CodementorのCode Against COVID-19事業でボランティア作のコロナ対抗ソフトウェアを登録/発見できる

ソフトウェアのデベロッパーをオンラインで教育するCodementorが、パンデミックと戦うソフトウェアプロジェクトCode Against COVID-19を立ち上げた。それはCodementorの収益事業ではなく、プログラマーたちを、援助を必要としている大学や非営利団体や地方行政などの機関および組織に結びつけることが狙いだ。

Code Against COVID-19が今展開している事業Safe PathsCovid Watchは、COVID-19の拡散を防ぎ個人のプライバシーを護るためのツールを作っている。またそれは、デベロッパーをHospital@homeのような草の根プロジェクトに結びつける。新型コロナウイルスの広がりを止めるためのジオフェンシングアプリ(境界線作成アプリ)を作っているUXデザイナーらにも、プログラマーの助けを提供する。

Codementorのプラットホームには今、世界中のデベロッパーが数十万人いる。そしてCOVID-19関連のソフトウェアを作るために、プログラマーの助けを必要としている企業や行政機関が多いことを知った同社は、そのコミュニティに呼びかけた。創業者でCEOのWeiting Liu氏によると、98%が協力の意思を表明し、そこから、プログラマーとプロジェクトを早く結びつけるCode Against COVID-19が発足した。

今のところ、無料または報酬が低くても長期プロジェクトに関われる、という登録プログラマーが200名あまりいる。

Liu氏が住んでいる台湾は、中国に近いにもかかわらず、ロックダウンをせずにCOVID-19の大規模なアウトブレークを防いでいる

Liu氏が本誌TechCrunchの取材に応えて語ったところによると、Codementorのチームは台湾政府のデジタル大臣Audrey Tang氏が指揮するソフトウェアプロジェクトの成功に刺激された。その中には台北の全市的警報システムや、配給品のマスクの在庫がある薬局などが分かる地図がある。後者は、長い行列ができるのを防止する。

「ソフトウェアで世界を変えられると信じてきた人にとっては、今が絶好の機会だ」、とLiu氏は語り、Codementorの台湾のチームはほかの国も助けたいと思っている、と述べた。「台湾の今の状況は幸運だ。ロックダウンで子どもたちと家に閉じ込められることもない。比較的安全だから、コミュニティを助けることができる」、と彼は言う。

プログラマーが出動するボランティア事業として、ほかにCoding DojoのTech for Americaがある。こちらは中小企業のWeb開発を助けている。またHelp with COVIDには、世界中から1万名あまりのデベロッパーが自作のCOVID-19関連ソフトウェアプロジェクトを登録している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

米給付金の小切手に遅れ、H&R BlockやTurboTaxで申請した数百万人に影響

企業への救済措置の一方で、多くの人が1200ドル(約13万円)の小切手では、あと数週間のロックダウンを乗り切るのに不十分だと懸念するのは当然だ。しかし、景気刺激策のための小切手は、何もないよりはマシだ。アメリカでは2020年3月だけで、2200万人以上が失業申請をしている。

しかし、実際に小切手を手に入れるのは簡単ではない。多くのアメリカ人にとって、たくさんの障害がある。例えばほとんどの学生は無資格であり、同じことがほとんどの高齢者や障害者にも当てはまる。社会保障番号のない移民もそうだ。紙の小切手に大統領の署名を載せるという前例のない命令など、さまざまな遅延要因もあった。

何百万人もの米国人は、「不具合」で問題がさらに遅らされている。The Washington Post(ワシントン・ポスト)によると、H&R BlockやJackson Hewitt、TurboTaxのような人気サービスを利用して2019年に税金を申告をした「数百万人」は、米国時間4月15日に予定されていた入金が延期された。問題は、IRS(米国内国歳入庁)が彼らの預金情報をファイル上に持っていなかったためだ。

今週、IRSの「Get My Payment」ツールを介して給付金のステータスをチェックした人には、不可解な「Payment Status Not Available」というメッセージが表示された。この件に関する追加情報はない。

IRSは現在、遅延の原因となった問題の解決に取り組んでいると述べている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Airbnbが契約社員をレイオフ、夏のインターンシップもキャンセルへ

Airbnbは派遣社員との契約を早期に終了し、夏のインターンシップを延期したとProtocolが報じている。Airbnbの契約社員は、物件検査員やホームコンサルタントなどを務めている。

契約社員は派遣会社からの通知を受けた後、最低2週間の給与を受け取るという。

Airbnbはまた、学部生の採用を2021年まで延期すると報じられている。TechCrunchがインターン生から聞いたところによると、彼は昨日通知を受け、新しいインターンを探しているという。

新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミック下で、インターンシップをキャンセルしたテック企業はAirbnbだけではない。3月にはYelpが夏のインターンシップをキャンセルし、TCのNatasha Mascarenhas(ナターシャ・マスカレンハス)記者は、StubHubやGlassdoor、Funding Circle、Checkrもそれぞれのインターンシップをキャンセルしていることを突き止めた。

これらの人事は、Airbnbが10億ドル(約1076億円)の融資を確保した翌日に実施された。2020年4月初めにも、Airbnbはさらに10億ドルを負債と株式により調達している。

TechCrunchはAirbnbに連絡を取っており、返事があればこの記事を更新する。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

手洗いをリマインドするGalaxy Watchの新アプリ

数カ月前なら、手洗いアプリのアイデアはどう見てもつまらないものだっただろう。我々は皆大人だし、これまでずっと手を洗ってきた。しかし、状況は変わった。2020年4月中旬現在、我々は外に出て、他人と関わることを恐れている。そして徹底的な手洗いは、我々が持つ数少ない武器の1つである。

Samsung(サムスン)によると、「Samsung Research Institute-BangaloreそしてSRI-BのUXとウェアラブルチームのデザイナーと開発者の小規模なグループが、健康と安全を保つのに役立つソリューションを考案するために、この2週間は24時間体制で取り組んだ」という。

Galaxy Watchアプリの 「Hand Wash」 は、着用者に少なくとも20秒間は手を洗うよう促すものだ。リマインダーの間隔はあらかじめ設定されているが、着用者がカスタマイズすることもできる。アプリは手洗いを始めて25秒後に通知を出す。5秒間は石鹸を使うためのものだ。

アプリは手洗いをトラッキングし、最後に行ってからの経過時間を表示する。普通の状況なら理解に苦しむアプリだろうが、現状においては至極当たり前のものだ。アプリは現在、Galaxy Storeからダウンロードできる。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

オックスフォード大学が500人規模の新型コロナワクチンの臨床試験を実施へ

現在進められている最大の新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチン試験の1つで、ボランティア500人超でのテストが5月中旬までに行われる。オックスフォード大学の研究者らは、ワクチンの可能性を調べる無作為臨床初期・中期ステージ試験のために、年齢18〜55才の代表的サンプルを含む参加者を既に確保した。このワクチンは、新型コロナウイルスに対して効果のある免疫を作り出すために、改変された無害のウイルスを使用する。

テストは参加者510人を5つのグループに分けて行う。1つのグループはワクチン接種のあとフォローアップがあり、追加の接種を受ける。このワクチンの技術は既に10種の治療法開発に使用されているが、結果を確かなものにするためには異なる国における異なるテストグループを用いるというアプローチをとる必要がある。これは採用されている対策が異なるために地域によって感染率に大きな差があるからだ、と研究を主導するSarah Gilbert(サラ・ギルバート)氏はBloomberg(ブルームバーグ)に語った。 

ワクチンを手掛けるチームはまた、6カ月かかる臨床試験の後にワクチンの大量生産を開始することを目指しており、生産規模を拡大するために追加の資金確保を模索している。最終目標は秋までに大量生産できるようにすることだ。ワクチンの有効性が証明され、5000人規模での最終試験が行われた後、9月に現場のヘルスケアワーカーへの接種を開始するという仮定に基づいている。

オクスフォード大学が行っているのは、ヒト臨床試験段階まで進んだひと握りの試験のうちの1つだ。しかし今後さらに加わることが予想される。すでにModernaInovioのヒト臨床試験が米国で行われており、それらもまた初期臨床結果を受けて幅広く展開されるようになる前に緊急使用される可能性がある。

こうしたワクチン候補の一部が秋までに入手可能になったとしても、広く利用できるようになることを意味するわけではない。さらなるテスト、生産の増強、流通と管理に関する取り組みが必要で、これらのプロセスでさらに数カ月かかることが見込まれる。しかしながら、前例のない新型コロナウイルスパンデミックでは開発プロセスにおけるこれまでにない効率性が引き出されており、この尋常ではない状況でさらなる取り組みが続くかもしれない。

画像クレジット:Rost-9D / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

ベゾス氏がアマゾン全従業員の新型コロナ検査の詳細を株主へのレターで説明

世界が新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックに苦しんでいる中、Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は4月16日、毎年恒例のAmazon(アマゾン)株主へのレターを発表した。同社はほぼあらゆる面で新型コロナの影響を受けており、当然のことながらオープンレターの中身は、現在も続いている新型コロナウイルス危機への対応が中心となっている。

その中でも特に細かく言及しているのが、先週発表されたAmazonが独自に設置するテストラボについてだ。ベゾス氏はレターの中で、同社が「まったく症状のない人を含め、全社員の定期的なテスト」を検討していると記している。多くの患者は症状がないため、定期的なテストは感染拡大を止めるのに理想のものだ、とレターにはある。

そうしたテストが義務となるのかどうかは明らかではない。また、症状のない従業員のテスト義務化が法的にどうなのかもはっきりしない。米雇用機会均等委員会が最近公表した新型コロナ流行に関するADAガイドラインには、「パンデミックの間、雇用主は従業員が新型コロナの症状を示していたらテストを尋ねてもよい。症状には発熱、悪寒、咳、息切れ、喉の痛みなどが含まれる」とある。

もちろん、テスト提供に限りがあることは議論すべき問題だ。しかしAmazonが準備しているのは、社内でのウイルス拡散、また社外にウイルスを広げるのを阻止するための従業員テスト専用のラボだ。結局のところ、自宅に閉じこもっている多くの米国人にとってAmazonはなくてはならない小売となっている。少なくとも同社の74の倉庫・配送センターの従業員でウイルス陽性が確認された。このウイルスはボール紙の表面で24時間、プラスティック表面だと数日間生きることができる。また、箱などの表面を介してうつることもあり得る。

「テスト対応能力を上げるべく取り組んでいる」とベゾス氏は書いている。「研究科学者からスペシャリストを引っ張ってくるプログラムマネジャー、ソフトウェアエンジニアに至るまで、Amazonチームは通常の業務を離れてテストラボの設置に専念している。初のラボを設置するために必要な装置の組み立てを開始し、フロントラインの従業員へのテストを間もなく少数で始めたい。どれくらい作業が進められるか確かではないが、試す価値はあると考えている。何か明らかになれば情報を共有する」。

同社はまた、従業員がウイルスを保有していないかを判断するため、世界中の同社の建物で体温チェックを導入した。その他の対策としては、定期的な消毒、マスクの支給、社会的距離維持の義務化がある(こうした手段をとればウイルスに感染する可能性は低いとするWHOのポリシーのアップデートをTechCrunchに案内してきた)。

今週初め、同社の危機対応を声高に批判した従業員2人が解雇されたことが明らかになった。2020年3月に解雇されたスタテン島の従業員を含めると、解雇者は計3人になる。同社は、解雇と社会からの批判の関連性を否定し「内部規則を繰り返し破ったためにこれらの従業員を解雇した」と主張した。

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(翻訳:Mizoguchi

隔離ルールの緩和で新型コロナの発症が急増、MITの新たな機械学習モデルが示唆

MIT(マサチューセッツ工科大学)は、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の新しいモデルを開発した。公式に入手可能なデータに基づき、流行に関する確立された疫学的方程式と、ニューラルネットワークに基づく推論を組み合わせたものだ。

画像クレジット:Chris J Ratcliff/Getty Images

新しいレポートで示されているモデルは、1月下旬から3月上旬の期間のデータでトレーニングすると、世界中のさまざまな地域における4月1日までの実際の蔓延を、正確に予測できることが判明している。そして、現在予定されているように、隔離措置を直ちに、あるいは近々に緩和したり廃止したりすると感染の「指数関数的な爆発」を招くことを示している。

MITの研究者は、新型コロナウイルスのデータだけに基づいてモデルを開発しようとしたが、SARSやMERSに関する情報を使用して大流行の進行状況を図示した人もいる。入手可能な新型コロナウイルスの情報と、実効的に隔離されていて、他人を感染させる恐れのない感染者の数のニューラルネットワークベースの概算を組み合わせることで、既存のモデルを超える精度のモデリングが可能となり、社会距離戦略と隔離方策の効果を正確に予測するとことができる。そして、それらの措置が縮小されたり、撤回された場合の影響を知ることになる。

MITのモデルによれば、来週あたりには、米国とイタリアでの新型コロナウイルスの感染者数は横ばいになる。これは、これまでの予測とも一致している。もちろん感染者数と、それによる医療システムへの負荷という観点からすればいいニュースだ。しかしこれを、現在実施中の感染拡大防止措置を緩和し始めてよい時期だとは絶対に解釈すべきでない。

実際にこの研究では、「隔離措置の緩和が早すぎると、結果はかなり壊滅的なものになると予測される」と結論づけている。そのモデルを開発したMITの機械工学教授、George Barbastathis(ジョージ・バーバスタディス)氏の見解だ。それは、独自の隔離措置の緩和が早すぎたために、感染拡大の第2波に見舞われたシンガポールの例を見てもわかるだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Facebookが新型コロナ関連の有害誤報に反応したユーザーに警告、ファクトチェックも実施

Facebook(フェイスブック)は米国時間4月16日の朝、現在進行中の新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックに関する誤報の拡散に対処する最新の対策を発表した。その中でも重要なのは、このウイルスに関する虚偽のコンテンツにコメントしたり、反応したり、気に入ったりしたユーザーをターゲットにした新しいメッセージだ。

Facebookは、世界保健機関(WHO)からのメッセージをポップアップ表示し、リンクを共有するか、あるいはWHOの新型コロナウイルスの関連サイトを訪問するかを選択できる。「我々は、ウイルスに関する有害な誤報に接した可能性のある人々を、信頼できる情報源からの真実と結びつけたいと考えている」と同社は投稿に記している。

このポップアップは、今後数週間のうちに表示される。またリストには次の情報が含まれる。

  • 5Gモバイルネットワークは新型コロナウイルスを拡散しない
  • 体を日光や25°C以上の温度にさらしても、新型コロナウイルスを予防することはできない
  • 新型コロナウイルスからの回復は可能。感染したからといって、それが生涯続くわけではない
  • 咳や不快感を感じずに10秒以上息を止められても、新型コロナウイルスやその他の肺疾患がないことは意味しない
  • 飲酒は新型コロナウイルスを予防せず、むしろ危険な場合がある
  • 新型コロナウイルスは高温多湿の気候の地域でも伝播しうる
  • 寒さや雪では新型コロナウイルスは予防できない。
  • 熱い風呂に入っても新型コロナウイルスは予防できない
  • 新型コロナウイルスは蚊に刺されても伝染しない

おそらくほとんどの情報は周知されているだろうが、Facebookでは常にそうというわけではない。念には念を入れるのが無難だ。また同サイトには「Get the Facts」という新しいページも追加されており、メディアのファクトチェックなど正確な情報が収集されている。この情報は近々、Facebook Newsにも掲載される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Instacartがコストコと提携し処方薬の配達を開始、数カ月内に全米で提供

オンライングローサリー配達のInstacart(インスタカート)は、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックによる需要の高まりを受け、Costco(コストコ)との提携を通じて処方薬配達サービスを開始する。

Instacartは4月16日、アリゾナ、カリフォルニア、デラウェア、フロリダ、イリノイ、ニューヨーク、ワシントン、ワシントンD.C.にある200店近くのコストコで配達サービスを提供すると明らかにした。このサービスは最初にカリフォルニア南部とワシントンのいくつかの店舗で試験展開され、数カ月内に全米に拡大するとのことだ。

オンライン処方サービスを利用している顧客は、処方薬の用意ができた時にコストコ薬局からテキストメッセージを受け取る。テキストには処方薬の配達の日時を選ぶリンクが含まれている。顧客がリンクをクリックすると、コストコのサイトにリダイレクトされる。そこで顧客は処方薬を確認し、またグローサリーや家庭用品をInstacartのコストコ配達オーダーに加えることができる。注文は、顧客の安全とプライバシーを確保するため、手が加えられないよう封かんされて配達される。

Instacartはまた、ほとんどの処方薬注文でコンタクトレス配達を提供する。Instacartのショッパーは、薬注文確認のための顧客IDをスキャンでき、サインは不要だ。顧客はまた、新しいサービスで最大1週間前に配達のスケジュールを組むこともできる。

新しいサービスは新型コロナ禍での需要を受けてのものだとInstacart社長のNilam Ganenthiran(ニラム・ガネンティラン)氏は述べた。

「多くの人にとって、グローサリー買い物には新鮮な農産物、肉、魚介類、貯蔵用食品だけでなく、かなり必要とされる医薬品の入手も含まれている」とガネンティラン氏は話した。

新型コロナ拡大でInstacartのグローサリーサービスに対する需要はうなぎ上りだ。同社が先週受けた注文は昨年同期比400%増だった。顧客が費やす額も増えている。顧客の買い物カゴの平均サイズ、つまり注文ごとにInstacartで使う総額は前月比25%増とのことだ。

需要増を受け、同社は3月1日以来マーケットプレイスに新たに150店舗近くを加え、さらに利用しやすいようにした。顧客の増加に対応するため、スタッフも増やしている。

Instacartは4月10日に「ケア」チームを1200人から3000人に倍増させたことを発表した。チームはInstacartの利用方法についての質問に答えたり、配達に関する問題などに対応したりする。

このスタッフ増強前の3月には、個人保護用品や危険手当の支給、チップのデフォルト設定、疾病手当の延長を求めるショッパーがストライキを行った。

画像クレジット: Instacart

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(翻訳:Mizoguchi

Uberが2020年の業績予想を撤回

Uber(ウーバー)は新型コロナ・パンデミックの影響を考慮し、2020年のガイダンス(業績予想)を撤回した。

アップデート:本稿[原文]はガイダンスが2020年のものであり、第4四半期のEBITDA利益目標の変更ではないことを反映するよう修正された。Uber CEOのDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏は先般、2020年の最終四半期までに営業利益を上げる計画であると語った。これを年間ガイダンスと混同すべきではない。

Uberは木曜日(米国時間4/16)、グロスブッキング(総取扱高)、修正後純売上、および修正後EBITDAの2020年ガイダンスを取り下げた。この業績予想は2020年2月6日の決算会見の中で発表された。従来の2020年ガイダンスでは、グロスブッキングは750~800億ドル、修正後純売上は160~170億ドル、修正後EBITDA損失は14.5~12.5億ドルだった。Uberは新たな2020年ガイダンスを発表していない。

「継続する新型コロナの現状および全世界の全産業が受けている影響を踏まえると、このパンデミックが当社の将来の収支に与える影響を精度をもって予測することは不可能である」とUberは声明で語った。

またUberは、少数株式投資の価値減少に伴う減損費用19~22億ドルの計上を予定していることも警告した。UberはDidi(ディディ/滴滴出行)、Grab(グラブ)、Yandex.Taxi(ヤンデックス・タクシー)、およびZomato(ゾメート)の少数株を保有していることが年次報告書に書かれている。これは一回限りの出費であり、Uberの第1四半期の修正後純売上、修正後EBITDA、保有現金および現金相当物、短期投資などに影響する可能性は低い、と同社は語った。

Uberはこの日のガイダンス変更の機会に、新型コロナ・パンデミックを受けてスタートした同社のドライバーおよび配達員の財政支援プログラムなどの取り組みを紹介した。

Uberは、このプログラムをContra Revenue(損失を前提とした売上)として計上する予定であり、GAAP売上を第1四半期に推定1700~2200万ドル、第2四半期に推定6000~8000万ドル減少させる見込みであると語った。Uberは新型コロナ対応経費の一部を修正後純売上および修正後EBITDAから除外する予定であり、「当社の財務状態に対する新型コロナの影響を投資家が評価する」のに役立てるとしている。

同社の第1四半期決算会見は5月7日13:30(西海岸時刻)に予定されている。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Contributor / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookがバーチャルリアリティー会議を「バーチャルのみ」で開催

毎年春に行われているテック、デベロッパー向けカンファレンスが、新型コロナのために中止を余儀なくされていることはすでに明らかだが、テック各社は2020年後半のイベントからも撤退を始めている。

本日(米国時間4/16)Facebook(フェイスブック)は、バーチャルリアリティーに特化した同社のOculus Connect 7(オキュラス・コネクト7)カンファレンスのリアル部分を新型コロナのために中止し、デジタル方式のみとすることを発表した。Facebookはイベントの日付をまだ発表していないが、例年9月か10月始めに開催されている。

「新型コロナによる公衆衛生危機の広がりを鑑み、今年後半に開催予定のOculus Connect 7をデジタル方式に転換することを決定した」と同社のブログに書かれている。「苦渋の決断だったが、われわれは当社のデベロッパー、従業員はじめOC7カンファレンスに関わる全員の健康と安全を優先する必要があった」

今週、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は、観衆を伴うスポーツイベントがこの夏に戻ってくることは「ありそうにない」と語った。主要なテック企業は春と夏のデベロッパーカンファレンスのリアル部分をすでに中止しているが、知事によるこの中止要請は、春から秋へとスケジュール変更されたテックイベントの日程がどれほど現実的であるかに疑問を投げかけた。

この種のカンファレンスはインディーゲーム業界にとって従来から非常に重要な存在であり、小さなゲーム会社はこうした集まりをパブリッシャーとの関係構築に利用している。ここ数年バーチャルリアリティー界の主要イベントが、誇大流行の衰えとともに次々と終了する中、Oculus ConnectはVRデベロッパーの間でおそらく最も重要な年次イベントとなっている。

F8カンファレンスのリアル部分中止の際と同様、Facebookは「サンノゼ地域住民に貢献している組織を重点的に」50万ドル(5500万円)を寄付すると言っている。

画像クレジット:GABRIELLE LURIE

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AI画像認識で食事内容をモニターして糖尿病を改善するYes Health

Yes Healthは機械学習とコンピュータービジョンを利用して写真から食事の内容を認識し、糖尿病、肥満などの原因となる生活習慣を改善して医療コスト削減につなげようとしている。

AIテクノロジーをベースとしたYes Healthのアプローチに対して、Khosla Venturesがリードしたラウンドで600万ドルのベンチャー資金が投じられた。

Yes Healthのユーザーは毎日の食事内容をいちいちシステムに入力する必要がない。単に食事の写真を撮るだけでテクノロジーが入力を自動化する。同社のソフトウェアは画像からどういう食事か認識し、ユーザーやが健康管理の状況をモニターするのに役立つデータに変換する。

セールスポイントの一つはユーザーの使いやすさだが、もう一つは処理の全自動化だ。 人間の専門家が食事内容の報告を受けて判断するのではなく、コンピュータ・ビジョンがデータを生成し、システムが分析するため、サービスのコストが大きく削減できる。つまりユーザーが支払わねばならない料金も引き下げられる。

ファウンダーはPayPalの元幹部、Alexander Petrov(アレクサンダー・ペトロフ)氏で、自身が前糖尿病と診断されているという。Yes HealthはVirta HealthやOmadaなどが開発した療法を取り入れており、患者の自己管理を助ける。

ペトロフ氏は「他のサービスとの最大の違いは、ユーザー別のカスタマイズのレベルが高く、使い続けることが容易なユニークなシステムとなっていることだ。これを実現しているのが画像ベースの速攻アプローチだ…テキストが利用できるのはもちろんだが、画像を通じてデータをキャプチャし、システムに分析させ共有することができる」と述べている。

同社がスタートしたのは6年前だが、現在はカリフォルニア州の健康保険と医療のネットワークであるBlue Shield of Californiaなどと提携している。同氏は「Yes Healthには数万人の有料会員がいるが、目標は数百万人のレベルに達することだ」という。

消費者は健保などヘルスケア・サービスの一部または直接契約によってYes Healthを利用することができる。。同社は扱おうとしている市場は巨大だ。CDC(米疾病予防センター)のデータによると、2018年には3400万の米国人に糖尿病があり、8800万人が糖尿病予備軍だった。糖尿病患者の医療費は年間3270億ドル(35.兆円)という巨額に上る。一人当たりの医療支出も平均の2.3倍に達するという。

新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックでこうした問題は新たな深刻さを帯びてきた。研究によれば、糖尿病や肥満などは新型コロナウイルスの重症化のリスクを高め、死亡率の増加をもたらしている可能性がある。

Khosla Venturesの創立パートナーでマネージング・ディレクターのSamir Kaul(サミル・カウル)氏はYes Healthへの投資を発表した声明で次のように述べている。

「(新型コロナウイルスの流行で)米国人これまで以上に強くは健康を意識するようになった。デジタルヘルスはイノベーティブなテクノロジーにとって最も重要な市場の1つになっている。Yes Healthはモバイルアプリを駆使したAIベースのソリューションにより、糖尿病のような困難で費用のかさむ生活習慣病を改善することに実績を挙げている。これは(Khosla Venturesの)ヘルスケアに関する方針に沿うものだ」。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

米食品医薬品局が新型コロナ回復者に血漿提供を呼び掛けるウェブサイトを開設

新型コロナウイルス(COVID-19)の効果的な治療法の開発で、現在進められている手法の1つが新型コロナから回復した人の血漿を使ってのものだ。基本的にこれは、新型コロナに感染し、完全に回復した人が提供する血液の液体成分を使うもので、ウイルスと戦う過程でつくられた抗体を他の人に提供して治療につなげる。FDA(米食品医薬品局)は回復した患者の献血を呼びかけるとともに、可能性のある使用法を説明する専用のウェブサイトを立ち上げた。

回復した人の血漿の使用は、新しいコンセプトではない。実際1890年代後半から使われていて、1918年のスペイン風邪パンデミックの際も「結果はまちまちだった」が活用された。現代の手法は、治療法としての回復期血漿の効果と可能性を改善させることができるかもしれない。また血漿(動物と人間の両方のもの)を基本有効成分として使用した多くの薬剤が開発中だ。

回復期血漿の提供を呼び掛けるFDAの新たなウェブサイトでは、回復期血漿がどういうものか、なぜ有効な治療法としての可能性を調査しているのかを説明している。また個人が血漿を提供するにはどういう状態でなければならないのかも示していて(提供前の少なくとも28日間は症状がない、あるいはウイルス検査で非陽性が確認されてから14日たっていること)、米国赤十字社か最寄りの血液センターで提供するよう案内している。

新型コロナ治療での有効性がまだ証明されてもいないのに、なぜ大量の新型コロナ回復者の血漿が必要なのか。それは主に、新型コロナと戦うのに回復期血漿が本当に有効かを確かめる多くの研究が行われているためだ。そこにはさまざまな治療法の臨床試験や、FDAが1回限りの使用を承認する緊急研究用新薬制度を通じての患者治療も含まれる。

新型コロナを解決する可能性のある治療法やワクチンが開発途上にあるように、回復期血漿もまだ有効性が証明されていない。有効性を調べるために現在展開されている取り組みがすぐに確証を得るというのはありそうにない。それでもさらに研究を進めるために血漿需要は高まっていて、今回のウェブサイトのようにFDAが情報を提供するとともに血漿提供を広く呼び掛けるに至った。

画像クレジット:THOMAS FREDBERG/SCIENCE PHOTO LIBRARY / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

GoProが従業員20%相当の200人を解雇、事業モデルも見直し

アクションカメラ製造のGoProはかなりの組織変更を発表した。その柱が、従業員200人超を解雇するというものだ。これは従業員数20%減を意味する。

GoProは人員削減と併せて一部のオフィスを閉鎖する。5カ所のオフィスを閉鎖し、2020年に事業費を1億ドル(約107億円)削減するつもりだ。そして2021年には事業費をさらに2億5000万ドル(約269億円)減らすとしている。GoProはTechCrunchに対し、2021年は人員削減せずに事業費を抑制すると説明している。

その裏で、GoProはビジネスモデルに抜本的な変更を加えている。同社はカメラやアクセサリー、サブスクなどを販売しているが、メーンの販売店となるGoPro.comを活用して消費者直結型のモデルに切り替える。

同社は多くの小売店舗でのデバイス販売を取りやめるが、多く売り上げている一部の地域の選ばれた小売店とは関係を維持する見込みだ。

だが、GoPro.comでの直接販売が同社の未来であり、これは収益改善に貢献するはずだ。GoPro自身が小売になれば、小売店に手数料を払わなくてもいい。2019年にGoPro.comでの販売は欧州での売上高の20%超を、米国では20%近くを占めた。

「GoProのグローバル流通ネットワークは新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで影響を受けていて、今後はより効率的で収益性のある消費者直結を中心に据えた事業に移行する」と創業者でCEOのNicholas Woodman(ニコラス・ウッドマン)氏は書いている。「チームの多くの有能な人を解雇せざるを得ないというのは悔しい。彼らのこれまでの貢献には今後も感謝する」

レイオフに加え、販売・マーケティングの支出も2020年以降カットされる。ウッドマン氏は年内、給料は受け取らない方針だ。役員会もまた報奨金は受け取らない。

GoProは第1四半期と2020年の決算ガイダンスの発表を見送ったが、売上高は1億1900万ドル(約128億円)、non-GAAP1株あたり利益は0.30〜0.40ドル(約32〜43円)の赤字を見込んでいる。取引開始前の執筆時点で、GoProの株価は15日終値より3%安い2.58ドル(約278円)で取引されている。

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(翻訳:Mizoguchi

アップルなどを顧客に持つTSMCのQ1利益は90.8%増の約4200億円、アナリスト予想を上回る

TSMC(台湾積体電路製造)の第1四半期(2020年1〜3月)の純利益はおおよそ倍に成長し、アナリスト予想を上回った。同社はQ2でもこの勢いが持続することを期待しているとしたが、今年の業界見通しについては言及を避けた。

クライアントにApple(アップル)を抱える台湾拠点のTSMCのQ1売上高は103億1000万米ドル(約1兆1000億円)、利益は1169億9000万台湾ドル(約4200億円)だったと発表した。調査会社のRefinitiveが予想していた利益1058億台湾ドル(約3800億円)を上回り、昨年同期比90.8%増となった。

また、2019年Q4に比べ2020年Q1の利益は0.8%増となったが、売上高は2.1%減少した。世界最大のチップ製造請負である同社は、純利益率は37.7%で、営業利益率は41.4%だったと述べた。

多くのアナリストが、新型コロナウイルス危機が製品需要にどの程度影響を及ぼすかを評価しようとTSMCの決算に注目した。今月下旬に四半期決算を発表するアップルは、Q1の売上高ガイダンスを達成できないと今年初めに発表している。

TSMCが発表したQ1決算を詳細に見ると、スマートフォン部門の売上高は9%落ち込んでいる。調査会社のIDCは、今年のスマホ出荷は2.3%減の13億台になると予想する。TSMCはラップトップPCやホームデバイスなど幅広いデバイスのチップを製造している。

TSMCの業績でもう1つの気掛かりが、Huawei(ファーウェイ)に関連するものだ。推定では、TSMCの売上高の10%を同社向けが占める。同社への販売を阻止しようと、米国がTSMCやその他の企業に制限を課すこともあり得る。

TSMCの副社長兼CFOを務めるWendell Huang(ウェンデル・ホアン)氏はこれらの懸念材料には触れず、Q2の売上高は「横ばい」を予想していると述べた。一部のアナリストはQ2予想を控えていて、横ばいでも印象的だ。

ただ、同社の幹部は決算会見で、新型コロナウイルスのパンデミックで需要が弱いことを挙げて、今年の成長予測や業界見通しについては語らなかった。

画像クレジット: Maurice Tsai / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

インスタから料理を注文可能に、レストラン注文プラットフォームと連携

Instagramがロサンゼルスを拠点とするレストラン注文プラットフォームのChowNowと提携し、地元のレストランが投稿する写真やビデオに「フードをオーダー」ボタンとステッカーを追加して料理を注文できるようにする。

両社によれば、ボタンとステッカーはChowNowに直接リンクし、注文のフローを完了できるようにするという。フォロワーは自分のストーリーでレストランのステッカーを共有できるので、拡散が期待できる。

新型コロナウイルス感染拡大により、米国では州政府や自治体の指示で経済活動が大きく制限され、対人距離もとらなくてはならないため、レストランは特に大きな打撃を受けている。

ChowNowの共同創業者でCEOのChris Webb(クリス・ウェブ)氏は発表の中で次のように述べている。「この前例のない感染拡大の中、地域のレストランが存続し、最終的には成長するための支援として、ChowNowは全力でリソースを集中して記録的なスピードで新しいプロダクトとサービスを開始する。Instagramのこの機能は、我々がレストランのパートナーに提供する価値の高い新たなツールだ。レストランの費用負担はない。ほかのデリバリーアプリのような高額な手数料は不要で、レストランは売上と注文を増やすことができる」。

Instagramでは、料理の写真やビデオは特に広く共有される。ユーザーはこの新機能を使って、見つけた料理をすぐ注文できる。

ウェブ氏は、これはレストランにとって優れたマーケティングツールで、店内での飲食はできなくても営業はしていると顧客に簡単に知らせることができるという。

ロサンゼルスのレストラン、Birdie G’sとTallula’sのオーナーシェフであるJeremy Fox(ジェレミー・フォックス)氏は「我々はすぐ配達とテイクアウトのみの営業に変更した。これは全国の個人営業のレストランにとって、きわめて難しい選択だ。ChowNowを店舗のInstagramアカウントとシームレスにリンクでき、しかも注文に対する手数料が課されないので、我々が提供する新しいことをすべて宣伝して、しかもレストランと大切なスタッフがより多くの収入を直接得ることができる」と述べた。

Instagramとの提携はこの2、3週間で開発したとウェブ氏は言う。

「レストランにとって最も重要なことのひとつは、カスタマーベースに対するエンゲージメントと料理の注文についての告知だ。そのためのチャンネルにはInstagramが最も適している。Instagramで料理の写真を投稿し、サイトに誘導するのは簡単だ」(ウェブ氏)。

フォローしている近所のレストランに料理を注文したい人は、ストーリーに付けられたボタンかステッカーをタップするだけだ。するとChowNowの注文システムに移動し、ChowNowに統合されているStripeで支払いができる。

ChowNowはシステムの手数料をとっていないが、注文と決済の仕組みには月額99〜149ドル(約1万700〜1万6000円)を課している。ChowNowは、DoorDashなどの企業やロサンゼルスのJolt Deliveryのような地域の配達サービスと提携して、決済と配達を運営している。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Kaori Koyama)

エコノミストはまだモデルを放棄していない、でも時間の問題だ

認識の柔軟性が世界の新しい秩序

昨今、多くのものが不足しているが、認識の柔軟性もその1つである。

現代の世界ではデータ、モデリング、ヒューリスティック(経験則)、「直感」が混在しているが、人間はこのような極度の複雑さに向き合うことに慣れている。我々はすべてを知ることはできないので、目の前にある無秩序に秩序を与えるためには、特定の視点で切り取る必要がある。直線的な時代では、そのようなプロセスが実際に(ほとんどの場合)有効である。一般的に経済は一方向に進む傾向があり、モデルと直感は多少隔たりがある場合もあるが、現実にかなり合致する。

新型コロナウイルスは我々に新しいシナリオを提示する。それは現代のグローバル化した経済環境において我々が経験したことのないものである。どのようなモデルも直感も、現在起こっている事象を正確に評価できないでいる。我々が世界を認識するあらゆる方法(文字どおりあらゆる方法)をゼロから再構築する必要がある。

先日、米国で経済の健全性に関する2つの重要な指標が発表された。週次失業保険申請件数と、3月分の雇用調査である。

失業保険に関する数値が発表される前に、ブルームバーグのMax Reyes(マックス・レイズ)氏がエコノミストの予想について次のように述べている。

ブルームバーグの調査によるエコノミスト予想の中央値は350万件で、これは前回の予想をやや上回っており、すでに過去の最大件数の4倍を越えている。

実際の結果は660万件で、予想の約2倍であった。このような数字になるには、標準偏差と中央値にどれくらいの差が必要かを考えて欲しい。

だが、私にとって真に意外だったのはその翌日の発表だ。多くの経済統計と同様に、失業者数には注目する必要がある。失業者数は毎月第1金曜日に発表されるが、調査期間はその2週間以上前に終了している。そのため、「3月」の雇用データは、実際には2月中旬から3月中旬のデータを示している。通常、このような食い違いについては多くの計量経済学者が大学院のゼミで論じるだけだが、経済における最近の極めて大きな変化により、調査の設計から生まれたこの結果が突如注目を浴びることになった。

この統計が発表される前に、ウォール・ストリート・ジャーナルのEric Morath(エリック・モラス)氏がエコノミストの意見について次のように要約している。

ウォール・ストリート・ジャーナルが月曜日までに調査したエコノミストの予想は、雇用主が従業員1万人を削減し、3月の失業率は3.5%から3.7%に上昇するというものだった。この数字はそれほど悪くないように見えるが、飲食店、小売業、製造業などで発表された大規模な解雇が含まれていない。それらは調査期間終了後の3月後半に発生したためだ。

モラス氏は以前の記事の最後で、次のような課題について述べている。

3月のレポートから考えられる結果は著しく広範なものである。調査対象のエコノミストの予想は、雇用数31.2万の増加から125万の減少までさまざまである。失業率が50年ぶりの低水準になると予想する者もいれば、5%超に上昇すると予想する者もいる。

「現在の特殊な状況に対応できる予測モデルは作られていない。不確実性が非常に大きい」と、Upjohn Institute for Employment Research(アップジョン雇用問題研究所)のエコノミストであるBrad Hershbein(ブラッド・ハーシュバイン)氏は語った。

実際にハーシュバイン氏の言うとおりで、次のように中央値は大きく乖離していた

労働省による金曜日の発表によると、ウイルスを抑え込むための努力が米国経済を崩壊させたため、3月は雇用が70.1万件減少した。さらに、3月の失業率は2月の3.5%から4.4%に上昇した。これは1か月の上昇幅としては1975年1月以来最大である。

予想1万に対して実際は70.1万であった。

専門家(および報道関係者)にとって難しい点の1つは、最近の市場の不確実性を伝える方法である。31.2万の増加から125万の減少という範囲は、もはや範囲とは言えない。この世で起こり得る現実すべてを表している(それを踏まえると、グローバルなパンデミックの中で数十万の新規雇用を予想したエコノミストは、診療所や避難所に行くのをやめるべきであろう)。

スタートアップの世界でベンチャーキャピタルから繰り返し聞いた言葉は「わからない」である。これは健全な反応である。市場が来週どうなるかは誰にもわからないのだから。ましてや3ヶ月後や2年後のことなど当然わからない。さまざまな合理的シナリオがあるが、それらのシナリオは相互に矛盾することがよくあるので、分析麻痺が発生する。

繰延需要のおかげで2年後には旅行業界は回復するのだろうか。それとも海外旅行業界は長期的に衰退するのだろうか。小売業は活性化されるだろうか。新型コロナウイルスが多くの不要な店舗を一掃して小売業の展望をリセットし、それにより小売業が今後10年間、経済における最もダイナミックなセクターになるのだろうか。

誰にもわからない。それらすべてのデータ、すべてのモデル、ヒューリスティック、直感によって多少の見通しが示される可能性はある。だが、それらは理解を助けるのと同様、新しい世界を見ることを妨げる可能性もある。

配当と自社株買い

柔軟な認識の欠如は専門家だけの問題ではなく、一般の消費者や個人投資家にも同様に影響を与える。
世界中の主要銀行は、準備金と自行の貸し付けのニーズについて熟慮し、配当を見直そうとしている。それに納得できない投資家もいる

HSBCホールディングスの株式を2%保有する、香港を拠点とする個人投資家グループは、イギリスの規制当局の圧力によってこの銀行が74年ぶりに中止した現金配当の代わりに、スクリップ配当(株式配当)を要求している。また、臨時株主総会の開催をするよう強く求めている。

銀行制度を支え、信用を維持することは、このような金融株の長期的な健全性にとって極めて重要である。そのため、短期的な配当を支払うことで、基盤となる資産の価値が完全に崩壊するという代償を払うことになる可能性がある。

それでも配当を求めるシグナルが強いため、銀行は市場に悪いシグナルを送らないよう、自行の財務健全性から目を背けようとしている。フィナンシャル・タイムズのRichard Henderson(リチャード・ヘンダーソン)氏は、今後の市場における配当についてのネガティブな見解を書いている

支払いの額を毎年上げようとしている上場企業にとって、配当は財務的安定性の印である。通常、配当を実施しないと投資家からペナルティを科される。配当の安定的な増加は、最近の爆発的な自社株買いの増加とは対照的だ。自社株買いはお金を還元するためのより柔軟な方法だと考えられている。あまり目立つことをしなくてもプログラムを一時停止または廃止できるからだ。

「配当を削減するのは悪いシグナルであるため、削減はしたくないだろう。一度配当の実施を決めたら、削減するのは極限の状況においてのみである」とヴェリス氏は語った。

「削減するのは極限の状況においてのみである」。しかし、コロナウイルスの大流行という、今回の非常事態は極限の状況ではないらしい。実際に、安定を保つことは重要である。そのため、銀行の幹部は世界が何も変わっていないかのように物事を進めている

モルガン・スタンレーのCEOであるJames Gorman(ジェームズ・ゴーマン)氏がCNBCに語ったところによると、当面、配当を一時的に停止することは「非常にまずい方法」であり、「不安定化をもたらす」ということだ。一方、シティグループのCEOであるMike Corbat(マイク・コーバット)氏は同じくCNBCに対して、銀行の配当は「健全であり、払い続けるつもりだ」と語った。

直線的な世界では、「安定した企業は安定した配当を支払うべき」というようなヒューリスティックが意味を成すのであろう。しかし現在の状況を考えれば、企業が現金の配布をやめるべき理由がわかる。それでもやめない場合は、過去のモデルに固執しており、未来を歩む方法を考えていないのだ。

今は新しい時代である。ヒューリスティックやモデルなど、我々が世界を理解するためのあらゆる認識の手段の限界を認める必要がある。そしてそれらを放棄する必要がある。15年前に学んだ経済の仕組みに賭けるときではない。今は長期的な考え方を再構築する機会である。

画像クレジット: Michael Raines / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳: Dragonfly)

GE HealthcareとMicrosoftが新型コロナ患者の遠隔監視ソフトを立ち上げ

GE Healthcare(GEヘルスケア)は、クラウドベースの新型コロナウイルス(COVID-19)患者監視ソフトウェアをヘルスシステム向けに立ち上げるために、Microsoft(マイクロソフト)との長年のコラボレーションを拡張する。

GE Healthcareはもともと、同社のMural Virtual Care Solutionを今年初めの病院管理システム協会の会合でデビューさせるつもりだった。COVID-19の流行がその計画を台無しにしたとき、同社はMicrosoftのAzureクラウドを使用している病院に素早く提供できるCOVID-19アプリケーションにフォーカスするためにソフトウェアの提供を再設計した。当初はEdisonプラットフォームの新機能として提供する予定だった。

GE HealthcareとMicrosoftは2021年1月まで、このソフトウェアにかかるインストール以外の費用をすべて免除する。

ソフトウェアは、病院のスタッフが集中治療室の患者(呼吸器をつけている人も含む)をモニターできるハブとなるようにデザインされている。

Microsoftのグローバル・メディカル責任者を務めるDavid Rhew(デイビッド・リュー)博士が指摘したように、リモートツールは病院スタッフの感染患者への曝露を減らすのに役立ち、必須の個人保護具をとっておくのにつながるかもしれない。

「これはもともと、インストールするのに数週間かかり、サーバーを設置するのにも時間がかかるオンプレミスのソリューションとして構築されていた」とリュー博士は話した。「効率的にモニターするのに、これは明らかに素晴らしい手法だ。というのも病室に入らなくてもよく、個人保護具を使わず、暴露のリスクを減らせるからだ」

同社の発表によると、Muralをインストールすると、複数の場所にあるICUのベッド100床をベテランの看護師3人と集中治療医2人でモニターできる。ソフトウェアは、人工呼吸器や既存の患者モニタリングシステム、電子医療記録からリアルタイムでデータを収集し、1つの監視ハブに集約する、としている。

「ひるんでしまいそうなCOVID-19の勢いに直面しているが、私や仲間のヘルスケアワーカーが個人保護具を使うことなく重篤な患者を安全にモニターして看護するために、バーチャルICUテクノロジーの活用は必須だ」とオレゴン健康科学大学の医療能力責任者で救急医療副会長、麻酔学・周術期の教授であるMatthias Merkel(マティア・メルケル)氏は声明で述べた。「テクノロジーを通じて密接につながってサポートし続けられることで、我々はこれがなければ対応できなかっただろう地理的な距離も超えて患者の看護をより良いものにすることができる」

画像クレジット: Glow Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

PayPalやIntuit、Squareが新型コロナ緊急融資プログラムへ参加

フィンテック企業はこの数週間、中小企業向けの米国政府の緊急融資プログラムに参加できるようロビー活動を続けてきた。その努力がついに報われた。PayPal(ペイパル)、Intuit(インテュイット)、Square(スクエア)の米中小企業庁(SBA)の給与保護プログラム(PPP)への参加が承認された。これは、従業員への給与を少なくとも8週間払い続けている中小企業を返済免除条件付き融資で支援する制度だ。

3500億ドル(約38兆円)の中小企業向け融資プログラムは、議会の2兆ドル(約220兆円)の新型コロナウイルス対応の景気刺激策の一部であり、従業員500人未満の企業が対象だ。

PayPalは4月10日に参加への承認を得た後、SBAのプログラムの下で融資を提供できる最初のノンバンクの1つとして承認されたと発表した

同社はすでに本日まで中小企業向けの貸し手として営業している、と指摘した。PayPalは2013年以降、事業主に長期・短期の資金を融資している。これまで30万5000以上の中小企業に150億ドル(約1兆6000億円)を超える資金を融資した。

PayPalの社長兼CEOのDan Schulman(ダン・シュルマン)氏は声明で「当社は、中小企業がこの困難な時期を乗り切るために、資本と専門知識を活用して支援したいと考えている」と述べた。「申請していた最初の融資が実行された。今後数日以内にさらに多くの融資が実行される予定だ。CARES(コロナウイルス支援・救済・経済安全保障)法により、PayPalのような会社が、深刻な影響を受ける企業に資金を迅速に届けられるよう配慮した議会の指導者らと政権のおかげだ」と付け加えた。

一方Intuitは4月13日、新型コロナ危機対応のために始めた複数の新しいプログラムと、今回の政府援助制度について詳しく説明した。直近ではIntuit Aid AssistというWebサイトを立ち上げた。このサイトでは、中小企業の経営者や自営業者がSBA管轄のCARES法の下で連邦政府の救済措置を受ける要件を満たしているか、無料で判定できる。

PayPalと同様、Intuit傘下のQuickBooks Capital(クイックブックス・キャピタル)も4月10日、SBAのPPPに関してノンバンクの貸し手として承認を受けた。中小企業のオーナーは連邦政府の救済措置の適格性を満たすかQuickBooks Capitalのソフトウェアで判断できる。自動化によって申請プロセスも簡素化されている。適格であれば、SBAと連携しつつ、PPP融資を実行する。QuickBooks Capitalが救済措置へのアクセスを迅速化する。

「消費者や中小企業の多くが家計や帳簿のやりくりに必死だ。嵐を乗り切るために必要となる収入の消失や貯蓄の欠如に直面している」とIntuitのCEOであるSasan Goodarzi(ササン・ゴッダルジ)氏は述べた。「米国政府は待ち望まれていた救済策導入に踏み込んだ。当社も支援のため政府と密接に連携していく。当社の迅速にイノベーションを生み出す能力と人工知能の技術を活かして、米国人がさまざまツールを検討し、必要とする救援措置に速やかにアクセスできるよう支援する」

また、Intuitは最近、景気刺激策に基づく給付登録サイトを開設した。これはTurbo Tax(税務申告ソフト)を利用した新しいサービスで、ユーザーは登録すると政府から給付を受け取ることができる。同社によると、2週間も経たないうちに、16万5000人以上の米国人がこのサービスを利用し、2億3000万ドル(約250億円)を超える連邦政府による給付のための登録がなされた。

4月13日にはSquare Capital(スクエアキャピタル)がPayPalとIntuitに加わり、PPPの貸し手としてSBAの承認を得たと発表した。同社は今週、Celtic Bank(セルティック銀行)と協力してPPP融資の申請を開始する予定だという。

Square Capitalは申請が通り次第、Square Dashboard通じて小売業者に通知すると述べた。申請データを自動で確認できる雇用主から始める。

オンライン融資企業やフィンテック企業は過去数週間にわたり、SBA認可の融資業者として業務ができるようロビー活動を続けている。

米財務省は4月9日、フィンテック企業がSBA融資プログラムへの承認を申請できる様式を発行することで対応した。だがNBCニュースは最近、一部の未承認のオンラインフィンテック企業が救済を求める企業の融資申請を受け付けていたことを明らかにした。たとえば、Kabbage(カバッジ)は当初、認可業者ではないことをウェブサイトで明示していなかったとNBCは報じた。

フィンテックテクノロジーのリーダーによるアライアンスであるFinancial Innovation Nowは3月、中小企業への資金供給に銀行とともに参加できるよう要求する書簡を議会に提出した。Square、PayPal、Intuit、Stripeなどが参加するアライアンスは、「企業へのリーチ、構築した関係、デジタル技術によって従来の金融機関よりも迅速に、最も打撃を受けやすい企業に手を差し伸べることができる」と主張している。

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(翻訳:Mizoguchi

Scanwellが新型コロナ抗体テスト検証を1000人規模で開始

家庭での新型コロナウイルス(COVID-19)抗体検査については、科学者や医療関係者の間でかなりの議論がある。抗体を持っている個人を認証して経済活動を部分的に再開するプロセスにおいて必要なステップだと言う人もいれば、現在利用できるテスト手法の精度と効果に疑問を投げかける人もいる。あなたがどちらの側につくにせよ、さらなるテストが必要なのは確かだ。そしてスタートアップのScanwellが家庭での抗体検査をそれなりの規模で検証する取り組みを始めた。その一方で同社は診断にかかる緊急使用承認についてFDA(米食品医薬品局)と協議を続けている。

Scanwellは家庭用の抗体テストキット1000個を無作為に抽出した市民に配布するのにノースカロライナ州、そしてローリー拠点のWake Forest Baptist Health(ウェイク・フォレスト・バプティスト・ヘルス)の協力を得ている。この検証には州議会が10万ドル(約1070万円)を拠出した。対象者はウェイク・フォレスト・バプティスト・ヘルスのシステムに登録された患者の中から選ばれ、指先から血液を採取するキットが年間を通して毎月郵送で届く。これはウイルスと抗体を追跡するためであり、統計学的により多くの人を対象とした調査の縮図となる。

今回のScanwellのテストは、まだFDAから緊急使用の承認を受けていないため、研究目的でのみ使用することができる。FDAはこれまでのところ、遠隔診療で使用されているものも含め、COVID-19に関するいかなる家庭用テストも承認していない。しかしつい最近、「家庭用も含め、安全で正確な新型コロナウイルステストの利用を拡大するのは公衆衛生上の価値がある」とガイダンスをアップデートした。そして診断サービスの企業などと提携してテストの開発に積極的に取り組んでいる最中だ、としている。

すでに家庭用の尿路感染症診断サービスを展開しているロサンゼルス拠点のScanwell Healthは先月、家庭用の血清抗体テストの使用についてFDAの承認取得に取り組んでいると発表した。このテストキットでは、診断ラボにキットが到着すればわずか15分で結果がわかる。しかし新型コロナウイルスにかかる抗体テスト全体の精度については疑問が投げかけられている。そしてウイルスに感染し、回復した人の感染後の免疫の状態や期間についてもさまざまな意見がある。

免疫や回復した人をよく理解することは、外出禁止を徐々に緩和する上で重要な材料となる。免疫テストはその中核を担う。既存の分子テスト手法での感染テスト、そしてAppleとGoogleが実施しているシステムのような感染追跡とともに、大規模で行われる必要がある。

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(翻訳:Mizoguchi