フランスJoueのクラウドファンディングMIDI電子楽器に廉価版が登場

MIDIコントローラーのJoueは1月にも取り上げたが、そのときは同社がCESのピッチオフ(売込み大会)に出て優勝する直前だった。CESにはほかにも、クラウドファンディングを利用する楽器スタートアップが数社出ていたが、どれもなかなか良かった。

今週このフランスのスタートアップは、社名と同名のモジュール構造のMIDIコントローラーについて、もっとユーザーフレンドリーなバージョンであるPlayのKickstarterキャンペーンを立ち上げた。前にも書いたように、このシステムはSenselのMorphシステムと操作が似ていて、タッチインターフェイスに貼り付けたシリコンのパッドがさまざまな楽器を模倣する。ドラムやピアノ、ギターのほかに、電子楽器のインターフェイスにもなる。

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今回のニューバージョンはモバイルアプリを利用して、次のようなことを実現している。

  • 楽器は中央の円に集まっている
  • タイムラインが音楽イベントの並びをわかりやすく示す
  • ミキサーで各楽器のボリュームを調節できる
  • パッドから直接レコーディングできるので反応性が良い

iOSとmacOSとWindowsで使えるアプリが付いているだけでなく、前の機種よりも100ドル安い(Kickstarterのページ)。この価格で、ボードと5枚のシリコンパッドが提供される。なかなか、 うまくできているし、最初の製品よりも広い層に受けそうだ。前作もそれなりに人気があったが。

残念ながらこのデバイスは、みんなが家に閉じ込められている時期には手に入らない。発売の予定は10月だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Kickstarterの正社員たちが労働組合を結成

Kickstarterが米国時間2月18日、同社のスタッフが労働組合を結成すると発表した。このところテクノロジー企業には、労働者の代表権を求める動きが広がっている。同社も、増え続けているそんな企業の仲間入りをするが、これらの企業ではスタッフや契約社員たちが、組合結成は公共の利益だと主張している。最近の例としてはSpinやInstacart、ピッツバーグのGoogleの技術系労働者、それにBuzzFeedやVoxのようなメディア企業が挙げられる。

組合の結成は46票対37票で決まったが、その前には経営者からの反対があった。Viceが2019年に報じていたように、CEOのAziz Hassan(アジズ・ハッサン)氏は書簡で社員たちの組合結成を。「本質的に敵対的」と呼び、こう続けた。

その動きは、企業としての我々と、我々の対話の仕方、意思決定の仕方、そして我々の方向性を反映していない。多くの点でそれは我々を退歩させるであろうし、また、我々対彼らという二分法がすでに退歩を生じさせている。

しかし2月18日の朝に本誌が受け取った声明によると、CEOは考えを変えたようだ。

「我々はこの決定を支持し尊重する。我々をここまで導いた公正で民主的な過程を誇りに思う。これまでの10年間におよぶ努力を通じて、我々は従来とは異なる種類の企業を作ってきた。それは、ミッションの達成度で成功が測られ、クリエイティブなプロジェクトの実現を助ける企業だ。我々のミッションは全員共通の基盤であり、それは今後も引き続き我々を、次の段階に導くだろう」

全米労働関係委員会の票決により、Kickstarter United(Kickstarter労働組合)は会社公認の労働組合になる。大手テクノロジー企業のホワイトカラーである正社員がこのような形で組合を結成するのは、これが初めてだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Artiphonが新しい音楽デバイス「Orba」のクラウドファンディングを開始

以前に「Instrument 1」というギターのネックのような形の音楽デバイスで100万ドル(約1億900万円)以上をKickstarterで調達したスタートアップのArtiphonが、最新のデバイス「Orba」のクラウドファンディングを開始した。

画像:Artiphon

共同創業者でCEOのMike Butera(マイク・ブテーラ)氏は、Instrument 1とOrbaは同じDNAを持っていると語る。そのDNAとは、トレーニングや経験にかかわらず、誰もがもっと簡単に音楽を作れるようにしたいという考えだ。

ブテーラ氏は筆者に対し「初心者に自分はまるでプロになったようだと感じてほしいが、同時にプロに自分はまるで初心者に戻ったようだとも感じてほしい。これは、私たちがそれを実現するための次の一歩だ」と述べた。

OrbaはInstrument 1(この製品も引き続きサポートされる予定だ)よりも小さく、価格も手頃だ。そしてソフトウェアなしで楽しめることが増えている。ブテーラ氏は「楽器にできることを徹底的にシンプルにした」と表現する。

Orbaは手のひらにおさまる丸いデバイスだ。Artiphonのチームは、ゲームコントローラ、そしてグレープフルーツや味噌汁のお椀をイメージしたという。

デバイスの上面はわずか8つのタッチパッドに分かれていて、操作はシンプルだ。しかしOrbaにはドラム、ベース、コード、リードのモードがあり、その上、さまざまな触れ方やモーションセンサーを利用できるため、タップしたり手のひらでたたいたり振ったりしてバラエティ豊かなサウンドを作り出せる。

Orbaに内蔵のシンセで演奏するだけでなく、Orbaアプリや、GarageBandなどの音楽ソフトと接続することもできる。

Artiphonは来年4月に最初のOrbaデバイスを出荷する計画だ。価格は最終的には99ドル(約1万800円)の予定で、Kickstarterのアーリーバードで設定された79ドル(約8630円)の分はすでに終了した。この日本語版記事公開時点では、Kickstarterの支援に対するディスカウント価格として89ドル(約9720円)が設定されている。同社はこのクラウドファンディングで5万ドル(約550万円)の調達を目指している。

Artiphonは今年3月にシードラウンドで資金を調達したが、それにもかかわらずクラウドファンディングを利用している理由について、ブテーラ氏は「このクラウドファンディングは我々に合う投資家を見つけるためではなく、我々に合う顧客を見つけるためのものだ」と説明している。

同氏はさらに「プロダクトデザイナーが顧客に対して直接責任を持つことにもなると思う」と述べた。

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(翻訳:Kaori Koyama)

自分で組み立てて遊ぶポータブルゲーム機「ClockworkPi GameShell」

ポータブルゲーム機自体は新しいものではないが、Switchのおかげもあって、普通に世界で最も人気のあるゲーム用デバイスとなった。しかし、ClockworkPiのGameShellは、かなりユニークなタイプの製品であり、また出先でゲームをしてみたいという気持ちを思い起こさせてくれるものとなっている。このよくできたDIYの組み立てキットには、自宅で自分専用のポケットゲーム機を組み立てるのに必要なものがすべて揃っている。カスタマイズも可能なオープンソースのハードウェアデザインを採用し、その上でLinuxベースのオープンソースソフトウェアを走らせる。

GameShellは、Kickstarterキャンペーンの成功例の1つだ。昨年に支援者への出荷を開始した。現在は同社から直接、またはAmazonから購入できる。価格は159.99ドル(約1万6980円)だが、この記事を執筆している時点では、セール中で139.99ドル(約1万4860円)で購入できる(日本のアマゾンでは、現在1万3500円だ)。その価格には、Wi-Fi、Bluetooth、1GBのDDR3メモリを含むクアッドコアのCortex A7マザーボードをはじめとして、ゲーム機を組み立てるのに必要なものすべてが含まれている。それが未組立の状態で出荷される。

ハンダごては必要ない。基板にはすべての部品が取り付け済となっている。ディスプレイパネル、キーパッド、CPU、バッテリー、スピーカーモジュールを組み立て、付属のケーブルで接続する。あとは、それらをGameBoyに似た、スリムなプラスチックケースに組み込むだけでいい。というと、メカや電気に詳しくない人は、ちょっと気が引けるかもしれない。私自身、すべての箱を開けて、部品を全部目の前に並べてみたときには、ちょっと心配になった。

しかし、付属の説明書は、Lego(レゴ)やIkea(イケア)のものと同じようにイラストだけで、かなり簡単に手順を追うことができる。また初心者にも分かりやすいようにタスクを細かく分割しているので、とまどうことはない。なんだかんだで、私は1時間もかからずに組み立てることができた。このゲーム機にファンクションキーを追加するLightkey部分を組み立てる際に、プラスチックのバリを取り除く必要があって、ちょっとやっかいだったが、手に負えないと感じたり、難し過ぎると思ったことはまったくなかった。以下の早送りビデオは、組み立てを始めてから完了するまで、全行程を含んでいる。

組み立てが完了すると、完璧に機能するポータブルゲーム機を手にすることができる。ClockworkPiが自ら開発したLinuxベースのオープンソースOS、Clockwork OSが実行できるのだ。その中には、過去数十年でもっとも名の知られたインディーゲームの1つ、Cave Storyのほか、何種類かのエミュレーターが内蔵されている。エミュレーターを利用することは、倫理的にも法律的にもグレーの領域に踏み込むことになるが、ユーザーがすでに所有しているファミコンや、スーファミのゲームを、手軽に持ち運んで簡単にプレイすることを可能にしてくれる。

GameShellの周囲には、非常に活発なコミュニティがあり、このゲーム機用に何本かのインディーゲームを提供している。また、既存のゲームをこの機種用に変更したり、最適な方法で使えるようにするためのヒントやツボを公開してくれている。さらにGameShellは、STEM教育用のリソースとして利用することも考えて設計されている。子どもたちが日常的に使っている電子機器のフロントパネルの裏で、実際に何が起こっているのかを見てみるのに最適というだけでなく、本機の上で動作するソフトウェアのコーディングに手を出すことも可能なのだ。独自のソフトウェアをロードするのも簡単だ。付属のmicroSDストレージカード、またはWi-Fiを介して、Windowsマシン、またはMacから手軽に転送できる。

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GameShellでは、すべての部分をプログラムすることができる。また、マイクロHDMIのビデオ出力、音楽プレーヤー機能、ヘッドフォン接続用のBluetoothも標準的にサポートしている。技術的なスキルがほとんどない人でも、それなりに楽しむことができ、より深く探求して可能性を追求したい人にとっては、無限に拡張したり、ハックすることが可能となっている。

前面パネルとバックパネルが交換可能な構造となっているだけでなく、そうした部品の3Dモデルも公開されている。それにより、コミュニティの手でハードウェア的な機能拡張を開発したり、改造したりすることも十分に可能となる。このデバイス自体がモジュール式となっているため、将来的にはより大容量のバッテリーモジュールを採用したり、より高性能なメイン基板に交換したり、といったパワーアップも可能となるかもしれない。

GameShellのようなデバイスは、以前にもあったことはあったが、これほどのアクセス性の高さと、高性能、カスタマイズの可能性を兼ね備えていたものは、ほとんどなかった。GameShellは高速で、優れたサウンドと卓越したディスプレイを備えており、耐久性も高そうに見える。バッテリー寿命は、Wi-Fiの使用状況や画面の明るさなどによっても異なるが、連続使用で3時間前後、あるいはもうちょっと長く使えそうだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Kickstarterがプロジェクトの説明や主張のコピーライティングのガイドラインを発行

10周年とCEOを一緒に迎えたKickstarterが、売る側の言葉遣いに改革をもたらそうとしている。

そのHonest and Clear Presentation in Projects(プロジェクトの正直で明快な提示)と題されたページは、こう述べている。

プロジェクトを提示するために選ぶ言葉は、支援者たちの期待感を盛り上げます。プロジェクトの説明は支援者たちに、あなたがこれまでにやったことのリアルで正確な像を与えるものでなければなりません。今、開発のどの段階にあるのか、支援をもとに何を作りたいと考えているのか、それらが明確に分かる説明でなければなりません。

ここで標的になっているのは、最終製品ではなくアイデアとしてのプロジェクトを提示することだ。そして、誇張やいかがわしい主張を避けること。どちらもKickstarterだけの問題ではなく、広告についても一般的に言えることだ。

こんな忠告もある。「形容詞の最上級や大げさな賛辞などを使ってプロジェクトを説明しないように。例えば、世界最高、最小、最速、最初の、究極の、無敵の(他社が追随できない)、革命的な、などなど」。(原文: the world’s best / smallest / fastest / first / the ultimate / unrivaled / revolutionary / etc.)

だから、これらを「世界最高のルール」と呼ぶのもいけない。

Kickstarterはこのガイドラインに関してとても真剣だ。同社のシステム整合性チームのトップであるMeg Heim氏が、The Vergeでこう述べている。「これを一時的な応急処置とは考えておりません。キャンペーンを見た人たちがそのクリエイターを長期的に支援する気になるような、良質な期待感を醸成する提示をしてほしいのです」。

コミュニティガイドラインは各所にあるが、それには罰則のような強制力がない。しかしKickstarterの場合は、これらの忠告を守らないプロジェクトを大きく取り上げたり推奨しないようにすれば、効果があるかもしれない。それはかなりソフトなやり方だが、でもKickstarterのページやニューズレターに載る推奨や紹介、特集などのプロモーション効果は、プロジェクトを成功に導くことが多いのだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

AGAZZIのリュックはムダな機能が満載、指紋認証リーダー搭載、Kickstarterで販売

TechCrunchのメンバーは優れたバッグが大好きだ。TechCrunchではバッグばっかり紹介するBag Weekなんかもやっていたりする。

個人的には、バッグを選ぶときは「ミニマリズム」を重視している。でも、たまにもう少しごちゃごちゃしたのが気になることもあって、アジアを訪れたときにはTimbuck2のカバンを重宝した。

今回紹介するAGAZZIのバックパックは、色んな意味で、盛りだくさん。まるでバックパック界のSamsungのようだ。デカくて、大胆で、高額。見た目もかっこいいし、多機能なのだが、いくつかの機能は、ただ搭載したいから追加されているんじゃないかって気さえする。

でもKickstarterでこの246ドルのバッグを買うぐらいなら、余計なものであれ、他にも機能が欲しくなるだろう。ちなみに、この値段は早割価格。AGAZZIいわく、「Pro」バージョンは460ドルで発売されるそうだ。僕は200ドルのTimbuk2のカバンでさえ、若干、買うのは躊躇したな。

460ドルのProバージョンには、自転車に乗るとき用のライトが外側にあり、内側にも、荷物を探す時に重宝しそうなライトが付いている。その他には充電器や財布用のRFIDポケット、そして、なんと(!)指紋認証リーダーが搭載されている。

指紋リーダーに関して、AGAZZIでは以下のように説明している。

「AGAZZIの革命的な『盗難防止用』指紋ロックは、持ち物を常に安全に保ちます。 頑丈なステンレス製の格納式ケーブルで、バックパックのコンパートメントをロックしたり(盗難の心配はもうありません)、バックパックを固定物に固定したりすることができ、混雑した場所でも安心です」

確かに、スマホよりかはバッグの中身を覗くほうが簡単だし、トイレに行くたびにカバンを持ち出すのは面倒なので、どっかに繋いでおけるというのは便利かも。ちなみに、The Vergeではプロトタイプを試しに使っていたみたいだが、割と良くできているみたいだ。

とにかく、このカバンはKickstarterで発売されているし、 配達は9月に予定されている。

KickstarterのCEOが辞任、労働組合「Kickstarter United」発足

米国時間3月19日、KickstarterのCEOであるPerry Chen氏は同社のブログに公開文書を投稿し、その職を辞任する意向を示した。Chen氏は同サービスの共同ファウンダー3名のひとりで、2009年にYancey Strickler氏、Charles Adler氏とともに会社を立ち上げた。同氏はKickstarter設立直後の5年間CEOを務め、2年前に再び同職に戻った。

文書によると、今後も取締役会会長として会社に残り、「会社にとって重要かつ長期的なニーズ」に集中する。Kickstarterはデザイン・プロダクト責任者のAziz Hasan氏を暫定CEOに昇格させ、Chen氏は日常業務から離れる。

「2017年にCEOに復帰したとき、私はKickstarterがミッションを守り、次期リーダーを選ぶための長期的基盤を6ヶ月ほどかけて作るつもりだった。あっという間に2年がすぎ、堅牢なオペレーティングシステム、強力なプロダクトおよびこれまでKickstarterで作り上げてきたチームを通じて、サービスの改善に務めてきた」とChen氏は書いた。

実際素晴らしい実績だ。Chen氏自身が書いているように、これまで同サービスには42億ドルのプレッジが集まり、16万件のプロジェクトが資金調達に成功している。来月Kickstarterは10歳の誕生日を迎える。

この経営陣の大きい変化とともに、同社に労働組合、Kickstarter Unitedが結成されたことが担当者から発表された。Kickstarter社員はOffice and Professional Employees International Union(OPEIU、国際事務職・専門職従業員組合)のLocal 153に所属する。

担当者は次のように文書に書いている:

Kickstarter Unitedは、Kickstarterの使命である創造性、平等、社会貢献への取り組みを約束する安全策として組合を結成する。われわれは民主的プロセスを信頼し、Kickstarterの経営陣もそれを尊重することを確信している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Moftのノート用折り畳みスタンドが手放せなくなってしまった

Moftのノートパソコン・スタンドを使っているが、大変気に入っている。ファイバーグラスと人造皮革で19ドル(Kickstarterのアーリーバード価格)の製品にそれほど大きな期待はかけていなかったのだが、使ってみるとこれは優れものだった。

このスタンドはステルスだ。つまり広げた状態ではコインより薄い。保護フィルムを剥がしてノートの裏に貼り付ける。メーカーによると最大15.6インチまで対応する。私は15インチのMacBook Proに使っているが、宣伝どおり役に立っている。魔法のようだ。

畳んだ状態ではまったくかさばらない。引き上げるとスタンドになる。角度はいくつ選べる。非常にシンプルなプロダクトだ。

このシンプルさがメリットだが、同時に多少のデメリットにもなっている。使わないときにスタンド部分が少しばたつくので磁石で固定するようなメカニズムがあってもいいと思った。.私はMacBookを毎日何度もデイパックに出し入れする。このペースだと数ヶ月でやれてしまいそうだ。しかし19ドル(市販価格でも24ドル)ならそのつど買い替えても破産することはなさそうだ。

これは私の取り付け位置が悪かったせいかもしれないが、タイピング時に少しぐらつく感じがする。これはキーボードの下部に手のひらを当てれば防げる。どのみち普段からこのスタイルで入力しているので問題ない。

全体としてMoftのスタンドはデザインもいいし機能も優れた製品だ。クラウドファンディングで登場した第一世代のプロダクト特有の仕上がりの粗いところがないわけではないが、価格を考えればさほどの問題ではない。キーボードに角度を付けてタイピングする方が私の場合快適だし速い。そういうユーザーならこれは買いだ。

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滑川海彦@Facebook Google+

自律飛行するカメラ付きドローンHover 2がKickstarterで快調

最初のHoverから二年後に、Zero Zero Roboticsがその続編を持って帰ってきた。2016年にはシリーズAで2500万ドルを調達したが、今回はKickstarterのクラウドファンディングで、その自律飛行ドローンの最新バージョンは10万ドルを目指している〔日本時間11/15 17時現在ですでに37万ドル近く集まっている〕。

そのHover 2の発売は2019年4月発売を目指しており、障害物回避や視覚追跡機能、および内部機構の一部がアップデートされている。プロセッサーは、新しいSnapdragonが載っている。

二軸ジンバルにより画像の安定を図り、スムーズな撮影を目指している。カメラは4Kビデオと12mpの写真を撮れる。いろんな撮影モデルをオンボードで用意し、映画にヒントを得たフィルターや音楽もある。電池は一回の充電で23分の撮影が可能だ。

もちろん、Hoverの第一の競合機種DJIのMavic系列は、2016年のProのローンチ以来、さまざまなカテゴリーで大きくリードしている。つまり、競走は相当厳しい。Parrotですら、ビデオ撮影に特化したAmafi系列を本気で売ろうとしている。

初期の出資者の手に399ドルで渡るHover 2は、ハンドヘルドのDJI Sparkとほぼ同じ価格だ。価格には、小さなハンドヘルド(手持ち)のリモコンが含まれている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

だめ!

だめ。だめ。だめ。だめ。Alexaをシャワールームに入れないで。だめ。

〔訳注: これは、シャワールームで使えるAlexaデバイスを某社が発売する(Kickstarter資金募集中)、という記事。そのジョーク・スタイル。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

MakerPhoneは100ドルの携帯電話組み立てキット(要はんだ付け)

暇な日曜日を潰す面白い電子工作キットはいくらでもあるが、こいつは手元に携帯電話が残る。MakerPhoneはKickstarterで資金を募っているキットで、いくつかの基板と部品を組み立てて動作する携帯電話を作れる。しかもそのルックスは予想以上にとっぴだ。

およそ100ドルで、メインボード、ケース、LCD、無線モジュール、プロセッサーなど、最小限のスマートフォンを作るのに必要なものが手に入る。これを使ってInstagramを見ることはできないが、電話をかけたりテキストを送ったりSnakeをプレイすることだってできる。それでこと足りていた頃を思い出してみよう。

もちろんこれは専用に作られたハードウェアで、部品を1個ずつ組み合わせていくのではないが、単なるプラグアンドプレイでもない。はんだこてとニッパーと、ちょっとPythonをかじる必要がある(美味なニシキヘビ[python]肉ではなく、プログラミング言語のPython)。

MakerPhoneのマイクロコントローラーはArduino互換なので、改変や拡張もできる。しかし作者は(かつて似たようなDIYハンドヘルドゲーム機を販売していた)、作るために経験は一切必要ないと言っている。まったくの基本から教えてくれて、必要なツールを揃えられるプレッジのコースもある。

ごついUIも気に入っている。私は大きなピクセルが好きなので。嘘ではない。

たしかにこれは、あなたが日々使う端末にはならない(巨大だ!)だろうが、楽しいプロジェクトだし、ちょっと変わった家庭用メッセージングマシンにはなるかもしれない。わからないけど。クリエイティブになろうじゃないか!

MakerPhoneはすでに1万5000ドルのゴールを優に達成していて、そのほとんどが89ドルのアーリーバードコースをみんなが買い尽くした結果だ。しかしまだ94ドルのコースがたくさん残っている。ツールキット付きは119ドル。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ロンドンを離れずに月を作る ―― ただしユーザーによるちょっとした組立作業は必要

ハードウェアを作ることは簡単なことではない。特にグローバルな製造インフラストラクチャの活用を拒否して、ロンドンのアパートの一室で全てを製造し、地元で手に入る労働力と材料だけを使おうとするときには、ますます難しいものとなる。しかし、この方法こそ、成功したKickstarterプロジェクトであるMoonのクリエイターたちが行った方法であり、彼らに後悔はない。

2016年に、私はMoonのプレゼンを目にした。これは私たちの衛星(月)の正確な複製で、実際の月の満ち欠けに合わせるように、その周りをLED群が回転するというものだ。クールなアイデアだと思ったが、その時は記事にすることはなかった。その代わりに、わたしはクリエイターの1人であるAlex du Preezに、将来このクラウドファンディングで作られた自家製ハードウェアの挑戦について、話す機会を持ちたいと依頼していたのだ。

このプロジェクトは成功し、2万5000ポンドの目標を上回る、14万5393ポンドを獲得した。そしてチームが最初の生産のまとめを行い、2回めの生産の準備を行っていた昨年末に、Alexと私は話をする機会を持つことができた(なお2回めの生産もちょうど最近終了したばかりである)。

これは実に興味深い、クラウドファンディング・ハードウェアプロジェクトのケーススタディである。単にMoonチームが、なんでも地元調達で済ませる、普通ではない選択をしたということだけではなく、月の樹脂成形そのものから、その台座や電気仕掛けに至る、あらゆることが参考になる。

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「その当時、私たちはそれらを正しく作っていることを確認したいと考えていました。私たちは工場での試作に、多くのエネルギーとお金を注ぎ込んではいなかったのです」とdu Preezは言った。「Kickstarterのキャンペーンの多くが、中国の製造工場に直接依頼されていることは知っていました。でも私たちはそうすると、製品の品質が大幅に落ちるのではないかと心配したのです」。

せいぜい隣町より遠くない場所から、全てを調達したという気分の良さに加えて、主要な利点は、関係する人びとと直接対話し、問題について直接説明したり一緒に取り組んだりすることができたことだ。

「電車に乗れば、彼らを訪ねることができるのです」とdu Preez。「例えば、この製品の腕の部分である曲がったパイプですけど、この部分だけでも私たちはパイプ加工会社を3回訪れて、担当者たちと直接話し合いました」。

もちろん彼ら自身も何もできない人びとではない、このプロジェクトを行った3人は以前にもクラウドファンディングプロジェクトの立ち上げを支援したことのあるデザイナーやエンジニアたちなのだ。ただ今回のプロジェクトは、初めて自ら企画したものだった。

「おそらくOscar(Lhermitte。プロジェクトリーダー)は、このプロジェクトの企画から製造に、2年から3年間は費やしていることでしょう」とdu Preez。「このアイデアを思いついた彼は、NASAに連絡してマップを作るための地形データを手に入れました。彼は技術的そして工学的な知見を求めて、私たちに声をかけてきたのです」。

英国内で全てを行うという決定は、ハードウェアへの要求の厳しさから、なかなか簡単には下されなかった。チームの基準は厳しかったのだ。その立派な成功(20万ドル超え)にもかかわらず、ユニークで高精度な電子機器をゼロから作り上げる事例は、まだ珍しいのだ。

全体の作業がロンドンの小さなアパートのスペースを使い果たしてしまったので、チームは様々な工夫を行わなければならなかった。

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「これらの製品を生産していたのが、この台所程度の小さな部屋の中だったのです」とdu Preezは思い出すように語った。「倉庫のような場所ではありませんでした。私たちが借りていたのは2階ですが…建物には大量の材料が届いていました。膨大な金属とかですね。それを運び上げるのは半日がかりでした。そして大量の箱なども届いて場所全体が満杯になりました。

彼らは、市場や深センからの既製品を使うという誘惑に抵抗し、その代わりに問題を解決するために、彼ら自身の創意工夫(と、近隣の呆れるほど専門特化した職人たち)に頼った。

「最も難しかったことの1つは、使われるそれぞれの部品が異なるプロセスで製造されているということです」と彼は言う。「プラスチックケースに収まっている電子機器を作るなら」たとえば防犯カメラや安価なAndroid携帯電話を作る場合などだが「開発と運用を、はるかに素早く行うことができます」。

明らかに最も重要なのは、月の球体自身だ。これまでに誰も、これほどのものを作ったことはなかった。そのため彼らはそのやり方を、自分たち自身で見つけなければならなかったのである。

「それはかなりの大きさなので、ひとかたまりの中身の詰まった固体として成形することはできません」とdu Preezは説明する。「もしそうしたら、送るのには重すぎるでしょう。それに材料が変形して、凹んでしまいます。ということで、私たちが行ったことは月の表面の地形を逆転させたような型を作って、その中に液体を注ぎ込むことでした。液体の硬化を行いながら、その型を回転させます、乾燥していく際に内側の表面が樹脂できちんと覆われるようにします。

試作段階でこれを行うために、彼らは「木と、自転車部品と、そしておそらくミシンのエンジン」を使った応急処置の解をひねりだしたと、彼は語った。「コストを抑えるために、それらを一箇所に集めなければなりませんでした。私たちの材料とコンセプトがうまく働くかを確かめるために、試行を行ったのです。もしこの方法が上手くいくことがわかったら、より良いものへと改善して行けば良いのだということはわかっていました」。

そして好運に恵まれ、彼らは適任者に巡り合うことができた。

「バーミンガム在住のこの人物が、私たちの試作機械に相当するものの工業版を所有していたのです。彼は型を作ることができて、一日中回転させるためのこの大きな金属枠も所有していたのです」とdu Preezは語る。「彼の仕事の品質は本当に素晴らしいものです」そしてもちろん、そこは列車で短時間で着ける場所なのだ ―― いずれにせよ中国広州への移動に比べれば。

細部への注意、特に球面の品質に対するこだわりがMoonの出荷の遅延に繋がった。最終的には当初の予定より、4ヵ月遅れることとなった。

Kickstarterのプロジェクトである以上、遅れはもちろん予想されていたことではあったが、du Preezは、バッカー(支援者)たちの反応に(友好的なもの非友好的なものを問わず)驚いたのだという。

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「反応は極端に2つに分かれたように思います。私たちには541人のバッカーがいました。私の見るところ月が手に入らないことで、失望したのは2名だけだったと思います。彼らは怒っていました。それこそ頭から湯気を出す程に怒っていたのです」と彼は言った。

「しかし、公の場で私たちを罵倒した人たちはいませんでした。彼らはただ現状をチェックしていたのです。バッカーから電子メールを受け取った際に、きちんと返信を送れば、バッカーたちは理解を示してくれるように見えます。私たちが着実に進んでいる限り、人びとはそれを受け入れてくれたのです」。

とはいえ、4ヵ月の遅れはそれほど酷い遅れとは言えないだろう。Moonよりも遥かに多額の資金を集め、出荷が何年も遅れたり、そもそも出荷そのものが中止になったものさえ存在している(実際の話、私はそうしたものの幾つかに出資していた!)。Du Preezは、支援者たちの信頼を損なわないようにしたいと考えている、クラウドファンディング候補者たちのために、いくつかのアドバイスを語った。

「価格付けを理解することは本当に重要です。誰が製造するのかから始まり、出荷に至るまでを良く考える必要があります。Kickstarterを始めたあとのゲームプランがないなら、かならず厄介な状況に陥ることでしょう」と彼は語った。「私たちはKickstarterを始める前に、部品表を作成し全ての経費計算を済ませていました。そして、その製品が上手く行くことを示す、何らかの概念証明(プルーフオブコンセプト)のようなものが必要です。いまでは非常に沢山の素晴らしいハードウェア開発プラットフォームがあるので、そうした証明を行うことは、今ならとても簡単だと思います」。

彼らの仕事に対する、細部への気配りと明白な誇りは、永続的なビジネスへとつながった。同社はアダム・サヴェッジ、マーク・ハミル、そしてMOMAなどから注目を集めている。一方2回目の生産である250個は終了し、チームはこれらのラインに沿って他のプロジェクトを検討している最中だ。

チームのプロジェクトを追跡したり、自分用のユニットを注文したり(まあ、早期割引を頼みたかったと考えるかもしれないが)する場合にはMoon専用ウェブサイトへ

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(翻訳:sako)

Roadie 2チューナーがギターチューニングに苦しむ私たちを救う

最初のRoadieチューナーは驚異的な製品だった。それは自動ギターチューニングシステムだ。あなたの携帯電話に接続して、ギターの弦の音を聞かせると、内蔵モーターを駆動して正しいチューニングを行ってくれるのだ。そして新しいモデル、129ドルのRoadie 2は、さらにクールになった。

私はRoadie 2を数ヶ月使っているが、今ではすっかりその虜(とりこ)だ。私は決して良い演奏者でもなければチューニングが得意でもなかった。私の耳はきちんと聞き取ることができず、そのへんのツールを使ってさえギターを正確にチューニングすることができなかったのだ。しかし、いまやRoadie 2を使えば、巻取り機をペグに嵌めて、ボタンを押すだけなのだ。弦を素早く爪弾けば、わずか数秒でチューニングは終了だ。

Roadie 2は完全に自己完結型で、USB-C経由で充電される。それ自身に振動センサーが内蔵されていて、現在の弦を検出し、それに応じてチューニングを行うことができる。このシステムでは、複数の弦楽器を追加することもできる。エレキギターやアコースティックギターだけでなく、バンジョー用のプロファイルを設定することさえ可能だ 。また、標準的なチューニングを行うだけでなく、自由なチューニングを行うことも可能である。高トルクモーターは、ペグをすばやく簡単に回転させて、弦の巻き上げや巻き戻しを行うことができる。

Roadie Tuner 2を使った巻き上げと巻戻し!

チームは昨年3月にRoadie 2をキックスタートし、今年になって出荷を開始した。入手して以来、私はそれをギターのチューニングに使い続けているが、それは非常に上手く働いてくれている。失敗したのは、1度だけ子供用ギターを不運にも巻き上げすぎてしまったこと位だ。パッケージに含まれているアプリを使えば、対象楽器やチューニングを調整することができる。

世の中のギタリストの中には、頭上の蛍光灯の音に合わせることができる人もいるし、デジタルチューナーをすばやく聞いてチューニングできる人がいることも知っている。だが私はそのどちらでもない。ということでRoadie 2は、ギターの才能がないことで終わりのない苦しみの呪いにかけられた私たちにとっての、神からの贈り物なのだ。少なくとも、いまやチューニングは私の得意とするところになった。

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(翻訳:sako)

日本版Kickstarter正式ローンチ――「北斗の拳」全巻がまるごと楽しめる電子書籍も登場

クラウドファンディングプラットフォームのKickstarterは9月13日、日本版のKickstarterを正式ローンチしたと発表した。日本版のKickstarterは従来のKickstarterのウェブサイトから言語選択をすることでアクセスできる。URLは”https://www.kickstarter.com/japan”だ。

今回日本版が正式にローンチしたことで、日本の銀行口座、身分証明書を使ってプロジェクトを公開することが可能になる。資金の提供者は日本人に限らず、世界中から資金を集めることができるのも魅力の1つだ。

支援に利用される通貨は日本円で、現在はVisa、MasterCard、American Expressのクレジットカードを利用して決済することが可能だ。

なお、Kickstarterはプレスリリースの中で、運営はニューヨーク州にある米国本社が行い、別途日本オフィスを開設する予定はないとしている。カントリーマネージャーには元Facebookの児玉太郎氏が就任したことが5月に発表されている。

記事執筆現在、プラットフォーム上には647個のプロジェクトが公開されている。その中でも僕が面白いと思ったのが、マンガ「北斗の拳」全巻をまるごと楽しめる電子書籍「全巻一冊 北斗の拳」だ。

これはあくまでも電子書籍なのだけれど、外からの見た目は紙のマンガ本そのもの。A5サイズの単行本を開いた中に2つのスクリーン(7.8インチ)が搭載されていて、そこにマンガが表示される仕組みだ。スクリーンを囲む部分は紙でできている。

下の画像にある矢印ボタンを押すことでページのめくり、地球マークを押すことで作品中の言語を切り替えることが可能だ。日本語と英語の2か国語に対応している。画像で見る限り、マンガの描写も非常にくっきりしていて鮮明だ。

日本版Kickstarterがローンチしたことで、これから世界でも話題になる日本発プロジェクトがたくさん増えてくることに期待したい。TechCrunch Japanでも面白いプロジェクトを見つけ次第、読者のみなさんに紹介していきたいと思う。

Lomographyの新製品Squareでアナログ写真を楽しもう

クラウドファンディングプロジェクト(特にハードウェア)の結果は予測しづらいということもあって、TechCrunchではKickstarterのキャンペーンを扱うことはあまりない。しかしLomographyの新しいインスタントカメラは紹介せずにはいられない。私は直近のAutomatというプロジェクトでも同社を支援し、製品は大変満足のいくものだった。Squareと呼ばれる今回のカメラもAutomatと同じくらい楽しそうで、しかも新しいカメラではAutomatよりも大きなフォーマットで写真が撮れるという話だ。

Squareのレンズ部分は蛇腹式で折りたためるようになっており、Polaroid SX-70と似た雰囲気を持っている。折りたたみ式のデザインでなければ、カメラのサイズはかなり大きくなっていただろう。小型化がテーマだったAutomatでは、本体をできるだけ小さくするためにInstax Miniが採用された。MiniはMiniで使っていくうちにいいなと思えるようになったが、やはりフィルムはもう少し大きくてもいいなというのが正直なところだった。一方SquareではInstax Squareが採用されているため、カメラ自体もAutomatより大きくならざるを得なかった。

しかしLomographyは蛇腹式のレンズを採用することで、Squareの巨大化をうまく防いだのだ(しかも蛇腹は強化ゴムで作られているので破損の心配はいらないとのこと)。Automatはカメラ自体のつくりもよかった(数年前に購入したLomographyのDiana F+とインスタントバックよりもよっぽどよい)ので、Squareにも大いに期待している。

AutomatやSquareは使うのも楽しく、実物を見れば誰もが欲しくなるようなカメラだ(経験上これは誇張ではない)。といっても、インスタントカメラで何を撮るのかといえば、昔も今も変わらず何か馬鹿げたことをやっている自分たちの様子なのだろう。

フィルムカメラを触ったことがないという人も心配無用。ゾーンフォーカス(近く、中間、遠くといった感じで被写体との距離に合わせてフォーカスする方法)の基礎さえつかめば、すぐに写真を撮りにいける。多重露光やリモートシャッターといった機能も搭載されているが、私は99%ベーシックなスナップ機能しか使っていない。写真自体はどこかかわいらしい落ち着いた色をしているが、プライマリーカラーは浮き出るような発色具合だ。

ひとつだけ言えるのは、Instax SquareがInstax Miniよりもかなり高いということだ。Amazonを見てみると、Instax Squareのカートリッジ(10枚入り)は14ドルもするが、Instax Miniならツインパック(20枚入入り)でもSquareより安く、まとめ買いするとさらにその価格差は広がる。さらにInstax Miniはさまざまなところで売られているが、Instax Squareを取り扱っているお店はあまりない。なので、フィルムにはある程度お金がかかると予め心の準備をして、セール時にはまとめ買いするようにしよう。

このプロジェクトには、既に目標額の2倍の資金が集まっているため、カメラが作られないという心配はない。価格的にはアーリーバードが129ドル、その後に続く通常のプレオーダー価格が149ドルと179ドルに設定されており、最終的な小売価格は200ドル前後になるようなので、購入に悩んでいる人はタイミングも考えた方がよさそうだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Kickstarter、「プロジェクトのリクエスト」を提示

Kickstarterくらいクラウドファンディングの世界にいれば、あちことで様々なトレンドを目にせざるを得ない。Y Combinatorの「スタートアップのリクエスト」に倣い、Kickstarterは来年何がチャンスかを明確に示そうとしている。KickstarterのゴールはY Combintorよりはるかに不明瞭だが、同社はキャンペーン候補に対して、Kickstarterが何に重点をおいているかを表す明確なサインを送っている。

同クラウドファンディングサイトは、「クリエーションのためのツール」を具体的に指定している。Kickstarterによるとこのカテゴリーには、例えば昨年TechCrunch DisruptでデビューしたWazerのような文字通りのクリエーションツールと、クリエーションをもっと自由にとらえた ArtiphonのInstrument 1のようなツールの両方が含まれる。

あと2つの注目すべきカテゴリーはもっとわかりにくい。“Boundary Pushers”[限界を押し広げるもの] と “Delightful Design”[心地よいデザイン]は、どんな意味にでもとれる。Kickstarterが「プロジェクトのリクエスト」を発表する狙いがどうにもよくわからない。明確なゴールが示されないならなおさらだ。あらゆるクラウドファンディングのキャンペーンは限界を押し広げてよいデザインでなくてはならないと言える。

それでもこれが興味深いのは、Kickstarterがかつて宣言したゴールから方向転換する兆候に見えることだ。過去数年間、同サイトはアートやクリエイティブなプロジェクトをテクノロジー中心のプロジェクトよりも重視してきたように思える。この方針は、永遠のライバルであるIndiegogoが多くのハードウェア、テクノロジー関連プロジェクトのメッカになっていくことを意味していた。Kickstarterが再びテクノロジーの世界に戻ってきて、社内チームがクリエーターと協同でプロジェクトを成功させようとしているのは朗報だ。

個人的には、条件をもっと明瞭にしてほしい(XとYが欲しい、AとBではない)ところだが、どんな取り組みもどこかからスタートするしかない。Kickstarterの最初のテーマは少々ぼんやりしているが、フィードバックを受けてすぐに対応することがこの会社の特長なので、今後「プロジェクトのリクエスト」がどう進化していくか楽しみだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

東工大発、ライブの重低音を再現するウェアラブル・スピーカー「hapbeat」がKickstarterに登場


大音量を出さずに家でもクラブやライブ会場のような重低音が聞けたらと思っている音楽好きに朗報だ。東京工業大学発のスタートアップHapbeat合同会社は、音を振動として体に直接伝えるウェアラブル音響装置「hapbeat」を開発している。Hapbeatは本日より、Kickstarterで14万ドルを目標とするクラウドファンディングキャンペーンを開始した。

hapbeatは重低音の振動を糸で体に伝えるウェアラブル・スピーカーだ。hapbeatを使うにはまず、クリップかマグネットで洋服に取り付けるか、ネックストラップで首から端末をぶら下げる。次にhapbeatから巻尺のように糸を端末から引き出し、ウエストに巻きつける。hapbeatとヘッドフォンは有線(イヤフォンジャック)でつなぎ、スマホとhapbeatはBluetoothで通信して音楽を再生する形だ。

hapbeatはモーターを内蔵していて、体に巻きつけた糸を音楽と連動するように伸縮させることで、体の広範囲に振動を伝えるのだという。「hapbeatの特徴は小さな端末でも、大型のスピーカーでしか出せないような重低音も出せることです」とファウンダーでCMOの織田龍人氏は説明する。ただ、ライブ会場などにあるスピーカーと違うのは、スピーカーの場合一方向からしか振動を感じないが、hapbeatの場合は糸を巻いた全方位から振動を感じること、と織田氏は話す。

HapbeatはもともとファウンダーでCEOの山崎勇祐氏が大学院で行っていた研究活動から生まれたプロダクトだ。山崎氏は長谷川晶一研究室で、ライブ感を提供するオーディオ・デバイスを開発していて、2017年1月にHapbeat合同会社を東京工業大学長谷川晶一准教授と東工大の学生である織田氏とともに設立した。2017年2月にはDMM.male AKIBAによるIoTプロトタイプの製品化をサポートするOpen Challengeの支援企業に採択されている。

今日から始まるKickstarterキャンペーンでは、199ドルからhapbeatを支援できる。Kickstarterのキャンペーンを成功させたら、2017年8月ごろまでに製品版を完成させ、11月にはクラウドファンディング支援者に製品を発送する計画だという。

実際のところスマホを持って、頭にヘッドフォン、ウエストにhapbeatを装着するとなるとちょっと重装備になってしまう気もするが、例えばVRの体験をより没入的にする新しい音の視聴方法となるかもしれない。

日本のケンダマがデジタル化されてKickstarterにやってきた

よくできたゲームの例にもれず、ケンダマは簡単に始められるが極めるのは困難な誰にも愛されるおもちゃだ。400年間変わらないこのゲームに関して起業家にできることはいったい何か?名前をDendamaに変え、エレクトロニクスを満載して様々なマルチプレーヤーゲームを発明する…そしてもちろんKickstarterキャンペーンを開設する。


ケンダマ名人のプレイぶりには魅了される。ヨーヨーに似ているがいくつもの次元が加わっている。デジタル化されたDendamaには、数多くの機能が追加された。DendamaはBluetoothでスマートフォンとつながり、巨大なセンサー群はプレーヤーが何をしているかを正確に理解し、スマートフォンにフィードバックしてスコアを計算する。

開発チームは新しい遊び方をいくつも考え出した。バトルモード、クエストモード、技を磨くためのトレーニングモード、協力モード等々。伝統的おもちゃをデジタルで強化することによってどんなゲームができるかをブレーンストーミングしたものと思われるが、何よりもまず楽しいことが重要だ。

私は昨年TechCrunch TokyoでDendamaを試してみた。まったくの初心者の私は、ひもとスティックとボールを空中に浮かせるやり方をみせてもらった。このデジタル・インテグレーションは単なるギミックの域を超えている。開発チームは完成されたジャグリングトイにインタラクティブなレイヤーを見事に融合させた。

このKickstarterキャンペーンは他と比べてもリスクは低そうだ。日本のクラウドファンディングサイトのMakuakeではすでに1万ドルのキャンペーンに成功している。Kickstarterキャンペーンの主な目的は、多いとは言えない世界のケンダマプレーヤーを取り込むことにあるようだ。

DendamaのKickstarterキャンペーンはこちら。「手軽に簡単な技を覚える安全な道を選ぶか、危険を冒して敵を叩きのめす必殺技に挑戦するか」、伝統の技をご覧あれ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

KickstarterがライブビデオストリーミングのHuzzaを買収して募金者と支援者のリアルタイム対話を推進

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今朝(米国時間2/1)はKickstarterから二つのニュースが飛び込んできた。最初のは、このクラウドファンディングサービスがカナダのビデオストリーミングサービスHuzza買収したという発表。昨年11月には両社共同で、ライブのストリーミングKickstarter Liveをローンチした。それは、クリエイターたちが彼らのコミュニティとダイレクトにコミュニケーションするチャネルを築き、リアルタイムでフィードバックを得る、という仕組みだ。

Kickstarterによると、このように、ライブのストリーミングビデオ(+リアルタイムの会話)を併用すると、資金募集キャンペーンの平均成功率が従来の倍の74%にアップした。まあ、ライブの対話的ビデオストリーミングに多くの人が参加するのは、それだけそのクリエイターへの関心が高い、ということだけどね。それはともかく、HuzzaはKickstarterにとって二度目の買収だ。最初のは昨年3月に、音楽コミュニティサービスDripを買収した。

この買収によってHuzzaのファウンダーJustin WomersleyとNick Smitがスタッフに加わり、Kickstarter Liveを運営していく。そしてもうひとつのニュースは、Kickstarterは初めての国際的なオフィスを地元のバンクーバーに開き、今後多くの技術者とデザイナーを雇用してそこにもチームを作っていく。同社はすでにバンクーバーでの求人広告を、そのサイトに載せている。

Huzzaの既存のサービスは今月末で終了し、チームは全員がLiveに注力していく。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Rippleは目立たない気にならないウェアラブルになった救急ボタン

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Rippleは美味なる高アルコール度ワインだ。いや、今でもそこらで聴けるGrateful Deadの曲のひとつだ。シリコンバレーでは、豆からミルクを作っているスタートアップだ。そして今度、もうひとつ登場。Ripple Network Technologyは、思わせぶりな名前には似合わないシリアスなものを共有する。

このフロリダのチームが作ったものは、小さなウェアラブルで、1セント硬貨ぐらいの大きさの一種のパニックボタンだ。そのシステムは、ヘルスケアモニタのTunstallを利用する。この小さなBluetoothデバイスを3回クリックすると、ネットワークにつながり、24/7の救急サービスにアクセスする。利用者の現在の位置情報も送られるから、対応は早い。

チームは前に、あの、ウェアラブルの歴史に遺るMisfit Shineを設計した連中だ。今回のRippleは小さくて、必要ないときは隠れている。言い換えると、必要ないときは存在を意識しない点が、スマートウォッチなどと違う。同社ホームページのデモアニメには、キッチンで料理をしているとき包丁で怪我をする、という例がある。これも、常時身につけているけど、ふだんは気にならないデバイス、という特徴を示している。

今これはKickstarterに出ており、1年ぶんのTunstallのサービス付きで129ドルというお値段だ。ジュエリーデザイナーのLouis Tamis & Sonsが作った純銀製は、それより70ドルお高い。

どちらも、発売予定は4月だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))