワンタップで購入予定の商品の詳細ページへのアクセスが可能になった。

複数キーワードを組み合わせた検索も可能

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使い方は他社が提供している音声検索機能と変わりはない。検索ボックスの右側に表示されている「マイクアイコン」をタップし、マイクへのアクセスを許可(初回だけ)するだけで使い始めることができる。

テキスト検索と同様に商品名だけでなく、ブランド名やカテゴリ名、複数キーワードの組み合わせによる検索も可能だという。

実際に試してみたのだが、検索結果の表示スピードも早く、使い勝手が良かった。音声検索機能はスマートフォンに内蔵され、普段から馴染みのある人も多いと思うが、テキストを入力せず音声で欲しい商品を検索できるのは想像以上に便利なものだった。

米国で好調な「Amazon Echo(エコー)」、日本での展開は?

今回、日本で音声検索機能が提供されたが、米国では音声認識技術「Alexa(アレクサ)」を搭載したスピーカー型音声アシスタント「Amazon Echo」が注目を集め、“音声で買い物をする”ということがいよいよ現実のものとなってきた。

2014年当初、Amazon Echoは、話しかけるだけで好きな音楽をかけてくれる、天気予報を教えてくれるといった基本的な機能しか有していなかった。

しかし、2016年以降、Alexa Voice Service(AVS)を開発者向けに解放したり、Alexa Skill Kit(ASK)と呼ばれるコンテンツ作成の枠組みを定義したりすることで、Amazon Echoの機能が進化。商品の注文やタクシーの配達なども行えるようになり、最近、米国ではAmazon Echoがニュースの音声を間違って聞き取り、注文をしてしまうといった事例も発生しているほどだ。

なお、Amazon Echoの日本での展開は未定となっている。