90年代のノスタルジーを感じさせる、コラージュアプリPasted

本日(米国時間12日)iOSでベータ版が公開されたアプリPastedは、のんびりとした時代へと引き戻してくれる。あの頃コラージュを作るにはハサミに手を伸ばしていたものだ。それは過剰に複雑化した写真アプリの世界にうんざりしたX世代たちへのアピールだったり、郷愁を誘うインスピレーションを探そうとするものだ。シンプルさがこのアプリの特徴だ、そして素晴らしいのは、起動時に永遠のインディーズロックの寵児、The Shinsとの関わりが示されることだ。

これは、オレゴン州ポートランド郊外を拠点とするクリエイティブファームSpruced LLCによる初のアプリである。そして本当に、その太平洋北西部の都市の空気をまとった、Instagramの雰囲気を感じさせる。90年代の夢がPastedの上で生きている。そしてこのアプリは、色々なものを寄せ集めて作り上げるのに本当に向いている。

共同創業者たちであるZeke HowardとBen Fogartyによれば、彼らのチームが最初のアプリのためのインスピレーションを探していたときに、ShinsのリードボーカルのJames Mercerがシンプルなコラージュツールのアイデアを持ち込んで来たのだという。

「私はハワイで家族と休暇を過ごしていました、カイルアにBuzzという小さなレストランがあるのですが…」とTechCrunchに語るのはSprucedの50%パートナーであるMercerである。「おそらくそれは50年代から続いている店なのでしょう。いつからともなく、オーナーの全ての常連たちの写真を切り抜いて、1つの古いスタイルのコラージュを作っていたのです」。

そしてそれがアプリのアイデアとなった。本当だ。アプリではカメラロールから好きな写真を1度に好きなだけ何枚でも選ぶことから始まる。そしてアプリが写真をコラージュスタイルに切り抜いてくれる。オープンソースの顔認識技術を使って人間を識別し、その周りを三角形っぽい波立つ形に切り取る。それに失敗した場合は、注目する点を探そうと努力する。

その後アプリはそれらの写真を空白のキャンバス上にばら撒く。そこでページ内で写真を動かしたり、左右にスワイプすることで、アプリにビルトインされたビンテージ、白黒、セピア、Ben-Dayドットなどの9つのフィルターで加工することができる。一方、上下にスワイプすることで、キャンバスの色を8色から選ぶことができる。

操作のシンプルさ。それこそが本当にこのアプリの強みだ。「私は違いはジェスチャーベースのインターフェイスにあると思います」とHoward。「世間の殆どのものはメニューベースで、チュートリアルが用意されていますが、私たちは可能な限りアプリをシンプルに保ちます」。作品を更にカスタマイズするための沢山のステッカーや「Paste Pack」が用意されている。

様々なシェイプや花、そしてサングラスなどを追加して、Lisa Frankの作品のような雰囲気にすることができる。アプリのためのコンテンツパックを売ることによって、収益化も図られている。

アプリには独自のソーシャル機能は組み込まれていない。その代わりに、このアプリは、Instagramのような他のソーシャル・ネットワーク上で、必要なハッシュタグと一緒に共有するためのアートを作り上げるようにデザインされている。「現在の多くのコラージュアプリは、ユーザーに一度に多くのことを要求し過ぎです。私たちのアプリはもっと自然にそれを行います」とFogarty。「そのことで、作業がもっと有機的で自然なものに感じられるようになります」。

Pastedは間違いなくシンプルなもので、あなたがアートアプリの中で正確に何を狙っているかによって、アプリは最高なものにも最低なものにもなり得る。技術的もしくは芸術的知識が殆ど無くとも、理解して始めるのは簡単だ。しかし、この先予定されている全てのフィーチャーパックをもってしても、機能に飢えたユーザーたちの関心を長く保ち続けることは難しいかもしれない。

とは言うものの、この先同社は、シンプルさをどこまで保てるかを示す努力をアプリで重ねながら、アーティストたちの作品に広く光を当てていく活動をする予定だ。

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(翻訳:Sako)

Google Duoの音声通話が世界でスタート

先月、 GoogleはFaceTimeやWhatsappのライバル、Duoで音声のみの通話のサポートを開始することを発表した。Google Duoはこれまでビデオ・チャットのツールと位置づけられていた。音声通話は当初ブラジルで実験が開始されたが、日曜夜にGoogleはDuoでの音声通話が世界で利用可能になったとツイートした

Googleは無数のコミュニケーション手段を提供しているので紛らわしいが、Duoはビデオ会話アプリとして 2016年の5月にGoogle I/Oデベロッパー・カンファレンスで発表された。実際にサービスが開始されたのは昨年夏だ。

Google Duoの新しい音声のみ通話機能、世界公開!

いまひとつGoogleの意図が分からないのは、なぜGoogleはビデオ、音声通話を独立のアプリにしておくのかという点だ。メッセージ・アプリはAlloとして別アプリになっている。WhatsappやFacebook Messengerが独占しているメッセージ・アプリ市場で独自の地位を築きたいならすべてのリアルタイム・コミュニケーション機能(テキスト、音声、ビデオ)を一箇所にまとめた方が適切に思えるのだが。

もしFaceTimeに対抗しようとしいるのであれば多分無駄な努力だろう。FaceTimeの強みはAppleのすべての製品に共通するコミュニケーション・プラットフォームである点だ。MacでもiOSでも利用できる上にもともとOSにバンドルされている。つまり、iOS版のDuoと違ってiPhoneのユーザーはFaceTimeを使うのにApp Storeに行く必要がない。

残念ながらGoogleのメッセージ・サービスに関する戦略はこれまでも巧妙とはいえず、一貫性のないプロダクトを次々に公開してきたところは「数うちゃ当たる」的な印象があった。

現在、Googleにはレガシーのハングアウトがある。ハングアウトはアプリとしてはChat とMeet(エンタープライズ版のAlloとDuo)に分割された。 またGoogle Voiceをアップデートして単なるSMSをRCS〔リッチメディアコミュニケーション〕に拡張した。このアプリにはGmailとInboxというポピュラーなメール・アプリも付属する。このメッセージ機能はYouTubeに組み込まれている。

幸いGoogle TalkSpacesという失敗プロダクトはシャットダウンされたのでわかりにくさは多少軽減された。

しかしDuoもさほどユーザーを集めていない。App Annie調べではGoogle Playで総合225位、iOSのApp Storeでは641位という成績だ。Sensor Towerのデータによると、リリース以来のダウンロード数合計は2700万回だが、32%をインドが占めている。ただしこの数字にはAPK〔Android実行ファイル〕による直接インストールやデバイス・メーカーによるプレインストールの数は含まれていない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple純正ビデオクリップアプリ「Clips」、想像以上に動画編集が楽だった

SnapchatやInstagramストーリーなど、毎日のちょっとした1コマを録画してシェアするアプリが人気を博しているが、Appleも動画領域で存在感を高めていきたいようだ。3月21日、Appleは真っ赤なiPhoneなどを発表した同じ日に、誰でも簡単に楽しい動画が作れるアプリ「Clips(クリップス)」をローンチすると予告した。そして4月6日、ついにこのアプリがローンチしたので、TechCrunch Japanでも早速試してみた。

ClipsはVineみたいにクリップを撮影して、フィルターや絵文字をつけて編集できるアプリだ。Clipsでは四角い動画が撮影でき、クリップをつなぎあわせることで少し長めの動画を作ることもできる。

クリップのフィルタと文字や記号のオーバーレイ機能

アプリを立ち上げるとすぐ動画撮影画面が現れる。赤い「長押しで録画」ボタンを押すと撮影が始まり、離すと録画が止まる。クリップに適応できるフィルターはコミック風のものなど7種類あり、文字や記号、絵文字なども選んで付け加えることができる。絵文字の大きさや角度を変えるのもピンチ操作ででき、直感的だ。ただ、Instagramストーリーにあるような手書き入力の機能はない。

動画撮影の部分でClipsが他社アプリと違うのは、録音中の登場人物の発言を拾ってテキストに起こしてくれる「ライブタイトル」機能があることだ。Appleのプレスリリースによると、このライブタイトル機能は36言語に対応しているという。

しばらくClipsを使ってみたが、とにかく編集方法がわかりやすく、使いやすかった。それもInstagramストーリーやSnapchatのようにフィルターや絵文字を加えたレベルの動画編集ではなく、もう少し手の込んだ編集ができる。例えば、Clipsは動画の最初や最後、シーンの切り替え時などに使えるアニメーションをいくつか用意している。映画の最後にぴったりな「完」のアニメーションや「お誕生日おめでとう」などの画面があるので、動画の用途に合わせて選べる(文字を変えることも可能)。

タイトルアニメーションとサウンドトラック画面

クリップの並び替えもトリムの操作も簡単だ。クリップの並び替えはクリップをタップしてドラッグする。トリムは「はさみ」アイコンをクリックして、動画のタイムライン上で必要な部分を指定するだけだ。

作った動画にBGMが付けられるのも気が利いてる。右上の音符アイコンをタップして、サウンドトラックから「ポップ」「センチメンタル」「レトロ」などのテーマ別の音楽があるので、動画に合うものが選べる。ClipsはAppleのミュージックアプリとも連動していて、購入した楽曲をBGMとして選択することも可能だ。

今回はエフェクトをいろいろ試していたのもあり、この7秒程度の動画を作るのに数十分かかってしまった。使い方に慣れれば、もっと短時間で作れると思う。

完成した動画はFacebook、YouTube、LINE、Messengerなどに投稿する機能はあるが、それ以外のソーシャル機能はない。ClipsはVineやFacebookのように他のユーザーが投稿した動画を見れるようなソーシャルアプリではなく、動画編集に特化したツールと言える。その特徴は、Appleが1999年に発表したiMovieと共通しているとも言えるだろう。2000年にiMovieの新バージョンiMovie 2を発表した時、スティーブ・ジョブズは「iMovie 2により、コンシューマユーザの皆さんがご自分のMacで、より簡単にプロフェッショナルクオリティのデスクトップムービーを作ることが可能になり、作品を友人や家族、クラスメートと共有できるのです」とリリースに記している。このClipsは、今度はモバイルで手軽に楽しくムービーを作ることを可能にしたい考えのようだ。

Googleの“正しい色の使い方”ツールを使って見やすい・読みやすいWebページを作ろう

GoogleのMaterial Designガイドラインは、アプリケーションのデザインのさまざまな側面、レイアウトとかアニメーションの効果的な使い方などなどの、統一を指向している。今回はそのガイドラインの一環として、色の正しい使い方が加わった。今日(米国時間4/6)同社がローンチした新しいカラーツールは、デベロッパーやデザイナーが彼らのアプリケーションで正しい色を使うよう、仕向ける。

この新しいツールを使ってデベロッパーはカラーパレットを作り共有できるが、でもたぶんいちばん重要なのは、その配色をユーザーインタフェイスのサンプルに適用したり、あるいは、
Webのフロントエンドを作って(書いて)いるデベロッパーのための、サードパーティ製の“遊び場CodePenにあるコンポーネント(ページ部品)にも適用できることだ。

この新しいツールでもうひとつおもしろいのは、ユーザーが作った配色ではテキストの可読性がどうなるかを、自動的に評価してくれる機能だ。その評価はWeb Content Accessibility Guidelinesに準拠しており、目に障害のある人にとっても読みやすい、テキストと背景のコントラストを重視している。ライトグレーの背景にダークグレーのテキスト、という配色をたくさん読まされている人も、思いは同じだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ペット(猫、小型犬)の出入りをスマホのアプリでコントロールするペットドアSureFlapはペット版IoTだ

この夏、ペット・テクノロジーの分野についに登場するのが、アプリでコントロールするキャットドアだ。猫がその‘家’や‘部屋’の外へ出たら、警告をくれる。もはや、ペットにもプライバシーはないのである!

イギリスのSureFlapは、これまでもマイクロチップを装備した食餌器とか、正しいチップを埋め込んだ(RFIDカラーをした)ペットだけが通れるペットドアなどを作ってきたが、飼い主たちがリモートコントロールできるペット用品を求めていることに、気づいていた。そこで今回は、同社の、マイクロチップを埋め込んだペットドアをアプリからコントロールできるようにして、今年の夏に発売することにした。

その新製品Microchip Pet Door Connectは、飼い主がスマートフォンのアプリからドアをロックしたり解錠したりできる。また毎日の一定の“外出禁止時間”を、アプリで設定できる(通常は出入り自由)。

ペットがこのドアを出たり入ったりするたびに、飼い主はアプリから通知を受け取る。またその出入りは、ログに記録される。そのパターンの変化で、異状を検出できるかもしれない。

アプリへのアクセスは他人、たとえばペットシッターと共有できる。

SureFlapは、デバイス(ここではドア)とアプリの接続にクラウドIoTプラットホームXivelyを使っている。まさにこれは、IoTだから。こういう形のIoT接続製品を今後もいろいろ出していきたい、と同社は言っている。

このペットドアは、猫と小型犬に使える。お値段はドア本体が119.99ポンド、ハブデバイス(ドアとアプリの通信用)が49.99ポンド、計159.99ポンドだ。

ドアとスマホで(クラウドを介する)ネット通信ができるためには、最低でも1Mbpsのブロードバンド接続が必要だ。上図のドアの隣りにあるハブデバイスの接続には、ルーターに空きのEthernetポートが必要。

このペットドアは電源が4本のC電池で、寿命は通常の使用で半年から1年だ。

ドアとアプリの通信はTLSで暗号化されている。またAWSのELBでロードバランスをしているから、サーバーとの接続不良も少ない。ペットドアとハブとの通信も、暗号化されている。

これまでのSureFlapのペットドアには通信機能がないが、同社は、それらの製品に対してもアップグレードオプションを提供する予定だ、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

インターネットのトップOSはAndroid―初めてWindowsを抜く

現在、インターネットとアプリに関して、モバイルはデスクトップと同様の重要な地位を占めている。このことを明瞭に示すレポートが発表された。これによれば、インターネットで利用されているオペレーティング・システムの数でGoogleのAndroidがWindowsを追い越したという。ウェブ・アナリティクスの有力企業、Statcounterによれば、Androidはインターネット利用において初めてWindowsより大きなシェアを占めた。

2017年3月期の Statcounterのネットワークにおけるインターネット・トラフィックでAndroidが37.93%を占めた。これに対してMicrosoftのWindowsは37.91%だった。なるほど僅差ではある。またこのデータは活動を示すもので、実ユーザー数ではない。しかしこの数年明らかになっていたトレンドが一つの節目を迎えたことを示すものといっていいだろう。

Statcounterのネットワークは250万のサイトのデータをベースにしており、これは月間150億ページビューを生成している。下のグラフで明らかなようにWindowsとAndroidのシェアは長期にわたって差を縮めてきた。MicrosoftがWindows Phoneプラットフォームの失敗でモバイル分野を失った影響が大きいことが感じられる。

Statcounter: Internet usage based on operating systems Match 2012-March 2017

興味深い点は、Appleがモバイル分野への移行を早い時点で行っていたことだ。2017年3月期ではインターネットにおけるAppleのモバイル・ユーザー(iOS)数はデスクトップ(OSX)の3倍近くとなっている。

Statcounter: Internet usage based on operating systems during March 2017

AndroidとWindowsをめぐるこうしたトレンドはかなり以前からのものだ。 Windowsはデスクトップを制覇したし、今後もその優位は続くだろう。しかし世界レベルでデスクトップ・パソコンのセールスはこの5年間減少を続けており2008年の水準に戻ってしまった。これと対照的に、 スマートフォンのセールスは増加を続け、Androidがインターネットで使われるOSのトップとなった。スマートフォンの成長はインドのような途上国で特に著しい。ここではAppleも売上を伸ばしているものの、Androidがスマートフォンの9割以上を占める中でニッチな製品にとどまっている

アメリカなど先進国市場ではiOSとAndroidの比率はそれほど極端ではないが、アジア、アフリカ、中東、ラテンアメリカなどでスマートフォンの利用が急増することがAndroidのシェアに有利に働いている。Statcounterの先週のレポートでは、途上国市場におけるAndroidのシェアは圧倒的だ。たとえばインドでは79%、インドネシアでは(72%、中国では57%などとなっている。ただし先進国ではデスクトップの比重が大きく、アメリカでは37%、イギリスでは35%、ドイツでは30%だ。

こうしたトレンドは世界のデベロッパーの売上にも影響を与えている。世界のiOSアプリの売上で中国市場がアメリカ市場を抜いた。Androidはユーザーベースの巨大さにもかかわらず、収益性ではiOSに遅れを取っている。

最近のApp Annieのレポートによれば、 2016年のアプリダウンロード900億回のうちiOSは250億回を占めており、残りはAndroidだった。にもかかわらず、アプリのパブリッシャーの売上総額350億ドルの大半はiOSが占めていた。

しかしこれも近く変わりそうだ。App Annieの予測では、途上国における圧倒的な優位性のために2017年にはAndroidアプリの売上がiOSを初めて上回りそうだという。そうなればこれも大きな節目といえるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Appleがインドにアプリデベロッパーを育てるアクセラレーターをオープン、すでにその成果を報告

Appleはインドのエコシステムへの投資としてベンガルールに、アプリのデベロッパーを育てる最初のアクセラレーターApp Accelerator開く。同社がこのアクセラレーター事業を発表したのは、2016年の5月だった。

参加を登録したデベロッパーは、インドのAppleのチームから支援を受ける。Appleのエンジニアたちが、フィードバックやベストプラクティス、そしてツールを提供する。プレゼンテーションの機会もある。

この事業の対象者として選ばれたら、毎週Appleとの1対1のミーティングで自分のアプリについて話す。このやり方でより有益なアプリがインドから生まれることを、同社は期待している。

Appleの世界マーケティング担当SVP Philip Schillerが声明文の中でこう述べている: “インドに旺盛な起業家精神があることに感動しており、世界中の顧客と彼らのイノベーションを共有するためのプラットホームを、これらのデベロッパーたちに提供できることを喜んでいる。ベンガルールのApp Acceleratorでは、最初のわずか数週間で、すばらしいデベロッパーたちに会うことができた。彼らはゲームのPractoやRelianceをはじめ、インドと全世界の顧客のニーズを満たす革新的なアプリを作っている”。

Appleがこのようにインドのテクノロジーコミュニティとの事業を立ち上げる際、比較的オープンなやり方を採っていることが、興味深い。また、この事業の最初の国としてインドを選んだことも注目に値する。しかし世界には、Apple以外にも、アプリデベロッパーのためのさまざまなアクセラレーターがある方が、望ましいのではないかな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Starbucksがモバイルオーダーのみの店を本社内でテスト、システム改良のため

Starbucksがモバイルのオーダーシステムを導入したのは2015年だが、その後ある意味で同社は、自分の成功の犠牲者になった。人気店の顧客たちは、レジの列に並びたくないので、こぞってモバイルからのオーダーと前払いを選び、今度は“仮想行列”ができてしまった。場合によってはそれは、本物の行列より長いこともあった。そこでモバイルオーダーの改良を志した同社は、シアトルの本社内にテスト店として、オーダーはモバイルからのみ、という店を開いた。

Reutersの記事によると、本社内にある二つのカフェのひとつが、来週からモバイルオンリーになる。記事によると、そのビルにいる5000名の社員のモバイルからのオーダーはすべてその店へ行く。その店舗は改装され、受け取り窓口がよく目立つようになり、店内であなたのコーヒーを淹れているバリスタの姿もよく見えるそうだ。

Starbucksのアプリに、事前オーダー・後で受け取り、というシステムが加わったのは2015年の9月で、それ以降、人気が拡大した。アプリの中でメニューを選び、店を指定し、前払いをすると、受け取り予定時間を教えてくれる。コーヒーは受け取り窓口に置いてあったり、あるいは店内オーダーのときのようにバリスタが声をかけたりする。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Scheduledはテキストメッセージを事前に準備して送信日時の予約ができる新アプリだ

友人に誕生日のお祝いや、見送りの言葉、あるいはお祝いの言葉を届けることを忘れないようにしたいだろうか?夜中の1時に顧客にするべきフォローアップの質問を思いついたことは?心からの感謝を後日テキストメッセージで送りたいことがあるだろうか?残念ながら、SMSも大部分のメッセージングアプリも、事前に下書きを準備して、後日予め決めておいた時間に送り出してはくれない。しかし新しいiOSアプリであるScheduledなら、その手助けをしてくれるだろう。

最初にはっきりさせて起きたいが、アプリで予定を設定してテキストメッセージを自動送信することはできない。

そうするためにはiPhoneをハックして、代わりに脱獄のアプリのいずれかを使う必要がある。なおAppleは公式にはこうした機能を許諾していない。

Scheduledが行うことは、テキストのスケジューリングのために、App Storeで許可されるような回避策を提供することだ。

アプリ自体はシンプルで簡単に使うことができる。

まず連絡先からテキストメッセージを送りたい相手を選択し、送りたいテキストを書き、そして実際の送信をしたい時間に通知して貰えるような設定を行う。時間になると、Scheduledが通知を送ってくるので、アプリに戻って事前に用意していたテキストを送信することができる。

送信後、素早くスワイプすることでアプリのキューからリマインダーを削除することができる。

ところで、Scheduledは実はSMSやiMessageだけに限定されてはいない。例えばTelegram、WhatsApp、Messenger、Twitterのようなメッセージングアプリもサポートしているし、メッセージのテキストをコピーして、自分の選んだどんなアプリに対してもペーストすることができる。電子メールを送ったり電話をかけるためのリマインドにも用いることも可能だ。

さらに将来的には、ScheduledはLikedInとSlackのサポートも計画しているし、送信フローの調整、Apple Watchの統合、そしていずれはAndroidのサポートも考えられている。

公平を期すと、App Storeにはテキストメッセージのスケジューリングを行うことのできるアプリが他にも存在している。しかしScheduledのインターフェイスは、これまでに個人的にみたいずれのアプリと比べてもクリーンで現代的だ。

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アプリ自体はオランダのアムステルダムの直ぐ側にあるデジタル代理店のBrthrs Agencyの製品だ。同社は顧客の仕事とスタートアップへの投資を組み合わせる仕事をしている 。Sebastiaan KooijmanとRobert KeusSebastiaanからなるチームは、TechCrunchに対して、現在Scheduledは社内で発足したプロジェクトだと語った。もしそれが支持を集めるようなら、それ自身を独立したスタートアップにすることを考えている。

チームによれば、マネタイズのプランとしては、4つ以上のメッセージをキューに溜めることができるようにするには0.99ドルを支払うというものを考えているそうだ。

もちろん多くのユーザーが、数日前のアプリのリリース後から既に、自動送信の機能を求めているそうだ。しかしこれはAppleが許可しない機能なのだ。

「私たちは(自動送信用)オプションを調査していますしています」とKeusは語る。「しかしそれは技術的観点からは難しいですね。それに私たちのコンセプトは、人びとが思慮深く振る舞えるようにすることなのです」と彼は付け加えた。「もし自動送信機能を提供したら、人びとがロボットのように振る舞うようになってしまいます」。

その通りだと思う。

Scheduledは現在、iTunesのApp Storeから無料ダウンロードできる。

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(翻訳:Sako)

App Annieレポート:Androidが今年iOSを収益で上回ると予測

本日発表されたApp Annieからの新しいレポートによれば、今年のモバイルアプリの収益は、AndroidがiOSからトップの座を奪い去るという予測が出されている。とはいえ、この予測にはサードパーティのAndroidアプリストアも加えられているので、Google Play単体の数字ではない。AppleのApp StoreとGoogle Play単体を比較した場合、Appleは2021年まで首位の座を守ることが期待されると報告書は述べている。

App Annieによれば、2021年における全世界でのモバイルアプリダウンロード数は3520億件、消費者が全てのアプリストアで使う金額は、総額で1390億ドルを超えるものと予測されている。

2021年の時点で、その大きな部分を占めるとされるiOS App Storeの売上は、600億ドルを超えるものと予測されている。Google Playは420億ドル、そしてサードパーティストアは360億ドルだ。

Tencent、Baidu、Xiaomi、Huaweiなどを含むサードパーティストアたちは、昨年100億ドルの収益を挙げていて、2017年には200億ドルに成長すると見積もられている。

Androidアプリの市場の成長は、その多くが、中国における携帯電話の普及だけでなく、特にメキシコ、ブラジル、そしてインドネシアといった新興市場のおかげでもある。

これはアプリのダウンロード件数にも影響を与える。Google Play並びにそれ以外のストアからのAndroidダウンロードは年に23パーセントの割合で成長し、2021年には2999億件に達する。

アプリのダウンロード数は、比較的均等に世界中に分散しいているが、収益という点では異なっていることがApp Annieのレポートには記載されている。

データによれば、ダウンロード数トップ5の国々である中国、インド、米国、ブラジル、そしてインドネシアは、昨年のダウンロード数の54%を占めていて、これは2021年まであまり変化しないことが予測されている。

しかし収益から見たトップの国々は、中国、米国、日本、韓国、そして英国となり2016年のアプリストア収益の75%を占めている。これは、2021年までに85%に増えることが予想されている。

報告書では、この変化は成熟した市場のスマートフォン既存ユーザーによるゲームとブスクリプションの増加によるものとされている。そうした成熟市場として米国、日本、韓国なども挙げられているが、特に成熟しつつある中国市場の影響も大きい。

中国は、膨大な人口と増加する中産階級により、アプリストアの収益という意味で重要な役割を担っているが、レポートはその市場が成熟しつつあることも指摘している。中国のアプリユーザーの大半は、2021年までには習慣的利用のパターンに入ることが予想され、それによってダウンロード数の鈍化にも係わらず、収益の伸びが続くことが期待されている。

中国におけるダウンロード数が2016年から2021年にかけて毎年19%成長する一方で、消費者の支出は毎年24%増えて565億ドルに達する。大都市における中国のスマートフォン市場の多くは、既に飽和している。すなわち多くの成長は全国のそれ以外の地域からやってくるということだ。

一方インドは、アプリ市場の成熟サイクルという意味では、まだ初期段階である。そして2021年に向けて、ダウンロード数でも収益の面でも著しい成長が見られることになるだろう。ダウンロード数は2021年には毎年28%成長し230億件となり、アプリストアにおける支出は毎年75%増えて21億ドルとなるだろう。

インド自身の成長にもかかわらず、様々な要因によってこのエリアの消費者の支出は低くなりがちである、たとえばその要因として、乏しい購買力や、ゲームや娯楽に支払いを行うよりも節約を良しとする文化、などがApp Annieによって挙げられている。これがアプリ開発者たちに示唆することは、インドをターゲットにするにはまた別の収益モデル、例えば広告モデルなどを検討する必要があるということだ。

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(翻訳:Sako)

Lyft 、バス路線に似た相乗りサービスLyft Shuttleを実験中

Lyftは、新しいサービス「Shuttle」をスタートする。これは通勤用相乗りオプション、Lyft Lineの一環で、決められた乗車地点と降車地点を巡回する。Shuttleは現在サンフランシスコとシカゴで試行中で、毎日同じ経路を利用するユーザーに安定した移動手段を与えることを目的としている。

Shuttleの料金は固定で、高需要にあわせて料金が高くなるプライムタイムの対象にならない。 平日の午前6時半~10時と午後4~8時の通勤ラッシュにも利用できるが料金は変わらない。

ごくわずかなテスト用ルートの近くにいる人以外はアプリを見ても気づかないだろうが、Shuttleルートに近い人はLyft Lineの予約オプションの中でShuttle機能を有効にできる。

「Lyft Lineは相乗りの未来だ。私たちは乗客の移動手段をよくするための新機能を常にテストしている」とLyftが広報を通じてTechCrunchに伝えた。「LyftコミュニティからのShuttleについてのフィードバックを楽しみにしている。新しい方式で通勤が便利になるケースがいくつかあると思っている」。

LyftのShuttleサービスは、昨年Fordが買収した相乗り通勤スタートアップのChariotに似ている。Lyftはいくつかの取り組みでGMと近い関係にあり、買収のターゲットとして報じられたこともある。各自動車メーカーはライバルが手掛けているテーマにかかわる有望なスタートアップには間違いなく注目している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、第2ニュースフィードをテスト中。アイコンは宇宙ロケット

Facebookのストーリー機能の導入は先週の大きな話題だったが、一部のFacebookユーザーは別の新機能に遭遇している。世界のごく一部のユーザーの間で、Facebookアプリのニュースフィードボタンの隣に「宇宙ロケット」アイコンが現れた。多くの人々が「一体これは何なんだ」と不思議がっている。

そのアイコンはiOSかAndroidかによって画面の上または下に表示されている。

実はこのロケットアイコンは、Facebookが最近実験している「第2ニュースフィード」だった。中身はそのユーザーがフォロー「していない」ユーザーやFacebookページ、メディアなどからの投稿、写真、ビデオなどだ。

ユーザーが積極的に追いかけていない情報ソースであっても、気に入るコンテンツがあるに違いないとFacebookは信じている。「宇宙ロケット」フィードに表示されるのは、ユーザーが以前「いいね!」をつけたのと似たFacebookページの投稿や、友達の間で人気の記事だ。

これは全く新しい試みというわけではない。Facebookは少し前にも第2ニュースフィードのテストをしていたがその時は別のアイコン(小さな正方形)を使っていた。またその時はAndroidユーザーのみが対象だったと記事は伝えているそれ以前にiOSで実施されていたテストでは、第2ニュースフィードのラベルは “Explore” [探索]だった。

最新実験の宇宙ロケットアイコンは、iOS、Android両方のモバイル版Facebookアプリに出現した。

Facebookは高度なアルゴリズムを用いてユーザーを引き付け、永遠にスクロールさせようとしている。ユーザーが何を見て、何にいいね!をつけ何をクリックしたりしたかも知っている。しかし、推奨記事を通じてもっと広く人々とつながることについては、あまり力をいれてこなかった。現在のニュースフィードは、友達の近況であれフォローしているFacebookページの記事であれ、本人が明示的に興味を示したコンテンツで埋められている。

しかしFacebookは、人々のあらゆる関心事をもっとよく知りたいと常に考えている。Twitterなどのほかのソーシャルネットワークのように、人やブランドや企業だけでなく、ニュースや話題も簡単にフォローできるしくみに注目している。

2012年にFacebookは、ニュースフィードを話題ごとに分類した “interests lists” を導入したが主流になることはなかった。2014年にはRoomsというモバイルアプリで再び実験をしてユーザー同士が様々な話題について議論する場を設けた。しかしこのアプリも結局失敗した

第2ニュースフィード風の情報ストリームは、ユーザーの興味に取り入る一つの方法だが、説明もなくアイコンを投入するのは混乱のもとだ。

現在この新機能のテストは世界中で行われているようだ。ロケットアイコンそのものは比較的新しく、いくつかのツイートによると、先月から今月にかけて登場している。

Facebook広報は全世界でこのテストが行われていることを声明で認めている。「当社ではユーザーの興味に合わせてカスタマイズされたビデオ、写真などからなる補助的フィードを試行している。ユーザーからは、自分とまだつながっていない新しいコンテンツを見つけたい、という声を以前から聞いていた」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スクープ:Facebook、F8カンファレンスでMessenger向けグループボット発表へ

FacebookはF8デベロッパー・カンファレンスで新しいグループチャット・ボットを発表する予定だと判明した。このボットはFaceook Messenger内で作動し、ユーザーにリアルタイムでニュースなど有用な情報を提供する。コンテンツにはスポーツの試合経過、通販の商品配送情報などが含まれるという。Facebookの開発状況に詳しい3人の情報源がこのことを確認した。

FacebookはMessengerボットの発表のためにトップクラスのチャットボットのデベロッパーと緊密に協力しているという。またFacebookはデベロッパーが独自にボットを作れるようAPIセットを公開する。もちろんFacebookの広報担当者は私の取材に対して「われわれは噂や推測にコメントしない」と決まり文句の返事をしてきたが、TechCrunchの情報源はわれわれがつかんだ事実を確認した。

たとえばフットボールのファンからなるMessengerグループの場合、スレッドにスポーツ・ボットを加えることができる。このボットは刻々の点数、ビッグプレイ、その他試合の進行に関連する情報を配信してくれる。eコマース・ボットであれば、職場にランチが配達されるところであると伝えてくれる。グループのメンバーはいつまでも腹を空かしている必要がないことを知って安心できるだろう。

Facebook MessengerにはすでにtheScoreのようなスポーツメディアやNBAのSacramento Kings、またピザ配達のDominosなどと協力してこうした情報を配信している。

グループ・チャットボットの発表はFacebookからMessengerボットが昨年のF8で公開されたときすでにTechCrunchが指摘した問題に対する解答だ。

まずこのグループ・ボットは「本物の人間のふり」をするのは止めて、リアルタイムのニュースメディアとして振るまう。そういう意味ではこれは「チャットの相手」という意味のチャットボットではない。他のチャットボットのようにユーザーが1対1で会話することはできないので、むしろ「インフォメーション・ボット」と呼んだほうがいいだろう。

AIテクノロジーが不十分なため人間の質問を正しく理解できず、ユーザーはFacebookのチャットボットに失望気味だ。FacebookのMessengerの責任者、David Marcusは TechCrunch Disruptで、「〔ボットの能力が〕あっという間に過大評価されてしまったのが問題だった。われわれが当初提供したボットの能力はもっと伝統的なユーザー・インターフェイスを上回るものではなかった」と認めた。

そこでグループボットの目的は人間のようにふるまうという圧力から解放され、「会話の相手」という役割にこだわらず特定の役割を効果的に果たす仕組に切り替えられた。

第2に、これまでボットというのは利用のきっかけが得にくいサービスだっため、グループチャットはバイラルにボットの利用を広げるプラットフォームととらえ直された。

現在ユーザーがボットを利用するにはMessengerの検索ボックスにボットの名称を入力する必要がある。どういうボットが利用可能なのか全体を眺める方法は事実上ない。そこで企業がボットを開発しても、利用してもらうためにはニュースフィードへの広告掲出などによってユーザーの頭に正しい名称を刻み込む必要がある。これはマーケティングとしてなかなか困難な目標だ。そこでサードパーティーによるBotlistのようなサービスが登場する。

今回のグループボットは1人が設置すれば他のメンバーにも見える。メンバーは自分の他のスレッドにも導入することになり、そのスレッドの他のメンバーもボットボットの存在を知ることができる。こうしたバイラルな発見によりボットのユーザーと同時にボット・プラットフォームそのものを拡大する。これはチャットボットの開発により多くのデベロッパーの参加をうながす効果があるだろう。

ただし、ユーザーがどのようにしてボットの存在を知るのか、Messengerのグループに追加するのか、具体的な手順はまだ明らかでない。Facebookには今のところボットストアや「おすすめのボット一覧」のようなサービスは存在しない。しかし来月18日、19日にサンノゼで開催が予定されているF8デベロッパー・カンファレンスではボットの発見を容易にするなんらかのメカニズムが発表されるはずだ。われわれはカンファレンスに参加してFacebookの発表について報告する予定だ。

将来は本当に人間と会話ができる人工知能も出現するだろうが、Facebookが当面、グループボットをメディア的な存在として扱うことにしたのは賢明だ。

画像: Bryce Durbin/TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iOSのGoogle検索アプリがGboardを内蔵、ウィジェット、3D Touchにも対応

検索エンジンをiOSオペレーティングシステムに奥深く融合させたいというGoogleの欲求が大きく一歩前進した。同社はこれまでスタンドアロンのキーボードアプリだったGboardを、iOSのメインGoogle検索アプリに統合した。この発表と共に、一連の3DタッチオプションやGoogle検索ウィジェットなどいくつかの新機能も加わった。

Gboardは、iPhone向けサードパーティー製キーボードへの関心が高まる中昨年5月に公開された。Googleブランドのキーボードアプリというアイデアは、ユーザーを検索を始めとするGoogleの様々なサービスに引き寄せるためだ。ユーザーはソーシャルネットワークや閉じた世界のメッセージングアプリで過ごす時間が増える一方で、モバイルブラウザーを使う時間は減っている。

Gboardアプリはスクロール不要の絵文字検索、内蔵GIF検索、グライドタイピング対応、音声入力(Apple製よりもよいことが多い)など、モバイルメッセージングに向けた様々な機能を提供した。Googleを使って、天気予報、ニュース、ビデオ、画像、スポーツの結果、近所の店やレストランの情報などを検索してすぐに送信することもできる。

Googleは今日、GboardがGoogle検索アプリの一部としてダウンロードされるようになったことを発表した。Gboardを有効にするオプションは、Googleアプリの設定画面にある(従来同様、設定アプリの[一般][キーボード]からも追加できる)。

このアップデートで、”Trending on Google”ウィジェットをiOSの通知センターに表示できるようになった。Google全体の検索トレンドに基づく最新ニュースやホットな話題が提供される。項目をタップすればGoogleアプリが開いて続きを読める。

ウィジェットを有効にするには通知センターの下端の編集ボタンを押す方法のほか、アプリアイコンの3D Touch(強押し)するというしゃれた技もある(上図参照)。

アプリアイコンを3D Touchすると、ウィジェットのプレビューが表示され、通知センターに「ウィジェットを追加」するオプションが現れる。

アプリアイコンを3D Touchした画面には様々な検索オプションもある。ここから音声検索、画像検索、シークレットモードで検索ができるほか、新たに加わったクイック検索を使うとアプリのメイン画面がロードされるのを待つことなく検索ボックスに直接カーソルが飛ぶ。

3D Touchは検索アプリの中でも使われている。例えば、画面下端の “G” ボタンを強押しするといつでも新規検索を始められる。また、検索結果項目(マップやカードを含む)そのものを強く押すとコンテンツのプレビューが表示される。

新しい機能はiOSのGoogle検索アプリの最新バージョンで利用できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、本体アプリにストーリーズ機能を導入―24時間で消えるSnapchatクローン

Snapchatは全部真似してしまえ!

FacebookはSnapchatの成功の要因を全てコピーする計画らしい。今回はFacebook本体にもSnapchat的機能を取り入れると発表した。ユーザーは24時間で消えるスライドショー、ストーリーズをFacebookの友達に向けて公開できるようになった。過去24時間に友達が何をしていたわかるわけだ。

ストーリーズが有効になっている場合、友達が新しいストーリーを投稿するとFacebookアプリの上部に丸いプロフィール画像が表示される。タップすると友達のストーリーがオープンされ、写真、ビデオ、お絵描き、マスクを被った自画撮りなどを見ることができる。

簡単にいえばFacebookは若い世代向けにモバイル中心の第2のニュースフィードを作っているのだと思う。ニュースフィードの投稿が写真と文章をメインとするものだったのに対し、こちらはもっとビジュアルで親密なコミュニケーションを提供する。

ストーリーズが利用できる場合、Facebookアプリの左上隅にカメラ・アイコンが表示され、独自の写真やビデオを撮影できる。写真には各種のエフェクトが用意されており、顔にさまざまなマスクを被らせることも可能だ。フリーハンドでお絵描きもできる。24時間後に投稿は自動的に消滅する。Facebookは同時に新しいカメラ・エフェクトを発表している。

Facebookはダイレクト・メッセージのための専用トレイ、Facebook Directもリリースした、これはSnapchatのダイレクト・メッセージのFacebook版のようだ。この機能を使うと友達のストーリーにビジュアルなコメントを返したり、特定の友達と写真を共有したりできる。

これでFacebookは傘下の主要なアプリすべて、つまり Facebook本体、Messenger、Instagram、Whatsappにストーリーズ機能が導入された。Instagramのストーリーズは驚異的な成功を収めたが、Facebook本体でも同様の成功が得られるか注目だ。

Facebook StoriesとFacebook Directは今日(米国時間3/28)一般公開される。ただしすぐには表示されないかもしれない。

〔日本版〕日本版アプリでの公開については今のところ情報がない。ストーリーズの機能については今年1月にテストが開始された際にTechCrunchで紹介している

  1. direct.png

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


【以上】

Facebook Messengerからライブで位置を共有―待ち合わせが飛躍的に簡単になる

Facebook Messengerはオンラインでのチャットツールというだけではなくなる―オフラインでの待ち合わせを大いに助けてくれる。今日(米国時間3/27)、FacebookはLive Location(ライブ・ロケーション)機能を追加した。これは1対1またはグループでのプライベート・チャット中に1時間に限って地図上にリアルタイムで自分の場所を表示する機能だ。

「Live Locationは友達と待ち合わせするときにとても役立つ。待ち合わせ場所が分かるだけでなく、そこに向かっているときに使えば相手はいつ頃着くかが分かる。帰宅中に表示させればいつ頃家に着くか、家族やルームメイトが知ることができる」とFacebookのプロダクト・マネージャーのSelena Wangは書いている。この機能はiOSAndroidのMessengerのユーザー全員に今日公開される予定だ。これによってMessengerはFoursquareのSwarmのような位置情報アプリやDown To Lunchのような待ち合わせアプリの直接のライバルとなる。【略】

Live Locationの使い方はこうだ。

  1. チャットのユーザーはスレッドを開いている状態でLocationボタンをタップするかMoreメニューを開く
  2. 地図が表示されるので青いバーをタップすると現在地を共有するLive Locationの状態になる
  3. チャットの相手は60分間にかぎりLive Locationを有効にしている相手の正確な位置を知ることができる。また相手が自動車を運転している場合、推定到着時間もわかる。
  4. 位置共有の残り時間がマップの隅に表示される。またStop Sharingをタップすればただちに位置共有をストップさせることができる

GPSは電力を消費させるので、Live Locationを有効にしたときのバッテリーへの影響が気になる。しかしFacebookに取材したところではLive
Locationは通常以上にバッテリーを消耗させることはないと自信を持っていた。Messengerの責任者、 David MarcusのFacebookへの投稿によれば「われわれは時間をかけてテストを繰り返したので …いちいち(Live Locationを有効にしていることに)注意を払う必要がないほど電力消費は最小化されている」ということだ。そうは言ってもやはりバッテリー残量はチェックしておいた方がいいだろう。

また今回のアップデートでActive Now〔現在オンライン中〕にはMessenger Dayを簡単に起動するフィルターが追加された。これによりMessengerは友達との交流のメインのプラットフォームとなるのに必要な機能をさらに充実させた。

ソーシャルメディアにはオフラインで友達と会うための機能があまりなかった。たとえば誰が近くにいるのか、空き時間があるのかなどを簡単に知る方法はなかった。こうした面で便利なプラットフォームとなるためには友達全員が使っており、常にチェックしているような普遍的なサービスである必要がある。また会うことになった場合、使いやすいチャット機能を備えていなければならない。この点で先行のSwarmやDown To Lunchにはどこかが不十分だった。

以前に書いたとおり、MessengerはFacebook本体の普遍性を巧みに利用しており、待ち合わせのプラットフォームとなるのに最適な条件を備えている。われわれは友達とつながることができる必要があり、これは直接顔を合わせるのが最良だ。もっともLive Locationを使うときには注意が肝心だ。「もうすぐ着きます」というおなじみの文句を入力してもパジャマ姿でまだ家にいることがばれてしまうかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Uberの自動運転車、アリゾナで衝突事故

Uberにとってはまたも悪いしらせだ。相乗りサービスの巨人は自動運転中のVolvo SUVがアリゾナ州で衝突事故に巻き込まれた。車は横転し付近の人間が運転する少なくとも2台の車が損傷を受けた。

事故直後の様子は、写真動画でTwitterに流れた。マスコミにコンテンツを販売する@FrescoNewsというサービスのユーザーが投稿した。ツイートによると事故はアリゾナ州テンピで発生し、これまでのところ怪我人は報告されていない。

Uberも事故および写真に間違いがないことを確認したとBloombergに伝えた。本誌はUberに問い合わせており情報が入り次第続報する。アップデート:Uberから以下の声明が届いた。「当社は本事象について調査を続けており、車両の後部座席に乗客は乗っていなかったことを確認した。」

現在わかっているのは、アリゾナでUberの自動運転車が事故で横転し、今も捜査が続いているということだけだ。Uberは事故当時車両が自動運転モードだったことを認めている。重大な負傷は報告されていない。

地元紙の報道は、別の車がUberのSUVに進路を譲らなかったために衝突を起こし、その結果自動運転車が横転したことを示唆している。Uberのドライバーは運転を代わって事故を防ぐことができなかったものと思われる。

Uberの第3世代自動運転車集団は、昨年12月にサンフランシスコからアリゾナに場所を移してテストを再開した。Uberがカリフォルニア州での自動運転テストの認可に必要な同州の規制に従うことを拒否したためだ。試験車には人間ドライバーが同乗しているので許可は必要ないと同社は主張した。

当時アリゾナ州のグ・デュシー知事は、「このようなテクノロジーとイノベーション」を歓迎するとツイートした。デュシー氏は今日のUberの事故について公式見解を述べていない。

Uberの車両が横転したことから見て、衝突は高速走行時に起きたと考えられ、かなり重大な事故の可能性を示唆している。これに対してGoogleが長年テストを続けている自動運転車のWaymoで報告されているのは殆どが軽微な事故であり、例えば低速走行時の追突などだ(後続の人間が運転する車による)。

Uberの自動運転車が関与した事故は昨年12月にカリフォルニア州でも起きており、同社の車両が赤信号を無視した。Uberはこれを人的ミスであり自動運転技術の欠陥ではないと主張した(ただしNew York Timesによると、Uberの2つ情報源が反対の証言をしている)。

最近リークした内部文書も、Uberの自動運転技術が着実な改善をしていないことを示唆している。

去る2月、Uberの自動運転プロジェクトの責任者は、Uberがフェニックスおよびピッツバーグでそれぞれ12台の自動運転車を走らせていることを認めた(この人物に対しては、GoogleのWaymoの技術を盗み、昨年 8月Uberに買収された自動運転トラックのスタートアップ、Ottoの設立に利用したいう疑惑がもたれている)。

今月始めにNew York Timesは、Uberが認可されていない地域で運行していることを調べる当局の捜査を回避するために、独自のソフトウェアを利用していることを報じた。その後Uberは、同社が「多目的」に利用していると主張するそのツールの利用方法を見直すと発言した。

Uberは、性差別体質が企業カルチャーを蝕んでいるとの疑いもかけられている。最近では社長のJeff Jonesが辞任 したことや採用担当チームに多様性データを渡していなかったと報道されたことも、ファウンダー・CEOのTravis Kalanickに大きなプレッシャーを与えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スマホから1分で作れるウェブサイト―、モバイル専用サイトビルダーのUniverseがローンチ

ウェブサイトを作成するプラットフォームや、オンラインのパブリッシングサービスを提供している企業は既に多数存在し、WordPressやWix、Zoho、Weebly、Duba Mobile、Squarespaceといった既存の企業が、MediumやLinkedInといった新規参入企業と熾烈な戦いを繰り広げている。こんな競争の激しい業界に新たに参入しようとしているUniverseは、モバイル端末で”ライトな”ウェブサイトをつくるというアプローチで、競合他社とは違ったポジションに立とうとしている。その売り文句は、「モバイル端末を使って”1分以内で”作るウェブサイト」。

ニューヨークのブルックリンに拠点を置くUniverseは、同社にとって初となるアプリをiOS向けに本日ローンチした。なおUniverseは、Box Groupがリードインベスターを務め、General Catalyst、Greylock Partners(シードファンドを通じて投資)、Eniac Venturesが参加したラウンドで320万ドルを調達している。

ファウンダーのJoseph Cohenは、ユーザーがUniverseを使って、Instagramのプロフィールページとリンクさせるような簡単なサイトを作るようになってほしいと語る。

「ミレニアル世代の消費者はSquarespaceのようなサービスは使っていません。私たちの狙いは、これまでとは全く違う方法でウェブサイトをつくる手段を提供することにあります」と彼は語る。Universeドメインのサイトのホスティングは無料だが、カスタムドメインを利用する場合の料金も月額2.99ドルと競争力のある価格に設定されている。

Universeのアイディアは、3年前にCohenが以前設立したLoreと呼ばれるエドテック企業を、Noodle Educationに売却したときに誕生したと彼は言う(Cohen自身2年生のときにペンシルベニア大学を中退し、その後大学には戻っていない)。

「それから3年間ずっとこの業界にはとても興味を持っていました」と彼は話す。「そもそものアイディアは、携帯電話を何かつくるためのクリエイティブなデバイスに変えたいという思いから生まれました。自分の存在を世に知らせるという意味では、ウェブサイトは今でも素晴らしいプラットフォームだと思いますし、そのウェブサイトをモバイル端末から作れるような手段が必要だと考えています」。

Universeは、クリエイティビティとスピード化のためのテンプレートのバランスをとるために、画面を3x5のグリッドで表現した美しいインターフェースを開発した。ユーザーはバックグラウンドを選んでから、文字や写真、動画、リンクなどの要素をドラッグ・アンド・ドロップで追加できるようになっている。

この仕組みからも、彼らはプロのディベロッパーや大企業向けに、巨大なバックエンドやプロセスが後ろに隠れている複雑なサイトをつくるためのサービスを提供しようとしているのではないことがわかる。

ローンチ時点では、何かを販売するためのモジュールなど、企業が必要としそうな機能さえ準備されていない(販売モジュールは将来的に追加される予定だとCohenは語っている)。さらに現在のところ、Universeのサービスをネイティブアプリ化する予定もないという。

「ネイティブアプリの開発については、かなりの間考えていましたし、プロトタイプもいくつか作りました」とCohenは話す。しかし最終的には「何にでもアプリが必要というわけではないという結論に至りました。アプリを広く流通させるのも難しいですし、カジュアルユーザー向けのサービスであればアプリはいらないと考えたんです」。

その代わりにUniverseは、シンプルな”ウェブ上の何か”をつくる手段を提供しようとしているのだ。その”何か”は、もしかしたらそれ自体がバイラルヒットしそうなウェブサイト(IsThisForThatIs the L Train running?のようなサイトを思い浮かべてみてほしい)かもしれないし、ユーザーが開催するイベントの詳細を記載しているランディングページかもしれない。そういった意味では、UniverseのサービスはWixやSquarespaceの流れを組んだサービスというよりも、今はなきCheckthis(その後Frontbackを作った人たちによって作成された)やGIF作成サイトのように、ウェブ上で拡散しそうなコンテンツをつくるためのツールのようなものだ。

かつてはAOL傘下にあったプロフィール作成サービスに関連した私の質問に対して、Cohenは「About.meもデスクトップにフォーカスしすぎな感があります」と答えた。

さらに、現存するサービスはとても狭い見方でしかウェブサイト作成というコンセプトを見ておらず、単純に”手軽さが足りない”と気付いたときに、Universeのもととなるアイディアを思いついたとCohenは話す。

Cohen自身は、テクニカルな経歴やディベロッパーとしての経験を持っていないということも注目に値する。そのような彼のバックグラウンドがあるからこそ、テクノロジーの知識がない人でもウェブサイトを作れるという、Universeのサービス内容が生まれたのだろう。

投資家もUniverseの”非テック”の側面を強調する。GreylockのJosh Elmanは、Cohenの母親もイベント用のウェブサイトをUniverseを使って作ったと話す。

「一握りの革新的な企業が、私たちのコミュニケーションの在り方や何かを生み出すための手段を一新してきました。Universeは、積み木のようなインターフェースで、難解で時間のかかるウェブデザインというプロセスを、シンプルでクリエイティブなモバイル端末上での楽しい作業に変えようとしています」とGeneral CatalystのパートナーであるSpencer Lazerは声明の中で語った。

Universeで作られたサイトはデスクトップからでも問題なく開けるが、デスクトップ版のツールを開発する予定はないという。

「モバイルだけでもかなりのことができると思っています。携帯電話は、クリエイティブなツールとして大きな可能性を秘めていて、今後はもっと多くのウェブサイトがモバイル端末から作成され、アクセスされるようになると考えています」とCohenは語った。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Appleが、iPadとiPhoneのための強力なオートメションツールWorkflowを買収

AppleがWorkflowの買収を完了した。このツールは複数のアプリとアプリ内の機能を一連のコマンドへと組み合わせて、タスクを自動化してくれるものだ。私たちはここしばらく、この案件を追っていたが、いま(記事の公開は米国時間3月22日午後20時ころ)やっと確認がとれたところだ。こう書いている間にも、契約書の上のインクが乾きつつあるところだろう。

取引の金銭的な詳細は入手できていないが(入手できた際には更新する)。私の知る限りでは、これは開発チームにとってはその努力がしっかりと報われた日であり、投資家たちにとってはささやかな収益となったということだ。私たちは、Workflowが公表されていないシードラウンドで、Lowercase、Eniac、そしてGeneral Catalystから数百万ドル規模の調達をしたと聞き及んでいる。

このアプリは、元iPhoneのジェイルブレイカーAri Weinsteinの加わった、小さなチームで開発された。私はiPod Linuxの時代から彼の動向をフォローしており、数年前には彼の作ったとても便利なDeskConnectアプリを取り上げたこともある。

Workflowは既に数年の間市場に存在していて、私たちはそれを更新を含めて取り上げて来た。それはIFTTTと幾分似通っていて、ユーザーはたくさんのアクションを束ねて、複雑なタスクを1タップで行うことができるようになる。過去数年の間に、かなりの数のユーザーとダウンロードを獲得していたアプリだ。

Workflowアプリは、その開発チームである WeinsteinConrad Kramer野中彩花、そしてNick Freyと共に獲得される。Appleにとってはやや珍しい動きであり、アプリは今後もAppStore上で公開が続き、今日(米国時間3月22日)以降は無料となる。

その発表の中でWeinsteinは、「私たちはAppleの一員になることに、わくわくしています」と述べている。「私たちは、最初にWWDCに学生スタートアップとして参加したときから、Workflowを開発し発表して、AppStore上で驚くような成功を見るまで、ずっとAppleと密に作業を進めて来ました。Appleで私たちの仕事を次のレベルに引き上げて、世界中の人たちに使ってもらえるプロダクトに貢献できることがとても楽しみです」。

Workflowの買収で獲得されるのは才能だけではない、純粋な人材買収(acquihire)ではないのだ。Workflowそのものが、iOSエコシステムの中で需要をどのように見出し、プラットフォームに対する尊重を賢く注意深く行いながら、上手く取り込んでいく際の手法を示す貴重な例であるので、私は今回のAppleの動きは理にかなっていると思うし、それを目にできたことを嬉しく思っている。単純にそれはとてもスマートで、本当に良くデザインされており、きちんと動作する

Workflowは2015年にApple Design Awardを受賞した。そのときにはAppleのアクセシビリティエンジニアであるDean Hudsonが、そのアクセシビリティを扱う方法について高まる興奮と共に紹介した。「最初にこのアプリに出会った時、私は本当に驚きました。これは、とんでもない代物です!」。

Appleは契約について認め、Workflowについて以下のように語った。

「Workflowアプリは、iOSアクセシビリティ機能の素晴らしい利用方法が認められて、2015年のApple Design Awardに選ばれました。特に明快なラベルを付けられたアイテムを使ったVoiceOverの素晴らしい実装、考え抜かれたヒント、ドラッグ/ドロップの際のアナウンスが、盲目あるいは弱視の人たちに、アプリを素早く利用可能なものにしています」。

Workflowのアクセシビリティ機能は、特に複雑なマクロを構築するツールとしてアプリだと考えると、とても印象的だ。おそらく「いやこれはヘビーユーザーのためのものなので、100%アクセシブルなものにする必要はないと思います」と言ってしまうことは遥かに簡単だっただろうと思う。しかし彼らはそう言わず、その苦労に見合う数々の賞を受賞した(そしてエグジットも手にした)。

Workflowによるアプリとの既存の統合は、広範囲なものであり、アップデートは続けられる。Workflowのマニアの1人であるFederico Viticciによるこの投稿から、このアプリの極めて突出した機能を見て取ることができるだろう。

スーパーナードの読者たちにとっては、これは伝説のSal Saghoianの最近の辞職後の、良いニュースの1つだろう(Sal SaghoianはAppleのオートメーションの皇帝だった。彼の担当していたポジションはもう存在しない)。一部の人びとは、この辞職によって、Appleはもはやオートメーションカテゴリーへの興味を失ってしまったのだと解釈していたのだ。

Workflowの特製ソースがユーザーたちに、個々のアプリの中に「深くリンクされた」特定の機能へのアクセスを許し、それらのアクションをシームレスで目には見えないコマンド列へとまとめ上げる。もしこれが馴染み深く聞こえるなら、あなたの胸には、おそらくこの先時間が経つにつれて充実が期待される、Siri APIのことが心をよぎっているかもしれない。

すこし考えてみれば、WorkflowがSiriと密接に統合されるだろうということは容易に想像できる、チームが今や、これまで公開されてきたSiriの断片よりも頑強な、AppleのプライベートAPIへのアクセスを得たことで、さらにシームレスな呼び出しとアクションの組み立てが可能になるだろう。

iPadエコシステムに対する、「パワーユーザー」向けの付加価値の提供にも大きなチャンスがあるだろう。Appleがこれまで、人びとにiPhone、iPad、そしてApple Watchエコシステムを、多数の軽めから中難度のタスクに利用できるものとして認知させようとしてきた努力が、これによって大きく下支えされることになる。

AppleWatch向けWorkflowは、とりわけ賢く素晴らしいマッチングだ。私はずっとApple Watchのインタラクションモデルとして「1.5秒以内、さもなくばアウト」を提唱してきた。Workflowの「入口」は、シングルタップで呼び出され、裏で行われる複雑なコマンドやインタラクションを「隠す」自動化アクションだ。これはApple Watchにとって理想的なものだ。

Workflowの買収は、成功が少々分かりにくくなったサービスの時代における、とても明快なアプリ成功例の1つだ。小さく賢いチーム(かつてWWDC学生奨学金も受け取った)が、iOS上でとても有益なツールを作り上げ、より良いやり方を実現できなかったApple自身がそれを捉えて買収した。この先どのようなことが起きるのか興味深く見守ろう。

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(翻訳:Sako)

Instagram、広告主数が100万社に。予約機能や分析データも提供へ

Instagramの広告主がまた倍増した。

Facebook傘下の写真・ビデオ共有サービスは、月間アクティブ広告主が100万社に達したと発表した。昨年9月は50万社わずか1年前には20万社だった。

成長の理由の一部はInstagramの利用者が増えたという単純な事実に帰せられるだろう。1月時点で毎日4億人が利用している。しかし、Instagramの広告ビジネスを束ねるJames Quarlesは、同プラットフォームが多くのユーザーを集めているだけではなく、いくつか重要な点で際立っているという。

第一に、Instagramは人々が自分の情熱を追求する場であり、それは「好きなミュージシャンをフォローするというようなごく普通のこともあれば、キャンディーアートのようなニッチな対象もある」と彼は言う。Instagramに広告を出すことが企業にとって有利であることを示す理由のひとつは、ユーザーの80%が企業をフォローしていることだ。

第2に、Instagramの「使いやすさとシンプルさ」がある。例えば「わずか4タップで企業プロフィールに広告を掲載できる」とQuarlesは言った。

最後に、Instagramは「目に見える行動を生み出す」と彼は言う。これは、写真にいいね!をつけたりアカウントをフォローすることだけではなく、企業のウェブサイトを訪れたり商品を買うよう促すこともできるという意味だ。

Quarlesは本誌の取材を機に継続する同社の成長を自慢しただけではない。彼は広告主向けに追加する予定の新機能についても話した。例えば、複数画像の投稿やInstagram Storiesに関する分析データを提供する予定だ。

さらに同社は、企業プロフィールにユーザーがInstagram経由で予約できるボタンを近々追加する。これによってInstagramは、「企業のメイン店舗」となって消費者は「スワイプするだけ」で簡単に企業と触れ合うことができるようになる、とQuarlesは言った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook