Twitter、災害等にプッシュ通知を送る「アラート」サービスを、イギリス等でも提供開始

Twitterは9月から「Twitterアラート」と呼ばれる仕組みを提供している。これは緊急時に特定の公共団体や緊急対策機関などからの情報を通知するためのものだ。仕組みが提供されていたのはアメリカ、日本、そして韓国で、オプトイン方式で利用を開始することができる(訳注:Twitterによる開始時の日本語アナウンスはこちら)。このサービスが本日、イギリスおよびアイルランドでも提供が開始された。

このサービスの利用を開始したのは、今のところ両国合わせて57のTwitterアカウントで、ほとんどがイギリスのものだ。イギリスの47すべての警察組織、アイルランドのGarda Síochána(アイルランドにおける警察組織)、ロンドン市消防局、大ロンドン市長のアカウント、外務省、環境庁などが参加しており、こうした組織が緊急ニュース発生時には強調表示されるツイートやSMSを送信し、またiOSないしAndroidアプリケーションを使っている人にはプッシュ通知も送られるようになっている。

先にも記したように、利用はオプトイン方式だ。これはすなわち、無関係な情報までをも通知してしまって、アラートに鈍感になってしまうことを防ぐための意味もある。Twitterのブログには「大きな地震や台風などの自然災害、人間や動物などの生命に影響する変災、重傷者や死亡者がでるような大きな事故などの際に、危険に対する警告、危険の回避方法、避難経路などに関する情報にTwitterアラートがつけられることが想定されます」と記されている。

Metropolitan Police Serviceの緊急行動計画策定部門で長を務めるDavid Martinは、「テロなどの緊急時には、まず、迅速かつ正確な情報を入手することが大切です。これにより、身に降りかかる危機を避けることもできるのです」と述べる。「こちらからの情報をより多くの人に伝えるためにTwitterなどのソーシャルネットワークサービスも積極的に活用していきたいと考えています。また、非常に重要な情報を流す際に、Twitterアラートを利用できるのは非常に有益なことだと思います」とのこと。

現在のところ、Twitterアラートを利用するには、Twitterアラートのページに行って、必要なアカウントを追加する。Twitterアラートに参加しているアカウントについては、プロフィールなどに「アラート」ボタンがあれば、より便利に使えるだろう。

9月の記事にも書いたが、Twitterアラートというのは「ライフラインアカウント検索」のサービスの一環として登場してきたものだ。2011年に起こった東日本大震災直後におけるTwitterの使われ方などを見て、有用な情報を提供するための手段を構築しようと生まれてきた。信頼できる情報ソースを提示することで、テレビなどで報じられる状況の詳細な様子を把握するのに利用されている。こうした仕組みを運営する中で、もっと「緊急」な状況の中での活用を意識したのがTwitterアラートだ。

もちろん、「アラート」を送り出すサービスはこれまでにも、しかもイギリスでも存在した。ただ、そうしたものとは形式は同じようなものであっても、目的が全く異なる。Twitterは、「アラート」を目的に沿った形で利用できるように一元管理してもいる。たとえばたとえば2012年のロンドンオリンピック時には売り切れになったチケットがどこかに出回ったりすると、それを通知するアカウントが多数作られた。これは、Twitterの用法にそぐわないものとして、Twitter側がアカウントを廃止して回っていた。

ところでTwitterは昨年より、タイムラインの表示形式や、アプリケーションの表示形式等を、少人数に対してテスト的に提供し、そこから新たなものを生み出すというInnovate through experimentationなる動きを加速させている。こうした中には本格運用されるようになったものもあるし、結局廃止されるものもある。Twitterアラートも当初は小規模に提供されるテスト的なサービスだった。これが世界的に拡大しつつあるのを見ても、Twitterのテスト後に本格導入を行っていくという仕組みは、なかなかうまくいっている様子ではある。

次にはどこでTwitterアラートの提供を始めるつもりなのかという質問には回答は得られなかった。しかしアラート受信の登録を行うと、登録可能地域のリストが表示されるようになっている(訳注:SMS受信を登録した場合でしょうか。訳者はこのリストを確認していません)。ここに含まれている国々にて、Twitterアラートの展開を目指しているということなのだろう。

今回取り上げた「アラート」も、Twitterが最近行っている「進化の試み」のひとつといえそうだ。Twitter側から積極的にさまざまな情報を提供し、そして利用者に、従来以上にサービスを使ってもらうようにしたいという方向だ。たとえばEventParrotMagicRecsも、利用者にダイレクトメッセージをタオばして、イベント情報や、人気を集めている利用者や、多くの人が関心を持っている話題などを伝えようとするものだ。ちなみにEventParrotもMagicRecsも、現在のところは「実験アカウント」の扱いだ。

このMagicRecsおよびEventParrotは、双方ともに利用者自身にパーソナライズして情報を送るものだ(自分がフォローしている人たちによって形成されるTwitterスフィアの中で発生する面白そうな情報が送られる)。この点で「アラート」は異なる。「アラート」の方は「交流」ではなく、1対多のブロードキャストチャネルの実現を目指している。オプトインした人に対して、特定の情報を強力にプッシュ通知することができるわけだ。数百ないし数千ものアカウントをフォローしていて、そうした情報を効率的に処理する方法を知らない場合、興味深い情報もすべて見逃してしまうということがあり得る。「アラート」は、こうしたケースに対処するための方法として進化していくのかもしれない。

現在のところ、利用できる組織は限られているものの、「アラート」は発信側でも受信側でも無料で利用できるようになっている。情報が自由に流通する「情報広場」というものをTwitterは構築してきたわけで、こうしたツールを無償で提供するのは自然なことだとは言えるだろう。ただTwitterは、こうしたサービスがどのように受け取られるかを試す目的ももって開発してきたわけだ。「アラート」の状況を見て、スポンサー向けの有料アラートが出てくる可能性もあるのではないかと思う。

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(翻訳:Maeda, H


Google MusicがiOSから使える, 有料機能も1か月は無料

Google Play Musicが今日(米国時間11/15)、iOSにやってきた。今週の初めに、もうすぐローンチするという報道があったばかりだ。このアプリはAppleのiTunes RadioやPandora、Spotify、Rdioなどの音楽ストリーミングサービスと競合し、無料のスタンダードサービスと有料のAll Accessオプションを提供する。いずれもユーザの音楽コレクションをクラウドに保存し、それらの曲はダウンロードせずにそのままストリーミングして聴ける。All Accessにはラジオ機能もある。

スタンダードサービスは、最大20000曲をクラウド上のストレージに保存できるが、All Accessでは曲数に制限がない。モバイルアプリだけでなく、デスクトップからもWeb上のインタフェイスplay.google.com/musicで自分がアップロードした曲をストリーミングできる*。Androidアプリは、すでに前からある。〔*: 曲のアップロードはWebインタフェイスからはできない。スタンドアロンのアプリケーションGoogle Music Managerを使用する。アルバムジャケット写真のアップロードなどは、Webページから可能。〕

月額9ドル99セントを払ってAll Accessのユーザになると、曲を指定して聴くだけでなく、‘ラジオ’的に聴くこともできる。一部の競合サービスと違ってAll Accessでは、ラジオで流れる曲を自由にスキップできるし、また親指アイコンでリコメンデーションを改良できる。

All Accessのユーザは、さまざまな編成済みコンテンツにもアクセスできる。たとえばNew Releases(新譜)、Staff Picks(おすすめ)、評論家などが作ったプレイリスト、などだ。

もちろん、プレイリストの作成や、ファイルを保存してオフラインで聴く、などの機能もある。またユーザが“親指アップ”をした曲や最近ライブラリに加えた音楽、自分のアカウント上で買ったり無料でダウンロードした曲などは、自動的に作られるプレイリストへ入る。

音楽を聴いているときキューの管理ができ、しかもそれは音楽ストリーミングの邪魔をしない。ローンチの時点で、ストリーミングはBluetooth、AirPlay、Chromecastなどででき、アプリのiPadへの移植も今進めている。

アプリのインタフェイスはとてもシンプルで、画面横に行き先を選択する”My Library”、”Playlists”、”Radio”、”Explore”などのリンクメニューが表示される。”Radio”はAll Accessだけだが、曲やアーチストやジャンルを指定すると、それらの曲がラジオのように流れる。”Explore”は、さまざまなプレイリストやリコメンデーションを見つける。画面上部には検索ボックスと、オフライン再生のための保存を指定する矢印ボタンなどがある。

iOSの上では、Google Musicの有料部分は、iOSのアップデートとともに無料で提供されるようになったiTunes Radioと競合するだろう。ただしiTunes Radioは広告が入るが、Google MusicのAll Accessには入らない。有料に見合ったサービスを求めるユーザには、重要なことかもしれない。

iOS上のローンチを記念してGoogleは、試用期間と称する最初の1か月はAll Accessを無料にする。1か月はいや、という方はWebやAndroidから有料ユーザになるとよいだろう。

アプリは今、iTunes App Storeのここにある。

アップデート: iOSの上でもWeb版にアクセスできるが、それをやるとiTunesへのリクエストがタイムアウトになる。ただし状況は、人によって違うかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


APIの呼び出しをリアルな条件でテストしてモバイルアプリの品質向上を支援するテスト自動化サービスRunscope Radar

APIのトラフィックをモニタするRunscopeが、APIとバックエンドのサービスのテストを自動化するためのツールを提供して、モバイルアプリのクォリティを向上させようとしている。

そのRunscope Radarと呼ばれる新しいサービスは、今日のAWS re:Inventカンファレンスでローンチし、バックエンドのAPIの変化~変更に対する不安や心配を緩和しようとする。アプリのメンテナはこのサービスを使うことによってバックエンドサービスがアプリが期待するデータを確かに返していることを確認でき、アプリがクラッシュするおそれを回避する。しかしテストは一歩間違えると顧客の体験を損ないかねない脆いプロセスである。そこでRunscope Radarは、アプリのバックエンドサービスが変わってもアプリが壊れない、という設計方針に立っている。つまり、将来的には、顧客の体験を損なわずにサービスを改良する方法を提供することがねらいだ。

Radarを使用するデベロッパは、それにリクエストとパラメータセットのリストを与えて、APIの動作を判定する。リクエストは、アプリに実際に登場するような、リアルなものでなければならない。

テストは、その完了や失敗を顧客に通知する。このサービスはCircleCi、GitHub、Heroku、Jenkins、TeamCityなどを統合して、コミットと、ビルドと、展開の各段階でAPIテストを走らす。

たとえば、あるAPIを消費するデベロッパは、そのAPIがエンドユーザの体験を阻害しないことを確認したい。もしもAPIが壊れたら、通信が妨害される。

RunscopeのCEO John Sheehanは、今日のプレゼンのあとでこう言った: “サービスが壊れたらアプリも壊れる。アプリを駆動している内部的なサービスですら、常時可利用であることが必要だ”。

今ではAPIがデベロッパによって広く利用されているが、その信頼性はまだまだ確立途上だ。API自身は単一でも、それを呼び出すデバイスやプラットホームは千差万別だからだ。

APIの信頼性を管理する方法も、今はまだほとんどない。企業はAPIのプロバイダにチェックを入れることによって、とりあえず安心感を得ているのだ。

Runscopeは、APIの利用が一般化すればするほど需要が増えるサービスを提供している。APIのテストは今もっぱら手作業で行われているから、自動化が急務だ。今後はAPIを提供するスタートアップもアプリケーションはモバイルアプリのみ、というところが増えてくるから、なおさらテストの自動化が重要だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


買い物履歴見せっこから笑えるアニメGIF発見アプリに大変身したBlippy

Blippyという名前を見て、ああクレジットカードのショッピング履歴を友だちと共有するスタートアップだ、と思い出す方もおられるだろう。本誌も当時は、その奇妙なアイデアに対して、相当な関心を持ち、厚く取り上げた。

やがてそのコンセプトは死んだが、名前は生き残った。

Blippyのドメインを買ったシリコンバレーの起業家たちは、その名前のままの新しいアプリケーションを立ち上げた。それは、アニメGIFを見つけたり作ったりするだけの超簡単なアプリだ。私たちはみんな、完全なナンセンスや犬のGIFアニメを見て、大笑いしたい生き物だからだ。

協同ファウンダのDavid Kingは、前にソーシャルゲームの会社Green Patchを作って、それをPlaydomに売った人物だ(それはさらにDisneyに売られた)。彼によると、今、ビジュアルコミュニケーションがトレンドになりつつあるので、早めにそれに乗ったのだ、という。

Lineがステッカーでブレークしたのを見て、Facebook MessengerやPathもそれに便乗したし、一定時間後に消滅するメッセージで売りのSnapchatも、とっても忙しいビジュアルコミュニケーションだ。心配顔の熊さんや、悲しそうな兎さんや、キーボードをタイプする猫ちゃんなどは、すべて、どんな言葉よりも強力に人の心をとらえる。

でもこれまでは、なぜかアニメGIFがのけ者だった。Tumblrなど一部のプラットホームや本誌TechCrunchの社内的ニューズフィードでははやっているけど、アニメGIFのモバイルアプリのヒット作がない。iMessageなど一部のアプリ以外では、アニメGIFを使えない、という技術的な問題もある。スピードの問題もあり、見たい種類のアニメGIFを見つけるための検索クェリが分からない、と言う人もいる。

新装Blippyのやり方は、かなりベーシックだ。それ自身にチャット機能などはない。ただひたすら、見たいアニメGIFを見つけて、それをiMessageやFacebookやTwitter、Tumblrなどで共有するだけのアプリだ。

Kingは曰く、“おもしろいGIFを見つけることと、作ることに専念したい”。

ペット、セレブ、スポーツ、しくじり、などなどのカテゴリーは用意されている(pets, celebrities, sports, #fail)。上から下へスワイプして使う簡単な検索エンジンもある。

おもしろいのを見つけたら、そこにメッセージをオーバレイできる。フォントや色は自由に選べる。

そしてそれをiMessageなどのビッグなプラットホームへ飛ばすのだ。自分の携帯にあるビデオや写真ライブラリからアニメGIFを作る機能はまだないが、近く提供されるらしい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Twitter、広告ターゲティングの指標にモバイルOSのバージョン、デバイスの種類、Wi-Fi利用状況などを追加

Twitterは昨日より、より細かな広告ターゲティングが行えるようにシステムを変更している。すなわちモバイル(iOSおよびAndroid)からの利用者についてOSのバージョン、デバイス、およびWi-Fi経由なのかどうかを区別できるようにしているのだ。これまではOSの違いのみでしかターゲティングすることができなかった。今や全世界でTwitterを利用している2億3千万人のうち76%がモバイルから利用しているという数値がある中、今回のこの変更は非常に大きな意味を持つものだ。

今回の変更についてのアナウンスはTwitterのブログで確認することができる。尚、今回の変更は分析用ダッシュボードにも反映されていて、各種キャンペーンの効果を、より詳細に分析することが出来るようになっているようだ。

広告を打つにあたっては、情報は入れば入るほど便利に使うことができる。たとえばiPhoneなのかAndroidなのかを区別できるだけでも、アプリケーションのプロモーションをするのには非常に役に立つ。しかし、アプリケーションが動作しないような旧バージョンを使っている利用者にリーチしても、それは広告費の無駄としたものだ。また、古いOSを使っているような層は、アプリケーションのプロモーション対象として、あまり魅力的でないことが多い。依然としてiOS 5.0搭載のiPhone 3GSを使っている人よりも、最新版のiOS 7やAndroid KitKatを早々に使い始めている層こそが、新しいアプリケーションに対しても強い関心を示しやすい層だということができよう。

モバイルアプリケーションのプロモーションを行っているのは、もちろんTwitterだけではない。Facebookも大きな実績を示しているようで、先月には、モバイル向けの広告経由で1億4500万件のインストールに繋がったのだと報告している。

Twitterは、今回の機能追加がアプリケーション関連のプロモーション以外にも、いろいろと使い道のあるものだとアピールしている。たとえば通信事業者も、特定のデバイス利用者に連絡をとりたいことがあるだろう。あるいはアップデートを促したい利用者にのみアプローチしたいケースもあるはずだ。他にもOSのバージョン、Wi-Fiの利用状況などに応じたターゲティングはいろいろな場面で活用できるはずだとのこと。

当たり前のことだが、ターゲティングは、今回追加された指標でのみ行うわけではない。これまでも、そしてこれからも性別や興味、あるいはロケーションなどによって、利用者を分類することができるようになっている。また、インプレッションやエンゲージメント(クリック、リツイート、等)などの効果分析を行う際にも、今回導入された新たなターゲティング指標を使って行うことができるのは非常に便利なことだろう。

新たなオプションは既にads.twitter.comで利用可能となっている。Twitter Ads APIパートナーも、すぐにこの新機能が利用できるようになるとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


Flickr、Shopifyも採用する画像編集SDKのAviaryが自社アプリの日本語版を正式にローンチ

Aviaryは高機能な画像編集ツールでiOSとAndroidのアプリを提供している。フィルターやフレーム、スタンプなどを使って画像を編集できる。そして本日、同アプリを日本のユーザー向けに最適化したAvairyをローンチした(iOSのみ)。具体的には日本人が好みそうなスタンプを作成したり、写真の共有先にLINEなどを追加した他、プリクラ風に編集できる機能も加えられた。

Aviaryはアプリの提供以外に画像編集のSDKを提供しており、このSDKを通してAviaryを利用している月間アクティブユーザーの数は7,000万人となっている。SNSやメッセンジャーアプリ、Eコマース関連のサービスなどが利用しているケースが多いようだ。

パートナーとしてAviaryのSDKを利用している有名な企業(サービス)Flickr、Shopify、Tango、twitpic、Wix、Boxなど。日本ではmixiが正式にパートナーとなっている他、スタートアップではメルカリもAviaryを利用している。

Aviaryは日本での展開を最も重要だと考えており、これまで数ヶ月の間にローカライゼーションに取り組んできた。AviaryのCEOであるTobias Peggs氏や日本代表のArchie Archibong氏に話を聞いたところ、苦労した点の1つはスタンプの作成だという。

日本の「kawaii」を意識したスタンプを取り入れようと試行錯誤しても、女子高生なんかが好きな「キモ可愛い(キモイ+可愛い)」といったニュアンスなどを理解するのは大変だね、とTobias Peggs氏は語っていた。また、プリクラ風に画像を編集できるようにするためにプリクラに関しても勉強したそうだ。

ただ、AviaryはSDKを提供した先のアプリが独自のスタンプを作り、それをレベニューシェアで組み込むこともできる。だから、Aviary独自でスタンプを作るだけでなく、日本のサービスとパートナーシップを組むことで、より日本に適した形でサービスが提供できていくだろうと考えている。

なお、Aviary(iOS)はこちらからダウンロードできる。


Amazon、新しいバーチャルデスクトップサービス、WorkSpacesをスタート―「料金はライバルの半額」

Amazonは今日(米国時間11/13)開催されたAWS re:Inventカンファレンスで Amazon WorkSpacesという新しいバーチャル・デスクトップ・サービスを発表した。Amazonによれば、従来の同種のサービスに比べて料金は半額だという。

このサービスは本日から利用可能で、デスクトップ、ノートパソコン、スマートフォン、タブレットその他あらゆるデバイスからアクセス可能で、すべてのデバイスで同期する。ユーザーはたとえばノートパソコンでセッションを閉じた後スマートフォンでセッションを開いてシームレスに作業を続けることができる。バーチャル・デスクトップは本質的にはWindows Serverだが、UIはWindows 7的に改造してある。

上級副社長のAndy Jassyによれば、Amazon WorkSpacesは従来のオンプレミスの有料バーチャル・デスクトップ・サービスに比べて半額程度の負担ですむという。

料金体系は2種類ある。標準パッケージではバーチャルCPU x 1と50GBのストレージが提供される。パフォーマンス・パッケージはバーチャ CPUx 2と100GBのストレージとなる。標準パッケージは1ユーザーあたり月額35ドル、パフォーマンス・パッケージは1ユーザー当たり月額60ドルとなる。AWSの既存のユーザーがバーチャル・デスクトップに移行を希望する場合は15ドルのライセンス料がかかる。

下の表は、ユーザー1000人の場合、オン・プレミスのバーチャル・デスクトップ環境の運用経費とAmazon Workspaceを利用した場合の経費を比較したものだ。Workspaceの場合ハードウェア、ソフトウェアのコストはゼロ、利用料金とバーチャル・デスクトップの管理経費のみがかかるという計算で、約6割の経費削減が可能になるとしている。

イベントのキーノートでJassyは「これまでのバーチャル・デスクトップはアプリケーションの開発や複雑なシステムを運用する管理者向けが主だった。しかし今後は外出中もオンラインで作業を続ける必要がある何百万というホワイトカラー労働者に対してコンピューティングのインフラを提供するサービスとななっていくだろう」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ジャスティン・ビーバーも出資する、自分撮り写真交流アプリケーションの「Shots Of Me」

夕焼け? 風景写真? それともラテアート? これまでに撮った写真を見なおしてみると、誰も人物が写っていないことで、退屈に感じてしまうことも多いようだ。素人写真を満足気に公開して、コメント欄がひどいことになっているティーンたちも多い。そのような状況を変えようと、RockLiveはジャスティン・ビーバーからの出資を受けて、自分撮り写真をシェアするためのiOSアプリケーションであるShots of Meの提供を開始した。

スマートフォンの液晶画面側についたカメラで自分の写真を撮ったものを一般に「自分撮り写真」(selfie)と言うが、Shots of Meは、まさにこの「自分撮り写真」を扱うためのアプリケーションだ。Instagramで撮った写真のように、自分撮り写真を自分の友だちに公開したり、あるいはTwitterに投稿するようなことができる(Instagramへの投稿機能も実装予定)。他の人の自分撮り写真を眺めて愉しむこともできる。

すなわち、目指すところは「自分撮り写真のソーシャルネットワーク」なのだ。それだけかと思われるかもしれないが、うまく機能させるためにさまざまな工夫も凝らされている。

「狙い通りに若者たちが多く参加してくれていますよ。もちろん若者感覚を持つ年長者も使ってくれています」とRockLiveのCEOであるJohn Shahidiは言う。「女子高校生たちをターゲットにしたマーケティングには知識もありましたので、それを活かして大きな仕掛けを作りたいと考えたのです」とのこと。

頻繁に写真投稿を行う人たちを見ていてShahidiは気付いた。「人々は自分撮りを愉しむだけでなく、他の人の自分撮りを見ることも大いに楽しんでいるのです。これは昔からある楽しみのひとつで、いつまでも続く現象だといえます。一時は食べ物の写真などを交換するのも流行りましたが…」。Shahidiは語尾を濁したが、しかし言わんとするところは明らかだ。Instagramは食べ物など、無生物の写真をシェアして愉しむ目的で大ヒットした。フィルタを使って実物以上に面白く見せることが流行したりもした。しかし徐々に飽きられてしまいつつあるのではないかと言いたいわけだ。

しかし、もしその分析が正しいとしても、写真関連アプリケーションの世界は既に飽和状態なのではなかろうかと、疑問を持つ人も多いはずだ。確かにそうも言える。しかし友だちの笑顔を見る機会を増やすことには、多くの人が興味を持つのではないかと考えているわけだ。

自分撮り写真用Instagram

5人で運営しているRockLiveは、5月にShots of Meの開発にとりかかった。ついにそれが完成したというわけだ。iOS専用のアプリケーションを立ち上げると、Shots of Meでの友だちや、Twitterのコンタクトリスト経由で繋がっている人の自分撮り写真が画面いっぱいに流れてくることとなる。

カメレオンデザインと言うのだろうか、名前や場所、キャプションなどの情報は、スクロールするに連れて写真の色と同化していくようになっている。曇りガラスを通してみるような感じだ。アプリケーションについてShahidiはかなり強気の発言をしている。「私たちは一級のプロダクトを提供していきたいと考えています。スマートフォンに500ドルもつぎ込んでいるのです。その高級スマートフォンに似合うアプリケーションでありたいと考えています。メルセデスやフェラーリのような雰囲気を身につけたいのです」。これは少々言い過ぎであるようには思う。ただ、ナビゲーション部の色選択を行えるような工夫も随所に凝らして入る。

自分撮りのみを投稿するというルールを守ってもらうため、画面側にあるカメラしか利用できないようにもなっている。また、Snapchatと同様に、投稿する写真はShots of Meで撮影したものしか使えない。他で撮った写真をアップロードできなくすることで、今、現在の写真を共有して愉しむという効果も生んでいる。

Shots of Meの機能的なユニークさは、通常のソーシャルネットワークでは大切だと考えられている機能を省いている点にある。すなわち、コメントを付けることができないのだ。「誰もが、面白いと思って写真を投稿するのです。それについてあれこれ言うのは、せっかくの楽しさを台無しにしてしまうことも多いのです」と、Shahidiは説明している。

風景写真を投稿して、それをコメントで貶されるのも、もちろん悲しい出来事だ。しかし自分撮り写真というのは、どうも悪口を言われやすいものでもある。顔が悪いだのなんだのと、とくに感受性の強い10代の頃に言われたりすれば、相当に傷つくことは間違いない。したがってShots of Meでは、利用者間の交流にはダイレクトメッセージを用いることとしているのだ。初期のTwitterと同様に、フォローしている人とのみダイレクトメッセージで話をすることができるようになっている。おかげで交わされる意見はプライベートなものとなり、通りすがりの見知らぬ人から突然悪口を浴びるというようなことはないようになっているわけだ。

ジャスティン・ビーバーも認めるサービス

ジャスティン・ビーバーがShots of Meを気に入ったらしいことも大いにプラスに作用している。RockLiveおよびShots of Meを紹介されて、取り敢えずShahidiが言うところでは、「すごく気に入ってくれました。他の写真共有サイトにはいろいろ注文もあったようですが、ここについては本当に気に入ってくれたのです」とのこと。これはもちろんTwitterやFacebookなどのソーシャルネットワーク上で「気持ち悪いゲイ野郎」などと叩かれていることをふまえての発言だ。

「ジャスティン・ビーバーも、一般のソーシャルネットワークに存在するコメントシステムのことをすごく気にしているのです。自分が不快に思うというようなことだけでなく、それを読むティーンのことを考えているわけです。彼は、ファンのみんなが酷いコメントなどを読まなくても済むところで活動をしたいと思うと言っています。私たちは彼に出資を依頼したりはしませんでした。しかし、彼の方からぜひにと話をもちかけてくれたのです」とのこと。

RockLiveは既にShervin Pishevar、ボクサーのFloyd Mayweather、初期の頃のAppleで働いた経験を持つTom McInerney、およびNALA Investmentsから出資を受けていた。そしてNALAは、さらに多くの額を出資する方向で話を進めていた。しかしRockLiveは最終段階でBieberの出資を受けることを決めたのだった。110万ドルのセカンドラウンドのほとんどはジャスティン・ビーバーの出資であるようだ。

ちなみにこのRockLiveへの出資は、マネージャーであるScooter Braunを介さないものとしては初めてのものである様子。マネージャーとの共同でということであれば、いくつかのスタートアップに出資してきている。Shahidi曰く、ビーバーは「デューディリジェンスにも気を使っていて、何度も電話をかけてきて、数多くの質問をしてきた」のだそうだ。もちろんビーバーがさまざまな調査を経て出資したとは言っても、事業が間違いなくうまくいくというわけでもない。サービスの成長は、利用者の拡大にかかっている面があり、これがかなり難しいことであるのは他のサービスからもわかることだ。

あるいは、ビーバーにテック企業に投資する才覚があるわけはないという人もいるだろう。しかしこれは一方的にすぎると思われる。膨大なCDやコンサートチケットを売りさばいたということは、つまり若者の心とどこかで通じているとも考えることができるのだ。

他のフォトアプリケーションとの関係

いろいろな見方があるだろうが、自分撮り写真の多くは非常に楽しそうな表情をしていて、見ている側をも楽しくする作用がありそうだ。アートぶった見るに耐えない写真でフィードが汚されてしまうことも少ない。誰の心にもある、ちょっとした見栄を表現するためのプラットフォームとして、成長していくことになるかもしれない。自分撮りなどつまらないとか、失敗するに決っているという人も多いだろう。しかし大勢が自分撮り写真を撮って、どこかで公開しているという事実はある。自分撮りなど短命な流行に過ぎないという人もいるだろうが、しかし絵画および写真の分野で、ポートレートは長い長い歴史を持っているものでもあるのだ。

そのような観点からも、成長の可能性があるのは確かであろうと思われる。ただ、自分撮りに注力して、そしてコメントなどで場が荒れてしまうことを防止し、さらにジャスティン・ビーバーのお墨付きを得たということで、これが即ち他アプリケーションからも利用者を奪い取って成長していくことができることを意味するわけではない。

Shots of Meはまず、1億5000万もの利用者を抱えるInstagramを意識している。このInstagramは、今後の利用者獲得ということを考えると、非常に難しいライバルであると言える。さらに「普通」の写真を共有するにはFacebookやTwitterしか使わないという人もいて、自分撮り写真などを共有するにはSnapchatが最適だと考えている人もいる。そうした人の意識も変えていかなければならない。さらには、どういうサービスになるのかすらよくわからないSelfieというスタートアップも準備中であるようだ。

おまけに最近話題になっているFrontbackも強大なライバルとなり得る。これは背面カメラと前面カメラの双方を同時に使った写真を作って公開しようというサービスだ。8月にアプリケーションを提供し始めて以来30万ダウンロードを獲得し、さらに300万ドルの資金を新たに調達している。Frontbackは両面カメラを使った写真にその特徴がある。これまでに見たことのない写真が生み出されることになる。さらにはこちらのサービスでもコメント機能は排除されていている。こうしたサービスをすべて乗り越えていかなければならないとすると、Shots of Meの将来もなかなか厳しいものであると言わざるを得ないだろう。

但しShahidiは自信を持っているようだ。「写真は1枚撮るだけでもなかなか大変な作業なのです。Frontbackで撮影する自分撮りの部分以外を面白くするのはなかなか難しいことです。たとえばオフィスにいるとすれば、Frontbackで撮影しても風景部分は退屈なオフィスシーンになってしまうわけです」。

Shots of Meはビーバーの自分撮り写真を独占的に配信するようなチャネルになる可能性もないわけではないのだろう。そうなればTwitter上の4700万ものフォロワーや、Facebookの5700万人のファンの注目を集める可能性もある。そうした人のうち、1%の人を利用者として獲得できれば、あっという間にFrontbackを抜き去ることにもなる。

「Instagram以前から、フィルタ機能を備えた写真アプリケーションは数多く存在していました。しかしInstagramはフィルタを使った写真の共有についての第一人者としての地位を獲得しました。フィルタを使って面白い写真を投稿する人が大勢集まる場所だったからです」。Shots Of Meは自分撮り写真について、Instagram同様のきっかけを掴んで行きたい考えだ。「写真を見て、いろいろな出来事を思い出して楽しめるアプリケーションになるはずです。自分が何を感じていたのかを思い出すことができます。これは、自分の写っていない写真を眺めていても味わえない魅力であると思うのです」。

Shots of Meは、無料アプリケーションとしてiTunesストアに登録されている。

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(翻訳:Maeda, H


Androidを勝手に改良したCyanogenModに待望のインストーラが登場

700万ドルのシード資金を数か月前にBenchmark Capitalから調達した‘勝手に改良Android’のCyanogen Inc.がその当時持っていたビジョンは、Androidの同社が独自に料理したバージョンがiOSや正規Androidに次いで第三位のモバイルOSになるという、ささやかなものだった。

しかしそのためには、そのCyanogenModと呼ばれる実装をできるだけ多くのデバイスに載せる必要がある。そこで今日同社は、そのための大きな一歩を踏み出した。ハッキング趣味のないふつうの人でも自分のスマートフォンでその改良OSを使えるための、インストーラアプリをGoogle Play Storeから提供開始したのだ。

たかがインストーラが、なぜニュースになるの? それまでCyanogenModを自分でインストールする過程は、ほとんどの人がびびってしまう茨の道だった。また、インストールに成功しても、すぐにそれが動く機種と、ドキュメンテーションを読みながら、そしてときどき頭を抱えながら、苦労しなければならない機種もある。これでは、今後多くの機種に載ることなど、ありえない。

しかし今回出たインストーラも、一筋縄では使えない。インストールするとき、補助的にWindowsアプリケーションを使う必要がある*。Mac用の補助アプリケーションも近く出る。また現在サポートされているデバイスのリストも、ごく限られた機種だけだから、マスマーケットへの浸透はまだ先の話だ。〔*: Linux用のインストーラ補助アプリケーションは出る予定がない。スマホをUSBでPCにつないだら、Linuxの場合はコマンドラインからインストール作業を進める。詳細はフォーラムコメントページなどから。〕

でも、正規のAndroidを捨ててCyanogenModなどに乗り換える動機は何だろうか? 超簡単に言うと、CyanogenModは頻繁なアップデートによって新しい機能がどんどん導入されているからだ。CyanogenModの歴史に比べると、会社としてのCyanogenはまだ日が浅い。でも、停滞はしていない。同社は最近、中国のOEM Oppoとパートナーして、そのN1スマートフォンがCyanogenModをサポートすることになった。パートナーシップの働きかけは、今後も各社に対して行っていく予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


人類進化のためにTwitterを使おう

Twitterの利用目的というのは、相変わらず多く誤解されているようだ。Twitterなんかいらないと言う人も多い。しかし実は、Twitterは人類を進化させてくれるものなのだ。理由を述べよう。

私たちは(同じ人類であっても)各人それぞれに、いろいろと異なる道を歩む存在だ。独自の情熱に導かれ、興味を感じる対象も違い、趣味にも非常に多くの種類がある。自分で自らの歩む道を決め、そしてそれぞれに異なる知識を手に入れてやっていくことになる。そんな状況の中、自らは決して訪れない、全く異なる世界の知識を持つ人の頭の中を覗けたとしたらどうだろう。実はTwitterとは、そうしたことを可能にするためのツールであるのだ。

もちろんTwitter自体は入れ物のようなものであり、大事なのは利用者自身だ。フォローする人によっては、朝食は何だったとか、どんなテレビ番組を見ているのかといったような情報を知らせ合うことに終始することになるだろうしかし活用法によっては、世界に存在するありとあらゆる物事を、もっともシンプルな形にして伝えてくれるツールともなるのだ。

たとえば遠く離れた所に住む科学者をフォローしているとしよう。その科学者は、日々研究に明け暮れているわけだ。もしその科学者の研究分野に興味があるとしても、誰もが一日中研究活動を行えるわけもない。しかしTwitterを通じて繋がっていれば、当該科学者が、無駄を省き、そしてわかりやすい本質のみにまとめて、自ら発見した知識を教えてくれるのだ。複雑で難しい内容を、シンプルでわかりやすい140文字にまとめて知らせてくれる。

発言者は、難解な部分を自分の頭の中で処理して、そして得られた結果のみを効率的に教えてくれる。一種の「server-side processing」と見ることもできよう。発言者は、最大限に情報をわかりやすくするために、懸命に苦労してくれる。発言者の目論見がうまくいけば、その発言者の得た知的成果を苦労せずに手に入れることができるということになる。研究に研究を重ね、理解を深めるために人生の全てを投入するということなく、他の人が得た知識を共有することができるのだ。

たとえば私たちは、世の中を量子物理学者のように眺めたり、あるいは映画評論家のものの見方で映画を見てみたり、あるいはアーチスト、探検家、あるいはアントレプレナーのように感じてみることもできるわけだ。「普通」の人であっても、物事の理解の仕方には「特別」なところがある。友人の立場にたって外界を眺めてみるというのも面白いものだ。

もちろん、ツイートを読んでいるからと言って、自らがそれぞれの分野における専門家になるようなことはない。しかし人生は短い。複雑な世の中にあって、すべての分野における専門家になるような時間はないのだ。そのような中で、次善の策を提供してくれるのがTwitterだ。物事を本当に理解している人の知見を自らのものとするチャンスを与えてくれるのだ。

人類に、石炭がダイヤモンドになるような「進化」を遂げさせようとするのが、Twitterの大きなチャレンジだと言えよう。Twitterにはそうしたパワーがある。ただ、Twitterはそうしたパワーを利用者に充分には伝えきれていないようにも思うことがある。

興味深いツイートをする人を見つけ出してフォローすることが難しくなり、そしてフォローしておく価値のある人をアンフォローしたりするようになっているのが現状だろう。Twitterの提供するフィルタリングなしの会話というのは、どうしても無駄話が多くなりがちだ。また何かを伝えようとするよりも、自慢話をしたいという人も大勢いる。こうした面をなんとかしなければ、潜在能力が顕在化することなく消え去ってしまう危険性もある。

人類はこれまでのも、知識を皆で共有しようとする試みを続けてきた。しかし誰もが手軽に利用できるという形での成功にはたどり着くことができなかった。しかしTwitterのおかげで、大金を使って知識を買い漁る必要もなくなり、あるいは長い研究機関に何千冊も本をよまなくても、「叡智」を味わって見ることができるようになった。図書館や研究室閉じこもることなく、いろいろな物事を知ることが出来るようになったのだ。また、求める知識を持つ人と、直接の知り合いではなくても、いろいろな話を聞くことが出来るようになった。誰とでもコミュニケートすることのできる手段を、Twitterは提供しているのだ。

知識などの共有ということを言うのであれば、それはTwitterに限ったことではない。情報の共有をするのが、そもそものインターネットの目的でもあった。しかしTwitterの文字数制限や、本質にあるリアルタイム性が、密度の濃い、直接的な、読む人にわかりやすい知識を伝えてくれるのだ。知識を得るための事前の努力というのが不必要になりつつある。
また、Twitterは孤立していた熱狂的なファンなどの間にコミュニケーションを生み出させ、コミュニティを構築することもできる。被抑圧者に情報を提供して、権利行使を容易にするといった面もある。これまで声をあげられなかった人々に、意見表明の機会を与えることもできる。

Twitterが何の役にたつのかなどと尋ねられたら、今後は自信を持って教えてあげて欲しい。世の中のいろいろな人の専門知識を、誰もが活用することができるツールなのだと。各人の進む道は違えども、ようやく「人類の叡智」によって進化することができるようになったのだ。

(訳注:筆者はTwitterはまだまだ便利に使えるのだということをアピールしたいと、心から感じているようです。以前に同じ趣旨で書かれた「Twitterは、大勢をフォローしてもフィードを見やすく保つための方法を提供すべき」もご覧ください)

[Images Via Fail Whale designer Yiying Lu]

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(翻訳:Maeda, H


口コミで急成長するFrontback。Twitterからのアプローチを退け、数百万ドルの資金調達を実施

Frontbackは、iPhoneの前面カメラと背面カメラの双方を使って撮影した写真を合成して、そしてシェアするためのアプリケーションだ。サービスの開始は8月だが、マーケティング費用を全くかけないまま、30万ダウンロードを達成してしまった。これはアシュトン・カッチャージャック・ドーシー、それに、ベルギーの首相らがFrontbacksを使った写真をTwitterなどに投稿して話題になったからだ。このFrontbackが、さらに次のステップに進んでいる。新たな調達ラウンドで300万ドルほどの資金を調達したのだ。また、このラウンドの前には、Twitterからの買収提案もあったのだとのこと。

Frontbackの共同ファウンダーであるFrederic della Failleは、調達額などを明らかにしていない(300万ドルほどというのは情報筋からの話だ)但し出資者はこれまでも出資してきたLerer Ventures、Index Ventures、そしてSV Angelで、ここに新たにCrunchFundのMichael Arrington(ファウンダー兼以前はTechCrunchの編集長も務めていた)、Fuel CapitalのChris Howard、Michael Birch、Charlie Cheever、そしてInitialized CapitalのHarj Tagger、Garry Tan、およびAlexis Ohanianなどのエンジェル投資家が加わっているそうだ。今回の資金調達は2012年6月に行われた91万ドルのシードラウンドに続くものだ。当時della Failleはソーシャルパブリッシングを提供するCheckthisを本業としていた。

Twitterでdella Failleにコメントを申し込んだが、断られてしまった。

「とくにお話することはありません」と、彼は言っている。「Aクラスの仲間たちと、素晴らしいプロダクトの開発に邁進しているところです」とのこと。

アプリケーションは、さらなる進化を遂げようと、数日前にアップデートされたところだ。アドレスブックを利用して友だちを探すことができるし、作成した写真はTwitterおよびFacebookに加えて、Tumblr、メール、およびSMSでも共有できるようになった。

友人からの最近のフィードのみ(スタッフのおすすめも下に表示される)を表示するパーソナライズド・フィードの機能も取り入れられている。フロントカメラと背面カメラのどちらが上にくるのかも設定でき、どちらのカメラで撮影するかの選択ができるようになった(すなわち両方共自分撮り写真にすることもできる)。また、未送信のデータを保存しておく機能も実装された。

機能追加により、利用者がより多くの時間をFrontbackとともに過ごし、そして投稿される写真の数が増えることを狙っているわけだ。

「無」からの急成長

Frontbackは、人気が急上昇するアプリケーションの特徴をすべて備えていたと言えそうだ。ファウンダーが従来の目的とは異なる道を選択して、そこでスタートアップの運命が大きく変わることの好例ともいえる。Frontbackのファウンダーは、もともとは写真とちょっとした投稿を簡単にシェアするためのCheckthisというサービスを運営していこうと考えていた。ベルギーで立ち上げられ、91万ドルのシード資金を手に、大きく成長するためにニューヨークに進出してきていた。

サービスがなかなか起動に乗らなかったからなのか(サービスはまだ提供されている)、それともdella Failleが勝負を賭けたいと願ったからなのか、della Faille自身による2013年3月のCheckthis投稿をきっかけに、Frontbackのサービスに注力していくこととなった。投稿された写真は、Williamsburgの住居兼共同作業スペースであったアパートで撮られたもので、ここからFrontbackが生まれることとなった。

#frontbackのアイデアはとてもシンプルなものです。それでいて、その瞬間をシェアするのにとても良いやり方だと思うのです。普通に撮った写真と、そしてそれを撮っている自分。今この瞬間に存在するすべてをみんなとシェアすることができるのです。何かしらの面白さが生まれるに違いありません。

この写真に説明などいらないとは思うけれど、敢えて書くならこんな感じ。「オレオレ。今はWilliamsburgのアパートにいるよ。ソファで寛いでいるところだ。オレの後ろにいるのは(よく探せば見つかるはず)PoutschのEtienne。何か仕事をしているらしい。

Frontbackを実現するためのアプリケーションを世に出すのに4ヵ月。資金も底を尽きかけていた。しかしアプリケーションは最初の一週間で20万ダウンロードを稼ぎ出し、拠点をサンフランシスコに移すこととなった。そしてFrontbackは次のInstagramなのかと言われるまでになった。

Frontbackを巡る状況は、サンフランシスコのDisruptでも大きく変わることとなった。ここでdella Failleは20万ダウンロード達成の事実と、瀕死の状況からの復活劇を報告した。そしてバックステージではどこかの部屋(きっとMike Arringtonの控室ではなかろうか)に閉じ込められ、そこでVCによる引っ切り無しの面会を受けることとなった。「誰もが何としてでも会おうとするという状況でしたよ」と言う人もいる。

こうした中でTwitterもFrontbackに興味を持ったというのも面白い話だ。IPOを成功させ、そしてエンゲージメントを高めたいと努力しているTwitterは、サービス開発や買収を矢継ぎ早に行うことで知られている。たとえばVineなども一例だ。またTwitterはメッセージング関連にも力を入れたがっているというもあり、Frontbackはこの面でもTwitterに寄与するものと考えられたのだろう。SMS経由ないし将来的に機能を拡張するDMにて、Frontbackの持つ仕組みを活用できると考えたに違いない。

またdella Failleと他のメンバーたちが、母国であるベルギーからわざわざ外国に出てきているというのも興味深い点だ。テック産業の隆盛はシリコンバレーに限るものではなくなりつつあるが(TechCrunchがベルリンでDisruptイベントを開催した理由もそこにある)、della Failleは「旧世界でチャンスをつかむのは、相変わらずとても難しいことなのですよ」と述べている。

「ヨーロッパでは、大きな夢は大言壮語として忌避されるような傾向もあります」とのこと。「誰もまじめに受け取ってくれないのです」。また、ヨーロッパでは細かい機能の開発が軽視されるようなところがあると思うとも話している。「Frontbackの機能を実現するのにいろいろと検討を行っていました。ヨーロッパにいれば、投資家からは写真が撮れれば良いのだから、さっさとリリースしろなどと言われたに違いないと思います」と話していた。

今後の成長を見据えて、iPad用およびAndroid用のアプリケーションも出てくるだろうと思われる。ただ、すぐにというわけではないようだ。今後もますますカメラ関連アプリケーションが登場してくる中で、Frontbackはベストでありたいと願っている。そして多くのユーザーを掴みたいと考えているのだ。「プロダクトのデザインが非常に重要になってくると思います。現在、デザイン面の検討に懸命に取り組んでいるところなのです」とのことだった。

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(翻訳:Maeda, H


ハイブリッドモバイルを支配するのは: Samsungのフォンブレット(fonblet)かそれともファブレット(phablet)か?

Samsungはこのところ、“何でも一番乗り”の名誉を入手するためなら、どんなクレイジーなことでもする気でいる。最近では、二つのクレイジーを達成した。ひとつは、”fonblet”というひどい言葉をひねり出したこと、もう一つは人間の視力の限界を超えたディスプレイを次期新製品として発表したことだ。韓国のソウルで行われたアナリストデーで同社は、同社の将来計画をいつも以上に率直に語った。企業の将来の健全な成長を、投資家たちに強く印象づけるためだ。

発表の中には、同社がこれから“fonblet”の市場を創造する、という宣言があった。この言葉は今年の初めに、Samsungの新製品の名前として噂されていた。fonbeltは、telephone(電話機)の’phone’ + tablet(タブレット)の’let’という造語のようだが、Samsung以外の世界では’phablet’(tele[ph]one + t[ablet])と呼ばれているカテゴリーで、もっと正気の人たちは‘大型携帯電話’(large phones) と呼んでいる。ただしfonbeltが独特なのは、単純に大型ディスプレイ+(がんばれば)携帯性であるだけでなく、手書き文字を認識することだ。それが、fonbeltとphabletを区別し、Samsungが、Galaxy Noteにおいてうちが発明した、と主張できる根拠のようだ。

壁が黒板でできている超高層ビルから猫が落ちたとき、爪が壁をひっかく音が、fonbeltという、人の耳にとって快適な音になるかもしれない。それはさておき、fonbeltは”tablet”と”fone”を組み合わせた言葉で、まだどの辞書にも載っていない最新の造語だ。phoneじゃなくてfoneなのは、手書き文字による差別化を意識しているのかもしれない。

Samsungがもう一つ口を滑らしたのは、二年後の、スマートフォンのディスプレイの解像度の大幅増大だ。まず、来年はWQHD(2560 x 1440)のディスプレイを出す。そして2015年には3840 x 2106(Ultra HDとも呼ばれる)を出す。すばらしいことのように聞こえるが、でもわずか5インチの画面だ(fonbletはそれよりやや大きいか)。ぼくよりも頭の良い人(科学者で写真家のBryan Jones)がこの記事で説明しているが、平均的な人間が通常の使用距離で個々の画素を見分ける能力の限界に、すでにApple製品は到達しており、それはiPhone 4の326ppiのレティナディスプレイである。

だから画素密度が500ppi以上になると、“なぜそんな無意味なことを?”のジャンルに入ってしまい、進歩のための進歩と言われる。目を画面に接近させると違いが分かるかもしれないが、ふつうの距離で見ると、人の目が感じる画質の向上は想像力がそう思わせるにすぎない。ただし仕様書に書かれる数字は明らかに向上しているから、消費者をワクワクさせることができるだろう、とSamsungは期待するのだ。

Samsungは、ソフトウェアの力で画板の時代に戻る、もっと有能な画板に、とも言っている。絵でも文字でもすべて手書きをサポート、ということ。この話は、まじめに受け止めてもよいのではないか。スーパーマンのためのディスプレイや、おそろしい造語趣味は、たぶん要らないだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Instagram、ついに広告の本格運用を開始

各所で報じられているし、実際に目にした人もいるだろう。スポンサー写真ないしスポンサービデオの提供を開始する旨のアナウンスから一週間、Instagramがいよいよ広告の本格運用を開始したようだ。

最初の広告はマイケル・コース(Michael Kors)のもので、アナウンスされていたように通常のInstagram写真によるものだ。但し、この写真はマイケル・コースをフォローしていない人にも表示される。もちろん写真には「Sponsored」(広告)との表記がついている。Instagramによれば、広告下に表示される3連のドットをクリックすることで非表示にしたり、フィードバックを送ることができる。

この広告がまさに最初のものであるのかどうかについて、Instagramにメールを送ってみた。まだ返事はないものの、確かにこの広告が一番初めのものであるらしい。

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(翻訳:Maeda, H


本日公開のndroid 4.4 KitKat詳細レビュー―すべてのデバイスで動作可能、Googleの野心はフラグメンテーションの抜本的解消

今日(米国時間10/31)、Googleは長らく待たれていたAndroid 4.4 KitKatをリリースし、詳細を発表した。これまでKitKatについてはネスレと提携し、有名なチョコレート菓子をOS名に採用したということしか分かっていなかった。TechCrunchの取材に対し、Googleは「これは次の10億人のユーザーを目指す(Androidユーザーが10億人に達したと以前に発表している)OSだ。Googleの先進的機能をモバイル体験全体に行き渡らせつつ、次世代デバイスのプラットフォームを築くベースとなる」と述べた。

GoogleによればAndroidの成長は途上国で著しく、先進国の3倍のスピードにもなっているという。しかし途上国市場で主に利用されているAndroidOSはGingerbreadで、これは何世代も前のバージョンだが、途上国で一般的なメモリー512MBデバイスでも動くからだ。

Googleはこうした低スペックの古いデバイスでもKitKatを作動させようと決意したが、これは困難な挑戦だった。そのためにはOSが必要とする資源を大幅に減らすと同時に、各種のアプリもを新たな制限内で作動するようにアップデートさせる必要がある。

GoogleはトップデベロッパーだけでなくAndroidにアプリを提供しているすべてのデベロッパーを助けるために、KitKatに新しいAPIを導入した。これは対象デバイスでどれほどのメモリーが利用できるかをデベロッパーに知らせ、それに応じて適切なバージョンを選択してインストールできるようにするものだ。最初期の低スペックのAndroidデバイスでも最新のアプリケーションを動作させることができるようにすることが狙いだ。

Androidのボス、Sundar Pichaiは今日のプレスイベントで「通常OSの新バージョンは以前より多くのメモリーを必要とする。しかしKitKatはそうではない。われわれはエントリーレベルの古い製品を含めてすべてのAndroidデバイスでKitKatが作動するようにした。2014年にはたったひとつのAndroidOSがすべてのAndroidスマートフォンで作動するようになる」と述べた。”

KitKatの最大のセールスポイントがすべてのAndroidで動作可能という点にあることが明らかになった。KitKatはフラグメンテーションの抜本的な解消を目指すOSであるようだ。1年でOSのバージョンを一本化するというのはおそろしく野心的なプログラムだが、Googleが主張するとおりになるなら、その影響するところは甚大だろう。ただしKitKatを導入するかどうかはあくまでデバイスのメーカーの判断によるということなので、古いデバイスの相当の部分はKitKatにバージョンアップされずに取り残されるだろう。

以下にNexus 5向けに本日リリースされたバージョンのKitKatを詳しく紹介する。

ロック、ホーム画面

指輪物語ではないが、KitKatは「一つのOSが全てを統べる」ことを最大の目的として開発され。しかしGoogleはそれ以外にいくつもの新機能をもりこんでいる。たとえば、音楽を演奏しているときにはアルバムのジャケットがロック画面にフルスクリーンで表示され、いちいちアンロックしなくても曲を選択できる。アプリ・ランチャーも新しいデザインになり、ナビゲーション・バーとトップの通知バーが透明になった。

ホーム画面の空白部分を長押しするとランチャー画面が縮小表示され自由に順番を入れ替えることができる。フルスクリーン・モードをサポートしているアプリの場合、ナビゲーションと通知は隠され、完全なフルスクリーン表示状態になる。

新ランチャーは当面Nexus専用だが、今後各メーカーのOEM版にも採用されていくだろう。

ダイヤラー

KitKatの新ダイヤラーは検索機能を内蔵している。つまりユーザーが店舗や施設の電話番号を知らない場合でも、名称を入力するとダイヤラーがGoogleマップのデータベスを検索して電話番号の候補を表示してくれる。また受信の場合には、電話番号から発信者情報を検索する。また通信履歴から自動的に「お気入り」リストを作る機能も追加された。

ハングアウト

Googleはテキスト、音声、ビデオすべてのメッセージ・サービスをハングアウトに統合した。ハングアウトが今後はデフォールトのメッセージ・アプリとなる。ユーザーは特定の番号や相手先リストに今まで同様にSMSを発信できる。またワンタッチで自分の位置をマップ上に表示して送信できるPlacesボタンの追加、キーボードへの絵文字の採用なども行われた。

これらはiMessageに相当する機能で、Googleが熱い視線を送っているBlackBerryユーザーのAndroidへの取り込みにはことに有効だろう。

また写真の添付もデバイス内やGoogleドライブの写真だけでなく、Boxもサポートされる。さらにGoogleによればサードパーティーのストレージ・プロバイダーは誰でも写真添付用のフックを提供できる仕組みだという。

カメラ

KitKatの新しいHDR+アプリは、ユーザー体験として従来と変わりない。ただシャッターボタンを押せばよいだけだ。しかしその背後でKitKatは設定を変えながら何枚も写真を撮り、それぞれのもっともよく写った部分をシームレスに統合する。逆光で撮影しても人物の表情がはっきりと写るし、動いている物体さえ、より鮮明になる。

HDR+も当面Nexus 5専用だが、これも将来は他のデバイスに拡張される。

ワイヤレス印刷

デベロッパーは、アプリに印刷機能を(Googleによれば、簡単に)追加できるようになった。HPのワイヤレス・プリンター全機種とGoogle CloudPrintをサポートするプリンターからワイヤレス出力できる。

Google検索

言うまでもなく検索はGoogleのすべてのプロダクトの核心だ。KitKatでは検索がさらに全面に押し出されている。すべてのホーム画面でデフォールトで検索窓が用意され、同時にGoogle Glassと同様の「ホット起動」もサポートされた。ユーザーがOkay, Googleと呼びかけると即座に音声検索が起動する。

Google Now

Google Nowは従来下から上への画面スワイプでアクセスできたが、今回は左から右へのスワイプに変更された。また新しいタイプのカードも追加されている。

新しいNowは知識ベースが大きく拡充され、たとえばユーザーのお気に入りのテレビ番組が「ウォーキング・デッド」だなどということを認識できるようになった。この場合、この番組の関連情報が表示されるカードが用意される。GoogleNowは位置情報、カレンダー情報だけでなく、ユーザーが関心を持ちそうなコンテンツも認識して有益な情報を提供する。たとえばユーザーがどのブログを頻繁に読んでいるかを記憶し、新しい記事が投稿されると通知する。ある意味でGoogleはしばらく前に終了させたGoogle ReaderをもっとスマートなかたちでNowに移植しつつあるいえるかもしれない。

またNowはクラウド・ソースによって関連ある情報を選び出す。たとえばイエローストーン国立公園について検索するユーザーの多くが間欠泉の噴出時刻を検索していると知ると、デバイスの持ち主がイエローストーン国立公園にいる場合、噴出時刻のカードを表示するといったぐあいだ。また映画館の近くにいる場合は上映時刻とチケット購入サイトへのリンクが表示される。

Google検索とアプリの連携強化

ユーザーがGoogle検索を実行した場合、結果がアプリへのリンクが含まれる。それもアプリのトップページではなく、アプリ中の特定のコンテンツに直接リンクされるようになった。検索結果にOpen in App Xと表示された場合、リンクをたどるとXというアプリの特定のセクションが表示される。 たとえば料理アプリなら検索した料理のレシピのページが開くわけだ。現在のパートナーはExpedia、Moviefone、 OpenTableなどだ。これも現在はNexusのみの機能だがやがて拡張されるはずだ。

入手可能時期

Android 4.4 KitKatは今日、Android Open Source Projectを通じて公開された。同時に世界10カ国で発売されたNexus 5ではただちに利用可能だ。数週間のうちにNexus 4、Nexus 7、Nexus 10向け及びGoogle Play上でSamsung Galaxy S4とHTC One向けのバージョンが公開されるという。

Googleによれば、「このアップデートはスマートフォンだけでなく、すべてのレベルと種類のデバイスで利用可能になる」と強調している。果たして最近話題のGoogleの各種ウェアラブルデバイスにも搭載されることになるか注目だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


iPad Airは過去最高のタブレット―またminiとの比較で悩むことになった

Appleがサンフランシスコで10月22日(米国時間)に発表したiPad Airをテストしてきたが、やはりこの製品は大型タブレットのチャンピオンであることがはっきりしてきた。以下にフル・レビューを掲載する。

レビュービデオ


製品概要

  • 2048 x 1536 (Retina) 9.7インチ・ディスプレイ
  • 16GB、32GB、64GB、128GB
  • A7プロセッサー
  • 802.1n デュアル・チャンネルWi-Fi、Bluetooth 4.0
  • Wi-Fi利用で10時間、携帯無線網で9時間
  • 499ドルから

良い点

  • 第4世代モデルに比べてデザインは大きく改良され、薄くなり、軽量化された。
  • バッテリー駆動時間は十分

問題点

  • RetinaのiPad miniとの競合。miniもA7を搭載。

デザイン

iPad Airの最大の改良点の一つはデザインだ。iPad miniの路線を踏襲した新デザインではベゼルが43%も小さくなり、筐体は20%薄くなった。重量も28%軽くなって1ポンド(WiFiモデルが469g、WiFi+セルラーモデルが478g)となった。


ディスプレイ

iPad Airは9.7インチRetinaディスプレイを搭載している。解像度は264PPI、2048×1536ピクセルだ。iPad miniよりピクセル密度は低いが、その違いは肉眼ではほとんど判別できない。画質は間違いなく市場でトップクラスだ。

私は去年からiPad miniを使ってきたが、9.7インチのRetinaディスプレイを使ってみるとやはりその情報量の豊富さに驚く。度の合わないメガネを度の合うものに買い替えたような感じだ。特にビデオがすばらしい。

iPadはデビュー当時からパソコンを代替するだろうと言われてきたが、iPad Airは日常の用途に関するかぎり本当にパソコンの代わりとして実用になる性能だ。

特長

iPad AirはiPhone 5sと同様、最新のA7 64ビットプロセッサー、M7モーション・プロセッサーを搭載している。

64ビット・プロセッサーに最適化された最新のiLife、iWorkはすべての面で高速化された。すべてのアプリが前世代に比べて2倍に高速化されるわけではないが、64ビット用にアップデートされたアプリは間違いなく反応速度が速くなっている。

デュアル・マイクのおかげでFace Timeの通話音質は大きく向上した。新しいモーション・プロセッサーはiPadの位置情報モニタ機能を改善させた。

カメラも改良されたが、特筆すべきはFaceTime HDフロント・カメラが720pから1080pにアップグレードされた点だろう。リアカメラは5メガピクセルでセンサーのピクセル・サイズが大きくなり画質が向上した。

パフォーマンス

iPad Airは外見とは裏腹にパフォーマンスの点ではヘビーウェイトだ。一言でいえばトップクラスだ。

A7の採用によってOpenGL ES v3.0グラフィックスがサポートされ、従来デスクトップでしか実現できなかった効果がゲームなどに使えるようになった。Batman:Arkham Originsをテストしたが、新しいグラフィックス能力のすごさが実感できた。

私がテストしたのはLTEモデルで、世界中のセルラーで使われているほとんどの周波数帯をサポートしている。私はサンフランシスコからロンドンに出張したが、AT&TでもEELTEでも問題なく作動した。世界を旅行するものの強い味方だ。Face Time AudioやSkypeを使えば、高額のローミングを使わずに世界のどこからでも通話ができるのもありがたい。

バッテリー

Appleの公式発表では連続10時間もつということだったが、テストしてみたところ実際そのとおりだった。WiFiなら連続10時間、LTEの場合はそれよりやや短い。

iPadが良いのは何日か放置した後で起動してもバッテリーがほとんど減っていないことだが、iPad Airでもその点は変わらない。筐体の小型化でバッテリー容量も減ったはずなのに、まったくその影響を感じさせない。

カバー

Appleは前のモデル同様、iPad Airにもスマート・カバーとスマート・ケースを用意している。スマートカバーは折畳式でマグネットで吸着する。スマート・ケースはその名のとおりケース状で、カバーに加えて裏側まで覆うようになっている。

私はケースやカバーをあまり好まないが、どちらかといえばスマート・カバーの方がよい。かさばらないし、iPadのもっとも重要なパーツ、ガラスをしっかり守ってくれる。


結論

iPad Airは前のモデルに比べて劇的な進歩だ。フォームファクターはこのクラスのタブレットの中でもっともコンパクトでもっとも洗練されている。携帯性と機能を最高レベルで両立させており、市場にあるメディア・デバイスの中で最高のできといっていい。

iPad miniが登場したとき、私は2度と大型iPadに戻ることはあるまいと思っていた。しかしiPad Airの発表でまたこの比較に悩むことになった。なるほど9.7インチのタブレットにも十分役割があると再確認させられた。これからは複数のiPadを所有する家庭が増えるだろうし、それと逆にパソコンはどんどん減っていくだろう。

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(翻訳:<A href=


他利用者の写真とランダムに組み合わせた「二重露出」写真を共有するDubble

写真共有サービス界に、さらに新しいプレイヤーが登場してきた。今回登場してきたサービスは、名前をDubbleという。iOS 7用のアプリケーションでイギリスのスタートアップが提供しているものだ。

撮った写真をランダムに別の人が撮ったものと組み合わせるという仕組みになっている。すなわち、異なる写真をオーバーレイ処理して1枚の写真にしてしまうのだ。仕上がりはフィルム写真で二重露光処理したような感じになる(一度撮影して、フィルムを撮影済みの場所に巻き戻し、そして再度撮影を行うような感じだ。二度目に撮影したシーンは、一度目に撮影したものの上に投影される)。

Dubbleの共同ファウンダー兼CEOであるAdam Scott(元Lomography UKのMDでもある)は、無料公開中のDubble(iOS版)を思いついた理由につき、以下のように述べている。

「これまでも、深く写真に関係する仕事をしてきました。個人的にはフィルム写真を扱うのが大好きです。まだまだデジタルにはないアナログの魅力というのがあると思うのです。たとえばフィルムが現像されるときのわくわく感というのは何物にも代えがたいものだと思います。あるいは時間的にはごくわずかながら、ポラロイドの画像が浮かび上がってくるのを待つのもどきどきして楽しいものです」。話はこんな具合に続いた。

「二重露出にも、そういった類のワクワク感があります。どのようなものが仕上がってくるのかはまるで予想もつかないのです。仕上がりはいつも驚きの対象となります。そういう楽しみがあるので、フィルムカメラに夢中な人は二重露出を試してみたくなるのです。たとえば35mmフィルムを全部撮影して、そして巻き戻します。それを誰か他の人に渡して、上から(二重露出で)撮影してもらうというやり方もあります。写真自体も楽しみですが、ペアを組む人ととのある種の「共同作業」も大いに楽しめます。写真を通じて生まれる、そうした「関係性」がとても好きなのです。Dubbleで目指したのも、そういう「関係性」をデジタルで再現しようということなのです」。

Dubbleを試してみたので、写真を載せておこう。

 

写真を登録して数秒経つと、他の写真とリミックスされて(Dubbleされて)表示された。

複数の写真を合成して提示するというのは、最近の新しい動向であると言えるかもしれない。Frontbackもフロントカメラに写る画像と、リアカメラに写る画像を合成して保存するものだ。「写真」のみを保存するのではなく、「コンテクスト」を保存しようとするものだと言っても良いかもしれない。

こうした「新しい写真共有」(photo-sharing+)の動きはRandoにも見られる。こちらはDubbleにも似て、共有の際に「ランダム」な要素を盛り込むものだ。撮影した写真を、ランダムに選ばれた相手と共有し、そしてまたランダムな相手から写真が送られてくるという仕組みになっている。

また、Seeneというものもある。今月初めにリリースされたもので2次元写真をコンピュータ処理によって3D化して表示するというものだ。

このように写真共有の世界では、他の写真と組み合わせてみせたり、あるいはこれまでにない加工処理を行って興味をひこうとするアプリケーションが登場してきている。Instagram風のフィルター処理から進化した「何か」を提供するのが、最近のアプリケーションの流行であるとも言えそうだ。

Dubbleは、あまりにも巨大な写真共有サービスであるInstagramと直接に競合するものではない。Scott曰く、DubbleはInstagram風の正当路線とは少々違う利用者層を狙っているものなのだ。2つの写真をランダムに組み合わせるというところからも、狙う利用者層や想定される利用シーンが異なることは明らかだろう。

双方のアプリケーションが提供するサービスは、確かに「写真共有」という一語に集約するものではある。しかしScott曰くInstagramはDubbleよりも「セルフィッシュ」なサービスであると述べている。すなわちInstagramは自らの写真に「いいね」してもらったり、コメントを投稿してもらうことが目的のものだ。一方でDubbleの方は自らの写真を完全に他者に提供して、他の人との共同作業で全く新しいものを生み出そうという試みを提供しているものなのだとのこと。

Dubbleの画面には、自分で撮ったオリジナルの写真と、リミックスされた写真の双方が表示される。すなわち、オリジナルの写真が失われてしまうわけではないのだ。また、自分の写真とリミックスされた写真のオーナーに関する情報も表示されるようになっている。

さらに生成されたDubble写真には、合成された2枚の写真双方の説明文が表示される。「写真をクリックすると、説明文についてもj『多重露出』されることになるわけです」とScottは説明している。「これもまた偶然の、ランダムな体験というわけです」。

Dubbleで合成された写真の数々については履歴も残るようになっている。すなわち過去において、いったい誰と合成されたのかという記録が残るわけだ。こうした履歴に基いて、将来的にはメッセージのやり取りを行う機能も加えたいのだそうだ。実現すれば、合成写真をともに生み出した人に、簡単にメッセージを送ることが出来るようになる。

確かに、写真共有アプリケーションというのはありふれたものだ。ただ、利用者が数多くの写真共有アプリケーションを目的に応じて使い分けているのも事実だ。Flickrをバックアップ用途に用い、Instagramを他の人とのコミュニケーション目的で使うという人は多い。すなわち、従来とは違う用途を提供すれば、まだまだ多くの人に使ってもらえる可能性はあるというわけだ。

「FlickrやInstagramなど、他の写真関連サービスと競合するという意識はないのです。それぞれの場所に登録している写真を利用して、新たなものを生み出すといった使い方をしてくれれば良いと考えているのです。Instagramの写真を取り込んで、Dubbleで使うといった使い方をして欲しいと考えているのです」と、Scottは言う。

「共存共栄の世界を作りたいというのが第一の望みです。利用者数などで競っていきたいとは考えていないのです。それぞれに、別々のタイプのコミュニティを構築していくことができると考えています」とのこと。

Dubbleは友人や家族からの資金にて運営している。運営にあてている資金は10万ポンドといったところだ。対応プラットフォームがiOS 7のみであるというのは、資金面から、いずれかのプラットフォームを優先せざるを得なかったためという意味もある。Android版は現在開発中なのだそうだ。

利用者グループの中で、二重露出写真を生成していくというサービスだが、果たしてどのようなビジネスモデルが考えられるだろうか。Scottによれば、将来的にどのような収益手段を求めていくべきなのか、まだ思いつかずにいるそうだ。取り敢えず現在のところは、利用者の人気を集める、創造的コミュニティの確立に注力していきたいのだとのこと。今後12ヵ月ないし18ヵ月間のロードマップは策定済みなのだそうだ。

まだ先のことなのだろうが、ある一定の機能に関してアプリケーション内販売を行うことも考えられるだろう。また、印刷プロダクトを製品化できるかどうかについても考えているところなのだそうだ。30cm x 30cm程度に出力して、自宅に飾ることのできるようなものを提供しても良いのではないかと考えている。あるいは写真関連アクセサリーを販売するショップを運営するというのも考えられるかもしれない。アフィリエイト展開などというのもあり得るかもしれませんと、Scottは述べていた。

「まずサービスをしっかり波に乗せることが目標です。潤沢というわけではありませんが、4月くらいまでの運営資金はあります。その中でしっかりと地歩を固めてから、収益面について考えて行きたいと思っています」とのことだった。

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(翻訳:Maeda, H


ウェブとiOS、AndroidアプリのTwitterがストリーム内ビデオ再生、画像プレビューをサポート

今日(米国時間10/29)、TwitterはiOS、Android、ウェブの各アプリのアップデートを行い、ストリーム内でのビデオ再生と画像のプレビュー機能をサポートした。

従来は画像のリンクをタップしてTwiterかVineを呼び出す必要があった。今回、ストリーム内で直接表示されるようになった。記事末のアップデート参照

現時点でストリーム内プレビューが有効なのはTwitter自体にアップロードされた写真とVineのビデオだけだ。しかし将来は他のサイトのコンテンツにも拡大される可能性がある。誰もが歓迎する動きではないかもしれないが、私が昨年の記事で指摘したとおり、Twitterがしばらく前から向かっているのはこの方向だ。

今回のアップデートではこれ以外にも、お気に入り、リツイート、返信などをタイムライン中から直接実行できるようになった。もしすでにこれらが有効になっているなら、そのユーザーはTwitterからテストグループのメンバーとして選ばれている。Twtterは数週間前から限定公開でテストを行ってきた

タイムライン中にビデオと画像が表示され、見た目が派手になった一方で、タイムラインのテキストの情報密度が低下するという副作用をもたらしている。もっとも「百聞は一見にしかず」という点では必ずしも情報密度が減ったともいえないのだろうが。Twitterのユーザー数の増加ペースは鈍化傾向にある。株式上場を控えて自己の有用性を改めてアピールする必要に迫られているようだ。最近の@eventparrotという実験もその一環だろう。

今回のアップデートは噂されていたテレビ番組との連動などを含む大掛かりなものではなかった。なおインラインでのプレビュー機能は設定でオフにできる(ウェブ版ではオフにできない)。

なお各アプリは、AndroidアプリiOSアプリ、Twitter.comで入手できる。

アップデート: Twitterの広告主への影響について、Van Slembrouckは「Twitterは実質的にディスプレイ広告をスタートさせた」とツイートしている。

今回のストリーム内ビデオと画像のサポートについて読者の感想は?

Image Credit: Alexandre Dulaunoy/Flickr CC

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


全世界における携帯電話出荷台数のうち60%がスマートフォン。Samsungが首位ながら、5sが人気のAppleもシェア復活を睨む

スマートフォンの出荷台数は全世界的にみて増加し続けているようだ。Strategy Analyticsの最新レポートによると、2013年第3四半期は昨年の1億7280万台から45%伸びて、2億5100万台に達している。

「四半期ベースで2億5000万台を超えたのは初めてのこと。全世界における出荷携帯電話10台につき6台がスマートフォンとなっている。アメリカなどの先進地域では、LTEモデルが成長を引っ張っているようだ。そして中国などの発展途上地域では3Gモデルが主力となっている」と、Strategy AnalyticsのシニアアナリストであるLinda Suiは言っている。

ブランド別で言えば、やはりSamsungが首位に立っている。世界のスマートフォン台数のうち35%のシェアを握っているそうだ。ちなみにSamsungの出荷台数は1年で55%の伸びを示し、合計出荷台数は8840万台にのぼっている。フラッグシップモデルであるGalaxy S4の出荷には落ち込みが見られるが、これは新しいNote 3ファブレットに対するニーズが高まっていたり、あるいはGalaxy Yなどの安値モデルを選択する人もいるせいだ。

この四半期を見るとSamsungはAppleの倍以上のスマートフォンを出荷しているのだが、Strategy AnalyticsのエグゼクティブディレクターであるNeil Mawstonは、「iPhone 5sの大人気により、次の四半期にはAppleが挽回するだろう」と述べている。

2013年第3四半期に関しては、Appleの出荷したiPhone台数は昨年の2690万台から3380万台となっている。iPhone 5sおよび5cの出荷を待っていた消費者も多かったようで、伸び率は26%となっている。スマートフォン全体の伸びが45%程度であったことを考えれば、低い数値に留まっている。おかげでAppleのシェアは16%から13%に下がってしまうこととなった。

Samsung、Appleに続く第3位となったのはファーウェイ(Huawei)で、昨年比67%の伸びを示し、2013年第3四半期での出荷台数が1270万台となっている。但しシェアは5%程度であり、上位2社からは大きく遅れをとっている。ちなみに今期におけるファーウェイの伸びは、国内市場でのP6およびG610モデルの人気が大きく寄与している。

「中国国内でのファーウェイの強さは安定的なものがある。しかしアメリカやヨーロッパでのマーケットでは成功を収めているとは言えない。今後、ビッグ2と競っていくためには、世界市場での成長が欠かせない」と、Strategy AnalyticsのシニアアナリストであるWoody Ohは言っている。

第3四半期におけるベスト5をあげておくと、上記3社とLGおよびLenovoとなっている。

LGは1200万台のスマートフォンを出荷して、5%弱のシェアを獲得している。LGの年間成長率は71%となっていて、これはトップ5の中で最高となっている。LGの伸びはヨーロッパ市場における人気が牽引しているのだとのこと。今後の成長のためには、中国およびインドでのシェア獲得にも力を入れていく必要があるだろうとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


ダイレクトメッセージの将来は?! Twitter.comではDM用アイコンをトップバーに配置

どうやらTwitterは、最近になって「ダイレクトメッセージ」についていろいろと再考しているところであるようだ。きっかけはもちろんWatsApp、Line、Snapchatなどといったメッセージングアプリケーションが数多く登場してきていることにある。そうした流れの中、TwitterはTwitter.comのトップバーにDM用リンクの埋め込みを行った。ワンタッチでダイレクトメッセージの受信箱を見ることもできるようになったわけだ。

以前にも取り上げたが、All Things Dの記事によれば、Twitterは何かメッセージング系のアプリケーションを開発しているとの話だった。今回の変更を見ると、どうやら大掛かりな開発作業というのはメッセージング関連ではなく、主機能についてのものなのかもしれない。もちろん記事の通りに、単独のメッセージングアプリケーションが出てくる可能性もある。DMについて廃止の方向で検討されたこともあるようだが、どうやらその可能性はなくなったと見てよさそうだ。

TwitterのDMを使う人は、完全にプライベートな用途として利用しているケースがほとんどだろう。DMの仕組みを改変するとして、どのような方向性で行ってくるのかは非常に興味深いところだ。TechCrunchのライターであるJordan Crookはスタンドアロンのメッセージングアプリケーションなど作るべきではないとしている。確かにそうであるように思う。TwitterはDMではなく本体機能についてのリニューアルについて作業中なのではないかと思う。ただ、実際のところはまだどうなるのかわからない。

いずれにせよ、これまではTwitter.comでDMを使おうとすると、プロフィール画面に移ってから、ないしは設定アイコンをクリックしてから使うようになっていた。今回の変更により、手間は大いに減ったことになる。

これまで入ってきた情報によると、Twitterは次のバージョンに向けた作業をもう何ヶ月も行ってきているのだそうだ。方向性についての意見が一致せずに作業が遅れているのだそうだ。その主な内容がDM関連なのかどうかはわからないが、これまで放置してきていたDM関連機能を捨て去るつもりではなかったことだけはわかった。Twitterでスワイプインタフェースが実装されるのではないかという話もあるが、これもDM関連なのか、それとも全く違う部分での話なのかについては、まだわかっていない。

Image Credit: Christopher Schmidt/CC Flickr

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(翻訳:Maeda, H


Google Glassがアップデートへ―既存ユーザーは無料交換、知人を3人まで招待できる

Googleはエクスプローラー・プログラムでGlassを購入した最初のユーザーを非常に尊重しているようだ。

GoogleはGlassハードウェアの改良を進めてきたが、このほど1500ドル払って最初にGlassを購入したユーザーに対し、無料で改良版と取り替えるサービスを実施すると発表した。

もちろんGlassが一般に発売されるまでにはまだだいぶ間がある。早くても2014年中だろうと推測されている。今回Googleは人柱エクスプローラー・プログラムの参加者を拡大することにした。エクスプローラー・プログラムの参加者は向こう14日の間に知人を3人招待することができる―つまり1500ドル払ってGoogle Glassを買いたいという知人がいればだが。

しかし本題に戻ろう。今回のアップデートはなかなか重要なものになりそうだ。GoogleのGlassチームがGoogle+ページに発表したところによれば、今回のアップデートは将来は専用のサングラスや度入りメガネに対応可能となるバージョンで、モノーラルのイアホンも同梱されるという。現行の骨伝導スピーカーは音が小さく騒音レベルの高い場所では聞きづらいという訴えに対応したものだろう。

運がよければGlassの心臓部も改良されるだろう。現在GlassにはTI OMAP4430チップセットと1GBのRAMが搭載されているが、これは基本的に2011年に発表されたGalaxy Nexusと同じスペックだ。現在のスマートフォンの恐ろしく向上したパワーと比べるとやや見劣りがする。

念のためエクスプローラー・プログラムに参加できる条件を再掲しておく。

  • アメリカ国内の居住者
  • 18歳以上
  • Glassを購入すること
  • アメリカ国内に送付先住所があるか、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルスのいずれかのGoogleオフィスで受け取りができること

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