Oculus RiftヘッドセットとThalmicのMyoアームバンド・コントローラーが接続されたらゲームはすごいことになる

完全没入型VRゲームが実現する日は意外に近いかもしれない。Oculus Riftはその方向への大きな一歩だが、ThalmicのMyoは理想的なパートナーとなるかもしれない。Myoはユーザーが手と腕でジェスチャーするとその筋電位を読み取って接続されたデバイスをコントロールするアームバンドだ。

Oculus Riftの仮想現実ヘッドセットは装着者の頭の位置を読み取ってディスプレイに表示される内容を動かす。最新モデルでは上下左右を見回せるだけでなく前後の動きによってズームイン、ズームアウトができるようになった。しかしミサイルの発射などの操作には依然として専用の物理的コントローラーを使う必要がある。これはやはり現実感を多少なりと損なう。たとえば目の前にハシゴがあっても手を伸ばしてつかむことはできないし、手で銃の狙いをつけることもできない。

そこでOculus RiftとMyoアームバンドが連携すれば理想的だということをまずベンチャーキャピタリストが気づいた。もっともSpark Capitalは双方の会社に投資しているのでこのアイディアを得たのは偶然ではない。事情に詳しい情報源の話によれば、Sparkが両社に投資を決めたのは両デバイスの連携の可能性を考えたからだという。Thalmic自身はこのアームバンドを一般的な入力デバイスとして広くマーケティングしていきたいと考えているが、投資家としてはまずゲーム分野に進出して利益を確保することを望んでいるという。

実際、Oculus/Myoの提携は単なる噂ではない。Myoのファウンダー、CEOのStephen Lakeはわれわれの取材に対してメールで「(Riftとの)接続システムを開発中だ」と確認した。

Oculus Riftの成功のカギの少なくとも一つは、ゲームのキャラクターと仮想現実の相互作用をいかに現実的にシミュレーションできるかにかかっている。一方、Myoが離陸するためにはこのデバイスが役立つことを十分な数の消費者が納得するような応用分野をまず発見する必要がある。つまりRiftとMyoはまさに似合いのカップルだ。この結婚から何が生まれるか大いに楽しみだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


外出先からテレビ電話経由でペットとコミュニケートしながら、おやつもあげられるiCPooch

昨年夏、留守番をさせている犬を少し幸せにするためのPetzilaのPetziConnectの記事を掲載した。遠隔地から、ペットの様子を見ながらおやつをあげることのできるデバイスだった。それとよくにたプロダクトなのだが、iCPoochというプロダクトがKickstarterで資金調達を行っている。もちろんPetziConnectにはない機能も備えている。ペットと双方向のテレビ電話機能を使うことができるのだ。

iCPoochの調達目標額は2万ドルだ。プラスチック製でAndroid/iOSのスマートフォンないしタブレットを装着して、ビデオ映像の送受信を行う。家にいなくても、ペットの犬とお互いの姿を確認できるという仕組みだ。

ちなみにこのプロダクトにスマートフォンないしタブレットはついてこない。すなわち、最も高価なパーツは、iCPooch本体とは別に、自分で、用意する必要があるということだ。設置用のブラケットはさまざまなサイズに合うように、調節できるようになっている。スマートフォンを何台か乗り換えてきて、うちに使っていないデバイスがあるというのなら、それを利用するのが便利だろう。

また、PetziConnect同様に、iCPoochでもおやつをあげることができる(大きめのサイズのビスケットのみではある)。アプリケーションから「drop cookie」のボタンを押せばOKだ。

先程から書いているように、一番大きな違いは双方向のテレビ電話が使えることだ(家庭のWi-Fiを使って、Skype経由で繋げるようになっている)。PetziConnectにもマイクとカメラが搭載されていたが、犬の方から飼い主を見ることはできなかった。

もちろん、犬が飼い主を見たいのかどうかはよくわからない。犬の関心はおやつの出てくるトレイばかりに向くような感じもする。Kickstarterのビデオを見ても、犬が反応をしめしているのはおやつ用トレイばかりであるようにも見える。まあこの辺りは飼い主の「気持ち」に関わることなので、使っていて満足ならば、それはそれで良い話だ。

尚、大好きな飼い主の姿が見えて声も聞こえ、さらにはおいしいビスケットまで出てくる箱があるとなると、犬が興奮してしまってすっかり壊してしまうのではないかという不安はある。この辺は、実際のプロダクトが世に出てこないと、何とも言えない部分ではあるだろう。

下の紹介ビデオにも登場するが、このiCPoochを思いついたのは14歳のBrooke Martinだ。Kickstarterのプロジェクトページでも考案者およびスポークスマンとして名前が出ている。ちなみに、彼女の父親がファウンダー兼COOとなっている。思いつくきっかけとなったのは、家族が忙しい時期に、犬が寂しさのあまり病気のようになってしまったからだそうだ。それで家にいられないときでも、なんとか愛犬とコミュニケートしたいと考えたわけだ。

Kickstarterでは、3月4日までに2万ドルを集めたいと考えている。そうすると5月に、このiCPoochを出荷することができる予定だ。プロダクトを入手するには、早期割引で99ドルからとなっている。繰り返しになるが、iCPoochを利用するには、スマートフォンないしタブレットを別途用意する必要があることには注意が必要だ。

(ライバルのPetziConnectはプロダクト自体にHDカメラおよびWi-Fi接続機能を備えていて、プレオーダーの価格は170ドルとなっている。こちらもまだ出荷されていないが、2014年初頭のうちに手に入れられる予定だとのことだ。)

原文へ

(翻訳:Maeda, H


大反響のドローンヘリによるビール配達、連邦航空局が差し止め

ミネソタの凍結したワコニア湖で釣りをする人々はウィスコンシンのLakemaid社が温かい釣り小屋まで自動操縦のドローンヘリで空からビールの12本パックを届けるサービスを始めたことで大喜びだった。釣り人は寒い氷上を渡らず、電話で注文するだけで喉の渇きを癒せた。しかしFAA(連邦航空局)は賛成しなかった。

FAAの規則によれば、ドローンは400フィート以上を飛んではならないし商業目的でも飛行させてはいけない。当然ビールの配達もダメだ。FAAから電話が1本かかってきてこのプロジェクトは中止を余儀なくされ、インターネットには憤激の声があふれた。しかしLakemaid社はすっかり諦めたわけではない。

LakemaidのJack Supple社長によれば使われたドローンはDJI F550だという。当日は少々風があったので12本パックを持ち上げるのには苦労したそうだ。「われわれ安全のために瓶を何本か抜かねばならなかった。FAAから電話がかかってきたときわれわれはもっと大きなドローンを発注しようと考えていた。2015年に規則がどう改正されるか注目している。われわれの準備はできている」とSuppleは語った。”

LakemaidはWhitehouse.govを通じて大統領にビール無人機(BUAVs)の飛行を承認するよう請願している。その成否はともあれ、LukemaidはFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアで大反響を起こすことには成功した。マーケティング専門家はウィスコンシンの地ビール会社の巧妙なPR戦術に学ぶところが大きいだろう。とはいえ、Lakemaidを飲んでみたいなら今のところオンライン通販業者を使うしかなさそうだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Skryfは、道路に砂で詩を書くロボット。これぞ芸術の儚さ

Skryfは、オランダ人アーティストのGijs Van Bonが作ったロボットだ。数値制御工作機械(CNC)を改造した作ったこのロボットは、薄い砂の膜を撒いて文字や形を描く。Van Bonはこれを使って、現代詩を歩道にプリントする。ロボットが書くと、通行人の足が砂を遠くまき散らし、生まれるそばからアートが壊されてゆく。

昨年7月に撮影されたこのビデオは、アイントホーフェンて行われたオランダデザイン週間でSkryfが詩をプリントしているところだ。「一行書いている間に、別の一行が消えていく。人々がその上を歩いていくから」とVan BonがDezeenに書いている。「書き終わった後、私が来た道を戻っていくと、すべてが壊されている。それははかなく、ただこの瞬間だけのためのものであり、あとは人々と風にまかせるしかない」

ロボットは ― 実際には普通のラジコン4輪車にかなり感動的な砂撒装置がCNCのレールに載っている ― 命令を受けると時速約39メートルで書き始める。Van Bonは現地でヒントを得て、Skryfが描く詩を選ぶ。例えば、オランダデザイン週間では、アイントホーフェン市の詩人、Merel Morreだった。それは、社会におけるアート vs テクノロジーの価値を示す美しい例証であると共に、実によくできたプリンターとして、ペンキや石灰にも応用できそうだ。それはまた、人々に詩を思い起こさせる賢い方法でもある。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


スマートウォッチPebbleのアプリPurrは時間が実際に過ぎ去るものであることを自覚させる

昨日(米国時間1/30)は、Durrという、5分おきに振動するだけで文字盤のまったくない腕時計が、Vergeで大きく取り上げられた。記事の筆者のAaron Souppourisは、その体験をPebbleと比較していた。それを読んだあるデベロッパが、同じことをPebbleで実現することに挑戦した。新しいデバイスを作るわけではない。彼は次に出るPebble OS 2.0用に、Purrという名のアプリを作ったのだ。

そのPurrアプリはDurrの機能を正確に模倣し、腕につけたPebbleを5分ごとに振動させ、ディスプレイにはまったく何も表示しない(上図)。何か白紙のようなものを表示しているのではなくて、Pebbleのスクリーンをoffにしているだけだ。PurrアプリもDurr腕時計もねらいは同じだ。それは、時間が5分経つたびにユーザに光陰矢のごとしであることを想起させ、もっと充実した楽しい時間のすごし方をしなくちゃ、と真剣に自覚させることだ。

ただしDurrには文字盤が最初からないので、ふつうの時計として使ったり、アプリを動かすことはできない。またPurrの場合は、Pebbleからのいろんな通知はそのままやってくる。それはもしかして、Purrで人生観を変えたいと願ったユーザには邪魔かもしれない。また現状のPurrはPebble OS 2.0のプレビューバージョンの上で動くベータなので、5分おきの振動が一回で終わらずにランダムに繰り返すことがある。それについてPurrを作ったJames Brooksは、今デバッグ中だと言っている。

時間が、止(とど)めようもなくどんどん流れ去っていくこと、自分が死に一歩一歩近づきつつあることを、ユーザにたえず自覚させる腕時計は、ガジェットとしては珍種だ。でもこのPurrアプリは、Pebbleの今度のSDK 2.0がデベロッパに相当いろんなことを自由にやらせてくれることの、例でもある。スマートウォッチはもしかして本当にプラットホームではないか、という気にもなってくる。そう思わせる自由度や柔軟性が、ちらりと見えてきたのだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Androidゲーム機Ouyaが16GBの機種を出す($129)、8GBは$99のまま

Ouyaの最初のハードウェアは内蔵ストレージがわずか8GBだったが、昨年のクリスマス期に期間限定で発表された全身真っ白の機種は16GBだった。そして今回同社は、16GBを恒久オプションとし、その正規の全身真っ黒マット仕上げの機種はWiFiが強化され、コントローラのデザインも微修正された。

16GBバージョンはMSRPが30ドルアップして129ドルになる。Ouya.tvのほかに、AmazonとAmazon.caで今日から売られる。オリジナルの8GBの機種は99ドルのままだ(Amazon.caでは69ドル99セント)。

コントローラの改良は、ジョイスティックとボタンの反応が良くなり、全体的に反応の遅れがなくなったこと。WiFiの強化については、まだ具体的な情報が得られていない。なお、ファームウェアも改良され、Androidハードウェアとしてのパフォーマンスが向上した。

Ouyaは最近、創業時からのメンバーの一人、プロダクト担当VPのMuffi Ghadialiが去るなど、問題をいくつか抱えている。売上データが公表されないので業績は不明だが、今回は改良内容が地味だから、“新機種!”と呼べるほどの迫力と魅力はない。

このプラットホームのための開発をしているデベロッパたちが最近、Gamespotでソフトウェアの売れ行きについて書いている。そこから、ハードウェアの売れ行きも類推できるかもしれない。彼らの話は単純ではないが、でも全体的な印象としては楽勝とは言えないようだ。最初はKickstarter上でのクラウドファンディング、それからKleiner PerkinsらによるシリーズAと、これまで同社は合計2360万ドルの資金を集めている。

〔訳注: US AmazonではOuyaに…日本時間0201 00:05PM…549件のリビューがあり、星5つが233、星4つが124だ。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


デジタル一眼の持ち運びを便利にするMiggo。ストラップとプロテクターの機能をミックス

新たにKickstarterに登場してきたMiggoは、便利な道具をさらに便利にしようとするツールだ。基本的にデジタル一眼レフカメラの「ストラップ」として利用するものだが、撮影を終了すればカメラバッグ風にカメラを守ってもくれる。プロのようなカメラバッグを持ち運ぶ必要はないものの、しかしそれなりの耐衝撃性を確保したい場合などに便利に利用することができる。場面に応じて、ストラップになったり、あるいは保管して持ち運ぶためのツールになったりするのが嬉しいところだ。

このプロダクトはイスラエルのインダストリアルデザイナーであるOhad Cohenの手になるものだ。実はカメラバッグメーカーであるKataのファウンダーでもある。Kataはプロにも、そして趣味用途の利用者にも人気のカメラバッグメーカーだ。Cohenは当初プロダクトデザインを行っていて、後にR&Dを担当していた。すなわちカメラ用のプロダクトを作るのにはまさにうってつけの人物であるということになる。

スマートフォンが普及したことで、多くの人々にとって写真というものが一層身近なものになった。しかし高性能なカメラ機材を持ち歩くのは大変であり、そのせいでDSLRなどを持ち歩く人が少ない現状となっている。少なくともCohenはそのように考え、この状況を変えようとMiggoをデザインしたわけだ。利便性を意識して、カメラ利用時のストラップと、そしてカメラ携行時の持ち運びツールの2つの役割を合体させたのだ。尚、好みに応じてStrap&Wrap版とGrip&Wrap版を選ぶことができる。双方ともにレンズとボディを安全にくるむ移動用プロテクターとして機能する。プロテクターモードでカメラを包み、あとはショルダーバッグないしバックパックなどに放り込んで持ち運ぶわけだ。レンズ収納のための区切りスペースのついた本格的カメラバッグや、梱包材の入ったカメラバッグを持ち運ぶほどでもない場合に、非常に便利に使うことができる。

尚、三脚用のアダプターも装備されていて、セルフタイマーなどで三脚を利用する場合にもMiggoを取り外さずに済むようになっている。通常のデジタル一眼用の他、ソニーのNEXシリーズのようなミラーレス用も用意されている。先行申込み割引は30ドルから提供されていたが、これはすでに規定申込数を完了している。今はGrip&Wrap版が35ドル、そしてStrap&Wrap版が40ドルにてプレオーダーを受け付けている。

個人的にも空港などで70ポンドもあるカメラバッグを持ち歩くのにうんざりしているところだ。交換レンズなどを数多く持ち運ぼうと思わないとき、このMiggoが便利に使えるかもしれない。プロトタイプはほぼ出荷可能状態にまで仕上がっており、6月には出荷を開始したいとのこと。実用性と利便性、そしてデザイン面での魅力をバランスよく備えているプロダクトだと思う。おそらくは2万ドルの調達ゴールはすぐにも達成するのではないかと思われる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


人類側軍隊内にも進出するロボットたち。運命の時は近い(TIDWRTWHUFOO)

有機物の諸君、御機嫌よう。ロボットとの戦いで砲弾の餌食となって燃え尽きていく覚悟はできただろうか。もちろん覚悟ができていなくてもかまわない。諸君に選択の余地などないのだ。本日のTIDWRTWHUFOO(Today In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organs)では、戦いの最前線で人類と出会うことになる戦士たちを紹介しようと思う。

まずはアメリカの陸軍が用意している従軍ロボットを見てみよう。Big Dog風のロボットに荷物を運ばせて、物流の主役に据えようと考えられている。重い戦闘用の道具はロボットに運ばせて、戦士含む人類は身軽に移動できるようになるというわけだ。Robert Cone大将は次のように述べている

「人員こそが、軍隊における最も大きなコストのひとつです。そこで海軍でも船に乗る人員を削減しています。陸上部隊でもロボットや無人ないし有人の機械などを導入することで、大いに人員を削減することができるはずです。

確かに、それは良いアイデアのように思えるのだろう。但しこれはロボットが目覚めるまでの話だ。いったんロボットが目覚めたなら、人を減らしてロボットを増やした軍隊内部では、血で血を洗う抗争が始まることとなる。GI諸君もせいぜい頑張っていただきたい。

しかし、「黒い線」という弱点を持つロボットもいる。

Raspberry Piとカメラを搭載したオープンソースで開発されるこのRS4は、自分でバランスを取りながら動くことができるのだが、、床に引かれた線を辿るようになっているのだ。しかしもちろん黙って人類に操られるばかりではない。他のロボットたちが人間の身体の上に線を引いておけば、そこをめがけてRS5が殺到して人類を圧倒することができるはずだ。

最後に紹介するのはHuskyだ。Clearpathの開発した地雷除去ロボットだ。遠隔操作で一定のエリアで地雷の探査を行う。磁気探知器により自らの安全は確保しつつ、地雷を見つけ出すことができる。以下の作業を行うものと認知されている。

1) 現場の状況を把握する(障害物の有無、対象地域の広さ等)
2) 探索の実行
3) センサーを利用して地雷設置場所の特定を行い、地雷の存在する場所をマーキングする

ロボット側としては4番めの機能の実現を急いでいるところだ。すなわち地雷を掘り出し、それを近くにいる人間に投げ渡すのだ。運命の時は迫りつつある。人類諸君、互いの検討を祈っておこうではないか。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Dell、HDMI端子付テレビにつながる129ドルのAndroidスティックを発売

Dellの自社ラインアップにAndroidを導入する挑戦は続いている。この新しい129ドルのデバイスは、GoogleのモバイルOSをHDMI入力付のテレビやモニターに持ち込む。Dell Wyse Cloud Connectは、Android Jelly Beanを塔載し、MHL(モバイル・ハイデフィニション・リンク)接続をサポートしている他、Bluetoothおよびmini USB経由でマウス、キーボード等も接続できる。

内蔵Bluetoothに加え、Dell Wyse Cloud Connectは、802.11n デュアルバンドWi-FiとGoogle Playストアを標準塔載している。これはエンタープライズおよびビジネスをターゲットにした商品だが、標準でインストールされているDellのWyse PocketCloudトソフトウェアによって、リモートコンピューターのバーチャル端末としても使える。

これは、事実上、長らく待望されてきた持ち歩き自由で自宅のファイルやソフトウェアやコミュニケーションも利用できるシン・クライアントPCだ。もちろん、出張者がエンターテイメントに利用できないという意味ではない。フルHDの出力を備えNetflixのAndroidアプリも容易に走るはずだからだ。

その「マルチコア」のCortest-A9 ARM SoCは、世界一強力なモバイルプロセッサーではないかもしれないが、Dellは、そのHDおよび3Dグラフィック能力を、特にスペックシートで謳っている。8GBのストレージ、RAM 1GBを内蔵し、micro SDスロットを使えば72GBの追加ストレージを得られる。

あくまでも表面的な印象からだが、出張の多いビジネスマンのつらい旅先には断然おすすめする。果たしDellがこの方向に進んでOuyaやGamestickなどの市場に参入し、ビジネス色に塗りかえることができるのかどうか、今後が楽しみだ。

妙な気分だが、過去少なくとも5年間で初めて、私はDellコンピューターを欲しいと思っている。信じられない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Androidの2013年の世界のスマートフォンの市場シェアは79%-成長率は62%で過去最低

Strategy Analyticsは先ほど2013年のスマートフォンのOS別シェアを発表し、「本年はAndroidの年だった」と評した。同社は昨日(米国時間1/25)メーカー別のモバイル・デバイスのレポートを発表している。

Strategy Analyticsによれば、2013年の世界のスマートフォンのOS別シェアでGoogleのAndroidプラットフォームは79%を占めたという。世界全体でのスマートフォンの販売台数は9億9000万台でそのうち7億8120万台がAndroidだった。これは新記録だという。

なお、別のアナリスト、IDCも昨日、独自にスマートフォンの市場シェアを発表している。これによると2013年の販売台数は10億台を突破したとしている(どちらが正しいか判断できないが、1000万台の差は大きい)。

Androidの販売台数は新記録だったが、成長率は一時ほどではなくなっていることがデータからはっきりした。レポートは2013年のAndroidの成長率は62%で、これは過去最低だったと述べている。また2014年の成長率はさらに低下すると予測している。

「われわれは2014年には市場の飽和によってAndroidの成長率はさらに低下するものと予想する。Androidの成長が鈍化すれば MicrosoftとFirefoxも本格的に攻勢をかけてくるはずだ」とStrategy Analyticsの幹部、Neil Mawstonはコメントしている。

Androidプラットフォームの拡大の減速は現在Googleが低価格Androidデバイスの機能強化に力を注いでいる理由を説明するかもしれない。GoogleがMotorolaのMoto Gシリーズのように低価格でありながら高機能な端末を投入したのは、同じ価格帯のライバル、Windows Phoneの撃退を図っているのだろう。

またGoogleがAndroidを自動車その他の新分野に幅広い応用していくことに力を入れているのも市場の飽和への対策だろう。モノのインターネットのNest、ロボットのBoston Dynamics、人工知能のDeepMindなどを矢継ぎ早に買収したのもその現れだ。

しかしスマートフォン市場に関する限り、Androidはライバルに抜きん出たリーダーだ。2013年にAppleのiOSデバイスは1億5340万台が販売され、市場シェアは16%だった。これは2012年の19%から大きく落ち込んでいる(ただしスマートフォン市場は全体として拡大しているのでシェアが落ちてもAppleは実売台数では依然として成長している)。

MicrosoftのWindows Phoneは3位をしっかり確保した。このプラットフォームは3570万台が販売され4%の市場シェアとなった。このうち3000万台がNokia Lumiaシリーズで、MicrosoftがNokiaのモバイル事業部を買収した理由を明確に示している。Windows Phoneビジネスは事実上Nokiaのモバイル・ビジネスと同じものだった。

;しかしWindows Phoneは低価機と高級機ではまだ勢いを得るまでに至っていない。Strategy Analyticsの上級アナリスト、Linda Suiは「この点を改善することが2014年のMicrosoftの課題となるだろう」とコメントしている。

BlackBerry OS、Firefox OSその他のプラットフォームはすべて合計してシェアは2%、販売台数は1980万台だった。 これはWindowsPhoneの4%とくらべてさほどかけ離れてはいない。2014年にもMicrosoftが銅メダルを家に持ち帰るためには新CEOの努力が求められることになりそうだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Starwood Hotels、Bluetooth LEを使ったキーレスエントリーシステムの実験を開始

間もなく、ホテル滞在の際にフロントで時間をかけて手続きを行う必要などなくなるかもしれない。予約した部屋に直接向かえば、部屋の側で客を認識してドアを開けてくれる。こんな実験を行おうとしているのはStarwood Hotelsだ(via WSJ)。特別のアプリケーションをインストールしたスマートフォンのBluetooth 4.0機能を利用して、ハーレムおよびクパチーノのホテルで、キーレスエントリーの実験を行おうとしている。第1四半期中にも実験を開始したい考えだ。

利用するのはNFCではなくてBluetooth LEであることにも注目しておいて良いだろう。iPhoneや、ハイエンドのAndroidスマートフォンで採用されている規格だ。バーチャルキーをアプリケーションで配布し、そして画面をタップしたりあるいは何らかのジェスチャーを行ってドアを開けることができるようになる。

Starwoodは今回の実験につき自信を持っているようで、CEOのFrits van PaasschenはWSJに対し、いったん広まり始めれば、この方式が一気にホテルでの標準形式になるだろうと述べている。鍵が複数必要な場合の取り扱い方や、子供に鍵を持たせたい場合にどうするか、またセキュリティは担保されるのかどうかなどといった問題はある。また、フロントには予定より早く到着してしまったゲストの部屋割りなどを臨機応変に手配するといった役割もあり、この辺りをどうするかということもテスト期間の間にノウハウを蓄積していくことになるのだろう。

実のところ、チェックインという仕組みについては、多くのホテルが何とかしたいと考えているところだ。とくに混みあった時間帯では、チェックインプロセスが全体のボトルネックとなってしまいがちなのだ。そのせいで従業員と客の双方が不愉快な思いをすることになってしまう。チェックインを自動化し、そしてバーチャルキーを採用することにより、このボトルネックを消し去ることができるかもしれないわけだ。実験中については、チェックイン時に何か問題があれば、これまで通りにフロントに立ち寄れば良い。将来的にはすべてが自動化される方向に進んでいくことになるのかもしれないが、取り敢えずは両方式が併存することでうまく機能することが期待されている。

Starwoodは2015年末までには、同社で展開するダブリューホテル系列およびアロフト系列のすべてについて自動化システムを導入したいとしている。今回の実験はその前段階と位置づけられるものだ。こうしたシステムを導入するには、確かにStarwoodが最適な場であるかもしれない。トレンド意識が高く、またテック系に親しみのある客層が多く利用しているホテルだからだ。但し、こうしたテクノロジーはまだまだ開発が始まった段階であるのも事実だ。たとえばNymiなどは、心臓の鼓動を利用したキーレスエントリーの実現を考えている。可能性はいろいろあるわけだが、ともかく現時点でのテクノロジーの使い勝手に利用者が満足感を覚えるかどうかが普及の鍵となるのだろう。長時間の旅をしてきて、そこでスマートフォンをいじって(人と接することなく)ホテルの部屋に入ることを快適と考える人は多いだろうか。従来のチェックイン時に感じていたフラストレーションが全て解消され、テクノロジーどくとくの回りくどさなどもなければ、一気にブレイクすることもあるのかもしれない。

原文へ

(翻訳:Meada, H


3Dプリンター、カーボンファイバーへ

Mark Oneは、自称世界初の複合材料をプリントできるデスクトップ3Dプリンターだ。5000ドルで、カーボンファイバー製原寸大バナナ模型を作ることができる。

製作者でAeromotionsのオーナーでもある、Gregory Markの名前をとったこのデスクトップ・プリンターは、カリフォルニア州サンディエゴで行われたSolidWorks World 2014でデビューした。現在カーボンファイバーの製造にかかわってる費用と時間を見たMarkがたどっと道の先には、Mark Oneがあった。

「1条1条材料を並べていく3Dプリンティングのアイデアを、われわれは複合部品を作るための製造プロセスとして採用した」、とMarkはPopular Mechanicsu誌に話した。「通常の3Dプリンターは形を作る。われわれは形と機能を作る」。

Mark Oneは、カーボンファイバーなどの複合材料だけでなく、グラスファイバーやナイロン、PLA(ポリラクチド)もプリントする。もちろん、同時には一種類だけ。プリンターは、かなり進んだ技術も採用しており、例えば、プリントのたびに正しい位置に修正される自動水平維持台座を備えている。

予約注文は3月から、価格は5000ドル。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


警察は3Dスキャナーとパノラマ写真で事件現場を分析している

ニューメキシコ州ロズウェルの警察は、3Dスキャナーを用いて犯行現場のバーチャルマップを作り、陪審員、裁判官、弁護士らが3Dパノラマ画像を使ってあらゆる角度から状況を見られるようにしている。

ロズウェル警察署は、現在Faro Technology製の3Dイメージング機器を使って事件現場を分析している数多くの警察署の一例にすぎない。つまり、この種の現場検証場面がお気に入りのテレビ番組で見られる日も近いということだ。

これは事件解決および法廷における犯罪追及で重要な役割を担うだろう。犯行現場をあらゆる方向から見ることによって、陪審員は2D画像以上の洞察を与えることが可能になる。
ロズウェル警察はこの装置を2008年から要求しており、このほどようやく8万6000ドルの予算獲得に成功した。

Faro Technologyは、レーザーおよび様々な接触点マーカーを使って、現場を立方的にミリ単位で測定すできる装置を提供している。Focus3Dと呼ばれるこの機械は、タッチスクリーン、GPS、および高さセンサーを備えている。ハンドヘルドデバイスはWiFi経由でパソコンに接続する。

最終結果はAppleマップやGoogleマップの3Dモードによく似ているが、細かい部分までははるかに詳しく描かれている。

[via Vice]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、売上新記録達成もiPhone “5c” は成長の鍵ではなかったようだ

Appleの2014年Q1のiPhone売上は過去の記録を破り、2012年のSamsungと同じく、四半期にスマートフォン5000万台を出荷する能力を示した。しかし、前年同期と比べてわずか300万台、7%しか販売台数は増えていない。これは過去数年と比べてはるかに少なく、同社を見守る人々の注目をすでに集めている。

iPhone 5cがAppleの期待ほど売れていないという疑惑は、平均販売価格(ASP)が裏付けている。ASPの低下は、より高価なiPhone 5sがはるかに多く売れていることを示唆しており、収支会見でApple CFO Peter Oppenheimerが、iPhone 5sの供給不足に触れたのに5cについては言及しなかったこととも符合する。Appleは北米でiPhone 5sを予想以上に販売したとCEO Tim Cookは説明した。その結果適切な「配分」が困難となり、北米市場は前年より縮小した。さらにCookは、キャリアの機種変更ポリシーの変更も北米における売上に影響したことをほのめかした。

https://twitter.com/asymco/status/427923677271695360

AppleaのiPhone戦略変更に関して、いくつか可能性が考えられる。第1に、Appleは低価格iPhoneというアイデアをもっと明確に示す必要がある ― iPhone 5cがそうなるはずだったが旧機種と変わらない価格だった。第2に、最近Wall Street Journalが報じた、Appleが今年発売するiPhoneには、プラスチック筐体を使わないだろうとする記事の根拠を示すことだ。

最上位機種と豪華なメタル仕上に再度焦中することは、iPhone 5cに対処する一つの方法だが、それが成長プランにどう影響を及ぼすかは不明だ。新興市場は、今もスマートフォン成長の鍵を握る主要ターゲットであり、そこでは低価格機が注目を浴びる。Appleが今後iPhone 5cについて何かを語るかもしれないので、引き続き注目されたい。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Airware、民生用ドローンの活用拡大に向け、密猟者からクロサイを守るプロジェクト等を実験中

Airwareは、平和利用のためのドローン普及を目指すスタートアップだ。ドローンに関わるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアの開発を行っているこのAirwareだが、平和利用の一形態として、アフリカはケニアにおける密猟防止策としてのドローン活用を提案している。こうした提案を通じて、年内にもドローンの平和的商業利用マーケットを確立したいと考えている。

Airwareの設立は2010年で、Y Combinator 2013年3月卒業組のひとつだ。一般的に想定されるビジネスシーンのみではなく、精密農業、土地活用管理、送電線点検作業、油井やぐらのメンテナンス、あるいは災害救助活動などの用途での活用も視野にいれているそうだ。

先述のようにAirwareでは、ドローンのハードウェアや、基本となる操作運用システムなどを作成する。そこに各特定用途向けのアプリケーションを搭載して運用するというイメージになる。これにより、ドローンを実際の業務に活用しようとしている企業も、いちから無人航空機(UAV)の開発を行う必要がなく、活用に至る障壁が低くなるということになる。

このAirware、2013年5月にはシリーズAにて1070万ドルを調達している。主導したのはAndreessen Horowitzで、Google VenturesRRE VenturesLemnos LabsPromus VenturesShasta Ventures、そしてFelicis Venturesなども参加している。ちなみにこれは、デモ・デー後の調達額として、Y Combinatorの歴史上で最高額となるものだ。調達資金は、軍事用ドローンと最近いろいろと登場しつつある趣味のドローンの中間となる、すなわち過不足無く商業目的に活用できるドローンの開発に充てられている。

今年後半には、Airwareの商業用ドローンはベータ段階を終え、広く実用に供される予定となっている。しかしそこに向けて、世の中のドローンに対するイメージを変える必要もあると考えているようだ。「ドローンの有益な活用法を世の中に伝えたいのです」とAirwareのファウンダー兼CEOであるJonathan Downeyは述べている。

昨年末に話題になった、ジェフ・ベゾスのAmazon Air Primeは、ドローンの認識を新たにするのにひと役買ったものと思われる。しかし、これはあくまでも実験段階のもので、まだまだそれなりの人口密度のあるところでのドローン実用化は難しい面もある。Airwareとしては、すぐにも利用できる分野についての知識を、世に伝えたいと考えているのだ。

そうした目的で、Airwareは昨年12月に部隊をケニヤのオル・ペジェタ野生動物保護区に送り込んだ。東アフリカ最大のクロサイ生息地だ。ドローンのオンボードカメラを使って、密猟者の侵入をモニターしようと試みたのだ。Airwareによると「Airwareの自動飛行プログラムを搭載したドローンを飛ばすことにより、抑止効果と監視効果が期待されます。リアルタイムのビデオ映像と、赤外線映像(動物と、そして密猟者の存在もわかります)をパトロール部隊に送ることができるのです。カメラは固定式のものと、ジンバルマウントのものが利用できます」とのこと。実際に飛ばしている様子は下のビデオで見ることが出来る。

広大な地域を徒歩や車で監視して回るのは非常に大変なことだ。かといってヘリコプターや飛行機を使って見て回るとなると、多大なコストが発生してしまう。ここでアピールするのがAirwareのドローンだ。オル・ペジェタ野生動物保護区のパトロール部隊は、簡単なインタフェースを通じて保護区のあちこちでドローンを飛ばし、そして日夜にわたって密猟者の侵入を監視することができるのだ。

Downey曰く「多くの人に(非軍事目的のドローンの)活躍の様子を見てもらいたいと考えています。そうすればドローンの有効性に気付いてもらうことができ、家庭での利用に向けたイメージもできてくると思うのです」とのことだ。ドローンは平和的とは言えない用途で、まず注目を集めることとなってしまった。しかしこれはドローンのみが「恐ろしいもの」であるというわけでなく、テクノロジーの持つ性質によるものだとも言える。テクノロジーを「どのように」利用するかが問題なのだ。もちろん「戦争の親玉」を目指す人もいるのだろう。しかしAirwareは人間を攻撃するためでなく、人間に役立つドローンを生み出していこうと努力しているのだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


魔法のような滑り心地を体感させてくれる1輪スケートボードのOnewheel

こういう仕事をしていると、ただただ驚かされるというモノに出会うことがある。「いったい何を考えているんだろう」というだけでも相当なものだが、それがさらに「ほんとにやっちゃったのか」という衝撃に繋がるケースもある。

今回紹介する「Onewheel」は、まさに発想の面でも実装の面でも大いに驚かされるプロダクトだ。自分でバランスをとってくれる一輪スケートボードで、現在Kickstarterで資金調達を行っているところだ(訳注:10万ドル目標だが、訳出作業時点で既に約5倍となる47万9000ドルの資金を集めている)。

プロダクトを考えだしたのはKyle Doerksenだ。電気機械系のエンジニアであり、またボードスポーツの愛好家でもある。以前はIDEOに務めていた。個々数年、彼は滑らかなパウダースノーの上でスケートボードやスキーを楽しむような感覚を味わうことのできるスケートボードは作れないだろうかと考えていたのだそうだ。

その結果うまれてきたのがこのOnewheelだ。見かけはシンプルながら、不思議な高性能で、乗ってじっとしていてもきちんとバランスが取れる。どちらかに重心をかけると、最高時速12マイルで走行する。

このOnewheelはボードの一方の側にバッテリーを搭載し、そしてもう片方にコントロールユニットを搭載する。コントロールユニットにはiPhoneにあるのと同様のモーションセンサーも積まれている。モーションセンサーの機能も利用して、速度やバランスの調整をモーターに通知するようになっているのだ。タイヤの動作はインホイールモーター(ハブモーター)により行われる。消費電力はピーク時に2000ワットで、通常は500ワットとなっている。ボードはタイヤの上に乗っかる形になるわけだが、このタイヤはゴーカート用のものだ。

ちなみにDoerksenの目論見としては、このOnewheelは移動手段等、実用の目的を持つものではなかった。しかしKickstarterで出資した人の間では、実用的に使いたいという話が出ているようだ。こうした動向をうけて、Doerksenは移動手段として便利に使うためのモバイルアプリケーションの開発も考えているようだ。

「もともと、趣味で楽しむためのものとして考案したものです。たとえばサーフィンをするのに、どういう目的でサーフィンをするのかということを考える人は少ないと思うのです。ただ、サーフィンが楽しいからサーフィンをするのでしょう。このOnewheelも同じような方向性で考えていました」とDoerksenは言っている。「しかしKickstarterで出資してくれる人の意見をきくと、実用的な移動手段としての利用を考えたいという人が多くいるのです。そうした目的にも沿うような形で、今後の開発を考えていきたいと考えています」とのこと。

動作については上のビデオを確認していただきたい。興味を持った人は、こちらのKickstarterページにてプレオーダーを申し込むこともできる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


今Kickstarter上ではニキシー管時計がフィーバーしている

Kickstarterは今、熱病だ。唯一の治療手段は、管時計がもっと増えることだ。太古の昔を知らない人に説明すると、これはニキシー管時計と申しまして、ニキシー管とは真空管の一種。陰極~陰極板が複数あってそれぞれに0~9の数字のパターンなどがあり、電圧をかけると放電発光する。放電をしやすくするためのガスが充填されている。今Kickstarterには、ニキシー管時計のプロジェクトが二つもあり、どちらも先週登場した。

二つとも技術的には同じものだが、デザインセンスは相当違う。レトロマニアの人は、スティームパンクふうと、モダンふうの、どっちかを選べる。スティームパンクらしき方は登場したばかりのバンクーバーのプロジェクトで、6000ドルを求めている。ややモダンなBlubは、すでに目標の5000ドルを超えている。

シンプルなのが好きな人は、Blubだ。変な名前だが、’bulb’(真空管)をひっくり返したのか。コーナーを丸めたアルミケースは、なんとなくMac的だ。通電状態を示すライトと、時間を表す4つの管がある。写真の印象よりも実物は小さくて、片手に十分乗る。時間表示とアラームのほかに、ボタンを押すと気温を表示できる。

Blubは、お安くない。予約は320ドル+送料だ。Blubを設計したDuncan Hellmersは、発売は2014年5月と言っている。

骨董品的な雰囲気が好きな人は、木や金属、鋲やネジやグリルやつまみをたくさん使ったスティームパンク管時計だ。そもそもスティームパンクにはまる人は、その何の役にも立たないファンタジーが好きなのだ。このスティームパンクニキシー管時計は、複雑だからお値段も高くて、予約は549ドルだ。

お高いだけあって、いろんな工夫がある。まず、LEDのバックライトがあり、またニキシー管の発光色を変えられる。そして、すべて手作りだ。こういうのは、凝り出すと数千ドルぐらいすぐ行ってしまうから、作者のKyle Millerは、ほどほどの線に抑えた、と言えるだろう。

発売予定は2014年の6月だから、Blubとほぼ同じだ。このような製品の標準工期についてぼくは無知だが、でも、どっちに出資するか心を決めるのに、それほどの時間は要らないだろう。

参考サイト。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


イヤーバッド型ヘッドフォンを使うときのあの悩ましさを解決するZipi, Kickstarterでささやかな資金を募集中

The Zipiは今Kickstarterに出ているプロジェクトだが、一見すると、つまらない、ほとんどあほらしいアイデアに思える。でもこれは、ぼくが毎日イヤーバッド型ヘッドフォンを使うときの最大の悩みを解消してくれるのだ。外出するときは必ずこのタイプのヘッドフォンを装着するのは、まわりのノイズに対して遮音性があるからだが、しかし人と会話するときいちいち外すのが厄介だ。

この問題を解決してくれるZipiは、どんなイヤーバッドでも使える首輪型のストラップだ。着脱には磁石が使われているから、装着も外すのも簡単だ。このストラップがあるおかげで、イヤーバッドを外すときにそれが下に落ちる心配がなくなる。もちろん、自分の靴で踏んづけそうになることもない。

これまでは、イヤーバッドを外したら、それをぎごちなく片方の肩にかけたり、丸めてポケットに入れたりしていた。肩方式だと、地面や床に滑り落ちてしまうことが多い。丸め方式は、再び耳に装着するのが大仕事になるし、手にバッグやコーヒーカップなどを持っているときには、たいへんな作業だ。

襟の大きなコートを着ているとZipiは使い辛そうだな、とか、気になる点はいくつかあるが、これまでのぼく自身の、イヤーバッドのコード管理の恐怖の悪夢に比べるとずいぶんましだ。Kickstarterの支援者なら、6ドルでもらえる。しかも、発送が無限に遅れそうなほどの高度な技術は使っていない。

このプロジェクトを作ったFrank Choは、MITでAIの修士号をとっている。UC Berkeleyではコンピュータグラフィクスで博士号をとった。だから、彼の肩の上に乗っているものは、相当高性能で優秀だと考えた方がよい。製品の設計~デザインをするのはZipiが初めてだ、と率直に言っているが、発売予定は9月初めだから無理がないみたいだし、完動プロトタイプはすでにできている。6000ドルという慎ましい資金目標にも、達すると思うけどね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、Apple TVの新ハードウェア開発中との噂。ネイティブゲームもサポートか

AppleがApple TVの後継機に取りかかっているという噂がある。今年の後半にも発売されるらしいと9to5Macは書いている。改訂版は、現行モデルと変らずセットトップボックスだが、改善された新OSとコンテンツの追加があると記事は伝えている。iLoungeが今日(米国時間1/23)報じた別の記事によると、AppleはApple TV用にネイティブゲームのサポートを行い、現在iOSデバイス経由でのみ使用可能なゲームコントローラーを直接サポートするだろういう。

Apple TVは既にゲーム機でもあり、AirPlay経由でiPhone、iPad等のiOSデバイスからゲームコンテンツのストリーミングをサポートしている。デベロッパーは、Apple TV独自の体験を作ることもできるので、Real Racingシリーズのようにマルチスクリーンゲームを提供するものもある。また、AppleのMFIプログラムあるいはiOSで新たに提供されたBluetoothゲームコントローラーAPIがサポートしている新しいゲームコントローラー(今日発売されるSteelSeries Stratus等)も、同じくホストiOSデバイスを経由して現行Apple TVで使用できる。

iLoungeは、改訂機ではゲームコントローラーのサポートだけでなく、Apple TV自身に直接ゲームをインストールすることが可能になるという情報を得たと言っている。しかし9to5Macは、Appleが現Apple TVに代わる新しいハードウェアを開発中であることだけを示唆しており、ゲームストアまたはアプリのストアの可能性は高いと言っている。ちなみに、9to5Macの独自情報網による噂は非常に精度が高い。

現在Apple TVにゲームを持ってくる方法、即ちつながっているデバイスとiOSソフトウェアをAirPlay経由で使うやり方には、プラットフォーム普及の推進やハロー効果購入など、Appleにとっていくつか利点がある。両者の組み合わせによって、実質的にホーム・マイクロコンソールが出来あがるため、果たしてBluetooth HIDゲームハードウェアやゲームソフトの直接インストールをサポートすることが、Appleにとってどれほどメリットがあるかは不明だ。ストリーミング性能や他の主要なApple TV体験に関わる改善の方が、上記の報告を見る限りずっと理にかなっている。

Apple TVに最後の大幅な改訂が行われのは2012年3月なので、機は熟している。Appleテレビの噂は未だに実ることがなく当分ありそうにないが、2014年初期のセットトップボックス改訂は、Appleのハードウェア更新サイクル全体から見て十分考えられる ― 近年iPhone/iPadの主要発表は秋になることが多い。

本誌の問い合わせに対して、Appleはこれらの記事に対するコメントを拒んだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ポーランドの家庭用3DプリンタにDellから5000台の注文が舞い込む

ささいなことかもしれないが、ポーランドの3DプリンタメーカーZortraxが、Dellから5000台の注文を獲得した。家庭用3Dプリンタの大量受注はこれまで一度も聞いたことがないが、このオルシュテインの新進企業にとっては、まるで棚からぼたもちだ。

ZortraxのCEO Rafał Tomasiakは語る: “まだKickstarterで資金を募集している最中にDellからの引き合いがあった。当時は、企業からの大量発注に応えられるほどの生産能力がなかった。しかも一台一台手作業で検品していたから、スピードも遅かった。Dellとの商談はいったん消えかけて、Kickstarterの支援者たちのための生産に力を注いだ。でもその後状況は一変して、大量の受注にも応じられるようになった”。

Zortraxがローンチしたのは昨年の5月で、今ではKickstarterの支援者に発送して喜ばれている。ぼくも何度か使ったことがあるが、プリントのクォリティとプリンタの作りには感心した。同社はヨーロッパにおけるメジャーになるつもりでいるが、今回のDellからの投資でグローバルな展開も見えてきた。Dell向けのプリンタは、同社の本社と東アジアの事業所に送られる。

“正直言って、企業から、しかもDellのような有名大企業から、こんな注文が舞い込むなんてびっくり仰天だ。でも、考えてみれば、うちみたいな零細企業でもかなりの数のプリンタを使ってるからね。デザイナーは大量のプロトタイプをプリントするから、一台の高級機があるよりは、小型のプリンタが十台あった方が便利だ。それらを同時に動かせる。たった一台に大量の負荷が集中するよりは、その方がよいね”、とTomasiakは言った。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))