Facebook Messengerがリアクションをテスト中。「イヤだね」ボタンも!?

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ついにFacebookがイヤだねボタンを作った。ただしみんなの思っていた場所にではない。

みなさんはマシンガンのような高速チャットの中で、どうやって個々のメッセージに返信しているだろうか? Facebookは、友達のメッセージにもニュースフィードの投稿と同じように絵文字を付けて欲しいと思っている。

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メッセージの上に指を置き絵文字をタップしてリアクションを送る

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リアクション・カウンター

TechCrunch読者のHoan Doのタレコミによると、一部のユーザーのFacebook Messengerにはリアクション・オプションが表示されている。友達が送ったメッセージに指を置くと吹き出しが表れて絵文字を選べる。小さなサムアップ(↑)のいいね!とサムダウン(↓)のイヤだねの他、目がハートや、うけるね、すごいね、悲しいね、ひどいねがある。スレッドに参加している全員が各メッセージの下のリアクション数を見ることができる。タップすれば誰がどのリアクションをしたかがわかる全リストも表示される。

Facebookはこの新機能について「われわれはMessengerをもっと楽しくしてずっと使い続けてもらうためにテストを続けている。これはメッセージに対する思いをいちばんよく表している絵文字を付けられるようにするちょっとしたテストだ」と本誌に伝えた。つまり今は全員が使えるわけではないが、もし評判がよければ全ユーザーにMessengerリアクションが公開されるかもしれない。

ちなみに、Messengerのリアクションがニュースフィードとは少々異なっていることに注目されたい。再三要望されては常に却下されてきた「イヤだね」ボタンが加わっている。これはFacebookでもっとも望まれてきた機能として知られているが、会社はニュースフィードにネガティブな感情が入りすぎることを嫌い導入しなかった。代わりに様々なリアクションによってユーザーはすばやく気持ちを表現できるようになり、イヤだねはコメント欄に任された。

Facebookはこれを、むしろ「ノー」ボタンだと考えていると本誌に告げた。Messengerをスケジュール調整等に使う人は多く、すぐに反応を見たり決を取るためにリアクションが使えるかどうかを実験しているという。Yes/Noボタンがあるのはそのためだが、当然のことながらイヤだねボタンにも見えてしまう。

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Messengerのリアクションは、最近iMessegeに追加されたTapback絵文字にも似ている。これはSlackが最初に導入した方式で、特に返信する間もなく次々とメッセージが送られてくる高速グループチャットで有効であることが証明されている。

例えばこんなスレッドを想像してみてほしい。

ボス – みんなランチはピザでいいかな?

同僚 1 – 移動屋台の方がいいという人はいる?

同僚 2 – 一緒に行く人がいれば寿司がいいんだけど。

あなた – はい。

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Slack offers a similar Emoji Reactions menu and emoji counter on messages

これではどのメッセージに反応したのか全くわからないが、「はい、屋台の方がいいです」と言うのも面倒だ。Slackは最終的にスレッド機能を導入する前、絵文字リアクションでこの問題に対応しようとした。Messengerのように気軽なソーシャルチャット・アプリに会話スレッドは必要ないかもしれないが、ニュースフィードのリアクションを転用するのは十分に理にかなったやり方だ。

Facebookがリアクションを導入したのはちょうど1年前で、それ以来3000億回以上使われ確実に人気を博している。もっともよく使われているのが「超いいね」で、リアクションの半分以上を占めている。メキシコ、チリ、スリナムはユーザー当たりのリアクション数が特に多い国々だ。そして今Facebookは、どの投稿が面白いか、どれをニュースフィードで目立たせるかの判定に、通常のいいね!よりもリアクションにやや重きを置くようになっている。

Slackの絵文字リアクションが成功していることを踏まえると、Facebookの企業向けコラボレーション・スイートであるWorkplaceのメッセージングシステム、Work Chatの強力な付加機能になるだろう。またこれはチャットボットとの会話にも有効だ。Facebookは今週、チャットボットにどう返信していいかわからない人のために常駐メニューを追加している。

FacebookはMessengerを便利にすればするほど、SnapchatやLineやGoogleの雑多なメッセージングアプリとの競争で優位に立てる。簡単に返信する方法を提供することで、たとえソーシャルメディアでのシェア習慣が他のアプリに流れたとしても、ユーザーをFacebookエコシステムに囲っておくことができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Snap、上場初日の株価40%急騰―時価総額300億ドルに

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新規上場初日のSnapの株価は売り出し予定価格を40%以上上回って取引が開始された。 ニューヨーク証券取引所(NYSE)の初値は1株当たり24ドルだった。

ここしばらく投資家の期待と焦燥を一身に集めたSnapだったが、今朝の値動きは投資家がいかにSnapの将来に期待しているかを明らかにしただけでなく、ウォールストリートにとっても新規上場の理想的な前例となった。今年はテクノロジー企業の上場の動きが加速しそうだ。Snapにとっては、新規上場で株価が急騰したことはそれ自体で良いことであるだけなく、投資家全員を満足させる結果となった。

昨日、Snapの売り出し価格は17ドル、時価総額240億ドルが予想されていた。17ドルという株価自体、2月にSnap(とウォールストリートの証券会社)が設定した売出し予定価格の上限を上回っていた。Snapは上場によって34億ドルの資金を調達することに成功した。Snapの急成長は同時にコストのアップをもたらしているいるが、この収入は十分にそれをまかなえるだろう。

24ドルをつけた後、株価は一時25ドル以上に上げたが、その後はほぼ安定している。現在の株価による時価総額は300億ドル以上となっている。ちなみにTwitterの時価総額は110億ドルだ。

ここまでのSnapの上場が成功だったことは疑いないが、今後に向かっては複雑な問題を抱えている。複数のレポートはSnapの上場に予定価格を上回る大量の市場資金が流れこんでいることを指摘している。Snapは今後もさらに株式発行によって資金を調達できるだろうが、そのつど今朝のような取引価格のアップを必要とする。上場が成功しているイメージを維持すると同時に投資家にも利益を確保できなければならない。

もちろん24ドルという初値はSnapがかなりの金額を取り逃がしたということでもある。2億株の売り出し価格と取引価格の差は10億ドル以上にもなる。そうであってもSnapの上場は大成功という印象を与えたことは確かだ。

しかしSnapの上場はいろいろな面でかなり異例だ。投資家が購入した株式には議決権が付属していない。つまり投資家はSnapが今後さらに巨大な企業に成長するだろうという期待を買ったことになる。CEOのEvan SpiegelとSnapのチームが長期的にもSnapの運営に成功するだろうという期待だ。共同ファウンダーのSpiegelとBobby Murphyはほぼ完全にSnapの議決権を握っている。つまり2人はSnapの経営にあたってウォールストリートの顔色をうかがう必要はない。しかし株価が好調であれば社員の士気にも新たな人材の獲得にも有利に働くことは言うまでもない。

新規上場による資金調達は資金繰りの健全化と同時に企業買収その他の大型の経営イベントに対する手当でもある。Snapは運営に数億ドルを必要としている。今後5年間で総額でAmazonには10億ドル、Googleに20億ドルを支払う必要がある。Snapは企業買収にも非常に積極的だ。こうしたことからも資金需要はきわめて高い。

将来に向けて残る疑問は、SnapはFacebookがこれまで実現してきたような健全な成長を続けられるだろうかというものだ。Twitterの株価は頭打ちで先行きは不透明だ。Snapのユーザー数の成長は失速し始めている。逆に広告ビジネスは急成長中だ。Facebookのライバルの地位をウォールストリートに認めさせるためには今後いくつかのハードルを越える必要があるだろう。

Snapは上場企業となった。つまりこれまでよりはるかに透明性の高い環境でライバルと広告ビジネスの競争をしなければならいということでもある。Snapは有望なスタートアップとして企業の広告予算のうち「先物買い」の部分を集めることに成功した。しかし今後は広告予算のメインの部分を安定して占めるようになる必要がある。それにはFacebookが提供できないような機能がこれであるとはっきりさせねばならない。ともあれウォールストリートはユーザー数の頭打ちや経営権の偏りといった懸念には目をつぶり将来性に賭けたようだ。

〔日本版〕Snapの値動きはこちらでリアルタイムで表示されている。高値は26ドル、日本時間で午前6時は25ドルちょうど。The Wall Street Journalの記事によればエヴァン・スピーゲルの婚約者でスーパーモデルのミランダ・カーがNYSEでセルフィーを撮影している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebookがプロフィール写真用に国旗多数を追加―ザッカーバーグの理想との関係は?

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Facebookはプロフィール写真用に200以上の旗を追加した。 選択されたオーバーレイはプロフィール写真の上に表示される。Facebookのプロフィール用オーバーレイは2015年にファンのためにスポーツチームのロゴで作られたのが最初だ。昨年にはユーザーが独自のオーバーレイを投稿できるようになった。

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ただ、今日オーバーレイに追加された旗の多くは国旗だ。このことはFacebook上で自分に近しいコミュニティーを発見することに役立ちそうだ。しかしCEOのマーク・ザッカーバーグが「開かれたグローバル・コミュニティー」を作ることを理想としていることの関係が気になる。Facebookのプロフィール写真で国旗を振るユーザーが増えると、そのグループに属さない人々を疎外する効果を持つかもしれない。

ザッカーバーグは5000語のマニフェスト「われわれ対彼ら」というイデオロギーに強く反対している。 しかし多数の国旗をプロフィール写真に持ち込むのはこの理想に矛盾しないだろうか?

もちろんオーバーレイの追加は大規模な機能変更ではないし、おそらくは単にちょっとした面白さと愛国主義を狙ったものに過ぎないのだろう。しかしFacebookが世界の諸問題に対して公にしている立場との関連は懸念を抱かせる。ユーザー・エンゲージメントと、従って株主にとっての会社価値を最大限にするという企業としての立場だけでなく、世界の人々を結びつけるという使命ともバランスを取っていくためには、新しい機能が開かれた安全な世界を作る上で役立つかどうかを慎重に判断する必要があるだろう。

トランプに代表される憂鬱な時代にあってテクノロジー分野を含めて世界のリーダーがすべての人々の公正と安全のために行動することが必要だ。しかしこうしたより幅広い正義を求めることはビジネスの運営を困難にするかもしれない。

〔日本版〕Facebookの「プロフィール写真の変更」では左上部の検索窓でJapan、Xmasなどと入力すると一致するオーバーレイがサムネールで表示される。サムネールをクリックするとプロフィール写真に重ねて表示される。プロフィール写真はドラグ、スライドバーで調整できるがオーバーレイそのものは調整できないもよう。なお環境によってはFacebookが反応するまでかなりの時間がかかる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

WhatsAppが加工写真共有のStatusをスタート―Snapchatクローンだが暗号化

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FacebookグループのWhatsAppはSnapchatの国際的な勢力拡大にブレーキをかけられるかもしれない。WhatsApp Statusという新しい機能はデコ写真(およびビデオ、GIF)を24時間に限って共有する。もちろんSnapchat Storiesの「そっくり」だが、StatusはWhatsApp本体とテキスト・メッセージと同様、エンド・ツー・エンドで暗号化されておりセキュリティーが強固だ。

WhatsAppでは昨年11月から一部のユーザーを対象にStatus機能のベータ版をテスト していた。今回はいよいよ正式なタブとしてiOS版、Android版、Windows Phone版が世界に公開される。WhatsAppのユーザーは絵や文字を手描きしたり、スタンプなど貼ってデコレーションをした写真を友達との間でプライベートに共有できるようになった。共有範囲やプライバシー設定は本体アプリの設定のとおりだという。特定の友達に写真、ビデオを添付してメッセージを送ることも従来どおりできる。

StatusはまたWhatsAppに新しい広告掲載スペースを提供する。Snap、Instagramの前例が参考になるなら、Facebookはフルスクリーンの広告をStatus投稿の合間に表示するだろう。

新しく導入されたStatusはAOLのインスタント・メッセージを思わせるいささか古臭いMy Status機能を代替する。WhatsAppがちょうど8年前にスタートしたとき、My Statusはこのアプリの唯一の機能だった。【略】

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WhatsApp Statusは以前のMy statusを代替する

WhatsAppは今や月間ユーザー12億人の巨大サービスに成長した。投稿されるメッセージ数は毎日600億通に上る。これには33億枚の写真、7億6000万本のビデオ、。8000万本のGIFが含まれるという。WhatsAppの機能拡張はSnapchatにとってトラブルを意味することになるかもしれない。WhatsApp Statusが順調にユーザーを獲得するようなら、Snapchatのリッチメディアのサポートをセールスポイントとする国際展開はスローダウンし、同社の収入源は既存のユーザー、ハードウェア、プロフェッショナルによるコンテンツなどに限られることになるかもしれない。

Instagram Storiesの1日あたりユーザーも今や1億5000万人を数えることで明らかなように、Snapchatのクローンであっても、膨大なユーザーを抱えるアプリに適切に付加されるなら成功を収める。TechCrunchはこの記事でSnapchatがトラフィックを奪われていることを最初に報じた。 アナリストやセレブのSNSマネージャーはSnapchatのピュー・カウントが低下していることを認めていた。

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WhatsAppのカメラ機能

Snapchatの運営会社、Snapの株式上場申請書にはユーザー成長率が82%もダウンしたことが報告されていた。申請書によれば、2016年の第2四半期に17.2%だった成長率が、Instagram Storiesがローンチされた第4四半期に3.2%に急減している。

Instagramは大胆にもSnapchatクローンのStoriesを堂々とメインタブに位置づけたのに対し、 WhatsAppはStatusをかなり深い場所の埋め込んでいる。しかしStatusはStoriesのスライドショーのフォーマットを、これがまだ浸透していない地域、南アメリカ、東欧、途上国などへの普及を加速する可能性がある。こういう地域ではSnapchatもまだ広く利用されていないのでユーザーはクローンだというイメージを持ちにくいだろう。

WhatsAppは当初、シンプルな実用本位のテキスト・チャットのプラットフォームと位置づけられていた(多機能性を求めるならFacebook Messengerを利用することができる)。しかし昨年WhatsAppはリッチメディア時代にふさわしく、カメラ機能を導入した。StatusがWhatsAppはシンプルさを損なうことがなければ世界各地でSnapchatに対抗できる存在になるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebookが反対を押してでも音声を自動再生する7つの理由

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Facebookがビデオの自動再生で音声オンを標準にすることに恐れをなしている人へ。少なくともSpotify等のアプリで聞いている音楽を止めたり被せて音を鳴らすことはないので安心されたい。Facebookは今日(米国時間2/15) 、自動再生ビデオの音声はユーザーが別のアプリで音楽を聞いているときには鳴らないことをTechCrunchに正式に伝えた。音楽再生中にFacebookビデオの音声を聞くためには、サウンドアイコンをタップするか、ビデオをフルスクリーンにする必要があり、いずれの場合も他の音楽アプリは一時停止する。

昨日Facebookが発表した音声自動再生の仕様変更に不満を持つ人がいることは間違いない。スマホが人前でうっかり大音響を鳴らしかねないからだ。職場や教室やディナーや会話中にこっそりFacebookを覗こうとしたのがバレて恥かしい思いをすることになる。幸い、それが嫌な人はFacebookの設定で音声の自動再生をオフにすればよい。

しかしFacebookがこうしたいのにはいくつか理由があり、その中心となるテーマはこれだ:ビデオはFacebookの未来なので、このコンテンツがもっと見られるためにはあらゆる障壁を取り除く。

  1. スイッチはシンプルに1つだけ – Facebookは実質的に、音声コントロールを端末の物理的ミュートスイッチに委ねた。これは、スイッチとビデオ毎のオンオフの両方を正しく設定するより、音声の制御がわかりやすくなると言える。音を鳴らせない場所に来たら、端末自体をマナーモードにすればいい、ということだ。
  2. テスト結果は上々 – Facebookは、初期テストの結果は好意的だったと言っている。アプリの利用が減るようなら音声を標準でオンにする意味がないので、この変更による実際の体験は、見た目ほど悪くないのかもしれない。
  3. Snapchatはやっている – Facebookの最大のライバルであるSnapchatは、すでに標準で音声をオンにしており、ビデオを見るユーザーにとっても、ビデオ広告を買う企業にとってもお気に入りの場となっている。
  4. ビデオ広告主 – ビデオ広告ついて言えば、広告に対する感情的反応を促すために音声は必須だ。Snapchatによると、同サービスのビデオ広告は60%以上が音声オンの状態で見られている。ビデオ広告はFacebook最大の収入源として急速に伸びているが、現在広告スペースは限界に達している。これ以上広告枠を増やすことはできないので、ビデオ広告の1本1本を印象深くする必要がある。
  5. 巧妙な技術は不要に – プロフェッショナルな制作者は往々にして、Facebookビデオに派手な工夫をこらしてサウンドがなくても理解できる作品を作る。しかしそれはビジュアルに悪影響を与えるだけでなく、一般ユーザーにできることではない。その結果ユーザー作成ビデオが二流扱いされることは、「友達と家族が第一」というFacebookのゴールと相容れない。
  6. ビデオサウンドトラックの可能性 – Facebook はレコード会社との交渉を進めており、ユーザーが自作ビデオのサウンドトラックとして著作権付き音楽を利用できるよう契約を結ぼうとしている。実現すれば面倒な著作権侵害による削除の心配がなくなり、スマホで撮っただけの退屈なビデオを壮大なミュージックビデオのように仕上げることができる。
  7. ワイヤレスイヤホンへの適応 – AppleのAirPodsはすばらしい。そして1日中つけっぱなしでいられるワイヤレスイヤホンの人気は高まるばかりだろう。そうなればたとえ人前でもFacebookヒデオを音声付きで見る人が増えるはずだ。

頭にくるユーザーがいるだろうって? その通り。しかしFacebookは、口うるさい少数派の苦情を上回る利益があるはずだという計算高い賭けに出ようとしている。導入当初ユーザーが激しく抗議したニュースフィードが、Facebook最大の人気サービスになったことを思い出してほしい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookがスマートテレビ向けアプリをローンチへ

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Facebookはユーザーにより多くの動画をアップロードし、消費してもらいたいと願っている。その同社は、動画の表示および配信方法にいくつかの変更を加える。また、本日開催されたCODE MediaでFacebookバイスプレジデントのDan Rose氏は、同社がApple TV、Amazon Fire TV、Samsung Smart TV向けに複数のアプリをローンチすると発表した。

プラットフォームに掲載される動画数を増やしたいFacebookにとって、テレビでの動画ストリーミングサービスは必要なステップだ。Rose氏によれば、ニュースフィードに表示される自動再生のビデオ広告、そしてその後に搭載されたライブ動画やインスタグラムでの動画再生機能などが、これまで同社がたどってきたステップだったという。

本日の発表によれば、同社はFacebookにおける動画表示の方法にいくつかの変更を加えるという:まず第1に、動画の音声出力がデバイスの設定に従うようになった ― つまり、デバイスでマナーモードがオフになっていれば、Facebookの動画も音声付きで再生される。次に、これまでとは違い、Facebook上のバーティカルビデオ(縦長動画)が切り取られることはなくなる。Snapchatで再生される動画と近くなるイメージだ。最後に、ユーザーは動画再生中にその動画をスクリーンの端によせることが可能になる。これにより、動画を見ながらフィードの閲覧を続けることが可能だ。

しかし、今回の発表における一番のビッグニュースはストリーミングアプリのローンチだった。このアプリを利用することによって、ユーザーはFacebook上の動画をテレビで再生することが可能になる。ただ、Facebookにはこれまでにも、Airplayを利用して動画を再生する機能や、Apple TVやChromecast上で再生する機能は備わっていたとRose氏は述べている。

この発表は、今後Facebookはプロフェッショナルによって製作された動画に寄り添ったプラットフォームを作っていくこと表しているといえる。同社は昨年夏、CollegeHumorのRicky Van Veen氏をチームに加えており、彼はクリエイターたちとともに新しいタイプのコンテンツ製作に取り組んでいる最中だ。

この動きは、Facebookがビデオクリエイターのコミュニティを抱えるYoutubeとの直接的な競合となることを意味している。しかし、Facebookはそこに到達する前に、プラットフォームに参加するクリエイターが収益を得られるようにマネタイズツールを用意しなければならない。また、著作権違反に対応するための権利関連ツールも用意しなければならないだろう。

今週はじめ、Facebookが大手レーベルから音楽のライセンスを取得しようとしているとの報道があった。これもFacebookにシェアされる動画数を増やすための試みだ。たとえこれが実現したとしても同社がSpotifyやApple Musicとの直接的な競合となることはなさそうだが、オーディオ・フィンガープリントやコンテンツIDツールを多くもつYoutubeへの対抗策とはなるだろう。

また、音楽レーベル会社にとってはこれが新たな収益源となる可能性がある。Facebookがもつ巨大なユーザーベース(デイリーアクティブユーザーは12億人。しかもそれは増え続けている!)を考えれば、Facebookでの音楽再生はアーティストにとって新しいプロモーション手段となりうるだろう。

モバイルとデスクトップのプラットフォームをもつFacebookが、今回から新たにテレビ配信という武器をもつことによって、Facebook向けに製作される動画の数やプラットフォーム上での動画視聴回数も急上昇することだろう。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

 

Facebook、フェイクニュース対策の方法を今も模索中

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Facebookは「フェイクニュース」が問題であることは認識しているが、どうやって解決するかがわかるまでにはまだ時間がかかりそうだ。今日(米国時間2/14)のCODE Media 2017カンファレンスで、Facebookのパートナーシップ担当VP、Dan Roseは、フェイクニュースとの戦いは「当社にとって非常に重要な課題」だが「まだ始まったばかり」であり「すべきことは山ほどある」と語った。

人々の認識がソーシャルメディアで見るものに大きく影響されるようになり、Facebookのような会社は「フェイクニュース」をたれ流さない責任があるという意見を言う人もいる。

Facebookは、ユーザーのニュースフィードに表示される人騒がせで誤解を招くコンテンツによる影響を緩和すべく行動を起こし始めている。理由の一部はドナルド・トランプがFacebookのフェイク選挙ニュースの蔓延の後に当選したことへの対応だが、それでは馬が逃げ出してから納屋の扉を閉めるようなものだ。

しかし、必要に迫られている部分もある。諸外国は自国の選挙を破壊しかねないニュースを拡散させないよう、Facebookに圧力をかけている。

ドイツでは今年の総選挙を控え、フェイクニュースを24時間以内に削除できなかった場合、1件につき50万ユーロの罰金を科す法案が議会に提出された。これは驚くことではなく、ドイツはFacebookが誤解を招く記事のシェアを防ぐ 新しいツールを展開した最初の地域の一つだ。

Roseは同社が問題を軽減するためにこれまで実施してきた対策について、例えば第三者の事実調査機関を利用して、誤解を招く見出しや嘘の記事を識別する取り組みをしていることを強調した。Facebookは他にも、ユーザーがフィード内のコンテンツに印をつけ、第三者による事実確認を依頼できるツールも提供している。

ユーザーがシェアする投稿の検閲をFacebookがためらう理由の一つは、この会社は本当にメディア企業なのかどうか、という哲学的立場の問題にある。その点についてRoseは口をにごし「新しいタイプのプラットフォームであり…ユーザーはここで多くのメディアコンテンツを発見する」と話した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、広告データの監査を第三者機関に依頼

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昨年広告データの一部を誤って報告していたことを認めたFacebookは、「当社が広告パートナーに伝える情報の正確性を検証」するために、メディア調査の業界団体であるMedia Rating Council(MRC)の監査を受けることを発表した。

昨年Facebookが明らかにした誤りは比較的小さなものだったが、Facebookが提供するデータの改善および第三者によるデータ検証を求める広告業界の声を後押しする結果となった。

FacebookはMRCによる監査を発表したブログ記事で、 広告が実際に画面表示された時間と、広告の50%および100%が表示された時間をもっと詳しく(ミリ秒単位)報告することも書いている。これで広告主は、実際に見られることのない広告に金を払っているのではないかという不安を緩和することができるだろう。

さらにFacebookは、24社の独立団体と協力して広告測定を行うほか、ビデオ広告の購入方法に新しいオプションを追加する。例えば広告主はビデオ全体が見られた時にのみ支払うことが可能になる。

「様々な分野の400万を超える広告主のパートナーとして、われわれは透明性と選択の自由を提供すると共に説明責任を果たしたいと考えている」とFacebookは言った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

FacebookのF8デベロッパー・カンファレンス、オンライン受付開始―現地時間4月18-19日開催

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われわれはデベロッパー・カンファレンスが大好きだ。さきほどFacebookが恒例のF8カンファレンスの(いわば)ドアを開いたところだ。今年のf8は4月18-19日〔日本時間で19-20日〕だ。参加は抽選となり、2月21日以前に応募しなければならない。当選した場合チケットは595ドルで購入できる。

Facebookは今年からF8のフォーマットを多少変えたことを発表している。2017年のF8は初めてサンフランシスコではなくサンノゼで開催される。サンフランシスコにはもはやF8を開催できるような大きな会場がなかったらしい。

例年どおりF8のキーノートでは真新しいプロダクトや機能がお披露目されるはずだ。これに加えてFacebookは50以上のデベロッパー・セッションのプログラムを発表している。読者のチームがFacebookのAPIやツールを利用しているなら、情報をアップデートするよいチャンスだ。

そしてもちろん参加するデベロッパーはFacebookのエンジニアと直かに話ができる。興味ある問題に関して直接フィードバックが得られるし、APIやプロダクトに関して質問もできる。残念ながら抽選にもれた場合でもライブのビデオストリーミングが予定されている。

〔日本版〕F8の会場はサンノゼ中心部のMCENERY CONVENTION CENTER。公式ウェブサイトでREGISTER TO ATTENDをクリックすると応募フォームが表示される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

友人や家族にリアルタイムな現在地をシェア ― WhatsAppがロケーション・シェアリング機能をテスト中

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Facebookの本家アプリからはロケーション・シェアリング機能がなくなるかもしれないが、Facebookが所有するWhatsAppにはそれと同じような機能が加わるようだ。その新機能はWhatsAppのベータ版で発見された。この機能は、アプリに友達として登録されている人たちとリアルタイムにロケーションを共有できる機能だ。

新機能は今週、Fortune@WABetaInfo(Twitterアカウント)によって発見された。

この新機能はベータ版の中で「Live Location Tracking」と呼ばれており、現在のところAndroid(Ver. 1.16.399)とiOS版(ver. 2.17.3.28)のアプリで提供されている。現状、ユーザー自身が指定した時間分だけLive Location Trackingを有効化する仕様になっている。時間指定のオプションとして、1、2、5分間が用意されている。その時間のあいだ、指定された相手はこの機能を利用するユーザーの現在地をリアルタイムでトラッキングできるようになっている。

「Enabled Indefinitely(無期限に有効)」というオプションも利用可能だ。

混雑する場所で複数の友人と待ち合わせをする場合は、このオプションを利用してもいいだろう。もしくは、家族でこの機能を有効にしておいて、有料で提供されている家族向けのロケーション追跡サービスの代わりに利用してもいいだろう。

このローケーション・シェアリング機能は、ユーザーのプライバシーを保護しながら利用できるようにデザインされている。当然のことながら、デフォルトではこの機能は無効化されており、ユーザーは現在地をシェアする時間をみずから指定することができる。

iMessageにも「Share My Location」という名前のロケーション・シェアリング機能が用意されている。しかし、指定できる時間のオプションはわずかに異なっており、1時間、1日間、無期限が選択できる。

ベータ版の機能が必ずしも正式に採用されるとは限らない。しかし、WhatsAppがロケーション・シェアリング機能を複数のプラットフォーム上でテスト中だという事実は、同社がこの機能の正式採用に動いていることを表しているだろう。

先日、WhatsAppに「バックドア」が見つかったとのニュースが伝えられるという騒動があったが、それによって同アプリへのプライバシーに対する懸念が高まっていた。その状況のなかでWhatsAppが同機能のテストに踏み切ったことは注目に値する。しかし、このニュースは誤報だった。同社は、ある安全性に関する決断、しかし最悪の場合アプリの脆弱性につながるトーレドオフをする決断をした。WhatsAppは政府にバックドアを提供しなかったのだ。また同社は、バックドアを求める政府とこれからも闘っていくという声明も出している。

しかしこの種の話で問題なのは、たとえその話が真実でなくとも、いったん噂が出回ってしまうと企業はプライバシーに関わる機能を追加しにくくなってしまうという点だ。なぜなら、ユーザーは噂が出回った時点でWhatsAppのプライバシー保全性に疑いの目を向けてしまうからである。

また、この新機能の追加は、Facebookが「Nearby Friends」を通して提供していたロケーション・シェアリング機能を廃止したタイミングと重なっている。Nearby Friendsとは、自分の現在地を一時的に、または恒久的にマップ上に表示できる機能だった。しかし現在では、同機能は友人がいる場所と自分がいる場所のあいだのおおよその距離を表示するだけにとどまっている。

この機能がFacebookに導入された当時、このSNSはどこか「気持ち悪い」ものになってしまった。無期限のシェア機能を無効化するのを忘れていた場合はなおさらだ。だからこそ、詳細な現在地を表示するこの機能が、Facebook傘下のWhatsAppに追加されたのは奇妙な話ではある。おそらく、巨大でオープンなFacebookと比べてクローズドなWhatsAppでは、プライバシーが保護されやすいだろうということだろうか?

ロケーション・シェアリング機能はWhatsAppがテスト中の新機能の1つにすぎない。この他にも、未読のメッセージを編集したり削除したりする機能、ユーザーのステータスにコメントをする機能、そしてスマートフォンを「シェイク」することでWhatsAppのサポートチームにアプリの不具合を知らせる機能などがテストされている最中だ。

「将来的なプロダクトに関するコメントは控えさせていただきます」という言葉を除いて、WhatsAppから新機能についてのコメントを得ることはできなかった。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Facebook、Q4売上88.1億ドルで予測超え。ユーザー数18.6億人も成長は鈍化

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Facebookはまたも好調だった2016年第4四半期を終え、売上88.1億ドル、1株当たり利益(EPS)1.41ドルだった。月間ユーザー数は18.6億人で前期の17.9億人から3.91%、7000万人増えたが、成長ペースは前期の4.67%より低かった。モバイルは前期と同じく広告収入の84%、72.48億ドルを売上げ、Facebookがモバイルへの転換を無事完了させたことを示している。

16403280_10103472646530311_6725231622085354802_oFacebookはアナリスト予測の売上85.1億ドル、EPS 1.31ドルを大きく上回った。利益は35.68億ドルで前年比177%増。前期は23.79億ドルだった。売上は前年比51%増、前期は56%増、Q2は59%増。Facebookは2016年通年で総売上276億を計上した。

前期Facebookは売上成長のペースは落ちると予告していた。2017年中頃に広告スペースが足りなくなると予測したためだが、既に影響は出ているようだ。しかしこの成長の鈍化にもかかわらず、投資家らは時間外取引の株価を2.52%押し上げた。通常取引の終値は2.23%高の133.23ドルだった。決算会見終了時には、時間外株価は0.94%高まで戻った。

1日当たりアクティブユーザー数は12.3億人、前期は11.8億人だった。対前年比は18%増、前期は17%だった。現在Facebookの月間モバイルユーザー数は17.4億人で前期は16.6億から増加した。モバイルだけを使っている月間ユーザー数は11.49億人で、これも前期の10.55億人から増えている。

最も重要だが見落とされがちなデータが、Facebookのステッキネス[定着率]、即ち月間ユーザーのうち毎日戻ってくる人の割合だ。この値はコンスタントに66%を維持しており前期も同じ数字だった。しかし、米国・カナダのユーザー成長は鈍化しはじめており、今期の1日当たりと月間のユーザー数は200万人の増加に留まり、1日当たりユーザーが1.8億人、月間が2.31億人となった。

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Facebookがこれまで進めてきた顧客定着努力と広告ターゲティングが実を結びつつある。米国・カナダのユーザー平均広告収入(ARPU)は19.81ドルにも上り、前年から44%伸びた。全世界のARPUは4.83ドル、対前年比29.5%増だった。これは北米の1ユーザー当たり年間20ドル近く稼いでいることを意味している。西側先進市場でユーザーからできる限り現金を絞り出す一方、途上国でも着実に稼ぐその能力は、Facebookが近い将来大きく売上を増やす可能性を示唆している。

決算会見でCEO Mark Zuckerbergは、Facebookのビデオコンテンツ戦略について繰り返し質問を受けた。Zuckerbergは「まず短いビデオコンテンツに焦点を絞る」と説明し、プロのクリエーターからFacebookにコンテンツを提供してもらうために、維持可能な広告収益分配ビジネスモデルを作る必要があると語った。さらにZuckerbergは、コンテンツ以外のビデオ分野ついても状況を語り、毎月4億人がFacebook Messengerの音声通話とビデオ通話を利用していると話した。

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ドナルド・トランプの当選を助けたとさるる偽ニュースが広まったいう報道を受け、Facebookは騒動の四半期を過ごした。そして今日、Oculusの共同ファウンダー、Palmer Luckeyが、VR会社のZeniMaxとのNDA違反に関わる損害に対して罰金5億ドルが言い渡された。

しかしその一方で、Instagramは輝きをみせ広告事業の拡大を続けている。Snapchat Storiesのクローン、Instagram Storiesは公開後わずか5ヵ月でユーザー数1.5億人に達した。TechCrunchは、多くの情報筋がInstagram StoriesはSnapchatからユーザーを奪っていると信じていると報じた。

13歳になったFacebookは驚くべきスタミナを見せつけており、モバイルへの移行やビジュアル中心の新たなメディアプラットフォームの出現にも関わらず、ユーザーは楽しんでシェアやいいね!を続けている。MessengerとWhatsAppでチャットを、Oculusではバーチャルリアリティーをさらに拡大中のFacebookは、頼りになる強力な中核ビジネスを持っている。もしInstagram Storiesや他の類似アプリを使ってSnapchatの脅威をかわすことができれば、Facebookは次の10年もソーシャルメディアを支配し続けることができるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、ストーリーズ機能をテスト―Instagramと同様のストーリーズ・アイコンが表示される

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InstagramはSnapchat Storiesに対抗してInstagram版のストーリーズを追加した。このスライドショー機能は成功を収めた。Instagramストーリーズは従来のフィードの上部に表示されたが、今回はFacebook本体が同じことを試みている。

今日(米国時間1/25)、FacebookはアイルランドでiOS版とAndroid版でFacebook Storiesを公開した。利用できる国はこの数ヶ月で拡大される予定だ。この機能は公開後24時間で消える写真とビデオのスライドショーだ。友達がスライドショーを作成するとメインのニュースフィードの上部にプロフィール画像を利用した丸いアイコンが表示されるので見逃すことはない。

なぜFacebookはSnapchatクローンをFacebookにも追加したのだろう? 愉快な加工ができるフィルターつきのスライドショー機能ならInstagramストーリーズがあり、Messengerのカメラ機能もある。私はこの点についてFacebookに取材してみた。Facebookの回答はこうだ。

Facebookはずっと以前から友達や家族と情報を共有する場として機能してきた。しかし情報の共有の仕方は最近大きく変わった。5年前は当然だが2年前と比べても変化している。ビジュアルな要素がはるかに増えた。写真やビデオの比重が大きく増加した。われわれは人々が創造的かつ楽しいビデオや写真を簡単に共有できる方法を提供していく。いつでもどこでも誰に対しても望みのままにビデオや写真を見せることができるようにしていきたい。

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FacebookはこれまでもSnapchatそっくりの機能を追加してきたが、多くの場合、別アプリであったり、カメラ機能の改善のようにニュースフィードの奥に隠されていた。しかし今回のFacebook Storiesは非常に目立つ新機能だ。Facebookを使うユーザーはStoriesに気づかずにいることは不可能だ。友達に自慢したい情景を体験したユーザーは必ず使ってみるだろう。

一つ疑問になるのはFacebookがデスクトップ版でStoriesをどう扱うかだ。ユーザーの多くはモバイル・デバイスからFacebookを利用しているとはいえ、コンピューター上からStoriesが見られないとしたら奇妙だろう。

まったく同様の機能を備えたInstagram Storiesがわずか5ヶ月で1日あたり1億5000万人のユーザーを得たことでも明らかなように、Facebook Storiesも巨大なユーザーを惹きつけるはずだ。Facebookは昨年、似たような機能をQuick Updatesと名付けてテストした。これは7月にスタートしたが翌月にはテストの終了が発表された。どうやらInstagramストーリーズの成功でFacebookは方針を変えたようだ。株式上場を控えたSnapchatには頭痛の種だろう。

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北米に限ってみてもFacebook本体がStories分野に進出することはSnapchatが現在以上に成長することを妨げるはずだ。国際的にみればなおさらだ。24時間で消える写真とビデオのスライドショーがいかに魅力的でも、新しいソーシャル・ネットワークに移り、友達を新規に登録するのは面倒な作業だ。今いるネットワークでこの機能が利用できるならコピーかどうかなど気にしないユーザーも多いだろう。

〔日本版〕今回のFacebook StoriesはFacebookのスライドショー機能とは別で、InstagramストーリーズのFacebook版のテストと思われる。日本での展開についてはまだ不明。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook「今後10年でVR業界へ30億ドル投資する」

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Facebook CEOのMark Zuckerbergは、バーチャルリアリティは未来のコンピューティング・プラットフォームであり、同社はそのマーケットを手中に入れることができると考えている。ただ、このテクノロジーが大衆技術となるまでには、まだ5年から10年の歳月を要するとも認めている。

今日、記者たちはFacebookが抱くバーチャルリアリティへの野望のリアルな姿を耳にするめったにない機会に恵まれた。同社が2014年3月に買収したOculusにまつわる、20億ドル規模の訴訟についてFacebook側の言い分を証言した場でのことだ。

今回の騒動は、元ZeniMaxで現在はOculus CTOのJohn Carmackが、ZeniMaxに無断で同社のVR技術に関する情報を利用したとしてZeniMaxがOculusを提訴したことがきっかけ。

New York Timesが伝えたところによれば、Zackerbergは法廷で、Facebookは今後10年間でVR分野に30億ドルを投資し、何百万人ものユーザーを獲得するつもりだと語ったとされる。

Zuckerberg率いるFacebookは、これまでにもVR分野へ巨額の投資を行っている。Zuckerbergの証言によれば、FacebookがOculusを買収するとき、当時OculusのCEOだったBrendan Iribeは買収金額として40億ドルを提示したそうだ。結局、両社は20億ドルの買収金額で合意に達したが、その金額に加えて7億ドルのリテンションボーナスと、業績が一定まで達した場合には追加で3億ドルをOculusに支払うことも条件に加えられたという。

これらの数字は、バーチャルリアリティ業界をなんとか手中に収めようとするZuckerbergの強い意志を表している。彼が資金を投下するのはイノベーションのためだ。賠償金を支払うことは避けたいところだろう。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Twitterのプロフィール写真変更がワンタッチでツイートできる―ハッシュタグも自動付与

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Twitterがタイムラインにビジュアルな要素を増やし、ツイートやRTの回数を増やそうとするアップデートを公開中だ。新機能はユーザーがプロフィール写真をアップデートすると専用ハッシュタグを付けてワンタッチで新しい写真をツイートできるようにする。ハッシュタグは #NewProfilePic でフォロワー全員に向けて公開される設定だ。

TechCrunchが調べたところでは、ツイートで#NewProfilePicというハッシュタグが最初に使われたのは昨年の12月だった。 その当初、「新機能か?」というようなコメントがついていた。

Twitterの広報担当者はこの機能をロールアウト中であること、一番早い例が12月にさかのぼることを確認した。 Twitterによれば「ユーザーがプロフィール写真を変更するとハッシュタグを埋め込んだツイートが自動的に作成される。ただしツイートは自動送信されるわけではない。ユーザーは内容を自由に編集できる」という。

この機能はまずAndroid版で実装が始まった。現在Androidユーザーは全員が利用可能だ。iOS版でも一部のユーザーがこの機能を利用しているが、Twitterによると「iOSプラットフォームで全員に公開されるにはあと数週間かかる」という。

マイナー・アップデートには違いないが、Twitterのユーザー体験を改良し利用を促進する効果があるだろう。

比較すると、Facebookはをニュースフィードにプロフィール写真の変更を流す機能を以前から拡大していた。プロフィール写真変更の投稿は普通の写真の投稿に比べて「いいね!」やコメントをかなり多く集めるのが例だ。Facebookはこの2、3年プロフィール写真に関して各種の機能を取り入れてきた。たとえばプロフィール写真を一時的に変更する7秒までのビデオを利用する飾り枠をつける、プロフィールビデオの作成に(Facebook自身のMSQRDアプリを含む)サードパーティーのアプリを使う、などだ。

これに比べるとTwitterの今回の動きは控え目だ。プロフィール写真の変更は自動的にツイートされるわけではない。ハッシュタグを埋め込んだツイート枠が生成されるだけで、ツイートするかどうかはユーザーが決める。プロフィール画像のコンテンツも通常の写真だけでビデオを利用することはできない。

とはいえ、Twitterユーザー、特に若い世代にとってプロフィール写真は自己表現の重要な手段であり、ひんぱんに変更される傾向だ。Twitterは自動生成のハッシュタグで簡単にツイートができるようすることでこの傾向を密かに後押しするようだ。下のツイートのユーザーは新機能を気に入っている。

とはいえ、すべてのユーザーが感激しているわけではない。奇妙だとかバカバカしいという反応も見られる。下のユーザーは「こんなものが新機能?」と疑っている。

Twitterはこれまでもユーザー・インターフェイスの変更で数多くのテストを行ってきたが、そのすべてが最終的に採用されたわけではない。.今回プロフィール写真の変更ツイートが全ユーザー向け機能として正式に採用されたことから考えると、全般的にユーザーの反応が好意的で、かつTwitterのトラフィックを増大する効果が得られたものと思われる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ザッカーバーグの「今年の決意」は政治―Facebook CEOのままでの公職就任期間に2年の縛りはない

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マーク・ザッカーバーグがFacebookの経営者でありながら公職に就ける期間は2年間に限られていない(この点について当初誤った解釈が報道されたが、われわれは記事を訂正した)。SEC〔証券取引委員会〕に提出された文書を精査すれば、ザッカーバーグは十分なパーセンテージの株式を保有しているかあるいは取締役会の承認を得るかすれば無期限に公職に就くことができる。

昨日(米国時間1/3)、ザッカーバーグは「今年の決意」を発表した。それによると2017年のザッカーバーグの目標は全米50州すべてを回って人々の声を直接聞くことだという。先のSEC提出文書とこの決意の発表によって「ザッカーバーグは真剣に政治に取り組もうとしている」という観測がメディアに一気に広まった。

2年間という期限がないのであれば、ザッカーバーグはこれまで考えられていたよりはるかに重要性の高い公職に任命、あるいは選出されることが可能になる。任期が2年未満と限定されていては、たとえ閣僚に任命されても表面的な影響しか与えることができない。

もちろん選出されるためには有権者の信頼が欠かせない。最近のフェイク・ニュース事件はこの点について信頼を揺るがすものだった。一部にはザッカーバーグの政治への関心を―慈善活動への巨額の出資にも関わらず―権力の利己的な追求だと考えるものもいるだろう。また一部の公職は歴史的に営利活動から隔離される必要がある。つまりザッカーバーグはFacebookの経営から手を引かねばならない。しかしドナルド・トランプ次期大統領は大統領の地位にあって保持可能な営利企業の持ち分について制限を緩和しようとしている。

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ザッカーバーグとブラジル大統領(上)、イスラエル大統領(左)、メキシコ大統領(右)

訴訟文書が明らかにしたザッカーバーグとFacebookの取締役であるマーク・アンドリーセンとのやり取りについての解釈の混乱はBloombergの記事に端を発しているようだ。株主総会で投票権のないクラスC株を新設する(つまりザッカーバーグがほぼすべての持ち株を慈善事業に移管してもなおかつFacebookの議決権を握り続けることができる)という案に取締役会メンバーを賛成させるためにはどうすればよいかをザッカーバーグとアンドリーセンは密かにテキスト・メッセージで話し合ったとされる。結局、ザッカーバーグはFacebook株のほとんどをザッカーバーグ夫妻が創立した慈善団体Chan Zuckerberg Initiativeに寄付した。

この過程でZuckerbergは 「経営者交代に基づく混乱を最小限に止める」ためのいくつかの施策に同意した。簡単にいえば、万一ザッカーバーグが死亡しあるいはCEOとして経営が継続できない障害を負い、解雇され、自発的に辞職した場合、現在1株につき10議決権のクラスB株にもとづくザッカーバーグのFacebookに対する絶対的支配権をどう取り扱うかを決めたものだ。こうした事態が生じた場合、ザッカーバーグ本人はすでにFacebookを支配していないので、前述のクラスB株は1株につき議決権1票のクラスA株に転換される。これは高い経営能力を持った人物にとってFacebookのCEOの地位の魅力を高めるためだ。

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ザッカーバーグ、サンドバーグとインドのナレンドラ・モディ首相

しかしザッカーバーグはこの「日没自動発動条項(sunset trigger)」に大きな例外を設けることを認めさせた。つまりザッカーバーグは公職に就く場合にはCEOを自発的に辞職ないし休職してもFacebookの議決権を失わないといいうものだ。この条項に付随する条件は次の2項目のいずれかの場合だ。

  • (2016n年)6月にザッカーバーグが公職に就く場合についてFacebookの社外取締役と話し合い、この合意に署名した際に所有していたFacebook株式の30%以上を彼が引き続き所有していること

あるいは

  • ザッカーバーグが所有する株式が30%未満であって、Facebookの社外取締役の過半数の承認を得るかあるいは公職に就く期間が2年未満である場合

Facebookの広報担当者はこの解釈が正しいことを認めた。法律用語で書かれた原文は以下のとおり【略】

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簡単にまとめればこうだ。もしザッカーバーグが十分なFacebook議決権を握っているなら、自由に公職に就くことができる。議決権を持っていない場合は取締役会の承認を必要とする。訴訟で明らかになったザッカーバーグとアンドリーセンのやり取りで言及された「2年間のしばり」はたしかに議論はされたが、実際に署名された文書の条件には含まれなかった。

Bloombergの先月の記事はザッカーバーグの公職就任に2年間という限度があると紹介はしたものの、その限度が適用されない場合については述べていない。Fortune、Vanity Fair、The Guardianを含め他の記事はすべてBloomberg記事の引用、再掲だった。TechCrunchも昨日同様の記事を掲載したが、われわれは不整合に気づいて修正した。

この混乱が正されれば、ザッカーバーグが単にソフトウェア・サービスだけでなく、政府の公職を通じて世界を変えようとしていることの真剣さが分かってくる。ザッカーバーグはたびたびFacebookを「町の広場」、つまり良識を保ちながら多様な声に耳を傾けることができるプラットフォームとして語ってきた。

Zuckerberg leads a town hall meeting at Facebook's headquarters with President Obama in 2011

2011年にFacebook本社にオバマ大統領を迎えて「タウンホール・ミーティング」を主催するザッカーバーグ。

ある意味で、Facebookはすでに国だ。ザッカーバーグはアメリカ全土をめぐり、人々から直かに声を聞き取る共感のツアーを計画している。ザッカーバーグは「私の仕事は世界を結びつけ、すべての人々に声を与えることだ。今年、私はこうした声をもっと直かに聞き取りたい」と昨日書いた。。これは支援者と握手したり赤ちゃんにキスしたりするお馴染みの選挙キャンペーンを思い起こさせる。過去数年、ザッカーバーグは世界を旅し、インド、ブラジル、日本などの重要な国の指導者と会談してきた。今年はアメリカ国内を重点とするのは理にかなっている。

FacebookのCOO、シェリル・サンドバーグは結局政府の職に戻るのではないかという観測が流れている。その一方で、ザッカーバーグの政治を通じて「世界を変える」という野心は2年間という制限の枠に収まるものではないこともはっきりした。ザッカーバーグは波乱も多いが繁栄している18億人のオンライン国の事実上の大統領だ。3億2000万人の現実の国の政治でも大きな成果を収めることができるのではないか?

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ザッカーバーグ、Facebookはメディアだと認める―ビデオ対談でフェイク・ニュース対策を約束

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今日(米国時間12/21)、マーク・ザッカーバーグはCOOのシェリル・サンドバーグとライブビデオで対話し、Facebookの役割についての考えを語った。ザッカーバーグはフェイク(捏造)ニュースと戦うチームの努力を全面的にバックアップすることを約束した。Facebookでは当初、フェイク・ニュースに関するザッカーバーグの反応を物足りないと感じた社員もいたようだ。

「Facebookは新しいタイプのプラットフォームだ。われわれは伝統的な意味のテクノロジー企業ではない」とザッカーバーグは先週自分が述べた言葉を繰り返した。これはFacebookがサードパーティーの力を借りて フェイク・ニュースをチェックするできるようプロダクトのアップデートを発表したときに語った言葉だ。しかし今回はさらに一歩進んで、「われわれは伝統的な意味でのメディア企業でもない。われわれは新しいテクノロジーを開発するが、同時にそのテクノロジーの使われ方についても責任を持たねばならないと感じている」と述べた。

これはザッカーバーグがFacebookはやはりある種のメディア企業であることを示唆したことになるだろう。ただし伝統的なメディア企業と異なるのはコンテンツを自ら作成するわけではないという点だ。

Facebookを伝統的なニュースメディアと比較するなら、記事を投稿するユーザーは記者にあたり、どの記事が表示されるか、どのような扱いを受けるかを決めるニュースフィードのアルゴリズムが編集部にあたる。一方で記事を書く基準やコミュニティーのあり方を決めるFacebookのトップも編集部だろう。警察が人を射った記事とかヌードが写っていても歴史的に価値がある写真など議論を呼びそうな記事の扱い方を決め、場合によっては記事に対して掲載を拒否することもある。

Facebookはある面ではテクノロジー企業としてアルゴリズムを決定するが、他方ではメディア企業として編集方針の策定から個別記事の掲載の可否まで編集権を行使しなければならない。

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ビデオの後の方で、ザッカーバーグは「2016年を振り返って、社員の真剣さを誇りに思う」と述べているが、フェイク・ニュースという問題が表面化した当初、ザッカーバーグは重視にさほど乗り気でないように見えた。

そのためBuzzFeedの11月14日のSheera Frenkelの記事にあるように、「反乱軍」的な社員のグループが結成された。11月18日になるとザッカーバーグもスタンスを変え、フェイク・ニュース対策に本腰を入れるようになった。ザッカーバーグはフェイク・ニュースをFacebookに対する重大な脅威とみなし、先週になって、いくつかの対策をl実行に移した

ザッカーバーグの発言の関連部分は下記のとおり。 【略】

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook Messenger、クリスマスを控えて最大6人のグループビデオチャットをサポート

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ティーンエージャーに人気のチャットアプリ、Housepartyに強力なライバルが登場した。Facebook Messengerが画面分割で最大6人が参加できるグループ・ビデオ・チャットをスタートさせた。参加者は分割画面に同時に表示され、Snapchat風のパーティー用セルフィー・マスクが着用できる。なお音声、テキスト、GIF、絵文字、スタンプなどを用いたパーティーなら50人まで参加できる。

この機能はMessengerを「仲間内で集まってリラックスできる場所」にすることを狙ったものだ。単に情報を交換するだけならテキスト、音声、写真などで足りるが、相手の顔を見ながらだべることもできるとなれば、Messengerでの滞留時間ははるかに長くなるだろう。Facebookでは「テキスト情報では不十分な楽しい時間を共有するのに最適」としている。

グループ・ビデオ機能はiOS、Android、ウェブで今日(米国時間12/19)、全世界でサポートが開始される。ただしAndroid版はMSQRDによるセルフィー・マスクがサポートされるまでに少々時間がかかる。デスクトップでは最後までサポートされないかもしれない。WiFi接続環境ではデータ量を気にする必要はないが、携帯網の場合、ビデオチャットのデータ量には注意が必要だろう。

われわれはMessengerが2015年に1対1のビデオ通話をスタートさせたときからグループ・チャットが必要だと考えてきた。Facebookでは約1年後に音声のグループ通話をサポートした。最近のデータでは毎月2億4500万人のユーザーがMessengeでビデオ通話をしているというから、グループ・ビデオ・チャットもあっというまに普及するだろう。

これでMessengerは中国などのサービスを除く西側発の有力チャット・アプリとして初めてリアルタイム・グループ・ビデオ機能を提供することになった。AppleのFaceTime/iMessage、Google Duo、Snapchatなどの上を行こうという狙いだ。チャット・サービスのパイオニア、中国のWeChat(微信)はグループ・ビデオを1年年ほど前に追加している。FacebookグループのWhatsAppは先月ビデオ通話機能を公開した。グループビデオはBooyahを通じて可能 [訂正:WhatsAppはネーティブのグループ ・ビデオ・チャット機能を欠いていた。]  GoogleのHangoutsアプリは2013年にすでにグループ・ビデオ通話機能をサポートした。しかしGoogleはHangoutsを放置しており、リアルタイム・チャット機能のメインの地位を占めることはなかった。Googleのコミュニケーション・サービスは分断がひどく、Hangoutsもテキスト・メッセージ機能を欠いたまま孤立ぎみだ。

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アメリカのティーンエージャーにとってライブ・ビデオ・アプリでいちばん身近なのは身近最近人気が急上昇したアプリ、Housepartyのフォーマットだろう。このアプリはMeerkatの製作者によって開発された。われわれの得た情報だと、Housepartyはすでに一日あたりアクティブ・ユーザーが120万人に上っている。これと同時に“livechill”〔ライブ・ビデ・オアプリにグループが集まってリラックスする〕が流行語になった。Facebook Liveなら大勢の人にライブでビデオを公開できるが、このようなパフォーマンスはテレビ放送的で実行すると非常に疲れる。Housepartyは一時 iOSアプリのトップ5に入るなど人気が急上昇し、Sequoiaがリードするラウンドで5000万ドルの資金を集めている

Messengerのグループ・ビデオはこれとは動作が多少異なるが、デザインは似ている。Housepartyの場合、ユーザーがログインすると自動的に自分のビデオ・ルームに入り、そのことがHousepartyに登録している友達に通知される。Messengerの場合は相手を個別にビデオ・チャットに招待する必要がある(既存のグループ・チャット・スレッドからでも可能)。

Messengerの場合、ログインした人数が4人までの場合、参加者は4分割された画面に同時に表示される(Housepartyの場合は8人)。4人から6人の場合、Messengerの表示はギャラリー・フォーマットに代わり、現在話しているメンバーが大きく表示される。他のメンバーは小さいサムネールで画面下部に表示される。ビデオ・チャットが可能なのは最初の6人までで、以降50人までの参加者は音声とスタンプなど従来のMessengerの方式で参加できる(ビデオ機能は利用できず、ギャラリーにも表示されない)。

グループ・ビデオのサポートでMessengerはますますフル機能のコミュニケーション・ツールとして機能するようになってきた。「オンライン中(Active Now)」などの機能と合わせてMessengerの方が次第にリアルタイム・ソーシャル・ネットワークの役割を果たし、Facebook本体は既存のコンテンツの拡散や消費に特化するようになるのかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、近況投稿の背景の着色をテスト中―オリジナル・コンテンツ推奨の一環

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Facebookの魅力の本質はニュース(それならどこででも見つけることができる)にあるのではなく、身近な友達の投稿にある。Facebookが投稿の背景に好みの色を付けられるオプションをテストしているのも個人的な親密性の強調というところににあるのだろう。

この機能は近況の投稿のテキストの背景に着色できるというものだ。普通はなんの変哲もない白地だが、Instagramのロゴに似たカラーピッカーで色彩やグラデーションが設定でき、投稿は大いに個人化される。

これは週末に読者のHoan DoからTechCrunchに情報提供があったもので、われわれの取材に対してFacebookも背景着色機能を実験中であることを確認した。テストはアメリカ以外の地域で一部のユーザーを対象に行われているようだ。カスタマイズされた背景色はテストに参加してないユーザーには表示されない(白地に見える)。しかしFacebookがテスト範囲を拡大すれば誰でも背景色を見ることができるようになるだろう。

色付き背景の導入はFacebookが強く推奨する「オリジナル情報の投稿」を後押しするものだろう。Facebookではインターネットにあふれている記事やビデオクリップの口コミ拡散ではなく、個人の体験を共有することをユーザーに求めている。

実はThe Informationの4月の記事によれば、Facebookの投稿におけるオリジナルの情報の割合は低下の傾向にあった。「オリジナル・コンテンツの公開」が全投稿に占める割合は2015年4月には対前年比15%のダウン、2015年半ばには21%のダウンだった。

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Facebookでは「オリジナル・コンテンツの共有は堅調だ」として低下傾向を重視しない姿勢を見せていた。しかしニュースフィード担当副社長、Adam Mosseriは9月にサンフランシスコで開催されたTechCrunch Disrupt SFで、「メディアのコンテンツ共有の伸びがオリジナル・コンテンツの伸びを上回っている」ことを認めた。そうであれば当然オリジナル・コンテンツの割合は低下していくことになる。Facebookでは9月以降、家族や友達の投稿を優先するよう表示の優先順位を変えた。これはニュースフィードにおけるパブリッシャー(メディア)のコンテンツとオリジナルのコンテンツの間のバランスを回復することを意図したものだろう。

Facebookではオリジナル・コンテンツの推奨の一環として「文字を大きくする」機能を導入している。この機能は短いテキストの文字を大きなフォントで表示するもので、オリジナル・コンテンツを目立たせようとするものだ。こうした機能はライバルのTwitterからテキスト情報の表示での優位性を奪おうとする試みだろう。Twitterは間違いなくもっとも普及したテキスト情報の共有プラットフォームだが、メンバー数ではFacebookの足元にも及ばない状態だ。

Facebookが当初ニュースフィードを立ち上げたとき、この機能は完全にテキスト・ベースだった。古いユーザーなら“Josh Constine
is…”のように、自分の名前の後に自動的に “is” が挿入されていたのを覚えているかもしれない。つまりニュースフィードは文字通りユーザーが「現在なにをしているか」という情報を共有する場だった。

よく知られているように、CEOのマーク・ザッカーバーグは写真、ビデオ、 360°の写真やビデオ、拡張現実などによってFacebookはリッチ・メディア化すると繰り返し説いている。しかし依然としてある種のことがらは短い文章で表現するのがいちばん有効だ。投稿の背景が着色できるようになれば、プロのパブリッシャーのコンテンツで混雑してきたニュースフィード中で、オリジナル情報を目立たせる効果があるだろうと思う。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

シェリル・サンドバーグ曰く「誰もFacebookでガセネタなど見たくない」

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今日(米国時間12/8)放映されたTodayで、Sheryl Sandbergは2016年大統領選挙でのFacebookの責任を否定した。それでも、Facebookが政治的、社会的な運動で重要な役割を果たしていることは忘れていない。それは米国近代史上最も対立の激しかった選挙への影響に留まらない。

SandbergはTodayのホスト、Savannah Guthrieに2016年に最も話題になったニュースについて語った。「人々はFacebookで自分にとって大切なことをシェアする。だからランキングにはその大切な瞬間が常に映しだされる。大統領選挙がナンバーワンのニュースだったのは当然だ。人々は自分の気になけていることをシェアするためにFacebookに来るのだから」

Guthrieは、嘘のニュースが会社の想像していた以上の問題になったのかどうか、Sandbergに尋ねた。

「この件については長年取り組んできておりこれまでにも重要な段階を踏んできたが、まだやるべきことはたくさんある。誰もFacebookでガセネタを見たくないことはわかっている。われわれもFacebookでガセネタ見たくない。われわれが努力しているのは、誤情報が深刻な問題だと促えているためであり、今後も続けていく考えだ」

Sandbergが「ガセネタ」について慎重に穏やかな表現を選んでいたことは、かつての素朴な時代を思い出させる。当時はまだ、Facebookの偽バイラルコンテンツが小さなニュースサイトを一儲けさせたり、政治や社会に深刻な影響をえることはなかった。

Facebookが選挙を左右したと主張する人もいるようだが、われわれは選挙を左右したとは思っていない。

残念ながらSandbergがどう言おうとも、あらゆる証拠が逆方向を指している。そもそも多くの人は真実との区別をつけられないのが普通なので、誤情報を深く気にかける。Buzzfeedの記事にあるように、2016年末、偽ニュースの威力は真実のニュースを上回った。マスコミでの酷評にもかかわらず、Facebook自身はニュースの拡散によって明らかに利益を得ている。つまるところ、最も人を引きつけるコンテンツなのだから。

故意に誤解を招かせるニュース記事が「振り返ってみて[Facebookの」想像以上に大きな影響を与えたと考えているか」と再び聞かれ、Sandbergは詳しく答えた。

「Facebookが選挙を左右したと主張する人もいるようだが、われわれは選挙を左右したとは思っていない。しかし、責任は深刻に受け止めており、第三者による協力を含め偽ニュースの識別に取り組んでいく。Facebookとして何がガセネタかを明確にしていく。」

Facebookの年間10大ニュースのうち、他の話題をほとんどスキップしたSandbergは、第4位に入った「Black Lives Matter」[黒人命も大切だ]運動を取り上げた。

「Black Lives Matterでも同じことが起きている。Black Lives Matter運動は何年も前から起きている ― しかし、Facebookのトップ10に入ったのは今年が初めてだった。理由のひとつは、命の力が人々に証言する勇気を与えたことだ。人々は大きな瞬間とつながり、小さな瞬間とつながり、そして自分にとって大切なものごとをシェアするようになった」

ちなみにFacebookの2016年ランキングで全世界の話題でトップ10に入ったニュースの半分は政治に関するものだった。

  1. アメリカ大統領選挙
  2. ブラジルの政治
  3. ポケモンGO
  4. Black Lives Matter
  5. フィリピン大統領選挙 & ロドリゴ・ドゥテルテ大統領
  6. リオオリンピック
  7. イギリスEU離脱
  8. スーパーボウル
  9. デヴィッド・ボウイ
  10. モハメド・アリ

SandbergはFacebookのライブビデオ年間トップも発表し、チューバッカママが選ばれた。正当、かつ恐らく2016年唯一の勝者にふさわしく、ママなりの政治論争も忘れていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、コメントのチャットウィンドウ表示をテスト中

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Facebookのコメントは時としてチャット状態になる。そこでFacebookは対応策を考えた。一部のユーザーのところでは、デスクトップ版Facebookでコメントスレッドがチャットウィンドウとして常時表示されるようになった。メッセージアプリでよく見られる形式だ。

TechCrunch読者のRussell Smithがこのスクリーンショットを送ってくれた。Facebookは、少数のユーザーでこの新機能をテストしていることを認めた。

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Facebookのコメントが、メッセージのスレッド形式で表示されているところのスクリーンショット。名前と顔のぼかしはTechCrunchによる。

Facebookの広報担当者から以下のコメントが寄せられた:

「ニュースフィードを見ながら、会話に参加しやすくする方法が欲しいという要望をユーザーから受けている。そこで、自分の投稿にコメントが付いたり、コメントに返信やタグが付けられたときに、別ウィンドウがポップアップする新機能をテストしている。会話ウィンドウは投稿のドロップダウンメニューから、いつでも非表示にできる。

新たなポップアップがうるさくなりすぎないように、以前コメントしたスレッドに誰かがコメントを付けただけの場合は、コメントウィンドウが最小化表示され画面を占有しない。それでも、ニュースフィードの閲覧に専念したい人はうるさく感じるかもしれない。

一方で、この巧みなグロースハックによって、Facebookのライブ感が増しユーザーを引き付けるる効果が期待できる。チャットウィンドウなら次々とコメントしやすいので、その結果通知を送られた同じスレッドにいる友達も誘われてやってくる。この機能を使えばSMS等のメッセージングアプリを使っていないユーザーでも、Facebook Messengerと同じ形式の会話が可能になるため、チャット分野でのFacebookのポシションが強化されるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook