Google DriveがiOSからAndroidへの移行をお助けする

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このところGoogleは、iPhoneユーザーをAndroidに乗り換えさせる作戦に熱心だ。たとえば同社のスマートフォン新製品Pixelには“Quick Switch”と呼ばれるアダプターがあって、iPhoneとPixel間のデータ転送が容易にできる。また一般人向けにGoogleが今日リリースしたのは、iOSのデータをGoogle Driveにバックアップできるツールだ。そのデータはPixelだけでなく、一般のAndroid機への転送もできる。

The Vergeはこの機能を、Androidの“Switch”ページに見つけた。そこには、iOS上のデジタル人生をAndroidへ移送するやり方が書かれている。そのページの別の場所には、iOSからGoogle Driveを使ってデータをバックアップする方法の説明もある。対象となる主なアプリは、Contacts(アドレス帳), Calendar, Photos, Videosなどだ。

これらのサービスからのデータは、Google Contacts, Google Calendar, Google Photosなどへそれぞれバックアップされる。

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上の図では、データの総量が多いとバックアップに“数時間”かかるから、時間と外部電源とWi-Fi接続のある場所ないし機会にやれ、と言っている。アプリはオープンにしたままで、バックアップが終わるまで画面上にいる必要がある。

便利ではあるけれども、音楽のコレクションや、iMessageやSMSのテキストメッセージなど、ユーザーにとって個人的にたいせつなデータがサポートされていない。ただしPixelで前述のQuick Switchアダプターを使えば、これらも大丈夫だ。iPhoneからAndroidへ初めて引っ越すユーザーは、Pixelを選んだ方が良さそうだ。

デバイス間の移行を容易にしようと努めているのは、もちろんGoogleだけではない。Appleには、“Move to iOS”というAndroid用のユーティリティがあり、上記の逆をやってくれる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

PhotoshopがTouch Barに対応

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去る10月のApple MacBook Pro大イベントで行われたサードパーティー発表の中でも、最も魅力的だったのがAdobeだった。Touch Barの披露から2ヵ月、Appleはこの新しい入力デバイスのアピールに、もっぱら自社ソフトウェアに頼ってきた。かなり有用なもの(Final Cut Pro)からちょっとシャレたもの(Photos)まで。

嬉しいことに、ついにAdobeがPhotoshopのTouch Bar対応を完了し、今日(米国時間12/13)ソフトウェアアップデートを提供する。今日の午前に公開されたブログ記事で製品マネージャーのStephen Nielsonは、新しい入力デバイスが単なるギミック以上の潜在能力をもつことを説明している。

Touch Barをさわってみて、2つの理由ですばらしいと感じた。第一に、Touch Barは状況に応じた「次のステップ」を知るのに役立つ。Photoshopの操作に慣れていない初心者にとって有用なだけでなく、経験あるユーザーも、次に必要なアクションをすばやくアクセスできる。第二に、Touch Barはツールの新しい使い方を提供する。キーボードやマウスでは面倒だったツールでは特にそうだ。

Touch Bar導入に向けての第一ステップは、予想通り実にシンプルだった。PhotoshopユーザーはTouch Barを使ってレイヤーのプロパティーを選択したり、ブラシのカラー、サイズ、硬さ、透明度、フロー(スライダーを使って微調整する)を選んでお気に入りを作り、すばやくアクセスできる。以下に概要を転載する。

· レイヤー・プロパティー:よく使うアクションをすばやくアクセスできる:スマートオブジェクトの配置、レイヤーのクリップ、選択とマスクを開く ― ブレンドモード変更のコントロールや履歴の閲覧も。

· ブラシ:ブラシのカラー、サイズ、硬さ、透明度、フローを、スライダーを使って正確な値を選ぶ。

· お気に入り:よく使うアクションのセットを自分専用に作る。以前のセクションや、フルスクリーンモード、左右/上下に反転、macOSの共有メニューを起動、等のコマンドを自由に組み合わせられる。

このアップデートはPhotoshop CCユーザーに提供される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

1000億ドル目標のSoftBank VisionファンドにAppleも参加を検討

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Wall Street Journalの記事よれば、Appleは日本のSoftBankの1000億ドルのファンドに10億ドルを出資することを検討しているという。

総額1000億ドルの資金を集めることを目標としているSoftBank Vision FundにAppleも出資するとなれば、世界最大のテクノロジー・ファンドに世界最大のテクノロジー企業が参加するわけだ。SoftBank自身は250億ドルを出資し、サウジアラビア政府も450億ドルを出資する。

このファンドはドナルド・トランプ次期大統領が先週いくぶん不正確に自分の手柄として紹介したのと同じものだ。このファンドの組成は選挙戦以前に報じられていたが、トランプはSoftBankのCEO、孫正義氏と会談した後、SoftBankが500億ドルをアメリカに投資するとツイートしていた。

SoftBankのファンドは人工知能やIoTなどの新しいテクノロジーを中心に投資を行う。Appleも参加するのであれば、こうした分野のイノベーションに有力な知見が加わることになるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Microsoft Surfaceの11月の売上は新記録―MacBookへの失望も一因

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Microsoftによれば、Surfaceのセールスはきわめて好調で、11月の販売台数ベースは過去最高を記録したという(この台数にはSurface Hubホワイトボードは含まれない)。

Surfaceがクリスマス商戦を前にして早くも成功を収めた大きな原因はもちろん新しいSurface Bookの売り出しやSurface Studioの発表にある。画面が自由に動くオールインワン式のStudioはここ数ヶ月で発表された中でもっともエキサイティングな消費者向けハードウェアの一つだった。予約受け付け分の出荷は先月末から始まっている。

もちろんAppleもMicrosoftと同時期にノートパソコンの(久々の)アップデートを行った。10月下旬に公開されたファンクションキーをリボン状のタッチパネルで置き換えるMacBook ProのTouch Barについては好き嫌いがはっきり分かれたようだ。フィル・シラーはアップデートの直後、Appleの「オンライン・ストアは新しいMacbook ProについてこれまでのどのProよりも多い注文を受けている」とプレス向けに述べた

そうではあっても、icrosoftはSurfaceceの成功の原因の一つがAppleファンの不満にあると知れば満悦を隠せないだろう。今日のブログ記事でMicrosoftは最高650ドルの割引という多少どぎつい買い替えプログラムのプロモーションをしている〔日本のMicrosoftの買い替えプログラムはこれとは異なるようだ〕。

なおSurface Book with Performance Baseは現在販売中のオーストリア、中国、フランス、ドイツ、香港、日本、スイス、イギリス.に加えて新たにオーストラリアとニュージーランドでも購入できるようになった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple Musicの会員数が2000万に到達、数の威力で独占アーチストがチャートでTop 10入り

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Appleの音楽ストリーミングサービスApple Musicの成長は、昨年6月の立ち上げ以来、安定着実そのものだ。4月の時点で有料会員が1300万、そして9月には1700万を超えた。

今週同社は、Billboard誌の記事で、有料会員数2000万という、けっこうな一区切りに達したことを発表した。3か月で15%伸びたことになる。9月の数字で比較するとSpotifyの約半分だが、このスウェーデンの音楽サービスはAppleのOS埋め込み提供物よりも6年早く生まれている。

Appleのインターネット・コンテンツサービス担当VP Eddy Cueが挙げているおもしろい数字によると、まず、会員の半分はアメリカ以外の人たちのようだ。世界100か国で利用できるサービスだから、それも当然か。また、音楽消費の方法が変わってきたことの証拠として、会員の60%は過去一年、iTunesからまったく音楽を購入していない。

VPはついでに、グラミー賞にノミネートされているChance the Rapperの最新のミックステープColoring Bookが、このサービス独占でデビューしたことを宣伝した。CueはBillboard誌に語っている: “今年はすごい年だったね。アーチストたちはみんな、自分がナンバーワンになりたくて熱くなってた。Chance the Rapperは、Apple Music専属だが、それでもBillboardの(ストリーミング部門の)トップテン入りしている。そんなことは初めてだ、と思うね”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Tim Cook曰く、Apple Watchの売れ行きは順調

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Apple Watchが当たりなのか外れなのかを知ることは難しい。会社は明確な売上台数を公表しない。しかしTim Cookは、ウェアラブルに関するIDCのレポートに応え、売行きは好調だと語った。

レポートによると、Appleはウェアラブル企業としてFitbit、Xiaomi、Garminに続く第4位にすぎない。前年と比べて出荷台数は大きく71%も減少している。

しかしTim Cookは、事実を明確にすべくいくつかの情報をReutersに伝えた。売上はホリデーショッピングの第一週に記録を更新した。これまた非常に特異な一点のデータだが、おそらくAppleにとって良い週だったことを意味するのだろう。

さらにAppleは、今期がApple Watchにとって過去最高の四半期になると言っている。Apple Watchはホリデーギフトに良さそうなので、他の時期よりもこの四半期の方がずっと売上が増えるのは当然ではある。

今や人々の興味は、既存のApple Watchユーザーがいずれ新機種に買い換えるのか、それとも自分の生活にApple Watchは必要ないと決断するのか、に向けられている。Apple Watchのエキサイティングな時期は終った。それでも、これからの何年かはじわじわと退屈な成長を続けるのだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

紛失モードのiOS 10デバイスは簡単なコピー&ペーストの犯行手口でアンロックできる

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なくしたり盗まれたiOSデバイスは、悪い人がこの、力づくでActivation Lockを無視する方法を知ったら、やばいことになる。特殊な器具や技術は要らない。そこらの悪ガキでも、できる。でも対策は簡単だ。しかしそれまでは、iPhoneなどをどこかに置き忘れないように、注意しよう。

ドイツのセキュリティ企業Vulnerability LabのファウンダーBenjamen Kunz-Mejriが、最新の手口を詳しく説明している。Slash SecureのHemanth Josephが見つけた初期のやつはiOS 10.1を犯し、10月にAppleに報告された。同社は10.1.1に講じた工夫で問題を直そうとしたが、また攻撃があったということは、直ってなかったということだ。

iOSデバイスのオーナーがFind my iPhone/iPadでLost Mode(紛失モード)を起動すると、デバイスはリモートでActivation Modeに置かれ、それをアンロックし正常復帰するためにはユーザーのApple IDが必要だ。しかしログインはインターネット接続を要するので、そのためにWi-Fiを使うこともある。すると犯人はそのWi-Fiネットワークのセレクト画面へ行って、“other network”(そのほかのネットワーク)をセレクトする。

やばいことが始まるのは、ここからだ。セレクトするときのネットワーク名やパスワード欄には文字数の制限がない!

Appleも馬鹿ではないから、その欄から任意のコードを実行できることはない。だからここでは、深刻なバッファオーバフロー攻撃はありえない。しかし二つの欄に大量の文字(最大10000まで)詰め込むと、デバイスは動作が遅くなり、最後にはフリーズする。そのデバイスにカバーをかけて、数秒眠らせる。そして開く。おやおや!ホーム画面だ!

そのやり方は10.1の場合だが、10.1.1では画面の回転やNight Shiftモードが必要だ。ホーム画面は一瞬出るだけだが、Kunz-MejriがSecurityWeekに語っているところによると、タイミング良くボタンを推せばずっと表示されるようになる。

この問題は、文字数制限という簡単な方法で直るが、Appleはそれを見落としたのか、それともアップデートのときに実装する時間がなかったのだろう。

本誌TechCrunchは今Appleに、詳細を問い合わせている。情報が得られ次第、この記事をアップデートしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

iCalカレンダーにスパムが大量発生、Appleは問題解決に向けて対応中とのこと

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先週頃から突然、iCalのカレンダー宛にブランド偽造品セールといった謎のイベント招待を受け取っていないだろうか。君だけではないよ

ブラック・フライデーの少し前、スパマーたちは新しいスパムを思いついたようだ。iCouldのメールアドレスに通常のEメールではなく、イベント招待のスパムを送りつける手法だ。iCouldはデフォルトでこれを処理し、カレンダーに追加しようとする。これはスパムフィルターをかいくぐり、ユーザーの画面に通知を表示してしまう。特に悪質なものではないが、やっかいなことには変わりない。

数日間の沈黙を経てAppleは問題を認識し、スパマーによりスパムが送られてしまったことについて謝罪した。現在対応している最中という。Appleからの声明は以下の通りだ。

ユーザーのカレンダーにイベント招待スパムが送られてしまっていることに謝罪いたします。現在、問題解決に向けて鋭意取り組んでいます。疑わしい送信者とイベント招待のスパムを特定、ブロックいたします。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

MacBook Proの新しいTouch BarでDoomを走らせた勇者現る

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「その上でDoomが走るのか?」というのは何か新しいデバイスが登場するたびに繰り返されてきた質問だ。もちろんそのデバイスはDoomをプレイするために開発されたわけではない。不適切極まりない試みだ。しかし必ず「イェス!」と報告する人間が現れるのが通例だ。もっともこの答えは正確に言えば「イェス。しかしそもそもやらない方がいい」だろう。

その最新の例がこちらになる。もちろんこの一人称視点ゲームの古典は 2560 x 1600ないし2880 x 1800の高精細度ディスプレイでプレイするのが当たり前だ。しかし手近に新しいRetinaディスプレイがあるなら使ってみたくなるというもの。Touch Barは2170 x 60という極端に横長のサイズだが、Retinaであるのは間違いない。

Facebookのエンジニアの一人、Adam Bellはこの課題に挑戦した。結果は予想通りおそろしく見にくい表示となったものの、「Doomが走る」ことを実証した。Bellはまたツイートにもあるように、Touch BarをゲームのHUDに使ってみた。こちらの方が(相変わらず実用性はないが)表示としてはやや見やすいようだ。

AppleはTouch Barのこうした非公認の利用法を歓迎しないだろうが、MacBook Proのキーボード上部のリボン状ディスプレイを奇妙な目的のために利用しようという勇者は今後も数多く出てきそうだ。高解像度の利用法からいうとこちらのNyan Catの方が少し増しかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

今年のAppleのホリデイ広告はインクルージョン(差別の壁を壊す)を強く訴える

毎年Appleは、ホリデイシーズンの広告を感謝祭に初お目見えする。そしてその広告だけは通常の製品広告とは違って、つねに、“新しい価値観”を訴える広告になっている。今年のAppleは、家族や友だちだけでなく、誰もが自分のまわりのすべての人に優しくしよう、と訴えたいようだ。

監督は2013年のホリデースポットで、エミー賞の最優秀広告賞を取った人。フランケンシュタインを主人公とする、みごとな短編だ。

フランケンシュタインは山の上の一軒家に住んでいる。暖炉のある快適そうな家で、最初の短いショットでは彼はコーヒーか紅茶を飲む。自分のiPhoneを使って、オルゴールを録音する(ぼくもオルゴールは好きだ)。

でも、なにか物足らない。なにか、いまいち、がんばる必要がありそうだ。めったに外出しない彼は、意を決して帽子にたまった埃をはらう。もう何日も、かぶってない帽子だ。

外に出て、やっと彼の顔が映る。それまで視聴者には、彼が室内で鼻歌を歌ってる老人であることしか分からない。しかし実は彼は、片足を引きずりながら歩くモンスターだった。

彼は村の広場へ行き、怖がっている群衆の前で歌う。彼は自分に自信がなく、ためらい、そして途中でギブアップしようとする。しかし一人の少女が彼に手を伸ばして、耳につけたライトを直してあげると、群衆は彼と一緒に歌い始める。

これだけでは分かりにくいか、と思ったAppleは、最後に“Open your heart to everyone”(誰にでも心を開きましょう)というテキストを表示する。ホリデイシーズンは家族や友だちと時を過ごす良い機会だが、同社は、さらにその外を見よう、と言う。

大統領選挙で生じた分裂も、この広告の制作動機の一つだっただろう。みんなが、同じ不安と、同じスマートフォンと、そして同じためらいを共有している。だから、お互いに、優しくなろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AppleがWi-Fiルーターから撤退か

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Appleは1999年以来、折りに触れ新しいWi-Fiルータをリリースし続けてきた。AirPort ExpressとAirPort Extreme(日本の国内では商標の都合上AirPortではなくAirMacという名前で売られている)にはアップデートが必要なのだが、どうやらそれを待っても仕方がないようだ。ブルームバーグからの新しいレポートによれば、同社はワイヤレスルーターに取り組んでいたチームを解散したということだ。エンジニアたちは既に、他のプロジェクトに取り組んでいる。

おそらくAirPortの製品ラインは、それほど多くの収益を挙げていない。そしてAppleはより人気の高いプロダクトに注力していくように見える。同社は似たようなことを他のプロダクトにも行ってきた、外部ディスプレイに関してはサードパーティーメーカーに頼っている。

しかし、Wi-Fiルーターに関しては、Appleが新しいものに挑戦しないことが少々悲しい。特に最初のAirPort Expressは私のお気に入りの1つだ。それはコンセントに直接差し込む小さなデバイスだった。そこには3つのポートがあって、それぞれ、インターネット接続のためのイーサネットポート、ハードドライブやプリンターのためのUSBポート、そしてスピーカーに接続するためのヘッドフォンジャックだった。

そして、iTunesの中の曲を再生し、他の部屋にあるスピーカーに対してストリーミングを行うことができたのだ。そのときのコンピューターはBluetoothを使っていなかった — 2004年のBluetoothは音楽ストリーミングにおいては、とても満足できる代物ではなかったのだ。コンピューターはロスレスオーディオファイルをストリーミングし、そしてAirPort Expressは小さなデジタル/アナログコンバーターを内蔵していた。

当時、Appleはこの技術をAirTunesと呼んでいた。そして、それは現在Apple TV、Mac、そしてiOSのデバイスでポピュラーに使われている、ビデオとオーディオためのストリーミングプロトコルである、AirPlayへの道を開いたのだ。

Appleはまた、Time Capsuleでは、Wi-Fiルーターにハードドライブを搭載した。こうすれば、Time Machineがデータをバックアップしてくれたのだが、このときハードドライブをラップトップに接続する必要はなかったのだ。統合があまりにもシームレスだったので、バックアップのことについて忘れてしまう程だった。もちろんこれは、iCloudやDropboxがまだ始まったばかりの頃の話だ。

いまやEeroGoogle Wifiを発表したGoogleといった会社たちが、再び無線ルーターを面白くしようとしているが、Appleには2つの可能性があった。新しいAirPortデバイスに投資するのか、それともマーケットから撤退するのか。どうやらAppleは後者を選んだようだ。

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(翻訳:Sako)

Appleがついにやっと、iPhone 6 Plusの‘タッチ病’を安い料金で治します

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多くのiPhone 6 Plusが、“Touch Disease”(タッチ病)と呼ばれる苦難を経験しているが、Appleはその問題を、一般的で広範囲であるとは認めなかった…今の今まで。今日(米国時間11/17)Appleは、謝罪らしき言葉とともに、画面のチラつきやタッチスクリーンに問題のあるiPhone 6 Plusは低料金で修理する、と発表した。

Appleの細心の注意書きによるとこの問題は主に、“硬い面に数回落として、その後さらにストレスを与えた”場合に現れる、としているが、しかしiFixitは、あの忌まわしい曲がり癖のせいだ、と示唆している。いずれにしても、何らかの力が加えられたからであり、そのために重要な部位であるタッチスクリーンの信頼性が、損なわれたのだ。しかもその原因の一部がユーザーの行為にあることは、否定できない。

タッチ病は、今回の修理で、149ドルで治してもらえる。ただし前に修理して、最大で300ドルも払った人には、Appleが差額を返済する。

この特別修理企画はiPhone 6 Plusだけが対象で、問題は6にも起きたという過去の説は、Appleを信ずるならそれは6 Plusだったはず、ということだろう。

今回は、Appleが腰を上げるまでが長すぎた。6 Plusが出てから2年以上経っているが、Appleはタッチ病の問題に対応しなかった。でもそれは、わりとよくある問題になっていた。Appleは再発防止のために、iPhoneの次世代機では筐体の強化を行ったが、そのことも公には認めていない。

それは、ついに訴訟まで起こされるほどに長かった、と言える。訴状は、Appleは問題があることを知っていながら被害者のユーザーに適切なサポートを提供しなかった、と言っている。今回の修理企画が訴訟にどんな影響を与えるのか、訴訟を仕切っている法律事務所に問い合わせているので、何か分かればこの記事をアップデートしよう。

しかし、やらないより遅い方がましであり、前の修理代の差額を払うのは、Appleにしては気前が良い。あなたのiPhone 6 Plusが問題を抱えているなら、ぜひ近くのAppleストアや公認代理店を訪ねてみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Appleが桃尻絵文字を復活!

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誰も桃尻絵文字に手を出すことはできない。Appleでさえも。数週間前AppeはiOS 10.2ベータ版を公開し、数十種類の絵文字が追加あるいはデザイン変更された。世界は絵文字を必要としている。その通り。しかしAppleは、うっかり桃の絵文字もデザイン変更してしまい、その結果少々リアルになりすぎてしまった ― もはやお尻のようには見えない。だが落ちつけ!騒ぐ必要はない。Appleは新しいベータ版でお尻に見える桃の絵文字を復活させた。

上の画像にあるように、新しい桃の絵文字は〈いっそう〉お尻っぽくなった。Appleは古いデザインに戻しただけではなかった。絵文字デザイナーを呼び出し、桃の絵文字を作り直すよう依頼したのだ。

絵文字は思いがけず、独自のルールと共に万国共通のビジュアル言語となった。今や誰もがいつでも絵文字を使って、メッセージに感情や個性を付け加えている。そして時には、1つの桃が単なる桃以上の意味をもつこともある。TechCrunchのDevin Coldeweyが桃絵文字に捧げた賛歌に、桃尻を残すことの重要性が切実に書かれている。

AppleはiOS 10.2ベータ3を昨日(米国時間11/15)公開したが、まだデベロッパーと公開ベータテスト参加者しか利用できない。iOS 10.2の正式バージョンが数週間後に出てくれば、様々な絵文字を見られるだろう。

私のお気に入りは、新たに追加された様々な職業だ。教師、宇宙飛行士、溶接工、プログラマー、オフィスワーカー、農業従事者、科学者、シェフ、学生、機械工、医療従事者等々が、男女それぞれ用意されている。

ちなみに、Unicodeコンソーシアムも、新しいジェスチャー絵文字を次々と追加している。指を交差させて幸運を祈る絵文字や手のひらで顔を覆う絵文字もある。なお、宇宙飛行士の絵文字を送り合うためには、相手もiPhoneをアップデートする必要がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleのApp Storeで大掃除が開始されていた

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今年始めAppleはiOS App Storeに大掃除を行うことを約束した。App Storeには大昔に登録されたまま放置されているアプリが無数に存在する。こうしたアプリの多くは現在のガイドラインには準拠していないもの、当初のデザインの通りに作動しないものも多い。アプリ統計分析会社のSensor Towerによれば、こうしたアプリを排除するApp Storeの大掃除がいよいよ開始されたという。同社は今年の10月だけでアプリ削除件数が増加して238%に達したことを発見した。削除されたアプリの大部分はモバイル・ゲームだった。

Appleは当初、時代遅れになったアプリを保存する期限は2016年9月7日までだとデベロッパーに告げていた。しかし期限が来てもAppleはすぐには大規模な削除をj始めなかった。

事態が動き始めたのは10月に入ってからで、Sensor Towerは「4万7300のアプリがApp Storeから削除された」としている。

Appleは普段もアプリの削除を行っているが、その件数は多くなかった。今年1月から9月までの月あたり平均削除件数は1万4000件で、10月はその3.4倍となる(下のグラフ参照)。

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この数字によれば、Appleは当初の約束を守って本気でApp Storeのゴミ掃除に乗り出したようだ。

削除されたアプリではゲームが最大のカテゴリーだったと述べたが、これはApp Storeでゲームがもっとも登録アプリ数もトラフィックも多いことを考えれば当然だろう。Sensor Towerのレポートによれば、削除された4万7300のうち、約28%がゲームだった。エンタテインメント、本、ライフスタイルの各分野がこれに続いた。

非ゲーム分野での削除件数ははるかに少ない。エンタテインメントと本はほぼ同率でそれぞれ8.99%、8.96%だった。ライフスタイルは8%、教育は7%とさらに少ない。

削除はこれで終わったわけではなく、今後も引き続き行われる見込みだ。最近行われたApp Storeの放置アプリに関する調査では登録アプリの半分近くが2015年5月以來アップデートされていない。25.6%のアプrは2013年11月以來アップデートされていない。

ただしわれわれとしてはAppleが何をもって「放置」とみなすかという定義を知りたいところだ。この秋Appleはデベロッパー向けメッセージで削除される対象として「現在の審査ガイドラインに適合しない、あるいは意図した作動をしない」アプリに加えて「長期間アップデートされていない」アプリを挙げている(強調は筆者)。

この定義はわざとあいまいにしてあるようだ。Appleは個別のアプリについて判断する余地を残しておきたのだろう。最終アップデートの期限を明確にしてしまうとルールが硬直しがちだ。

この大規模な削除の間にもApp Store自身は拡大を続けていた。Sensor Towerによれば2020年までに現在の2倍以上の規模となり、500万のアプリが登録されているだろうという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Tim CookがAppleのスタッフを鼓舞: Trumpの選挙勝利を受けて‘われわれはみんなで前進するのみ’と

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Tim Cookは、Donald Trumpの歴史的で物議をかもしたアメリカ大統領選の勝利のあと、Appleのスタッフに、どれだけ政治的な分裂や緊張があっても、会社は“みんなの力で前進する”、と檄を飛ばした。

選挙戦のときTrumpは、Appleは製品を中国など世界のほかの場所ではなくアメリカで作るべし、と示唆した。これが実際に大統領としての産業政策の一部になるのか、それはまだ分からないが、彼が1月に実際にホワイトハウス入りすることは、Appleの連中にとって気になることだろう。そのような不確定性に対してCookは社員らに宛てた全社的メモで、–BuzzFeedの記事によれば–“AppleのNorth Star店では昨日から何一つ変わっていないことを見て自信を持て”、と述べた。

“われわれの製品はあらゆるところの人びとを結びつけ、顧客にはすばらしいことのできる、そして生活と世界全体を良くしていくツールを提供している”、AppleのCEOはそう付言した。

しかし選挙結果に動揺したのは、Appleなど特定のアメリカ企業だけではない。選挙戦自体がアメリカ国民のあいだに分裂と緊張を作り出し、その中にはAppleのスタッフもいる。アメリカ国内でそれは、直接雇用だけでも76000名にもなる

“個人としてどの候補を支持していたとしても、前進するための唯一の方法は、みんなで前進することだ”、とCookのメモは言っている。

“私たちの会社はすべての人に対して開かれており、アメリカと世界中における、私たちのチームの多様性を肯定している。外見や出自や好みや信条が、互いにどれだけ違っていても、その肯定が崩れることはない”。

以下が、Cookの書簡の全文だ。ご覧のように、Trumpの挙名と、Appleに関する彼のコメントはどこにもない:

〔訳注: 以下英文ママ〕

Team,

I’ve heard from many of you today about the presidential election. In a political contest where the candidates were so different and each received a similar number of popular votes, it’s inevitable that the aftermath leaves many of you with strong feelings.

We have a very diverse team of employees, including supporters of each of the candidates. Regardless of which candidate each of us supported as individuals, the only way to move forward is to move forward together. I recall something Dr. Martin Luther King, Jr. said 50 years ago: “If you can’t fly, then run. If you can’t run, then walk. If you can’t walk, then crawl, but whatever you do you have to keep moving forward.” This advice is timeless, and a reminder that we only do great work and improve the world by moving forward.

While there is discussion today about uncertainties ahead, you can be confident that Apple’s North Star hasn’t changed. Our products connect people everywhere, and they provide the tools for our customers to do great things to improve their lives and the world at large. Our company is open to all, and we celebrate the diversity of our team here in the United States and around the world — regardless of what they look like, where they come from, how they worship or who they love.
I’ve always looked at Apple as one big family and I encourage you to reach out to your co-workers if they are feeling anxious.

Let’s move forward — together!

Best,

Tim

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Appleサイトで整備済みiPhoneが買えるようになった

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iPhoneを少しでも安く買いたいがAppleの正式サポートは受けたいと考えている人に朗報だ。Appleは公式オンラインストアで整備済みiPhoneの販売を開始した。これまで整備済み製品はiPad、Mac、Apple TVだけだった。

Apple公式ということから予想される通り、価格は世間の中古品ほど安くはない。定価から80~110ドル引きだ。また、これも驚くことではないが最新や最高の機種は在庫にない ― SEもiPhone 7も。

現在の品揃えはiPhone 6sと6s Plusだけで、価格は16GB 6sの449ドルから64GB 6s Plusの589ドルまで、いずれも通常小売価格の15%引きだ。商品にはAppleの1年間保証の他、おそらく、ちょっとした安心感も付いてくる。

via MacRumors

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

W1チップ搭載のPowerbeats3はiPhoneユーザーであれば買い

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Powerbeats3は、一見すると前機種とそれほど変わらないように映る。主にフィット感を向上させるため、細かな変更があちらこちらに加えられているくらいだ。しかし、AppleによるBeats買収の結果生まれたユーザーが喜ぶ新機能は、製品内部に秘められている。

9月のiPhone発表イベントでは、Beatsが来場者の注目を一手に集めることはなかったが、ステージ上で発表自体は行っていた。また、製品が展示されている会場でも、予想通りBeatsの新製品はAppleのイヤホンよりも目立たない場所に置いてあった。それでも新しいBeatsのワイヤレスイヤホンには、AirPodsの最大の売りであるW1チップが搭載されている。

img_2593アップルが自社開発したW1チップによって、6〜12時間は電池が持つとされているほか、Bluetoothイヤホンの最大の問題である接続プロセスが、少なくともAppleユーザーには不要になった。AppleはBeatsのブランディングなどについては関与していないものの、W1チップの搭載は、AppleがBeatsを囲いこむ上で地味だが間違いのない動きだと言える。

Androidユーザーはこれまで通りPowerbeats3の接続にイライラすることになるが、iPhoneユーザーであれば、ほぼ一瞬で接続が完了する。まず、箱からイヤホンを取り出して電源ボタンを押すと、大きな白いポップアップがiPhone上に表示され、接続するかどうか尋ねられる。そして「接続(Connect)」のボタンを押すと、一瞬でイヤホンがiPhoneに接続される。初期設定はこれでほぼ終わりだ。img_2591

Powerbeats3が問題なく接続されると、小さなヘッドホンアイコンがスクリーンのトップ(バッテリーと位置情報アイコンの間)に現れる。Bluetoothの電池アイコンは同じ場所には表示されないが、スクリーンを下から上へスワイプすれば、接続されている全てのAppleデバイスと、それぞれの電池残量が表示されるようになっている。さらにデバイスを一旦解除して再接続すると、電池残量を数字でも確認できる。前述の通り、Androidユーザーにとっては何も変わらないが、接続プロセスがなくなることで、iPhoneユーザーに対するPowerbeats3の魅力はかなり高まるだろう。

音質もBluetoothイヤホンにしては上出来で、ジムへ行くときや通勤中に音楽を聞くにはこれで十分だ。もっと大きくてしっかりしたイヤホン・ヘッドホンが欲しいという人には、200ドルの価格帯であれば他にもたくさんの選択肢がある。しかしPowerbeats3は、移動中に大きなイヤホンやヘッドホンを持ち歩きたくないというときにはぴったりだ。

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耳にかけるフックも安定している。眼鏡のつるが大きくなったような見た目のフックは、しっかりと耳にとまり、ワークアウト中もズレることはない。他の製品に見られるような羽型のものと比べて、扱いやすくストレスのかからない作りのフックで、イヤホンの重心が耳周りに集中していることへの素晴らしい対策だと言える。

フィット感については、恐らくイヤーピースが比較的堅いからか、イヤホンを上手く耳にはめるのに時間がかかった。その後問題なくフィットはしたものの、パッシブノイズキャンセリングの効果を感じられるほど、しっかりとはまるポイントをみつけることはできなかった。また、ケーブルが通されたプラスチックの玉を使えば、首の後ろのケーブルの長さを調節でき、これはJaybirdが採用している方法よりもずっと簡単だ。

公表値の12時間までは電池がもたなかったものの、充電無しでほぼ2日間、普通に音楽を聞くことができた。さらに、電池が切れてしまったとしても、Powerbeats3は高速充電に対応しており、5分間の充電で最大1時間の再生が可能と言われている。もしも心配な人は、MophieのPower Capsuleケースを持っておけば、まず大丈夫だろう。

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コントロールパネルは簡素化されており、ボタンの反応も良好だ。内蔵マイクには改善の余地があるものの、電話を頻繁にかける人であれば、そもそも他のオプションを検討した方が良いだろう。そうはいっても風の強いところを歩いていない限り、ちょっとした会話であれば問題なくこなせる。

価格面については、199ドルも出せば他にもたくさんのオプションがある。例えば新しいJaybird X3であれば、Powerbeats3より50ドルも安い。しかしPowerbeats3には前機種からの改善点が盛り込まれており、さらにはW1チップがiPhoneユーザーをひきつけるだろう。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Appleよ私の絵文字を返してくれ

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Appleよ、なんてことをしてくれたんだ!?

お前は何百万人もの人びとが日々使っているビジュアル語彙を取り上げて、それを変えてしまった。アイコンの表す象徴的なイメージを破壊して、なんの欠点もなかったものを不必要に調整した。何故だ?なぜこんなことをするのだ?私は桃尻の絵文字が使いたいんだ。漫画の月も、キャンディーのハートも、私の絵文字を返してくれ。しかし、お前は決してそれを返しはしないだろう。

実際私は、最初の頃はAppleの絵文字のファンではなかったということを告白しなければならない。私にとって、そいつらは私に騒々しいクリップアートを、グラデーションと似非の深みと共に叫んでくるものだった。私はGoogleのグミキャンディーのような質感、マイクロソフトの太線、サムスンの強いキャラクター化が好きだった。

絵文字しかし、実際には、大部分の人びとはAppleの絵文字を利用した、なぜならそれらはゲームに早くから使われていたし、iPhoneは最も強力な一大ブランドだったからだ。私の友人たちのほとんどは、iPhoneを持っているが、私はAndroidを使っている。なので、相手がどんなものを見るのか想像する代わりに絵文字セットを切り替えたのだ。絵文字を誤った解釈されたときの脅威は、それはそれは怖ろしいものだ!

というわけで、決してスタイルを好きではなかったが、私はそれを利用してきた。皆がそうするように。限定された韻律で書くときや、モノクロで撮影をするときのように、制限はそれ自身が表現のプロセスを興味深いものにしてくれる。それは私の中で育ち、そして数え切れない他者の中でも育っていることを知り、私たちは共有されたビジュアル語彙を皆で作り上げたのだ。

そして、最近はあまりにも頻繁にそれらを使ってきたために、まるで通常の単語のようにそれらを知るようになったのだ。皆それぞれ独自の、言外の意味、ニュアンス、当てこすりなどを作り出していた – あるものは偶然に、そして他のあるものは茶目っ気たっぷりに意図的なものとして。

絵文字は私にとって、モバイルネイティブ言語という意味で興味深いものだった ‐ 意図的に視覚化され、区別しやすく、ひと目で認識できる ‐ そのデザイナーの意図を包含しそして同時に崩すような存在だ。ときどき素っ気なく見える、絵文字言語は、実のところコンテキストとそれを生み出した人間のメタデータの塊であり、深いビジュアルコミュニケーション、豊かな表現力を備えたようなものなのだ。

そしてその全ての基盤がイメージそのもので与えられている。この信じられないほど広く行き渡ったコミュニケーション形式の基礎を再設計することは、破壊的な文化的修正主義の行為だ。

OK、まあ、ちょっと大袈裟に言い過ぎた。でもなにしろ人びとがチャットで使っていた沢山のアイコンたちだったんだ、デザインを変えて大規模なコンテキストと歴史を台無しにしたんだ、そして得るものと行ったらほとんどないと来てる。Appleが絵文字に対して施した変更は(とりあえずここでは、Unicodeの取り込みや随分対応が遅れたジェンダーや肌の色のバリエーションについて話したいわけではない)良くて的外れで、多くは破壊的な代物だ。

おお、古(いにしえ)のAppleの絵文字 — 32×32以上の大きさで表示されることを全く意図していなかった — が、iOS 10.2では素敵に書き直された! Good job!

例えば、果物のシェーディングを変えた理論的根拠は何だろう?カレーの量を調整した件はどうだ?ワイングラスの視点を変えたのは?あるアイテムは光沢を得ているのに、他のものがそれをそれを失っているのは何故だ?なぜブリトーを反転させたのか?なぜ桃が検閲にかかったのか?なぜ魚肉団子を暗くしたのか?

こういったすべてのものには何の理由もないのだ。まるでAppleがそのデザイナーたちに「全部の絵文字を眺めてちょっとずつ変えて。やり方は任せる」と命じたようだ。

目的のないデザインは、本当はデザインではない。交換したものが、オリジナルより優れていないなら、どうしてそれを置き換える必要があっただろうか?そして、もし彼らが何がオリジナルを価値あるものにしていたのかを理解していないのならば ‐ 使われていたイメージそのものの馴染み深さと共有された象徴性ということだが ‐ それは彼らが文化資産の守り手として、まるで力不足だということにならないのか?

Appleはもちろん、これらの変更をもとに戻したりはしない。私はこの文章が基本的に「雲に向かって吠えるブロガー」の振舞だと知っている。しかし、私は本当にがっかりしているのだ。なぜなら私は絵文字利用現象の勃興を純粋に楽しんでいたので、これは正しい判断のできないユーザーに優しくない(最近のAppleがやらかすことの多い)動きに思えるのだ。

もし相手のデバイスでどのように絵文字が見えるのかをコントロールできるようなオープンメッセージングフレームワークがあれば素晴らしいと思うが、私には待っていられない。しかし、おそらくこの新しい絵文字は、また別のビジュアル語彙を作り上げるための、無地の石版を提供することになるのだろう。そうせざるを得まい ‐ 私たちに選択肢はないのだから。

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(翻訳:Sako)

さらば、F♯のMacの起動音

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Macbook Proの新モデルでポートが減ったこと、キーボードからいくつかのキーが消えたこと、MagSafeで充電できなくなったこと等々についてはさまざまな意見が出ている。しかし情報の洪水の中で忘れられがちがなのが、Macのもうひとつの機能がそっと廃止されたことだ。

この機能はAppleのエコシステムの中でもいちばん目立つものの一つだった。新MacBook Proでは特徴的な起動音が聞かれなくなった。ユーザーがMacを立ち上げときに鳴るF♯のチャイムは1998年から用いられていたものだが、最新モデルがインスタント・ブートを採用したのを機に廃止された。

この変更はまずAppleのFAQページで発見された。新しいモデルがNVRAMを採用して起動が高速化したことによる(残念な)副作用の一つがチャイムの消失だという。

この起動音はMacintoshの最初期の時点から用いられ愛されてきたが、何度か音を換えつつ、90年代後期に現在の音に落ち着いた。Appleは起動音を採用してしばらく経ってから申請した特許の説明にこう書いている。「[このチャイム]はメジャー・コードのGフラット/Fシャープ音よりわずかに低い(約30cent)サウンド・マークよりなる」。

しかしチャイムで特許を取ろうとするなどエルビス・コステロのジョークではないが「建物を見て興奮して大騒ぎするようなもの」ではあるまいか。

〔日本版〕 音楽でcentという単位は12平均律における半音の100分の1だという。30centは半音の約3分の1。なお音楽におけるシャープ♯記号は番号を表す#記号とは別もの。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MicrosoftはSurfaceを買ってくれたユーザーのMacBookを650ドルで下取りする(アメリカのみ、11月10日まで)

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Surface Bookのニューモデルは今週、どさくさまぎれで影が薄くなってしまった。しかしそれもしょうがない。ニューヨークで行われたMicrosoft自身のイベントでは、Surface StudioとWindows 10 Creators Updateと3Dコンテンツの制作という派手な話題に、すべてをさらわれてしまった。それにもちろん、Appleのイベントが追い打ちをかけた。

しかしMicrosoftは、簡単にあきらめる方ではない。今度は、購入時の下取り制度で、MacBook Proの行く手を阻もうとしている。MacBookのユーザーに、Surfaceのペン入力やタッチスクリーンの価値を認めてもらいたいのだ。そこで、Surface ProやSurface Bookの購入と同時にAppleのラップトップを下取りに出す人には、650ドルを進呈する。

これも一種の宣伝企画だが、これまでAppleの一人舞台だったクリエイティブの分野に意欲を示し始めたMicrosoftは、いわば下取りという、ちょっとどぎついギャグで、Appleのラップトップにない、Surfaceのクリエイター指向のアドバンテージを訴求したいのだ。

Microsoftによると、“Surface Pro 4やSurface Bookのユーザーの97%が、タッチ入力を日常的に使っている”、という。Appleが一貫して、コンピューターにはタッチを避けていること、それをせずにTouch Barという、ディスプレイとキーボードのあいだに鎮座する独特の入力方式を新しいMacBook Proでは採用したことに、Microsoftはネガティブのラベルを貼り、あくまでもSurfaceをポジティブとして目立たせたい。

この下取りキャンペーンは11月10日まで、Microsoftのアメリカのストアおよびネット上で展開される。

〔参考: 今のお値段。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))