「誰でもAmazonプラットフォーム」のBringgが、新たに1000万ドルを調達

より速く、より透明性の高い、オンデマンド配送の活用を目指すスタートアップのBringgが、シリーズBで追加の1000万ドルを調達したことを、今朝(米国時間3月14日)発表した。調達はAleph VCによって主導され、コカ・コーラや、前回も投資したPereg Venturesなども参加している。

2013年に設立され、シカゴに本社を置くBringgは、かつてMobileMaxを創業しCEOを務めたRaanan Cohen、そしてGett and Clarizen.comのCTOを務めたLior Sionによって創業された。基本アイデアは、各企業の配送業務に、AmazonやUberレベルの業務可視化を提供することで、そこには配送通知や、運転手の地図上での追跡、運転手から顧客への連絡、スター格付け、その他の機能が含まれている。

Bringgのソリューションを使用する企業は、リアルタイムにルートの最適化と優先度つけを行うことが可能で、配送をより効率的に行うことができるようになる。これにより、企業はAmazonなどのような企業と競うことができるようになる、とSionは説明している。

「AmazonやUberは、顧客の期待レベルを、これまで見たことがない程の高いレベルに押し上げました」とSion、「現在の消費者たちにとっては、もし何かを注文してそれが届くのに1週間もかかり、そして正確にいく届くかが分からないとしたら、とても奇妙な気がします。そうした経験はとても不快なものです」。

そしてUberやAmazonのような企業のオペレーションが、さらに強力で効率の良いものになるにつれて、Bringgの業績も更に伸びてきている。その扱う配送量は前四半期に比べて300パーセント多いものになっているのだ。

「小売店はアマゾンに敗れ、直接顧客との関係を持たないブランドたちは怯えています。彼らは消費者に直接販売し、直接届ける方法を探しているのです」とSion。「私たちは、Amazonが支配しようとしている、全体の配送体験の民主化を目指しているのです」と彼は付け加えた。

現在、Bringgは50以上の国に数百の顧客を抱えている。その中には完全な配送チェーン、小包配送サービス、食品配達サービス、さらには、例えば、ドライクリーニングサービスや、ケーブルTV修理会社、なども含まれている。利用企業は扱い量に応じた金額をBringgに対して支払う。

多くの顧客は、投資もしているコカ・コーラのような大企業であり、Bringgを様々な用途に用いている。例えば企業と最も近くの卸業者を結び在庫切れに対応するとか、修理業者のオペレーションを扱うとか、更には米国外における企業と消費者間の関係までも扱う。

Bringgは顧客名の開示は拒んだが、基本的に相手はスタートアップではないということを指摘した。単に車両をリアルタイムに管理する機能を用いるだけではなく、配送業務のコストを最適化する必要に迫られた企業が顧客となっているということだ。リアルタイムマップ、通知、サービス格付け、コミュニケーションなどを実現するAPIやSDKのセットをアプリやウェブサイトに統合する能力に加えて、コスト最小化に向けて、ルート、運転手、そして配送を最適化することが、Bringgの支援するサービスだ。

さらに同社は、様々な配送モードや配送業者を同時に扱うことができる、例えば社内車両とサードパーティの車両を混合運用したり、より忙しい時間(例えば休日)に、クラウドソーシングで一般ドライバーを使って運送力を拡大することなども実現可能にしている。

「Amazonは消費者がサイトに訪れた瞬間から、在庫、配送の最初そして最後の1マイルに至るまで、徹底した可視化経験を消費者に提供しています。そしてこれこそが、彼らが他の業者をことごとく打ち倒している理由なのです」とSion。「彼らは、その過程の全てを最適化していくことができます…私たちの目標は、同じ能力を私たちの顧客に提供することなのです。これこそが、唯一のAmazon対抗手段だと私たちは考えています」と彼は言う。

50人のチームで構成される彼らの会社は、現在テルアビブ、ニューヨーク、そしてシカゴにオフィスを持っていて、追加の資金により新しい市場、新しいセグメントへの進出を計画している。これにはR&Dチームと運用チーム(セールス、マーケティング、アカウント管理そしてサポートを意味する)の拡大が含まれる。

現在までに、Bringgは1900万ドルを調達している。

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(翻訳:Sako)