トヨタの空飛ぶ車プロジェクトが早期テストフライトを実施


トヨタが空飛ぶ車を開発している。一人乗りの車を2020年の東京オリンピックまでに作ることが目標だ。小型の空飛ぶ自動車なら地上から空中へのスムーズな移行が可能なので、聖火リレーの最終走者にトーチを運ぶのに使えるはずだという考えだ。

上に貼ったAP通信のビデオを見ればわかるように、プロジェクトはまだ世界を驚かせる段階にはない。この早期プロトタイプは構造の枠組みとバッテリーとローターからなるものだが、なんとか頭の高さまで飛んだあと惨めに地上に帰る。

この空飛ぶ車はプロジェクトのためにトヨタが40万ドル近くを投資した小さなテクノロジー企業、Cartivator Resource Managementと協同で開発されている。テストフライトは日本のトヨタの本拠地近くの小学校校庭で行われた。

トヨタは様々な新技術と移動手段を模索中であり、Lexusブランドの高級ヨットもある。また同社はエネルギー企業へのイメージ転換もはかっている ―― ただし、Teslaとの電気自動車の共同技術開発契約を先週終了したばかりだ。

プロジェクトの次のステップは、トヨタが投資した資金を使ってデザインを精緻化することだ。2019年中には試作機を飛ばし、2020年東京オリンピックでの完成車提供を目指している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

SpaceX、ISS補給船Dragonの再利用打ち上げに成功

土曜日(米国時間6/3)に打ち上げされたSpace XのCRS-11ミッションは成功し、6000ポンド(2.7トン)近い補給物資と実験器具を積載した宇宙船Dragonを軌道に乗せた。注目すべきなのは、SpaceXがこのDragonカプセルをすでに一度国際宇宙ステーション(ISS)の補給に送り込んでいることだ ―― 2014年9月にISSに荷物を送ったあと回収、改装された。

リサイクルされたDragonの再打ち上げ成功はSpaceXにとってまた一つの歴史的節目となった。SpaceXは、宇宙飛行のコストを下げるために打ち上げと宇宙船機器の様々な部分を再利用することを目標に掲げてきた。これは、ロケット打ち上げを高利益事業にするという目標だけでなく、火星への有人飛行を含む同社の飛行計画を達成するための大きな鍵だ。

SpaceXのFalcon 9(今回は再利用機ではない)が軌道に送り込んだDragonは、打ち上げから約10分後にロケットを切り離し、ISSへの旅に使うエネルギーを収集するためのソーラーパネル翼を広げた。

Dragonは、発射から約36時間後にISSとのドッキングを試みる。宇宙ステーションのクルーは備え付けの長さ17.5メートルのカナダ製ロボットアームを使って宇宙船を捕獲する。予定通り任務を完了すれば、Dragonは回収、改装の後うまくいけば将来のミッションで再利用される。

SpaceXはDragon 2を開発中だ。ISSのクルーを地球と往復させるためのカプセルで、来年には宇宙飛行士を乗せたテスト飛行をしたい考えだ。

使用されたFalcon 9の1段目の回収もこのミッションの目的の一つであり、成功した。着陸はまさに教科書通りで、ロケットはケープカナベラル空軍基地にあるSpaceXの着陸地点LZ-1に問題もなく着地した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

BtoBビジネスにおけるコンテンツとSEOの重要性

こんにちは、Webコンサルティング事業部の藤沢です。今回はBtoBビジネスマーケティングにおけるSEOについて書いていこうと思います。BtoBビジネスに従事されているかたの中には、

  • SEOにどのような効果あるのかが分からない
  • どのようにSEOに取り組んでいけば良いかがわからない

このような考えを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?弊社のクライアントのご担当者のなかにも上記のような理由から、いままでSEOに取り組んでこなかったという方も少なからずいらっしゃいます。

BtoBビジネスといっても広義な言葉であり、企業によってビジネスモデルも異なりますので、一括りには言えませんが、私はほとんどのケースの場合、SEOはインバウンド獲得に有効な手段になると思っています。また、BtoBビジネスを行っている企業のサイトを見ていると、SEOを取り入れることでインバウンド件数を増加させ、法人営業の活発化につながりそうなサイトがまだまだ多いなぁと思うところもあります。

そこで今回はBtoBビジネスにおけるSEOの重要性に触れつつ、ポイントを解説していきます。

前提

今回は、ある程度高単価で競合性のあるサービス・製品(課題解決のためのソリューションやシステムなど)を取り扱っていて、契約のために法人営業担当者がコンペに参加し、一連の提案や商材説明を経て、契約に至るようなモデルのBtoB企業様向けの記事内容になっています。

注)競合性がほとんどなかったり、法人営業担当による提案が必要なく成約につながるようなモデルの場合は、今回の記事に書いてある内容の限りではありませんので予めご了承ください。

BtoBビジネスにおけるSEOの重要性

まずはBtoBビジネスにおいてなぜSEOが有効な手段になるのかについて1つずつ説明していきます。

1. BtoB企業こそWebサイトに力を入れていくべき理由

BtoBビジネスにおいて、顧客がサービスや製品を導入検討するうえで、最も情報源として活用しているのが企業のWebサイトであることをご存知でしょうか?

 

以下は「BtoB顧客が情報源としているメディアの内訳」と「BtoBサイトとBtoCサイトの売上貢献度」を示すグラフです。

BtoB顧客が情報源として活用しているメディア内訳とBtoBサイトとBtoCサイトの売上貢献度 参考:トライベック・ブランド戦略研究所 – BtoBサイト調査 2016


顧客は「企業のWebサイト」を最も情報源として活用しており、BtoCサイトと比べてみても売上貢献度が約3倍ほど高く出ています。会社概要やIR情報が充実しているけど製品情報や導入事例、活用例などのコンテンツが疎かになっているBtoB企業サイトもまだまだ多く見受けられますが、BtoB企業こそWebサイトの充実に力を入れていくべきという事がこの調査結果から言えるのではないでしょうか。

2. 情報収集段階の顧客にアプローチすることがインバウンド獲得の第一歩

次に紹介するのは、BtoBビジネスにおける「顧客の購買プロセス」と「企業担当者の行動」です。

BtoBビジネスにおける顧客の購買プロセスと企業担当者の行動


このような流れが一般的なサービス導入のための購買プロセスと企業担当者の行動として考えられます。

企業側では経営課題を認識したのち「購買担当者」「意思決定者」「サービス利用者」が組織的にステップを踏んで製品・サービスの導入に向けて動きます。仮に情報収集段階の顧客にWeb上で接触することができなければ、すなわち比較検討の土台に乗ることすら出来ない可能性があります。

そのため、顧客が欲っしている情報は何か?どのような情報を届けるべきか?を予め検討し、Webサイトに掲載するコンテンツの定義や、SEOのキーワード戦略に落とし込んで見込み客に情報を届けること、そのためにSEOを活用することがインバウンド獲得の第一歩となると言えます。

 

参考:情報収集段階の検索クエリについての補足

情報収集段階の顧客は、実際にどのような解決策が自社にとってベストなのかが明確になっていないケースがあります。例えば営業の売上低迷が続くA社が解決策として導入したのが「営業への社員研修」だったとします。企業の経営課題は営業の売上低迷であり、購買担当者は営業効率を上げるための方法をまず模索しなければならないため「営業 効率化」などのキーワードで情報収集を始めることが考えられます。

そこから自社の課題と照らし合わせ、課題解決に最も適した手段として「社員研修」を候補にあげ、事例や料金などの情報をもとに各社の比較検討をしていきます。

以下は情報収集段階の顧客ニーズに対応するキーワード例と対応コンテンツ例です。

情報収集段階の顧客ニーズに対応するキーワード例と対応コンテンツ例

 

つまり、サービスを提供する企業側としては「こういう商品名や手法名で上位表示したい」といった目標をもってSEOに取り組んだとしても、見込み顧客がそもそもそういったキーワードで検索しなければ意味がありません。BtoBでビジネスを行う場合で特に今までにない新しいサービスだったりすると、そもそもそういった解決策が世の中に認知されていなかったりするため、見込み顧客に繋がりそうな企業担当者が情報収集段階で調べるであろうキーワードをおさえにいくことがSEO上とても重要です。

また、専門的な分野では「〇〇とは」などの言葉の意味を調べる検索クエリが多くなる傾向があるため、そういった見込み顧客が調べそうな用語で、自社サービスの認知に繋がりそうなものの意味解説などをWebサイトでおさえておくことも大切です。

 

3.業者選定は営業担当が訪問する前にほとんど終わっている

BtoBの顧客は、コンペを依頼する業者を選定するにあたって、「ソリューション内容」「コスト」「スペック」などあらゆる検討材料をシビアに評価してコンペ依頼先を選定しますが、この段階ですでに導入先の決定がほとんど終わっているという調査結果があります。

以下は、米企業のコーポレート・エグゼクティブ・ボード社による調査レポートです。


57%—that’s how far the average B2B buyer is through the purchase decision before engaging a supplier sales rep.

和訳:BtoBビジネスにおいて、57%の顧客は営業担当が訪問に行く前に購入を決定している。

12%—that’s how much of your customer’s total mindshare you as a supplier have across the entire B2B purchase path.

和訳:BtoBビジネスにおいて、営業担当が購入に影響を与える割合は12%である。

参考⇒ The Digital Evolution in B2B Marketing

コンペで行う提案内容が最も重要だという認識をお持ちの方も多いかと思いますが、意外にも営業担当のおよぼす影響力は少なく、”57%は営業担当が訪問する前にすでに導入先が決定しているそうです。

このことからもコンペ勝負とは考えずに、情報収集段階の見込み顧客が検討するうえで必要なコンテンツをWebサイト内に十分に用意することを優先的に考えていきましょう。また、それらの情報を検索者に届けるために配慮する=SEOに取り組むことがインバウンド増加ならびに成約件数の増加にも影響をもたらすします。

SEOに取り組むうえでのポイント

BtoB企業サイトでSEOに取り組むうえで重要なポイントとなるのはキーワード選定です。多くの場合、顕在層が検索するメインキーワード(例:「SEO」や「勤怠管理システム」など)での上位表示は、インバウンド獲得、ブランディング、営業活動などに大きく貢献するため、最優先で上位表示を狙っていくべきキーワードになりますが、メインキーワードでの上位表示だけでは不十分とも言えます。

以下は「勤怠管理・給与計算システム」を導入する可能性のある企業の経営課題と検索するキーワードの一例です。

勤怠管理システム・給与計算システムを導入する可能性のある企業の経営課題と検索するキーワードの一例


例えば、自社の製品が上にあげたような経営課題を解決することができるのであれば、メインキーワード同様に重要なキーワードであるため、率先して上位表示を狙っていくべきです。

メリットは以下のとおりです。

  • 情報収集段階の顧客との接点が生まれる
  • 製品・サービス導入によって課題解決につながることを顧客に伝えられる

BtoB企業サイトにおけるSEOのポイントは、自社の製品やサービスがどのような経営課題を解決できるのかを細かくリストアップしていき、そこからキーワードを考えていくことにあると思います。

キーワードを考えるにあたっては、出来れば、実際に営業担当者や製品を導入してくれたクライアントに当時の経営課題をヒアリングしてみるようにしてみましょう。ツールでは発見することが出来ない法人営業を活発化させるキーワードが見つかることがあります。

また、BtoB顧客が情報収集段階で行う検索のほとんどが、インフォメーショナルクエリであることも十分に理解することが重要です。顕在層が検索するメインキーワードや特定キーワードでの上位表示に固執しがちですが、それだけでは十分な集客にはつながることはありません。自社の顧客となりうるユーザーがどのような検索をしてくるのかをしっかりと見極め、サイト内に網羅的にコンテンツを用意し、検索者に情報を届けられるようにSEO面にも配慮していくことがBtoBビジネスを加速させるためのSEOにおけるポイントではないかと思います。

最後に

今回はBtoBビジネスの前提にたって理解を深める話を中心に展開していきました。BtoBビジネスのWebサイトでSEOに取り組む場合、本当は集客からインバウンド獲得に結びつける方法や集客用コンテンツからインバウンド促進用コンテンツへのリンク導線の設置方法など実践的な内容も色々と言及できますが、意外と長くなってしまったため、また別の機会でお話させていただこうと思います。

BtoBビジネスにおけるコンテンツとSEOの重要性ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

Apple開発者会議WWDC 2017の見どころ

年に1度のお祭りがまたやってくる。何千人もの開発者たちがサウスベイに向かい、ソフトウェアを手に入れようとするのだ。そして会場には向かわないものの、Appleに関心を持つ人たちは、(米国太平洋標準時)月曜朝にその目をWWDCのキイノートを映すスクリーンに釘付けにして、Tim Cookとその仲間たちが、Appleの様々なOSに対する最新情報を披露するのを眺めるのだ。

早い段階からのリークによれば、今回は通常のWWDCに比べてよりハードウェアにフォーカスしたものになるようだ。多くのキープロダクトラインの更新があり、ついに本当の意味でSiriをリビングルームに持ち込むためのAmazon Echo競合商品も出ると噂されている。実際、イベント前に聞こえてくる噂や憶測の大半はデバイスに関するものだ。

もちろん私たちは(米国時間)6月5日(太平洋標準時10時/東部標準時1時)にはそこにいて、新しいことがわかり次第、次々にブログ記事としてアップして行く予定だ。とりあえず、この大イベントで私たちが見ることを期待できるものを挙げてみよう。

ハードウェア

WWDCではハードウェアが常に発表される訳ではないが、今年は選ぶのに迷うほどの豊作になるかもしれない。

噂のSiriスピーカー少なくともここ1年間は多くの噂が囁かれていた。Appleは密やかに(いや、実際にはそれほど密やかでもないが)、独自バージョンのAmazon Echo/Google Homeを開発していると伝えられている。長年に亘りスマートアシスタントを努めてきたSiriに対する需要な変更も伴う予定だ。同社はHome KitとiOS 10 Homeアプリを通じて、コネクテッドホームに関心を向けてきたが、この市場を制するために必要なのは、全てのものをまとめ上げる1つのハードウェアなのだ。

現時点では、Apple TVがインハウスハブの位置に最も近いものだ。しかし、このシステムは音声統合機能を備えているものの、EchoやHomeのような、常時音声入力を待ち続けるスピーカーハブへの、理想的な代替品とは言い難い。そのデバイスに関する詳細は、ほとんど存在しないが、競合相手たちに比べてより優れたプロダクトになることは期待できるだろう。何故って、まあ、AppleはまだAppleだからだ。

早い段階の噂では、EchoやHomeとは異なり、仮想サラウンドサウンドの可能性が指摘されていたりした、Appleは、家にスマートアシスタントを導入する際の単なるオマケとしてサウンドを考えているのではなく、その質などにもこだわる筈だからだ。そして、最近はあまりAppleによって力が注がれていなかったように見えるSiriに対する、重要なアップデートが期待できる。

iPad Pro 10.5:このイベントに先立って流されている別の噂は、最近の製品ラインの見直しを受けて、AppleがiPadラインにまた別のサイズのスクリーンを追加しようとしているというものである。登場が予想されている10.5インチのiPad Proは、9.7インチの兄弟と同じサイズになると言われている。Appleはいまだに、Surfaceのような2in1製品に、Proを使って戦いを挑もうとしている。Surfaceは元気のないタブレット市場では珍しい輝きを放っている。

MacBook ProとAirを引き継ぐものたち:Appleがメジャーな変更をMacBookに行ってから丸1年は経過していない、このため多くのアップグレードはマイナーなものにとどまるだろう。イベント前の噂では、インテルのKaby Lakeプロセッサーが、高速とバッテリーの長寿命を実現する最新の選択肢として搭載される。このチップはMacBook Airにも搭載されると噂されている。やっと(マイナーではあるが)長く待ち望まれていたアップグレードが、このAppleから忘れられていたラップトップにやってくるのだ。

ソフトウェア

たくさんある。非常に多くの、あらゆるソフトウェアが対象だ。Appleのオペレーティングシステムのすべてが、今回意味のあるアップデートを受けていると言われている。しかし、イベント前にはほとんど情報が流れてきていない。

iOS 11:Siri Speaker関連は言うまでもなく、iOSはキイノートスピーチの中心となるだろう。なにしろこれは開発者会議なのだ。10周年記念iPhone 8は、少なくとも秋まではデビューしないだろうが、iOS 11の最初の味を知ることはできるだろう。実際にどのような形態になるのかは、現時点では本当にわからない。しかし少しばかりのリーク情報がそこここに散らばっている。もちろん、考えるまでもなくSiriにはハブ機能の発表が行われるだろう。Alexaや、Assistantなどに対して先行してきたAppleの立場を考えれば当然だ。AppleのAIは、月曜日のステージではセンターをとるだろう。また、新しいiPad Proと同時に、タブレット版のオペレーティングシステムは、マルチユーザーログインやApple Pencilのより強力なサポートといった、プロレベルのアップデートが行われると言われている。特にAppleがより多くのビデオコンテンツを推している中、Musicの改訂も同様に大きなものとなりそうだ。

macOS/watchOS/tvOS:この3つのオペレーティングシステムも、今回大幅に更新される予定だが、やはり詳細はほとんどわかっていない。watchOSとtvOSの見かけには最も劇的な変化が期待される。watchOSに関しては、Apple Watchは決して順調とは言えない世のウェアラブルカテゴリーの中では、珍しい希望の星であり、今年後半に計画している新しいデバイスのためのチラ見せをしたいと思っているに違いない。特に注目すべきことは、最近のAppleのウォッチへの修正が、皆デバイス上のヘルスケア機能に関連しているということだ。

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(翻訳:Sako)

GoogleのプロジェクトからAlphabet傘下のWaymoになった自動運転車企業が自動運転トラックを研究中

Googleの自動運転車プロジェクトとして始まり、今やAlphabet傘下の自律運転技術企業であるWaymoが、自動運転トラックへの進出を検討している。同社がBuzzFeedに語ったところによると、現在は同社の技術をトラックに統合する方法について研究中である。そのための現段階のテストでは、1台のトラックにデータ収集だけを担当する人間を乗せて走行している。

Waymoがこれまで、自動運転トラックへの具体的な関心を表明したことはなかったが、しかし元社員の一人Anthony Levandowskiが退社後、Ottoという自動運転の運送用トラック企業を創業した。Levandowskiの会社はUberに買収され、それにより元Googleの社員がUberで自動運転車の開発を担当することになったが、彼がGoogleの社員数名と企業秘密を盗んだと非難するWaymoの訴訟に関連してUberが行おうとした内部調査に、一貫して非協力的であったため、今週初めに解雇された。

自動運転トラックは、自動運転産業における、簡単にもぎ取れる高さにある果実と見なされている。ハイウェイの長い距離を走行することが多いので、ナビゲーションが比較的単純だからだ。都市部で人間運転者に交代するハイブリッドタイプが、商用化しやすいモデルとして多くの企業で研究開発されている。たとえばEmbarkは最近このタイプをデビューし、自動運転トラックのネバダ州の道路でのテスト走行を認められた。

Waymoは最近アリゾナ州フェニックスで、オンデマンド自動運転ライドシェアサービスの公道試験を開始した。テストに使用するのは、ミニバンのハイブリッド車Chrysler Pacificaの、現バージョンの自動運転車だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

企業のWebサイトのための“救急医派遣サービス”Loremが$1.1Mを調達、問題への即対応が自慢

中小企業がWebサイトを作りたければ、Squarespaceなどの使いやすいツールを利用できる。でも、でも稼働時運用時に技術的な問題にぶつかったら、どこを頼ればよいのか?

ニューヨークのLorem Technologiesは、そんな空隙を填(う)めようとする。CEOのSam Wilcoxon(上図右)によると、企業はサイトの構築とカスタマイズと問題修復のための、技術と知識がないだけでなく、そんなときに相談できて、助けてくれる人を見つける方法を知らない。

Loremでは、ユーザーが“instant help”ボタンを押してニーズを説明すれば、1分以内に、その問題に適したフリーのデベロッパーやデザイナーを紹介してくれる。企業はチャットや音声でその人たちと話をし、見積もりを取り、自分のサイトへの一時的なアクセスを与える。そのために使用するLoremのプラグインは、目下WordPressとSquarespaceのWebサイトをサポートしている。

WilcoxonによるとLoremは、小さくて早く済む仕事専門で、単価は5ドルから500ドルぐらい、多くは100ドルにもならない仕事ばかりだ。いちばん多い仕事は、Webサイトの壊れた部分の修理や、CSSやJavaScriptによるサイトのカスタマイズ、そのほかのサービス(Google AnalyticsやMailChimpなどなど)の統合などだ。なお、Loremという名前は、穴埋めテキストの“lorem ipsum”に由来している〔日本語〕。

同社の目標は、企業がWebサイトの開発やデザインでヘルプが必要なとき、必ず訪れるサービスになることだ。今現在で、ユーザーの42%が二度以上利用するそうだから、幸先の良いスタートと言える。

協同ファウンダーのCharlie Fogarty(上図左)によると、Loremはユーザーに紹介するフリーの技術者やデザイナーを全員、厳格に検査している。だめな人を紹介すると、Loremの評価を落とし、自殺行為に等しいから。

“いい人にいい仕事をしてもらうと、気分もいいからね”、と彼は語る。

一方フリーの人たちから見ると、営業のようなことをしなくても仕事にありつく、というメリットがある。仕事が発生すると、Loremからの連絡がWeb上ですぐに来る。

Loremは最近、アクセラレーターTechstars Bostonを卒業した。110万ドルのシード資金を、Flybridgeがリードし、Founder Collectiveとエンジェル投資家たち(Constant ContactのファウンダーRandy ParkerやWordPressプラグインW3 Total Cacheの作者Frederick Townesなど)が参加するラウンドで調達した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

電気の要らない冷蔵庫Evaptainersは世界の貧しい農家や家族を助ける

今日の世界では、約14億人の人びとが、電気を使えない。OECDのデータによるとそれは主に、東南アジアや中国、インド、アフリカのサブサハラ地域の人たちだ。

それらの地域に対する通信の整備代替エネルギーの供給努力は行われているが、スタートアップのEvaptainersは、電気を使わず、水を利用して食品や飲料をかなり低い温度で保存することのできる、一種の冷蔵庫を作った。

Evaptainersの協同ファウンダーSpencer Taylor, Quang Truong, Jeremy Fryer-Biggsの三名が作った冷却装置は、アナログ時代に発明された“ジーアポット(zeer pot)”(二重ポット)冷蔵庫の現代版だ。その動作原理は、人間が汗をかくことに似ている。

Evaptainersの協同ファウンダー: Spencer Taylor, Quang Truong, Jeremy Fryer-Biggs。

Taylorが言うには、“汗をかくと、水の分子が相転移を起こして水蒸気になる(蒸発する)とき、体の熱を奪う。そのため、涼しく感じる。このマシンでは、タンクの中の水が浸透膜に接して蒸発する”。

同社のEV-8型冷蔵庫は、一日に1/3リットルの水と、湿度65%以下の暑い日を必要とする。ミルクなら60リットルを、外気温より約35度(華氏)低い温度で保存できる。

このデバイスと使うときは、まず上部の注ぎ口から水を入れる。水は飲用でなくてもよい。下図のように折りたためるので、これがもっとも必要とされる田舎などに、運びやすい。

同社のミッションは、貧困等で食べ物が得られにくい地域における食品の損傷腐敗の防止だが、公益事業の営利企業でもある。社員は北米に5名、北アフリカに2名いる。これまで、補助金や助成金等で50万ドル近い資金を調達している。

EvaptainersのEV-8型冷蔵庫は、折りたためる、電気ではなく水を使う。

Truongによると、この会社の創業を着想したのは、Tufts Fletcher School of Law and DiplomacyとMITで学んだコースと、食糧援助NGOで失敗したことが契機だ。

ファウンダーは曰く、“いろんな農業援助プロジェクトで、何百万ドルも投じて冷蔵倉庫を建築しようとしているが、政治家や役人の汚職(資金の横領)などで何も建たないことも多い。それにそもそも、安定的な電力供給のないところではどうするのか、という問題の方が大きい。いちばん簡単な答は、電気を必要としない何かを作る/することだ”。

同社のメインの関心は、食糧や電気の安定供給のないところに住む人びとを助けることだが、Evaptainers冷蔵庫は今後、アウトドアスポーツやキャンプ用品としてのバージョンも、開発を検討したい、という。

“途上国市場の、支払い能力のない、貧しい消費者や食糧生産者の手にこの技術を渡すためには、アメリカの消費者から得られる高い利益率が助けになる、…そんなビジネスモデルを考えたい”、とTaylorは語る。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

HoloKitはARのためのGoogle Cardboardだ、レンズとミラーで像を二重化

Google Cardboardから得た啓示は、スマートフォンを目に十分近づけるとVRのヘッドセットになることだった。でも、MicrosoftのHoloLensのような混成現実(mixed reality, MR)の装備では、それほど単純ではない。…じゃないかな? しかしここにご紹介するHoloKitは、最小限の装置で拡張現実の体験を拙速に作り出す、とても巧妙なDIY製品だ。

そのアイデアはとても単純で、一対の鏡がスマートフォンのディスプレイを、角度のついた、半透明のフレネルレンズに反射する。そうすると、画像とその後ろの世界がARのように重なって見える。一方スマートフォンは、カメラとセンサーで目の前の世界を追跡する。

うまいやり方だし、数十年前にあった、ハーフミラー状のガラスを使う光学的トリックを思い出す。ARは二つの視像を重ねなければならないから、構造はCardboardほど単純ではない。でもこれなら、HoloLensを買うほどのお金がない人でも安上がりにARアプリケーションを試せるし、複数買ってグループに配布することもできる。

たとえば博物館が、あの有線方式の大げさで高価なHoloLensを導入して子どもたちに、ティラノザウルスの骨格の上にその体の画像を重ねて見せたりするだろうか? ありえないだろうね。でもこの製品なら、そんな目的にも使える。ユーザーがデバイスの方にばかり気を取られないようにするためには、ストラップを使うなど、装着方法を工夫すべきだね。

今HoloKitは(Microsoftが文句を言いそうな名前だが)、iPhone 7と同Plus, Google Pixel, そしてProject Tangoのハードウェアをサポートしている。

これを作ったAmber Garageは、Botao Huが創業したAR企業だ。彼は昨日(米国時間6/1)これを、Augmented World Expoでプレゼンし、コードとドキュメンテーションを来週GitHub上で公開する。

あなたも、欲しい? 組み立てキットは7月に発売される。Webサイトをチェックし、来週行われるAR in Actionで注文しよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Nintendo Switchのネットサービスは年会費20ドルで2018年にローンチ

Switchを持ってる人に重要なニュース: Nintendoが、この新しいゲーム機のネット上のサービスに関して詳細を明らかにした

今ゲームは、一般的に、ネットなしには語れない。Switchのサービスでは、その会員がクラシックゲームのライブラリ(図書館)にアクセスでき、友だちとネット上でプレイでき、そのためのアポイント(日時の約束)やチャットができる。これらのほかに、モバイルのアプリだけに提供されるサービスもある。それは、前から分かっていたことだけどね。

この、Nintendo Switch Onlineと名付けられたサービスは2018年に完全にローンチし、年会費19ドル99セントになる。そこまでずっぽり入れ込みたくない人用には、1か月3ドル99セントや3か月7ドル99セントのプランもある。これと同じ数字を、同社は前にも発表していた。XboxやPlayStationのネットサービスより安いけど、伝統的にNintendoのネットサービスは無料だった。

完全ローンチの前の限定バージョンは無料だ。この夏出る予定のモバイルアプリでも、それは同じだ。

嬉しい変更もある。クラシックゲームは1か月に1本という計画だったが、同社がKotakuに確認したところによると、その制限は撤廃された。

以下が、Nintendoの声明の原文〔英文〕だ:

Nintendo Switch Onlineの会員は、引き続きネットでもクラシックゲームをプレイできる。会員であれば、プレイの本数制限、回数制限、時間制限等はない。好きなだけプレイできる。

Nintendo Switch Onlineの会員は、Super Mario Bros. 3, Balloon Fight, Dr. Marioなど、さまざまなクラシックゲームをプレイできる。今後、さらに多くのゲームを発表していく。ネットサービスの立ち上げ時点では、クラシックゲームのライブラリにはNES〔ファミコン〕のゲームがある。Super NES〔スーパーファミコン〕のゲームは検討を継続するが、現時点でそのほかの発表の予定はない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Airbnb利用の訪日外国人が400万人に――国内物件数は5万1000件

2008年8月にサンフランシスコで生まれ、日本でも普及が進む民泊サービスの「Airbnb」。日本経済新聞は6月2日、そのAirbnbを利用した訪日外国人が2016年度に前年比約4割増の400万人に達したと報じた

TechCrunch JapanもAirbnb Japanへの取材でこの事実を確認している。Airbnb Japanはこの数字を認めた上で、国内の物件数が5万1000件(5月時点)に達したことを明らかにした。

Airbnb Japanは2017年4月に「日本における短期賃貸に関する活動レポート」という調査レポートを公開している。レポートの概要は以下の通り:

  • 2016年、Airbnbコミュニティが経済活動により創出した利益は4061億円であり、その経済効果は9200億円(84億ドル※)に及ぶと推計される。
  • 2016年、日本の標準的なAirbnbホストのホスティングによる年間収入額は100万4830円。
  • 2016年、一般的なAirbnbホストの年間貸し出し回数は89泊。

本レポートでは、「2016年、370万人以上のインバウンドゲスト(訪日外国人客)がAirbnbのリスティング(部屋)に宿泊」とされているが、今回その数字が400万人に達したことが明らかとなったわけだ。

日本政府観光局の調べによれば、2016年度の訪日外国人は約2400万人(前年比21.8%増)。東京オリンピックが開催する2020年までの日本政府の目標は、この数字を4000万人にまで伸ばすことだ

だが、それに比例して増大するのが外国人旅行客の宿泊需要。そして、その需要を吸収する方法として注目されているのが、一般住宅を貸し出して宿泊施設とする民泊サービスだ。

そんな中、日本政府は健全な民泊サービスの普及を目指し、2017年3月に住宅宿泊事業法(民泊新法)を閣議決定した。2018年1月にも施行予定とされるこの民泊新法では、Airbnbのような民泊の仲介サービスは観光庁長官の登録、そして、民泊運営を代行する業者は国土交通大臣の登録が必要であると定められている。

健全な民泊サービスが普及すれば、これまでは民泊を利用しなかったユーザーも安心して利用できるようになり、このマーケットの市場規模そのものが大きくなる可能性がある。

増えつつある訪日外国人の宿泊需要を吸収したい日本政府。そして、日本の民泊マーケットでのプレゼンスを高めたいAirbnb。今回明らかとなった数字をみるかぎり、それぞれのシナリオは今のところ順調に進んでいるようだ。

更新系APIを利用した自動貯金アプリ「finbee」が2億円調達

自動貯金アプリ「finbee」を提供するネストエッグは6月2日、SBIインベストメントの「FinTechファンド」、三菱UFJキャピタルSMBCベンチャーキャピタルを引受先とした第三者割当増資を実施し、総額2億円を調達したと発表した

同社の親会社であるインフキュリオン・グループは、2016年4月に同じくFinTechファンドから金額非公開の資金調達を実施しているが、ネストエッグとしてはこれが初の調達となる。

ネストエッグが2016年12月よりサービス開始したfinbeeは、銀行の更新系APIを利用した自動貯金アプリだ。貯金の目的や目標金額、貯金のルールが簡単に設定でき、ユーザーのライフサイクルに合わせて貯金を自動化することができる。更新系APIを利用したfinbeeでは、銀行の認証基盤でユーザーの口座契約を認証。ネストエッグがユーザーのIDやパスワードを保有することなしに口座間の振替を行う。

カード決済で発生したおつりを貯金できる「おつり貯金」、設定した曜日に決められた額を貯金する「つみたて貯金」などをはじめ、目標として設定した歩数を歩いたら貯金する「歩数貯金」や家族やカップルで協力して貯金できる「シェア貯金」などユニークな機能がある。

また、ネストエッグは2016年2月にポイント還元機能の「finbeeポイント」を開始している。この機能では、finbeeで貯金した毎月の合計金額に対し0.1%分のポイントを還元。貯まったポイントは1ポイント=1円としてAmazonギフト券と交換することが可能だ。

サービス開始から約半年が経過したfinbee。ネストエッグはその具体的なユーザー数を公開していない。だが、代表取締役社長の田村栄仁氏は、「現在の会員数は数万人規模で、その内ヘビーユーザーが数千人程度いる。今はそのヘビーユーザーからの声をもとにアプリをより良くしていくフェーズだと思っている」と語る。

5月26日に成立し、2018年春にも施行される予定の改正銀行法には、銀行のAPI公開を推進する内容が盛り込まれている。そのため、今後は銀行のAPIを活用して銀行の残高照会や取引明細照会、振替や振込などのサービスを行うサードパーティアプリが増えてくるだろう。

実際、3月6日にはMUFGがAPIを開放し、その数週間後の31日にはマネーフォワードがメガバンクの更新系APIを活用したサービスを発表するなど、その動きは活発だ。田村氏も、「『どうせやるなら早く』というマインドをもつ金融機関が増えているように感じる」と話す。

しかし、現在のところfinbeeと連携可能な金融機関は住信SBIネット銀行のみ。同アプリが本格的に普及するためには連携する銀行を増やしていく必要がある。だが、今回の資金調達にはMUFGとSMBCが参加していることを考えると、これらのグループとfinbeeが連携する日は近いのかもしれない。同社はプレスリリースのなかで、今回調達した資金を利用して「API接続先を拡大するための人材採用や開発を加速していく」としており、田村氏は「今後5年間で50行との連携を目指す」と話している。

Appleのアプリデベロッパーへの支払額が700億ドルを突破、ゲームとエンタテイメントが引っ張る

Appleはついにアプリの売上でAndroidに抜かれたようだが(というかアナリストたちがそう言っているが)、今日(米国時間6/1)はそれ自身の道標をまた一つ越えた。すなわち同社によると、アプリのデベロッパーへの支払いが700億ドルを突破したのだ。1年前は500億ドルだった。なお、‘売上’は、これらにAppleの取り分を加えた額である。

スマートフォンの売上は多くの大市場の飽和とともに、昨年の年成長率わずか3%へと落ち込んでいるが、アプリのエコシステムは依然として強力なモーターが動かしているようだ。

Appleによると、アプリのダウンロード数は前年比で70%増加した。Pokémon GOやSuper Mario Runなどのゲームに依るところが大きいが、CancerAid, SPACE by THIX, Zones for Training with Exercise Intensity, Vanido, Ace Tennis, Havenlyなどの一般アプリも市場の成長に貢献している。

ここ数年の同じ傾向として、上位ではゲームとエンターテインメントが依然として強いものの、LifestyleとHealth and Fitnessのカテゴリーは前年比70%を超える成長を示している。また、写真とビデオは昨年来、90%という最高率の成長を見せた。

これらの発表はAppleの年次デベロッパーカンファレンスWWDCの先駆けとして、絶好のタイミングだった。

スマートフォンの売上台数では数年前からAndroidがiPhoneを抜いているが、アプリとなると、その売上も使われ方も、Appleが伝統的に強い。

しかし一部の推計では、Google Play Storeとそのほかのストアを合わせたAndroidアプリの売上がAppleを抜き始めたらしい。App Annieが3月に挙げた数字では、2021年のAppleの売上が600億ドルに対して、Google Play Storeが420億ドル、そのほかのAndroidストアが360億ドルという推計だ。でも今日発表された数字でAppleは、アプリの作者と販売者が得る利益が継続的に大きいことを示したいようだ。

“人びとはどこでもアプリが大好きであり、われわれの顧客は記録的な数のダウンロードを行っている”、と、Appleのグローバルマーケティング担当SVPが声明している。“デベロッパーが稼いだ700億ドルは、ひたすら驚異的である。デベロッパーたちが作る新しいアプリのすばらしさには、いつも感嘆しており、来週のWorldwide Developers Conferenceでお会いできることが楽しみである”。

Appleは新しい決済方式を導入して、さまざまな経済圏の人たちがアプリ内購入をできるようにした。アプリの料金をキャリアの請求書に含めるキャリア決済(carrier billing)という方式もある。プリペイ(事前支払い)のクレジットでもよい…とくにこれは、通常のクレジットカードがあまり普及していない市場で便利だ。

そしてさらに、有料会員制(サブスクリプション)がある。Appleは通常のアプリ内購入では30%を取るが、1年を超えるサブスクリプションに対してはその率が15%に下がる

Appleによると、今では25のカテゴリーのすべてにわたってサブスクリプションが認められるので、有料会員制は前年比58%増加した。この分野のリーダー格は、NetflixとHuluだ。料理アプリのTastemadeや写真アプリのOverとEnlightがそれに次ぐ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

【告知】TechCrunch Japanではフルタイムスタッフを募集しています

こんにちは、TechCrunch Japan編集長の西村賢です。いま、TechCrunch Japanではスタッフを募集しているのでお知らせさせてください。

シリコンバレーで始まったブログメディアとして、米国の東西海岸の2拠点を中心に世界中に70人以上のライターがいるTechCrunchですが、その日本版であるTechCrunch Japan編集部は日本のスタートアップエコシステムとともに発展してきました。TechCrunch Japanをご覧いただいている読者の方の中には、最近日本人の名前のライターが増えているのにお気づきかもしれません。

今回募集しているのはフルタイムで編集部で一緒にメディア作りをしていけるチームメンバーです。TechCrunch Japanで書いてみたいというお声がけ(売り込み)を良く受けるのですが、いま求めているのは単発とか不定期の外部ライターとか寄稿者ではありません。基本的には東京・外苑前のオフィスに来て、取材・執筆したり、イベント関連の事業に取り組める人です。編集部スタッフの中にも週に3日だけ来るパラレルキャリアの人もいるのですが、今回の募集はいわゆるフルタイムです。

そもそもTechCrunchって?

TechCrunchは2005年にシリコンバレーのど真ん中でマイケル・アリントンというアクの強い個人ブロガーが淡々と書き始めたスタートアップ情報の個人ブログが始まりです。ドットコムバブルが弾けた余波で市況は良くないものの「Web2.0」という言葉が生まれたころで、次々と面白いスタートアップが出てくる時期でした。伝統的なメインストリームのメディアが、まだシリコンバレーの新しい企業群に目を向けていなかった時代です。伝統メディアの記者なんて全然なにも分かってないよ、オレのほうがよほどリアルで面白い記事が書けるぜ、と言って弁護士だったアリントンがスタートしたのがTechCrunchです。

DropboxやAirbnb、Uberと次々と話題のスタートアップ企業が登場するにいたって、TechCrunchは徐々に注目を集めました。実はUber創業者のトラビス・カラニックは日本に来たことがありますが、それはTechCrunch Tokyoというわれわれが秋に東京・渋谷で開催しているイベント登壇が目的の1つだったりします。TechCrunchが大きく注目を集めたのはGoogleによるYouTubeの巨額買収のスクープです。これを最初に報じたのがアリントンでした。やがてアリントンの元に個性的なブロガーが集まって成長し、TechCrunchはテック系ニュースではメインストリームのメディアに負けない知名度とトラフィックになりました。

2010年9月にTechCrunchはAOLに買収されました。買収額は2500万ドルから4000万ドルと言われています。AOL傘下に入ったことでTechCrunchはビジネスとして安定します。TechCrunch Disruptというイベントを毎年サンフランシスコとニューヨークで開催していますが、20〜30万円と比較的高額のチケット代にもかかわらず、合計すると7000〜8000人が足を運ぶイベントになっていて、これが収益基盤の1つとなっています。個人ブログからスタートしたというのが嘘のように、現在は大規模かつ有機的にビジネスもチームも回っています。TechCrunch自体、スタートアップだったのです。

これからTechCrunch Japanをどうするのか

実はアリントンがブログを書きはじめた頃、たまたま彼の近くにいた日本人がいました。西田靖さんという、トランス・コスモスでシリコンバレー投資を担当されている方です。西田さんが直接アリントンに日本語への翻訳許可をもらって、ぽつぽつ記事を翻訳し始めたのがTechCrunch Japanの始まりです。当初TechCrunch Japanは翻訳記事主体の「シリコンバレー発メディア」としてやっていましたが、じょじょに国内をカバーする記事も増えました。

日本ではAOL Japan傘下に入るまでに紆余曲折がありました。リーマン・ショック後にはTechCrunch Japan閉鎖の危機もありました(このときは当時主力ライターで現在THE BRIDGEの共同創業者でブロガーの平野武士さんの活躍で閉鎖を免れました)。やがて私の前任である西田隆一さん(現在はB Dash Venturesでキャピタリストとして活躍)が編集長となって、さらに日本のスタートアップ企業やテックビジネスの動向をカバーしはじめました。ちょうどソーシャルゲームが大きく伸びた時期です。ライブドア・ショック以降に冷え込んでいた起業熱も、国内での学生起業プチブームや、複数の国内アクセラレーターの立ち上げとあいまって盛り上がりました。

西田編集長時代からスタートした「TechCrunch Tokyo」というスタートアップイベントは今年で7回目。国内最大級といって良い規模に成長しました。参加者規模では600人程度だったものが2000人を超えて約3倍となり、TechCrunch Tokyoに登壇したスタートアップ企業の累計資金調達額はゆうに300億円を超えています。

一方、オンラインのコンテンツも翻訳記事に加えて日本でも独自の取材記事を掲載数を増やしています。2013年頃と比べてページビューも3倍近くに増えています。今は国内記事の割合は全体の2割程度ですが、もっと日本国内の起業家やスタートアップ企業に光を当てたいと考えています。そのためのメンバーをさがしています。

日本でTechCrunchをやるべき理由

TechCrunchの軸足はVC投資モデルによる「起業/スタートアップ」にあります。

起業家がリスクを背負ってテクノロジーを活用した事業を起こす。このときVC投資という社会技術を使ってレバレッジを効かせる。資本市場やM&A市場の成熟とあいまって、アメリカでは非常にうまくイノベーションを引き出すサイクルが回っているようにみえます。同じことが日本でも少しずつ起こり始めています。そうやって起業やイノベーションが増えれば20年にわたって停滞している日本経済も元気を取り戻すのではないか。TechCrunch Japanではシリコンバレー型のVC投資モデルは日本にとっても重要だと考えていて、だからこそ日々どの会社がいくら資金調達をしたということを優先して記事にしているのです。インパクトのあるイノベーションを観察するとき、スタートアップへの投資意思決定ほどに重要なシグナルはありません(もちろんVC投資のモデルが起業の全てではありません。顧客に愛され、着実に信用と売上を積み上げるスモールビジネスは、また別の起業の成功モデルです。これを否定する気は全くありませんし、外部資本を入れずに成功する起業家がいるのは事実です)。

イベント主催を7年続けていることもあって、今では日本国内のスタートアップ企業の資金調達やM&Aのニュース記事の波及力では、どのメディアにも負けていないと思います。日本のベンチャー投資は年間2000〜3000億円とGDPや人口規模から考えると小さく、「経済界」や「IT業界」のメインストリームから見れば傍流のように見えるかもしれません。でも、いずれメインストリームのほうがこちらにやってくると私は信じています。少なくとも、「これがいずれ世の中の当たり前になる」と信じてメインストリームからあえて飛び出して起業する、勇気と志のある賢い人たちの姿をみるのが私はとても好きなのです。国内だけで14兆円の市場規模がある「IT業界」よりもスタートアップ・エコシステムのほうに私は未来をみています。

VC投資というモデルをもっと日本に広めることをメディアの立場から支援する仕事をTechCrunch Japanでしたい。私はそう考えて4年前に西田さんから編集長を引き継ぎました。まだ世に出ぬ起業家たちに会いに行き、彼ら彼女らが世の中を変える様を伝えたいのです。TechCrunch Japanにジョインする前の2009〜2010年頃、私はシリコンバレーでY Combinaorの創業者たちに連続してインタビューする機会を得ました。そのとき以来、どうやったら東京にこうしたエコシステムが生まれるのだろうか、とメディアの立場で考え続けています。

米TechCrunchが今やテクノロジー特化メディアのメインストリームとなったように、日本のTechCrunch Japanでもスタートアップばかりでなく、カバー範囲を広げて立体的にテックビジネスのトレンドが分かるメディアを作っていければと考えています。法人ユーザーがITをどう使うかという「エンタープライズIT」の媒体はありますが、これは「ITを使う」話です。役職でいえばCIO。これはオールドエコノミーです。デジタルやネットにネイティブでない企業はシステムを外注したり外部調達するしかありません。時代は変わろうとしています。最初からCEOやCTOがビジネスの根幹をデジタルで作る。そういうテクノロジーでビジネスを作っていこうという「ITで作る」人たちが読むべきメディアを作っていきたいと思っています。そういう意味では対象読者はスタートアップ界隈のプレイヤーだけでなく、テクノロジーを使ってビジネスを作り、そのことで日本社会や世界の人々の暮らしを良くしようという前向きな人すべてです。今やネットやソフトウェアが変容を迫っていない産業や業種はないのですから。

長くなりました。そんなわけで、フルタイムで主に国内のテック系ビジネスの情報を追いかけるスタッフを以下の通り若干名募集します。

求めているスキル

  • 日本語と英語
  • VC投資モデルを中心としたイノベーション、そのエコシステムに強い関心があること
  • ビジネスとテクノロジーの知識があること
  • 人の話を聞くのが好きであること
  • 取材スキル一般

良く聞かれることなので先に答えておきますが、ライター経験の長さは問いません。書ける人は少し慣れれば書けますし、いろんな文体を許容できるのがブログメディアの良さです。それに、文章力よりも関連知識や好奇心のほうがよほど重要です。英語については読むのに困らないのがベースラインです。イベント運営やパネルディスカッションのモデレーションなら任せろ、というスキルも歓迎です。TechCrunch Japanはオンラインとオフラインの両輪で走っていて、イベントビジネスは重要な柱です。リスクを取って起業した人に光を当てるという意味ではオンラインの記事も、オフラインのイベントも同じ趣旨です。

TechCrunch Japanで仕事することについて詳しく話を聞いてみたい人は、 tips@techcrunch.jp までタイトルに「フルタイムスタッフ応募」という文言を入れてメールで送ってください。ご応募いただく場合、フォーマットは問いませんが、履歴書、職務経歴書、これまでに書いた記事の中で代表的なものを3つ添えてください。応募の秘密は厳守します。応募期間は6月17日土曜日まで。給与については応相談。メディアでの経験豊富な方からのご応募もお待ちしています。

MicrosoftのDraftはコンテナ化の面倒を引き受けるクラウドサービス、デベロッパーはアプリケーションのコードをローカルに書くだけ

Microsoftが今日(米国時間5/31)、Kubernetesのクラスターの上で動くコンテナベースのアプリケーションを、より簡単に作れるオープンソースのツールDraftをローンチした。簡単というのは、デベロッパーは自分のアプリケーションにだけ集中すればよくて、DockerやKubernetesについては関知しなくてよい、という意味だ。というか、そもそも、コンテナという技術を支えるこれらのツールは、自分のマシンにインストールされていなくてもよいのだ。

4月にMicrosoftは、コンテナプラットホームDeisをEngine Yardから買収した。今日のリリースは、その最初の果実だ。Deisは、デベロッパーがコンテナを簡単に使えるようにすることを使命とし、買収されるまでWorkflow, Helm, Stewardといったオープンソースのツールをいくつかローンチしていた。Draftは、これらDeisの成果物の一部を利用している。

今日の発表声明には、次のように述べられている: “Draftは、デベロッパーのワークフローの“インナーループ”に集中する。デベロッパーがコードを書き、それをバージョンコントロールへコミットする直前までの過程だ”。Draftを使う場合、デベロッパーは‘draft create’というひとつのコマンドで“Draft pack”というものを作る。Draftは、そのコードが書かれている言語を自動検出し(Python, Node.js, Java, Ruby, PHP, Goをサポート)、検出スクリプトとDockerのファイルとKubernetes HelmのChartを書いて、packをソースツリーへとビルドする。そこから先は、そのコードを既存の継続的インテグレーションに入れるだけだから簡単だ。

もうひとつのコマンドでデベロッパーは、自分のアプリケーションに対する仕事をローカルに開始でき、そのコードが自動的にKubernetesの開発クラスターへ入れられる…それが動いているのはローカルでもリモートでもどちらでもよい。ローカルに加えた変更は、数秒以内にそのクラスター上で可利用になる。“そのため、デベロッパーがコードをローカルに書いも、しかし開発環境はクラウドにあり、そこでアプリケーションの依存性のすべてにアクセスできる”、とチームは説明している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Adobe Scanは文書やレシートその他を編集可能なPDFに変換する

本日(米国時間6月1日)Adobeは、紙文書などを編集可能なPDFファイルへと簡単にデジタル変換できる、新しいモバイルアプリAdobeScanを発表した。App Storeには、既に多くのスキャンしてPDFへ変換するアプリが溢れているが、その多くは無料ではなく、デザインは古臭く、あるいは単にイメージをPDFに変換するだけで編集可能にはしてくれないものが多い。一方、Adobe Scanは、光学式文字認識(OCR)を使用して、印刷されたテキストをデジタルテキストに変換し、Acrobat Reader DCまたはAcrobat DCを使って検索、選択、コピーあるいは注釈付けができるようにする。

これに加えて、Adobeは無料アプリでもスキャンできるページ数に限界はなく、スキャンクオリティも下げないと言っている。

もちろんMicrosoft(Office Lens)、Google(Googleドライブ)、あるいはScanner Proなどの一般的なサードパーティ製アプリケーションなどを利用することに比べて、利用者の視点から見て優れている、あるいは困る点は、このアプリがAdobeのDocument Cloudと連携するようにデザインされているということだ。Adobeの顧客たちにとってはこれは利点だが、好みのアップロード先を選択できるようにする、より自由なソリューションを好む者もいる。

モバイルでスキャンしたドキュメントは、Adobe Document Cloudアカウントに自動的にアップロードされ、オンラインで保存したり、他のユーザーと共有したりすることができる。そしてもしAcrobat DCの加入者(スタンダードは月12.99ドル、プロは月14.99ドル)なら、文書の完全な編集と整理、そして署名の入力なども可能になる。

Adobe Scanは、単に紙だけを対象としたものではないことも指摘しておこう。同社によれば、ショッピングのレシート、名刺、会議中に表示されたスライド、さらにはホワイトボードのようなものをスキャンすることもできるという。

この新しいアプリは、Adobe Senseiという名のAIおよびマシンラーニングに基づくプラットフォームによって支えられている。 Senseiは、境界検出、自動トリミングとキャプチャ、パースペクティブ補正、例えば影部分を削除する自動クリーンなどの実現に利用される。

また、Adobe Signの新しいモバイル機能と連携して、どのデバイスからでもドキュメントに自動的に署名して送信することができる、とAdobeは発表している。

新しいアプリは、今日(米国時間6月1日)からiOSAndroidの両デバイスで利用可能だ。

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(翻訳:Sako)

Microsoft、Skypeをリニューアル――ストーリーズ的Highlights追加、スワイプでカメラを起動

今日(米国時間6/1)、Microsoftはまったく新しくなったSkypeをリリースした。新しいSkypeアプリにはライバルのチャットサービス、Facebook MessengerやSnapchatの影響が明らかに見てとれる。つまりSkypeにはFacebookストーリーズに似たHighlightsが導入された。インターフェイスのDesignも一新され、スワイプするだけでビデオが利用できるようなるなど多数の新機能が追加されている。

Microsoftによれば、Skypeのリニューアルは1年以上前から準備が始まっていたという。Skypeとしては2006年にビデオ共有が導入されて以来の大型アップデートとなった。つまりチャット化のトレンドに驚いて大急ぎでアップデートが始められたとばかりは言えないわけだ。

新しいSkypeには、Facebook Messengerに対抗する独自のボットや拡張機能が追加されている。

Highlights – Skype版のストーリーズ

最近のソーシャル・アプリのやり方どおりスワイプでカメラを起動できる。ユーザーは写真なりビデオなりを撮る。説明のテキスト(手書きも可能)を入力し、Skype独自のスタンプで飾る。こうした定番の機能がすべて用意されている。

撮影したビデオは個別の相手やグループ・チャットで共有できるが、新しいSkypeアプリで目立つのはHighlightsでの共有だ。

新バージョンではカメラはメインのスクリーンで右からスワイプすると現れる。Highlightsでは左スワイプだ。

HighlightsはSkype版のストーリーズだ。これはMicrosoftも認めている。

Skype担当のMicrosoftのコーポレート・バイスプレジデントのAmritansh Raghavは、Facebookのメッセージング担当VP、David Marcusの発言を念頭において、「Facebookも言うとおり、このフィードのフォーマットはトレンドだ」と語った。【略】

Skypeにはストーリーズにない独自の機能が追加されている。

たとえばストーリーズの場合、共有されたコンテンツが24時間で消えるのに対して、、Highlightsでは1週間表示される(投稿したユーザーは設定により最大24ヶ月まで見ることができる)。またHighlightsはSkypeネットワーク全体に公開されず、Twitter式のフォロー・システムにより、ユーザーのHighlightsをフォローしている相手にのみ表示される。

また「共有」を選べば、Highlightsを個別の個人ないしグループの連絡相手に対して表示することが可能だ。これはその相手にHighlightsをフォローするよう勧める効果がある。相手がフォローしていない場合はそのつどマニュアルで相手を指定する必要があるのでスパムを送るために用いられないようになっている。

Highlightsを含めてSkypeの投稿に対して絵文字で使ってリアクションできる。Skypeはフェイスブックの「いいね!」、「すごいね!」などの各種リアクションを取り入れた。
親指アップが「いいね!」、ハートマークが「お気に入り」を表す等々だ。悲しい、笑える、驚いた、怒っている、なども絵文字で簡単に投稿できる。相手とのプライベートなチャットでは文章もタイプできる。

Bボット、アドイン

今日の新バージョンではSkypeのボットとアドインの機能が大きく拡張された。今後、Microsoftの人工知能アシスタントのCortanaと会話したりMSN.comからScoopを使って最新ニュースを検索したりできるようなる。

ボットがチャットに組み込まれるとアドインと呼ばれる。つまりチャット内から直接ボットに呼びかけることができる。「Scoop、Xについての最新のニュースは?(Scoop, what’s up with X?) 」といった具合にXについて知りたいことを検索できる。【略】

Microsoftのデモでは数多くのボットとアドインが登場している。これにはCortana、Scoopの他にGfycat、Giphy、MSN Weather、(Bing検索。Polls、Expedia、Stubhub、BigOven(クッキング)、YouTubeなどサードパーティのサービスも含まれる。ただしアメリカでCortanaが利用できるようになるのは6月に入ってからになる。

グループチャット

Highlightsとアドインは目立つ機能だがそれ以外にも数多くの改良が加えられている。

たとえば新Skypeでは好きな色を選ぶなどデザインのテーマをカスタマイズできる。あらゆる投稿にエモーティコンで反応できる―実際ビデオ通話でもエモーティコンが使える。一時的にオーバーレイを表示することによって非常に大きなエモーティコンの表示が可能だ。また通話の際に自分の背景色を選ぶこともできる。

ユーザーはビデオ通話中にメッセージをタイプできる。グループでのビデオチャットで音声で話すと発言者が紛れそうな場合に特に便利な機能だろう。

ビデオチャットの機能は今後も強化が予定されている。これにより、友達とゲームをプレイしたり、ストリーミング・ビデオをいっしょに見たりできるようになる。グループでのの「共同視聴」はTumblrのCaban、YouTubeのUptimeなど他のソーシャルメディアも力を入れている分野だ。

この中ではYouTubeが最初に共同視聴できるようになるだろうと観測されていたが、Skypeは多数のストリーミング・サービスと提携を進めているようだ。ゲームの共同プレイについてはMinecraft、SolitaireなどMicrosoftの既存ゲームがまずターゲットになる。

新SkypeはAndroid版が今日公開される。iOSは一月後になる見込み(iOSでは段階的なロールアウトがサポートされていないためだろう)。

デスクトップ版(Windows、Mac、Linux)、ウェブ版は及びXboxが新バージョンになるのはこの夏の予定。

〔日本版〕日本語Skypeアプリも近く新機能に対応するはずだが、自然言語処理をベースにしたボット機能は当分の間、英語のみのサポートになる可能性が高い。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

IntelのCEOがMobileyeの買収に150億ドルを投じた理由を語る

IntelのCEO Brian Krzanichが木曜日(米国時間6/1)のCode Conferenceでインタビューに応じ、自動車に関する彼の長期的なビジョンを語った。彼によると、“未来の車はサーバーのようなものになる”、という彼の予測が、イスラエルの自動運転技術のスタートアップMobileyeの買収にIntelが150億ドルあまりを投じた理由だった

Krzanichによると、“ランサムウェアやウィルスなどがデバイスのどこかに取り付いても”、Intelはそんなときのためにバックアップを取るだけでなく、“走行中の車を自動的にリフレッシュする”。プライバシーの懸念があることは認めるものの、Krzanichによれば、コネクテッド・カー(connected cars, ネットに接続された車)は“とても安全”だ。

“そのような車が走行するためには、車に視覚が必要だ”、とKrzanichは自動運転車についてそう言う。“そしてそのことから、さまざまな社会的利益が生ずる”。

彼曰く、たとえば自動車技術がAmber Alertのような状況で、行方不明の子どもの所在を突きとめたりするだろう。“そのためにどんなデータが必要か、人工知能をどのように利用すべきか、今実際に研究している”。

彼のプレゼンテーションの直後に、Intelは、2050年には自動運転技術が7兆ドルの経済効果をもたらす、という試算を公表した。その根拠は、“自動運転とスマートシティの技術によって新しい旅客経済が生まれ、産業全体を変貌させるとともに、そこから生ずる余剰時間と余剰能力から新しい産業が創造される”からだ。

このような予言を、Marc AndreessenもCode Conferenceで述べている。彼によると、自動運転車によって通勤がずっと楽になるから、都市の郊外圏がずっと遠くまで広がる。そのことによって大量の雇用や仕事が作り出される、と彼は考えている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

reMarkableはきわめて独創的で野心的なデバイスだ

何年か前のこと。私は白黒コンピュータを求めていたが、その奇妙な欲望はいまだに私の中に留まったままだ。誰もまだこの素晴らしいアイデアへと私を連れて来てくれてはいないが、既存のモノクロデバイスは大幅に改善されて来た。まあもちろん、その能力にはまだまだイライラさせられるのだが。だからこそ、reMarkableタブレットが私にとっては、とても嬉しいのだ。これは全面的に電子ペーパーを採用している。

昨年末の発表後、もしこのデバイスを追いかけていたのなら、reMarkableがいわば強化版Kindleだということは知っているだろう。これは可能な限り紙の上への書き込み体験を模倣しようとしたデジタルノートブックだ。もちろん現代技術の利点は備えている。

これまで、様々な場所で行われたハンズオンデモには参加できていいない(太平洋側の北西部で働いていることによる不便な点だ)。なのでreMarkableがその目的をしっかりと達しているかどうかに関する最終的な判断を下すのは、実際の製品を手にしてからにしようと考えている。しかし、ここで私は、彼らを熱心に応援しているのだいう記録を残しておきたい。

私は共同創業者であるMagnus Wanbergならびに、CEO兼デザイン担当役員のMats Solbergにぞれぞれ話を聞いた。彼らには私に近いものを感じることができた。紙の否定できない魅力に郷愁を抱き、電子ペーパーデバイスの可能性に興奮し、そして既存のオプションに失望していた。

「ハードコアな『紙好き』人間としての意見を述べるなら、本当に役に立つものはないですね」とWanberg。「書くにせよ、読むにせよ、スケッチするにせよ、同じような経験とはとても言えません」。

ここ数年の間、彼らは電子ペーパーディスプレイの能力を高めるべく、様々な工夫を重ねてきた。ソフトウェアを改善し、いくつもの対話手段を試みてきたのだ。こうしたことは、各種タブレットやKindleの宣伝文句には謳われて来なかったが、本来課題として取り上げられるべきものだったのだ。私は、世のトレンドに流されることなくこのプロジェクトを押し進める、彼らの決意を多いに賞賛したい。

書き込みに対する応答の遅れ(レイテンシ)が短くなればなるほど、より自然な書き心地が実現される。最終的に、彼らは最新の電子ペーパーディスプレイのレイテンシを約55ミリ秒にまで半減させることができた。ちなみにiPadのペンのレイテンシは50ミリ秒だ。

これは大変な成果であり、このことはE Inkに感銘を与え、両社が共同作業を始めることになった。そして、タブレットの他の側面、例えば傾きと圧力をサポートしたWacomのようなパッシブペン、ドキュメントのレイヤーサポート(重要だ)、思慮を重ねた素材選択なども好ましいものだ。

しかし、私にしてみれば、既存の枠組みには囚われない便利なプロダクトのビジョンに比べれば、技術的な成果は二次的なものだと思う。

reMarkableは、文書を扱い共有しスケッチする為に、白黒デバイスとしてゼロから開発された。Windowsのような厄介さも、Amazonからの執拗な買え買え攻撃もない、心地よい紙のような環境が提供される。モノクロタッチディスプレイの制限の中で、いくつもの特定作業をうまくこなすように作られている。

「このプロダクトで私たちは … いわば紙の限界のなさを表現したいと思ったのです」とSolbergは語る。「ブランドはなく、余分な宣伝文句もなく、そして液晶ディスプレイでもありません」。

これは強化版Kindleではなく、最新版iPadでもない。極めて独特の存在で、他の新しいデバイスたちとは似通ってはいない。

実際にこのデバイスがどのようなもので、本当に私が期待しているくらい使い勝手の良いものになるのかどうかの詳細に関しては、この夏最終的にreMarkableが出荷される前に私が書き上げる予定の、完全版レビューをお待ちいただきたい。現時点では、reMarkableサイトでさらに情報を得ることができ、479ドルでプレオーダーが可能だ。

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(翻訳:Sako)

GoogleのChrome組み込み広告ブロッカーは、品質保証フィルターに近くなりそうだ

GoogleのChromeブラウザーに広告フィルターを組み込む計画はまだ続いているとWall Street Journalが伝えているが、その実体は品質保証フィルターのようだ。現在Chromeに実装されているポップアップを抑制したり、デバイスに害を与える恐れのあるコンテンツの警告を与えたりする機能と似ている。

記事によるとGoogleはパブリッシャー・パートナーとも接触し、新たな品質フィルターの影響について明確なガイドラインを提供する予定だ。いずれは現在サイトにある広告で新しいブロッカーに遮断される広告をパブリッシャーが識別できるツールを提供する。広告ブロッカーの提供は来年を予定しており、ブロッカーの一般公開前にパブリッシャーが有害広告を排除するために半年以上の猶予を与えようという趣旨だ。

計画は変更する可能性もあるとWSJは伝えているが、現時点でGoogleがフィルターでブロックする予定なのは、Coalition for Better Adsという業界団体(Googleも会員になっている)が定める分類による。同団体は3月に不快な広告のリストを発表した。Googleのツールは、一定レベルを超える有害な広告コンテンツを掲載するサイトでは、全広告をブロックすることも基準に記されている。

一方、検索の巨人は “Funding Choices” という新しいツールを提供する。これはパブリッシャーがサイトの訪問者にメッセージを表示して、サードパーティーの広告ブロッカーを無効にするか、使用するのであれば料金を払って広告をなくすかを選択できるようにするものだ。

Googleは4月にこの機能を開発中であると報じられた。自社ブラウザーに広告ブロッカーを組み込む動機付けの少なくとも一部は、広告ブロック技術を自らの手の内に持ちたいという願望に違いない。現在多くの広告ブロッカーがサードパーティーから提供されており、中にはGoogleから料金を徴収し、見返りにGoogle自身の広告コンテンツをホワイトリストに入れるところもある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

イーロン・マスク、パリ協定離脱を受けトランプ大統領の諮問委員会を辞任

Elon Muskは、約束通りトランプ大統領の諮問委員会を辞めると今日Twitterで語った。TeslaおよびSpaceXのCEOは、もしトランプ氏がパリ気候協定の脱退を遂行すれば、自らの委員会職を辞する意向であることを前日に約束していた。トランプ大統領は木曜日(米国時間6/1)、米国が同協定を脱退することを表明した。

[大統領諮問委員会を辞任する。気候変動は本当だ。パリ協定を脱退することはアメリカにとっても世界にとっても好ましくない]

Muskは、気候変動およびパリ協定離脱の世界と米国両方にとってのマイナス面を辞任の理由に挙げた。起業家として多彩な成功を収めているMuskは、委員会への参加やホワイトハウスとのつながりを通じて、パリ協定を支持するよう大統領の説得を試みてきた。

今回の決断の前、Muskはトランプ氏の経済諮問委員会および製造業委員会で委員を務めていた。Muskは政権との密な関係について、特にイスラム教国からの入国を規制する大統領令の後もホワイトハウスに近い立場を続けたことについて、支持者から批判を受けた。

Muskは、UberのCEO Tarvis Kalanicが入国規制命令の後経済諮問委員会を辞任してからも、頑なに自らの立場を擁護し続けた。当時Muskは、「重要な問題に深く関わることが、結局はよい結果を生む」と、委員会に残る理由を説明した。

アップデート ―― 委員会辞任は続く。Disney CEOのBob Igerも大統領の委員会を離脱し、「信条の問題」だと語った。

[パリ協定脱退を受け、私は主義に基づき大統領諮問委員会を辞任する]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook