匿名アプリのWhisper、取締役が相次いで辞任

Whisperを覚えているだろうか? 匿名のチャットアプリだ。話を聞かなくなってからしばらくたつが、今も存在しており最近になって著名な取締役がこぞって辞任した。

Los Angeles Timesによると、SequoiaのRoelof Botha、LightspeedのJeremy Liew、および投資家のJohn Hadlが最近取締役の職を退いた。取締役会オブザーバーだったShastaのSean Flynnも辞任した。

この動きは、同社のファウンダーらが会社の支配を取り戻そうとする企ての一環かもしれない。

かつてWhisperは、現在は閉鎖されたSecretやYik Yakなどの匿名アプリとともに隆盛を極め、2014年には評価額が2億ドルに達したが、それ以来現在3000万人いるユーザーを有償メンバーにして利益を上げることに苦闘している。

モバイル市場予測会社のSensorTowerは、昨期のWhisperアプリの全世界ダウンロード数を2016年第2四半期の55%減と推定している。

Sequoiaは、WhisperのシリーズBラウンドの筆頭投資家であり、通常は投資パートナーの名前を誇らしく公表しているが、現在ウェブサイトにWhisperの名前は見当たらない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Uber、新CEOに2億ドルを支払う?

日曜日(米国時間8/27)、Uber取締役会はExpediaのCEO Dara Khosrowshahiを新CEOに指名した。そしてBloombergによると、彼を獲得するために会社は大枚を支払う必要があった。

Khosrowshahiは2005年からExpdiaのトップを務め、日曜日時点で1.85億ドルの未確定ストックオプションを持っていた。そんな大金を手放すことは、Uberがそれ以上を提示しない限りあり得ない。

一般に会社幹部の報酬は、大部分が株式と結びついた形で受け取る。会社の価値を高め、その職に留まることを動機づけるためのしくみだ

評価額680億ドルのUberには、膨大な報酬パッケージを提示する余裕がある。UberがOttoを買収したとき、ファウンダーのAnthony Levandowskiには2.5億ドルを支払った

Uberは非公開企業のため、Khosrowshahiの報酬や持ち株を公表する必要はない。

The New York Timesによると、Charter CommunicasionsのCEO、Thomas Rutlegdeは昨年最も報酬の高かったCEOで、2016年だけで9800万ドルを稼いだ。CBSのLes Moonvesが6860万ドル、Madison Square GardenのCEO、David O’Connorが5400万ドルで続いた。

Khosrowshahiは2015年に 9500万ドル近くをExpediaから受けとり、米国実業界で最高水準の報酬を得た経営者の一人だった。金額の大部分は2015年3月にExpediaが供与したストックオプションによるもので、数年にわたって権利行使されると思われていた。

しかし、彼の給与はさほど高くない。2014年のKhosrowshahiの報酬は計960万ドルだった。昨年手にしたのは給与とボーナスを合わせて240万ドルだった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Journyがあればツアーに申し込まずとも快適な旅行ができる

先日の記事でお伝えした通り、旅行コンシェルジュサービスJournyのプランに従って、母とベルリン旅行へいくことにした。結果的に一部提案された旅程から外れたところもあったものの、概ねプラン通りに行動し、大変楽しい時間を過ごせた。

念のためお伝えしておくと、Journyはハイエンドの旅行サービスと個人旅行の中間のようなサービスだ。1日あたり25ドルの料金を支払えば、Journyがパーソナルコンシェルジュのように機能し、旅行の計画やレストラン・ホテルの予約などを行ってくれる。さらに街を散策中は、Journyが提案するプランを iOSアプリ、もしくはダウンロード可能なPDFファイル上で確認できる。

ベルリン初日はJournyのプラン通りにスタートし、まずはホテル近くのカフェへ行き、そこからチェックポイント・チャーリーへ向かった。プラン内の個々の行き先には説明文が添えられており、チェックポイント・チャーリーについては「冷戦期の様子を伝える物悲しい場所。1989年以前のベルリンにおいては、もっとも外国人利用者の多かった検問所で、過去27年間に街がどのように変化していったかがありのまま伝わってくる」と記載されている。そしてイーストサイドギャラリー(冒頭の写真参照)に到着するまでには、私も母もそこがかつてはベルリンの壁の一部で、壁崩壊後はアート作品へと姿を変えたとバッチリ予習を済ませていた。

このように基本的にはJournyがオススメするスポットのほぼ全てを訪れたが、訪問順はプランからはずれることもあった。現状では旅程を変更するためにコンシェルジュ(年中無休ではない)にコンタクトしなければならないため、自分で計画内容を編集できるような機能が追加されるとさらに便利になるだろう。

試しに右のスクリーンショットを見てみてほしい。この日私と母は、まずプラン通りにホロコースト記念碑へと向かい、その後ブランデンブルグ門へ歩いて行った。しかし前日既にウンター・デン・リンデンを訪れていたため、それ以降はプランから外れて行動することになった。

もうひとつ、食事関連の機能に問題があった。Journyでオススメされたレストラン自体は素晴らしかったものの、コンシェルジュが予約したはずのお店を訪れた際に、予約ができていないと言われてしまったのだ。そのときはお店が混雑していなかったため大した問題にはならなかったが、改善点であることに変わりない。

とは言え1日あたり25ドルという料金を考慮すると、Journyのサービスには文句のつけようがない。プランには旅行中に試せるさまざまなアクティビティが日ごとに記載されていて、地図にもその情報が表示される。そしてその全てがひとつのアプリ内で完結するのだ。もし次の旅行先もJournyがカバーしている5大陸60都市の中に含まれているようであれば、ぜひ再度このサービスを利用したい。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

WineryGuideはその名のとおりワイナリーのガイドだ(目下カリフォルニアのナパヴァレーに限定)

ワインとガイドブックの両方が好きなぼくは、WineryGuideに目がとまった。Aga/Mariusz Andryszewski夫妻が作ったこのサービスは、ナパヴァレーのワイナリーのコンパクトでスマートな詳しいガイドだ。

CTOのMariusz Andryszewskiは曰く、“WineryGuideには、プロのワインコンシエルジュが長年蓄積した経験や知識とツアーガイドが、簡単なユーザーインタフェイスの下に詰め込まれている。よく聞かれる質問に最新の技術を使って答えているし、ユーザーが今いるところから行きたいところへどうやって行くべきかを、正確かつ簡明に説明している”。最初のバージョンは簡単なガイドだったが、今のiOSネイティブアプリにはクーポンや位置対応のお買い得特典などがミックスされている。

制作にはワインのエキスパートJohn Stallcupが参加し、ワイナリーのマーケティングツールに過ぎないアプリではないアプリを作り上げた。また、当地のホテルに必ず置いてある観光パンフレットのような、浅いガイドでもない。

“Agaとぼくは、ナパヴァレーに何年も通っている。どの季節に行っても景色は素晴らしいけど、ワイナリーは行くところがだんだん絞られてきた”、とMariuszは語る。“だから、おかしなことに、新しいワイナリーを見つけようと思ったら地元の地方紙を見たり、旅行ガイドや誰かの推薦に頼るようになった。既存のモバイルアプリは、広告費を払っているワイナリーを優遇しているし、Google Mapsはワイナリーの情報が詳しくない。もっと、ナパのインサイダー的な情報が必要だ、と思った。そこでシカゴからベイエリアに引っ越して、協同ファウンダーを見つけ、プロジェクトをスタートさせた”。

このサービスはまだ完全に自己資金のみで、一日のユーザー数は数十名だ。今後の展望としては、ワイン中心のナパヴァレーガイドに成長して、すべてのハイテク企業をスポンサーにしていきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

iOS 11のSafariは、シェアしたリンクからGoogle AMPリンクを削除する

iOS 11では、SafariでGoogle AMPリンクの記事をシェアしたとき、リンクを元の形式に戻すことになった。これを聞いてホッとしている人がいることだろう。MacStoriesの編集者、Federico ViticciがiOS 11 beta 7で見つけた。

[大変結構:AMPページをiMessageやリーディングリストにシェアするとき、iOS 11のSafariはAMPのゴミを自動的にURLから除去してくれる。いいぞ、Apple ]

Googleの高速読み込み方式であるAMPを使ったページは、プラットフォームに依存しない高速読み込みを求める消費者にとっては理想的だが、パブリッシャーは概してこれを嫌う(正当な理由がある)。ユーザーを本来のリンク先ではなくGoogleドメインに渡すため、かつてオンラインメディア世界の基礎をなしていた、検索由来のトラフィックを流出させることになるからだ。

今年Googleは、画像圧縮その他の細かい改善によってAMPリンクの読み込みが2倍速くなったと発表した。果てしないスピードよりも純粋性を重んじるわれわれにとって、iOS 11のこの小さな変更は、9月を待ちわびるもう一つの理由になりそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、360度写真がアプリ内で撮影可能に。カバー写真にも

Facebookは360度写真とビデオの熱烈な支持者であり、この没頭メディアフォーマットを早くからサービスに取り入れてきた。このたび、360度写真をFacebookアプリ自身で取り込めるようになった。

この360度写真機能は、iOSおよびAndroidアプリで今日(米国時間8/22)から公開が始まった、ズームや友達のタグ付けもできる。さらに、360度写真(どこで作ったものでも)をカバー写真にすることもできるようになった。Facebookがカバー写真を導入して以来、これが初めてのフォーマット追加になる。

  1. 360-photo-capture-from-timeline.png

  2. 360-photo-capture-path.png

  3. 360-photo-in-feed.png

360度写真はFacebookの通常の写真と同じように扱われる。つまり、タイムラインに投稿したり、普通の写真と一緒にアルバムに入れたり、グループに追加したりできる。Facebookカメラを使った取り込みは、できる限り簡単に作られていて、Facebookはコンピュータービジョンを応用して、撮影した写真を自動的につなぎ合わせパノラマ形式にする。

【日本語版注:公開は(例によって)展開されるため、全員に機能が行き渡るまでには時間がかかる】

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Salesforceの第二四半期決算報告を見ると年商100億ドルがいよいよ現実的に

今年早くからSalesforceは、同社の年商が100億ドルに達すると予想された。そしてどうやら、今後とくに問題なければ、実際に100億に達するようである。

Salesforceが今日(米国時間8/22)発表した第二四半期の決算報告によると、売上は25億6000万ドルで、EPSは33セントとなった。どちらも予想を上回ったが、株価は時間外取引でやや下げた。今年は一貫して、驚異的な上げ潮続きだったから、すこし引いたという感じだ。今年の1月以降これまでの上げ幅は36%近かったが、今日の決算報告後では約3%下がった。

Salesforceはこのまま行けば年商100億に乗りそうだが、人びとが注目しているのは年後半のDreamforceカンファレンスだ。そこでSalesforceはいくつかの新製品を発表するだろうし、同社のAIシステム“Einstein”に関する詳しい報告もあるだろう。Salesforceは、ネットを利用するCRMツールの元祖だが、最近ではもっと若くて小さい競合企業の成長が著しい。

そこで同社は、製品を現代化して今後も先頭を走り続けようとしている。その現代化には、企業がワークロードを機械学習を利用してダイエットしていくためのツールなどが含まれる。機械学習は今、エンタープライズソフトウェアの分野にも入り込みつつある。その方面ではSalesforceがとくに積極的で、これからはカスタマーサービスのツールを半日で作れる、とまで豪語している。SalesforceはCRMサービスのAI化を、今後も強力に推進していくつもりのようだ。

同社はデベロッパーが自分のアプリケーション開発のために利用するAIのAPI(EinsteinのAPI)を、すでに提供している。そこで今年の後半に関しては、ウォール街ですら、同社がそのサービスをAI利用でますます自動化していくこと、そしてそのための一連の新製品がカンファレンスで発表されることを、期待しているのだ。

そのウォール街の予想では、Salesforceの第二四半期のEPSは32セント、売上は25億1000ドルだった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Android OreoとiOS 11を比較する

Googleは先ほど次世代Androidを正式に発表した。愛称はAndroid Oreoで、新しい機能をいくつも備えている。一部は処理速度の向上やバッテリー駆動時間の延長などシステムレベルのアップデートだが、ユーザーの使い勝手を直接改善するものも多い。

OreoのUIの新機能の中にはiPhone、iPadのユーザーにはすでにお馴染みのものがある。AppleはこれまでAndroidを巧みにコピーしたと批判されることが多かったが、Oreoに関してはGoogleはiOSから便利な機能をいただくことにしたようだ。もちろんAndroidがiOSに先んじた機能もある。

通知

Oreoの新しい通知システムはiOSをコピーしたものだ。Oreoではアプリのアイコンの右上隅に小さいドットが表示され、通知が来ていることを示す。これは初代iPhoneでiOSが登場して以来の仕組だ。Androidでもサードパーティーのアプリはずっと前からアイコン上にドットで通知を示す方法を採用してきた。

Googleはユーザーが通知を扱う仕組もコピーしたようだ。通知のバッジが表示されているアイコンを長押しするとポップアップメニューにいくつかのタスクが表示される。これは iOS 3D Touchと同様の機能だ。

ユーザーにとっては GoogleがiOSの通知機能をコピーしてくれたのはありがたい。アプリの通知バッジはiOSのバージョンアップをくくぐり抜けて現在まで生き延びてきた―それだけ便利だったからだ。

新しい絵文字

Android OreoもiOS 11も共に新しい絵文字を採用した。人類の未来は絵文字の方向に開けているらしい。Googleは絵文字のデザインをすっかりやり直した。 Goneわけのわからないデザインは去り、伝統的な円形の絵文字が復活した。

Appleは絵文字の顔の種類を大きく増やしたがGoogleの新しい絵文字もこれにならった。しかしAppleのCEO、ティム・クックが披露したプレビューではiOSの新しい絵文字は細部がよりいっそう鮮明にデザインされている。

ティム・クックのツイートに添付された画像の新しい絵文字はディテールが驚異的だ。ただしAppleが新しい絵文字をiOSに投入する時期は「今年中」としかわかっていない。おそらくはiOS
11と High Sierra の一般公開の時期となるのだろう。

コピー&ペーストの改善

Androidは発表の当初からコピー&ペーストをサポートしており、その後もこの点ではiOSに先がけてきた。コピー&ペーストはきわめて重要な機能だが、スマートフォンの画面が狭いため、ユーザーにとっては操作が難しい場合があった。Android Oreoではこれを改善しようとしている。

Smart Text Selection〔スマート・テキスト選択〕と呼ばれる機能で、ユーザーが画面をクリックするとシステムは機械学習によってそれがアドレスやマップへのリンクなのかどうか判断する。マップへのリンクと判断されればその地点のマップが表示され、一連の数字が電話番号だと認識されれば電話アプリが起動する。

これに似た機能はiOSにもあるが、Googleの方がカバー範囲が広い。 対象の認識能力ではGoogleのAIの方が強力だという印象だ。

P-in-P

AppleはiOS 9のiPadでピクチャー・イン・ピクチャー機能をサポートした。AndroidもOreoでこれに追いついた。特にAndroid OreoではタブレットでなくスマートフォンでもP-in-Pがサポートされるので、この点ではiPhoneを追い越した。

Android OreoのP-in-Pは期待どおりに作動する。ユーザーはビデオを縮小表示して画面の適当な場所に置き、他の作業を続けることができる。ビデオ・ウィンドウは他のタスクの上に表示され、ユーザーは窓をドラグして適切な位置にもっていく。

現在のところAppleのP-in-P機能はiPadに限られているが、今後はスマートフォンにも拡大されることが期待される。

オートフィル

AndroidはOreoでついにオートフィルをサポートした。これによりユーザー名、パスワード、住所などを記入するボックスが表示された場合、Oreoが自動的に正しい値を入力してくれる。以前からパスワード・マネージャー・アプリがパスワードについて似た機能を提供しているが開発も使い方もかなり面倒だった。アプリは今後Autofill APIを利用して簡単かつシームレスにオートフィル機能を利用することができる。

iOSにも似た機能があるが、Amazonなどの一部のアプリに限られており、ウェブのSafariブラウザにおけるような普及はみせていない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Instagramではもっとクリエイティブなやり方で写真やストーリーにお返事できる

Instagramが、またやりました。今度は、誰かがプライベートな会話で写真やビデオを送ってきたら、その写真などにいたずらをして、クリエイティブな返事ができるのだ。しかも会話の筋道は、失われない。

写真やビデオを受け取ったら、その会話のスレッドで返事(reply)ボタンを押す。すると写真が上右隅のステッカーに換わる。それをそこに置いたまま、返事で話の続きをする。

あるいは、そのステッカーをいろいろ動かしたり、傾けたり、その周りに飾りを描いたりできる。ビデオの場合は、最初の場面のスクリーンショットがステッカーになる。

右上のステッカー(上図左)をタップすると、それが画面の上半分を占領する(上図中)。下半分には、自分の自撮り(セルフィー)を入れられる。写真共有アプリにFrontbackってのがあるけど、それは目の前のものを撮って、それに対するリアクションを自撮りで送る。今回のInstagramの機能はそれと同じで、本来の話の筋道(コンテキスト、文脈)とリアクションの両方を送れる。

でももちろんInstagramならフィルターも使えるし、自分の写真の上にお絵かきをしたり、ステッカーを貼ったり、テキストを書いたり、いろいろなクリエイティブなツールをすべて一緒に使える(上図右)。リアクションも、写真以外にビデオ、ブーメラン、フィルターをかけた自撮りなどで送れる。

しかも今度の新しい返事(リプライ)の仕方は、ダイレクトメッセージ以外にも使える。たとえば何かのストーリーを見ているとき、画面下のテキストフィールドにテキストを記入したり、あるいは画面左下のカメラのアイコンをタップすれば写真やビデオを送れる。自分のストーリーを今見ている人から、さまざまなリプライが来るのだから、すごく嬉しいだろうな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

あなたが死んだらFacebook上のプライバシーはどうなるか?

あなたが万一、親不孝な死に方をしたら、ご両親はFacebook上のあなたの非公開情報やデータを読めるべきだろうか? Facebookは今日(米国時間8/18)の、死後のソーシャルネットワークに関するHard Questionsで、それができない理由を説明している。

最終的な答えでないことはFacebookも認めているがそれは、同社が記念化プロフィール(Memorialized Profiles)および“レガシーコンタクト”(Legacy Contact, 〔死者の〕形見の〔形見として遺された〕連絡先)と呼ぶ問題に対する、ある程度妥当なソリューションだ。あなたが死んでFacebookに報告されたら、あなたのプロフィールの名前の上に“Remembering”(追悼)という言葉が表示される。そして、誰一人としてあなたのアカウントにはログインできない。

レガシーアカウントは、まだ生きてる人が亡くなった友だちを自分のManage Account Settings(アカウント設定)で設定するが、あなたのプロフィールが“追悼”になるまでは報告されない。彼らはあなたのプロフィールのトップにポストをピンできるし、あなたのプロフィールの写真を変え、友だちリクエストに応じたり、あなたのアカウントを削除したりできる。しかしそれでもなお、彼らはあなたのアカウントへログインすることはできないし、昔のポストを変更/削除したり、友だちを削除したり、あなたのメッセージを読んだりはできない。

また、親でも誰でも、あなたの死後にあなたのメッセージを読むことはできない。その理由は、Facebookによれば、“二者間のプライベートな会話は、今後もずっとプライベートであることが意図されている、と思われるから”、だ(Facebook Global Policy ManagementのディレクターMonika Bickertによる)。電子通信私権法や蓄蔵通信法も、親の同意下であっても私的通信の共有は不可、としている。

Facebookは、「○○さんのお誕生日です、お祝いのメッセージを送りましょう」というお節介を、故人に関してはしない。でもまだ無神経な部分は残っていて、たとえばOn This Dayなどでは、故人の生存時のコンテンツが載ったりする。その人が亡くなったことを、いやでも思い出してしまう機会になる。

Facebookでは、別れた相手のコンテンツなどを見ないようにできるが、この方法を一般的に故人に対し適用することはできないだろう。別れと死別は違う。

でもFacebookがこの問題を少なくとも考えていることは、良いことだ。20億のユーザーがいるFacebookは今や、人の生活のあらゆる側面に影響を及ぼす。FacebookのCPO Chris Coxはこう言う: “会社のあらゆる部分に真摯な責任の感覚がある。Facebookがどんな人にどんな使われ方をしているかを、これからはもっとよく知る必要がある”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleが途上国のひ弱なデータ通信で効率的経済的に使える検索アプリをテスト中

Googleは近く、同社の検索モバイルアプリの‘携帯のデータ通信にやさしい’バージョンを出すようだ。

そんなアプリを今同社は、インドネシアでテスト展開しているらしい。Android Policeの、鷹のような目をした連中が、そのことに最初に感づいた。。

その“Search Lite”(軽量級検索)という名前は、本誌の理解ではアプリの名前ではなくて、むしろそれの正確な説明だ。要するにそれは、Googleの検索アプリを改造して、接続が貧弱なところとか、データ通信をたくさん使えない契約、メモリの小さいスマートフォン、など向けに最適化したのだ。

その意味でそれは、Googleが昨年インドで立ち上げたYouTube Liteアプリに似ている。FacebookやLinkedIn、Twitterなどにも‘lite’バージョンのアプリがある。そういう、データにやさしいアプリにとって、インドは重要な市場だから、検索アプリも本番展開はまずインドからだろう。

このアプリはWebの検索が楽になるだけでなく、ニュースや天気予報やGoogleの翻訳サービスにも直行できる。つまりアプリの中から外部のWebサイトに行ける専用のブラウザーがあるので、これもデータの節約に寄与する。

画像提供: Android Police

Googleはこのアプリについて具体的なコメントをくれなかった。

“私たちはユーザーの体験をもっとも便利かつ最適にすべく、つねにプロダクトに関し実験を行っている。これは、インドネシアのユーザーのために検索体験を良くするための新たな実験的アプリである”、とGoogleのスポークスパーソンは申された。

Googleは個々のアプリだけでなく、サービス本体を途上国市場向けに最適化することにも腐心している。インターネットユーザーの次の10億人が、この市場にいるからだ。同社はAndroidも軽量バージョンAndroid Goを開発してスマートフォンをより強力にし、またさまざまな戦略的買収を東南アジアや最近ではインドで繰り返し、途上国市場専任の技術者チームを作ろうとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Amazon、Alexaスキルの報酬対象を拡大――有料スキル・広告掲載は未だ非サポート

本日(現地時間8/16)アマゾンは、Amazon EchoをはじめとするAlexaデバイス上で使える「スキル」(アプリのようなもの)の開発者向けに、新たな報酬プログラムを導入すると発表した。同社によれば、今後は5種類以上のカテゴリーで高パフォーマンス・高”エンゲージメント”のスキルに対して報酬が支払われるとのこと。なお、ゲームカテゴリーでは過去に似たプログラムを通じて開発者に報酬が支払われており、新プログラムでも同カテゴリーは報酬対象に含まれている。

ゲーム開発者向けの報酬プログラムは今年の5月に密かにリリースされ、人気ゲームには現金が支払われていた。

今回のアマゾンの発表によれば、ゲーム以外の教育・辞典、食べ物・飲み物、生活・フィットネス、ライフスタイル、音楽・オーディオ、プロダクティビティカテゴリーでも今後人気スキルには報酬が支払われることになる。

彼らの狙いは、正式なマネタイズプログラムのローンチ前に、スキルの開発者に何かしらの報酬を提供することだ。現在のところ開発者はAlexa App Store上では有料のスキルを販売できず、スキル内課金もできなくなっている。6月にはAlexa上で機能する広告ネットワークをシャットダウンするために、Alexaスキルに関するポリシーが変更された。

つまり、これまで開発者はテクノロジーへの愛からスキルを開発していたのだ。しかし、類似商品が次々に登場する中、Amazonはようやく音声アプリに何らかの対価を支払うことに決めたようだ。

同プログラムに関するブログポストの中では、”エンゲージメント”の指標に関する詳しい説明はなかった。むしろ同社は、「音声ファースト」でユニーク、かつ定期的に新しいコンテンツを紹介し、検索エンジン以外の手段で人びとの生活を楽にするようなスキルを求めていると記している。

例えば、あるフレーズを他の言語でどう表現するか調べるための翻訳スキルであれば、検索エンジンを使うよりもシンプルに必要な情報が手に入るとアマゾンは説明する。

さらに同社は、ゲームがもっともエンゲージメントの高いカテゴリーだと繰り返し述べている。同カテゴリーが以前の報酬プログラムの対象になっていたのには、これも関係しているのだろう。

アマゾンからはどの指標に基いて報酬額が決まるのかについて具体的な説明はなかったが、これまでゲームスキルで報酬を受け取っていたある開発者は、ランキングが報酬額に大きく関わってくるだろうと話す。彼によれば、ランキング1位の5000ドルをスタート地点に、6位が2000ドル、さらに7位が1000ドルで300位が100ドルくらいになるだろうとのこと。

しかし開発者が確認できる指標の数は(少なくとも現時点では)限られている。現状のダッシュボードにはセッション数やユニークユーザー数、インテント数、発話数(音声操作の数)などは表示されるが、これらの指標と報酬の間に直接的な関係は見られない。つまり、アマゾンが公表していない別の指標が報酬額に関わっていると考えられる。同社に確認をとったところ、利用時間(分)や新規ユーザー数、繰り返し当該スキルを利用するユーザーの数、ユーザーレーティングなどが報酬額と関係しているということがわかった。

アマゾンはAlexaエコシステムの構築にあたり、現金報酬にだけ頼ってきたわけではない。優秀な開発者にはAmazon Web Servicesの支払いに使えるクレジットを発行し、Alexaのワークショップを世界中で開催しているほか、開発者向けにEchoデバイスの無料配布も行っている。

しかし、フリーミアムモデルや有料のアプリ販売、広告掲載といった従来のマネタイズ手段をサポートせず、大々的な報酬プログラムも導入していなかったにも関わらず、Alexaプラットフォームに一定数の開発者が集まったというのは注目に値する。Alexa App Storeで配信されているスキルの数は、短期間のうち(アマゾン初のオフィシャルAlexaデバイスであるEchoは2015年7月リリース)に1万5000種類を超えた

とはいっても、スキルに対する一定額の現金報酬というのは長続きしないかもしれない。そのうち開発者は詳細不明の報酬体系に満足できず、きちんとしたビジネスが成り立つような形態を求めるようになるだろう。さらにAlexa(そしてEchoシリーズ)は、Google HomeやAppleのHomePodなど、アプリエコシステムをよく知る企業が発表した競合製品ともこれから本格的に戦うことになる。

その一方で、GoogleやAppleはアマゾンに遅れをとっている。Echoスピーカーやその弟分にあたる安価なEcho Dotをはじめとする各デバイス(こちらこちら)の人気もあり、Alexaは既にある程度のトラクションを築いているのだ。アマゾンは音声アシスタントを最初に開発した企業というわけではないが、音声スピーカーのあるべき姿を見極め、伸びゆく消費者の需要に応えているというのは間違いない。

ポケットやカバンの中に入った携帯電話ではなく、家のある場所に置かれたスピーカーに音声アシスタントを搭載したというのがアマゾンの目の付け所の違いだった。そのおかげで、話しかければコンピューター(=Alexa)が応えてくれるという、私たちが待ち望んでいたSFのような世界が現実のものとなり、今では誰もが使い方を心得ている。そんなアマゾンが音声スピーカー業界で現在のポジションを守るためには、持続的なアプリエコシステムを構築していかなければならない。そのためにも開発者への配慮を怠ってはならないのだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Apple、拡張現実(AR)を使った徒歩ナビを計画か?

ARKitは、iOS 11で最大の変化の1つだ。舞台裏でAppleは、iPhoneを非常に有能な拡張現実(AR)装置に変えようとしている。Felix Lapalme‏は、マップアプリのソースコードを見て、Appleがturn-by-turn[曲がり角ごと]ナビゲーションにARを利用するのではないかと探ってきた。

そして7月22日、iOS 11のベータ版を掘り返していたLapalmeは、マップアプリの中でこの謎めいた3D矢印を発見した。

従来のナビゲーションアプリのように、Appleはこの矢印をマップの経路案内に使うのだろうと思う人もいるかもしれない。しかし、コードの中には、徒歩ナビゲーションを利用中、顔の前で端末を傾けるよう指示する部分がある。

それに加えて、マップアプリはiPhoneのカメラを使うことになるらしい。これはiPhone 8が内蔵する可能性のある機能に関する大きなヒントだ。そして、そこにヒントがあるとき、Appleは隠そうとする。

[うーむ、これに関連するコードは全部消えているようだが、3D矢印だけは残っている]

GoogleのProject Tangoを覚えているだろうか。その中でGoogleは、美術館やショッピングモールなどの室内ナビにARを利用することを約束した。

すでにAppleは、空港やモールの詳細マップをiOS 11に組み込む計画があることを公表している。iOS 11と次期iPhoneは9月に公開される。だからもしAppleが、空港内を歩き回ったり、近くのコーヒー店を見つけるのにARを利用すると発表しても驚くにはあたらない。ARKitフレームワークを試しているAndrew Hartというデベロッパーが作ったアプリを下に貼ってあるが、これと似たようなものになるのだろうか。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleがコンピュータービジョンアプリFabbyを作ったAIMatterを買収、広告技術のイノベーションに利用か

【抄訳】
Googleがベラルーシで生まれたコンピュータービジョンのスタートアップAIMatterを買収した。同社は、画像の検出と処理をモバイルデバイスの上で高速に行うニューラルネットワークベースのAIプラットホームおよびSDKと、その技術の概念実証のような写真/ビデオ編集アプリFabbyを作っている。

買収の噂は5月からあったが、公式に完了したのが今日(米国時間8/16)だ。両社は買収を確認し、AIMatterのサイトには声明文がポストされた。

買収の価額等は公表されていないが、すでに200万以上ダウンロードされているFabbyはそのまま操業を続け、AIMatterの社員の多くはGoogleに移籍するようだ。AIMatterの社員たちは、ミンスクとベイエリアとチューリッヒに分散していた。とくにスイスは、コンピュータービジョンの技術が高度に発達している場所として有名だ(本誌関連記事: これこれ、そしてこれ)。今後彼らがどうなるのか、全員がGoogleに移籍するのか、等については現状では不明だ。

FabbyはこれまでHaxusなどから約200万ドルを調達している。ベンチャーファンドHaxusは主に人工知能のスタートアップを支援している。またAIMatterの協同ファウンダーで会長だったYuri Melnichekは、今では同社の投資者そしてアドバイザーになっている。彼はMaps.meのファウンダーでもあり、元Googleの社員だ。そしてAIMatterのCEO Andrei Kulikも、投資に参加している。

Haxusは、のちにFacebookに買収されたMSQRDにも投資している。またMelnichekのMaps.meにも投資しており、こちらはMail.ruに買収された。そしてあの人気の写真/ビデオ加工アプリPrismaにも、Haxusは投資している。

しかしこれからのコンピュータービジョン技術は、楽しいお遊びアプリに終わることなく、仮想/拡張現実や、自動運転車の技術など、重要な分野で利用されていくだろう。Googleには、次世代型ソーシャルアプリケーションを開発中との噂があり、そこではコンピュータービジョン技術がオーディエンスの獲得だけでなく、広告事業のための新しい技術としても活用されるのだろう。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

GoogleマップにQ&A機能追加――ビジネスオーナーにFAQとして活用を勧める

GoogleはAndroid版Googleマップとモバイル検索にQ&Aという新しい機能を追加した。これは想像されるとおり、ユーザーが質問と回答を投稿できる機能だ。ユーザーは地図上のある場所に対して質問することができ、またその場所について情報を持っていれば回答を投稿できる。たいへんシンプルだ。

Googleマップにある場所のエントリーが設定されている場合、エントリーを開いて下にスクロールすると住所、電話番号などの情報と「混雑する時間帯」との間にとQ&Aセクションが追加されているはずだ。まだ今日(米国時間8/16)スタートしたばかりの機能なので多くの場所では質問は投稿されていない(最初の質問者に賞が出るということもなさそうだ)。しかし今後、この欄は情報が増えていくだろう。

エントリーがビジネス関連であった場合、GoogleではビジネスのオーナーにQ&AセクションをFAQとして活用するよう勧めている。実際、Q&Aセクションに質問が投稿されるとビジネス・オーナーに通知が送られるので、すぐに回答することができる。

今回のアップデートでGoogleはマップにさらにユーザー生成コンテンツを追加することができるようになった。Googleはこれまでもユーザーにマップに掲載されたビジネスに対するレビュー、情報の訂正などを提供するよう呼びかけていた。Q&Aはこれまでのスタティックな情報の表示と比較して対話性が強められている。これに対してユーザー、ビジネス・オーナーがどう反応するか、また荒らしなどをGoogleがどのように処理するのか注目される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google、G suiteをメジャー・アップデート――共同作業、クラウド検索、モバイル機能など強化

今日(米国時間8/16)、Googleの企業向けオンライン生産性ツールG suiteメジャー・アップデートを受けた。これによってGmail、ドキュメント、ドライブ、カレンダーなどに新機能が加わった。

今回のアップデートは主として共同作業の改良が中心となっているが、 Googleのクラウド検索の強化、LegalZoom、DocuSign、LucidChartといったパートナーからの新しいテンプレートやアドオンも追加された。

かつての暗黒時代では、人々はドキュメントをメールに添付して共有し、誰もが同じバージョンを受け取っていることを確認するためにバージョンごとに WordやExcelのファイル名を変えたりしたものだ。共有がオンライン化された現在ではもはやこういう作業の大部分は必要ない。しかし今回のアップデートでGoogleドキュメント、スプレッドシート、スライドではファイル名を変えた複数のバージョンを保存、検索することができるようになった。これはユーザーがある文書を正規のものと認め、他のバリエーションをまとめて保管したい場合には便利だろう(ただしG suiteに対する要望としてトップの地位を占めていたかどうかはよくわからない)。

Googleクラウド検索の統合強化により、G Suiteを利用中の企業ユーザーは各アプリの内部から自社がクラウドに保管しているデータを横断検索できるようになった。これまでは内部文書を検索するために明示的にCloud Searchを立ち上る必要があった。今後はドキュメントやスライドを編集しながら直接検索ができるようになる。

もうひとつ今回のアップデートで追加された機能は、ワンタッチでドキュメントの「クリーン・バージョン」を表示することができるというものだ。これはコメントや編集をすべて隠し、ドキュメントの本体だけを見ることができる。またワンタッチで他のユーザーからの編集提案などすべて反映(ないし拒否)させることもできる。またLitera Change-ProやWorkshare アドオンなどのおかげでドキュメント、シートなどの比較がさらに簡単になった。

モバイル・ユーザーの場合、Android版、iOS版から編集提案ができるようになった。これは長年必要性が指摘されていた機能だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

アルコール飲料デリバリーのMinibar、500万ドルを調達


ワイン、ビール、ウィスキーなどのマーケットプレイス、Minibar Deliveryは、本日(米国時間8/15)500万ドルの資金調達を終えたと発表した。リードしたのはCorigin Venturesで、ほかにFemale Founders Fund、Winklevoss Capital、LanuchCapital、およびRiverPark Venturesが参加した。

Minibar Deliveryの開業は2013年で、酒店やEコマース店舗や個人がクリック一つでアルコール類を購入できるサイトだ。それ以来同社は米国内37地域に市場を拡大し、新たな市場へのテスト出荷を開始した。

配送サービスは、37の地域以外のMinibarユーザーがサイトで注文すれば、商品を郵送するものだ。

酒店は在庫と価格のバックエンド管理が可能で、ユーザーは酒の種類、ブランド、地域内の店舗を選んで購入できる。受注した酒店は、商品の発注、受け取り、梱包、発送を行う。

Minibar Deliveryの共同ファウンダー、Lindsey Andrewsによると、配送品の大部分はワインだという。このため同社は全国のワイン農場と提携して各ワイナリー商品の配送を引き受け、ユーザーに幅いろい種類のワインを提供している。

「われわれは急成長しているが、ほとんどの人はMinibarのことを知らない」とAndrewsは言う。「ワインやウィスキーやビールがEコマースに移行していることを消費者に知らせることが課題のひとつだ」。

この分野の競争は激しく、PostmatesAmazonを始めとする大手も積極的にアルコール販売に注力している。

それでもMinbarは、500万ドルの資金を武器にライバルと戦う準備が整った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、不評のストーリーカメラを強化。ライブ、GIF動画、テキストを追加

Facebookは反響の芳しくないストーリー機能を強化した。本日(米国時間8/15)Facebookは、同サービスのフルスクリーンカメラに、ライブ中継、2秒間のGIF動画撮影、および背景色付きフルスクリーンテキスト作成機能を追加した。作品はFacebookストーリー、メッセージ、あるいは通常のニュースフィードで公開できる。

新機能によって、FacebookカメラはInstagramのストーリーカメラとほぼ同等になり、用途が広がるとともに、ビジュアルにシェアする方法を求めるティーンのユーザーを引き付けることが期待できる。カメラに内蔵されたARフェイスフィルターをライブ中継と組み合わせることで、顔を見せることなく安心してライブ放送することもできる。

背景色付き投稿機能は、Facebookの近況アップデートで以前から提供されている。カメラのGIFクリエーターは先月テストを行った。そして今月Facebookは、カメラによるライブ中継をテストした。ニュースフィードの投稿エディターでは2016年から同機能を提供している。そしてこのたび、iOSおよびAndroidの全ユーザーに上記の機能が正式提供されることになった。

今年3月にFacebookは、カメラ機能および24時間で消滅するストーリー機能を全世界で公開し、昨年来のInstagramによる代理戦争に続き、Snapchatとの直接対決を宣言した。
しかし、SnapchatクローンのInstagramストーリーとWhatsApp Statusが、いずれもオリジナルを上回る1日当たりユーザー2.5億人を記録している一方で、Facebookはカメラとストーリーの利用者数を公表していない。SnapchatとInstagramが人気を博している欧米では、Facebookカメラを「余分」だと批判する人もいる。フィード画面のトップにあるストーリーのアイコン表示が邪魔だと言う人もいる。現在ストーリーで配信されているコンテンツはごくわずかであり、私の友達でも投稿しているのは4人だけだ。
しかし、ARエフェクト付きカメラを4月に公開し、今回新機能を加えたことで、Facebookが躍起になってカメラ機能を広めようとしていることが見てとれる。Facebookは、いつでもカメラ機能を畳んでInstagramストーリーにユーザーを誘導することができる。しかし、もしMark Zuckerbergがビデオとビジュアルコミュニケーションが未来を担うと信じ、Snapchatに欠けているAR開発プラットフォームを提供することでリードを奪うことに賭けているなら、みんながFacebookカメラを使うトレンドが生まれるまで、批判に耐え続ける覚悟ができているのかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

FacebookとInstagramにデザイン・アップデート――iOS、Androidアプリが読みやすくなる

Reddit、Messenger、線描画からヒントを受けてFacebookがサイトのデザインの改革に乗り出した。これよってニュースフィードは読みやすくなり、クリックやコメントもしやすくなると期待されている。特に投稿に対するコメント・スレッドの開始と終了の場所がいまよりはるかにわかりやすくなっている。一方、今日(米国時間8/15)、Instagramもデザインのアップデートを受け、コメントがスレッド化され、公開で会話ができるようになった。

Facebookは定期的にユーザー・インターフェイスを見直しており、意味のない飾りや重要性の少ない機能を削除してすっきりした読みやすいデザインを目指してきた。Facebookの画面には時間の経過とともに白地が増えている。これはごたついたデザインでを疲れさせることを防ぎ、友達の投稿など重要な要素をさらに目立させる効果を狙っている。

Facebookのデザイン・チームは「われわれは見場をよくするためにデザインの細部をいじりまわさない。何十億もの人々が毎日このサイトを使うことを考えて、少しでも使いにくさを減らすことがわれわれの目標だ」と書いている

FacebookとInstagramのアップデートは iOS版Android版共に数週間以内に全ユーザーに行き渡るはずだ。

Facebookコメント

FacebookはMessengerの会話のバブルスタイルを採用する。これにより投稿に対するコメント・スレッドがさらに明瞭になる。同時にMessengerにおけるようなリアルタイムでの活発な会話を促進する狙いもある。Facebookではコメントをさらに活発化させるためにfリアルタイムの会話が行われる場合、専用のチャット窓を開くテストを行っていた。

ナビゲーションと「いいね!」ボタン

Facebookではナビゲーションやリアクションのためのボタンを大きく、見やすくした。 ここでは内部を着色せず線描スタイルのデザインが用いられている。ニュースフィード、ビデオ、マーケットプレイス、いいね!、コメント、シェアのボタンがすべてこのスタイルになっている。また「お知らせ」は独特の地球儀のアイコンを止めて、もっと標準的な鐘のアイコンに変えられた。この変更でアイコンが目立たなくなったともいえるが、Facebookではユーザーの気を散らす要素を減らし、コンテンツそのもの集中させたいようだ。

可読性を向上させる努力としては、テキストのコントラストがアップされると同時にプロフィール写真が正方形から円形になり、スペースを取らなくなり、同時に印象を和らげようとしている。「もっと読む」などの文字やリンク先プレビューはやや大きめになり、さらに多くのクリックを誘うことを狙っている。これにより外部サイトを開く回数が増えるかもしれない。ただしFacebookでは今回のアップデートは「トラフィックの増大が狙いでない」としている。外部サイトへのリンクも見やすくなり、ユーザーがニュースメディアと間違えて紛らわしい悪質サイトを開いてしまう可能性が減少した。

サイトマップにおける現在位置の明確化

Facebookではトップのニュースフィードから何層にもわたってレイヤーが重ねられているため、ユーザーが「自分の現在位置」を見失わないようにすることに力を入れている。新しいデザインでは階層を戻るために黒丸を並べたはっきりしたボタンが設置された。【略】

デザインの倫理

Facebook、Instagramのデザイン・アップデートはもちろんエンゲージメントを増大することが目的だ。そこでこうしたデザインの改良を律する倫理がどのようなものかが問題となる。単に「ネズミ罠を改良する」だけで社会に対して利益をもたらせるだろうか?

Googleで以前デザイン倫理を担当していたTristan HarrisのTED講演によれば、ソーシャルメディアではエンゲージメント拡大のために最適化を行いすぎると、サイトが強い中毒性を持つようになり、かえって有害となるという。

私は数年前からFacebookのトップ、最高プロダクト責任者のクリス・コックスやニュースフィード担当副社長のアダム・モッセリに「本質的に広告ビジネスであるために引き起こされるネット中毒の防止ないし最小化のためにFacebookではどのようなリサーチを行っているのか」と何度か尋ねている。残念ながらこの問題に高い優先順位を与えていることを証拠だてるような直接の答えは得られなかった。

ただしFacebookがユーザー体験に気を配っていることは確かであり、私のインタビューに対してコックスは「われわれがこうした規模にまで拡大した以上、ソーシャルメディアが世界をより良い場所にするために何ができるのか注意深く検討すべき時期に来ている」と述べた。しかし「良い」ことを狙うのは往々にして「やり過ぎ」になりかねない。

将来、ソーシャルメディアのアプリは、単に使いやすさを追求するだけでなく、使いすぎも注意してくれるようになるべきかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ライター御用達の人気アプリUlyssesがサブスクリプションモデルに移行

Ulyssesはライターたちに最も人気のあるアプリの1つだ。統一されたインターフェイスで、書き、編集し、整理し、同期し、すべての原稿をエクスポートすることができる。こうしたことから、サブスクリプションのみのビジネスモデルに切り替えることが興味を引くのだ。

私はこれまでにUlyssesについて何度か書いている(記事1記事2)。これは、iOSとmacOSのために作られた、堅実で良くデザインされた、著作用アプリだ。マークダウン書式を用いて、WordPressやMediumを含む多くの形式への書き出しを可能にしている。

UlyssesはiOSとmacOS上で全く同じアプリを提供していて、これによってiPhoneとiPad向けにもプロフェッショナルアプリが開発可能なことが証明されている。その開発会社は、WWDCでApple Design Awardを受賞したこともある。これまでMac版は45ドルで、iOS版は25ドルで提供されていた。

同社はウェブサイト上で無料のmacOS体験版を配布していたが、iPhoneやiPad上でこのアプリを試してみる簡単な方法はなかった。さらに、内容が同じアプリをすべての端末で使用できるようにするのに、(macOS版とiOS版で)2回購入しなければならないのは少し混乱させるものだった。しかしもし職業作家であり、2つのアプリに60ドルを払うつもりがあるのなら、Ulyssesは著作スタジオとして機能してくれる。

昨日同社は、一括払いの購入オプションを取りやめることを発表した。Ulyssesを使いたい場合には、これからはまずiOSとmacOS用のアプリをダウンロードし、無料で14日間の試用を始めることができる。その後、使用を続ける場合には月額4.99ドルあるいは年額で39.99ドルを支払わなければならない。これまでUlyssesを利用していたユーザーの場合は、年間サブスクリプションに10ドルのディスカウントを受けることができる。また学生の場合は6ヶ月11.99ドルの特別サブスクリプションが用意されている。

そして、これによって、多くの人びとがサブスクリプションのことを気にしていることが明らかになった。数億もの人びとがSpotifyやNetflixなどのコンテンツサービスにアクセスするためにサブスクリプションを支払っている一方で、アプリに対してサブスクリプションを行なうことはまだ一般的とは言えない。

(Ulyssesの共同創業者である)Max Seelemannは、サブスクリプション価格設定についての裏付けの詳細な説明を書いている。1顧客としての私は、サブスクリプションがUlyssesをより持続可能なものにしてくれることをとても喜ばしく思っている。

Ulyssesのウェブサイトによれば、Ulyssesでは十数人が働いている。私は自分自身の購入履歴を振り返ってみた。私は早い時期にUlyssesを購入したので、どちらのアプリも現在の正規料金よりも安く購入できている。4年半前にMacのアプリに20ドルを支払い、18ヵ月前にはiOSアプリに20ドルを支払った。

4年半の間に40ドルを支払う顧客を相手に、成功したビジネスを構築する方法は存在しない。あなたの地元の喫茶店は、雇っている従業員数は少ないものの、顧客が生涯に払う金額はずっと多いものだろう。

AdobeやMicrosoftなどの大手ソフトウェア企業は、サブスクリプションへの切り替えに成功した。大多数の顧客と企業は、Photoshop、Microsoft Wordなどのプロダクティビティアプリにアクセスするために、毎月の料金を支払っている。

しかし、大部分の小規模ソフトウェア企業は、依然として一括購入と定期的な有料アップグレードに依存している。それこそが多くのアプリが、最後は見捨てられたり、OSのメジャーアップグレードのあと動作しなくなったりする理由なのだ。Ulyssesがこの流れを変えることができるかどうかを見てみよう。

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(翻訳:Sako)