このようなセンサーは、廃炉になった原発の深くて長いトンネルの中とか、山奥の廃鉱などに設置すると、電源供給の苦労が要らない。そしてそこに何かが起きたら、直ちにそれを表すデータが送信される。それまでの電力消費量は、ほとんどゼロだ。そこでDARPAはこれを、Near Zero Power RF and Sensor Operation(所要電力がゼロに近いRFおよびセンサーの運用)と呼んでいる。
アイルランド出身のWiaは、そのクラウドサービスにより、センサーを装備したハードウェアデバイスを、完全なIoTデバイスとして運用できるようにしてくれる。同社はこのほど、Suir Valley Venturesがリードするシードラウンドにより、75万ユーロを調達した。このラウンドには、Enterprise Irelandも参加した。
このため、同社はこの5月に、SAP Leonardoと呼ばれる新しいプラットフォームを発表した。SAPのInternet of Things担当SVP(これが出来たばかりのポジションであることは確実だ)であるNils Herzberg氏によれば、Leonardoは、大量のIoTデータを収集し処理を行い、そして活用することを助けるクラウドサービスである。
Hale Orbは目標額を達成したことを受け、日本への配送予約も受け付けることになった。6月30日までプレオーダー受付を予定しており、プレオーダー価格はプラスチック製のLatteが139ドル、木製のDark Woodが199ドル(いずれも送料別)となっている。プロダクトは2017年12月、北米から出荷開始を予定している。
美しいコントローラーでテレビ上の画像を操れる「Hale Orb」
Hale Orbは、リモコンとなる「Orb」、テレビに接続するHDMIスティック、そしてアカウント管理やメディアを保存するクラウドサービスから構成される。HDMIスティックをテレビに差し込み、Wi-Fi接続を設定すれば、アップロードされた写真や動画をテレビで見ることができるようになる。
Hale Orbでは、家族がそれぞれのSNSに写真を投稿したり、メールに写真を添付することで、家族専用のプライベートアルバムをクラウド上に作成できる。アルバムの共有に特別なアプリは不要で、Google、Dropbox、Facebook、Instagram、LINEなどに保存した写真や動画を同期することが可能だ。今後、写真とビデオのアップロードをより簡単にするスマホアプリの提供も予定されているそうだ。
Hale Orbを提供するのは、サンフランシスコを拠点とするDouZen。ソニーで「VAIO」や「CLIE」の商品企画を担当した後、「Misfit Shine」などのシリコンバレーのプロジェクトにも関わった日本人、三浦謙太郎氏が創業した企業だ。三浦氏は学生時代も含め、20年以上ベイエリアにいて土地勘があり、共同創業者で技術担当のJulian Orbanes氏(MITメディア・ラボでUIを研究していた)も米国在住だったことから、米国での創業を決めたという。
Hale Orb開発のきっかけについて尋ねると、三浦氏は「2014年の中頃から『スマホの画面に縛られない新しい体験』をデモ的に作ろうと考え始めていた。ちょうどその頃、TVにDouZenで開発した高速UIを表示できるコンピュータスティックの価格がこなれてきたこともあり、さまざまなコンテンツの可能性を考えたが、ファミリー向けのものがいいと感じた」と答えてくれた。
Hale Orbの球状の独特の形は、どのように決まったのか。三浦氏は「もともと『ボワーっと光って通知する物体』というのと、『回転型のインターフェイスで、ものすごく簡単に高速にナビゲートできる』というのが漠然とあった」という。「加えて『家庭用なので温かみが欲しい』『あまりガジェットや工業製品感を出したくない』『とはいえ、あまりDIYのクラフト製品っぽくするとプロダクトとしての魅力がない』といったさまざまな議論の中で、『やはり球がシンプルで美しい』という思いが出てきた。すぐに知り合いのエンジニアの方にお願いをして、3Dプリントで試作品を作ったら、最初からその大きさが手のひらに収まって、ちょうど良かったのです。周りに触ってもらっても評判がよく、その後デザインの微調整はありましたが、外寸はほぼ当初のままです。我々はもともとはUI屋なので、当初から『回して横方向で気持ちよくスクロール』といったユーザーインターフェイス上のコンセプトがありました。それと円・もしくは球がマッチしたということですね」(三浦氏)
そしてユーザーは、Fender製のさまざまなアンプの音を再現したプリセットから好みのものを選ぶことができる。オンラインポータルには標準装備されているもの以外のプリセットも準備されているので、ユーザーは全てを携帯電話上で行わなくても済むが、モバイルアプリがあってこそ、このアンプの真価が発揮される。中にはRed Hot Chili PeppersやAnthraxといった有名どころから、Death Cab For CutieやBest Coastなどのインディー系を含め、多様なジャンルのアーティストの音色を再現したものも含まれている。
The Janitorと呼ばれるハッカーが作った、バージョンが複数あるプログラムBrickerBotは、安全でないIoTデバイスを見つけて、それを動作不能にする。セキュリティ研究家のPascal Geenensがそのワームを数週間追跡し、感染したWebカメラなどのIoTデバイスを破壊する様子を目撃した。
今日(米国時間4/20)、MicrosoftはIoT Centralをオープンした。これは企業向けにInternet of Things〔モノのインターネット〕を実現するクラウド・ベースの新しいサービスだ。企業はIoTに関する専門的知識を持った人材やハードウェアを社内に準備することなしに、IoTを組み込んだシステムを構築、運用することができる。基本的にIoT-as-a-Serviceといってよいだろう。
今回発表されたもっとも重要なサービスはIoT CentralとAzure Time Series Insightsの一連のツールだ。MicrosoftのIoT事業のディレクター、 Sam Georgeは私のインタビューに答えて、「この新サービスの趣旨は多数の新しい機能を提供することによって既存のAzure IoT Suiteを大幅に強化することだ」と述べた。多くの企業にとって IoTの組み込みは同業ライバルとの差別化を図る上で有力な手法だ。しかしそのためには大量の専門的能力を必要とする。Georgeによれば「IoTは有力な差別化の手段だが、同時に、多くのビジネス分野でIoTを実現するために特別な能力を必要とすることも判明した」とGeorgeは言う。
時系列データを解析するAzure Time Series Insightsは現在プレビュー版で提供される。このサービスは簡単にいえばMicrosoftが提供する新しいデータベースだ。Microsoftはこのテクノロジーをずっと以前からAzureへアクセス・ログを記録するのに用いていた(つまりこのシステムは毎日数十億のイベントを処理してきた)。さまざまな例外はあるものの、IoTデータは基本的に時系列で得られる場合が多い。Time Series Insightsは分析、視覚化、対話性等がすべて時系列データの処理に最適化されており、何らかの異常を発見する能力も優れているという。既存のソフトウェアに接続するためのAPIもデベロッパーに対して提供される。