さわった物の色を拾うカラーピッカースタイラスMozbiiは幼児でも使える

今Kickstarterに出ているMozbiiは、子どもたちのまわりの世界をクレヨン箱にしてしまう、すばらしいスタイラスだ。すでに目標の3万ドルを突破しており、資金募集は9月27日で終る。

たしかに、色を拾うスタイラス(カラーピッカー)はすでにあるが、Mozbiiなら二歳の子どもでも使える。ご覧のようにぺろぺろキャンディーのような形をしていて、首の部分は曲がる。ヘッドには色をRGBのデータで拾うカラーセンサがある。首の近くの小さなボタンを押すと、そのときの色を拾う。使い方は、ヘッドを目的の物にあててボタンを押すだけだ。というか、ボタンに指をあてた状態でヘッドを物に押し付けると、その圧力でボタンが押される。だから、まだ運動能力が発達していない幼児でも十分に使える。

センサが色を確実に拾ったら、ヘッドのセンサと反対側にあるLEDが点灯する。拾った色はMozbiiのアプリに保存され、そのままお絵かきの色として使える。磁石式の充電ヘッドは、子どもにも使いやすい。

Mozbiiスタイラスとそのアプリを作ったのは、台湾のUfro、ファウンダはJeremy Shuだ。

それまでAppleの管理職だったShuは、自分の子どもを見ていて、子どもたちの学習のためのプロダクトを作ろう、とひらめいた。彼の息子と娘が中国語と英語の二ヶ国語を使う学校から英語だけの学校にかわったとき、二人は勉強についていけずに成績が落ち始めた。Shuは彼らに勉強を強制せず、スポーツでも音楽でも美術でも、なんでも好きなことをするよう勧めた。子どもたちがクリエイティブなことに取り組み始めてリラックスすると、成績のほうも良くなってきた。

Shuによると、Mozbiiでは子どもたちが自分のまわりの世界と対話しながら創造性を育むという。私もMozbiiをUfroのオフィスで試したが、使いやすいし正確なので感心した。蘭の花の紫色の部分など、はっきりした色の方が、良いようだ。逆に、肌の色など微妙な色は、正確に再現されない。でも色調の変化はちゃんと捉える。アプリが保存できる色は、12色までだ。

私がMozbiiで気に入ったのは、長時間タブレットに没頭しているような子どもでも、これを使うとまわりの世界に関心を持つことだ。たとえば一つの桃でも、センサをあてる場所を変えると、いろんな色を拾う。また、自分の好きなおもちゃの色を拾うこともできる。

将来的には、Mozbiiに色だけでなく、文字や数字や音楽も拾わせるようにしたい、とShuは言っている。

Mozbiiはすでに最終的なプロトタイプに達しているので、最初の100名の支援者へは来月中に発送できる。そのほかの支援者には、11月の予定だ。Mozbiiを一本もらえるためには64ドル以上を出資すること。詳しくはKickstarterのページを。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、カリフォルニア大サンタバーバラ校と協力して人工知能のための量子コンピュータ開発へ

今日(米国時間9/2)、Googleはカリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)のJohn Martinisの率いる研究チームがGoogleの量子コンピュータ研究プロジェクトに参加したと発表した。Martinisのグループは量子コンピューティングの分野でトップクラスであり、超電導電量子コンピューティングを2008年に世界でもっとも早く実現したグループの一つだ。

Googleは以前から量子コンピューティングの研究を行ってきた。たとえば、D-Waveのコンピュータを、それが本当に量子コンピューティングであるのかどうかさえ不明な段階で、世界でもっとも早く購入したユーザーの1つだ。2013年の量子コンピュータの研究開始以来、GoogleはNASAやUniversities Space Research Associationの量子人工知能ラボと協力している。

今回の発表はGoogleが独自のハードウェア開発に乗り出したことを示すものだ。「Googleの量子人工知能チームは独自のハードウェア開発グループを擁することになった。これにより 最近の理論の進歩とD-Waveの量子アニーリング・アーキテクチャーの利用に基づく知見を利用した新しいデザインの量子最適化と推論プロセッサーの実現を目指すことができるようになった」とエンジニアリング担当ディレクターのHartmut Nevenは今日のブログに書いている

MartinisのグループはGoogleのサンタバーバラ・オフィスに本拠を移すが、UCSBの学生、大学院生が引き続き協力する。またUCSBの製造、測定施設の利用も続けられる。

Martinisは「Googleに参加したことにより、量子コンピューティングを機械学習アプリケーションに適用するチャンスが得られることに興奮している」と語った。ディープラーニング・ニューラルネットワークのパイオニアであるGeoff Hintonが2013年にGoogleに参加したことをMartinisはおそらく念頭に置いているのだろう。自ら設立したスタートアップ、DNNresearchがGoogleに買収されたのを機にトロント大学からGoogleに移った。

Nevenは「Googleは自ら量子コンピュータ・ハードウェアの開発に乗り出すが、今後もD-WaveとNASAと協力し、D-WaveのVesuviusマシンを利用していく」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook <A


スマホに接続するソニーのレンズカメラに新型登場―QX1はEマウントのレンズ交換タイプ

ソニーの「レンズスタイルカメラ」、QXシリーズはカメラとしてかなりの変わり者だ。 Sony Alpha Rumorsのスクープから察するに、ソニーはこのシリーズに依然として力を入れていくらしい。この記事には QX1とされる新モデルの写真が多数掲載されている。コンセプトは既存のQX10とQX100と同様、撮像素子と交換可能なレンズのセットで、これをスマートフォンに接続して使うというものだ。

QXシリーズは簡単にいえばコンパクトデジタルカメラからボディーを抜いたものだ。ボディーの役目をするのはユーザーの手持ちのスマートフォンで、専用のアプリを通じてカメラをコントロールする。ある意味でスマートフォン・アクセサリーだが、本格的なカメラでもある。

近く発表されるQX1は、QXのコンセプトを一歩押し進めて、撮像素子とレンズマウントを独立させ、レンズが交換できるようにしている。レンズマウントはソニーのEマウントだという。つまりソニーのNEXシリーズ用の交換レンズがすべて使えるわけだ。撮像素子は中級デジタル一眼で標準的に用いられているAPS-Cサイズだという。またフラッシュも内蔵する。

QX1はスマートフォンに取り付けた状態でも、スマートフォンをリモコンにした状態でも使える。撮像素子部にはネジ穴があるので、三脚に取り付けて離れた場所からスマートフォンで操作するといったことも可能なわけだ。液晶ディスプレイなどの高価な部品をスマートフォンに代用させているので普通のカメラよりコストパフォーマンスは良いはずだ。Sony Alpha Rumorsによれば、QX1は明日、ベルリンで開幕するエレクトロニクス・カンファレンス、IFA 2014で発表されるという。そこで価格や出荷時期も明かされるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


不使用時はバックパックに収まる電動スケートボードのMovpak


 
長距離通勤をしている人の中には、電車や地下鉄などを降りて、そこからオフィスまで歩くのが面倒なのだと感じている人も多い。そのような人を意識して開発されたのがMovpakだ。電動スケートボードで、未使用時は通常サイズのバックパックと一体化して運べるようになっている。カーシェアリングサービスなどでお金を使うことなく、通勤の面倒を少しでも和らげようというものだ。

但し、Kickstarterのページを見てもらえばわかるが、このMovpakも決して安いものではない。早期割引でも999ドルとなっていて、これが完売すれば1190ドルとなる。最初の生産分を売り上げれば、次からは価格は1299ドルになる予定なのだとのこと。そしてさらに来年早々からは通常流通にも乗せたいと考えていて、その際は1999ドルの価格にする予定であるとのことだ。以前にKickstarterキャンペーンを行った電動スケートボードと同様の価格設定となっている。

TechCrunchではサンフランシスコにある我々のオフィス周辺で試乗してみた。概ね快適で面白い乗り物だと感じた。最高速度は時速15マイルで、稼働距離は9マイルとなっている。9マイルの距離を進むことができれば、たいていのニーズには合致することだろう。あるいは自転車で通勤している人などの場合、完全に自転車と置き換えも可能かもしれない。但し乗った後は2時間の充電が必要なので、電源の手配は必要となる。

スケートボードの後ろに乗っかっているバックパックが邪魔だと思う人もいるだろう。しかし実際に乗っていると、少なくとも最初のうちはむしろ「スタビライザー」的な役割も果たして便利な面もあるようだ。Movpackにはワイヤレスのコントローラーもついていて、進むのに地面をキックする必要はない。ボードの上に乗って、後ろ側の足をバックパックに沿わせるようにして乗るとスムーズなライドを楽しむことができる。

ところで、乗っているうちはかなり楽しいものだが、バックパック(中にバッテリーも入っている)とボードをあわせると17ポンド(8kg弱)になることには気をつけた方が良いだろう。バックパックとスケートボードが一体化しているので、2つを分けて運ぶよりはましかもしれない。しかしこれを担いで長い時間を歩くのはなかなかの大仕事だ。もちろんそれだけの重さになるバッテリーは、他のデバイス(スマートフォンなど)を充電するのにも利用することができるので、便利な使い方もあるかもしれない。バックパックにハンドルをつけて、スケートボードのタイヤを使って引き回せるようにすれば良いかもしれないが、そのアイデアはおそらく、美的な観点から却下されたのだろう。

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(翻訳:Maeda, H


JUMPは、忘れやすい人向けのスマホ充電器兼ケーブル

多くの人たちと同じく、私のiPhoneのバッテリーは一日が終る寸前に切れる。明快な答の一つは、Mophie等のケースを使うことだが、私は自分の電話のサイズが増えるのがいやだ。もう一つの方法は、充電器を持ち歩くことだが、残念ながらずぼらすぎる私は余分なデバイスを持って出るのを忘れてしまう。

信じてほしいのだが、私は30年以上にわたって忘れ物を減らす努力を続けてきた。しかし、携帯電話や様々なデバイス(私はiPadの他にAndroidタブレットも持っている)やノートPCに加えて、充電器までフルにしておくことは、すでに窮地にある私の精神状態の制限を越えている。

だから私は、Native UnionのJUMPに飛びついた。これはちょっと気の利いたケーブルとバッテリーパックのコンボでだ。Kickstarterの目標を2月にクリアして、現在49.99ドルで購入できる。

これは、30%しか充電できない割には高価だが、その30%は、一日の終りに1~2時間分のパワーを得るには十分だ。そして、充電や同期は、Lightningケーブル(micro USB版もある)ではなく常にJUMPケーブルを経由して行うので、私のように異常な忘れ物癖の持ち主でも、充電し忘れることはほぼ不可能だ。iPhoneを抜き、バッテリーパックにケーブルをきれいに巻きつけたら、両方をバッグに放り込むだけだ。バッテリーパックと19インチ(48 cm)のケーブルを合わせても42グラムほどなので、毎日持ち歩くのも苦にならない。

Jump Cableは、Native Unionのサイトで購入できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Appleの宇宙船型新本社はまだ宇宙船には見えないが、間違いなく巨大だ

Appleの宇宙船型新本社キャンパスは、新iPhoneの発売を間近に控えた同社にとって、あまり気にかけていられないことの一つだ。しかし、だからといって、一部の物見高い人たちが工事現場を覗くのをやめるわけではない。

YouTube人のjmcminnが、GoPro Hero 3+ をPhantom 2ドローンに載せて撮影した結果、われわれはこの建造物の基礎部分を初めて見ることができた。これまでの工事現場写真は、泥の上に描かれたミステリーサークルの写真のようなものだった。

ビデオは、円形の建築構造を見せているだけではなく、このキャンパスが近隣の建物と比べていかに巨大であるかも示している。

Appleはこの新キャンパスの計画に長い時間をかけてきており、去る2012年にクパチーノ市が工事の開始を承認した。

もちろん、昨年11月にわれわれが見たモックアップ と比べると、ビデオは少々期待はずれかもしれない。しかし、今はレーパーデーの週末、ちょっとしたイマジネーションを働かせる時間はあるだろう。

下のビデオをご覧あれ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


安価なコンバージョンキットで、手持ち自転車の電動化を行うKickstarterプロジェクト

Micah Tollが、普通の自転車を電動自転車にするBarak Electric Bike Conversion Kitを作った。

Tollは、電気自転車業界で7年を過ごしたエキスパートでもあり、『The Ultimate Do-It-Yourself eBike Guide』(電動自転車自作ガイド)の著者でもある。電動自転車についてはなんでも知っている存在であるわけだ。そんな彼が世に送り出したいと願ったのは、価格面および品質面でバランスのとれた、ミッドレンジの電動自転車だ。

ちなみにアメリカにおいては、電動自転車はさほど普及していない。しかしNew York Timesの記事によれば、ヨーロッパでは広まりつつあるそうだ。アメリカの、たとえばニューヨークなどでは、電動自転車はオートバイ扱いとなり、それも普及を阻害する一因となっているのだろう。

もちろん法規制の問題だけではない。価格が高いのも大きな普及阻害要因となっている。そんな中、Do it yourselfを誘っていたTollがKickstarterにて、安価な電動自転車プロジェクトを立ち上げたのだ。

全く新しい自転車を購入するのではなく、既に持っている自転車の「電動化」を行うためのキットだ。確かにこの方が安く済ませられる可能性がある。

この狙い事態は新しいものではなく、既に多くのコンバージョンキットが市場に出回っている。たとえばHill Topperは399ドルないし1,195ドルのキットを販売している。価格差は走行可能距離によるもので、高額なものは40マイルを走ることができる一方、399ドルの方は8マイルまでとなっている。最高速度が20MPHで862ドルのE-BikeKitは、最高速度20MPHで12マイルないし22マイルを走行できるとしている。

Kickstarterキャンペーンは残すところ4日となっているが、当初の目標であった1万2000ドルの倍以上となる2万6000ドルを集めている。350ワットモデルと500ワットモデルがあり、走行距離は20ないし30マイルで、最高速度は18MPHないし20MPHとなっている。

モデル間の違いはパワーと加速度にある。当然ながら500ワット版の方がパワーがあり、坂道にも普通に対応できる。

キットに含まれているのは4つのパーツだ。それを手持ちの自転車に装着することで、自転車を電動化する。パーツはハブモーター・ホイール、バッテリー、コントローラー、およびスロットルパーツだ。電動化にかかる時間は15分程度だ。ホイールサイズと、利用するパワーモデルにより、価格は585ドルないし655ドルとなっている。

電源を使わないようにすれば、自転車は電動化パーツによる摩擦などもない「普通」の自転車となる。

Toll曰く、製造規模の拡大のために、アジアの製造業者にもコンタクトしているところなのだとのこと。但し、ホイールについては自ら製造を続けるつもりだとのこと。

Kickstarterにてプロジェクト展開を行ったのは、需要をはかる意味もあったようだ。キャンペーンは「好感触」といえる感じで、Tollはミッドレンジの電動自転車コンバージョンキットのライセンス販売を始めることになりそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


Apple、プレスイベントへの招待状を発送―いよいよ9月9日に新iPhoneのお披露目だ

Appleが「9月9日にスペシャル・イベントを開催する」という招待状を送ってきた。このイベントで次世代iPhoneが発表されるのは間違いない。9月9日、水曜日という日付は先ごろRe/codeが推測したとおりだった。iPhone 4S以後、Appleが毎年秋に新製品を発表してきたこととも合致する。

発表されるiPhoneが1種類なのか2種類なのかはまだなんともいえない。4.7インチ・モデルに加えて5.5インチ・モデルも発表されるという噂も流れている。しかしイベントの直後に出荷開始となるのは4.7インチ・モデルだけだろう。大型モデルの出荷はかなり先になると予想されている。新モデルの少なくとも一部にはきわめて強度の高いサファイアガラスが用いられると報じられている。ひび割れ、引っかき傷に非常に強い素材ということだ。

ひとつ異例なのは、このイベントがAppleのクパチーノ本社でもサンフランシスコのYerba Buena Center for the Artsでもないことだ。今回の会場はクパチーノのFlint Center for the Performing Artsだという。Appleの社内講堂は狭いので、大型イベントには向かない。今回はウェアラブル・デバイスの発表 もあるかもしれないとなればどうしても広い会場を使う必要があっただろう。

これまでのパターンに従うなら、このイベントでiOS 8の一般公開も発表されるだろう。iPhone 6(Appleはまだ正式名称を発表していないが)の出荷前に既存iPhoneのユーザーはiOSのアップデートができるはずだ。

われわれはもちろんこのイベントに参加し、ライブで経過を報告する予定だ。〔日本時間ではイベントは9月10日、午前2時ごろから開始となる見込み〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


脅威! ピンタンブラー錠を瞬時に解錠できるバンプキーが3Dプリンターで簡単に作れる

バンプキーというのはロックスミス(または悪い奴)が使う非常にシンプルな解錠ツールだ。バンプキーは錠前の種類に合わせていちいち作る必要があるため、多種類の錠前をバンプキーで開けるには相当の手間がかかった。しかし3Dプリンターのおかげでもうそうではなくなったかもしれない。

下のビデオにはJos WeyersとChristian Hollerが標準的な錠前にプラスティックのバンプキーを差し込みハンマーで軽く叩いて繰り返し解錠するところが撮影されている。2人は鍵穴の写真を撮るだけでバンプキーを3Dプリンターで出力する方法を編み出した。出力されたキーブランクのプラスティックに慎重にいくつかの刻み目を入れるだけでバンプキーの出来上がりだ。

鍵穴にバンプキーを差し込み、軽く回しながらハンマーで叩くと簡単に解錠される。

この2人は別にこの方法でオフィスや家に忍び込もうとしているわけではない。逆に普通の錠前がいかに頼りにならないものか警告を発しているのだ。カメラと3Dプリンターさえあればどんな鍵でも開いてしまうというのは怖い話だ。

via Wired

〔日本版〕バンプキーというのはリンク先の説明にもあるように、ピンタンブラー錠に差し込んで軽く叩くことによって2分割されたピンを上に飛ばすツールだ。飛ばされたピンが下がってくるとき、上下のピンの間に一瞬隙間ができる。解錠する方向にバンプキーに軽く圧力を掛けていると、このピンの隙間がシアライン(錠前の固定されたケースと回転部分の接する線)を通るときに回転が始まり解錠されてしまう。

ピッキングガンに似ているが全部のピンを一度に解放できるので時間がかからず、技術もほとんどいらない。Wikipediaには「現在、日本で市販されている錠前はバンピング対策ずみ」とあるが、対策にも強弱があり、2005年以前に製造された錠前は未対策のものが多いようだ。

ただバンプキーの断面形状は鍵穴の写真からデータを取れるだろうが、キーの長さと刻み目の数、適切な深さは錠前の種類ごとに異なる。このデータがあれば3Dプリンターで完成版のバンプキーを出力できるが、データがない場合は手作業で試行錯誤するか同種の錠j前を分解して測定することになり、かなりの手間がかかる。

3Dプリンターで銃を作るというのは話題としてセンセーショナルなだけで実用性は低いが、もし未対策のピンタンブラー錠のバンプキー作成データがネットに出回ると、その被害は非常に深刻なものになる可能性がある。(合鍵作成業者は必要なデータを持っている)。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple、9月9日にiPhone 6に加えてウェアラブル・デバイスも発表か?

Appleは9月9日(まだ確認はされていないが)のプレスイベントに向けて大忙しだろう。Re/codeの最新記事によれば、このイベントでAppleはiPhone 6に加えてウェアラブル・デバイスの発表も行うということだ。John Paczkowskiは「Appleのウェアラブル・デバイスはiOS 8に搭載されるHealthKitと連動してヘルスとフィットネスの機能を発揮する。同じくiOS 8のHomeKit機能を利用してし、家庭の機器とも連動するだろう」と」書いている。

この記事は、「Appleのウェアラブルは2015年に入るまで発表されない」というこれまでの観測とは異なる。ただし、Appleが9月のイベントでデバイスの外観や機能の概要だけを発表し、実際の出荷は年明けとなるという可能性も残されている。デスクトップのMac Proの場合も発表から出荷までかなりの間が開いた。

これまでの情報を総合すると、Appleのウェアラブルは多数のセンサーを搭載し、血圧、発汗、心拍、歩数などをモニタできるデバイスになるらしい。またスマートウォッチとして各種のプッシュ通知を表示する機能も備えているということだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Kobo、高解像度で防水加工のAura H20を発表

Koboから業界を震撼させる新たな電子書籍リーダーが登場してきた。標準で防水加工が施された179ドル99セントのデバイスだ。解像度は265DPIで、6.8インチ画面にe-inkを表示する。このKobo Aura H20はAura HDの後継だが、さらに薄く、そして軽くなっており、なによりも他機種に先駆けてIP67準拠の防水/防塵性能を備えている。

搭載するプロセッサは1GHzで、動作が従来よりも機敏になった。また標準搭載のメモリ容量は4GBとなっている(マイナーアップグレードを行ったKindle Paperwhiteも同じ容量となっている)。また一生をかけて、眠らずに、食事もせず、あるいは読書以外のすべてを諦めて読書三昧で過ごしたいという人のためには、32GBまでをサポートするmicroSDスロットも用意されている。

今回発表されたKoboのデバイスの性能としては、Galaxy S5と同様1mの深さで30分までなら防水機能を保つ。但しUSBポートのカバーが閉じられているkとが条件だ。なかなか便利ではあるだろうが、但しスペック的にはこちらの防水Kindle Paperwhiteには及ばない。しかしメーカー保証でかつ200ドル未満のものとしては、なかなか魅力的なデバイスだと言えるだろう。そもそも、こうしたデバイスの防水機能としては、水はねに対処すれば十分で、水中読書に耐える必要はないのだという考え方もある。

Amazonも、秋にはKindle Paperwhiteの後継機を発表するとの噂がある。Aura H20は新Kindleに先立ってプレオーダー可能となる。Kobo.comでは9月1日から販売開始となるそうだ。そして出荷開始は10月1日の予定であるとのこと。より薄く、高解像度になるという噂はきいているものの、Kindleが防水仕様になるという話はないようだ。Amazonの今後の動きに注目したい。

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(翻訳:Maeda, H


メタルスーツを作って花火を「内側」から楽しんだのは、やはりこのマッドな男

花火を「内側」から見てみたいと思ったことはないだろうか。

たとえば、ドローン+GoProでやってみた人もいる。

もちろん、もっと直接的に楽しみたいと考えるのは自然なことだ。メタルスーツを作って身の回りで花火を爆発させれば、自分の目で様子を楽しむことができる。メタルスーツだけでは不安だという人は、安全祈願のお守りも用意すれば完璧だろう。

ビデオの「中の人」はもちろんColin Furzeだ。大人気の(人気じゃない、と否定されるかもしれないが、少なくとも個人的には大好きな)マッドサイエンティストだ。

たとえば完動するウルヴァリンの爪を作ったのも彼だ。夢の天井歩きシューズを開発したのも、やはり彼だった。X-Menのパイロ(Pyro)の技を人類共通資産としたのも、もちろん彼だ。

彼の発明品について、あれこれ言うのはやめておこう。しかし自分で試してみようとはしない方がいい。もっといえば、この男のすることすべては、ただ眺めるだけにしておいた方が良いと思う。

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(翻訳:Maeda, H


GoPro、愛犬の視点で撮影できるカメラハーネス、Fetchを発売(7200円)

GoProはすでに鳥類や哺乳類に取り付けられていろいろな動画が撮影されている。しかし今回、GoPro自身がFetchというドッグ・ハーネスを開発した。Fetchは15ポンド(6.8kg)から120ポンド(54kg)までの犬に装着でき、犬に負担をかけず水にも強いGoProカメラ・ハーネスだ。

価格は59.99〔日本版:GoProサイトでは7200円と表示〕ドルで、胸と背中にGoProがマウントできる。犬が水に飛び込んでも泥の中を転げまわってもOKだ。犬の皮膚を痛めないよう十分にパッドが入れてあり、洗濯もできる。

このマウントは小型犬にも大型犬にも有効なようにカメラマウントのデザインが工夫されている。また超小型犬の場合は胸のマウントが取り外せる。クィックリリース・ベース、マウントからGoProが脱落した場合に失くさないですむようカメラとハーネスに接続するケーブルも用意されている。

私も犬を飼っているので、この製品には大いに興味がある。リスを追い回したりして遊んでいるときどんなふうに見えるのか犬に危険を与えずに録画できたら楽しいだろう。FetchはGoProのウェブサイトで今日((米国時間8/25))発売となった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Asus、9月3日IFAにてAndroid Wear搭載スマートウォッチを発表予定

今年のGoogle I/Oのにて、AsusはAndroid Wear搭載のスマートウォッチを開発中であると話していた。9月にリリース予定で、既に市場に出回っているものよりも安価なものとしたいということだった。その「9月」が目前にせまる中ASUSは、ベルリンで9月3日に開催されるIFAにて新プロダクトをリリースする予定であるとのティーザー広告を世に出した。写真をみれば、これが予定されていたスマートウォッチであることは間違いない。

入手した情報によれば、このASUSデバイスは99ドルないし149ドルであるそうだ。アクティブマトリクス式有機EL(AMOLED)を使っているとのこと。スペック的には、やはりAndroid Wearを搭載するLG G WatchおよびSamsung Gear Liveと同等のものであるようだ。

秋といえばいろいろと新しいハードウェアが登場する季節であり、とくに9月頭にはさまざまなものがリリースされる。Motorolaは9月4日に新たなハードウェアプロダクトをいろいろと発表する予定であるようだし、一番の注目を集めるに違いない新iPhoneも9月6日にリリースされる。

Asusは、丸型ボディーでなかなかの期待を集めているMoto 360と比べられることになるわけだが、もちろん相応の自信を持っているわけなのだろう。

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(翻訳:Maeda, H


Fly Or Die:男性用「セックス・トイ」は進化の波に乗り遅れた絶滅危惧種?


 
いろいろなものを取り上げているFly or Dieシリーズだが、今回は2つのセックス・トイ(アダルトグッズ)を扱ってみた。テックの要素があるのかと疑問に思う人もいるだろうが、当方でもチェックしてみて勉強になった。とくに女性用は時代とともに進化を続けているようなのだ。

男性用のものとしては、今年の夏にIndiegogoにてキャンペーンを展開した「ブロージョブ」マシーンのAutoBlow 2(参考までにキャンペーンは大成功だった)を取り上げる。そして女性用は、下着の中に挿入してスマートフォンで操作するOhMiBodのBlueMotion NEX 1を見てみた。

双方ともに、目的のためには十分な機能を持っていると言えるのかもしれない。しかし両者の「差」があまりに大きいことにも驚いた。男性用の方は、どうにもくだらなく見えてしまうのだ。

たとえばこのAutoBlow 2だが、スピードの調整もできない。身体に接する面はあくまでもビニール風の肌合いだし、見た目もあまりにチープだ。さらに利用時にはコンセントにつないでおく必要がある。コンセントの前にうずくまって、そしてコトに及ぶというのは、あまりに寂しく感じたりもするがどうだろう。

一方でOhMiBodの方はデザインも美しい。BluetoothおよびWiFiで接続してiPhoneから操作することができるのだ。

まとめておこう。とくに男性用のデバイスを開発して世に問おうと考えているアントレプレナーの方々。ぜひとも異次元的な進化を見せて欲しいと思う。

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(翻訳:Maeda, H


スマートフォンが手元にないとパニックになる人へ ― 満を持してnoPhone登場

ふと気づくとiPhoneのバッテリーが切れてしまっていることが多い。いつもいつも、こうしてバッテリーを切らしてしまうのだ。同じことをしている人も多いことと思う。ちょっと離れたところで充電しておくよりも、手元に置いておきたいと考えてしまうのだ。ほとんど「病気」の域だが、少なくとも私の場合はそうなのだ。

そんな人のためを思ってか、noPhoneなるものが登場した。

主要な目的は、とにかく身近にスマートフォンがないと落ち着かないという人への対処だ。そして実世界に集中すべき時、従来のスマートフォンに変えて手元においておくと便利だという狙いもある。

noPhoneならば、お客との会話中にスマートフォンばかりが気になってしまうということもない。手元に置いておけば、他の場所に置き忘れてしまったとパニックになることもない。また電波状況の悪いキャンプ場や、ハイキングのときなどでも全く問題ない。いつでも幸せを感じさせてくれる、世界とつながっていることを感じさせてくれるカタチをポケットにいれておくことができる。

代替機として活用する方法もあるだろう。すなわち充電中でもスマートフォン(のカタチ)を手放したくないという人は、充電中はこちらのnoPhoneの方を手元においておけば良い。

このnoPhoneはトイレに落としてしまっても大丈夫だ。万が一、日々が入ってしまっても動作には問題ない。防塵に気を配る必要もない。バッテリー無用で面倒なソフトウェアアップデートも永久に不要だ。

気になった方はサイトをチェックしてみて欲しい。

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(翻訳:Maeda, H


PDP-11のブート方法ハウツー

時代は完全にユビキタス・コンピューティングの時代で、IoTも普通の言葉になった。人とマシンを繋ぐ仕組みも多く出揃いつつある。しかしそんな時代でも歴史を振り返って見ることは大事なことだと思う。たとえばTrammell HudsonのPDP-11のブート方法などは(もしかすると)実用性もありとても楽しい。これを見て学習しておけば、いつでもPDP-11をたちあげて、そのモノクロスクリーンの上でAdventureを楽しむことができるようになる。記事を見ながら、古いマシンならではの、T型フォードなみの気難しさを思い出す人もいるかもしれない。

ちなみに、PDP-11とは最初にUnixを動作させたマシンだ。1970年にリリースされた16ビットコンピューターで、256Kのメモリと、スマートウォッチのPebbleにも劣る処理能力を持つCPUが搭載されていた。

下にあるのはシャットダウン時には取り外しを強いられるディスクドライブだ(ディスクドライブというのも、近いうちに消えていくのかもしれない)。

どの分野でも、古いマシンを動かしている様子というのは、どことなく面白いものだ。物置にしまいこんだAppleのNewtonや、Atari 800XLなどを動かしてみたくなる人も多いことだろう。ただ、昔のハードウェアを繋ぐことのできる周辺機器などはどんどん少なくなってもいる。昔のPCをつなげることのできるテレビや、その他アクセサリ類もどんどん消えつつある。シリアルポートをもつPCも少なくなってきているし、またGAME/TV切替器もすっかり見かけなくなってしまっている。

実際にPDP-11を触ったことのある人などは懐かしくてたまらなくなったことと思う。こちらに、ブラウザ上で動作する仮想PDP-11がある。昔を知ることで、今のiOSやAndroidをまた新しい観点から見つめられるようになるかもしれない。

via Adafruit

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(翻訳:Maeda, H


iPhone 6最大の呼び物は、反転可能USBコネクターかもしれない

iPhone 6が、おそらく9月に行われるであろうAppleのスペシャルイベントで紹介された時、多くの人々にとって最大の注目は大きなスクリーンだろう。しかし、日々の使用にもっとインパクトを与える可能性のある変更は、今週何度かリークされている、反転可能なUSB-Lightningケーブルかもしれない。

そのリーク情報は、まだ確認が取れていないが、どちら向きにでも挿せるUSBコネクターの付いたLightningケーブルで、どっちの面を「上」にするかを気にしなくてよい。ケーブルのプロトタイプ版と思われるその写真は、今週まずNowhereelse.frに登場し、後に同じ物を写した画像が、パーツ情報リークの常連、Sonny Dicksonによって掲載した(via MacRumors)。

反転可能なコネクターは、新しいUSB 3.1標準の一部であり、既に製造できる状態にあるが、果たしてこれらのリーク画像が、LightningケーブルのUSB 2からUSB 3への転換を意味するかどうかは定かでない。さらには、これがApple純正ケーブルなのか、iPhone 6が発売される際に同梱されるかどうかも不明だ。しかし、実に興味をそそられる可能性であり、世界をリードするAppleスマートフォンの入出力兼充電ケーブルに残された、最も厄介な問題を一つ解決するものだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


スマートヘルメットのSkully、Indiegogo最速で目標額を調達し100万ドルも突破

運転時に利用するヘッドアップディスプレイの人気は相当のものであるようだ。車の16ピンデータポートにつなぐものも、オートバイ用ヘルメットに搭載するものも相当な人気であるらしい。

ヘルメットタイプのSkully AR-1はIndiegogoでキャンペーンを展開中だが、目標額達成の最短記録を樹立したのだそうだ。単価は平均して1425ドルほどだが、45時間で100万ドルを集めてしまった。目標額は25万ドルだったが、アメリカ国内43州および海外24ヵ国からの申し込みがあったのだそうだ。キャンペーン終了までにかなりの期間を残しているが、現在は既に114万ドルを超えている。

ちなみに1399ドルでSkully AR-1を入手できるとしたものが一番人気であるようだが、これには400人以上からの申し込みが集まっている。

ヘルメットの詳細については以前の記事を見ていただきたいが、各種センサー、マイクロプロセッサー、そしてカメラなどを使ってターンバイターンのGPSなどをヘッドアップディスプレイとして表示する。開発者たちはこれを「シナプスプラットフォーム」と呼んでいる。さまざまな情報は、ライダーから10フィートほど前方に表示されるイメージになる。無段階自動焦点方式(automatic infinitely variable focal distance)により、どちらを向いても明瞭に表示される仕組みとなっている。

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(翻訳:Maeda, H


AirEnergyは、3Dプリンターで作るオープンソースの風力タービンだ

人里を離れ、必要なエネルギーを作れる自給自足生活に憧れたことはないだろうか。そのために自分の排泄物を乾燥させて燃やす必要ない。AirEnergy 3Dがあるのだから。

このポーランドでクラウドファンディングされたプロジェクトは、ポータブルでアップグレード可能な、翼とベースステーションからなる風力タービンだ。3DプリンターメーカーのOmni3Dのチームが作った。彼らはこれをカスタム化可能なプラットフォームとして設計し、オープンソース化した。標準的3Dプリンターで、追加のタービン翼をプリントして追加することさえ可能だ。

「始めたばかりの時から、3Dプリンターメーカーとしてわれわれにとって一番大切なことは、この驚くべきテクノロジーの可能性を人々に伝えることだった。Omni3D内部で常に特別プロジェクトを進めているのはそのためだ。われわれはケンカでくちばしを失くしたペンギンのために人工くちばしをプリントしたり、老若男女にこのテクノロジーを紹介するための無料でオープンなミーティングも開いている。今回のアイデアは、プリンターそのもの以上に価値のある何かをプリントすることだった。完全にオープンソースの再生可能エネルギーのソリューションを作ることも、理由の一つだった」と、Omini3Dの共同ファウンダー、Konrad Sierzputowskiは語った。

組み立てキットの価格は、Kickstarterで約350ドルだが、設計図はオープンソース化されるので、誰でも自分のタービンを作ることができる。さらに素晴らしいことに、彼らは2500ボンド出資されるたびに、完成品1台を必要としている町に寄贈する予定だ。

このタービンは、理想的条件下で300Wの発電能力がある。つまり、携帯電話やノートPCを充電したり、コンセントに差し込んで電力網に電気を戻すことができる。自宅の庭にタービンを置こうという人は少ないだろうが、なかなかいいポータブルオフライン発電システムだと思う。

彼らはこれを量産するつもりがあるのだろうか? Sierzputowskiにもまだわからない。彼はただ、何かクールなものを3Dプリンティングコミュニティーに返そうとしているだけだ。「このKickstarterキャンペーンは、プロジェクトに必要な資金を集め、コミュニティーに恩返しするためにやっているだけ」と彼は言った。「唯一必要なもの、それは・・・風」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook