HTCから3万円を切るブロックチェーンスマホが登場

現在HTCは難しい状況にあるが、それでも同社には魅力的なチャンスがある。新CEOのYves Maitre(イヴ・メイトル)氏が数週間前のDisruptで私に対して認めたように、かつての強力なスマートフォンブランドだったHTCは、近年その勢いを失っている。しかし、暗号通貨スマートフォンのExodus(エクソダス)プロジェクトは、将来の可能性を垣間見せてくれた。

先週末にベルリンで開催されたLightningカンファレンスにてHTCはExodus 1sをローンチし、プロジェクトが一度限りでないことをしめした。この新デバイスは219ユーロ(約2万7000円)と廉価だ。この技術を試したい人にとっては悪くない値段設定だ。もちろん、前モデルと同じくさまざまな暗号通貨が利用できる。

スペック的には、見る点はない。プロセッサはSnapdragon 435でOSはAndroid 8.1、ディスプレイサイズは5.7インチ/HD+解像度、4GBのメモリーと64GBのストレージを搭載している。また、microUSBポートやヘッドホンジャックも備えられている。つまり、ローエンドスマートフォンということだ。

大きな違いは、ハードウェアウォレットとBitcoinノードへのアクセスが可能なことだ。HTCのPhil Chen(フィル・チェン)氏はリリースの中で、「我々はユーザーがプライベートキーを保存できるようにしたが、さらに一歩進んで、完全にBitcoinノードを実行できるようにした」と述べた。「私たちは普遍的なベーシックファイナンスへとアクセスするツールを提供する。ある意味、スイスの銀行をポケットに入れるための道具だ」。

メイトル氏は先週、これらのデバイスでのブロックチェーンの使用が主流になるのは、まだ2、3年先だと考えていると語った。そしてExodus 1sが提供するのは、廉価にブロックチェーン技術を提供する方法だ。ヨーロッパと台湾、サウジアラビア、アラブ首長国連邦では、10月20日から端末をオンラインで注文できる。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

HTCの新しいCEOはスマートフォンの革新を怠っていたことを認めた

数カ月前のことだが、私たちはHTCの共同設立者でCEOのCher Wang(シェール・ワン、王雪紅)氏をTechCrunch Disruptのステージに招待した。しかし、人生がどうなるかはわからない。2週間前、同社はワン氏がその役職を辞任することを発表した。なお、その役職は、通信業界で長い経験を持つYves Maitres(イヴ・メイタース)氏によってすぐに引き継がれる。ありがたいことに、元Orangeの幹部だったメイタース氏も、先週のイベントのステージへの登壇を承諾してくれた。

メイタース氏は、OnePlusの共同創業者であるCarl Pei(カール・ペイ、裴宇)氏の直後に登壇した。両社のコントラストはこれ以上ないほどに際立っていた。創業6年という短い期間で、OnePlusは幅広い業界のスマートフォンのトレンドに逆らいながらも、安定した成長を遂げることに成功した。

一方HTCは、何年も苦しみ続けてきた。第2四半期には、この台湾のハードウェアメーカーは5期連続の四半期損失を計上した。7月には、スタッフの約4分の1を解雇している。それは急速な落ち込みだった。アナリストの数字によれば、2011年には同社は世界のスマートフォン販売の約11%を占めていた。だが現在、その数字は通常そうしたレポートの中で「その他」に分類されるようになっている。

このようなイベントでメイタース氏に話を聞くことは、外部から何年も新しい会社を観察してきた新任幹部としての洞察を知ることができる、貴重な機会である。このようなことから、彼はHTCの苦労についてさっぱりとした率直さで語った。

「HTCはスマートフォンのハードウェアの革新を中断していました」と彼は聴衆に語りかけた。「そして、Apple(アップル)やSamsung(サムスン)、そして最近ではHuawei(ファーウェイ)が、そのハードウェアへの投資に信じられないほどの労力をつぎ込んできました。だが私たちはそうしませんでした。なぜなら、私たちは仮想現実の革新に投資してきたからです。

私が若かったとき、誰かがこう言いました「間違っているときに正しいことをしてもそれは間違っているし、正しいときに間違えることは正しいことなのだ」と。私は、私たちが間違っているときに正しいことをしていたと思っています。なので私たちはそれを巻き返さなければなりません。タイミングを間違えたのです。タイミングを予測することは非常に難しいことです。HTCはタイミングという点でミスを犯しました。それは重大な間違いで、私たちはその代償をいま払っています。それでも私たちは革新、人材、そして貸借対照表という意味ではまだ多くの資産を抱えています。そして私は、タイミングの間違いから回復している途中だと思っています」。

ここで「タイミングの間違い」と言及されているのは主に、R&D資金の大部分をXR、主にVive部門を通じてVRに投じるとした同社の決定だ。メイタース氏は、HTCのXR製品がモバイルを追い越すのには、およそ5年かかると予測していると語った。

「それをより短くするために最善を尽くしますが、そのためにはお客様による採用がカギとなります」と彼は説明した。「人びとがどのようにテクノロジーをどのように採用していくのか。私たちは、それが絶対的に重要であることを知っています。そして最終的に私たちは、まったく新しくて珍しい、仮想的なものを扱う、目の前の人間たちを相手にすることになるのです」。

モバイル側では、メイタース氏は5Gが成長の主なボトルネックだと考えている。同社が最高に活躍できるのは発展途上国であるという意見に反して、彼はこの先のHTCの活動は「GDPの高い国」に焦点を当てた、より高級な携帯電話に向けたものになると述べた。

「競争は変化しています」と彼は言う。「私たちは皆、世界的な市場シェアが低下している状況に直面していて、顧客の方々はこの先最新のファーウェイの電話を持てないことに失望しています。HTCが今後数カ月で解決していくクラス最高のハードウェアと写真という観点から、どのようにお客様が望むものをご提供できるかが私たちの課題です」。

この先の数字はHTCの取締役会による決定に大きく依存するものの、メイタース氏自身は会社の収益性の回復に関しては楽観的な予測を続けている。

「私は本当に、キャリアが5Gを展開するやり方に、この先が左右されるだろうと考えています」と彼は言う。「ご存知のように、2020年が5Gの出発点になるでしょう。通常ネットワークの展開には2年かかります。なので2023年には広い範囲がカバーされることになるでしょう。これが、2025年が、おそらくはもっと早い時期が、転換点になるだろうと私が信じている理由です。キャリアの展開速度に依存しているのです」。

[原文へ]

(翻訳:sako)

HTCはブロックチェーンスマホの普及機を発表、Zion Vault SDKオープンソース化

HTCは、Blockchain Weekで、近々発売予定のHTC Exodus 1sについて紹介し、このイベントを盛り上げるのにひと役買った。この好奇心をそそられる最新のブロックチェーンスマホは、Exodus 1の低価格版に相当するもの。Exodus 1は、一般の通貨での支払いも可能にした際に、699ドル(約7万7000円)という値段が付けられていた。

HTCは、やはりまだ正確な価格については明らかにしたくない様子で、単に「より価格重視のバージョン」とだけ称している。また、HTCは製品コストを下げるために、どの部分を削ったのかについても語らなかった。それについてはGoogle Pixel 3aという低価格機と似たような部分になるのではないかと推察される。ちなみに、Pixel 3aは元はHTCのチームによって開発されたものだ。Pixel 3aの場合、低コスト化によって影響を受けたのは、プロセッサーの処理能力と本体の素材が主だった。もちろん、Exodus 1の半透明リアパネルは、いい意味でギミック感があって、なかなかいい感じだったのだが。

ここで最も興味深いのは、低価格版を開発することにした動機だ。HTCのプレスリリースには以下のように述べられている。

これによって、新興経済国のユーザーや初めて暗号化の世界に足を踏み入れようというユーザーでも、手を出しやすい価格でこのテクノロジーにアクセスできるようになります。その結果、暗号化技術とブロックチェーン技術へのアクセスが民主化され、世界的な普及と受容が促進されるはずです。HTCは、今後数カ月以内に、詳細な仕様と正確な価格について公開する予定です。

これはちょっと大げさなビジョンかもしれないが、このアイデアには見るべきものがあると思われる。ブロックチェーン技術を利用するには、それに要する金額がネックになる場合がある。それでも、この分野の専門家の多くは、ブロックチェーンがこの先オンラインでの少額取引の重要な基盤となるということで意見が一致している。Exodus 1は、状況からして必ずしも大ヒットしたというわけではなかったが、これは最初の一歩として、興味深いものになるかもしれない。

今回の発表の中で、もう1つ興味深いのは、Zion VaultのSDKをオープンソースにするということだ。Zion Vaultは、HTCがExodus 1に導入したシステム保護機能、TEE(Trusted Execution Environment)だ。HTCでは、このSDKをデベロッパー向けにGitHubで公開する予定としている。「堅牢さとセキュリティを確保するには、コミュニティの力が不可欠だと理解しています」と、HTCは述べている。「そこで、Exodusチームにとって重要なのは、私たちのコミュニティが、ベストなツールを入手できるようにすることなのです」。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

HTCのスタンドアローンVRヘッドセット「Vive Focus」で悪者たちをぶん殴る!

今年のMWCでHTCが第7会場にショップを開いたことは、効果的だ。サムスンやファーウェイなどの皆様方と肩を並べることをやめて同社は、周辺機器やアクセサリーのメーカーたちの中へ紛(まぎ)れ込んだ。確かにブロックチェーンハンドセット「Exodus 1もニュースだったが、ショーの本当のスターはViveだった。

1月のCESで「Vive Pro Eye」を披露した同社は、今週のバルセロナのショーでは決意を見せるかのように軽量級で勝負した。すなわち、「Focus Plusのローンチだ。このヘッドセットは、HTCのスタンドアローンVRの最新の試みで、「Oculus Go」や「Quest」などに近いものだ。

その最新の装備は、ビジュアルとコントローラーが良くなり、後者はカメラを使う従来型のモーショントラッキングを超音波を利用するフィードバックシステムで置き換えた。米国時間2月26日の午後、会場でちょっと試してみたが、なによりもまず言いたい、言う意義があると思うのは、世界最大のモバイルカンファレンスの会場が、どんなものにせよ消費者向けテクノロジー製品をテストするための最適の場所ではないことだ。それが新製品のVRデバイスなら、なおさらだ。文句、終わり。

また、高価な「Pro Eye」と比べるのもアンフェアだ。そっちも会場でホームランダービーをちょこっと試してみたが、前と同じくSnapdragon 835を搭載したそいつは、そもそも製品としての狙いが違う。HTCはその多機能性を熱心にデモしていたが、その点でもFocusの出番ではない。そこで、Focusで試したのはヘルスケアシミュレーターと戦闘ゲームだった。

前者(ヘルスケア)は明らかに、Focus PlusをHoloLens 2の横に並べる気だ。もちろんVRヘッドセットとマイクロソフトのARデバイスではアプリケーションが全く異なると思うし、599ドルという安くはないお値段もHoloLensが求める価格の数分の一にすぎない。

その医療アプリ「SimforHealth」は、なかなかおもしろい。医師や看護師などの知識や心構えを現実世界のいろんな状況に対して準備させるための一連のシミュレーションがあって、その1つだ。コントローラーの操作を、物をつまむなどの現実の動作としてできるようになるまで、慣れが必要だ。レスポンスタイムにも、ちょっと問題がある。超音波フィードバックという新しい技術は、高度なカメラ追跡ほど正確でないのかもしれない。それとも、自分の設定ミスか。いずれにしても、こちらもやはり慣れが必要だ。

ゲームの「Superhot VR」は、まだましだった。同社はFocus Plusだけでなく5G Hubのデモにもこれを使っていた。殴る撃つなどの単純な力づくのアクションだから、セットアップもうまくいく。だからこのゲームは、デモに向いている。ただし会場の混みあったブースで想像上の悪漢たちを殴りまくるのは、やさしいとは言えない。

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

スマートフォンを葬り去る新しいVRスクリーン

スマートフォンの画面は驚異の世界だ。明るく、カラフル、シャープなだけではない。ある意味、それは人間の生体に匹敵するほどのものだ。小さな面積に、あれほど多くのピクセルを詰め込んであり、これ以上増やしても認識が追いつかないだろう。画面自体を大きくすることはできない。片手で持てなくなるからだ。スマートフォンの画面から、より多くの情報を得るための唯一の方法は、ピクセルをもっと目に近づけること。手で持つのではなく、何らかの方法で頭にデバイスを取り付ければいい。われわれが普通に思い浮かべる電話機ではなく、メガネのようなものになるだろう。

ありそうもないって? 実のところ、多くの進んだCE企業(Apple、Microsoft、Google、HTCなど)は、すでにこの新しいスクリーンに取り組んでいる。実現すれば、映画の中でしか見られなかったような体験が、日常のものになるはずだ。

人間の目の「回折限界」

小さな穴を通して見ると、反対側のものはぼやけて見える。これは、光線が網膜に届くまでの間に穴を通過すると、わずかながら拡散するからだ。海の波が、狭い開口部を持つ防波堤に当たるのを観察しているところを思い浮かべてみよう。直線的な波が、防波堤を抜けるとさざ波に変化して反対側に拡がる様子は、光線が穴を通過するときに起こるのと同じなのだ。

「針穴写真機」を作って、遠くにある文字を見てみれば、これを実際に試すことができる。穴が小さいほど、ぼけはひどくなる。そして人間の目の虹彩は、もちろん穴なのだ。

GettyIMagesのCarmelo Geraci/ EyeEmから

われわれの目の大きさを考えると、このことは細部を見る能力に限界があることを意味している。人間の瞳孔は、直径が約5ミリメートルだ。これによる限界を1度あたりのピクセル数で表すと、約60となる。つまり、たとえば、25セント硬貨を目から腕の長さほど離れたところに掲げたとすると、視界の中の約2.5度を占めることになる。これは、それを表示するのに縦横150ピクセル程度のディスプレイがあれば、人間の目にはちょうどいいということになる。それ以上のピクセルがあっても無駄。なぜなら、もうそれを識別することはできないからだ。

2010年頃から、スマートフォンのディスプレイは、そのレベルの品質に達した。その段階では、めいっぱい顔に近づけても、個々のピクセルを見ることができなくなった。Appleが、適切にも、それをRetina(網膜)ディスプレイというブランド名で呼ぶことにしたのは記憶に新しい。大画面のテレビも、今同じ限界に達してしまった。実は4Kを超えるものは、みんなお金の無駄だ。画面が発する熱を肌で感じるほど近くに座らなければ、違いは分からないのだから。

つまり、手に持った6×3インチの携帯電話の画面は、われわれの視野のほんの一部を占めるに過ぎないのだから、それによって数十行を超えるようなテキストを読むことは不可能なのだ。

とどまるところを知らない食欲

それでも、視覚からの情報を吸収することに対する人間の食欲と能力には、いずれも恐るべきものがある。われわれは画面が大好きで、大きいほど好まれる。たとえば、ラップトップを拡げると、1つではなく、4つの画面が魔法のように現れたら、誰でも気にいるはずだ(映画Westworldに登場する超クールな折りたたみ式デバイスのように)。

理想的なのは、すべての方向に画面が見えていて、現実世界に集中したいときだけ、画面をオフにすることができる、というものだ。それはGoogle Glassのような、初期のプロトタイプとはまったく異なったものになるはずだ。そうした初期のものは、現在のスマートフォンの画面と比べても、より小さな視野しかなく、テキストを含む情報表示能力も劣っていた。

可能な最大サイズの画面

それこそが、今がまさに開発中のものだ。画面は眼の前に固定され、レンズによって見やすく表示される。頭の回転を正確に検出することによって、あなたを取り囲む、魔法のような新しい「スクリーン」を作り出す。もちろん、ピクセルは十分に細かくて識別することはできない。頭の向きを変えると、視線の向いた方にあるものが見えるように、目の前にあるピクセルが変化して仮想画面の部分を映し出す。

この新しいスクリーンは、非常に広大なものとして表示される。16台の4Kモニターと同等で、約2億画素を表示できる。想像してみよう。指をパチンと鳴らしただけで、いつでも16台のモニターが現れ、電子メール、テキストメッセージ、ウェブブラウザ、ビデオ、その他確認したい情報など、どんなコンテンツでも表示できるのだ。その画面は、あなた以外の誰にも見えない。そして、現在のスマートフォンのように、どこにでも持っていくことができる。

1兆ドル市場

もし、16台の4Kモニターが魔法のようにあなたの周りを取り囲み、重さもなにも感じることなく、他の誰からも見られないようなヘッドセットが500ドルで発売されたら、Appleストアの列に並んで待つだろうか。もちろん、あなたはそうしたいだろうし、そうすることになるだろう。ちなみに、キーボードとマウスは、そのまま古い机の上に置いて利用できる。もはやモニターは不要となるのだ。

Hoxton/Paul Bradburyによる

それこそが、Apple、Microsoft、HTC、Googleといった優れた企業、そしてMagic Leap、Avegant、ODGなどのスタートアップが、このようなスクリーンを作ろうと努力している理由だ。スクリーンの世界市場は約1兆ドルなので、この新しいスクリーンをうまく製品化できれば、誰でも莫大な利益を得ることができる。

誰でも使えるものに

それらは自立的に動くので、コンピュータにはさほど負担をかけない。こうした新しいデバイスは、これまでの同類の製品よりも安価になるはずだ。だいたいスマートフォンと同じくらいだろう。そういうわけで、PCに対するスマートフォンのように、かなり多くの人が使えるようになる。今後10年以内に、何十億もの人の手に渡るだろう。

このような変化は、現在はシンプルなスマホの画面にしかアクセスできないような、世界中の多くの人々の力となることができるはずだ。それによって、現状では高価なデスクトップマシンや、裕福な家庭や会社のオフィスにしかない壁面ディスプレイを必要とする、高度な仕事や学習の機会が得られるようになる。これらの安価なデバイスによって、世界中のすべての人々に、巨大なBloombergターミナルと同等のものを提供することができるのだ。

VRとARは幸運なサポーターであり、キラーアプリではない

ここまでは、3D VRの世界や、現実の世界にスーパーインポーズするARオブジェクトについては取り上げてこなかった。なぜなら、新しいスクリーンが広く成功を収めるために、とりあえずそうしたものは必要ないからだ。スマートフォンにとってのカメラアプリのように、VRとARの応用は、新しいスクリーンの普及にとって幸運なサポーターにはなるだろう。このようなスクリーンを備えたデバイスを手に入れれば、3Dコンテンツを表示したり、それを現実の世界に重ねて映したり、仮想世界を旅したり、アバターとして世界中の人々とコミュニケーションをとることができるようになる。はるか遠くに離れていても、人と人とのつながりを体験できるようにする、信じられないようなVRアプリケーションが開発されつつある。しかし、あわててヘッドセットを買いに走る必要はない。まだ、ウェブブラウジングや電子メール用のものしか手に入らない。

今後の数年で、いくつかの会社がヘッドセットやメガネを発売するだろう。それらはコンピュータから視覚的な情報を取り出すための方法として、スマートフォンの画面を置き換えることになる。こうしたスクリーンの最初の用途は、現在のスマートフォンでは苦労しているようなことすべて、ということになるだろう。それに続いて、仮想世界、VRとARがそのスクリーンを利用し始める。それにより、現実世界を拡張したり、まったく置き換えてしまうことが可能となる。

みんながVRとAR用ヘッドセット用の新しい「キラーアプリ」を探している。しかし、この記事を読んだあなたは、すでにそれを目にしているはずだ。

画像クレジット:Jane_Kelly(画像は修正されています)

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

2019年に注目すべきスマートフォンのトップトレンド

今年は、スマートフォンにとって良い年ではなかった。なにしろ、とどまるところを知らないと見られていた成長に、初めて陰りが見られたのだ。

まず2月には、Gartnerの調査がこのカテゴリを扱うようになってから初めて、前年比での減少を記録するという、幸先の悪いスタートとなった。強大なAppleでさえ、そのトレンドから逃れられなかった。そして先週には、影響力の強いアナリストMing-Chi Kuoが2019年の売上予想を引き下げたため、株価も打撃を受けた。

人々は、以前ほど頻繁には買い替えたがらなくなっただけだ。これは、フラグシップモデルのできが、どのメーカーのものを見ても、かなり良くなっていることと無関係ではない。多くのメーカーがしのぎを削って戦い続けてきた結果、自分で自分の首を締めることになったとも言える。継続的に買い換えなければならないような差し迫った理由は、もはやなくなってしまった。

もちろん、だからと言って、メーカーは戦いを止めるわけにはいかない。来年には、カメラのような、いわば通常のアップグレードに加えて、スマートフォンの「形状」に対する根本的な発想の転換、さらには5Gへの最初の試みも、いくらかは期待できそうだ。

もし運が良ければ、さらにいくつかの驚きもあるかもしれないが、以下に挙げるトレンドは、2019年の既定路線と考えていいだろう。

5G

中国広州−12月6日:2018年12月6日に、中国は広東省広州のPoly Worldトレードセンター展示ホールで開催されたChina Mobile Global Partner Conference 2018のQualcommのブースで、5G携帯電話を注視する参加者。3日間のカンファレンスは、5Gネットワークをテーマにして、木曜日に始まった。(写真は、Getty Images上のVCG/VCGによるもの)

これについては、しばらく放って置く方がいいかもしれない。ちょっと変な話ではあるが、多くの出版物が、2019年は「5Gの年」であると言いたがっている。しかしそれらはみんなフライングだ。とはいえ、来年には5G携帯電話の最初の波を見ることになるのは確かだ。

OnePlusとLGは、5G携帯電話を約束した。Samsungは、やはりSamsungらしく、その後その2社に追従することを発表した。さらにVerizonも5GのMiFiを確約し、HTCとSprintも、何だこれは、というものを発表した。

他社は、特に目立つのはAppleだが、それらの列に加わっていない。この会社は、2020年までに5G携帯電話を発売することはないと見られている。それでは、進化から取り残されてしまうと思われるかもしれないが、実は5Gというのは、マーケティング上の戦略としてこの世に登場したのだ。5Gが完全に機能するようになれば、スマートフォンや、それに続くものに対して、革新的な素晴らしい技術となる潜在能力を持っている。そして、いくつかのキャリアは、来年初めにも米国内で5Gのサービスを開始すると発表しているものの(AT&Tでさえ、フライングしている)、実際にユーザーが使う携帯電話は、より多くの時間、4Gで接続されることになりそうだ。

つまり、5Gのカバーエリアが広がるまでは、ほとんど利用しない機能ために、高額の利用料金を支払うことになる。もちろん、だからといって、ハードウェアメーカー、コンポーネントの製造会社、それと手を組むキャリアが、そうしたデバイスをできるだけ早く市場に投入するのを止めようとするはずはない。余計な出費をする前に、自分のキャリアのカバーエリアの地図を確認した方がいいだろう。

折りたたみ式


これまでに、2機種が発表された。しかし実際には1つ半といったところだろう。スマートフォンメーカーは、次の目玉を見つけ出そうと躍起になっているので、さらに何機種かを見ることになるのは間違いない。何年も待たされたあげく、これまでに登場した折りたたみ式の携帯電話は、がっかりさせられるようなものだった。

Royoleは魅力的だが、その実用化にはまだ足りないものがある。Samsungのプロトタイプは、当分の間、やはりプロトタイプに過ぎない。同社は、それを最近の開発者会議の中心に据えていたが、具体的な製品化を明らかにすることはできなかった。なぜなら、まだ完成した製品を発表するための準備ができていないからだ。

長年期待を集めてきた技術が、ようやく消費者向けとしての準備を整えた今、いくつかの会社が、さまざまな形状の製品を模索していることに期待してもいいだろう。状況から考えて、GoogleがSamsungと協力して、その形状に合わせたAndroidのバージョンを開発したことは間違いない。ちょうどAndroid Pieがディスプレイ上部のノッチに対応したのと同様だ。

もちろん、5Gと同じように、こうした折りたたみ式の製品にも特別高い価格が付けられるだろう。しかし初期の目新しさがなくなったとき、そうした製品が人生に不可欠であると消費者に納得させることは、かなり難しい課題となる。

ピンホール


ベゼルは忌み嫌われている。良かれ悪しかれ、ノッチはフラグシップのスマートフォンの主流となっている。実際に誰もが(Samsungを除いて)、エッジ・トゥ・エッジを実現するために、その切り欠きを採用している。Googleでさえ、それをAndroidに取り込んだ(世の中にノッチを普及させておきながら、Pixel 3 XLは一段と高いところから見下ろしているようだが)。

Oppoのポップアップカメラのような、巧妙な代替策も登場しているし、さらにいくつかが続くだろう。Huawei Nova 4のように、ディスプレイにピンホールを開けたデザインは、大多数のカメラメーカーにとって、より合理的な選択肢のように見える。

埋め込み指紋認証


全面ディスプレイへの競争の側面には、指紋認証をどうするかという問題もある。いくつかの会社は、それを背面に移動した。また別の会社、たとえばAppleは、顔認証を採用することで、指紋認証は廃止した。もちろん、そうした技術は、顔の完全な3Dデータを登録できない限り、かなり簡単にごまかすことができる。そのため、指紋認識がすぐに廃れてしまうことはない。

OnePlusの6Tは、ディスプレイ内蔵の指紋認証を市場に投入した最初の製品となった。それは非常にうまく機能している。その技術の仕組みは以下の通りだ(数ヶ月前の私自身の記事から引用)。

画面がロックされると、どこを押すべきかを示す指紋アイコンがポップアップ表示される。指が正しい位置に置かれると、AMOLEDディスプレイが強く発光し、指の表面からの反射光によってスキャンする。メーカーは、0.3秒ほどでスキャンが完了するとしているが、私自身のテストでは1秒近くかかった。親指を適切な位置まで動かす時間を含めれば、もっとかかることもあった。

2月ごろに発売される予定のSamsungのS10も、その技術を採用すると言われている。そして、他の多くのメーカーがそれに追従したとしても、まったく驚くには値しない。

カメラ、カメラ、カメラ(そして、カメラ)


背面カメラの合理的な最大数はいくつだろうか? 2つ? 3つ? 数ヶ月前にリークされたNokiaのモデルが搭載する5台のカメラというのはどうだろう? 電話機が脇役になって、カメラが主役になるのはいつなのだろうか? このまま多くのメーカーが写真で差別化しようとし続ければ、やがて存続の危機に対処しなければならないような事態にもなりかねない。

最近のスマートフォンのカメラは、どこを見渡しても非常に優れているので、シンプルな解決策は、単純に数を増やす、ということになる。LGの最新モデルは、数を増やすことがどれだけ効果的であるかを示す、好例となっている。そのV40 ThinQは、前面カメラを2つ、背面カメラを3つ備えている。背面の3つは、標準、超広角、そして2倍の光学ズームレンズとなっている。スマートフォンは薄いので、1種類のカメラでは十分な光学ズーム性能を実現し難いが、3種類用意して、それぞれ異なるなるタイプの画像を撮影しようというわけだ。

それとは反対に、既存の部品を使いながら、よりよい写真が撮れるようなソフトウェアの開発に、それなりの投資をしている会社もある。AppleとGoogleは、ちょっとしたAIと機械学習の採用でも、写真撮影をどれほど向上させられるかを、いずれも最新のモデルで実証した。そうした技術は、特に非常に暗い場所での撮影と、ズーム機能に大きな効果を発揮する。

画像クレジット:Otto Steininger/Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Fumihiko Shibata)

HTCがブロックチェーンフォーンのアーリーアクセスをデベロッパーや暗号家に提供、興味深い‘分散セキュリティ’技術

何か月も前から話題になっていたHTCのブロックチェーンフォーンが、ついにやってきた。今日(米国時間10/22)ベルリンで行われた暗号通貨に関するカンファレンスで同社は、Exodus 1の初期的バージョンを、限られた量ではあるがこの製品の同社の公式サイトより、“世界中の暗号研究家とデベロッパーに提供する”、と発表した。

“初期的バージョン”と断っているのは、最終的な製品ではない、ということだ。12月発売とされているが、現状は数か月前の漠然とした状態からあまり変わっていない。でも、信ずる者は救われる、と言うし、この製品にものすごく好奇心のある方なら、一台手に入れることはできる。当然支払いは、BitcoinまたはEthereumだ。

このフォーンの画像はまだ乏しいが、でもこのデバイスはHTCの最新の旗艦機であるU12と共通のデザインを多く使ってるようだ。たとえば背面は、半透明のガラスだ。まあ、それはたぶん、良いことだ。こういう新奇なデバイスは、独自の技術を強調したいあまり、デザインなどはおろそかにされがちだ。でもここでは少なくとも、しっかりとした、まともなスマートフォンが基本にあることだけは、確かなようだ。

フォーン本体はAndroidだが、暗号通貨の鍵などを保存しなければならないから、セキュリティを強化している。今後はもちろん、あらゆるデータをこのフォーンが保存しなければならない。それに関しては、失ったデータに分散的にアクセスするという、おもしろいファンクションを内蔵している。

HTCは、あなたのフォーンが紛失または盗まれたり、あなたが鍵を忘れたときのために、ユニークなSocial Key Recovery(ソーシャルな鍵回復)メカニズムを開発した。それは、ハードウェア上で失われた鍵を回復する容易で安全な方法だ。また、そのおかげで、鍵をHTC自身がどこかの中央的な場所に、たとえ一時的たりとも、保存することが確実になくなる。鍵に対するいかなる権利も、常時あなたご自身がそのすべてを維持する。HTCはあなたに、いくつかの信頼できるコンタクトを選ばせ、そのそれぞれが鍵管理アプリをダウンロードする必要がある。するとあなたのシードワードは秘密の共有アルゴリズムによって分割され、その信頼されたコンタクトへ送られる。そして必要なときには、あなたのファンドへのアクセスを成功裡に再獲得できる。

当面HTCは、この事業で技術のパイロットを行なう。そして、小さなコアグループのユーザーからのフィードバックを入手する。スマートフォン市場で苦戦している同社にとって、これが今後の主力デバイスになることは、想像しづらいけどね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

HTCがViveヘッドセット用のワイヤレスアダプターを発表, 9月5日から予約販売

HTCは今でも、VRでは大物でいたい。同社は今日、Vive Wireless Adapterの予約販売の開始を発表した。このアダプターを使うと、ViveとVive Proのオーナーは、いわば、コードをカットできる。そしてユーザーは、ワイヤレスで自分のPCに接続できる。

そのBase Adapter*はViveとVive Proの両方で使えるが、ただしVive Proは、60ドルの互換性パックというものが必要だ。それには、Vive Proの接続ケーブルや、発泡プラスチックの緩衝材、Vive Pro用のアタッチメントデバイスなどが入っている。〔*: 別途エンタープライズ用がある。後述。〕

Vive Wireless Adapterは単体で299ドルで売られる。

同社のブログによると、インストールはこうなる:

Vive Wireless Adapterのインストールは数分で終わる。PCI-eカードをインストールして、今やワイヤレスになったViveのヘッドセットとPCが通信するためのセンサーを取り付けるだけである。アダプターのブロードキャストレンジは、センサーを起点として視界150度/6メートルであり、IntelのWiGig仕様により、妨害のない60Ghzの帯域を使用する。コーデックはDisplayLinkのXRを使用し、低いレイテンシーと高いパフォーマンス、および数時間の電池寿命を確保する。

アダプターはHTC QC 3.0 PowerBankを電源として使用する。これはスマートフォン用のポータブル充電器としても使え、アダプターの価格に含まれている。

HTC Viveのワイヤレスアダプターはこれが初めてではなく、2016年にTCPCastが220ドルのアダプターを発売したし、またこのアダプターのエンタープライズバージョンは2kのコンテンツを2ms未満のレイテンシーで複数のHTC Viveに送れる。

このHTC自身によるアダプターは、9月5日よりAmazon, Best Buy, Microsoft, NewEgg, Vive.comなどで予約販売を開始する。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

HTCの「ブロックチェーン端末」は本物。年内発売へ

HTCはまだ消えていない。とはいうものの、今はこれまでになくそれに近い状態で、従業員数は全世界で5000人を切っている——2013年には1万9000人だった。しかし、こうした「市場競争や製品の多様化、価格、棚卸評価損」といったマイナス材料にもかかわらず、同社は前進を続けている。

同社の掲げる「スマートフォン端末のイノベーションのリーダー」いう主張には議論の余地があるとしても、この台湾メーカーは魅力的ギミックを作ることは避けて通ることがない。今年発表されたExodusがその期待に答えている。「世界初の本格的ブロックチェーン電話」は未だ謎に包まれているが、今週香港で行われたRISEカンファレンスで同社が重要の詳細を披露した。製品の最終調整をしながらも、人々の興味を引き続けなくてはならないからだ。

発表のなかでも目立ったのは、今年のQ3、といういかにも曖昧な発売日だ。とても具体的とは言えないが、それでもこの電話機を少しだけ現実のものにした。画像は上記の記者発表時のものからかわってない。

同社の最高暗号製品責任者による次の発言が、「本当に存在する」という立場を物語っている。

ニューインターネットエイジの人たちは、概して自分のデータに関してこれまで以上に敏感なので、今はユーザーにデジタルアイデンティティーの取得を推奨する絶好の機会だ。Exodusは良い出発点だと思う。なぜなら、携帯電話は最もパーソルなデバイスであるとともに、ユーザーのすべてのデータの源だからだ。このツールがインターネットを分散化して、現代人向けに再構成する機会をもたらすことを期待している。

今回の発表に先立ち、同社は人気ブロックチェーンゲームのCryptoKittesと提携している。このゲームはU12+をはじめとする同社のごく一部の端末で利用できる。「これはユニークなデジタルグッズを作るクリエイターたちのためのプラットフォームと配信チャンネルを作る大きな一歩だ」と同社がリリースに書いた。「モバイルは人類の歴史上もっとも普及した端末であり、デジタル資産やアプリを届けるためにもモバイルが配信の中心となる必要がある。Cryptokittiesとの提携は、代替の効かない収集物のマーケットプレースと、暗号ゲームアプリストアの始まりだ」。

もしHTCが、会社を立て直すための次期主力製品を探しているのであれば、これは断じてそれとは違う。それでも、暗号通貨分野に大きく投資をした人たちが興味をもつだけの魅力はあるだろう。

HTCは「数ヶ月以内に」端末の詳細情報を提供すると約束した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Nvidia、VR経由でリアル世界の自動車を運転!

本日(米国時間3/27)Nvidiaは、同社のGTCカンファレンスで意欲的なデモを披露した。それは映画「ブラックパンサー」からそのまま出てきたかのような内容だった。

「彼はここにはいません」とNvidiaのCEO Jensen Huangがステージ上のドライバーを指さして言った。「彼はライブビデオを通じてこのバーチャルワールドを見ています」。

ドライバーは会場のステージで、HTC Viveを着用し、ハンドルのついたコックピット風の車に乗っている。NvidiaのHolodeckソフトウェアを使ったしくみが搭載されている(ブラックパンサーで使われたのと同じLexus)。続いてビデオには、会場のコンベンションセンターを背にしたFord Fusionが映し出された。

ショウで見せたデモは、最小限の内容で簡単だが動作はたしかだった。VRの中のドライバーは自動車を完全に制御しているように見え、私有地内をゆっくりと走らせていた。彼はバンを避けながら100メートルばかり走って車を駐車した。

  1. nvid0716

  2. nvid0718

  3. nvid0720

  4. nvid0722

  5. nvid0726

  6. nvid0733

  7. nvid0734


車は走行中完全に無人だった。

Nvidiaはこのシステムが動いているプラットフォームや公開予定などについて一切明らかにしていない。デモは概念実証として行われた。Jensenはこんなことも言っていた。「これを何と呼んだからいいかもわからない。何がいいだろう?」

自動運転技術はNvidiaにとって壮大な市場であり、技術提供でリードしている企業でもある。今日のようなデモは、同社の能力をに注目を集める最高の方法だろう。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleによるHTCのスマートフォン部門の部分的買収が完了、台湾にGoogleの技術拠点誕生

Googleが、HTCのハードウェア事業のかなり大きな部分を11億ドルで買う買収を完了した、と発表した

買収が発表されたのは昨年の9月だったが、このほどやっと法的承認も得られて完結した。HTCが抱える技術者の約1/5、2000名あまりがGoogleに移籍するほか、GoogleはHTCの知財の所有権ではなく利用権を受け取る。HTCのVive部門はHTCに残り、また同社は独自のスマートフォンを作り続ける、と昨年確認された

言うまでもなくGoogleは、HTCのスマートフォン開発チームの一部を手にすることによってそのハードウェア事業を強化する。そのチームの多くは、HTCにアウトソースされたPixelのハードウェアと、評判は良いけどあまり売れないHTC自身のデバイスを作ってきた連中だ。

そしてGoogleはHTCのある台湾の台北に新たに技術的拠点を持つことになり、そこがアジア太平洋地域におけるGoogleの最大の開発と生産のベースになる。今後はそこから、新製品が次々と登場してくることだろう。

Googleハードウェア部門のSVP Rick Osterlohがブログにこう書いている: “HTCとの契約が正式に締結したことは喜ばしい。そのすばらしく有能なチームを歓迎し、共にこれからは、さらに優れた、さらに革新的な製品を作っていきたい”。

“この新しい仲間たちはこれまでの数十年にわたり、とくにスマートフォンの業界において、いくつもの“初めて”を達成してきた。たとえば2005年には初めての3Gスマートフォンを市場に投じ、2007年には最初のタッチタイプのフォーンを世に送った。そして2013年には、世界で初めての一体成型オールメタルのスマートフォンを発売した”。

この買収の完了はここ数か月におけるGoogleのアジアにおける事業展開の、またひとつの重要な一歩となる。

昨年12月には中国における初めてのAI研究所を北京に開設することを発表し、次はハードウェアの世界におけるシリコンバレーと呼ばれる都市深圳に拠点を開いた。また投資家としてのGoogleは中国のストリーミングサービスChushouと、アメリカと中国にまたがるバイオテク企業XtalPiに投資した…後者はAIと機械学習を利用して新薬の設計をしている。また最近では、インドネシアのライドシェアサービスGo-Jekにも投資している。

またアメリカなどグローバル市場への進出をねらっている5000億ドルの巨大企業Tencentとはパテントのクロスライセンス契約を結び、それのGoogleのハードウェアおよびアジアにおける事業展開との関連が注目される。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleがHTCの技術系社員の一部と知財のライセンスを$1.1Bでお買い物、いよいよハードウェア自家生産に本気

GoogleとHTCの協定により、HTCの社員の一部がGoogleに加わる。その代金としてHTCはGoogleから、11億ドルのキャッシュを受け取る。それには人材だけでなく、HTCの知財の非独占的ライセンスが含まれる。HTCによると、その社員たちの多くはこれまで、Googleと協働してPixelスマートフォンの開発に携わっていた。

これにより、Googleの新たなハードウェア戦略が始まったのかもしれない。今回その一環として、他のスマートフォンメーカーの一部を買収したのだろう。同社にはすでに、Motorolaのモバイルビジネスを買ったけどその後処分した、という前科がある。

情報筋によると、9月21日に株取引が停止したのは、重要な発表が控えているためだった。そしてVentureBeatの記事には、このニュースが発表される全社会議への、HTCのスタッフ宛の社内的召集状が載っている。

HTCはこれまで何度か、Googleのデバイスの開発と生産に協力している。最新のPixelスマートフォンも、製造はHTCだ。この前のNexus 6Pも同社だが、そのときまだGoogleは、スマートフォンハードウェアの自社設計に踏み切っていなかった。

Googleのハードウェア担当SVP Rick Osterlohが声明文の中で述べている: “HTCはGoogleの長年のパートナーであり、今日の市場でもっとも美しい高級機を共に作ってきた。このたびHTCのメンバーを迎えることは喜びであり、Googleに加わったチームと共に、消費者ハードウェアにおけるイノベーションと今後の製品開発取り組んでいける日が待ち遠しい”。

この台湾企業は今ますます、HTC ViveヘッドセットをはじめとするVR事業に力を入れている。しかしスマートフォンの生産も続けており、今年のU11は評論家たちから高く評価された。

今回のGoogleとHTCの契約で、HTCというブランドが消えるわけではない。Googleは同社のハードウェア技術の一部を入手し、デバイスの製造工程の一部もさらにその多くを保有することになる。GoogleはMotorolaをLenovoに売ってからハードウェアの内製から手を引いた観があったが、最近ではスマートフォンの高級機に対する前とは違うアプローチで、内製を再開した。そのほか、アクセサリー類や、Google WiFiによるインターネット接続、Google Homeによるスマートホームの分野にも積極的に手を出し始めている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

HTC、重要情報発表のため株式取引を一時中止――Google、Android携帯事業を買収か?

台湾の有力電子機器メーカー、HTC(TWSE)は事業運営に「実質的な影響を与える情報」を公開するのに先立って、明日の株式取引を中止することを明らかにした。 このニュースはFinancial Timesが先ほど報じた。

この動きはHTCのモバイル事業売却の噂という火に油を注ぐこととなった。スマートフォン市場の激烈な競争をうけてHTCの業績はこの数年、悪化を続けている。

2013年第3四半期に最初の赤字を計上して以後、HTCの四半期決算は赤字が常態化している。 経営陣の刷新、資産の売却、VR分野への進出(Valveと提携)などが行われたものの会社の態勢を立て直すまでにはいたらなかった。

アジアのメディアはいち早くHTCのモバイル事業をGoogleの親会社、Alphabetが買収する可能性を指摘していた。 またChina Times〔中國時報〕 が「HTCはGoogleによる買収を発表するかもしれない」と報道した記事をHTCの投資家向けページが取り上げ、「対策」として「HTCは市場における噂や推測にはコメントしない」と発表したことも注目を集めた。

GoogleがHTCのスマートフォン事業を買収するとした場合、GoogleがAndroidデバイスのメーカーを救済するのはこれが初めてではない。GoogleはMotorola Mobilityを125億ドルで2011年に買収している。その後、2014年にはMotrola事業部は29億1000万ドルでLenovoに売却された。この際、Motorlaが保有していた多数の特許の大部分はGoogleが引き続き保有することとなった。

スマートフォン情報に詳しいEvan Blassは「ある情報源からHTCが9/21に開催する全社員ミーティングへの社内向け招待メールを入手した」とツイートした。テーマには「Googleによる買収」が含まれるとしている(下にツイートをエンベッド)

Blassは、同じ情報源が「GoogleとHTCは交渉を終了し、GoogleがHTCのハードウェア事業のある部分を買収することで合意した」と述べたという。HTCはブランド名を維持し、VRとViveを主力事業としていくということだ。

われわれはGoogleにコメントを求めている。新しい情報が得られしだいアップデートする。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


I

HTC ViveのE3出場は今年で二年目、メジャーはまだ遠いけどトリプルAには来たか

HTCが、ゲームの万博E3に、その二年生として戻ってきた。一年生の昨年は、VRヘッドセットViveの消費者向けローンチの直後だった。HTCのVR担当VP Dan O’Brienに、今年のE3の会場で話を聞いた。同社はその市場をどう見ているのか。そこでの同社の役割とVRの現況は、必ずしも新人ではなくなった今年、どうなるのか。

大型ゲームがどんどんVR化することが重要、という点で彼とぼくの意見は一致した。たとえばBethesdaのDoom and FalloutのVRバージョンのように。Mario Kartも、Vive対応が東京のゲーセンに登場するらしい…これも重要だ。Viveの出だしの人気ではインディーたちのサポートに感謝しているO’Brienも、今後の本格的な普及となると、メジャーなゲームのVR化と、それに伴うゲーマーたちの‘VR意識革命’に期待するしかない。今ゲーマーは、VRについて、‘様子見’という段階だ。

Viveは、ハードウェアとしても進化した。O’Brienがとくに挙げるのは、新しいDeluxe Audio StrapとIntelの次期製品WiGigワイヤレスアダプターキットだ。これらはE3の会場で試すことができる。またVive Trackerは、ゲームの世界にほかのものを持ち込むが、これも一部のゲームに統合した形で展示されている。ヘッドセットそのものは昨年と変わっていないが、ユーザー体験の部分では、ハードウェアとソフトウェアの両方で大きく充実したようだ。

VRはまだ、大ヒットには遠いが、PS VRのようなゲーム専用機と結びつくことによって、その敷居はViveなどよりも低くなっている。でもO’Brienは、決して現状を肯定することなく、まだまだやるべきことが多いことを自覚している。たとえば最近のGoogleなどとのパートナーシップが示すように、VRの普及には多面的なアプローチが必要なのだ。

HTCの二度目のE3におけるViveのキーノートでも、派手な発表は何もなくて、でもSonyやBethesda、Nintendoからのビッグな発表には、HTCがしっかりと相乗りしている。弱冠二年生にしては、悪くないね。



[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

スマートフォンのギミックとゲームチェンジャーの違い

近頃は明らかに出来の悪いスマートフォンのフラグシップ機を見つけるのは難しい。時としておかしなものもあるだろうが、総じてよくできている。画面、カメラ、そして内部。改善の余地は常にあるが(バッテリー、耐久性など)、良いものと悪いものとの隔たりはかつてとは比べ物にならないほど小さい。

そしてここ何世代か、ほとんどのフラグシップ機は見た目がほぼ変わらなくなった。指紋センサーやホームボタンはあちこちに移動しているが、一般人はおそらくiPhone/Galaxy以外を識別することはできないだろう。これは知的財産権のコピー問題なのかもしれないし、あるいは、画面がほとんどのポケットサイズ通信デバイスには、理想のフォームファクターというものが存在しているのかもしれない。

最大手以外のスマートフォン会社にとって、自らを差別化することは非常に困難だ。少なくとも米国では、SamsungとApple以外の会社すべてが当てはまる。トップ2社以外にとって(実際のところ、その2社でさえ)この混みあった業界がいかに厳しいかを踏まえると、多くのメーカーが差別化に走るのは当然だろう。

ギミック(ちょっとしたからくり)はそれ自体悪くない。主流になってしまえば、もはやギミックではない。標準機能だ。たとえば防水。いくつかのメーカーが展示会で水槽に自社製品を入れ始めたとき、注目を集めるためだと思われた。しかし、実は誰もが欲しがっていた機能だった。今やフラグシップ機にとって当たり前の機能になった。スノーケリングのためだけではなく、土砂降りにあったりうっかりトイレに落とした時のためだ。

袋一杯の乾燥した米では十分ではないこともある。

対称的なのがAlcatelのA5 LEDだ。これは90年代に流行ったスニーカーのL.A. Lightsに相当する。かかとが地面につくたびに光る靴だ。これは一か八かの神頼みのような製品であり、スマートフォンを高価なおもちゃだと思っている証拠だろう。

一方、良くできたギミックもある。LGの製品はつまづきもあったが、興味深いアイデアがないという意味ではない。この会社はデュアルレンズ・カメラの先駆者の一つであり(V20)、縦に長いフォームファクター(G6)も早期に採用した。いずれも今やフラグシップ機では標準になっている。

もちろんこうした端末は、良いギミックだけではスマートフォンとして成功できないことを示す好例でもある。さらに明白な例は、あのG5に見ることができる。この機種はモジュラー端末の期待を背負って登場した。しかし結果は破滅的であり、会社が経営難に陥った主要な原因ともいわれた。しかし、これはモジュラー方式が失敗の運命にあることを意味していない。G5から遠からず発表されたMotorrola/LenovoのMoto Zシリーズは会社に成功をもたらした。すでに数百万台を売ったと発表している ―― 発表当時多くの人たちが見限った製品としては大したものだ。

こうした端末の出来栄えの違いははっきりしている。まず、Moto Zはハードウェアとしてよくできている。ギミックだけに頼ってはいけないという現実的教訓だ。マグネット方式もこれまでで最高のモジュラー実装だ。Moto Zの発売時に有用なモジュールがいくつかあったことも大きい。ゲーム機にゲームが必要なのと同じく、モジュールのないモジュラーフォンはおよそ意味がない。

もちろん、Motoralaの単一の成功例は「ゲーム・チェンジャー」にはならない。ほかのメーカーもモジュール化に目を向けているようではあるが、かつて競ってモジュラー製品を出した時とは違う。

HTC U11の結論はまだ出ていない。そもそもこの製品はまだ市場に出ていない。それでも、現時点で Edge Senseはギミック以上に思える。しかし端末にもたらす現実的な機能はあったとしても限定的だ。会社は、スクイーズ可能な端末側面の使い方を増やしていくことを約束しているが、アプリを起動できるくらいでは、ユーザーがスマートフォンを買う動機にはなりそうもない。

ギミック自体に問題はない ―― ギミックだけにならなければ。成功するためにはデバイスに有用な機能を付加し、スマートフォン全体の利用体験を邪魔しない、意味のある機能でなくてはならない。目先にとらわれないことも重要だ。メーカーは現在の栄光に満足してほかのハードウェアやソフトウェアに対する努力を怠ってはならない。

そうでなければ、ライトのつくスニーカーを売る羽目になる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

HTCがVRゲームのSteel Wool Studiosに500万ドルを投資

steelwoolstudioslogo_black-1

HTCは、引き続きVRエコシステムの構築に向けて重点的な投資を行いつつ、いつかはVR市場の覇権を握ろうとしている。

オークランドを拠点とするゲームスタジオのSteel Wool Studiosは、アニメ界での数十年におよぶ経験を持つ元Pixar社員によって設立され、本日(米国時間8月31日)HTCが単独で参加したシリーズAで500万ドルを調達した。なお、HTCはVRヘッドセットViveの製造も行っている。

過去6ヶ月の間に、HTCはVR界への投資を促すべく数々の取り組みを行ってきた。4月には、1億ドルを同社のVive Xアクセラレータープログラムに投じ、エコシステム全体の健全な成長に貢献するようなVRハードウェア・コンテンツを生み出しているアーリーステージの企業に対して小規模投資を行っている。

さらにHTCは、VR Venture Capital Alliance設立に向けた動きでも最前線に立っていた。この同盟は、36の投資家から構成されており、VR企業の成長を加速させるため、およそ120億ドルの資金を準備している。メンバーには、Sequoia CapitalやRedpoint Ventures、Lightspeed Venture PartnersなどVC界の大物が名を連ねる。

持続可能なVR業界の台頭は、HTCにとっては死活問題だ。というのも、彼らのモバイル端末事業はここ数年の間に崩壊の道を辿っており、現在HTCは、次世代のプラットフォームと彼らが信じる、VRを先導する存在となるべく方向転換を図っているのだ。

今回の投資は、HTCがこれまでVR企業に対して行ってきた単独投資の中で最高額にあたり、Steel Wool Studiosの制作物に対する同社の熱狂具合が表れている。

「Steel Wool Studiosには、クリエイティブなメンバーで構成された素晴らしいチームがいます。彼らは、誕生から間もないVRカテゴリーにおいて、最先端のコンテンツを制作できる力を既に証明しています」とHTC Corporation CEOのCher Wangは語った。「Mars Odysseyや現在彼らが取り組んでいるその他のプロジェクトを見てみると、グラフィックの驚くべき再現力と強力なストーリーテリングを併せ持ったコンテンツを利用して、Steel Wool StudiosがこれからVRの利用を加速させていくというのがすぐに分かります」

Steel Wool Studiosは、HTCおよびViveプラットフォームと長期間に渡って特別な関係を構築してきた。当初、Steel Wool Studiosはモバイルゲームの開発に注力していたが、同社のファウンダーが2014年にValve Corporation本社を訪れ、Viveヘッドセットのディベロッパー向け初期プロトタイプに触れて以降、すぐにVRコンテンツの制作へと事業内容を方向転換した。結果的に同社は、今年4月のViveヘッドセットのローンチに合わせて、戦略アクションゲーム「Quar: Battle for Gate 18」を発表した。

「Quarである程度実績を作った後、私たちが生まれてからずっと待ち焦がれていたメディアである、VR向けのコンテンツ制作に全てを賭けることにしました」とSteel Wool Studiosの共同ファウンダーであるAndrew Daytonは話す。

Mars Odyssey Image 3

先日、私は9月9日からSteamストアで販売が予定されている、Mars Odysseyの初期のデモ版で火星の表面を歩きまわったほか、まだタイトルの決まっていない別のゲームに触れることができた。そのときも、Steel Wool Studiosが、制作するコンテンツ全てにプレイヤーが夢中になれるようなストーリーを盛り込むことにこだわっているのは明らかだった。

Steel Wool Studiosのファウンダーたちは、今回HTCから資金を調達したからといって、今後全てのコンテンツをHTCのプラットフォーム専用に開発するつもりはなく、Oculus Riftや、もうすぐ発売予定のPlayStation VRといったほかのVRプラットフォーム向けのコンテンツもつくり続けていくと断言していた。

さらに、今回の調達資金によって、Steel Wool Studiosはこれまでのようなゲームのほか、もっと物語に軸を置いたものを含む、異分野のコンテンツ制作が行えるようになった。

原文へ

(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

IntelがVRヘッドセット用の奥行きセンサーアタッチメントをちらりと見せる、意外と重要なユースケースあり

Intelのエンジニアが今日(米国時間8/3)ツイートした写真は、新しいVRセンサーのプロトタイプで、それは来月後半に行われる同社のデベロッパーカンファレンスで大きな役割を演じる、という。

その後ツイートは削除されたが、Intelのプロトタイピング担当上級エンジニアDimitri Diakopoulosによるとそれは、奥行きセンサーのアタッチメントをHTC Viveに取り付けた状態だそうだ。

このセンサーアタッチメントは少なくとも外見的には、前のIntelのデベロッパーキットRealSenseにどことなく似ていて、それは左右対称形のデザインの中にヘッドセットの前方を感知する6つのセンサーが収められていた。

Screen Shot 2016-08-03 at 3.31.31 PM
[ツイート訳: 工業デザインチームの力作だ]

Upload VRとの会話でDiakopoulosは、仮想現実ヘッドセットHTC Vive専用に設計されたその不思議なデバイスの、ありえるユースケースを語っている。

彼によるとこれは、手の動きを追ったり、赤外線追尾方式のコントローラとしても使える。このシステムはまた、環境をリアルタイムでスキャンできる。障害物を自動的に検出する可能性もある。

現実の物や空間ではなく、VRで奥行きセンサーを使う、というアイデアはおもしろい。HTC Viveにはすでにヘッドセットに小型カメラが組み込まれていて、すぐ近くにあるものを半透明の2D画像で表す。でもこのような奥行きセンサーがあれば、VRの中にAR的な体験を導入できるだろう。

もっと明白なユースケースは、入力の追跡だ。Leap Motionのデベロッパーキットは、そのセンサーをデベロッパーがViveにマウントしてユーザーの手の動きを追跡する。でもそれは奥行きセンサーではないから、手がユーザーの真ん前にあるときしか、うまく動作しない。

これまでは、RealSenseデベロッパーキット以外には、Intelからの重点的なVR/AR技術はほとんどなかった。だから、消費者用のヘッドマウントディスプレイにこんなセンサーが急に登場してきたこと自体、とても興味深い。

Intelにコメントを求めているが、まだ彼らは無言だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

HTCが企業用のVive VRヘッドセットBusiness Editionを定価1200ドルで発売

htc_vive_at_mwc

来週のE3はゲームなど楽しいことずくめと思うが、目下HTCの関心はビジネスだ。同社の好評なヘッドセットVibeの同社製“Business Edition”(ビジネスエディション)、Vive BEが出るのだ。それは、仮想現実を商用目的に使いたいと考えている企業がターゲットだ。

まずそのハードウェアだが、それは799ドルで買える標準のVibeとほとんど同じだ。構成はヘッドセットと二つのコントローラーと二つのベースステーションと四つのフェースクッション(これが重要)だが、お値段は1200ドルだ。400ドルの差は、なんだろう?

主な違いは、企業や商店などが使うのに必要な、サポートの充実だ。Business Editionを買った顧客は、電話によるサポートや期間12か月の保証書がつく。ただし、“保証に含まれない項目や制限がある”そうだ。またこの1200ドルの製品は、企業が一度にたくさん買うことができる。

同社のVR担当VPによると、この‘新製品’の発表は、“完全なVR体験を求める世界中の企業からの膨大な量の需要”に、対応するためだ。Business Editionはアメリカとカナダとイギリスとドイツとフランスでは今月ローンチし、グローバルな展開はもうすぐだ、と。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

このスターウォーズのバーチャルリアリティー実験は、常軌を逸した美しさだ


昨年6月、Lucasfilmといつのも仲間たち ― Industrial Light and Magic(ILM) 、Skywalker Sound ― は、協同でILM Experience Lab(ILMxLab)を設立することを発表した。新しいチームは、Star Warsの世界をバーチャルリアリティーの魔法の魅力へと変換することに力を注いでいる。

チームの最新プロジェクト、Trials on Tatooineは、かなり高性能なヘッドセット、HTC Viveを使ったVR実験(たぶんかなり短いという意味)で、それは…ものすごい…驚きの出来映えだ。

ILMxLabsの作品を初めて見たのは昨年12月のことで、Google Cardboard向けにJakku Spyを発表した時だった。残念ながらGoogle Cardboardは、入力に関しては能力不足のため、Jakku Spyは主に、座って見るタイプの体験だった。

しかし今度は、HTV Vive用に開発されている…これは、Viveの超精密フルモーショントラッキング、ハンドヘルドコントローラーを使えることを意味している。そして、もちろんそれは、ライトセーバーを意味する。

ILMxLabのチームは、この新しい実験の非公開デモを、今週のGDCカンファレンスで行うが、いつ、どうやって、そもそも一般公開するのかについては何も語っていない。殆どの人はHTC Viveをまだ持っていない ― 何しろViveの予約分でさえ4月まで出荷されないのだから。

[via RoadToVR]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

HTC、2015年Q4は損失1.01億ドル、3期連続の赤字

htc-one-m9-rear-camera1

HTCの(財務上の)苦闘は本物だ。台湾のIT企業はまたも厳しい四半期を終え、2015 年Q4の決算は、34億ニュー台湾ドル(1.01億米ドル)の損失だった。総売上は257億ニュー台湾ドル(7.66億ドル)で、前期より20%近く減少し、対前年比では46%と大きく下落した。

携帯電話メーカーの同社は、1年前の2014年Q4には、わずかではあるが4.7億ニュー台湾ドル(1470万ドル)の利益を上げていたが、今期で三期連続の損失となった。2015年Q3には45億ニュー台湾ドル(1.39億ドル)の損失を出し、売上の予測を中止した。2015年Q2は80億ニュー台湾ドル(2.52億ドル)の損失だった。

短いプレス発表文の中で、HTCは新製品についていくつか具体性のない前向きな言葉を発した。Desire製品ラインは「勢いがよく」、HTC One A9はアジア、米国および欧州で「好評を博している」とした。アナリスト向けの電話会見で、CFO・グローバルセールス担当プレジデントのChialin Changは、HTCの看板であるHTC One M9の販売が2015年の予測に達しなかったことを率直に認めた。

「製品体系は合理化され事業コストは適切であることがわかるだろう」と、Changは、HTCが今年の計画で何が変わるかを尋ねられて語った。

その「適切なコスト」を見つけるために、HTCは2015年後半に一連の構造改革を行い、スタッフも15%を解雇したが、コストに関する問題はまだ残っている。Changによると、リストラによる出費があと1四半期残るので、財務改善の効果はHTCの2016年Q2まで期待できない、と同社CFOが付け加えた。

HTCはバーチャルリアリティー(例えば新製品のVive)とモノのインターネット(IoT)に大きく重点を置いている。Changは、VRとウェアラブルへの取り組み ― Under Armorとの共同で最初の製品を発表したところ ― は「収支に有意義な影響を与えるだろう」と楽観してみさた。曖昧なことに加え、VRが消費者市場でどう立ち振る舞うかは ― 売上についても ― 予測は困難であり、まだ生まれたばかりで他の製品とは全く異なる。はっきりしているのは、2015年がHTCにとって悲惨な年であり、今年また繰り返すことは許されないということだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook