Appleは電力管理チップの内製を目指してドイツで設計チームを編成中

AppleはすでにiPhone用の自社製グラフィクスチップの設計を計画しているが、それだけではない。Reuters(ロイター通信)とドイツの投資銀行によると、AppleはiPhone用の独自のバッテリー管理チップを設計するチームを作っている。

現在使っているふつうの電力管理チップよりも優れたチップを内製することによって、iPhoneeの電力消費効率を上げることが目的だ。電池寿命でAndroidに勝つことも、当然、ねらっているだろう。

Appleは現在、ドイツのサプライヤーDialog Semiconductorと協働している。Dialogが投資会社Exaneに語ったところによると、同社はすでに2017年と2018年、計二つのiPhone機種用の電力管理チップを設計した。だから、しばらくは変わらないだろう、と。

でもAppleが今ドイツで作っているチームが動き出したら、2019年には変わるだろう。チームにはすでに、Dialogの技術者をスカウトしている。

Appleは各年、数千万台のiPhoneを売っている。今日のニュースは、Dialogにとって大きな打撃だったかもしれない。今Dialogの株は、15%下がっている。

Appleは今、サプライチェーンの下の方へ自分で手を出すことによって、重要なサプライヤーに次々と取って代わろうとしている。Appleは、iPhoneのすべてをコントロールしたいのだ。なんといってもiPhoneは同社の最大のドル箱だから、その‘完全自前主義’も当然かもしれない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Pebbleがスマートウォッチサービス終了の準備に入った

Pebbleの終わりが近づいてきた。最新のアップデートはクラウドサーバーへの依存をなくすことで、Pebbleウォッチの寿命を少しのばすだろう。これまでさまざまな操作に必要だったPebbleサーバーに接続をしなくても端末がを使えるようになった。

2016年11月にFitbitがPebbleを買収した時、不安がのしかかった。FitbitはPebbleウォッチのサポートを続けるのか? そうではなかったようだ。最終的にFitbitは、2017年いっぱい火を消さないことを宣言し、デバイスやユーザーが使っているクラウドサービスや、デベロッパーツール、APIなどのサポートを続けることを約束した。2018年については保証はない。

この最新アップデートは、Pebbleが終焉の準備をしていることをうかがわせる。最新のアプリには、認証サービスが利用できない時にログイン手順をスキップするかどうかのオプションが追加された。その場合でもアプリやファームウェアのサイドロード(公式サイト以外からのインストール)が可能だ。Pebbleチームは、Pebbleのサーバー接続設定を変更してサードパーティーサービスからアップデートを受けられるようにもしている。

リリースノートの全文はここにある。

数々の物語を生んだウェアラブルメーカーにとってこれが最後の主要アップデートになりそうだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スイスの3D画像暗号化システムは指を使うバイオメトリックスのセキュリティを大幅に向上

バイオメトリックスはセキュリティの完全解ではないかもしれないが、堅牢で周到に考えぬかれたものなら、使用に耐える場合もある。AppleのTouchIDも悪くはないが、でもそれで核基地の安全は確保できない。しかし映画の世界を別にすれば、それでもなお、核基地を指紋認証で守らざるを得ないだろう。でもスイスの研究者たちが考えたこの新しいシステムは、正しい方向への一歩だ。

Lambert Sonna Momoが率いる、彼の会社Global IDとスイス連邦工科大学ローザンヌ校(École polytechnique fédérale de Lausanne, EPFL)のコラボレーションは、前者のバイオメトリックス技術と後者の暗号技術を結びつけた

そのバイオメトリックスの側面は、Sonna Momoが開発した、静脈の3D画像だ。“今では誰でも偽の指紋を簡単に安上がりに作れる”、と彼は大学のニュースリリースで説明している。“2Dの静脈認識技術はすでに世界中で使われているが、そのシステムには欠点がある。しかし3Dなら、偽造の危険性はほとんどない”。

同じように見えるパターンでも、画像の次元がひとつ増えると容易に区別できるようになる。3Dのスキャナーもそれほど高価ではなく、300ドルぐらいでできる。彼らはこれまで、さまざまな人びとと肌のタイプに対してスキャナーの性能をテストしてきた。光学的バイオメトリックスでは、重要な検討事項だ。

EPFLは、そのシステムのもうひとつの重要な部分を担当した。それはデータ処理と暗号化だ。指紋でも網膜でも静脈でも、盗まれたからといってリセットはできない。一度破られたら一巻の終わりだ。そういうものに関しては、プライバシーが非常に重要だ。

そこでEPFLの暗号研究室は、スキャナーやIDシステムが暗号を解読する必要のない、準同型暗号方式を考案した。これなら、データがデバイスや通信線の上にあって盗まれても、セキュリティは破られない。またこの方式の副産物として、盗まれたデータが使われたとき、そのパターンには、それがどこから来たかを示すデバイス情報がある。

Sonna Momoは、この技術が病院で活用されることを期待している。そこでは、正しい診療のためには正しい本人確認が重要だからだ。また、迅速で正確なIDを必要とする銀行でも役に立つ、と彼は考えている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

小型ジェットエンジンを手足にくくりつけて飛ぶイギリスの起業家Richard Browningは絶対安全と主張

【抄訳】
YouTubeの一連の粒子の粗いビデオが、GravityのファウンダーRichard Browningの奇怪な夢の進捗を記録している。ビデオは、回を追うごとにますます恐ろしくなり、彼は複数のジェットエンジンを自分の手足につけて地上数フィートに浮くのだが、その構成が次々と変わっていく。

報道向けの資料によると、彼は石油の貿易ビジネスから起業家に変身し、本物のアイアンマンを目指しているのだが、実際に見ると裏庭のマッドサイエンティストという感を拭えない。あと一歩で、世界でもっとも危険な“お馬鹿スタント”になるだろう。Browningは、彼がDaedelusと呼ぶ装備の3分半の飛行のビデオ(下図)が、見る人を怖がらせることは認めるが、実際には最初から最後の一瞬まで危険性はまったくない、と主張する。

“体に括(くく)りつけたらすぐに飛べるんだ”、と彼は電話インタビューで語る。“危険性は田舎でスポーツバイクに乗るよりも低い”。Browningは、安全性のための工夫や配慮をえんえんと語るが、それはまるで、危険な遊びを親に安全だと言い張っている子どものようだ*。これまでまだ、怪我をしたことはないそうだ。〔*: 安全性配慮: 消火器を持った二人のアシスタントから30フィート以上は離れない、などなど、ものすごく細かい。〕

現状では、最高速度は人間が走る速さを超えていない。そして燃料は、爆発性のないものを選んでいる。設計の仕様により、ホバリングの高度は数メートル以下、そしてdead man’s switch(死人のスイッチ)という不吉な名前をつけたボタンを本人がずっと押していないと、飛行は継続しない。

【後略】
[以下、写真とビデオのみ掲載]

http://www.redbull.com?t=0&videoId=5379469912001

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ギターの自動チューナーRoadieがバージョン2を発表、ベース専用機も登場

初代のRoadieチューナーは、プラスチックケースに収まった奇跡だった。その小さなデバイスをスマートフォンにつなぐと、ギターのマシン・ヘッド(小さなチューニングノブ)を回して正しい位置にする。実に、見事だった。

そして今度のRoadie 2は、ギターを自力で(スマートフォン不要で)毎日一晩中チューニングする。Roadie 2とRoadie Bassがそれぞれ別のチューナーで、スマートフォンのアプリから目的のチューニングをロードする。目的のチューニングがロードされたら、デバイスの小さな画面をスクロールしてチューニングタスクをセットする。あとは、デバイスの振動〔==音の周波数〕検出システムがすべての仕事をする。完全に緩んだ弦でも、その弦を指定すれば正しく張る。

ひとことで言うとこれは、最初のRoadieの良いとこ+使用中にスマートフォンは要らない、だ。(最初に、使用するチューニングをロードするときだけ。)

とにかくRoadieがあるとセットアップの時間が短くて、すぐに演奏を初められる。ジミーがいなくなったり、ジョーディーが結婚したりして、さびしくなっても、Roadieがあればすぐに、ギターがぼくを慰める。弦はいつも綺麗で、血はつかない。ストラトキャスターでも5ドル10セントで買ったのでも、立派に仕事をする。

どちらも金属製のギアを使って、トルクを稼いでいる。ベース用は弦が重いから、ややトルクが強い。Kickstarterで初期の支援者は79ドルで買えるが、発売は10月だ。発送は申し込み順に行われるから、待ちきれない人は早めに79ドル(またはそれ以上)を支援しよう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Andy Rubinの新しいスマートフォンをEric Schmidt(Alphabet会長Google元会長)が激賞、OSは当然Android

Android OSの始祖Andy Rubinが彼の新しい会社Essentialの最初の製品として出すスマートフォンは、そのOSがAndroidだ。今週初めのRubinのツイートの写真(上図)からもそう見えるが、今度はGoogleのEric Schmidtが、“Androidユーザーの驚異的にすばらしい新しい選択肢がもうすぐ出る”、という言葉でそれを確認した(下図)。

でも、何よりもまず:


[そんなの当然じゃない!]

だがしかし、Googleの親会社Alphabetの会長様まで出てきたということは、EssentialとGoogleの仲の良さを示すようだ。だとすると両社のあいだには、Nexusのころのような、密接なコラボレーションがあるのではないか? しかしGoogle自身も今は、自社製のスマートフォンでAppleやSamsungが支配する高級機市場をねらっている。

またSchmidtの予告ツイートは、SamsungのGalaxy S8の発表と日にちが一緒だ。それは、偶然ではないだろう。Androidスマートフォンのハイエンド機といえば、現状はSamsung以外の名前が出てこないが、Essentialはもしかして、そこに食い込む闘争に参戦する気か?

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

MatrixのVoiceボードがあればRaspberry Piで動くAlexaを作れる

Matrix Labsが、Raspberry Pi用の音声認識AIのクラウドファンディングに成功した。これがあれば誰でも、自分ちの地下室でAlexaを作れるだろう。Rodolfo SaccomanとBrian Sanchezが初めて作ったボード製品Creatorは、Raspberry Piの上部にフィットし(上図)、8つのマイクロフォン、温度センサー、紫外線センサー、圧力センサー、3Dの位置センサーなどがついている。しかし、もっとシンプルなVoiceは、直径3.14インチのボード上にオープンソースの音声認識プラットホームVOICE RECOGNITIONを搭載し、花びら状に配置した7つのMEMSマイクロフォンがXilinx Spartan6 FPGAと64 Mbit SDRAMに接続され、そして18個のRGBW LEDと64のGPIOを装備している。つまり、音声認識によるライトショーが可能だ。

99ドルのVoiceはもうすぐ発売だが、Creatorはここで買える

同社はAzoic VenturesとRokk3r Labsから生まれ、これまでに580万ドルを調達した。99ドルの新製品は、オンラインでもうすぐ発売される(上述)。基本的にMatrixが目指しているのは、ロボットの自作キットだ。

Saccomanは曰く、“目標は人びとのアプリケーションや事業やアイデアを実現可能にするイネーブラー(enabler, 可能にするもの)をハードウェアで提供することだ。とくに、機械学習やコンピュータービジョン、人工知能などを初心者のデベロッパーでも簡単に利用・実装できるようにしたい”。

  1. img_0586a.jpg

  2. img_0587a.jpg

  3. img_0588a.jpg

  4. img_0590a.jpg

  5. img_0593a.jpg

  6. img_0594a.jpg

  7. img_0596a.jpg

  8. img_0597a.jpg

ご覧のようにVoiceとCreatorはRaspberry Piの上部にフィットして、相当高度な機能性を提供する。DIYファンが主なターゲットだが、完全にオープンソースなので製品のベースとしても気軽に使える。すばらしくクールなキットだから、将来の地球を征服するロボットがRaspberry Piで動いていたら、歓迎するね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

安全ゾーンと安全でないゾーンのあいだに‘お友達ゾーン’を設けるロボット安全技術

言うまでもなく、ロボットや大型機械を使う仕事には、つねにかなりの危険性が伴う。正しい使用技術の徹底教育や、労働者に配慮した倫理性の高い企業は、どこにでもあるとは限らない(たとえばBloomberg Businessweekに、こんな優れた記事がある)。いわゆる‘スマートな’ロボットも、この点は同じだ。そこでドイツのFraunhofer研究所は、工場などで人とロボットがコラボレーションする場合の、直感的なモデルを提案する。

ロボットを使っている現場には、基本的に二つのゾーンがある。安全なゾーンと、安全でないゾーンだ。ロボットは動きが速くて力も強いから、そのリーチ内は基本的に安全でない。ここから先はリーチではない、と指定されたゾーンは、公式に安全だ。しかし安全ゾーンに入ったら、ロボットを操作できないことが多い。

人間とロボットが頻繁に関わりあう仕事…部品を検査する、物を渡す、そばを通る、などなど…では、ロボットと仲良く楽しく仕事できるための第三のゾーンがあった方が良い。Fraunhoferの人たちは、それをKooperation Zonen(協力ゾーン)と呼んでいる。

彼らのモデルは、カメラを使ってロボットのある場所の人間の位置を調べる。人間がグリーンのゾーンにいたら、ロボットは全速で仕事をしてベストの結果を出す。人間がもっとロボットに近い協力ゾーンに入ったら、ロボットは停止をせずに仕事を続けるが、それをゆっくりやったり、人間のいる側ではアームを指定位置まで下げたりする。

人間がさらに近づいてレッドゾーンに入ったら、ロボットは完全に停止する。絶対にロボットが動いてはいけない、そんな至近の距離に人間は、ロボットのシャットダウンや、内部を調べるときに、入ることがありえる。

この安全技術の研究開発のトップMathias Putzは曰く: “すでに研究開発段階でのテストは好成績で終了しているから、今年は業界の組合などに働きかけて、実地試験をやりたい”。

今は多くの産業でロボットが活躍しているが、その運転やメンテナンスはもっぱら人間の仕事だ。人間とロボットの健全な対話的関係を築くこのような技術は、すごくいいな、とぼくは思う。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、iOS 10.3と共にmacOS、watchOS、tvOSもアップデートを公開

今日はAppleのアップデートデーだ。同社の全製品にわたる4つのオペレーティングシステムの4つの新バージョンを公開した。iOS 10.3、macOS 10.12.4、watchOS 3.2、およびtvOS 10.2。アップデートの中には特に重要なものもある。

まずiOS 10.3から。新OSには「AirPodsを探す」が加わった。この新機能については本誌が既に報じている。iOSデバイスに接続されていればイヤホンの位置を地図上で見ることができる。雑誌の山の下に隠れている時にはアラームを鳴らせる。近くにないときには、AirPodsが最後のiOSデバイスとつながっていた場所が示される。

iOS 10.3で、AppleはApp Storeの評価方法を見直し、ユーザーのレビューを促すと共にデベロッパーへの返信ができるようになった。メールのスレッド表示、動的アプリアイコンなどの新機能も加わった。

そしてAppleは、密かに全iOSデバイスを新ファイルシステムのAPFSに移行する。ユーザーからは見えないはずだが、新しいファイルシステムはモバイル機器のフラッシュストレージ向けに一から設計されており、これは大きな変更だ。

watchOS 3.2でAppleは、ついにSiriをサードパーティーアプリに開放した。iOSではすでに実施されている。例えばApple WatchからLyftで車を手配したり、WhatsAppで誰かを呼ぶことができる。新たに追加されたシアターモードボタンを使うと、映画館のなかで画面を暗くしたままにできる。

macOSにはナイトシフトが導入された。f.luxと同じように夜になると暖色が優先的に使われる。睡眠の改善に役立つと言われている。macOSおよびiOSのiWorkでリアルタイム・コラボレーションがベータから正式機能になった。

tvOS 10.2の変更はわずかだが、一つのAppleデバイスでレンタルしたビデオをApple TVなど別のデバイスで見られるようになった。これは長年要望されていた機能だ。

いつもと同じく、アップデートの前には必ずiCloudまたはパソコンにバックアップをとっておくこと。ファイルシステムが大きく変わるiOSデバイスでは特に重要だ。

iPhoneとiPadでは設定アプリから、macOSはMac App Storeで、Apple WatchはiPhoneのWatchアプリからそれぞれアップデートできる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

CasioのEdifice EQB501はがつん!と来る力作、しかもスマートフォンで機能を拡張

Casioが作る肉体派のウォッチは、いつも肉体派であるとは限らないふつうの人に向いている。その最新のEdifice EQB-501は、形と機能とハイテク装備、三者が合金状に一体化していて、たくさんのダイヤルとボタンとセンサーが、ジャングルでも大都市でも、あなたの旅路を‘接続良好’に維持してくれる。

この化け物のようなウォッチは、幅が44.4mm、耐水性は深度100メートルまでだ。スマートフォンに接続してそのCASIO WATCH+アプリを開くと、お望みのタイムゾーンで時刻を知らせる(各地の夏時間にも対応)。ストップウォッチ、アラーム、電話番号見つけ、そして速度計モードまである。電源はソーラーのみで、充電不要。時刻合わせはウォッチが自分でやる。

速度計は、実はストップウォッチの現在までの経過時間と、そこまでの移動距離を利用するタキメーターだ。その装置とGPS機能のためには、スマートフォンが必要である。

Fossil Qみたいに、二つの世界の良いとこ取りをしているのがいいね。スマートウォッチの機能は厳選された少数だが、スマートフォンがなくても使える。トレッキングや冒険旅行には、それが欠かせない。またスマートフォンと違って、濡れても傷だらけになっても、十分に使える。

EQB501の発売は、4月だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

水中ドローンGladiusは4Kのビデオカメラを搭載、海水の塩分も平気だ

最初のドローンは空を飛んだ。そして今度は水中だ! このGladiusは、要するに遠隔操縦する潜水艦で、深さ100メートルまで潜れて4Kのカメラ〔==オプション〕で撮影できる。

  1. img_0565.jpg

  2. img_0567.jpg

  3. img_0569.jpg

  4. img_0572.jpg

  5. img_0559.jpg

  6. img_0560.jpg

ぼくはプロトタイプを見たけど、とってもハンサムだ。大きくて黄色い双胴式のモンスター、とも呼べるこの野獣は、スマートフォンに接続されるリモコンでコントロールし、半ばテザリングされている。すなわち、条件が良ければ最大500メートルまでの遠隔操縦ができる。

最小限の構成は、ドローン本体と1080pのカメラ、30メートルの繋留ロープ、そして一種のリピーターとして動作する“Wi-Fiブイ”だ。ビーチで使うことが前提だが、でも、どこからでも海に放り込むことができる。初期支援者には599ドル、4Kモデルは799ドルだ。“四次の自由度”を持つ、とされており、深く潜って海底で亀や冷蔵庫に会える。

今住んでるブルックリンが暖かくなったら、本格的なレビューを書こう。しかし、見た感じでは、とってもクールでお利口そうだ。ビーチで楽しむのもよいし、ブルックリンのゴーワヌス運河で錆びた銃を見つけるのもよいかもしれない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

NASAの折りたたみロボットは、ローバーの入れない場所にも潜入できる

NASAのジェット推進研究所(JPL)は絶え間なく驚きを供給してくれる。その最新作がPUFFER(Pop-Up Flat Folding Robot)。このロボットのデザインは折り紙にインスパイアされたもので、折りたためることが大きな特徴だ。車輪を引っ込めて平たくなることで、一般のローバーが入れない高さ制限のある場所にも入っていける。つまり、遠い月や惑星の表面をもっと深く探索できる。

ロボットがどうやって動くのかは上のビデオか下のGIF動画を見ればすぐにわかるだろう。車輪はほぼ地面と水平になるまでつぶれ、それでもある程度駆動力があるので天井の低い場所でも移動できる。底面には充電用のソーラーパネルがあり、車輪のトレッドは45度の傾斜も登っていける。しっぽもついていて、ボットが動き回る際の安定を保つ。

PUFFERは宇宙だけではなく、地球でも有用だ。火山の噴火口など通常のロボットでは進入が困難で人間が行くのは不可能な場所で科学者を手助けする。次の段階はセンサーなどの科学研究に役立つ機器を付加し、無人運転(現在はBluetoothによるリモートコントロール)機能によって単独あるいは集団行動できるようにすることが目標だ。

大型のローバーが平らにつぶしたPUFFERをおなか一杯に詰め込んで走る場面を想像してほしい。調査すべき場所に来たら折り紙ロボットたちを野に放って詳細な探索を行う。私はペットにしたいので、そのための開発も進めてほしいものだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

日本のケンダマがデジタル化されてKickstarterにやってきた

よくできたゲームの例にもれず、ケンダマは簡単に始められるが極めるのは困難な誰にも愛されるおもちゃだ。400年間変わらないこのゲームに関して起業家にできることはいったい何か?名前をDendamaに変え、エレクトロニクスを満載して様々なマルチプレーヤーゲームを発明する…そしてもちろんKickstarterキャンペーンを開設する。


ケンダマ名人のプレイぶりには魅了される。ヨーヨーに似ているがいくつもの次元が加わっている。デジタル化されたDendamaには、数多くの機能が追加された。DendamaはBluetoothでスマートフォンとつながり、巨大なセンサー群はプレーヤーが何をしているかを正確に理解し、スマートフォンにフィードバックしてスコアを計算する。

開発チームは新しい遊び方をいくつも考え出した。バトルモード、クエストモード、技を磨くためのトレーニングモード、協力モード等々。伝統的おもちゃをデジタルで強化することによってどんなゲームができるかをブレーンストーミングしたものと思われるが、何よりもまず楽しいことが重要だ。

私は昨年TechCrunch TokyoでDendamaを試してみた。まったくの初心者の私は、ひもとスティックとボールを空中に浮かせるやり方をみせてもらった。このデジタル・インテグレーションは単なるギミックの域を超えている。開発チームは完成されたジャグリングトイにインタラクティブなレイヤーを見事に融合させた。

このKickstarterキャンペーンは他と比べてもリスクは低そうだ。日本のクラウドファンディングサイトのMakuakeではすでに1万ドルのキャンペーンに成功している。Kickstarterキャンペーンの主な目的は、多いとは言えない世界のケンダマプレーヤーを取り込むことにあるようだ。

DendamaのKickstarterキャンペーンはこちら。「手軽に簡単な技を覚える安全な道を選ぶか、危険を冒して敵を叩きのめす必殺技に挑戦するか」、伝統の技をご覧あれ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

モジュール構造の本格的な電子工作を容易にできる補助ボードAtomoがクラウドファンディング中

Raspberry PiやArduinoでいちばん難しいのは、いろんな部位の具体的な配置だ。どちらも、ボード本体とインターネットがあれば、たくさんの楽しいことができるすぐれものだが、でもプリンターとか画面など、ほかの部位を加えたらさらに楽しい。問題は、それらの部位の置き方まとめ方だ。そこで、Atomoが助けてくれる

このモジュールキットは香港のメイカーJonathan Bufordの作で、製造大手のArrow Electronicsが採用した。

“AtomoはArduinoに代わるもの、あるいはRaspberry Piのアクセサリだ”、とBufordは語る。彼は、エレクトロニクスの広範なノウハウのない者でもRaspberry Piの複雑なプロジェクトを作れることを、期待している。

モジュールはいろいろあって、I/Oボード、ネットワーク拡張ボード、大きなプロジェクト用の電源ボードもある。たとえば下図のプロジェクトは、I/Oアダプターを4つと電源をPiに接続している。このやり方なら、本格的なロボットや水耕栽培装置などの、本当におもしろいプロジェクトの回路を、チーズの塊ぐらいのサイズで作れる。

このキットは初期支援者には39ドルで、発売予定は6月だ。パッケージを複数買って、大きな構成を作ってもよい。

“コントローラーはすべてRaspberry PiのHATの規格だから、Piのプログラムを書いてコントローラーをアップデートできる。あるいはAtomoそのものをHATにしてもよい。そうすればROSのロボットを作るなど、本格的な電源とI/Oとリアルタイムのコントロールを必要とするプロジェクトを、Piが処理またはインタフェイスできる”、とBufordは書いている。

これなら、Raspberry PiやArduinoのロボットが人類を支配することも可能だね。

 
 

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Nintendo Switchのメモリを覗く/書き込むハッカーツールPegaSwitchが一般公開

Nintendo Switchが本当にハックされたのか、と世間が騒いだ翌日(米国時間3/14)、プログラマーたちのグループがPegaSwitchをリリースした。この“ツールキット”を使えば、無署名のコードをSwitchの上で…一定の制約はあるが…実行できる。完全なジェイルブレークではなくて、ジェイルブレークのきっかけになりそうな概念実証だ。

LiveOverflowと名乗るそのハッカー集団の一人は、“これで個々のファンクションを呼び出せる。まだ本格的なプログラミングはできない”、と言っている。“でもシステムを調べていくための入り口としては十分だ。恒久性はないし、任意のコードを実行できるわけではない”。

このエクスプロイトを試すには、自分のマシンの上でこのプログラムを動かし、Switch用のDNSサーバーをそのマシンのIPアドレスにセットする。SwitchがWi-Fiに接続しようとすると、それはそのマシンに捕(つか)まり、とてもシンプルなシェルからメモリに自由に何でも読み書きされるようになる。これまでのジェイルブレークならコードは本物の署名されたプログラムのように動くが、これはSwitchの脳を勝手に覗き込んでいるだけだ。

この方法で海賊版のゲームをプレイしたりはできない。このエクスプロイトは、いつシャットダウンしてもおかしくない。でも、Switchの内部に関心のある人にとっては、とてもおもしろいツールだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、リアル世界でiMessageの「ステッカー」を貼るCMビデオを公開


Appleが新しいCMビデオをYouTubeチャンネルで公開した。私は最近のAppleのCMを何度か記事で取り上げてきたが、それは平均的家電メーカーより彼らが少しクリエイティブだからだ。今回も例外ではなく、Appleは街ぐるみのスタンプファイトを敢行する。

AppleはiOS 10でiMessageにステッカーを導入した。メッセージアプリに直接ステッカーアプリをインストールしてメッセージにステッカーを貼り付けられるようになった。ステッカーをメッセージエリアにドラッグアンドドロップするだけで送れる。

私のお気に入りのステッカーアプリはSticker Palsだが、今回の広告にはたくさんのステッカーパッケージが出てくる。きっと誰でも自分にあうものが見つかるだろう。

しかし、複数のステッカーを組み合わせられることを知る人はほとんどいないだろう。Appleの広告は単なるマーケティング手段ではない。何億人というユーザーに向けて、みんなが知らないかもしれない機能を教えるためにも使われている。

Tim Cookは顧客満足度について言及する時、必ず同社のコミュニケーション戦略について語ってきた。iPhoneをAndroid機と差別化するちょっとしたものを発見させることによって、AppleはiPhoneを選んだのは正しい選択だったことを顧客に再確認させる。

というわけで今日のCMについて。画面いっぱいにティーンエージャーが走り回って人や食べ物などにスタンプを貼り付けまくる。退屈なメッセージ・アプリをポップカルチャーのシンボルに変えようとしている ― キミはブルーバブル・チーム?それともグリーンバブル・チーム?

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Nintendo Switch、ハッカーがジェイルブレークの概念実証を公開

無害だが重要と目される概念実証qwertyoruiopzというハッカーが公開した。Nintendo Switchで任意のコードを実行できる疑似ジェイルブレークだ。何が面白いかって? Switchで使用しているブラウザーのバグのために、 iOS 9ユーザーが利用していたのと同じジェイルブレークをSwitchで再利用できることだ。

ジェイルブレークのコードはここで入手可能であり、「メモリー内のあらゆるものを上書き」できるコードを送るウェブサーバーからなる。従来のような形で実際にSwitchをジェイルブレークするわけではなく、可能であることを示すだけだ

実に巧妙な手口だ。Nintendo Switchには隠されたWebKitブラウザーがあり、captive portalを使ってWi-Fiと接続するときに使用される。つまりSwitchはホテルやコーヒーショップでメールアドレスやコードを入力してログインするときには必ずブラウザーを呼び出す。この振る舞い ― SwitchのOSのほかの部分では起こらない ― のために、Switchに悪意のあるコマンドを送り込んで、いくつかのごく基本的な機能にアクセスすることができる。

CVE-2016-4657と呼ばれるこの侵入方法は、「Apple iOS 9.3.5以前のWebKit」に適用可能であり「リモートアタッカーは細工したウェブサイト経由で任意のコードを実行したりサービスの停止(メモリー破壊)を起こすことができる」。これはiOS向けのハックではなく、保護されていないバージョンのWebKit…例えばSwitch、が動作しているシステムなら何でも対象になる。

念のために言っておくと、近々Switchで海賊版のゼルダをプレイできるという意味ではない。Xbox 360やPS3の大規模なハッキング以来、ゲーム機のジェイルブレークや侵入方法を公開することは非常に難しくなった。署名のないコードを実行したり、海賊版ゲームをプレイしたりするための非常に粗野で扱いの難しいツールはいくつか存在するが、ゲーム機メーカーがシステムをほぼ完全なレベルまで強固にしていることは間違いない。しかも、ダウンロード版ゲームの普及のおかげで、海賊版タイトルを不法インストールしたりディスクに焼くことはますます難しくなっている。つまるところ、ゲームコンソールをコントロールすることこそが、MicrosoftやNintendoやSonyの収益手段なのだ。

今のところこのジェイルブレークにできることは殆どないが、Switchをさらに探究する道を広げることにはなる。Nintendoはそれを許すわけにはいかない。よって、おそらくこのSwitchジェイルブレークはNintendoがアップデートを発行してすぐに消滅するだろう。しかし、ソフトウェアの自由世界の知的訓練として、メーカーが固めに固めりコードを引き裂いて、真新しいデバイスのおいしい中心部に触れるのがいかに簡単(あるいは困難)かを知るのは楽しいものだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

人間インストラクターに代わって電脳靴下がダンスの正しいステップを教えてくれる

人類がロボットに支配される時代になり、彼らとの社交も強要されるなら、そこにはダンスも含まれるだろう。そんなときわれわれにダンスを教える方法として、モーターを詰め込んだソックス(靴下)以上に優れたものがありうるだろうか?

デザイナーのPascal Zieglerは、ダンスをするペアにステップを教えるために、そんなすごいウェアラブルを作った(上図)。要するにそれは、振動するソックスだ。その作り方と使い方はここにあるから、振動モーター2基とセンサーとArduinoボードを用意すれば自分用に一足作れる。そして振動するタイミングをアプリが教えるから、正しい足の位置が分かる。フィードバックループがシステムをコントロールして、ユーザーにフォックストロットやマンボ、チャールストンなどの踊り方を教える。

Zieglerは曰く:

ソックスに圧力センサーと振動モーターを装備して、ペアのダンサーの足の動きをモニターしガイドする。これらをコントロールするアプリケーションはAndroidスマートフォンの上で動く。足が特定の位置に来たときに、振動によってステップを指示する。ここはかかとで前進、などと。ユーザーが間違えたり、音楽と同期しなくなったら、負帰還を与える。このソックスをはいていても、数分ぐらいは間違えずに踊ることが可能だ。

このソックスの名目上のミッションは、インストラクターの長時間の注視なしで、新人ダンサーに教えることだ。ひまができたインストラクターは、ほかのことができる。たとえば2001 Space Odysseyにおけるビッグカップルのダンス決戦の準備をしたり、あるいはあなたがそうだったように、ブルックリンのベイリッジの心の狭い連中から逃れてビッグシティの生活を体験したいと思っている、すでに大人なのに混乱している若い女性を助けたり。

Zieglerはさらに語る、“目標はダンスのレッスンそのもののクォリティーを上げることだ。ダンス教室では、たくさんの新しいステップを短時間で教わる。彼らにとっては、先生が教える理論的な動きを、音楽とリズムに合わせた実際のダンスステップに翻訳することが、難しい場合が多い。しかしダンスの先生には十分な時間がないし、生徒には一対一で教わるほどのお金がない。何度練習してもうまくいかないと、双方に不満が溜る”。

そこで、ソックスにハンダ付けをしてDancing Kings and Queensをかけ、Electric BuggalooでもElectric FugでもElectrified Mashed Potatoでも、何でもできることを見せつけてやろう。でもソックスのアンペア数が、低いことは期待できないだろうな。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

このアダプターを使えば、NES ClassicでNintendo Switchのコントローラーを使える

Nintendo Switchのコントローラーは、トラブルはあるものの、順応性は高い。8bitdoの17ドルのRetro Receiverとアップデートされたファームウェアを使えば、最新のコントローラーをNES Classicで使える。Retro Receiverは様々なBluetoothコントローラーをNES Classicにつなぐためのハードウェアで、8bitdo自身が売っているNES30コントローラー・レプリカやPlayStation 4、Wii U Pro等々に対応している。

新しいファームウェアを入れると、左右のジョイコンとProコントラーラーが使えるようになる。Retro Receiverには元祖NES、SNESに差し込むバージョンもあり、Switchの最新コントローラーを年代物のゲーム機でも使えるようになる。

これはコントローラーを集約したい人にとって嬉しい知らせだ 。ジョイコンとProコントローラーをMacとPCとAndroidデバイスでほぼ追加ソフトウェアなしで使えるというニュースに続く朗報た。

もちろんNintendoはまだSwitchのコントローラー問題を解決しなくてはいけない。多くのユーザーが本体同梱の左ジョイコンで接続問題を経験している。Nintendoは他のワイヤレス機器と離して使うよう推奨しているがほとんどの場合現実的ではない。根本的解決はハードウェア修理しかない。

ともあれ、NES Classicのコントローラーに万が一何かあったときの備えとして有用な選択肢だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Nintendo Switchの左ジョイコン接続トラブルはハードウェアが原因

Nintendo Switchは素晴らしい。プレイしていない時でさえ私はゼルダのことを考えている。しかしお気づきの方もいるだろうが、左の「ジョイコン」コントローラーに接続の問題が見つかっている。Nintendo自身も対策を推奨している。そしてTechCrunchが入手した情報によると、接続問題はソフトウェアに留まらずハードウェアにも及んでいてジョイコンのリコールもあり得るという。

しかしなぜ、左のジョイコンだけが問題で右は大丈夫なのか? どちらも同じBroadcomのBluetoothトランシーバーを使っている。しかし、Nintendo Switchの分解記事を見ると2つのコントローラーは全く同じではないことがわかる。iFixitの写真を見てみよう。

ボタン配置の違い以外に、右側のジョイコンには赤外線センサーとNFCセンサーが付いている。左よりも部品がびっしり詰まっている。NintendoがBluetooth信号の強度を上げるために専用のアンテナをつけたのはそれが理由だ。基板の上に乗っているグレイのケーブルがBluetoothアンテナだ。

しかし左ジョイコンにはアンテナを基板に直接配置する場所が十分あるとNintendoは考えた。Ars Technicaが見つけたSpawn WaveのYouTubeビデオが説明しているように、基板の半島部分がアンテナだ。

これは実際にプレイしている時に左ジョイコンのコマンド送信に時々問題が起きることを意味している。Nintendoは、Switchをできるだけソファに近づけ、ルーターやケーブルや他の電子機器と離して置くことを推奨している。ただこれはあまり現実的でな方法ではない。

今Nintendoにはいくつか選択肢がある。将来の購入者のためにアンテナを改善した改訂版を開発することはできるはずだ。欠陥ジョイコンをリコールすれば全員がハッピーになれる。

ただこれは左ジョイコンが全く使えないという話ではない。本体から離れすぎていると不具合が起きやすいというだけだ。対策方法を推奨することで、Nintendoは何としてもリコールを避けようとしている。果たしてこれで十分なのかどうか今後に注目したい。

(さあ、ゼルダをやらなくちゃ…)

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook