YouTubeが多様なクリエイターツールを提供: ファンからの寄付、いろんな言語の字幕、サウンドライブラリなど

YouTubeはビューワー数が圧倒的に世界最大のオンラインビデオプラットホームだ。でも実際にその膨大なビューワーを獲得しているのは、その上の作品であり作者だ。そこで同社は、今日(米国時間6/26)のVidconのキーノートで、このプラットホームにビデオをアップロードする人たちの創造力をさらに高めるための、さまざまなツールを発表した。

多くのビデオ作者にとってそのキーノートは、未来への入り口のように見えた。たしかに、YouTubeのDirector of Product Management for Creators(クリエイターのためのプロダクト管理ディレクター)Matthew GlotzbachとEngineering for Creators(クリエイターのためのエンジニアリング)担当VP Oliver Heckmannが披露した機能の多くは、“近日中にご提供”(coming soon)のものばかりだった。

このように、近未来の変化を開示するという決定は、意図的なものだ。というのも最近のYouTube上のクリエイターたちは、このプラットホームの今後の変化について前もって情報を提供せよ、と強く要望してきたからだ。つまり、準備期間がなくていきなり現れた新機能は、どんなに良いものでも、宝の持ち腐れに終わってしまうのだ。

キーノートにはYouTubeの新しいボスSusan Wojcickiも登場して、・クリエイターたちがもっとすばらしいビデオを作れる、・もっと広いオーディエンスに到達できる、そして、・ビジネスを成長させる、をテーマに、プレゼンを展開した。

以下に、今日披露された新しいクリエイターツールを簡単に紹介しよう:

  • YouTube Creator Studio(クリエイタースタジオ) – Androidにはすでにあり、iOSはもうすぐ。アクセス分析を見たり、自分のビデオを管理する、などの機能がある。
  • オーディオライブラリ(効果音ライブラリ) – 無料で使用できるライブラリなので、ゾンビの叫び声などを、これからは苦労して自作しなくてもよい。YouTube上の未来の効果音は、みな同じになってしまうか?
  • 60FPSのビデオ – 近日中。毎秒60コマのビデオを作る必要がある人たち向け。
  • ファンからの出資 – KickstarterやIndiegogoのような寄付募集をYouTube上でできる。目下テスト中。
  • クリエイターのクレジット – YouTube上のビデオは共同制作が多いので、共作者の名前やリンクを載せる。これも近日中。
  • ファン提供の字幕 – いろんな言語の人が、あなたのビデオを楽しめるようになる。数か月後より。
  • ビデオ画面上のリンクをカード方式に – デスクトップ、モバイル、タブレット、すべてに関して、リンクをこれまでの注記形式からカード形式に改める。
  • プレイリストの多様化 – クリエイターが、自分のニーズに合った形の、ユーザにとって見やすい、プレイリストを作れる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ショック! Twitterがサポートを始めたGIFアニメはGIFではなかった―しかしうまい考え

昨日(米国時間6/18)、TwitterはGIFアニメのサポートを開始した。しかし、Twitterが表示するアニメはまるきりGIFではなかったことが判明した。なんたるショック! 

だが、パニックに陥るには及ばない。これはTwitterとしてとても巧みな手なのだ。

まずEmbedlyがTwitterフィードに表示されるGIFがGIFファイルではないことに気づいた。 それどころか画像ファイルですらない。実は音無しのビデオファイルなのだ。HTML5にビデオタグを使って埋め込まれたMP4ファイルだった。ユーザーがGIFをアップロードしてもTwitterはMP4に変換してしまう。

GIFとMP4の差などささいなことのように思われるかもしれないが、実は大きな違いが出る。圧縮だ。

GIFは1987年に登場し、1989年にアニメーションをサポートし始めたたいへん古いフォーマットだ。良い点はどんなデバイス、プラットフォームでも表示できるところだ。悪い点は…なにしろ30年も前のテクノロジーだけにあちこちにやつれが見えている。わずか数秒のGIFでもサイズは何メガバイトもあり、色はおそろしく悪い。

一方、ビデオ圧縮テクノロジーはこの30年で長足の進歩を遂げた。GIFに比べるとMP4は動きが2倍も滑らかで色は3倍もきれいだ。そしてファイルのサイズは4分の1だ。

つまりTwitterとしてはMP4フォーマットを使うことでプロバイダに支払う帯域料金が大幅に節約できるし、ユーザーにとってはロード待ちの時間が短縮される。

デメリットがないわけではない。一部のブラウザはいまだにHTML5のビデオ・タグを正しく処理できない。そこでTwitterはそういうブラザに対しては(奇妙な選択に思えるが)Flashを使っている。しかし数年後にはウェブ全体でGIFからMP4への切り替えが進むだろう。

さてそうなると気になるのは音無しでループする短いアニメを何と呼べばよいかだ。

たいていの一般ユーザーは実装技術などには興味がないので、すでに普及しており覚えやすいGIFという名前を使い続けるだろう。これを変えようとするのは山に向かって「動け!」と叫ぶのも同様の無駄な努力になりそうだ。誰も電子写真複写とはいわずにゼロックスと呼ぶし、写真を編集することはフォトショップと呼ぶ。インターネットを検索することはBingを使っていてもググると呼ぶ。数年後にはGIFも無音の短いループアニメを指す一般名詞になってるのではないか?

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebookは、偽再生ボタン付きリンク画像を禁止すべきだ

わあ可愛いいネコのビデオだ! ニュースフィードの中で見てみよう。再生ボタンをクリックする。違う。嘘だった。静止画像に再生ボタンがついているだけで、くだらないウェブサイトに飛ばすだけの偽物だ。フィードのチェックが中断する。ユーザー体験が損われる。将来本物のビデオをクリックする可能性が、減少する。Facebookはこのデタラメを本気でやめさせるべきだ。

ビデオコンテンツを持っていることを知らせたいサイトが、プレビューサムネイル画像に偽再生ボタンをつけているのかもしれない。しかし、本当に蕙しいのは私の広告ビューであり、だまされてクリックさせたいだけだ。

That play button is fake. ARRRGGGHH!

リンクの見出しに「必見」とか「ビデオ」とか入れることもできたはずだが、そうすると私はFacebookの外へ見にいくかどうかの決断を迫られる。代わりに彼らはFacebookを改悪 することを選んだ。 殆どのサイトはYouTubeの再生ボタンを真似て私たちを欺いていることから、YouTubeの信用も失墜させた。

そして、いっそう腹立たしいのは,ウェブサイトで私に見せようとするビデオが、多くの場合、次のいずれかだからだ。

  • Facebookに埋め込んでその場で再生可能な標準的YouTubeビデオ
  • そのウェブサイトが作ったのではなく、誰かが苦労して作ったコンテキストも洞察もなく大量の広告が入ったビデオ

さらに悪いことがある。時としてこの手の投稿が私のフィードに紛れ込むのは、広告としてFacebookに料金を払っているためらしい。

例えば、PetFlow.comという怪しげなサイトの「隠しカメラが暴くピットブルテリアの本性」を見てみよう。Facebookの記事から判断すると、クリックしてその場でビデオを見られそうに思える。違う。

Another fake play button. BOOOO

再生ボタンをクリックすると、この広告に埋もれた大量の標準YouTubeビデオの置かれたページに飛ばされる。

Crappy, ad-filled site these fake play buttons lead to

この厄介な戦略はビデオだけでなくGIFにも拡大されている。FacebookはGIFアニメをその場で自動再生しない。これは少々面倒に感じるが、恐らく山ほどの愚かさを救っている。しかし、そこに置かれた偽再生ボタンをクリックすれば彼らのサイトに飛ばされる。

They’re evolving! The fake GIF

安心してクリックできる本物のビデオを見分ける方法はこうだ。FacebookおよびInstagramのビテオには、グレイ色の再生ボタンがついていて、その多くはマウスでなぞると自動再生される。他のサイトへのリンクは表示されていない。本物のYouTubeヒデオは、グレイ地に白の再生ボタンがついた半分幅の小さなプレビューサムネイルが、ニュースフィード記事の左下に置かれ、YouTubeにリンクしていることが示される。Vimeoは、フルサイズ幅のプレビュー画像にVimeoへのリックであることが示される。どちらにも再生ボタンがあり、マウスでなぞるとわずかにアニメーションして偽の静止画像でないことを表す。

What a real, in-line playable YouTube video looks like on Facebook

しかし、区別するために解説が必要であるべきではない。Facebookは明確な態度を取るべきだ。この種の投稿は誰のフィードにも流さない。この種のエサで釣る広告を出させない。そして、こういうもののシェアしようとする企業をニュースフィードに露出させない。もしこの下劣な詐欺行為がすでに禁止されているのなら、規則の適用を強化すべきだ。

さもなくば、Facebookはユーザーに対してビデオ投稿をクリックするなと教えていることになる。これは危険な兆候だ。ビデオは人が外出よりインターネットを好む理由の一つなのだから。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


人間をのせて歩く「Baby Elephant」ロボット登場

上海にある上海交通大学からのプロダクトを紹介しよう。Baby Elephantという4足ロボットだ。このロボットには、まるで馬に乗るように、人間が乗ることができるのだ(速度は馬に比べればずいぶんと遅い)。これから、ついにロボットカウボーイの時代がやってくるのではないかとわくわくする。Baby Elephantの速度は時速1マイルほど。「速い」とはお世辞にも言えはしない。しかし荒れた路面でも平気で歩くことができるのは、なかなかすばらしいことではないかと思うのだ。

脚部はシリアル-パラレルのハイブリッド(詳細はビデオを参照)となっており、泥道にも砂利道にも対応できる。積載可能重量は100kgほどだ。このロボットは香港で開催されたIRCA 2014にて発表されたものだ。人間をのせてくれるロボットの誕生を歓迎したい。

via Spectrum

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(翻訳:Maeda, H


Googleの自動運転自動車にバグがあったら…

先週、Googleは自動運転自動車のプロトタイプを発表した。車のデザインもゼロから行い、小さな昆虫のようにも、タイヤのついたグミキャンディーのようにも見えるものとなった(正面は明らかに顔を意識しているように思える)。センサーをまとったテクノロジーが車を運転するという空想科学小説風の未来を垣間見せてくれるものだ。このプロトタイプに熱狂する人もいるが、一部には懐疑的に受け取る人もいるようだ。

その懐疑派の代表として、コナン・オブライエン(Conan O’Brien)の名を挙げることができるかもしれない。Googleの自動運転車自動車について、かなり皮肉な紹介をしているのだ。

紹介に用いたビデオは、もともとGoogleの用意したものだ。一般の人を招いて、自動運転自動車の乗り心地を試してもらおうとするものだ。このビデオにオブラインたちは編集を加えて、「自動運転自動車にバグがあったら」という内容のビデオを制作したのだ。

注意:ビデオの制作にあたって、動物虐待などの行為は行われていません(訳注:但し不用意に閲覧すると不快に感じることもあるかと思います)。

Googleは現在、自動運転自動車の実現に向けてさまざまなプロトタイプを製作しているところだ。世界中で、法的な認知を受けることを目的としている。

Google自動運転自動車の最高速度は25マイル毎時(時速40km程度)で、車の前部には衝突に備えてフォーム素材を試用しており、フロントグラスもガラスでなくプラスチックを使用している。安全を再優先に、あるいは少なくとも安全の最優先を目的として設計されているのだ。しかし人の車に対する支配権を機械に渡してしまうことについては不安の声もあることは、当然のことだと思う。

さらに。ハンドルのないクルマを運転するときに、いったい何をすれば良いのかと悩む人も多いはずだ。

オブライエン版の紹介ビデオを下に掲載しておこう。

日本語版追記:Googleによるオリジナル版の紹介ビデオも併せてみた方が面白いと思う。

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(翻訳:Maeda, H


15万ドルのKickstarterプロジェクトからビッグビジネスに育ったSwivl–思い切った方向転換が成功の鍵


[Swivlはターゲットを教師やプレゼンテーションに変えた]

Brian LambがSwivlを始めたときは、ビデオアーチストやプレゼンターなどが自分のライブの姿を容易に記録に残せるようにしたい、と考えていた。小さな賢いドックがBluetoothでリモコンされてパンする装置Swivlは、Kickstarterで15万7000ドルを集め、2012年に発売された。

最初の盛り上がりがおさまったころから、奇妙な電話がかかってくるようになった。教師たちが、この製品を使って自分の授業や講義を自分で記録したい、というのだ。しかし彼らが自分の携帯で長時間の撮影をするのは、共有や電池寿命の点でも難しい。そこで、教育用の製品に改造してくれ、という電話がますます多くなった。

という次第で、Swivlはピボットした(pivot, 方向転換)。

今同社の主なお客は、講師、教師、プレゼンターなどで、新たに作ったアプリを使うと、誰もがiPhoneを数回クリックするだけで、講義の記録とストリーミングと共有ができる。スケートボーダーたちが自分の絶妙のオーリーを記録するツールではなく、教師たちの必需品になった。

ハードウェアは大幅にアップグレードした。今では学校への営業に力を入れている。今のLambは、教師が気に入るのも当然だな、と思っている。“先進国ではすべての教室にSwivlのような装置があるようになるだろう”、と彼は展望している。

Lambにインタビューして、プロジェクトの現状や、大きな方向転換をしたことへの感想、わずか数年でクラウドファンディングのプロジェクトがビッグビジネスに育ってしまうってどんな感じ?、などなどを聞いてみた。詳しくは、上のビデオを。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


YouTubeビデオのクォリティリポートでGoogleは遅いISPたちに恥をかかす

ISPたちと、NetflixやHulu、YouTubeなどの大手コンテンツプロバイダ仲は、このところかなり険悪になっている。ISPたちによるビデオコンテンツの配達状況に透明性をもたせるためにNetflixはこの前、ISP Speed Indexというものをローンチしたが、今日(米国時間5/29)はYouTubeが、それとやや似たようなリポートを合衆国にもたらそうとしている。

Google Video Quality Reportと題されたそのリポートは、合衆国の各地域における、バッファリングなしでHDビデオを提供できるISPと、標準解像度の360pしか見られないISPを、分類して挙名している。

YouTubeに“HD合格”のお墨付きをもらうためには、そのISPは過去30日間、全ストリームの90%以上をHDで提供できなければならない。そのために必要なスループットは、Googleによると、約2.5 Mbpsだ。

このリポートにはおまけとして、あなたの町でYouTubeビデオがよく見られている時間帯と、そのときのHD受信者とSDストリームの受信者の数を挙げている。

たとえばサンフランシスコに関しては、下図のようになる(Comcast Xfinityの場合):

Googleは最初、1月にカナダのデータを公表したが、近くほかの国に関しても発表していくそうだ。

Googleは接続のクォリティを良くするための工夫をYouTubeのユーザに提供しているが、でもビデオの帯域を広げるためにはISPを換えるしかない。Googleがこのリポートを発表するのも、そのためだ。お粗末なサービスを公表されたISPは公衆の面前で恥をかくことになるから、そんなISPたちが自分を“HD合格”に格上げする努力をすることを、Googleは期待している。ビデオのクォリティが高ければ視聴率は上がり、YouTubeの広告を見る人も増えるのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Surface Pro 3を触ってみた。マイクロソフトが提唱する理想の「Laplet」

Surface Pro 3がリリースされたが、さっそく触ってみることができたので簡単に紹介してみたい。「laplet」(laptop-tablet)とでもいうべきジャンルに入るデバイスだと思うが、従来機種からかなり進化したモデルになっていると言って良いと思う。

まず、性能的には「フルスペックPC」であるということを強調しておきたい。Intel Coreプロセッサーを搭載し(使ったものはi5を搭載)、体感的にはWindows 8を積んだハイスペックノートと同様の速度で動作する。改善されたヒンジ部のおかげで、自在な角度に広げることができ、膝の上に乗せて使うのが一層快適になった。搭載されているポートは最低限必要なものだ。USB 3.0とMicroSD、そしてDisplayPortとなっている。ファイルの取り扱いや編集作業なども、基本的にはクラウドの活用が前提となっている。「仕事にも使えるタブレット」ではなく、「仕事用のタブレット」であると言うことができるかもしれない。

もちろんノートPCの代替になるかどうかは使い方によるところもあるだろう。頻繁に飛行機を使う人は、飛行機内での使用レビューなども参考にしたいところだろう。座席背面のテーブルでうまく使えるかどうかというのが重要な判断基準になるということもあるだろう。ちなみに前機種についていえば、狭い場所で使うには少々不便だったと感じている。

まだ、いろいろとテストしてみる必要があるだろうが、今のところはこの新しいSurfaceに魅力を感じている。8.1を搭載したタブレットの理想を追求したらこうなったというものであるように評価している。サイズ、重量、処理能力、電池容量などのバランスもうまくとれていると思う。あらゆる用途のノートPCを代替するというものではないだろう。しかし個人的にはこの「laplet」の登場を心から歓迎する。

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(翻訳:Maeda, H


YouTube上のビデオ作品の話題を主要ソーシャルネットワーク上で広めるためのツールEpoxyが公式ローンチ

YouTubeは若い新人ビデオ作家にとって主要な配布チャネルだが、オーディエンスを見つける場としては唯一ではない。そこで今日(米国時間5/20)ローンチしたロサンゼルスのEpoxyは、YouTube上のビデオ作家たちが様々なソーシャルネットワーク上でファンと会話できるようにしてくれる。

Epoxyのファウンダは元Team DowneyのデジタルチーフJuan Bruceと、財務サービスのProtoを作ったJason Ahmadだ。二人は、YouTube上でオーディエンスを増やしていけるためのプラットホームを作り、そのためにファンと対話できるための総合的なツールを提供したい、と考えた。

EpoxyはFacebookとTwitterとInstagramと、そしてもちろんYouTubeを統合して、ビデオ作家たちがコンテンツの社会的な配布を拡大できる方法を提供し、また同時に、コンテンツに関するファンからのフィードバックがリアルタイムで得られるようにしている。これによってEpoxyのユーザは、ソーシャルな共有行為によって視聴者を増やし、登録会員数も増やすことができる。

CEOのBruceによると、Twitter上のビデオに関する会話で、その中に作者のTwitterユーザ名が出てくるのはわずかに20%である。そこで単純な検索では、会話の3/4あまりが拾われない。

そこでEpoxyはYouTubeのAPIを利用することによって、作者のスクリーンネームが登場しない会話でも、そのビデオ作品が話題になっている会話なら拾えるし、会話に参加できるようにした。

それにEpoxyのツールを使うと、ビデオに関する情報をソーシャルネットワーク上に配布でき、しかもその場合に、各ネットワークのオーディエンスの特性に合わせた情報の提示を行う。たとえば、提供するプレイヤー上の広告は同じでも、それを各ネットワーク上の共有に適した形に最適化できる。

ビデオ作品の、Instagram上の共有の方法が、Epoxyでは独特だ。Epoxyのユーザは、自分のビデオ作品を、Epoxyが提供しているエディタを使ってInstagramのための投稿作品へと変形できるのだ。あとはそれをInstagram上で配布するだけだから、作品本体をモバイルの上へコピーして操作する必要はまったくない。

今日のEpoxyのローンチは一般公開だが、当面はベータだ。ここまで来るまでに同社は、Upfront VenturesやGreycroft Partners、Bertelsmann Digital Media Investments、Advancit Capital、MachinimaのファウンダAllen DeBevoise、Makerの会長Ynon Kreiz、Shine Groupのデジタル担当VP Yoel Flohr、Stradella RoadのCEO Gordon Paddisonらから200万ドルの資金を調達している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ドローンのスタートアップがドバイのブルジ・ハリファ・タワーを上空からHD撮影

ロボット工学といっても、ダンスもできる人型ロボット軍用ロボット犬の開発ばかりではない。TBS(Team BlackSheep)はHDビデオカメラを装着した強力なドローン、Discovery Proをドバイのブルジ・ハイファ・タワーの上(真上だ!)に飛ばすことに成功した。

通常のドローンはだいたい高度50mで自動制御が働いて地上に戻ってくる。 このチームのTBS Discoveryは行動半径が3kmもある。TBSチームはUAEに遠征してドローンを飛ばし、ドバイの息を呑むような空撮に成功した。

ドローンは上へ上と飛行し、830メートルのブルジ・ハイファのてっぺんにそびえる塔の真上に辿り着いた。TBSのドローンは椰子の葉をかたどった埋立地のパームアイランドなどドバイの有名スポットをたくさん撮影している。.

私はドローンもHDビデオも都市の景観も好きなのでこのビデオには三重に興奮させられた。小さなスタートアップのチームが800m以上の高度にドローンを飛ばして鮮明なビデオを撮影することに成功したというのも驚くべきことだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


イラスト制作の様子を自動的にInstagram用ビデオにまとめるSketchVid

また、面白いiOSアプリケーションが登場してきた。名前をSketchVidというものだ。描いた落書きをInstagram用のアニメーションにすることができる。

手元の写真をなぞって絵にすることもできるし、もちろん普通に絵を描くこともできる。いずれにしてもスケッチの手順をすべて記録し、そしてその描画の様子を15秒間のビデオにまとめるのだ。

自分ではJotスタイラスを持ってはいるものの、絵を描くのは得意でない。しかしSketchVidにはトレース機能も用意されていて、Crispin Gloverの絵も、なんとか本人であると認識できる程度には描写することができたように思う。

上手に描くことができたなら、SketchVidから作品を共有することができるようになっている。YouTubeではイラスト作成の様子をうつしたものが人気ジャンルのひとつとなっているし、そうした流れにのってSketchVidを使ってInstagram上でマーケティングないし教育目的などの目的で作品を公開する人も増えてきているようだ。ターゲットとなる利用者の幅は広いだろうが、とくに子供などは自分の作品が動き出すのを見てとても喜ぶのではないだろうか。

SketchVidを製作したのはトロント在住のSaeed GhaferiとArfan Chaudhryだ。あるときSaeedがArfanにスケッチを送ったのだそうだ。

「Arfanは最初、本当にSaeed本人がが描いたのだとなかなか信じなかったのです」とのこと。「そのときにひらめいたのです。イラストを描く様子を記録して、それをビデオ化すれば面白いのではないだろうか、と」。

公開するプラットフォームとしてInstagramを利用することとした。「アート分野に携わる人にも、自分の写真やビデオ作品などを公開する場としてInstagramを利用している人が多かったからです」。

他にもイラストの様子を記録するアプリケーションがある中、公開場所をInstagramに特化することで、アプリケーションの特徴を出そうとも考えたのだろう。写真をトレースする際、写真は自動的に正方形に切り取られ、またイラスト作成手順がどれだけ複雑であろうとも、ちゃんと15秒に収まるように編集してくれる。

SketchVidはiOS版が提供されていて、基本機能は無料で利用することができる。またアプリケーション内販売の機能を使って、さらに便利な描画ツールを入手することもできる。今の段階でも相当に楽しいものになっていると思うが、アニメーションのクオリティを高めるために、すぐにもアップデートする予定にしているのだとのことだ。またAndroid版も現在作成中であるとのことだった。

GhaferiとChaudhryのお気に入り作品をいくつか掲載しておこう。

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(翻訳:Maeda, H


ネットワークカメラの多機能化(いろんなアプリ、そしてデベロッパ用APIも)で飛躍したいEvercam

プログラマという人種は、自分のオフィスという穴蔵に引きこもるのが好きだ。そこで、彼等にとっては自分専用のカメラが使えるとありがたい。外を見なくても、今ピザの配達が到着したことが分かる。そのために生まれたのが、Evercamだ。

このシステムの使い方は三通りある:

1)自分のネットワークカメラをシステムにつなぎ、Evercamの“アプリ”を自分のスマホに加える。たとえば、Big Red Buttonアプリ(下図上左2)なら赤い大きなボタンを押すとスナップ写真を撮ったり、一定時間のビデオを撮れる。

2)デベロッパはこのシステムの、アプリではなくAPIを使って自分が作るアプリにカメラ機能を持たせられる。

3)さらに、カメラのメーカーがカメラにこのシステムを統合すると、カメラがEvercamの機能を持つ。

作者のVinnie QuinnとMarco Herbstは、大学でウィスキーを売ることからビジネスを始めた(本当に!)。次は2000年にJobs.ieを作り、2005年にそれを売ったあと、CCTVのホスティングサービスCamba.tvを作り、Cambaが進化してEvercamになった。

Evercamは最近50万ユーロのラウンドを終え、来年はシリーズAの調達を予定している。

DropcamやSensr.netなどはカメラをホストするが、デベロッパ指向でない。Milestoneなどはデベロッパ向けのカメラプラットホームだが、自分ではホストしない”、とHerbstは言う。“うちは、両方やる。カメラに関してTwilio的な経験を提供するのだ”。

[ここにスライドが表示されない場合は原文を見てください。]

“カメラのプロジェクトは難しい。監視ビデオの市場は、昔のアナログの連中もまだ健在だから、競争が激しくて、儲からない”。

だからネットワークカメラを将来的には、監視カメラではなく、“ソーシャルメディアカメラ”や“マーケティングカメラ”、“企業情報カメラ”などに変えていきたいのだ。無脳な監視カメラから、多方面に有脳なカメラに。彼等は今日(米国時間5/5)のTechCrunch DisruptでTC Disrupt Battlefieldに出場する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ビデオからベストショットの写真を作るVhotoは写真が下手な人に朗報

写真は、われながらへたくそだ。ぼくは、世界最悪の写真家として有名だ(実際にそういう賞がある)。でもVhotoという新しいiOSアプリは、そんなぼくを救ってくれるかもしれない。

Vhotoは独自の技術を使ってビデオの中の最良の画像を見つけ、それをスチール写真にする。タグをつける、シェアする、ほかの人の写真を見つける、などのソーシャルな機能もある。

ビデオは、Vhotoのカメラアプリを使って撮ってもよいし、あるいは既存のビデオをVhotoにアップロードしてもよい。Vhotoは20種類の測度でビデオを調べる(ぼけ、コントラスト、顔、微笑、ユーザの意図、そして同社CEOのNoah Hellerが“めずら発見器(novelty detector)”と呼ぶもの、などなど)。めずら、とは、珍しいもの、ほかのフレームとは相当に違っている画像のことだ。

Hellerは曰く、“うちには、写真とビデオの違いなんかクソくらえ、という哲学がある。Vhotoはどんなビデオでも調べてグレートなショットを見つけ、それの短いクリップを作る”。

元がビデオだから、すべてが自然で、かまえたり、ポーズを決めたりしなくても、セルフィーもアクションシーンも自然な表情もグループ写真もすべて、簡単にスチールとして捕捉できる。

HellerはMicrosoftでXboxのソーシャル機能の設計とプロマネをやっていたが、その後ActivisionでSVPとして大ヒット作Call of Dutyを担当した。2012年に、陽の光降り注ぐカリフォルニア州サンタモニカからボストンに移って、Atlas Ventureの社員起業家の地位に就いた。

Atlasの起業家社員としてHellerは、その後Vhotoへと成熟するアイデアを温め、AtlasやPolaris Partners、同社の協同ファウンダで会長のHugh Creanらから240万ドルの初期資金を得た。

“プロの写真家が細心の注意をして撮った写真だけが良い写真ではない。むしろ、何千何万もの画像を調べるフォトエディタがあれば、そこから最良の写真を見つけることができる”、とHellerは言う。Vhotoは彼にとって、そんなフォトエディタなのだ。

“ビデオはとても強力なメディアだから、そのうち必ず、支配的なメディアになる。ビデオのパワーをよく知ってることが、うちの強みだ”、と彼は言う。

Vhotoは今、AppleのApp Storeで無料だが、今後はビデオのアーカイビングや画像検索などの機能のあるプロ用バージョンも提供する予定だ。

VhotoのCTO Jay Bartotは声明文の中で次のように述べている、“機械学習のアルゴリズムを利用して、ユーザの好みを知ることができる。Vhotoはコンピュータビジョンと機械学習を結びつけて、すばらしい結果を作り出す。それは、ふつうの単なるスチール写真からは得がたいものだ”。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


無愛想だったChromecastのホーム画面が多機能に: まずご当地の天気予報から

注記: これは実際のスクリーンショットではなくて、作った画像。お天気アイコンは、こんなふうに表示される。

ぼくは最初からChromecastのファンだけど、最近はますます利用する機会が多い。仕事をしているときも、必要なビデオを見るためにはChromecast + TVを使っている。

だからテレビにはほとんど一日中、Chromecastのアイドル画面が映っている。

今のところ、そのアイドル画面に映っているのは、時計と、Google提供のたくさんある壁紙のどれかだ。でもこの画面がやがて、ややお利口になるらしい。

Redditの常連のasjmcguireが、その画面のソースコードを調べて、そこに何かの痕跡をいくつか見つけた。地域の気温などを知るための、大量のJavaScriptの呼び出しと、お天気を告げるための一連のアイコンだ:


今度からは、Chromecastのホーム画面を見ると、その日のお天気が分かり、傘が必要かどうかも分かる。今日は暑いからタンクトップを着ろ、ということも分かるね。しかもそれは、頻繁には変わらない単純な画像情報だから、アイドル画面が無駄に帯域を消費しない。

リンク先のJavaScriptコードを調べてみると、今の天気、今日これからの天気、明日の天気と、三段階の天気予報を構想していたらしいことが分かる。いや、これから実装するのかな。Gigaomも指摘しているが、今後は壁紙をユーザがカスタマイズできるらしい(Google提供だけでなく)。それらしきコードが、すでにあるのだ。

Google Nowを抱えるGoogleとしては、Chromecastのホーム画面を多機能にするなんて簡単だろう。会議のリマインダーとか、荷物の追跡、日常生活ダッシュボードなど、いろんなものが考えられる。究極的には、Chromecastのアプリケーションの振る舞いも、ユーザがカスタマイズできるといいな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Vine風ビデオをプライベートチャットに活用するConvies登場

Vineがプライベートなビデオメッセージを送ることができるようにしたその直後ではあるが、新たなビデオチャット用アプリケーションのConviesがリリースされた。友人(ないし複数の友人)にビデオメッセージを送ることを主目的にするものだ。プライベートなビデオチャットが第一義のサービスだが、FacebookやTwitterで共有することもできるようになっている。

ConviesはLerer VenturesのSoho Tech Labsのインキュベーションを受けて誕生したものだ。友人の間で利用するためのVine風アプリケーションを生み出そうとしてきたのだが、サービスのリリース直前に、Vineがプライベートメッセージ機能を実装して発表してしまった。

しかしファウンダーのMichel Loenngrenは、Convies独自の魅力があり、マーケットでも受け入れられるはずだと考えているのだそうだ。さらに、VineやInstagramなどはそもそもパブリックな写真/ビデオ共有ツールであり、一定の認知が行われたあとにダイレクトメッセージング機能などを追加してもあまりうまくいかないのが一般的だと感じてもいるとのこと。

「Vineはそもそもソーシャルアプリケーションで、そこにダイレクトメッセージの機能を追加しようとしています」とLoenngrenは述べる。「ConviesはWhatsAppやLineのように、まずチャットを指向したアプリケーションなのです。プライベートなチャットツールの中でのビデオの扱いについて、深く考えた設計となっています」。

Loenngrenは、このConvies以前にTimeFreezeというモバイル向けビデオアプリケーションを作った経験を持つ。日本の投資銀行で働く傍ら、サイドプロジェクトとして生み出したアプリケーションだ。Loenngren曰く、これがモバイルメッセージング分野の人材を探していたLerer Venturesの目に止まったのだそうだ。

Lerer Venturesとの交渉の末、Loenngrenは日本での職を辞し、ニューヨークに居を移した。そこでConviesのアイデアを生み出されることとなった。

Loenngrenはエンジニアリングおよび物理関係のバックグラウンドをもっており、それもあってTimeFreezeではビデオの再生速度をいろいろといじる仕組みを実装していた。ConviesでもTimeFreezeにて実装した機能をいろいろと再利用しているようだ。たとえばメッセージの送信前に、アプリケーションでスライダーバーを操作することによりビデオメッセージの再生速度をスローにしたり、あるいは逆に高速化することができる。

ともかくビデオありきのメッセージングアプリケーションということも、汎用的なメッセージングアプリケーションとは異なる魅力を備える要因となっている。ビデオのやり取りが自在の行えるように設計され、また複数ビデオの連続再生機能なども備えている。

ビデオの撮影はVineと同様の方法で行い、収録時間は6秒となっている。やり取りされるビデオメッセージは外部サイトで共有することもできるが、「locked」指定をすることで、あくまでもプライベートなものとしておくこともできる。尚、Vineのビデオフィードのような形で、特定の人に向けてではなく、公開ビデオとすることもできるようになっている。Conviesの中で公開しておくこともできるし、またFacebook、Twitter、WhatsApp上で公開したり、あるいはリンクをシェアすることもできるようになっている。

Lerer Venturesは40%の持ち分と引き替えにかなりの額を出資していて、またオフィスおよび各種リソースの提供も行っている。Conviesの運営に携わるメンバーは現在のところ4名で、Vineに似たところも多いアプリケーションを通じて、独自の使用感などもアピールしつつ、利用者を開拓しつつあるところだ。

VineというのはTwitterを使う場合と同様に、パブリックな意味合いを強くもつものだと言える。そしてVineについてはそれが魅力となり、いろいろな人が面白いビデオを作ろうとしている。Conviesの方はメッセージングに注力することで、よりパーソナルな魅力をアピールしようとするものだ。

モバイルメッセージング全般と同様、ビデオメッセージングの分野も非常に多くのサービスが競合しているエリアだ。ビデオ共有アプリケーションはもちろん、SMSツールとして親しまれてきたものも、ビデオなどのマルチメディアに対応するようになっている。そのような中、Cinviesがどのような動きを示していくのか興味深いところだ。

Conviesは現在iOS版が提供されており、Android版も開発中だとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


ブロードキャストツールに変身したSkype, Skype TXがもうじき提供開始

Microsoftの今朝(米国時間4/7)の発表によると、ビデオチャットサービスSkypeのブロードキャスト用バージョンSkype TXがリリースされる。“スタジオ級”と説明されているそのソフトウェアは高品質なオーディオとビデオを出力し、ブロードキャストする者たちに、来信通知や広告などの邪魔物のないプロフェッショナルなフィードと、API、起呼管理機能などを提供する。

この新サービスはMicrosoftが買収した、昔からあるブロードキャスト用ソフトウェアCat and Mouseの技術を利用して構築された。

Skype TXはHD-SDI対応のビデオ入出力と平衡オーディオ入出力、アスペクトレシオ自動変換、同時複数起呼、オペレータプレビュー、などの機能を備える。詳細は、今朝のSkypeのブログ記事に載っている。

MicrosoftはSkypeの企業利用の例を、関連サイトSkypeinmedia.comで紹介している。それらは、ニュース専門のBBCやCNN、Jimmy Kimmel Showなどの娯楽番組、ファッションや音楽やアート関連のメディア、等々だ。

利用を検討しているメディア企業が詳しい情報を入手するためには、サインアップが必要だが、まだ料金やサービス提供開始の日程は発表されていない。

Skypeのサービスとしてはレベルアップだが、オーディオとビデオに関してわれわれ一般庶民には、何がもたらされるのかな?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Livestream、Google Glass対応アプリケーションを発表

音声コマンドとクリックひとつで、Google GlassからLivestreamアプリケーションを起動することができるようになった。目の前の出来事を簡単にストリーミング配信することができるようになったわけだ。Glass用のアプリケーションは全米放送事業者協会(National Association of Broadcasters)の総会にて発表された。

これまでもGoogle GlassはGoogle Hangoutsでビデオストリーミングを行うことができた。しかしLivestreamに対応することで、商業的な活用可能性も大きく広がることとなるだろう。

細かな機能調整は今後行われることになるが、現在のところではGlassからストリーミングビデオが、利用者のLivestreamチャネルに流れるようになっている。

世界的にも最大級の規模や利用者数を誇るサービスとして、Livestreamは、当初よりGoogle Glassのとりこみにも興味を示していた。これまでもさまざまなライブ提供手段を用意してきていたが、Google Glassに対応することにより、またひとつ、新しい視点からのライブビデオ配信の世界が広がることとなる。

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(翻訳:Maeda, H


Twitter、Vineに友だち向けのビデオ・メッセージ機能をローンチ

TwitterのVineでビデオメッセージを他のユーザーに直接送信できるようになった。

ビデオとキャプションをプライベートなダイレクト・メッセージとして友だちに送信できるのはVineにとっては大きな新機能だ。iOSとAndroidのアプリをインストールするか更新すれば新機能を利用できるようになる。

Vineのホーム画面を右にスワイプし、右上のメッセージ・アイコンをタップするとビデオメッセージの作成画面が表示される。画面をタップすると録画が始まり、指を離すと一時停止する(上部にプログレスバーで録画時間が表示される)。必要なら見出しが追加できる。メッセージは複数の相手に送信できるが、会話は一対一になる(この点はSnapchatなどのメッセージ・アプリと同様)。

Vineメッセージは相手がVineをインストールしていなくてもアドレス帳にアドレスが載っていさえすれば送信できる。これはWhatsAppが採用した方法だが、ユーザーを拡大するには有効な戦術だ。TwitterとしてはWhatsAppなみにこの機能のユーザーが急拡大してくれることを願っているのだろう。

Vineにプライベート・チャンネルを設けるのは別の意味でも有効だ。洗練されたプロレベルの作品やニュース価値が高いクリップがVineのストリームを占領するようになるにつれて、一般ユーザーには敷居が高く感じられるようになっている。これによって一部のユーザーは自分の平凡なVineクリップを投稿する気をそがれていた。Snapchatと同様、プライベートなチャンネルで一人一人の友だちに見せるだけであれば、バカバカしい、あるいは非常に私的なクリップを投稿する気になるユーザーも多いだろう。

Vineメッセージでは友だちとそれ以外のユーザーを区別して表示する。ユーザーは友だちあるいはフォローしている相手以外からのメッセージを受け取らないように設定できる

ここですぐに頭に浮かぶのは企業アカウントからでもこのビデオ・メッセージ機能を利用できるのだろうかという疑問だ。

Twitterは「VineメッセージはすべてのVineユーザーが利用できる」と述べているので、応えはイェスということだろう。ブランドがVineのアカウントを持っていれば広告のビデオメッセージを大量に送信することができるはずだ。おそらくそのために知らない相手からのビデオメッセージを受信拒否する機能が設けられたのだろう。

Vineにビデオ・メッセージが追加されたからといってTwitterが独自の新たなメッセージ・サービスの構築に動こうとしているわけではなさそうだ。しかしTwitterはダイレクト・メッセージ機能の強化を長年放置してきた。ここにきてSnapchatやInstagram、それにLine、WhatsApp、FacebookMessenger、WeChatのような巨大メッセージ・サービスに対抗する努力を始めたのは当然の動きだろう。

取材協力:Josh Constine.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


本誌はすでに5年前にFire TVをレビューしていた, ポルノ専門のFyreTVのことだけど

AmazonのFire TVは、初めての‘燃えるように熱い’ストリーミングボックスではない。つまり、その意味は…。フロリダの某社が、ビデオのストリーミングをTVで見るためのボックスFyreTVを発売したのが2008年で、その後継機は2009年に出た。本誌もそれを記事にして、ポルノ専用なのは残念だが、なかなかよくできてる製品だ、と評した。

FyreTVは今でも健在だから、Amazonにとっては厄介かもしれない: FireTV.com(←職場では絶対にクリックしてはいけない)は、ユーザをAmazonのページではなく、確実に家族指向ではない場所へ連れていく。

FyreTVがポルノ専用のストリーミングボックスとしてデビューしたのは、まだビデオストリーミングの初期の時代だ。2008年から2009年の初めにかけては、Netflix はまだRokuとパートナーしてよちよち歩きだったし、Vuduがなんとか地歩を築こうとがむばっていた。でも本誌の記事で筆者のDougが書いているように、そんな暗黒時代でも、ポルノのストリーミングはすでに元気活発だった。

Amazonにとっては好都合なことに、Fire TVには子どもを守るためのSEOが実装されているのでFyreTVは見られない。でも、ネット上のビデオストリーミングを新しい娯楽として一般大衆に提供する先鞭を切った、という意味ではFyreさんの功績を認めよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


AmazonのFire TVをApple TV, Google Chromecast, Rokuと比較してみた

Amazonが今日(米国時間4/2)、ネット上のストリーミングメディアをテレビ受像機で視聴する装置Fire TV〔ロゴ上ではfireTV〕を発表したが、しかしこの分野は先行選手も多い。今回のAmazonのツールキットをApple TVやGoogleのChromecast、Rokuの一連のストリーミングSTBや最新のHDMIスティックなどと比較すると、どういうことが言えるだろうか?*〔*: Dell Wyseは、この記事では扱われていない。〕

ファーストパーティ(の)コンテンツ

ここではAmazonが断然優勢だ。AmazonのInstant Videoには、メジャーなソースからの豊富なタイトルが揃っている。たとえばFoxのhit 24のストリーミングはAmazonが独占契約だし、またさまざまなオリジナルのビデオやゲームの制作にAmazon自身が資金を出している。音楽は、MP3ストアと、そのユーザのライブラリにアクセスできる。ただしInstant Videoの無料アクセスは、年会費が99ドルに上がったAmazon Primeの会員だけだ。

しかしファーストパーティコンテンツの豊富さでは、iTunesを抱えるApple TVが上だ(音楽、映画、テレビ番組)。そこにはありとあらゆる種類の視聴覚メディアが含まれるし、世界各地の市場をカバーしている。その点では、他社が真似できない優位性がある。ただしiTunesの場合、無料のストリーミングサービスはきわめて限定的で、多くの場合、一つ一つのコンテンツを買わなければならない。だからAmazonの場合と同じぐらいの量・質のコンテンツをiTunesで楽しむとしたら、とても年間99ドルでは足りないだろう。

GoogleにもPlay MusicとPlay Moviesがあり、ストリーミングも提供しているが、コンテンツの豊富さではAppleにかなわないし、しかも提供地域が限られている。また、iTunesの場合と同じく、無制限見放題というサービスはない。

Rokuはファーストパーティコンテンツがほとんどないから、ここでは比較の対象にならない。

サードパーティサービス

これらの製品の今後の死命を握るのは、それぞれ独自のファーストパーティコンテンツではなく、ユーザが世界のどこにいてもアクセスできるようなサードパーティサービスと、その豊富さだ。

このところ各種サードパーティサービスのデベロッパが次々とサポートを提供し始めている*点では、Chromecastがいちばん良い走りをしている。またその先進的なSDKにより、高度な統合化も可能だ。ただしこのデバイスは、スマートフォン、タブレット、デスクトップコンピュータなどの親デバイスを(ユーザサイドで)必要とするから、機能もそれらの機能に制限される面がある。〔*: 3~4月(2日)の新名乗りは、Rdio, Slingbox, Showyou, Photowall, Cards Against Humanity, Plex〕

Apple TVはAirPlayでサードパーティサービスを強力にサポートしている。そのストリーミングプロトコルにより、MacやiOS製品からコンテンツをテレビに送るのだ。Appleはネイティブアプリを次々とApple TVに加えて、サードパーティのコンテンツをこのプラットホームに持ち込もうとしている。そのやり方は、SDKをオープンにする方法より遅いと思われるが、それによってサードパーティサービスの充実が進んでいることも事実だ。Netflixがずっと、その主役的なサービスだったが、今でもまだそうかもしれない。

Rokuは元々サードパーティ専門であり、その大きなChannel Storeに加え、製品に内蔵のサードパーティアプリもある。AmazonのInstant Videoに対抗する主役級のサービスはここでもNetflixだが、自社のライブラリやコンテンツストアに縛られないことは有利だし、サードパーティとの契約でもAppleよりは柔軟性がある(しかしGoogleのChromecast…の今の勢い…には負けるか?)。Rokuはまた、Chromecastなどのようにユーザサイドで親デバイスを必要とせず、単独でテレビに接続でき、独自の提供形式と長年の経験を有していることが、有利だろう。

Amazonは今日の発表プレゼンテーションで、サードパーティに対するオープン性をしきりにリップサービスしていたし、有力サービスのほとんどとすでに契約済みだ。今後パートナーはもっと増えて、きわめてデベロッパフレンドリなプラットホームになりそうでもある。サードパーティ対応では今はRokuがトップだが、AmazonのFire TVが追いつくのも早いだろう。

ゲーム

この種のストリーミングデバイスにとって、ゲームは新しい分野だ。ChromecastもAndroidデバイス上の斬新なゲームをサポートすると言われているが、まだ具体的な情報はない。Rokuではすでに、Angry Birdsなど多くのタイトルをプレイできるが、その多くはあまりパッとしないモバイル向けポートであり、Rokuは本来、ゲーム用のデバイスではない。

Apple TVもゲームをサポートしているが、それはかなり回りくどいやり方だ。サードパーティのデベロッパにAirPlayへのアクセスを提供し、そしてそのデベロッパがiOSデバイスを使用する大画面用のゲームを作るのだ。そのやり方で、おもしろい二画面ゲームなどもできているが、まだゆっくり滑走路を走っている段階で、離陸はしていない。いっそのことAppleがこのプラットホームのネイティブのAPIをゲームデベロッパに公開したら良いのでは、とも思うし、最近はそんな噂もちらほら聞こえてくる。

Amazonは最初から、Fire TVをゲーム機としてもみなしている。OSはベースがAndroidだからゲームの移植は簡単、コントローラは40ドルで別売だが、いずれスマートフォンやタブレットからでもゲームをコントロールできるようになる。Amazonはすでに独自のゲーム開発スタジオを開設し、小規模なインディーデベロッパからビッグな大衆路線のスタジオまで、多様なデベロッパとパートナーしている。同社は、Fire TVのゲームのおもしろさは、実際にプレイしてみれば分かる、と言っているが、なにしろ今日の発表を見るかぎり、ゲームが製品の構想中に最初からあったことは、絶対に確実だ。

サイズと消費電力

消費電力という点では、USBポートを使うChromecastが断然有利だし、Rokuのストリーミングスティックもその点は同じだ。

Apple TVとRokuのSTBはふつうの電源コードを使うし、テレビへの接続でもスペースを取られる。なお、Apple TVにはEthernetポートがあり、オーディオの光出力もある。

AmazonのSTBもまさにSTBで、ドングルではないが、とても小型だ。そしてEthernet、USB、HDMI、光オーディオをサポートしている。リモコンがあり、8GBのストレージもある。これだけの機能があれば、ドングルではないことは不利とは言えない。

セットアップと使いやすさ

これらのデバイスはほとんどどれも、プラグアンドプレイだ。専用アプリを使ってセットアップするChromecastが、セットアップの容易さではトップかもしれない。ただしそれでも、WiFiへの接続とかアプリのダウンロードという手間はある。Apple TVでは、あまり有能ではないリモコンを使って、仮想キーボード上で大量のタイピングをしなければならない。

Amazonはほぼ完全なプラグアンドプレイで、わずか3ステップでセットアップは終わる。小さなコンテンツなら、ロード時間を待たなくてもすぐに再生が始まる。これも重要な利点だ。

価格

Apple TVは99ドル、Rokuは50~100ドル。GoogleのChromecastは35ドルだが、上述のように親機を必要とする。Amazon Fire TVの99ドルはGoogleの35ドルに比べると高いが、しかし中身が濃い。Amazonは、同価格のRoku 3やApple TVに、消費者の心の中で勝つことを最初からの目標にしたと思われる。今日のプレゼンテーションでは、UIの充実/多機能や、オリジナルコンテンツとゲームが最初から豊富にあることを、重要な差別化要因として挙げていた。それらが本当に、消費者が他製品を排してFire TVに飛びつく理由になるか、市場でその結果を見たいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))