自称”ISISのサイバーカリフ国”ハッカー集団のペンタゴン・ハッキングの詳細


ISISテログループと関連があると自称するハッカー集団、「サイバーカリフ国(Cyber Caliphate)」が昨日(米国時間1/12)、 アメリカ中央軍Twitterアカウント、@CENTCOM 及びYouTubeアカウントを乗っ取った。

問題のハッカー集団は、「ペンタゴン・ネットワークはハックされた。アメリカ軍兵士よ、われわれはやって来た。背後に注意しろ。ISIS. #CyberCaliphate」というPastebinへのメッセージを中央軍の「アカウントに投稿した。このツイートには「米軍の極秘情報」と称するファイルへのリンクが埋め込まれていた。

ただしそのうちのいくつかのファイルについては過去に公開済みだったり特に高度な秘密ではないことが確認されている。

もし米中央軍のソーシャル・アカウントのパスワードが盗まれたただけなら、セキュリティー上は遺憾であってもたいした問題ではない。しかしもし本当に機密情報がハックされたのならISISのサイバー脅威度は予想より高いことになる。

Politicoの記者Hadas Goldは、太平洋時間9:46AMに、」ツイートした。「Twitterの広報担当は中央軍に対するハッキングに気づいており、対処中だと語った」。

アップデート10:05AM PST: Twitterはハッカーの投稿したツイートとカバー画像、その他のを@CENTCOから削除した。

アップデート10:10AM PST: Twitterは@CENTCOMアカウントを一時閉鎖した。

アップデート10:15AM PST: 国防省の職員がFusionの記者Brett LoGiuratoにハッキング被害があったことを確認した。
who tweeted “国防省職員:「われわれは米中央軍のTwitterアカウントが今日、何者かによって侵入されたことを確認した」

アップデート10:35AM PST: YouTubeはYouTube CENTCOMアカウントを停止した。

アップデートUpdate 11:55AM PST: Next WebのMatt Navarraは「ペンタゴンはアカウントのセキュリティー保全に関してわれわれの協力を求めてきた。共同で対処中。 @Twitterとツイートした。

シャットダウン前に、@CENTCOMアカウントにはハッカー集団によるものと思われる以下のようなツイートが投稿された。

先週、「サイバーカリフ国」はテネシー州のFoxニュース、CBSニュースの拠点ハックしたと主張している。

ターゲット・サイトに残されたハッカーのメッセージは、
dk

「アラーの名において、ISISの指揮の下、サイバーカリフ国はサイバージハドを実行した。アメリカとその衛星国がシリア、イラク、アフガニスタンにおいてわが兄弟を殺戮したが、われわれはお前たちのネットワークとお前たちの所有する個々の機器に侵入し、お前たちすべてについて隅々まで知った。

お前たち不信心者に一切の慈悲は与えられない。ISISはすでにここに来ている。われわれはお前たちのあらゆる基地のパソコンに潜入した。アラーのお許しを得て、今や中央軍の中心にまで入った。われわれを止めることはできない。われわれはお前ら、お前らの妻や子供について知っている。アメリカ軍の兵士よ! われわれはお前らを見張っている。

ここにわれわれが入手した極秘情報の一部を公開する。

[リンク削除]

アラーの他に神はなく、ムハンマドの他に預言者はない! シャリアの他に法はない!

ここで削除したリンク先には、米陸軍の将校のリストと称するファイルや、アメリカ陸軍の予算、アメリカ陸軍の兵力、などと称するファイルが含まれていた。われわれはそのファイルに実際に未公開の機密情報が含まれている調査している。ファイルの多くはすでに公開された資料だとするレポートが数多くアップされている。Wall Street Journalは「国防省の幹部職員は『公開された資料にはさして重大な秘密情報は含まれていなかった』と確認した』ツイートした

次のスクリーンショットは『2020年の陸軍指導者のための本』というファイルのものだ。

次のファイル向う10年間のアメリカ陸軍の作戦計画と称するもの。

こちらは中国と中東で同時に危機が発生したときにインドを基地としたアメリカの作戦計画と称するもの。しかしこうしたファイルは2004年、2005年、2008年とかなり古い。この戦争シナリオ・フォルダーには「中国、インド、パキスタン、バングラデシュ・シナリオ」「北朝鮮アップデート」、「カスピ海シナリオ」、「特殊作戦軍アフリカシナリオ」、「特殊作戦軍インドネシア・シナリオ」などというファイルが含まれている。

FortinetのFortiGuardラボのセキュリティー・ストラテジスト、Richard HendersonはTechCrunchの取材に対して、「最近相次いだ大規模かつ深刻なメディア・ハッキング事件と同様、今回の件もターゲットを絞り込んだフィッシング欺瞞により、ソーシャルメディアへのログイン情報を盗んだか、リモートアクセスを可能にするマルウェアを送り込んだかだろう」と述べた。

Hendersonによれば、もし本当に機密ファイルが盗み出されたならハッカー集団、シリア電子軍(Syrian Electronic Army)が常套手段としているRAT攻撃手法を用いたのかもしれないという。重要な官庁、企業がソーシャルメディアを運営する場合、必ず2ファクター認証を採用し、かつ他の部内ネットワークから切り離した独自のサーバーによって運用されるべきだという。

いずれにせよ、このISIS系ハッカー集団による攻撃は、北朝鮮のような国家が支援するサイバー攻撃に加えて今回のような独立のサイバーテロリストも存在することが明らかになった。これは今後もますます敵対的になるであろう世界環境の中で、アメリカがサイバーセキュリティーを大きく強化すべきだということを明確に示すものだ。

しかもこの攻撃はオバマ大統領がsame連邦取引委員会に対してサイバーセキュリティーの重要性を説いた 瞬間を狙って実行されたこともアメリカの面目を失わせるものとなった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


nanapiの新サービスemosiは、テキストを使わずにコミュニケーションを実現する

ハウツーサイトの「nanapi」やコミュニケーションサービスの「Answer」、英語メディア「IGNITION」などを手掛けるnanapiが、実はひっそりと新サービスを公開している。その名称は「emosi(エモシ)」。App Storeにて無料でダウンロードできる。

emosiは、画像や動画、音声を投稿するコミュニケーションサービスだ。そう聞くとInstagramだってVineだってあるじゃないかと思うかもしれないけれど、このサービスがユニークなのは、テキストが投稿できないところにある。以前のバージョンでは画像にタイトル程度のテキストをつけることができたが、最新版ではそれすらできないようにしている。

アプリを立ち上げ、画面下部中央にある投稿ボタンをタップすると、「動画」「音声」「静止画」「アルバム」のアイコンが表示される。いずれかをタップして撮影、録画・録音(アルバムの場合は写真などを選択して)し、色みを変えるフィルターをかけて投稿できる。

投稿一覧画面。テキストがつくのは前バージョンまで

投稿一覧画面では、画像や動画はモザイクがかかった状態(音声の場合はアイコン)で表示されており、それぞれをタップしてはじめてその詳細が分かるようになっている。投稿を閲覧したユーザーは、一般的なコミュニケーションサービスでいうところの「コメント」のかわりに、画像や動画を投稿(リアクション)できる。リアクションで投稿された画像や音声には、Facebookの「いいね!」にあたる「Nice」というボタンが用意されている。投稿は匿名でも、ニックネームでも本名でも可能。デフォルトのアカウント名は「emosi」になっているが、そのまま利用することも、アカウント名を変更したり、自己紹介ページに自分の画像や音声、動画を登録することもできる。

nanapi代表取締役の古川健介氏に聞いたところ、サービス自体は2014年中にローンチしていたのだそうだ。だがプロモーションなどはしてこなかったこともあって投稿の数もまだまだこれからという状況。なので、コミュニケーションが成り立たずに画像1つあるだけ、という投稿も少なくない。だが中には、曇天のビーチの写真をアップしたユーザーに対して、他のユーザーが晴れたビーチの写真や青空の写真を投稿するとか、お弁当の写真をアップしたユーザーに対して、他のユーザーが別のお弁当や、カレー、焼肉、といったように次々に食事の写真を投稿する、「つらい」という音声に対して他のユーザーが爽やかな景色の写真を投稿する、といった不思議なコミュニーケーションが生まれている。

動画、または音声に特化して、特定のテーマに沿った投稿をしていくようなサービスも出てきているが、コミュニケーションをテーマにしながらもテキストがまったく使えないサービスなんて見たことがなかったので、その発想にはちょっとびっくりした。nanapiはなぜemosiを提供したのか。

古川氏はその理由についてこう語る。「チームラボの猪子さん(代表取締役の猪子寿之氏)が以前、『言語を介さないと怒りの感情はは長続きしない』と話していた。例えば格闘家が試合前に罵り合うのは、そうでもしないとそのあと殴れないからではないか。それはつまり、言語がない状態であればポジティブなやりとりしかできないということではないか」(古川氏)

そこで試験的にemosiをリリースしたところ、あるユーザーが落ち込んでいるような写真を投稿すると、それに対してまるで慰めるかのように、きれいな空の写真を投稿してくれるという画像だけのやりとりが起こったということもあり、サービスの作りこみを進めたそうだ。そういう経緯もあって、App Storeでのemosiの紹介には「ネガティブな感情をポジティブに変えてくれる、新感覚コミュニケーションアプリ」という説明がある。通報機能もあるので、公序良俗に反するような画像などは削除されるようだ。

nanapiがemosiに先行して手掛けるAnswerは、「即レス」をうたうテキストベースのコミュニーケーションサービス。2013年12月5日のサービス開始から約1年で総コメント数1億件(2014年12月22日時点)を突破している。emosiは当初、テキストではなくリッチメディアに対応した「次世代版Answer」という位置づけで考えていたそうだが、「さすがにサービスが尖りすぎていたので、別のサービスとしてリリースした」(古川氏)という。

また人をポジティブにすることをモットーとするこのサービス、ちょっと変わった機能が付いているそうだ。投稿をした人(Aとする)にリアクションした人(Bとする)がいたとして、そのBがまた新たに投稿し、それにリアクションした人(Cとする)がいたとする。そしてそんなCがまた新たに投稿をし、Aがリアクションするというような、A→B→C→Aという「リアクションの輪」ができたときに、その旨が通知されるのだそうだ。「お金を稼ぐのも大事だが、少しでも世界平和とか、世界を変えられるようなアプリを作ろうと思っていた時期があってサービスを企画した。人に親切にして、それがつながっていけば」(古川氏)


デジタル時代の「記憶喪失」に備えよう

編集部注本稿執筆者のKevin SkobacはSS+KのDigital Strategy and Innovation部門のシニアバイスプレジデントであり、またインハウスでインキュベーションを担当するSS+K Labsの共同ファウンダーでもある。

私たちは、何年にもわたって「デジタルメディア革命」とでもいうべきものの波に乗っかって過ごしてきた。多くのイノベーションが生まれたし、かつてはできなかったことができるようになった。消費の楽しみや創造の楽しみも味わうことができた。面白いことが次々に生まれ、テック時代の楽しさがさまざまに提示されてきた。私たちは、こうした流れがいったいどういう現実に繋がるのかを考えることもなく、敢えて言えば流されつつ過ごしてきた。そして、いつの間にか思いもよらなかった現実を受け入れざるを得ないような時代になってしまいつつあるようなのだ。

たとえば「写真」が被った変化を考えてみよう。カメラがデジタル化することにより、私たちの撮る写真は十枚単位から百枚単位に増えることとなった。さらにスマートフォンに高性能カメラが搭載されるようになり、撮影枚数は年間で千枚単位にも増加した。

毎日写真を撮り続け、そしてGoogleに自動でバックアップしたり、あるいはInstagramやFacebookのタイムラインに投稿したりもする。但し投稿した写真を振り返るような機会は減りつつあるように思う。そして写真は千枚単位から万枚単位で溜まっていくこととなる。私についてみても、Google+には今日までに68000枚の写真がアーカイブされている。

自動でバックアップできることにより、写真を「整理」したり「印刷」しておくような必要性もなくなった。但し、昔に撮影した写真(お気に入りの家族スナップなど)を探しだすのが、とてもむずかしくなってしまったように思うのだ。デジタル時代になり、「干し草の山の中から針を探す」(look for a needle in a haystack)ことが一層難しくなったのではなかろうか。

確かに「どこか」に保存してあるはずなのだ。しかしそれを見つけ出すための手段がない。整理のためのメタデータを付しておいたにしても、そもそもどこにその情報を保管しているのかがわからなくなってしまうのだ。Google+や、その他のすばらしい自動バックアップサービスの便利さはあるにしても、あるいはそれがためにむしろ、自分の判断による、意図的な取り扱いというものが重要になってきているのではなかろうか。

写真以外のものについても、さらにひどい状況に陥りつつあるように思う。多くの人は日々の日記やメモをジオシティーズやLive Journal、あるいはブログないしTwitter/Facebookに移管した。そのおかげでより細かい事象を記録に残すようにもなった。ただ、そうした記録がいろいろな場所/記事に分割されることとなり、自らの情報であるにも関わらず、制御不能といった状況になっている面もあるようなのだ。

さらにFacebookやTwitterで、これまでに投稿した記事の全体的検索ができるようになったのもつい最近のことだ。それまではそこにあることがわかっていながらも探しだすことが難しかった。さらに、いろいろな情報を記録しておいたサイトが消滅したりすることも、「チャレンジ」を旨とするスタートアップカルチャーの中では日常茶飯事だ。

もちろんそうした状況をなんとかしようとするサービスも生まれてきている。たとえばInternet Archiveなどは非常に面白いサービスを提供していると言えるだろう。いったんウェブ上に公開されたものの、いつの間にか停止されてしまったようなサイトの情報などを、利益度外視でライブラリ化しようとするサービスだ。

あるいはTimehopなども、過去に投稿したコンテンツを掘り起こして、既に記憶のかなたに去ってしまった出来事を思い出させてくれるサービスとして人気を集めている。1年前から5年前までにソーシャルネットワークに投稿したコンテンツを、テキスト版のダイジェストとして通知っしてくれるのだ。

しかし、さまざまなサービスに投稿したコンテンツは、それぞれサービス運営企業の今後次第によってどうなるかはわからないわけで、特定のサービスにコンテンツ管理を任せるというのはあり得ない選択肢だ。自ら投稿したコンテンツについては自ら管理していくことが必要だ。それがすなわち自らのアイデンティティを守ることにつながる。

まず必要なのは、十分に信頼できるサービスにコンテンツをバックアップしておくというのが、最初の第一歩だ。そのためには、たとえばIFTTTが大いに役立つことだろう。ソーシャルネットワークに何か投稿するたびに、そのコンテンツをどこかにバックアップするというシステムを構築することができる。

MediumQuoraといったサービスが流行していて多くの人が使っているが、そうした場合も自らホスティングするサーバーにコンテンツをバックアップしておくというのが、商用サービスの運命に依存しないためのひとつの方法だろう。

デジタル革命は、私たちに多くのメリットをもたらしてくれた。過去とは比較にならないレベルで、さまざまなコンテンツを作成したり消費したりすることができるようになった。あるいは、そのコンテンツに対して双方向で働きかけることも容易になっている。さらに、デジタルなデータが「永遠」に残るような感じを持っている人も多いことと思う。しかし徐々に欠点も見えつつある。デジタルを信頼するあまり、大切なデータがあっという間に消え去ってしまうような悲劇にも遭遇するようになった。私たちは、私たちの記録を自身で管理するための、何らかの手法を確立すべきときにきていると思うのだ。

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(翻訳:Maeda, H


Pewレポート:人気ながら成長率が鈍化するFacebookとエンゲージメント率低下に悩むTwitter

Facebookは最もポピュラーなソーシャルネットワークだ。但し、Pew Researchの最新のレポートによると、アメリカ国内における成長速度には衰えがみられるようだ。ソーシャルネットワーク全体で見ると、多くの人がTwitter、Instagram、Pinterest、およびLinkedInなど複数のサービスを利用するようになっており、すべてをまとめると昨年も利用者数が大いに伸びている。

Facebookについては、アメリカにおいて「クリティカルマス」に達したのだということが言われることもある。そしてレポートの数字を見てみる限り、確かにそうした状況にあるようだ。利用者数では、Facebookが他のソーシャルネットワークを圧倒している。但しメンバーの構成などの面で、2013年頃とは変わってきている様子だ。「年配者」の利用率が大いに高まっているのだ。

65歳以上のインターネット利用者についてみると、初めて半数以上(56%)が利用しているという結果が得られた。いまやおじいさんやおばあさんも含めて、一家揃ってFacebookを利用しているという状況にあるわけだ。

そうした状況で、19歳のAndrew Wattsの記事も生まれてきたわけだ。記事によれば、Facebookは「強制参加を強いられる面倒くさい家族会」のようなものだとのこと。ティーンにとってFacebookは、グループ機能以外には魅力のない存在であるとのことだ。「やっかいで苛つく場所」であるらしい。ネットワーク上にパパやママのみならず、おじいさんにおばあさんまでいるというのは、確かにティーンにとっては煩わしいものかもしれない。

そうした面から、Facebookが「クールではない」と言われたりはするものの、しかしアクティブ率は依然として高い数値を示している。アメリカのインターネット利用者のうち71%がFacebookを利用していて(これは2013年8月の調査と同じ)、そのうち70%が毎日Facebookを利用しているのだそうだ。こちらは2013年の63%から上昇している。さらに45%の人は、1日に何度もFacebookを利用しているとのこと。

また、アメリカにおけるインターネット利用者中、ひとつだけしかソーシャルメディアを利用していないという人(36%から28%に低下)の場合、利用しているのがFacebookであるというのが一般的だ。1つしか使っていないという人の中で79%がFacebookを利用しているのだ。

複数ソーシャルメディアを使う傾向が拡大

さまざまな面でFacebookが圧倒的な人気を誇っているわけだが、複数のソーシャルメディアを活用するという人も増えている。インターネット利用者のうち52%が2つ以上のソーシャルメディアを利用していると述べている。2013年には42%だった。

また、若年利用者層がFacebookから完全に離れてしまったというわけでもない。たとえばFacebook保有のInstagramは若者の間でも人気のサービスとなっている。レポートによると、Instagramの利用者は前年比9%の増加となっていて、かつあらゆる世代で利用者が増加しているようだ。さらに言えば、アメリカにおける18歳から29歳のインターネット利用者のうち半数ほどがInstagramを利用しているのだとのこと。さらにそのうちの半数ほど(49%)がサービスを毎日利用しているのだそうだ。但し、Pewによればそうした傾向は2013年のうちから見えていたものではあるとのことだ。

LinkedInの利用者も増加している。そして大学卒業以上の学歴を持つインターネット利用者の中では、利用している人が50%に達したのだそうだ。TwitterおよびPinterestもさまざまな層で利用者数を増やしている。但し、Pinterestの方は相変わらず女性の比率が高いようではある。インターネットを利用する女性のうち42%がPinterestを利用しているようだ。男性の方の利用率は13%となっている。

ちなみにエンゲージメントの面でいえばPinterestとLinkedInはまだまだといった状況のようだ。Pinterest利用者のうち、毎日利用している人は17%に留まり、これは2013年からさほど変化していない。またLinkedInの方も毎日利用している人の率は13%に過ぎない。こちらも2013年から変化なしだ。

Twitterもエンゲージメントの面でみると「低下」してしまっている。「Twitter利用者の36%が毎日同サービスを使っているが、これは2013年の46%から10ポイントの低下となっている」とのこと。Twitterの知名度は高く、また利用者数でもトップ5に入るサービスだ。しかしエンゲージメント率の低下は、Twitterを巡るさまざまな問題の中でも重大なものだと言えるだろう。サインインしてから、面白そうな人を見つけてフォローする手間が大きく、結局大して利用しないうちに離れていくという人も多いようなのだ。

調査はアメリカ国内での利用状況についてのもので、さまざまなデータを集計したものとなっている。ちなみにアメリカにおいて、18歳以上のうち81%がインターネットを利用しているのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


著名人と話せるアプリ「755」がCM効果で250万ダウンロードに――最大のライバルは「Ameba」

年末年始は普段よりテレビを見る機会が増えたのだけれども、やたら見かけるIT関連のテレビCMがあった。サイバーエージェントグループの7gogoが手掛けるトークアプリ「755(ナナゴーゴー)」だ。同社の発表によると、アプリの累計ダウンロード数がこの2週間で約200万件も増加。1月3日時点でiOS、Androidアプリの累計で250万ダウンロードを突破したという。CMにはAKB48とE-girlsを起用。2014年12月26日からAKB48バージョンを、2015年1月1日からE-girlsバージョンを全国で放映。20代を中心にユーザー数を増やした。

755がスタートしたのは2014年2月。サイバーエージェントと堀江貴文氏がファウンダーを務めるSNSが共同で立ち上げた。755という名称の由来は堀江氏の囚人番号だ。著名人をはじめとしたユーザーの「トーク(チャットルーム)」を閲覧したり、その内容に対して「やじうまコメント(コメント)」をしたりできるほか、気になった投稿をリトーク(リツイートのように投稿を自分のトーク上にシェアする)したりできる。このトークは著名人(オフィシャルユーザー)でも一般ユーザーでも作成可能だ。テレビCMでは「AKB48やE-girlsと話せる」とうたっているが、厳密にはトークを開設したユーザーが、気になったやじうまコメントを拾い、それに対して返事をして会話が成り立つという仕組みだ。

ちなみに少し前まで「芸能人・有名人の返信率 92%以上!」とアプリの紹介などでうたっていたが、これは755を利用する著名人の92%がやじうまコメントに返信を行っているという意味であり、決して92%のユーザーが自分宛の返信をもらえるわけではない。AKB48メンバーなどのやじうまコメントを見れば、コメントが多すぎてそりゃ92%にレスできないだろうなとも思うのだけど、利用していないユーザーに対して誤解を与えかねない。これについては7gogo代表取締役社長の森正樹氏も「誤解を招く表現になっていたと思い、アプリの説明文などからは削除した。App Srore上のiOSのスクリーンショットに関しても削除に向けて対応作業中(筆者注:App Storeはスクリーンショットの差し替えにも承認が必要なため時間がかかる)」と語っている。

森氏いわく、サービス開始から数カ月はチューニングの時期だったという。細かな機能もさることながら、もともとのコンセプトであった「複数人の著名人の会話に対してユーザーがやじうまコメントを入れ、それを著名人が拾う」というスタイルでは、コメントをどこまで拾うかが難しく、話が盛り上がらなかったそうだ。そこで著名人同士ではなく、著名人1人がつぶやき、それに対してユーザーがコメントし、さらに著名人がそれにレスをするという今のスタイルに落ち着いたのだそうだ。

755では6月以降に本格的に著名人のオフィシャルアカウントを拡大。現在は800人以上の著名人が参加している。ちなみに著名人に対して金銭の支払いはしていないとのことで、「自分のファンが一極集中していることもあってコミュニティが形成されやすく、モチベーションが高い」(森氏)のだそう。将来的にはメルマガのように、著名人に対する興味関心が高い人に対する課金なども検討しているそうだが、「とりあえず(マネタイズは)気にせず行けるところまで行ってみようと考えている」(森氏)。いわゆるファンクラブの置き換え、オンラインサロンのようなビジネスが展開されるのかもしれない。ちなみに今回のプロモーション費用についても聞いたのだが、「Amebaが渋谷の広告をジャックした(2012年に1カ月で30億円の広告を展開した)程ではないが、それなりに大きい額」(森氏)としか回答を得られなかった。

最大のライバルは「Ameba」

ところでこの発表と前後して、あるサイバーエージェントの幹部と話す機会があったのだけれども、その際に「755のライバルは何なのか」という質問をした。

例えばユナイテッド子会社のフォッグが12月にリリースしたアイドル応援アプリ「CHEERZ」。これはアイドルが自ら写真とコメントを投稿するというサービス。ユーザーは「いいね!」にあたる「CHEER」をするのだが、このCHEERの数がサービスリリースから1カ月たった現在、なんと1280万回を超えているのだ。ユーザーがCHEERできる回数は、ソーシャルゲームの体力のように一定時間で回復するようになっている。そして回復を待てない場合はポイントを購入する必要があるのだが、このCHEER数を見ているとそれ相応の課金がなされているようにも見える。ほかにもDeNAの「SHOWROOM」など、著名人やアイドルとユーザーがコミュニケーションをとれるサービスがある。だがその幹部は社外のサービス名を挙げることなく、「本当のライバルはAmebaかもしれない」と語った。サイバーエージェントグループはこれまでもグループ内で競合関係になるようなサービスを作ることもあったが、PC、ガラケー時代Amebaのように、755をスマホ時代の新しいプラットフォームに育てたいのだという。

森氏にも同じ質問をしてみたのだけれど、「Amebaを批判するわけではないが、ブログは書く、コメントする、くらいしかできない。755はもう少しスマホに特化した機能があるし、Amebaではできなかったようなコミュニケーションを軸にしたスペースを作れる。そこは狙っていきたい」とだけ語った。また7gogo取締役の水野信之助氏は、755はAmebaがあったからこそできたサービスだと語る。「タレント事務所とのネットワーク、コメント監視などAmebaのノウハウが生きている」(水野氏)

大々的なキャンペーンでユーザーを獲得した(といってもどれだけアクティブになるかはこれから気になるところ)755だが今後の展開はどうなるのか。両氏によると、今後は引き続き著名人のアカウントを拡大しつつ、一般ユーザー向けの機能を強化していくという。「サービスのフェーズがあると思っている。今はまずは著名人アカウントで遊び方を理解してもらおうとしている」(水野氏)「一般ユーザーの手でコンテンツが生成される場所にしたい。使い方も含めてユーザーが考えてくれれば」(森氏)。

7gogo取締役の水野信之助氏(左)と代表取締役社長の森正樹氏(右)


マーク・ザッカーバーグ、「今年の挑戦」はブッククラブ―最初の推薦書は即刻売切れ

FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグは若い世代にとってのオプラ・ウィンフリーになりつつある。ザッカーバーグは、恒例の「今年の挑戦」のアイディアをFacebookで募集した〔過去の挑戦の中には「自分で殺した動物の肉以外は食べない」というものもあった〕。その結果、ザックは「ブッククラブを始める」というアイディアを採用した。さすがにザックの影響力はすさまじく、最初に選ばれた本、 The End of Power〔権力の終わり〕のペーパーバックはAmazonで即座に売り切れてしまった。

指導者と個人の間の権力の配分を考察したこの本はすでに以前から高い評価を受けている。フィナンシャルタイムズの2014年のベスト・ブックに選ばれているし、アリアナ・ハフィントンもAmazonで推薦している。しかしザッカーバーグが推薦するまで売り切れることはなかった。

それに版元のバーンズ&ノーブルからも入手できないようだ。古本ならBarnes and Noble Marketplaceで売りに出ているかもしれない。 ハードカーバー版はAmazonマーケットプレイスにかなり出ている。もちろんKindle版は売り切れていない。

ザックは自身のFacebookページで、さまざまな挑戦のアイディアを提供した5万人のFacebookユーザーに感謝し、「良い本を読む」というアイディアが一番多かったとして次のようにと 述べた。「2015年の挑戦は『2週間ごとに1冊新しい本を読む』ことに決めた。異なる文化、信念、歴史、テクノロジーを学ぶことに主眼を置きたい」。

ザックはA Year of BooksというFacebookグループを作った。すでに10万人以上が「いいね!」を押してフォローしている。

オプラ・ウィンフリーは数年前にOprah’s Book Club 2.0というデジタル・ブッククラブをオープンしており、クラブの公式Twitterアカウントには13万8000人のフォロワーがいる。ただしFacebook上には公式ページはない。しかしオプラには自分のFacebookページに1000万人以上のファンがおり、デジタル雑誌のO, The Oprah Magazineのページには66万人のファンがいる。またOWN, the Oprah Networkのページには300万人のファンがいる。しかし、オプラならこれぐらいは当然かもしれない。

しかしザッカーバーグ自身のFacebookページには2300万人のファンがおり、これはオプラのファンの2倍以上だ。しかしこれもザッカーバーグだから当たり前なのだろう。

オプラは出版社にとってある種のゴッドマザーだ。「オプラ効果」と呼ばれるオプラの推薦は無名の本を100万部単位の一大ベストセラーに変える。Nielsenの調査によれば、Uwem Akpanの Say You’re One of Themはオプラの推薦で売れ行きが一挙に8.5倍になったという。

しかしザックもベストセラー・メーカーとして十分にオプラに匹敵しそうだ。出版社はオプラ効果を十分に承知しているので、推薦を受けた本はすぐに大増刷する。そこで最新の推薦書、Sue Monk KiddのThe Invention of WingsはAmazonでもBarnes&Nobleでも品切れになっていない。今年、出版社はFacebookのファウンダーがの本を推薦するか注意している必要がある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


モンストの躍進でネイティブアプリ元年に――プランナーによる2014年ゲーム総括

編集部注:この原稿は丸山貴史氏(ペンネーム)による寄稿である。丸山氏はソーシャルゲーム開発会社での勤務を経て、現在はフリーランスでゲームプランナーとして活躍している。また、ブログ「SociApp -Social Appの分析ブログ-」を運営。ツイッターアカウントは@sociapp。今回は同氏の視点で2014年のソーシャルゲーム、ネイティブアプリゲームの市場について振り返ってもらった。

2014年はまさしく「ネイティブアプリ元年」と言われる1年になったのではないかと思う。

2013年にはガンホーの「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」が大躍進し、「パズドラ狂騒曲」と言っても過言ではない状況であったが、ゲームプロデューサーとしてはどこか他人事に思えるところがあった。その理由としてはパズドラがあまりにも強大で異質な存在だったので、「規模、売上ともにこんなレベルのアプリはそう簡単には出てこない」と半ばあきらめ、同時に畏怖の念を抱いていたせいもあるだろう。そんなパズドラ人気からスタートした2014年だったが、1年を象徴するタイトルの1つとなったのは、かつて一世を風靡したSNS「mixi」を運営する会社から出たネイティブアプリだった。

「モンスト」効果でミクシィの時価総額は約20倍に

2013年9月に公開となったミクシィの「モンスターストライク(モンスト)」。リリース当初は、正直あまり注目している人はいなかったと思う。とは言っても僕の周りの業界関係者はひと通りプレイをしており、実際にお酒を飲みながらマルチプレイをしたのを覚えている。そのときはリアルで会ってのマルチプレイという点にこそ多少の目新しさを覚えたものの、「今までにもこういうゲームあったよね」という程度の感想しかなかった。

そんなモンストだが、リリースから約1年経った2014年12月現在ではダウンロード数が世界で2000万件を超え、リリース時点では約200億円前後だったミクシィの時価総額を約4500億円と20倍以上に押し上げた。2013年にあれほどの強さを誇ったパズドラと売上でも1位を争っている状況だ。これらの数字以外にも街中やTVCMなどでモンストを見る機会が増えたことを考えると、どれだけ2014年という年に「モンスト」の勢いがすごかったのか、ふだんゲーム業界をウォッチしていない人でもお分かりいただけるかと思う。1年前に「パズドラほどのアプリはそう簡単に出てこない」と思っていた僕らの予想をあっさりと裏切ってくれた。

SNSゲームからネイティブへのシフト

モンストの急成長の背景にはネイティブゲームマーケットの成熟したことがある。パズドラのほかにも、マーケットが成熟するずっと前からネイティブゲームに投資を続けてきたコロプラが「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」などで2013年に大成功を収め、大躍進している。そういった背景から「ネイティブマーケットがきちんとペイする(ビジネスになる)」との認識が広まった。そこから仕込み始めたタイトルが約1年近くの開発期間を経て2014年に続々とリリースされ、ネイティブマーケットがさらに賑わった格好だ。

マーケットへのゲーム投下に合わせてTVCMや広告などへ大量にお金が流れ込み、これがマーケット自体に多くの人を呼び寄せた。これは数字では見えにくいかもしれないが、個人的にはかなり大きなインパクトになっていると思う。「パズドラ(の広告)をきっかけにしてスマホでゲームをするようになった」という人は思っている以上に多いはずだ。さらに外的な要因も加えておくと、NTTドコモのiPhone販売や廉価で高性能なAndroid端末の普及がネイティブマーケットの活況に寄与した形だろう。

一方で、今までソーシャルゲームの主流だったSNS上でのブラウザゲーム(SNSゲーム)にとっては厳しい1年になった。具体的にはGREEやMobageといった、これまで日本のソーシャルゲーム業界を引っ張ってきたSNSゲームの凋落が著しかった1年とも言えよう。

個人的にはSNSゲームがネイティブアプリに押しやられていくということは遅かれ早かれ来るだろうと思っていたし、2012年の後半頃からは予想されていたことだった。しかし、2社の決算を見てもらえばわかると思うが2014年になってその傾向は顕著であり、彼ら自身も危機感を持った上で「消滅都市」(グリー)や「ファイナルファンタジー レコードキーパー」(DeNA)といった大型タイトルをネイティブマーケットへ投入し、この局面を乗り切っていく覚悟だ。かつては「オワコン」とまで囁かれていたミクシィがモンスト1本でここまで大復活を遂げたことを考えると、2015年はもしかしたら彼らの年になっているかもしれない。

開発費の高騰に拍車を掛けたTVCM

昨今のネイティブアプリ界隈では開発費の高騰についてはよく言われることではあるが、それはプレイする端末のスペックも上がってきているので致し方のないことだと思っている。自身の経験としてもファミコンからプレイステーションなどと端末のスペックが上がるごとにユーザー体験も上がってきたし、それに伴ってユーザーが求める表現や体験の質が上がっていくので、それらを満たすためにはお金が掛かってしまうのだ。2Dでゲームを作るより3Dでゲームを作るほうが遥かにお金が掛かるということは自明だろう。

そんな中で昨今の開発費高騰にある隠れた要因として「広告の重要さが増してきている」ということがあると思っている。

2013年はネイティブアプリでTVCMを打つタイトルは少なかったが、2014年は顕著に増えた。パズドラやモンストといったマスに訴求できる可能性が高いタイトルのみではなく、少し言い方は悪いが「スクールガールストライカーズ(スクスト)」や「ドラゴンポーカー」といった、ゲームモチーフやゲーム性からかなりユーザーを選びそうなタイトルまでが大量のTVCMを投下していたのが印象的である。

もちろん彼らもむやみやたらにTVCMを打っているのではない。安価で大量にユーザーを獲得できる最も効率の良い手段がTVCMであり、それらを選ばざるを得ないのだ。さらに踏み込んでおくとTVCMを実施した暁にはユーザーの流入が見込めるが、ユーザーが見つけやすいようにApple StoreやGoogle Playの目のつきやすい位置にいる必要がある。そのためにどうするかと言えばユーザーをリワードで獲得してきて順位を上げるブーストしかないのだ。アプリストアでユーザーが検索してくれると思ったら大間違い。ひょっとしたら検索した際に表示される他のゲームに流れてしまうかもしれない。

そんなこともあってか2014年はさらに一段必要となる開発費が上がってように思える。この傾向は来年以降も続くだろうし、特に来年以降は各社の勝負タイトルにおいてはリリースした直後からTVCMを行ってくるタイトルも増えてくると予想している。

2015年はIP元年と本格的な海外展開の年に

2014年にも大型IP(版権モノ)のリリースはあったが、2015年はそれ以上の大型IPラッシュになっているだろう。

その理由は簡単で、2013年にガンホーやコロプラの躍進を見て多くの会社がネイティブに舵を切って1年後の2014年マーケットが賑わったように、2014年の大型IPのリリースを見て多くのIPホルダーがこちらに舵を切っているからだ。すでに前述のファイナルファンタジーのほか、ドラゴンクエスト、ワンピースなどのIPを使ったゲームが登場している。また、すでにSNSゲームとしてリリースされているIPなどもネイティブ化したものがリリースされる予定もあると聞いている。

おおよそ参入を決めてから開発、リリースまでの工程を考えると1年後の2015年にはより多くのIPを使ったゲームが登場するはずだ。

この大型IPが参入してくる流れはSNSゲーム時代にもあったことなので、業界の人からすると当たり前のことのようにも感じるだろう。ただ僕としては、SNSゲームの時代より大きな流れが起きると思っている。なぜなら、ネイティブマーケットになったおかげでデベロッパーの狙える売上の規模が1桁大きくなっており、より魅力的になっているからだ。大型IPにとって数十億円の売上ではインパクトが少なかったが、数百億円の売上になれば話は変わってくる。さらにはネイティブアプリになったことで技術も変わり、できることが格段と広がったことも大きい。今までのSNSゲームではどうしても「ガチャ」という仕組みに頼りがちだったが、ネイティブアプリになってその状況も変わってきているようだ。

また、注目したいのは海外展開だ。MobageやGREEといったSNSゲーム時代から言われ続けているが、多くのデベロッパー、プラットフォーマーが未だにきちんと成し遂げられていないことの1つである。業界では毎年のように「今年こそは海外展開」と言われるので少し食傷気味になっている方も多いかもしれないが、現場の最前線で働く身としてはいよいよその土壌が整ったと思っている。前述の通り日本のネイティブマーケットはようやく成熟し、安定的な収益を生み出すことができるようになったと言える。一方で競争が激しくなり、勝つことの難易度が徐々に上がってきているのも紛れもない事実だ。

さらにそんな状況に追い打ちを掛けるかのように、日本のネイティブマーケットはすでに頭打ちの様相を呈しており、遅かれ早かれ次の成長を求めるには海外展開は避けて通れない道だと思っている。特に上場企業にとって成長は至上命題であり、その流れには逆らうことは出来ないのではないだろうか。

こうやって「内需が滞ったので外需に」と聞くと安直に思えてしまうかもしれないが、今のApp StoreやGoogle Playの仕組みではボタン1つで海外でも簡単にゲームを配信することができるというメリットがある。(もちろん言語などの問題はあるが) これがウェブサービスの最大のメリットであり、AppleやGoogleが築いてきた巨大プラットフォームの恩恵を最も享受出来る場所でもあると思っている。個人的にはそんな魔法のような道具を使わない手はないと思っている。また、僕自身も勉強中なのでここで明言は出来ないが世界最大の人口を誇る中国マーケットも急速に立ち上がってきており、次の大きな金脈になるのではないかとまことしやかに囁かれている。

2014年はモンストの大ヒットで話題は持ち切りだったが、2015年は一体どんな年になるのだろうか。僕としては「メディア展開」と「海外展開」がキーワードになると考えている。


Facebookの「今年のまとめ」カードは良きにつけ悪しきにつけ2014年を巧みに要約してくれる

Facebookは今年も「今年のまとめ」アプリを公開している。このアプリはユーザーが2014年に公開したコンテンツでもっとも「いいね!」が多かった写真を選んで自動的かつ巧みに今年を振り返る投稿を作成する。

「今年のまとめ」を作るにはFacebookにログインした状態でこのURL http://facebook.com/yearinreviewを開けばよい。「まとめ」はすぐに自動的に作成される。シェアする前にカスタマイズすることもできる。

ほとんどのユーザーにとってアルゴリズムは十分に役立つ。もちろん完璧ではないし、手動で作るのだったら別の写真を選んだかもしれないが、それでも2014年の記憶に残る瞬間をよくまとめていると思う。Facebookが10億人以上の人々にこの複雑なサービスを提供しているというのは、考えてみれば驚くべきことだ。

しかし、悲劇的な例もある。あるユーザーは、娘の死をいやおうなく繰り返し思い出させられることになった。

アルゴリズムは「考えなし」だ。アルゴリズムは与えられた条件に従って一連の決定を下す。しかしアルゴリズムを作動させると、当初は予想しなかったさまざまな「考え」が浮かぶ。ある人を「考えなし」と呼んだとすれば、それは侮辱だろう。しかしわれわれはコンピュータの力によって、無数の「考えなし」なプロセスをわれわれの上に引き寄せている。

Facebookのアルゴリズムの欠陥もその例に漏れない。「今年のまとめ」は繰り返し私のニュースフィードに現れ、楽しそうな背景の前に写っている娘の写真はまるでその死を祝うかのようだ。メニューから非公開にすることはできるが、多くのユーザーはその方法を知らないだろう。

Facebookにはもちろんこれっぽっちも悪意はなかっただろう。しかし今年の「記憶に残る瞬間」を思い出したくない人々もまた多いことだろう。残念ながら現在のFacebookには今年を振り返りたい人たちと今年を振り返りたくない人たちを見分けることは不可能だ。

だから…もし不幸にして2014年があまり思い出したくない年だったらFacebookの「今年のまとめ」は慎重に使うように〔日本版:「今年のまとめ」アプリリンクからカスタマイズを開くと、セクションや写真の追加、削除ができる。また公開範囲を「自分のみ」に設定することもできる〕。 そうでなければ、楽しい思い出を共有しよう。

メリークリスマス! 

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Instagram上の犯罪容疑者と偽アカウントで友だちになる「犯罪捜査」は合法か?

警官が偽のInstagramアカウントを作成して、誰かと友だちになり、そして流れてくるフィードを調査したり、犯罪の証拠を摘発するようなことは合法だろうか。ニュージャージー州地方裁判所裁判官のWilliam Martiniによると、そのような行為は完全に合法であるとのこと。捜査令状も必要ない。

ArsTechnicaの記事によると、この判断は宝石窃盗団のリーダーであったDaniel Gatsonの裁判で示されたものだ。Gatsonは2013年に、FBIにより逮捕された。その際に、警官側はInstagram上に偽アカウントを作ってGatsonと友だちになり、そこから犯罪の証拠を集めたのだそうだ。

Gatsonはプライバシー設定(投稿は友だちのみが見られるようになっていた)により安全だと判断して、いくつか盗品の写真をアップロードしていたりした。この写真を見るために警官は偽アカウントを作成して友だち申請したのだ。裁判所は、Gastonがその友だち申請を受け入れた以上、そこから得られた情報に基づいてGastonの家宅捜査令状が発行されたことにも全く問題はないと判断している。

Vergeの記事にもあるが、InstagramがFacebookのような実名登録の仕組みを採用していれば話はまた違ったのかもしれない。実名登録が必要なかったので、警察側はGatsonがうっかり友だち承認してしまうような偽のアカウントを簡単に作ることができたわけだ。

こうしてソーシャルメディア上の「プライバシー」の境界は曖昧になり、犯罪捜査や刑事裁判などでも利用されていくことになるわけだ。もちろんこれはソーシャルメディアに限った話ではなく、インターネット時代となって、個人情報の取り扱い方を改めて考えなければならなくなっていることの一環でもある。

アカウント設定をいかにいじったところで、オンラインに公開した情報はプライベートなものではあり得ないのだ。全く用途が異なるはずのTinderを犯罪捜査に使うというような例もでてきている。

GigaOmの記事にもあったが、裁判所の公式ドキュメントはこちらで読むことができる。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、ページの「動画」タブを一新―YouTubeチャンネルにそっくりになる

Facebookがニュースその他のコンテンツの配信市場でライバルとしているのはTwitterだけではない。不当なやり方でFacebookページをニュースフィードに表示させることを禁止した後、Facebookは企業やブランドのページを新聞の電子版というよりむしろテレビのチャンネルのような存在に変えようとしている。 今回Facebookはベージのビデオ・セクションをYouTubeそっくりのデザインにアップデート中だ。

企業は近く、ページの「動画」タブのトップにリアルタイムでコメントが可能な特大サイズの動画を表示できるようになる。またその下に最新のビデオのプレイリストが表示される。この新しい「動画」タブはYouTubeチャンネルそっくりだ。

TechCrunchは新デザインの「動画」タブをABCニュースのページで発見した。われわれの問い合わせに対して、ABCは新デザインをテスト中であり、今後数週間で本格的に採用する予定であることを確認した。


Facebookページの「動画」タブの新デザイン。「注目の動画」と「プレイリスト」

13億5000万人のユーザーに新しい習慣を植え付けるのは並大抵の仕事ではないだろう。それでもFacebookはページをユーザーが自発的に訪問す場所に変えようと努力している。

現在のYouTubeチャンネル。「注目の動画」と「プレイリスト」。

新デザインはページに自動的に適用される。管理者が「注目の動画」や「プレイリスト」を指定しない場合は、動画は単純に時系列で表示されるが、タイトル、いいね!数、長さ、再生回数が表示される。これでやっとFacebookも「動画」タブを単なる動画ファイルの物置にすることを止めることにしたようだ。これまでの動画タブのデザインはひどいものだ。


Facebookの現在の「動画」タブのデザイン。サムネールにはタイトルさえ表示されない。

Facebookは去年から突如ビデオを重視し始めた。まずビデオの自動再生自動再生のビデオ広告を導入した。またビデオのニュースフィードへの表示割合を増やした。これはユーザーにも好評のようだ(モバイルの場合、データ容量を圧迫するが)。5月から7月にかけての四半期中に月間ビデオ再生回数は50%も増加し、9月には月間10億回を記録した。

とはいえ、ビデオ投稿に関していえば、Facebookはまだ気の毒なくらい時勢にに遅れをとっている。1年前に私は、 FacebookがVineやSnapchat、子会社のInstagramといったこの分野のライバルに備わっているスマートフォンでの長押しでの撮影、マルチショット録画、編集、フィルター、手ブレ補正など動画投稿のために必須の機能をことごとく欠いていることは問題だと指摘した

今回のページの「動画」タブのアップデートの後、さらにビデオ関連機能の強化が進んで欲しいものだ。ライバルとの競争の激化でページのリーチは大きく落ち込んでおり、企業における運営者を失望させている。Facebookはページと「いいね!」にまだ価値があることを実証する必要に迫られている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Google+はユーザが投稿したビデオを自動的に画質改良する、Facebookに対抗か?

ほぼ2年前からGoogleは、ユーザがGoogle+にアップロードした写真の画質を自動的に改良してきた。そして今日からは、ビデオに対しても同じことをする

ただし、自動的にではなくて、Googleが改良できると判断したビデオに関しては、ちょっと変えてみたいけど結果をプレビューするか、というバナーが出る。そのとき、‘改良’を断わってもよい。逆に、自分がアップロードするビデオはすべて自動的に‘改良’せよ、という指定もできる。それは、Auto Backupからのアップロードでもよい。

GoogleのエンジニアTim St. Clairが今日ブログに書いているところによると、改良されるのはビデオの画質の、ライティング、色、安定性などだ。もうすぐ、ビデオの音声も改良の対象になる。

この新機能はMacとWindowsとChromeOS上のGoogle+で使える。’More’メニューの中や、Google+のPhotoアプリからだ。

ユーザが‘改良する’を選ぶと、オリジナルと、改良結果のプレビューが横並びで表示される。解像度が240pと粗いので、ちょっと見づらいが、ビデオの編集という重い処理をやりながらプレビューをユーザに高速で見せるためには、これしかなかったのだろう。

ぼくの場合は、Googleに‘こいつは改良したい!’と目をつけられたビデオはまだないのだけど、ここ数か月でGoogle+にアップロードしたビデオを試しに改良させてみた。たしかに、[施術前]と[施術後]の違いははっきり分かる。

ふつうの人たちはGoogle+のソーシャルネットワークとしての成功を疑うが、でもここで話題にしているGoogle+ Photosだけは、明らかに、おもしろくて革新的なサービスだ。

スマートフォンでビデオを撮る人はとても増えているから、Googleが写真用やあるいはYouTubeで開発した技術を、これらのプライベートなビデオに適用するのは良いことだ。YouTubeのユーザにはすでにそういう機能を提供しているのだから、Google+ Photoとのあいだに機能の重複があるのはやむを得ない。でも、YouTubeには”auto-fix”オプションはあるけど、Google+ Photoのような、ユーザの事前承認を求めるUIはない。またYouTubeにはコントラストや色調などを手作業で変えるツールがあるが、Google+の方にはない。

Googleの今日(米国時間12/19)の発表は、Facebookがやはり、ユーザがアップロードした画像の自動改良を発表してからわずか数日後だ。偶然そうだったにすぎないのかもしれないけど、何か勘ぐりたくなるね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Citi、Instagramの評価額を350億ドルに引き上げ

Citigroupが、Facebookの所有するInstagramの評価額を引き上げた。190億ドルであったのが、今や350億ドルということになった。

Instagramは月間アクティブ利用者数が3億人を突破し、新しいフィルタや機能を実装し、同時にスパムアカウントの整理にも取り組んでいる。

Instagramは2012年4月、10億ドルでFacebookに買収されている。当時はiOSでの利用者が2700万程度しかいなかった時代だった。しかし同じ頃にリリースされたAndroidアプリケーションは、公開初日で100万ものダウンロードを記録し、Facebookもベタ踏みで買収への道を突き進んだのだった。

以来、InstagramはTwitter以上のアクティブ利用者を誇るまでに成長したのだ。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、投稿写真のアルゴリズムによる自動露光調整をリリース

われわれの大部分は特に優れた写真家ではないが、それでも大量に写真を撮る。その写真の多くは露光を少し調整するとずっと見やすくなる。Facebookは、私の取材に対して、今日(米国時間12/16)から、 iOSデバイスから投稿された写真を自動的に補正処理する機能を提供し始めたことを明かした。Androidについても近く対応するという。自動補正の程度はスライダーで調整でき、いつでもオリジナルの状態に戻すことができる。

この機能のおかげで、真っ暗な写真でも誰でも簡単に何が写っているのかわかるようにできる。

Facebookは他のソーシャルメディアと写真投稿を巡って激しい競争を続けてきた。この戦いには膨大なトラフィックが賭けられている。最近、Twitterはフィルタのインタフェースを一新したし、Snapchatは色とキャプションの両方を調整できるフィルターをローンチした。Instagramも新しいフィルターを5種類追加し、Google+はFacebookの今回の機能に似た自動補正機能を1年前から提供している。

これまでモバイル・デバイスからFacebookに写真をアップロードする際は、まずオリジナルの写真が表示され、ユーザーはそれが気に入らなければ、自動明るさ調整ボタンを押すか、Facebookのフィルターを個別に呼び出して適用するかを選んだ。これはユーザーがいちいち試行錯誤しなければならないのでかなり時間と手間がかかるプロセスだ。

これからは写真には自動的に明るさフィルターがかかる。ユーザーはスライダーで簡単に補正の強度を強めたり、弱めたりできる。私がテストしたところではこの自動補正はやや強すぎと感じる場合があった。しかし全体としては手動で調整してもそうなるだろうという範囲に収まっていた。そして何より手間がいらない。

これはイベント、パーティー、スポーツなどの場所で、写真の補正に時間をかけていられない場合に特に役立つだろう。何か特別な瞬間を共有するには最適のアプリになりそうだ。

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(翻訳:<


マーク・ザッカーバーグのFacebookプロフィールが、ブラジルの「荒らし」に攻撃されている

Mark ZuckerbergのFacebookプロフィールが、大量のネット荒らしによって攻撃されている。スタンプ、写真、その他の画像がFacebook CEOの公開写真のコメント欄に書き込まれた。アタッカーは主としてブラジル拠点で、コメントやジョークの嵐がこの数日間絶え間なく続いている。

この攻撃がFacebookページのリーチ減少に対する抗議として始まったとする情報もあるが、明らかではない。現在読むことのできるメッセージやコメントは、特定の主張、あるいはFacebookやそのファウンダーに対する抗議を表しておらず、無作為で時には奇妙な典型的なスパムの書き込みスタイルだ。

荒らしが起きているのは、Mark Zuckerbergのタイムラインを古くさかのぼった写真の上で起きている。最初の攻撃は2012年5月にZuckerbergがPriscilla Chanとの結婚を発表した「ライフイベント」のコメント欄のようだ。

この画像には現在200万近い「いいね!」と18万6400件以上のコメントが付いているが、その殆どが無意味な写真やスタンプ等だ。テキストによる本来のコメントは殆どない。

この2011年1月の記事 ― Zuckerbergが菜食主義になったことを発表した ― も甚大な被害を受け、現在10万8000件のコメントが付けられている。コメントの中には、(大まかに翻訳すると)「この荒らしを止めることはできない」と書かれた画像もある。多くは「’zueira’に参加しよう」とだけ言い、zueiraとは荒らしや混乱を意味する。「今日荒らせ、明日荒らせ、永遠に荒らせ」あるいは「Go go go zoeira」と煽るものもある。

現時点では誰が何のためにこの行為を始めたのかわかっていないが、あるニュース記事のリンクは、“Flood that Mark”(Google翻訳による英訳[あのマークをあふれさせろ])という名前のFacebookグループを指している。グループには現在1153人のメンバーがいて、挑戦するようポルトガル語で呼びかけ、「グループ内で起きたことはグループ内で閉じている」と説明されている。

グループのバナー画像には、Zuckerbergと妻の写真、そして荒らしコメントで頻繁に見られる画像が含まれている。ブラジルのニュースサイトのあるコメンターは、このグループはコメント数の新記録を達成するまでスパムをやめないだろうと言っている。

本誌はFacebookに、この状況を認識しているか、またこのコメント洪水を止めるための対策を講じているかを質問している。Facebookから回答があり次第続報の予定。

画像出典、troll:srnejo on flickr; cc by sa 2.0 license

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


「出すのは早すぎた」鳴り物入りで登場したニコキャスが6日で終了

いくらなんでも早すぎませんか? 「ニコニコ生放送以来の大型新サービス」と鳴り物入りで登場したライブ動画配信サービス「ニコキャス」が、早くも12月17日に幕を閉じることとなった。12月12日のサービス開始からわずか6日。記事では「ついにベールを脱ぐ」と書いが、即効でベールをかぶってしまうようだ。

サービス終了は15日に告知ページで発表された。その理由が技術的な問題なのか、法律的な問題が生じたのかは一切明かされていない。告知ページには「出すのは早すぎたという結論に」と理由が書かれているのみ。ドワンゴ広報に確認したが、告知ページ以外の内容はコメントできないとのことだ。

告知ページには「出直してまいりますので、次回のリリースをお楽しみにお待ちください」と書かれているが、そもそも告知ページのタイトルは「サービス終了のお知らせ」。本当に再開するのか、それとも終わるのかわからないが、続報が出たらお伝えしたいと思う。


(迷惑かはともかく)ツイートストームを簡単に作成管理できるiOS版Stormy登場

自分でやっている人もいるだろうし、大嫌いだという人もいるだろう。何の話かといえば「ツイートストーム」(Tweetstorm:長文分割連続投稿)のことだ。さらに、嫌いだという人には迷惑な話だろうが、ツイートストーム生成ようのアプリケーションも出てきた。iOS版で、名前をStormyという。ツイートする前に内容を編集し、文字数もきちんと確認してスパム連続投稿の用意をすることができる。

番号付け(全体のうちの何番目の投稿なのかを示すためにつける)のスタイルを選ぶこともでき、そして各投稿の間にどのくらいの時間を置くかという設定もできるようになっている。

もしかするとご存知ない方もいるかもしれないが、ツイートストームはテックないしメディアの世界における2014年の(迷惑)トレンドのひとつだ。従来ならブログに投稿していたような(ブログにある方が読みやすくもある)長文の投稿を、複数のツイートに分けて連投するという手法だ。

ツイートストームが注目を集めたのは、Netscapeの共同ファウンダーであり投資家としても名高いMarc Andreessenが、このスタイルでの投稿を行ったからだ(ツイートストーム自体は以前からある)。ツイートストームを生成したり分析したりするツールであるTweetstorm.ioによれば、Marc Andreessenは321件のツイートストームを発生させているとのこと。この投稿スタイルを真似る人はあっという間に増え、トレンドとして定着しつつある。

情報を少しずつ消費していく現在のスタイルにマッチしたものだと言うことはできるかもしれない。しかしTwitterのタイムラインの有効性を低下させるし、途中にリプライメッセージが入るなどして、情報の見通しが悪くなるとツイートストームに反対する人たちも多い。

現在、ツイートストーム生成ツールはいろいろと出ている。たとえばTweetstorm.ioもそうだし、RSSリーダーの開発などを行なっているDave Winerが作ったLittle Pork Chopなどもある。モバイル版でもThunderstormなどのツールが出ている。しかしStormyの作者であるDaniel McCarthyはインタフェースが気に入らなかったり、思わぬ動作をしたりするということがあり、自分で作ることにしたのだとのこと。

但し、このStormyを使った事業展開などを行うことは考えていないのだそうだ。あくまでもサイドプロジェクトであるとのこと。McCarthyは現在匿名ソーシャルアプリケーションのCloaqに注力しているところでもある。また広告収入をチャリティ投入する予定のゲームの開発も行なっているところだ(本件については改めて記事にする予定)。

ただ、サイドプロジェクトであるとはいっても、いろいろな機能を付け加えるのに積極的ではあるようだ。たとえば「ストーム」をカテゴリー毎に記録しておけるし、写真の投稿にも対応しており、他の人からのリプライを読み込んでアプリケーション内からリプライできるようにもなっている。投稿するタイミングを設定できるのは、冒頭にも述べた通りだ。さらに、他の人のツイートストームを発見することで、「発見ツール」的な使い方ができないかと、Twitter APIをいろいろと試してみているところなのだそうだ。

ツイートストームに賛否あるのは記事中にも記した通り。アプリケーションはこちらからダウンロードできる。

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(翻訳:Maeda, H


Instagram、月間ユーザー3億人を達成―ついにTwitterを追い越す

Instagramの勢いは本物だ。月間ユーザー2億人を達成してからわずか9ヶ月でInstagramは毎月3億人が使うようになったという。ユーザーの70%はアメリカ以外から来る。これでInstagramのユーザー数は6週間前に2億8400万人と発表されたTwitterを追い越した

Instagramはここ何年にもわたって急成長を続けてきた。Facebookの買収によって勢いが削がれるのではないかという懸念は根拠がないものだった。現在、毎日7000万人がこのサービスを通じて写真を共有している。共有されている写真の総数は300億枚に上る。InstagramのCEO、Kevin Systromは「2人の友達同士の夢から始まったプロジェクトはこの4年間でグローバルなコミュニティーに成長した」と語った。

モバイルに関していえば、Facebook本体の13億5000万、Facebok Messengerの5億、WhatsAppの6億と加えてFacebookのユーザーは信じられない数に達している。

着実な成長と共に、Instagramはその正統性も増そうとしている。近く、セレブ、アスリート、ブランドなどのために「認証バッジ」の提供をスタートさせる計画だ。これによってなりすましやパロディーなどのアカウントをうっかりフォローしてしまうことを防げる。著名人やブランドの認証はTwitterがいち早く採用し、ユーザー数を増やすのに大きな効果を上げた。Facebookも2013年5月から認証を始めている。フォロワーを増やそうと懸命に努力しているユーザーは認証バッジを大いに歓迎するだろう。またInstagramの新しいExploreタブの利用価値が増すだろう。

またInstagramの権威を増す努力の一環として、スパマーやセレブのフェイク・アカウントなどの削除を精力的に進めているという。こうしたアカウントが削除されるにつれて、一部のユーザーではフォロワーが減少するかもしれないが、そういう次第なので心配はいらない。またこうした不正アカウントは今回の3億ユーザーには勘定されていないという。

Instagramの成長の歴史は印象深い。

  • 2010年10月:iPhoneアプリをリリース
  • 2010年12月:100万ユーザー
  • 2011年6月: 500万ユーザー
  • 2011年9月:1000万ユーザー
  • 2012年4月3日: iPhoneアプリユーザー3000万、Androidアプリをリリース
  • 2012年4月4日: Androidアプリに24時間で100万ユーザーが登録
  • 2012年4月9日: Facebookに買収される
  • 2012年4月30日:5000万ユーザー
  • 2013年2月:1億ユーザー
  • 2013年9月:1億5000万ユーザー
  • 2014年3月:2億ユーザー

今年3月以降、Twitterが3800万の新ユーザーしか獲得できなかったのに対し、Instagramは1億ユーザーを追加している。両者の勢いの差はますます開きそうだ。

この急成長にともなって、Instagramには 無差別に大量の写真が流れるという問題が生じている。

ユーザーが次第にフォロー相手を増やしていくと、やがて親しい友だちの投稿が他の写真の間に埋もれてしまう。こうなるとユーザー体験は低下する。また新たなフォローを控える圧力となる。すると新規ユーザーはフォロワー数を伸ばすのが難しくなる。フォロワー数が増えなければInstagramを利用することに飽きてくる。つまりInstagramの成長にとって重大な問題となるわけだ。

Twitterはだいぶ前からこの問題に直面している。Instagramはいちどもコメントも「いいね!」もしていないアカウントのフォロー解除や、古いユーザーが新しい友だちをフォローしたりすることなどが簡単にできる機能を必要としているかもしれない。

しかしInstagramがモバイル・アプリの手本だということは間違いない。写真共有の手段はInstagram以前にも多数あった。しかしInstagramは簡単に楽しく写真を共有する方法を考え出し、人々はそれが気に入った。今日のところ、Instagramは勝利を祝うことができるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


世界の誰かがモーニングコールをかけてくれるWakie、iOS版もついに登場

「おはよう。お目覚めの時間だよ」と、少々ぎこちない感じで話しかける。
「ありがとう。どこからかけてくれているの?」と応答がある。声にはアイルランドのアクセントだ。
「こちらはイギリスだよ。そっちはアイルランドだね」。
「なぜわかったのかしら」と不信感をあらわす声。
「だって登録国を示す国旗アイコンが表示されているよ」。

ここで紹介するのは、そんなやりとりをするアプリケーションだ。少々「ひっかかり」を感じる人も多いだろう。それがためだろうか、登録承認までに9ヶ月を要することとなった。しかしようやく、「ソーシャル目覚まし時計」のWakieがAppleのAppStoreに登録されることとなった。もともとは2011年にロシアでウェブサービスとしてリリースされたものだ。今年になってWindows PhoneおよびAndroid向けのアプリケーションがリリースされていた。目覚まし時計を、リアルな「モーニングコール」に置き換えるためのサービスだ。他のWakie利用者が、目覚まし代わりとして実際に電話をかけてきてくれるのだ。

「ほとんどの人は目覚まし時計の音を嫌悪しています。従来の電子音やベルの音を嫌う人がとても多いのです」とWakieの共同ファウンダー兼CEOであるHrachik Adjamianは言う。「起きなければいけない人を、少しでも楽しい気分で起こしてあげようとする人を世界中から集めて、ハッピーな目覚めを提供しようとして、このサービスを立ち上げたのです。使っている人の多くは、おかげさまで気分よく目覚めることができたと言ってくれます。一日の始まりが良い感じであれば、その日一日もきっとハッピーに過ごすことができるはずです」。

Wakieを使っている人の中で、起こしてもらいたい側の人を「Sleepyheads」と呼ぶ。このSleepyheadsの人がWakieを使う方法は、従来の目覚まし時計とさほど変わらない。起きたい時間をセットしておくだけだ。ただし、起きる時間になれば、世界中の利用者のうちの誰かから、匿名でウェイクアップコールがかかってくるというわけだ。かかってきた電話に応じれば、1分間の会話を楽しみつつ、その間にすっきり眼を覚ますことが可能となる。ちょうどその時間に起こしてくれる人がいなければ、アプリケーションが予め用意しておいたメッセージを流してくれる。

「目覚ましがなればスヌーズして、結局起きられなかったという人が多いようです」とAdjamianは言う。「私たちの調査によれば、知らない人と1分の間にわたって話をすれば、脳もすっかり目覚めるようなのです。目覚め成功率は99%になるようです。誰かの問いかけに応じることで、起きなければという意識が強く働くのでしょう。知らない人に丁寧に、あるいは社会的に接しようとすることで、社会生活に入っていく準備もできるわけです。そのようにして心が目覚めてしまえば、多少時間に余裕があるにしても、再度眠ってしまうようなことはほとんどなくなります」。

このサービスを通じて最初に起こしてもらったとき、電話してきたのはアメリカ人女性だった。彼女の対応はかなり事務的な感じで、本当に単に起こすためだけにかけてきたという感じだった。どうやら彼女の方も眠い中で電話をしてきてくれたようなのだ。ともかく私たちは1分間の会話をして、そしてシステムが自動的に回線を切断した。

起こしてもらうのは受け身な立場だが、起こす側に回るのはなかなか勇気がいる。しかしともかくやってみることとした。そして繋がったのはアメリカ人男性だった。相手はともかく陽気な人だった。「起きる時間ですよ」と、丁寧に伝えてみた。返事は「どうもありがとう!」だったが、どうやら彼は既に目覚めてからしばらく経っているような様子だった。ともかくも、やり方だけはわかった。

そうした経験を踏まえて、3度目に繋がったのがアイルランド人女性であったという次第だ。相手は22歳で、WakieおよびSleepheadの双方の役割でWakieを何度か使ってみているとのことだった。今回は、自らがジャーナリストであることを明かしていろいろと尋ねてみた。相手の女性曰く、このサービスを使うのは愉快で、目覚ましチャット以外にもボイスメールなども楽しいのだと話していた(Wakieのコールに応答しない場合、電話は留守番電話モードとなるようになっている)。また、匿名での繋がりをうたっていながらも、何か盲点をついて困らせられることはないかとも尋ねてみたが、どうやらそれもないとのことだった。Wakieのコミュニティは非常にフレンドリーであると話していた。

そうした会話をした後、利用者同士で会話することのできるフォーラムに「Natalie」から投稿があった。曰く「イギリスのジャーナリストの人へ」とのこと。まさにそのように名乗った私(あるいはたまたま同様な名乗りをした人がいるのかもしれない)からの返信を求めるものであるのだろう。こうしたフォーラム機能は、このサービスの発展可能性を示すものだろうと思う。

ちなみに有料の「プレミアム」オプションも用意されていて、これに登録すると会話時間を5分間に延長することができる。また、繋がる相手のジェンダーを指定したり、また会話の後に、相手が公開しているプロフィールをチェックすることができるようになっている。

「インテリジェントな自動メッセージ機能の実装も考えています。たとえば必要な地域の天気予報や、業界ニュース、あるいは他に気になる情報を目覚ましメッセージとして利用することができるようになるのです」とAdjamianは話してくれた。「また、セレブ音声によるモーニングコールというのにも商業的可能性があるでしょう。好きなアイドルのメッセージをアラーム音声にセットすることができるわけです。事前に何通りかのメッセージを用意しておけば、毎日違ったメッセージで目覚めることもできるようになります。セレブの人が、SNSでWakieのサービスを紹介してくれるかもしれません。そこで生じる利益を折半していくというビジネスモデルも考えられると思うのです」とのことだった。

Featured Image: Wakie

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、記事キーワード検索をローンチ―数日中にデスクトップとiOSの全ユーザーに公開

Facebookがついに検索機能を本格化させた。今日(米国時間12/8)、Facebookは記事のキーワード検索公開した。これで情報の発見能力でGoogleに、リアルタイム会話能力でTwitterに挑戦することが可能なる。2年前に「ロサンゼルスに住んでいる私の友達」などという自然言語〔英語〕形式で友達、場所、写真などを検索可能にするグラフ検索が公開されたが、それにくわえて過去記事の内容がキーワードで検索できるようになった。

プロダクト・マネージャーのRousseau Kaziは私の取材に答えて、「この新しい検索は、ユーザーごとに個人化されており、ユーザーがニュースフィード中で以前に興味をもった友達の投稿、写真、ビデオなどを簡単に再発見することを助けることを第一の目標としている」と語った。

たとえば、「歯科医」とか「ピザ」というキーワードで検索すれば友達の推薦が発見できるのでGoogle検索の役割を果たす。一方で「マイケル・ブラウン」とか「高速101号線」などと検索するとTwitterのように最近のニュース記事や、友達からのリアルタイムの交通渋滞情報などが得られる。

今回のアップデートでFacebookは新しいモバイル広告やキーワード広告の導入は計画していない。しかしキーワード連動広告への需要は極めて高いから、Facebookはなんらかのビジネス化の実験を始めることになるのではないか。「レストラン」とか「弁護士」というキーワードに非常な高値がつく状況は容易に想像できる。

キーワード検索は、膨大なニュースフィードの底に埋もれたしまった過去の情報を自由に発見できるようになることでFacebookの性格を大きく変える。 「ユーザーはいわば『コミュニティーの集合的記憶』にアクセスできるようになる」と Kaziは言う。.

これは一方でFacebookの「オブスキュリティー〔曖昧さ、無知〕によるプライバシー」を失わせることになる。これまでFacebobookでは「探しだすのに手間がかかりすぎる」ことによってプライバシーが保たれてきた面がある。もちろん記事検索機能によってユーザーのプライバシー設定が影響を受けることはない。検索はあくまで検索するユーザーに対して個人的に公開された記事だけが対象となる。つまり友達の投稿やコメントが対象で、公開投稿やページの投稿は対象にならない。しかし、友達が「酔っ払った」と告白している投稿を簡単に探し出すことはできるわけだ。ユーザーは自分の投稿をキーワード検索して、スキャンダルになりそうな投稿は削除するなりプライバシー設定を変更するなりしたほうがいいかもしれない。

キーワード・グラフ検索の詳細

Facebookの新検索機能はここ数日ですべてのデスクトップユーザーとiOSユーザーに公開される。Android版については現在バグを修正中ということで、これも近く公開される。 この記事の執筆時点では記事検索機能が有効になっているユーザーは少ないかもしれない。もし読者が私の友達なら、“Josh Constine dancing”と入力すると私がバカをやっていることろが見られるはずだ。

検索結果の表示順序はユーザー別に個人化されたアルゴリズムによって制御される。これはニュースフィードに表示する記事を選択するアルゴリズムに近く、キーワードとの関連性に加えて投稿した友達との親しさなどを総合して決定される。検索結果はニュースフィード形式で表示され、キーワードは青でハイライトされる。検索結果が写真であれば専用の写真閲覧インターフェイスが用意されている。

私が見たデモでは新しい検索機能は直感的で反応も高速だった。検索結果の絞込のための初歩的なフィルターもあるが、Googleのような「高度な検索」オプションが欲しいところだ。

【中略】

Facebookの全知全能化

キーワード検索は「集合的記憶」の活性化と同時に、GoogleのAdWords広告をかくも強力なものにしているユーザーのサービスや製品の「購入意図」を把握するのに役立つ。しかもFacebookはウェブ一般でもないし、Twitterのようにすべての「世界の鼓動」を伝える場でもなく、ユーザーと個人的な関係をもつ友達との親しい会話の場だ。Kaziは「ある事柄について友達の意見をすぐに調べることができるのは非常に強力な機能だ」と語った。

もちろん要求もある。もしリアルタイム会話でTwitterに張り合おうとするなら、時間の逆順〔最新の投稿がトップ〕で表示されるオプションが必要だろう。またわれわれジャーナリストにとっては全公開投稿を対象にした検索機能が欲しいところだ。

また人々の検索の習慣を変えるのは普通に考えるよりもはるかに困難だ。Facebookがグラフ検索を公開してから2年もたつのにローカル・ビジネスの検索シェアをGoogleからいくらかでも奪うまでに至っていない。Facebookには自分たちが強力な検索エンジンであることをユーザーに強く印象づけるキャンペーンが必要だろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


ヤフーがIoT領域に参入――2015年春に”IoT向けのBaaS”を提供

ヤフーがIoT領域の新サービスを提供する。京都で開催中の招待制イベント「Infinity Ventures Summit 2014 fall Kyoto」の中で、ヤフー イノベーションサービスユニット ユニットマネージャーの松本龍祐氏が明らかにした。

Yahoo! IoTプロジェクト(仮)」と呼ぶ新サービスは2015年春にリリースの予定。IoTのハードウェアそのものではなく、SDKやデータベース、解析、IDといったバックグラウンド環境をサービスとして提供するというものだ。

発表後、松本氏は「例えばイケてる時計型のプロダクトを作ったとして、(機能面では)単体での価値は1〜2割だったりする。でも本当に重要なのはバックエンド。しかしユーザーから見てみれば時計というプロダクトそのものに大きな価値を感じることが多い。そうであれば、IoTのバックエンドをBaaS(Backend as a Service:ユーザーの登録や管理、データ保管といったバックエンド環境をサービスとして提供すること)のように提供できればプロダクトの開発に集中できると思う。クラウドが出てネットサービスの開発が手軽になったのと同じような環境を提供したい」とサービスについて語ってくれた。

松本氏はまた、IFTTT(さまざまなウェブサービスを連携して利用できるようにするサービス)を例に挙げ、バックグラウンドで複数のサービスが連携できる仕組みも提供していくとも語った。「パーツとしてヤフーのサービスを使ってもらってもいいし、他社のサービスと連携してもいい。全くコードを書けないと簡単な事しかできないが、ライブラリも用意して手軽に利用できるようにしたい」(松本氏)。イベントでは、ネットに連携する目覚まし時計とYahoo!天気、Pepperを連携させて、「Yahoo!天気でその日の天気をチェックして、雨ならば予定より30分早く目覚ましを鳴らす。目覚ましで起きなければPepperが起きるように呼びかける」というデモを披露した。

このサービスは当面無料で提供していく予定。ではどうやってマネタイズするのかと尋ねたところ「ヤフーはビッグデータカンパニー。そのデータを生かせればいい。例えばYahoo! IDを使っているユーザーが増えることはメリットになる。ウェラブルデバイスのデータを取れれば広告の制度を高めることだってできる」(松本氏)とのこと。

また、このサービスを利用する開発者に対しては、ヤフーグループとして販売やマーケティング面でも支援をしたいと語る。「例えばY! Mobileの店頭での販売、Yahoo! ショッピングでの販売なども検討できる」(松本氏)。松本氏は現在ヤフーグループのコーポレートベンチャーキャピタルであるYJキャピタルのパートナーも務めているため、YJキャピタルでIoT分野のスタートアップに投資し、このサービスを導入したいと語っていた。「ヤフーはPCの戦いで勝ったが、スマホでは圧倒的なナンバーワンではない状況。IoTでまた圧倒的なナンバーワンを取っていく」(松本氏)

余談だが、ヤフー執行役員の田中祐介氏もこのタイミングでYJキャピタルのパートナーに就任している。田中氏いわく、同氏や松本氏など起業経験を持つヤフーの役職者がYJキャピタルのパートナーとして活動していくことになったそうだ。またヤフー執行役員でYJキャピタル代表取締役小澤隆生氏によると、YJキャピタルは現在200億円規模のファンドを準備しているそうだ。