Amazonの電子ベストは労働者とロボットの安全な共同作業を支える

昨年Amazonは、25あまりの倉庫等で、労働者の安全性のための新しい着衣を採用した。そのRobotic Tech Vestと呼ばれる着衣は、一見すると二本のサスペンダーを電子回路を内蔵するベルトにくっつけたもののようだ。このAmazon Roboticsが設計した製品は、労働者がロボットシステムを修理したり、落下した品物を回収したりするときの安全を確保することが目的だ。Amazonのロボットシステムのセンサーが着用者を感知すると、動きを遅くして衝突を避けようとする。

つまりこのベストは、ロボットの障害物回避検出機能と協働する。

Amazon RoboticsのVP Brad Porterはこう語る: “われわれのロボットシステムは全体的に、複数の安全システムを採用している。それには、訓練素材もあれば、入り口の物理的なバリヤー、プロセス制御、オンボードなどさまざまだ。過去には、人間が自分が作業しているセルのグリッドをマークすると、ロボットのトラフィックプランナーがその区域の方向へルートを回していた。しかしこのベストで可能になったのは、ロボットが遠くからでも人間を検出して、その旅程プランをスマートにアップデートする。人間がそのゾーンを明示的にマークしなくてもよい”。

仕事の現場に人間とロボットの対話があるときには、言うまでもなく安全が重要な課題になる。労働安全衛生局OSHA(Occupational Safety and Health Administration)はこう言っている: “調査によれば、ロボット事故の多くがルーチン以外の運用条件で起きている。それらは、プログラミング、メンテナンス、試験、セットアップ、調整などだ。このような運用の間に、労働者が一時的にロボットの作業圏域に入ってしまうことがある。そしてそこで、意図せざる操作が傷害を招くことがある”。

12月には、Amazonの20数名の倉庫労働者が病院に搬送された。その、熊撃退スプレーの爆発事故には、ロボットが関与していた疑いがある。ロボットと人間のコラボレーションが一般的になるに伴い、安全を最優先して、これらの巨大な金属製マシンと付き合うことが重要だろう。

Porterによると、ベストのテストは“大成功”だったそうだ。ベストの総起動回数は100万回を超え、その結果がすべて、システムのログと共に記録された。

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Amazonの株主たちが顔認識技術を法執行機関に売らないことを要請

Amazonの株主たちが、同社の顔認識ソフトウェアRekognitionを法執行機関(警察など)に売らないことを求めている。その技術が“人権侵害と市民的自由の侵犯を惹起する可能性はない”、と取締役会が判断しないかぎり、Amazonがそのソフトウェアを政府機関に売らないことを、株主たちは要求している。

Amazon Web Services(AWS)の一部であるRekognitionには、顔の画像やビデオを分析する能力がある。その技術は人を認識し追尾できるだけでなく、人の感情も認識する。Amazonはこれまで少なくとも二つの州の法執行機関にRekognitionを売った、と過去に報道されている。合衆国移民税関執行局(U.S. Immigration and Customs Enforcement, ICE)に売り込んだ、という報道もある

昨年5月にアメリカ自由人権協会(American Civil Liberties Union, ACLU)の北部カリフォルニア支部がRekognitionを調べて、同支部が得た関連文書は人権と市民的自由に関する深刻な懸念を喚起する、と述べた。そのときACLUが得た試験報告は、Rekognitionが28名の国会議員を誤判定したとし、とりわけ黒人の議員を犯罪者と認識した、と言っている。

今回の決議文は非営利団体Open MICがまとめたもので、決議に参加した株主たちの総株数は資産額13億2000万ドルに相当する。

Open MICの事務局長Michael Connorが、同団体のブログにこう書いている: “これはよくあるパターンで、先進的なテクノロジー企業が画期的な技術としてマーケティングしているものが、人間や社会に及ぼす影響をまったく認識配慮していない、という例だ。Rekognitionを政府に売ることは、会社と投資家の双方にとって大きなリスクだ。だからその販売を即刻やめることは、喫緊の要請なのだ”。

この決議は、Amazonの今春の株主総会で票決される予定だ。

Amazonはこの記事へのコメントを拒否した。

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Facebook、Amazonに書いたPortalの好意的レビューを削除するよう社員に依頼

Facebook Portalの評判は、よく言って、賛否様々だ。進行中のプライバシー問題とパッとしない反響は、Facebookが初の自社開発ハードウェアに期待した結果ではなかったに違いない。それにも関わらず、PortalPortal PlusはAmazonで4つ星前後の評価を得ている。悪くない。

New York TimesのコラムニストKevin Rooseはこの状況にうさん臭さを感じ取り、「購入済みラベル」付きレビューの多くが、Facebook社員と同じ名前の投稿者によるものであることをTwitterで指摘した。「自社製品をレビューすることはAmazonのルールに間違いなく違反している」と彼は書いた。「そしてこれは、商品の売れ行きを正確に表す指標ではない!」

FacebookのAR/VR担当VP、Andrew Bosworthはすかさずこれに反応して次のようにツイートした。「会社が仕組んだり指示したりしたものではない。発売時に社内投稿で「Facebook社員にはAmazonで販売する当社製品のレビューを〈書いてほしくない〉」旨を伝えてある。投稿者には削除するよう依頼する」

これは発売から間もない同製品にまつわる多くの問題のひとつにすぎない。発売当初Bosworthは、Facebookがこの製品を使って通話を聞いたりデータを集めたりするのではないかという懸念を払拭する必要があると感じていた。そしてこれはFacebookが計算したことではなかっただろうが、同製品への否定的反響にまつわる社内分裂を予感させる結果となった。

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Alexaのニュースを読み上げる声が、プロの「ニュースキャスター」並に?

Amazonは既に、Alexaに ささやく能力を与えているが、今回はまた別の会話スタイルをアシスタントに与えるようだ。新しくAlexaに与えられるのは「ニュースキャスター」ボイスである。本日(米国時間1月16日)以降、米国内のユーザーがAlexaに向かって”What’s the latest?”(最新ニュースは?)と尋ねると、Alexaはプロのニュースキャスターがニュースを読む際に使う声に近いものを使って反応するようになる。

Amazonの説明によれば、この新しい声は、より真に迫ったニュース配信を行うために、どの単語が強調されるべきかを知っているという。

この新しい声を実現するために、AmazonはニューラルTTS(NTTS:TTSとは「テキスト読み上げ」技術のこと)で最近得られた開発成果を利用している。このテクノロジーはより自然な響きの声を提供し、Alexaの会話スタイルを、要求されたコンテキストに基づいて変えることを可能にする。ニュースキャスターの声に関して言えば、文章の中の適切な単語を強調する、より良いイントネーションを、NTTSが生成するのだとAmazonは説明する。

さらに、Amazonの科学者たちは、音声信号を生成するためにディープラーニングを適用する、直接波形モデリング(direct waveform modeling)と呼ばれるアプローチを採用した。

同社は11月には、この技術の詳細を説明していた。当時の説明では、わずか数時間のトレーニングデータで、同社の最新のTTSシステムが、ニュースキャスタースタイルを使えるように訓練できたと述べられている。また研究者たちは、この開発によって、Alexaや他のサービスが、将来的には他の状況に対して異なる会話スタイルを取り込める可能性が開かれた、と語っている。

AmazonのTTS研究チームのシニアマネージャーであるAndrew Breenは、声明の中で「顧客の要求するコンテキストに基づいて、会話スタイルを変える能力をAlexaに与えることによって、これまでには思いもよらなかった素晴らしい体験を提供できる可能性が生まれました」と述べている。「この新しい方法を使って、皆さまがAlexaからニュースやウィキペディアの情報に耳を傾けるようになることに、興奮しています」。

以下に、以前のテクノロジを用いたオーディオサンプルと、新しいニュースキャスターの声を使ったサンプルを示した。

同社はまた、Alexaがウィキペディアの情報を読み上げる際に、どのようにニューラル音声を利用できるかも示している。

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AWSが早くも今年ニつ目の買収、今度はクラウドリソース最適化のTSO Logic

AWSは新年早々から買い物マニアだ。まず先週はイスラエルのディザスタリカバリ(クラウドの災害復旧)屋さんCloudEndureを買い、そして今週は、クラウドのリソースの有効利用を企業に教えるバンクーバーのTSO Logicだ。

両社とも、買収価額は明かさない。

Amazonはこの買収をメールで確認し、TSO LogicのWebサイトにあるCEO Aaron Ralloの声明を読め、と言っている。Ralloはそこで、“TSO LogicがAWSの家族に加わることはとても嬉しい”、と述べている。

同社はワークロードやアプリケーションに関するデータを分析し、リソースのニーズ優先かコスト優先かなどの要求を勘案しながら、それらを動かすためのもっとも効率の良い場所や、ニーズとコストの正しいバランスを見つける。

ワークロードのバランスは、クラウドのパブリックvs.プライベートにおいても重要だ。11月にAWSのre:Inventで発表されたAmazonのOutpostsは、ワークロードの載せ方をオンプレミスとクラウドとの間でバランスするためのツールだ。同社はそれを便利に利用する。

関連記事: AWSのクラウドをそのままオンプレミスのデータセンターに持ち込むAWS Outposts

TSO Logicは成長しているスタートアップの体の一部になって、クラウドのワークロードを最適化する方法を見つける。そしてときにはスポットインスタンスすら使ってワークロードを安いクラウドオプションへ移し、顧客のお金を節約する。

企業がますます多くのワークロードをクラウドに移していくと、そのコスト管理が難しくなる。そこでTSO Logicのようなツールが、クラウドリソースのより効率的な利用法を知るための手助けをする。

Microsoftgが2017年に買ったCloudynも、これと同様のサービスだ。大手クラウドベンダーたちが好位置を取ろうとして頑張ると、こんなサービスが常備薬になる。高いお薬でも、MicrosoftやAmazonにはお金がたくさんある。

Amazonのスポークスパーソンによると、同社はバンクーバーで操業を続け、社員たち全員にAmazonの職階が与えられる。

関連記事: Update: Amazon has acquired Israeli disaster recovery service CloudEndure for around $200M…Amazonが CloudEndureを買収(未訳)

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Amazon、Fire TV StickのAlexaリモコンをアップグレード

AmazonがFire TV Stickをアップグレードする。本日(米国時間1/15)同社は、Fire TV Stickに、昨秋発売された新バージョンのAlexa Voiceリモコンを付けて販売すると発表した。このリモコンはBluetoothと多方向赤外線の両方に対応し、Fire TV以外のデバイスも制御できる。なおリモコンがアップグレードされてもFire TV Stickの価格は39.99ドルに据え置かれる。

この新型Alexaリモコンは昨年10月に49.99ドルのFire TV Stick 4Kとともにやってきた。テレビ、サウンドバーその他のAV機器の制御だけでなく、入力切替やケーブルTV装置のチャンネル変更などもできる。古いAmazon Fire TVのためにリモコン単体で購入する場合の価格は昨日まで29.99ドルだった。しかし本日、Amazonは価格を50%引きにした。

音声リモコンにはボタンを押してAlexaに話しかける機能もあり、番組や映画を探したりスマートホーム機器の制御、ニュース、天気予報、音楽ストリーミングなども利用できる。

この次世代リモコンの採用によって、Fire TV Stickはテレビ以外のAV機器を制御できるリモコンが付属する40ドル以下で唯一のストリーミングメディアプレーヤーになったとAmazonは言っている。これはFire TV Stickにとって、Rokuのハイエンド音声リモコンがテレビとRokuのワイヤレススピーカーの電源およびボリューム制御中心であることに対するセールスポイントにもなる。

今年のCESでAmazonは、Fire TVプラットフォームがアクティブユーザー3000万人を突破し、Rokuの2700万人をわずかに上回ったことを発表した。中心製品であるFire TV Stickに高度なリモコンを投入することで、Amzaonは2018年のブラックフライデーとホリデーショッピングシーズンのデバイス大幅値下げで奪ったリードを確固たるものにしようとしている。

改定されたFire TV Stickは、Amazonがスタートしたばかりの無料ストリーミングサービスIMDb Freediveを内蔵する最初のデバイスでもある。CESで発表された同サービスは広告付きの無料映画・TV番組を提供する——ライバルのThe Roku Channelへの挑戦だ。その他のFire TVデバイスにはソフトウェアアップデート経由で配信される。

新しいAlexa音声リモコン付きのFire TV Stickは39.99ドル(英国では £39.99 )で今日から予約受付が始まる。Echo Dotとのセット価格は69.98ドル。

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Amazonのダッシュボタンにドイツの裁判所が消費者保護に違反と判決

【抄訳】
洗剤やトイレットペーパーなど、日用品の補充的購入に便利なAmazonのダッシュボタンに、ドイツの裁判所が消費者保護法に違反との裁定を下(くだ)した。

昨日(米国時間1/11)、バイエルン州高裁は、ダッシュボタンのシステムが、購入に関する十分な情報を消費者に提供していない、と判決した。

原告の消費者団体Verbraucherzentrale NRWは、次のように主張していた:

・Amazonの現在のユーザー規約では、製品が最初よりも高価格になったり、消費者が最初に指定した商品以外の商品を買わされることが、消費者に無断で行われる。

・消費者がボタンを押したとき、そのとき行われる購買行為に関する十分な情報がその時点で提供されない。情報の提供が、購入決定から数か月後になることもある。〔注文のキャンセルは、通常の注文キャンセルと同じ方法で(できる場合は)できる。〕

・ボタン上に、押すと有価購入が行われる、という警告の明記がない。

判決は、裁判所がこれらの主張を認めた結果である。同団体は、裁判所がAmazonの控訴を棄却することを求めている。

Amazonは、本誌TechCrunch宛てのメールで、次のように反論している:

・イノベーションを損ない、消費者の利便性を奪う判決だ。違法性はないと確信しているので、控訴する。

“The decision is not only against innovation, it also prevents customers from making an informed choice for themselves about whether a service like Dash Button is a convenient way for them to shop. We are convinced the Dash Button and the corresponding app are in line with German legislation. Therefore, we’re going to appeal.”

画像クレジット: Amazon

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AmazonのIMDb、無料ストリーミングサービス「Freedive」を公開

本日(米国時間1/10)Amazon傘下の映画情報サイトIMDbは、無料ストリーミングサービスFreediveを発表した。新サービスでは米国内の利用者に、Fringe、Heroes、The Bachelor、Without a Traceなどの広告付きTV番組や、ハリウッド映画のAwakenings、Foxcatcher、Memento、Monster、Run Lola Run、The Illusionist、The Last Samurai、True Romanceなどが提供される。

コンテンツは購読なしに無料で視聴可能で、スマートフォン、ノートパソコン、あるいばAmazon Fire TVを使って大画面で見ることができる。

すでにIMDbは、一部ビデオコンテンツの定位置として予告編や有名人のインタビューのほかにThe IMDb Show、Casting Calls、No Small Partsなどのオリジナル短編映画も提供している。これらは今後Freediveに統合され、引き続き無料で見ることができると同社は言っている。

新サービスでは、IMDbを利用して作品のキャスト、スタッフ、音楽などの詳細を紹介するX-Rayというサービスも提供される。

「ユーザーはすでにIMDbを使って映画やTV番組を発見し何を見るかを決めている」とIMDbのファウンダー・CEO Col Needhamが発表のリリースで語った。「IMDb Freediveの公開によって、ユーザーは長編映画やTV番組をIMDbサイトやAmazon Fire TVで無料で見ることができる。今後も利用者のフィードバックに基づいてIMDb Freediveを改善し、IMDbのモバイルアプリを始めさらに広く利用できるようにする」

新サービスは、ストリーミング業界全体がAVOD(Ad Supported video-on-demand:広告付きビデオ・オン・デマンド)に大きく力を入れ始めたタイミングで公開された。たとえばRokuは、広告付き映画やテレビ、ニュース、スポーツ、その他のエンターテイメントを提供するThe Roku Channelで利用できるコンテンツを拡張してきた。 Plexも今週のCESで、今年中に広告付きコンテンツを提供開始することを発表した。

Rokuにとって、Rokuデバイスで無料コンテンツが利用できることがハードウェアビジネスの後押しになる。当然Amazonも同じ考えだろう。

AmazonがTV番組や映画を2つの別々のサービス——Amazon Primeおよび傘下のIMDb——で提供するのは少々奇異に感じる。

AmazonがAVOD分野に参入する準備をしていたことは業界でよく知られており、時期だけの問題だった。以前は昨秋にスタートすると噂されていたが、実現しなかった。

新しいストリーミングサービスはwww.imdb.com/freediveで公開中。Fire TVデバイスでは、”Your Apps and Channels”の列に新しいアイコンが現れる、とIMDbは言っている。

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AmazonのファウンダーJeff Bezosと彼の妻で作家のMacKenzieが離婚

Bezos夫妻JeffとMacKenzieは、25年間の結婚生活に終止符を打ち離婚することになった。

Amazonのファウンダーと、小説家で受賞歴もある彼の妻は、ソーシャルメディア上の共同ポストでそのニュースを発表した。それによると、離婚の決定の前には別居生活があり、そして今後は“友だちとして”人生の共有を続けていきたい、という。

[訳略(形式的な発表声明文なので)]

二人は90年代に、共にヘッジファンドD.E.Shawの社員だったとき出会い、その後MacKenzieはAmazonの初期の社員の一人になった。

彼女の最初の小説、“The Testing of Luther Albright,”は2005年に出版され、翌年、American Book Awardを受賞した。

Forbes誌の2018年富裕者リストによると、世界でもっともリッチな人物Bezosの総資産額は推定1120億ドル。彼女は、そんな彼の下(もと)を去る。

(Bloombergより)

画像クレジット: Matthew Staver/Bloomberg

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Microsoftさん席を譲りなさい、Amazonがアメリカの時価総額最大の企業ですよ

昨年Amazonは、入れる人の限られた1兆ドルクラブの会員になった。そして今年も、同社の株式市場支配は続いている。

eコマースの巨人Jeff Bezosは月曜日(米国時間1/7)に時価総額7970億ドルを達成し、3.4%アップの一株あたり1629.51ドルは同社を、Microsoftを抜いてアメリカでもっとも価値のある上場企業に押し上げた。

Microsoftは11月28日にAppleからタイトルを奪ったが、この月曜日には0.1%上げて一株あたり102.06ドル、時価総額7830億ドルとなった。Fortune誌によると、11月はMicrosoftが8年ぶりにAppleを抜いた月で、Appleの成長に関する市場の不安が貢献している。

一方Appleは、じきに彼らと肩を並べる、とは行かないようだ。同社のCEO Tim Cookが先週発行した書簡は、同社の初会計年度第一四半期のガイダンスを修正している。それによると、売上予測は最初の890-930億ドルから840億ドルに下げ、それが株価の下降を招いた。今日(米国時間1/7)のAppleはGoogleの親会社Alphabetの7560億ドルにすら抜かれて、ほぼ7000億ドルで4位に落ちた。Amazon、Microsoft、Alphabet、そしてAppleの順である。

Cookはその書簡でこう述べている: “主要な新興市場にはいくつかの課題があるが、とくに中国などでに関しては、経済の大幅な減速は予見していなかった。しかし今回の売上予測の下方修正はもっぱら、中国におけるiPhone, Mac, およびiPadの売上減によるものである。その他の主要市場での売上減少は、ほとんど予見されない。”

しかし株価をめぐる4社のタタカイは今年も続くようだから、本年における順位のさらなる入れ替わりを、われわれは覚悟しているべきだろう。

関連記事: Apple’s trillion dollar market cap was always a false idol…Appleの時価総額1兆ドルは偽りの偶像だ(未訳)

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SonyのノイズキャンセリングヘッドホンがAlexaを導入、声で音楽再生をコントロール

ノイズキャンセリングヘッドホンにスマートアシスタントがないことを想像してみよう。それは、2017年へのタイムスリップだろうか? でもありがたいことにSonyは、今日(米国時間1/7)のCESのプレスカンファレンスで、ついに人気製品WH-1000XM3にAlexaなかったことを解決した。

このヘッドホンは今年の第一四半期のどこかで、ファームウェアを改造してAmazonのスマートアシスタントを載せる。ボタンをタップするとAlexaに命令でき、音楽再生のあれこれを指示できる。スマートホームデバイスのコントロールなど、ふつうのAlexaの仕事もできる。

ファームウェアのアップデートはWH-1000XM3と並行して旧モデルWH-1000XM2と、インイヤモデルのWH-1000Xでも行われる。長年わが国の最大の悪夢であった、まだAlexaがあらゆるデバイスにはないという病弊が、快癒に一歩近づいた。

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Amazon.comがShowroomを開始、家庭用家具のビジュアルショッピング体験を提供

1年ちょっと前にAmazonは、プライベートブランドのRivetとStone&Beamを、最初の家庭内家具ブランドとして立ち上げた。そして昨年の秋以降、同社は家具やその他の商材に対して、Pinterestのような推奨サービスであるScoutを使って、よりビジュアルな新しいショッピング手段の実験的な提供を始めた。 そしてこのたびAmazonは、Amazon Showroomを使って家庭用家具の世界に向けてのさらなる挑戦に挑む。Amazon Showroomとは仮想的なリビングルームの中に家具を配置し、装飾品をカスタマイズして、結果を眺めながら一度に購入することができるようにする仕掛けだ。

Amazonは正式なShowroomの発表をしていない。しかし広報担当者はそれが、現在既にAmazon.comとAmazonモバイルアプリ上で利用可能になった、最新のテストであることを認めた。

ウェブ上の”Accounts & Lists”ドロップダウンメニュー、同じくウェブ上の”Home, Garden & Pets”カテゴリー、もしくはモバイルアプリ内の”Home & Kitchen”カテゴリーからアクセスすることができる。

現段階では、この新機能はAmazonの顧客に対して、1つのリビングルームの中の商品をまとめることに焦点を当てている。仮想的な設定の中で、利用者は壁と床の色を調整することが可能で、室内になるアイテムをそれぞれ選んで入れ替えて行くことができる。入れ替えることができるのはソファ、コーヒーテーブル、椅子、サイドテーブル、ランプ、カーペットで、さらには壁に掛かった絵も替えることが可能だ。

入れ替えを行うには、興味のある対象をクリックして、スクロール可能な右側のパネル上に表示されるオプションの中から、入れ替えたい品物(値段付きで表示されている)を選べば良い。この選択は、価格、スタイル、色、素材、ブランド、レーティングなどの、さまざまな要素で絞り込むことができる。

当然の話だが、Amazon自身の家庭用家具ブランドがここでは大いに取り上げられている。

検討を進める途中で、現段階のスナップショットを保存しておき、後で取り出すこともできる。異なるスタイルを見比べて選択しようとしている場合には、複数の部屋のデザインを保存することができる。満足な結果が得られたら”Add to cart”(カートに追加)ボタンをクリックするだけで、チェックアウト用に全商品をカートに入れることができる。

Amazon Showroomは、購入に先立って家庭内の商品をビジュアライズして示して購入者を助けるという試みとしては、初めての試みではない(しかしそのShowroomという名称は、オンラインショッピングを行う人たちのために物理店舗をショウルーム化してしまうことができる、Amazonの無慈悲な実力を誇示するものだ)。同社はまた2017年にアプリでARショッピング機能の提供を始めている。これを使えば、カメラビューの中に仮想アイテムを置いて、実際に自分の部屋の中でどのように見えるかを確認することができる。これは単一の商品を買う場合には便利な機能だが、部屋全体をデザインする場合はそれほどは役に立たない。

家庭用家具はオンライン小売業にとって、いまだに発展途上のカテゴリーだ。それは単にビジュアライズが難しいからではなく、重いアイテムは出荷にもコストがかかるからだ。とはいえ、大手小売業者たちはこの成長市場に可能性を見ている。

たとえば、Walmartは、昨年家具や装飾品のための新しいホームショッピングサイトを立ち上げた。そこには、自社ブランドと、より視覚的でスタイリッシュなイメージが掲載されている。また、Hayneedleや最近ではArt.comなどの、家庭用家具と装飾品小売業者たちとも提携し、さらには独自のビジュアル検索も開発している。

Amazonは公にShowroomが始まっていることを認めた。

その機能がいつデビューしたのか、Amazonは正確には語っていないが、12月の初めに、あるTwitterアカウント(現在は非公開)が、本番前サイトへのリンクをツイートしていた。Amazonは、Amazon Showroomが完全に社内開発であることを認めている。

「Amazon Showroomは、お客様がオンラインで買い物をする際に、家具の購入を視覚化するための新しい方法です」と広報担当者はTechCrunchに対して語った。「Amazon Showroomは、仮想リビングルームをお客様に提示します。そこでお客様は装飾品と家具をカスタマイズしながら、それらが1つの部屋の中にどのように収まり、お互いにどのように見えるのかを比較検討する事が可能です。その結果『これらを一緒にするとどんな風に見えるのだろう?』という疑問にお答えできる写実的な室内画像を提供することができます」と彼は続けた。

この機能は、Web上およびAmazonアプリ内で、すべての顧客に対して有効になっている。

 

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これまでに売れたAlexaデバイスが1億台を突破した、まだ製品のないAlexa Autoにもすでに100万人が殺到

金曜日(米国時間1/4)にAmazonが行った発表によると、同社のEchoシリーズをはじめとする、音声アシスタントサービスAlexaのユーザー端末デバイスは、これまでの累計で1億台以上売れた。

それは、Amazonのデバイス担当SVP Dave LimpがThe Vergeのインタビューで挙げた数字で、音声アシスタントを多様なハードウェアデバイスに実装して売っていく同社のペースが、非常に速かったことを物語っている。ただしLimpの話の中には、それら端末実装機の何割がAmazon自身のEchoデバイスで、サードパーティ製のAlexaデバイスが残り何割か、という情報はない。〔参考記事

関連記事: The long list of new Alexa devices Amazon announced at its hardware event…Amazon自身のAlexaデバイス(未訳)

同社のビジョンは、回路基板のあるものなら何でもそこにAlexaを入れられる、というものだ。そのことを証明するかのように9月の同社のハードウェアイベントでは、Echoの各種新製品のほかに時計や電子レンジなども含む10種類以上のAlexa対応デバイスが発表された。Limpによると、今市販されているAlexaデバイスは150種類以上あり、その多くは2018年に発売されたものだ。

1億という数字は、まだ成熟の余地が十分にあるプラットホームとしては確かにすごいが、しかしAndroidとiOSという二つの大陸で勢いのある、Google AssistantやApple Siriという強敵にやられないためには、それぐらいアグレッシブでなければならなかった。その強い姿勢のおかげでAmazon Alexaは、スマートホームに関してはGoogleをしのいでいる。それでも後者のGoogle Homeデバイス、とりわけGoogle Home Miniは、かなり健闘しているが。

関連記事: 本年Q2、もっとも売れたスマートスピーカーはGoogle Home Mini

Amazonの低価格AlexaデバイスEcho Dotも、同様に大きな関心を集めている。このデバイスは9月に新しいデザインになり、スピーカーの音量が大きくなった。同社は、発売前のハードウェアでも成功を収めつつある: 車載用AlexaデバイスであるAlexa Autoは、その招待制販売にすでに100万名以上が登録した。

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アメリカでスマートスピーカーは2018年に臨界質量に達した(世帯普及率41%)

今年は、Alexaにとって良いクリスマスだった。そのアプリはApp Storeで連日トップだったし、Alexaを動かすサービスが新しいユーザーの殺到で一時的にクラッシュしたほどだ。でもAlexaにとっては、Google Homeなどそのほかのスマートスピーカーデバイスと共に、ホリデーシーズンだけでなく今年全体が良い年だった。アメリカのスマートスピーカーの世帯普及率は2018年に41%に達し、2017年の21.5%に比べて倍近い増加だ。

RBC Capital Marketsのアナリストたちが12月にリリースした一連のレポートによると、アメリカにおける世帯普及率の倍近い増加は主にAlexaとGoogle Homeデバイスによるものであり、AppleのHomePodの貢献は小さい。

アナリストたちによると、スマートスピーカー全体の普及率41%のうちその約3/4、31%はAlexa対応デバイスが占める。ただし1世帯複数保有もあるので、Google Homeデバイス等=(41-31)=10%とはならない…後述。

彼らの予測では、2021年のAlexa関連の売上は180ないし190億ドルで、Amazonの全売上の5%近くに達する。‘Alexa関連’というのは、デバイスの売上だけでなく、音声によるショッピングやそのほかのプラットホームの売上も含む。今アメリカでは、各家庭等にインストールされているAlexaデバイスは1億台を突破しており、レポートはそのことを指して、Alexaは‘臨界質量’に達した、と言っている。

RBCはAlexaの開発におけるAmazonの進歩にも触れている。取り上げられているのは、夜間の侵入者検出や、煙(初期火災)の検知機能、インターネットがダウンしたときのローカルな音声コントロール、位置対応のリマインダー、高度なルーチン、メールの統合、拡張通話機能などだ。

Alexaのサードパーティアプリのエコシステムも2018年に前年比150%成長し、スキルの総数は6万を超えた。それは5月には4万、2017Q3には25000、2年前にはわずか5000だった。

Google Homeも2018年には勢いをつけ、Googleデバイスの保有率は2017年の8%から23%に増えた。1世帯の保有デバイス台数は1.7台となり、これによりアメリカにおけるGoogle Homeのインストールベースは約4300万台、アメリカ以外が約900万台となる。

しかし今後数年間の売上ではGoogle HomeはAlexaの後塵を拝することになり、Google Home関連の売上は今年が34億ドル、2021年が82億ドル、とされている。

でもPixelやNest、Chromecastなどを含めたGoogleのハードウェア全体の売上は、2018年が88億ドル、2021年が196億ドルと予想されている。

AppleのHomePodがRBCの調査対象になったのは今年が初めてだが、同社の推計によるとアメリカのスマートスピーカー市場でそのシェアは小さく、Amazonの66%、Googleの29%に対してHomePodは5%とされている。

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クリスマスにAlexaがクラッシュ、サーバーの過負荷か

Amazonの今朝(米国時間12/26)の発表によると、Alexaデバイス、中でもEchoとEcho Dotは、ホリデーシーズンのベストセラーだった。しかしクリスマスの日に生まれて初めて自分たちのデバイスをセットアップする新しいユーザーの急増は、Alexaが対応できる範囲を超えていたようだ。クリスマスに何千もの新しいAlexaデバイスのオーナーたちが全員同時に、自分のEchoをAmazonのサーバーに接続しようとしたとき、そのサービスは短時間クラッシュした。

The Guardianが最初に報じたAlexaのサービス停止は、GMTで午前10時ごろ起こり、音楽やスマートホームのコントロールなど、いつもやらせる仕事ができない、という苦情が既存のEchoオーナーたちから殺到した。

インターネットにも、家の中のWi-Fiにも問題ないのに、デバイスをセットアップできない、それはきっとサーバーのダウンだ、という苦情も多かった。

AmazonはGMT 1:43PMに、ヨーロッパでは原因を特定できた、とツイートした

“2時間あまりヨーロッパのEchoデバイスの一部の、接続が不安定でした。”

AmazonのTwitterアカウントがこうツイートしたころには、サービス停止は直っていたから、それは2時間ぐらい続いたようだ。

Amazonのスポークスパーソンも本誌TechCrunchに対して、サービス停止を認めた。

“昨朝短時間、Alexaの一部の顧客に間欠的に迷惑をおかけする問題が起き、サービスとの対話ができなくなりました。現在Alexaのサービスは正常に機能しております。”

サービス停止の原因やその対策について、Amazonは黙っている。しかし原因はたぶん、サービスへのリクエストの急増だろう。クリスマスにはApple App StoreでもGoogle Play Storeでも、Alexaアプリがトップだった。だから大量の、初めてEchoを使うオーナーが、セットアップのためにサーバーに殺到したことがトラブルの原因だろう。

WebサイトDown Detectorも、ヨーロッパで起きたAlexaのトラブルに気づき、ピーク時には2183件の報告が来た、と言っている。報告は2時間後には収まってきた。

Alexaのサービス停止はこれが初めてではないし、今年初めてでもない。このサービスは、サーバーの問題や過負荷によって、ときどき無応答になる。たとえば3月には、Alexaのモバイルアプリが動いているのに音声がダウンした

そして9月には、ヨーロッパ全域でAlexaがダウンした。アイルランドにおけるAWSのダウンが原因らしい。その前月にはアメリカでもサービス停止が起こり、EchoなどAlexaデバイスは、どんなリクエストにも“sorry, something went wrong.”(すみません。問題が起きました。)と答えた。

ヨーロッパはAlexaの成長市場なので、今年は6月にイタリアとスペインに導入した。今ではほかに、イギリス、オーストラリア、インド、ニュージーランド、ドイツ、日本、アイルランドにも対応している。

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Amazon、記録破りのホリデーシーズン売上。新規プライムメンバーが「数千万人」

Amazon は記録破りのホリデーシーズンを終えたことを今日(米国時間12/26)午前発表した。同社によると、「数千万」の人々がプライムメンバーに新規登録した。これは有償およびトライアルを合わせた数だ。また、全世界の顧客が注文した商品数は過去最高で、その中には今夏より「数百万台多い」Amazonデバイスも含まれている。デバイスのベストセラーには、ブラックフライデーと同じく、Amazon EchoスピーカーとFire TVが入った。

具体的には、Echo Dot、Fire TV Stick 4K、およびEchoがホリデー期間に売れた同社デバイスのトップ3だとAmazonは言った。

Fire TVデバイス、Fireタブレット、およびKindleデバイスも数百万台売れた。スマートホーム機器も記録的な販売台数で、トップセラーにはAmazon Smart Plug、Ring Video Doorbell2、TP-Link Kasa Smart Plug Mini Outlet、iRobt Roomba 690などが入った。

低価格のEcho Dotは常にAmazonのトップセラーで、これはAmazonの大幅なディスカウントが、決断しかねていた買い物客の衝動買いを誘発したためだ。

たとえば今年のブラックフライデー・ウィークエンドに、AmazonのEcho Dotは、Amazon製品だけでなく全メーカーの中で売上ナンバー1のデバイスだった。これはAmazonが小売サイトをてこに自社ハードウェアを売る能力を示している——Google、AppleにAlibaba、Xiaomiなどの中国メーカーが加わったスマートスピーカー市場競争が激化するなか、これは大きな競争優位性になりうる。

Amazonは、現在米国ではスマートスピーカー設置台数で市場をリードしているが、国際的にはGoogleらのライバル押され気味だ。

スマートスピーカーやその他のAmazonデバイスに加えて、今年の消費者は L.O.L Surprise! Glam Glitterシリーズの人形や、Carhartt、Bose QuietComfortワイヤレスヘッドホンなどのベストセラー商品も購入した。

Amazonは売上の数字を公表していないが、新記録が出たことはしばしば発表している。この連続する「記録破り」の売上は、Amazonのプライムメンバー拡大によるところもある。最近 オーストラリアシンガポールオランダ、およびルクセンブルクにも進出し、米国、英国、スペイン、メキシコ、日本、インド、イタリア、ドイツ、フランス、中国、カナダ、ベルギー、およびオーストリアの各国に続いた。単純に考えて、プライムメンバーが増えればAmazonの売上は増える。

Amazonの大きな目標が、他のEコマースサイトのようにオンラインショッピングを提供するだけではなく、他のサービス——Prime Video、Prime Music、無料Eブック等——でもプライムメンバーを誘うことにある理由だ。このホリデーシーズンに、米国および海外顧客をあわせて数千万人がプライムメンバーの有償およびトライアルに登録したと同社は発表した。

Amazonは伝統的にプライムメンバーの数を明らかにしてこなかったが、今年の4月、1億人の節目を越えたことを初めて発表した。一部のアナリストはこの数字が速いペース——年間35~40%——で増え続けると予測している。Citigroupは、10年以内に2.75億人に達すると予想している。

現在Amazonのプライム戦略の中核をなすのは、商品をこれまでになく厳格な時間帯に届ける信頼性だ。たとえばこのホリデーシーズンにAmazonは、現在当日配送サービスのPrime Nowが提供している限定エリアで、クリスマスイブ配達を提供した。

ホリデー商戦の結果を受け、今日午前のAmazon株は上昇した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AlphabetのムーンショットプロジェクトMaltaが企業として独立、Bill GatesらのBEVから$26Mを調達

AlphabetのムーンショットファクトリーXで生まれた再生可能エネルギー保存プロジェクトMaltaが企業として自立し、Breakthrough Energy Venturesが率いるシリーズAのラウンドで2600万ドルを調達した。〔moonshot, 仮訳: “未来学的な”〕

Concord New Energy GroupとAlfa Lavalが、この投資に参加した。

Project Maltaは昨年、AlphabetのX(旧Google X)でローンチし、ひとつまたは複数の送電網全体を完全にサポートするような、大規模なエネルギー保存施設の構築を目指した。Alphabetから独立した今、同社はMalta Inc.と呼ばれる。

Malta Inc.は、再生可能エネルギーや化石燃料から得られた電力を、リチウムイオン電池よりも長期間保存できるシステムを開発した。その電熱保存システムは最初に、風力や太陽熱、化石燃料などから得られた送電網上のエネルギーを捕捉する。集められた電気がヒートポンプを駆動し、電気エネルギーを熱エネルギーに変換する。その熱は溶融塩に保存され、一方冷気は冷却された不凍液に保存される。送電網が電気を必要とするときは、そのエネルギーを電気に変換する。

Maltaによると、そのシステムは電気を数日から数週間保存できる。

Maltaは今回得られた資金で既存企業とのパートナー事業を興し、同社がXで開発し完成させた詳細設計を、初めてのパイロットシステムとして、本格的な産業用施設へ実現させたい、としている。

MaltaのシリーズAをリードしたBEVは、2016年に、Breakthrough Energy Coalitionによって創業された。それは、Microsoftの協同ファウンダーBill GatesやVCのKleiner Perkins Caufield & Byersの会長John Doerr、 AlibabaのファウンダーJack Ma、Amazonの協同ファウンダーでCEOのJeff Bezos, そしてSAPの協同ファウンダーHasso Plattnerらによる投資家グループだ。

画像クレジット: hugociss/Moment

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AlexaがWolfram Alphaの知識エンジンにアクセスして質問に答える

知識ベースは、Amazon AlexaがGoogle Assistantに比べて後れている分野だった。検索エンジンなどを抱えるGoogleの知識の膨大な量に、太刀打ちできるところはあまりない。でも、手始めにWolfram Alphaなんか、いいかもしれない。このアンサーエンジンは多様な分野のデータや質問への答を作成編纂して提供するが、主な分野は数学と科学だ。

今週からアメリカのAlexaユーザーは、Wolfram Alphaの情報にアクセスできるが、完全な展開には数週間から数か月かかるらしい。以下は、AlexaからWolfram Alphaに訊(き)ける質問の例だ:

Alexa, what is the billionth prime number?(10億番目の素数は何か?)
Alexa, how high do swans fly?(白鳥はどれだけ高く飛べるか?)
Alexa, what is x to the power of three plus x plus five where x is equal to seven?(xが7ならx3+x+5はいくつか?)
Alexa, how fast is the wind blowing right now?(今現在の風速は?)
Alexa, how many sheets of paper will fit in a binder?(バインダーに何枚の紙が入るか?)
Alexa, how long until the moon rises?(あと何時間で月が出るか?)

Wolframは多様なソースから情報を取り出す。自分自身のWolfram Mathematicaのほかに、Crunchbaseなどサードパーティのソースもある。またAlexaも、iMDB, AccuWeather, Yelpなどさまざまなサイトからの情報で自分の知識ベースを作っている。たぶん彼女にとっていちばん重要なのは、Wikipediaだろう。

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AmazonのミネソタFCで労働者たちがデモ、会社は“彼らはうちの社員じゃない”と反論

昨日(米国時間12/14)の午後、ミネソタ州シャコピーのAmazonフルフィルメントセンターの外で、ソマリア系アメリカ人の労働者たちが、“われわれの声を聞け”(hear our voice)とシュプレヒコールしながらデモ行進をした。その数はソースによって異なるが、The Minneapolis Star Tribuneは約100名としている。

問題のある労働条件に関する報道が何年間も続いている同社にとって、これはもはやお馴染みの光景だ。今年の始めに、バーモント州選出の上院議員Bernie Sandersからの圧力で同社が、倉庫労働者の15ドルの最低賃金を採用したとき、Amazonの労働問題はその沸点に達した。

抗議者たちは不公平な労働条件と、約40%が東アフリカ出身である当地の労働者に対する配慮のない待遇を非難した。“われわれには安定した雇用が必要だ。われわれはロボットでなない”、ある従業員は地元のFox系テレビ局にこう語った。

この抗議活動は、ニューヨークの倉庫の従業員たちが組合結成の計画を発表した、その同じ週に起きた。クリスマスまであと10日というこのご時節はもちろん、オンラインリテールの巨人にとって都合の良くないタイミングだ。

同社のスポークスパーソンはGizmodoの取材に対して“失望感”を表明した: “今日のイベントに参加した人びとは大多数がAmazonとは無関係な人たちだ。Amazonの従業員の多くは今日、何千ものホリデーパッケージを顧客に送ることに忙殺されている。今日行われた、私たちのビジネスの生命線である献身的で勤勉な人びとを傷つける取り組みには、失望している。彼らは、今日もふつうに仕事をしていただけだ”、という。

そのスポークスパーソンはさらに言葉を続けて、同社の労働と安全性の実績、および有給の祈祷休憩の規則を弁護した。“祈祷休憩は20分以内なら有給であり、休憩を補償する生産性調整規則はない。20分を超える祈祷休憩も認められるが、その場合は生産性調整がある”。

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Amazonが再びGoogle Chromecastsを売っているが後者はPrime Videoをサポートせず

GoogleとAmazonの長年の抗争が休憩モードに入ったようだ。Amazonは今再び、GoogleのChromecastデバイスを売っている。そのデバイスはAmazonが2015年に同店から閉め出して、Prime Videoをサポートしているデバイスしか売らないという方針を掲げた。1年前に同社は、Chromecastを扱うと言ったがそれは長続きせず、両社は再び喧嘩モードに入った。今回はAmazonのEcho Showの、YouTubeプレーヤーが争点になった。

でも今、事態は再び鎮静モードに入ったようだ。

Android Policeが、ChomecastsがAmazon.comで再び売られていることを見つけた。

その記事は、35ドルの第三世代Chromecastと、69ドルのChromecast Ultraが売られている、と言っている。

Amazonはこの件で何も発表していないが、本誌TechCrunchが確認したところによると、Amazonはこれら二つのデバイスを公式に扱っており、店頭に出たのは偶然でも間違いでもない。

Amazonが昨年Appleと仲直りをしてApple TVを扱うようになったのも、Prime Videoがサポートされたからだから、Chromecastのユーザーが同じくPrime Videoのサポートを期待するのは無理もない。でも少なくとも今日(米国時間12/14)の時点では、それはない。

迷惑するのは消費者だから、AmazonとGoogleが仲良くできないのは、みっともないことである。

これまでAmazonの買い物客が、あの人気の高いストリーマーを見つけられなかっただけでなく、ChromecastにPrime VideoがなければFire TVにGoogleのYouTube TVがない、という不毛なやり合いになっている。これらのストリーミングサービスのどちらにもアクセスできることは、どんなメディアプレーヤーにとっても重要なセールスポイントだ。Rokuのような、どちらか片方だけに与(くみ)しないプラットホームに人気集中するのも、当然だ。

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