YouTubeの月間ユーザ数が10億を突破

今日(米国時間3/20)YouTubeが、月間ユーザ数10億に達したと発表した。実に、途方もない数字だ。YouTubeは、アホらしいビデオや、おもしろいビデオや、重要なビデオを見るために誰もが行く場所だが、10億は全国ネットのテレビ局にとっても夢の数字だ。

YouTubeにとって嬉しいのは、広告収入のアップだ。広告料金は広告を見る目玉の数に比例している。YouTubeに群がるのは広告スポンサーだけでなく、新人のミュージシャンたちもここに殺到して、人気も不人気もYouTube上の関心から芽生えて育つ

このとてつもない成長を支えたのは、あらゆるデバイスにおける可利用性だが、“ジェネレーションC”*と呼ばれる世代の増加も大きい。彼らはキュレーション(curation)という行為が大好きで、政治や漫画など、自分の関心に即した大量のビデオを長時間、次々と見ていくのだ。〔*: CはConnection, Creation, Community, Curation。curationは本来、コンテンツを精選して一つのテーマのもとに編纂整列する行為。典型的には美術館の展示企画者。〕

YouTube自身はこのマイルストーンについてこう言っている:

これまでの8年間、みなさまはYouTubeで世界中のビデオを見て、共有し、愛されました。何万名ものパートナーの方々がチャネルを作り、それらが熱心なファンのためのビジネスになりました。広告を出される方は気づいておられますが、Ad Age誌の上位100ブランドのすべてが、YouTube上でキャンペーンをしておられます。そして今日、わたくしどもは新しいマイルストーンを発表いたします。YouTubeの1か月のユニークユーザ数が10億を超えました。

コンテンツの制作は、ますます易しくなっている。今では、どんなモバイルデバイスからでも、ほんの数分でビデオをアップロードできる。YouTube自身も、ビデオのアップロードをさらに容易にするアプリCaptureを最近発表したほどだ。

YouTubeは10億という数字を、次のように説明している:

10億人の人たちがYouTubeを見ているところを、実際に想像できますか?
- インターネット上にいる人のほぼ二人に一人はYouTubeを訪れています。
- YouTubeの月間視聴者数はスーパーボウルの観衆の約10倍です。
- YouTubeが国なら、中国、インドに次いで三番目に大きな国です。
- PSYやMadonnaは満員のMadison Square Gardenで公演を20万回行わなければなりません。たいへんな数のGangnam Styleです!

10億という数字がすごいだけでなく、それはすべての世代をカバーしている。YouTubeを買うというGoogleの判断は、大正解だった

今となっては16億5000万ドルはタダに等しい。GoogleがYouTube上で広告のビューワを稼ぐための目玉単価が、いったいいくらになるか、ヒマな人は計算(というか概算)してみよう(これもやはりタダ同然だ)。

[写真出典: iJustine]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Redditの「Explain Like I’m Five」(5歳の子供に説明してみよう)シリーズのYouTube化はかなり面白い

YouTubeは猫のビデオ以外にもいろいろなものを導入しつつある。この度は、閲覧者をちょっと利口にしてくれるシリーズが登場した。シリーズの名前を「Explain Like I’m Five」(5歳の子供にわかるように説明する)という。このシリーズ、もともとは大規模掲示板のRedditで人気を博しているシリーズから生まれたものだ。「実存主義」や「シリア戦争」などの話題を、多少面白おかしくした会話を通じて5歳児に説明しようとするものだ。たとえばニーチェの実存主義について説明するビデオは次のようなものになる。

Redditで人気の「Explain Like I’m Five」シリーズを動画化するにあたって、アニメと実写ナレーションを組み合わせて作成されている。このシリーズについてはYouTubeがスポンサーとなっている(つまり資金を提供している)が、これはオリジナルコンテンツのために1億ドルを用意したのと、同様の狙いによるものだろう。YouTubeは以前、The OfficeのRainn Wilsonなど、人気のクリエイターに出資した。今回はRedditと組んで、これまでとは逆のアプローチをとったと言えるかもしれない。すなわち新たなコンテンツを生み出すのではなく、既に人気を集めているコンテンツを活用しようとしているわけだ。

ビデオの内容はと言えば、あくまでも基本的な事項説明を超えるものではない。しかし非常に理解しやすいものとなっていて、きっと記憶にも残るだろうと思う。アインシュタインも言っていたと記憶する。「6歳の子供に説明できないならば、本当に理解しているとは言えないのだよ」と。

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(翻訳:Maeda, H)


大企業役員の道を捨てスタートアップを起業した元SunのScott McNealyにインタビュー

テク業界で、飛ぶ鳥を落とす勢いのスーパーカンパニーと言えば、往年のSun Microsystemsに勝るものはない。そのとき同社を率いていたのが協同ファウンダで当時のCEO Scott McNealyだ。だから今のMcNealyの姿は、見る人にとって一種のカルチャーショックかもしれない。彼は数年前に新しい会社、企業のソーシャル化を助けるWayinを起業して、石ころと砂ほこりだらけのスタートアップの世界に飛び込んだのだ。

今週本誌TechCrunchは、テキサス州オースチンで行われたSXSW(South By Southwest)でMcNealyをつかまえ、大企業からスタートアップへ移行した理由や、その過程で学んだことなどを聞いた。彼の話は、シリアスであると同時に、とてもユーモラスでもあった。

またScott McNealyは本来、歯に衣着せぬテク業界の毒舌論客としても有名なので、その方面の話もいろいろ聞けた。ソーシャルの世界と企業との橋渡し、教育の未来、オープンソースの重要性、テクファウンダたちの人類愛的役割、などなど。では、上のビデオをご覧いただこう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


サンフランシスコの子ども科学博物館Exploratoriumが次々とiPadアプリをローンチ

The Exploratorium(エクスプロラトリウム, 体験学習型科学博物館)は、サンフランシスコで科学を学ぶ場所として最高だ。とくに、子どもたちにとっては。この施設は、今日リリースしたSound Uncoveredをはじめ、さまざまなiPadアプリによって、来館者以外にもオーディエンスを広げようとしている。

その名が示すように、Sound Uncoveredは音や聴覚の仕組みを説明している。同館の最初のアプリColor Uncoveredと同じく、主題(音、聴覚)に関する概念を12の体験を通じて学ぶ、という構成だ。その一部は館内の展示にもあるし、またアプリ独自の新しいものもある。ところで、最初のアプリの主題が視覚、今回が聴覚だから、今後の続編が何々か、理科の勉強を忘れた大人にも分かるよね。

アプリの制作助監督Rob Semperが本誌TechCrunchのスタジオに来て、アプリのデモをしてくれた。このビデオからどれだけの科学知識を拾えるか、それは人さまざまだと思うけど、でもアプリの概要は分かるだろう。Exploratoriumの展示がすべてそうであるように、このアプリも対話性が最大の魅力だ。アプリの各部分が、ゲームや遊びのように構成されている(たとえば円形のキーボードからいちばん高い音を見つける)。そしてその遊びがおもしろかったら、その体験の背後にある科学知識をテキストで読める。

アプリは無料で、ここからダウンロードできる。このアプリのローンチの2か月後には、Exploratoriumは第15埠頭と17埠頭に建てた新しい建物へ引っ越しする。その開館は4月17日だ

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))