2013年にメッセージとソーシャル関係アプリ、203%の急成長―他のすべての分野をしのぐ

今朝(米国時間1/13)、Flurry Analyticsが発表したデータによればモバイル・アプリの利用は2013年に対前年比で115%拡大した。その中でもメッセージ・アプリを含めたソーシャル・アプリの伸びは目覚ましく、対前年比で203%の成長だった。

メッセージ・アプリの急成長は2013年のモバイル・アプリでもっとも目立ったトレンドであり、若い世代のスマートフォン・ユーザーがFacebook,のような公開性の高いソーシャルメディアから離れつつあることを示す兆候かもしれない。現在、ティーンエージャーと二十代前半の大人はの生活は物心ついたときからずっとソーシャルメディアで公開されていた。若者たちがもう少しプライバシーの保てるメディアを使い始めたのはひとつの反逆なのだろう。

この動きはもしかするともっと上の世代にも広がるかもしれない。昨年、Facebook自身も全体としては成長を続けているもののティーンエージャーではこれまでで初めての利用の減少が見られたことを認めている

Flurryは「メッセージ・アプリについて注目すべき点はその成長の驚くべきスピードだ」と述べている。ただFlurryはこのカテゴリーにメッセージ・アプリだけでなく伝統的ソーシャルメディアや写真共有アプリなども含めているため、スタンドアローンのメッセージ・アプリとTwitter、Google+、Facebookなど公開性の高いソーシャル・メディアとの比較にはなっていない。また既存のソーシャルメディアでもInstagramは昨年12月に非公開のメッセージ機能を追加している

「こうしたメッセージ・アプリはそれ自身をプラットフォーム化できる可能性がある」とFlurryは述べ、日本を本拠とし韓国企業が所有するLINEを例に挙げている。LINEは2013年にゲームのプロバイダと提携した後、わずか3ヶ月でパートナーに100万ダウンロードをもたらした。一方、中国のTencentはデバイス・メーカーのXiaomiと提携してメッセージアプリのWeChatユーザー向けのスマートフォンを発売したところ、メッセージサービスを通じて、わずか10分間に15万台が売れたという。これはメッセージ・アプリが物理的なプロダクトを販売するチャンネルとしても有望であることを示すものだ。

メッセージアプリが好成績を収める一方で、2013年には他のカテゴリーのアプリも成長を続けている。たとえばユーティリティと生産性アプリは対前年比149%の伸びだった。「モバイルデバイスがますますパソコンの役割を代替しつつあることを示すものだ」とFlurryは説明した。また「そろそろ飽和状態に近づいているのではないかという評価のあったゲームも66%成長している」と述べている。

Flurryによれば、モバイルアプリの成長速度は減速気味であるものの、上記のように全体として115%の成長が確保された。

今日のレポートはFlurry Analyticsに登録された40万種類のアプリの計測に基づくもので、サンプルとしては十分な規模だろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


オークションで売れなくても、システム評価額で買い取ってくれるFOBO

何かモノを売る目的で使う場合、Craigslistには少々使いづらいところがある。スパムメールがいろいろとやってくるし、また買うと言った相手が消えてしまうこともある。また商品を送ってから、いろいろと難癖を付けて値切ってきたりされることもある。ただ、これまでにCraigslistを圧倒するようなサービスが生まれてこず、結局、運を天に任せるような気持ちで、これまでどおりにCraigslistを使い続けたりしている人も多いだろう。

そのような状況を打破すべく登場してきたのがFOBOだ。Craigslist利用時に悩まされた問題を解決しつつ、利用者にタブレットなどのエレクトロニクス関連製品を売るための場所を提供する。

サービスは地域毎の展開を目指している。今回まず立ち上げられたのはサンフランシスコだ。モバイルアプリケーションを利用して、ものを売ることができる。個人間販売につきものだった問題は大きく改善されており、利用は簡単で、またあっという間に商品を売ることが出来るようになっている。FOBOでは、販売者に対する「販売価格保証制度」がある。97分間の「出品期間」にモノが売れなければ、FOBOが最初に提示した保証価格にて商品を買い取るようになっているのだ。

最低保証価格は商品出品時に決定される。eBayの標準的な販売価格を元にFOBO側で設定されるようになっている。初期価格決定後はオークションが行われ、これは1時間半とちょっとの間つづくことになる。オークション実施期間中に、他の利用者が自分の購入希望価格を入札することができるようになっているわけだ。

何らかの理由で入札がない場合、先にも書いたようにFOBOが出品商品を買い取ることとなる。そしてFOBOがその商品を売りに出すわけだ。すなわち、出品者の視点でみれば、出品時に評価額が付けば、それ以上の額が手に入ることは確定するということになる。

そうはいっても、FOBOはGazelleのような再販サイトを展開しようとしているのではない。自らが買い取りを行うのは、出品者側のモチベーションを高めようとするアイデアなのだ。この手のサービスで、レベルの高い出品者を確保することはかなり難しいことなのだ。それに対応しようとするFOBOの仕組みとして、評価額での買取制度をスタートさせたのだ。これにより、出品製品のクオリティも高くなるという意識もあるだろう。少なくとも1000名規模で行われた数ヶ月間にわたるβテストでは望む方向に近い結果が出ているようだ。すなわち手品された商品のうち、92%が売れているとのことだ。

FOBOを使って出品するメリットはそれだけではない。97分間のオークションで売れない場合に保証金で買い取ってくれるだけではなく、支払いもアプリケーションの中で完結するようになっている。つまり出品者側には、商品が売れた段階でとくに行わなければならないことはない。自分の都合の良いタイミングで商品を発送すれば、それで売買は完了ということになる。

もちろん購入者側も、FOBOを使って便利な点はいろいろとある。たとえばサインアップ時に、今日もある商品を登録しておくよう促される。登録しておくと、実際に商品が登録された際に通知を受け取ることができるようになっている。

FOBOはこれまでにIndex Ventures、Greylock、Kevin Rose、Chris Sacca、Y Combinatorなどから、160万ドルの資金を調達している。

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(翻訳:Maeda, H


LINEがスパム電話を撃退する無料アプリを公開、台湾スタートアップの技術活用

LINEは9日、アドレス帳に登録していない番号からの電話・SMSの発信元情報を表示したり、着信拒否ができるアプリ「LINE whoscall」をAndroid向けに無償公開した。アプリは世界で600万ダウンロードを超える「whoscall」を、LINE向けにカスタマイズしたもの。LINEを傘下に置く韓国のNAVERのグループ会社は12月、アプリ開発元のGogolookを子会社化していた(関連記事:Lineのオーナー、Naverが台湾の電話番号データベース・アプリのスタートアップ、Gogolookを買収)。

LINE whoscallは、世界で6億件以上の電話番号を収録するデータベースと着信番号を照合することで、企業や店舗からの着信なのか、セールスや勧誘などの迷惑電話と思われる番号からの着信なのかが確認できるのだという。日本の電話番号については、タウンページの掲載情報など約1500万件を収録している。

データベースに収録されているのは、企業や店舗などがイエローページに掲載したり、ネット上で公開されている電話番号、ユーザーが迷惑電話として報告した電話番号が含まれる。迷惑電話として識別した着信は、LINE whoscallのブロックボタンを押すだけで着信拒否が可能となっている。

現時点でLINEとの連携機能はいっさいなく、アプリをリリースしたのは「より安心してスマートフォンを利用してもらいたいため」だという。LINEはこれまでも同様の理由で、既存事業と関連性の低いセキュリティ対策アプリ「LINEアンチウイルス」を公開している。将来的にはLINE whoscallとLINEを積極的に連携させたいとしている。


Apple、2013年のApp Storeの売上は100億ドル、デベロッパーに累計150億ドルを支払ったと発表

CES? CESがどうしたって? Appleは砂漠の真ん中で開かれるこの騒々しい巨大イベントに参加したことは一度もない。しかしApple以外のデバイス・メーカーは全員参加するので、対抗上Appleも何か発表することにしたようだ。

先ほど発表されたプレス・リリースによると、2013年のApp Storeの売上は100億ドル、12月だけで10億ドル以上のiOS向けアプリが販売されたという。

クリスマスの月にApp Storeのユーザーは30億回近くiOSアプリをダウンロードした。Appleは「App Storeの歴史上、最も成功した月」と呼んでいる。またAppleがiOSデベロッパーに支払った金額は、App Storeのスタート以来累積で150億ドルに上るという。

Appleがこの時点で進軍ラッパを派手に吹き鳴らしたのにはスマートフォンの市場シェアと利益の関係について関心を引きたいという理由もありそうだ。昨日(米国時間1/6)、市場調査会社のKantarからiOSは引き続きAndroidとWindows Phoneにシェアを奪われているというデータが発表された。

GoogleのAndroidプラットフォームは今後も市場支配を強めていくらしい。昨日、Gartnerも2014年の市場予測を発表した。これによると、今年はパソコン、タブレット、スマートフォン合計で25億台が販売され、そのうち11億台がAndroid搭載デバイスとなるだろうという。しかしデベロッパーは依然としてiOSを第一のターゲットとして選好しており、Android版は2番目になることが多い。

デベロッパーはiOSプラットフォームの方がマネタイズが容易であり、海賊版問題もより少ないと考えている。Appleはデベロッパーに今後ともそういう認識を持ち続けてもらいたいわけだ。累計支払額が150億ドルになったという発表はデベロッパー・コミュニティーへの声高なアピールだ。

Appleはまた「App StoreにはiPhone、iPad、iPod touch向けに155カ国で100万種類のアプリが登録されている。このうち50万はネーティブのiPadアプリだ」と述べている。

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ランナーに朗報―リアルタイムで足使いをモニタするスマート靴下SensoriaをCESでデモ

ハードウェアのスタートアップ、HeapsylonCES 2014で2つの画期的なフィットネス・プロダクトを発表した。スマート靴下はユーザーのランニング・フォームをリアルタイムでモニタし、適切なコーチを与える。同時に心臓の鼓動を計測するセンサーを組み込んだTシャツとブラジャーも発表された。

ユーザーのフォームを解析し、足使いのどこに問題があるかをリアルタイムで指摘するSensoria Sock’sスマートフォン・アプリを私も短時間試してみたが、これは驚異的な製品だ。

Sensoriaは靴下の底の繊維に圧力センサーを仕込むことに成功した。スマートフォン・アプリはセンサーからの信号を解析し、ランナーが陥りやすいさまざまなフォームの欠点を指摘してくれる。

私が試したのは初期のプロトタイプだが、Sensoriaはすぐにカカトから着地しているなどの問題点を指摘した。またペースが一定しないことも分かった。これまではビデオカメラを携えたランニング・コーチの助けを借りなければわからなかった問題点をSensoriaはリアルタイムで音声で教えてくれる。しかもどこへでも携えていくことができる。専門の競技者でもなければ得られなかったコーチをいつでもどこでも誰でも受けられるようになったわけだ。

私は最近走り始めたばかりの初心者ランナーなので、すぐにふくらはぎや膝が痛くなるのに悩まされていた。Sensoriaはまさに私が求めていたものだ。

靴下に加えて、Heapsylonは心臓モニタを組み込んだTシャツとブラも発表した。胸にストラップで装着するタイプの拍動モニタは非常に付け心地が悪いし、持ち歩きも不便だ。しかしTシャツやブラならその心配はない。

Heapsylonは未来にも大胆な目を向けており、Google Glassのアプリのデベロッパー、Race Yourselfと提携してヘッドアップ・ディスプレイに心臓の拍動と足使いのフィードバックをリアルタイムで表示するアプリも準備している(上のビデオ)。

今年のCESでこれまでに私がデモを体験した中で、Smart Sockは最高に役立つプロダクトだった。この春のリリースが待ちきれない。

[Image Credit: Flickr User Heapsylon]

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2013年のモバイルアプリのベスト(iOSとAndroid)

あけましておめでとう。新たな365日も、地球が太陽と衝突せずに終わることを、祈りましょう。今年もよろしく!

ところでこの記事は今2013年12月31日に書いてるんだけど、したがって、ちょいとお酒が入っている。またこの日は例年、編集部内はリストだらけだ。たとえば、ベストガジェットの記事は、もう読んだかな? ここでは、ベストモバイルアプリをリストアップしよう。

でもそれは、数字が頼りではない。数字で言うなら、毎年々々永遠に、Angry Birdsの亜流のようなゲームがトップになる。この記事における選択基準は、毎日々々モバイルのアプリに関する記事ばっかし書いているギークたち数名の“好み”だ。良いアプリも、だめなアプリも、ひどいアプリも、すべてチェックした。そのあと、全員で激しく議論した結果、以下のものが選ばれた。

2013年に出たアプリがほとんどだけど、一部、2012年末ぎりぎり、というのもある。クロスプラットホームなアプリが多く、ぼくらもそれを選択基準にしたけど、iOSオンリーやAndroidオンリーでも、すごく良いアプリは取り上げた。

もちろん、あなたには異論があると思う。コメントで、ご意見を聞かせてほしい。

では、順不同で行こう:

Cover (Androidのみ):

Coverは、実はだれもが欲しかった、と言えるようなロックスクリーン(ロック画面)だ。彼には、そのユーザがよく使うアプリが分かるので、それらのショートカットを正しいタイミングで表示する。職場でGmailとLinkedInを酷使する人なら、自分のオフィスに入室した途端にそれらのショートカットが画面に出現する。車を運転中なら、WazeやPandoraなど、あなたがいちばん必要とするアプリが出る。

Seene (iOSのみ):

Lytroさん、かわいそう! 撮影後に写真のピントの位置を変えられるなど、いろんなトリックを盛り込んだこのカメラは、デビュー当時の2011年には大きな話題になった。

モバイルは、大量の一般消費者向けデジカメをゴミ集積所に送り込んだが、次は、やはりモバイルアプリのおかげで、Lytroのような特殊な専用ハードウェアが要らなくなった。それは、Seeneというアプリだ。Seeneを使うと、まるでラリっているときの視界ような3D写真を撮れる。iPhoneを持ったユーザが移動する間に自動的にたくさんの写真を撮り、それらを特殊なコンピュータヴィジョン技術で合成するのだ。

Newsblur (iOS, Android)

Google Readerは2013年の7月に亡くなったが、その後、その代替アプリが大量に雨後の筍した。どれもそれぞれ、得手不得手はあるけど、とりわけ良くできているのがNewsBlurだ。速いし、クロスプラットホームだし、しかも超きれいだ。

 

QuizUp (iOSのみ):

2013年のちょうど半ばごろ、アイスランドのゲームスタジオPlain Vanillaは、一度かぎりのクイズの提供から、あらゆる話題を集めたクイズ集合にスイッチした。そして、それは当たった。今ではクイズの問題が20万以上あり、複数のプレーヤーがリアルタイムで同時にプレイできる。インタフェイスがゴージャスだ。2013年のベストゲームの一員、と言っても間違いないね。

Cycloramic (iOSのみ):

 

iPhoneを床の上などに置き、ボタンを押すと、その数秒後に、その部屋の全周360度を見ることができる(その間、あなたはiPhoneの画面を凝視しているだけだ)。

まるで手品のように、こいつはiPhone 5sの振動生成モーターの力で、床面に立ったままのiPhoneを回転させる。たまに失敗するが、うまくいったときは、誰もがビックリ仰天する。

BillGuard (今はiOSのみ, Androidは”もうすぐ”):

BillGuardのCEOによると、もっと”MintらしいMint“を作りたかったのだそうだ。その豪語のとおり、いい仕事してますよ(まあMintが5年も経って古くなったせいもあるが)。BillGuardはユーザの出費を追跡し、美麗なインタフェイスで分析し、怪しげな請求などは高輝度表示して警告する。またユーザがよく利用する店などに関しては、そこのクーポンを自動的に見つけるから、次回の買い物のお助けになるかも。

Oyster (iOSのみ):

ぼくの2014年の新年の誓いは、2013年の新年の誓いが一体何だったか、思い出すことだ。しかし、新年の誓いが、もっとたくさん本を読むこと、の人は、Oysterで決まりだ。月額10ドル弱で、約10万冊の本にアクセスできる。

 

 

HeyDay (iOSのみ):

自分が作りたいと思ったものを、すでに誰かがとっても上手に作っていた…という経験は人生につきものだ。ぼくの場合は、自動化メモ日記アプリHeyDayがそれだ。写真やビデオやGPSの位置情報などを、タイムスタンプ付きで勝手に放り込んでくれる。同社は曰く、“ユーザは何もしない日記”だ。何もしないとは言っても、書き込みは自由にできる。

TimeHop (iOSのみ):

TimeHopはたくさんのソーシャルネットワークのアカウントを走査して、あなたがし忘れていることや、中途半端で放ってあるものを見つける。また、その日やったことを、思い出させてくれる。つまり、タイムカプセルの中身を、知らせてくれる。歴史アプリだが、見せてくれるのは「あなたのその日の歴史」、ないし、やったことの履歴だ。これと付き合っていると、寝る時間を失う人もいるかもしれない。

 

 

Clumsy Ninja (iOSのみ):

Clumsy NinjaはTamagotchiに似ているが、主人公は忍者の服を着た酔っ払いだ。ユーザは、その忍者にスキルを教えながらプレイする。最初は、まともに歩くことすらできない。でも最後には、とんぼ返りや空手チョップなどもできるようになる。ひまつぶしのための、くだらないゲーム、と言えないこともないが、でも携帯電話でここまでできる、というのがすごい。忍者人形のアニメーションなんか、すごくよくできている。

Agent (Androidのみ):

Agentは、Appleがアプリに関して方針を変えるか、またはApple無承認の自作アプリを使わないかぎり、iOS上には絶対にありえないアプリだ。 Agentは、元々有脳なスマートフォンを、より有脳にする。すなわち、スマートフォンがよりスマートになる。電池残量が少なくなったら、Bluetoothをoffにしたり、画面をやや暗くして省エネモードにする。ユーザが眠っていたら、電話の呼び出し音を鳴らさない。ただしあらかじめ指定した重要人物からの入呼(電話またはテキスト)なら、鳴る。運転してれば、おことわりのメッセージを相手に自動的に送る。いつもの駐車場所に停車したら、その機能を自動的にoffる。

Tinder (iOS, Android):

Tinderは、スワイプを1回するだけの、超簡単なデートアプリ。気に入った相手なら、右へスワイプ。タイプじゃないなら、左へスワイプ。相手もあなたの写真を見て右スワイプしたら、カップル成立!

ぼくがこんなアプリを使っててカノジョに見つかったら、鼻が折れるぐらい、ぶん殴られるだろう。完全に“彼女いない”の人しか、使えないね。

Digg (iOS, Android):

オーナーが2012年に変わって、2013年にはかなりのトラフィックを稼いだ。モバイルアプリも作ったが、こいつが、なかなか良い。コンテンツを編集者が手入れしているから、見やすくなった。またニューズリーダーは、故Google Readerよりずっとしっかりしている。

Duolingo (iOS, Android):

Duolingoの悪口を言う人を見つけるのは至難だ。このアプリは、今年(2013)のインターネットの寵児、そしてそれも当然。これまでの言語学習アプリ/アプリケーションの中で、最高だろう。しかも無料だ。翻訳の練習問題がCNNやBuzzFeedなどの記事なので、それがDuolingの収入源になっている。

Sunrise (iOS):

AppleはiOS 7でカレンダーをめちゃめちゃにした? ぼくも、同感だ。でもFoursquare出身の二人が、きれいで使いやすいカレンダーを作ってくれた。このほか、Fantastical (iOS)、Tempo (iOS)、Any.do Cal (Android)などもいいね。

Vine (iOS, Android):

Vineは、立ち上がる数か月前に早くも買収されたのだから、それは2013年のインターネット奇譚の一つだ。6秒のループビデオを共有するだけのアプリだから、Instagramがビデオを始めたときVineの死を予言する評論家が多かった。でもVineはいまだに健在で、インターネットの上でいちばんおかしなビデオを見たければ、Vineしかない。

〔訳注: 原文はコメントが60件もあるので、モバイルアプリに関するほかの人たちの意見を知りたい人は、ぜひ読んでください。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


LG、LINEと提携してスマート家電をチャットでコントロール―冷蔵庫がビールが何本残っているか教えてくれる

ここラスベガスではLGのCESプレス・カンファレンスが始まったところだ。LGはすでに多数のスマート家電を販売しているが、今回、同社はユーザーがこうしたスマート家電と対話する方法の革新に乗り出した。

CTOのScott Ahnが紹介した、LG HomeChatはユーザーがスマート家電にテキスト・メッセージでコマンドを送り、状態を知らせる回答を得ることができるバーチャル・アシスタント・サービスだ。LGの短いデモ・ビデオではユーザーが冷蔵庫にメッセージを送って(冗談を言っているのではない)ビールが何本残っているか調べたり、テレビに写真を送って大画面で見たりするところが紹介されていた。

LGは本気でスマート家電との統合を進めている。電子レンジにある料理の作り方を尋ねるとレシピが送り返されてくるし、食器洗い機は作業が終わるまであとどれくらいかかるか教えてくれる。 現在のところ、スマート家電と会話するにはLGのHomeChatアプリ、あるいはもっと重要な点だが、LINEメッセージ・アプリを使うしかない。

LGがLINEと提携した理由は考えるまでもないだろう。LINEの登録ユーザーは3億人前後で、CEOの森川亮は2014年には5億人を達成したいと述べている。つまりLGのスマート家電がそれだけの消費者と対話可能になったわけだ。

しかしLINEとの提携は氷山の一角だろう。Ahnは特定の名前は挙げなかったものの、LGは他のメッセージ・サービスとも同様の提携を進めていると語った。同じ韓国企業であるカカオトークと交渉しているだろうことは容易に想像できるが、世界的な大手のWhatsAppや中国の巨大サービス、WeChatとの提携もあるかもしれない。 さらに情報が入り次第アップデートする

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Evernote CEO、過ちを認める:アプリの安定と要員増強を約束

Evernote CEOのPhil Libinは、元TechCrunchライター、Jason Kincaidのブログ記事に書かれた同社に対する厳しい批判に回答した。Evernoteのバグやサポートの問題を指摘するその記事は,最近ネットをにぎわせていた。Libinは、すべてのアプリの新バージョンが計画されており、メモ編集、ナビゲーション、検索、同期、および協同作業の改善を目指している、と言っている。

彼によると会社はすでに作業にとりかかっており、現在、安定性、デザイン、シンプルさに集中すべく、チーム強化のために多くの雇用も予定されている。

Libinは、Evernoteのプラットフォームが膨張を続けている問題についてもかなり触れていて、その大部分は、Evernoteが作り上げてきたアプリのエコシステムにまつわるもので、バグに関連する一連の問題を引き起こした。

彼は、「Jasonの記事は、読んでいて辛くもどかしかった。大局的にみて彼の言うことは正しいからだ」と言い、「われわれはこれを修正していく」と付け加えた。

具体的には、著しい成長を続けているが、会社として「一度立ち止まって、上ではなく中を見る必要がある」と彼は言い、Evernoteの2014年の「中心テーマ」は、「Evernoteの中核機能の継続的改善」であると誓った。

彼によると、このための作業は数ヶ月前に始まっていた。「安定問題」を起こしたiOS 7バージョンへ苛立が引き金だった。

現在164名の技術者とデザイナーがEvernoteに関わっており、うち150名が中核ソフトウェア製品に割り当てられている。Libinは、総人員数は2014年に「かなり大きく」増えるが、比率は変わらないと約束した。彼によると、その後大きな前進があり、Evernoteは「明らかにバグが減った」と言う。

Libinは、AppStoreのレーティングは星2つから4.5に上がり、iOSのカスタマーサポート件数は「半分以下に減った」と言う。

しかし、ユーザーが改善を感じるまでにはもっと長い時間がかかるだろう、と彼は言っている。

今やかなりの大企業にとって、これは異例なほど率直な回答といえる。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Apple、iPhoneのカメラでフル解像度毎秒30枚の撮影ができるアプリのスタートアップ、SnappyLabsを買収

Appleはファウンダーがたった1人で運営しているカメラ・テクノロジーのスタートアップ、 SnappyLabsを買収したという情報が入った[アップデート:2014/ 1/5 太平洋時間9:15am:Appleはこの買収を確認した] 。

SnappyLabsのファウンダー、John Papandriopoulosはめるボルン大学から電気工学の博士号を得た技術者で、彼の発明したテクノロジーにより、SnappyCamはフル解像度でiPhoneのカメラで毎秒20コマから30コマの画像をフル解像度で撮影することができる。

私がSnappyLabsに何か異変があるのに気づいたのは「SnappyCamが突然App Storeから消えSnappyLabs‘のすべてのウェブサイトが停止した」という通報を受けたためだ。この情報源はその後「SnappyLabsはAppleに買収された」と報じてきた。情報源によれば、同社に関心を寄せていたのはAppleだけではなかったもようだ。買収の金額などの詳細はまだ分からないが、Appleに問い合わせ中だ。

[アップデート:2014/ 1/5 太平洋時間9:15am:AppleはSnappyLabsを買収したというこの記事の内容を確認した。Appleは声明で次のように付け加えている。「Appleは時折小規模なテクノロジー企業を買収してきた。 通例、われわれはこうした買収の目的や将来計画について説明しない」

SnappyLabsの価値はPapandriopoulosの撮影テクノロジーのブレークスルーにあるはずだ。このようにハードなテクノロジーを持つ非常にリーンなチーム(たった1人だ)を買収するのはAppleのこれまでの戦略に合致している。

PapandriopoulosはiPhoneのカメラで静止画の高速連写を可能にするSnappyCamをApp Storeで1ドルで販売してきた。私が7月に紹介記事を書いた後、Papandriopoulosは「SnappyCamは9カ国で有料アプリのトップにランクインした」と知らせてきた。この売上のおかでPapandriopoulosはベンチャーキャピタルに頼ることなく運営を続けることができたものと思われる。

Papandriopoulosは7月、私の取材に応えて「離散コサイン変換に関してインスピレーションが閃いた。それによってJPG画像フォーマットを事実上まったく新しいものに改良できた」と語った。現在は削除されているブログ記事でPapandriopoulosはこう説明している。

まずわれわれは高速な離散コサイン変換(DCT)のアルゴリズムを研究した。次いでARMのNEON SIMD コ・プロセッサのアーキテクチャに最適化された新しいアルゴリズムの開発に成功した。最終プロダクトは1万行の手動で最適化されたアセンブリー・コードと2万行の低レベルCコードとなった。ちなみにSnappyCamのアプリは5万行弱のObjective Cコードからなる。

JPEG圧縮は(上記の)DCTと ハフマン・ロスレス圧縮という2つの部分からなる。われわれは素晴らしく高速なDCTの実装に成功したが、するとハフマン圧縮がボトルネックとなった。のの部分については、われわれはARMプロセッサのアーキテクチャに最適化され、高度にチューンされたセンブリー言語のプログラムを書いた。

Papandriopoulosを会社ごとスカウトすることに成功したのでAppleはこのテクノロジーをiPhoneだけでなく、iPad、Mac、MacBookのカメラに自由に組み込むことができるようになった。カメラはスマートフォンにとってもっとも重要な機能の一つだから、フル解像度で高速バースト撮影モードが提供できることはライバルに対して大きな強みとなる。.

ちなみにPapandriopoulosは以前サンフランシスコで行われたあるパレードでiPhoneに扮装したことがある。Appleにとってまさに適材といえるだろう。

SnappyLabsについては私の紹介記事を参照

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


共有時に選んだ相手とのみ、簡単に位置情報シェアを行うMarco Polo

Marco Poloというスマートフォンアプリケーションがある。友だちがどこにいるのかを探したり、待ち合わせをしたりするのにも使えるアプリケーションだ。

アプリケーションの仕組みは名前そのままだ。子供たちの間でメジャーなマルコポーロというゲームと同じような感じで利用する。テキストメッセージでお互いの情報をやり取りするのではなく、単にアプリケーションの「Marco」ボタンを押し、自分のいる場所を示すピンをシェアするのだ。「Marco」ボタンを押すと、誰とシェアするのかを設定する友達リストが表示される。そのリストからシェアしたい友人を選ぶ(位置を示すピンにメッセージや画像を付け加えることもできる)。

逆に友人からの位置情報を受け取った際は、自分も情報をシェアするかどうかを選ぶことができる。また、アプリケーションを持っていない人には、自分の場所情報を表示するリンクが送られることになる。

もちろん、SoLoMo(social-local-mobile)というバズワードも生まれてくるくらいに、位置情報などを取り扱うアプリケーションは数多くリリースされている。しかし、このMarco Poloのような狙いをもつアプリケーションは数少ないのではないかと思う。

共同ファウンダーのAneel Ranadiveはメッセージを送るよりも押し付けがましくなく(控えめで)、また堅苦しくないやり方で情報共有をしようと目指しているそうだ。AppleのFind My Friendsや、Forusquare、あるいはFacebookなどとは根本的に異なるものだとも述べている。たとえばFind My Friendsのように、常に位置情報を公開するのではなく、そしてFoursquareと違って公開時に共有相手を選ぶことができるようになっているのだ(特定の場所について、一部の人とは情報共有したくないのだが、しかしアンフレンドはしたくないといったときに便利だろう)。最近はSnapchatのようなツールで、相手も時間もともに制限的に情報をシェアしようという動きが広まっており、そのトレンドにものるものだと言えるかもしえrない。

(Update:何人かの人からGlympseがあるじゃないかとツイートを受け取った。なるほど、確かに狙いは同じところにあるのかもしれない。ただ、個人的な感想を言わせて貰えれば、実装方法にはなかなか大きな違いがあるように感じる)。

尚、このMarco PoloはPinchitをリリースしたのと同じメンバーによるものだ。投資家(兼カリフォルニア州6分割構想の唱導者)であるTim Draperや、Facebookの共同ファウンダーであるEduardo Saverinなどからのシード資金を集めてクーポンサービス系のサービスを提供しようとしていた。Marco Poloのリリースにより、スタートアップは方向転換することとなったわけだ。

Marco PoloはiPhone版が提供されていて、Android版もベータ版ではあるが利用できる状態にある。但しRanadiveによれば、一般公開したのはつい最近のことであり、ようやくテスト段階を抜けだしたところであるとのこと。

こちらでもアプリケーションを試してみた。親しい友人で同アプリケーションを使っている人はまだいないようで、実際に友だちに会うための用途としては利用できなかった。しかしRanadiveが居場所を通知してくれるのを見ているだけでも、なかなか面白そうな感じをうけた。また限定的な範囲に情報を公開することが簡単に行えるわけで、いわゆる「利用障壁」も低いアプリケーションであるように感じる。

面白そうだと感じた方は、こちらでアプリケーションを入手することができる。

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(翻訳:Maeda, H


Vine、連続視聴に便利なTV Modeも搭載してウェブ版の提供を開始

Twitterの運営するVineがWeb版を新たにアナウンスした。また、投稿されているビデオをフルスクリーンモードで、連続して視聴するためのTV Modeも搭載された。

ストリームに流れてくるビデオを眺めたり、あるいは特定の人の過去の作品群を見てみたり、さらにはコメントを投稿したり、「いいね」したり、あるいはシェアすることもできるようになっている。

機能的な面でいえば、Instagramが提供しているようなものと同じ感じだ。ウェブ上で特定の投稿のみではなく、スマートフォン上で閲覧していくのと同様にいろいろな投稿を見て回ることができる。これまでもURLを指定すれば特定の投稿をウェブで見ることは出来たのだが、投稿者の他の作品を見てみるなどということはできなかった。ウェブ版でも特定作者の作品を続けて閲覧したりすることができるようになり、面白い作品を投稿した人の人気がさらに広まっていくことになるかもしれない。

Vineでは、昨年からウェブ版の用意を進めており、プロフィールページで用いるカスタムURLの受付を開始していた。取得したカスタムURLも、既に利用できるようになっている。

ちなみに今回リリースされたウェブ版は「フルバージョン」なものではない。たとえばwebcamを使ったビデオの投稿などは行えない。しかしこれまでに投稿したビデオをシェアしやすくなるのは間違いない。

また新たに加えられたTV Modeはかなり便利だ。ただ、ビデオを次々に再生するので、ループを使った面白さを味わえないのが少々残念ではある。ループをひとつの魅力として活用しているビデオはVine上に何本も登録されている。ループさせるかどうかをオプションで指定できるようにしれくれればと思う。但し「進む」と「戻る」のボタンがあるし、キーボードの矢印キーでも操作できる。繰り返しみたい場合、今のところはこれを使って対応することになる。

ウェブ版Vineは生まれたばかりではあるが、TV Modeはよく研究されたものだと言えるのではないかと思っている。多くの人がYouTubeなどのビデオサイト上でVineのコンピレーションを作成/閲覧して楽しんでいる。いくつものVineビデオを続けて閲覧したいと考える人は多く、それがこのTV Modeで実現したわけだ。「re-Vine」機能を使って、いろんな分野の「ベスト」を集めるコンピレーション専用のアカウントなども登場してくるに違いないだろう。

また、将来的にはタイムラインとは別の、Twitterでいう「リスト」のようなものができれば手軽にコンピレーションないしTV-Modeが楽しめるようになる。順序を変更する機能や、テーマ毎に複数のものが用意できればさらに楽しそうだ。

他にも面白い使い方があるかもしれない。ぜひウェブ版を試してみて、面白そうな使い方があれば教えて頂きたい。

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(翻訳:Maeda, H


過去へのタイムトラベル気分を味わえるPic A Moment(Instagramの指定日時検索)

過去のある時点、とある場所に、いったい何があったのかを見てみたくなることがある。新しいシンプルなPic A Momentというモバイルアプリケーションが、それを可能にしてくれる。具体的にはInstagramの写真を検索するもので、都市名や店舗名などの場所と日付を指定して検索すると、指定した時期にその場所で撮影された写真を表示する。

場所の様子を見たいだけなら、Foursquareのチェックイン写真などを見るのが良いだろう。このPic A Momentは、コンサートやスポーツイベント、あるいは何らかの大事件等、その場所で過去発生したイベントの様子などを見るのに便利な感じだ。

使い方も簡単だ。スライダーを動かして、見てみたい日を指定する(本日、1日前、1週間前、1ヵ月前などを選択することができ、また特定の日付を入力することもできる)。但し、今のところはすべての日程を検索できるわけではなく、過去数ヶ月間に限定されている。日付の指定が終われば場所の名前を検索して、検索結果から見たい場所を選択する。場所が特定できる特定の店舗や都市名ではなく、たとえば「Starbucks」などメジャーな場所を検索した場合には、現在地に近い場所から順に表示されるようにもなっている。

指定した日時の結果を表示しつつ、画面上部のWolfram Alphaティッカーには、同じ日に起きた他の場所での事件やイベントが表示される。また画面下部のウィジェットには、その日の天候も表示される。写真をタップすれば拡大表示され、そこに表示されるユーザー名をタップすればInstagramのプロフィールページが開かれる。

Pic A Momentの共同制作者であるJose Azanza Ariasは、ジャーナリストやマーケッターにとっても便利に使える可能性があるツールだと述べている。「近くの人や同じ場所にいったことのある人を発見して、それらの人とInstagram上で交流するという使い方もあるでしょう」とのこと。

アプリケーションの開発はWunderman Buenos Airesというデジタルエージェンシーのクリエイティブおよび開発者たちが行ったものだ。2013年に、サイドプロジェクトとしてアプリケーションの開発に着手した。ちなみに以前にも迷子の犬を探すためのBack2getherというアプリケーションをリリースしている。

Ariasによれば、日々、世界中から集められた数多くの写真を目にしながら、その写真の意味するところやコンテクストなどを充分に理解しているとはいえないのではないかと考えるうちに、Pic A Momentのコンセプトを思いついたのだそうだ。こうしたコンセプトに基づき、さらに写真にまつわる情報を活用する機能を追加していく予定であるとも述べている。

位置情報に基づくInstagramの検索ツールは他にもある。たとえばInstalookGramoryなどを思い出す人もいるだろう。あるいは写真を使ったタイムトラベルということであれば、個人で撮影した写真を対象としている点が異なるがMemoirTimehopといったものもある。

Pic A Momentは後発であるだけに、iOS 7フレンドリーなインタフェースを持ち、そして詳細な住所の入力なども必要なく、簡単かつ素早く操作できるというメリットもある。

アプリケーションのリリースは2013年12月。iTunes App Storeに登録されていて、英語およびスペイン語で動作する。

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(翻訳:Maeda, H


Google、買収したBumpおよびFlockを今月末でサービス停止へ

昨年秋にGoogleが買収したファイル共有系アプリケーションのBumpとFlockが、1月末でサービスを停止することとなった。アプリケーションは動作しなくなり、同時にGoogle PlayおよびApp Storeからも削除される。Bumpのブログにも同様のことが書かれている。

Android Policeの記事によれば、GoogleがBump Technologiesを買収してからすぐくらいに開発作業は停止していたらしいとのことだ。

Bumpというのはスマートフォン同士を接触させることにより、コンタクト情報やその他のファイルなどを共有するサービスだ。2000万ドルほどの資金を調達し、ダウンロード数もかなりの数にのぼった。しかしAppleがiOS 7向けにAirDropを実装するなど競合が出てくる中で、有効なマネタイズ手段を確立することができなかった。また、FlockというのはやはりBump Technologiesが2012年にリリースした集団参加型写真共有サービスだ。

昨年9月の記事にも記したように、Googleによる買収はacquihire(人材目的の買収)というわけではなかった。しかしプロダクト自体をそのまま存続させるというよりも、FacebookやDropboxへの対抗として、あるいはイベント系サービスとして立ち上げた「パーティーモード」(あまり人気を集めることはできなかった)にてFlock的サービスを活用しようとすることが目的であったようだ。また買収によって得たモバイル関連の特許技術を活用してNFC関連機能を強化してAndroidを進化させていくことにも繋がった。

Googleによる買収が発表された時、共同ファウンダーのDavid Liebは「魔法のようなエクスペリエンスを生み出すために努力してきました。数学的な成果、データ処理のノウハウ、さまざまなプログラミング技術を投入してきました。こうした成果をGoogleで発揮していくことに、この上ない興奮を感じています」と述べていた。買収額は明らかにされていなかったが、情報筋からの話では3500万ドル程度だとのこと。これは調達額から考えれば、やや低めの額ではあった。Bumpに出資したのはY Combinator、Sequoia Captial、Felicis Ventures、SV Angel、Andreessen Horowitzなどで、また多くのエンジェルも資金を提供していた。

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(翻訳:Maeda, H


バーチャルリアリティは役に立つ! プライベート映画館で映画の楽しみを取り戻そう

映画館に行くのが好きだ。実のところ、「かなり」好きだ。

ただ、映画館にいる人というのがどうも気に入らない。

昔むかし、両親は映画館では守るべきルールがひとつだけあるのだと話してくれた。すなわち「沈黙は金」ということだ。映画館というのは、映画好きにとっての教会のようなものであり、そのような場で他人の「祈り」を邪魔するような振る舞いをすることは「罪」であると教えられたのだ。「話をするなら出て行く」。それが絶対のルールだった。

いつの間にか、この単純なルールはルールでなくなってしまったらしい。

これまでと行く時間をずらしてみたりもした。あるいはマナー違反を感じた映画館とは別のところに行ってみたりもした。しかし何をしても、どこにいっても煩い「映画ファン」たちから逃れることはできないのだ。勝手に話しだし、仲間内の冗談を言い合う。携帯電話をいじくり、画面のあかりを周囲の人に浴びせかけ、映画館にいるんだなどという話をFacebookに書き込む。

今年は映画館に10回行った。そのうち9回で、少なくとも一人が、他の人の気分を悪くするような振る舞いをしているのに出会った。もうすっかり映画館に行くのが嫌になってしまった。

しかし、こうした状況を変えてくれるかもしれないものが出てきた。HD Oculus Riftを使って、ふたたび「楽しい映画館体験」を自らの手に取り戻すことができるかもしれない。

何の話かといえば、VR Cinema 3Dだ。これはなんと、映画館をシミュレートするものだ。Oculus Riftを使って、ヘッドセットで見るVR世界の中に映画館を構築してくれるのだ。もちろん無駄話をする客などはいない。割引チケットでやってきた映画に興味などないような連中もいない。実際には脳内に投影されるのだが、家の中にフルサイズの映画館がやってくるわけだ。

Riftを装着して、そしてお気に入りの映画を読み込む(読み込んだムービーは種類等によらず「movie.avi」の名前にしえとく必要がある。アプリケーションはまだβ版なのだ)。準備が整えば、バーチャル映画館の中で好きな座席を選んでスクリーンを見れば良い。映画館内のあかりは暗くなり、そして映画の上映が始まる。スクリーンを照らす光が、客席の方にも反射してくる様子は、実際の映画館と同じ感じだ。

もし座席が気に入らないようなときにはどうすれば良いか。単純に別の席に移動するか、あるいは座席を選ぶUIを呼び出して、席の選択をやり直せば良い。

わざわざ映画館をシミュレートするのは馬鹿馬鹿しいと感じるかもしれない。Riftのディスプレイにそのまま映画を投影すれば良いのではないかと考える人も多いことだろう。

しかし、一度試してみるとこの仕組に納得できる人も多いのではなかろうか。慣れた環境が、このバーチャルな仕組みを「リアル」に感じさせてくれるのだ。自分が使っている仕組みのことなどあれこれ考えず、すぐに映画に没頭できるようになる。実際の映画館と同様な距離感でスクリーンを眺めることにより、スクリーン上のものごとを把握しやすくなるのだ。

さらに、これにネットワーク機能が搭載されれば面白い。たとえ実際にははるか遠くに住んでいても、友だちと隣に座って一緒に映画を鑑賞できるようになるのだ。しかも、その隣の友だちが無駄話を始めようものなら、さっさとミュート機能を使ってノイズを消すこともできるだろう。

Oculus Rift関連のデモはいろいろと試させてもらったが、今のところこれが一番のお気に入りだ。確かに視野全体を覆うゲームも面白いものではある。しかし自前の映画館を持てるとなれば、こちらの方がはるかに魅力的だ。

Riftをお持ちの方は、VR Cinemaの開発版(たいてい致命的なバグが残されている)を使ってみてはどうだろう。現在のところはウィンドウズ版のみが提供されている。

いったいどういうものなのだと、理解できずにいる人もいるかもしれない。もうちょっと長い説明ビデオを下に掲載しておこう。

(Rift自体をご存じない方に説明しておこう。同じ場面が2つ表示されるのは、右目と左目の両方にひとつずつイメージを写すためだ。Riftで見たとき、両眼でとらえたそれぞれの画像が脳の中でひとつに合成されることになる)。

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(翻訳:Maeda, H


クリスマスにモバイルアプリケーションのダウンロード数が増加する傾向に歯止め?!

広告プラットフォームを運営し、モバイル分析も行っているFlurryから、2013年クリスマス近辺のアプリケーションダウンロード動向についての年次レポートがリリースされた。例年のように、やはりクリスマスのアプリケーションダウンロード数は大幅に増加している。プレゼントにもらったiPadを開封して、そしてソフトウェアをダウンロードするという振る舞いがあちこちで行われているわけだ。但し、「クリスマスといえばアプリケーション」という動きは、徐々に落ち着きを見せ始めるのかもしれないという数値も出ているのだそうだ。

アプリケーションのダウンロード数で見ると、今年も過去最高を達成し、そしてクリスマス当日のダウンロード数も2012年比で11%の伸びとなった。しかしこの数字、ここ数年の伸び率に比べると大いに減ってしまっているのだ。たとえば2011年と2012年を比較すると、クリスマスのダウンロード数は90%の増加となっていた。また12月全体で見ても、2011年に比べて2012年は97%増となっている。しかし今年は、クリスマス当日についてはさきほどの通り11%。12月全体で見ても25%という数値になっているのだ。

Flurryは、数値的な減少傾向を、先進国におけるスマートフォンおよびタブレット市場が成熟期に入っていることによるものだと結論づけている。「飽和」しているという言葉は使っていないが、スマートフォンやタブレットが世に出てきてそれなりの年月が経過している。しかも毎年毎年、かなりの数が販売されてきた。そうであってみれば、今後の市場成長見通しについて、懐疑的になるむきもある。

クリスマス当日のダウンロード数と、12月中クリスマス前のダウンロード数を比べると、クリスマス当日のダウンロード数が91%の増加を示している。やはりプレゼントが貰える日は、皆が喜んでアプリケーションをダウンロードしているのだ。但しこれも「落ち着き」が見られる状況ではあるようだ。すなわち2011年や2012年においては、クリスマス当日のダウンロード数は通常の日の2倍以上になっていたのだ。今年はこの指標に届かなかったということになる。

ダウンロード数の変化が落ち着きつつあるというデータが、すなわちスマートフォン市場が停滞しつつあるということを意味するものではない。クリスマス当日のダウンロード数が思ったほどに増加しないのも、これはスマートフォンがより日用品化していることの現れであるとみることもできる。アプリケーションストアも生活の一部に入り込んでいるのだとみる見方だ。以前はプレゼントしてもらって、説明を受けながらアプリケーションをダウンロードして試してみるという人も多かった。しかし今ではいつでも自分でアプリケーションを購入するというスタイルが広まっていると見ることもできる。新しいデバイスがアクティベートされるのは、やはりクリスマスが多いようだ。しかしこちらでも普段の日との差は縮まりつつある。

ディベロッパー側の話とすれば、ホリデー期間に価格を下げるなどのセールスを行うことの有効性は間違いないと思われる。しかし大幅な値下げを行って、販売額の低下を量で補おうという考えはうまくいかなくなりつつあるのかもしれない。この傾向が続いて、クリスマスといえども普通の日と変わらないというところまでいくのか、それとも、普段の日との差は小さくなりつつも、それでもクリスマスのダウンロード数は他の日を凌ぎ続けるのかどうか、これから数年はデータを楽しみにみていきたいと思う。

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(翻訳:Maeda, H


人力でレシートを読み取る家計簿アプリ「Dr.Wallet」運営元が1億円調達

レシートをOCRで自動読み取りする家計簿アプリといえば、クックパッドが出資した「zaim」や「ReceReco」などが人気だが、人間の手の力を借りてレシートを読み取ることで認識精度を高めようとしているアプリが「Dr.Wallet」だ。今年8月のローンチ時にも紹介したこのサービスを運営するBearTailが27日、第三者割当増資を実施して約1億円を調達した。引受先はニッセイ・キャピタル、インキュベイドファンド、SMBCベンチャーキャピタルの3社。

Dr.Walletのサービスイメージ

Dr.Walletはレシートを撮って送るだけで、99%の精度で1日以内にデータ化するという無料クラウド型家計簿アプリ。11月に東京・渋谷で開催した「TechCrunch Tokyo 2013」のスタートアップバトルにも登壇したBearTailの黒崎賢一氏は、OCRを活用したレシート読み取りには、撮影環境によって認識精度にばらつきがあり、結局は自分自身の手で修正しなければならない点を問題視。ならば「人間の力」を借りてデータ化すればいい、という発想でDr.Walletを開発している。

ユーザーが投稿したレシートのデータは、同社と守秘義務契約を結んだ約100人のオペレーターが手動で入力する。人間が入力するため、食券や長いレシートなど、既存のスマホアプリでは読み取りにくいレシートのデータも取り込めるのだという。商品名や店名から自動でレシートのデータをカテゴリ分類する機能も備える。

今回の資金調達では、データの誤入力を検出するシステムを構築する。具体的には、手動で何度も登録された品目と、文字列は似ているが意味を成さない単語を検出し、オペレーターに再度確認を促すようにする。レシートの商品名をもとに、ユーザーにクーポン付きの商品をオススメするサービスも来年1月から開始する。BearTailとしては、クーポン発行元の企業から徴収する費用を主な収益源としたいようだ。

今後は、独自のOCRエンジンを開発し、画像処理や機械学習なども組み合わせていく。データ化の費用は非公表だが、自動読み取りも併用することでデータ入力のコストを抑えていきたいという。


Lineのオーナー、Naverが台湾の電話番号データベース・アプリのスタートアップ、Gogolookを買収

台北に本拠を置くスタートアップ、Gogolookは韓国の大手インターネット企業、Naverによって買収されたことを確認した。

NaverはLineのオーナーとして有名だ。Gogolookは買収価格を明らかにしていないが、昨日(米国時間12/25)発表された台湾経済省の投資委員会のレポートによれば、5億2900万台湾元(1760万ドル)とされる。

Gogolook CEO、Jeff Kuoは私にこういうメールを送ってきた。

Naverグループに参加したことによって、Gogolookは世界展開を念頭に置いたビジネス戦略を加速させることができるようになった。全世界に展開する親会社の豊富な資金とLINEとの連携によってビジネスチャンスは無限に拡大する。われわれは台湾のアプリ・スタートアップのイノベーションの力を世界に強く印象づけることができるだろう。

Gogolookの主力製品はWhoscallという通話の発信元調査アプリだ。月間アクティブ・ユーザーは120万人、データベースには6億件の電話番号情報が蓄積されているという。TechCrunchはGogolookが6月にWhoscallのiOS版をリリースしたときに紹介記事を掲載している。Gogolookが会社として正式にスタートしたのは2012年4月だが、実際にはそれより3年前にKuo、Edgar Chiuら3人の友達同士のサイドプロジェクトとして始まっていた。Chiuは今は別会社Camp Mobile(Naverの子会社のアプリ・デベロッパー)でCOOを務めている。

Whocallの電話番号データベースは当初、職業別電話帳やGoogle Place APIなどの情報を収集したものだったが、ユーザーベースが拡大するにつれ、ユーザー投稿によるクラウド・ソースの比重が増している。このデータベースにはスパム通話の発信者のリストも含まれている。Lineを世界に展開してWeChatWhatsAppなどのメインストリームのメッセージ・アプリと競争しようとしているNaverにとって、Gogolookの電話番号データベース・テクノロジーは大いに役立ちそうだ。

GogolookはTrinity VCなどから50万ドルのエンジェル投資を受けている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


gumiがフジテレビグループとモバイルゲームの新会社設立、あわせて19億円調達

フジ・メディア・ホールディングス(FMH)gumiは、スマートフォン向けオンラインゲームを開発する新会社「Fuji & gumi Games」を2014年1月に設立する。資本金は2億4000万円で、出資比率はFMH子会社のフジ・スタートアップ・ベンチャーズ(FSV)が79.2%、gumiが20.8%。新会社の社長には、フジテレビジョンでコンテンツ事業局ゲーム&インキュベーション事業部長を務める種田慶郎氏が就任する。

日本や韓国などのアジア圏を中心にモバイルゲームが拡大する中、gumiはシンガポールや韓国、中国に開発拠点を設けてきた。一方、FMHの中核会社であるフジテレビは現在、放送外収益を事業戦略の重要なミッションに掲げ、特にモバイルゲームを最重要領域として位置付けている。新会社のFuji & gumi Gamesでは、フジテレビグループの企画・マーケティング力とgumiの開発力を融合し、世界各国の市場にゲームタイトルを提供していくという。

これまでもFMHは、子会社のFSVを通じてモバイルゲームの分野などに投資してきた。FMHとgumiはすでに、モバイルゲーム開発のエイリムを設立するなどの協業関係を構築してきた経緯もある。エイリムがリリースしたロールプレイングゲーム「ブレイブフロンティア」は日本だけでなく韓国や台湾、北米で展開され、プレイヤーは130万人を超えているのだという。

新会社設立に先行してgumiは12月25日、FMH、B Dash Ventures、East Ventures、新生企業投資、DBJキャピタルなどを引受先とする第三者割当増資により総額19億円を調達したことを明らかにした。同日付でエイリムを連結子会社化している。


AllCastはAndroidデバイスからApple TVその他にAirPlayができる優れものストリーミング・アプリ

AndroidアプリのAllCastがベータテストを終え、正式公開された。フル機能の有料版の他に無料版があるので、このスイスアーミーナイフ的な万能ストリーミング・ツールが読者のAndroidデバイスで作動するか試すことができる。このアプリはAndroid搭載のスマートフォンやタブレットからApple TV始めAirPlayに対応するすべてのデバイスにビデオをストリーミングできるという優れものだ。

Apple TVなどAppleのアクセサリ・エコシステムに頼っているがAndroidも使っている、あるいはAndroidに乗り換えようと思っているユーザーには大きな朗報だ。現行バージョンはビデオと静止画だけのサポートだが、広告どおりちゃんと作動するし、デベロッパーは音楽のストリーミング機能も近く追加すると約束している。

Apple TVだけでなく私の手持ちのAirPlayスピーカーも全部対応機種のようだ。UIもシンプルで、ストリーミング先デバイスとストリーミングしたいメディア(このアプリはデバイスをスキャンしてストリーミング可能なファイルを自動的に抽出する)を選択するだけでよい。

ネーティブなAirPlayと違い、コンテンツはAllCastアプリ自体で再生できる必要があるが、DLNAストリーミングをサポートしているので、Roku、Xbox One(Xbox 360)、SamsungとPanasonicのSmart TV、Googleの全TVデバイスが対象となる。Chromecast(Googleの小型のストリーミング・ドングル)はサポートされていないが、AllCastによるとこれはGoogle側が現在問題に対処中だという。

ベータを脱したといってもAllCastはまだ初期バージョンなので、正しく作動させるために何回か再起動する必要があるかもしれない。再生中に縦位置、横位置の切り替えをすると再生・一時停止機能がフリーズすることがある。しかし一度正しく設定されれば、実に快適だ。MiracastデバイスやChromecast(わずか30ドルだが)を買ったりせず、手持ちのAndroidデバイスで大型スクリーンを楽しめるのはすばらしい。

〔日本版〕Google PlayからアプリをGlaxy S4にインストールしてみたが、Apple TVに正常にストリーミングできた。Apple TVのメニュー画面でAllCastから再生を開始すると自動的にストリーミング画面が表示される。コンテンツの分類、選択などの機能が今後拡充されるのを期待。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Instagram Directは人気機能となるだろうか?

すでにご存知のことと思うが、InstagramはInstagram Directという、プライベートなメッセージング機能をリリースしている。

特定の人々にのみ写真を送り(最大15人まで)、そして送られた人たちの間のみでいろいろとチャットを楽しもうというものだ。

新機能は人気を集めていくだろうか。

まず、ともかくInstagramにプライベートなメッセージング機能を持たせることは必要なことだったと思う。FacebookやInstagramが公開性に注力している中、SnapchatやTwitterなどのライバルがダイレクトメッセージ(個人間のメッセージのやりとり)機能を充実させ、それで人気を集めている面もあるからだ。

しかしInstagram Directは、他のアプリケーションからの乗り換え組が出るような魅力は備えていないように感じる。

また、スマートフォンが総体としてなんでもできれば良いのであって、ひとつのアプリケーションでなんでもかんでもやろうとする必要はないのだと主張する人もいる。

そうした考えを念頭に置きつつ検討してみたが、取り敢えず明らかに言えることがひとつある。Instagram Directにはオリジナリティーが全くないということだ。

議論の詳細は上に掲載したビデオをご覧頂きたい。

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(翻訳:Maeda, H