量販ディスカウント店BoxedがFC内の商品の流れを完全自動化、しかも誰もクビにならず

Boxedは、Costcoみたいな大量ショッピングのネット版だが、同社が力を入れているのは、大幅なディスカウントだけではない。

Boxedは今年の早い時期に、ニュージャージー州ユニオンのフルフィルメントセンターに自動化を導入し、顧客に送るべき品物が自動的にパッカーのところまで来るシステムをインストールした。しかも同社によれば、人を一人もクビにせずにそれを成し遂げた。

本誌はそのユニオンの施設を取材したが、同社の受注の40〜50%はここから発送されている。そして配送工程に起きた変化について、CTOのWill Fongと配送担当VP Rick Zumpanoに話を聞いた。倉庫内の自動操縦車両(いわば自動運転カート)も見たが、それは商品を他のフルフィルメントセンターに送るためにも使われている。

“これによって実際に起きていることといえば、消費者がスマートフォン上のボタンをいくつか押せば、翌々日には大箱入りのトイレットペーパーやペーパータオルなどの日用品がドアのところにある、ってこと”、とFongは語る。“でもその裏では、膨大な量のテクノロジーが、このようなトランザクションとフルフィルメントを動かしているのさ”。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon Freshが一部の州の一部地域でサービス中断、大都市は無事のよう

Amazonの食料品配達サービスAmazon Freshが、アメリカの9つの州の一部で中断された、とRecodeが報じている。コネチカット、マサチューセッツ、バージニア、ニューヨーク、ニュージャージー、ペンシルベニア、デラウェア、メリーランド、そしてカリフォルニアの、それぞれ一部地域では、だめのようだ。

私が今朝(米国時間11/3)Amazon Freshにアクセスしたら、サンフランシスコの私が住んでる地域では、12月1日以降、サービス停止だそうだ。休止ではなく、停止だ。

[あなたの郵便番号の地域では12月1日以降サービスを停止します。]

アップデート 12:41pm 太平洋時間: Amazonが私にくれた連絡によると、サンフランシスコの私の住所ではAmazon Freshはまだやってる。Amazon側で何か、技術的エラーがあったみたい。トラブルが生じた地域の数を聞いたが、答はなかった。

AmazonのスポークスパーソンがRcode誌に語ったところによると、ニューヨーク市やボストン、シカゴ、フィラデルフィア、ロサンゼルスなどの大都市では、今日のサービス中断は起きていない。

Amazonは数か月前にWhole Foodsを137億ドルで買収したが、Amazonによると、それとこれとは関係ないそうだ。しかし2012年にローンチしたAmazon Wineは、近く閉鎖されるという。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon、好調の四半期決算で株価は1000ドル超え

木曜日(米国時間10/26)の株式市場終了後、Amazonは第3四半期決算を発表し、ウォール街の予測を上回った。株価は時間外取引ですぐに7%上昇し、1000ドルの大台に乗った。

1株当たり利益は52セントと、わずか3セントとしたアナリスト予測を大幅に上回った。純利益の2.56億ドルも、成長に向けて再投資をすることが通例のAmazonとしては異例の高利益だった。

売上は437.4億ドル、アナリストの一致意見は421.4億ドルだった。これは前年比34%増でもある。8月末に買収を完了したWhole Foodsが四半期売上に13億ドル貢献した。毎年7月に行われるAmazon恒例のディスカウントイベント、プライムデーも四半期の成功に寄与した。

Amazon Web Service(AWS)の売り上げは45.7億ドル、予測は45.1億ドルだった。これはAmazonのクラウドサービスで、AdobeやAirbnbなどの顧客のウェブサイトにサービスを提供している。

Amazonが発表した第4四半期のガイダンスは売上を560億から605億ドルとしており、ウォール街の予測はこれとほぼ一致している。

ファウンダー・CEOのJeff Bezosは、人気の音声制御デバイス、Alexaの成功について誇らしげに語った。「われわれは先月だけで、新たに5種類のAlexa対応デバイスを発売し、インドでAlexaを公開し、BMWとの統合を発表し、Alexaの「スキル」が2万5000を超え、AlexaをSonosのスピーカーと統合し、Alexaに2種類の声を聞き分けることを教えた。Alexaの頭脳はAWSの上にあるので、新たに習得した能力は新たにデバイスを買った人だけでなく、Echoの全ユーザーが利用できる、とBezosが声明で言った。

木曜日の終値972.43ドルだったが、決算報告後直ちに1000ドル台へと跳ね上がった。同社の時価総額は4670億ドルになった。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple Pay、20か国に進出、非接触支払いの90%を占める

AppleがiMessage用の支払い機能をスタートするまでもう少し待たされることになったが、先週末AppleのApple Pay担当VP、Jennifer Baileyは、GoogleのAndroid Pay(今日サービス拡大を発表した)やSamsung Pay、その他の小売業者や銀行に対抗するデジタルウォレットと支払いサービスの節目となる一連の新機能を発表した。

これはAppleがカードや現金に代わる携帯電話利用の主導権を取ろうとしていることを示すものであり、それがうまくいっているという事例証言もある。Appleと提携している販売業者らによると、Apple Payは非接触モバイル支払いが利用できる市場では90%のシェアをもっているという。

「Apple Payは日常消費の未来」とラスベガスで昨日始まったMoney 20/20カンファレンスでBaileyは言った

さらにBaileyは、同サービスがデンマーク、フィンランド、スウェーデン、およびUAEでも数日以内に開始され、これで利用可能な国が20か国になることも発表した。またカード会社4000社がウォレットに対応したことも話した(これは4000種類のクレジットカードまたはデビットカード会社のカードが、登録してApple Pay経由で使用できるという意味だ)。

さほど大きい数字とは感じないかもしれないが、この20か国の市場で世界のカード取引量の70%を占めている、とBaileyは指摘する。これはAppleが支払いサービスを展開するやり方を明確に特徴づけている:お金のあるところから始める。

Baileyは、今後Apple Payがどう普及していくかついて、利用できる店舗だけでなく、利用場面からも説明した。

例えばApple Pay Cashが導入されると、ユーザーはiMessageやSiriなどを通じて、Venmoと同じように個人間で簡単に送金できるようになる。このサービスは現在「数千人」のApple社員が限定ベータを利用していて、今年中にiOS 11アップデートで一般公開される。

しかもユーザーは受け取った金銭をApple Payを受け付ける店舗でそのまま使うこともできる。

これが注目すべきなのは、Appleはウォレットサービスを単なる支払いツールの保管場所ではなく、(今ではないが将来)支払い・保管ツールそのものにしようとしていることを示す一例だからだ。

もちろんAppleは新しい利用場面だけを考えているわけではない。BaileyはApple Payを新規に受け付けるようになった店舗や、すでに古くから同サービスを使っているパートナーに向けて新しいデータを多数提供した。いくつか興味深いものを紹介する。

  • 現在Apple Payは米国の全小売店舗の50%で利用できる。その中には全米トップ100小売業者のうちの67社も含まれている。Albertsons(2300箇所)、Dick Sportng Goods(675箇所)などのスーパーマーケットチェーンでは全面展開している。このようにカード自体はまだ非接触/NFC支払いてテクノロジーに対応していないケースは特に迫力がある。
  • Baileyは、「日常消費」部門 ―― 交通、コーヒーや食事の注文、非接触チケットなど ―― は「急速に伸びている」と言う(Ticketmasterは米国のスタジアムやコンサート会場で非接触チケットを導入している)。
  • Appleは、こうした日々の消費部門の取引回数は、すでに伝統的Eコマースの取引回数の2倍に達しており、物理的店舗の5倍の速さで成長していると推定している。

それ以外の会社も新たな統合を発表している。First Dataは今日、同社のPOS端末製品Clover GoをApple ストアで販売すると発表した。これと並行してFirst Dataを利用する全店舗でApple Payによる支払いが可能になる。この提携によって100万社の販売業者が対象になるとFirst Dataは言っている。

AppleがApple Cash向けに考えている様々な利用場面もそうだが、こうした進歩は、スマートフォンやスマートウォッチやその他「つながっているデバイス」が日々の生活にどうかかわってくるかを示している。それは店舗で商品購入の支払いに使うときばかりではない。

カードやキャッシュから離れられない人たち ―― ほとんどがそうだ ―― に対しては、これはバーチャル支払いサービスを拡大するチャンスであり、Appleなどの会社にとってはブランドとの結び付きを強め、将来の購入に向けて顧客ロイヤリティーを高めるチャンスでもある。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Shopify上のネットショップがInstagramのショッピング機能の利用をもっと簡単にセットアップできるようになる

誰でも容易にネットショップを開けるeコマースプラットホームの老舗で大手Shopifyが、Instagramブームに乗り遅れまいとしている。これまでも多様なショップ機能を提供してきた同社は今度、今年のホリデイシーズンに間に合うべく、ユーザーであるお店たちにInstagramの統合を提供する。Shopifyはこれまでも、Facebook MessengerやBuzzfeedなどを統合してユーザー店の販売チャネルを増やしてきたが、今回のInstagram統合もその一環だ。

Instagramのショッピング機能をShopifyは今年に入ってずっとテストしてきたが、今回の本番展開によって多くのユーザー店にその扉が開かれる。Instagramのショッピング機能は売りたい品目にタグを付けておき、それを買いたいと思ったInstagramのユーザーはInstagramの中からそれを売ってるショップに直行して買い物ができる。ShopifyがInstagramを統合したことによって、そのためのセットアップが簡単になり、Shopify上の自分の店から単純にその店の商品として品物をInstagramユーザーに売れるようになる。

Shopifyによると、Instagramは今すでに、Shopify上のお店の来客や売上を“強力に”押し上げている。これからは商品のセットアップを、お店とInstagramを行ったり来たりしなくてもできるから、売上増に大きく貢献するだろう。

今回の展開は数千店に限定するが、それをInstagram統合のテストと見なし、今後はもっとたくさんのお店…数十万店…に提供していく。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Amazonは独自の配送サービスをアメリカでテスト中――2018年にはサービスを拡大へ

Amazonはサードパーティー向け配送サービスを実験している。Bloombergによれば、販売者はAmazonのSeller Flexと呼ばれるプラットフォームを使って商品の配送ができるようになる。このプロジェクトは2年前にインドで開始されたが、Amazonは今年に入って西海岸を皮切りにアメリカでも密かにテストを開始していたという。Bloombergの記事は「2018年にはアメリカのサービスを拡張する計画がある」としている。

このサービスではAmazonは消費者の販売者への注文、販売者の倉庫からの集荷、顧客への配送まで一貫して処理する。ただしAmazonは独自に契約した運送者に加えてUPSやFedExのような大規模運送事業者を引き続き使用する。ただこれまではどの運送業者に配送を依頼するか荷主である販売者が決めていたが、Seller Flexでは配送者、配送方法の決定権がAmazonに移るわけだ。

Bloombergも指摘するとおり、この実験はAmazonがロジスティクスにさらに一歩踏み込んできた証拠でもある。これまで商品在庫の管理においてAmazonにとって不透明な部分が存在した。Amazonは販売業者が管理する在庫にについては十分な情報が得られなかった。しかしSeller Flexではさらに立ち入ってサプライチェーン全体を管理することになる。これにより消費者にとってPrime配送が一層速くなるだろう。Amazonは配送時間を最小にするために、マクロな観点から誰が何をどこへ配送するのかを最適化できるようになる。

Amazonの実験はPrimeに参加するメンバーの拡大を図ると同時にロジスティクスをAmazonに集中させ効率化する効果を狙っている。またサードパーティーの荷主の増加によってフルフィルメント・センターに入ってくる商品も増加し、処理能力が食われる心配をしなくてすむようになることも目指しているのだろう。Seller Flexでは実際の配送業者としてUPSやFedExをシステムから排除するわけではない。しかし長期的にみてAmazonの影響力を拡大させることになるはずだ。

画像: David Ryder/Getty Images

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

PlayStation VRのヘッドセットとプロセッサーユニットがマイナーなアップデート

Sonyの発表によると、PlayStation VR用ヘッドセットのアップデートバージョンが近く発売される。でも、わりとマイナーなアップデートだから、あまり興奮しないように。それでも、最初のハードウェアのオーナーを悩ませていた問題の一部が、解決されている。

日本では今月の終わりごろ発売され、アメリカはそのあとだが、その日程はまだ発表されていない。

いちばん目立つアップデートは、ヘッドフォーンとヘッドセットが完全に一体化したことだ。ケーブルがそのぶん単純になり、また、ヘッドセットをうしろから見たときのルックスがすっきりする。

機能面で大きなアップデートは、外付けのプロセッサーユニットボックスがHDRも通すようになったので、互換機PS4やPS4 ProのHDR機能を利用するために、ユニットを外さなくてもよいことだ。

これらのアップデートはどれも、比較的ささやかだが、でもHDRがメジャーになりつつある今、PS VRのユーザーがいちいち、VRのセットアップを外さずにそれにアクセスできることは、ありがたい。気の重さがなくなった、と言える。でもFAQページによると、HDRをを楽しみたいのでプロセッサーユニットだけ、というアップグレードはできないようだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

MLBのチームがiOS 11のNFC機能で非接触チケットによる入場をテスト、来年は全チームが本番採用

この春AppleがiOS 11を発表したとき、とても目立ったのは、iPhoneのNFCチップにデベロッパーがアクセスできるようになったことだ。Apple自身はNFCの非接触技術を使って、数年前から、iPhoneやApple WatchでApple Payを提供している。でもデベロッパーがそれを自分のアプリから利用することは、それまでできなかった。

今日MLBは、彼らが作ったNFC利用のチケットアプリをOakland Athleticsで試験的に使用している、と発表した。このアプリがあれば、ファンは自分のiPhoneやApple Watchを球場入り口のスキャナーにタップするだけで入場できる。Apple Payで決済するときと、同じやり方だ。

試験は、iOS 11がローンチしたあとの9月22日からのホームゲーム6試合で行われている。プロのスポーツイベントがApple Walletの非接触チケットをサポートするのは、これが初めてだった。実は、テキストメッセージングによるモバイルチケットの利用も、2007年のOakland Athleticsが初めてなのだ。

もちろん非接触の入場とモバイルのバーコードチケットを使う入場に大差はないし、後者は多くの球場が利用している。でもNFCはバーコードと違って複製を作れないから安全だ。スキャンの精度も、バーコードより高い。バーコードで入場できなくてあたまにきた経験は、どなたにもおありだろう。だからスマートフォンを使ってチケット確認を頻繁にする方にとっては、NFCによる非接触チケットが、大歓迎だろう。

MLBのアプリを実際に開発したのは、MLBAMの子会社Tickets.comだ。同社はMLBの23の全チームのチケットアプリを提供しており、今年はもうゲームがないけど、来年2018年には全チームのチケットのNFC化を行う。同社の顧客には、MLBの野球チーム以外もいる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Shake Shack、キャッシュレス支払のみの店を実験へ――マンハッタンのアスタープレイス

ハンバーガーチェーンのShake Shackは支払がキャッシュレスのみのスタンドをニューヨークで実験しようとしている。マンハッタンの中心部、アスタープレイスに今月上旬に開設される店ではタッチパネルを備えたセルフレジが用意される。顧客はこのレジで注文から支払まで済ませることができる。注文の品が持ち帰りできるようになるとスクリーンにそのメッセージが出るという。

このスタンドには人間も常駐する。Shake Shackによれば、スタッフには15ドル以上の時給が支払われ、‘Hospitality Champs’〔ホスピタリティー担当〕と呼ばれる。顧客の注文を助けたり質問に答えたりする役目だ。

Shake ShackのセルフレジはiOSとAndroidのモバイル・デバイスでの注文を処理するアプリでの経験をベースにデザインされた。セルフレジの場合はハンバーガー・スタンドに設置される専用ハードウェアで稼働する。自動注文システムはマクドナルドなど他のファーストフード・チェーンでも利用されている。

ただし支払が完全にキャッシュレスというのは一歩進んだ試みだ。アスタープレイスでどのように受け止められるか興味あるところだ。Shake Shackは評判の良いチェーンなのでツーリストの客も多い。アスタープレイスのような賑やかな場所はキャッシュフリーの支払という先進的試みを実験するには最適のロケーションだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

アメリカン航空、マットレスのCasperと組んで機内睡眠用品を提供へ

American AirlinesとマットレスメーカーのCasperは、飛行中の睡眠不足に悩む乗客を救うべく新たなパートナー契約を結んだことを発表した。

といってもCasperのマットレスを機内に持ち込むわけではない。代わりに、両社は機内睡眠を改善するために作られた8種類の睡眠商品を共同開発した。

商品内容は、座席に載せるマットレスパッド、通常の枕、ランバーピロー(腰枕)、枕カバー、羽毛布団、毛布、パジャマ、およびスリッパだ。計画によると、これらの製品をファーストクラス、ビジネスクラス、およびプレミアムエコノミーの乗客に12月から提供する予定だ(というわけで、われわれ一般エコノミー客は運がなかった)。

これは乗客の安眠という恩恵以上に、Casperにとって重要な契約になりそうだ。同社は非常に積極的なマーケティングを展開しており(少なくとも、あらゆるところで見られるポッドキャストや地下鉄広告を見る限り)、今回の提携は全く新しい人たちにブランドを露出する好機だからだ。

ちなみに、上級顧客に特別な睡眠グッズを提供している航空会社はAmericanだけではない。最近United Airlinesは高級百貨店のSaks Fifth Avenueと同様のパートナー契約を発表した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazonから新しい低価格ガジェット6種類――すべて150ドル以下

Amazonが1000ドルのiPhoneを発表した後にAmazonは6種類の一見雑多なガジェットを発表したが、どれも150ドルを超えないお手頃価格だった。 あきらかにAmazonの方針は「マージンなどくそくらえ」だ。

Amazonは製品を可能なかぎり安く売る。この「低価格レース」はAmazonの標準的戦略で、Kindleの電子書籍リーダーからKindle Fireタブレットまで一貫している。Amazonはこのコンセプトを試すための製品を発表し市場の反応を試す。反応が良ければ、いってみればクラーケンのような怪物的製品が後に続く。

Amazonは今日(米国時間9/27)、シアトル本社で開催したプレス・イベントで多数の製品を発表した。奇妙なEchoボタンが2個20ドル、ある種gの地上回線電話、 Echo Connectが35ドル、a 4K Fire TVが70ドル、ちょっとオシャレなクロース張りEchoが99ドル,、 かわいらしいEcho Spot目覚まし時計が130ドル、いちばん高価なEcho Plusが150ドルだった。Echo PlusはオリジナルのEchoの機能をすべて備える他にスマート・ホームハブの機能とPhilips Hue照明を内蔵している。.

その他、ガジェットAPIを通じて歌うサカナのおもちゃにAlexaを接続できるという言及もあった(値段は明らかでない)。

これだけでもまだ足りないというかのように、これらのプロダクトは Echo、Fire TVとバンドルで購入するとさらに安くなる

今までKindle、Kindle Fireタブレットでは安売り戦略が成功している。どちらの場合も市場の反応が好意的だと見極めた上でAmazonはさらにマージンを切り詰め、高品質のハードを超低価格で市場に氾濫させ、「メーカー希望小売価格」は大混乱に陥れた。

最近の例ではEchoがKindle方式で市場制覇に向けて立場を固めつつある。Amazonの戦略に基づいた低価格のEchoの参入でホームアシスタント市場は厳しい競争にさらされている。Amazonの低価格プロダクトの多様さには目をみはるものがある。

AmazonのEcho製品は最低20ドルからで、 USB端子に挿すFire TV StickにEcho Dotをバンドルしたパッケージが60ドルからだ。つまりFire TV StickにEcho Dotをバンドルしたパッケージ3組がちょうど4K Apple TVと同じ値段ということになる。

Echoで最も高額の製品は今年早くに発表された199ドルのEcho Lookと229ドルのEcho Showだ。これを含めて今やAmazonはEchoに8種類のモデルを揃えた

このAmazonの新製品攻勢はタイミングを計算されたものかもしれない。噂によれば、GoogleはGoogle Homeのシリーズを近くアップデートするという。これにはEcho Dotによく似た小型のGoogle Homeが含まれるらしい。Googleは過去にもAmazonに追い付こうと努力をしたことがあるものの、今となってはこの分野でGoogleにせよAppleにせよAmazonに追いつくのはきわめて難しい情勢になっている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Pointyは地域の店をAmazonに対抗させる――PoSレジ連動で商品情報をオンライン化するプラットフォーム

アイルランドのスタートアップ、Pointy​は地域の店舗が在庫商品を簡単にオンラインで公開し、消費者が簡単に検索できるようにするシステムを開発した。このほど同社はシリーズAのラウンドで600万ドルの資金を調達した。このラウンドはFrontline Venturesがリードし、ポール・アレンのVulcan Capital、Draper Associates、さらに何人かの著名なエンゼル投資家が加わっている。

エンゼル投資家にはWordPressのファウンダー、Matt Mullenweg、Google Mapsの共同ファウンダー、Lars Rasmussen、Transferwiseの共同ファウンダー、Taavet Hinrikus、Beboの共同ファウンダー、Michael Birchが加わっている。Pointyはこれ以前にLocalGlobe、Frontline、Seedcampから120万ドルのシード資金を得ている。

共同ファウンダーのMark CumminsとCharles Bibbyはスタートアップの起業に経験を積んでいる。Cumminsは2010年にGoogleによって買収されたビジュアル検索エンジン、Plinkの共同ファウンダーでもある。

Pointyはソフトとハードを統合したプラットフォームで、店舗の在庫商品をオンラインで検索可能にして顧客の流入増を図る。 カギとなるのは​Pointy​Boxと呼ばれる小さなデバイスで、店舗のPoSレジに接続するとバーコードのスキャン結果を自動的にPointyが運営するウェブサイトに転送し、オンラインでの検索を可能にする。

Pointy上の各ストアのページは検索エンジン向けに最適化されており、ユーザーが商品を検索すると、Pointyはユーザーの所在地付近でその商品をストックしている店舗を表示する。つまりお気に入りのクラフト・ビールを検索すると、どこに行けばそのビールが買えるか、近所の店を教えてくれる。簡単に言えば、地域の店舗がAmazonのような巨大通販会社に対抗できるようにするシステムだ。Pointyを利用する地域店舗は最小の投資で顧客の増大を実現できる。

電話取材に対して共同ファウンダーたちは(ちなみに両者ともロボティクスで博士号を持つ)はPointyの仕組を説明してくれた。商品の販売時にPoSレジでバーコードがスキャンされると、そのデータはPointy Boxを通じてPointyサイトに送られる。Pointyはこの際、複雑な在庫管理システムの導入なしに店舗に在庫があるかどうかを決定しなければならない。開発されたアルゴリズムでは推定のベースとして販売頻度などが利用されている。ある製品が頻繁に販売されているなら在庫も補充されている可能性が高い。

Cumminsは、 「消費者が何あるアイテムを買いたいと考えてスマートフォンで検索したとすると、 たいていの場合、​Amazonの在庫が表示される。たとえ50メートル先の実店舗にその商品が置いてあっても検索結果には出てこない。これは消費者にとっても店舗にとっても苛立たしい状況だ。Pointy​は店舗側の資金や時間などの負担を最小限にしてこの問題を解決しようとしている」と説明する。

現在Pointyはすでにアメリカの48の州の店舗で利用されており、「登録された商品は何千万回も検索結果に表示されている」という。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

テレビに映ってるアニメのキャラがAmazon Echoに命令して大量のランダムな買い物を

Amazon Echoを持ってると、こんなやばいこともある、という例。起動する言葉さえ分かってればだれでもEchoに命令できるから、テレビに映ってるアニメのキャラクターでも、あなたの家のEchoを操作できる。20年の長寿を誇るアニメ番組South Parkで、まさにそれが起きた。

これが、それだ:

[AlexaにいたずらをするSouth Park]

このアニメを見ている部屋にEchoがあったら、Amazonのあなたのショッピングカートが、ランダムに選ばれたがらくたでいっぱいになってしまうだろう。

音声で操作するアシスタントには、このような危険性がある。悪質な広告が音声でAlexaに命令して、あなたに製品を買わせてしまうかもしれない。South Parkのボックスセット、とか。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

「見えない小売店」を目指すDarkstore

オンデマンドフルフィルメント(商品の受注決済在庫管理配送を全て手がけるサービス)スタートアップのDarkstoreが、T-Force Final Mileと提携し、さらに33の全国のマーケットを追加した。これによってDarkstoreが対象とするマーケットの総数は40となった、その中にはサンフランシスコ、ロサンゼルス、ポートランド、マイアミ、アトランタ、ボストン、リノ、そしてオースティンなどが含まれている。

T-Force Final Mileは、IKEA、Office Depot、そしてAmazonのための配送を行っているラストマイル配送会社だ。この提携のおかげで、Darkstoreは全国にあるT-Forceの40の倉庫をフルフィルメントセンターとして利用できるようになる。

Darkstoreは、顧客基盤を拡大するため、ショッピングカートの提供も発表した。これにより、各電子商取引ブランドは、コードを1行書くだけで、容易にオンデマンド配送を顧客に対して提供することができるようになる。

Darkstore’sのT-Forceとの提携と、ショッピングカートサービスの提供はDarkstoreの「見えない小売業者」になるという目標の一部を成すものだ。これはDarkstoreの創業者のLee Hnetinkaが先週私に語ったものだ。

Darkstoreは、貯蔵施設、モール、小売店の余剰倉庫を活用し、スマートフォンだけでフルフィルメントセンターとして機能させる。基本アイデアは、地元に倉庫のないブランドが、それをDarkstoreに保存しておき、当日出荷ができるようにするということだ。Darkstoreは在庫に対してはブランドに対して何も請求しないが、Darkstoreから出荷されるアイテムごとに価格の3%もしくは最低2ドル、そして最高20ドルまでを請求する。

実際の配送に関しては、DarkstoreはサンフランシスコのAxleHireやUberRUSHのような企業と提携している。他のマーケットでは、Darkstoreは、例えばDelivやブランドが使用したい他の地元の配送業者などのサービスを使用する。

Darkstoreの顧客一覧にはマットレススタートアップのTuft & Needle、プレミアムヘッドホンメーカーのMaster & Dynamic、衣料ブランドのWildfang、そしてソファスタートアップのBurrowなどが登録されている。

Darkstoreは昨年5月にローンチした。それ以来、Darkstoreは150万ドル以上の資金調達を行って来ている。4月にはPivo​​tNorthからの140万ドルの資金調達が続いた。Darkstoreの目標は今年末までに1億1000万ドル相当の製品の出荷を行なうことだ。Hnetinkaによれば、Darkstoreはその指標を「予想以上に早く達成している」。

平均してDarkstoreは1注文当たり16.50ドルの収益を挙げている。平均注文額は550.22ドルだ。昨年には、Darkstoreは毎月25%の収益と注文の伸びを見せていた。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

Amazon、5万人規模の第2本社建設計画を発表――自治体の立候補受付け開始

Amazonはすでにeコマース、ロジスティクス、クラウドサービスの各分野で世界的な巨人だ。そのAmazonが企業としての存在をさらに一段と拡大する動きを見せている。今日(米国時間9/7)、同社は北米地区に第2の本社を建設するために適切な都市を選ぶための調査を開始したことを発表した

Amazonによればこの第2本社はワシントン州シアトルの既存の本社(上の画像)と「あらゆる点で同等の施設となる」といいう。

新本社はそのサイズもシアトル本社と同等かそれ以上となるもようだ。Amazon本社はシアトルのビジネス地区の中心的施設の一つだ。4万人の社員が75ヘクタールの土地に建てられた33棟のビルで働いており、レストランだけでも24箇所ある。Amazonによれば、HQ2と呼ばれる第2本社では5万人が働くことになり、投資額は50億ドルに上るという。

Amazonのファウンダー、CEOのジェフ・ベゾスは声明で「Amazn HQ2はあらゆる面でシアトル本社と同等のものとなる。HQ2は当初でも数十億ドルの投資先となる。この投資はその後も継続され、数万人の給与の高い職が創出される。われわれは第2の家〔に適切な場所〕を見つけようと張り切っているところだ」と述べた。

TechCrunchではHQ2建設のスケジュールについてAmazonに問い合わせ中だ。

Amazonの新本社建設の発表は興味深いタイミングで行われた。Appleはクパチーノの新キャンパスの建設をほぼ完了したところだ。来週にはメイン・ビルディングに隣接する新しいスティーブ・ジョブズ・シアターで最初のイベントを開催する。ここでは最新版のiPhoneが発表されるものとみられている。リング状の巨大建築はAppleのパワーを象徴するものとして長いあいだ話題になってきた。Appleが新キャンパスでiPhoneイベントを開催する直前にHQ2建設計画が発表されたことは、こうしたビッグプロジェクトを実施できるのはiPhone/Macの巨人だけではないと知らせるAmazon一流のやり方かもしれない。

面白いことに、Amazonは社員がどちらの本社ないしどの都市で働くことを希望するか各種調査を行う計画も明らかにしている。ここでAmazonは適切な候補地となるべき条件をいくつか挙げている。候補都市は人口が100万人以上であること、ビジネスフレンドリーな安定した都市環境であること、テクノロジーに関して才能ある人材を引き寄せる魅力がある都市ないし都市近郊であること、などだ。また都市、地域の選定にあたっては「ものごとを大きなスケールで考える創造的なコミュニティーを持つこと」も条件としている。

またAmazonは新本社は現在のシアトル本社同様、都市型の施設となり、都市中心部に建設されること、すでにデベロッパーによって開発が進められていてもよいことなどを明らかにしている。

AmazonではHQ2建設の第一歩として都市ないし州による提案の受付(RFP=Request for Proposal)を開始しており、Amazonは自治体に対し同社へのコンタクトを呼びかけている。一度HQ2の建設予定地に選定されれば都市側のメリットは巨大だ。Amazonの推計によれば、同社は2010年から2016までの期間にシアトル市の経済に寄与した額は380億ドルになるという。Amazonの投資1ドルについてシアトル市は1.40ドルの経済効果を生み出してきた。

社員38万人というのは、Amazonをテクノロジー分野における世界最大の雇用者の一つとしている。テクノロジーは現在アメリカの主要産業とみられいるものの、以前の主要産業と比較すると直接雇用者の数が目立って少ない。Amazonは例外的に巨大な雇用者だが、ロジスティクスの分野における雇用が大きいのもひとつの理由だ。事実、Amazonはアメリカでもその他の世界でもフルフィルメント・センターを開設するつど、地域の雇用と収入の増大に貢献することになると発表してきた。

Amazonはまたアメリカ国外でも急ピッチで拡大を続けている。

今年夏、AmazonはEU離脱で揺れるイギリスの首都、ロンドンの金融地区に新しい本社を開設している。

下の画像はAmazonのシアトル本社に関する詳細だ。

画像:Amazon

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Alibabaが顔認識による決済システム‘smile to pay’をKFCの杭州店でテスト開始

中国はデジタル決済ではかなり先を行っている。その最新の跳躍は顔認識技術、お客は笑顔を見せるだけで支払いができるのだ。

Alibaba傘下のAnt Financialが、その‘smile to pay’(笑顔でお支払い)サービスを、本社のある杭州で開始した。テストするお店はKFC(ケンタッキーフライドチキン)だ。

下のビデオでお分かりのように、顧客がすでにAlipayアプリで登録して顔認識を有効にしていれば、支払いのためにスマートフォンは要らない。POPのところにある3Dカメラが顧客の顔をスキャンして、本人性を確認する。電話番号入力で、セキュリティを強化することもできる。

今回の試行は、Alibabaにとっていろんな努力の成果だ。

同社は2年前にドイツで行われたIFAで、初めて顔認識技術を披露したが、そのとき社長のJack Maが紹介したのは、セルフィー(自撮り写真)を撮ってから支払いをするオプションなど、いくつかの基本的な機能だった。その後オプションは、かなり進歩した。ここでAlibabaが使っているのは中国のスタートアップMegviiのFace++と呼ばれる技術で、MegviiはFoxconnなどから1億5000万ドルあまりの資金を調達している。

KFCをテスト店に選んだのは、KFCの中国のオペレーターYum ChinaにAlibabaが投資しているからだ。McDonaldsやTaco Bellも、中国では同社がオペレーターだ。

Alibabaがこの技術をeコマースの未来と位置づけているのは、オンラインとオフラインのリテールを統合できる、と考えているからだ。同社は今年の初夏にキャッシュレスのストアを開店し、上海ではモバイルアプリで顧客体験を最適化できる近隣ショップを10店営業している

だから‘smile to pay’も、そういった戦略の一環だ。また、Alipayの人気を高めることにも貢献する。こちらはTencentのWeChat Payという強敵がいるから、とくに重要だ。なんといっても、WeChatは中国で巨大な人気を誇るメッセンジャーアプリだから。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Thirstieがドン・ペリニョンのオンデマンド配達を提供

酒配達スタートアップThirstieが、そのモデルに新たな工夫を加えている、アルコールブランドと直接連携して、オンデマンド配達を提供するというものだ。手始めにドン・ペリニョンが選ばれた。

2015年にThirstieについて書いたときには、スタートアップは既に配達を提供している近くの店舗から消費者がアルコールを買うことを可能にした。共同創業でCEOのDevaraj Southworthは、Thirstieは(Minibarのような他のスタートアップと競合している)現在の消費者サービスは引き続き提供すると語った。しかし、彼の焦点は他の場所へと移っている。

「私たちは少し戦略を変えて、よりエンタープライズまたはB2Bソリューションに近いソリューションを検討しています」とSouthworth氏は語る。「それは資本効率性を狙います」 — すなわち消費者たちを引き付けるために高いマーケティングキャンペーンを張るのではなく、Thirstieはドン・ペリニョンのような高い認知度をもつブランドを活用するのだ。

今回のケースでは、ドン・ペリニョンは(まずはニューヨークとマイアミの)消費者たちが、ボトルをドン・ペリニョンのウエブサイトで注文すると、1時間以内に配達されるようにする、というサービスのテストを行なっている。

「モエ・ヘネシーUSAによる継続的な市場イノベーションへの努力により、ドン・ペリニョンの1時間ラグジュアリー配達サービスが立ち上がりました。これにより、ドン・ペリニョンお飲みいただくお客さまたちに、お住いの場所でオンデマンドで即座に手に入れる喜びを味わう新しい道が拓かれたのです」とドン・ペリニョンの副社長は発表で語った。

Southworthは、Thirstieはこうした取引を扱うためのe-コマースプラットフォームを構築したが、実際の処理はThirstieに参加する各店舗によって行われると語った。

彼は、Thirstieのパートナーたちは追加の販売量そのものはあまり気にしていないのだと付け加えた。真の利益はそのデータにあり、ブランドがマーケティングキャンペーンの有効性をよりよく計測したり、消費者たちの好みを理解することを可能にする。最終的には、ブランドは「Netflixモデル」に従い「データに基づいた新製品の提供」を行うこともできると語った。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

FEATURED IMAGE: THOR/FLICKR UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

AmazonのWhole Foodsは、今日の値下げでWalmartに対抗できるのか

本日(米国時間8/28)Amazonは、Whole Foodsとの137億ドルの買収契約を完了し、それを受けて同チェーンの食料品価格の引き下げを開始した。この買収はAmazonにとってもっと大きな意味を持っているが、今回の値下げ(有機食品が多い)の目的は、Whole Foodがをライバルチェーンと対等に戦うための施策だ。しかし、AmazonがWhole Foodsの利益率を削るつもりだとしても、一般の食料品でWalmartと戦えると本気で期待しているのだろうか。

現在Walmartのブランドは低価格路線と結びついている。一方Whole Foodsは、”whole paycheck”[給料全部]と揶揄されるくらい、価格が高い。

Amazonが発表したWhole Foodsの値下げ対象商品は、バナナ、有機アボカド、有機卵、有機「責任ある養殖」のサーモンおよびテラピア、有機ベビーケールとベビーレタス、動物福祉水準の85%赤身牛ひき肉、クリーミーおよびクランチーのアーモンドバター、ガーラおよびフジ有機リンゴ、有機丸ごとチキン、365 Everyday Valueの有機バターなど。牛乳、チーズなどその他の食料品の値下げもすでに始まっていた。

実際の価格比較は本誌のギャラリーで見られたい。

Whole Foodsが今回値下げした商品をWalmartと比べるために、東海岸の同じ地域の両店舗で同じ時刻に同じものを買ってみた。もちろんこれで上記の疑問に答えようというのではなく(それにはまだ早すぎる)、初日の価格を比較したスナップショットを残そうすいうものだ。Walmartがすばやく値下げで対抗したとしても驚くに当たらない。

調べたのは、Whole Foodsが今日値下げした商品だけだ。全体的にWalmartの方が今も安い ―― 有機や「責任ある養殖」、グルテンフリーなど〈ではない〉商品では特にそうだ。ただし、そうではないものもある。

今日の値下げの結果、Whole FoodsがWalmartに価格で勝ったのは、有機牛乳、アーモンドバター、有機パスタソース、有機バナナなどだった。「勝った」と言ってもわずか数セントのものもあればもっと違いの大きいものもあった。

Walmartが勝ったのは有機卵、リブアイステーキ、12本パックの水、サーモンなど。大差のものもあった。

しかしWalmartは有機食品のセレクションが少ないため、比較できなかったものもあった(もちろん、店によっても品ぞろえは違う)。

このWalmartには有機アボカド、有機りんご、有機ベビーケールサラダミックス、有機アーモンドミルク、プライベートブランドの有機バターやチースがなかった。いずれもWhole Foodsで今日値下がりした商品だ。

結局のところ、有機食品が重要な人にとっては、たとえ価格が高くてもWhole Foodsが適しているのかもしれない。そもそも、人々がこの店に行くようになった理由がそれなのだから。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

オハイオ州の巨大ショッピングモールがAmazonのフルフィルメントセンターに生まれ変わる

古いモールは、不快な景観だ。安い建築費で作られ、流行らなくなると捨てられて、“シックなアウトレットショッピング体験”と称する業態や、高級ブランド品掘り出し市などに拾われる。そしてその後は、小都市の都心部で駐車場として腐っていき、巨大なスペースは残るが、町の人の心に残るのは思い出だけだ。

でも、絶望するのは早すぎる。オハイオ州ノースランドール(クリーブランドに隣接)の、かつて世界最大のモールと呼ばれていた土地と施設を、Amazonが新たに倉庫として再利用する。モールは完全にさら地になり、その大部分を、かつてそのモールを殺した、まさにそ犯人企業が専有する。

古いモールはこれまで10年近く、その幽霊のような姿を保(たも)ってきた。ノースランドールの端っこで、徐々に腐食が進行した。2000年代には、主力店が次から次と変わった。そして最後には、2015年に最後の旗艦店Burlington Coat Factoryが閉店した。モールは、2016年の火事でほとんど全焼した。

市長のDavid Smithが、Cleveland Plain Dealer紙にこう語っている: “なんと言ったらいいか、とにかくこのプロジェクトが来たことは、すごく幸運だよ”。

その記事から引用しよう:

eコマースの巨人は木曜日に、計画面積85万5000平方フィートの建物のリース契約を締結した。それにより来年の第二四半期には、ウォレンズビルセンターとエメリーロードの69エーカーの土地に、その建物がオープンする。このプロジェクトは、ある市民集会で話題になり、7月には契約のニュースがリークした。しかしノースランドールは別の、詳細不明のプロジェクトと、天秤にかけていた。

 

計画ではその倉庫*は、2000名の雇用を新たに作り出す、という。〔*: 上記新聞記事では“Amazonのフルフィルメントセンター”、となっている。〕

しかし悲しいのは、Foxconnがウィスコンシンに工場を作るなんて話に比べると、古い不動産が倉庫スペースになるという話の方が、はるかに実現性が高いことだ。たしかにeコマースにとってフルフィルメントは必要だが、製造は相変わらずアメリカの外で、ずっと安価に行われている。でもノースランドールは、タウンシールのデザインが二つのショッピングバッグであることが示すように、その現代を商業に賭けてきた町だ。その誇りだったモールが、今日と未来の新しい商業のハブに生まれ変わり、市の雇用と教育と成長を支えていくことは、確かに嬉しい光景だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

人間の食事並の高級なドッグフードを犬の特性に合わせて調整するOllieが早くもシリーズAで$12.6Mを調達

ニューヨークで生まれて2年になる会員制サービスOllieは、ヒト用並の(human-grade)ペットフードを売っている。同社はこのほど、シリーズAで1260万ドルを調達した。

ラウンドはCanaan Partnersがリードし、WME Ventures, Rosecliff Ventures, RiverPark Funds, Correlation Ventures, および初期の支援者Primary Venture PartnersとLerer Hippeau Venturesが参加した。同社の資金調達総額は、PrimaryとLerer Hippeauによる昨秋のシードラウンド440万ドルを含めて1700万ドルになる。

同社はまさにドッグフードに真剣に取り組み、それぞれの犬の特性に合わせてレシピを調製し、適正量を指示し、正確にその量を顧客に届ける。

同社はフードの生産を、ペンシルベニア州の米国農務省認定調理工場に委託している。原料はチキン、ビーフ、ラムの心臓、砕いたバターナッツ、ルタバガ、ヒヨコマメ、ポテト、クランベリー、ケール、いちご、(鱈の)肝油など、これまでドッグフードにあまり使われなかった素材が多い。

価格は犬の所要熱量によるが、小型犬なら1日3ドルから、平均では一頭につき一日6ドルぐらいだ。

ペットフードは今年の全世界の売上が750億ドルと言われ、専業eコマースの数にも不足はないが、Ollieのようなグルメでオンデマンドのネットショップは新しい。それに対し、ヒト用並のヒトフードの会員制サービスはここ数年急増し、失敗例少なくない

この業態におけるOllieの競合相手といえば、今年の早い時期に810万ドルをかっさらったペットフード会員制サービスThe Farmer’s Dogや、昨年売上が近く4000万ドルに達すると発表した、サンディエゴで創業して15年になるThe Honest Kitchen、2年前にカリフォルニア州オークランドに生まれてまだ完全自己資金状態らしいNomNomNowなどなどだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))