インスタから料理を注文可能に、レストラン注文プラットフォームと連携

Instagramがロサンゼルスを拠点とするレストラン注文プラットフォームのChowNowと提携し、地元のレストランが投稿する写真やビデオに「フードをオーダー」ボタンとステッカーを追加して料理を注文できるようにする。

両社によれば、ボタンとステッカーはChowNowに直接リンクし、注文のフローを完了できるようにするという。フォロワーは自分のストーリーでレストランのステッカーを共有できるので、拡散が期待できる。

新型コロナウイルス感染拡大により、米国では州政府や自治体の指示で経済活動が大きく制限され、対人距離もとらなくてはならないため、レストランは特に大きな打撃を受けている。

ChowNowの共同創業者でCEOのChris Webb(クリス・ウェブ)氏は発表の中で次のように述べている。「この前例のない感染拡大の中、地域のレストランが存続し、最終的には成長するための支援として、ChowNowは全力でリソースを集中して記録的なスピードで新しいプロダクトとサービスを開始する。Instagramのこの機能は、我々がレストランのパートナーに提供する価値の高い新たなツールだ。レストランの費用負担はない。ほかのデリバリーアプリのような高額な手数料は不要で、レストランは売上と注文を増やすことができる」。

Instagramでは、料理の写真やビデオは特に広く共有される。ユーザーはこの新機能を使って、見つけた料理をすぐ注文できる。

ウェブ氏は、これはレストランにとって優れたマーケティングツールで、店内での飲食はできなくても営業はしていると顧客に簡単に知らせることができるという。

ロサンゼルスのレストラン、Birdie G’sとTallula’sのオーナーシェフであるJeremy Fox(ジェレミー・フォックス)氏は「我々はすぐ配達とテイクアウトのみの営業に変更した。これは全国の個人営業のレストランにとって、きわめて難しい選択だ。ChowNowを店舗のInstagramアカウントとシームレスにリンクでき、しかも注文に対する手数料が課されないので、我々が提供する新しいことをすべて宣伝して、しかもレストランと大切なスタッフがより多くの収入を直接得ることができる」と述べた。

Instagramとの提携はこの2、3週間で開発したとウェブ氏は言う。

「レストランにとって最も重要なことのひとつは、カスタマーベースに対するエンゲージメントと料理の注文についての告知だ。そのためのチャンネルにはInstagramが最も適している。Instagramで料理の写真を投稿し、サイトに誘導するのは簡単だ」(ウェブ氏)。

フォローしている近所のレストランに料理を注文したい人は、ストーリーに付けられたボタンかステッカーをタップするだけだ。するとChowNowの注文システムに移動し、ChowNowに統合されているStripeで支払いができる。

ChowNowはシステムの手数料をとっていないが、注文と決済の仕組みには月額99〜149ドル(約1万700〜1万6000円)を課している。ChowNowは、DoorDashなどの企業やロサンゼルスのJolt Deliveryのような地域の配達サービスと提携して、決済と配達を運営している。

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。