Googleのオートコンプリートを使った「クイズ100人に聞きました」風ゲーム

期待していなかったのだが、とても面白い。

Googleで検索をする際に表示されるオートコンプリート候補を見て、納得したりあるいは驚いた経験をお持ちのことと思う。

GoogleFeudは、そのオートコンプリート候補に出てくる単語を「クイズ100人に聞きました」(Family Feud)風のゲームにしたものだ。みんなが何を考えているのかを知ることができる。

画面には検索する文章の一部が表示されていて、その残りの部分を入力する。多く検索されている単語をできる限り多く挙げることがゲームの目的だ。

たとえば「Should I sell my …」(…は売った方が良いだろうか)というフレーズが表示される。これについて正解となる単語は「house」、「car」、ないし「dog」などだ。正解とはすなわち、多くの人がGoogleで実際に検索しているものということになる。正解となった場合には得点をゲットできる。正解は10個ほど用意されているが、この候補にないものを回答すると「間違い」で、間違い3つでゲームオーバーになる。ちなみに上の「Should I sell my…」の正解一覧をこちらに置いておいた。

ちょっと残念なのは、正解判断がやや細かすぎることだ。テレビ番組では、同じような内容はまとめてひとつの答えとしていた。また「plane」と「airplane」が別物として扱われ、どちらかが答えであるときに他方を回答すると「間違い」として扱われてしまう。

まあそのような不満もありはするが、しかしちょっとした空き時間にとても楽しめるゲームだと思う。自分の感じ方との意外な違いなどを楽しめることができるだろう。

質問のカテゴリーは4つ用意されている。「Culture」、「People」、「Names」、および「Questions」だ。先に触れたような曖昧さに悩むこともないので、最初は「Names」をやってみるのが良さそうに思える。

ボーナスTip:マルチプレイヤーモードはない。しかし友だちと一緒にプレイしても楽しめることだろう。恋人と一緒に楽しんでみたけれど、なかなか正解に辿りつけない問題もあった。恋人とは喧嘩熱いコミュニケーションを交わすことができた。

GoogleFeudはこちらからお楽しみいただける。

ちょっとしたトリビア:ゲームはJustin Hookが作ったものだ。Hookは「ボブズ・バーガーズ」(Bob’s Burgers)の製作にも関与している。

[Via ProductHunt]

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(翻訳:Maeda, H


Asusのゲーム用ノートブックRepublic Of Gamers G501は4Kディスプレイで厚さ2センチ

AsusのRepublic of Gamers G501は、ゲーム用ポータブル機の水準を一気に上げた。主要仕様を列挙すると: グラフィクスカードはNvidia GeForce GTX 960M、プロセッサはIntel Core i7、ディスプレイは15.6インチの4Kだ(画素密度は282 PPI)。これらをすべて収めたノートブックだが、重さはわずか4.54ポンド(ほぼ2kg)、閉じたときの厚さは0.81インチ(ほぼ2cm)だ。

そのIPSディスプレイはAsusのROGシリーズとしては初めてFHD(1080p)を超え、ゲーム向けPCで競合するRazer Blade(14インチ、3200 x 1800 )と肩を並べた。視野角は178度、解像度は本物の4K(3840×2160)だから、Bladeより上だ。

ゲーム向けノートブックはプラスチックケースが圧倒的に多い中で、ROG G501はアルミボディだ。キーボードの押し下げ動程1.6mmも、なかなかよろしい。キーボードにバックライトがあってWASDが高輝度なのも、ゲーマーに喜ばれそう。

超薄で超強力なラップトップがきゅうりのように冷たいのは、Asusの’Hyper Cool’技術のおかげ、2台のファンと銅製のヒートパイプ(導熱管)で熱を逃し、しかもファンのノイズはほとんどない。CPUとGPUにはそれぞれ独自の冷却機構を設けて、騒音源の大型ファンを使わずにすんでいる。

ストレージは512GBのSSDで、データ伝送速度は最大で1400MB/s、Thunderboltを使えるから、ゲームだけでなく、ビデオの編集や制作にも向いている。

お値段は1999ドルからで、合衆国では4月に発売の予定だ。現時点で最良のゲーム用ノートブックはROG G751だが、ROG G501は市場でどんな成績になるだろうか。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


SteamOSが大きな節目に到達…ゲームタイトル数1000に

SteamOSのSteam(会社名: Valve)がついに、そのゲームタイトル数1000に達した。それらは、インディーのゲームからAAAのタイトルまでさまざまで、どれもSteamのサービスから提供される。もっとすごいのは、タイトル数が今でもコンスタントに増えていること。今週だけでも、14のゲームがローンチした。

SteamがこのLinuxベースのゲームOSをローンチしたのは2013年で、そのときはわずか50のゲームがあり、1年後には500タイトルに達した。今現在、ゲーム数は1004で、DLCなどのダウンロードするコンテンツや拡張パックも含めると1835になる。

Linuxをゲームのプラットホームと考えた人は、これまで一人もいない。このオープンソースのオペレーティングシステムは最初のころ、あまりにも多様な実装ないしディストリビューションがあり、デベロッパがそのすべて、もしくはほとんどに対応することは不可能だっだ。そこへValveがやってきてSteamプラットホームを立ち上げ、Linuxのサポートを宣言した。

ValveがSteamOSを発表したのは、Steam上でLinuxのタイトルをローンチしてから7か月後だ。それが、ゲーム専用機(コンソール)というものの、Valveのコンセプトだった。でもそれがLinuxであるがゆえに、Steamで提供されているゲームの多くは、大衆化して広まらなかった。

それは2年前のことで、SteamOSは今ではValveのリビングルームソリューションの一つにすぎないが、依然健在だ。今月の初めに発表されたSteam Linkを使うと、PCゲームをChromecastのようなデバイスにストリーミングできる。また同社が発表したVR(仮想現実)のソリューションは、最近のゲームカンファレンスで注目を集めた。

ValveがSteamOSの開発を持続しているので、それに乗るコンピュータメーカーも増えている。数週間前にも、新しいSteamOSマシンがいくつか発表されたし、互換性のあるゲームも次々出ている。それらのマシンが実際に発売される今年後半には、もっといろんなオプションが出揃っているだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


gumiが大幅な下方修正、黒字から一転し営業赤字4億円に

2014年12月、東証1部市場に直接上場したgumi。2013年7月にサービスを開始したスマートフォン向けゲーム「ブレイブフロンティア」はこれまで60カ国以上で配信。ダウンロード数は2015年1月時点で国内500万件、全世界合計2000万件を達成している。

そんな同社が3月5日、2015年4月期業績の下方修正を発表した。修正後の予想は、売上高は265億円(前回予想は309億7200万円)、営業利益は4億円の赤字(同13億2900万円)、経常利益は6億円の赤字(同12億7700万円)。純利益はゼロ(同8億800万円)としている。

海外でブレイブ フロンティアや新規タイトルの売上計画が未達となったほか、 パブリッシングサービスの立ち上がりが遅延したことなどが影響したとしている。今後は既存タイトルおよび新規タイトルでの売上増と海外展開の加速、コストの合理化などを進め、業績回復に努めるとした。

この責任を取るかたちで、gumi代表取締役社長 國光宏尚氏は役員報酬を3月からの6ヶ月間100%減額(つまりゼロ円に)する。同社では3月6日に第3四半期の決算を開示する予定だ。


アプリ内課金もなく、完全無料で楽しめるラン&ジャンプ系ゲームの「Lastronaut」


 
ラン&ジャンプ系(Endless Runners)ゲームは、まさにモバイル向けのゲームだと言えるように思う。ちょっとした空き時間に手軽にプレイすることができるからだ。このジャンルのゲームは次々にリリースされている。そんな中、トロントのDarrin HeneinおよびStephan LerouxがリリースしたLastronautというゲーム(iPhone向け)が、コストパフォーマンス的にも素晴らしいできなのではないかと思うがいかがだろう。価格は無料で、広告もアプリケーション内課金もない。

このゲームは、アプリケーション内課金で利益をあげようとするフリーミアムモデルが多い中、完全に無料なものを送り出したいとして製作されたサイドプロジェクト的プロダクトだ。ロボットが地球を支配し、人類は他の惑星への移住を余儀なくされる時代の物語になっている。ピクセル画像で表示される主人公(Lastronaut)を操作して、ロボットの仕掛ける障害をクリアしながら地球脱出部隊においつくことが目的だ。

シンプルな横スクロールゲームで、操作は2種類しかない。画面左をタップすればジャンプし、そして右側をタップすれば武器が発射される。使用する武器は5種類が用意されていて、主人公がやられてしまうたびにランダムに選ばれた武器を持って再登場する。画面に現れるアイテムをゲットして、使用する武器を変更することもできる。

いろいろなものを破壊しながら進むことになるが、攻撃がとくにうまくいって大規模爆発が生じたような場合には、マイケル・ベイ映画風のスローモーションエフェクトが見られる。これはなかなか面白いとは思うが、しかしうるさく感じる人もいるかもしれない。個人的には迫力を感じたりもするのだが、ただ主人公が死んでしまったときと、この大爆発エフェクトがとても似ていて、戦いの真っ最中に混乱することになってしまうのだ。

複雑な要素は何もない。しかしプレイしてみればきっと面白さを感じることだろう。クリアのためにアイテムを購入したりする必要がないのも嬉しいところだ。

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(翻訳:Maeda, H


Google、ゲームデベロッパー向けの新しいアナリティクス、広告ツールを発表

今日(米国時間3/3)、GoogleはAndroidのゲーム・デベロッパー向けの新しいツールをいくつか 発表した。 これにはプレイヤーのゲーム中の行動を詳しくモニターできる新しいアナリティクス・ツールが含まれている。またAdMobプラットフォームを利用した新しい収益化手段も提供された。同時に最近生まれたGoogle版スマートテレビのAndroid TVにゲーム用のNearby Connections APIをリリースした。

アナリティクス・ツールはPlayer Analyticsと呼ばれ、数週間以内に公開される。この新しいツールはユーザーのプレイ時間やchurn rate(有料サービスの解約率)などを追跡することができる。またユーザー当たり平均売上やセッション数を計算する機能もある。Googleによれば、人気ミニゲームのBombSquadはこのツールをテストし、収集したデータを用いて売上のユーザー単価を倍増させることに成功したという。もっとも、Googleが売上の増加に失敗した例をPRに使うはずはないが。

ゲームのマネタイズに関しては、 Googleはネイティブ広告、ハウス広告に加えてaudience builderというツールを発表した。メディアの世界でもネーティブ広告が次第に普及してきたが、Googleはこれをゲーム市場にも応用しようと考えている。こうした新しいフォーマットの広告はゲームのビジュアルにマッチするようデザインされる。つまりプレイヤーは一見しただけでは広告と気づかない(これがネイティブ広告の大きなメリット。われわれは長年培われた習慣で広告と分かれば自動的に無視してしまう)。ネイティブ広告は現在ベータテスト中だ。

次のハウス広告はデベロッパーがゲーム中でアプリ内購入を促す広告だ。アプリ内購入に関して有望なユーザーをAdMobが選別する。デベロッパーはこの情報に基いてカスタマイズされたアプリ内有料アイテムの広告を表示する。ハウス広告もベータテスト中だが、数週間以内に全てのAdMobユーザーに公開される予定だ。

最後の新機能はAudience Builderと呼ばれ、ゲームの新たなユーザーを発見するツールだ。Googleによれば、「AdMobがプレイヤーの行動を分析し、デベロッパーに潜在的顧客のリストを作成する」のだという。 デベロッパーはこの情報に基いて別のゲームをこうしたユーザー向けにカスタマイズし、プロモーションを行うことができる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook <A href=


モバイルの算数学習ゲームTodo MathのLocoMotive Labsが$4Mを調達してアジア進出へ

【抄訳】

算数は本来楽しいはずだが、毎日机に縛り付けられて大量のドリルやワークシートをやらされている子どもたちにとっては、どうか。元ゲームデベロッパだったファウンダが作ったLocoMotive Labsのミッションは、算数の基礎を勉強することを、学習スタイルの個体差を超えて、すべての子どもたちにとって楽しいものにすることだ。

同社の主力アプリTodo Mathはすでに110万回ダウンロードされ、カリフォルニア州バークリーに本社を置く同社は今回、シリーズAで400万ドルをSoftbank Ventures Koreaなどから獲得してアジア進出をねらっている。

ファウンダのSooinn LeeがLocoMotive Labsを発想したのは、特殊なニーズを抱える彼女の息子がきっかけだ。彼が生まれたあと、Leeと同じくゲームデベロッパだった彼女の夫は、彼のような子どもが学校の勉強にちゃんとついていけるためには何をすべきか、真剣に考えた。でもTodo MathなどLocoMotive Labsの今のアプリは、学習障害の子だけでなく、3歳から8歳までのすべての子ども向けに作られている。

“私たちが生まれた韓国は、進学競争などがものすごく激しい。そんな国へいずれ戻ることになるうちの子が、学校の勉強のいちばん初めの段階で、つまづかないようにするにはどうすべきか? それがこの会社を始めた動機だった”、とLeeは語る。

LocoMotive Labsの目標は、子どもたちが従来的な問題集などと苦闘するようになったとき、自信をもってそれらに取り組めるようにすることだ。

Leeは言う、“最初の段階で挫折したら、子どもは劣等感をもってしまう。その後も挫折が続いたら、もういいや、算数は嫌いだよ、になってしまう”。

Leeは、彼らの反面教師としてKumonを挙げる。1958年に日本で創業されたKumonは、一連のワークシートと教室での授業を通じて子どもたちに読み書き算数の力をつけようとする。Kumonのような放課後ビジネスは“学習塾”とも呼ばれ、日本や韓国、台湾などのアジア諸国でものすごく繁盛している(合衆国にも進出している)。でもLeeによれば、紙のワークシートは低年齢児童が算数の基礎を勉強するための、最良の方法ではない。

“ゲームのデザイナーをしてたから、とくに感じるんだけど、今はモバイルの時代だから、問題用紙を与えるよりも、もっともっと良い方法があるはずよ。ペンをまだ持てない三歳の子でも、タッチとスワイプはできる。ゲームはいつもユーザのことを考えて作る。どんなに良いゲームだと思っていても、子どもが気に入ってくれなかったら、そこで終わり。二度と見向きもされないわ”。

子どもたちがずっと持続的にのめり込んでくれるために、Todo Mathは宝箱を見つける探検ゲームを使い、問題を解くたびに箱の鍵を開けて宝物が獲得できる、というストーリーを利用している。LocoMotive Labsは合衆国のUniversal Design for Learning(学習のためのユニバーサルデザイン)に準拠して、どんな学習スタイルの子でも学べるような教科づくりを心がけている(たとえば子どもたちの運動能力の差にも配慮)。算数の課程も合衆国のCommon Coreに即しているが、これはシンガポールや日本の学校の算数教育の課程とやや似ている。

Todo Mathは、合衆国ではすでに学校の先生たちに受け入れられ、約1000の教室で利用されている。アジア進出の最大の課題は、教師や学校に、ワークシートよりもこっちの方が(子どもたちの自発的自主的な)学習効果が高い、と納得してもらうことだ。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


TwitchのTwitchCon、他人のゲームプレイを見るだけのサービスがいっちょまえにカンファレンスを

春はコンベンションの季節だ。猫も杓子もコンベンションをやる。FacebookはF8、TwitterはFlight、SalesforceはDreamforce。本誌TechCrunchはTC Disrupt。

そして今度は、TwitchのTwitchConだ。

Twitchごときが本格的なコンベンションを主催するなんて、そんながらじゃねーだろ、と思っているあなたは、少数派ではない。多くの人が、“ほかの人たちがビデオゲームをプレイしているところを見る”ためのサービスが、ビジネスとして成り立つわけねーだろ、と思っているのだ。

そんなTwitchを、Amazonは10億ドル近くも出して買収した

とは言え、このカンファレンスの内容はまだよく分からない。公式スケジュールを数か月後に出す、と言っているが、今同社は“Twitchのすべてを祝う”、と言ってるだけだ。

その、同社初のカンファレンスは9月25−26日に行われる。会場はサンフランシスコのMoscone Westで、ここはGoogle I/OやWWDCなど、マンモス級のイベントが数多く行われている。

前売りチケットや入場料の情報なども、まだない.

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ゲーム開発会社のオリフラム、コロプラから資金調達–スクエニ・カプコン出身クリエーターが起業

スマートフォン向けゲームを開発するオリフラムは2月17日、コロプラからの資金調達を実施したことを明らかにした。

調達額は非公開だが、オリフラム代表取締役の池田隆児氏は、「ゲーム開発は価格が高騰している。ネイティブアプリでは大手開発会社の場合1.5億〜3億円程度になる。我々は3つの開発ラインを持つ予定で、その程度の資金は調達している」と語っており、少なくとも数億円の資金を調達していると見られる。またコロプラでは、今回の資金調達にあわせて同社に社外役員1人を派遣する。

コンシューマーゲームのクリエーターらが起業

オリフラムは2014年2月の設立。池田氏をはじめとした主要メンバーは、ディー・エヌ・エー(DeNA)が海外向けに提供している人気ソーシャルゲーム「Blood Brothers」シリーズを手がけてきたが、それぞれルーツをたどるとコンシューマゲームを開発してきた人物ばかりだそうだ。池田氏はスクウェア・エニックスで「キングダムハーツ」「ディシディア ファイナルファンタジー」の両シリーズに、取締役の岩尾賢一氏はカプコンで「バイオハザード」、スクウェア・エニックスで「ファイナルファンタジーXI」にそれぞれ携わってきた。両氏のほか、百度やDeNAでエンジニアを務めた水野貴明氏、ゲームやアニメのイラストなどを手がける吉川達哉氏の4人が主要メンバーで、現在合計8人で開発を進めている。同社は2014年2月末にサイバーエージェント・ベンチャーズから5000万円の資金を調達した。

オリフラムは現在、iOS向けのシミュレーションゲーム「カオスセンチュリオン」を開発中だ。エンジンから自社開発したという同ゲームのデモ動画は以下のとおり。短いがその迫力が伝わると思う。

当初は2014年末にもリリースする予定だったが、2015年春から夏にずれ込むという。池田氏は「これまでのゲームを開発していたときは、『クオリティアップのため発売を延期する』といった言葉が常套句だった」と振り返るが、いざ自ら起業し、資金を調達してと動いたところ、「ゲーム開発、バックオフィス、資金調達、チームビルディングの4つをほぼ25%ずつ行っており、想像以上に開発の時間を取れなかった」(池田氏)のだそう。今回の調達をもとに、開発スピードを加速する。

カオスセンチュリオンがターゲットとするのは英語圏の市場だ。「Blood Brothersシリーズをはじめ、メンバーも海外で成功を収めた経験が多いため、カルチャライズ、ローカライズには慣れていると思っている。マーケティングの観点から行くと『なぜ日本に出さないのか』とも言われるが、まずはどの市場でやりたいかを考えている。投資先にもそれを尊重してもらっている」(池田氏)。


今対戦中のゲームなど、ビデオソースを複数のビデオサイトに同時にストリーミングするRestream

誰かがプレイしているビデオゲームをストリーミングで見る、という趣味はぼくにはないけど…ぼくならTwitchそのものよりもTwitchの本社を見物したい…、でも今の子どもたちはますますそれに夢中らしい。Amazonが10億ドル近くも投じて、世界最大のビデオゲームストリーミングサイト(Twitch)を買収したのも、宜(むべ)なるかな、だ。

今はTwitchばかりが騒がれがちだが、世の中にはHitBoxをはじめとして、ゲーマーをねらったビデオストリーミングプラットホームが、ほかにもいろいろある。ゲーマーたちは、YouTubeやuStreamなどの一般的なストリーミングサービスも使っている。

そして、ウクライナで自己資金だけで立ち上がったRestream.ioは、ビデオゲームのセッションを(あるいはそのほかのビデオフィードを)、複数のビデオサイトに同時にストリーミングしてくれるクラウドサービスだ。それをもしも、ローカルのアプリケーションでやろうとしたら、ものすごく強力なコンピュータと、超広帯域のインターネット接続が必要だろう。

このサービスは今のところ無料だが、CEOで協同ファウンダのAlexander Khudaは、軌道に乗ったらフリーミアムにしたい、と言っている。なぜ複数のビデオサイトへ同時ストリーミングするのか? 彼が認識したところによると、世界のゲーマーたちは必ずしもTwitchやYouTubeにばかり集中しているわけではなくて、オンラインビデオのオーディエンスはけっこう細分化している。

そこでKhudaが挙げるセールスポイントは、(1)多くのプラットホームに並列でストリーミングしてオーディエンスを拡大する。…“それを自分でやろうとすると、たいへんだよ”、と彼は言う。多くの人が、複数のHDビデオストリーミングを同時にアップロードできるほどの帯域を持っていないからだ。(2)どこかのプラットホームが途中でダウンしても、ゲームのストリーミングの見物を中断されない。…そのためにRestream.ioは今、15のビデオサイトに同時ストリーミングしている。

もちろん、こんなサービスの恩恵に与(あずか)るのは、ゲーマーばかりではない。“想定しているユーザは、ゲーマー、インターネットラジオへの放送者、DJ、ビデオブロガー、などだ。ユーザ層が日に日に多様になっていくことを、期待したい”、とKhudaは言っている。

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マイネットが7.3億円の資金調達–ゲームのグロース事業に注力

左からマイネット取締役CFOの嶺井政人氏、マイネット代表取締役社長の上原仁氏

スマートフォン向けゲームの開発・運営を手がけるマイネットは2月5日、総額7億3000万円の資金調達を実施したことを明らかにした。内訳は非公開だが、B Dash Venturesおよび新生企業投資、SMBCベンチャーキャピタルを割当先とした第三者割当増資と、三井住友銀行からの借入を行っている。

マイネット(創業時の社名はマイネットジャパン)の創業は2006年、ソーシャルニュースサービスの先駆けである「newsing」(2015年3月にサービスを終了予定)やモバイルサイト構築サービス「katy」(2013年にヤフーに売却。その後ヤフーがGMOコマースに売却)などを手がけてきたが、2012年以降ゲーム事業にシフト。2014年5月からは特にスマートフォンゲームのグロース事業に注力している。今回の資金調達はこのグロース事業に関わる人員強化やゲーム買収などを見越したもの。

ゲームのグロースに2つの強み

「ゲームのグロース事業」というのはあまり聞き慣れなかったのだけれども、ゲーム開発会社からゲームの運営を代行したり、ゲームを買収したりして運営を行い、ユーザーのアクティブ率や課金率を改善することで収益を上げるという事業なのだそうだ(マイネットは自社タイトルも開発している)。事業を開始してから半年弱。現在5つのタイトルのグロースを手がけている。

マイネットいわく、同社の強みは大きく2つ。1つは「集客基盤」。同社では、ゲーム開発会社29社と提携した相互送客ネットワークを構築している。ゲームはイラストや声優などに力を入れた「美麗美少女系」とも言われるジャンルに特化しているが、ネットワークに参加するゲームのMAU(月間アクティブユーザー)は数百万で、広告費換算で1社あたり月間1200万〜1300万円程度の送客を実現しているという。「相互送客は事業者間でユーザーを取りあうのではない。何もしなければ離脱するユーザーの離脱経路として、各社のゲームに流そうという試み」(マイネット取締役CFOの嶺井政人氏)。

もう1つの強みは「運営アセット」。人気ゲームほどプロデューサーやディレクターといったタレント依存のグロース施策に陥りがちなのだそうだが、マイネットではこれまで運営してきた8タイトルでのさまざまな施策を「ノウハウのデータベース」として蓄積。タレント依存しないで効果的な施策を打てるとしている。基本的には1年以内の売上V字回復を目指しているそうで、最も成果の出ているタイトルでは、最盛期と比較してDAUと売上が約2割向上しているものもあるという。

ゲームのセカンダリマーケットを取る

マイネット代表取締役社長の上原仁氏は、「1年半ほど前から(ゲームの)セカンダリマーケットのニーズを感じていた」とグロース事業参入の契機について語る。「パズル&ドラゴンズ」「モンスターストライク」といった「超」がつくほどの人気ゲームが市場を寡占する傾向があり、ゲームの開発費用も高騰。「自分たちの戦い方を考えると、2、3億円のお金と1年の開発期間をかけて、それでも(ゲームがヒットする)打率一割五分しかない打席に立つのは違っている」(上原氏)。

そこで超人気ゲームの次、それなりに人気はあるが(美麗系ゲームのような)特定の層のユーザーに特化しているために超人気…とはいかない規模のゲームに注目した。「自分たちは運営力が強い。ゲーム開発会社が新規タイトルに注力するために人員再配置をする際、自分たちの運営力で(既存のゲームを)補完するということがはまった。ゲーム業界の星野リゾート、日本電産になる」(上原氏)


「勝算は集客力」ヤフーがスマホゲーム参入

ヤフーがスマホゲームに参入することがわかった。同社の宮坂学社長が2月4日、2015年第3四半期の決算説明会で明らかにした。ヤフーは今年1月、インキュベイトファンドと共同で「GameBank株式会社」を設立。4月以降、スマートフォンやタブレット向けに、ミッドコアゲーム(カジュアルゲームよりも、やりこみ要素のあるゲーム)やコアゲームを投入していく。

メンバーはゲーム会社出身

開発体制は30人。メンバーのほとんどは、セガネットワークスやコーエーテクモゲームス、バンダイナムコ、スクウェア・エニックスといったゲーム会社出身。今後、1年で80人に増員する計画だ。

GameBank執行役員COOの椎野真光氏によれば、開発費は1タイトルあたり1〜2億円。四半期に1タイトルのペースで投入する。同時に、3〜5億円をかけて海外有力タイトルを日本展開することも視野に入れているという。

圧倒的な集客力でライトユーザー獲得へ

スマホゲームの勝算の鍵は「集客力」だ。ヤフーの月間ページビュー数は約605億PV。ヤフーのサービスを利用するために利用されたブラウザ数(ユーザー数とは異なる)は1日あたり約7600万ブラウザに上る。GameBankはテレビCMに加えて、ヤフーの圧倒的な集客力をフル活用すると、椎野氏は語る。

「コアなゲームはコアなユーザーがだけがプレイすると思いきや、一気にマス広告でライトなユーザーが入ってきたりする。ヤフーの送客を使って、初めてオンラインゲームをやるユーザーをどんどん引っ張りたい。インターネット上で最大のトラフィックを持つヤフーがスマホゲームに参入する勝算は、そこにある。」

なぜ今なのか

ところで、なぜ今なのか。宮坂氏は「前々からゲームを作りたかった」と前置きした上で、こう続けた。「これまではゲームメーカーと組んで『ヤバゲー(Yahoo!モバゲー)』を提供してきて、それなりの大きな規模に成長した。ゲームを作れる人材も増えたので、このタイミングでゲーム事業を切り出そうと考えた」。

なお、インキュベイトファンドはこれまで、Gumiやイストピカ、アクセルマークといったゲーム会社に投資してきた実績がある。新会社では「インキュベイトファンドが持つゲーム分野のアドバンテージをうまく事業にいかしながら進んでいきたい」と宮坂氏は語る。インキュベイトファンドが投資するゲーム会社との連携も検討するようだ。


対戦型脳トレアプリのBrainWarsが1000万ダウンロード達成――Supercell、Kingを目指す

トランスリミットの対戦型脳トレアプリ「BrainWars」が、全世界1000万ダウンロードを達成した。同社の設立は2014年1月14日。ちょうど創業1周年での達成となった。

日本はたった4.3%――高い海外ユーザー比率

BrainWarsはトランスリミットが2014年5月にリリースしたスマートフォンアプリだ。穴あきの計算式に、正しい式になるよう計算記号を入れる「四則演算」、指示された方向に画面をフリックしていく「フリックマスター」など、直感的な操作で楽しめる約20種類の脳トレゲームで世界各国のユーザーと対戦できる。対戦はリアルタイムだが、相手のユーザーが応じられない場合、そのユーザーの過去の実績をもとに非同期での対戦が行われる。

僕はリリースの1カ月ほど前にアプリのデモを見せてもらったのだが、その頃からトランスリミット代表取締役社長の高場大樹氏は「ノンバーバル、言語に依存しないサービス設計をしている」と語っていた。実際のところ、ユーザーが最も多いのは米国(25.4%)で、日本は4.3%と少ない。

2014年5月にiOS版をリリースしたBrainWarsだが、ノンプロモーションながらサービス開始から2カ月で2万ダウンロードを達成。そこから国内のIT系のメディアやブログなどで取り上げられ、さらに7月にApp Storeの「注目アプリ」として日米で紹介されるようになってから急激にダウンロード数を増やしたそうだ。9月にAndroid版をリリースするとダウンロードは更に増加。10月に300万、11月に700万を達成し、今回の1000万ダウンロードに至った。

高場氏は海外でのダウンロードについて、「特に米国ではApp Storeでの紹介がきっかけだが、それと同時に(対戦結果をシェアした)Twitter経由でのダウンロードが多い。ユーザーインターフェースもフラットデザインを意識したし、ノンバーバルでシンプルなゲーム性を追求している。そのあたりが海外でも受けたのではないか」と分析する。ダウンロード数だけでなくアクティブユーザーも気になるところだが、具体的な数字は非公開だという。ただし「一般のソーシャルゲームのアクティブ率は7日間で20%程度だと考えている。それよりかは大きい数字だ」(高場氏)とのこと。

ユーザーの「真剣さ」ゆえに読み違えたマネタイズ

BrainWarsは1プレイごとにハートを1つ消費していき、そのハートは時間経過によって回復するというソーシャルゲームなどでよくある仕組みを導入している。時間経過を待たずにプレイする場合は課金、もしくは成績上位で得られるコインを使ってハートを購入する必要がある。またコインは、対戦時に自分の得意なゲームを選択する際や過去の成績を閲覧する際にも使用できる。このコインの課金と広告によって、「すごく小さい額ではあるが黒字で運営している」(高場氏)というBrainWars。だが課金に関しては誤算もあったのだそうだ。

BrainWarsは「ガチャでレアキャラを引き当てればゲームを有利に進められる」というものではなく、地道にミニゲームに慣れていかなければいい結果を出せない。そんなこともあってか、前述の「得意なゲームを選択する」という機能を使わずにランダムに選ばれるゲームで正々堂々と戦いたいというユーザーが多いのだそうだ。高場氏もこれについては「鍛錬を積んで勝負をするという競技的な側面があり、ユーザーは(課金して自分に有利なゲームを選ぶことなく)真剣に勝負する。ここが課金のポイントだと思っていただけに誤算だった」と振り返る。また、具体的な数字は教えてもらえなかったが、課金率の低さも今後の課題なのだそうだ。そういった背景もあって、2月にも予定するメジャーアップデートでは、1人向けの新たなゲームモードを用意。ここでコイン消費を促すという。

LINEとの協業、2015年中にゲームを提供

トランスリミットは創業期にMOVIDA JAPANやSkyland Venturesなどから資金を調達。その後2014年10月にLINE傘下のベンチャー投資ファンドであるLINE Game Global Gatewayのほか、ユナイテッド、East Ventures、Skyland Ventures、Genuine Startupsから総額3億円の資金調達を実施している。同社はこの調達と合わせてLINEとの業務提携を発表。LINEのユーザー基盤を活用した新たなゲームコンテンツを開発するとしていた。

このLINE向けゲームの進捗については、「今はBrainWarsに注力しているところ。だが年内にはLINE向けの新規タイトルを1本リリースする予定だ」(高場氏)とした。またそのテーマについては、「『LINEに乗せて成果の出るもの』を考えているが、BrainWarsがベースになるか、まったくの新規タイトルになるか未定」(高場氏)なのだそうだ。

高場氏はこのほか、現状10人(インターン含む)の組織を年内に30人程度まで拡大する予定だとした。年内にはBrainWars、LINE向けタイトルに加えて、自社の新作タイトルも提供するという。「BrainWarsは1年で1000万ダウンロードを達成したので、2015年内に3000万を目指したい。また同時に年内に3ラインまで拡大して、1つ1つのアプリで売上を作って自走しつつ勝負をする。目標は世界で名前が通るデベロッパー。SupercellやKingと肩を並べたい」(高場氏)

トランスリミットのスタッフら。前列中央が代表取締役の高場大樹氏

 


Internet Archiveが2000以上のMS-DOSゲームをWebに移植、ブラウザで遊べる

さあ、心の中が懐かしさで満杯になるぞ!

この前The Internet Archiveは、昔々のゲーム機の名作ゲームを何百本もオンライン化して、ブラウザ上で遊べるようにした。覚えておられるかな? そしてその次は、何百ものアーケードゲームで同じことをしたよね。

今回はその三度目の正直。2000種あまりのMS-DOSゲームだ。Lemmings! Wolfenstein 3D! などなど!

人間のこれまでの努力をすべてデジタル化しようとするInternet Archiveの献身をさらに拡大すべく、同社は2296点のMS-DOSゲームをホストし、そのすべてをブラウザでプレイできる。中には、すごく良くできているのもある。

The Oregon Trailで下痢を治したい? それならここだ

Prince Of Persiaの、何でも事前に分かってしまうフラストレーションをまた体験したい? ここがそれだよ。

Internet Archiveのこれまでの大規模なエミュレーションプロジェクトは、ゲーム機を含めてどんなシステムでもエミュレートできるJavaScriptシステムJSMESS(MESSのJavaScript移植)を使っていたけど、今回はDOS専門のEM-DOSBOXを使っている。プロジェクトのキュレーターJason Scottが、彼の個人的なブログで、その決定(など)について詳しく説明している

どのゲームもかなり出来は良いけど、まだバグは至るところにある。そもそも、何千もの20年以上前のゲームをブラウザで遊べるようにするという、途方もないプロジェクトだから、多少のあらはしょうがないね。

どんなゲームがあるかは、ここで分かる。いくつかのボーナスゲーム(Mario Teaches Typing! Commander Keen!)は、わけありで別のところに置かれている

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


PlayStation NetworkとXbox Liveのネットワークをクリスマスにダウンさせたハッカーたちが名乗り出た

クリスマスにゲーム機をもらったけど、ネットワークに接続できないので友だちとプレイできない、という人が多かっただろう。我が国最大の二つのゲーム機ネットワークがどちらもダウンして、犯人たちは自分たちがやったと名乗りを上げている。一年でいちばん、ゲームをする人が多いと思われる日に妨害行為をやらかしたLizard Squadと名乗るハッカーグループが、Xbox LiveとPlayStation Networkのネットワークをダウンさせたのは自分たちだ、と主張している。

トラブルの報告は今日(米国時間12/25)の早朝からあちこちに投稿され始め、Xbox LiveとPlayStation Network(PSN)の両方が、一部のコアサービス問題があると認めた。いずれの場合もネットワークへのログインが困難になり、いつものようにオンラインで友だちとゲームをプレイすることができなくなった。

[PSNからの報告]

[PSNに関して問題が報告されたことは承知している。今調査しているので、しばらくお待ちいただきたい。]

犯行を認めているハッカーグループLizard Squadは、数週間前からネットワークを遮断すると脅迫していた。声明によると彼らは、8月にPlayStation NetworkとBlizzardを攻撃してLeague of LegendsやPath of Exileなどのゲームをプレイできなくしたグループと同一のグループだ。

https://twitter.com/FUCKCRUCIFIX/status/548168352666247168

クリスマスにぴかぴか新品のPS4やXBOneを手にした人は、本当に不運だった。ネットワークに接続できないと、ゲームプレイどころか、どちらも、アカウントの最初のセットアップすらできないのだから。

ゲームができなくなったその人たちは、何をしてクリスマスを過ごしたかな。健全に、善良に、家族と過ごしたのだろうか?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


誰も気づかなかったイノベーション、CoolChipの排熱ファンは小型化+省エネ+静音を実現

PCの部品の中で、あまり愛されていないもの、それはファンだ。その小さな回転するプラスチックは単価があまりにも安いので、高度なテクノロジに投資されるせいぜい数十万ドルにすら、これまでは見向きもされなかった。

コンピュータのファンが話題になるのは、それが自分の仕事を正しくやってるときだけだ。“ファンを止めなきゃ、YouTube見れないよ、うるさいんだもん”。

ファンは徐々に要らないものになりつつある。携帯電話〜スマートフォンも、タブレットも、それにラップトップすら、電力消費量が少なくてあまり発熱しないチップを使うようになり、強制排熱の必要性がなくなってきた。

でも、今でもゲームやビデオエディタなどは電力を大食らいする。それらのユーザにとって、ファンは今でも、日常の現実だ。

CoolChip Technologiesは、これまでのように厄介者扱いされないファンを作ろうとしている。ファンが嫌いな人のためには、水冷方式など、ファンに代わる冷却方法がすでにある。でもCoolChipの製品なら、マシンの内部のレイアウトがそれほど変わらない。

Highway1’sのデモデーでCoolChipのファウンダWilliam Sanchezは、同社のファンは、これまでのファンよりサイズは半分で熱性能は35〜40%大きい、と主張していた。それはすごいけど、でも、そんなこと気にしない消費者が多いよね。しかしSanchezがマイクを使って騒音を比較したときは、違いがはっきりわかった。仮に冷却性能が同じとしても、旧来のファンはノイズがちゃんと聞こえるのに対して、CoolChipのファンは静かだ。

とくにPCでゲームをする人にとっては、この違いが大きいね。いわゆるゲームPCはグラフィクスカードが最大4つもあるから、CPUも加えてそれらが発する熱量たるや、どうしても強力なファンで排出しなければならない。その強力なファンがCoolChipのだったら、史上初めて静音タイプのゲームPCが出現する。

CoolChipファンの静音性に気づいたのはもちろんぼく一人ではない。Sanchezによれば、Cooler Masterはこの技術をライセンスして同社独自のアドオン製品を来年早々出す。Microsoftも同社に接近してきて、静音タイプのXbox Oneを出したいと言ってるそうだ。次の、まだ未発表のXboxも(たぶんXbox One Slim)。

ゲームばかりではない。エンタプライズ市場もインフラストラクチャ市場も、こんな小型で強力で静かなファンを待ち焦がれていただろう。FacebookやGoogleやAmazonがデータセンターの何十万台ものサーバのファンをCoolChipファンにリプレースしたら、電気料金の節約額だけでも相当なものだ。データセンターのプロセッサは従来のPC用チップからARM機のネットワークに移行していくらしいから、冷却を要するCPUの個数はすごく増えるのだ。

これだけの機会があるのだから、Peter ThielのFounders Fundが目をつけるのも当然だ。2012年にはささやかに50万ドルを投資しているが、下のビデオで見られる最新のプロトタイプ機は、もっともっとすごいみたいだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


「悟り」が生まれるかもしれないDesert Golfing(iPhone / Android用ゴルフゲーム)

感謝祭のご馳走を消化し切れず、動くのが億劫だと感じている人も多いことだろう。そんなときに必要なのはコンナモノだろう。ほとんど頭を使わずに、それでいてつい夢中になってしまうのだ。

何の話かと言えばDesert Golfingのことだ。iOSおよびAndroidの双方に対応した(Amazonのアプリケーションストアにも登録されている)シンプルなゴルフゲームだ。このゲームについてはIsometricのPodcastに登場したSteve Lubitzの話で初めて知った。Lubitzも、このミニマリストタイプのゴルフシミュレーターにすっかり夢中であるとのことだ。

ゲームの目的は画面左側に配置されるスタート地点から、右側に表示されるカップまでボールを打ち進めることだ。ショットするには、Angry Birdsでトリたちを打ち出すのと同様に、スワイプで方向や強さを指示して行うようになっている。スタート地点からカップまではすべて砂漠の設定で、打ち過ぎるとボールは開始地点に戻される。

ストローク数がカウントされるが、このゲームではホールが無限に続き、一所懸命数えてみても何の意味もない。最初の数ダースのホールをプレイするうちは打数が気になったりするかもしれない。しかし何十ホールもプレイするうち、打数などは気にならなくなることだろう。砂漠の傾斜を使ってボールを反射させてカップインさせるといった、瞬間瞬間の楽しみに、すっかり没入していくことになるだろう。

このゲームはいずれのプラットフォームでも2ドルの価格設定となっている。いくつホールをプレイしても広告は表示されないし、また追加のアプリケーション内購入なども必要ない。ずっと家に閉じこもっていたり、あるいは長い時間を飛行機などで過ごすときは、隣の席の人と交代でプレイしても良いだろう。1ホールのクリアには30秒程度しかかからず、下手な人と一緒にプレイしていてもいらいらと待ち続けるようなことにはならないはずだ。

訳者追記:プレイの様子を収録したYouTubeビデオがあるので掲載しておこう。

もうひとつ、「禅修行」になりそうなものも貼っておく。。

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(翻訳:Maeda, H


NintendoがGame Boyのエミュレーションに関し特許を取得…モバイルや機上では合法的なエミュレータが可能に

USPTO(合衆国特許商標庁)が昨日(米国時間11/27)発表した特許情報によると、Nintendoは、同社のGame Boy系列のゲーム機を、そのほかのセッティング、たとえば航空機や列車の背もたれのディスプレイや、携帯電話などのモバイルデバイス上でエミュレートする技術に関して特許を取得した。正確にはこれは、旧特許の更新なので完全に新しい技術ではないが、Nintendoがその知財の在庫の一部を、同社製以外のさまざまなスクリーン上で再活用しよう(orさせよう)としていることは、非常に興味深い。

このパテントは特許の対象をエミュレーション技術に特定している。それは、あるハードウェアの機能を、別のハードウェア上でソフトウェアにより模倣して、オリジナルのゲームを別のハードウェア上でも楽しめるようにする技術だ。エミュレーションは従来、古いゲームをPCやMacやモバイル上でプレイするためにゲームファンのコミュニティがよく利用したものだが、このNintendoの特許により、Game Boyのゲームをエミュレートしたい者は、そのために同社が正規にライセンスするソフトウェアを使用しなければならない。〔航空会社等が勝手に無断でエミュレーションソフトを作って使うのはノー。〕

すでにNintendoの新しい機種、Wii、Wii U、3DSなどはエミュレータを内蔵していて、それらの上でSNESやNES(ファミコン)、Game Boyなどのゲームをプレイできる。今回の特許は、そういうエミュレーションデバイスの範囲を広げるものであり、主なターゲットはスマートフォンだろう。これまでも携帯各社は機器の強力な販促手段としてNintendoゲームのエミュレーションを求めてきたが、少なくとも昨日(きのう)までは同社は、前向きの態度を示さなかった。最近ではPokémonシリーズのスピンオフをiPhoneとiPadには提供してきたが、それすら、完全なポートではなかった。Square-EnixのFinal Fantasyシリーズ等とは違って。

iOS上のエミュレータはこれまで、Appleのアプリ査察官たちがその存在に気づけば消されていた。しかしNintendoからの完全に合法的なエミュレータの提供は、消費者たちの大きな関心を喚起するだろう。ただしNintendoは、この特許の旧特許においてもエミュレーションに対して特許という壁を築いただけであり、今日までの結果を見ても、自らがエミュレータを作って提供する、という話ではなさそうだ。サードパーティがNintendoに特許使用料を払ってエミュレータを作る、という線はありうるが。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


朗報! ゲームのビジュアル開発環境、Unityに(ついに)UIエディタが追加

朗報だ! 

はるか昔、Unityはこのゲーム開発プラットフォームにユーザー・インタフェース・エディタを提供すると約束した。それは人類が火を使うことを覚えるようになった頃のことだった*。

[* 実際のところは1年半ほど前]

しかしUnityはゲーム開発システムのバージョン4.6を発表し、これには長らく待たれていたUIエディタが附属していた。

Unityについて詳しくない読者に簡単に説明しておこう。Unityは超強力なゲーム開発エンジンで、デベロッパーはWYSIWYGスタイルで開発ができる。Unityで開発されたゲームは、わずかな調整を加えるだけで、あらゆるプラットフォーム(iOS、Android、 Windows、Mac、Linux、ほとんどの最新世代ゲーム専用機)で作動する。もちろんゲームの中で何かを動作させたければ、そのためのコードを書く能力が必要だが、以前のゲーム開発環境に比べてきわめてビジュアルで、多くの作業をドラグ・アンド・ドロップで済ませることができ、圧倒的に能率がいい。

ところが、Unityはゲームそのものの開発が効率的なのに反して、設定画面やメニューを追加しようとするとえらく面倒だった。これまでUnityのデベロッパーがゲーム内UIを作ろうとすると、2つの選択肢があった。

  • UnityのUIスクリプト言語を利用する。これは必要な機能を備えているものの非常に使いにくい。マニュアルでコーディングしなければならない部分が不必要に多い。たとえばウィンドウの表示位置やリサイズを対象となるディスプレイの解像度ごとに手入力しなけれならない。
  • サードパーティーのGUIのエディタを利用する。これは最初のうちはよかったが、やがてUnityがサードパーティーから優秀なエンジニアを根こそぎスカウトしてしまったので、次第にサポートが悪くなった。
  • 今日(米国時間11/26)のアップデートで、UI制作が当然そうあるべきレベルのサポートを受けることができるようになった。ゲーム開発のビジュアル・エディタの中でユーザー・インタフェースもシームレスに処理できる。またスマート・アンカリング、リサイジングがサポートされ、いちいち手作業で指定しなくても解像度に応じて表示が自動的に対応するようになった。また弾むボタンとか要素が画面の外から飛び込んでくるなどのUnityのすばらしいアニメーションもUIにそのまま利用できる。パフォーマンスやサードパーティーのツールとの連携もよく考えられている。

    多少細かい話になるが、それでも重要な改良は、Unity 4.6でAndroidのx86プロセッサーがサポートされたことだ。これでUnityを利用してGoogleのNexus Playerなどのデバイス向けにゲームが開発できるようになった。

    Unity 4.xのユーザーは無料で今回のアップデートをインストールできる。ただし今回が4.xに対する最後のメジャーアップデートなるという。

    こちらにフルに30分の詳細な新UIシステムの紹介ビデオがある。

    [原文へ]

    (翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


    iPhone(スマホ)本体に触らずにマルチタッチやジェスチャをサポートするFuffrの赤外線ケース

    スマートフォンのユーザは、マルチタッチが好きだ、ということをよく分かっているFuffrが、もっとたくさんマルチタッチできるために、スマートフォン本体以外の場所でもマルチタッチできる方法を考えついた。

    なぜそんなことを? 一台の小さなデバイスでマルチプレーヤーゲームをするときなんかは、ジェスチャのためのスペースが広い方が便利だからだ。そこでとりあえず作ったのが、モバイル上でソーシャルゲームをするときのための工夫だ。それは、ソーシャルなモバイルゲームではない…それはまた、別の話。間違えないように。

    マルチタッチのためのスペースが増える、というマジックは、では一体どんなのか? Fuffrが作ったのはスマートフォン用のケースで、周囲に赤外線を発し、したがってスマートフォン本体の四囲がジェスチャによる対話をサポートできる。タッチスクリーンと同じように、ピンチしてズームとか、回転など。

    Fuffrによれば、このスペース拡張によってマルチタッチデバイスでマルチプレイヤーゲームを楽しめるようになる。複数の人間の複数の指が小さなスクリーンを奪い合わなくても、実質的にスクリーンを共有できるからだ。

    またマルチプレイヤーゲーム以外でも、たとえば耐熱手袋をして料理をしているときに、スマホのスクリーンをタッチできる。でも何と言っても最大の売りはゲームだから、同社は当面、もっぱらゲームへの利用をマーケットに訴求するつもりだ。

    指によるジェスチャーの実現

    もちろん、ジェスチャーを利用するインタフェイスは過去にもいろいろあった。モバイルにすら、あった。2009年のSony Ericssonは、モーションセンサを搭載したハンドセットだった(売れなかったけど)。

    リビングルームのゲーム専用機ならMicrosoftのKinectがある。もっと最近ではLeap Motionがジェスチャインタフェイスの応用範囲をぐっと広げて、PCでもジェスチャを使えるようにした。また超音波によるモバイル上のジェスチャのサポートは、Qualcommなどが研究開発している。だからジェスチャは、すでににぎやかな開発分野だ。

    ただしまだ、ジェスチャインタフェイスの大ヒット作、と呼べるものはない。まだまだ、マルチタッチといえば、容量性(コンデンサ方式)のタッチスクリーンが天下を握っている。

    でもFuffrは、スマートフォンのケースを利用したジェスチャ技術に賭けている。同社の最初の製品はiPhone用だが、なにしろ既存のデバイスをそのまま利用してマルチタッチを拡張できることがアドバンテージだ。

    問題は、デベロッパたちがFuffrの赤外線ケースに関心を持ってくれるか、だ。あなたがいくら、定価59ドルのスマートフォンケースを買ってもよい、と思っていても、デベロッパが食いつかなければそれは無に等しい。

    同社は、すでにSDKを200名のデベロッパに提供して、それ用のアプリを作ってもらっている、と言っている。来年4月の発売を目指して、Kickstarterで25万ドルという大金を集めようとしている。締め切りまであと17日しかないが、まだ1万ドルしか集まっていない。これでは、アプリの出揃いも危うい。

    FuffrのファウンダStefan Östergårdeによると、“うちですでに、アプリを5つ作った”そうだ。“このケースのAPIを使ってゲームを作ってるデベロッパもいる。その数については、まだ何も言えないけど、製品のパフォーマンスとコンセプトは概して好評だ”、という。

    “デベロッパに配布した最初のバージョンには、たくさんのフィードバックが寄せられているから、来春に出す消費者バージョンはずっと良くなる”、とも。

    マルチタッチのスマートフォンケースを利用して、モバイル上でソーシャルゲームをしたい人が、どれぐらいいるか? それとも、これが売れるためには、Cards Against Humanity日本語記事)の大拡張バージョンが必要かな。

    [原文へ]
    (翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))